JP3674211B2 - 車両用交流発電機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転子に固定された冷却ファンを回転させることによりステータコイル等の冷却を行う車両用交流発電機に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用交流発電機は、車両走行中にバッテリの補充電を行うとともに、エンジンの点火、照明、その他の各種電装品の電力を賄うものであり、市場競争力を維持あるいは向上させるために、冷却ファンを回転させたときに生じる風切音やステータコイルとの干渉音等のファン音や、回転子を回転させて発電を行っているときに生じる各部の共振による磁気音などを低減して低騒音化を図ることが重要である。
【0003】
上述したファン音を低減する従来技術として、特開平3−107348号公報に開示された冷却ファンがある。この冷却ファンは、回転中心からの半径が大きくなるにしたがってファンブレードの高さが低くなるように設定されており、ファンブレードの外周端近傍で生じる風切音や干渉音を少なくすることにより交流発電機のファン音の騒音レベルを低くすることができる。
【0004】
また、ファン音を低減する他の従来技術として、特開平7−194059号公報に開示された冷却用ファンがある。この冷却ファンは、複数のファンブレードの断面形状を流線形に形成するとともに各ファンブレードの軸方向端部をファンガイドで覆うことにより、ファン音を低減している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した特開平3−107348号公報に開示された冷却ファンは、ファンブレードの高さが低くなった分面積が減少するため風量が低下し、充分な冷却能力が得られないおそれがある。特に、この冷却ファンは、最も線速度が大きな各ファンブレードの遠心方向先端部の高さを低くしているため、冷却能力の低下が顕著になるおそれがある。近年、車両の高級化等に伴って車両の電気負荷動向は年々増加の傾向にあり、車両用交流発電機の高出力化が要求されているが、出力電流の増大はそのままステータコイルや整流装置等の温度上昇につながるため、少しでも多くの風量を確保した状態を維持しながら低騒音化を図ることが望まれている。
【0006】
また、上述した特開平7−194059号公報に開示された冷却ファンは、その断面が流線形形状を有しているが、一般にファンブレードの表面を曲面形状にすると風量が低下することが知られており、風量の低下に伴って冷却能力が低下する。また、この冷却ファンは、ファンブレードの軸方向端部に取り付けられたファンガイドを有しているが、このファンガイドをファンブレードとは別に用意してファンガイドに取り付ける場合には部品点数や組み付け工程の増加を伴うことになる。ファンブレードとファンガイドを合成樹脂で一体的に成形することもできるが、この場合には別に用意された取付基板にこの一体成形品を取り付ける必要があるため、結局冷却ファンの全体を一つの部品として製造することはできない。特に、冷却ファンを量産する場合を考えると、鉄板等の板材をプレス機によって所定形状に打ち抜いて折り曲げることにより製造できれば都合がよいが、上述したファンブレードとファンガイドを有する冷却ファンは複雑な形状を有しているため1枚の板材を加工して簡単に作ることはできない。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みて創作されたものであり、その目的は回転時の騒音を低減することができる冷却ファンを備えた車両用交流発電機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の車両用交流発電機の回転子の冷却ファンは、ファンブレードの先端部である外縁部のみをファンブレードに対して回転方向後方に部分的に傾斜あるいは湾曲させており、傾斜あるいは湾曲した外縁部は、ファンブレードを折り曲げることにより形成されている。このため、冷却ファンを回転させたときにこの先端部分で発生する風切音、あるいは冷却ファンをハウジング内に内蔵している場合にはこの先端部分近傍から排出される冷却風がステータコイルに衝突して生じる干渉音を低減することができる。また、ファンブレードの先端のみを回転方向後方に傾斜させることにより、従来の平面ブレードのオルタネータに比べて、風量をほとんど低下させることなく、ファン音の騒音レベルを大幅に低減することができる。なお、ファンブレードの外縁部としては、遠心方向の外側、内側、軸方向側などが含まれるが、これらの中でも遠心方向の外側先端部分は回転時の線速度が最も大きい部分であり、この部分で発生する風切音や干渉音を低減できれば、冷却ファンを回転させたときに生じる騒音の低減に大きく寄与することができる。
【0009】
特に、上述した冷却ファンを金属板によって形成した場合には、ファンブレードおよびその外縁部を折り曲げるだけで、上述した傾斜形状や湾曲形状を含む冷却ファンを形成することができ、製造しやすく量産に適している。また、この金属板を用いた冷却ファンを、回転軸に対して垂直方向をなすファン基板とこのファン基板から回転軸方向に延びたファンブレードによって構成し、基板の最外周より外側にファンブレードの先端部を突出させた場合には、この突出させた先端部の折り曲げがさらに容易になり、製造しやすさが増す。
【0010】
また、上述したファンブレードは、ほぼ平面状の主面とその先端部を傾斜あるいは湾曲した外縁面とによって形成することが好ましい。一般に、ファンブレードは曲面形状よりも平面形状に形成した方が多くの風量を確保することができるため、上述したファンブレードの主面を平面状に形成し、外縁面のみを傾斜あるいは湾曲させるようにすれば、風量を低下させることなくほぼ維持しながらファン音を低減することができる。具体的には、この外縁面の全体を傾斜させる場合の傾斜方向、あるいは湾曲させる場合の先端部分の接線方向は、回転子外周面の接線方向までの範囲で設定されており、この範囲内で設定することによりファンブレード先端部での冷却風の吐出圧を抑えることができ、ファン音低減の効果が生じる。
【0011】
また、ファンブレードがいわゆる遠心ファンを構成するものに本発明が適用されることで、高いファン音低減効果が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明を適用した車両用交流発電機(以後、「オルタネータ」と称する)は、回転子であるロータの軸方向端面に取り付け固定された冷却ファンの遠心方向先端部を回転方向後方に部分的に傾斜させ、あるいは湾曲させることにより、回転時のファン音を低減することに特徴がある。以下、本発明を適用した実施形態のオルタネータについて、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0013】
図1は、本実施形態のオルタネータの全体構成を示す図である。同図に示すオルタネータ1は、回転子としてのロータ2と、固定子としてのステータ3と、ロータ2にフィールド電流を供給するブラシ装置4と、ステータ3から出力される3相交流電圧を整流する整流装置としてのレクチファイヤ5と、このレクチファイヤ5の出力電圧をほぼ一定に制御する電圧制御装置としてのICレギュレータ6と、ロータ2およびステータ3を収納する筐体となるフロントハウジング7およびリヤハウジング8と、ロータ2の一方端に固定されるプーリ9と、リヤハウジング8に取り付けられたブラシ装置4、レクチファイヤ5およびICレギュレータ6を外側から覆うリヤカバー10等を含んで構成されている。
【0014】
ロータ2は、絶縁処理された銅線を円筒状かつ同心状に巻き回したフィールドコイル21を、それぞれが6個の爪を有するポールコア22、23によって、回転軸であるシャフト24を通して両側から挟み込んだ構造を有している。また、シャフト24のリヤ側にはフィールドコイル21の両端に電気的に接続されたスリップリング27、28が形成されており、ブラシ装置4内のブラシ34、36をスリップリング27、28のそれぞれに押し当てた状態で組み付けることにより、ICレギュレータ6からフィールドコイル21に対して励磁電流が流れるようになっている。
【0015】
また、フロント側(プーリ9が取り付けられる側)のポールコア22の端面には、フロント側から吸い込んだ冷却風をロータ2の径方向に吐き出すために遠心式の冷却ファン25が溶接等によって取り付け固定されている。同様に、リヤ側のポールコア23の端面には、リヤ側から吸い込んだ冷却風をロータ2の径方向に吐き出すために遠心式の冷却ファン26が溶接等によって取り付け固定されている。これらの冷却ファン25、26の詳細な形状については後述する。
【0016】
ステータ3は、複数個(例えば36個)のスロットが形成されたステータコア31と、これらのスロットに所定の間隔で巻き回された3相のステータコイル32とを含んで構成されている。このステータコイル32は、発電時に流れる出力電流によって発熱して高温になるが、ロータ2に固定された2枚の冷却ファン25、26の回転によって遠心方向に吐出される冷却風によって冷却され、材料等によって決まる所定の耐熱温度以下に冷却される。
【0017】
レクチファイヤ5は、3相のステータコイル32の出力電圧である3相交流を整流して直流出力を得るためのものであり、それぞれに複数個の整流素子が半田付けされた正極側放熱板52および負極側放熱板53とを含んで構成されている。正極側放熱板52および負極側放熱板53に半田付けされた各整流素子は、発電時に流れるステータコイル32からの電流によって発熱するが、ロータ2のリヤ側に取り付けられた冷却ファン26の回転によってリヤカバー10を通して吸入される冷却風によって、各放熱板52、53を介して間接的に冷却される。
【0018】
ICレギュレータ6は、ロータ2のフィールドコイル21に流す励磁電流を制御するものであり、オルタネータ1の電気負荷が軽くて出力電圧が高くなる場合には、フィールドコイル21に対する電圧の印加を断続することにより、オルタネータの出力電圧を一定に保っている。このように、ICレギュレータ6は発電時にはフィールドコイル21に対する通電を行っており、これを制御するスイッチングトランジスタ(図示せず)が発熱するが、上述したレクチファイヤ5の場合と同様に、ロータ2のリヤ側に取り付けられた冷却ファン26の回転によってリヤカバー10を通して吸入される冷却風によって冷却される。
【0019】
上述した構成を有するオルタネータ1は、ベルト等を介してプーリ9にエンジン(図示せず)からの回転が伝えられるとロータ2が所定方向に回転する。このとき、フィールドコイル21に外部から初期励磁電圧を印加することにより、ロータ2のポールコア22、23のそれぞれの爪部が励磁され、ステータコイル32に3相交流電圧を発生させることができ、レクチファイヤ5の出力端子からは所定の出力電流が取り出される。以後、オルタネータ1自身の出力電圧がICレギュレータ6を介してフィールドコイル21に印加されるため、外部から印加する励磁電流が不要となる。
【0020】
また、上述したロータ2の回転に伴って、一方のポールコア22の端面に取り付けられた冷却ファン25が回転するため、フロントハウジング7のプーリ9近傍の吸入窓を介して冷却風がオルタネータ1内部に吸入され、この冷却風がロータ2の径方向に排出されて、ステータコイル32のフロント側半分が冷却される。同様にロータ2の回転に伴って他方のポールコア23の端面に取り付けられた冷却ファン26が回転するため、リヤカバー10の吸入窓を介して吸入された冷却風が、上述したようにレクチファイヤ5やICレギュレータ6あるいはブラシ装置4等を冷却した後、冷却ファン26近傍まで導かれ、この冷却風がロータ2の径方向に排出されて、ステータコイル32のリヤ側半分が冷却される。図1においては、このようにしてフロント側の冷却ファン25によって吸入された後排出される冷却風の流れが矢印A、Bによって示され、リヤ側の冷却ファン26によって吸入された後排出される冷却風の流れが矢印C、Dによって示されている。
【0021】
図2は、ロータ1のリヤ側のポールコア23に取り付け固定された冷却ファン26の詳細な形状を示す図である。なお、ロータ1のフロント側のポールコア22に取り付け固定された冷却ファン25も基本的に同様の形状を有しているため、以下ではリヤ側の冷却ファン26について詳細な説明を行うものとする。
【0022】
同図に示すように、冷却ファン26は、ロータ2の回転軸と垂直方向、すなわちポールコア23の回転軸方向の端面と平行に形成されたファン基板40と、このファン基板40から回転軸方向に延びた複数枚のファンブレード42とによって構成されている。ファンブレード42の枚数は、回転時に発生するファン音の各次数成分のピーク位置が、ロータ2やステータ3の各部の振動によって発生する各種の磁気音の各次数成分のピーク位置と一致しないように設定することが好ましい。例えば、ポールコア22、23の爪部の個数やステータコア31のスロット数はいずれも3の倍数であるため、本実施形態のファンブレード42の枚数は、3の倍数以外の枚数である11枚に設定されている。
【0023】
また、ファン基板40には6個の溶接部44が形成されており、各溶接部44をポールコア23に例えば抵抗溶接することにより、冷却ファン26がポールコア23の軸方向端面に取り付け固定される。なお、冷却ファン26をポールコア23の軸方向端面に取り付け固定する方法については、抵抗溶接以外の他の溶接方法やネジ止め等の他の接合方法を用いるようにしてもよい。
【0024】
図3は、図2に示した冷却ファン26を部分的に拡大してファンブレード42の詳細形状を示す図である。また、図4は図3に示すファンブレード42をI方向から見た拡大図である。図3および図4に示すように、ファンブレード42は、平面形状を有する主面42Aと、この主面42Aと所定の角度θ1 をなすように折り曲げた外縁面42Bとを有しており、平面形状の主面42Aの遠心方向外側の先端を部分的に回転方向の後方に傾斜させた形状を有している。図3に示すように主面42Aとロータ2の外周円46の接線方向とのなす角度をθ2 とすると、上述した外縁面42Bの傾斜角θ1 は、0〜θ2 の範囲で設定される。
【0025】
上述した詳細形状を有する冷却ファン26は、例えばプレス機を用いて鉄板を折り曲げることにより形成される。また、外縁面42Bは、ファンブレード42をファン基板40と垂直に折り曲げた後に、その先端部分をさらに上述した所定の傾斜角θ1 だけ折り曲げることにより形成される。特に、図3に示すように、ファン基板40の最外周48よりさらに外側にファンブレード42の外縁面42Bを突出させているため、鉄板を用いて冷却ファン26を形成する場合に、この外縁面42Bの折り曲げを容易に行うことができる。
【0026】
図5は、上述した外縁面42Bを有する冷却ファン26を用いたロータ2を所定方向に回転させた場合に、冷却ファン26から吐出される冷却風の状態を示す図である。また、図6は従来のロータを回転させた場合に冷却ファンから吐出される冷却風の状態を示す図である。
【0027】
図5および図6において、矢印Eは一枚のファンブレードに着目した場合の冷却風の吐出方向を示しており、領域Fはその吐出範囲を示している。上述したようにファンブレード42の先端部分の外縁面42Bが主面42Aに対して回転方向後方に傾斜しているため、図5に示すようにファンブレード42から排出される冷却風の吐出範囲Fが広がり、しかも、先端部分である傾斜した外縁面42Bの近傍における冷却風の吐出方向Eが分散されてその吐出圧が抑制される。特に、ロータ2の回転時にはファンブレード42の先端部分の線速度が最も速く、またこの先端部分が最もステータコイル32に接近しているため、この先端部分近傍における冷却風の吐出圧を抑制することができれば、この先端部分近傍から排出される冷却風がステータコイル32に衝突して生じる干渉音や、ファンブレード42の遠心方向の輪郭部分で生じる風切音を大幅に低減することができる。
【0028】
また、図6に示した従来のロータに取り付けられた冷却ファンと比較すれば分かるように、本実施形態の冷却ファン26は、ファンブレード42の先端を部分的に傾斜させただけであり、その大部分を占める主面42Aは平面形状に形成されているため、風量自体は従来の冷却ファンとほとんど変わらず、冷却能力が特に低下することもない。
【0029】
図7は、上述した冷却ファン26を用いた本実施形態のオルタネータ1のファン音の騒音レベルを測定した結果を示す図であり、横軸はオルタネータ1の回転数を、縦軸は騒音レベル(1目盛りが10dB)をそれぞれ示している。同図に示す実線Gが本実施形態のオルタネータ1に、点線Hが図6に示した平面形状のファンブレードを有するロータを用いた従来のオルタネータ(以後、「平面ブレードのオルタネータ」と称する)に、一点鎖線Kが図8に示す曲面形状を有するファンブレードを有するロータを用いた従来のオルタネータ(以後、「曲面ブレードのオルタネータ」と称する)にそれぞれ対応している。
【0030】
図7に示すように、全周波数帯域の騒音レベルを示すオーバオール特性をみると、本実施形態のオルタネータ1は、従来の平面ブレードのオルタネータと比較すると全域で数dB騒音レベルが低くなっており、従来の曲面ブレードのオルタネータと比較しても一部の回転数範囲を除いて若干騒音レベルが低くなっている。
【0031】
また、各次数成分の包絡線を示す次数包絡線特性についてもほぼ同様の結果が得られており、本実施形態のオルタネータ1は、従来の平面ブレードのオルタネータと比較すると全域で数dB騒音レベルが低くなっており、従来の曲面ブレードのオルタネータと比較するとほとんどの回転数域で数dB騒音レベルが低くなっている。
【0032】
図9は、図7に騒音レベルの測定結果を示した3種類のオルタネータについて冷却風の風量を比較した結果を示す図である。図9に示すように、実線Gで示された本実施形態のオルタネータ1の風量は、点線Hで示された従来の平面ブレードのオルタネータの風量とほぼ同じであるといえる。一方、一点鎖線Kで示された従来の曲面ブレードのオルタネータの風量は、本実施形態のオルタネータ1の風量と比較すると低下の度合いが大きく、冷却能力も低下していることが予想される。
【0033】
このように、本実施形態のオルタネータ1は、ファンブレード42の先端を回転方向後方に傾斜させることにより、従来の平面ブレードのオルタネータに比べて、風量をほとんど低下させることなく、ファン音の騒音レベルを大幅に低減することができる。
【0034】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、上述した実施形態では、図3に示すように、ファンブレード42の先端を部分的に傾斜させて外縁面42Bを形成したが、図10に示すように、ファンブレード42の先端を部分的に湾曲させて外縁面42Cを形成するようにしてもよい。図2を用いて説明したように主面42Aとロータ2の外周円46の接線方向とのなす角度をθ2 とすると、外縁面42Cの先端部分の接線方向の傾斜角(この接線と主面42Aとのなす角度)θ3 は、0〜θ2 の範囲で設定される。
【0035】
このように先端部分を湾曲させて外縁面42Cを形成した場合であっても、ファンブレード42から排出される冷却風の吐出範囲が広がり、しかも先端部分である湾曲した外縁面42Cの近傍における吐出圧が抑制されるため、ロータ2の回転時に外縁面42Cの近傍で生じる風切音や、ステータコイル32に冷却風が衝突することにより生じる干渉音を低減することができる。
【0036】
また、上述した実施形態では、ファン基板40に対して垂直にファンブレード42を折り曲げた遠心式の冷却ファンの先端を部分的に傾斜あるいは湾曲させた場合を説明したが、図11に示すように、ファン基板に対して90度未満の角度でファンブレードを折り曲げた軸流式の冷却ファンの先端を部分的に傾斜あるいは湾曲させてもよい。また、本実施形態では、主面42Aを平面形状に形成したが、図8に示した従来の曲面形状を有するファンブレードの先端を部分的に傾斜あるいは湾曲させてもよい。
【0037】
また、図1に示したように、上述した実施形態では冷却ファンを内蔵した内扇式のオルタネータについて説明したが、冷却ファンがハウジングの外部に取り付けられた外扇式のオルタネータについても本発明を適用し、冷却ファンの先端を部分的に回転方向後方に傾斜あるいは湾曲させてもよい。この場合には、冷却ファンの外周側にステータコイルが存在しないため、ステータコイルによる干渉音は生じないが、風切音の発生を効果的に抑えてファン音を低減することができる。
【0038】
また、上述した実施形態の冷却ファン25、26は、一例として鉄板を折り曲げて形成するようにしたが、ファンブレードの先端を部分的に傾斜あるいは湾曲させればよいため、鉄板以外の金属板を用いて形成したり、板材以外の金属材料を用いて(例えば鋳物やアルミダイカストによって)形成したり、樹脂材料を用いて形成してもよい。
【0039】
また、上述した実施形態では、ファンブレード42の遠心方向外側の先端のみを部分的に傾斜あるいは湾曲させて外縁面としたが、併せてファンブレード42の回転軸方向の外縁部を部分的に傾斜あるいは湾曲させて、この部分で生じる風切音をさらに低減するようにしてもよい。
【0040】
また、ファンブレードの外縁のうち、回転速度が速く、風切音を生じやすい部分を選択して部分的に外縁面とするほかに、すべての外縁を外縁面としてもよく、またファンブレードの外縁の角部のみを回転方向後方に傾斜あるいは湾曲させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態のオルタネータの全体構成を示す図である。
【図2】リヤ側の冷却ファンの詳細な形状を示す図である。
【図3】図2に示した冷却ファンを部分的に拡大してファンブレードの詳細形状を示す図である。
【図4】図3に示すファンブレードをI方向から見た図である。
【図5】図2に示す冷却ファンを用いたロータを回転させた場合にこの冷却ファンから吐出される冷却風の状態を示す図である。
【図6】従来の平面形状のファンブレードの冷却ファンを用いたロータを回転させた場合にこの冷却ファンから吐出される冷却風の状態を示す図である。
【図7】本実施形態のオルタネータのファン音の騒音レベルを測定した結果を示す図である。
【図8】曲面形状のファンブレードを有する従来の冷却ファンの詳細形状を示す図である。
【図9】本実施形態のオルタネータの冷却風の風量を測定した結果を示す図である。
【図10】本実施形態の冷却ファンの変形例を示す図である。
【図11】本実施形態の冷却ファンの変形例を示す図である。
【符号の説明】
1 オルタネータ
2 ロータ
3 ステータ
22、23 ポールコア
25、26 冷却ファン
40 ファン基板
42 ファンブレード
42A 主面
42B、42C 外縁面
Claims (6)
- 回転子とともに回転する冷却ファンによって冷却風を発生する車両用交流発電機において、
前記冷却ファンのファンブレードの先端部である外縁部のみを、前記ファンブレードに対して回転方向後方に部分的に傾斜あるいは湾曲させており、
傾斜あるいは湾曲した前記外縁部は、前記ファンブレードを折り曲げることにより形成されていることを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項1において、
前記冷却ファンは金属板により形成されることを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項2において、
前記冷却ファンは、回転軸に対して垂直方向をなすファン基板と、この基板から回転軸方向に延びた前記ファンブレードとを有し、
前記ファンブレードの一部分であって、前記基板の最外周よりさらに外側に突出した部分を傾斜あるいは湾曲させることを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項1〜3のいずれかにおいて、
前記ファンブレードは、ほぼ平面状の主面と、この主面に対して傾斜あるいは湾曲した外縁面とを有することを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項4において、
前記外縁面を傾斜させる場合の傾斜方向あるいは前記外縁面を湾曲させる場合の先端部分の接線方向は、前記回転子外周面であって前記主面を延長して交差する部分の接線方向までの範囲で設定することを特徴とする車両用交流発電機。 - 請求項1〜5のいずれかにおいて、
前記冷却ファンのファンブレードは回転軸方向に吸入した冷却風の少なくとも一部を遠心方向に吐出する遠心ファンを構成することを特徴とする車両用交流発電機。
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