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JP3571461B2 - 共役ジエン系化合物 - Google Patents

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JP3571461B2
JP3571461B2 JP14660196A JP14660196A JP3571461B2 JP 3571461 B2 JP3571461 B2 JP 3571461B2 JP 14660196 A JP14660196 A JP 14660196A JP 14660196 A JP14660196 A JP 14660196A JP 3571461 B2 JP3571461 B2 JP 3571461B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真用の有機光導電性材料として、また種々の材料の製造中間体として有用な、新規共役ジエン系化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式において使用される感光体の有機光導電性材料としては、例えば、ポリ−N−ビニルカルバゾール、トリフェニルアミン化合物(米国特許第3,180,730号)、ベンジジン化合物(米国特許第3,265,496号、特公昭39−11546号公報、特開昭53−27033号公報)等のような数多くの提案がなされている。
ここにいう「電子写真方式」とは、一般に光導電性の感光体を、先ず暗所で例えばコロナ放電などにより帯電せしめ、次いで画像状露光を行なって露光部の電荷を選択的に放電させることにより静電潜像を得、更にこの潜像部をトナーなどを用いた現像手段で可視化して画像を形成するようにした画像形成法の一つである。このような電子写真方式における感光体に要求される基本的な特性としては、1)暗所において適当な電位に帯電されること、2)暗所において電荷の放電が少ないこと、3)光照射により速やかに電荷を放電すること、などが挙げられる。
【0003】
また、近年において、感光体の更なる機械的強度の向上を目的とした高分子光導電性材料(米国特許第4,801,517号、米国特許第4,806,443号、米国特許第4,806,444号、特開平3−221522号、特開平4−11627号)が提案されている。
しかしながら、従来の低分子あるいは高分子光導電性材料は、上記の要求を必ずしも満足していないのが実状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、基本的な電子写真特性を満足する光導電性材料として、またヒドロキシル基から誘導される種々の材料の製造中間体として有用な、新規共役ジエン系化合物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、下記式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)で表される共役ジエン系化合物が提供される。
【化1】
Figure 0003571461
【化2】
Figure 0003571461
【化3】
Figure 0003571461
【化4】
Figure 0003571461
【化5】
Figure 0003571461
(式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)中、
、Rは、
(1)C 〜C のアルキル基、(2)フッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC 〜C のアルキル基で置換されたフェニル基が置換したC 〜C のアルキル基、(3)アシル基からなる群から選ばれる基を表す
、Rは、
(1)水素原子、(2)アシル基、(3)アルキル基、及び(4)フッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC 〜C のアルキル基で置換されたフェニル基が置換したアルキル基、(5)アリール基、又は(6)低級アルキル基、低級アルコキシ基又はハロゲン原子により置換されているアリール基からなる群から選ばれる原子又は基を表す。
【0006】
前記一般式(I)、(II)、(III)、(IV)及び(V)で表される共役ジエン系化合物において、R〜Rが、
(1)C 〜C のアルキル基、(2)フッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC 〜C のアルキル基で置換されたフェニル基が置換したC 〜C のアルキル基である場合の具体例としては以下のものを挙げることができる。
アルキル基;C〜Cの直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、これらのアルキル基は、更にフッ素原子、ジアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC〜Cのアルキル基で置換されたフェニル基が置換したC 〜C のアルキル基を含有してもよい。具体的には、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、t−ブチル基、s−ブチル基、n−ブチル基、i−ブチル基、トリフルオロメチル基、2−シアノエチル基、べンジル基、4−クロロベンジル基、4−メチルベンジル基等が挙げられる。
【0007】
また、R、R及びRが、(5)アリール基、又は(6) 〜C のアルキル基、C 〜C のアルコキシ基又はハロゲン原子により置換されているアリール基からなる群から選ばれる原子又は基を表す場合の具体例としては以下のものを挙げることができる。
アリール基;フェニル基、ナフチル基、ビフェニリル基、ターフェニリル基、ピレニル基、フルオレニル基、9,9−ジメチル−2−フルオレニル基、アズレニル基、アントリル基、トリフェニレニル基、クリセニル基等が挙げられ、これらは低級アルキル基、低級アルコキシ基及びハロゲン原子を置換基として有していてもよい。
【0008】
また、R、R、R及びRにおけるアシル基としては、アセチル基、プロピオニル基、ベンゾイル基が挙げられる。
【0009】
更に、Rにおけるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素が挙げられ、Rにおけるアルコキシ基としては、前記アルキル基から誘導される基が挙げられる。
【0010】
更にまた、前記一般式(I)及び(II)におけるアリレン基を表わすAr、Ar及びArの具体例としては、前記したアリール基から誘導される2価基が挙げられる。
【0011】
本発明に係る新規共役ジエン系化合物の製造方法を以下に示す。
前記一般式(I)においてR及びRが同一の置換もしくは無置換のアルキル基である場合は、下記一般式(VI)
【化6】
Figure 0003571461
(式中、R、R、Ar〜Arは前記の定義と同一)
で表される第1級アミン化合物と、対応するハロゲン化アルキル、ジアルキル硫酸、スルホン酸エステル等とを、アルカリ性物質等の酸捕捉剤の存在下に反応させることによって製造できる。
また前記一般式(I)においてR及びRが同一の置換又は無置換のアリール基である場合は、前記一般式(VI)で表わされる第1級アミン化合物と、対応するハロゲン化アリールとを、銅粉、酸化銅あるいはハロゲン化銅等及びアルカリ性物質の共存下に、無溶媒あるいは溶媒中で、窒素気流下、150〜250℃の温度において反応させることによって製造することができる。
この場合、アルカリ性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムなどを挙げることができる。また、反応溶媒としては、ニトロベンゼン、ジクロロベンゼン、キノリン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどを挙げることができる。
【0012】
また、R及びRが異なる(3)C 〜C のアルキル基、及び(4)フッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC 〜C のアルキル基で置換されたフェニル基が置換したC 〜C のアルキル基、(5)アリール基、又は(6) 〜C のアルキル基、C 〜C のアルコキシ基又はハロゲン原子により置換されているアリール基からなる群から選ばれる化合物である場合は、前記一般式(VI)で表される第1級アミン化合物をアシル基等で保護した後、対応するハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アリールと反応させ、ついで加水分解し、その後、再び対応する他のハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アリールと反応させることによって製造することができる。ハロゲン化アルキルまたはハロゲン化アリールとの反応条件は上記と同様である。
更に、Rが、(3)C 〜C のアルキル基、及び(4)フッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC 〜C のアルキル基で置換されたフェニル基が置換したC 〜C のアルキル基で、
(5)アリール基、又は(6) 〜C のアルキル基、C 〜C のアルコキシ基又はハロゲン原子により置換されているアリール基からなる群から選ばれる化合物は、例えば前述のN−アシル化合物を出発原料としてハロゲン化アリールとの反応を行ない、加水分解したのち窒素のアルキル化剤を反応させることにより得られる。
【0013】
このようにして得られる一般式(I)で表される共役ジエン系化合物は、エーテルの開裂反応あるいはエステルの加水分解反応により前記一般式(II)で表されるヒドロキシ基を有する共役ジエン系化合物へ誘導することができる。
エーテルの開裂反応またはエステルの加水分解反応は具体的には酸性試薬による方法と塩基性試薬による方法が挙げられる。
酸性試薬としては臭化水素、ヨウ化水素、トリフルオロ酢酸、ピリジンの塩酸塩、濃塩酸、ヨウ化マグネシウムエチラート、塩化アルミニウム、臭化アルミニウム、三臭化ホウ素、三塩化ホウ素、三ヨウ化ホウ素等が、塩基性試薬としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、ナトリウム、リチウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化リチウム、リチウムジフェニルホスフィド、ナトリウムチオラート等を挙げることができる。溶媒としては無水酢酸、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン(THF)、DMF、ピリジン、ブタノール等を挙げることができる。反応温度は用いる試薬の反応性によるが、一般的には、室温から200℃の間で行なわれる。
【0014】
更にまた、前記一般式(I)において、R、Rがアシル基である共役ジエン系化合物は、前記一般式(II)で表される共役ジエン系化合物を酸捕捉剤の存在下に、対応するアシルハライドと反応させることにより、製造することができる。
この場合、酸捕捉剤としては、前記のものと同様のものが使用できる。
【0015】
本発明の共役ジエン系化合物は、電子写真感光体における光導電性素材として極めて有用であり、染料やルイス酸などの増感剤によって光学的あるいは化学的に増感される。更に、このものは、有機顔料あるいは無機顔料を電荷発生物質とする、所謂機能分離型における電荷輸送層物質としてとりわけ有用である。
【0016】
上記増感剤としては、例えば、メチルバイオレット、クリスタルバイオレット等のトリアリールメタン染料、ローズベンガル、エリスロシン、ローダミン等のキサンテン染料、メチレンブルー等のチアジン染料、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4−ジニトロ−9−フルオレノン等が挙げられる。
【0017】
また有機顔料としてはシーアイピグメントブルー25(CI No.21180)、シーアイピグメントレッド41(CI No.21200)、シーアイピグメントレッド3(CI No.45210)等のアゾ顔料、シーアイピグメントブルー16(CI No.74100)等のフタロシアニン系顔料、シーアイバットブラウン5(CI No.73410)、シーアイバットダイ(CI No.73030)等のインジゴ系顔料、アルゴスカーレットB、インダンスレンスカーレットR等のペリレン系顔料が挙げられる。また、セレン、セレン−テルル、硫化カドミウム、α−シリコン等の無機材料も使用できる。
【0018】
また、ヒドロキシル基から誘導される種々の材料の製造、例えばポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の製造中間体としても有用である。
【0019】
【実施例】
次に本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
【0020】
実施例1
1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−4−(4−ニトロフェニル)−1,3−ブタジエン90.0g(0.232モル)をN,N−ジメチルホルムアミド(以下DMFとする)770mlに溶解し、これに鉄粉90.0gを加え、ついで濃塩酸22mlを水69mlに溶解した塩酸水溶液を滴下した。75〜83℃で1時間撹拌したのち50℃まで冷却し20%水酸化ナトリウム水溶液55mlを加え濾過助剤と共に不溶分を濾過除去した。濾液を濃縮したのち水を加え、トルエンで抽出し、これを濃縮し500mlのトルエン溶液とした。これに無水酢酸40mlを加え30分間加熱還流したのちn−ヘキサンで希釈し析出した結晶を瀘取した。
これをトルエンから再結晶して淡黄色針状結晶の1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−4−(4−アセトアミドフェニル)−1,3−ブタジエン79.1g(収率85.2%)を得た。
融点 183.0〜183.5℃
Figure 0003571461
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図1に示した。
νNH 3280cm−1 νC=O 1660cm−1
νCOC 1250,1030cm−1
δトランスオレフィン 970cm−1
【0021】
実施例2
実施例1で得られた1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−4−(4−アセトアミドフェニル)−1,3−ブタジエン79.1g(0.198モル)にp−ブロモトルエン300ml、炭酸カリウム54.8g(0.396モル)及び銅粉3.44gを加え、窒素気流下共沸脱水しながら18時間加熱還流した。室温まで放冷後トルエンを加え濾過助剤と共に不溶分を濾過した。濾液を濃縮したのちカラムクロマト処理し(担体:シリカゲル 溶離液:トルエン/酢酸エチル(2/1vol))橙色油状物104.0gを得た。これをイソアミルアルコール300mlに溶解し、これに水酸化カリウム27.6gを水90mlに溶解した溶液を加え、水を系外に除きながら4時間加熱還流した。放冷後析出した結晶を瀘取し、メタノール洗浄後水洗し黄色結晶を得た。これをトルエン/n−ヘキサンの混合溶媒から再結晶して黄色針状結晶の1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−4−〔4−(p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエン75.0g(収率85.4%)を得た。
融点 127.5〜128.5℃
Figure 0003571461
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図2に示した。
νNH 3400cm−1
νCOC 1240,1030cm−1
δトランスオレフィン 975cm−1
【0022】
実施例3
実施例2で得られた1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−4−〔4−(p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエン44.8g(0.100モル)、p−ヨードトルエン87.2g(0.400モル)、炭酸カリウム55.3g(0.400モル)、銅粉3.43g及びニトロベンゼン140mlを窒素気流下共沸脱水しながら6時間加熱還流した。放冷後濾過助剤と共に不溶分を除去した。濾液を濃縮し暗赤色油状物を得た。これをカラムクロマト処理(担体:シリカゲル 溶離液:トルエン/n−ヘキサン(1/1vol))したのちトルエン/エタノールの混合溶媒から再結晶して黄色針状結晶の1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−4−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエン38.7g(収率71.9%)を得た。
融点 133.0〜135.0℃
Figure 0003571461
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図3に示した。
νCOC 1245,1035cm−1
δトランスオレフィン 970cm−1
【0023】
実施例4
実施例3で得られた1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−4−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエン32.7g(0.061モル)と90%ナトリウムチオエチラート20.4g(0.243モル)を乾燥DMF200mlに加え、9時間加熱還流した。室温まで放冷したのち内容物を氷水にあけ濃塩酸により中和した。これを酢酸エチルで抽出し有機層を水洗、乾燥後溶媒を留去した後カラムクロマト処理し(担体:シリカゲル 溶離液:トルエン/酢酸エチル(4/1vol))黄色粉末31.0gを得た。これをエタノールから再結晶した後減圧加熱乾燥して黄色プリズム状晶の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエン25.4g(収率81.9%)を得た。
融点 252.5〜254.5℃
Figure 0003571461
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図4に示した。
νCOC 3470,3400cm−1
δトランスオレフィン 980cm−1
【0024】
実施例5
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−1,3−ブタジエン26.4g(0.052モル)を乾燥ピリジン150mlに溶解し水浴上で塩化アセチル12.3g(0.156モル)を21〜25℃で1時間を要して滴下した。室温で6時間撹拌したのち内容物を氷に注ぎ、濃塩酸を加えた。
酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗、乾燥し溶媒を留去した。これをカラムクロマト処理し(担体:シリカゲル 溶離液:トルエン)した後、酢酸エチル/エタノールの混合溶媒から再結晶して黄色針状晶の1,1−ビス(4−アセトキシフェニル)−4−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエン24.7g(収率80.0%)を得た。
融点 159.5〜160.5℃
Figure 0003571461
赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図5に示した。
νC=O 1760cm−1
δトランスオレフィン 975cm−1
【0025】
実施例6〜9
実施例3において用いたp−ヨードトルエンの代りに表1に示すアリールハライドを用いる他は実施例3と同様に操作して表1に示す本発明の共役ジエン系化合物を得た。
分析結果を併せて表1に示す。
なお、実施例9で得られた1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−4−〔4−(p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエンの赤外吸収スペクトル(KBr錠剤法)を図6に示した。
【0026】
【表1】
Figure 0003571461
【0027】
実施例10〜12
実施例6、8及び9で得られた共役ジエン化合物を実施例4の操作に従って脱メチル化を行って対応する共役ジエン化合物を得た。結果を表2に示す。なお実施例12については脱メチル化後アセチル化を実施した。
【0028】
【表2】
Figure 0003571461
【0029】
応用例1
電荷発生物質として下記構造式7で表わされるビスアゾ化合物7.5部
【化7】
Figure 0003571461
及びポリエステル樹脂〔(株)東洋紡績製バイロン200〕の0.5%テトラヒドロフラン溶液500部をボールミル中で粉砕混合し、得られた分散液をアルミニウム蒸着ポリエステルフィルム上にドクターブレードで塗布し、自然乾燥して約1μm厚の電荷発生層を形成した。次に、ポリカーボネート樹脂〔(株)帝人製パンライトK−1300)〕1部とテトラヒドロフラン8部の樹脂溶液に、電荷輸送物質として実施例3で得られた化合物1部を溶解し、この溶液を前記電荷発生層上にドクターブレードで塗布し、80℃で2分間、次いで120℃で5分間乾燥して厚さ約20μmの電荷輸送層を形成して感光体を作成した。
次に、こうして得られた積層型電子写真感光体の可視域での感度を調べるため、この感光体に静電複写紙試験装置〔(株)川口電機製作所製SP428型〕を用いて暗所で−6KVのコロナ放電を20秒間行なって帯電させた後、感光体の表面電位Vm(V)を測定し、更に20秒間暗所に放置した後、表面電位Vo(V)を測定した。次いで、タングステンランプ光を感光体表面での照度が4.5luxになるように照射して、Voが1/2になるまでの露光量E1/2(lux・sec)を測定した。
Vm=−1379V
Vo=−956V
E1/2=1.01lux・sec
【0030】
応用例2
窒素気流下1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエン2.55g(5.0ミリモル)、トリエチルアミン1.52g(15.0ミリモル)を乾燥テトラヒドロフラン(以下THFとする)20mlに溶解し、これにジエチレングリコールビス(クロロホーメート)1.16g(5.0ミリモル)を乾燥THF4mlに溶解した溶液を23.0〜28.0℃で30分を要して滴下した。滴下後、室温で30分間撹拌したのち4%フェノールのTHF溶液0.48gを加え室温で10分間撹拌した。析出したトリエチルアミン塩酸塩を濾過除去し、THF溶液をメタノールに滴下し、沈澱した樹脂を濾別した。ついでTHF−メタノールによる再沈精製を2回繰返し、減圧下加熱乾燥して下記式で表わされる本発明の芳香族ポリカーボネート樹脂の黄色粉末3.01g(収率90.1%)を得た。Tgは121.1℃であった。
【化8】
Figure 0003571461
この物の分子量をゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したところ、ポリスチレン換算の分子量は以下のようであった。
数平均分子量 0.90×10
重量平均分子量 1.72×10
この物の赤外スペクトル(KBr錠剤法)では、1760cm−1にカーボネートのC=O伸縮振動に基づく吸収及び970cm−1にトランスオレフィンの面外変角振動に基づく吸収が認められた。また、(C4237NOとして計算した元素分析結果を表3に示す。
【0031】
【表3】
Figure 0003571461
【0032】
【発明の効果】
本発明に係る共役ジエン系化合物は、前記したように光導電性素材として有効に機能し、また染料やルイスなどの増感剤によって光学的あるいは化学的に増感されることから、電子写真用感光体の感光層の電荷輸送物質等として好適に使用され、特に電荷発生層と電荷輸送層を二層に区分した、所謂機能分離型感光層における電荷輸送物質として有用なものである。
一方、ヒドロキシル基から誘導される種々の材料の製造、例えばポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂等の製造中間体としても有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−4−(4−アセトアミドフェニル)−1,3−ブタジエンの赤外吸収スペクトル図である。
【図2】実施例2で得られた1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−4−〔4−(p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエンの赤外吸収スペクトル図である。
【図3】実施例3で得られた1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−4−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエンの赤外吸収スペクトル図である。
【図4】実施例4で得られた1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−4−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエンの赤外吸収スペクトル図である。
【図5】実施例5で得られた1,1−ビス(4−アセトキシフェニル)−4−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエンの赤外吸収スペクトル図である。
【図6】実施例9で得られた1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−4−〔4−(p−トリルアミノ)フェニル〕−1,3−ブタジエンの赤外吸収スペクトル図である。

Claims (5)

  1. 下記一般式(I)で表される共役ジエン系化合物。
    Figure 0003571461
    (式中、R、Rは、(1)C 〜C のアルキル基、(2)フッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC 〜C のアルキル基で置換されたフェニル基が置換したC 〜C のアルキル基、(3)アシル基からなる群から選ばれる基を表す。
    、Rは、(1)水素原子、(2)アシル基、(3)C 〜C のアルキル基、及び(4)フッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC 〜C のアルキル基で置換されたフェニル基が置換したC 〜C のアルキル基、(5)アリール基、又は(6) 〜C のアルキル基、C 〜C のアルコキシ基又はハロゲン原子により置換されているアリール基からなる群から選ばれる原子又は基を表す。Ar、Ar及びArはアリレン基を表わす。)
  2. 下記一般式(II)で表される共役ジエン系化合物。
    Figure 0003571461
    (式中、R、Rは、(1)水素原子、(2)アシル基、(3)C 〜C のアルキル基、及び(4)フッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC 〜C のアルキル基で置換されたフェニル基が置換したC 〜C のアルキル基、(5)アリール基、又は(6) 〜C のアルキル基、C 〜C のアルコキシ基又はハロゲン原子により置換されているアリール基からなる群から選ばれる原子又は基を表す。Ar、Ar及びArはアリレン基を表わす。)
  3. 下記一般式(III)で表される共役ジエン系化合物。
    Figure 0003571461
    (式中、R、Rは、(1)水素原子、(2)アシル基、(3)C 〜C のアルキル基、及び(4)フッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC 〜C のアルキル基で置換されたフェニル基が置換したC 〜C のアルキル基、(5)アリール基、又は(6) 〜C のアルキル基、C 〜C のアルコキシ基又はハロゲン原子により置換されているアリール基からなる群から選ばれる原子又は基を表す。
  4. 下記一般式(IV)で表される共役ジエン系化合物。
    Figure 0003571461
    (式中、R、Rは、(1)水素原子、(2)アシル基、(3)C 〜C のアルキル基、及び(4)フッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC 〜C のアルキル基で置換されたフェニル基が置換したC 〜C のアルキル基、(5)アリール基、又は(6) 〜C のアルキル基、C 〜C のアルコキシ基又はハロゲン原子により置換されているアリール基からなる群から選ばれる原子又は基を表す。)
  5. 下記一般式(V)で表される共役ジエン系化合物。
    Figure 0003571461
    (式中、Rは、(1)水素原子、(2)アシル基、(3)C 〜C のアルキル基、及び(4)フッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC 〜C のアルキル基で置換されたフェニル基が置換したC 〜C のアルキル基、(5)アリール基、又は(6) 〜C のアルキル基、C 〜C のアルコキシ基又はハロゲン原子により置換されているアリール基からなる群から選ばれる原子又は基を表す。
    は、(1)水素原子、(2) 〜C アルキル基、(3)フッ素原子、シアノ基、フェニル基又はハロゲン原子若しくはC 〜C のアルキル基で置換されたフェニル基が置換したC 〜C のアルキル基、(4)アリール基、(5) 〜C のアルキル基、C 〜C のアルコキシ基又はハロゲン原子により置換されているアリール基 、(6) 〜C アルコキシ基、及び(7)ハロゲン原子からなる群から選ばれる基又は原子を表す。)
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