JP3569329B2 - 電子ビーム照射設備の照射窓装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電子ビーム発生器の真空室内において電子が加速され生成された電子ビームが走査管内で変化する磁場により所定範囲にわたり走査され照射窓装置の一次窓箔を透過し真空室の外部の反応器内の被照射物を照射する電子ビーム照射設備の照射窓装置に関する。より詳しくは、電子ビームを透過させるための細長い開口を囲むフランジ、細長い開口に配置され走査管内部と反応器を仕切る一次窓箔、細長い開口の長軸にほぼ平行に伸長する中央桟、及び一次窓箔の反応器側の表面に沿うように冷却風を供給する冷却風吹き出しダクトを備え、フランジは、細長い開口に隣接する周縁支持平面を有し、一次窓箔の周縁がフランジの周縁支持面に係合され、中央桟は、一次窓箔に係合する中央支持面を有する、ダブルウインドウ型の照射窓装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空室内においてフィラメントを通電加熱し熱電子を発生させ高電圧により加速して生成される電子ビームが照射窓装置を透過し真空室の外部へ取り出され被照射物を照射する電子ビーム照射設備は、高分子の化学反応の促進、医療器具の減菌、研究開発等の多くの分野で用いられる外、石炭、石油等の化石燃料の燃焼排ガスの浄化にも利用される。X線やガンマ線の利用と比較し電子ビームを利用する利点は、電子ビーム源を大容量とすることができ処理量を多くすることができることである。電子ビームを発生する真空室へ被照射物を出し入れすることは装置を複雑高価にし工程を増加するから、被照射物からの散乱電子を検出する必要のある、例えば、電子顕微鏡等の場合を除き、電子ビームを照射窓装置から真空室外へ取り出し真空室外において被照射物に当てる電子ビーム照射設備が実用的である。
【0003】
電子ビームを真空室から取り出すために電子ビームは、真空室と外部を仕切る一次窓箔と呼ばれるチタン等の金属の薄膜を通される。薄膜は、圧力差に耐える厚さが必要であるが、電子ビームの損失を大きくしないためには厚くはできない。排ガスの浄化等に利用される電子ビームは、高出力を有することが必要であるので、どのような材料の窓箔であっても電子ビームを通す薄い一次窓箔は電子ビームの高出力エネルギを吸収し僅かの時間で焼損する。そのような焼損を回避するため、一次窓箔をX方向に細長くすると共に電子ビームを磁界によりX方向に走査し、一次窓箔の単位面積単位時間当たりのエネルギ吸収量を一定以下にし、一次窓箔の外部表面に冷却風を吹き付け一次窓箔を冷却することが工夫された。
【0004】
電子ビームを高出力とするためには照射電流を増大させることが望ましいが、照射電流に比例して一次窓箔によるエネルギ吸収も増加し、一次窓箔焼損の危険が増加する。このような電子ビームの高出力化による一次窓箔の破損を防止するため、電子ビームが通過する一次窓箔の面積を増加させ単位面積単位時間当たりのエネルギ吸収量を一定値以下にすることが必要である。一次窓箔のX方向の長さだけを増大すると装置が大型化しコスト高となるため、一次窓箔をX及びY方向に広げ、電子ビームをX及びY方向の2方向に走査すると共に、一次窓箔の補強のため一次窓箔の中央をX方向に伸長する中央桟を設けるダブルウインドウ型が工夫された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
実開昭63ー183598号公報は、ダブルウインドウ型の照射窓装置を開示する。この公知のダブルウインドウ型照射窓装置の概略構造を図5を参照し説明する。一次窓箔60の走査管側の表面を支持する中央桟48の支持面49は、ほぼ一次窓箔の周縁を支持するフランジの周縁支持面53と同一平面に配置され、一次窓箔60は、開口55の長軸に垂直の断面において真空室内へ突出する2つ山形曲面を形成し、両曲面を冷却するため、冷却風は、各曲面毎に、即ち、一次窓箔の両側から送られる必要があった。両側から送られた冷却風74、74’は、中央桟48の位置で合流し下方へ排気された。この従来の構造においては、高圧大量の冷却風を供給することが必要であり、冷却のため大きな動力が消費される。両側から供給される冷却風の勢いに僅かの違いが生じると弱い冷却風が押し返され一次窓箔から離れて冷却不足部分を生じる欠点があった。また汚染物質成分の濃度が高い排ガスを処理するため一次窓箔60とほぼ平行に二次窓箔80を設け、一次窓箔と二次窓箔の間に冷却風を通す冷却空間70を設けて、二次窓箔80に関し冷却空間70と反対側に反応室2を配置し、電子ビームを一次窓箔60、冷却空間70及び二次窓箔80を透過させ、反応室2へ導入し、二次窓箔80の冷却空間側の表面に同様に冷却風96を吹き付ける場合、中央桟48の位置から下降する冷却風78、78’が二次窓箔の冷却風を乱し、二次窓箔の冷却が不足する不都合があった。
【0006】
本発明の目的は、ダブルウインドウ型の照射窓装置の上記欠点を改良することにあり、簡単な構造によりダブルウインドウ型の一次窓箔の表面に沿って安定な冷却風が流れ、一次窓箔の冷却を効率的に行うことができる照射窓装置を提供することである。また本発明の目的は、排ガス浄化に使用される2次窓箔を備える電子ビーム照射装置において2次窓箔に沿う冷却風に乱れを生じさせない構造のダブルウインドウ型の照射窓装置を提供することである。本発明のその他の目的及び利点は、以下の説明において明らかにされる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電子ビーム発生器の加速管内において加速された電子ビームが走査管内で走査され、走査管端部に配置した一次窓箔を透過し、反応器内の被照射物を照射する電子ビーム照射設備の照射窓装置に存する。本発明の照射窓装置は、走査管の端部に配置され、細長い開口及び細長い開口を囲むように配置される周縁支持面を有するフランジ、細長い開口を横切るように配置される一次窓箔の周縁をフランジの周縁支持面へ押圧し固着するフレーム、一次窓箔の走査管側に配置され細長い開口の長軸(X)にほぼ平行に伸長する中央桟、及び一次窓箔の反応器側の表面に沿うように冷却風を供給する冷却風吹き出しダクトを備える。中央桟は、一次窓箔の走査管側の表面に係合する中央支持面を有し、フランジに隣接する部分を除く中央支持面が細長い開口の長軸(X)に垂直な断面においてフランジの周縁支持面から走査管側へ所定距離dだけ離間される。一次窓箔は、細長い開口の長軸Xに垂直な断面において、走査管内部と反応器内部の圧力差により、フランジの周縁支持面から離間するに従い走査管側へ向かって変位し、中央桟の中央支持面に接する部分へ連続するほぼ滑らかな2つの曲面を形成する。冷却風は、細長い開口の長軸に平行の2つの周縁部分のうちの一方の周縁部分のみから供給される。
【0008】
一次窓箔から間隔をおいて二次窓箔が配置され、一次窓箔と二次窓箔の間に冷却空間が形成され、一次窓箔を透過した電子ビームは、更に冷却空間及び二次窓箔を透過した後、反応器へ入り反応器内の被処理物を照射し、二次窓箔の冷却空間側表面に沿って二次窓箔冷却用の冷却風が供給されてもよい。また、一次窓箔の引張強度及び前記所定距離dは、走査管内部と反応器内部の圧力差の存在により一次窓箔が弾性又は弾塑性状態において滑らかな2つの曲面となり、圧力差を除去することにより一次窓箔が周縁支持面の延長平面形状へ復元可能であるように選定される。一次窓箔は、チタン又はチタン合金により作られた厚さ数10μm程度の金属箔であり、前記所定距離dは、10mm以上である。前記所定距離dと細長い開口の幅wの比(d/w)が、1/20以上である。
【0009】
【実施例】
図1は、本発明の照射窓装置が使用可能な電子ビーム照射設備の全体的概略図である。図1の設備において、ボイラ1から排出されたNOx成分及びSOx成分を含む排ガスが、図示しない電気集塵器、熱回収器等を経て、反応器2へ導入される。反応器2に入る排ガスの流れにアンモニア(NH3)が添加される。反応器2の上方に電子ビーム発生器3が配置され、発生された電子ビームが照射窓装置を透過し、反応器2内に入る。反応器2内において、排ガス中のNOx成分及びSOx成分が、電子ビームの照射を受けて硝酸及び硫酸となり、排ガスに添加されたアンモニアと反応し、硝酸アンモニウム(硝安)及び硫酸アンモニウム(硫安)の粉体に変わる。
【0010】
反応器2内の硝安及び硫安の粉末を含む排ガスは、反応器2から集塵器4へ導入され、集塵器4において、硝安及び硫安の粉末並びに粉塵等の固体粒子を分離除去される。集塵器において分離された固体粒子は、図示しない副製品処理器へ導入され、副製品としての硝安及び硫安が精製される。集塵器4を通過した排ガスは、吸引ファン5により吸引され、煙突6から大気中へ排出される。図1の設備において、排ガスは、吸引ファン5及び煙突6により設備から吸引排出されるため、反応器2、及び電気集塵器4内において、排ガスの圧力は、周囲の大気圧より低く、排ガスがそれらから漏洩して周囲を汚染することがない。
【0011】
電子ビーム発生器3は、図示しない電源から電力を供給される。電子ビームの出力値は、加速電圧と電子ビーム出力電流値の積に相当する。加速電圧は、排ガス中の電子ビームの透過距離に対応するので、反応器2の寸法により制限される。例えば、透過距離が2.6mの反応器の場合、加速電圧は約800kVでよく、それより高くすると電子ビームの一部が2.6mを越え、反応器壁面に衝突し、反応に役立たず無駄となる。反応器2の寸法により加速電圧の最大値が制限されるので、電子ビーム出力値を変更するためには、電流値が変化される。
【0012】
図2は、本発明を実施する電子ビーム照射設備の要部を図解的に示す配置図である。図2において、電子ビーム発生器3の加速管34内で加速された電子ビームが、イオンポンプ32を備える走査管35内で走査され、照射窓装置40の一次窓箔60、冷却空間70、及び二次窓箔80を透過し、反応器2内の排ガスを照射する。反応器2内において電子ビーム31は、排ガス中のNOx及びSOxと添加されたアンモニアを反応させ、硝安及び硫安の粒子を生じさせる。冷却気体は、ブロワ42から供給管44内を矢印Rの方向へ流れ、冷却気体入口41、46を介し、冷却空間70へ供給される。冷却気体は、冷却空間70において、矢印で示すように、一次窓箔60に沿う流れ及び二次窓箔80に沿う流れを形成し、それらの流れは、互いに逆方向とされる。その後、冷却気体は、冷却空間70から冷却気体出口43、47を経て、排出管51内を矢印Sの方向へ流れ、熱交換器50へ導入される。冷却気体は、熱交換器50内で冷却水Cと熱交換され冷却された後、ブロワ42に吸引され加圧され、供給管44及び冷却気体入口41、46を介し、照射窓装置40へ循環される。
【0013】
図3(A)は、電子ビーム発生器3の走査管35の図解的断面図であり、図3(B)は、図3(A)の走査管35を下方からみた照射窓装置の底面図である。図4は、図3(B)の線E−Eに沿う拡大断面図である。図4に示されるように、走査管の端部に配置されるフランジ52が、幅wの開口55及び開口を囲むように配置される周縁支持面53を有する。開口55を横切るように配置される一次窓箔60の周縁63が、フレーム54によりフランジ52の周縁支持面53へ押圧され固着される。中央桟48が、一次窓箔60の走査管側に配置され、細長い開口55の長軸Xにほぼ平行に伸長する。一次窓箔60の反応器側の表面に沿うように冷却風74を供給する冷却風吹き出しダクト73が設けられる。中央桟48は、一次窓箔の走査管側の表面に係合する中央支持面49を有する。電子ビーム31は、図3(A)の走査管35内において変動する磁界(図示しない)により走査される。この走査による電子ビーム31の一次窓箔60上の軌跡が図3(B)の鎖線32により示される。電子ビームの軌跡32の形状は、長いX方向軌跡と短いY方向軌跡から成る矩形である。
【0014】
図4に示すように、中央桟48のフランジ54に連結する付近の部分を除く中央支持面49は、細長い開口55の長軸Xに垂直な断面においてフランジの周縁支持面53から走査管側へ距離dだけ引き上げられる。一次窓箔60に沿う冷却風74は、ダクト73により、細長い開口の長軸に平行の2つの周縁部分のうちの一方の周縁部分のみから供給される。
【0015】
図4のダブルウインドウ型照射窓装置の断面を備えるテスト装置において、窓箔として厚さ38μmのチタン合金を使用し、引き上げ距離dが、0mm、10mm、15mm、及び20mmとした場合について、片側から冷却風を吹き付け中央桟による冷却風の剥離の状況を調べる冷却風テストと、窓箔の複数個所に歪みゲージを取り付け窓箔の降伏状況を調べる応力テストを行った。この冷却風テストにより、d=0mmの場合は、中央桟により冷却風の剥離が生じ、図4の右側の曲面の窓箔は、冷却不完全となること、dが、10mm、15mm、20mmの場合は、いずれも冷却風の剥離が小さく、図4の2つの曲面の窓箔が充分冷却されることがわかった。また、上記応力テストにより、dが0mm又は10mmの場合は、窓箔はほとんど弾性状態であること、dが15mmの場合は、窓箔は弾性状態と塑性状態とを混在して有すること、dが20mmの場合は、ほとんど窓箔は塑性状態であることがわかり、窓箔は、d=0〜15mmにおいて使用可能な機械的強度を有するが、d=20mmの場合は使用困難と判断された。従って、厚さ38μmのチタン合金の窓箔については、上記冷却風テストと応力テストから、dは、10mm以上、15mm以下であることが必要である。
【0016】
【発明の効果】
本発明の照射窓装置は、走査管の端部に配置され、細長い開口及び細長い開口を囲むように配置される周縁支持面を有するフランジ、細長い開口を横切るように配置される一次窓箔の周縁をフランジの周縁支持面へ押圧し固着するフレーム、一次窓箔の走査管側に配置され細長い開口の長軸(X)にほぼ平行に伸長する中央桟、及び一次窓箔の反応器側の表面に沿うように冷却風を供給する冷却風吹き出しダクトを備える。本発明の照射窓装置は、中央桟により一次窓箔を支持するダブルウインドウ型の構造を取り、電子ビームの走査方向がX及びY方向であることにより設備を大型化することなく一次窓箔の面積を増大し高出力電子ビームの供給を可能とする。本発明の照射窓装置において、中央桟は、一次窓箔の走査管側の表面に係合する中央支持面を有し、フランジに隣接する部分を除く中央支持面が細長い開口の長軸(X)に垂直な断面においてフランジの周縁支持面から走査管側へ所定距離dだけ離間され、一次窓箔は、細長い開口の長軸Xに垂直な断面において、走査管内部と反応器内部の圧力差により、フランジの周縁支持面から離間するに従い走査管側へ向かって変位し、中央桟の中央支持面に接する部分へ連続するほぼ滑らかな2つの曲面を形成することによって、細長い開口の長軸に平行の2つの周縁部分のうちの一方の周縁部分のみから供給される冷却風が、中央桟付近において一次窓箔から剥離することなく他方の周縁付近の曲面の一次窓箔を効率的に冷却することができる。
【0017】
本発明の照射窓装置は、ダブルウインドウ型であるに拘わらず、一次窓箔の長手方向の周縁部分の両側から冷却風を供給する必要がなく、一方の側にのみ冷却気体の吹き出しダクトを設ける構造により一次窓箔を冷却できるので、冷却風供給手段の構造が簡単となる。また冷却風による熱交換が効率良く行われることにより、冷却風の供給量を減少させることができ、電子ビーム照射設備の運転コストを減少できる効果を奏する。
【0018】
本発明の照射窓装置においては、一次窓箔から間隔をおいて二次窓箔が配置され、一次窓箔と二次窓箔の間に冷却空間が形成され、一次窓箔を透過した電子ビームは、更に冷却空間及び二次窓箔を透過した後、反応器へ入り反応器内の被処理物を照射し、二次窓箔の冷却空間側表面に沿って二次窓箔冷却用の冷却風が供給される場合において、一次窓箔の冷却風が、中央桟の付近で二次窓箔側へ流れ出し二次窓箔の冷却風を乱すことがなく、一次窓箔及び二次窓箔の冷却を効率的に行うことができ、冷却に消費する動力を減少することができる。また、一次窓箔の引張強度及び前記所定距離dは、走査管内部と反応器内部の圧力差により一次窓箔が弾性変形状態において滑らかな2つの曲面となり、圧力差を除去することにより一次窓箔が周縁支持面の延長平面形状へ復元可能であるように選定されることにより、一次窓箔は、長い使用寿命を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照射窓装置が使用可能な電子ビーム照射設備の全体的概略図。
【図2】本発明を実施する電子ビーム照射設備の要部を図解的に示す配置図。
【図3】図3(A)は電子ビーム発生器の走査管の図解的断面図であり、図3(B)は図3(A)の走査管を下方から見た図解的底面図である。
【図4】図3(B)の線E−Eに沿って取った図解的拡大断面図。
【図5】従来のダブルウインドウ型照射窓装置の例を示す図4と同様の断面図である。
【符号の説明】
1:ボイラ、2:反応器、3:電子ビーム発生器、4:集塵器、5:吸引ファン、6:煙突、31:電子ビーム、34:加速管、35:走査管、40:照射窓装置、41、46:冷却気体入口、42:ブロワ、44:供給管、43、47:冷却気体出口、48:中央桟、49:中央支持面、50:熱交換器、51:排出管、52:フランジ、53:周縁支持面、54:フレーム、55:開口、60:一次窓箔、63:周縁、70:冷却空間、73:吹き出しダクト、74:冷却風、80:二次窓箔、96:冷却風。
【産業上の利用分野】
本発明は、電子ビーム発生器の真空室内において電子が加速され生成された電子ビームが走査管内で変化する磁場により所定範囲にわたり走査され照射窓装置の一次窓箔を透過し真空室の外部の反応器内の被照射物を照射する電子ビーム照射設備の照射窓装置に関する。より詳しくは、電子ビームを透過させるための細長い開口を囲むフランジ、細長い開口に配置され走査管内部と反応器を仕切る一次窓箔、細長い開口の長軸にほぼ平行に伸長する中央桟、及び一次窓箔の反応器側の表面に沿うように冷却風を供給する冷却風吹き出しダクトを備え、フランジは、細長い開口に隣接する周縁支持平面を有し、一次窓箔の周縁がフランジの周縁支持面に係合され、中央桟は、一次窓箔に係合する中央支持面を有する、ダブルウインドウ型の照射窓装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空室内においてフィラメントを通電加熱し熱電子を発生させ高電圧により加速して生成される電子ビームが照射窓装置を透過し真空室の外部へ取り出され被照射物を照射する電子ビーム照射設備は、高分子の化学反応の促進、医療器具の減菌、研究開発等の多くの分野で用いられる外、石炭、石油等の化石燃料の燃焼排ガスの浄化にも利用される。X線やガンマ線の利用と比較し電子ビームを利用する利点は、電子ビーム源を大容量とすることができ処理量を多くすることができることである。電子ビームを発生する真空室へ被照射物を出し入れすることは装置を複雑高価にし工程を増加するから、被照射物からの散乱電子を検出する必要のある、例えば、電子顕微鏡等の場合を除き、電子ビームを照射窓装置から真空室外へ取り出し真空室外において被照射物に当てる電子ビーム照射設備が実用的である。
【0003】
電子ビームを真空室から取り出すために電子ビームは、真空室と外部を仕切る一次窓箔と呼ばれるチタン等の金属の薄膜を通される。薄膜は、圧力差に耐える厚さが必要であるが、電子ビームの損失を大きくしないためには厚くはできない。排ガスの浄化等に利用される電子ビームは、高出力を有することが必要であるので、どのような材料の窓箔であっても電子ビームを通す薄い一次窓箔は電子ビームの高出力エネルギを吸収し僅かの時間で焼損する。そのような焼損を回避するため、一次窓箔をX方向に細長くすると共に電子ビームを磁界によりX方向に走査し、一次窓箔の単位面積単位時間当たりのエネルギ吸収量を一定以下にし、一次窓箔の外部表面に冷却風を吹き付け一次窓箔を冷却することが工夫された。
【0004】
電子ビームを高出力とするためには照射電流を増大させることが望ましいが、照射電流に比例して一次窓箔によるエネルギ吸収も増加し、一次窓箔焼損の危険が増加する。このような電子ビームの高出力化による一次窓箔の破損を防止するため、電子ビームが通過する一次窓箔の面積を増加させ単位面積単位時間当たりのエネルギ吸収量を一定値以下にすることが必要である。一次窓箔のX方向の長さだけを増大すると装置が大型化しコスト高となるため、一次窓箔をX及びY方向に広げ、電子ビームをX及びY方向の2方向に走査すると共に、一次窓箔の補強のため一次窓箔の中央をX方向に伸長する中央桟を設けるダブルウインドウ型が工夫された。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
実開昭63ー183598号公報は、ダブルウインドウ型の照射窓装置を開示する。この公知のダブルウインドウ型照射窓装置の概略構造を図5を参照し説明する。一次窓箔60の走査管側の表面を支持する中央桟48の支持面49は、ほぼ一次窓箔の周縁を支持するフランジの周縁支持面53と同一平面に配置され、一次窓箔60は、開口55の長軸に垂直の断面において真空室内へ突出する2つ山形曲面を形成し、両曲面を冷却するため、冷却風は、各曲面毎に、即ち、一次窓箔の両側から送られる必要があった。両側から送られた冷却風74、74’は、中央桟48の位置で合流し下方へ排気された。この従来の構造においては、高圧大量の冷却風を供給することが必要であり、冷却のため大きな動力が消費される。両側から供給される冷却風の勢いに僅かの違いが生じると弱い冷却風が押し返され一次窓箔から離れて冷却不足部分を生じる欠点があった。また汚染物質成分の濃度が高い排ガスを処理するため一次窓箔60とほぼ平行に二次窓箔80を設け、一次窓箔と二次窓箔の間に冷却風を通す冷却空間70を設けて、二次窓箔80に関し冷却空間70と反対側に反応室2を配置し、電子ビームを一次窓箔60、冷却空間70及び二次窓箔80を透過させ、反応室2へ導入し、二次窓箔80の冷却空間側の表面に同様に冷却風96を吹き付ける場合、中央桟48の位置から下降する冷却風78、78’が二次窓箔の冷却風を乱し、二次窓箔の冷却が不足する不都合があった。
【0006】
本発明の目的は、ダブルウインドウ型の照射窓装置の上記欠点を改良することにあり、簡単な構造によりダブルウインドウ型の一次窓箔の表面に沿って安定な冷却風が流れ、一次窓箔の冷却を効率的に行うことができる照射窓装置を提供することである。また本発明の目的は、排ガス浄化に使用される2次窓箔を備える電子ビーム照射装置において2次窓箔に沿う冷却風に乱れを生じさせない構造のダブルウインドウ型の照射窓装置を提供することである。本発明のその他の目的及び利点は、以下の説明において明らかにされる。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電子ビーム発生器の加速管内において加速された電子ビームが走査管内で走査され、走査管端部に配置した一次窓箔を透過し、反応器内の被照射物を照射する電子ビーム照射設備の照射窓装置に存する。本発明の照射窓装置は、走査管の端部に配置され、細長い開口及び細長い開口を囲むように配置される周縁支持面を有するフランジ、細長い開口を横切るように配置される一次窓箔の周縁をフランジの周縁支持面へ押圧し固着するフレーム、一次窓箔の走査管側に配置され細長い開口の長軸(X)にほぼ平行に伸長する中央桟、及び一次窓箔の反応器側の表面に沿うように冷却風を供給する冷却風吹き出しダクトを備える。中央桟は、一次窓箔の走査管側の表面に係合する中央支持面を有し、フランジに隣接する部分を除く中央支持面が細長い開口の長軸(X)に垂直な断面においてフランジの周縁支持面から走査管側へ所定距離dだけ離間される。一次窓箔は、細長い開口の長軸Xに垂直な断面において、走査管内部と反応器内部の圧力差により、フランジの周縁支持面から離間するに従い走査管側へ向かって変位し、中央桟の中央支持面に接する部分へ連続するほぼ滑らかな2つの曲面を形成する。冷却風は、細長い開口の長軸に平行の2つの周縁部分のうちの一方の周縁部分のみから供給される。
【0008】
一次窓箔から間隔をおいて二次窓箔が配置され、一次窓箔と二次窓箔の間に冷却空間が形成され、一次窓箔を透過した電子ビームは、更に冷却空間及び二次窓箔を透過した後、反応器へ入り反応器内の被処理物を照射し、二次窓箔の冷却空間側表面に沿って二次窓箔冷却用の冷却風が供給されてもよい。また、一次窓箔の引張強度及び前記所定距離dは、走査管内部と反応器内部の圧力差の存在により一次窓箔が弾性又は弾塑性状態において滑らかな2つの曲面となり、圧力差を除去することにより一次窓箔が周縁支持面の延長平面形状へ復元可能であるように選定される。一次窓箔は、チタン又はチタン合金により作られた厚さ数10μm程度の金属箔であり、前記所定距離dは、10mm以上である。前記所定距離dと細長い開口の幅wの比(d/w)が、1/20以上である。
【0009】
【実施例】
図1は、本発明の照射窓装置が使用可能な電子ビーム照射設備の全体的概略図である。図1の設備において、ボイラ1から排出されたNOx成分及びSOx成分を含む排ガスが、図示しない電気集塵器、熱回収器等を経て、反応器2へ導入される。反応器2に入る排ガスの流れにアンモニア(NH3)が添加される。反応器2の上方に電子ビーム発生器3が配置され、発生された電子ビームが照射窓装置を透過し、反応器2内に入る。反応器2内において、排ガス中のNOx成分及びSOx成分が、電子ビームの照射を受けて硝酸及び硫酸となり、排ガスに添加されたアンモニアと反応し、硝酸アンモニウム(硝安)及び硫酸アンモニウム(硫安)の粉体に変わる。
【0010】
反応器2内の硝安及び硫安の粉末を含む排ガスは、反応器2から集塵器4へ導入され、集塵器4において、硝安及び硫安の粉末並びに粉塵等の固体粒子を分離除去される。集塵器において分離された固体粒子は、図示しない副製品処理器へ導入され、副製品としての硝安及び硫安が精製される。集塵器4を通過した排ガスは、吸引ファン5により吸引され、煙突6から大気中へ排出される。図1の設備において、排ガスは、吸引ファン5及び煙突6により設備から吸引排出されるため、反応器2、及び電気集塵器4内において、排ガスの圧力は、周囲の大気圧より低く、排ガスがそれらから漏洩して周囲を汚染することがない。
【0011】
電子ビーム発生器3は、図示しない電源から電力を供給される。電子ビームの出力値は、加速電圧と電子ビーム出力電流値の積に相当する。加速電圧は、排ガス中の電子ビームの透過距離に対応するので、反応器2の寸法により制限される。例えば、透過距離が2.6mの反応器の場合、加速電圧は約800kVでよく、それより高くすると電子ビームの一部が2.6mを越え、反応器壁面に衝突し、反応に役立たず無駄となる。反応器2の寸法により加速電圧の最大値が制限されるので、電子ビーム出力値を変更するためには、電流値が変化される。
【0012】
図2は、本発明を実施する電子ビーム照射設備の要部を図解的に示す配置図である。図2において、電子ビーム発生器3の加速管34内で加速された電子ビームが、イオンポンプ32を備える走査管35内で走査され、照射窓装置40の一次窓箔60、冷却空間70、及び二次窓箔80を透過し、反応器2内の排ガスを照射する。反応器2内において電子ビーム31は、排ガス中のNOx及びSOxと添加されたアンモニアを反応させ、硝安及び硫安の粒子を生じさせる。冷却気体は、ブロワ42から供給管44内を矢印Rの方向へ流れ、冷却気体入口41、46を介し、冷却空間70へ供給される。冷却気体は、冷却空間70において、矢印で示すように、一次窓箔60に沿う流れ及び二次窓箔80に沿う流れを形成し、それらの流れは、互いに逆方向とされる。その後、冷却気体は、冷却空間70から冷却気体出口43、47を経て、排出管51内を矢印Sの方向へ流れ、熱交換器50へ導入される。冷却気体は、熱交換器50内で冷却水Cと熱交換され冷却された後、ブロワ42に吸引され加圧され、供給管44及び冷却気体入口41、46を介し、照射窓装置40へ循環される。
【0013】
図3(A)は、電子ビーム発生器3の走査管35の図解的断面図であり、図3(B)は、図3(A)の走査管35を下方からみた照射窓装置の底面図である。図4は、図3(B)の線E−Eに沿う拡大断面図である。図4に示されるように、走査管の端部に配置されるフランジ52が、幅wの開口55及び開口を囲むように配置される周縁支持面53を有する。開口55を横切るように配置される一次窓箔60の周縁63が、フレーム54によりフランジ52の周縁支持面53へ押圧され固着される。中央桟48が、一次窓箔60の走査管側に配置され、細長い開口55の長軸Xにほぼ平行に伸長する。一次窓箔60の反応器側の表面に沿うように冷却風74を供給する冷却風吹き出しダクト73が設けられる。中央桟48は、一次窓箔の走査管側の表面に係合する中央支持面49を有する。電子ビーム31は、図3(A)の走査管35内において変動する磁界(図示しない)により走査される。この走査による電子ビーム31の一次窓箔60上の軌跡が図3(B)の鎖線32により示される。電子ビームの軌跡32の形状は、長いX方向軌跡と短いY方向軌跡から成る矩形である。
【0014】
図4に示すように、中央桟48のフランジ54に連結する付近の部分を除く中央支持面49は、細長い開口55の長軸Xに垂直な断面においてフランジの周縁支持面53から走査管側へ距離dだけ引き上げられる。一次窓箔60に沿う冷却風74は、ダクト73により、細長い開口の長軸に平行の2つの周縁部分のうちの一方の周縁部分のみから供給される。
【0015】
図4のダブルウインドウ型照射窓装置の断面を備えるテスト装置において、窓箔として厚さ38μmのチタン合金を使用し、引き上げ距離dが、0mm、10mm、15mm、及び20mmとした場合について、片側から冷却風を吹き付け中央桟による冷却風の剥離の状況を調べる冷却風テストと、窓箔の複数個所に歪みゲージを取り付け窓箔の降伏状況を調べる応力テストを行った。この冷却風テストにより、d=0mmの場合は、中央桟により冷却風の剥離が生じ、図4の右側の曲面の窓箔は、冷却不完全となること、dが、10mm、15mm、20mmの場合は、いずれも冷却風の剥離が小さく、図4の2つの曲面の窓箔が充分冷却されることがわかった。また、上記応力テストにより、dが0mm又は10mmの場合は、窓箔はほとんど弾性状態であること、dが15mmの場合は、窓箔は弾性状態と塑性状態とを混在して有すること、dが20mmの場合は、ほとんど窓箔は塑性状態であることがわかり、窓箔は、d=0〜15mmにおいて使用可能な機械的強度を有するが、d=20mmの場合は使用困難と判断された。従って、厚さ38μmのチタン合金の窓箔については、上記冷却風テストと応力テストから、dは、10mm以上、15mm以下であることが必要である。
【0016】
【発明の効果】
本発明の照射窓装置は、走査管の端部に配置され、細長い開口及び細長い開口を囲むように配置される周縁支持面を有するフランジ、細長い開口を横切るように配置される一次窓箔の周縁をフランジの周縁支持面へ押圧し固着するフレーム、一次窓箔の走査管側に配置され細長い開口の長軸(X)にほぼ平行に伸長する中央桟、及び一次窓箔の反応器側の表面に沿うように冷却風を供給する冷却風吹き出しダクトを備える。本発明の照射窓装置は、中央桟により一次窓箔を支持するダブルウインドウ型の構造を取り、電子ビームの走査方向がX及びY方向であることにより設備を大型化することなく一次窓箔の面積を増大し高出力電子ビームの供給を可能とする。本発明の照射窓装置において、中央桟は、一次窓箔の走査管側の表面に係合する中央支持面を有し、フランジに隣接する部分を除く中央支持面が細長い開口の長軸(X)に垂直な断面においてフランジの周縁支持面から走査管側へ所定距離dだけ離間され、一次窓箔は、細長い開口の長軸Xに垂直な断面において、走査管内部と反応器内部の圧力差により、フランジの周縁支持面から離間するに従い走査管側へ向かって変位し、中央桟の中央支持面に接する部分へ連続するほぼ滑らかな2つの曲面を形成することによって、細長い開口の長軸に平行の2つの周縁部分のうちの一方の周縁部分のみから供給される冷却風が、中央桟付近において一次窓箔から剥離することなく他方の周縁付近の曲面の一次窓箔を効率的に冷却することができる。
【0017】
本発明の照射窓装置は、ダブルウインドウ型であるに拘わらず、一次窓箔の長手方向の周縁部分の両側から冷却風を供給する必要がなく、一方の側にのみ冷却気体の吹き出しダクトを設ける構造により一次窓箔を冷却できるので、冷却風供給手段の構造が簡単となる。また冷却風による熱交換が効率良く行われることにより、冷却風の供給量を減少させることができ、電子ビーム照射設備の運転コストを減少できる効果を奏する。
【0018】
本発明の照射窓装置においては、一次窓箔から間隔をおいて二次窓箔が配置され、一次窓箔と二次窓箔の間に冷却空間が形成され、一次窓箔を透過した電子ビームは、更に冷却空間及び二次窓箔を透過した後、反応器へ入り反応器内の被処理物を照射し、二次窓箔の冷却空間側表面に沿って二次窓箔冷却用の冷却風が供給される場合において、一次窓箔の冷却風が、中央桟の付近で二次窓箔側へ流れ出し二次窓箔の冷却風を乱すことがなく、一次窓箔及び二次窓箔の冷却を効率的に行うことができ、冷却に消費する動力を減少することができる。また、一次窓箔の引張強度及び前記所定距離dは、走査管内部と反応器内部の圧力差により一次窓箔が弾性変形状態において滑らかな2つの曲面となり、圧力差を除去することにより一次窓箔が周縁支持面の延長平面形状へ復元可能であるように選定されることにより、一次窓箔は、長い使用寿命を有することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の照射窓装置が使用可能な電子ビーム照射設備の全体的概略図。
【図2】本発明を実施する電子ビーム照射設備の要部を図解的に示す配置図。
【図3】図3(A)は電子ビーム発生器の走査管の図解的断面図であり、図3(B)は図3(A)の走査管を下方から見た図解的底面図である。
【図4】図3(B)の線E−Eに沿って取った図解的拡大断面図。
【図5】従来のダブルウインドウ型照射窓装置の例を示す図4と同様の断面図である。
【符号の説明】
1:ボイラ、2:反応器、3:電子ビーム発生器、4:集塵器、5:吸引ファン、6:煙突、31:電子ビーム、34:加速管、35:走査管、40:照射窓装置、41、46:冷却気体入口、42:ブロワ、44:供給管、43、47:冷却気体出口、48:中央桟、49:中央支持面、50:熱交換器、51:排出管、52:フランジ、53:周縁支持面、54:フレーム、55:開口、60:一次窓箔、63:周縁、70:冷却空間、73:吹き出しダクト、74:冷却風、80:二次窓箔、96:冷却風。
Claims (10)
- 電子ビーム発生器(3)の加速管内において加速された電子ビームが走査管(35)内で走査され、走査管端部に配置した一次窓箔(60)を透過し、反応器(2)内の被照射物を照射する電子ビーム照射設備の照射窓装置(40)において、
走査管の端部に配置され、略長方形の細長い開口(55)及び該細長い開口を囲む周縁支持面(53)を有するフランジ(52)、細長い開口(55)を密閉するように配置される一次窓箔(60)の周縁(63)をフランジ(52)の周縁支持面(53)へ押圧し固着するフレーム(54)、一次窓箔の走査管側に配置され細長い開口(55)の長軸(X)にほぼ平行に伸長する中央桟(48)、及び一次窓箔の反応器側の表面に沿うように冷却風(74)を供給する冷却風吹き出しダクト(73)を備え、
中央桟(48)は、一次窓箔の走査管側の表面に係合可能な平坦な中央支持面(49)を有し、中央支持面(49)の長軸(X)方向の少なくとも一部分が長軸(X)に垂直な断面においてフランジの周縁支持面(53)から走査管側へ所定距離(d)だけ離間され、前記冷却風(74)は、細長い開口の長軸(X)に平行の2つの周縁部分のうちの一方の周縁部分のみから供給され、
前記一次窓箔(60)から間隔をおいて二次窓箔(80)が配置され、一次窓箔と二次窓箔の間に冷却空間(70)が形成され、一次窓箔を通過した電子ビームは、更に冷却空間及び二次窓箔(80)を通過した後に反応器(2)へ入り反応器内の被処理物を照射し、二次窓箔の冷却空間側表面に沿って二次窓箔冷却用の冷却風が供給されることを特徴とする照射窓装置。 - 請求項1に記載の照射窓装置において、フランジ(52)に接続する部分付近を除き中央支持面(49)が細長い開口の長軸(X)に垂直な断面においてフランジの周縁支持面(53)から走査管側へ所定距離(d)だけ離間され、前記一次窓箔(60)は、細長い開口の長軸(X)に垂直な断面において、走査管内部と反応器内部の圧力差により、フランジの周縁支持面(53)から離間するに従い走査管側へ向かって変位し、中央桟の中央支持面(49)に接する部分へ連続するほぼ滑らかな2つの曲面を形成することを特徴とする照射窓装置。
- 請求項1又は2に記載の照射窓装置において、一次窓箔の引張強度及び前記所定距離(d)は、走査管内部と反応器内部又は冷却空間内部の圧力差により一次窓箔が弾性又は弾塑性状態において滑らかな2つの曲面を形成し、前記圧力差を除去することにより一次窓箔がほぼ周縁支持面の延長平面形状へほぼ復元可能であるように選定されることを特徴とする照射窓装置。
- 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の照射窓装置において、前記一次窓箔は、チタン又はチタン合金により作られた厚さ数10μm程度の金属箔であり、前記所定距離(d)は、10mm以上であることを特徴とする照射窓装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の照射窓装置において、前記所定距離(d)と細長い開口の幅(w)の比(d/w)が、1/20以上であることを特徴とする照射窓装置。
- 電子ビーム発生器(3)の加速管内において加速された電子ビームが走査管(35)内で走査され、走査管端部に配置した一次窓箔(60)を透過し、反応器(2)内の被照射物を照射する電子ビーム照射設備の照射窓装置(40)において、
走査管の端部に配置され、略長方形の細長い開口(55)及び該細長い開口を囲む周縁支持面(53)を有するフランジ(52)、細長い開口(55)を密閉するように配置される一次窓箔(60)の周縁(63)をフランジ(52)の周縁支持面(53)へ押圧し固着するフレーム(54)、一次窓箔の走査管側に配置され細長い開口(55)の長軸(X)にほぼ平行に伸長する中央桟(48)、及び一次窓箔の反応器側の表面に沿うように冷却風(74)を供給する冷却風吹き出しダクト(73)を備え、
中央桟(48)は、一次窓箔の走査管側の表面に係合可能な平坦な中央支持面(49)を有し、中央支持面(49)の長軸(X)方向の少なくとも一部分が長軸(X)に垂直な断面においてフランジの周縁支持面(53)から走査管側へ所定距離(d)だけ離間され、前記冷却風(74)は、細長い開口の長軸(X)に平行の2つの周縁部分のうちの一方の周縁部分のみから供給され、
前記所定距離(d)と細長い開口の幅(w)の比(d/w)が、1/20以上であることを特徴とする照射窓装置。 - 請求項6に記載の照射窓装置において、フランジ(52)に接続する部分付近を除き中央支持面(49)が細長い開口の長軸(X)に垂直な断面においてフランジの周縁支持面(53)から走査管側へ所定距離(d)だけ離間され、前記一次窓箔(60)は、細長い開口の長軸(X)に垂直な断面において、走査管内部と反応器内部の圧力差により、フランジの周縁支持面(53)から離間するに従い走査管側へ向かって変位し、中央桟の中央支持面(49)に接する部分へ連続するほぼ滑らかな2つの曲面を形成することを特徴とする照射窓装置。
- 請求項6又は7に記載の照射窓装置において、前記一次窓箔(60)から間隔をおいて二次窓箔(80)が配置され、一次窓箔と二次窓箔の間に冷却空間(70)が形成され、一次窓箔を透過した電子ビームは、更に冷却空間及び二次窓箔(80)を透過した後に反応器(2)へ入り反応器内の被処理物を照射し、二次窓箔の冷却空間側表面に沿って二次窓箔冷却用の冷却風が供給されることを特徴とする照射窓装置。
- 請求項6乃至8のいずれか1項に記載の照射窓装置において、一次窓箔の引張強度及び前記所定距離(d)は、走査管内部と反応器内部又は冷却空間内部の圧力差により一次窓箔が弾性又は弾塑性状態において滑らかな2つの曲面を形成し、前記圧力差を除去することにより一次窓箔がほぼ周縁支持面の延長平面形状へほぼ復元可能であるように選定されることを特徴とする照射窓装置。
- 請求項6乃至9のいずれか1項に記載の照射窓装置において、前記一次窓箔は、チタン又はチタン合金により作られた厚さ数10μm程度の金属箔であり、前記所定距離(d)は、10mm以上であることを特徴とする照射窓装置。
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