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JP3543361B2 - 表皮材およびその製造方法 - Google Patents

表皮材およびその製造方法 Download PDF

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JP3543361B2
JP3543361B2 JP10327494A JP10327494A JP3543361B2 JP 3543361 B2 JP3543361 B2 JP 3543361B2 JP 10327494 A JP10327494 A JP 10327494A JP 10327494 A JP10327494 A JP 10327494A JP 3543361 B2 JP3543361 B2 JP 3543361B2
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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、車両用座席や家具用座席のクッション体に被覆され、表面材が織物モケットからなる表皮材であって、特にクッション性および意匠性が要求される座面部に好適な表皮材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車などの座席は、本体となるクッション体を表皮材により被って作られている。
表皮材の座面部に相当する部分は、クッション性や意匠性が要求されるので、比較的厚い軟質スラブポリウレタンフォームが使用されている。製造にあたっては、軟質スラブポリウレタンフォームの両面に、表面材および裏面材を積層して3層構造とし、それを座面形状や意匠形状に合わせてカットしたのち、ミシン縫着している。製造された座面部に相当する部分は、座席の外縁部の土手部材と縫い合わせて表皮材となる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、座席の高級化指向に合わせて、表面材に手触りの良いモケットを使用したものが多くなっている。モケットを用いた場合、引っ張り伸度が小さくなったり、パイル抜けが起き易いので、これを防止するために、多量のアクリル樹脂系のバッキング材が塗布されている。しかしながら、この塗布により、表面材が硬化してしまい、以下のような不都合が発生していた。
【0004】
すなわち、第1として、モケット、軟質スラブポリウレタンフォーム、裏面材の連続的な積層作業時に、表面材を内側にして折れ曲がると、その部分の折れ皺が永久皺となり、座席の外観を損ねてしまっていた。
第2に、積層品は、紙管などに巻き取っており、その際、巻き取り皺の防止策として、表面材を外側に巻き取っているが、軟質スラブポリウレタンフォームが比較的厚いために、紙管側の端部では、巻き取り時における表面材の直径と、裏面材の直径との差が大きくなり、巻き癖がつき易く、巻き戻すと、表面材を上にして湾曲するので、所定形状にカットする際に、打ち抜き型により圧接されて、折れ皺が発生し、その部分が永久皺となり易かった。
【0005】
第3に、モケットおよび比較的厚い軟質スラブポリウレタンフォーム、裏面材が、ほぼ全面にわたって接着されているので、着座時に大きな皺が発生していた。
これらの問題は、軟質スラブウレタンフォームの厚さが、7mm以上で、厚さが増加するほど顕著になる傾向にある。
また、第4として、軟質スラブポリウレタンフォームの厚さが15mm以上になった場合、意匠部形成のための合わせ縫いや土手部材との合わせ縫いが困難になり、作業性が極端に悪くなっていた。
【0006】
本発明は、このような従来技術を背景になされたもので、積層時や型抜きカット時の折れ皺を解消でき、また着座時の皺も減少でき、さらに縫製作業を簡略かつ容易化してコスト低減でき、しかもデザイン性を向上できる表皮材およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の表皮材は、化学繊維、天然繊維またはそれらの混紡繊維よりなる織物モケットの表面材、表側ワディング材および布帛からなる中間面材を積層した表側積層体と、裏側ワディング材および布帛からなる裏面材を積層した裏側積層体とを備え、前記表側積層体の中間面材側の面と、前記裏側積層体の裏側ワディング材側の面とを、外周押し部および所定の意匠押し部で加熱接着したことを特徴とする表皮材である。
【0008】
また、請求項2に記載の表皮材は、化学繊維、天然繊維またはそれらの混紡繊維よりなる織物モケットの表面材および表側ワディング材を積層した表側積層体と、布帛からなる中間面材、裏側ワディング材および布帛からなる裏面材を積層した裏側積層体とを備え、前記表側積層体の表面ワディング材側の面と、前記裏側積層体の中間面材側の面とを、外周押し部および所定の意匠押し部で加熱接着したことを特徴とする表皮材である。
【0009】
さらに、請求項3に記載の表皮材の製造方法は、化学繊維、天然繊維またはそれらの混紡繊維よりなる織物モケットの表面材と表側ワディング材と布帛からなる中間面材とを積層一体化した表側積層体と、裏側ワディング材と布帛からなる裏面材とを積層一体化した裏側積層体とを、所定形状にカットする工程と、
中間面材および/または裏側ワディング材の、外周押し部および意匠押し部に相当する部位に接着剤を設ける工程と、
外周押し刃と意匠押し刃を有する加熱圧縮成形型に、中間面材と裏側ワディング材を対向させて積層した表側積層体と裏側積層体を、その表面材を前記押し刃に対向させてセットする工程と、
型閉して、表側積層体と裏側積層体とを熱圧縮成形するとともに接着して、外周押し部および意匠押し部を形成する工程と、
脱型したのち、外周押し部に沿ってトリミングする工程、
とを備えたことを特徴とする表皮材の製造方法である。
【0010】
さらに、請求項4に記載の表皮材の製造方法は、化学繊維、天然繊維またはそれらの混紡繊維よりなる織物モケットの表面材と表側ワディング材とを積層一体化した表面積層体と、布帛からなる中間面材と裏側ワディング材と布帛からなる裏面材とを積層一体化した裏側積層体とを、所定形状にカットする工程と、
表側ワディング材および/または中間面材の、外周押し部および意匠押し部に相当する部位に接着剤を設ける工程と、
外周押し刃と意匠押し刃を有する加熱圧縮成形型に、表側ワディング材と中間面材を対向させて積層した表側積層体と裏側積層体とを、その表面材を前記押し刃に対向させてセットする工程と、
型閉して、表側積層体と裏側積層体とを熱圧縮成形するとともに接着して、外周押し部および意匠押し部を形成する工程と、
脱型したのち、外周押し部に沿ってトリミングする工程、
とを備えたことを特徴とする表皮材の製造方法である。
【0011】
【作用】
請求項1〜4に記載の表皮材およびその製造方法においては、モケットの裏面に、表皮材に使用されるワディング材の全体厚に比べて薄い表側ワディング材を積層させるので、積層作業性が向上するとともに、積層時の折れ皺や積層品の巻き癖の影響がほとんどなく、巻き癖によるカット時の皺の発生もなくなる。
また、裏側ワディング材の一面に裏面材を積層させ、この裏側積層体を表側積層体に積層するので、2枚の表裏側ワディング材を重ね合わせた厚いワディング材を有する表皮材となり、高級感を指向したクッション性が得られる。
【0012】
そして、これらの表裏側積層体の積層にあたっては、表側積層体の裏面と、裏側積層体の表面とを、型押し時の外周押し部および意匠押し部に相当する部分に接着剤を設けて接着積層するので、縫製時の皺が残り難く、着座時の皺も小さくなって外観を損ねる恐れが低減する。
なお、これらの表裏側積層体の積層は、上下型により加熱圧縮するので、意匠押し部において、縫製では表現できない深み感が得られるとともに、例えば不連続柄などの多様な模様が表現でき、しかも縫製では作業上困難となる15mm以上の肉厚な表皮材が容易かつ均一に製造でき、外周押し部も圧縮成形されるので、表皮材の座席の土手部に相当する部分との縫い合わせが容易になり、材料歩留りも向上し、コストダウンが図れる。
また、使用時において、表側積層体と裏側積層体との間に介在される中間面材は、表裏側ワディング材どうしの摩擦を小さくする作用があり、表皮材の耐久性を向上できる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明はこの実施例に限定されないのはいうまでもない。
まず、本発明の第1の実施例の表皮材を説明する。
図1に示すように、本発明の第1の実施例の表皮材Aは、座席の着座面用のものであり、表側積層体10と裏側積層体20とからなり、加熱圧縮されて枠状の外周押し部30Aおよび2本の筋状の意匠押し部30Bが形成されたものである。表裏側積層体10、20は、その両押し部30A、30Bが形成されたものである。表裏側積層体10、20は、その両押し部30A、30Bで接着されている。
【0014】
図2は、表皮材Aが適用された座席の斜視図であり、表皮材Aと、その外周押し部30Aに縫着された土手部41にてクッションパッドを覆い、座席とされている。
表側積層体10は、化学繊維、天然繊維またはそれらの混紡繊維よりなる織物モケットの表面材11、表側ワディング材12および布帛からなる中間面材13を積層したものであり、また裏側積層体20は、裏側ワディング材21および布帛からなる裏面材22を積層したものである。
【0015】
前記表面材11である織物モケットは、パイルおよびグランド糸ともに、例えばポリエステル、レーヨン、ウール、ナイロン、アクリルなどの合成繊維、綿、麻、絹などの天然繊維を単独あるいは混紡して使用できる。
また、表面材11の目付は、好ましくは200〜800g/m2 、さらに好ましくは300〜700g/m2 であり、200g/m2 未満ではモケットとしての触感、質感が悪く、また強度的な問題が生じ、一方800g/m2 を超えると高級感が付与されるものの、剛性が高くなり不必要な皺が発生しやすくなり、またコスト高となる。
さらに、表面材11の厚さは、好ましくは1.5〜4.5mm、さらに好ましくは2〜4mmであり、1.5mm未満ではモケットとしての質感が損なわれ、一方4.5mmを超えると毛足(パイル)が長いための不具合、すなわち成形時に意匠押し刃と接触するための白化および着座時の毛倒れ白化による品位低下の原因となる。
【0016】
さらにまた、表面材11の剛軟度は、縦、横とも、好ましくは25〜95mm、さらに好ましくは40〜80mmであり、25mm未満ではバッキング材の塗布不足によるパイル抜けなど、強度面での問題があり、一方95mmを超えると硬さのため折れ皺が生じやすくなる場合がある。
なお、実施例では、目付500g/m2 、厚さ2.5mm、剛軟度縦65mm、横60mmの、パイルおよびグランド糸ともにポリエステルよりなるモケットが使用されている。
【0017】
前記表側ワディング材12としては、例えば軟質スラブポリウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォームなどの一般的なワディング材が採用できるが、クッション性、加工性、コスト面より、軟質スラブポリウレタンフォームが好ましい。
表側ワディング材12の密度は、好ましくは15〜45kg/m3 、さらに好ましくは18〜40kg/m3 であり、15kg/m3 未満では耐久性が劣る場合があり、一方45kg/m3 を超えるとコスト高となる。
また、表側ワディング材12の硬さは、好ましくは5〜20kg、さらに好ましくは7〜15kgであり、5kg未満では表面材の剛度に負け、不必要な折れ皺が生じやすく、一方20kgを超えると着座時の触感を損なう恐れがある。
【0018】
さらに、表側ワディング材12の厚さは、好ましくは1〜6mm、さらに好ましくは2〜5mmであり、1mm未満では接着積層作業性が著しく困難になる場合があり、一方6mmを超えると連続接着積層時、打ち抜き裁断時、縫製時、着座時の皺の発生を解消することが困難になる恐れがある。
また、表側ワディング材12の反発弾性率は、好ましくは20〜50%、好ましくは25〜45%であり、20%未満では着座時に発生する皺が離席後も残りやすくなり、一方50%を超えると処方上、特殊なものとなりコスト高となる。なお、この実施例では、密度30kg/m3 、硬さ11kg、厚さ5mmの軟質スラブウレタンフォームからなる表側ワディング材12が採用されている。
【0019】
前記中間面材13としては、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、綿、スフなどの織布、編布、不織布といった布帛が使用できる。
中間面材13の厚さは、好ましくは0.1〜1.5mm、さらに好ましくは0.15〜1mmであり、0.1mm未満では積層時の作業性、耐久性に問題を生じる恐れがあり、一方1.5mmを超えると裏面材の剛性による折れ皺を助長する恐れがあり、またコスト高となる。
中間面材13の目付は、10〜100g/m2 、好ましくは15〜60g/m2 であり、10g/m2 未満では経済的ではあるが、積層時の作業性、耐久性に問題を生じる場合があり、一方100g/m2 を超えるとコスト高となる。
なお、中間面材13の目付は、コストを考慮した場合、極力少ない方が好ましく、質量が少ないからといって、使用時において、表裏側ワディング材どうしの摩擦を小さくする作用が損なわれる恐れはない。
なお、この実施例では、厚さ0.3mm、目付30g/m2 のナイロンハーフからなる中間面材13が採用されている。
【0020】
また、裏側ワディング材21としては、表側ワディング材12と同じ素材、密度、硬さのものから適宜選択して採用される。
ただし、裏側ワディング材21の厚さは、好ましくは7〜30mm、さらに好ましくは10〜25mmであり、7mm未満ではクッション性および意匠性が乏しくなり、一方30mmを超えると、プレス成形性が低下するとともに、得られた表皮材の外周押し部30が硬くなり、図2に示す座席40の土手部材41との縫い合わせに支障が生じる。
なお、この実施例では、密度28kg/m3 、硬さ10kg、厚さ15mmの軟質スラブポリウレタンフォームからなる裏側ワディング材21が採用されている。
【0021】
前記裏面材22としては、中間面材13と同じ素材、厚さ、質量のものから適宜選択して採用される。なお、実施例では、中間面材13の場合と同様に、厚さ0.3mm、目付30g/m2 のナイロンハーフからなる裏面材22が採用されている。裏面材を設けることにより、土手部材41の縫着作業性、クッションパッドへの被着作業性を高めることができる。
【0022】
次に、本発明の実施例の表皮材Aの製造方法を説明する。
まず、表側積層体10および裏側積層体20を準備する。表側積層体10は、図3に示すように、表面材11と表側ワディング材12と中間面材13とを、3層構造に積層一体化した長尺シート材として紙管に巻き取る。
表面材11と表側ワディング材12と中間面材13とは、接着剤を用いて接着するか、フレームラミネート法により積層一体化することができる。
接着剤としては、溶剤系、水性系、パウダー系などのポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、合成ゴムなどの樹脂よりなる接着剤が採用でき、硬化剤が添加されたものであってもよい。接着剤の塗布方法は、ロールによる塗布が一般的である。なお、この実施例では、水性エマルジョン系接着剤が採用されている。
【0023】
接着剤の塗布量は、固形分換算で、好ましくは10〜75g/m2 、さらに好ましくは15〜50g/m2 であり、10g/m2 未満では接着強度が弱くなり耐久性に劣る場合があり、一方75g/m2 を超えると接着強度が増加するものの、表面風合が硬くなり、折れ皺が発生しやすくなる。なお、紙管は、通常、直径が3〜15cm程度のものが用いられる。
【0024】
一方、裏側積層体20は、裏側ワディング材21の一面に、裏面材22を、前記表側積層体10と同様にして、2層構造に積層一体化した長尺シート材として、紙管に巻き取る。
その後、表裏側積層体10、20を紙管より巻き戻し、打抜き型などにより、所定形状にカットする。ここで、所定形状とは、表皮材Aの外周形状に合致する形状のみをいうものではなく、加熱圧縮成形型にセットできる形状をいい、複数個の表皮材がトリミングできる形状であってもよい。
【0025】
次に、カットされた裏側積層体20の裏側ワディング材21の表面に、接着剤60を図5〜6に示す上型50Aの外周押し刃51および意匠押し刃52の形状に沿って、マスキングによるスプレー塗布をする。この実施例では、アクリル樹脂の水性エマルジョン系接着剤を用いているが、接着剤としては、前記の接着剤も使用できる。なお、安全性、作業性の点より、水性系の接着剤が好ましい。接着剤の塗布方法は、マスキングによるスプレー塗布に限らず、スクリーン印刷、ロール塗布などが採用でき、さらにポリアミド、ポリオレフィンなどのホットメルト系パウダーを散布しても、ホットメルト系フィルムやウエブなども使用できる。
また、接着剤60は、表側積層体10の中間面材13の表面に塗布しても、裏側ワディング材21と裏側ワディング材13の両者に塗布することもできる。
【0026】
接着剤の使用量は、固形分換算で好ましくは10〜75g/m2 、さらに好ましくは15〜50g/m2 であり、10g/m2 未満では接着力が不足して耐久性に劣る場合があり、一方75g/m2 を超えると接着部(外周押し部30A、意匠押し部30B)、およびその近辺が硬くなり、違和感を生じやすくなる。
また、接着剤60の塗布範囲は、上型50Aの外周押し刃51と意匠押し刃52とを中心にして、5〜10mmの範囲が好ましい。なお、実施例では外周押し刃51の厚さ3mmに対して13〜23mmの範囲、また意匠押し刃52の厚さ1.2mmに対して11.2〜21.2mmの範囲に塗布した。
この接着剤60が乾燥固化しない間に、表側積層体10を位置ずれのないように積層して表皮材素材70とする。
【0027】
そののち、表皮材素材70を、表面材11側を上にして、上下型50A、50B間に配置して加熱圧縮する。
上型50Aに設けられた外周押し刃51は、表皮材Aの外周部を押圧して熱融着する枠形の刃であり、その厚さは、好ましくは1〜10mm、さらに好ましくは3〜6mmであり、1mm未満では型の耐久性、次工程の作業性、土手部材41との接合強度などに問題が生じる場合があり、一方10mmを超えると加工性が悪くなり、型作製コストが上昇する。
【0028】
また、意匠押し刃52は、表皮材Aを所定部分を筋状に押圧して熱融着する線状の押し刃であり、その厚さは、好ましくは0.8〜4.5mm、さらに好ましくは1〜3.5mmであり、0.8mm未満では耐久性に劣る場合があり、一方4.5mmを超えるとモケットのパイルが熱圧縮されるため変質が目立ち、外観を損ねる場合がある。
なお、外周押し刃52は、下型に設けてもよく、上下型に設けることもできるが、上型に設けた方が作業性の点で好ましい。
【0029】
これらの上下型50A、50Bによる表皮材素材70の熱プレス条件は、押し部が塑性変形させる条件、すなわち型温が100〜200℃、好ましくは130〜180℃、加圧力が0.05〜10kg/cm2 、好ましくは0.1〜5kg/cm2 、押圧時間が0.5〜6分、好ましくは1〜4分の間で適宜選択できる。なお、実施例では、型温が上型50Aを150℃、下型50Bを170℃とし、加圧力が0.2kg/cm2 、加圧時間が3分間としている。
そののち脱型し、外周押し刃51により押圧された外周押し部30Aに沿ってトリミングする。
【0030】
このように、モケットを表面材11として、表皮材Aに使用されるワディング材の全体厚に比べて薄い表側ワディング材12を積層さた表側積層体10としたので、積層作業性が向上するとともに、積層時の折れ皺や積層品の巻き癖の影響がほとんどなく、巻き癖によるカット時の皺の発生が低減できる。
また、裏側ワディング材21の一面に裏面材22を積層させた裏側積層体20を表側積層体10に積層するようにしたので、2枚の表裏側ワディング材12、21を重ね合わせた厚いワディング材を有する表皮材Aとなり、高級感を指向したクッション性が得られる。
【0031】
そして、これらの表裏側積層体10、20の積層にあたっては、表側積層体10の裏面と、裏側積層体20の表面とを、型押し時の外周押し部30Aおよび意匠押し部30Bに相当する部分に設けた接着剤60で接着したので、縫製時の皺が残り難く、着座時の皺も小さくなって外観を損ねる恐れが低減できる。
なお、これらの表裏側積層体10、20の積層は、上下型50A、50Bにより加熱圧縮されるので、意匠押し部30Bにおいて、縫製では表現できない深み感が得られるとともに、例えば不連続柄などの多様な模様が表現でき、しかも縫製では作業上困難となる、例えば15mm以上の肉厚な表皮材Aが容易かつ均一に製造でき、外周押し部30Aも圧縮成形されるので、表皮材Aの座席40の土手部41に相当する部分との縫い合わせが容易になり、材料歩留りも向上し、コストダウンが図れる。
また、表側積層体10と裏側積層体20との間に、表裏側ワディング材12、21どうしの摩擦を小さくする作用がある中間面材13が介在するので、表皮材Aの耐久性を向上できる。
【0032】
次に、図7〜8を参照して、本発明の第2の実施例の表皮材およびその製造方法を説明する。
本発明の第2上昇の表皮材は、図7〜8に示すように、表側積層体10′を、表面材11と表側ワディング材12との2層構造とし、裏側積層体20′を中間面材13と裏側ワディング材21と裏面材22との3層構造としたものであり、第1実施例と同様にして製造するものである。
【0033】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲での設計変更変更などがあっても本発明に含まれる。
例えば、表側積層体と裏側積層体との接着剤は、表側積層体と裏側積層体との両側に塗布してもよい。
また、本発明の根本的な要旨は、表皮材に使用されるワディング材を厚さ方向に複数に分割することにより、表皮材にできる皺を低減させようとするものであり、本実施例のように表面材、表側ワディング材、中間面材、裏側ワディング材、裏面材という5層体からなるものに限定しなくても、適宜、中間介在層を配置してもよい。
さらに、表面材には、モケット以外に、通常、表面材として使用される天然皮革、合成皮革または布帛からなる表面材を採用してもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明の請求項1〜4記載の表皮材およびその製造方法は、モケットの裏面に、表皮材に使用されるワディング材の全体厚に比べて薄い表側ワディング材を積層させて所定形状にカットして表側積層体としたので、積層作業性が向上するとともに、積層時の折れ皺や積層品の巻き癖の影響がほとんどなく、巻き癖によるカット時の皺の発生が低減できる。
また、裏側ワディング材の一面に裏面材を積層させた裏側積層体を表側積層体に積層するようにしたので、2枚の表裏側ワディング材を重ね合わせた厚いワディング材を有する表皮材となり、高級感を指向したクッション性が得られる。
【0035】
そして、これらの表裏側積層体の積層にあたっては、表側積層体の裏面と、裏側積層体の表面とを、型押し時の外周押し部および意匠押し部に相当する部分に接着剤を設けて積層するようにしたので、縫製時の皺が残り難く、着座時の皺も小さくなって外観を損ねる恐れが低減できる。
なお、これらの表裏側積層体の積層は上下型により加熱圧縮されるので、意匠押し部において、縫製では表現できない深み感が得られるとともに、例えば不連続柄などの多様な模様が表現でき、しかも縫製では作業上困難となる、例えば15mm以上の肉厚な表皮材が容易かつ均一に製造でき、外周押し部も圧縮成形されるので、表皮材の座席の土手部に相当する部分との縫い合わせが容易になり、材料歩留りも向上し、コストダウンが図れる。
また、表側積層体と裏側積層体との間に、表裏側ワディング材どうしの摩擦を小さくする作用がある中間面材を介在させたので、表皮材の耐久性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の表皮材の拡大断面図である。
【図2】本発明の第1の実施例の表皮材が適用された座席の斜視図である。
【図3】第1の実施例の表側積層体と裏側積層体との積層前の拡大断面図である。
【図4】第1の実施例の表側積層体と裏側積層体との積層後の拡大断面図である。
【図5】第1の実施例の表皮材の製造方法における加熱圧縮工程を示す断面図である。
【図6】第1の実施例に使用される上型の底面図である。
【図7】本発明の第2の実施例の表側積層体と裏側積層体との積層前の拡大断面図である。
【図8】第2の実施例の表側積層体と裏側積層体との積層後の拡大断面図である。
【符号の説明】
A 表皮材
10 表側積層体
10′ 表側積層体
11 表面材
12 表側ワディング材
13 中間面材
20 裏側積層体
20′ 裏側積層体
21 裏側ワディング材
23 裏面材
30A 外周押し部
30B 意匠押し部
50A 上型
50B 下型
51 外周押し刃
52 意匠押し刃
60 接着剤
70 表皮材素材
70′ 表皮材素材

Claims (4)

  1. 化学繊維、天然繊維またはそれらの混紡繊維よりなる織物モケットの表面材、表側ワディング材および布帛からなる中間面材を積層した表側積層体と、裏側ワディング材および布帛からなる裏面材を積層した裏側積層体とを備え、前記表側積層体の中間面材側の面と、前記裏側積層体の裏側ワディング材側の面とを、外周押し部および所定の意匠押し部で加熱接着したことを特徴とする表皮材。
  2. 化学繊維、天然繊維またはそれらの混紡繊維よりなる織物モケットの表面材および表側ワディング材を積層した表側積層体と、布帛からなる中間面材、裏側ワディング材および布帛からなる裏面材を積層した裏側積層体とを備え、前記表側積層体の表面ワディング材側の面と、前記裏側積層体の中間面材側の面とを、外周押し部および所定の意匠押し部で加熱接着したことを特徴とする表皮材。
  3. 化学繊維、天然繊維またはそれらの混紡繊維よりなる織物モケットの表面材と表側ワディング材と布帛からなる中間面材とを積層一体化した表側積層体と、裏側ワディング材と布帛からなる裏面材とを積層一体化した裏側積層体とを、所定形状にカットする工程と、
    中間面材および/または裏側ワディング材の、外周押し部および意匠押し部に相当する部位に接着剤を設ける工程と、
    外周押し刃と意匠押し刃を有する加熱圧縮成形型に、中間面材と裏側ワディング材を対向させて積層した表側積層体と裏側積層体を、その表面材を前記押し刃に対向させてセットする工程と、
    型閉して、表側積層体と裏側積層体とを熱圧縮成形するとともに接着して、外周押し部および意匠押し部を形成する工程と、
    脱型したのち、外周押し部に沿ってトリミングする工程、
    とを備えたことを特徴とする表皮材の製造方法。
  4. 化学繊維、天然繊維またはそれらの混紡繊維よりなる織物モケットの表面材と表側ワディング材とを積層一体化した表面積層体と、布帛からなる中間面材と裏側ワディング材と布帛からなる裏面材とを積層一体化した裏側積層体とを、所定形状にカットする工程と、
    表側ワディング材および/または中間面材の、外周押し部および意匠押し部に相当する部位に接着剤を設ける工程と、
    外周押し刃と意匠押し刃を有する加熱圧縮成形型に、表側ワディング材と中間面材を対向させて積層した表側積層体と裏側積層体とを、その表面材を前記押し刃に対向させてセットする工程と、
    型閉して、表側積層体と裏側積層体とを熱圧縮成形するとともに接着して、外周押し部および意匠押し部を形成する工程と、
    脱型したのち、外周押し部に沿ってトリミングする工程、
    とを備えたことを特徴とする表皮材の製造方法。
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