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JP3468291B2 - アルコキシ基含有シラン変性フェノール樹脂、樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化剤及び有機・無機ハイブリッド体。 - Google Patents

アルコキシ基含有シラン変性フェノール樹脂、樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化剤及び有機・無機ハイブリッド体。

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JP3468291B2
JP3468291B2 JP2000108631A JP2000108631A JP3468291B2 JP 3468291 B2 JP3468291 B2 JP 3468291B2 JP 2000108631 A JP2000108631 A JP 2000108631A JP 2000108631 A JP2000108631 A JP 2000108631A JP 3468291 B2 JP3468291 B2 JP 3468291B2
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JP
Japan
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resin
phenol resin
alkoxy group
partial condensate
containing silane
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秀樹 合田
詔二 武田
哲二 東野
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Arakawa Chemical Industries Ltd
Original Assignee
Arakawa Chemical Industries Ltd
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Priority to DE60041630T priority patent/DE60041630D1/de
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  • Phenolic Resins Or Amino Resins (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルコキシ基含有
シラン変性フェノール樹脂、当該樹脂を含有する樹脂組
成物及びエポキシ樹脂用硬化剤、当該樹脂組成物を硬化
させて得られる有機・無機ハイブリッド体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、フェノール樹脂の耐熱性、機
械強度を向上させる目的で、シリカ、チタニア、アルミ
ナなどのフィラーを樹脂中に分散、混合する方法が広く
行われてきた。しかし、この方法では十分な耐熱性は得
られない。また、この方法ではフェノール樹脂の透明性
が失われ、しかもフィラーと樹脂との界面の接着性が劣
るため、伸長率等の機械的特性も不十分である。
【0003】また、フェノール樹脂の存在下に、アルコ
キシシランの加水分解、重縮合を行って得られるフェノ
ール樹脂とシリカ粒子の複合体を使用することにより、
フェノール樹脂の機械強度を向上させる方法が提案され
ている(特開平11−92623号公報)。しかしなが
ら、かかる複合体では、シリカ粒子とフェノール樹脂の
結合が十分ではないため、機械強度を十分向上させるこ
とができない。しかも硬化剤中の水や硬化時に生じる水
やメタノール等のアルコールに起因して、硬化物中にボ
イド(気泡)が発生しやすい。また耐熱性を向上させる
ために当該複合体の成分であるアルコキシシランの導入
量を増やすことが考えられるが、この場合には生成する
シリカが凝集して得られる硬化物の透明性が失われ易い
ため、アルコキシシランの導入量が制限される結果、得
られる複合体の耐熱性を十分向上させることができな
い。
【0004】また、従来よりフェノール樹脂はエポキシ
樹脂用硬化剤として使用されており、特に電気・電子材
料関係の分野においては、耐熱性、耐薬品性、電気特性
等に優れていることから硬化剤として好適とされてい
た。しかし、近年の電気・電子材料分野の発展に伴い、
エポキシ樹脂組成物にも高度の性能が要求されるように
なっており、一般的なフェノール樹脂からなる硬化剤を
用いる場合には特に耐熱性が不充分とされる。
【0005】また、エポキシ樹脂用硬化剤として、フェ
ノール樹脂の存在下に、アルコキシシランの加水分解、
重縮合を行って得られるフェノール樹脂とシリカとの複
合体を使用することにより、エポキシ樹脂硬化物の耐熱
性を向上させる方法が提案されている(特開平9−21
6938号公報)。かかる複合体を硬化剤とするエポキ
シ樹脂硬化物では、ある程度は耐熱性が向上するもの
の、硬化剤中の水や硬化時に生じる水やメタノール等の
アルコールに起因して、硬化物中にボイド(気泡)が発
生する。また、耐熱性を一層向上させる目的でアルコキ
シシラン量を増やすと、生成するシリカが凝集して得ら
れる硬化物の透明性が失われて白化するうえ、多量のア
ルコキシシランをゾル化するために多量の水が必要とな
り、その結果として硬化物のそり、クラック等を招く。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、特定のアル
コキシ基含有シラン変性フェノール樹脂を使用して、力
学強度や耐熱性に優れ、しかもボイド(気泡)、クラッ
ク等を生じない硬化物を提供しうる、特定の樹脂組成物
やエポキシ樹脂硬化剤を提供せんとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は前記課題を解
決すべく、鋭意検討を重ねた結果、特定のフェノール樹
脂と特定のアルコキシシラン部分縮合物(2)とから構
成されるアルコキシ基含有シラン変性フェノール樹脂を
用いた場合には、当該樹脂を含有する樹脂組成物やエポ
キシ樹脂用硬化剤が前記目的を達成できることを見出
し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、フェノール樹脂
(1)とグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部
分縮合物(2)とのオキシラン開環反応により得られる
アルコキシ基含有シラン変性フェノール樹脂に関する。
また本発明は、当該アルコキシ基含有シラン変性フェノ
ール樹脂を含有するエポキシ樹脂用硬化剤に関する。ま
た本発明は、当該アルコキシ基含有シラン変性フェノー
ル樹脂、または当該エポキシ樹脂用硬化剤を含有する樹
脂組成物に関する。更に本発明は、当該樹脂組成物を硬
化させて得られる硬化物に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明のアルコキシ基含有シラン
変性フェノール樹脂を構成するフェノール樹脂(1)と
しては、フェノール類とアルデヒド類を酸触媒の存在下
に反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂、ま
たフェノール類とアルデヒド類をアルカリ触媒の存在下
に反応させて得られるレゾール型フェノール樹脂のいず
れも使用できる。これらの内、レゾール型フェノール樹
脂は、通常、縮合水を含有しており、グリシジルエーテ
ル基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)のアルコキ
シシリル部位が加水分解するおそれがあるため、本発明
ではノボラック型フェノール樹脂を使用するのが好まし
い。また、フェノール樹脂(1)は通常、平均フェノー
ル核数3〜8程度のものを使用するのが好ましい。
【0010】上記フェノール類としては、例えば、フェ
ノール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノー
ル、イソプロピルフェノール、ターシャリーブチルフェ
ノール、アミルフェノール、オクチルフェノール、ノニ
ルフェノール、ドデシルフェノール、クロロフェノー
ル、ブロモフェノールなどの各種のものが例示でき、こ
れらフェーノール類における置換基の位置は限定されな
い。ホルムアルデヒド類としては、ホルマリンの他、パ
ラホルムアルデヒド、トリオキサン、テトラオキサン等
のホルムアルデヒド発生源物質を使用することもでき
る。また、酸性触媒またはアルカリ触媒としては、従来
より知られているものをいずれも使用できる。
【0011】また本発明で使用されるグリシジルエーテ
ル基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)は、グリシ
ドール(A)とアルコキシシラン部分縮合物(B)との
脱アルコール反応によって得られるものである。
【0012】かかるアルコキシシラン部分縮合物(B)
としては、例えば、一般式(1):R1 Si(OR2
(4-m) (式中、mは0または1の整数を示す。R
1は、炭素数8以下のアルキル基またはアリール基を示
し、それぞれ同一でも異なっていてもよい。R2は、炭
素数4以下の低級アルキル基を示し、それぞれ同一でも
異なっていてもよい。)で表される加水分解性アルコキ
シシランモノマーを、酸又はアルカリの存在下で加水分
解し、部分的に縮合させて得られるものが用いられる。
【0013】このような加水分解性アルコキシシランモ
ノマーの具体的としては、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライ
ソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラ
アルコキシシラン類;メチルトリメトキシシラン、メチ
ルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、
メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラ
ン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメト
キシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプ
ロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシ
シラン等のトリアルコキシシラン類があげられる。通
常、これらのなかでも特に、グリシドールとの反応性が
高いことから、アルコキシシラン部分縮合物(B)とし
てはテトラメトキシシラン又はメチルトリメトキシシラ
ンを70モル%以上用いて合成されたものが好ましい。
更に好ましくはテトラメトキシシランを70モル%以上
用いて合成されたものがよい。
【0014】なお、これらアルコキシシラン部分縮合物
(B)としては、前記例示のものを特に制限なく使用で
きるが、これら例示物のうちの2種以上を混合使用する
場合には、アルコキシシラン部分縮合物(B)の総量中
でテトラメトキシシラン部分縮合物又はメチルトリメト
キシシランが60重量%以上となるよう用いるのが好ま
しい。更に好ましくはテトラメトキシシラン部分縮合物
を60重量%以上用いるのがよい。
【0015】当該アルコキシシラン部分縮合物(B)の
Siの平均個数は2〜100であることが好ましい。S
iの平均個数が2未満であると、グリシドール(A)と
の脱メタノール反応の際、反応せずにアルコールと一緒
に系外に流出するアルコキシシラン類の量が増えるため
好ましくない。また100以上になると、グリシドール
(A)との反応性が落ち、目的とするグリシジルエーテ
ル基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)が得られに
くい。
【0016】グリシジルエーテル基含有アルコキシシラ
ン部分縮合物(2)は、グリシドール(A)とアルコキ
シシラン部分縮合物(B)を脱アルコール(エステル交
換)反応させることにより得られる。グリシドール
(A)とアルコキシシラン部分縮合物(B)との使用割
合は、アルコキシ基が実質的に残存するような割合であ
れば特に制限されないが、得られるグリシジルエーテル
基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)中のグリシジ
ルエーテル基の割合が、通常は、グリシドール(A)の
エポキシ基の当量/アルコキシシラン縮合物(B)のア
ルコキシル基の当量=0.01/1〜0.7/1となる
仕込み比率で、アルコキシシラン縮合物(B)とグリシ
ドール(A)を脱アルコール反応させることが好まし
い。前記仕込み比率が少なくなるとエポキシ変性されて
いないアルコキシシラン部分縮合物(B)の割合が増加
するため、前記仕込み比率は、0.03以上/1とする
のがより好ましい。また、前記仕込み比率が大きくなる
と、グリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮
合物(2)のグリシジルエーテル基が多官能化し、シラ
ン変性フェノール樹脂合成時にゲル化しやすくなるた
め、前記仕込み比率は、0.5以下/1とするのが好ま
しい。
【0017】アルコキシシラン部分縮合物(B)とグリ
シドール(A)の反応は、たとえば、前記各成分を仕込
み、加熱して生成するアルコールを留去しながら脱アル
コール反応を行なう。反応温度は50〜150℃程度、
好ましくは70〜110℃であり、全反応時間は1〜1
5時間程度である。なお、脱アルコール反応を110℃
を超える温度で行うと、反応系中でアルコキシシラン部
分縮合物(B)に起因し新たなシロキサン結合が生成
し、反応生成物の高粘度化やゲル化を招き易いため好ま
しくない。
【0018】また、上記のアルコキシシラン部分縮合物
(B)とグリシドール(A)の脱アルコール反応に際し
ては、反応促進のために従来公知の触媒の内、エポキシ
環を開環しないものを使用することができる。たとえ
ば、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セ
シウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ストロ
ンチウム、亜鉛、アルミニウム、チタン、コバルト、ゲ
ルマニウム、錫、鉛、アンチモン、砒素、セリウム、硼
素、カドミウム、マンガンのような金属;これら金属の
酸化物、有機酸塩、ハロゲン化物、アルコキシド等があ
げられる。これらのなかでも、特に有機錫、有機酸錫が
好ましく、具体的には、ジブチル錫ジラウレート、オク
チル酸錫などが有効である。
【0019】また、上記反応は溶剤中でも、無溶剤でも
行うことができる。溶剤としては、アルコキシシラン部
分縮合物(B)およびグリシドール(A)を溶解し、且
つグリシドール(A)のエポキシ基に対して不活性なも
のであれば、特に限定されない。このような溶剤として
は、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムア
ミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、メ
チルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘ
キサノン、キシレンなどが例示できる。
【0020】本発明の目的物であるアルコキシ基含有シ
ラン変性フェノール樹脂は、前記フェノール樹脂(1)
と前記グリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分
縮合物(2)とをオキシラン開環反応させて得られる。
この反応により、フェノール樹脂(1)の水酸基の一部
がグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮合
物(2)で変性されたアルコキシ基含有シラン変性フェ
ノール樹脂が生成する。この反応におけるフェノール樹
脂(1)とグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン
部分縮合物(2)の使用割合は、特に制限されないが、
グリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮合物
(2)のグリシジルエーテル基の当量/フェノール樹脂
(1)の水酸基の当量の比が0.1〜1の範囲となるよ
うにするのが好ましい。ただし、平均核体数が3核体以
上のフェノール樹脂を使用した場合には、オキシラン環
とフェノール性水酸基の反応によりゲル化を招きやすい
ため、オキシラン環の当量/水酸基の当量の比を0.5
未満に調整するのが好ましい。
【0021】本発明のアルコキシ基含有シラン変性フェ
ノール樹脂組成物の製造は、たとえば、フェノール樹脂
(1)とグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部
分縮合物(2)を仕込み、加熱してオキシラン開環反応
することにより行なわれる。この反応は、グリシジルエ
ーテル基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)自体の
重縮合反応を防止するため、実質的に無水状態で行なう
のが好ましい。本反応はフェノール樹脂(1)の水酸基
とグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮合
物(2)のオキシラン基との反応を主目的にしており、
本反応中にグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン
部分縮合物(2)のアルコキシシリル部位のゾル−ゲル
反応によるシリカの生成や、アルコキシシリル部位とを
フェノール樹脂との脱アルコール反応を抑える必要があ
る。そこで、反応温度は50〜120℃程度、好ましく
は60〜100℃であり、全反応時間は1〜10時間程
度とするのが好ましい。
【0022】また、上記のオキシラン開環反応に際して
は、反応促進のために公知触媒を使用することができ
る。例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ[5.4.0]ウ
ンデセン−7、トリエチレンジアミン、ベンジルジメチ
ルアミン、トリエタノールアミン、ジメチルアミノエタ
ノール、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールな
どの三級アミン類;2−メチルイミダゾール、2−フェ
ニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾ
ール、2−ヘプタデシルイミダゾールなどのイミダゾー
ル類;トリブチルホスフィン、メチルジフェニルホスフ
ィン、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィ
ン、フェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類;テト
ラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、2
−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボ
レート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレー
トなどのテトラフェニルホウ酸塩などをあげることがで
きる。当該反応触媒はエポキシ樹脂の100重量部に対
し、0.01〜5重量部の割合で使用するのが好まし
い。
【0023】また、上記反応は使用目的によって、溶剤
中でも、無溶剤でも行うことが出来る。溶剤としては、
フェノール樹脂(1)およびグリシジルエーテル基含有
アルコキシシラン部分縮合物(2)を溶解する溶剤であ
れば特に制限はない。このような溶剤としては、例え
ば、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジ
メチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノ
ン、キシレンなどが例示できる。
【0024】こうして得られたアルコキシ基含有シラン
変性フェノール樹脂は、その分子中にアルコキシシラン
部分縮合物(B)に由来するアルコキシ基、フェノール
樹脂(1)に由来するフェノール性水酸基を有してお
り、グリシドール(A)に由来するオキシラン基は有し
ていない。当該アルコキシ基の含有量は、特に限定はさ
れないが、このアルコキシ基は溶剤の蒸発や加熱処理に
より、又は水分(湿気)との反応によりゾル−ゲル反応
や脱アルコール縮合して、相互に結合した硬化物を形成
するために必要となるため、アルコキシ基含有シラン変
性フェノール樹脂は通常、アルコキシシラン部分縮合物
(B)のアルコキシ基の50〜95モル%、好ましくは
60〜90モル%を未反応のままで保持しておくのが良
い。また当該フェノール性水酸基の含有量は、特に限定
はされない。当該アルコキシ基含有シラン変性フェノー
ル樹脂も従来のノボラック型フェノール樹脂と同様の反
応機構に従って、アミン類やエポキシ樹脂を組み合わせ
て熱硬化させることができる。当該アルコキシ基含有シ
ラン変性フェノール樹脂をアミン類を用いて硬化させる
場合、または当該アルコキシ基含有シラン変性フェノー
ル樹脂とエポキシ樹脂を組み合わせて使用する場合に
は、上記反応を十分に進行させるために、当該アルコキ
シ基含有シラン変性フェノール樹脂はフェノール性水酸
基を有していなければならない。すなわち、アルコキシ
基含有シラン変性フェノール樹脂は通常、フェノール樹
脂(1)の水酸基の30〜95モル%、好ましくは60
〜90モル%を未反応のままで保持しておくのが良い。
かかるアルコキシ基含有シラン変性フェノール樹脂から
得られる硬化物は、アルコキシシラン部分縮合物(B)
に由来して形成されるゲル化した微細なシリカ部位(シ
ロキサン結合の高次網目構造)を有するものである。ま
た本発明のアルコキシ基含有シラン変性フェノール樹脂
は、フェノール樹脂(1)中の水酸基の一部がシラン変
性されたフェノール樹脂を主成分とするが、本発明のア
ルコキシ基含有シラン変性フェノール樹脂中には未反応
のフェノール樹脂(1)やアルコキシシラン部分縮合物
(B)(これはグリシジル基含有アルコキシシラン部分
縮合物(2)に含まれた未反応物の意味)、グリシジル
基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)、反応に使用
した溶剤や触媒を含有されていてもよい。なお未反応の
アルコキシシラン部分縮合物(B)や未反応のアルコキ
シシラン部分縮合物(B)は、硬化時に、加水分解や重
縮合してシリカを形成し、アルコキシ基含有シラン変性
フェノール樹脂と一体化する。
【0025】アルコキシ基含有シラン変性フェノール樹
脂を含有する樹脂組成物においては、当該樹脂組成物に
おける硬化残分中のSi含有量が、シリカ重量換算で2
〜50重量%となることが好ましい。ここで言う硬化残
分中のシリカ重量換算Si含有量とは、アルコキシ基含
有シラン変性フェノール樹脂のアルコキシシリル部位が
ゾル−ゲル硬化反応を経て、高次のシロキサン結合を形
成し、 一般式(2):R1 Si(O)(4-m)/2 (式中、mは0または1の整数を示す。R1は、炭素数
8以下のアルキル基またはアリール基を示し、それぞれ
同一でも異なっていてもよい。)で近似的に表されるシ
リカ部位に硬化した時の、硬化残分中のシリカ部位の重
量パーセントである。2重量%未満であると耐熱性、強
度など本発明の効果が得られ難くなるし、50重量%を
越えると硬化物が脆くなり過ぎ、強度が逆に落ちてしま
う傾向がある。前記樹脂組成物は使用目的に応じて、溶
剤により適宜に濃度を調整できる。溶剤としては、アル
コキシ基含有シラン変性フェノール樹脂を溶解できるも
のであれば、特に制限なく使用できる。また、硬化物の
力学的強度や耐熱性を調整する目的で、硬化物のシリカ
量を調整する必要がある場合、前記アルコキシ基含有シ
ラン変性フェノール樹脂組成物に、アルコキシシラン部
分縮合物(B)やフェノール樹脂(1)を配合しても構
わない。また、アルコキシ基シラン変樹脂組成物には、
従来公知のフェノール樹脂の硬化に用いられる各種硬化
剤を使用しても構わない。具体的には、ヘキサメチレン
テトラミン、メラミン樹脂などのアミン類が好適であ
る。更に、前記シラン変性フェノール樹脂組成物には、
低温でもシリカ硬化反応を促進させる目的で、従来公知
の酸又は塩基性触媒、金属系触媒などのゾル−ゲル硬化
触媒や水を含有させてもよい。しかしながら水を添加す
る場合にはアルコキシ基シラン変性樹脂組成物の粘度安
定性を考慮して、アルコキシ基含有シラン変性フェノー
ル樹脂のアルコキシ基1モルに対して、0.6モル以下
であることが好ましい。また、前記アルコキシ基含有シ
ラン変性フェノール樹脂組成物には、本発明の効果を損
なわない範囲で、必要に応じて、充填剤、離型剤、表面
処理剤、難燃剤、粘度調節剤、可塑剤、抗菌剤、防黴
剤、レベリング剤、消泡剤、着色剤、安定剤、カップリ
ング剤等を配合してもよい。
【0026】本発明のアルコキシ基含有シラン変性フェ
ノール樹脂をエポキシ樹脂用硬化剤として使用できる。
この場合、従来公知のエポキシ樹脂のエポキシ基1当量
に対し、当該硬化剤中の水酸基が0.5〜1.5当量程
度となるような割合で配合して調製される。
【0027】本発明のエポキシ樹脂用硬化剤が適用され
るエポキシ樹脂としては、各種公知のものが例示でき
る。たとえば、オルソクレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、ノボラックフェノール型エポキシ樹脂等のノボラ
ック型エポキシ樹脂;ビスフェノールA、ビスフェノー
ルFなどから誘導されるジグリシジルエーテル類、フタ
ル酸、ダイマー酸などの多塩基酸類およびエピクロロヒ
ドリンを反応させて得られるグリシジルエステル型エポ
キシ樹脂;ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸
などのポリアミン類とエピクロロヒドリンを反応させて
得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂;オレフィン
結合を過酢酸などの過酸で酸化して得られる線状脂肪族
エポキシ樹脂および脂環式エポキシ樹脂などをあげるこ
とができ、これらの1種を単独でまたは2種以上を適宜
に組み合わせて使用できる。
【0028】また、本発明のエポキシ樹脂組成物におい
ては、アルコキシ基含有シラン変性フェノール樹脂のア
ルコキシシリル部位を硬化させるときには加水分解、重
縮合を促進するため、当該組成物中に、少量の水や、触
媒量のギ酸、酢酸、プロピオン酸、パラトルエンスルホ
ン酸、メタンスルホン酸等の有機酸触媒、ホウ酸、リン
酸等の無機酸触媒やアルカリ系の触媒、有機錫、有機酸
錫系触媒を含有させることもできる。更には、本発明の
エポキシ樹脂組成物には、エポキシ樹脂と硬化剤との硬
化反応を促進するための硬化促進剤を含有させることが
できる。当該効果促進剤としては、前記アルコキシ基含
有シラン変性フェノール樹脂の製造に際して使用したと
同様の化合物を使用できる。硬化促進剤はエポキシ樹脂
の100重量部に対し、0.1〜5重量部の割合で使用
するのが好ましい。
【0029】また、エポキシ樹脂組成物は、溶剤により
適宜に濃度を調整できる。溶剤としてはアルコキシ基含
有シラン変性フェノール樹脂の製造に用いたものと同様
のものを使用できる。その他、エポキシ樹脂組成物に
は、必要に応じて、充填剤、離型剤、表面処理剤、難燃
剤等、前記のアルコキシ基含有シラン変性フェノール樹
脂脂組成物の調製時に用いたとの同様のものを配合して
もよい。
【0030】前記のアルコキシ基含有シラン変性フェノ
ール樹脂組成物やエポキシ樹脂組成物を塗料や各種コー
ティング剤として使用する場合には、アルコキシ基含有
シラン変性フェノール樹脂組成物の硬化残分100重量
部に対して、従来公知の顔料を0〜150重量部配合し
て用いる。当該塗料はスプレーやコーターなど従来公知
のコーティング機器を使用して、基材にコートした後、
好ましくは60℃以上で焼き付けて塗膜とする。前記塗
料が屋外用である場合には、従来公知の酸又は塩基性触
媒、金属系触媒などのゾル−ゲル硬化触媒を配合するの
が好ましい。当該触媒の使用量は使用する触媒の活性に
より適宜決めることができる。通常、使用するシラン変
性フェノール樹脂のアルコキシ基に対しモル比率で、触
媒能力の高いパラトルエンスルホン酸やオクチル酸錫な
どは0.01〜5モル%程度、触媒能力の低いギ酸、酢
酸などは0.1〜50モル%程度で使用される。更に硬
化膜を柔軟化、強靭化する目的で、エポキシ樹脂、アル
キド樹脂、マレイン化油などを配合しても構わない。
【0031】アルコキシ基含有シラン変性フェノール樹
脂組成物やエポキシ樹脂組成物を成形物として使用する
場合には、溶剤を用いずにアルコキシ基含有シラン変性
フェノール樹脂を合成し、上記のアミン系硬化剤やエポ
キシ樹脂、場合によって硬化触媒、各種フィラー、各種
繊維、水と組み合わせて樹脂組成物とする。成形方法は
特に限定されず、従来公知の熱硬化樹脂の成形方法を適
用でき、たとえば圧縮成形、トランスファー成形、射出
成形などが挙げられる。成形物の寸法安定性を考慮する
と、シリカ硬化に際し発生メタノールに起因する収縮を
抑えるため、金型圧入前に70%以上、好ましくは90
%以上のシリカ硬化反応を完了させておく必要があり、
そのためには金型注入前に100〜150℃で予熱し、
シリカ部位を形成するゾル−ゲル硬化反応を進行させて
おけばよい。なお、当該樹脂の流動性を保持させながら
ゾル−ゲル硬化反応を進行させるには、о−クレゾール
やノニルフェノールなどのアルキルフェノールを使用し
てなるアルコキシ基含有シラン変性フェノール樹脂を用
いるのが好ましい。
【0032】
【発明の効果】本発明のアルコキシ基含有シラン変性フ
ェノール樹脂を用いた樹脂組成物やアルコキシ基含有シ
ラン変性フェノール樹脂をエポキシ樹脂用硬化剤とする
樹脂組成物を使用すると、耐熱性、力学強度に優れ、し
かもボイド(気泡)等を生じない硬化物が得られる。こ
れら樹脂組成物や硬化物は、例えばIC封止剤、エポキ
シ樹脂系積層板、電気・電子材料のコーティング剤、そ
の他、塗料、インキ等の種々の用途に好適に使用でき
る。
【0033】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を
具体的に説明する。なお、各例中、部および%は特記な
し限り重量基準である。
【0034】製造例1(グリシジルエーテル基含有アル
コキシシラン部分縮合物(2)の製造) 攪拌機、分水器、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反
応装置に、グリシドール(日本油脂(株)製、商品名
「エピオールOH」)200gおよびテトラメトキシシ
ラン部分縮合物(多摩化学(株)製、商品名「メチルシ
リケート56」、1分子中のSiの平均個数:12)1
997.6gを仕込み、窒素気流下、攪拌しながら90
℃に昇温後、触媒としてジブチル錫ジラウレート2gを
加え、反応させた。反応中、メタノールを反応系内から
分水器を使って留去し、その量が約60gに達した時点
で冷却した。昇温後冷却までに要した時間は6時間であ
った。ついで、50℃に冷却後、窒素吹き込み栓と分水
器を取り去り、減圧ラインを繋いで、系内を13kPaで
約20分間保持することにより、残存メタノール約29
gを留去した。その後、系内を室温まで冷却し、211
0.2gのグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン
部分縮合物(以下、縮合物(2A)という)を得た。な
お、仕込み時の加水分解性メトキシシランのメトキシ基
の当量/グリシドールの水酸基の当量は14、生成物1
分子当りの平均Si個数/生成物1分子当りのオキシラ
ン環の平均個数は6.8、エポキシ当量は782g/e
qである。
【0035】製造例2(グリシジルエーテル基含有アル
コキシシラン部分縮合物(2)の製造) 製造例1と同様の反応装置に、グリシドール(日本油脂
(株)製、商品名「エピオールOH」)400gおよび
テトラメトキシシラン部分縮合物(多摩化学(株)製、
商品名「メチルシリケート51」、1分子中のSiの平
均個数:4)1791.6gを仕込み、窒素気流下、攪
拌しながら90℃に昇温後、触媒としてジブチル錫ジラ
ウレート2gを加え、反応させた。反応中、メタノール
を反応系内から分水器を使って留去し、その量が約15
0gに達した時点で冷却した。昇温後冷却までに要した
時間は6時間であった。ついで、50℃に冷却後、窒素
吹き込み栓と分水器を取り去り、減圧ラインを繋いで、
系内を13kPaで約20分間保持することにより、残存
メタノール約25gを留去除去した。その後、系内を室
温まで冷却し、2018.2gのグリシジルエーテル基
含有アルコキシシラン部分縮合物(以下、縮合物(2
B)という)を得た。なお、仕込み時の加水分解性メト
キシシランのメトキシ基の当量/グリシドールの水酸基
の当量は7、生成物1分子当りの平均Si個数/生成物
1分子当りのオキシラン環の平均個数は2.8、エポキ
シ当量は374g/eqである。
【0036】実施例1 攪拌機、冷却管、温度計及び窒素ガス導入管を備えた反
応装置に、オルソクレゾールノボラック樹脂(荒川化学
工業(株)製、商品名「KP7516」)700gおよ
びメチルエチルケトン600gを加え、85℃で溶解し
た。更にグリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部
分縮合物(2A)683.9gと触媒として2−メチル
イミダゾール2.0gを加え、85℃で4時間反応させ
た。80℃まで冷却し、硬化残分55%のアルコキシ基
含有シラン変性フェノール樹脂溶液(以下、樹脂溶液
(1A)という、該溶液のフェノール性水酸基当量40
0g/eq)を得た。なお、仕込み時の当量比(グリシ
ジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)
のグリシジル基の当量/フェノール樹脂(1)のフェノ
ール性水酸基の当量)=0.15である。硬化残分中の
Si含有量は、シリカ重量換算で33%である。
【0037】実施例2 実施例1において、オルソクレゾールノボラック樹脂7
00gをt−ブチルフェノールノボラック樹脂(荒川化
学工業(株)製、商品名「タマノル100S」)800
gに変更し、更にメチルエチルケトンの仕込み量を50
0gに、グリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部
分縮合物(2A)の仕込み量を771.3gに変更した
以外は実施例1と同様に反応を行い、硬化残分60%の
アルコキシ基含有シラン変性フェノール樹脂溶液(以
下、樹脂溶液(1B)という、該溶液のフェノール性水
酸基当量522g/eq)を得た。なお、仕込み時の当
量比(グリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分
縮合物(2)のグリシジル基の当量/フェノール樹脂
(1)のフェノール性水酸基の当量)=0.2である。
硬化残分中のSi含有量は、シリカ重量換算で33%で
ある。
【0038】実施例3 実施例1において、オルソクレゾールノボラック樹脂7
00gをt−ブチルフェノールノボラック樹脂(荒川化
学工業(株)製、商品名「タマノル100S」)600
gに変更し、更にメチルエチルケトンの仕込み量を50
0gに、グリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部
分縮合物(2A)の仕込み量を867.7gに変更した
以外は実施例1と同様に反応を行い、硬化残分56%の
アルコキシ基含有シラン変性フェノール樹脂溶液(以
下、樹脂溶液(1C)という、該溶液のフェノール性水
酸基当量758g/eq)を得た。なお、仕込み時の当
量比(グリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分
縮合物(2)のグリシジル基の当量/フェノール樹脂
(1)のフェノール性水酸基の当量)=0.3である。
硬化残分中のSi含有量は、シリカ重量換算で42%で
ある。
【0039】実施例4 実施例1において、オルソクレゾールノボラック樹脂7
00gをt−オクチルフェノールノボラック樹脂(荒川
化学工業(株)製、商品名「KP7515」)800g
に変更し、更にメチルエチルケトンの仕込み量を500
gに、グリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分
縮合物(2A)の仕込み量を716.5gに変更した以
外は実施例1と同様に反応を行い、硬化残分60%のア
ルコキシ基含有シラン変性フェノール樹脂溶液(以下、
樹脂溶液(1D)という、該溶液のフェノール性水酸基
当量732g/eq)を得た。なお、仕込み時の当量比
(グリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮合
物(2)のグリシジル基の当量/フェノール樹脂(1)
のフェノール性水酸基の当量)=0.25である。硬化
残分中のSi含有量は、シリカ重量換算で31%であ
る。
【0040】比較例1 オルソクレゾールノボラック樹脂(荒川化学工業(株)
製、商品名「KP7516」)をメチルエチルケトンに
溶解し、不揮発分50%の樹脂溶液(以下、比較樹脂溶
液(a)という)とした。
【0041】比較例2 t−ブチルフェノールノボラック樹脂(荒川化学工業
(株)製、商品名「タマノル100S」)をメチルエチ
ルケトンに溶解し、不揮発分50%の樹脂溶液(以下、
比較樹脂溶液(b)という)とした。
【0042】比較例3 t−オクチルフェノールノボラック樹脂(荒川化学工業
(株)製、商品名「KP7515」)メチルエチルケト
ンに溶解し、不揮発分50%の樹脂溶液(以下、比較樹
脂溶液(c)という)とした。
【0043】実施例5〜9および比較例4〜7(エポキ
シ樹脂組成物の調製) 表1および表2に示す配合比率で、前記アルコキシ含有
シラン変性フェノール樹脂、エポキシ樹脂、触媒および
溶剤を混合し、各種のエポキシ樹脂組成物を調製した。
【0044】
【表1】 表1において、商品名、略号等は、次のものを示す。 EP1:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、東都化成
(株)製、商品名「エポトートYD−011」 EP2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂、東都化成
(株)製、商品名「エポトートYD−127」 SnL:ジブチルスズジラウレート DMF:ジメチルホルムアミド 表1において、当量比とはエポキシ樹脂組成物におけ
る、(エポキシ樹脂のオキシラン環の当量/アルコキシ
基含有フェノール樹脂のフェノール性水酸基の当量)の
値を示す。
【0045】
【表2】 表2において、商品名、略号等は、前記と同じ。
【0046】実施例5〜9および比較例4〜7で得られ
たエポキシ樹脂組成物を、アルミホイル容器(縦×横×
深さ=5cm×5cm×1.5cm)に注ぎ、90℃で
1時間、210℃で2時間、溶剤の除去および硬化を行
った。実施例5〜9および比較例4〜7については、透
明な硬化フィルム(膜厚約0.3mm)を作成すること
ができた。
【0047】実施例5〜9および比較例4〜7のエポキ
シ樹脂組成物から得られた硬化フィルムを粘弾性測定器
(レオロジ社製,商品名DVE−V4,測定条件:振幅
1μm,振動数10Hz,スロープ3℃/分)を用いて
動的貯蔵弾性率を測定し、耐熱性を評価した。測定結果
を図1〜4に示す。図1〜4から明らかように実施例の
硬化フィルムはガラス転移点(Tg)が消失傾向にあ
り、耐熱性に優れていることが認められる。
【0048】実施例10 実施例1と同様の反応装置に、オルソクレゾールノボラ
ック樹脂(荒川化学工業(株)製、商品名「KP751
6」)700gを加え、90℃で溶融した。更にグリシ
ジルエーテル基含有アルコキシシラン部分縮合物(2
B)218.1g、メチルエチルケトン100gと触媒
として2−メチルイミダゾール1gを加え、90℃で1
時間反応し、アルコキシ基含有シラン変性フェノール樹
脂溶液(以下、樹脂溶液(1E)という、該溶液のフェ
ノール性水酸基当量194g/eq)を得た。なお、仕
込み時の当量比(グリシジルエーテル基含有アルコキシ
シラン部分縮合物(2)のグリシジル基の当量/フェノ
ール樹脂(1)のフェノール性水酸基の当量)=0.1
0である。硬化残分中のSi含有量は、シリカ重量換算
で14%である。得られたアルコキシ基含有シラン変性
フェノール樹脂に同じ温度で、オクチル酸錫10gを攪
拌しながら加え、同温度で5分間攪拌を続けた。得られ
たシラン変性フェノール樹脂組成物をアルミ製の容器に
移して、150℃で30分、及び210℃で1時間硬化
させ、フェノール樹脂−シリカハイブリッド体(予備硬
化物)を合成した。
【0049】実施例11 実施例10で得たフェノール樹脂−シリカハイブリッド
体を粉砕機にかけ、粉砕した後、粉末のフェノール樹脂
−シリカハイブリッド体200gとヘキサメチレンテト
ラミン粉末15gを混合し、金型(10mm×60mm
×2mm)に充填した。180℃、40kg/cm
プレス成形し、フェノール樹脂−シリカハイブリッドの
硬化成形物を得た。
【0050】比較例8 実施例11において、フェノール樹脂−シリカハイブリ
ッド体に代えてノボラックフェノール樹脂(荒川化学工
業(株)製、商品名「タマノル759」)を用いた以外
は同様に行い、成形物を得た。
【0051】実施例11及び比較例8で得た成形物につ
き、3点曲げ試験を行い、当該成形物の力学物性を測定
した。結果を表3に示す。
【0052】
【表3】
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例5および比較例4で得られた硬化フィ
ルムの耐熱性の評価結果である。
【図2】 実施例6および比較例5で得られた硬化フィ
ルムの耐熱性の評価結果である。
【図3】 実施例7、8および比較例6で得られた硬化
フィルムの耐熱性の評価結果である。
【図4】 実施例9および比較例7で得られた硬化フィ
ルムの耐熱性の評価結果である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−50324(JP,A) 特開 昭57−142992(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 8/04 - 8/36 C08G 59/00 - 59/72 C08L 61/04 - 61/14 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノール樹脂(1)と、グリシドール
    (A)とアルコキシシラン部分縮合物(B)との脱アル
    コール反応によって得られるグリシジルエーテル基含有
    アルコキシシラン部分縮合物(2)とをオキシラン開環
    反応させてなることを特徴とするアルコキシ基含有シラ
    ン変性フェノール樹脂。
  2. 【請求項2】 フェノール樹脂(1)とグリシジルエー
    テル基含有アルコキシシラン部分縮合物(2)の使用割
    合が、グリシジルエーテル基含有アルコキシシラン部分
    縮合物(2)のグリシジルエーテル基の当量/フェノー
    ル樹脂のフェノール性水酸基の当量(当量比)で0.1
    〜1の範囲にある請求項1記載のアルコキシ基含有シラ
    ン変性フェノール樹脂。
  3. 【請求項3】 アルコキシシラン部分縮合物(B)がテ
    トラメトキシシラン部分縮合物又はメチルトリメトキシ
    シラン部分縮合物である請求項1または2記載のアルコ
    キシ基含有シラン変性フェノール樹脂。
  4. 【請求項4】 フェノール樹脂(1)がノボラック型フ
    ェノール樹脂である請求項1〜3の何れかに記載のアル
    コキシ基含有シラン変性フェノール樹脂。
  5. 【請求項5】 ノボラック型フェノール樹脂がノボラッ
    ク型アルキルフェノール樹脂である請求項4記載のアル
    コキシ基含有シラン変性フェノール樹脂。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5の何れかに記載のアルコキ
    シ基含有シラン変性フェノール樹脂を含有してなる樹脂
    組成物。
  7. 【請求項7】 アルコキシ基含有シラン変性フェノール
    樹脂とエポキシ樹脂を含有してなる請求項6記載の樹脂
    組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1〜5の何れかに記載のアルコキ
    シ基含有シラン変性フェノール樹脂を含有してなるエポ
    キシ樹脂用硬化剤。
  9. 【請求項9】 請求項6または7の何れかに記載の樹脂
    組成物を硬化させて得られる硬化
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