JP3325413B2 - 蒸気タービンの熱応力監視保護装置 - Google Patents
蒸気タービンの熱応力監視保護装置Info
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Description
の急速且つ頻繁な起動停止時又は負荷変動時に発生する
熱応力の増大を事前に且つ早急に察知して、熱応力が過
大になることを防止して、こ電力系統運用上急速且つ頻
繁に変化する電力需要に対応できる蒸気タービンの熱応
力監視保護装置に関する。
節間又は昼夜間の電力需要格差の増大に伴なって、高頻
度停止起動等の負荷調整能力の大きいコンバインドサイ
クルプラント等が利用される傾向にある。また、通常の
大型原子力発電プラント又は火力発電プラントにおいて
も、電力需要の拡大および高効率化が要求され、蒸気タ
ービンは大型化され高温化されている。
起動時において、蒸気圧力及び蒸気温度が上昇されるに
つれて、蒸気からタービンロータへの熱伝達率が向上さ
れて、タービンロータの表面メタル温度が上昇される。
一方、タービンロータの内部の温度は、ロータ表面から
の熱伝導によって上昇されて、このロータの内部の温度
がロータのメタル表面温度より若干遅れて上昇される。
このような現象の結果、タービンロータの内外表面間で
は、温度差が発生され、この温度差に起因する熱応力が
発生される。
る蒸気タービンは、急速で且つ高頻度な起動停止を必要
とされるため、上述したロータの温度差に起因して熱応
力が発生されると共に、その熱応力値が増大される傾向
にあり、加えて、この熱応力の発生が頻発化されている
という傾向がある。また、大型の通常原子力蒸気タービ
ン又は火力蒸気タービンでは、タービンロータ直径の増
大及び蒸気温度の高温化に伴って、熱応力値が増大され
る傾向にある。そのため、この熱応力値の増大及び熱応
力の発生の頻発化に対する技術的な対策が求められてい
る。
厳しい箇所は、タービン起動から全負荷運転に至る間に
おける蒸気温度変化が大きな箇所であり、特に、蒸気タ
ービンの高圧第1段および再熱部第1段の各タービン羽
根車の根元部ロータ表面に、厳しい熱応力が発生するこ
とが知られている。
づくロータ熱応力の計算は、特開昭62−182403
号公報にも記載されているように、一般的にタービンロ
ータの形状が無限円筒に近似可能である。そのため、タ
ービンロータ内部の温度分布が既知であれば、ロータ熱
応力の計算式を導くことができる。そのため、ロータ熱
応力の計算式は、基本的な材料力学の式から導くことが
可能であり、公知の通り、下式で表わされる。
ロータ軸方向の熱移動を無視してロータを厚肉円筒にモ
デル化し、半径方向のみの一次元熱伝導問題に近似でき
ることが知られている。図7のような円筒座標系におい
て、ロータの熱伝導微分方程式は、下式のように示され
る。
(3)を用いてタービンロータ体積平均温度を求められ
るのであるが、このようなロータ半径方向の熱伝導に対
する温度を求めるため(即ち、式(4)を解くため)に
は、色々な手法が提案されている。中でもベッセル関数
を用いる方法、および差分法を用いる方法が良く使用さ
れている。特に、公知の通り、差分法による計算方法
は、計算機処理に適した手法で精度が良く、且つタービ
ンロータ表面の熱応力およびタービンロータボア表面の
熱応力が両方求められる。これに対し、ベッセル関数も
比較的精度は良いものの、タービンロータボア表面の熱
応力を得るのが困難である。このようなことから、差分
法を用いる方法が一般的に良く使用されている。
に、熱応力値の増大及び熱応力の発生の頻発化に対する
技術的な対策のため、蒸気タービンプラントには、上記
熱応力演算機能システムを有する熱応力監視保護装置が
組込まれ、起動停止及び負荷起動過程をも含んだ常時、
タービンロータに発生する熱応力が監視され、機器が保
護されるように構成されている。
算された熱応力が、起動停止又は負荷起動過程中におい
て、予め設定された熱応力設定値を越えて、大きな値と
なった場合には、熱応力が一層増大しないように、起
動、停止、又は負荷変動を直ちに一時中断するいわゆる
「負荷定値」が行なわれている。これにより、熱応力の
増大傾向が一時的に緩和される。その後、ロータの熱応
力が別に設定された熱応力設定値以下に低減された場合
には、一時中断した起動、停止、又は負荷変動等の操作
が再開されるように、熱応力抑制が行われている。これ
により、機器の寿命が著しく縮減されないように構成さ
れている。
に急速となる傾向があるので、この需要変化に迅速に対
応するために、コンバインドサイクルプラント等では短
時間内に頻繁に起動停止を繰り返す運転操作が要求され
るようになってきている。その結果、熱応力値のみに基
づいて「負荷定値」を行う従来に係る熱応力監視保護装
置では、起動停止操作を繰り返すたびに発生する熱応力
が急激に増大して過大となる。そのため、熱応力抑制が
時間的に間に合わず、結局、ロータの熱疲労が蓄積され
て、機器の寿命が縮減されるという問題点があった。
に、起動操作モード、停止操作モード、又は負荷操作モ
ードを予め想定した運用パターンが準備され、このパタ
ーンに沿って急速な起動停止又は負荷変動を行なって熱
応力が増大しないような方法も提案されている。しか
し、これではかえって、運用パターンが固定され、電力
需要の急激な変動に対応できなくなるという欠点があっ
た。
たものであって、蒸気タービンプラントの急速且つ頻繁
な起動停止時又は負荷変動時に発生する熱応力の増大を
事前に且つ早急に察知して、熱応力が過大になることを
防止でき、これにより、電力系統運用上急速且つ頻繁に
変化する電力需要に対応できる蒸気タービンの熱応力監
視保護装置を提供することを目的としている。
め、本発明の請求項1に係る蒸気タービンの熱応力監視
保護装置は、蒸気タービンの熱応力を監視して、熱応力
が設定値を越える場合に蒸気タービンの起動、停止、又
は負荷変動を一時的に中断して蒸気タービンの機器類を
保護する蒸気タービンの熱応力監視保護装置において、
蒸気タービンの所定部位の温度を測定する温度測定手段
と、この測定された温度に基づいて所定部位の熱応力値
及び熱応力変化率を演算する演算手段と、この演算され
た熱応力及び熱応力変化率が予め設定された熱応力設定
値及び熱応力変化率設定値を越えた場合に、蒸気タービ
ンの起動、停止、又は負荷変動を一時的に中断する制御
手段と、を具備することを特徴としている。
力監視保護装置は、上記制御手段は、演算された熱応力
及び熱応力変化率が予め設定された熱応力設定値及び熱
応力変化率設定値を越えた場合に、蒸気加減弁の開度、
給水ポンプ吐出量、又は燃料投入量のいずれかを調整す
ることを特徴としている。
応力監視保護装置は、上記制御手段は、蒸気タービンの
起動、停止、又は負荷変動の一時的な中断後、熱応力が
他の設定値以下に変化した場合に、中断を停止して、起
動、停止、又は負荷変動を再開させることを特徴として
いる。
置は、上記制御手段は、蒸気加減弁の開度、給水ポンプ
吐出量、又は燃料投入量のいずれかを調整して、中断を
停止して、起動、停止、又は負荷変動を再開させること
を特徴としている。
の時間間隔をもって熱応力値が計算され、この熱応力値
とこれの計算時点より一つ前の時点の計算値とから熱応
力変化率が演算される。この熱応力値と熱応力変化率と
が予め設定された熱応力設定値及び熱応力変化率設定値
を越えた場合に、タービンの起動、停止、又は負荷変動
が一時的に中断される。これにより、熱応力の増大が緩
和されて徐々に熱応力が低減される。
考慮されているのではなく、熱応力変化率も演算され監
視されている。そのため、この熱応力変化率が増加して
その設定値を越えた場合にも、それが早急に察知され
て、熱応力がそれ以上に増大しないように事前にタービ
ン保護施策が実施される。即ち、蒸気タービン運転中に
熱応力が増加傾向になった場合において、熱応力変化率
によって事前にタービンの起動あるいは停止あるいは負
荷変動を一時的に中断するという、いわゆる「負荷定
値」が行なわれて熱応力の増大傾向が緩和されるため、
熱応力のみが考慮されている従来に比べて、熱応力レベ
ルそのものがタービン機器の寿命を短縮させるような値
にはならない。このように、蒸気タービンプラントの急
速且つ頻繁な起動停止時又は負荷変動時に発生する熱応
力の増大を事前に且つ早急に察知して、熱応力が過大に
なることを防止できる。これにより、安全に蒸気タービ
ンの運転操作ができ、電力系統運用上急速且つ頻繁に変
化する電力需要に対応できる。
熱応力変化率が予め設定された熱応力設定値及び熱応力
変化率設定値を越えた場合に、蒸気加減弁の開度、給水
ポンプ吐出量、又は燃料投入量のいずれかが調整されて
いる。そのため、熱応力変化率に基づいても応答性良く
負荷変動等が中断される。
停止、又は負荷変動の一時的な中断後、熱応力が他の設
定値以下に変化した場合に、中断が停止されて、起動、
停止、又は負荷変動が再開される。これにより、熱応力
が緩和された状態にて、負荷変動等が再開される。具体
的には、請求項4に示すように、蒸気加減弁の開度、給
水ポンプ吐出量、又は燃料投入量のいずれかが調整さ
れ、中断が停止されて、起動、停止、又は負荷変動が再
開される。
の熱応力監視保護装置を図面を参照しつつ説明する。
ビンプラントのシステム系統図である。この蒸気タービ
ンプラントサイクルは、一般標準的なサイクルの一つで
あり、プラント出力・容量が大きくなると、再熱サイク
ルあるいは再生サイクルあるいは再熱再生サイクル等が
適用される。ボイラ1に、主蒸気止め弁3及び蒸気加減
弁4を介して蒸気タービン5が接続されている。蒸気タ
ービン5には、発電機6が軸連結されており、蒸気ター
ビン5の背圧側には、復水器7及び給水ポンプ8が接続
されている。このように構成された蒸気タービンプラン
トサイクルでは、ボイラ1に燃料2が供給されて、高温
高圧の蒸気が発生させられる。この蒸気は、主蒸気止め
弁3及び蒸気加減弁4を介して蒸気タービン5に供給さ
れて、蒸気タービン5によって、蒸気の熱エネルギーが
機械エネルギーに変換される。蒸気タービン5に連結さ
れた発電機6が回転駆動されて、電気エネルギーが発生
される。蒸気タービン5で仕事を終えた蒸気は、復水器
7に流入され、ここで冷却されて復水に変化される。復
水となった凝縮水は、給水ポンプ8によってボイラ給水
として再びボイラ1に供給される。
おいては熱応力が最も厳しい箇所である高圧第1段部位
又は再熱部第1段部位に温度センサ9(温度測定手段)
が設けられている。この温度センサ9に、ここからの信
号10を受ける熱応力監視保護装置11(演算手段、制
御手段)が接続されている。さらにこの熱応力監視保護
装置11の出力側は、ここからの信号12A,12b,
12cが、各々、蒸気加減弁4、給水ポンプ8、及び燃
料投入量調整弁に供給されるように構成されている。
置11の構成について説明する。図2は、本発明の一実
施例に係る蒸気タービンの熱応力監視保護装置のシステ
ムロジック図である。
ップ1において、高圧第1段後又は再熱部第1段後の内
面メタル温度が、時々刻々、又はある一定の時間間隔
(スキャンタイム)をもって計測される。次に、熱応力
監視保護装置11にあっては、ステップ2において、時
々刻々、又はある一定の時間間隔(スキャンタイム)を
もって高圧タービンロータの温度分布が演算されると共
に、ステップ3において、時々刻々、又はある一定の時
間間隔(スキャンタイム)をもって高圧タービンロータ
熱応力が演算される。これらの演算は、前出の式
(1)、(2)、(3)および(4)等を、やはり、前
出の差分法、ベッセル関数、又はその他の手法にて計算
して行なわれ、これらについては従来と同様である。さ
らに、本実施例においては、熱応力監視・保護装置11
にあっては、ステップ4において、時々刻々、又はある
一定の時間間隔(スキャンタイム)をもって計算される
熱応力と、その計算時点より一つ前の計算時点での熱応
力値とから、熱応力変化率(単位は例えばkg/cm2
/min、あるいはkg/mm2 /sec等)が演算さ
れる。さらに、この熱応力および熱応力変化率が計算さ
れた後に、ステップ5において、予め設定された熱応力
設定値および熱応力変化率設定値とその大小が判定され
る。演算された熱応力及び熱応力変化率が各設定値を越
えている場合には、ステップ6において、蒸気加減弁4
が閉じられ、ステップ7において、給水ポンプ8の給水
吐出量が絞られ、又は、燃料投入量が絞られるかのいず
れかがなされ、タービンの起動、停止、又は負荷変動が
一時的に中断される。ステップ9において、タービンプ
ラントの負荷定値が行われる。これにより、ステップ1
0において、ロータの熱応力が緩和される。なお、演算
された熱応力及び熱応力変化率が各設定値を越えていな
い場合には、ステップ11において、タービンプラント
の通常運転が継続され、又は、負荷定値が解除される。
応力監視保護装置を高圧タービンロータに適用した場合
を説明する。
保護装置11における演算内容を、その前段の温度計測
と、後段のタービンプラント負荷定値操作との関連を持
たせて示した演算フローチャートである。説明を理解し
やすくするために、図3は、高圧第1段後の温度計測、
高圧ロータの表面熱応力σs 、及び熱応力変化率Rsに
係わる演算内容のみについて示した。但し、プラント出
力・容量がより大きい機種においては、表面熱応力σs
だけでなく、ボア(中心孔)熱応力σb 、さらには、再
熱部ロータの熱応力および熱応力変化率も、同様な演算
フローチャートにより演算することができる。
時刻mにおける高圧第1段後又は再熱部第1段後の内面
メタル温度が温度センサ9によって計測される。次に、
熱応力監視保護装置11にあっては、ステップ2aにお
いて、演算データである、Rs (タービンロータ外半
径)、Rb (タービンロータ内半径)、材料特性とし
て、β(線膨脹係数)、ν(ポアリン比)、及びE(縦
弾性係数)等がメタル温度データに入力される。ステッ
プ2bにおいて、時刻mにおける上記式(3)のロータ
の熱伝導微分方程式が演算され、ステップ2cにおい
て、時刻mにおける上記式(2)のロータ表面温度Ts
(m) 、及び体積表面温度Ta (m) が演算され、ステップ
3において、時刻mにおけるロータ熱応力σs (m) が演
算される。これらは、差分法、ベッセル関数、又はその
他の手法にて演算される。
一つ前の計算時刻m−n(計測及び計算のスキャンタイ
ムをnとする)における計算済のロータ熱応力σs
(m-n) とから、熱応力変化率Rs (m) が演算される。
定値及び熱応力変化率が入力され、ステップ5におい
て、熱応力σs (m) 及び熱応力変化率Rs (m) が各々の
設定値より大きいか否かが判定される。熱応力σs (m)
及び熱応力変化率Rs (m) が各々の設定値を越えている
場合には、ステップ9において、タービンプラントの負
荷定値が行われ、これにより、ロータの熱応力が緩和さ
れる。なお、熱応力σs (m) 及び熱応力変化率Rs (m)
が各々の設定値を越えていない場合には、ステップ11
において、タービンプラントの通常運転が継続され、又
は、負荷定値が解除される。
力の変化及び熱応力変化率の変化との関係を説明する。
図4(a)は、蒸気タービンの起動過程における起動特
性の一例を示したグラフであり、図4(b)及び図
(C)は、このグラフに図3のフローチャートに基づ
く、熱応力の演算結果と熱応力変化率の演算結果を示し
たものである。
イムn)を適度に小さく設定すれば、熱応力変化率は熱
応力値そのものの時間的推移の勾配(傾斜)を示すこと
となる。そのため、運転中に発生する熱応力変化率を監
視することによって、熱応力レベルがその時点において
はまだ低くても、熱応力変化率が増加傾向にある場合
は、その後に増大してくる熱応力レベルを事前に察知す
ることができる。
び熱応力変化率Rs (m) が各々の設定値を越えている場
合の負荷変動等の中断について説明する。
設定値の一例を示す。演算された熱応力と熱応力変化率
を組合わせて、その両者の値が、設定域の大小によって
安全域(s)、警報域(A)、負荷定値域(H)と区分
けされた領域にそれぞれ入った場合は、その判定結果に
応じて、タービンプラント負荷定値操作、又は通常運転
継続操作をするよう指令が行なえるように構成されてい
る。
荷定値域(H)に入り、タービンプラント負荷定値操作
が指令された場合は、信号12a,12b,12cが蒸
気加減弁4、給水ポンプ8、又は燃料2等へ送信され、
弁開度または給水吐出量または燃料投入量がコントロー
ルされ、一時的にタービンの起動、停止、又は負荷変動
を中断させる、いわゆる「負荷定値」を行なって熱応力
の増大傾向を緩和させるよう、信号により自動的に指示
されるように構成されている。
タ熱応力が低い状態に戻ると、温度センサ9及び熱応力
監視保護装置11がそれを検知して、熱応力および熱応
力変化率が小さくなったことを判定し、その判定結果に
応じて、信号12a,12b,12cにより、蒸気加減
弁4の開度、給水ポンプ8の吐出量、又は燃料2の投入
量等が再びコントロールされ、一時中断していた起動、
又は負荷変動が解除・再開される、いわゆる「負荷定値
解除」の操作指令がなされ、タービンプラントは自動的
に運転操作が通常操作に戻される。
設定した実施例を示したが、演算された熱応力及び熱応
力変化率がこの領域に入った場合は、その時点で行なわ
れている運転操作はそのまま継続されるものの、運転員
に注意を喚起させるように構成されている。さらに、警
報域(A)をさらに細分化して、例えば第1警報域(A
1)および第2警報域(A2)と言うように、運転員に
対しよりきめ細かい情報が与えられるようなシステムを
構成することもできる。
2 ……および熱応力変化率設定値β1 ,β2 ……は、タ
ービンロータの材質、又は蒸気タービンプラントの運用
計画に従い、適宜選択することができる。例えば、ロー
タ材料として一般的に良く使用されるCrMoV鋼材を
高圧タービンに適用して、DSS運用(Daily startand
stop operation)する200MW級ユニットの場合、
図5における熱応力設定値は下記のように設定すると、
蒸気タービンの機器寿命を著しく短縮させることなく、
長期間、機器の信頼性を維持して安定した電力供給のた
めにプラントを稼働させることができる。
を用いて蒸気タービンプラントを運用した場合を説明す
る。図6は、このプラントの運転過程において、熱応力
又は熱応力変化率が設定値を越えた時にプラント負荷定
値操作を行って、熱応力が緩和された時にプラント負荷
定値解除操作を行う運転状態を示すグラフである。
熱応力変化率が先ずピーク値を示し、続いて、熱応力が
ピーク値を示す。これらの熱応力変化率及び熱応力が監
視されて、これらのピーク値又はこれの近傍時には、熱
応力が増大されているとして、「負荷定値」操作が行わ
れる。その後、熱応力変化率及び熱応力が減少されたと
きには、「負荷定値」操作が解除されて、再び負荷上昇
される。
れないのは勿論であり、種々変形可能である。また、図
1に示す信号12a,12b,12cは蒸気タービンプ
ラントの出力・負荷を制御コントロールする機器へ送信
される信号であるが、プラントによっては、また別の出
力・負荷制御機器が構成されていれば、その機器へも信
号が送信されるようシステム構成することもできる。
力のみが考慮されているのではなく、熱応力変化率も演
算され監視されている。そのため、この熱応力変化率が
増加してその設定値を越えた場合にも、それが早急に察
知されて、熱応力がそれ以上に増大しないように事前に
タービン保護施策が実施される。即ち、蒸気タービン運
転中に熱応力が増加傾向になった場合において、熱応力
変化率によって事前にタービンの起動あるいは停止ある
いは負荷変動を一時的に中断するという、いわゆる「負
荷定値」が行なわれて熱応力の増大傾向が緩和されるた
め、熱応力のみが考慮されている従来に比べて、熱応力
レベルそのものがタービン機器の寿命を短縮させるよう
な値にはならない。このように、蒸気タービンプラント
の急速且つ頻繁な起動停止時又は負荷変動時に発生する
熱応力の増大を事前に且つ早急に察知して、熱応力が過
大になることを防止できる。これにより、安全に蒸気タ
ービンの運転操作ができ、電力系統運用上急速且つ頻繁
に変化する電力需要に対応できる。
熱応力変化率が予め設定された熱応力設定値及び熱応力
変化率設定値を越えた場合に、蒸気加減弁の開度、給水
ポンプ吐出量、又は燃料投入量のいずれかが調整されて
いる。そのため、熱応力変化率に基づいても応答性良く
負荷変動等が中断される。
停止、又は負荷変動の一時的な中断後、熱応力が他の設
定値以下に変化した場合に、中断が停止されて、起動、
停止、又は負荷変動が再開される。これにより、熱応力
が緩和された状態にて、負荷変動等が再開される。具体
的には、請求項4に示すように、蒸気加減弁の開度、給
水ポンプ吐出量、又は燃料投入量のいずれかが調整さ
れ、中断が停止されて、起動、停止、又は負荷変動が再
開される。
トのシステム系統図。
力保護監視装置のシステムロジック図。
タービンロータに適用した場合のフローチャート。
る起動特性の一例を示したグラフであり、図4(b)
(c)は、各々、運転中の熱応力及び熱応力変化率の推
移を示したグラフ。
に組込まれる熱応力設定値及び熱応力変化率設定値の設
定の一例を示すグラフ。
ービンプラントを運用した場合の運転過程において、熱
応力又は熱応力変化率が設定値を越えた時にプラント負
荷定値操作を行い、熱応力が緩和された時にプラント負
荷定値解除操作を行う運転状態を示すグラフ。
ロータの円筒座標系の図。
Claims (4)
- 【請求項1】蒸気タービンの熱応力を監視して、熱応力
が設定値を越える場合に蒸気タービンの起動、停止、又
は負荷変動を一時的に中断して蒸気タービンの機器類を
保護する蒸気タービンの熱応力監視保護装置において、 蒸気タービンの所定部位の温度を測定する温度測定手段
と、 この測定された温度に基づいて所定部位の熱応力値及び
熱応力変化率を演算する演算手段と、 この演算された熱応力及び熱応力変化率が予め設定され
た熱応力設定値及び熱応力変化率設定値を越えた場合
に、蒸気タービンの起動、停止、又は負荷変動を一時的
に中断する制御手段と、を具備することを特徴とする蒸
気タービンの熱応力監視保護装置。 - 【請求項2】上記制御手段は、演算された熱応力及び熱
応力変化率が予め設定された熱応力設定値及び熱応力変
化率設定値を越えた場合に、蒸気加減弁の開度、給水ポ
ンプ吐出量、又は燃料投入量のいずれかを調整すること
を特徴とする請求項1に記載の蒸気タービンの熱応力監
視保護装置。 - 【請求項3】上記制御手段は、蒸気タービンの起動、停
止、又は負荷変動の一時的な中断後、熱応力が他の設定
値以下に変化した場合に、中断を停止して、起動、停
止、又は負荷変動を再開させることを特徴とする請求項
1又は2に記載の上記タービンの熱応力監視保護装置。 - 【請求項4】上記制御手段は、蒸気加減弁の開度、給水
ポンプ吐出量、又は燃料投入量のいずれかを調整して、
中断を停止して、起動、停止、又は負荷変動を再開させ
ることを特徴とする請求項3に記載の上記タービンの熱
応力監視保護装置。
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