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JP3388725B2 - 固形状集合体とその油類吸収材としての使用、その製造方法及び海上流出油の回収方法 - Google Patents

固形状集合体とその油類吸収材としての使用、その製造方法及び海上流出油の回収方法

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JP3388725B2
JP3388725B2 JP2000145441A JP2000145441A JP3388725B2 JP 3388725 B2 JP3388725 B2 JP 3388725B2 JP 2000145441 A JP2000145441 A JP 2000145441A JP 2000145441 A JP2000145441 A JP 2000145441A JP 3388725 B2 JP3388725 B2 JP 3388725B2
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seawater
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carboxylic acid
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豁 坂口
アリ ティシェザン ラジャブ
康夫 蒲
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A20/00Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
    • Y02A20/20Controlling water pollution; Waste water treatment
    • Y02A20/204Keeping clear the surface of open water from oil spills

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  • Cleaning Or Clearing Of The Surface Of Open Water (AREA)
  • Removal Of Floating Material (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海水中または海水
面で油類を効率よく吸着する固形状集合体とその製造方
法、その油類吸収材としての使用、及び海上流出油を前
記吸収材を用いて回収する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】石油化学工業の規模が年々拡大され、有
機化合物が大量生産、大量消費されるようになったこと
に伴い、石油化学コンビナートやタンカーの事故による
海洋汚染、火災、爆発事故など、人類、生物の生存をも
脅かす公害や事故が世界的に頻発しており、石油化学物
質をはじめとする有機化合物の安全な取り扱い、輸送、
備蓄、事故発生後の適切な処理が大きな問題となってい
る。これらの公害、事故に対する根本的な対策の1つは
安全に反応、貯蔵もしくは輸送が行える装置を設計する
ことによって、事故そのものを起こさないことである
が、もう一方、次善の対策になるが、事故が起こったと
きに、速やかに適切な処置を行うことが必要である。石
油化学コンビナートやタンカーの事故により海面が汚染
されたとき、従来は、多くの場合、そのまま放置して自
然に蒸発、希釈、分解されるのを待つか、界面活性剤等
を大量に散布して強制的に希釈してしまうかの、何れか
の方法が採られてきたが、何れも有効な方法とは言い難
い。オイルフェンスを用いて流出油を囲い込み、油回収
船で海水と一緒に汲み上げ、密度差によって分離して、
海水を海に戻す方法も行われているが、効率は悪く、結
果的には流出油の大半は拡散して回収不可能となり、そ
のまま放置されている。海水中に生息する微生物を用い
て、流出油を分解する試みもなされているが、未だ実験
段階で、実用化には程遠い。
【0003】このような現状を考慮すると、海上に流出
した油を、できるだけそのままの形で、速やかに、吸
着、回収する方法の開発が望まれる。海上、海中に広範
囲に容易に拡散する油の特性を考えると、機械的、物理
的な回収は極めて困難だと思われる。また、海洋中で何
らかの化学反応を起こさせ、流出油を他の安全な物質に
変えてしまうことは、一見、望ましい方法のようにも見
えるが、広い海洋中で未知の新たな物質を大量に生産
し、分散させてしまう可能性も大きく、従って、化学反
応を伴う方法は避けなければならない。このように考え
ると、物理化学的な手段を用いて、そのままの形で吸
着、回収する方法が、最も好ましいと考えられる。
【0004】海面に流出した油の吸着材が備えるべき条
件としては、海水中の塩分で機能が損なわれずに作用
し、油とともに吸着材が容易に回収でき、回収された吸
着材のリサイクル使用が可能であること、化学的に比
較的安定であること、大量に使用されることが想定さ
れるので、安全かつ無害な物質であり、万一、海洋への
流出が発生し回収が困難となっても、それ自体が海洋に
棲む生物及び環境に対し悪影響を及ぼす危険が少ないこ
と、などが挙げられる。このような物理化学的吸着材
は、未だに実用化されておらず、実験段階でも殆ど提案
されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって本発明は、
上記のような条件を満足する油類吸収材として使用しう
る固形状集合体を提供することを目的とする。また、本
発明は炭化水素を固化し、前記固形状集合体を製造する
方法を提供することを目的とする。さらに本発明は、海
上に流出した油類を物理化学的吸着によって効率よく回
収しうる方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、n−パラフ
ィンと、長鎖アルキル基を有する界面活性剤との水中に
おけるファンデルワールス力に基づく相互作用について
検討する過程で、この界面活性剤が短鎖n−パラフィン
と容易に巨視的集合体を形成すること、更に、このよう
な巨視的集合体の形成は、海水中や、種々の金属イオン
を含む、いわゆる硬水中でも十分に実現しうること、か
つ、この集合体が重質油などの油類を吸着することを見
出した。本発明はこの知見に基づき検討を重ね、なされ
たものである。
【0007】すなわち本発明は、 (1)海水もしくは人工海水又は金属イオン含有水中に
脂肪族カルボン酸金属塩及び室温で液体の炭化水素を
前記カルボン酸金属塩/液体炭化水素のモル比1/1〜
1/1000で加え加熱し、溶解、乳化又は懸濁させ
後、室温で静置し固形化し、水と分離して形成さた固
形状集合体、 (2)油類吸収材であることを特徴とする(1)項記載
の固形状集合体、 (3)(1)又は(2)項記載の固形状集合体を海水中
に投入して、海上に流出した重質油、原油もしくは炭化
水素を吸着させ、回収することを特徴とする海上流出油
の回収方法、 (4)(3)項記載の、流出油を含んだ固形状集合体を
加熱して分解し、もとの脂肪族カルボン酸金属塩、固形
状集合体の形成に用いた炭化水素、及び海上流出油に分
離し、回収することを特徴とする海上流出油の回収方
法、及び (5)海水もしくは人工海水又は金属イオン含有水中に
カルボン酸金属塩/液体炭化水素のモル比1/1〜1/
1000で懸濁させた脂肪族カルボン酸金属塩及び室温
で液体の炭化水素を接触させ、加熱し、溶解させた後、
室温で静置し固形化し、水と分離させることを特徴とす
る固形状集合体の製造方法を提供するものである。な
お、本発明の油類吸収材として作用する固形状集合体
は、脂肪族カルボン酸金属塩と室温(20〜25℃)で
液体状の炭化水素よりなる巨視的集合体で、カルボン酸
金属塩のアルキル鎖と炭化水素間のファンデルワールス
力によって集合した分子集合体である。この集合体は海
水もしくは人工海水又は金属イオン含有水中で強く形成
されるが、形成された集合体中には水を含有しない。ま
た、この集合体は、通常室温以下で長期間安定に固形状
態を維持するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明において用いる脂肪族カル
ボン酸金属塩(以下、カルボン酸金属塩という)は、特
に制限はないが、好ましくは直鎖もしくは分岐状、又は
炭素鎖の途中に不飽和結合を有するカルボン酸の金属塩
である。カルボン酸金属塩の炭素数は、好ましくは4〜
22、特に好ましくは13〜20である。金属の種類
は、好ましくはナトリウム、カリウム、リチウムであ
る。本発明で用いることのできるカルボン酸金属塩とし
て、具体的には例えば、テトラデカン酸ナトリウム、ペ
ンタデカン酸ナトリウム、ヘキサデカン酸ナトリウム、
ヘプタデカン酸ナトリウム、オクタデカン酸ナトリウ
ム、ヘキサデカン酸カリウム、オクタデカン酸カリウ
ム、アラキドン酸カリウム、ベヘン酸カリウム、オクタ
デカン酸リチウムなどがあげられる。脂肪族カルボン酸
ナトリウムは、古くから、世界中で石鹸として用いら
れ、その安全性は証明されているものである。脂肪族カ
ルボン酸カリウムも、薬用石鹸として広く用いられ、や
はり安全性が証明されている。脂肪族カルボン酸リチウ
ムも、無害であることが広く認められている。更に、ナ
トリウム、カリウムは、本来、海水中に大量に含まれ、
リチウムも少量含まれることが解っており、万一海洋中
に流出、残存しても、環境に悪影響を与えるものではな
い。
【0009】本発明で用いる室温で液体の炭化水素は、
室温で液体であって、炭素と水素のみから構成される化
合物であればよく、酸素原子、窒素原子、イオウ原子等
を含まないのが好ましい。脂肪族炭化水素を用いる場合
には炭素数5〜18が好ましく6〜10がより好まし
い。芳香族炭化水素を用いる場合には炭素数6〜9が好
ましい。具体的には例えばn−ペンタン、n−ヘキサ
ン、n−ヘプタン、n−オクタン、n−ノナン、n−デ
カン等の直鎖状パラフィン、2,2,4−トリメチルペ
ンタン等の分岐状パラフィン、1−デセン等のオレフィ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、
クメン等の芳香族炭化水素などがあげられる。しかしな
がら、海洋中に残存して回収材自体が汚染源となる僅か
な可能性をも考慮すれば、直鎖状パラフィンが最も望ま
しい。通常、室温で液体の炭化水素については、炭素数
の少ないもののほうが固形状集合体を形成させることが
容易であるが、固形状集合体を形成後、長期間保存する
際の取扱いの容易さを考えれば、炭素数の多いものの方
が安定であり、また、吸着、回収しようとする油類が、
原油、重油、精製された炭化水素等の何れであるかによ
って、油類吸収材として有効な固形状集合体の組成も異
なる。実用的には、回収しようとする油類の種類により
適切な組み合わせの炭化水素を適宜選択して使用する。
【0010】本発明においては、上記カルボン酸金属塩
及び室温で液体の炭化水素を、海水、人工海水、或いは
金属イオン含有水中に溶解、乳化または懸濁させ、固形
状にする。海水は、実際の海水をそのまま用いること
も、或いは浮遊物等を濾過することによって除去して用
いることもできる。また、市販の各種人工海水を用いる
こともできるし、海水と類似の金属塩組成に調整した水
溶液を用いてもよい。さらに、単一の金属イオンを含有
する水溶液を用いることもでき、金属イオンの種類とし
ては海水に含まれるものとして、ナトリウム、カリウム
などのアルカリ金属イオン、マグネシウム、カルシウム
などのアルカリ土類金属イオンなどがあげられる。ま
た、海水に含まれる金属イオンを含むもののほかに、リ
チウム、アルミニウム、亜鉛、ストロンチウム、バリウ
ム、銅、鉄などの金属イオンを含有する水溶液も用いる
ことができる。海洋中に残存して回収材自体が汚染源と
なる僅かな可能性をも考慮すれば、海水中に大量に含ま
れることが知られているアルカリ金属、もしくはアルカ
リ土類金属のイオンを含有する水溶液が望ましい。金属
イオンの濃度は好ましくは0.1ミリモル/リットル〜
0.5モル/リットル、さらに好ましくは1ミリモル/
リットル〜0.5モル/リットルである。人工海水等を
用いる場合も含まれる金属イオンの濃度の合計が上記範
囲内であればよく、海水濃度や海水組成と全く同じでな
くてもよい。また、金属イオンの種類によって最適濃度
は大きく異なる。
【0011】本発明の固形状集合体の製造方法において
は、上記カルボン酸金属塩及び室温で液体の炭化水素
を、上記の海水、人工海水或いは金属イオン含有水に溶
解、乳化または懸濁させ、固形状にするが、いずれにし
ろ金属イオンを含有する水溶液中で固形状集合体を形成
させることが特に重要である。このことによって、強固
で、油類を効率よく吸着する、炭化水素の巨視的集合体
を形成させることが可能となる。これは、カルボン酸金
属塩のアルキル鎖に炭化水素がファンデルワールス力に
よって固定されて形成された集合体を、水中の金属イオ
ンが補強して、より安定なものとするためと考えられ
る。この集合体は、海水、人工海水或いは金属イオン含
有水中で形成されるが、水と完全に分離して形成され、
集合体中には水は含まれない。
【0012】本発明方法において巨視的集合体を形成さ
せて油類吸収材を製造する実施態様は、炭化水素とカル
ボン酸金属塩を、海水もしくは人工海水又は金属イオン
含有水中で接触させる以外は特に制限はない。 カルボン酸金属塩を分散させた海水もしくは人工海水
又は金属イオン含有水中へ、撹拌下で、液体炭化水素を
添加し、加熱した後室温に静置する方法 カルボン酸金属塩、液体炭化水素、海水もしくは人工
海水又は金属イオン含有水を同時に添加し、加熱撹拌し
た後室温に静置する方法 液体炭化水素にカルボン酸金属塩を添加して、加熱溶
解した後、海水もしくは人工海水又は金属イオン含有水
を加えて撹拌、静置する方法などがある。また、 油類で汚染された海水を予め容器に導入し、カルボン
酸金属塩及び液体炭化水素を加えて、加熱撹拌した後、
室温に静置し、最初から油類を取り込んだ集合体を形成
させる方法 により、油類吸収材の製造と同時に油類の回収も行い、
直ちにきれいな海水を得ることもできる。但しこの方法
は、実用的には、比較的少量の海水を修復する場合に適
している。
【0013】本発明におけるカルボン酸金属塩/液体炭
化水素のモル比は1/1〜1/1000、さらに好まし
くは1/10〜1/500である。また、固形状集合体
を形成させるのに用いる海水もしくは人工海水又は金属
イオン含有水の量は、カルボン酸金属塩/水のモル比
で、好ましくは1/50〜1/50000、さらに好ま
しくは1/100〜1/5000である。本発明におい
ては固形状集合体を形成させるため、必要に応じ上記溶
解、乳化または懸濁させた水溶液の加熱を行う。加熱温
度は、用いるカルボン酸金属塩の種類及び液体炭化水素
の種類により異なるが、例えばカルボン酸ナトリウム或
いはカルボン酸カリウムの場合には、好ましくは室温か
ら95℃の範囲で、密閉下、5〜30分加熱する。揮発
性の高い炭化水素を用いる場合、及び90℃以上に加熱
する場合には、耐圧容器を用いる。また、カルボン酸リ
チウムの場合には、好ましくは350〜400℃の範囲
で、10〜60分加熱し、耐圧容器を用いる。いずれの
場合にも加熱することによってカルボン酸金属塩が溶解
または融解した後、3〜30分間、振とう撹拌した後、
室温で静置する。上記のようにすることで、実際上、海
水もしくは人工海水又は金属イオン含有水中のカルボン
酸金属塩及び液体炭化水素の全量を、固形状巨視的集合
体とすることができる。形成された巨視的集合体は、ろ
過、遠心分離等の通常の手段で、あるいは集合体を海水
もしくは人工海水又は金属イオン含有水中からすくいあ
げることによっても、海水等と分離できる。この固形状
集合体は形成された後は極めて安定であり、加熱したり
室温に保持したりして形成したものを長期間室温に保持
しても、或いは高温下でも、通常、安定に保持される。
例えばオクタデカン酸ナトリウムとn−オクタンとの集
合体の場合には、通常60℃程度までは極めて安定であ
る。
【0014】上記の本発明方法により形成した固形状集
合体は、例えば重油で汚染された海水中に投入するだけ
で、選択的に重油を吸着する。固形状集合体に対して重
油の割合が多すぎない範囲では、実質的に重油を全て吸
着し、浄化された海水上に浮遊する。重油を吸着した後
の集合体も固形状を保ち、ろ過、遠心分離等の通常の手
段で、あるいは海水中からすくいあげることなどによっ
ても、海水と分離できる。本発明の固形状集合体が吸
着、回収しうる油類としては、A重油、C重油、原油、
精製された各種炭化水素、即ちn−パラフィン類、オレ
フィン類、分岐状パラフィン類、芳香族炭化水素類など
があげられる。回収しようとする油類の種類にもよる
が、通常、本発明の固形状集合体1gに対し0.1〜1
gの油類を吸着させることができる。本発明の固形状集
合体に油類を吸着させるには、好ましくは1分以上、油
類と固形状集合体を接触させればよく、5分以上撹拌す
るのがさらに好ましい。
【0015】油類を吸着した後の固形状集合体は、海水
から分離後、純水を加え、加熱することによって、カル
ボン酸金属塩、液体炭化水素及び回収した油類の各成分
に分離することができる。カルボン酸金属塩は分離して
水の側に移行し、油類と液体炭化水素は、通常の石油精
製の方法により、蒸留等の手段を用いて、元の炭化水素
と油類に分離でき、海上流出油を元の状態にして回収す
ることができる。また、油類を吸着して回収された固形
状集合体中の大半のカルボン酸金属塩及び液体炭化水素
は、再び油類吸収材として使用しうる固形状集合体を製
造するのに用いることができ、繰り返し使用することが
できる。このとき、カルボン酸金属塩には、海水中の金
属が混入しているが、本発明の目的において繰り返し使
用する分には、何ら差し支えはない。分解、分離のため
の加熱は、通常80℃以上とする。
【0016】
【実施例】次に、本発明を実施例に基づいてさらに詳細
に説明する。 実施例1 高純度(99%以上)のオクタデカン酸ナトリウム10
0mg、n−オクタン1ml及び海水10mlを秤量し
てガラス容器1に入れ、密閉し、85℃に加熱して、ボ
ルテックスミキサー(Vortex Mixer)で均一な乳濁液に
なるまで撹拌した。これを室温で一日放置したところ、
白色の巨視的集合体(油類吸収材)が形成され、海水の
上に浮遊した。新たに、海水10mlに0.1gのC重
油を入れたガラス容器2を用意し、ボルテックスミキサ
ーで撹拌したところ、C重油はガラス容器の内壁に付着
し、ガラス容器2は茶褐色に汚染された。ガラス容器1
から油類吸収材0.5gを分離し、ガラス容器2に入
れ、ボルテックスミキサーで軽く1分間撹拌したとこ
ろ、目視で観察した範囲では全てのC重油が油類吸収材
に吸着され、ガラス容器2の内壁はほぼ透明に戻った。
白色であった油類吸収材は均一な薄茶色に変色したが、
固形状を保ったままであった。ガラス容器2に、更に
0.1gのC重油を加え、ボルテックスミキサーで軽く
1分間撹拌したところ、目視で観察した範囲では、加え
たときに内壁に付着したC重油も含めて全てのC重油は
油類吸収材に吸着され、ガラス容器2の内壁はほぼ透明
に戻った。油類吸収材は均一な少し濃い茶色に変色し、
柔らかくなったが、固形状を保ったままであった。
【0017】実施例2 n−オクタンに代えてn−ヘキサン 1mlを用いた以
外は実施例1と全く同様にしたところ、半日程度の放置
で油類吸収材が形成された以外は実施例1と全く同様の
結果を得た。
【0018】実施例3 高純度(99%以上)のオクタデカン酸ナトリウム10
0mgに代えて、純度の低い、通常入手しやすいオクタ
デカン酸(純度約60%、残りはヘキサデカン酸や、そ
の他のカルボン酸のナトリウム塩、及び遊離酸)100
mgを用いた以外は実施例1と全く同様にしたところ、
油類吸収材を得るのに2日程度かかり、C重油0.2g
を吸着した油類吸収材がさらに柔らかかった以外は実施
例1と全く同様の結果を得た。
【0019】実施例4〜6 高純度(99%以上)のオクタデカン酸ナトリウム10
0mgに代えて、純度の低い、通常入手しやすいヘキサ
デカン酸(純度約60%、残りはオクタデカン酸や、そ
の他のカルボン酸のナトリウム塩、及び遊離酸)100
mgを用い、n−オクタンに代えてn−ヘキサン、n−
ヘプタンまたはn−ノナンそれぞれ1mlを用いた以外
は実施例1と全く同様にしたところ、最初に油類吸収材
を得るのに2日程度かかり、C重油0.2gを吸着した
油類吸収材がさらに柔らかかった以外は実施例1と全く
同様の結果を得た。
【0020】実施例7〜12 高純度(99%以上)のオクタデカン酸ナトリウム10
0mgに代えて、高純度のヘキサデカン酸カリウム、オ
クタデカン酸カリウム、アラキドン酸カリウム、ベヘン
酸カリウムまたはオクタデカン酸リチウムそれぞれ10
0mgを用いた以外は実施例1と全く同様にしたとこ
ろ、オクタデカン酸リチウムを用いた場合に、最初に油
類吸収材を得るのに380℃で30分間加熱することが
必要であった以外は、実施例1と全く同様の結果を得
た。
【0021】なお、実施例1においてC重油を吸着させ
た油類吸収材は、ろ別により浄化された海水と分離さ
れ、全て回収することができた。さらに、これに純水1
0mlを加え、90℃に加熱してオクタデカン酸ナトリ
ウムを水中に移行させた後、油分を蒸留することによ
り、C重油0.4g(オクタンを含む)とオクタデカン
酸ナトリウム0.05g、n−オクタン0.3gに分離
して取り出すことができた。
【0022】
【発明の効果】本発明の、脂肪族カルボン酸金属塩と室
温で液体の炭化水素より形成された固形状集合体は、油
類吸収材として使用することができ、海水中または海水
上で接触させた油類を選択的に効率よく吸着させること
ができる。本発明の固形状集合体は油類を吸着しても固
形状を保ち、吸着後に海水中から回収することも容易で
あるため、吸収材自体による海水の汚染も防止できる。
また、本発明の固形状集合体は室温において長期間安定
に固形状態を維持するため取扱いが容易で、油類を吸収
させた後に加熱によりカルボン酸金属塩、液体炭化水素
及び回収した油類に分離することができ、流出油を元の
状態で回収することが可能で、さらにカルボン酸金属塩
と液体炭化水素も未使用の固形状集合体の製造に再利用
できる。このような固形状集合体を用いた本発明の流出
油類の回収方法は、工業的実施に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI C02F 1/40 C02F 1/40 Z C09K 3/00 103 C09K 3/00 103M E02B 15/10 E02B 15/10 B (72)発明者 坂口 豁 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (72)発明者 ラジャブ アリ ティシェザン イラン アフワーズ 石油省 カロウン 工業地域 技術トレーニングセンター内 (72)発明者 蒲 康夫 茨城県つくば市東1丁目1番 工業技術 院物質工学工業技術研究所内 (56)参考文献 特開2000−86541(JP,A) 特開 平9−253656(JP,A) 特開 昭63−223083(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 3/32 B01J 20/26 C02F 1/40 C09K 3/00 E02B 15/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海水もしくは人工海水又は金属イオン含
    有水中に脂肪族カルボン酸金属塩及び室温で液体の炭化
    水素を、前記カルボン酸金属塩/液体炭化水素のモル比
    1/1〜1/1000で加え加熱し、溶解、乳化又は懸
    濁させた後、室温で静置し固形化し、水と分離して形成
    た固形状集合体。
  2. 【請求項2】 油類吸収材であることを特徴とする請求
    項1記載の固形状集合体。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の固形状集合体を
    水中に投入して、海上に流出した重質油、原油もしくは
    炭化水素を吸着させ、回収することを特徴とする海上流
    出油の回収方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の、流出油を含んだ固形状
    集合体を加熱して分解し、もとの脂肪族カルボン酸金属
    塩、固形状集合体の形成に用いた炭化水素、及び海上流
    出油に分離し、回収することを特徴とする海上流出油の
    回収方法。
  5. 【請求項5】 海水もしくは人工海水又は金属イオン含
    有水中にカルボン酸金属塩/液体炭化水素のモル比1/
    1〜1/1000で懸濁させた脂肪族カルボン酸金属塩
    及び室温で液体の炭化水素を接触させ、加熱し、溶解さ
    せた後、室温で静置し固形化し、水と分離させること
    特徴とする固形状集合体の製造方法。
JP2000145441A 2000-05-17 2000-05-17 固形状集合体とその油類吸収材としての使用、その製造方法及び海上流出油の回収方法 Expired - Lifetime JP3388725B2 (ja)

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