JP3208585B2 - 硬化型中性骨形成物の製造方法 - Google Patents
硬化型中性骨形成物の製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、根管充填物、骨補填
剤、ボーンセメント、膿漏歯の固定等に用いる硬化型中
性骨形成物の製造方法に関する。
剤、ボーンセメント、膿漏歯の固定等に用いる硬化型中
性骨形成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、天然高分子であるキトサンを用い
た硬化性組成物としては、キトサンを溶解した酸性水溶
液と塩基性の水硬化性無機物質とを混合して系全体を塩
基性にすることを特徴とする水硬化性無機物質がある。
この硬化性組成物はキトサンの溶解度が塩基性領域で低
下し、不溶化することに基づくものである。塩基性の水
硬化無機組成物としては、石灰、ポルトランドセメン
ト、アルミナセメント等が使用されている。混合後の系
全体の塩基性については、pH9以上が望ましい。(特
開昭52−22026号公報参照) また、硬化性組成物の他の例としては、キトサン酸性水
溶液、ヒドロキシアパタイト、ならびに酸化亜鉛及び/
または酸化マグネシウムを混合して硬化性組成物を製造
したものがある。この硬化性組成物では、アパタイトを
含有しているので歯、骨などの親和性に優れており、中
性付近で硬化するという特徴を有している。(特開平1
−208347号公報参照) キトサンは甲殻類、昆虫の外殻、菌類等にカルシウム・
蛋白質の複合体として存在する。このキトサンはキチン
質を脱アセチル化したもので、アミノ基を有する多糖類
である。さらに、キトサンは植物繊維素、化粧品、多孔
質担体、吸着体、土壌改良剤などに利用されている。こ
れらは、キトサンがポリアミンであるために錯体を形成
し易いことを利用したものである。
た硬化性組成物としては、キトサンを溶解した酸性水溶
液と塩基性の水硬化性無機物質とを混合して系全体を塩
基性にすることを特徴とする水硬化性無機物質がある。
この硬化性組成物はキトサンの溶解度が塩基性領域で低
下し、不溶化することに基づくものである。塩基性の水
硬化無機組成物としては、石灰、ポルトランドセメン
ト、アルミナセメント等が使用されている。混合後の系
全体の塩基性については、pH9以上が望ましい。(特
開昭52−22026号公報参照) また、硬化性組成物の他の例としては、キトサン酸性水
溶液、ヒドロキシアパタイト、ならびに酸化亜鉛及び/
または酸化マグネシウムを混合して硬化性組成物を製造
したものがある。この硬化性組成物では、アパタイトを
含有しているので歯、骨などの親和性に優れており、中
性付近で硬化するという特徴を有している。(特開平1
−208347号公報参照) キトサンは甲殻類、昆虫の外殻、菌類等にカルシウム・
蛋白質の複合体として存在する。このキトサンはキチン
質を脱アセチル化したもので、アミノ基を有する多糖類
である。さらに、キトサンは植物繊維素、化粧品、多孔
質担体、吸着体、土壌改良剤などに利用されている。こ
れらは、キトサンがポリアミンであるために錯体を形成
し易いことを利用したものである。
【0003】一方、歯科の分野において、修復物の合
着、暫間充填、根管充填などの歯科セメントが使用され
ている。歯科セメントの例として、リンサン亜鉛、亜鉛
/ユージノール、カルボキシレートなどが知られてい
る。これは使用時に粉末と液とを混合して使用するもの
で硬化時間は4〜10分である。
着、暫間充填、根管充填などの歯科セメントが使用され
ている。歯科セメントの例として、リンサン亜鉛、亜鉛
/ユージノール、カルボキシレートなどが知られてい
る。これは使用時に粉末と液とを混合して使用するもの
で硬化時間は4〜10分である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、歯科セ
メントにおいてセメント粉末と液体とを混合して調整さ
れたペーストはいずれもpHが2〜4、即ち、酸性であ
り、生体内においては歯髄障害が起こるという問題があ
る。
メントにおいてセメント粉末と液体とを混合して調整さ
れたペーストはいずれもpHが2〜4、即ち、酸性であ
り、生体内においては歯髄障害が起こるという問題があ
る。
【0005】また、骨補填剤として用いられている顆粒
状のアパタイトは最初の充填位置から移動してしまい、
例えば歯肉と骨との間に入り、咬合圧によって歯肉が炎
症を生じるという問題がある。
状のアパタイトは最初の充填位置から移動してしまい、
例えば歯肉と骨との間に入り、咬合圧によって歯肉が炎
症を生じるという問題がある。
【0006】さらに、上述のアパタイト顆粒を含有して
いる硬化性組成物では、顆粒が移動してしまい排除され
ることがあり骨形成には有効とはなっていない。
いる硬化性組成物では、顆粒が移動してしまい排除され
ることがあり骨形成には有効とはなっていない。
【0007】それ故に本発明の課題は、生体内で毒性が
なく、化学反応終了後は生成物が中性付近の硬化物であ
り、咬合圧によって歯肉が炎症を生じることなく、骨形
成に優れた硬化型中性骨形成物を提供することにある。
なく、化学反応終了後は生成物が中性付近の硬化物であ
り、咬合圧によって歯肉が炎症を生じることなく、骨形
成に優れた硬化型中性骨形成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、動物骨
を焼成し無機質のみとする工程と、該動物骨を粉砕して
動物骨粉を作る工程と、酸化亜鉛、酸化カルシウムのう
ちの少なくとも一つの酸化物、及び前記動物骨粉を所定
の混合比で混合して混合粉を作る工程と、該混合粉を酸
で溶解したキトサンゾルで練和する練和工程とを含むこ
とを特徴とする硬化型中性骨形成物の製造方法が得られ
る。
を焼成し無機質のみとする工程と、該動物骨を粉砕して
動物骨粉を作る工程と、酸化亜鉛、酸化カルシウムのう
ちの少なくとも一つの酸化物、及び前記動物骨粉を所定
の混合比で混合して混合粉を作る工程と、該混合粉を酸
で溶解したキトサンゾルで練和する練和工程とを含むこ
とを特徴とする硬化型中性骨形成物の製造方法が得られ
る。
【0009】また、本発明によれば、動物骨を焼成し無
機質のみとする工程と、この動物骨を粉砕して動物骨粉
を作る工程と、酸化亜鉛、酸化カルシウムのうちの少な
くとも一つの酸化物、前記動物骨粉、及び化学的に合成
したアパタイトを所定の混合比で混合して混合粉を作る
工程と、該混合粉を酸で溶解したキトサンゾルで練和す
る練和工程とを含むことを特徴とする硬化型中性骨形成
物の製造方法が得られる。
機質のみとする工程と、この動物骨を粉砕して動物骨粉
を作る工程と、酸化亜鉛、酸化カルシウムのうちの少な
くとも一つの酸化物、前記動物骨粉、及び化学的に合成
したアパタイトを所定の混合比で混合して混合粉を作る
工程と、該混合粉を酸で溶解したキトサンゾルで練和す
る練和工程とを含むことを特徴とする硬化型中性骨形成
物の製造方法が得られる。
【0010】また、本発明によれば、前記混合粉を作る
工程において、前記酸化物とともに、さらに酸化マグネ
シウムを所定の混合比で混合することを特徴とする硬化
型中性骨形成物の製造方法が得られる。
工程において、前記酸化物とともに、さらに酸化マグネ
シウムを所定の混合比で混合することを特徴とする硬化
型中性骨形成物の製造方法が得られる。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【作用】本発明によると、混合粉とキトサンゾルとを練
和することによって、中性の均一な硬化物である硬化型
中性骨形成物の練和泥を作る。この硬化型中性骨形成物
を骨の近傍もしくは骨内に充填した場合に骨を作り出
す。練和泥は数分で硬化し、pH6〜8の範囲の硬化型
中性骨形成物が得られる。動物骨粉は、生体の骨を伝導
する速度がアパタイトよりも約2倍程度速い。キトサン
ゾルはゲル化してアパタイト顆粒を固定し、キトサンが
生体に吸収されると類骨基質が認められ骨に置換してい
く。この硬化型中性骨形成物においては中和剤として酸
化亜鉛もしくは酸化カルシウムを単独で用いてもよく、
もしくは酸化亜鉛を主体とする。
和することによって、中性の均一な硬化物である硬化型
中性骨形成物の練和泥を作る。この硬化型中性骨形成物
を骨の近傍もしくは骨内に充填した場合に骨を作り出
す。練和泥は数分で硬化し、pH6〜8の範囲の硬化型
中性骨形成物が得られる。動物骨粉は、生体の骨を伝導
する速度がアパタイトよりも約2倍程度速い。キトサン
ゾルはゲル化してアパタイト顆粒を固定し、キトサンが
生体に吸収されると類骨基質が認められ骨に置換してい
く。この硬化型中性骨形成物においては中和剤として酸
化亜鉛もしくは酸化カルシウムを単独で用いてもよく、
もしくは酸化亜鉛を主体とする。
【0016】
【実施例】本発明の硬化型中性骨形成物は骨伝導物であ
る。骨伝導物は、歯科医療の分野において骨の近傍もし
くは骨内に物質を充填した場合に骨を作り出す性質のも
のをいう。
る。骨伝導物は、歯科医療の分野において骨の近傍もし
くは骨内に物質を充填した場合に骨を作り出す性質のも
のをいう。
【0017】本発明の硬化型中性骨形成物の第1の実施
例を以下に説明する。硬化型中性骨形成物は動物骨粉
と、II族金属の酸化物と、キトサンゾルを混合すること
によって、中性の均一な硬化物を得ることができる。特
に、本発明では焼成した無機質の動物骨粉は、生体の骨
を伝導する速度がアパタイトよりも約2倍程度速いこと
に着目した。ここで述べた動物骨粉とは人間以外の動物
の骨を粉砕したものをいう。例えば、動物骨粉は、牛
骨、豚骨など陸上に生息する動物の骨及び海中に生息す
る動物の骨などから選択されるものである。硬化型中性
骨形成物は動物骨粉、II族金属の酸化物である酸化亜鉛
及び酸化カルシウムを混合した混合粉と、酸によって溶
解したキトサンゾルとを有している。混合粉とキトサン
ゾルとは練和することによって練和泥が得られる。酸化
亜鉛及び酸化カルシウムは中和剤として用いる。特に、
酸化亜鉛が多い程硬化速度は速くなる。酸化亜鉛もしく
は酸化カルシウムを単独で使用してもよく、もしくは酸
化亜鉛を主体として酸化カルシウムを混合してもよい。
例を以下に説明する。硬化型中性骨形成物は動物骨粉
と、II族金属の酸化物と、キトサンゾルを混合すること
によって、中性の均一な硬化物を得ることができる。特
に、本発明では焼成した無機質の動物骨粉は、生体の骨
を伝導する速度がアパタイトよりも約2倍程度速いこと
に着目した。ここで述べた動物骨粉とは人間以外の動物
の骨を粉砕したものをいう。例えば、動物骨粉は、牛
骨、豚骨など陸上に生息する動物の骨及び海中に生息す
る動物の骨などから選択されるものである。硬化型中性
骨形成物は動物骨粉、II族金属の酸化物である酸化亜鉛
及び酸化カルシウムを混合した混合粉と、酸によって溶
解したキトサンゾルとを有している。混合粉とキトサン
ゾルとは練和することによって練和泥が得られる。酸化
亜鉛及び酸化カルシウムは中和剤として用いる。特に、
酸化亜鉛が多い程硬化速度は速くなる。酸化亜鉛もしく
は酸化カルシウムを単独で使用してもよく、もしくは酸
化亜鉛を主体として酸化カルシウムを混合してもよい。
【0018】また、第1の実施例における硬化型中性骨
形成物の製造方法は、図1に示すように行われる。動物
骨を800℃〜1100℃で3〜7時間焼成し無機質の
みとする焼成工程S1 と、この動物骨を粉砕して動物骨
粉を作る粉砕工程S2 と、動物骨粉ならびに酸化亜鉛及
び酸化カルシウムをそれぞれ所定の混合比で混合して混
合粉を作る混合工程S3 と、混合粉を酸で溶解したキト
サンゾルで練和する工程S4 とによって練和泥を得る。
形成物の製造方法は、図1に示すように行われる。動物
骨を800℃〜1100℃で3〜7時間焼成し無機質の
みとする焼成工程S1 と、この動物骨を粉砕して動物骨
粉を作る粉砕工程S2 と、動物骨粉ならびに酸化亜鉛及
び酸化カルシウムをそれぞれ所定の混合比で混合して混
合粉を作る混合工程S3 と、混合粉を酸で溶解したキト
サンゾルで練和する工程S4 とによって練和泥を得る。
【0019】次に、第2の実施例として、硬化型中性骨
形成物は、動物骨粉、アパタイト、II族金属の酸化物で
ある酸化亜鉛及び酸化カルシウムを混合した混合粉と、
酸によって溶解したキトサンゾルとを有している。混合
粉とキトサンゾルとは練和されて練和泥が得られる。こ
の硬化型中性骨形成物においても酸化亜鉛もしくは酸化
カルシウムを単独で用いてもよく、もしくは酸化亜鉛を
主体とするのが好ましい。
形成物は、動物骨粉、アパタイト、II族金属の酸化物で
ある酸化亜鉛及び酸化カルシウムを混合した混合粉と、
酸によって溶解したキトサンゾルとを有している。混合
粉とキトサンゾルとは練和されて練和泥が得られる。こ
の硬化型中性骨形成物においても酸化亜鉛もしくは酸化
カルシウムを単独で用いてもよく、もしくは酸化亜鉛を
主体とするのが好ましい。
【0020】また、第2の実施例の硬化型中性骨形成物
の製造方法は、図2に示すように行われる。動物骨を焼
成し無機質のみとする焼成工程S1 と、この動物骨を粉
砕して動物骨粉を作る粉砕工程S2 と、化学的に合成し
たアパタイト(ヒドロキシアパタイト、α型−トリカル
シウムホスヘイト、β型−トリカルシウムホスヘイ
ト)、動物骨粉、ならびに酸化亜鉛および酸化カルシウ
ムをそれぞれ所定の混合比で混合して混合粉を作る混合
工程S3 と、混合粉を酸で溶解したキトサンゾルで練和
する練和工程S4 とによって練和泥を得る。アパタイト
顆粒を含有している硬化型中性骨形成物では、アパタイ
ト顆粒が移動したり排除されることがない。即ち、キト
サンゾルがゲル化してアパタイト顆粒を固定するため、
キトサンが生体に吸収される時期には類骨基質が認めら
れ骨に置換していく。
の製造方法は、図2に示すように行われる。動物骨を焼
成し無機質のみとする焼成工程S1 と、この動物骨を粉
砕して動物骨粉を作る粉砕工程S2 と、化学的に合成し
たアパタイト(ヒドロキシアパタイト、α型−トリカル
シウムホスヘイト、β型−トリカルシウムホスヘイ
ト)、動物骨粉、ならびに酸化亜鉛および酸化カルシウ
ムをそれぞれ所定の混合比で混合して混合粉を作る混合
工程S3 と、混合粉を酸で溶解したキトサンゾルで練和
する練和工程S4 とによって練和泥を得る。アパタイト
顆粒を含有している硬化型中性骨形成物では、アパタイ
ト顆粒が移動したり排除されることがない。即ち、キト
サンゾルがゲル化してアパタイト顆粒を固定するため、
キトサンが生体に吸収される時期には類骨基質が認めら
れ骨に置換していく。
【0021】なお、無機質の動物骨粉として牛骨粉を用
いた場合、上述したように、牛骨粉がアパタイトよりも
生体の骨を伝導する速度が速い特徴を有しているため、
生体の骨が形成される時間が短時間となる。そこで、牛
骨粉とアパタイトとを比率で示すと、第1の実施例では
アパタイトは含まず牛骨粉のみである。また、第2の実
施例では、牛骨粉とアパタイトとの比率はアパタイト9
9W%のとき、牛骨粉は1W%であり、アパタイト50
W%のとき、牛骨粉は50W%とする。第2の実施例の
混合粉の比率は、例えば次のとおりである。
いた場合、上述したように、牛骨粉がアパタイトよりも
生体の骨を伝導する速度が速い特徴を有しているため、
生体の骨が形成される時間が短時間となる。そこで、牛
骨粉とアパタイトとを比率で示すと、第1の実施例では
アパタイトは含まず牛骨粉のみである。また、第2の実
施例では、牛骨粉とアパタイトとの比率はアパタイト9
9W%のとき、牛骨粉は1W%であり、アパタイト50
W%のとき、牛骨粉は50W%とする。第2の実施例の
混合粉の比率は、例えば次のとおりである。
【0022】 酸化カルシウム 0.5〜35W% 酸化亜鉛 0.5〜35W% 牛骨粉及びアパタイト 10〜99W% さらに、本発明においては、必要に応じてさらに中和剤
として酸化マグネシウムを混合粉に、0.05〜20W
%混合する。なお、牛骨粉は100μm以下、好ましく
は74μm以下にすることによって操作性の向上が図れ
る。即ち、キトサンゾル中において流動性がよくなり充
填しやすくなる。また、練和泥は3〜10分で硬化し、
pH6〜8の範囲の硬化型中性骨形成物が得られる。
として酸化マグネシウムを混合粉に、0.05〜20W
%混合する。なお、牛骨粉は100μm以下、好ましく
は74μm以下にすることによって操作性の向上が図れ
る。即ち、キトサンゾル中において流動性がよくなり充
填しやすくなる。また、練和泥は3〜10分で硬化し、
pH6〜8の範囲の硬化型中性骨形成物が得られる。
【0023】キトサンに使用される酸としては、キトサ
ンを溶解させる酸であればよい。具体的には酸として、
酢酸、ギ酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、アジピン酸、
酒石酸、マロン酸などが用いられる。この酸によって、
溶解されキトサンを酸性ゾルとすることができる。
ンを溶解させる酸であればよい。具体的には酸として、
酢酸、ギ酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸、アジピン酸、
酒石酸、マロン酸などが用いられる。この酸によって、
溶解されキトサンを酸性ゾルとすることができる。
【0024】本発明においては、キトサン0.05〜
0.125gを2.0ccの蒸留水もしくは生理用食塩
水を用いて、0.05〜0.255gの酸で溶解した溶
液でキトサンゾルを形成することができる。
0.125gを2.0ccの蒸留水もしくは生理用食塩
水を用いて、0.05〜0.255gの酸で溶解した溶
液でキトサンゾルを形成することができる。
【0025】また、混合粉の成分は、以下に記載したと
おりである。
おりである。
【0026】 酸化亜鉛 0.01〜0.100g 酸化カルシウム 0.01〜0.100g 酸化マグネシウム 0 〜0.005g 牛骨粉 0.05〜1.00g アパタイト 0 〜1.00g 本実施例においては、酸化カルシウムによって、酸化亜
鉛及び酸化マグネシウムの量を減ずることができ、アパ
タイトの量を増やすことができる。この場合、所望の硬
化速度等に応じて上記の範囲から適宜選択されるが、酸
化カルシウムの比率が高くなると、硬化物のpHが8を
超えるのでこの範囲にするのが望ましい。牛骨粉及びア
パタイトを用いた混合粉を、リンゴ酸及びマロン酸によ
って溶解したキトサンゾルで練和した結果を表1に示
す。
鉛及び酸化マグネシウムの量を減ずることができ、アパ
タイトの量を増やすことができる。この場合、所望の硬
化速度等に応じて上記の範囲から適宜選択されるが、酸
化カルシウムの比率が高くなると、硬化物のpHが8を
超えるのでこの範囲にするのが望ましい。牛骨粉及びア
パタイトを用いた混合粉を、リンゴ酸及びマロン酸によ
って溶解したキトサンゾルで練和した結果を表1に示
す。
【0027】
【表1】
【0028】表1に示す結果において、硬化時間(分)
は、リンゴ酸を用いた場合よりも、マロン酸を用いた場
合のほうが時間が格段に短縮される結果が得られた。し
たがって、マロン酸を用いて溶解したキトサンゾルを用
いることによって硬化時間が短くなるのを補うことがで
きた。
は、リンゴ酸を用いた場合よりも、マロン酸を用いた場
合のほうが時間が格段に短縮される結果が得られた。し
たがって、マロン酸を用いて溶解したキトサンゾルを用
いることによって硬化時間が短くなるのを補うことがで
きた。
【0029】次に、生体内で最も重要なことは、使用す
る材料に毒性がないことと、化学反応終了後は生成物が
中性であることが望ましいため、pH値を測定した。p
Hの測定値は、図3に示す。図3は、酸化カルシウム
0.03g、酸化亜鉛0.045g、牛骨0.2g、ア
パタイト0.2gの混合粉と、マロン酸0.1g、キト
サン0.125g、生理用食塩水2.0gで製造したキ
トサンゾルとを練和した硬化型中性骨形成物である。こ
の図3において明らかなように、硬化型中性骨形成物は
時間がたつにつれてpHが6〜8の範囲内で中性近傍に
ほぼ一定に保たれる結果を得た。
る材料に毒性がないことと、化学反応終了後は生成物が
中性であることが望ましいため、pH値を測定した。p
Hの測定値は、図3に示す。図3は、酸化カルシウム
0.03g、酸化亜鉛0.045g、牛骨0.2g、ア
パタイト0.2gの混合粉と、マロン酸0.1g、キト
サン0.125g、生理用食塩水2.0gで製造したキ
トサンゾルとを練和した硬化型中性骨形成物である。こ
の図3において明らかなように、硬化型中性骨形成物は
時間がたつにつれてpHが6〜8の範囲内で中性近傍に
ほぼ一定に保たれる結果を得た。
【0030】次に、硬化型中性骨形成物の圧縮強さにつ
いて表2に示す。
いて表2に示す。
【0031】
【表2】
【0032】さらに、組織観察では、牛骨粉0.2g、
ハイドロキシアパタイト0.2g、酸化カルシウム0.
03g、酸化亜鉛0.045g、の混合粉末をマロン酸
0.1gを生理用食塩水2.0ccで溶解し、キトサン
0.125gを用いてキトサンゾルを作り、このキトサ
ンゾルを練和した。この練和泥をラットの頭蓋骨に骨バ
ーにて注水下で凹部を形成し、その凹部に充填した。4
週間後にラットを屠殺し、組織観察を行った。4週間後
すでにエオシン染色液で染色された類骨基質が強く観察
された。牛骨粉を含まず、コントロールとして同様な方
法で用いたハイドロキシアパタイトについてはわずかに
類骨の形成が認められただけであった。
ハイドロキシアパタイト0.2g、酸化カルシウム0.
03g、酸化亜鉛0.045g、の混合粉末をマロン酸
0.1gを生理用食塩水2.0ccで溶解し、キトサン
0.125gを用いてキトサンゾルを作り、このキトサ
ンゾルを練和した。この練和泥をラットの頭蓋骨に骨バ
ーにて注水下で凹部を形成し、その凹部に充填した。4
週間後にラットを屠殺し、組織観察を行った。4週間後
すでにエオシン染色液で染色された類骨基質が強く観察
された。牛骨粉を含まず、コントロールとして同様な方
法で用いたハイドロキシアパタイトについてはわずかに
類骨の形成が認められただけであった。
【0033】
【発明の効果】以上、実施例により説明したように、本
発明の硬化型中性骨形成物によれば、調製された硬化後
の生成物のpHがいずれも6〜8の範囲であるので生体
にとって生成物が中性付近の硬化物であり、歯髄障害な
どがなく根管充填材、骨補填剤、ボーンセメント、膿漏
歯の固定等の骨形成に優れたものとなる。
発明の硬化型中性骨形成物によれば、調製された硬化後
の生成物のpHがいずれも6〜8の範囲であるので生体
にとって生成物が中性付近の硬化物であり、歯髄障害な
どがなく根管充填材、骨補填剤、ボーンセメント、膿漏
歯の固定等の骨形成に優れたものとなる。
【0034】また、硬化型中性骨形成物は、生体内で弾
性状態を維持しているために、顎骨を再生する目的で歯
肉と骨との間に充填しても咬合圧による歯肉の炎症は生
じることがない。
性状態を維持しているために、顎骨を再生する目的で歯
肉と骨との間に充填しても咬合圧による歯肉の炎症は生
じることがない。
【図1】本発明の硬化型中性骨形成物の第1の実施例に
よる製造方法を示す工程説明図である。
よる製造方法を示す工程説明図である。
【図2】本発明の硬化型中性骨形成物の第2の実施例に
よる製造方法を示す工程説明図である。
よる製造方法を示す工程説明図である。
【図3】本発明の硬化型中性骨形成物の一実施例のpH
値の測定結果を示すグラフである。
値の測定結果を示すグラフである。
S1 焼成工程 S2 粉砕工程 S3 混合工程 S4 練和工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61L 27/00 - 27/58 A61L 24/00 - 24/12 A61C 13/08 - 13/097
Claims (3)
- 【請求項1】 動物骨を焼成し無機質のみとする工程
と、該動物骨を粉砕して動物骨粉を作る工程と、酸化亜
鉛、酸化カルシウムのうちの少なくとも一つの酸化物、
及び前記動物骨粉を所定の混合比で混合して混合粉を作
る工程と、該混合粉を酸で溶解したキトサンゾルで練和
する練和工程とを含むことを特徴とする硬化型中性骨形
成物の製造方法。 - 【請求項2】 動物骨を焼成し無機質のみとする工程
と、この動物骨を粉砕して動物骨粉を作る工程と、酸化
亜鉛、酸化カルシウムのうちの少なくとも一つの酸化
物、前記動物骨粉、及び化学的に合成したアパタイトを
所定の混合比で混合して混合粉を作る工程と、該混合粉
を酸で溶解したキトサンゾルで練和する練和工程とを含
むことを特徴とする硬化型中性骨形成物の製造方法。 - 【請求項3】 前記混合粉を作る工程において、前記酸
化物とともに、さらに酸化マグネシウムを所定の混合比
で混合することを特徴とする請求項1又は2記載の硬化
型中性骨形成物の製造方法。
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|---|---|---|---|
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| JPH05220214A JPH05220214A (ja) | 1993-08-31 |
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|---|---|---|---|---|
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1992
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