[go: up one dir, main page]

JP3267781B2 - 再生セルロース成形品の製造方法 - Google Patents

再生セルロース成形品の製造方法

Info

Publication number
JP3267781B2
JP3267781B2 JP34563693A JP34563693A JP3267781B2 JP 3267781 B2 JP3267781 B2 JP 3267781B2 JP 34563693 A JP34563693 A JP 34563693A JP 34563693 A JP34563693 A JP 34563693A JP 3267781 B2 JP3267781 B2 JP 3267781B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
molded article
regenerated cellulose
soluble
spinning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP34563693A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07189019A (ja
Inventor
弘 竹田
侃 森本
秀明 向山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kohjin Holdings Co Ltd
Original Assignee
Kohjin Holdings Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kohjin Holdings Co Ltd filed Critical Kohjin Holdings Co Ltd
Priority to JP34563693A priority Critical patent/JP3267781B2/ja
Publication of JPH07189019A publication Critical patent/JPH07189019A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3267781B2 publication Critical patent/JP3267781B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は再生セルロース成形品の
製造方法に関し、更に詳しくはセルロースの第3級アミ
ンオキサイド−水系溶媒を用いた成形原液を用いて水系
凝固法により再生セルロース成形品を得るに際し、新規
な水系凝固液を用い、更に熱処理を施す、力学的特性の
優れた再生セルロース成形品の工業的に有利な製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来再生セルロース成形品を製造する方
法としてセルロースまたはその誘導体を溶媒に溶解し、
得られた溶液から繊維またはフィルムなどの成形品を得
る方法が知られている。このような方法として、ビスコ
ース法や銅アンモニア法があるが、これらの方法は複雑
な化学反応を伴い、工程が長いだけでなく、諸々の環境
汚染の点でも大きな問題となっている。
【0003】近年、セルロースの溶媒に関する研究が進
み、セルロースに対して強力な溶解力を有する溶媒がい
くつか見いだされてきた。その結果、合成樹脂の場合の
ように、セルロースを単に溶媒に溶解させるだけで成形
原液を得ることが可能となった。これらの溶媒の中で第
3級アミンオキサイド類、とりわけN−メチルモルホリ
ン−N−オキサイドがセルロースの特異的かつ優れた溶
媒であり、これを使用した再生セルロース繊維やフイル
ムを製造する方法がいくつか提案されている。なかでも
例えば特公昭60−28848号に開示されている方
法、すなわち、N−メチルモルホリン−N−オキサイド
および水からなる混合溶媒に溶解されたセルロースを、
水を凝固剤としたいわゆるドライジエットウエットスピ
ニング法により再生セルロース成形品とする方法が実用
上最も注目を集めている。該方法は、溶媒系がきわめ
て単純で実質的にはN−メチルモルホリン−N−オキサ
イドだけであり回収工程も単純化できること、セルロ
ース濃度10〜40重量%という高濃度の成形原液を用
いることができ、かつ従来公知のドライジエットウエッ
トスピニング法が容易に適用できること、凝固液に水
が使用され成形、回収工程で好都合であるばかりでなく
プロセス上において実質的に副反応は皆無であり、無公
害に近い製造プロセスであることなどの特徴を有し、一
部では工業的規模での生産も始まっている。
【0004】しかしながら該方法により、単純なドライ
ジエットウエットスピニング法を用いて、延伸を繊維ま
たはフィルム形成過程の未凝固の状態で行った場合に
は、実用に耐え得る力学的特性を有する成形品を得るこ
とは困難である。したがって、成形品の力学的特性を向
上させるため、凝固と延伸を同時に行うように紡糸装置
を工夫しているのが一般的である。係る目的のために、
例えば特公昭60−28848号には、紡糸口金と水
面の間に水供給ローラーを設け延伸される紡糸原液の表
面に僅かの水分を供給し、紡糸原液を凝固させながら延
伸を行う改良型ドライジエットウエットスピニング装
置、霧室を設けて霧滴の形で水を導管より供給し紡糸
原液を凝固させながら延伸を行う改良型ドライジエット
ウエットスピニング装置等が開示されている。該装置に
よれば、繊維の製造プロセスはきわめて単純であるばか
りでなく紡糸速度数100m/分という高速紡糸するこ
とで従来公知の強力レーヨンに匹敵する力学的特性を有
する再生セルロース繊維を得ることができる。しかしな
がら、再生セルロース成形品の力学的特性は、延伸比の
向上、すなわち紡糸、製膜速度の増加に伴って向上する
ことから、高い力学的特性を有する成形品を得るために
は更に紡糸、製膜速度を上げることが必要となり、高速
下で延伸と同時に凝固させることになるので設備上ある
いは運転上一定の限度があるという欠点を有していた。
【0005】かかる欠点を改善すべく、従来公知の通常
のドライジエットウエットスピニング法を用い、特に紡
糸速度を上げることなく再生セルロース繊維の力学的特
性を改善する方法として、特定の添加物を紡糸原液に添
加する方法が H.Chanzy らによって提案されている (Po
lymer 1990 31 400)。該方法によれば、N−メチルモル
ホリン−N−オキサイド−水系混合溶媒より得られたセ
ルロース溶液に、没食子酸n−プロピル及び塩化アンモ
ニウムまたは塩化カルシウムを添加した紡糸原液を用い
ることで従来公知のドライジエットウエットスピニング
法により、紡糸速度20〜200m/分という比較的低
速紡糸速度で容易に強度の優れた再生セルロース繊維を
得ることができる。没食子酸n−プロピルはセルロース
の酸化防止剤として公知であり(例えば特公平3−29
819号)、従って該方法の特徴は、塩化アンモニウム
または塩化カルシウムを添加した紡糸原液を用いること
で力学的特性の優れた再生セルロース繊維を得る点にあ
る。特に塩化アンモニウムの添加によって力学的特性特
に強度が無添加に比し1.4〜1.8倍まで向上するこ
とが示されている。しかしながら、該方法によって得ら
れる繊維は強度はあるものの伸度はない。すなわち硬い
が脆い繊維という致命的な問題点があり、実用範囲が極
めて限定されたものであり、また添加される塩化アンモ
ニウムまたは塩化カルシウムはセルロースの凝固促進剤
としても作用し、紡糸原液の経時安定性の観点からも、
好ましいものとはいえない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、セルロース
の第3級アミンオキサイド−水系溶媒を用いた成形原液
を用いて水系凝固法により再生セルロース成形品を得る
に際し、特別な紡糸あるいは製膜装置を必要とすること
なく、比較的低速紡糸速度でも力学的特性の優れた再生
セルロース成形品の製造方法を提供することを課題とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題
を解決すべく鋭意研究の結果、第3級アミンオキサイド
−水系混合溶媒に溶解してなるセルロース溶液を成形原
液とし、水を凝固浴としたいわゆる従来公知のドライジ
エットウエットスピニング法またはウエットスピニング
法において、凝固浴の凝固作用を変化させ得る物質、水
溶性中性有機化合物、水溶性無機中性塩、水溶性苛性ア
ルカリ、水溶性酸、を添加した凝固液を用いて凝固さ
せ、ついで適度な条件下で乾燥・熱処理することによ
り、過度の延伸を必須とすることなく、強度のみならず
伸度をも飛躍的に向上させた再生セルロース成形品を得
ることができるという驚くべき事実を見いだし、また、
添加する化合物の種類並びに乾燥・熱処理条件を適当に
選択することで用途、目的に応じた力学的特性を備えた
実用範囲の広い再生セルロース成形品を実用上極めて有
利な方法で容易に製造できることを見いだし本発明を完
成するに至った。すなわち本発明は、特別な紡糸あるい
は製膜装置を必要とすることなく、従来公知の装置を用
いて、力学的特性の優れたセルロース成形品の、工業的
に有利で簡便な製造方法を提供するものである。
【0008】本発明の第1の骨子は凝固液として凝固浴
の凝固作用を変化させ得る物質(以下、添加剤ともい
う。)を添加した水溶液を用いる点にある。添加剤を添
加した水溶液を凝固液として紡糸すると、凝固浴中の液
体糸(紡糸ノズルから吐出された糸状の紡糸原液)に対
する凝固液の水の浸透圧が変わる。すなわち液体糸中へ
の水の拡散による凝固が抑制され、液体糸から凝固浴へ
の溶媒の拡散によって糸条形成が進むいわゆる濃縮凝固
による糸条形成が促進されるものと考えられる。ここ
で、強アルカリや強酸はセルロースに対する水和効果も
考えられるが他の中性物質の示す効果を考えると水の浸
透圧変化の効果が主たるものと推察される。添加剤の有
無及び添加剤の種類に関係なく糸条の断面形状には差が
なく、添加剤を使用することにより分子間あるいは高次
構造(凝固過程で形成される沈澱粒子構造)間の接合
性、均質性が向上し、繊維組織の緻密度が向上すること
を見いだしたのである。
【0009】使用できる添加剤としては、水溶性中性有
機化合物、水溶性無機中性塩、水溶性苛性アルカリある
いは水溶性酸が挙げられ、好ましくは水溶性有機化合物
としては尿素、ピロリドン、ε−カプロラクタムを、水
溶性無機中性塩としては硝酸アンモニウム、塩化アンモ
ニウム、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロダン酸カ
リウム、ロダン酸ナトリウム、塩化マグネシウム、塩化
亜鉛、塩化カルシウム、塩化錫を、水溶性苛性アルカリ
としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カ
ルシウム、水酸化亜鉛を、水溶性酸としては硫酸、硝
酸、リン酸、ギ酸、モノクロル酢酸を挙げることができ
る。凝固液へ添加する各種添加剤の濃度は、成形原液組
成、延伸条件、乾燥・熱処理条件あるいは成形品の用途
によっても異なり、いちがいに規定はできないが、一般
に0・1〜10重量パーセント程度で充分にその効果を
発現する。なお、熱処理条件等によっても異なるが、一
般に強度を要求される場合には硫酸ナトリウム等の水溶
性無機中性塩、伸度を要求される場合には水酸化ナトリ
ウム等の水溶性苛性アルカリや硫酸等の水溶性酸、また
その中間を要求される場合には尿素等の水溶性中性有機
化合物を用いることが好ましい。
【0010】次に、本発明の第2の骨子は、凝固後の湿
潤成形品を適当な条件下で乾燥・熱処理する点にある。
即ち、湿潤成形品を適当な条件下で乾燥・熱処理するこ
とにより、繊維組織の緻密度が飛躍的に向上すること、
すなわち繊維組織の緻密化に対して乾燥・熱処理温度が
きわめて重要な役割を果たし、適切な乾燥・熱処理条件
の選択が再生セルロース成形品の繊維組織の緻密化、均
質化に対してきわめて有効なことを見いだしたのであ
る。乾燥・熱処理温度は用いた凝固浴組成、成型品の使
用目的などによっても異なるが、セルロースのガラス転
移温度(−30℃〜160℃と言われている)より15
℃〜20℃高温から熱分解温度以下の範囲であればその
目的にかなうが、通常100℃以上200℃以下、より
好ましくはセルロースの熱劣化の恐れが少ない100℃
以上150℃以下程度が妥当である。但し、乾燥・熱処
理に際しては充分に水洗し溶媒及び凝固液を除去するこ
とが必要であるが、乾燥・熱処理装置、及び方法を特に
限定するものではなく、例えば弛緩状態での乾熱処理等
で充分にその効果を発現させることができる。
【0011】本発明を実施するに際し、セルロースは第
3級アミンオキサイドおよび水からなる混合溶媒に溶解
されるが、用いられるセルロースは特に限定されず、通
常工業用に使用されるパルプで充分である。またセルロ
ースの溶解方法も特に限定されず、従来公知の方法にし
たがってセルロースを第3級アミンオキサイド及び水か
らなる混合溶媒に溶解すればよい。これらの詳細な方法
については、例えば特公昭60−28848号に記載さ
れている種々の方法、装置などが挙げられるが、溶解法
または装置にいつて何ら限定されるものではない。本発
明において用いられる第3級アミンオキサイドとして
は、セルロースを溶解し水と混合するものでかつ水に対
し安定であればいずれの第3級アミンオキサイドも用い
ることができる。例えば、ジメチルエタノールアミンオ
キサイド、トリエチルアミンオキサイド、一定の単環式
N−メチルアミン−N−オキサイド類例えばN−メチル
モルホリン−N−オキサイド、N−メチルピペリジン−
N−オキサイド、N−メチルピロリジン−N−オキサイ
ド並びにアミンオキサイド基が環の外に存在する他の環
式アミンオキサイド類例えばジメチルヘキシルアミン−
N−オキサイドなどが挙げられるが、実用上の見地から
すればN−メチルモルホリン−N−オキサイドが好まし
い。またセルロース溶液組成はセルロースの種類、溶媒
の種類、成形装置、成形条件等によっても異なり特に限
定されないが、一般にセルロース約5重量%〜40重量
%、第3級アミンオキサイド約90重量%〜40重量
%、水5〜約20重量%から成っているものが好まし
い。
【0012】本発明においては、溶解時または溶解後の
セルロース劣化例えばセルロース鎖の著しい崩壊あるい
は着色を防止する目的で種々の添加物を添加することも
任意である。これらの目的で添加される添加物としては
例えば特公平3−29819号に開示されている化合
物、例えばL(+)アスコルビン酸、ハイドロキノン、
没食子酸イソプロピル等のものが挙げられる。
【0013】得られたセルロース溶液は一般に70℃以
上150℃以下好ましくは90℃以上130℃以下に保
たれ紡糸または押出し成形によりまず空気中または前述
の添加剤を含む水溶液中で繊維またはフイルムに成形さ
れ次いでこの成形品の力学的特性を改良するため、セル
ロースを凝固させつつまたは凝固後に延伸される。成形
用ノズルまたはダイから押し出されたセルロース溶液は
一般にその押出し速度より速い速度で引張られて延伸さ
れるが、延伸の程度は紡糸(または製膜)延伸比、即ち
凝固成形品の線速度を成形用ノズルまたはダイからの送
り出し線速度で割った値によって決定される。特公昭6
0−28848号記載の方法では凝固前の延伸によって
セルロース分子が溶液中で配向されることを基本にして
おり、得られるセルロースの性質はセルロースの完全凝
固前に改善されることになる。従って再生セルロースの
力学的特性の改善には完全凝固前での高延伸が必須で、
通常延伸比3以上、特に延伸比20〜30に近い高延伸
が必要とされる。本発明の場合、再生セルロースの力学
的特性の発現メカニズムが、係る公知技術とは異なり、
延伸のみならず凝固液の組成の選択並びに乾燥・熱処理
による力学的特性改善に大きく基づくものであり、上述
の条件、即ちセルロースの完全凝固前での高延伸を必須
としない。従って、本発明方法が装置上も運転管理上も
大幅に改善された再生セルロース成形品の製造法を提供
するものであることは容易に理解できるものである。も
ちろん、その目的によっては上述のごとき従来技術によ
って得られた成形品を本発明の凝固浴により完全凝固さ
せ、更に乾燥・熱処理に供してもなんら本発明の主旨に
反するものではない。即ち、凝固させつつ延伸しても良
いし、あるいは凝固後に延伸してもなんら本発明の主旨
に反するものではなく、その目的に応じた凝固、延伸プ
ロセスを採用することで本発明効果の補填を行うことは
任意である。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例によってより具体的に
説明するが、本発明がその主旨を超えない限り以下の実
施例に限定されないことは指摘するまでもない。なお、
以下の実施例中、パーセント及び部は重量パーセント及
び重量部を意味する。 実施例1 [実施例:試料1−1〜試料4−4;比較例1〜4]水
分13.3パーセントを含有するN−メチルモルホリン
−N−オキサイド(日本乳化剤株式会社製)840部及
び水分約6.0パーセントを含有する木材パルプ(KS
パウダー:(株)興人製)100部をジャケット付ウェ
ルナー型粉砕機に仕込み、90℃にて2時間攪拌してセ
ルロース分約10パーセントの溶液を調製した。この溶
液を用いてドライジエットウエットスピニング法により
紡糸して再生セルロース繊維を得た。エヤーギャップは
10mm、紡糸温度は100℃、ノズルは0.10mmφ
×20ホール、凝固浴温度は20℃で行った。なお、凝
固浴は実施例として試料1−1、2、3及び4は10パ
ーセント尿素水溶液を、試料2−1、2、3及び4は1
0パーセント硝酸アンモニウム水溶液を、試料3−1、
2、3及び4は9パーセント硫酸ナトリウム水溶液を、
試料4−1、2、3及び4は5パーセント水酸化ナトリ
ウム水溶液をそれぞれ凝固浴に用いて紡糸した。また比
較例1、2、3及び4は水を凝固浴に用いて紡糸した。
紡糸時の紡糸ドラフト(紡糸ノズルを通過する紡糸原液
の平均流速(v0) と凝固糸条の巻取速度(v1) の比)は
1.01であった。ここで紡糸ドラフトが低い領域で紡
糸することが注目される。得られた糸条(凝固糸)は水
洗し溶媒を除いた後、乾燥・熱処理した。乾燥・熱処理
温度は室温(19℃〜21℃)、100℃、150℃お
よび200℃とした。なお、乾燥・熱処理は弛緩状態で
行い収縮は自由とした。このようにして得られた再生セ
ルロース繊維の特性を表1にまとめて示す。表1の試料
1−1、2、3及び4と比較例1より凝固浴に添加され
る添加剤の効果が明らかである。また試料2−1、2、
3及び4と比較例2、試料3−1、2、3及び4と比較
例3、試料4−1、2、3及び4と比較例4から明らか
なように適当な乾燥・熱処理温度は繊維の力学的特性を
大きく改良することがわかる。従来の水凝固系浴より得
られる再生セルロース繊維は強度を上げると伸度が低下
し、伸度を上げると強度が低下した。つまりいずれの場
合にもタフネスの低いものでしかなかったが、本発明方
法により得られる再生セルロース繊維は一般にタフネス
が大であり、強度、伸度のバランスが取れた実用上極め
て有利な特性をもつものと言える。
【0015】実施例2 水分13.3パーセントを含有するN−メチルモルホリ
ン−N−オキサイド(日本乳化剤株式会社製)850部
及び水分約6.0パーセントを含有する木材パルプ(K
Sパウダー:(株)興人製)160部をジャケット付ウ
ェルナー型粉砕機に仕込み、90℃にて2時間攪拌して
セルロース分約15パーセントの溶液を調製した。この
溶液を用いてドライジエットウエットスピニング法によ
り紡糸して再生セルロース繊維を得た。エヤーギャップ
は35mm、紡糸温度は120℃、ノズルは0.085m
mφ×17ホール、凝固浴温度は20℃で行った。凝固
浴を硫酸ナトリウム7%水溶液、塩化マグネシウム5%
水溶液及び硫酸3%水溶液とし、比較対象として水浴を
用いた。得られた試料は十分に水洗し溶媒を除去したの
ち120℃、10分乾燥熱処理を行った。乾燥熱処理品
の繊維特性結果を次に示す。 凝固浴 繊度(d) 強度(g/d) 伸度(%) ヤング率(g/d) 硫酸ナトリウム9%水溶液 3.4 3.5 25 120 硫酸ナトリウム9%水溶液 1.7 3.5 25 130 塩化マク゛ネシウム5%水溶液 3.4 2.7 23.4 100 塩化マク゛ネシウム5%水溶液 1.7 2.5 24.0 105 硫酸5%水溶液 3.4 2.7 23.4 103 硫酸5%水溶液 1.7 2.5 21.0 100 水 3.4 1.1 10.4 95 水 1.7 1.0 9.0 85 以上の結果から比較例である水を凝固浴とする場合に較
べ本発明の方法で紡糸すると繊維の力学的特性がすぐれ
ていることが注目される。とくに細繊度の繊維について
効果的である。
【0016】実施例3 実施例2と同様の方法でセルロース分約15パーセント
の紡糸用溶液を調製した。この溶液を用いてドライジエ
ットウエットスピニング法により紡糸して再生セルロー
ス繊維を得た。エヤーギャップは5mm、紡糸温度は10
0℃、ノズルは0.35mmφ×17ホール、凝固浴温
度は20℃で行った。紡糸ドラフトを0.3から5.0
範囲で変更した。凝固浴を硫酸ナトリウム7%水溶液、
ロダン酸ナトリウム10%水溶液及びε−カプロラクタ
ム7%水溶液とし、比較対象として水浴を用いた。得ら
れた繊維は十分に水洗し溶媒を除去したのち150℃、
5分乾燥熱処理を行った。乾燥熱処理品の繊維特性結果
を次に示す。 凝固浴:硫酸ナトリウム7%水溶液 紡糸ドラフト 繊度(d) 強度(g/d) 伸度(%) ヤング率(g/d) 0.3 3.1 4.0 14.0 130 1.0 3.1 4.1 13.0 145 2.5 3.1 4.3 10.0 150 4.0 3.1 4.5 9.5 155 5.0 3.1 4.5 7.5 160 凝固浴:ロダン酸ナトリウム10%水溶液 紡糸ドラフト 繊度(d) 強度(g/d) 伸度(%) ヤング率(g/d) 0.3 3.1 3.9 14.0 110 1.0 3.1 3.9 11.0 130 2.5 3.1 4.0 9.0 140 4.0 3.1 4.2 7.5 147 5.0 3.1 4.3 6.5 155 凝固浴:ε−カプロラクタム7%水溶液 紡糸ドラフト 繊度(d) 強度(g/d) 伸度(%) ヤング率(g/d) 0.3 3.1 3.0 13.0 95 1.0 3.1 3.1 11.0 100 2.5 3.1 3.4 8.0 120 4.0 3.1 4.2 6.5 127 5.0 3.1 4.3 5.8 135 凝固浴:水(比較例) 紡糸ドラフト 繊度(d) 強度(g/d) 伸度(%) ヤング率(g/d) 0.3 3.1 1.9 7.0 95 1.0 3.1 1.9 6.5 100 2.5 3.1 2.0 6.0 103 4.0 3.1 2.1 4.5 107 5.0 3.1 2.1 3.8 108 以上の結果から比較例である水を凝固浴とする場合に較
べ本発明の方法で紡糸すると紡糸ドラフトが低い領域で
あっても繊維の力学的特性がすぐれていることが注目さ
れる。また、紡糸ドラフトが高くなっても繊維の切断伸
度の低下の割合が小さい。
【0017】実施例4 実施例1と同様の方法でセルロース分約10パーセント
の紡糸用溶液を調製した。この溶液を用いてドライジエ
ットウエットスピニング法により紡糸して再生セルロー
ス繊維を得た。エヤーギャップ3mm、紡糸温度は100
℃、ノズルは0.10mmφ×20ホール、凝固浴温度
は20℃とした。凝固浴に硫酸ナトリウム9%水溶液、
尿素10%水溶液を用い比較対象として水浴を用いた。
得られた繊維は十分に水洗し溶媒を除去したのち各温度
で10分乾燥熱処理を行った。乾燥熱処理品の繊維特性
結果を次に示す。 凝固浴:硫酸ナトリウム9%水溶液 乾燥温度 繊度(d) 強度(g/d) 伸度(%) ヤング率(g/d) 室温 2.5 2.6 33.0 85 100℃ 2.5 3.1 30.0 120 150℃ 2.5 4.2 12.5 150 200℃ 2.5 2.0 10.5 70 250℃ 2.5 0.8 3.5 20 凝固浴:尿素10%水溶液 乾燥温度 繊度(d) 強度(g/d) 伸度(%) ヤング率(g/d) 室温 2.5 1.7 25.0 50 100℃ 2.5 2.5 22.1 90 150℃ 2.5 3.0 12.0 115 200℃ 2.5 1.4 5.6 60 250℃ 2.5 0.5 1.5 18 凝固浴:水(比較例) 乾燥温度 繊度(d) 強度(g/d) 伸度(%) ヤング率(g/d) 室温 2.5 0.9 18.3 55 100℃ 2.5 1.2 10.9 80 150℃ 2.5 2.0 7.0 95 200℃ 2.5 0.9 3.8 67 250℃ 2.5 0.5 1.2 17
【0018】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、特別な紡糸または製膜装置を要せず、従来公知の装
置を用いて、従来技術では達成できなかった力学的特性
に優れた再生セルロース成形品を容易に製造することが
可能であり、その実用上の意義は極めて大きいものであ
る。
【表1】

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第3級アミンオキサイド−水混合溶媒を
    用いたセルロース溶液をドライジエットウエットスピニ
    ング法またはウエットスピニング法によって成形するに
    際し、凝固液が水溶性中性有機化合物、水溶性無機中性
    塩、水溶性苛性アルカリ及び水溶性酸の中から選択され
    た1種以上の物質を含む水溶液であり、かつ得られた凝
    固成形品を熱処理することを特徴とする再生セルロース
    成形品の製造方法。
  2. 【請求項2】 第3級アミンオキサイドがN−メチルモ
    ルホリン−N−オキサイドである請求項1記載の再生セ
    ルロース成形品の製造方法。
  3. 【請求項3】 水溶性中性有機化合物が尿素、ピロリド
    ン、ε−カプロラクタム、水溶性無機中性塩が硝酸アン
    モニウム、塩化アンモニウム、硫酸ナトリウム、塩化ナ
    トリウム、ロダン酸カリウム、ロダン酸ナトリウム、塩
    化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化カルシウム、塩化錫、
    水溶性苛性アルカリが水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
    ム、水酸化カルシウム、水酸化亜鉛、及び水溶性酸が硫
    酸、硝酸、リン酸、ギ酸、モノクロル酢酸である請求項
    1及び2記載の再生セルロース成形品の製造方法。
  4. 【請求項4】 熱処理方法が、温度100℃以上200
    ℃以下の乾熱処理である請求項1、2及び3記載の再生
    セルロース成形品の製造方法。
  5. 【請求項5】 再生セルロース成形品が繊維である請求
    項1〜4記載の再生セルロース成形品の製造方法。
  6. 【請求項6】 再生セルロース成形品がフィルムである
    請求項1〜4記載の再生セルロース成形品の製造方法。
JP34563693A 1993-12-22 1993-12-22 再生セルロース成形品の製造方法 Expired - Fee Related JP3267781B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34563693A JP3267781B2 (ja) 1993-12-22 1993-12-22 再生セルロース成形品の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34563693A JP3267781B2 (ja) 1993-12-22 1993-12-22 再生セルロース成形品の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07189019A JPH07189019A (ja) 1995-07-25
JP3267781B2 true JP3267781B2 (ja) 2002-03-25

Family

ID=18377951

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34563693A Expired - Fee Related JP3267781B2 (ja) 1993-12-22 1993-12-22 再生セルロース成形品の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3267781B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
TW389799B (en) * 1995-08-29 2000-05-11 Asahi Chemical Ind Cellulose multifilament yarn and fabric made thereof
ATE191520T1 (de) * 1996-02-14 2000-04-15 Akzo Nobel Nv Cellulosefasern und filamenten mit hoher bruchdehnung
WO1997036029A1 (de) * 1996-03-27 1997-10-02 Akzo Nobel N.V. Verfahren zur herstellung von cellulose-fasern und cellulosischen fasererzeugnissen
NL1004958C2 (nl) * 1997-01-09 1998-07-13 Akzo Nobel Nv Werkwijze voor het bereiden van cellulose vezels.
DE102004007617B4 (de) * 2004-02-17 2007-02-08 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Verfahren zur Herstellung eines Vliesstoffes, Vliesstoff und dessen Verwendung
AT503625B1 (de) * 2006-04-28 2013-10-15 Chemiefaser Lenzing Ag Wasserstrahlverfestigtes produkt enthaltend cellulosische fasern
CN102443868B (zh) * 2010-09-30 2014-10-15 中国纺织科学研究院 一种制造再生纤维素纤维的方法
CN117597477A (zh) * 2021-09-30 2024-02-23 香港纺织及成衣研发中心有限公司 再生纤维素复合纤维及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07189019A (ja) 1995-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100297308B1 (ko) 성형용셀룰로오즈용액및이를사용하는성형방법
JP4679641B2 (ja) セルロース製品のパイロットスケール(pilotscale)製造のための非毒性プロセスおよびシステム
US5216144A (en) Method of producing shaped cellulosic articles
JPS6028848B2 (ja) セルロ−ス成形品およびその製法
CN104726963A (zh) 一种甲壳素纤维及其制备方法
CN111519280B (zh) 一种壳聚糖纤维材料的制备方法
JP3267781B2 (ja) 再生セルロース成形品の製造方法
US4409289A (en) Cellulose-acrylonitrile polymer solutions, articles, and methods of making same
KR100949556B1 (ko) 셀룰로오스-폴리비닐알코올 가교 복합섬유의 제조방법 및이로부터 제조되는 가교 복합섬유
CN109610023A (zh) 莱赛尔纤维及其制造方法
KR20020093866A (ko) 셀룰로오스 용액의 제조 및 가공방법
USRE21456E (en) Fibroin spinning solutions
KR20010075371A (ko) 셀룰로즈 섬유의 제조방법
JPH08158147A (ja) セルロース繊維の製造方法
JP2000506215A (ja) ビスコースおよびその製品の製造
JP2515368B2 (ja) ポリエチレンテレフタレ―トを溶融紡糸することによる糸の製造方法
JPH07138364A (ja) ポリ−γ−グルタミン酸成形物およびその成形方法
US2734040A (en) Sssstoi
KR101472097B1 (ko) 이온성 액체를 이용한 셀룰로오스 섬유의 제조방법
US20080023874A1 (en) Method for the Production of Fibres and Other Moulded Articles Comprising Cellulose Carbamate and/or Regenerated Cellulose
JP3829954B2 (ja) 中空断面再生セルロース繊維およびその製法
US2283809A (en) Method of coagulating cellulosic solutions
JPS60199912A (ja) セルロ−ス溶液の紡糸方法
US3194861A (en) Viscose spinning process and bath
KR20020036398A (ko) 항미생물성 재생 셀룰로오스 섬유의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees