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JP3248190B2 - 酸化物超電導線材、その製造方法およびその取扱方法 - Google Patents

酸化物超電導線材、その製造方法およびその取扱方法

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Publication number
JP3248190B2
JP3248190B2 JP06706891A JP6706891A JP3248190B2 JP 3248190 B2 JP3248190 B2 JP 3248190B2 JP 06706891 A JP06706891 A JP 06706891A JP 6706891 A JP6706891 A JP 6706891A JP 3248190 B2 JP3248190 B2 JP 3248190B2
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JP
Japan
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superconducting wire
metal sheath
oxide
superconductor
thickness
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JP06706891A
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Inventor
英仁 向井
謙一 佐藤
信広 渋田
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP06706891A priority Critical patent/JP3248190B2/ja
Publication of JPH04212212A publication Critical patent/JPH04212212A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E40/00Technologies for an efficient electrical power generation, transmission or distribution
    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
  • Wire Processing (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、酸化物超電導線材、
その製造方法およびその取扱方法に関するもので、特
に、超電導線材が与える臨界電流密度の耐歪特性を向上
させるための改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、より高い臨界温度を示す超電導材
料として、セラミックス系のもの、すなわち、酸化物超
電導材料が注目されている。中でも、イットリウム系が
90K、ビスマス系が110K、タリウム系が120K
程度の高い臨界温度を示すことから、その実用化が期待
されている。
【0003】このような酸化物超電導材料からなる超電
導体を用いて、長尺の超電導線材または適宜の基板上に
配線される超電導パターンのような超電導線材を得るた
めの方法として、原料粉末を金属シースにて被覆した状
態とし、これを熱処理することにより、原料粉末を所望
のごとく超電導体化して、超電導体が金属シースにて被
覆されてなる超電導線材を製造する方法が知られてい
る。得られた超電導線材は、より具体的には、ケーブ
ル、ブスバー、パワーリード、マグネット、コイルなど
に応用することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述したような超電導
線材をケーブルまたはマグネット等に応用しようとする
には、高い臨界温度に加えて、高い臨界電流密度を有し
ていることが必要である。特に、使用する磁場において
必要な臨界電流密度を確保しなければならないだけでな
く、使用される歪の下で高い臨界電流密度を維持できる
ことが必要である。
【0005】しかしながら、酸化物超電導体を含む超電
導線材は、臨界電流密度の耐歪特性が極めて劣ってお
り、たとえば、ある曲率で曲げた場合、臨界電流密度が
低下するという欠点があった。
【0006】それゆえに、この発明の目的は、歪が加え
られた場合でも、臨界電流密度の低下がそれほど生じな
い、超電導線材およびその製造方法を提供しようとする
ことである。
【0007】この発明の他の目的は、上述のような超電
導線材の好ましい取扱方法を提供しようとすることであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明による超電導線
材は、いわゆる多芯構造を有しており、金属シースと、
金属シース内において、互いに独立して金属シースの厚
み方向に分布された複数の超電導体とを備える。個々の
超電導体の厚み方向寸法は、金属シースの厚み方向外形
寸法の5%以下にされる。
【0009】この発明は、Bi−Sr−Ca−Cu−O
または(Bi,Pb)−Sr−Ca−Cu−Oの成分を
有し、Bi+Pb:Sr:Ca:Cu=1.5〜2.
5:1.8〜2.2:1.5〜2.5:2.5〜3.5
の組成比を有するビスマス系酸化物超電導体によって超
電導体が構成されるときに、特に有利に適用される。
【0010】この発明では、また、上述のような酸化物
超電導体を含む超電導線材の製造方法が提供される。こ
の製造方法は、酸化物超電導体が第1の金属シースにて
被覆されてなる複数の素線材を準備するステップと、前
記複数の素線材を第2の金属シース内に充填するステッ
プと、個々の前記素線材に含まれていた超電導体の厚み
を第2の金属シースの厚み方向外形寸法の5%以下にし
かつ前記第2の金属シースをテープ状に変形させるよう
に、前記複数の素線材を充填した第2の金属シースに対
して断面方向に圧縮荷重が加わる塑性加工を少なくとも
1回施すステップとを備えている。なお、各々複数の素
線材を充填した複数の第2の金属シースをさらに第3の
金属シースに充填し、塑性加工を施すステップを、さら
に少なくとも1回繰返してもよい。
【0011】この発明では、また、酸化物超電導線材の
取扱方法が提供される。酸化物超電導線材は、厚み方向
寸法を有する金属シースと、前記金属シース内におい
て、互いに独立して前記厚み方向に分布された複数の酸
化物超電導体とを備え、個々の前記酸化物超電導体の厚
み方向寸法が前記金属シースの厚み方向外形寸法の5%
以下にされたものであって、このような酸化物超電導線
材は、歪(金属シースの厚み/曲げ直径)を0.3%以
下の範囲内に制御しながら取扱われる。
【0012】
【作用】超電導体に、一旦、クラックが入ると、それが
容易に伝播する傾向がある。この傾向は、セラミックで
ある酸化物超電導体において顕著である。したがって、
歪の大きさがある値を越えた場合、超電導体にクラック
が発生し、このように一旦発生したクラックは、歪の小
さい部分へも伝播して、臨界電流密度の低下を招く。し
かしながら、この発明によれば、超電導体の厚みを所定
の値以下にするように、超電導体を分割しているので、
流れ得る電流の大きさを小さくすることなく、クラック
の伝播を阻止することができる。これによって、臨界電
流密度の耐歪特性を向上させることが可能になる。
【0013】
【発明の効果】したがって、この発明によれば、歪が与
えられても、臨界電流密度がそれほど低下しない超電導
線材が得られる。それゆえに、特に耐歪特性が問題とな
る酸化物超電導線材を、歪が加えられる用途、たとえば
ケーブルまたはマグネットなどに問題なく応用すること
が可能になる。
【0014】この発明において、超電導体として、酸化
物超電導体が用いられるとき、このような酸化物超電導
体は、好ましくは、厚み方向にc軸配向させている。
【0015】また、上述の酸化物超電導体としては、イ
ットリウム系、ビスマス系またはタリウム系のいずれで
あってもよい。しかしながら、特にビスマス系酸化物超
電導体が最適である。ビスマス系酸化物超電導体は、B
i−Sr−Ca−Cu−Oまたは(Bi,Pb)−Sr
−Ca−Cu−Oの成分を有するものであるが、このよ
うな成分のBiまたは(Bi,Pb)−Sr−Ca−C
uが2223組成である、臨界温度110Kを示す22
23相が、そのa−b面を電流の流れる方向に配向させ
ているものが、さらに好ましい。この発明によれば、1
10Kの臨界温度を示す2223相のa−b面を、電流
の流れる方向に配向させた構造を容易に得ることができ
る。
【0016】また、ビスマス系酸化物超電導体は、イッ
トリウム系またはタリウム系と比較して、臨界温度およ
び臨界電流密度が高いこと、毒性が少ないこと、ならび
に希土類元素を必要としないことのすべてを満足する点
においても、特に好ましいといえる。
【0017】なお、イットリウム系およびタリウム系に
ついても、ビスマス系ほどではないが、配向度をある程
度改善することができるので、これらについても、この
発明によって、臨界電流密度の耐歪特性を向上させ得る
ことが見出されている。
【0018】この発明において、超電導線材は、より広
い範囲での実用性を与え得るために、長手の線材の形態
とされる。
【0019】この発明による長手の線材の形態をなした
超電導線材を、さらに有機物質からなる有機被覆によっ
て被覆すると、超電導線材が示す超電導特性を、超電導
線材の曲げに対してさらに安定させることができる。
【0020】前述したこの発明にかかる酸化物超電導線
材の製造方法によれば、金属シースにて被覆された酸化
物超電導体の厚みを分割して、超電導線材全体の厚みの
5%以下にすることが容易である。
【0021】また、第2の金属シース内に充填される前
に、素線材に対して伸線加工を施すことも、得られた酸
化物超電導線材に含まれる個々の超電導体の厚みの減少
に有効である。
【0022】また、この発明にかかる製造方法において
適用される塑性加工によって、第2の金属シースは、好
ましくは、平角テープ状に変形される。
【0023】臨界電流密度の向上のためには、塑性加工
の後に熱処理することが好ましく、さらに、塑性加工と
熱処理とを複数回繰返すことがなお好ましい。
【0024】また、第2の金属シース内に充填される素
線材の本数を変えることにより、塑性加工ステップにお
いて得られた酸化物超電導線材に含まれる個々の超電導
体の厚みを容易に調整することができる。たとえば、素
線材の本数を増やせば、塑性加工後の超電導体の厚みを
容易に薄くすることができる。
【0025】また、この発明では、酸化物超電導体を含
む超電導線材に加わる歪を、前述したように、0.3%
以下の範囲内に制御すれば、歪による超電導特性の劣化
を実質的に防止することができる。このような歪の制御
は、超電導線材を製造するためのたとえば熱処理を含む
種々の工程において、また、製造後のリールからの繰出
し、リールへの巻取り、さらには、ケーブル、ブスバ
ー、パワーリード、コイルなどの形態にされる場合にお
いて行なわれる。このように0.3%以下の範囲に歪を
制御すれば、歪を繰返し与えても、臨界電流密度の低下
が実質的になく、したがって、種々の用途に超電導線材
を向けることができる。
【0026】また、超電導線材を0.3%以下の歪を与
える曲率で巻回した状態で熱処理すれば、熱処理時およ
び繰出時において、歪による超電導特性の劣化がない
か、ほとんどなく、特に曲げに対して安定した超電導特
性を示す超電導線材を得ることができる。
【0027】
【実施例】この発明に従って、酸化物超電導体を含む超
電導線材を得るため、たとえば、次のような製造方法が
適用される。
【0028】まず、酸化物超電導体を第1の金属シース
に充填し、素線材を得る。この素線材に伸線加工を施
し、これによって細線化する。このように細線化された
複数の素線材を、次いで、第2の金属シース内に充填
し、さらに細線化するため、伸線加工および圧延加工の
ような塑性加工が施される。これによって、個々の素線
材に含まれていた酸化物超電導体の厚みが、全体の厚み
の5%以下にされた酸化物超電導線材を得る。この酸化
物超電導線材は、たとえば平角テープ状をなしている。
【0029】この酸化物超電導線材の臨界電流密度を高
くするため、その後、さらに伸線加工および圧延加工が
施され、次いで、熱処理が行なわれる。さらに、再度、
圧延加工および熱処理が行なわれてもよい。このとき、
圧延加工に代えて伸線加工を熱処理と組合わせてもよ
い。
【0030】ビスマス系酸化物超電導体の場合には、熱
処理の温度を、2223相を支配的に生成する温度より
も、若干高くすることにより、目的とする高い臨界電流
密度を有する構造を得ることができる。
【0031】また、最初に第1の金属シース内に充填さ
れる粉末は、サブミクロンの状態にしておくと、均一度
の良好な超電導体が得られる。
【0032】熱処理温度は、また、熱処理雰囲気により
最適な温度が選択されるので、一義的に定めることはで
きない。たとえば、熱処理雰囲気の酸素分圧を低くする
場合には、この熱処理温度は低めとなる。
【0033】金属シースは、超電導線材を安定化させる
機能を有する。このような金属シースを与える金属とし
ては、超電導体と反応せず、加工性が良好で、安定化材
として機能するような比抵抗の小さなものが適してお
り、たとえば銀、銀合金、金、または金合金が用いられ
る。なお、この発明による製造方法では、第1および第
2の金属シースが用いられるが、特に第1の金属シース
については、超電導体と反応しないものでなければなら
ないが、第2の金属シースについては、このような条件
をあえて満足する必要はない。しかしながら、通常、こ
れら第1および第2の金属シースは、好ましくは、銀、
銀合金、金または金合金から構成される。特に第1の金
属シースに関して、超電導体と接触する面のみが超電導
体と反応しない金属からなる層で被覆された金属シース
を用いてもよい。その場合には、金属シースの他の部分
は、別の金属で構成されることができ、このような別の
金属としては、たとえば、銅、アルミニウム、またはそ
れらの合金が用いられ得る。
【0034】塑性加工には、たとえば、伸線加工、圧延
加工などがある。臨界電流密度を向上させるためには、
伸線加工においては、その加工度が80%以上であるこ
とが望ましく、圧延加工においても、その加工度が80
%以上であることが望ましい。このような塑性加工の後
に、好ましくは熱処理が施されるが、これら塑性加工お
よび熱処理は、複数回繰返されることが、臨界電流密度
の向上にさらに効果的である。たとえば、圧延加工が複
数回実施される場合、1パスの加工度が40%以上であ
ることが望ましい。熱処理が実施された後、再度、圧延
加工または伸線加工が行なわれる場合、このような加工
における加工度は、10%ないし30%程度で十分であ
る。圧延加工は、たとえば、ロールまたはプレスを用い
て実施される。
【0035】また、熱処理を終えた後、得られた超電導
線材を、有機物質でさらに被覆してもよい。有機物質で
被覆するためには、たとえば、超電導線材を有機物質の
浴に通過させることを行なったり、超電導線材の表面に
有機物質を塗布することが行なわれる。
【0036】以下に、この発明に従って行なった実験例
について説明する。
【0037】 実験例1 Bi2 3 、PbO、SrCO3 、CaCO3 およびC
uOを用いて、Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.8
5:0.41:2.01:2.19:2.98の組成比
になるように、これらを配合した。この配合したもの
を、大気中において、750℃で12時間、次いで80
0℃で8時間、さらに減圧雰囲気1Torrにおいて、
760℃で8時間、の順に熱処理した。なお、各熱処理
後において、それぞれ、粉砕を行なった。このような熱
処理を経て得られた粉末を、さらに、ボールミルにより
粉砕し、サブミクロンの粉末を得た。この粉末に対し
て、減圧雰囲気において、800℃で10分間、脱ガス
処理を行なった。
【0038】得られた粉末を直径(外径)12mmの銀
パイプに充填し、直径1.8mmになるまで伸線加工を
施した。これによって素線材を得た。このようにして得
られた素線材について、そのままの状態、あるいは所望
の本数のものを、再度、銀パイプに充填した状態として
から、伸線加工および圧延加工を施し、次いで熱処理を
加え、さらに圧延加工および熱処理を施すことにより、
以下の表1に示された試料No.1〜5を得た。
【0039】
【表1】 各試料における超電導線材全体の厚みに対する(個々
の)超電導体の厚みは、No.1については32%、N
o.2については15%、No.3については6.2
%、No.4については4.3%、のNo.5について
は2.0%であった。
【0040】なお、このように、線材全体の厚みに対し
て、超電導体の厚みを種々に異ならせた試料を得るに
は、図1および図2に示すような方法が用いられた。
【0041】図1および図2において、酸化物超電導体
1が第1の金属シース2にて被覆されてなる複数の素線
材3が示されている。図1では、7本の素線材3が第2
の金属シース4内に充填される。他方、図2では、19
本の素線材3が第2の金属シース5内に充填される。こ
れらの状態で、たとえば圧延加工のような塑性加工が施
される。これによって、図1では、平角テープ状の超電
導線材6が得られ、図2では、同じく平角テープ状の超
電導線材7が得られる。
【0042】これら超電導線材6および7を比較したと
き、図1に示した超電導線材6においては、個々の酸化
物超電導体1の厚みは、超電導線材6全体の厚みの30
%程度にされる。他方、図2に示した超電導線材7にお
いては、個々の酸化物超電導体1の厚みは、超電導線材
7全体の厚みの15%程度にされる。
【0043】このように、第2の金属シース内に充填さ
れる素線材の本数により、塑性加工により得られた超電
導線材に含まれる個々の超電導体の厚みを調整すること
ができる。上述した各試料は、図1および図2に示した
手法により、個々の超電導体の厚みの比率を変更したも
のである。
【0044】このようにして得られた超電導線材の各々
について、歪−臨界電流密度(液体窒素温度における)
特性を比較した。その結果が、表1に示されている。
【0045】表1に示した各数字は、歪を与えない場合
の臨界電流密度をJCOとし、所定の歪を与えた場合の臨
界電流密度をJC としたとき、JC /JCO×100
[%]で計算された値を示している。
【0046】表1から個々の超電導体の厚みが線材全体
の厚みの5%以下とされた試料No.4およびNo.5
が、優れた耐歪特性を有していることがわかる。
【0047】 実験例2 Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.78:0.44:
1.99:2.23:2.98の組成を持つように、各
々の元素を含む酸化物または炭酸塩を混合し、熱処理に
より、Bi+Pb:Sr:Ca:Cuの比率がほぼ2:
2:1:2となっている2212相と非超電導相とから
なる粉末を準備した。
【0048】この粉末を、8Torrの減圧雰囲気にお
いて、720℃で10時間の脱ガス処理した。
【0049】得られた粉末を、まず、外径12mm、内
径8mmの銀パイプで被覆し、外径1mmになるまで伸
線加工し、次いで、これを、大きな径の銀パイプにさら
に入れて、1296本の多芯線とした。次いで、これ
を、外径1mmになるまで伸線加工し、その後、0.1
7mmの厚みになるまで圧延加工した。
【0050】さらに、この線材を、840℃で50時間
熱処理し、その後、11.8%の加工度で圧延し、次い
で、直径50mmのアルミナ/シリカ製セラミック円筒
に巻き付けた。このような巻回状態において、線材は、
0.3%の歪を与える曲率を有していた。
【0051】上述の状態で、線材を、840℃で50時
間熱処理した。この熱処理直後の線材の液体窒素温度で
の臨界電流密度は、7000A/cm2 であった。
【0052】次いで、線材を、円筒から繰出し、同じ直
径の円筒の周面上で曲げることおよび直線状に戻すこと
を40回繰返した後、同様に臨界電流密度を測定したと
ころ、熱処理直後と同等の値が得られた。
【0053】 実験例3 Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.78:0.44:
1.96:2.25:2.99:の組成を持つように、
各々の元素を含む酸化物または炭酸塩を混合し、熱処理
により、2212相と非超電導相とからなる粉末を準備
した。
【0054】この粉末を、11Torrの減圧雰囲気に
おいて、700℃で7時間の脱ガス処理した。
【0055】得られた粉末を、外径12mm、内径8m
mの銀パイプで被覆し、外径1mmになるまで伸線加工
し、次いで、これを、大きな径の銀パイプにさらに挿入
し、1260本の多芯線を作製した。次いで、この多芯
線を、外径1mmになるまで伸線し、次いで、0.17
mmの厚みになるまで圧延加工した。
【0056】得られた線材を2枚重ねて密着させ、密着
させた状態で、840℃で50時間熱処理し、その後、
15%の加工度で圧延した。
【0057】これによって得られた2枚重ねの線材を、
歪0.29%に相当する直径のセラミックボビンに巻付
け、840℃で50時間熱処理した。
【0058】このように2枚重ねて密着された線材を、
同じ直径のボビンに巻替え、さらに同じ直径のテフロン
(商品名)パイプに、ピッチ60mmでスパイラル状に
巻き付けた。
【0059】この巻き付けたものを、半径100mmお
よび200mmとなるようにそれぞれ曲げ、これらの曲
げ操作を10回繰返した。
【0060】熱処理後、各巻替え後、および各曲げの繰
返し後のそれぞれについて、線材の液体窒素中での臨界
電流密度を測定した。結果は、いずれも、8000A/
cm 2 の臨界電流密度が得られた。
【0061】 実験例4 Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.76:0.43:
1.98:2.20:3.02の組成を持つように、各
々の元素を含む酸化物または炭酸塩を混合し、熱処理に
より、2212相と非超電導相とからなる粉末を準備し
た。
【0062】この粉末を、15Torrの減圧雰囲気に
おいて、710℃で12時間の脱ガス処理した。
【0063】得られた粉末を、まず、外径12mm、内
径8mmの銀パイプで被覆し、外径1mmになるまで伸
線加工し、次いで、これを、大きな径の銀パイプにさら
に入れて、1296本の多芯線とした。次いで、これ
を、外径1mmになるまで伸線加工して、その後、0.
17mmの厚みになるまで圧延加工した。
【0064】次いで、この線材を840℃で50時間熱
処理し、その後、11.8%の加工度で圧延し、さら
に、直径50mmのアルミナ/シリカ製セラミック円筒
に巻き付けた。この巻回した状態において、線材は、
0.3%の歪を与える曲率を有していた。
【0065】上述の状態で、線材を、840℃で50時
間熱処理した。
【0066】次いで、線材を、上述の円筒から繰出し、
フォルマールの浴に線速20m/分で通過させた後、3
50℃で焼付けることを、10回実施し、30ないし5
0ミクロンの厚みのフォルマール被覆を付与した。この
とき、すべての工程において、歪を0.3%以下に制御
した。
【0067】この線を、直径50mmのボビンに巻いて
コイルを作製した。このコイルは、液体窒素温度での臨
界電流密度6000A/cm2 を示した。
【0068】 実験例5 Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.82:0.42:
1.99:2.22:3.01の組成を持つように、各
々の元素を含む酸化物または炭酸塩を混合し、熱処理に
より、2212相と非超電導相とからなる粉末を準備し
た。
【0069】この粉末を、10Torrの減圧雰囲気に
おいて、700℃で15時間の脱ガス処理した。
【0070】得られた粉末を、外径12mm、内径8m
mの銀パイプで被覆し、外径1mmになるまで伸線加工
し、次いで、これを大きな径の銀パイプにさらに挿入
し、1260本の多芯線を作製した。次いで、この多芯
線を、外径1mmになるまで伸線し、次いで、0.17
mmの厚みになるまで圧延加工した。
【0071】さらに、この線材を、840℃で50時間
熱処理し、その後、15%の加工度で圧延した。
【0072】この線材を、歪0.29%に相当する直径
のセラミックボビンに巻付け、840℃で50時間熱処
理した。
【0073】次いで、上述のボビンから線材を繰出し、
フォルマールの浴に通過させた後、400℃の炉で約1
0秒焼付け、これを10回繰返した。このとき、すべて
の工程において、歪を3%以下に抑えるように管理し
た。これによって、厚み40ミクロンのフォルマール被
覆を有する線材を得た。
【0074】この線材を、ケーブルの導体として、直径
50mmのステンレス管にピッチ50mmで巻付け、半
径70cmの曲率で曲げた状態とした。
【0075】熱処理後、フォルマール被覆後、各巻替え
後、および曲げた状態のそれぞれについて、線材の液体
窒素温度での臨界電流密度を測定したところ、いずれも
7500A/cm2 の値が得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による酸化物超電導線材の製造方法に
含まれる塑性加工ステップを示す図解的断面図である。
【図2】図1に相当する図であって、素線材3の本数が
図1の場合より増やされた状態を示している。
【符号の説明】
1 酸化物超電導体 2 第1の金属シース 3 素線材 4,5 第2の金属シース 6,7 超電導線材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−105409(JP,A) 特開 平1−169815(JP,A) 特開 平1−134822(JP,A) 特開 昭64−19617(JP,A) 特開 平1−144524(JP,A) 特開 平1−321605(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01B 12/10 H01B 13/00

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚み方向寸法を有する金属シースと、 前記金属シース内において、互いに独立して前記厚み方
    向に分布された複数の酸化物超電導体とを備え、前記酸
    化物超電導体は、Bi−Sr−Ca−Cu−Oまたは
    (Bi,Pb)−Sr−Ca−Cu−Oの成分を有する
    ビスマス系酸化物超電導体であり、前記ビスマス系酸化物超電導体が、Bi+Pb:Sr:
    Ca:Cu=1.5〜2.5:1.8〜2.2:1.5
    〜2.5:2.5〜3.5の組成比を有し、 個々の前記酸化物超電導体の厚み方向寸法が前記金属シ
    ースの厚み方向外形寸法の5%以下にされている、 酸化物超電導線材。
  2. 【請求項2】 前記酸化物超電導体は、厚み方向にc軸
    配向している、請求項1に記載の酸化物超電導線材。
  3. 【請求項3】 前記金属シースを被覆する有機物質をさ
    らに備える、請求項1に記載の酸化物超電導線材。
  4. 【請求項4】 Bi−Sr−Ca−Cu−Oまたは(B
    i,Pb)−Sr−Ca−Cu−Oの成分を有し、Bi
    +Pb:Sr:Ca:Cu=1.5〜2.5:1.8〜
    2.2:1.5〜2.5:2.5〜3.5の組成比を有
    するビスマス系酸化物超電導体が第1の金属シースに被
    覆されてなる複数の素線材を準備し、 前記複数の素線材を第2の金属シース内に充填し、 個々の前記素線材に含まれていた前記酸化物超電導体の
    厚みを前記第2の金属シースの厚み方向外形寸法の5%
    以下にしかつ前記第2の金属シースをテープ状に変形さ
    せるように、前記複数の素線材を充填した第2の金属シ
    ースに対して断面方向に圧縮荷重が加わる塑性加工を少
    なくとも1回施す、 各ステップを備える、酸化物超電導線材の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記複数の素線材を前記第2の金属シー
    ス内に充填するステップの前に、各前記素線材を伸線加
    工するステップをさらに備える、請求項に記載の酸化
    物超電導線材の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記塑性加工ステップにおいて、前記第
    2の金属シースは平角テープ状に変形される、請求項
    に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記塑性加工ステップの後に、前記酸化
    物超電導体を熱処理するステップをさらに備える、請求
    に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記塑性加工ステップと前記熱処理ステ
    ップとが複数回繰返される、請求項に記載の酸化物超
    電導線材の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記第2の金属シース内に充填される前
    記素線材の本数により、前記塑性加工ステップにおいて
    得られた酸化物超電導線材に含まれる個々の酸化物超電
    導体の厚みを調整するステップをさらに備える、請求項
    に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記熱処理ステップの後に、前記第2
    の金属シースを有機物質で被覆するステップをさらに備
    える、請求項に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記有機物質で被覆するステップは、
    前記素線材を有機物質の浴に通過させるステップを備え
    る、請求項10に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  12. 【請求項12】 前記有機物質で被覆するステップは、
    前記素線材の表面に有機物質を塗布するステップを備え
    る、請求項10に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記熱処理ステップは、超電導線材
    を、0.3%以下の歪(歪=超電導線材の厚み/曲げ直
    径)を与える曲率で巻回した状態で熱処理し、その後、
    その曲率を与えている状態から繰出すステップを備え
    る、請求項に記載の酸化物超電導線材の製造方法。
  14. 【請求項14】 厚み方向寸法を有する金属シースと、
    前記金属シース内において、互いに独立して前記厚み方
    向に分布された複数の酸化物超電導体とを備え、前記酸
    化物超電導体は、Bi−Sr−Ca−Cu−Oまたは
    (Bi,Pb)−Sr−Ca−Cu−Oの成分を有する
    ビスマス系酸化物超電導体であり、前記ビスマス系酸化
    物超電導体が、Bi+Pb:Sr:Ca:Cu=1.5
    〜2.5:1.8〜2.2:1.5〜2.5:2.5〜
    3.5の組成比を有し、個々の前記酸化物超電導体の厚
    み方向寸法が前記金属シースの厚み方向外形寸法の5%
    以下にされている、酸化物超電導線材の取扱方法であっ
    て、 歪(金属シースの厚み/曲げ直径)を0.3%以下の範
    囲内に制御しながら超電導線材を取扱う、酸化物超電導
    線材の取扱方法。
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