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JP3129075B2 - 画像データ圧縮方法 - Google Patents

画像データ圧縮方法

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JP3129075B2
JP3129075B2 JP35277493A JP35277493A JP3129075B2 JP 3129075 B2 JP3129075 B2 JP 3129075B2 JP 35277493 A JP35277493 A JP 35277493A JP 35277493 A JP35277493 A JP 35277493A JP 3129075 B2 JP3129075 B2 JP 3129075B2
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Japan
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band
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康彦 寺西
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Victor Company of Japan Ltd
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  • Compression Or Coding Systems Of Tv Signals (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像データ圧縮方法に係
り、ディジタルビデオテープレコーダ(D-VTR)や画
像データファイリングシステム等に適用され、サブバン
ド間の相関を利用して高域バンド信号に係る情報を高能
率圧縮して伝送する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】D-VTR等のデータ伝送系においては
JPEG(Joint Photographic ExpertsGroup)方式に準
じた画像データの圧縮・伸長が行われているが、データ
処理や伝送速度の高速化が益々求められるようになり、
画像データの符号化においては、データ圧縮後の符号量
をできる限り少なくするように圧縮効率を向上させるこ
とが重要な課題になっている。
【0003】その課題に関して、従来から、画像信号を
サブバンド分割して符号化伝送する方式を採用した場合
には、サブバンド間の相関がないとの仮定の下に各サブ
バンドを独立に符号化しているが、逆に、実際にはサブ
バンド間に相関が存在していることを検証すると共に、
その相関を利用して効率的なデータ圧縮を実現できる可
能性についての各種提案がなされている。例えば、「画
像の局所構造に基づくサブバンド画像符号化方式」(電子
情報通信学会技術報告IE92-73,1992-11,酒澤・浜田・松
本;以下「文献1」という)や、「Wavelet変換における帯
域間予測の検討」(1992年電子情報通信学会春季大会D-33
0,pp.7-72,武田・大竹;以下「文献2」という)ではサブバ
ンド間の相関に基づいた信号予測に関する検討がなされ
ている。尚、文献2は分割・合成用フィルタに所定の条
件を課したサブバンド符号化の一手法と考えられるの
で、サブバンド符号化に含めることができる。
【0004】そして、文献1においては、サブバンド間
の相互相関を作り出す要因が、画像のエッジや線のよう
な局所構造と、フィルタが理想的な帯域制限特性を持た
ないことにある事実を検証し、ディジタル画像信号を低
域通過フィルタ(以下「LPF」という)と高域通過フィル
タ(以下「HPF」という)を用いて低域バンド信号と高域
バンド信号にサブバンド分割し、分割後の低域バンド信
号の隣接値差分を定数(相互相関係数)倍した値を高域バ
ンド信号の予測信号レベル値とする手法を与えている。
従って、高域バンド信号を前記の相互相関係数を用いて
表現した情報として低域バンド信号と共に符号化伝送す
れば、高域バンド信号を独立に符号化する場合よりも高
いデータ圧縮効率での伝送が可能になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、文献1によ
るデータ圧縮方法においても次のような問題点が指摘さ
れる。ここでは、その問題点の指摘に先立って、サブバ
ンド間の相関を利用した信号予測のモデルを図10から
図13を用いて説明する。先ず、図10はディジタル画
像信号をサブバンド分割する場合の回路図であり、入力
信号I(n)をLPF1とHPF2でサブバンドに分割し、
それらの出力をそれぞれデシメータ3,4で2:1のデータ
間引きを行い、低域バンド信号L(i)と高域バンド信号
H(j)を得るようになっている。また、LPF1とHPF
2としては文献1において利用されているSSKF(Sub-
band Coding of Digital Images Using Symmetric Shor
t Kernel Filters)を用い、それらの伝達関数は次の数
式1に示される。
【0006】
【数1】
【0007】一方、図11は1次元の入力信号I(n)の
標本化点S1〜S9における変化状態を、図12及び図13
はそれぞれ図11の入力信号I(n)に対応した低域バン
ド信号L(i)と高域バンド信号H(j)の変化状態を示し、
各フィルタ1,2を通過した信号がデシメータ3,4で2:1
の間引きがなされるために、低域バンド信号L(i)はS2,
S4,S6,S8で現われ、高域バンド信号H(j)はS1,S3,S5,S
7,S9で現われる。尚、画像信号が輝度信号であるような
場合には、入力信号として8ビットで表現した0〜25
6量子化レベル(正値)とされることもあるが、そのよう
な場合は中心値である128量子化レベルを差し引いた
ものとする。
【0008】そして、サブバンド間予測は図12の低域
バンド信号L(i)から図13の高域バンド信号H(j)を予
測することにより行われる。ここで、図11からは、入
力信号I(n)はI(1)〜I(3)及びI(8),I(9)で変化がな
く、画像の原信号はI(4)とI(5)の間及びI(7)とI(8)
の間でエッジを有していることが容易に理解され、また
同様にして、図12からは、低域バンド信号L(i)の原
信号がL(4)とL(6)の間及びL(6)とL(8)の間でエッジ
を有していることが理解される。一方、図13をみる
と、高域バンド信号H(j)はH(5)とH(7)で比較的大き
なレベル値となっている。従って、原信号のエッジ部に
おいては低域バンド信号L(i)と高域バンド信号H(j)の
間に強い相関が存在していると推察される。
【0009】次に、サブバンド間予測のためには、先
ず、図12において低域バンド信号L(i)からその間引
かれている原信号を推定する。その場合、0次補間によ
り標本化周波数を2倍にすることで推定原信号を作成す
るが、その場合にも次の2種類の0次予測方法[A],
[B]がある。
【0010】0次予測方法[A]では、図14に示すよう
に、低域バンド信号L(i)の標本化点S5における推定原
信号La(5)としてその直前の標本化点S4におけるL(4)
を、標本化点S7における推定原信号La(7)としてその直
前の標本化点S6におけるL(6)を用いる。そして、前記
の各推定原信号La(5)とLa(7)から標本化点S5,S7にお
ける予測高域バンド信号He(5),He(7)を求めることに
なるが、そのためには、図10の二点鎖線で示すように
低域バンド信号L(i)の出力側に0次予測器20とHPF5
とデシメータ6を設けるだけで足りる。ここに、HPF5
の伝達関数はHPF2と同一である。この場合、高域バ
ンド信号の予測値He(5),He(7)は、La(5)=L(4),La
(7)=L(6)であることから、それぞれ次式で与えらえ
る。 He(5)=[−L(4)+2・La(5)−L(6)]/4 =[L(4)−L(6)]/4 …(イ) He(7)=[−L(6)+2・La(7)−L(8)]/4 =[L(6)−L(8)]/4 …(ロ)
【0011】従って、0次予測器20とデシメータ6を除
いて、HPF5の伝達関数FH2(Z)を次の数式2で与えて
も同一の結果が得られる。
【0012】
【数2】
【0013】一方、0次予測方法[B]では、図14に示
すように、低域バンド信号L(i)の標本化点S5における
推定原信号Lb(5)としてその直後の標本化点S6における
L(6)を、標本化点S7における推定原信号Lb(7)として
その直後の標本化点S8におけるL(8)を用いる。従っ
て、この予測方法[B]では,前記のHPF5とデシメー
タ6を通過した信号として得られる高域バンド信号の予
測値He(5),He(7)は、Lb(5)=L(6),Lb(7)=L(8)で
あることから、次式のようになる。 He(5)=[−L(4)+2・La(5)−L(6)]/4 =−[L(4)−L(6)]/4 …(ハ) He(7)=[−L(6)+2・La(7)−L(8)]/4 =−[L(6)−L(8)]/4 …(ニ)
【0014】上記のとおり、予測高域バンド信号He
(5),He(7)は、(イ)と(ハ)の結果、及び(ロ)と(ニ)の結
果にみられるように、0次予測の各方法[A],[B]によ
ってそれぞれ正負が逆の予測値として得られることにな
るが、それらは同様に確からしいと考えられる。 しか
し、図13の高域バンド信号H(j)の変化をみると、He
(5)については(ハ)で得られた結果に妥当性があり、逆
にHe(7)については(ロ)で得られた結果に妥当性がある
ように推察され、その妥当性は図11の入力信号I(n)
の変化からも裏付けられる。換言すれば、He(5)につい
ては0次予測方法[A]によると予測が成功せず、He(7)
については0次予測方法[B]によると予測が成功しない
ことになる。
【0015】そして、文献1によるデータ圧縮方法は、
前記のように0次予測方法の選択の仕方によって予測高
域バンド信号He(5),He(7)が正負逆になってしまうこ
とを考慮していない。文献1で説明している低域バンド
信号の隣接値差分を定数(相互相関係数)倍した値は、H
e(5),He(7)を前記に示した正負何れかの値に近似した
ものとして与えるであろうが、0次予測方法をAとBで
逐一切換えることは行っておらず、何れにしても高域バ
ンド信号の予測が成功しない場合が発生する。尚、文献
2においても、低域バンド信号をHPFにかけた出力を
用いて高域バンド信号の予測値を作成するようにしてい
るが、同様のことがいえる。従って、文献1に基づいた
データ圧縮では、高域バンド信号を独立に符号化する場
合よりも高いデータ圧縮が可能ではあるが、受信側で相
互相関係数を用いてデータの伸長再生を行ったときに誤
りを発生することがある。
【0016】そこで、本発明は、前記のサブバンド間予
測方法を利用しながら、予測に誤りが発生せず、且つ高
い圧縮効率でデータ伝送を可能にする画像データ圧縮方
法を提供することを目的として創作された。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明は、画像信号を低
域バンドと高域バンドにサブバンド分割し、サブバンド
分割により得られた前記低域バンド信号から前記高域バ
ンド信号の予測を行い、その予測信号を用いて作成した
高域バンド情報を低域バンド情報と共に符号化して伝送
する画像データ圧縮方法を採用する場合に適用される。
【0018】第1の発明は、前記の画像データ圧縮方法
を採用する場合において、前記低域バンド信号に対して
HPFによる高域通過処理を施して前記高域バンド信号
に係る予測信号を得ると共にその正負反転信号を作成
し、前記予測信号及びその正負反転信号のレベル値、又
はそれらのレベル値に一定の係数を乗算した値と前記予
測信号に対応した標本化点における前記高域バンド信号
のレベル値との差分を求め、前記の各差分信号と前記高
域バンド信号の内で絶対値が最小となる信号を伝送信号
として選択し、その選択された伝送信号に前記選択種別
を示す識別情報を対応付加させることを特徴とした画像
データ圧縮方法に係る。
【0019】第2の発明は、前記の画像データ圧縮方法
を採用する場合において、前記低域バンド信号に対して
HPFによる高域通過処理を施して前記高域バンド信号
に係る予測信号を得ると共にその正負反転信号を作成
し、前記予測信号及びその正負反転信号のレベル値、又
はそれらのレベル値に一定の係数を乗算した値と前記予
測信号に対応した標本化点における前記高域バンド信号
のレベル値との差分を求め、前記の各差分信号と前記高
域バンド信号に対して各信号が選択される場合の選択種
別を示す識別情報を対応付加した状態での符号化データ
量を求め、そのデータ量が最小となる信号を伝送信号と
して選択することを特徴とした画像データ圧縮方法に係
る。
【0020】第3の発明は、第1又は第2の発明の画像
データ圧縮方法において、(m×n)画素ブロック単位の
低域バンド信号に対してHPFによる高域通過処理を施
した信号及びその正負反転信号のレベル値に複数の異な
る係数を順次選択的に乗算した結果を予測信号として用
いた各差分信号を作成し、第1の発明の画像データ圧縮
方法については、前記画素ブロック単位で各係数毎に前
記差分信号と高域バンド信号の内で絶対値が最小となる
信号を求めると共に求められた信号の内で絶対値が最小
となる信号を伝送信号として選択し、第2の発明の画像
データ圧縮方法については、前記画素ブロック単位で各
係数毎に符号化データ量が最小となる信号を求めると共
に求められた符号化データ量の内で符号化データ量が最
小となる信号を伝送信号として選択し、前記画素ブロッ
ク全体で差分信号が選択された場合には、そのブロック
単位で識別情報と画素ブロック情報と選択した信号に対
応する係数情報を伝送信号に対応付加させることとした
画像データ圧縮方法に係る。
【0021】
【作用】
第1の発明について;低域バンド信号に対してHPFに
よる高域通過処理を施した信号は高域バンド信号に係る
予測信号を与えるが、図14で説明したように、低域バ
ンド信号から0次予測によって低域バンド信号の推定原
信号を得る方法には2種類あり、それぞれの方法によっ
て得られた推定原信号に基づく予測信号は数式(イ)と
(ハ)の関係及び数式(ロ)と(ニ)の関係のように正負が反
転した信号となる。従って、それぞれの方法による推定
原信号の内の何れかが予測信号として正確なレベル値を
有していることから、予測信号及びその正負反転信号の
レベル値と予測信号に対応した標本化点における高域バ
ンド信号のレベル値との差分を求めた場合、何れかの差
分が正確な予測信号と高域バンド信号の差分となり、そ
の絶対値が0又は微小値となる筈である。
【0022】ところで、信号を伝送する場合には、一般
にその信号レベルの絶対値が小さいほど符号化後のデー
タ量が少なくなる。そこで、各差分信号と高域バンド信
号の内で絶対値が最小となる信号を伝送信号として選択
すれば、高域バンド信号に係る情報を最小データ量で伝
送することができる。但し、その選択種別を示す識別情
報を伝送信号に対応付加させておく。 尚、本来の高域
バンド信号の絶対値も比較対象としてその信号が選択さ
れる場合を含めているのは、予測信号はあくまで予測に
係るものであり、前記の差分信号を伝送する場合よりも
データ量が少なくなる場合があり得るからである。
【0023】一方、伸長再生側では、前記の伝送信号を
受信した場合に、先ず識別情報を判別して如何なる信号
が選択されているかを確認し、同時に伝送された低域バ
ンド信号を用いて前記のデータ圧縮側の手順と逆のアル
ゴリズムを実行して高域バンド信号を再生させることが
できる。
【0024】第2の発明について;符号化データの伝送
を行う場合には、当然にその伝送効率は符号化後のデー
タ量に比例する。従って、本来的には符号化後のデータ
量を最小にすることが理想的である。
【0025】ところで、前記の第1の発明においては、
各差分信号と高域バンド信号の内で絶対値が最小となる
信号を伝送信号として選択しているが、その選択された
伝送信号に選択種別を示す識別情報を付加して符号化す
ると、符号化データ量としてみた場合に、必ずしも前記
の伝送信号に係るデータ量が最小になるとは限らない。
即ち、識別情報は3種の選択条件を示すために最小2
ビット分を必要とするが、伝送データ量からみると、そ
のビットの割当て方によっては絶対値が最小となる条件
で選択した信号より他の信号の方がデータ量として小さ
くなる場合がある。
【0026】そこで、この発明は、各差分信号を求める
までは第1の発明と同様であるが、最終的な伝送信号の
選択の段階で、各差分信号と高域バンド信号にそれぞれ
識別情報を対応付加させた状態での符号化データ量を求
め、そのデータ量が最小となる信号を伝送信号として選
択する。
【0027】第3の発明について;第1及び第2の発明
においては、予測信号及びその正負反転信号のレベル値
と高域バンド信号の差分を求め、各差分信号を高域バン
ド情報のための候補信号としている。しかし、画像上に
おける急峻なエッジ等の局所構造では予測信号に対して
高域バンド信号が大きな振幅となってかけ離れた値をと
る場合があり、その場合には何れの信号を選択してもそ
の信号レベルの絶対値や符号化量が比較的大きな値を有
することになり、データ圧縮の効果が低下する。
【0028】そこで、この発明では、画像データを(m
×n)画素ブロックに区分し、その画素ブロック単位で
第1及び第2の発明における予測信号及びその正負反転
信号に相当する各信号に対して複数の異なる係数を順次
選択的に乗算した結果を予測信号として用いる。従っ
て、前記のように各係数を乗算された予測信号と高域バ
ンド信号とから作成される差分信号のレベルは、係数値
によって異なる絶対値や符号化データ量を有する。
【0029】この発明では、前記の画素ブロック単位で
前記の絶対値や符号化データ量が最小となる差分信号が
選択候補となるため、係数値の設定の仕方によって伝送
信号として選択される差分信号が画像上の局所構造によ
って大きくなることを抑制でき、伝送データ量を小さく
できる。但し、この発明においては、信号の選択種別を
示す識別情報以外に画素ブロック情報と選択した信号に
係る係数情報を伝送信号に対応付加させなければならな
い。しかし、画素ブロック単位でそれらの情報を対応付
加させれば足りるため、その情報付加が伝送データ量を
増大させる要因にはならない。
【0030】
【実施例】以下、本発明の画像データ圧縮方法に係る実
施例を図1から図9を参照しながら詳細に説明する。 実施例1;本実施例は前記の第1の発明に対応するもの
であり、図1はその方法を実施するための装置のシステ
ム回路図を示す。同図において、入力信号I(n)をLP
F1とHPF2でサブバンドに分割し、それらの出力をそ
れぞれデシメータ3,4で2:1のデータ間引きを行って低
域バンド信号L(i)と高域バンド信号H(j)を作成し、更
に低域バンド信号L(i)に対してHPF5で高域通過処理
を施すことにより高域バンド信号H(j)に係る予測信号
He(j)を求めることは、上記の図10の場合と同様であ
る。尚、HPF5の伝達関数:FH2(Z)を数式2で与えてお
り、0次予測器20とデシメータ6は不要である。
【0031】本実施例では、差分演算部7で高域バンド
信号H(j)と予測信号He(j)の差分:H(j)−He(j)を求
め、また予測信号He(j)を反転回路8で正負反転させ
て、差分演算部9で高域バンド信号H(j)と前記反転信
号:−He(j)の差分:H(j)+He(j)を求め、絶対値比較
部10において各差分信号:H(j)±He(j)と高域バンド信
号H(j)の絶対値を比較する。
【0032】そして、絶対値比較部10では絶対値が最小
となる信号を伝送信号と判定し、その判定に基づいた選
択信号SSを伝送選択部11へ送出し、伝送選択部11は選択
信号SSに対応した信号X(j)[差分信号:H(j)−He(j)又
は差分信号:H(j)+He(j)又は高域バンド信号H(j)]を
符号化部12へ転送する。また、伝送選択部11は前記の選
択信号SSを識別ビット生成部13へ転送し、識別ビット生
成部13が選択信号SSで示される選択種別に係る識別ビッ
トIBを生成して符号化部12へ転送する。本実施例では、
差分信号の何れかを伝送する場合を2ビット[“11"と
“10"]で表現し、高域バンド信号H(j)を伝送する場合
を1ビット[“0"]で表現することとしている。
【0033】一方、符号化部12はデシメータ3から低域
バンド信号L(i)を受信すると共に前記に選択された信
号X(j)と識別ビットIBを受信し、それらを符号化して
伝送路へ出力する。その結果、低域バンド信号L(i)と
共に高域バンド信号H(j)と差分信号:H(j)−He(j)と
差分信号:H(j)+He(j)の内の絶対値が最小となった信
号が伝送路を介して選択的に伝送されることになるが、
(1)各差分信号は本来の高域バンド信号と予測信号のレ
ベル差に相当するものであり、その何れか一方の値は極
めて小さい絶対値を有していること、及び(2)絶対値が
最小条件の信号は可変長符号化された際に最もデータ量
が小さい信号に相当することから、高域バンド信号H
(j)に係る情報を高効率圧縮・符号化して伝送することが
可能になる。
【0034】また、前記の(2)では可変長符号化を想定
しているが、通常は符号化データ量を一定量以下にする
ために信号レベルを再量子化することが行われ、その場
合には絶対値が大きい信号については大きな量子化ステ
ップで量子化が実行され、量子化雑音が増大して画像の
劣化を招くことから、絶対値が最小の信号を伝送するこ
とは画質を維持する上で有効である。尚、本来の高域バ
ンド信号H(j)の絶対値が最小になった場合には、その
信号H(j)がそのまま伝送されることになるが、これは
図14においてLa(5),Lb(5)及びLa(7),Lb(7)はあく
まで推定された低域バンド信号L(i)であり、それに基
づいた予測信号He(j)は必ずしも常に高い精度で高域バ
ンド信号H(j)の予測値を与えるものとは限らず、高域
バンド信号H(j)の絶対値が最小となって最小の符号化
データ量になる場合もあるからである。
【0035】一方、伝送路を介して前記伝送信号を受信
する伸長再生部では、次のような手順で信号の再生を行
うことができる。先ず、伝送された符号化信号を逆符号
化アルゴリズムでデコードし、識別ビットを検出するこ
とによって高域バンド信号H(j)の圧縮選択種別を確認
し、その確認に基づいて選択伝送された信号X(j)の圧
縮アルゴリズムを認識し、信号X(j)と低域バンド信号
L(i)から求めた予測信号He(j)を用いて高域バンド信
号H(j)を再生することになる。
【0036】ところで、本実施例では、図10と同様の
フィルタ回路を構成しているが、例えば、サブバンド分
割用のLPF1及びHPF2の伝達関数を次の数式3と
し、
【0037】
【数3】
【0038】低域バンド信号L(i)から予測信号He(j)
を求めるHPF5の伝達関数を次の数式4としてもよ
い。
【0039】
【数4】
【0040】その場合、上記の(イ)に対応した予測高域
バンド信号He(5)は、 He(5)=[−L(4)+4・La(5)−3・L(6)]/8 =3・[L(4)−L(6)]/8 となる。また、サブバンド分割用のLPF1及びHPF2
とは無関係にHPF5の伝達関数を数式1としてもよ
い。
【0041】実施例2;本実施例は前記の第2の発明に
対応するものであり、図2はその方法を実施するための
装置のシステム回路図を示す。同図において、LPF
1、HPF2、HPF5、デシメータ3,4,6、差分演算部7,
9、反転回路8、伝送選択部11、符号化部12、及び識別ビ
ット生成部13に係る回路構成は実施例1の場合(図1)と
ほぼ同様である。本実施例の特徴は、実施例1における
絶対値比較部10に代えて符号化量比較部14が設けられて
いる点にある。
【0042】そして、符号化量比較部14に対しては、差
分演算部7から高域バンド信号H(j)と予測信号He(j)の
差分:H(j)−He(j)が、差分演算部9から高域バンド信
号H(j)と前記予測信号He(j)の反転信号:−He(j)の差
分:H(j)+He(j)が、デシメータ4から高域バンド信号
H(j)が入力されるが、符号化量比較部14ではそれらの
各信号とその選択を行った場合に対応付加される各識別
ビットIBを合わせた符号化データ量を求め、そのデータ
量の比較を行う。即ち、何れの信号が伝送信号として選
択されても、その信号とそれに対応付加せしめられた識
別ビットIBが符号化部12へ転送されて伝送用に符号化さ
れることになるが、符号化量比較部14では前記の各信号
に識別ビットIBを対応付加させた場合の信号の符号化デ
ータ量を比較する。
【0043】次に、符号化量比較部14は前記の比較結果
で符号化データ量が最小となる信号を伝送信号として選
択し、その選択に対応した選択信号SSを伝送選択部11へ
送出する。そして、伝送選択部11はその選択信号SSに基
づいて、差分信号:H(j)−He(j)/差分信号:H(j)+H
e(j)/高域バンド信号H(j)の何れかを選択し、識別ビ
ット生成部13の選択種別に係る識別ビットIBを対応付加
させて符号化部12へ転送する。
【0044】従って、実施例1の場合では識別ビットIB
の割当て方によって選択された伝送信号の符号化データ
量が他の信号を選択した場合より大きくなることがあり
えるが、本実施例によれば符号化部12から伝送される高
域バンド信号H(j)に係る情報の伝送データ量は常に最
小に抑制され、結果的に高能率な圧縮伝送が実現できる
ことになる。尚、伸長再生側での再生処理は前記の実施
例1の場合と同様である。
【0045】実施例3;本実施例は、前記の実施例1又
は実施例2の改良に係るものであり、差分信号の絶対
値:|H(j)±He(j)|が所定閾値より小さい場合には、絶
対値比較部10又は符号化量比較部14が比較を行わずに高
域バンド信号H(j)を伝送信号として選択し、且つその
場合には高域バンド信号H(j)を選択したことを示す識
別ビットIBも付加しないこととする。
【0046】例えば、図11におけるI(1)〜I(3)の部
分は画像の変化が少ない部分であり、図12におけるそ
の部分に対応した低域バンド信号L(2),L(4)も殆ど変
化していない。また、図13における対応部分の高域バ
ンド信号H(1),H(3)はそのレベルがほぼ0になってい
る。従って、低域バンド信号L(i)にHPF5で高域通過
処理して得られる予測信号He(j)も前記の部分ではほぼ
0になるため、それが予測値として不適当になるわけで
はないが、その部分での高域バンド信号H(j)がほぼ0
になることから、予測信号He(j)を予測値として用いる
効果をそれほど期待できない。
【0047】ところで、実施例1においては、上記のよ
うに、識別ビットIBとして差分信号の何れかを伝送する
場合を2ビット[“11"と“10"]で表現し、高域バンド信
号H(j)を伝送する場合を1ビット[“0"]で表現するこ
ととしているため、高域バンド信号H(j)の信号レベル
が殆ど0に近い値であっても、識別ビットIBの少なくと
も1ビット分が付加されるために圧縮効率の低下を招
く。即ち、画像信号の変化が微小である部分では、予測
信号He(j)を用いて差分信号:H(j)±He(j)を作成して
データ量を少なくするという効果はそれほど大きくな
く、逆に識別ビットIBが圧縮効率を低下させる原因にな
る。
【0048】そこで、前記のような改良を行い、差分信
号の絶対値:|H(j)±He(j)|が所定閾値より小さい場合
には高域バンド信号H(j)を伝送信号として選択し、識
別ビットIBも付加しないことによって圧縮効率の向上を
図る。一方、伸長再生側では、受信した低域バンド信号
L(i)に図1の回路と同様のHPFをかけて高域通過処
理を施せば予測信号He(j)を得ることができ、その予測
信号He(j)と伝送された高域バンド信号H(j)で差分信
号の絶対値:|H(j)±He(j)|を求め、そのレベル値が前
記の一定閾値よりも小さければ、受信した高域バンド信
号H(j)に係る信号が1ビット目から本来の高域バンド
信号H(j)であるとして伸長再生させることができる。
【0049】実施例4;本実施例も実施例1又は実施例
2の拡張に係るものであり、高域バンド信号H(j)に係
る信号[差分信号:H(j)−He(j)/差分信号:H(j)+He
(j)/高域バンド信号H(j)]を(m×n)画素からなる仮
想的な画素ブロックに分割し、そのブロック内の前画素
信号に関して本来の高域バンド信号H(j)を選択した場
合に、そのブロック単位でその事実を示すブロックビッ
トBBを対応付加させ、ブロック内の個々の画素信号につ
いては逐一識別ビットIBを付加しないこととする。
【0050】本実施例による方法を可能にするには、図
3に示すように、少なくとも前記の1画素ブロック分の
高域バンド信号H(j)に係る信号を記憶する記憶部15を
設けておく。そして、本実施例のアルゴリズムは図4に
示され、記憶部15に各画素ブロック分の画素信号が記憶
された段階で、各画素に関して各差分信号:H(j)±He
(j)と高域バンド信号H(j)の絶対値を比較し、1画素ブ
ロックについて全て高域バンド信号H(j)の絶対値が最
小になり、高域バンド信号H(j)を伝送信号として選択
する場合には、その1画素ブロックの伝送信号に1個の
ブロックビットBBを対応付加させる。
【0051】上記のように、実施例1では、選択種別を
示す識別ビットIBを伝送信号として選択された信号に個
々に対応付加させている。また、実施例3でも一定の条
件を満たさない場合には同様である。ところで、実施例
3の信号変化状態とも関連するが、それを画像全体また
はその一部領域についてみた場合、その範囲で画像信号
が比較的緩やかな変化しかしておらず、高域バンド信号
H(j)がほぼ0の状態になっていることがある。その場
合、殆どの画素に関して|H(j)±He(j)|>H(j)の条件
が成立して高域バンド信号H(j)が伝送信号として選択
されることになり、選択された個々の高域バンド信号H
(j)に対して識別ビットが付加されることになる。
【0052】一方、前記のような場合に、画像信号を
(m×n)画素からなる画素ブロック単位で捉えると、画
素ブロックによっては全ての画素が|H(j)±He(j)|>
H(j)の条件になっている可能性が高い。そこで、その
ような場合には、個々の画素信号に高域バンド信号H
(j)を選択したことを示す識別ビットIBを対応付加させ
るより、画素ブロック単位でその事実を示すブロックビ
ットBBを対応付加させるようにすればデータ量を大幅に
減少させることができる。即ち、個々の画素信号に識別
ビットIBを1ビット付加させていた場合と比較して、ブ
ロック単位で代表のブロックビットBBの1ビットを付加
させるようにすれば、(m×n−1)ビット分だけデータ
量を減少させることができる。
【0053】尚、伸長再生側では、前記のブロックビッ
トBBを検出することにより、対応した画素ブロックの信
号が全て本来の高域バンド信号H(j)であると判断して
伸長再生することになる。
【0054】実施例5;本実施例は、実施例4の場合と
同様に高域バンド信号H(j)に係る信号を(m×n)画素
からなる仮想的な画素ブロックに分割するが、低域バン
ド信号L(i)にHPF5をかけて高域通過処理した予測信
号He(j)とその正負反転信号:−He(j)に複数の異なる
係数Kを順次乗算し、その乗算後の各信号値と高域バン
ド信号H(j)との差分を求め、高域バンド信号H(j)と共
に各差分信号:H(j)−K・He(j),H(j)+K・He(j)を高
域バンド信号H(j)に係る伝送候補信号とする。そし
て、画素ブロック全体でそれらの伝送候補信号が選択さ
れた場合には、識別ビットIBと共に各ブロック単位でブ
ロックビットと選択された信号に係る係数Kを示す係数
情報ビットを対応付加させる点に特徴がある。
【0055】画像信号におけるエッジ部での変化の急峻
さは、画像の内容又は画像中の領域によって変わること
がある。例えば、カメラレンズの焦点が合った部分と合
わない部分とでは大きく異なる。急峻なエッジでは前記
の予測信号He(j)の絶対値に対して比較的大きな振幅の
高域バンド信号H(j)が現われる傾向にあり、一方、急
峻でないエッジではその逆の傾向がみられる。
【0056】本実施例では、図3の二点鎖線で示すよう
に、予測信号He(j)とその正負反転信号:−He(j)に係
数Kを乗算する乗算器16,17を設け、絶対値比較部10か
ら乗算器16,17の乗算係数Kを変化できるように構成す
る。例えば、係数Kの値を(5/4),1,(3/4),(1/2)
のように用意しておく。そして、画素ブロック単位で前
記の係数Kを変化させながら、各差分信号:H(j)−K・
He(j),H(j)+K・He(j)を求めて高域バンド信号H(j)
と共に記憶部15へ記憶させる。
【0057】その結果、記憶部15には各係数Kに対応し
た画素ブロック単位での各差分信号:H(j)−K・He(j),
H(j)+K・He(j)が記憶されるが、絶対値比較部10では
係数Kの値毎にそれらの各差分信号と高域バンド信号H
(j)の絶対値を比較し、|H(j)±K・He(j)|≦|H(j)|と
なって差分信号の何れかをを伝送信号として採用する場
合には、係数Kの値によって異なっている差分信号の絶
対値:|H(j)±K・He(j)|の内から最小のものを伝送信
号として最終的に選択する。また、信号の選択種別を示
す識別ビットIBと共に画素ブロックを示すブロックビッ
トBBと最終選択された差分信号に係る係数Kの係数情報
ビットKBを伝送信号に対応付加させる。
【0058】従って、急峻なエッジで大きな振幅の高域
バンド信号H(j)が現われている場合においても、係数
Kの値の選択によって差分信号の絶対値を小さくするこ
とができ、画像信号におけるエッジ部での変化が急峻な
画素ブロックや緩やかな画素ブロックに対して適応的な
データ圧縮が可能になり、画像の局所構造によって伝送
データが冗長になることを抑制して効率的な伝送を実現
できる。そして、伸長再生側では、識別ビットIBとブロ
ックビットBBと係数情報ビットKBを検出することによ
り、係数情報ビットKBから用いられた係数Kの値を判別
し、対応した画素ブロックの各画素に係る差分信号:H
(j)±K・He(j)を高域バンド信号H(j)に伸長再生す
る。尚、本実施例では係数情報ビットKBを伝送するよう
にしているが、係数Kの値をそのまま伝送するようにし
てもよく、その場合には隣接した画素ブロックの係数K
の値との差分値を伝送すれば冗長度を抑制することがで
きる。更に、本実施例では、実施例1の方法に基づいて
差分信号:H(j)±K・He(j)と高域バンド信号H(j)の絶
対値を比較する場合について説明したが、実施例2のよ
うに符号化データ量を比較して伝送信号を選択する場合
にも適用できる。
【0059】実施例6;本実施例は、前記の各実施例を
更に拡張したものであり、画像信号を2次元にサブバン
ド分割してデータの圧縮効率を高める方法に関する。先
ず、画像信号に対するフィルタ回路として図5に示すよ
うな構成が採用され、その水平方向及び垂直方向に係る
信号分割モデル図を図6に示す。即ち、画像信号I(n)
を水平方向及び垂直方向についてそれぞれサブバンド分
割し、その内の水平方向低域で垂直方向低域のサブバン
ドを更に水平方向及び垂直方向ともサブバンド分割す
る。従って、図6において、HL1は水平方向高域で垂
直方向低域のサブバンド、LH1は水平方向低域で垂直
方向高域のサブバンド、HH1は水平方向及び垂直方向
が共に高域のサブバンドであり、LL2,LH2,HL2,H
H2は水平方向低域で垂直方向低域のサブバンドを更に
分割したもので、LL2は再分割後における平方向低域
で垂直方向低域のサブバンド、LH2は再分割後におけ
る水平方向低域で垂直方向高域のサブバンド、HL2は
再分割後における水平方向高域で垂直方向低域のサブバ
ンド、HH2は再分割後における水平方向及び垂直方向
が共に高域のサブバンドに相当する。
【0060】そして、図6及び図7に示した矢印〜
の順序でサブバンド間予測を実行し、その度に、低域バ
ンド側に相当する信号L(i)にHPFをかけて高域通過
処理した予測信号He(j)及びその正負反転信号:−He
(j)と高域バンド側に相当する信号H(j)の差分信号:H
(j)±He(j)を求め、各差分信号の絶対値:|H(j)±He
(j)|と高域バンド側に相当する信号の絶対値:|H(j)|を
比較し、その絶対値が最小となる信号を伝送信号として
選択してゆく。また、それらの選択に関して、その選択
種別を示す識別ビットを付するようにする。このよう
に、本実施例では前記の実施例1〜5の手法を2次元的
に拡張する手段を与えてデータの圧縮効率を更に高め
る。
【0061】尚、文献1においては図9に示すような順
序でのサブバンド予測の方法が開示されているが、水平
方向低域で垂直方向高域のサブバンドと水平方向高域で
垂直方向高域のサブバンドとの間の予測が行われていな
い。水平方向高域バンドについて垂直方向にサブバンド
分割することによりデータ圧縮効率が向上することか
ら、本実施例の方が文献1の方法より高いデータ圧縮率
が得られる。
【0062】更に、図6及び図7に示した順序でのサブ
バンド間予測に基づく2次元的なデータ圧縮に対して、
図8の矢印と'及び矢印と'に示すように、水平
方向低域で垂直方向高域のサブバンドLH2(LH1)と水
平方向高域で垂直方向低域のサブバンドHL2(HL1)と
の双方から水平方向高域で垂直方向高域のサブバンドH
H2(HH1)を予測しながらデータ圧縮を行う方法も採用
できる。この方法によれば、一方の矢印方向でのサブバ
ンド予測による差分信号の絶対値よりも他方の矢印方向
でのサブバンド予測による差分信号の絶対値の方が小さ
くなる場合があり、差分信号が選択される場合におい
て、データ圧縮効率を向上させることができる。
【0063】実施例7;本実施例は、以上の実施例に係
る画像データ圧縮方法を採用する場合において、その圧
縮後の画像データを符号化して再量子化する際に、画像
データの内容に対応させて再量子化ステップを適応的に
変化させることにより画質の劣化を防止する方法に係
る。
【0064】画像データを最終的に符号化して伝送する
際には、伝送系によって伝送容量の制約を受けるために
一定の符号化データ量とするための符号量制御が必要に
なる。 その符号量制御は、画素信号の再量子化ステッ
プを制御したり、視覚的に重要でない信号成分を伝送し
ないことによって行われる。一般に、画素信号を再量子
化する場合には、再量子化雑音による妨害が視覚的に目
立たないようにし、且つ画像内の目立たない部分の信号
を粗く量子化した方がよく、サブバンド分割した信号の
符号化においては、高域バンド側の信号を粗く量子化す
ることで、同一符号化データ量の復号画像を比較した場
合に量子化雑音が目立たない画像を構成することができ
る。また、高域バンド側の信号について、(m×n)画素
からなる仮想的な画素ブロックに分割してそのブロック
毎に再量子化ステップを決定する場合には、そのブロッ
ク内に大きな振幅の信号が数多くあればあるほど、粗く
量子化した方が同一符号化データ量にしたときの復号画
像の量子化雑音が目立たなくなる。
【0065】ところで、前記の実施例のように、サブバ
ンド間予測を行って差分信号:H(j)−He(j)/差分信
号:H(j)+He(j)/高域バンド信号H(j)の何れかを伝
送信号として選択する場合には、振幅が小さくなった信
号とそうでない信号とが選択されるため、一般的な再量
子化ステップの決定手法をそのまま適用することができ
ない。例えば、ある画素ブロックに関して差分信号:H
(j)±He(j)が伝送信号として選択された場合に、予測
信号He(j)が大きな振幅を有しているにも関わらず、差
分信号となることで振幅が小さくなり、実際には粗く再
量子化してもよいのであるが、その信号レベルに基づい
て細かいステップで再量子化されてしまい、結果的に必
要以上の符号量が発生してデータ圧縮の効果を損なわせ
る。また、逆に細かいステップで再量子化すべき画素ブ
ロックの信号を粗いステップで再量子化してしまう場合
も発生する。
【0066】本実施例においては、図1又は図2におけ
る符号化部12が記憶部を内蔵し、選択された高域バンド
信号H(j)に係る信号[差分信号:H(j)−He(j)/差分信
号:H(j)+He(j)/高域バンド信号H(j)]をその記憶部
に一旦記憶させる。そして、記憶した信号について(m
×n)画素からなる仮想的な画素ブロックに分割し、各
画素ブロック内の信号レベルについて、その絶対値が所
定以上の画素信号が何個存在するかをカウントし、その
カウント数によって各画素ブロックの量子化ステップに
係るクラスを決定する。
【0067】次に、前記の各画素ブロックを複数個まと
めた大ブロック(画面の部分領域分や1画面又は複数画
面分)を捉え、各画素ブロックに対してそのクラスに対
応した再量子化ステップを適用して再量子化し、大ブロ
ック全体で符号化量を所定値とする。具体的には、大ブ
ロックに係る基本量子化ステップを順次変化させなが
ら、クラスを再量子化ステップを決定するための係数と
して用いて各画素ブロックの再量子化ステップを変化さ
せ、その度に大ブロックに係る再量子化後の符号量を検
出し、前記の所定符号量を与える基本量子化ステップを
決定する。ここに、前記のクラスが各画素ブロックにお
ける画素信号の振幅の度合いを示す指標であることか
ら、クラスに対する係数の対応付けは、カウント数の大
きいクラスに該当する画素ブロックに対しては粗い再量
子化ステップを、逆にカウント数の小さいクラスに該当
する画素ブロックに対しては細かい再量子化ステップを
適用できるようになされる。また、符号化部12は、最終
的に選択された基本量子化ステップに係る情報と各画素
ブロックのクラスに係る情報を、再量子化条件ビットと
して大ブロックと各画素ブロックに対応付加させて画像
データを伝送する。従って、伸長再生側では、前記の再
量子化条件ビットを検出することにより各画素ブロック
の再量子化ステップを確認し、その確認情報を用いて高
域バンド信号H(j)を再生させることができる。
【0068】その結果、本実施例によれば、前記の各実
施例のように、サブバンド間予測を行って差分信号:H
(j)−He(j)/差分信号:H(j)+He(j)/高域バンド信
号H(j)の何れかを伝送信号として選択する場合におい
ても、伝送符号量を一定に保ちながら、各画素ブロック
単位で画像の状態に対応した再量子化ステップを適用す
ることができ、復号画像に量子化雑音が目立たない圧縮
画像データとして伝送させることが可能になる。
【0069】
【発明の効果】本発明の画像データ圧縮方法は、以上の
ような構成を有していることにより、次のような効果を
奏する。請求項1の発明は、画像信号を低域バンドと高
域バンドにサブバンド分割し、サブバンド分割により得
られた低域バンド信号にHPFをかけて得られる高域バ
ンド信号の予測信号を作成した場合に、画像信号の状態
によってはその予測信号が一義的に高域バンド信号の予
測を与えず、予測信号又はその正負反転信号が予測値と
して適当であること、及び一般に符号化データ量は信号
の絶対値が小さいほど少なくなることを考慮し、予測信
号及びその正負反転信号のレベル値と予測対象となる高
域バンド信号のレベル値との差分を求め、その各差分信
号と高域バンド信号の内で絶対値が最小となる信号を高
域バンド信号に係る伝送信号として選択するようにした
ため、画像信号に対して適応的に高効率なデータ圧縮を
図れると共に、受信側における正確な高域バンド信号の
再生を可能にする。請求項2の発明は、請求項1の発明
では、高域バンド信号に係る伝送信号として如何なる信
号を選択したかを識別信号を対応付加させて示すことと
しているが、その識別信号を含めた伝送信号を符号化し
た場合に、請求項1の発明で選択した高域バンド信号に
係る伝送信号が最小の符号化データ量とならないことが
あり得るため、識別信号も含めた符号化データ量が最小
になる信号を高域バンド信号に係る伝送信号として選択
するようにし、常に最小の符号化データ量となる高域バ
ンド信号の情報を伝送できるようにする。請求項3の発
明は、画像データを(m×n)画素ブロックに区分し、そ
の画素ブロック単位で請求項1又は2の発明における予
測信号及びその正負反転信号に相当する各信号に対して
複数の異なる係数を順次選択的に乗算した結果を予測信
号として用いるため、各係数を用いた複数の差分信号か
らその絶対値や符号化データ量が最小のものを選択する
ことができ、画像の局所構造に応じた適応的なデータ圧
縮を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明(請求項1の発明)の画像データ圧縮方法
を実施するための画像データ圧縮装置のシステム回路図
である。
【図2】本発明(請求項2の発明)の画像データ圧縮方法
を実施するための画像データ圧縮装置のシステム回路図
である。
【図3】実施例4又は実施例5の場合に採用されるシス
テム回路の要部を示す図である。
【図4】実施例4のアルゴリズムを示す図である。
【図5】実施例6で画像信号を2次元にサブバンド分割
する場合におけるフィルタ回路の構成図である。
【図6】図5のフィルタ回路で画像信号を水平方向及び
垂直方向に分割した場合の信号分割モデル図(実施例6
でのサブバンド間予測の方向及び順序も示す)である。
【図7】図5と同様の信号分割モデル図で図6に続くサ
ブバンド間予測の方向及び順序を示す図である。
【図8】図5と同様の信号分割モデル図で他のサブバン
ド間予測の方向及び順序を示す図である。
【図9】従来のサブバンド間予測の方向及び順序を示す
信号分割モデル図である。
【図10】画像信号をサブバンド分割する場合のフィル
タ回路図である。
【図11】入力画像信号I(n)のレベル変化状態を示す
グラフである。
【図12】低域バンド信号のレベル変化状態を示すグラ
フである。
【図13】高域バンド信号のレベル変化状態を示すグラ
フである。
【図14】低域バンド信号のレベル変化状態と各0次予
測方法[A],[B]による低域バンド信号の推定原信号を
示すグラフである。
【符号の説明】
1…LPF(低域通過フィルタ)、2,5…HPF(高域通過
フィルタ)、3,4,6…デシメータ、7,9…差分演算部、8…
反転回路、10…絶対値比較部、11…伝送選択部、12…符
号化部、13…識別ビット生成部、14…符号化量比較部、
15…記憶部、20…0次予測器、BB…ブロックビット(画
素ブロック情報)、H(j)…高域バンド信号、He(j)…予
測信号、H(j)±He(j),H(j)±K・He(j)…差分信号、
I(n)…入力画像信号、IB…識別ビット(信号の選択種別
を示す識別情報)、K…係数、KB…係数情報ビット(係数
情報)、L(i)…低域バンド信号、SS…選択信号、X(j)
…選択伝送される信号。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 7/24 - 7/68 H04N 1/41 - 1/419

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像信号を低域バンドと高域バンドにサ
    ブバンド分割し、サブバンド分割により得られた前記低
    域バンド信号から前記高域バンド信号の予測を行い、そ
    の予測信号を用いて作成した高域バンド情報を低域バン
    ド情報と共に符号化して伝送する画像データ圧縮方法に
    おいて、前記低域バンド信号に対して高域通過フィルタ
    による高域通過処理を施して前記高域バンド信号に係る
    予測信号を得ると共にその正負反転信号を作成し、前記
    予測信号及びその正負反転信号のレベル値と前記予測信
    号に対応した標本化点における前記高域バンド信号のレ
    ベル値との差分を求め、前記の各差分信号と前記高域バ
    ンド信号の内で絶対値が最小となる信号を伝送信号とし
    て選択し、その選択された伝送信号に前記選択種別を示
    す識別情報を対応付加させることを特徴とした画像デー
    タ圧縮方法。
  2. 【請求項2】 画像信号を低域バンドと高域バンドにサ
    ブバンド分割し、サブバンド分割により得られた前記低
    域バンド信号から前記高域バンド信号の予測を行い、そ
    の予測信号を用いて作成した高域バンド情報を低域バン
    ド情報と共に符号化して伝送する画像データ圧縮方法に
    おいて、前記低域バンド信号に対して高域通過フィルタ
    による高域通過処理を施して前記高域バンド信号に係る
    予測信号を得ると共にその正負反転信号を作成し、前記
    予測信号及びその正負反転信号のレベル値と前記予測信
    号に対応した標本化点における前記高域バンド信号のレ
    ベル値との差分を求め、前記の各差分信号と前記高域バ
    ンド信号に対して各信号が選択される場合の選択種別を
    示す識別情報を対応付加した状態における符号化データ
    量を求め、そのデータ量が最小となる信号を伝送信号と
    して選択することを特徴とした画像データ圧縮方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2の画像データ圧縮
    方法において、(m×n)画素ブロック単位の低域バンド
    信号に対して高域通過フィルタによる高域通過処理を施
    した信号及びその正負反転信号のレベル値に複数の異な
    る係数を順次選択的に乗算した結果を予測信号として用
    いた各差分信号を作成し、請求項1の画像データ圧縮方
    法については、前記画素ブロック単位で各係数毎に前記
    差分信号と高域バンド信号の内で絶対値が最小となる信
    号を求めると共に求められた信号の内で絶対値が最小と
    なる信号を伝送信号として選択し、請求項2の画像デー
    タ圧縮方法については、前記画素ブロック単位で各係数
    毎に符号化データ量が最小となる信号を求めると共に求
    められた符号化データ量の内で符号化データ量が最小と
    なる信号を伝送信号として選択し、前記画素ブロック全
    体で差分信号が選択された場合には、そのブロック単位
    で識別情報と画素ブロック情報と選択した信号に対応す
    る係数情報を伝送信号に対応付加させることとした画像
    データ圧縮方法。
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