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JP3111099B2 - 水溶性高分子化薬剤の製造法 - Google Patents

水溶性高分子化薬剤の製造法

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JP3111099B2
JP3111099B2 JP03313806A JP31380691A JP3111099B2 JP 3111099 B2 JP3111099 B2 JP 3111099B2 JP 03313806 A JP03313806 A JP 03313806A JP 31380691 A JP31380691 A JP 31380691A JP 3111099 B2 JP3111099 B2 JP 3111099B2
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昌幸 横山
一則 片岡
光夫 岡野
隆 ▲勢▼藤
重人 福島
久雄 浴本
一也 岡本
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Japan Science and Technology Agency
Nippon Kayaku Co Ltd
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Nippon Kayaku Co Ltd
Japan Science and Technology Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、親水性高分子構造部分
と、カルボキシル基を持つ高分子構造部分とを有するブ
ロック共重合体から水溶性高分子化薬剤を製造する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】水溶性高分子化薬剤は公知であるが、多
くの場合薬剤の変性が生じているため、充分な薬理効果
が期待できないことがあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】低分子薬剤を高分子物
質に結合する試みは幾つかなされている。しかし高い薬
理効果を持つものは得られていないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、従来の高
分子医薬品の持つ欠点を解決するために鋭意検討した結
果、親水性高分子構造部分とカルボキシル基を持つ高分
子構造部分とを有するブロック共重合体にアミド結合で
薬剤を結合させるに際し、特定の反応条件で反応を行う
ことにより薬理効果が飛躍的に向上した水溶性高分子化
薬剤が得られることを見いだし本発明を完成した。
【0005】即ち、本発明は、 (1)親水性高分子構造部分と、カルボキシル基を持つ
高分子構造部分とを有するブロック共重合体にアミド結
合で薬剤を結合させるに際し、ブロック共重合体と薬剤
との反応を、pHを8以下に保った溶液中で行うことを
特徴とする水溶性高分子化薬剤の製造法, (2)親水性高分子構造部分がポリエチレングリコール
構造を有する、上記(1)記載の水溶性高分子化薬剤の
製造法, (3)カルボキシル基を持つ高分子構造部分が酸性ポリ
アミノ酸構造を有する上記(1)又は(2)記載の水溶
性高分子化薬剤の製造法, (4)薬剤がアドリアマイシンである上記(1)、
(2)又は(3)記載の水溶性高分子化薬剤の製造法, (5)水溶性高分子化薬剤が式1の構造を有する上記
(1)記載の水溶性高分子化薬剤の製造法,
【0006】
【化3】 (式中、R1 は低級アルキル基を表し、R2 は結合基を
表し、R3 はメチレン基又はエチレン基を表し、またR
はそれぞれ独立して水酸基又は薬剤の残基を表し、nは
5〜1,000、mは1〜300、xは0〜300の整
数を示すが、xはmより小さく、Rの少なくとも1つは
薬剤の残基を表すものとする。) (6)薬剤の残基が、式2
【0007】
【化4】 である上記(5)記載の水溶性高分子化薬剤の製造法, (7)R1 がメチル基である上記(5)又は(6)記載
の水溶性高分子化薬剤の製造法, (8)R2 が炭素数2〜4のアルキレン基である上記
(5)、(6)又は(7)記載の水溶性高分子化薬剤の
製造法, に関する。
【0008】本発明によれば、高い薬理効果を持つ水溶
性高分子化薬剤を得ることができる。
【0009】以下、本発明について詳細に説明する。
【0010】親水性高分子構造部分の構造としては、例
えばポリエチレングリコール、ポリサッカライド、ポリ
アクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルピロリドン、キトサン等の構造が
挙げられるが、親水性高分子構造であれば特に限定され
ない。特に好ましい構造は、ポリエチレングリコール構
造である。
【0011】カルボキシル基を持つ高分子構造部分とし
ては、例えばポリアミノ酸、ポリアクリル酸、ポリメタ
クリル酸、ポリマレイン酸等の高分子カルボン酸の構造
が挙げられる。特に好ましい構造は、ポリグルタミン酸
やポリアスパラギン酸等の酸性ポリアミノ酸の構造であ
る。
【0012】カルボキシル基を持つ高分子構造部分に結
合させる薬剤としては、アドリアマイシン、ダウノマイ
シン、ピノルビン、メトトレキセート、マイトマイシン
C、エトポシド、シスプラチン等の抗癌剤及び抗菌剤、
抗ウイルス剤等、及びその誘導体が挙げられるがこれら
に限定されるものではない。
【0013】上記式1において、R2 は、水溶性高分子
化薬剤の水溶性を損なわない限り(好ましくは更にミセ
ル形成能を損なわない限り)、特に限定されず、親水性
高分子構造部分の末端にカルボキシル基を持つ高分子構
造部分を形成させる際、親水性高分子構造部分を構成す
ることになる化合物の末端を該形成に適した構造に変換
させるために使用した方法及び化合物に対応した構造を
とり、例えばエチレン基(−CH2 CH2 −)、プロピ
レン基(−CH(CH3 )CH2 −)、トリメチレン基
(−CH2 CH2 CH2 −)、ブチレン基(−CH2
H(CH3 )CH2 −等)等の炭素数2〜8、好ましく
は炭素数2〜4のアルキレン基等が挙げられるが特に限
定されない。
【0014】水溶性高分子化薬剤は、水溶性である限り
その分子量は特に限定されないが、好ましくは1,00
0〜100,000、特に好ましくは5,000〜5
0,000である。水溶性高分子化薬剤中の、親水性高
分子構造部分と側鎖に薬剤を結合せしめたカルボキシル
基を持つ高分子構造部分の割合は高分子化薬剤の水溶性
が保たれる限り特に限定されないが、好ましくは1:
0.1〜10(重量比)、特に好ましくは1:0.2〜
5(重量比)である。
【0015】前記式1の水溶性高分子化薬剤において、
1 は低級アルキル基を表すが、好ましいものはメチル
基である。また、nは5〜1,000であるが、好まし
くは15〜250であり、mは1〜300であるが、好
ましくは10〜100であり、xは0〜300である
が、好ましくは0〜100である。カルボキシル基を持
つ高分子構造の側鎖に結合させる薬剤の量は特に限定さ
れず、任意の結合量とすることが可能であるが、水溶性
高分子化薬剤中に含まれる上記側鎖に結合した薬剤の量
は、通常3〜80重量%であり、好ましくは5〜60重
量%である。しかしながら、高分子化薬剤の水溶性が損
なわれない限り、可能な限り多く結合させることになん
ら問題はない。
【0016】ブロック共重合体は種々の方法により製造
することができる。例えば、親水性高分子構造部分を構
成することになる化合物(例えば、ポリエチレングリコ
ール、ポリサッカライド、ポリアクリルアミド、ポリメ
タクリルアミド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピ
ロリドン、キトサンあるいはこれらの誘導体)もしくは
その末端を変性したものにカルボキシル基もしくは保護
基で保護されたカルボキシル基を有する高分子化合物を
反応させ、その後保護基を含むものは保護基を除去する
ことにより、又は親水性高分子構造部分を構成すること
になる化合物もしくはその末端を変性したものと重合性
カルボン酸もしくはその誘導体のモノマーを反応させ、
保護基を含むものは保護基を除去することによりブロッ
ク共重合体が得られる。
【0017】親水性高分子構造部分を構成することにな
る化合物の末端の変性は公知の方法によって行うことが
でき、例えば、水酸基をアミノ基に変換する方法として
エチレンイミン等を反応させる方法、アクリロニトリル
やメタクリロニトリル等にマイケル付加後ニトリル基を
還元しアミノ基に変換する方法、水酸基をハロゲン基に
置換した後エタノールアミン等のアルコールアミンを反
応する方法、水酸基を直接ニトリル基に変換後還元しア
ミノ基に変換する方法等で行うことができる。また、保
護基を除去する方法は、アルカリによる方法、酸による
方法及び還元法で可能である。アルカリ法で用いるアル
カリ性物質としては、カセイソーダ、カセイカリ、ヒド
ラジン、アンモニア等、通常のアルカリ性物質を用いる
ことができる。酸法で用いる酸性物質としては、トリフ
ルオロメタンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフル
オロ酢酸、酢酸、ギ酸、フッ化水素酸、臭化水素酸、塩
化水素酸等の通常の酸性物質を用いることができる。ま
た副反応を防止するため、アニソール、チオアニソー
ル、m−クレゾール、o−クレゾール等を加えることも
できる。還元法としては、接触還元法、接触水素移動還
元法等、一般的な方法を用いることができる。
【0018】このようにして得られるブロック共重合体
に、pHを8以下に保った溶液中で薬剤を反応させるこ
とにより水溶性高分子化薬剤が得られる。例えば式1の
水溶性高分子化薬剤を得るには、式1において全てのR
が水酸基であるブロック共重合体に薬剤を反応させれば
よい。ブロック共重合体にアミド結合で薬剤を結合させ
る際、ブロック共重合体と薬剤との反応は、縮合剤を使
用するカップリング法で行うことが好ましい。この際、
反応液のpHを8以下、好ましくは3〜8に調節する。
【0019】縮合剤としては、1−エチル−3−(3−
ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド(EDC)、
1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カル
ボジイミド塩酸塩(EDC.HCl)、ジシクロヘキシ
ルカルボジイミド(DCC)、カルボニルジイミダゾー
ル(CDI)、1−エトキシカルボニル−2−エトキシ
−1,2−ジヒドロキシキノリン(EEDQ)、ジフェ
ニルホスホリルアジド(DPPA)等が使用できる。縮
合剤は、薬剤に対して1〜10倍モル用いるのが好まし
く、特に1〜4倍モル用いるのが好ましい。この際、反
応を促進させるために、N−ヒドロキシサクシンイミド
(HONSu)、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール
(HOBt)、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−
2,3−ジカルボン酸イミド(HONB)等を共存させ
てもよく、これらを共存させる場合、これらは、薬剤に
対して0.2〜10倍モル用いるのが好ましく、特に
0.5〜2倍モル用いるのが好ましい。
【0020】薬剤の使用量は特に限定されず、ブロック
共重合体に結合させたい量用いればよいが、通常、ブロ
ック共重合体のカルボキシル基1当量に対し、0.1〜
2モル用いる。
【0021】反応は溶媒中で行うのが好ましく、溶媒と
しては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルスル
ホキシド、ジオキサン、テトラヒドロフラン、水、及び
それらの混合溶媒等種々のものが使用でき、特に限定さ
れない。溶媒の使用量は特に限定されないが、通常ブロ
ック共重合体に対し10〜500重量倍用いる。
【0022】反応は−10〜40℃で行うのが好まし
く、特に−5〜30℃で行うのが好ましい。反応は2〜
48時間行えば十分である。
【0023】以下に、ポリエチレングリコール誘導体由
来の親水性高分子構造部分とポリアスパラギン酸構造部
分とからなるブロック共重合体を用いて、アドリアマイ
シンをポリアスパラギン酸の側鎖に結合させた水溶性高
分子化薬剤を例にとり、その合成法を詳しく述べる。
【0024】この水溶性高分子化薬剤の合成は、以下の
反応式に示すごとく行うことができる。即ち、β−ベン
ジル−L−アスパルテート−N−カルボン酸無水物(B
LA−NCA)を、片末端にメトキシ基等のアルコキシ
基を有し、他の片末端に3−アミノプロピル基等を有す
るポリエチレングリコール(PEG−NH2 )(好まし
くは分子量250〜20,000)を開始剤として、ジ
メチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジオキサ
ン、クロロホルム、ジクロロメタン、テトラヒドロフラ
ン、アセトニトリル等の溶媒中で開環重合させ、ポリエ
チレングリコール−ポリ(β−ベンジル−L−アスパル
テート)ブロック共重合体(PEG−PBLA)を得、
次いでこのPEG−PBLAのベンジルエステルを加水
分解してポリエチレングリコール−ポリアスパラギン酸
ブロック共重合体(PEG−P(Asp.))を得る。
このPEG−P(Asp.)に抗癌剤のアドリアマイシ
ン塩酸塩を加え、pH8以下で縮合剤又は縮合剤とHO
NSu等を加えることにより、アドリアマイシンの1級
アミノ基とポリアスパラギン酸の側鎖カルボキシル基と
をアミド結合で結合させ、水溶性高分子化薬剤(抗癌
剤)(PEG−P(Asp.)ADR)を得る。
【0025】
【化5】 (式中、Rは水酸基あるいは式2
【0026】
【化6】 を表し、nは5〜1,000、mは1〜300、xは0
〜300の整数を示すが、xはmより小さく、Rの少な
くとも1つは、式(2)を表すものとする。) 本発明の水溶性高分子化薬剤は高いアドリアマイシン置
換率(ポリアスパラギン酸のカルボキシル基の数のう
ち、アドリアマイシンが結合したカルボキシル基の割
合)にもかかわらず良好な水溶性を有しており、凍結乾
燥したり濃縮してもその水溶性は保たれている。
【0027】この水溶性高分子化薬剤の抗癌活性は、表
1に示すように元のアドリアマイシン塩酸塩自体よりも
高いものである。しかもその高い抗癌活性はアドリアマ
イシンよりも少ない副作用の範囲で達成される。
【0028】本発明の水溶性高分子化薬剤は、一般的に
使用される種々の剤型、例えば固形剤、軟膏、液剤等の
形で使用しうるが、通常注射剤として使用され、その投
与量は、1週間当り1〜3回投与で、総量100〜1,
000mg/m2 /週程度である。
【0029】
【実施例】次に実施例、参考例により本発明を具体的に
説明する。
【0030】実施例1 β−ベンジル−L−アスパルテート−N−カルボン酸無
水物(BLA−NCA)5.7gをN,N′−ジメチル
ホルムアミド(DMF)20mlに溶解した。片末端メト
キシ基、片末端3−アミノプロピル基のポリエチレング
リコール(PEG−NH2 )(分子量5,100)をD
MF40mlに溶解し、その溶液をBLA−NCA溶液に
加えた。40時間後に反応混合物をイソプロピルエーテ
ル2リットルに滴下した。沈澱したポリマーを濾過で回
収し、イソプロピルエーテルで洗浄した後に真空乾燥し
てポリエチレングリコール−ポリ(β−ベンジル−L−
アスパルテート)ブロック共重合体(PEG−PBL
A)7.99g(収率92.1%)を得た。
【0031】PEG−PBLA7.0gを0.5N水酸
化ナトリウムに懸濁しながら室温でベンジルエステルを
加水分解した。コポリマーが溶解した後、酢酸でpHを
酸性とし、透析膜(分画分子量=1,000)を用いて
水中で透析した。膜内の溶液を凍結乾燥してポリエチレ
ングリコール−ポリアスパラギン酸ブロック共重合体
(PEG−P(Asp.))4.44g(収率79%)
を得た。
【0032】このPEG−P(Asp.)157mgを水
2.4mlに溶解した。アドリアマイシン塩酸塩300mg
をDMF24mlに懸濁し、氷冷下トリエチルアミン72
μlを加えた後PEG−P(Asp.)水溶液を加え
た。この混合溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルア
ミノプロピル)カルボジイミド(EDC)54μlを加
え、pH7〜8にて氷冷下4時間反応させた。その後p
Hを7〜8に調節しながらEDC54μlを追加し室温
で18時間反応させた。反応混合液を透析膜(分画分子
量=12,000)を用いて0.1M酢酸ナトリウム緩
衝液(pH4.5)中で3時間透析した。透析後、AD
VANTEC UK−50(分画分子量=50,00
0)の限外濾過膜で限外濾過して、未反応のアドリアマ
イシンやその他の低分子物質を除いた。水洗と濃縮を繰
り返し、アドリアマイシン換算で10mg/ml(紫外分光
光度計で485nmの吸収より算出)の水溶液21.2ml
を得た。
【0033】得られた水溶性高分子化抗癌剤(水溶性高
分子化薬剤)であるPEG−P(Asp.)ADRは前
記式1の構造を有し、R1 はメチル基、R2 はトリメチ
レン基、R3 はメチレン基を表す。n=115、m=2
0、x=4で、Rの一部は水酸基で残りは前記残基(式
2)である。アドリアマイシン含有率は57.4重量%
であるが良好な水溶性を示した。
【0034】実施例2 実施例1で得たポリエチレングリコール−ポリアスパラ
ギン酸ブロック共重合体(PEG−P(Asp.))2
09mgを水3.2mlに溶解した。アドリアマイシン塩酸
塩400mgをDMF32mlに懸濁し、氷冷下トリエチル
アミン96μlを加えた後、PEG−P(Asp.)水
溶液を加えた。この混合溶液にジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(DCC)279mgをpHを7〜8に調節しな
がら加え、氷冷下4時間反応させた後、室温で18時間
反応させた。反応混合液を透析膜(分画分子量=12,
000)を用いて0.1M酢酸ナトリウム緩衝液(pH
4.5)中で3時間透析した。透析後析出した沈澱を濾
過し、濾液をADVANTEC UK−50(分画分子
量=50,000)の限外濾過膜で限外濾過して、未反
応のアドリアマイシンやその他の低分子物質を除いた。
水洗と濃縮を繰り返し、アドリアマイシン換算で10mg
/ml(紫外分光光度計で485nmの吸収より算出)の水
溶液20.0mlを得た。
【0035】得られた水溶性高分子化抗癌剤であるPE
G−P(Asp.)ADRは前記式1の構造を有し、R
1 はメチル基、R2 はトリメチレン基、R3 はメチレン
基を表す。n=115、m=20、x=4で、Rの一部
は水酸基で、残りは前記残基(式2)である。アドリア
マイシン含有率は48.8重量%であるが良好な水溶性
を示した。
【0036】実施例3 実施例1で得たポリエチレングリコール−ポリアスパラ
ギン酸ブロック共重合体(PEG−P(Asp.))3
5.2mgを水0.4mlに溶解した。アドリアマイシン塩
酸塩58mgをDMF4mlに懸濁し、氷冷下トリエチルア
ミン14μlを加えた後PEG−P(Asp.)水溶液
を加えた。この混合溶液にジシクロヘキシルカルボジイ
ミド(DCC)41.2mg、N−ヒドロキシサクシンイ
ミド(HONSu)11.6mgをpHを7〜8に調節し
ながら加え、氷冷下4時間反応させた後、室温で18時
間反応させた。反応混合液を透析膜(分画分子量=1
2,000)を用いて0.1M酢酸ナトリウム緩衝液
(pH4.5)中で3時間透析した。透析後析出した沈
澱を濾過し濾液をADVANTEC UK−50(分画
分子量=50,000)の限外濾過膜で限外濾過して、
未反応のアドリアマイシンやその他の低分子物質を除い
た。水洗と濃縮を繰り返し、アドリアマイシン換算で1
0mg/ml(紫外分光光度計で485nmの吸収より算出)
の水溶液4.3mlを得た。
【0037】得られた水溶性高分子化抗癌剤であるPE
G−P(Asp.)ADRは前記式1の構造を有し、R
1 はメチル基、R2 はトリメチレン基、R3 はメチレン
基を表す。n=115、m=20、x=4で、Rの一部
は水酸基で残りは前記残基(式2)である。アドリアマ
イシン含有率は58.0重量%であるが良好な水溶性を
示した。
【0038】参考例1 CDF1メスのマウスの背側部皮下にマウス大腸癌Co
lon26細胞を移植し、腫瘍の体積が100mm3 前後
に達した時点から実施例1又は2で得られた水溶性高分
子化薬剤(抗癌剤)PEG−P(Asp.)ADR又は
アドリアマイシン塩酸塩(ADR)を4日間隔1回、計
3回静脈内に投与し、進行癌に対する効果を検討した。
各薬剤は生理食塩水に用時溶解して用いた。またPEG
−P(Asp.)ADRはADRに換算した投与量を用
いた。薬剤の抗腫瘍効果は、コントロールに対する各群
のメディアン生存日数の比T/C(%)と腫瘍増殖曲線
から判定した。結果を表1と図1に示す。図1から明ら
かなように、アドリアマイシン塩酸塩(ADR)を投与
した場合、移植した腫瘍の増殖抑制効果は認められるが
腫瘍の縮小はほとんど認められないのに対し、本発明の
水溶性高分子抗癌剤を投与した場合、移植した腫瘍が消
失した。
【0039】
【表1】 表1 マウス大腸癌Colon26に対する抗癌活性 サンプル 投与量 平均生存日数 T/C 腫瘍消失マウス (mg/kg) (%) 実施例1 25 60.2 233 2/3 50 60.2 233 2/3 100 17.2 67 0/3 実施例2 25 60.0 233 2/3 50 22.5 87 0/3 ADR 10 60.0 233 0/3 60日までの結果 無処置群の平均生存日数は、25.8日
【0040】
【発明の効果】本発明の方法で得られる水溶性高分子化
薬剤は、薬剤の結合量を多くしても良好な水溶性を有し
ている。しかもブロック共重合体に結合させていない抗
癌剤に比較して低い毒性の範囲で高い抗腫瘍効果を示す
ことより、本発明により極めて有用な医薬を提供できる
ものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】アドリアマイシン塩酸塩を投与した場合のマウ
ス大腸癌Colon26の腫瘍増殖曲線。
【図2】実施例1のPEG−P(Asp.)ADRを投
与した場合のマウス大腸癌Colon26の腫瘍増殖曲
線。
【図3】実施例2のPEG−P(Asp.)ADRを投
与した場合のマウス大腸癌Colon26の腫瘍増殖曲
線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 一則 千葉県柏市大室1083−4、柏ビレジ141 −9 (72)発明者 岡野 光夫 千葉県市川市国府台6−12−12 (72)発明者 ▲勢▼藤 隆 群馬県前橋市下川町45−3 (72)発明者 福島 重人 群馬県高崎市岩鼻町239 (72)発明者 浴本 久雄 東京都北区志茂2−11−1−803 (72)発明者 岡本 一也 東京都荒川区東尾久5−7−10−305 (56)参考文献 特開 平2−300133(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 47/48

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 親水性高分子構造部分と、カルボキシル
    基を持つ高分子構造部分とを有するブロック共重合体に
    アミド結合で薬剤を結合させるに際し、ブロック共重合
    体と薬剤との反応を、pHを7〜8に保った溶液中で行
    うことを特徴とする水溶性高分子化薬剤の製造法。
  2. 【請求項2】 親水性高分子構造部分がポリエチレング
    リコール構造を有する、請求項1記載の水溶性高分子化
    薬剤の製造法。
  3. 【請求項3】 カルボキシル基を持つ高分子構造部分が
    酸性ポリアミノ酸構造を有する請求項1又は2記載の水
    溶性高分子化薬剤の製造法。
  4. 【請求項4】 薬剤がアドリアマイシンである請求項
    1,2又は3記載の水溶性高分子化薬剤の製造法。
  5. 【請求項5】 水溶性高分子化薬剤が式1の構造を有す
    る請求項1記載の水溶性高分子化薬剤の製造法。 【化1】 (式中、Rは低級アルキル基を表し、Rは結合基を
    表し、Rはメチレン基又はエチレン基を表し、またR
    はそれぞれ独立して水酸基又は薬剤の残基を表し、nは
    5〜1,000、mは1〜300、xは0〜300の整
    数を示すが、xはmより小さく、Rの少なくとも1つは
    薬剤の残基を表すものとする。)
  6. 【請求項6】 薬剤の残基が、式2 【化2】 である請求項5記載の水溶性高分子化薬剤の製造法。
  7. 【請求項7】 Rがメチル基である請求項5又は6記
    載の水溶性高分子化薬剤の製造法。
  8. 【請求項8】 Rが炭素数2〜4のアルキレン基であ
    る請求項5,6又は7記載の水溶性高分子化薬剤の製造
    法。
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