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JP3039600B2 - 2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルの製造法 - Google Patents

2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルの製造法

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Publication number
JP3039600B2
JP3039600B2 JP6022382A JP2238294A JP3039600B2 JP 3039600 B2 JP3039600 B2 JP 3039600B2 JP 6022382 A JP6022382 A JP 6022382A JP 2238294 A JP2238294 A JP 2238294A JP 3039600 B2 JP3039600 B2 JP 3039600B2
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JP
Japan
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methanol
naphthalenedicarboxylate
reaction
dimethyl
pressure
Prior art date
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Application number
JP6022382A
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元信 伊藤
修二 尾崎
雅志 藪野
博 町田
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
Original Assignee
Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication date
Application filed by Mitsubishi Gas Chemical Co Inc filed Critical Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Publication of JPH07233123A publication Critical patent/JPH07233123A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高機能性ポリエステル
の原料として有用な2,6−ナフタレンジカルボン酸ジ
メチルを製造する方法に関するものであり、更に詳しく
は2,6−ナフタレンジカルボン酸をメタノールでエス
テル化して2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを
製造する方法において、未反応メタノールを回収すると
共に、高純度の2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチ
ルを回収する方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、2,6−ナフタレンジカルボン酸
(以後、2,6−NDCAと記す)をメタノールでエス
テル化して2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル
(以後、2,6−NDCMと記す)を製造する方法とし
ては、硫酸等の鉱酸を触媒とする方法(特公昭49−1
74号)、金属酸化物や塩等を触媒とする方法(特開昭
50−83360号、特開昭50−83361号、特開
昭51−8252号および特開昭51−48641
号)、無触媒下、メタノールの臨界温度以上で反応させ
る方法(特開昭50−95253号)等が知られてい
る。又、エステル化後の反応生成液からの各成分の回収
方法としては、エステル化反応生成液を冷却し、晶析に
より2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを回収し
た後、母液より未反応メタノールを回収する方法が一般
的である。 あるいは又、エステル化反応生成液より、
未反応メタノールを蒸留により回収した後、蒸留又は晶
析により2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを回
収する方法が一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】2,6−NDCAをメ
タノールでエステル化して2,6−NDCMを製造する
場合には、2,6−NDCAがメタノールに溶解し難く
反応速度が極めて遅いこと、及び平衡論的な観点からも
メタノールは一般に過剰に使用される。一般的には、高
温、高圧下、過剰のメタノールを液相に保ちながら、N
DCAを反応させる。次に、エステル化後の反応生成液
から目的物の2,6−NDCMの分離回収を行うと共
に、未反応メタノールも反応に再使用するために分離回
収される。常識的には、反応生成液を蒸留操作にかけ
て、先ず沸点の低い未反応メタノールを分離回収し、次
いで生成水を除去し、その後、2,6−NDCMを分離
回収する方法が採られる。 当初この方法で検討したと
ころ、反応生成液をそのままメタノール回収のための蒸
留操作にかけた場合には、蒸留塔内のフラッデングや更
には閉塞が起こり、長時間にわたる安定的な運転ができ
ないと云う事態に至ることが判明した。 そこでメタノ
ール回収の蒸留塔の形式や操作等について種々の検討を
行ったが、充填塔、シェッドトレー、ダウンカマー無し
の多孔板トレー等では、いずれも工業的に満足されるも
のではなかった。
【0004】本発明者らは、2,6−NDCAのエステ
ル化反応生成液からの未反応メタノールの蒸留による回
収に係る上述の如き問題を解消すべく種々の検討を行っ
た。当該反応生成液には、目的物の2,6−NDCMや
余剰メタノール、及び生成水の他に、未反応の2,6−
NDCAやエステル化中間体、及び種々の副生物や不純
物が含まれている。 種々の副生物にはエステル化反応
で生じたものに加えて、原料の2,6−NDCAに起因
するものも含まれている。 即ち、一般的に2,6−N
DCAは、ジアルキルナフタレンの酸化によって得られ
るものであるが、このときの種々の副生物も程度の差は
あるものの原料2,6−NDCAには含まれている。こ
のような反応生成液をそのままメタノール蒸留塔にかけ
た場合には、最終的に蒸留塔内の閉塞等の問題が起こる
が、これは塔内にメタノールに難溶の物質が付着蓄積す
ることに起因するものであること、及びこの物質は主と
して2,6−NDCMであり、その他の芳香族酸類及び
重合物も含まれること等が判明した。これらの原因物質
は、メタノール蒸留時に微量づつではあるが同伴して塔
内に付着蓄積することも分かった。特に2,6−NDC
M分については、メタノールの沸点が低いために、蒸留
時の塔内温度が低くなり、2,6−NDCMの溶解度が
小さくなるため析出し、付着蓄積するものと考えられ
る。
【0005】次に、発明者らはエステル化反応生成液に
ついて、先ず目的物の2,6−NDCMを晶析により分
離回収し、その母液について未反応メタノールの蒸留に
よる回収を試みた。 しかしながら、蒸留塔の運転可能
な時間は長くなる傾向にはあったが、やはり同様な問題
を回避できないことが分かった。この原因は、当該母液
中にはメタノール及び生成水の他に、溶解分の2,6−
NDCMや各種副生物が含まれており、上述した如くメ
タノール蒸留時に塔内に付着蓄積してくることによるも
のであった。 そこで発明者らは、当該メタノールを蒸
留するに当り、予めアルカリ処理することにより、付着
成分である2,6−NDCMやその他各種芳香族酸類を
鹸化させる方法を見出した。 これにより、メタノール
蒸留塔ボトムからこれら鹸化物を水溶液として分離する
ことにより、安定的にメタノールを蒸留により回収でき
るようになった。しかしながらこの方法には、メタノー
ル蒸留塔のボトム排水には各種不純物等が集中している
ため、排水のBOD、即ち生物化学的酸素要求量が極め
て大きい云う欠点があり、工業プロセスとしてはその処
理設備である活性汚泥装置への負荷が増大してしまうの
で好ましくない。
【0006】
【課題を解決しようとする手段】本発明者らは、この問
題を完全に解消する為に鋭意検討を重ねた結果、2,6
−NDCAをメタノールでエステル化して2,6−ND
CMを製造するに際し、加圧下、加熱下において2,6
−NDCMを溶媒とし、溶融状態又は一部スラリー状態
となした2,6−NDCAにメタノールを供給して、同
時に未反応メタノールは、気相のまま系外抜きをしなが
ら反応させるエステル化反応を行い、更に反応後に系内
を落圧し反応液中に残っているメタノールを蒸発させて
系外にパージを行い、これにより未反応メタノールを回
収した後、生成液を蒸留することにより、不純物の殆ん
どを活性汚泥装置の負荷とすることなく蒸留釜残として
分離する方法で粗2,6−NDCMを回収することがで
き、次いで有機溶媒を用いた再結晶を行うことにより、
高純度の2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを回
収できることを見出した。又、メタノールを液相に保っ
たままエステル化反応を行い、反応後に系内を落圧し未
反応メタノールを蒸発回収し、次に生成液を上記と同様
の操作を行う方法によっても高純度の2,6−NDCM
を回収できることも見出した。すなわち発明者らは、
2,6−NDCMの過剰メタノールによるエステル化反
応において、上述の如き、未反応メタノールの回収方法
と、粗2,6−NDCMの再結晶法を組み合わせること
により、高品質の2,6−NDCMを製造し得る工業的
に有利な方法を見出し、本発明を完成させることができ
た。
【0007】即ち本発明は、2,6−ナフタレンジカル
ボン酸とメタノールのエステル化反応により2,6−ナ
フタレンジカルボン酸ジメチルを製造するに際し、 (1)加圧下、加熱下において溶融状態又は一部スラリ
ー状態となした2,6−ナフタレンジカルボン酸にメタ
ノールを供給してエステル化反応を行った後、冷却する
ことなく反応系内を落圧し、生成液中に含まれる未反応
メタノールを蒸気として系外にパージする工程A、 (2)系外にパージされた未反応メタノールを蒸留によ
り同伴している反応生成水および2,6−ナフタレンジ
カルボン酸ジメチルを分離し、回収されたメタノールを
工程Aに循環する工程B、 (3)工程Aで残留した反応生成液および工程Bで分離
された2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを蒸留
して粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを回収
する工程C、および (4)有機溶媒を用いて工程Cで回収された粗2,6−
ナフタレンジカルボン酸ジメチルを再結晶する工程Dを
有することを特徴とする2,6−ナフタレンジカルボン
酸ジメチルの製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の方法では、工程Aにおい
て量論よりも過剰のメタノール蒸気を連続的に反応器へ
供給し、未反応メタノールは蒸気として系外に抜きなが
らエステル化反応を行い、反応液の一部を系外に抜き出
し、落圧して未反応メタノールを蒸気として系外にパー
ジすることが好ましく、これにより高収率で2,6−N
DCMが得られると共に未反応メタノールを効率よく回
収できる。以下、その2段回収方法による2,6−ND
CMの製造法について説明する。
【0009】1)工程Aのエステル化反応においては、
2,6−NDCMを溶媒とし2,6−NDCAはスラリ
ー状にしておく。このスラリー状のNDCAのNDCM
溶液中へ、気相のメタノールを通過させて反応させる。
NDCMは、NDCA1重量部に対して1〜3重量部が
よく、これ以上のNDCMを用いても反応器が大きくな
るのみで効果はない。 メタノールは、NDCAに対し
2〜6重量部を予め加熱蒸発して吹き込む。 メタノー
ルが多い程、反応速度は促進されるが、これ以上吹き込
んでも効果は小さい。
【0010】2)エステル化反応における圧力は、10
〜30 kg/cm2 G であり、反応温度は200〜320℃
である。反応圧力は、低すぎると反応液相中のメタノー
ル含量が低くなり、反応速度は低下する。又、高すぎる
と反応液中の副生水分が高くなり、平衡的に逆反応が増
え反応率は低下する。反応温度は、2,6−NDCMの
融点以上で高い方がよいが、高すぎると製品2,6−N
DCMの着色等の問題が生ずる。メタノールは、反応温
度と同じ温度に予熱して吹き込むのがよい。 メタノー
ルを低温で吹き込むと、局部的なNDCMの固化が起こ
り易く好ましくない。
【0011】3)エステル化反応後、反応液は大気圧〜
2 kg/cm2 G に落圧し、反応液中に含まれるメタノー
ル、及び水等をフラッシュ蒸発させる。 これ以上高圧
にすると、フラッシュ後の粗2,6−NDCMを蒸留す
る場合に、蒸留塔内で非凝縮メタノール等となり蒸留ベ
ントコンデンサーの負荷となる。ここでフラッシュする
メタノール等は、エステル化反応で反応液を通過後のメ
タノール蒸気と合流させる。
【0012】4)工程B(メタノール回収系)では、エ
ステル化反応で反応液を通過した未反応メタノール及び
反応後液をフラッシュさせたメタノール蒸気は合流さ
せ、蒸気のままメタノール蒸留塔へ供給して同伴してい
る反応生成水を分離する。又、同伴している2,6−N
DCMも分離する。これにより、回収メタノールは再び
エステル化原料として使用し、2,6−NDCMは粗N
DCMとして、反応液と混合する。
【0013】5)以上の操作は、回分方法でも連続法の
どちらでも構わないが、加圧操作及び常圧〜2 kg/cm2
G の低圧操作の組み合わせとなるので、連続法とするの
が好ましい。連続法の場合、反応生成液は制御弁により
連続的に常圧〜2 kg/cm2 G のフラッシュ槽へ抜き出
し、フラッシュ槽のベントを反応器の圧力制御弁の出口
と接続するのがよい。この操作法を採ることにより、反
応生成液中の残留メタノール量を容易に0.1%以下と
することができる。
【0014】6)次に工程Cで反応液を蒸留し、不純物
等を釜残として分離する。これにより、不純物を排水と
して分離するのではなく、燃料としても利用可能な高融
点の溶融物として分離することができる。運転は、減圧
蒸留で10〜20mmHgとし、ボトム温度は230〜
260℃で行う。ボトム温度をこれ以上高くすること
は、エステルの分解、留出2,6−NDCMの酸価の上
昇を起こすので好ましくない。
【0015】7)次に工程Dにおいて、留出2,6−N
DCMを更に精製する為に、再結晶法を用いる。再結晶
の為の有機溶媒はメタノール、及び又は芳香族炭化水素
である。これらは粗2,6−NDCM及び不燃物を容易
に溶解し、且つ冷却した場合の2,6−NDCMの溶解
度が低く、不純物を選択的に抽出するものがよく、例え
ばメタノール、トルエン、キシレン各異性体、トリメチ
ルベンゼンがよい。 これらの溶媒の品質は、通常のJ
IS品で充分で、繰り返し使用に際しても 通常の蒸留
処理をして抽出物を缶出としてカットしたもので充分で
ある。溶媒は、加熱下において粗2,6−NDCMを完
全に溶解するに足る量を使用する。しかし多過ぎると、
晶出の際の溶媒中への溶解ロスが多くなるので好ましく
ない。 この点から上記溶媒の中でも、特にキシレンが
優れている。 即ち、キシレンの沸点は140℃前後と
高めの為、少ない使用量でも充分に粗2,6−NDCM
を溶解できる利点がある。また、晶出の方法としては冷
却晶出を用いるのがよく、この場合、ジャケット等を介
しての間接冷却、又は減圧下蒸発冷却を用いる。 この
場合にもキシレンは、深冷することなく2,6−NDC
Mを高回収率で晶出できるので好ましい。又晶出してく
る2,6−NDCMは、キシレンでは粒径が大きいのに
対し、例えばメタノールでは微細結晶になるなど、次工
程の固液分離操作上も、キシレンが好ましい。
【0016】8)工程Dの再結晶法で晶出した2,6−
NDCMは、分離し乾燥する。結晶の分離操作には、例
えば遠心濾過機、スクリュー付き遠心沈降機、回転ドラ
ム型濾過機、ベルト型濾過機などが使用され、乾燥に
は、間接加熱型ドライヤー、スプレードライヤーなどが
使用される。特に乾燥は、間接加熱型で行うのが好まし
く、加熱面のセルフクリーニング機能をもつものが加熱
面の更新や結晶の付着防止の面から最適である。
【0017】9)上記1〜8の方法により、未反応メタ
ノールが効率良く回収され、目的とする高純度の2,6
−NDCMを高収率で得ることができる。また本発明に
おいてエステル化反応による生成水は工程Bで分離さ
れ、排水中のBOD等が著しく削減されることから、活
性汚泥装置への負荷が著しく削減される。
【0018】
【実施例】次に、実施例及び比較例により本発明につい
て更に説明する。尚、本発明はこれらの実施例により制
限されるものではない。
【0019】実施例−1(工程A〜C) 内容積200L攪拌機付きのリアクター2基を直列に用
い、2,6−NDCA7Kg/H、2,6−NDCM2
1Kg/Hで供給し、この液相中へメタノール蒸気を2
0Kg/Hで供給した。 反応温度は285℃、圧力1
5 kg/cm2 G でメタノール蒸気は285℃で行った。反
応液を通過して出てくる未反応メタノールは、圧力制御
弁を通してメタノール回収系で捕集した。 一方、反応
液は液面制御弁を通して常圧の受器へ抜き出した。当受
器では反応液に含まれる少量のメタノールが蒸発し、液
温は250℃に低下した。この液を分析したところ、液
中のメタノール含量は150ppmであった。 更に、
この反応液を蒸留し低沸及び高沸をカットした。留出率
90%にして得られた2,6−NDCMは純度99.0
%であった。メタノール回収系では、蒸留塔を用い缶出
液として水を分離した。 缶出中には、少量の2,6−
NDCM結晶が含まれていたが、濾過器で分離した水を
分析したところ、含まれている有機物はメタノールのみ
であり、TOD計では90ppmとなり活性汚泥処理設
備への負荷は小さいものであった。
【0020】実施例−2 内容積200L、攪拌機付きのリアクターに2,6−N
DCA21Kg、メタノール125Kgを仕込み、回分
式に285℃で2時間反応させた。加熱はジャケットに
熱媒を循環し、反応圧力は圧力制御弁により45 kg/cm
2G に維持した。 この後、圧力制御弁を徐々に増開
し、大気圧迄降圧した。この時蒸発する未反応メタノー
ルは、圧力制御弁を通してメタノール回収設備で処理し
た。 又、メタノールの蒸発に伴い反応温度が低下する
ので、リアクターのジャケットに熱媒を循環し、反応液
温度を250℃に維持した。 この液を分析したとこ
ろ、液中のメタノール含量は160ppmであった。
更にこの反応液を蒸留し、低沸及び高沸をカットした。
留出率90%にして得られた2,6−NDCMは純度9
8.9%であった。メタノール回収系では、ダウンカマ
ー無しの多孔板タイプの蒸留塔を用い缶出液として水を
分離した。 缶出中には、少量の2,6−NDCM結晶
が含まれていたが、濾過機で分離した。 濾過水を分析
したところ、含まれている有機物はメタノールのみであ
り、TOD測定では90ppmとなり活性汚泥処理設備
への負荷は小さいものであった。
【0021】比較例−1 内容積200L攪拌機付きのリアクターに2,6−ND
CA21kg、メタノール125kgを仕込み、回分式
に285℃で2時間反応させた。加熱はジャケットに熱
媒を循環し、反応圧力は圧力制御弁により45 kg/cm2
G に維持した。その後、循環熱媒を冷却し、反応液を4
0℃迄冷却した。この時リアクターの圧力が徐々に降下
し、40℃となった時点でも約4 kg/cm2 G の圧力を示
していたが、圧力制御弁を徐々に開いて、常圧まで降圧
した。反応液中には、2,6−NDCAが晶出しスラリ
ー状となっているが、これをを濾過器で分離し、結晶は
乾燥させた。この結晶を分析すると、2,6−NDCM
純度96%であった。これを蒸留し留出率90%にして
得られた2,6−NDCM純度は99.85%であっ
た。先の濾過器で分離した母液は、メタノール蒸留塔に
供給し、メタノールを回収した。 この時母液に苛性ソ
ーダを加え、PHを13にして約1時間攪拌した。その
後、蒸留塔で留出させ、水及び不純物を缶出させた。
この場合、缶出水のTODは50,000ppmと高
く、活性汚泥処理設備への負荷は非常にが大きいもので
あった。
【0022】実施例−3(工程D) 実施例−1及び実施例−2で得られた2,6−NDCM
を重量比1対1の割合で混合し、6倍量のキシレンに溶
解させた。 溶解温度は120℃、圧力は常圧で行っ
た。その後、40℃迄蒸発冷却し、2,6−NDCMを
晶出分離した。得られた結晶を乾燥し分析したところ、
2,6−NDCM純度99.99%であった。色値は、
APHA43、酸価は0.004mgKOH/gであっ
た。
【0023】実施例−4 比較例−1で、蒸留して得られた純度99.85%の
2,6−NDCMを0.5Kgと、予め蒸留し精製した
キシレン3Kgとを混合し、攪拌機及びジャケット付き
のSUS製オートクレープにて昇温、溶解させた。12
0℃で30分間維持した後、40℃迄冷却し2,6−N
DCMを再結晶させた。 これの結晶を濾過器で分離
し、N2 雰囲気下で乾燥させた。この結晶をN2 雰囲気
下で溶解し色値を測定したところ、APHAは42、酸
価は0.004であり、品質的に充分満足の行くもので
あった。
【0024】比較例−2 比較例−1で得られた反応液晶析分離後の結晶の一部
0.5Kgと、予め蒸留し精製したキシレン3Kgを混
合し、実施例−4と同じ方法で再結晶精製し、色価を測
定した。 得られた2,6−NDCMの色価はAPHA
60であり、品質的には不適合と評価された。そこで、
ここで得られ結晶0.2Kgとキシレン1.2Kgを用
い、同様の再結晶処理を行ったところ、得られた結晶の
色価はAPHA55、酸価は1.1mgKOH/gであ
った。 次に、更にこの結晶0.15Kgとキシレン
0.9Kgを用い、同様の再結晶処理を行った。 その
結果、得られた色価はAPHA55、色価は0.8mg
KOH/gであり改善は見られなかった。
【0025】参考例−1 比較例−2で得られた色価APHA60の2,6−ND
CM0.5Kgを、オルダショー蒸留塔で蒸留し、留出
率90%の留出2,6−NDCMを得た。これの内の
0.3Kgとキシレン1.8Kgを、実施例−4と同じ
方法で再結晶精製し、品質を評価した。 その結果、得
られた色価はAPHA40、酸価は0.005mgKO
H/gとなり、充分満足の行くものであった。
【0026】実施例−5 実施例−1で得られた蒸留2,6−NDCM(純度9
9.0%)0.5Kgを予め蒸留し精製したキシレン3
Kgと混ぜ、実施例−4と同様に再結し、更にこの再結
2,6−NDCM0.2Kgを同じくキシレン1.2K
gと混ぜ、同様の再結晶精製を行った。ここで得られた
2,6−NDCMの色価はAPHA40、酸価は0.0
04mgKOH/gとなり、品質的に満足の行くもので
あった。
【0027】比較例−3 実施例−1において2,6−NDCMを蒸留前に0.5
Kgを分取し、これを実施例−4と同様の方法で、キシ
レンを溶媒にして3回の再結晶精製を繰り返した。この
結果、最終的に得られた2,6−NDCMの色価はAP
HA60、酸価は1.2mgKOH/gとなり、品質的
には不適合であった。
【0028】
【発明の効果】以上の実施例からも明らかなように、本
発明の方法により、2,6−NDCAをメタノールでエ
ステル化し、未反応メタノールを回収することにより、
高純度の2,6−NDCMを回収しうる効率的な工業的
なプロセスが構築される共に、排水処理の活性汚泥設備
への負荷が著しく削減され、その工業的意義は極めて大
きい。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−111055(JP,A) 特開 昭50−116461(JP,A) 特開 昭48−14656(JP,A) 特開 平5−339210(JP,A) 特開 平7−215916(JP,A) 特公 昭46−9697(JP,B1) 特表 平5−508870(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07C 69/76 C07C 67/08 C07C 67/52 C07C 67/54 CAPLUS(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2,6−ナフタレンジカルボン酸とメタノ
    ールのエステル化反応により2,6−ナフタレンジカル
    ボン酸ジメチルを製造するに際し、 (1)加圧下、加熱下において溶融状態又は一部スラリ
    ー状態となした2,6−ナフタレンジカルボン酸にメタ
    ノールを供給してエステル化反応を行った後、反応系を
    落圧し、生成液中に含まれる未反応メタノールを蒸気と
    して系外にパージする工程A、 (2)系外にパージされた未反応メタノールを蒸留によ
    り同伴している反応生成水および2,6−ナフタレンジ
    カルボン酸ジメチルを分離し、回収されたメタノールを
    工程Aに循環する工程B、 (3)工程Aで残留した反応生成液および工程Bで分離
    された2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを蒸留
    して粗2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルを回収
    する工程C、および (4)有機溶媒を用いて工程Cで回収された粗2,6−
    ナフタレンジカルボン酸ジメチルを再結晶する工程Dを
    有することを特徴とする2,6−ナフタレンジカルボン
    酸ジメチルの製造方法。
  2. 【請求項2】工程Aにおいて量論よりも過剰のメタノー
    ルを連続的に反応器へ供給し、未反応メタノールは蒸気
    として系外に抜きながらエステル化反応を行い、反応液
    の一部を系外に抜き出し落圧して未反応メタノールを蒸
    気として系外にパージする請求項1に記載の2,6−ナ
    フタレンジカルボン酸ジメチルの製造方法。
  3. 【請求項3】工程Aにおいてメタノールを液相に保った
    ままエステル化反応を行った後、反応系を落圧して未反
    応メタノールを蒸気として系外にパージする請求項1ま
    たは請求項2に記載の2,6−ナフタレンジカルボン酸
    ジメチルの製造方法。
  4. 【請求項4】工程Aのエステル化反応における圧力が1
    0〜30 kg/cm2 G であり、反応温度が100〜300
    ℃である請求項1〜3に記載の2,6−ナフタレンジカ
    ルボン酸ジメチルの製造方法。
  5. 【請求項5】工程Aから系外にパージされる未反応メタ
    ノールの圧力が、大気圧〜2 kg/cm2 G である請求項1
    〜4に記載の2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル
    の製造方法。
  6. 【請求項6】工程Dで再結晶するための有機溶媒が、メ
    タノール及び/又は芳香族炭化水素である請求項1〜5
    に記載の2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルの製
    造方法。
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