JP3018683B2 - 鉛を含有するセラミックスの製造方法 - Google Patents
鉛を含有するセラミックスの製造方法Info
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Description
スの製造方法に関し、特に鉛を含有するPZT(チタン
酸ジルコン酸鉛)、PT(チタン酸鉛)系セラミックス
等の焼成工程において、セラミックスに発生する反りを
低減し、バインダーの飛散を容易にし、ワレ不良の少な
い、鉛系セラミックスで発生し易いPbOの蒸発や、焼
成したセラミックスの特性ばらつきを抑えるために、焼
成中の鉛の雰囲気を制御した鉛を含有するセラミックス
の製造方法に関する。
場合に、一般に焼結体には反りが発生する。これを低減
するためにセラミックス成形体と同じ組成のセラミック
スの板を、積み上げたセラミックス成形体の上下どちら
か、もしくは両方に配置していた。このセラミックス板
はセッターと呼ばれているが、このセッターはラップ等
によって反りを極力少なくし、この面精度により焼成時
のセラミックスの成形体の反りを低減させている。この
反り低減のメカニズムは次の通りである。上側に配置さ
れたセッターはその重量で、セラミックスが押さえつけ
られ、そりが少なくなる。下側に配置されたセッターは
セラミックスが、焼成時に高温下で柔らかくなり成形体
の自重でセッターの面にそって変形することにより、成
形体独自の反りがなくなる。PbOの雰囲気に起因す
る、セラミックスの特性ばらつきの対策としては、白金
もしくはマグネシア、アルミナ等の密閉容器中でPbO
の雰囲気が飛散しないようにして焼成している。
ば、セラミックスの鉛の蒸発は一応押さえることはでき
るが、複数のセラミックスの板を積み上げて焼成する場
合には、積み段数間の特性ばらつきが発生し焼成ロット
内のばらつきを大きくしていた。すなわち重いPbOの
雰囲気は、焼成容器の底に集まり積み段が下のセラミッ
クスほど、濃い鉛雰囲気で焼成されて特性ばらつきの原
因になっていた。また、特に鉛が蒸発し易い組成のセラ
ミックスでは、密閉容器で焼成しても鉛が蒸発し特性が
劣化する問題があった。このような場合には鉛雰囲気を
放出するPbOの粉末等を焼成匣の中にいれて焼成を行
っている。この場合にも上記の鉛雰囲気の、高さ方向の
濃度勾配に起因する特性ばらつきが発生し、問題になっ
ていた。以上のような問題は、特にセラミックフィルタ
ーやセラミック発振子のように、0.5%以下の音速ば
らつきが問題になるような圧電体セラミックスでは特に
重要である。また、従来の方法ではバインダーを含有す
る成形体の上下をセラミックス板で挟んでしまうため、
バインダーが飛散しにくくなり、一部残留したバインダ
ーによってセラミックスが還元されたり、特性が低下し
たりする問題点があった。さらに、セッターは焼成工程
において何度も使用するため、セッター自体にそりが発
生するようになる問題があり、この問題の解決のために
セッターの厚さはある程度厚くして、そりを発生しにく
くしている。ところがこれに付随してセッターの重量が
重くなりすぎ、セラミックスの焼成過程において成形体
にワレが発生するという問題点があった。
鑑みてなされたもので、セラミックスに焼結工程で発生
する反りを低減し、同時にバインダーの飛散を容易に
し、ワレ不良を少なくし、特性のばらつきを少なくする
鉛を含有するセラミックスの製造方法を提供することを
目的としている。
るセラミックスの成形体を1枚以上積み上げて焼結する
工程を有する鉛を含有するセラミックスの製造方法にお
いて、焼結工程を積み上げた前記成形体の上、下又は成
形体の間の少なくとも1個所に、板状のセッターを配置
して行い、該セッターの組成は鉛の重量比が化学量論比
と一致していないことを特徴とする。セッターの表面粗
さが5μm 以上であるか、または5%以上の気孔率であ
ることが好ましい。
よりも減少させることにより、セッターが匣の中の鉛雰
囲気を減少させることができる。またセッターの鉛の重
量比を化学量論比よりも増加させることにより、セッタ
ーから酸化鉛の雰囲気を意図的に放出することが可能と
なり、焼成時の鉛雰囲気のコントロールが可能となる。
セッターの気孔率を5%以上とし、セッターの層内にポ
アを形成することにより、焼成過程においてセラミック
スの成形体に含まれる有機バインダーの分解ガスが、ポ
アを通じて飛散することが可能となる。多孔質のセッタ
ーにすることにより、セッターの密度は小さくなりセッ
ターの重量は低減できる。これによりセラミックス焼成
時に成形体にかかる加重を低減することができる。ま
た、表面粗さを粗くしても、気孔率の大きいのと同様の
効果が得られる。
PZT系圧電体セラミックスの製造に適用した例を以下
に説明する。実施例1 セッターを、図1に示す鉛を含有するセラミックスの製
造方法の工程に従って作製する。セッターは作成しよう
とする圧電体セラミックスと同一組成系とし、Pb
X (Ti0.48Zr0.52)O3 +1.0wt%Nb2 O5
で表される組成になるように、PbO,TiO2 ,Zr
O2 ,Nb2 O5をそれぞれ秤量し、ボールミルで湿式
混合した(工程a)。ここで鉛量Xは1.01や0.9
9のように化学量論比からずれた組成になるようにそれ
ぞれ秤量した。得られたスラリーを脱水し電気炉中で9
00℃で仮焼し(工程b)、仮焼粉末とポリビニルアル
コール(PVA)系のバインダーを圧電体の仮焼粉末に
対して5wt%と、粒度50μmのポリメタアクリル酸
メチル(PMMA)系のバインダーを圧電体の仮焼粉末
に対し3〜20wt%加えボールミルで湿式混合した
(工程c)。混合したスラリーはスプレードライヤーに
よって乾燥・造粒した(工程d)。得られたスプレー粉
末をプレス成形によって薄板状に成形した(工程e)。
成形圧力は1ton/ cm2、外形寸法は35mm×35mm×厚
さ2.5mmである。この成形体を電気炉中で1200〜
1250℃の温度で焼成し(工程f)、気孔率5〜60
%の多孔質焼結体を得た。この多孔質焼結体をセッター
として使うために、#400の研磨粉を用いてラップし
平面度を出した。
方法の図1に示す製造工程に従って成形体を作製する。
焼成しようとする圧電体セラミックスは、PbX (Ti
0.48Zr0.52)O3 +1.0wt%Nb2 O5 で表され
る組成となるようにPbO,TiO2 ,ZrO2 ,Nb
2 O5 をそれぞれ秤量し混合し(工程a)、上記セッタ
ーの作製と同様に仮焼する(工程b)。この仮焼粉末を
PMMA系のバインダーを使用しない以外は、セッター
の作製と同様の操作手順により、バインダーと混合し
(工程c)、造粒し(工程d)、1ton/cm2 の圧力でプ
レス成形し(工程e)、25mm×25mm×厚さ0.8mm
の寸法の成形体にした。この成形体の焼成は、図2に示
すように、成形体1の上下に、セッター2,2を配置
し、マグネシア製の匣に入れ、1200〜1250℃で
行った(工程f)。この組成のセラミックスでは上側の
セッターを鉛過剰にし、下側のセッターの鉛を減少させ
た方がばらつきを小さくすることができた。こうして得
られた焼成体についてワレ不良率、電気機械結合係数
(Kp)(%)、誘電率について試験した結果を表1に
示した。なお表1に従来例として、焼成しようとするP
ZTと同一組成のセッターを用いて焼成した結果も5欄
に合わせて示した。
%Nb2 O5 で表される組成に適用した以外は実施例1
と同様にして工程a〜fにより、セッター及び成形体を
成形し、焼成し、試験した。この組成はPZT系のジル
コン酸鉛に近い組成で、極めて鉛の蒸発が発生しやすい
組成である。
に、上下のセッターとも鉛過剰の方がばらつきが少なく
なった。なお、上記実施例では圧電体であるPZTで説
明したが、PZT系以外の圧電体、又は圧電体以外の誘
電体や、絶縁体、磁性体その他の構造用セラミックス等
で鉛を含有するセラミックスに適用してもよい。また、
焼成時に鉛を過剰にしたセッターを使用するか、減少し
たセッターを使用するかは、焼成しようとするセラミッ
クスの組成や、匣の密閉度、匣内の対流等によって最適
なものを選ぶ。また、ポアをセッター中に形成する方法
は、樹脂の粉末を混合するだけでなく、有機バインダー
の混合比を多くしたり、発泡性の薬剤を混合して成形す
る等の方法でもよい。また成形方法も実施例ではスプレ
ードライヤーによる造粒粉をプレスする例を示したが、
ドクターブレード法や引き上げ成形法等のシート工法、
押し出し成形やインジェクション成形、鋳込み成形等の
成形方法において、上記の焼成後ポアを作る物質を混入
させてもよい。さらにポアを作る混入物質は、実施例で
はスラリー中に混合して造粒したが、造粒粉に乾式で樹
脂粉を混合する工法をとってもよい。また、上記実施例
では単板のセラミックスで説明したが、内部電極を含む
積層体では特にバインダーが飛散しにくく、バインダー
の残留が問題になる場合が多いが、本発明は積層セラミ
ックスの焼成においても有効である。
量論比から減少することにより、セッターで鉛雰囲気を
吸収させることが可能になる。また鉛量を化学量論比か
ら増加することにより、セッターから鉛雰囲気を放出さ
せることが可能になる。これによって焼成時の匣内の雰
囲気コントロールを、セッターによって行うことが可能
になり、同時に反りの低減も実現することが可能にな
る。さらに匣内の雰囲気コントロールは、どの鉛量のセ
ッターをどの位置に配置するかによって、面内だけでな
く高さ方向にも雰囲気濃度のコントロールが可能にな
り、きわめて特性ばらつきが小さいセラミックスを製造
することが可能である。またバインダーの分解ガスがス
ムーズにポアを通じて飛散するため、本発明により焼成
したセラミックスは、バインダーの残留にともなうセラ
ミックスの劣化や還元をなくすことができる。また、セ
ッターの重量の低減に伴い、セラミックスのワレ不良も
減少させることができる。
説明する図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 鉛を含有するセラミックスの成形体を1
枚以上積み上げて焼結する工程を有する鉛を含有するセ
ラミックスの製造方法において、焼結工程を積み上げた
前記成形体の上、下又は成形体の間の少なくとも1個所
に、板状のセッターを配置して行い、該セッターの組成
は鉛の重量比が化学量論比と一致していないことを特徴
とするセラミックスの製造方法。 - 【請求項2】 鉛を含有する前記セラミックスは、内部
電極を有する積層体であることを特徴とする請求項1記
載のセラミックスの製造方法。 - 【請求項3】 前記セッターの表面粗さが5μm 以上で
ある請求項1または請求項2記載のセラミックスの製造
方法。 - 【請求項4】 前記セッターは5%以上の気孔率である
請求項1または請求項2記載の鉛を含有するセラミック
スの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31834091A JP3018683B2 (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 鉛を含有するセラミックスの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP31834091A JP3018683B2 (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 鉛を含有するセラミックスの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05124872A JPH05124872A (ja) | 1993-05-21 |
| JP3018683B2 true JP3018683B2 (ja) | 2000-03-13 |
Family
ID=18098077
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP31834091A Expired - Lifetime JP3018683B2 (ja) | 1991-11-05 | 1991-11-05 | 鉛を含有するセラミックスの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3018683B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10235253B4 (de) | 2001-08-02 | 2015-04-23 | Nippon Soken, Inc. | Verfahren zur Herstellung von Schichtdielektrika |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4766827B2 (ja) * | 2003-06-26 | 2011-09-07 | 京セラ株式会社 | 圧電積層体の製造方法 |
| JP5847803B2 (ja) | 2011-03-30 | 2016-01-27 | 日本碍子株式会社 | 圧電体基板の製造方法 |
-
1991
- 1991-11-05 JP JP31834091A patent/JP3018683B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE10235253B4 (de) | 2001-08-02 | 2015-04-23 | Nippon Soken, Inc. | Verfahren zur Herstellung von Schichtdielektrika |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05124872A (ja) | 1993-05-21 |
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