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JP2980379B2 - 窒化ガリウム系化合物半導体発光素子及び窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法 - Google Patents

窒化ガリウム系化合物半導体発光素子及び窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法

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JP2980379B2
JP2980379B2 JP9525862A JP52586297A JP2980379B2 JP 2980379 B2 JP2980379 B2 JP 2980379B2 JP 9525862 A JP9525862 A JP 9525862A JP 52586297 A JP52586297 A JP 52586297A JP 2980379 B2 JP2980379 B2 JP 2980379B2
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雄三郎 伴
英見 武石
信行 上村
雅博 粂
勲 木戸口
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、青色領域から紫外領域で発光する窒化ガリ
ウム系化合物半導体発光素子、およびこの発光素子に用
いられる窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法に関す
る。
背景技術 青色より短い波長領域で発光する発光素子は、フルカ
ラーディスプレーや、高い密度で記録可能な光ディスク
用光源として期待されている。このような発光素子に用
いられる半導体として、ZnSe等のII−VI族化合物半導
体、SiC、およびGaN等のIII−V族化合物半導体が知ら
れている。これらの半導体に対する研究は盛んになされ
ている。最近、GaNやInxGa1-xN(0<x<1、以下InGa
Nとも略称する)等の化合物半導体を用いて、青色発光
ダイオードが実現され、窒化ガリウム系化合物半導体を
用いた発光素子は注目されている(特開平7−162038号
公報)。
図19を参照しながら、従来の窒化ガリウム系化合物半
導体発光素子を説明する。この発光素子は、サファイア
(単結晶Al2O3)基板100上に、GaNバッファ層101、n型
AlxGa1-xN(0<x<1、以下AlGaNとも略称する)クラ
ッド層102、InGaN活性層103、p型AlGaNクラッド層10
4、およびp型GaNコンタクト層105を順次積層した構造
を備えている。p型GaNコンタクト層105の上には、p側
電極(Au電極)107が形成され、n型AlGaNクラッド層10
2の一部露出部分上に、n側電極(Al電極)108が形成さ
れている。
以下に、図20(a)〜(d)を参照しながら、上記従
来の発光素子に用いられる窒化ガリウム系化合物半導体
の製造方法を説明する。
窒化ガリウム系化合物半導体の形成に、一般的に、有
機金属気相成長法(MOVPE法)や分子線エピタキシー法
(MBE法)が用いられている。ここでは、例えば、MOVPE
法を用いて、窒化ガリウム系化合物半導体を形成する方
法について説明する。
図20(a)に示されるようなサファイア(単結晶Al2O
3)基板121を、不図示のMOVPE装置の反応炉に設置した
後、600℃程度の温度で、有機金属のトリメチルガリウ
ム(TMG)と、アンモニア(NH3)を基板121上に供給す
る。キャリアガスは、水素である。このようにして、多
結晶状態のGaN層122aを基板121上に堆積させる。
次に、GaN多結晶層122aの上に、GaN単結晶層を形成す
る。図2(b)は、GaN単結晶層の成長シーケンスを示
す。以下に、この工程をより詳細に説明する。
Ga原料であるTMGの供給を停止し、基板121の温度を10
00℃程度に昇温した後、再びTMGを基板上に供給する。
これによって、図20(b)に示されるように、結晶軸に
沿った配向性の高いGaN単結晶の核122bが形成される。
このような温度(1000℃)で形成されるGaN単結晶の核1
22bの粒径の範囲は、約数μm〜数百μmである。
次に、基板温度を1000℃に維持しながら、TMG、NH3
供給を続けると、図20(c)に示されるように、GaN単
結晶の核122bは、主に2次元的に成長する。これによっ
て、核122bは互いにつながって、図20(d)に示される
ように、GaNの単結晶層122cが形成される。GaN多結晶層
122aおよびGaN単結晶層122cが、GaNバッファ層122を構
成する。
次に、GaNバッファ層122の上に、MOVPE法によって、
不図示の他の窒化ガリウム系半導体層を成長させる。
上記成長法によると、GaN単結晶層122cは、1000℃で
の1段階の結晶成長で形成される。
以下に、図21を参照しながら、図19の発光素子の製造
方法を説明する。
図21に示されるように、サファイア基板100上に、上
記方法によって、600℃でGaN多結晶層を堆積した後、そ
の上にGaN単結晶層を1000℃で成長させ、GaNバッファ層
101を形成する。
その後、GaNバッファ層101の上に、窒化ガリウム系化
合物半導体積層構造109を成長させる。より詳細に説明
すると、まず、1000℃で、TMA(トリメチルアルミニウ
ム)、TMG(トリメチルガリウム)、SiH4(モノシラ
ン)、およびアンモニアを用いて、n型AlGaNクラッド
層102を成長する。次に、基板温度を700℃までに降温
し、TMI(トリメチルインジウム)、TMGおよびNH3を用
いて、InGaN活性層103を成長させる。その後、再び基板
温度を1000℃までに昇温し、TMA、TMG、Cp2Mg(シクロ
ペンタジエニルマグネシウム)およびNH3を用いてp型A
lGaNクラッド層104を成長させる。さらに、TMG、Cp2Mg
およびNH3を用いて、p型GaNコンタクト層105を成長さ
せる。
次に、図19に示されるように、n型AlGaNクラッド層1
02の一部が露出するまで、InGaN活性層103、p型AlGaN
クラッド層104、およびp型GaNコンタクト層105を、プ
ラズマ等を用いて、部分的にドライエッチングする。
次に、p型GaNコンタクト層105上にp側電極(Au電
極)107を形成し、n型AlGaNクラッド層102の一部露出
部分上にn側電極(Al電極)108を形成する。
上記従来技術において、サファイア基板上に、1段階
(1000℃)の結晶成長で、GaNバッファ層101を構成する
GaN単結晶層を成長する方法では、GaN単結晶層の高品質
を図れない。すなわち、GaN単結晶層の電気的、光学的
および結晶構造的等のすべての性質を良好にすることは
できない。
その理由は、次のようである。上記従来の方法による
と、比較的高い温度(1000℃)で、GaN多結晶層122aの
上にGaN単結晶の核122bを形成するので、図20(c)に
示されるように、GaN単結晶の核122bの配向性にばらつ
きを生じる。このため、最終的に得られるGaN単結晶層1
22cの構造は、図20(d)に示されるように、幾つかの
異なる配向性を持った領域に分かれてしまう。
このように、GaN単結晶層122cの構造が異なる配向性
を持った複数の領域に分かれているので、GaN単結晶層1
22cとその上に形成される他の半導体単結晶層との界面
に多数の欠陥が存在する。これらの欠陥において、電子
やホールの非発光再結合が起こり、注入電流密度の高い
発光素子を製造するのが困難である。
また、従来では、窒化物系化合物半導体発光素子の基
板として用いられたサファイア基板は絶縁性であるた
め、図19に示されるように、n型AlGaNクラッド層102、
InGaN活性層103、p型AlGaNクラッド層104、およびp型
GaNコンタクト層105を、部分的にエッチング除去して、
一部が露出しているn型AlGaNクラッド層102上に、n側
電極108を形成する工程が必要であった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、
その目的とするところは、(1)電気的、光学的および
結晶構造的等の性質に優れた窒化ガリウム系半導体の製
造方法を提供すること、および(2)n側電極を形成す
るための半導体積層構造の一部をエッチング除去する工
程が不要であり、動作電圧の小さな窒化ガリウム系半導
体発光素子を提供することにある。
発明の開示 本発明による窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法
は、基板の上に、第1の温度範囲で、窒化物多結晶層を
形成する工程と、該窒化物多結晶層の上に、第2の温度
範囲で、窒化ガリウム単結晶の核層を形成する工程と、
第3の温度範囲で、該窒化ガリウム単結晶の核層の結晶
が、該基板の表面に平行な方向に互いにつなぐように、
該窒化ガリウム単結晶の核層を成長させる工程と、第4
の温度範囲で、該窒化ガリウム単結晶の核層を、該基板
の表面に垂直な方向に成長させる工程と、を包含してお
り、そのことにより上記目的が達成される。
ある実施形態では、前記第2の温度範囲、前記第3の
温度範囲および前記第4の温度範囲は、前記第1の温度
範囲より高い。
ある実施形態では、前記第2の温度範囲は1000℃以下
である。
ある実施形態では、前記第4の温度範囲は前記第3の
温度範囲より高く、該第3の温度範囲は前記第2の温度
範囲高い。
ある実施形態では、前記基板はサファイアから形成さ
れている。
ある実施形態では、前記窒化物多結晶層は、窒化アル
ミニウムを含んでおり、ECR−CVDまたはECRスパッタ法
で形成する。
ある実施形態では、前記窒化物多結晶層は、AlxGa1-x
N(0≦x≦1)を含んでおり、MOVPE法で形成する。
本発明による窒化ガリウム系化合物半導体素子の製造
方法は、炭化珪素基板の表面に、導電性を有する窒化ア
ルミニウム層を形成する工程と、該窒化アルミニウム層
の上部に、窒化ガリウム系化合物半導体積層構造体を形
成する工程と、を包含しており、そのことにより上記目
的が達成される。
ある実施形態では、前記炭化珪素基板の前記表面は、
該炭化珪素基板の(0001)面から、第1の角度で[11−
20]方向に傾斜している。
ある実施形態では、前記第1の角度は、約1゜から18
゜までである。ある実施形態では、前記第1の角度は、
約5゜から12゜までである。
ある実施形態では、前記窒化アルミニウム層を形成す
る工程は、約800℃から1200℃までの温度で行う。
ある実施形態では、前記窒化アルミニウム層は単結晶
からなっている。
ある実施形態では、前記窒化アルミニウム層の上に、
窒化ガリウム単結晶層を形成する工程をさらに包含す
る。
ある実施形態では、前記窒化アルミニウム層中に、不
純物としてシリコンがドープされている。
本発明による窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
は、炭化珪素基板と、該炭化珪素基板の表面に形成され
た導電性を有する窒化アルミニウム層と、該窒化アルミ
ニウム層の上に設けられた、窒化ガリウム系化合物半導
体積層構造体と、を備えており、そのことにより上記目
的が達成される。
ある実施形態では、前記炭化珪素基板の前記表面は、
該炭化珪素基板の(0001)面から、第1の角度で[11−
20]方向に傾斜している。
ある実施形態では、前記第1の角度は、約1゜から18
゜までである。ある実施形態では、前記第1の角度は、
約5゜から12゜までである。
ある実施形態では、前記積層構造体の上方に設けられ
た電極をさらに備えており、該積層構造体と該電極との
間に、前記基板の導電型と反対の導電型を有するInxGa
1-xN(0<x<1)層が設けられている。ある実施形態
では、前記電極は白金から形成されている。
本発明による窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の
製造方法は、基板上に設けられた、AlxGayInzN(0≦x
<1、0≦y<1、0<z≦1、x+y+z=1)活性
層を含む窒化ガリウム系化合物半導体積層構造体を備え
たであって、第1の温度範囲で、該活性層を形成する工
程と、該活性層の上に、Inの蒸発を抑制するためのGaN
キャップ層を形成する工程と、該第1の温度範囲より高
い第2の温度範囲で、該活性層に対して熱処理を行う工
程と、を包含しており、そのことにより上記目的が達成
される。
ある実施形態では、前記GaNキャップ層を形成する工
程は、前記第1の温度範囲で行う。
ある実施形態では、前記GaNキャップ層を形成する工
程は、前記第1の温度範囲から前記第2の温度範囲まで
昇温しながら行う。
ある実施形態では、前記GaNキャップ層の厚さは、約1
nm以上10nm以下である。
ある実施形態では、前記第1の温度範囲は約500〜800
℃、前記第2の温度範囲は1000℃以上である。
本発明による窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
は、基板上に設けられた、AlxGayInzN(0≦x<1、0
≦y<1、0<z≦1、x+y+z=1)活性層を含む
窒化ガリウム系化合物半導体積層構造体を備えたであっ
て、該活性層の上に、Inの蒸発を抑制するためのGaNキ
ャップ層が形成されており、そのことにより上記目的が
達成される。
前記GaNキャップ層の厚さは、約1nm以上10nm以下であ
る。
本発明による窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
は、基板上に設けられた窒化ガリウム系化合物半導体積
層構造体を備えたであって、該積層構造体は、活性層
と、該活性層を挟む1対のp型クラッド層およびn型ク
ラッド層とを備えており、該p型クラッド層のp型ドー
パントとして炭素が用いられており、そのことにより上
記目的が達成される。
ある実施形態では、前記活性層と前記p型クラッド層
との間に、p型ガイド層が設けられており、該p型ガイ
ド層のp型ドーパントとして炭素が用いられている。
図面の簡単な説明 図1(a)〜(d)は、本発明による窒化ガリウム系
半導体の製造工程を示す図である。
図2(a)は本発明による結晶成長のシーケンス、図
2(b)は従来技術による結晶成長のシーケンスを示す
図である。
図3(a)および図3(b)は、本発明の製造方法に
よって成長させたGaN単結晶層の表面状態、図3(c)
および図3(d)は、従来の製造方法によって成長させ
たGaN単結晶層の表面状態を示す図である。
図4(a)は本発明の製造方法で成長させたInGaN層
の室温フォトルミネッセンス、図4(b)は従来の製造
方法で成長させたInGaN層の室温フォトルミネッセンス
を示す図である。
図5(a)〜(d)は、本発明による窒化ガリウム系
半導体の製造工程を示す図である。
図6は、本発明による結晶成長のシーケンスを示す図
である。
図7は、炭化珪素基板を用いる場合のAlGaN層の表面
ラフネスとAlの組成との関係を示す図である。
図8は、炭化珪素基板の傾斜角度とAlGaN層の表面ラ
フネスとの関係を示す図である。
図9は、炭化珪素基板を用いる場合のAlGaN層中のMg
の取り込まれ率とAl組成との関係を示す図である。
図10(a)は、(0001)ジャスト炭化珪素基板上に形
成されたInGaN/GaN/AlN多層膜の断面を示すTEM写真であ
り、図10(b)は、炭化珪素傾斜基板上に形成されたIn
GaN/GaN/AlN多層膜の断面を示すTEM写真である。
図11は、本発明によるサファイア基板を用いた発光素
子の構成を示す断面図である。
図12は、本発明による発光素子の製造するための結晶
成長シーケンスを示す図である。
図13(a)は、本発明によるアンドープGaNキャップ
層を用いた場合のInGaN活性層/p型GaNガイド層との界
面、図13(b)は、従来のInGaN活性層/p型GaNガイド層
との界面を示す図である。
図14は、本発明によるInGaN層の発光効率と熱処理の
時間との関係を示す図である。
図15は、本発明によるアンドープGaNキャップ層を形
成するシーケンスを示す図であり、(a)は結晶成長中
断がある場合、(b)は結晶成長中断がない場合を示
す。
図16は、本発明による炭化珪素基板を用いた発光素子
の構成を示す断面図である。
図17は、本発明による多重量子井戸型発光素子の構成
を示す図である。
図18は、炭素(本発明によるドーパント)およびMg
(従来のドーパント)が活性層への拡散を表す不純物の
デプスプロファイルを示す図である。
図19は、従来のサファイア基板を用いた発光素子の構
成を示す断面図である。
図20(a)〜(d)は、従来の窒化ガリウム系半導体
の製造工程を示す図である。
図21は、従来の発光素子の製造工程を示す図である。
発明を実施するための最良の形態 以下に、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、
本願明細書において、「窒化ガリウム系化合物半導体」
とは、窒化ガリウム(GaN)のGaが部分的に他のIII族元
素に置き換えられた半導体、例えば、InsGa1-sN(0≦
s<1)およびAltGa1-tN(0≦t<1)を含み、各構
成原子の一部がドーバント原子等に置き換えられた半導
体や、他の不純物が添加された半導体をも含むものとす
る。InsGa1-sNおよびAltGa1-tNは、それぞれ「InGaN」
および「AlGaN」とも略称する。
また、本明細書では、「半導体発光素子」は、発光ダ
イオードや半導体レーザを含む。
(第1の実施形態) 図1および図2を参照しながら、本発明による窒化ガ
リウム系化合物半導体の製造方法を説明する。より詳細
にいえば、サファイア基板上にGaN単結晶層を形成する
方法を説明する。なお、本実施形態では、結晶層の形成
に有機金属気相成長法(MOVPE法)を用いる。
図1(a)〜(d)は、本発明によるGaN単結晶層の
成長方法を示す断面図である。図2(a)は、GaN単結
晶層の成長シーケンスを示す。
まず、結晶成長を行うため、サファイア(単結晶Al2O
3)C面基板10を不図示のMOVPE装置の反応炉内にサセプ
ター上に設置し、真空排気した後、70Torrの水素雰囲気
において、1050℃で15分間加熱することによって、基板
10の表面に対してクリーニング処理を施す。
次に、図2(a)に示されるように、基板を600℃程
度まで冷却した後、トリメチルガリウム(TMG)を20μ
モル/分、アンモニアを2.5L/分、およびキャリア水素
を2L/分程度供給して、図1(a)に示されるような多
結晶状態のGaN層(GaN多結晶層)11aを50nm堆積させ
る。GaN多結晶層11aを堆積する温度範囲(第1の温度範
囲)は、500〜600℃程度であることが好ましい。
次に、GaN多結晶層11a上に良好なGaN単結晶層を形成
するために、下記のような3段階の結晶成長工程を行
う。
第1段階は、GaN単結晶の核層を形成する工程であ
る。TMGの供給のみを停止し、基板温度を950℃程度まで
昇温した後、図1(b)に示されるように、TMGを20μ
モル/分供給し、GaN単結晶の核層11bを堆積させる。95
0℃でのGaN単結晶の核層11bの形成時間は、約3分であ
る。GaN単結晶の核層11bを形成する温度範囲(第2の温
度範囲)は、700℃以上、1000℃以下であることが好ま
しい。700℃より低いと、アンモニアは十分に分解でき
ない。1000℃より高いと、GaN多結晶層11aの単結晶化が
進み、GaN多結晶層11aの表面に凹凸が形成してしまう。
このため、GaN多結晶層11aの上に、表面の平坦性が高い
GaN単結晶の核層11bが成長できない。このことについ
て、以下により詳細に説明する。本発明によって形成さ
れるGaN単結晶の核層11bの結晶粒径の範囲は、約数μm
〜数百μmである。
次に、第2段階の結晶成長を行う。この工程におい
て、上記第1段階に続いて、TMGを供給しながら基板温
度を950℃から1050℃程度まで(第3の温度範囲)昇温
(昇温時間:2分)し、この温度を3分間維持する。
次に、第3段階の結晶成長を行う。この工程におい
て、上記第2段階に続いて、TMGを供給しながら基板温
度を1050℃から1090℃程度まで(第4の温度範囲)昇温
し(昇温時間:2分)、この温度を約60分間維持する。
上記第2および第3段階の工程によって、第1段階で
形成されたGaN単結晶の核層11bは、図1(d)に示され
るように、GaN単結晶層11cに成長する。GaN単結晶層11c
の厚さは、0.1μm以上5μm以下程度である。よい結
晶性を得るために、第2および第3段階の成長温度(10
50℃および1090℃)を、1000℃以上、1200℃以下に設定
することが好ましい。
最後に、TMGの供給のみを停止し、アンモニアと水素
の混合雰囲気で、基板を室温まで冷却する。
上記のように、GaN多結晶層11a上に、GaN単結晶層11c
が形成される。GaN多結晶層11aおよびGaN単結晶層11c
が、GaNバッファ層11を構成する。このGaNバッファ層11
の上に、発光するための窒化ガリウム系半導体積層構造
体が堆積される。本実施形態において、バッファ層11を
構成する多結晶層としてGaNが用いられるが、GaNの代わ
りに、AlxGa1-xN(0<x≦1)が用いられてもよい。
本発明の重要な点は、GaN単結晶層11cを形成するの
に、複数段階(3段階)の成長工程で結晶成長を行うこ
とにある。これよって、高い品質のGaN単結晶層11cが得
られる。
GaN単結晶層11cの形成機構について、以下に、より詳
細に説明する。
本発明によると、GaN多結晶層11a上に、上記第1段階
において、比較的低い温度、すなわち1000℃より低い温
度(950℃)で、GaN単結晶の核層11bを堆積させる。こ
のような低い堆積温度を用いることによって、GaN単結
晶の核層11bの核は、大きさが小さく、基板全面に緻密
に形成できる。このため、GaN単結晶の核層11bの表面の
平坦性が上がる。また、堆積温度が低いため、GaN単結
晶の核層11bの結晶の配向性は低く、多方向に向いてい
る。
上記第2段階(1050℃)において、GaN単結晶の核層1
1bの核のうち、基板10の表面の配向性を持った核は、図
1(c)に示されるように、特に、基板10の表面に平行
な方向に2次元的に大きく成長する。この結果、隣接す
る配向性の低い核も取り込まれて、核が基板10の表面に
平行な方向に2次元的につながって、配向性の高いGaN
単結晶の核層が形成される。すなわち、様々な方向にラ
ンダムに配向していたGaN単結晶の核層11bの核結晶が、
基板10の表面に平行な方向に沿って、同一の方向に配向
するように成長する。
上記第3段階において、より高い温度(1090℃)で結
晶成長を進行させると、図1(d)に示されるように、
基板10の表面に平行な方向において配向性の高いGaN単
結晶の核層11cは、基板10の表面に垂直な方向に成長す
る。すなわち、基板10の表面の配向性に沿って、C軸に
強く配向したGaN単結晶層11cが、基板10上の広い範囲で
形成される。このような形成されたGaN単結晶層11cは、
高い表面平坦性を有する。
本実施形態によって形成されるGaN単結晶層11cの結晶
性を評価するために、2結晶X線回折における回折ピー
ク半値全幅を測定した。GaN単結晶層11cの結晶は、3分
という半値全幅を示す。一方、従来の1段階(1000℃)
の結晶成長法によって形成されるGaN単結晶層の結晶
は、5分という高い値の半値全幅を有する。このことか
ら、本実施形態によると、結晶性に優れた良好なGaN単
結晶層が得られることが分かる。
さらに、光学顕微鏡を用いて、本実施形態によって形
成されるGaN単結晶層11cの表面の写真を撮って、その平
坦性について調べた。その結果は、図3(a)および
(b)に示されている。図3(c)および(d)は、比
較例として、従来技術によって得られたGaN単結晶層の
表面状態を示す。第3(a)および(c)は、GaN単結
晶層の平面図である。図3(b)および(d)は、それ
ぞれ図3(a)および(c)の線3B−3Bおよび線3D−3D
に沿った断面の状態を示す。
従来技術によると、GaN単結晶層の表面において、ほ
ぼ発光素子サイズの300μmの距離の範囲で、凹凸が観
測される(図3(c))。また、図3(d)から分かる
ように、GaN単結晶層の表面のラフネスは、およそ100オ
ングストロームである。GaN単結晶層の表面の平坦性が
悪いため、その上に急峻な界面を有する窒化ガリウム系
半導体多層膜を堆積させるのは困難である。
これに対して、本実施形態によると、図3(a)に示
されるように、均一で平坦な表面を有するGaN単結晶層
が得られる。また、図3(b)から分かるように、本実
施形態によって得られたGaN単結晶層11cに対して、表面
凹凸を検出できない。測定に用いた光学顕微鏡の調査限
界は50オングストロームであるため、本実施形態によっ
て得られたGaN単結晶層11cの表面のラフネスは、50オン
グストローム以下であると推定した。本実施形態による
と、GaN単結晶層11cの表面は優れた平坦性を示すので、
その上に、良好な結晶性および急峻な界面を有する窒化
ガリウム系半導体多層膜を形成することができる。
本実施形態によって得られるGaN単結晶層11cの上に、
MOVPE法によって、InGaN層を含む窒化ガリウム系半導体
多層膜を堆積し、その室温フォトルミネッセンスを観測
した。観測結果は、図4(a)に示される。図4(a)
から分かるように、410nm付近に、バンド端発光のみが
現れている。このことは、高い品質を有する窒化ガリウ
ム系半導体多層膜が形成されていることを示す。
図4(b)は、従来技術によってGaN単結晶層を形成
し、その上に、InGaN層を含む窒化ガリウム系半導体多
層膜を堆積した場合、室温フォルトミネッセンスを観測
した結果を示す。この図から分かるように、410nm付近
のバンド端発光に加え、550nm付近に欠陥に起因すると
考えられる深い準位からの発光が観測される。これは、
InGaN層の品質が低下したためである。
(第2の実施形態) 図5および6を参照しながら、本発明の第2の実施形
態として、SiC基板210上にGaN単結晶層を形成する方法
を説明する。
本実施形態において、基板210の材料として、6H構造
を有するSiCが用いられている。SiC基板210は、窒素が
ドープされており、n型導電型を有する。SiC基板210
は、(0001)面から3.5度程度[11−20]方向に傾斜し
ている。本願明細書において、このような基板を「傾斜
基板」または「オフ基板」(misoriented substrate)
と称する。
また、本実施形態では、基板210上に、GaN単結晶層を
形成するための多結晶層の堆積に、電気サイクロトロン
共鳴CVD法(ECR−CVD法)または電子サイクロトロン共
鳴スパッタ法(ECRスパッタ法)を用いる。なお、多結
晶層を形成する材料として、AlNを用いる。
図5(a)〜(d)は、本発明によるGaN単結晶層の
成長方法を示す断面図である。図6は、GaN単結晶層の
成長シーケンスを示す。
まず、結晶成長を行うため、炭化珪素基板210を不図
示のECR−CVDまたはECRスパッタ装置の反応炉内のサセ
プター上に設置し、真空排気した後、70Torrの水素雰囲
気において、1050℃で15分間加熱することによって、基
板210の表面に対してクリーニング処理を施す。
次に、図6に示されるように、基板210を200℃程度ま
で冷却した後、固体Al(純度6N)と窒素ガスとをECR−C
VDまたはECRスパッタの反応炉内に供給する。ECR−CVD
またはECRスパッタの反応炉内の圧力は、1×10-3Torr
である。次に、2.45GHz、500Wのマイクロ波をかけ、図
5(a)に示されるように、多結晶状態のAlN層(AlN多
結晶層)211aを50nm程度堆積させる。このように得られ
るAlN多結晶層211aの結晶粒子のサイズの範囲は、数Å
〜数千Å程度である。
次に、AlN多結晶層211aを堆積した基板210を、MOVPE
装置の反応炉内に設置し、アンモニアと水素の混合雰囲
気中で1000℃程度で10分間熱処理する。AlN多結晶層211
aの導電性を高めるために、熱処理の温度を約800℃以上
1200℃以下に設定するのが好ましい。この処理によっ
て、図5(b)に示されるように、AlN多結晶層211aの
C軸配向性を向上させる。
次に、AlN多結晶層211a上に良好なGaN単結晶層を形成
するために、第1の実施形態で説明した3段階の結晶成
長工程とほぼ同様な工程を行う。より詳細に説明する
と、次のようである。
第1段階において、基板温度を1000℃に維持し、水素
ガスをキャリアガスとして、TMGとアンモニアを供給す
る。これにより、図5(c)に示されるように、AlN多
結晶層211aの上に、C軸配向性の強いGaN単結晶の核層2
11bを形成する。GaN単結晶の核層211bの形成時間は、約
2分である。
第2段階において、基板温度を1050℃程度まで昇温
し、GaN多結晶層211aを成長させる。第3段階におい
て、基板温度を1090℃程度まで昇温し、GaN多結晶層211
aをさらに成長させ、図5(d)に示されるように、GaN
単結晶層211c(厚さ:0.1μm〜5μm程度)が形成され
る。第2段階および第3段階におけるMOVPE法による他
の結晶成長条件は、第1の実施形態のそれと同様であ
る。
AlN多結晶層211aおよびGaN単結晶層211cが、バッファ
層211を構成する。このバッファ層211の上に、発光する
ための窒化ガリウム系半導体積層構造が堆積される。
ECR−CVDまたはECRスパッタ法を用いて、AlN多結晶層
211aを堆積させるのは、次の利点を有する。ECR−CVDま
たはECRスパッタ法によると、AlN多結晶層211aを200℃
という低い温度で堆積できる。一方、MOVPE法による
と、窒素の原料であるアンモニアが分解しないため、Al
N多結晶層は200℃では堆積できない。
本実施形態において、ECR−CVDまたはECRスパッタ法
を用いて、AlN多結晶層211aを200℃程度の温度で形成す
るので、AlN多結晶層211aの結晶粒子のサイズ(数Å〜
数千Å)が小さい。このような小さなサイズを有する結
晶粒子に対して熱処理を行い、AlN多結晶層211aの配向
性を向上させることによって、AlN多結晶層211aの上
に、高い密度および高い配向性を有するGaN単結晶の核
を形成できる。一方、MOVPE法による温度(600℃程度)
で堆積したAlN多結晶層を用いた場合は、上記ECR−CVD
またはECRスパッタ法を用いる場合に比べて、AlN多結晶
層の上に、高い密度および高い配向性を有するGaN単結
晶の核を形成するのが困難である。本発明によると、約
150〜250℃の範囲の温度であれば、多結晶層として十分
に機能するAlN多結晶層211aが堆積できる。上記説明で
は、基板として炭化珪素が用いられているが、炭化珪素
の代わりに、サファイアが用いられてもよい。
本実施形態によって形成されたGaN単結晶層211cの結
晶性を評価するために、2結晶X線回折における回折ピ
ーク半値全幅を測定した。GaN単結晶層11cは、3分とい
う2結晶X線回折の半値全幅を示す。このことから、本
実施形態によって、表面がきわめて平坦で高い品質のGa
N単結晶層211cが得られることがわかる。
以下に、基板210として、SiC傾斜基板を用いる理由に
ついて説明する。本実施形態では、(0001)面から[11
−20]方向に3.5度傾斜するように研磨したn型SiC基板
が用いられている。これによって、SiC基板上に、特にA
lGaN混晶を堆積する場合、AlGaN混晶の表面の平坦性が
向上する。なお、(0001)面から[1−100]方向に3.5
度傾斜するように研磨したn型SiC基板を用いても、上
記と同様な効果が得られる。
図7は、SiC傾斜基板上に堆積されたAlGaN層の表面の
ラフネスと、AlGaN中のAlの組成との関係を示す。横軸
は、AlGaN中のAlの組成を示し、縦軸は、AlGaN層の表面
のラフネスを示す。図7において、点線は、(0001)ジ
ャスト基板を用いた場合を示す。本願明細書において、
「(0001)ジャスト基板」とは、(0001)面からいずれ
の方向にも傾斜していない基板を示す。図7における実
線は、(0001)面から[11−20]方向に3.5度傾斜して
いる基板を用いた場合を示す。縦軸に対応する値が大き
くなればなるほど、AlGaNの表面のラフネスが大きくな
り、表面の平坦性に欠けることを示す。図7から分かる
ように、傾斜基板を用いる場合、Alの組成が30%程度ま
でに大きくなっても、AlGaN層の表面の平坦性は劣らな
い。
図8は、AlGaN層の表面ラフネスと基板の傾斜角度と
の関係を示す。AlGaN層の表面ラフネスは、横軸に示さ
れる。傾斜角度は、基板が(0001)面から[11−20]方
向に傾斜する角度を指し、図8の縦軸に示される。
図8に示されるように、AlGaNの表面ラフネスは、傾
斜角度が高くなるに従って小さくなる。図8から分かる
ように、傾斜角度が約1度から18度までの範囲で、AlGa
N層の表面は、平坦性が保たれる。
基板の傾斜角度が約5度から15度までの範囲で、以下
に説明するAlGaNへのp型ドーパントの取り込まれ率も
向上する。
p型AlGaN層を作製する際、(0001)ジャスト基板が
用いられる場合、Al組成の増加にともなって、p型ドー
パントであるMgの取り込まれ率が低下し、素子の抵抗が
高くなるということが本願発明者によってわかった。本
実施形態によると、傾斜基板を用いることによって上記
問題は解決できる。
図9は、炭化珪素傾斜基板を用いる場合の、ドーパン
トであるMgのAlGaN層への取り込まれ率とAlGaNのAl組成
との関係を示す。横軸は、AlGaNのAl組成を示し、縦軸
は、MgのAlGaN層への取り込まれ率を示す。図9に示さ
れるように、傾斜基板を用いる場合のAlGaNへのMgの取
り込まれ率は、ジャスト基板を用いる場合のAlGaNへのM
gの取り込まれ率より高い。
さらに、図9から分かるように、Al組成が増加するに
従って、ジャスト基板を用いる場合のMgの取り込まれ率
は低下するが、傾斜基板を用いる場合のMgの取り込まれ
率は低下しない。この傾向は、ドーパントにMgを用いた
場合に限らず、ドーパントして、Zn、C、Caを用いても
同様である。
このように、本実施形態によると、窒化ガリウム系半
導体中のp型ドーパントの濃度を高くできるので、発光
素子の動作電圧を低減することが可能となる。
本実施形態では、傾斜基板が用いられているが、その
代わり、(0001)ジャスト基板が用いられてもよい。こ
の場合、バッファ層を構成する多結晶層としてn型AlN
層を用いることによって、抵抗を小さくし、発光素子の
動作電圧を低減できる。
傾斜基板を用いる1つの利点として、基板上に形成さ
れるInGaN活性層付近での結晶欠陥が低減できる。
図10(a)は、(0001)ジャスト炭化珪素基板上に形
成されたInGaN/GaN/AlN多層膜の断面を示すTEM(透過形
電子顕微鏡、transmission electron microscopy)写真
である。図10(b)は、(0001)面から3.5度で[11−2
0]方向に傾斜する炭化珪素基板上に形成されたInGaN/G
aN/AlN多層膜の断面を示すTEM写真である。
図10(a)に示されるように、ジャスト基板が用いら
れる場合、GaN膜中の結晶欠陥部分(枝状の模様)は、
基板の表面に垂直な方向(C軸方向)に沿って存在し、
InGaN層まで至っている。一方、図10(b)に示される
ように、傾斜基板が用いられる場合、GaN膜中の結晶欠
陥部分は、C軸方向に垂直な方向に曲がるように存在す
る。このため、InGaN層付近における欠陥の量が低減さ
れる。これは、傾斜基板の表面のステップによって、結
晶の格子緩和が起こるからであると考えられる。
第1および第2の実施形態で説明した窒化ガリウム系
化合物半導体の製造方法は、発光素子の製造に限定され
ることなく、受光素子の製造にも適用できる。
(第3の実施形態) 図11および12を参照しながら、上記第1および第2の
実施形態で説明した窒化ガリウム系化合物半導体の製造
方法を用いて、窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の
製造方法を説明する。本実施形態において、基板の材料
として、サファイアが用いられている。なお、結晶層の
形成にMOVPE法を用いる。図12は、結晶層の成長シーケ
ンスを示す。
まず、結晶成長を行うため、サファイア(単結晶Al2O
3)C面基板10を不図示のMOVPE装置の反応炉内のサセプ
ター上に設置し、真空排気した後、70Torrの水素雰囲気
において、1050℃で15分間加熱することによって、基板
10の表面に対してクリーニング処理を施す(図12の
)。
次に、基板10を600℃まで冷却した後、アンモニアを
2.5L/分の流量で1分供給し、基板10の表面を窒化する
(図12の)。その後、図11に示されるように、トリメ
チルガリウム(TMG)を20μモル/分、アンモニアを2.5
L/分、およびキャリア水素を2L/分程度供給して、多結
晶状態のGaN層(GaN多結晶層)11aを50nm程度堆積させ
る(図12の)。
次に、GaN多結晶層11a上に良好なGaN単結晶層を形成
するために、上記第1および第2の実施形態で説明した
3段階の結晶成長工程を行う(図12の)。すなわち、
TMGの供給のみを停止し、基板温度を950℃まで昇温した
後、TMGを20μモル/分供給し、GaN単結晶の核層を堆積
させる(第1段階)。次に、TMGを供給しながら基板温
度を950℃から1050℃および1090℃程度まで段階的に昇
温して、GaN単結晶層11cを成長する(第2および第3段
階)。GaN多結晶層11aおよびGaN単結晶層11cが、図11に
示されるGaNバッファ層11を構成する。
次に、モノシラン(水素ベース50ppm)を10cc/分、ト
リメチルアルミニウム(TMA)を2μモル/分追加して
供給し、n型AlGaN層クラッド層12を堆積させる(図12
の)。
次に、TMG、TMAおよびモノシランの供給のみを停止
し、アンモニアと水素の混合雰囲気中で、基板温度を70
0℃に降温して基板温度が一定になった後、トリメチル
インジウム(TMI)を200μモル/分、TMGを20μモル/
分供給して、InGaN混晶からなる活性層13を10nm堆積さ
せる(図12の)。InGaN活性層13を形成する温度の範
囲は、500℃以上800℃以下であればよい。活性層は、Al
xGayInzN(0≦x<1、0≦y1、0<z≦1、x+y+
z=1)から形成されてもよい。
次に、TMIの供給のみを停止し、TMGとアンモニアとの
流量をそのまま維持し、アンドープGaNキャップ層(InG
aN活性層の蒸発抑制層)30を1nm程度堆積させる(図12
の)。このとき、TMGの流量を変化させてもよい。
次に、TMGの供給も停止し、アンモニアと水素の混合
雰囲気で、基板温度を1000〜1090℃程度まで昇温し、10
分間熱処理を行う(図12の)。
次に、TMA、TMGを上記の流量と同じ流量で、さらにシ
クロペンタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)を0.1μモル
/分供給して、p型AlGaNクラッド層14を堆積させる
(図12の)。その後、TMAの供給のみを停止し、p型G
aNコンタクト層15を堆積させる(図12の)。次に、TM
GおよびCp2Mgの供給を停止し、基板温度を600℃に降温
した後、再びTMG、TMIおよびCp2Mgを供給して、p型Inx
Ga1-xN(0<x<1)からなる中間層31(厚さ:0.01μ
m〜1μm程度)を堆積させる(図12の)。p型InCa
N中間層31のバンドギャップが小さいので、p型InGaN中
間層31とその上に形成されるp型電極(Pt)との間のシ
ョットキー障壁を低減することができ、大幅に抵抗を低
減することができる。
次に、アンモニアと水素の混合雰囲気で、基板を500
℃まで冷却した後、アンモニアの供給を停止し、水素雰
囲気中で5分間熱処理を行う(図12の)。
最後に、公知の技術を用いて、n型AlGaNクラッド層1
2、InGaN活性層13、アンドープGaNキャップ層30、p型A
lGaNクラッド層14、p型GaNコンタクト層15、およびp
型InGaN中間層31を、部分的にエッチング除去して、一
部が露出しているn型AlGaNクラッド層12上に、n型電
極(Al)18を形成する。また、p型InGaN中間層31上
に、p側電極(Pt)17を形成する。
図13(a)に示されるように、InGaN活性層13とp型A
lGaNクラッド層14との間にP型GaNガイド層33、InGaN活
性層13とn型AlGaNクラッド層12との間にn型GaNガイド
層32が形成されてもよい。
以下に、アンドープGaNキャップ層30を形成する理由
を説明する。
InGaN活性層13上にアンドープGaNキャップ層30を設け
ることによって、InGaN活性層13から蒸気圧の数桁高いI
nが再蒸発することを抑制することができる。本実施形
態のように、InGaN活性層13の堆積温度と同じ温度、す
なわち、700℃でアンドープGaNキャップ層30を数原子層
(1nm程度)堆積することによって、図13(a)に示さ
れるように、急峻な活性層/ガイド層界面が実現でき
る。
図13(b)は、従来によるアンドープGaNキャップ層3
0が形成されていない場合の、InGaN活性層103と、InGaN
活性層103を挟むn型ガイト層132およびp型ガイト層13
3との断面を示す。図13(b)に示されるように、InGaN
活性層103とp型GaNガイド層133との間の界面は、急峻
な界面ではなく、平坦性を欠けている。
さらに、アンドープGaNキャップ層30を形成すること
によって、Inを効果的にInGaN活性層中に混入させるこ
とができる。InGaN活性層13は、700℃という低い温度で
堆積するので、InGaN活性層13の配向性等の結晶性が悪
い。本実施形態のように、700℃の低温でIn再蒸発抑制
層(アンドープGaNキャップ層)30をInGaN活性層13上に
設けることによって、基板温度を1090℃に昇温し、InGa
N活性層13に対して充分に熱処理を行うことができる。
これよって、InGaN活性層13の配向性を向上できる。
図14は、InGaN活性層13の室温フォトルミネッセンス
強度と、InGaN活性層13に対する熱処理時間との関係を
示す。熱処理時間の増加に伴って、発光強度は約1桁増
大し、発光効率が著しく向上することが確認される。
上記説明では、図15(a)に示されるように、500〜8
00℃程度の温度で、アンドープGaNキャップ層30を形成
した()後、一旦TMGの供給を停止し、すなわち、結
晶成長を停止してから、基板温度を1000〜1090℃程度ま
で昇温し熱処理を行った。この代わりに、図15(b)に
示されるように、500〜800℃程度の温度で、InGaN活性
層13を形成した()後、TMIのみの供給を停止すると
同時に、基板温度を1000〜1090℃まで昇温してもよい。
すなわち、昇温しながらアンドープGaNキャップ層30を
成長させる。
アンドープGaNキャップ層30の厚さは、10nm以下であ
ればよい。アンドープGaNキャップ層30の厚さのより好
ましい範囲は、1〜3nm程度である。アンドープGaNキャ
ップ層30の厚さが小さすぎる(1nm以下)と、十分にIn
の蒸発を抑制できない。アンドープGaNキャップ層30の
厚さが大きすぎる(3nm)と、デバイスの直列抵抗が高
くなり、発光を得るために、十分な電流が供給できな
い。なお、GaNキャップ層30は、InがInGaN活性層13から
の蒸発を抑制することさえできれば、不純物でドープさ
れていてもよい。
(第4の実施形態) 以下に、図16を参照しながら、第4の実施形態として
窒化ガリウム系化合物半導体発光素子を説明する。本実
施形態では、基板410の材料として、サファイアを用い
ずに、6H構造を有する炭化珪素(SiC)が用いられてい
る。SiC基板410は、窒素がドープされており、n型導電
型を有する。SiC基板410は、(0001)面から3.5度で[1
1−20]方向に傾斜している。SiC基板410は、(0001)
面から[1−100]方向に3.5度傾斜していても、同様な
効果が得られる。
図16は、本実施形態の半導体発光素子の断面を模式的
に示す。この半導体発光素子は、図16に示されるよう
に、炭化珪素基板410と、基板410の上に形成されたAlN
バッファ層411と、バッファ層411の上に設けられた半導
体積層構造体419と、半導体積層構造体419上に形成され
たp型InGaN中間層31と、発光に必要な電流(駆動電
流)を供給するための一対の電極417および418を備えて
いる。
半導体積層構造体419は、バッファ層411に近い側から
順番に、n型AlGaNクラッド層12、n型GaNガイド層32、
InGaN活性層13、p型GaNガイド層33、p型AlGaNクラッ
ド層14、およびp型GaNコンタクト層15を含んでいる。
次に、上記窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製
造方法を説明する。本実施形態において、バッファ層41
1が良好な導電性を有するように、上記第1および第2
の実施形態で説明したバッファ層の形成方法と異なる方
法でバッファ層411を堆積させる。本実施形態では、基
板410上に、半導体結晶層の堆積に有機金属気相成長法
(MOVPE法)を用いる。
まず、結晶成長を行うため、6H炭化珪素基板410を不
図示のMOVPE装置の反応炉内のサセプター上に設置し、
真空排気した後、70Torrの水素雰囲気において、1050℃
で15分間加熱することによって、基板410の表面に対し
てクリーニング処理を施す。
次に、基板温度を1000℃まで降温した後、アンモニア
を2.5L/分の流量で1分供給し、基板410の表面を窒化す
る。その後、図16に示されるように、トリメチルアルミ
ニウム(TMA)を10μモル/分、アンモニアを2.5L/分、
モノシラン(水素ベース50ppm)を10cc/分、およびキャ
リア水素を2L/分程度供給して、n型AlNバッファ層411
を200nm程度堆積させる。
バッファ層411をn型にすることによって、基板410の
裏面にn側電極を設けても、電気抵抗は高くならない。
なお、n型AlNバッファ層411は、1000℃程度の高温で堆
積したので、結晶欠陥が少なくほぼ単結晶となってお
り、良好な導電性を有する。n型AlNバッファ層411を堆
積させる温度の好ましい範囲は、800℃以上1200℃以下
である。堆積温度が800℃より低いと、n型AlNバッファ
層411の配向性が悪くなり、よい結晶性が得られない。
堆積温度が1200℃より高いと、AlおよびNの再蒸発に起
因して、n型AlNバッファ層411の結晶性が劣る。
AlNバッファ層411の上に、第2の実施形態で説明した
方法を用いて、GaN単結晶層を形成してもよい。この場
合、AlNバッファ層とGaN単結晶層とがバッファ層411を
構成する。
次に、トリメチルアルミニウム(TMA)の供給量を2
μモル/分に変更すると同時に、モノシラン(水素ベー
ス50ppm)を10cc/分、トリメチルガリウム(TMG)を20
μモル/分追加して供給し、n型AlGaNクラッド層12を
堆積させる。
次に、TMAの供給のみを停止し、n型GaNガイド層32を
堆積させる。その後、TMG、モノシランの供給のみを停
止し、アンモニアと水素の混合雰囲気中で、基板温度を
700℃に降温して、基板温度が一定になった後、トリメ
チルインジウム(TMI)を200μモル/分、TMGを20μモ
ル/分供給して、InGaN結晶からなる活性層13を10nm堆
積させる。InGaN活性層13を形成する温度の範囲は、500
℃以上800℃以下であればよい。活性層は、AlxGayInzN
(0<x<1、0≦y<1、0<z≦1、x+y+z=
1)から形成されてもよい。
次に、TMIの供給のみを停止し、TMGとアンモニアとの
流量をそのまま維持し、アンドープGaNキャップ層(InG
aN活性層の蒸発抑制層)30を1nm程度堆積させる。この
とき、TMGの流量を変化させてもよい。
InGaN活性層13を堆積させる後に、アンドープGaNキャ
ップ層30を形成する理由は、次のようである。アンドー
プGaNキャップ層30を設けることによって、InGaN活性層
13から蒸気圧の数桁高いInが再蒸発することが抑制でき
る。本実施形態のように、InGaN活性層13の堆積温度と
同じ温度、すなわち、700℃でアンドープGaNキャップ層
30を数原子層(1nm)程度堆積することによって、活性
層と後で形成されるガイド層との間に急峻な界面が実現
できる。
次に、TMGの供給も停止し、アンモニアと水素の混合
雰囲気で、基板温度を1000〜1090℃程度まで昇温し、10
分間熱処理を行う。InGaN活性層13は、700℃程度の低温
で堆積したため、配向性等の結晶性が悪い。この熱処理
は、InGaN活性層13の配向性を上げるためである。本実
施形態のように、700℃の低温でIn再蒸発抑制層(アン
ドープGaNキャップ層)30をInGaN活性層13上に設けるこ
とによって、基板温度を1000℃に昇温した後、InGaN活
性層13に対して充分に熱処理を行うことができる。これ
によって、InGaN活性層13の配向性は向上できる。
図14は、InGaN活性層13の室温フォトルミネッセンス
強度と、InGaN活性層13に対する熱処理時間との関係を
示す。熱処理時間の増加に伴って、発光強度は約1桁増
大し、発光効率が著しく向上することが確認される。
次に、TMGを20μモル/分、さらに、シクロペンタジ
エニルマグネシウム(Cp2Mg)を0.1μモル/分供給し
て、p型GaNガイド層33を堆積させる。
次に、TMAを上記n型AlGaNクラッド層12を形成する場
合の流量と同じ流量で追加し、p型AlGaNクラッド層14
を堆積させる。その後、TMAの供給のみを停止し、p型G
aNコンタクト層15を堆積させる。
次に、TMGおよびCp2Mgの供給を停止し、基板温度を60
0℃に降温した後、再びTMG、TMIおよびCp2Mgを供給して
p型InxGa1-xN(0<x<1)からなる中間層31(厚さ:
0.01μm〜1μm程度)を堆積させる。p型InGaN中間
層31のバンドギャップが小さいので、p型InGaN中間層3
1とその上に形成されるp型電極(Pt)との間のショッ
トキー障壁を低減することができ、大幅に抵抗を低減す
ることができる。
p型InGaN中間層31は、p型InGaNを堆積後、500℃程
度で70Torrの減圧水素雰囲気中で熱処理を行うことによ
り形成できる。減圧の水素雰囲気中であれば、400℃以
上の熱処理で、p型不純物の活性化が図れる。窒素原子
の解離を抑制することを考慮すると、熱処理温度は、50
0℃程度の低温が好ましい。
その後、アンモニアと水素の混合雰囲気で、基板を50
0℃まで冷却した後、アンモニアの供給を停止し、水素
雰囲気中で5分間熱処理を行う。
最後に、n型SiC基板410側に、チタン(Ti)を用いて
n型電極418を、p型InGaN中間層31側に白金(Pt)を用
いてp型電極417を形成する。Ptを選んだのは、Ptは仕
事関数が大きいので、p型InGaN層31との障壁を小さく
できるためである。
上記のように作製した窒化ガリウム系化合物半導体発
光素子に、電流を注入しレーザ発振させると、動作電圧
は5Vという低い値である。一方、従来の発光素子による
と、動作電圧は30V程度である。すなわち、本実施形態
によると、発光素子の動作電圧は大幅に低減できる。
本実施形態のように、n型SiC基板410の上に、低抵抗
なn型AlNバッファ層411を設け、導電性を有する基板41
0の裏面に電極418を形成している。このことによって、
従来のように、n側電極を形成するために、基板上にエ
ピタキシャル成長させた半導体多層膜をエッチングする
必要がなくなる。
上記第2の実施形態および本実施形態において、炭化
珪素基板が用いられていたが、本発明は、これに限定さ
れない。炭化珪素基板のかわりに、シリコン基板を用
い、シリコン基板の表面に、炭化処理によって炭化珪素
膜が形成されればよい。また、シリコン基板が、(11
1)面から3.5度程度で[110]方向に傾斜すれば、炭化
珪素基板が用いられる場合と同様な効果が得られる。
また、これまでの説明において、活性層はInGaNから
なるバルクまたはInGaN単一量子井戸であるが、本発明
はこれに限定されない。活性層は、図17に示されるよう
に、InGaN系多重量子井戸(multi quantum well)であ
ってもよい。多重量子井戸型発光素子の方が、発光素子
の高性能化を図れる。
多重量子井戸型発光素子の製造については、上記説明
した方法が用いられる。InGaN系多重量子井戸発光素子
は、次のように形成される。基板上に形成されたn型Al
GaNクラッド層(厚さ:0.5μm程度)の上に、n型GaNガ
イド層(厚さ:0.1μm程度)を成長させ、さらに、In
0.2Ga0.8Nウエル層(厚さ:30Å程度)と、In0.02Ga
0.98Nバリア層(厚さ:50Å程度)とを交互に9回繰り
返して成長させ、その後10番目のIn0.2Ga0.8Nウエル層
を成長させる。次に、10番目のIn0.2Ga0.8Nウエル層上
に順次、アンドープGaNキャップ層(厚さ:10〜30Å程
度)、p型GaNガイド層(厚さ:0.1μm程度)、p型AlG
aNクラッド層(厚さ:0.5μm程度)、およびp型GaNコ
ンタクト層(厚さ:0.3μm程度)を成長させる。
(第5の実施形態) 以下に、第5の実施形態として、窒化ガリウム系化合
物半導体発光素子を説明する。本実施形態の発光素子に
おいて、p型GaNガイド層およびp型AlGaNクラッド層の
p型ドーパントとして、Mgの代わりに、炭素(C)が用
いられている点で、上記実施形態の発光素子と異なる。
p型GaNガイド層の形成は、TMGを20μモル/分、プロ
パンを0.5μモル/分供給して行う。p型AlGaNクラッド
層の形成は、TMAを2μモル/分、TMGを20μモル/分、
プロパンを0.5μモル/分供給して行う。その他の堆積
条件は、上記実施形態の場合と同一である。
図18は、p型GaNガイド層およびInGaN活性層における
p型不純物濃度のデプスプロファイルを示す。図18に示
されるように、従来の発光素子において、p型不純物で
あるMgは、GaNガイド層の成長中に活性層側へ拡散して
しまう。一方、本実施形態の発光素子において、p型不
純物である炭素は、GaNガイド層の成長中に活性層側へ
ほとんど拡散していない。炭素は、良好なp型ドーパン
トであることが分かる。
また、p型AlGaNクラッド層に対しても、p型ドーパ
ントとして炭素を用いることによって、p型ドーパント
がGaNガイド層を介して活性層へ拡散することが防止
し、デバイスの信頼性を向上させることができる。な
お、GaNガイド層がアンドープの場合、AlGaNクラッド層
だけに、炭素をドープしてもよい。さらに、炭素をp型
ドーパントとするのは、傾斜基板が用いられている発光
素子の場合だけでなく、(0001)ジャスト基板が用いら
れている発光素子の場合でも有効である。
産業上の利用可能性 本発明によれば、次の効果が得られる。
(1) 基板上に、配向性および表面平坦性に優れた高
い品質のGaN単結晶層が作製できる。このGaN単結晶層上
に、窒化ガリウム系半導体多層膜を堆積した場合、高い
品質の多層膜の成長が可能である。このため、高い効率
の発光素子を作製することができる。
(2) 200℃程度の低い温度で、バッファ層を構成す
るn型AlN多結晶層を堆積できるので、n型AlN多結晶層
の上に、より緻密なGaN単結晶の核を形成できる。この
ため、高い配向性を有するGaN単結晶層が成長できる。
(3) 炭化珪素基板は(0001)面から[11−20]方向
に傾斜しているので、優れた表面平坦性を有するGaN単
結晶層を基板上に成長できる。さらに、炭化珪素基板上
に形成されたp型AlGaN層において、Alの組成が増える
場合に、p型ドーパントの取り込まれ効率が低下するこ
とが抑制できる。
(4) Siをドープしたn型AlNバッファ層を用いるこ
とにより、電気抵抗を小さくできる。しかも、n型SiC
基板側に直接n側電極を形成できるので、発光素子の作
製において、大幅に工程を簡素化できる。
(5) InGaN活性層の上に、アンドープGaNキャップ層
が形成されているので、InGaN活性層/p型GaNガイド層、
またはInGaN活性層/p型AlGaNクラッド層の界面の急峻性
を向上できる。このため、欠陥を低減でき、発光素子の
効率および信頼性が飛躍的に向上する。
(6) InGaN活性層に対して熱処理を行うことによ
り、InGaN活性層の配向性が向上する。このため、本発
明による発光素子の発光効率は、従来の発光素子のそれ
より10倍以上に増大する。
(7) p側電極の下にp型InGaN層が設けられている
ので、p側電極のコンタクト抵抗を低減でき、発光素子
の動作電圧を1/6程度に低減できる。
(8) p型AlGaNクラッド層のp型ドーパントとして
炭素を用いることによって、InGaN活性層にドーパント
が拡散することが抑制できるので、発光素子の信頼性お
よび発光効率を大幅に向上できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木戸口 勲 兵庫県川西市緑台4丁目6−40 (56)参考文献 特開 平6−268259(JP,A) 特開 平7−249795(JP,A) 特開 平5−29220(JP,A) 特開 平3−218625(JP,A) 特開 平8−330630(JP,A) 特開 平8−293643(JP,A) Jpn.J.Appl.Phys.30 [8](1991)p.1620−1627 Appl.Phys.Lett.67 [3](1995)p.401−403 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 33/00 H01S 3/18

Claims (23)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板の上に、第1の温度範囲で、窒化物多
    結晶層を形成する工程と、該窒化物多結晶層の上に、第
    2の温度範囲で、窒化ガリウム単結晶の核層を形成する
    工程と、第3の温度範囲で、該窒化ガリウム単結晶の核
    層の結晶が、該基板の表面に平行な方向に互いにつなぐ
    ように、該窒化ガリウム単結晶の核層を成長させる工程
    と、第4の温度範囲で、該窒化ガリウム単結晶の核層
    を、該基板の表面に垂直な方向に成長させる工程と、を
    包含する窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法であっ
    て、 該第1〜第4の温度範囲が、 第1の温度範囲<第2の温度範囲<第3、第4の温度範
    囲 という関係を有する窒化ガリウム系化合物半導体の製造
    方法。
  2. 【請求項2】前記第2の温度範囲は1000℃以下である、
    請求項1に記載の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方
    法。
  3. 【請求項3】前記第4の温度範囲は前記第3の温度範囲
    より高い、請求項1に記載の窒化ガリウム系化合物半導
    体の製造方法。
  4. 【請求項4】前記基板はサファイアから形成されてい
    る、請求項1に記載の窒化ガリウム系化合物半導体の製
    造方法。
  5. 【請求項5】前記窒化物多結晶層は、窒化アルミニウム
    を含んでおり、ECR−CVD法またはECRスパッタ法で形成
    する、請求項1に記載の窒化ガリウム系化合物半導体の
    製造方法。
  6. 【請求項6】前記窒化物多結晶層は、AlxGa1-xN(0≦
    x≦1)を含んでおり、MOVPE法で形成する、請求項1
    に記載の窒化ガリウム系化合物半導体の製造方法。
  7. 【請求項7】表面が(0001)面から[1−100]方向に
    第1の角度で傾斜している炭化珪素基板の該表面に、導
    電性を有する窒化アルミニウム層を形成する工程と、該
    窒化アルミニウム層の上部に、窒化ガリウム系化合物半
    導体積層構造体を形成する工程と、を包含する、窒化ガ
    リウム系化合物半導体素子の製造方法。
  8. 【請求項8】前記第1の角度は、約1゜から18゜までで
    ある、請求項7に記載の窒化ガリウム系化合物半導体素
    子の製造方法。
  9. 【請求項9】前記第1の角度は、約5゜から12゜までで
    ある、請求項7に記載の窒化ガリウム系化合物半導体素
    子の製造方法。
  10. 【請求項10】前記窒化アルミニウム層を形成する工程
    は、約800℃から1200℃までの温度で行う、請求項7に
    記載の窒化ガリウム系化合物半導体素子の製造方法。
  11. 【請求項11】前記窒化アルミニウム層は単結晶からな
    っている、請求項7に記載の窒化ガリウム系化合物半導
    体素子の製造方法。
  12. 【請求項12】前記窒化アルミニウム層の上に、窒化ガ
    リウム単結晶層を形成する工程をさらに包含する、請求
    項7に記載の窒化ガリウム系化合物半導体素子の製造方
    法。
  13. 【請求項13】前記窒化アルミニウム層中に、不純物と
    してシリコンがドープされている、請求項7に記載の窒
    化ガリウム系化合物半導体素子の製造方法。
  14. 【請求項14】表面が(0001)面から[1−100]方向
    に第1の角度で傾斜している炭化珪素基板と、該炭化珪
    素基板の表面に形成された導電性を有する窒化アルミニ
    ウム層と、該窒化アルミニウム層の上に設けられた、窒
    化ガリウム系化合物半導体積層構造体と、を備えてい
    る、窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  15. 【請求項15】前記第1の角度は、約1゜から18゜まで
    である、請求項14に記載の窒化ガリウム系化合物半導体
    発光素子。
  16. 【請求項16】前記第1の角度は、約5゜から12゜まで
    である、請求項14に記載の窒化ガリウム系化合物半導体
    発光素子。
  17. 【請求項17】前記積層構造体の上方に設けられた電極
    をさらに備えており、該積層構造体と該電極との間に、
    前記基板の導電型と反対の導電型を有するInxGa1-xN
    (0<x<1)層が設けられている、請求項14に記載の
    窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  18. 【請求項18】前記電極は白金から形成されている、請
    求項17に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
  19. 【請求項19】基板上に設けられた、AlxGayInzN(0≦
    x<1、0≦y<1、0<z≦1、x+y+z=1)活
    性層を含む窒化ガリウム系化合物半導体積層構造体を備
    えた窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法で
    あって、第1の温度範囲で、該活性層を形成する工程
    と、該活性層の上に、Inの蒸発を抑制するためのGaNキ
    ャップ層を形成する工程と、該第1の温度範囲より高い
    第2の温度範囲で、該活性層に対して熱処理を行う工程
    と、を包含する、窒化ガリウム系化合物半導体発光素子
    の製造方法であって、該GaNキャップ層を形成する工程
    は、該第1の温度範囲から該第2の温度範囲まで昇温し
    ながら行うことを特徴とする窒化ガリウム系化合物半導
    体発光素子の製造方法。
  20. 【請求項20】前記GaNキャップ層の厚さは、約1nm以上
    10nm以下である、請求項19に記載の窒化ガリウム系化合
    物半導体発光素子の製造方法。
  21. 【請求項21】前記第1の温度範囲は約500〜800℃、前
    記第2の温度範囲は1000℃以上である、請求項19に記載
    の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子の製造方法。
  22. 【請求項22】基板上に設けられた窒化ガリウム系化合
    物半導体積層構造体を備えた窒化ガリウム系化合物半導
    体発光素子であって、該積層構造体は、活性層と、該活
    性層を挟む1対のp型クラッド層およびn型クラッド層
    と、該p型クラッド層の上方に設けられたp型コンタク
    ト層とを備えており、該p型コンタクト層のp型ドーパ
    ントとしてマグネシウムが用いられ、該p型クラッド層
    のp型ドーパントとして炭素が用いられている、窒化ガ
    リウム系化合物半導体発光素子。
  23. 【請求項23】前記活性層と前記p型クラッド層との間
    に、p型ガイド層が設けられており、該p型ガイド層の
    p型ドーパントとして炭素が用いられている、請求項22
    に記載の窒化ガリウム系化合物半導体発光素子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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Jpn.J.Appl.Phys.30[8](1991)p.1620−1627

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