[go: up one dir, main page]

JP2969417B2 - 廃プラスチックの分解方法 - Google Patents

廃プラスチックの分解方法

Info

Publication number
JP2969417B2
JP2969417B2 JP3740393A JP3740393A JP2969417B2 JP 2969417 B2 JP2969417 B2 JP 2969417B2 JP 3740393 A JP3740393 A JP 3740393A JP 3740393 A JP3740393 A JP 3740393A JP 2969417 B2 JP2969417 B2 JP 2969417B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reactor
waste plastic
decomposition
heat
heat storage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP3740393A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06228569A (ja
Inventor
健 黒木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NITSUHO SANGYO KK
Original Assignee
NITSUHO SANGYO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=12496569&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2969417(B2) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by NITSUHO SANGYO KK filed Critical NITSUHO SANGYO KK
Priority to JP3740393A priority Critical patent/JP2969417B2/ja
Publication of JPH06228569A publication Critical patent/JPH06228569A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2969417B2 publication Critical patent/JP2969417B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
    • Y02W30/20Waste processing or separation

Landscapes

  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、廃プラスチックの再資
源化・有効利用に関し、詳しくは、廃プラスチックから
付加価値のある、主にパラフィン系成分として燃料ガス
や燃料油等を回収する分解方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、家庭や工場から回収される廃棄
物には、多種のプラスチック類が含まれる。このような
廃プラスチックは、高分子から低分子に熱分解すること
で、ガスあるいは燃料油等として再利用することが可能
である。しかし、従来の廃プラスチックの分解方法は、
種々の問題を含み、緊急かつ強い要望があるにもかかわ
らず特例を除いて現在まで一般的な実用化装置は、稼動
していないと言ってよい。これまでに多くの装置が試験
されてきたが、これらは、外部加熱方式と内部加熱方式
とに大別される。外部加熱方式は、バーナ等により反応
器を外部から加熱して反応器内の廃プラスチックを分解
するもので、パイプスチール式、レトルト式等として知
られる。主に選別されたプラスチック用の比較的小型の
反応器にその例が多い。一方、内部加熱方式は、反応器
の内部に分解エネルギーとなる加熱ガスを導入して反応
器内の廃プラスチックを分解するもので、流動床式、シ
ャフト炉等として知られる。比較的大型の反応器が試験
され、特に、流動床式の装置が数多く試験研究された。
外部加熱方式および内部加熱方式ともに熱分解生成物
は、蒸気として反応器外部に回収されるが、これらは要
するに回収物の市場性の低さに加えて反応器にも実用化
を阻む種々の問題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の廃プラスチックの分解方法によると、外部加
熱方式の場合、プラスチックの熱伝導性が低くく反応器
内の外周部と中心部とに温度差が生じるため、次のよう
な問題がある。外周部と中心部とで生起する反応が異
なり反応器外周部で炭素の生成する激しい分解反応が起
こり、中心部では逆にワックス生成などに見られるゆる
やかな分解反応が起こる。反応器の内壁にコーキング
による炭素膜が形成されやすく、この炭素膜が内部への
熱伝達を妨害するために、加熱効率が大幅に低下し反応
エネルギーの供給が効率的でなく多量の無効なエネルギ
ーが消費され不経済である。分解生成物が比較的幅広
い分子量分布を有し、かつ生成物がオレフィン類である
ために貯蔵または輸送中に重合して成分の変成を起こし
やすく、経済性が低い。廃プラスチック中にPVC
(ポリ塩化ビニール)、PET(ポリエチレンテレフタ
レート)等の油化困難なポリマーが含まれると、多量の
固型物残査が反応器内に残留しこれらの除去が難しく、
ポリマーを油化に有利なポリオレフィンのみに選別する
かもしくは経済的に不利な高温分解反応器(600℃以
上)が必要であった。
【0004】また、内部加熱方式の場合は、分解エネル
ギーとして供給される加熱空気のガス流速が比較的大き
く、結果的に滞留時間が著しく短くなる。このため、反
応温度を高温(600℃以上)にしなければならず、次
のような問題がある。一般に、分解生成物はガス状で
これらには多量のCO2、COを含み、燃料ガスとして
燃焼カロリーが低く、回収物の市場性が低い。高温反
応を実施するための反応装置が高価になるとともに、反
応器の耐用年数が短くなり、結果として経済性の低い割
高な成分を回収することになる。このため、従来の外部
加熱方式および内部加熱方式による廃プラスチックの分
解方法は、その分解エネルギーの供給方法、生成物の市
場性の低さ等の根本的な問題が未解決で、従って、それ
らの実用装置はほとんど知られていない。実用装置の開
発は、ほぼ諦められており、焼却と埋め立てに依存せざ
るを得ない状況にある。本発明は、このような問題点を
解決するためになされたもので、まず、分解反応の反応
エネルギーの供給方法を反応機構を考慮して基本的に解
決し、反応器内に加熱器を設け、かつそれによって温度
分布を与え一般に比較的低温において混合廃プラスチッ
ク中の油化可能なプラスチックのみを選択的に分解し、
ガス・油化成分と未分解物とを分離分解して回収するこ
とを可能にしたもので、市場性のある高付加価値成分を
効率よく回収するようにした廃プラスチックの分解方法
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決しようとする手段】そのために本発明の廃
プラスチックの分解方法は、反応器内の廃プラスチック
に内部加熱方式により分解熱を供給し、前記廃プラスチ
ックの熱分解物を前記反応器外部に回収する方法であっ
て、次の工程A〜E、 A.反応器の内部に蓄熱熱媒体からなる移動床を形成す
る工程、 B.前記反応器に廃プラスチックを導入し、前記移動床
とともに同伴移動させながら、前記蓄熱熱媒体の熱によ
り前記廃プラスチックを分解する工程、 C.前記廃プラスチックの揮発性分解物を前記反応器の
上部に取り出して回収する工程、 D.前記反応器の前記移動床の下層部に高温水蒸気を導
入し、前記廃プラスチックの分解物の系外排出用のキャ
リアーガスとして作用させ、かつ、高温水蒸気の熱エネ
ルギーによって、より軽質化のために再分解する工程、 E.前記反応器の下部から、分解生成物、不揮発性未分
解物および蓄熱熱媒体を排出する工程からなることを特
徴とする。
【0006】また、本発明の廃プラスチックの分解方法
は、反応器内蔵加熱器によって前記蓄熱熱媒体および前
記廃プラスチックを加熱する工程を付加するとよい。
た、本発明の廃プラスチックの分解方法は、前記反応器
の外部で前記蓄熱熱媒体および前記廃プラスチックを選
別するとともに、前記蓄熱熱媒体を加熱再生し、前記反
応器に再導入して循環利用する工程を付加するとよい。
前記蓄熱熱媒体は、粒状であることが望ましい。 前記蓄
熱熱媒体の全部または一部は、触媒であることが望まし
い。 前記反応器内の温度は、500℃以下であることが
望ましい。
【0007】
【作用】本発明の廃プラスチックの分解方法は、廃プラ
スチックの分解エネルギーを蓄熱熱媒体および高温水蒸
気によって反応器内に供給する。蓄熱熱媒体の移動床の
上層部では、主に、蓄熱熱媒体の熱によって廃プラスチ
ックが分解し、一部の気化物は移動床の上方へ揮発す
る。一方、移動床の下層部では、高温水蒸気の熱によっ
て廃プラスチックの未分解物および重質油が再分解す
る。高温水蒸気は、移動床の下層部で未分解物および分
解軽質油分のキャリアーガスとして作用するとともに、
分解物中の重質油成分の再分解を促進する役割を果た
す。すなわち、分解エネルギーの供給を移動床の上層部
および下層部で行い、反応器内に反応制御に必要な分解
エネルギーを効率よく供給することで、分解反応を合理
的に制御することができる。 また、分解時、廃プラスチ
ックの分解物のうち、系内で蒸気圧を有する揮発物のみ
を熱媒体中に通過させて系外に除去させるため、分解ガ
スと未分解物とが容易に分別される。 さらに、反応器内
蔵加熱器によって移動床の加熱温度を制御すると、反応
制御に不利な反応器内の温度分布を容易に正常分布に
し、移動床の上層部および下層部における廃ブラスチッ
クの分解反応をその分解反応機構に対応して効率よく促
進することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。まず、本発明の第1実施例による廃プラスチック
の分解装置を図1に示す。図1に示すように、分解装置
10は、反応器20、熱媒体再生炉14、熱媒体と残渣
とを分離する分離装置16および熱媒体供給装置18を
有し、反応器20に廃プラスチックと蓄熱熱媒体とを導
入して廃プラスチックを熱分解する。廃プラスチックを
加熱分解する蓄熱熱媒体は、図1矢印a〜eに示すよう
に、反応器20と熱媒体再生炉14とを循環し、熱媒体
再生炉14で回収した熱を反応器20に高温ガス(通常
スチーム)とともに分解エネルギーとして供給するよう
になっている。ここで、蓄熱熱媒体は、例えば、シリカ
−アルミナ等からなる粒状の固体酸触媒を用いることが
望ましく、熱媒体粒子の形状としては、例えば、球状、
円柱状、円筒状、三角柱状、四角柱状、正四面体状等の
ものを用いることができる。この場合、熱媒体粒子の平
均粒径が2〜3mm程度のものが有効である。特に、円
筒状のものを用いると、粒子の表面積が大きいため、廃
プラスチックの分解反応を効率的に促進することができ
る。
【0009】反応器20は、耐火レンガ、セラミック等
からなり、混合部22(廃プラスチックと熱媒体とを撹
拌器で均一化する場合)と反応部24とからなる。廃プ
ラスチック投入口26および熱媒体投入口28は、混合
部22の所定位置に設けられている。一例として、適度
に粉砕された廃プラスチックは、スクリューフィダー3
0によって廃プラスチック投入口26から反応器20に
導入され、蓄熱熱媒体は、熱媒体供給装置18によって
熱媒体投入口28から反応器20に導入される。なお、
廃プラスチックは、スクリューフィダーなしに別に反応
器上部に設けた廃プラスチック投入口から直接的に熱媒
体上に供給してもよい。そして、廃プラスチック上に熱
媒体が供給され、これが繰り返し行なわれる。混合部2
2の天井壁には、分解ガス排出口31が設けられる。も
ちろん、これは反応器20の側面に設けることもできる
が、いずれも分解ガス排出口31には、例えば、螺旋状
ステンレスパイプ等からなるガス冷却用のジャケット3
2が設けられる。このジャケット32の温度を調節する
ことで、外部に排出される分解ガスの分子量を制御して
生成物の性状に選択性を与えることができる。
【0010】反応部24には、例えば、内周壁面に沿っ
てセラミック等からなる隔壁34を設けることが望まし
く、隔壁34は、蓄熱熱媒体の移動による反応器22の
内壁の磨耗を防止する。また、隔壁34は、所定期間使
用した後に取り替えが可能で、装置の耐久性を増大させ
ることに寄与する。反応部24の底部には、未分解物お
よび蓄熱熱媒体の排出口36が設けられる。この排出口
36の下部には、未分解物と蓄熱熱媒体との分離装置1
6が設けられる。廃プラスチックの熱分解によって生じ
る不揮発性未分解物と蓄熱熱媒体とが排出口36から排
出され、分離装置16に導入される。また、蓄熱熱媒体
と未分解物を含む重質油とを別個に取り出す場合、後述
する第2実施例に示すように、反応器下部側面にその取
り出し口を設けることがある。これらはいずれも廃プラ
スチック中のポリオレフィン類の割合によって任意に選
択される。
【0011】分離装置16は、例えば、スクリュー式抜
き取り器40、駆動モータ42、選別器44および移送
手段46からなる。スクリュー式抜き取り器40によっ
て未分解物と蓄熱熱媒体とが選別器44に送られ、そこ
で分離され、未分解物は選別器44内に分別回収され、
蓄熱熱媒体は移送手段46を通って熱媒体再生炉14へ
送られる。
【0012】熱媒体再生炉14は、例えば、炉体50内
に加熱ガス供給器51およびストーカー52を有する。
蓄熱熱媒体は、ストーカー52を移動する時に加熱焼却
によって再生する。燃焼室54で発生する燃焼ガスは、
熱回収され冷却された後、煙突56によって炉外へ放出
される。熱媒体供給装置18は、例えば、エレベータ6
0、エレベータ用駆動モータ62、熱媒体キャビネット
64、スクリューフィダー66、スクリューフィダー用
駆動モータ68および移送手段69からなる。熱媒体再
生炉14で再生した蓄熱熱媒体は、エレベータ60によ
り熱媒体キャビネット64に移送されて所定温度に調節
された後、スクリューフィダー66により移送手段69
を通して反応器20に移送される。
【0013】また、熱媒体再生炉14内には、熱交換器
80が設けられ、この熱交換器80から熱媒体キャビネ
ット64にパイプ82が接続され、熱媒体キャビネット
64から反応器20にパイプ83が接続されている。熱
交換器80で加熱された高温の水蒸気は、熱媒体キャビ
ネット64の温度調節に用いられた後、さらに加熱を受
け、必要に応じて所定温度のスチームとして反応器20
内に高温ガス導入口81から分解エネルギーとして吹き
込まれる。パイプ83に設けられる制御器84は、反応
器20に導入される水蒸気の流量を制御するものであ
る。また、熱媒体キャビネット64に取り付けられる加
熱ガス供給口75は、反応器20に供給される熱媒体の
温度を調節する。さらに、他の例として、熱媒体再生炉
14を通さずに直接的に移送手段46により熱媒体キャ
ビネット64に蓄熱熱媒体を移送し、熱媒体キャビネッ
ト64に導入される加熱ガスによって蓄熱熱媒体を再生
させることも可能である。これは、廃プラスチックの組
成よって任意に選択される。
【0014】次に、前記分解装置10を用いた廃プラス
チックの分解方法について説明する。まず、熱媒体投入
口28から反応設定温度よりもやや高い温度に加熱され
た所定量の蓄熱熱媒体を投入し、これを上部から下部へ
と移動させることで移動床を形成させ、次いで、廃プラ
スチック投入口26から移動床となる熱媒体上に所定量
の粉砕された廃プラスチックを投入する。この廃プラス
チック上にさらに蓄熱熱媒体と廃プラスチックとを順に
投入する操作を繰り返して図1に示すように反応器20
内を積層化する。ここで、図1において、86a〜86
eは、蓄熱熱媒体層を示し、88a〜88eは、廃プラ
スチック層を示す。
【0015】反応設定温度については、例えば熱分解反
応の場合400〜500℃程度にする。250〜500
℃程度の範囲であると、廃プラスチックが有用な油分に
分解され、また、分解物の分子量分布を狭くし、分子量
を低下させることができるからである。ただし、本反応
では、後述するように触媒機能を有する蓄熱熱媒体を使
用すると、反応器内温度は250〜400℃の範囲で、
いわゆる低温油化反応が可能である。廃プラスチックを
構成するポリマーは、蓄熱熱媒体に接触することによっ
てまずポリオレフィン、ポリスチレンが溶融し、その粘
度低下とともに蓄熱熱媒体の粒子間に溶融流下する。そ
して、これらの粒子間でさらに分解低分子化が進行して
高粘度ポリマーから重質油状物が生成する。重質油状物
は、さらに蓄熱熱媒体層86a〜86eを浸透拡散しな
がら分子量低下を引き起こす。
【0016】蓄熱熱媒体が触媒の場合、重質分解物は、
接触分解によってさらに低分子化し、反応器20内で気
化する。そして、気化した生成物は、その蒸気圧によっ
て例えば蓄熱熱媒体層86a〜86eを図1で上方に通
過して低圧側の分解ガス排出口31に移動する。すなわ
ち、反応器20内で蒸気圧を有する成分のみが蓄熱熱媒
体層86a〜86eに瀘過分離された後、蒸気として分
解ガス排出口31に移動し、反応器20の外部に排出さ
れ回収される。一方、制御器84によって反応器20内
の移動床の下層部に高温水蒸気を吹き込むと、水蒸気が
熱分解の反応エネルギーおよびキャリヤーガスとして作
用し蓄熱熱媒体の粒子間に滞留する高粘度重質物の再分
解を促進する。
【0017】ここで、前記実施例では、通常、蓄熱熱媒
体としてシリカ−アルミナ等の個体酸触媒を用いるた
め、触媒表面上において分解物の炭化が進行し、この炭
化過程で放出される水素原子が分解物中のオレフィン成
分の水素化を行なう。すなわち、分解反応時に分解物の
水素移行反応が起こる。したがって、蓄熱熱媒体層で生
成した分解生成物は、触媒層を通過して上昇するとき、
さらに再分解され同時に水素化され安定なパラフィン系
のガス若しくは油分になる。このような水素移行反応を
優位に進行させることが本発明の特徴のひとつであり、
そのために触媒量と廃プラスチック供給量とを調整す
る。この場合、反応物に対する触媒濃度を比較的大きく
するのが望ましい。なお、個体酸触媒は、反応時間が増
加するとともに触媒表面に多量の炭素質が析出するが、
この炭素質は、熱媒体を再生するための燃料となる。
【0018】廃プラスチックを熱分解した蓄熱熱媒体
は、反応器20の下部に蓄積する。この蓄熱熱媒体層に
は、廃プラスチックの未分解物が含まれる。そして、未
分解物を含む蓄熱熱媒体が熱媒体排出口36から抜き取
られ選別器44に回収される。このように、反応器20
の上部から蓄熱熱媒体および廃プラスチックを投入する
ことによって、反応器20の上部から分解ガスを、下部
から蓄熱熱媒体と分解生成物および未分解物とを分離回
収する操作を連続的に行なう。廃プラスチックの分解ガ
スと未分解物とを分離して回収する。
【0019】前記実施例の廃プラスチックの分解方法に
よると、蓄熱熱媒体によって廃プラスチックを分解する
ことから、反応器20内に吸熱による温度差を生じる
が、これは、蓄熱熱媒体の温度および高温スチームの温
度とその供給量を調節することで、反応器20内を分解
反応に好適な反応条件に保持することができる。また、
前記実施例によると、廃プラスチックと蓄熱熱媒体の供
給量および排出量を調節することで、反応系内での反応
物の滞留時間を適切に制御することができるため、接触
分解の場合、特に反応生成物の組成制御を行なうことが
できる。例えば、接触時間を比較的長時間にすると、多
分岐パラフィン系成分の回収量を増大させることができ
る。これらの成分は、従来の廃プラスチック分解装置で
は生成しないもので、その燃焼性が優れるばかりでな
く、高沸点溶剤として新たな用途が期待できるなど種々
の利点がある。
【0020】一般に、廃プラスチックのうち低温分解
(400℃以下)で揮発性成分を生じるものは、ポリオ
レフィンあるいはポリスチレンを原料としたもので、P
VCやPETなどは、蒸気圧成分を生成しにくく、固形
物残渣が多くなる。また、従来装置(流動床)にみられ
る熱媒体として高温ガスを用いる廃プラスチックの分解
方法では、回収される分解ガスの燃焼カロリーが低く、
外部加熱式ではエネルギーロスが大きく、また生成物も
付加価値が低いなど実用的ではない。これに対し、前記
実施例による廃プラスチックの分解方法によると、加熱
分解のためのエネルギー供給方法が合理的で、また未分
解物が反応器20内で容易に分解ガスと未分解物とに分
離することができ、いわゆる混合プラスチックの分解処
理が可能である。特に、回収されるガス、油状物が従来
のオレフィン系成分と異なりパラフィン質で化学的に安
定で優れており、さらに低温反応が可能なことなど多く
の点で従来反応器と著しく異なった特徴がある。
【0021】したがって、反応器20に投入する廃プラ
スチックは、いかなる組成であってもよく、特にPVC
100%であってもなんら問題がない。すなわち、廃プ
ラスチックの分解処理において最も困難とされるPVC
を容易に分解処理し有用な成分を回収することができ
る。例えばPVC100%の場合、加熱分解によって少
量の油状物と多量のHClガスが発生するが、大部分の
PVCは、固定炭素質として蓄熱熱媒体とともに排出口
36から回収される。炭素質残渣は、水蒸気で活性化す
ることで有用な活性炭として用いることができるため利
用分野が広い。特に、活性炭として回収する場合、移動
床を止めて固定床としてPVCの脱塩酸反応を促進さ
せ、生成した炭化物を高温水蒸気(600〜700℃以
上)と接触させ、活性炭として回収することもできる。
【0022】また、前記実施例は、反応器の構造が比較
的簡単で、耐火レンガもしくは耐火セラミックなどの断
熱材料で構成するので、PVC等の酸に腐蝕されにく
く、装置の耐用年数を長くすることができる。さらに、
反応器の内壁にコーキングによる炭素膜が生じにくいた
め、従来の反応器に見られるような炭素膜の形成を防止
するのための特殊な技術および材料を必要としない。
【0023】次に、前記実施例を用いて廃プラスチック
の分解を行なった実験結果を表1に示す。
【表1】 実験の結果、表1に示すように、前記実施例は、比較的
低温でガソリン・ケロシン留分等の高付加価値成分が効
率よく多量に回収された。
【0024】なお、前記第1実施例では、反応器の側壁
に廃プラスチック投入口26を設け、底壁に熱媒体およ
び未分解物の排出口36を設けたが、本発明としては、
例えば、図2に示す第2実施例のように、反応器20の
天井壁に廃プラスチック投入口90を設け、反応器20
の側壁に熱媒体排出口92を設けてもよい。さらに、本
発明の第3実施例として、例えば図3に示すように、反
応器20内に反応器内蔵加熱器としての流体流通管10
0、102を設け、これらの管内に適切な温度の流体を
流通させ、流通する流体が分解エネルギーの供給源とな
り、同時に反応器20内の温度分布の制御を行う。な
お、これらの内蔵加熱器は、反応器の縦軸・横軸のいず
れの方向に設置してもよい。また、前記実施例では、廃
プラスチックと蓄熱熱媒体とを積層化して反応させた
が、本発明の他の実施例としては、例えばポリスチレン
のみを処理する場合、反応器に廃プラスチックと蓄熱熱
媒体とを投入し、反応器内に設置した撹拌器で混合する
ようにしてもよい。より好ましくは、反応器内蔵加熱器
を取り外し高温ガスの吹き込みを中止して移動床蓄熱熱
媒体だけの分解エネルギー供給によって分解反応を行な
うこともある。逆に移動床を止め固定床として反応器内
蔵加熱器と高温ガスからの分解エネルギーだけで反応を
実施することもできる。もちろん、以上の実施例に示し
たことから容易に理解されることであるが、例えば、廃
プラスチック供給口を反応器下部に、熱媒体の排出口を
反応器上部に、分解ガスの排出口を反応器上部もしくは
側面に設け、熱媒体をスクリュー翼によって下部から上
部へ移動させながら分解反応を連続的に実施することも
できる。これらは、熱媒体撹拌器をスクリュー翼に取り
替え、反応器に設けた通常の出入口を逆にして用いるだ
けにすぎない。これらは廃プラスチックの組成および処
理量によって任意に選択されるものである。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の廃プラス
チックの分解方法によれば、移動床を形成する蓄熱熱媒
体に廃プラスチックを接触させて廃プラスチックの分解
エネルギーを供給し、かつ、移動床の下層部に高温水蒸
気によって廃プラスチックの分解生成物の再分解熱を供
するため、反応器内が適切な温度分布に保持され、良
質な付加価値の高い分解生成物を得ることができる。ま
た、蓄熱熱媒体が瀘過材として機能し、分解時に生成す
る揮発物と未分解物とを容易に分離して回収することが
できるため、これまで著しく困難であったPVCを含む
混合廃プラスチックの低温油化(400℃以下)が可能
なばかりでなくPVCそのものの処理に有効である。特
に従来のものと異なるところとして貯蔵性、燃焼性に優
れた化学的に安定なパラフィン系成分の分解生成物を選
択的に回収することができるという効果がある。さら
に、反応器の外部で蓄熱熱媒体を加熱焼却再生して循環
再利用することから、分解反応の反応エネルギーの供給
が容易で反応処理を連続して行なうことができるなど、
大量の廃プラスチックを効率よく処理することができる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による廃プラスチックの分
解装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の第2実施例による廃プラスチックの分
解装置を示す概略構成図である。
【図3】本発明の第3実施例による廃プラスチックの分
解装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
10 分解装置 14 再生炉 16 分離装置 18 熱媒体供給装置 20 反応器 28 熱媒体投入口 30 廃プラスチック投入口 31 分解ガス排出口 36 排出口 40 スクリュー式抜き取り器 86a〜86e 蓄熱熱媒体層 88a〜86e 廃プラスチック層 100、101 流体流通管(反応器内蔵加熱器)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−111815(JP,A) 特開 昭54−83002(JP,A) 特開 昭53−126777(JP,A) 特開 昭53−26480(JP,A) 特開 昭49−99960(JP,A) 特開 昭53−101074(JP,A) 特開 昭49−95470(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C10G 1/10 B09B 3/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応器内の廃プラスチックに内部加熱方
    式により分解熱を供給し、前記廃プラスチックの熱分解
    物を前記反応器外部に回収する方法であって、次の工程
    A〜E、 A.反応器の内部に蓄熱熱媒体からなる移動床を形成す
    る工程、 B.前記反応器に廃プラスチックを導入し、前記移動床
    とともに同伴移動させながら、前記蓄熱熱媒体の熱によ
    り前記廃プラスチックを分解する工程、 C.前記廃プラスチックの揮発性分解物を前記反応器の
    上部に取り出して回収する工程、 D.前記反応器の前記移動床の下層部に高温水蒸気を導
    入し、前記廃プラスチックの分解物の系外排出用のキャ
    リアーガスとして作用させ、かつ、高温水蒸気の熱エネ
    ルギーによって、より軽質化のために再分解する工程、 E.前記反応器の下部から、分解生成物、不揮発性未分
    解物および蓄熱熱媒体を排出する工程からなることを特
    徴とする廃プラスチックの分解方法。
  2. 【請求項2】 反応器内蔵加熱器によって前記蓄熱熱媒
    体および前記廃プラスチックを加熱する工程を付加して
    なる請求項1に記載の廃プラスチックの分解方法。
  3. 【請求項3】 前記反応器の外部で前記蓄熱熱媒体およ
    び前記廃プラスチックを選別するとともに、前記蓄熱熱
    媒体を加熱再生し、前記反応器に再導入して循環利用す
    る工程を付加してなる請求項1または2記載の廃プラス
    チックの分解方法。
  4. 【請求項4】 前記蓄熱熱媒体が粒状である請求項1、
    2または3記載の廃プラスチックの分解方法。
  5. 【請求項5】 前記蓄熱熱媒体の全部または一部が触媒
    である請求項1、2、3または4記載の廃プラスチック
    の分解方法。
  6. 【請求項6】 前記反応器内の温度が500℃以下であ
    る請求項1、2、3、4または5記載の廃プラスチック
    の分解方法。
JP3740393A 1993-02-01 1993-02-01 廃プラスチックの分解方法 Expired - Fee Related JP2969417B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3740393A JP2969417B2 (ja) 1993-02-01 1993-02-01 廃プラスチックの分解方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3740393A JP2969417B2 (ja) 1993-02-01 1993-02-01 廃プラスチックの分解方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06228569A JPH06228569A (ja) 1994-08-16
JP2969417B2 true JP2969417B2 (ja) 1999-11-02

Family

ID=12496569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3740393A Expired - Fee Related JP2969417B2 (ja) 1993-02-01 1993-02-01 廃プラスチックの分解方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2969417B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2732686B1 (fr) * 1995-04-07 1997-07-04 Filippelli Michel Procede et installation de separation de polyolefines contenues dans des dechets
NL1030864C2 (nl) * 2006-01-06 2007-07-09 Stichting Energie Werkwijze en inrichting voor het behandelen van biomassa.
EP2157075B1 (en) 2007-03-07 2014-04-30 Mitsubishi Rayon Co. Ltd. Method of recovering resin decomposition product
CN112063409B (zh) * 2020-09-08 2022-04-26 重庆科技学院 基于多相气固流态化反应的含氯塑料热解制油工艺及装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06228569A (ja) 1994-08-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4474510B2 (ja) 廃プラスチックの接触分解方法及び廃プラスチックの接触分解装置
US6333015B1 (en) Synthesis gas production and power generation with zero emissions
US9631153B2 (en) Adaptable universal method for producing synthetic products
CN113939578A (zh) 用于将塑料废物转化成石化产品的塑料油化设备、相应的裂解反应器以及相关的方法
EP1785248B1 (en) Method and device for thermally treating used tires
CN113195685A (zh) 处理含碳材料的工艺和用于其的设备
JP7792482B2 (ja) 温度区間別の熱分解ガス処理が可能な廃プラスチック統合熱分解システム
KR100241543B1 (ko) 폐플라스틱의 분해처리방법과 그 장치
JP2023079198A (ja) 廃プラスチック熱分解装置、及びそれを用いた低沸点熱分解油の製造方法
RU2766091C1 (ru) Элемент ротора для использования в реакторе абляционного пиролиза, реактор абляционного пиролиза и способ пиролиза
JP2969417B2 (ja) 廃プラスチックの分解方法
KR100517881B1 (ko) 폐플라스틱 유화재생 처리장치
JPS60248793A (ja) 重質油の熱分解法
JP2005154510A (ja) 廃プラスチックのケミカルリサイクル装置
JP4329507B2 (ja) 廃プラスチックのケミカルリサイクル装置
JP3611306B2 (ja) 廃プラスチックからの油回収方法
CN118599567A (zh) 一种混合塑料低温双级脱氯耦合微波催化热解制备燃料油的方法及装置
WO2008111750A1 (en) The method and system for contact catalytic cracking by upward moving bed catalyst
JP4337517B2 (ja) 廃プラスチックのケミカルリサイクル方法及びその装置
CN116240043B (zh) 一种用于废塑料流化催化裂解的反应系统及方法
JPH0680970A (ja) 高分子材料の処理方法
KR960013605B1 (ko) 폐합성수지의 열분해 처리에 의한 저비점 탄화수소유의 회수방법
JP3297322B2 (ja) 廃プラスチックからの油回収システム
WO2022233747A1 (en) Thermochemical reactor and process
JP3596571B2 (ja) スチレン系樹脂の熱分解装置及び熱分解方法

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19990706

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080827

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees