JP2812561B2 - バルブリフタ及びその製造方法 - Google Patents
バルブリフタ及びその製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,内燃機関の動弁機構に
用いる,軽量かつ耐摩耗性に優れたバルブリフタ及びそ
の製造方法に関する。
用いる,軽量かつ耐摩耗性に優れたバルブリフタ及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】バルブリフタは,内燃機関の燃料吸入また
は排気の動弁機構に用いられるもので,図5に示すごと
く,例えば燃料吸入口81に設けたバルブ90と,カム
88との間に配設されるものである。そして,該バルブ
リフタ1は,底部11を有する有底円筒構造を有し,バ
ルブステム91の先端面92とカム88との間にあっ
て,その底部外壁の凹状のシム当たり面111には,カ
ム88と摺動接触しているシム13が装着されている。
また,底部内壁のステム当たり面112は,バルブステ
ム91の先端面92と当接する。また,バルブリフタ1
の胴部12の胴部外壁面121は,シリンダヘッド8の
ガイド穴82と摺動する。なお,図5において,94は
バルブスプリング,93はコッタ,95はスプリングリ
テーナである。ところで,バルブリフタは,その胴部1
2がガイド穴82に沿ってその軸方向に動くが,この際
この胴部12はガイド穴82と摺動すると共に回転す
る。そのため,上記各部位が異常摩耗した場合,クリア
ランス拡大による異音の発生,及び衝撃力の増大による
破損にも連がりかねない。そのため,バルブリフタの胴
部12は高い耐摩耗性が必要とされる。また,同様にシ
ム当たり面111,ステム当たり面112にも高い耐摩
耗性が要求される。そこで,従来は,一般に,肌焼鋼
(SCM415など)を用いて冷間鍛造し,次いで浸炭
焼入れした後,機械加工(主に研削加工)によりバルブ
リフタの製品形状に仕上げていた。即ち,上記浸炭焼入
れにより表面硬化を図り,高耐摩耗性の要求に応じてい
る。このようにして作製したバルブリフタ1は,図6に
示すごとく,胴部12の胴部外壁面121,胴部内壁面
122,シム当り面111,ステム当り面112などの
全表面に,浸炭焼入れ層4が形成されている。
は排気の動弁機構に用いられるもので,図5に示すごと
く,例えば燃料吸入口81に設けたバルブ90と,カム
88との間に配設されるものである。そして,該バルブ
リフタ1は,底部11を有する有底円筒構造を有し,バ
ルブステム91の先端面92とカム88との間にあっ
て,その底部外壁の凹状のシム当たり面111には,カ
ム88と摺動接触しているシム13が装着されている。
また,底部内壁のステム当たり面112は,バルブステ
ム91の先端面92と当接する。また,バルブリフタ1
の胴部12の胴部外壁面121は,シリンダヘッド8の
ガイド穴82と摺動する。なお,図5において,94は
バルブスプリング,93はコッタ,95はスプリングリ
テーナである。ところで,バルブリフタは,その胴部1
2がガイド穴82に沿ってその軸方向に動くが,この際
この胴部12はガイド穴82と摺動すると共に回転す
る。そのため,上記各部位が異常摩耗した場合,クリア
ランス拡大による異音の発生,及び衝撃力の増大による
破損にも連がりかねない。そのため,バルブリフタの胴
部12は高い耐摩耗性が必要とされる。また,同様にシ
ム当たり面111,ステム当たり面112にも高い耐摩
耗性が要求される。そこで,従来は,一般に,肌焼鋼
(SCM415など)を用いて冷間鍛造し,次いで浸炭
焼入れした後,機械加工(主に研削加工)によりバルブ
リフタの製品形状に仕上げていた。即ち,上記浸炭焼入
れにより表面硬化を図り,高耐摩耗性の要求に応じてい
る。このようにして作製したバルブリフタ1は,図6に
示すごとく,胴部12の胴部外壁面121,胴部内壁面
122,シム当り面111,ステム当り面112などの
全表面に,浸炭焼入れ層4が形成されている。
【0003】
【解決しようとする課題】しかし,上記鉄系材料による
バルブリフタは,高比重であるため,慣性重量が大き
く,燃費,騒音面で不利である。また,近年,エンジン
の小型化,高出力化が必要になり,エンジンの回転数は
ますます増大している。そのため,最近ではバルブリフ
タの軽量化が強く望まれている。そこで,上記バルブリ
フタ1の胴部12の肉厚みを薄くして,軽量化を図るこ
とが考えられる。しかし,浸炭焼入れはバルブリフタの
内側面及び外側面の両方から行われるため,胴部12の
肉厚みを薄くすると,該胴部12はその芯部も全て浸炭
焼入れされ,浸炭組織(マルテンサイト組織)になって
しまう。発明者らの実験によれば,胴部12の肉厚みを
1mm以下とすると,胴部12の靱性が低下してしま
い,エンジンが高速回転するとき,バルブリフタが胴部
において破損を生ずる危険性があり,これ以上胴部の肉
厚みを薄くすることは不可能である。また,このような
問題に対応するため,バルブリフタ本体に合金工具鋼
(SKD11など)を用いた例(特開昭62−2539
05号公報)や,バルブリフタの頂部と胴部とを異種金
属で接合固定する例(特開昭63−75303号公報)
がある。しかし,前者は冷間鍛造の変形抵抗が極めて大
きな合金工具鋼を用いているため,冷間鍛造時の成形型
の寿命が著しく低い。また,そのため生産性が悪くコス
ト高となる。また,後者の場合は,異種金属を接合固定
する必要があるため,大量生産に不向きであり,生産性
が悪く,コスト高となる。本発明は,上記問題点に鑑
み,軽量で,耐摩耗性に優れ,かつ生産性にも優れたバ
ルブリフタ及びその製造方法を提供しようとするもので
ある。
バルブリフタは,高比重であるため,慣性重量が大き
く,燃費,騒音面で不利である。また,近年,エンジン
の小型化,高出力化が必要になり,エンジンの回転数は
ますます増大している。そのため,最近ではバルブリフ
タの軽量化が強く望まれている。そこで,上記バルブリ
フタ1の胴部12の肉厚みを薄くして,軽量化を図るこ
とが考えられる。しかし,浸炭焼入れはバルブリフタの
内側面及び外側面の両方から行われるため,胴部12の
肉厚みを薄くすると,該胴部12はその芯部も全て浸炭
焼入れされ,浸炭組織(マルテンサイト組織)になって
しまう。発明者らの実験によれば,胴部12の肉厚みを
1mm以下とすると,胴部12の靱性が低下してしま
い,エンジンが高速回転するとき,バルブリフタが胴部
において破損を生ずる危険性があり,これ以上胴部の肉
厚みを薄くすることは不可能である。また,このような
問題に対応するため,バルブリフタ本体に合金工具鋼
(SKD11など)を用いた例(特開昭62−2539
05号公報)や,バルブリフタの頂部と胴部とを異種金
属で接合固定する例(特開昭63−75303号公報)
がある。しかし,前者は冷間鍛造の変形抵抗が極めて大
きな合金工具鋼を用いているため,冷間鍛造時の成形型
の寿命が著しく低い。また,そのため生産性が悪くコス
ト高となる。また,後者の場合は,異種金属を接合固定
する必要があるため,大量生産に不向きであり,生産性
が悪く,コスト高となる。本発明は,上記問題点に鑑
み,軽量で,耐摩耗性に優れ,かつ生産性にも優れたバ
ルブリフタ及びその製造方法を提供しようとするもので
ある。
【0004】
【課題の解決手段】本発明は,肌焼鋼からなる有底円筒
状のバルブリフタにおいて,該バルブリフタはその胴部
が肉厚み0.5〜1mmの薄肉形状であって,かつ胴部
外壁面は浸炭焼入れされており,一方胴部内壁面は浸炭
焼入れされていないことを特徴とするバルブリフタにあ
る。本発明において最も注目すべき点は,胴部の厚みを
上記範囲の薄肉形状となし,胴部外壁面は浸炭焼入れ
し,胴部内壁面は浸炭焼入れしていないことにある。上
記肌焼鋼は,SCM415などを用いる。そして,バル
ブリフタの胴部は,その厚みを0.5〜1mmの薄肉形
状となす。0.5mmよりも薄いと,エンジンが高速回
転するとき,胴部が破損するおそれがある。また,1m
mよりも厚くすると,バルブリフタの軽量化の目的が達
せられない。また,上記のごとく,胴部外壁面が浸炭焼
入れされ,胴部内壁面が浸炭焼入れされていないバルブ
リフタを製造する方法としては,バルブリフタの形状に
加工され肌焼鋼により作製された有底円筒状体を準備
し,その胴部内壁面及び胴部外壁面に銅メッキ膜を施
し,次いで胴部外壁面の銅メッキ膜のみを除去し,その
後該有底円筒状体に浸炭焼入れ処理を施し,然る後焼戻
し処理を行うことを特徴とするバルブリフタの製造方法
がある。この方法においては,浸炭焼入れ工程に先立っ
て,胴部内壁面及び胴部外壁面に銅メッキ膜を形成し,
浸炭焼入れをしない胴部内壁面は該銅メッキ膜を残し,
一方浸炭焼入れする胴部外壁面は上記銅メッキ膜を除去
して肌焼鋼の表面を露出させる。そして,その後,浸炭
焼入れ処理を行う。これにより,胴部外壁面が浸炭焼入
れされ,その表面に耐摩耗性に優れた硬質の浸炭焼入れ
層が形成される。上記の銅メッキ膜の形成方法として
は,例えば青化銅浴,ピロリン酸銅浴を用いた電気メッ
キ法がある。また,上記銅メッキ膜の除去方法として
は,センターレス研削,旋盤による切削などがある。上
記銅メッキ膜の厚みは,浸炭焼入れ防止のために20μ
m以上とすることが好ましい。また浸炭焼入れ層の厚み
は200〜400μmとすることが好ましい。浸炭焼入
れ層の厚みが200μm未満では,充分な耐摩耗性が得
難く,一方400μmを越えると胴部の靱性が損なわ
れ,エンジン高速時に胴部が損傷するおそれがある。ま
た,浸炭焼入れ処理の後には焼もどし処理を行い,更に
表面研磨仕上げを行う。
状のバルブリフタにおいて,該バルブリフタはその胴部
が肉厚み0.5〜1mmの薄肉形状であって,かつ胴部
外壁面は浸炭焼入れされており,一方胴部内壁面は浸炭
焼入れされていないことを特徴とするバルブリフタにあ
る。本発明において最も注目すべき点は,胴部の厚みを
上記範囲の薄肉形状となし,胴部外壁面は浸炭焼入れ
し,胴部内壁面は浸炭焼入れしていないことにある。上
記肌焼鋼は,SCM415などを用いる。そして,バル
ブリフタの胴部は,その厚みを0.5〜1mmの薄肉形
状となす。0.5mmよりも薄いと,エンジンが高速回
転するとき,胴部が破損するおそれがある。また,1m
mよりも厚くすると,バルブリフタの軽量化の目的が達
せられない。また,上記のごとく,胴部外壁面が浸炭焼
入れされ,胴部内壁面が浸炭焼入れされていないバルブ
リフタを製造する方法としては,バルブリフタの形状に
加工され肌焼鋼により作製された有底円筒状体を準備
し,その胴部内壁面及び胴部外壁面に銅メッキ膜を施
し,次いで胴部外壁面の銅メッキ膜のみを除去し,その
後該有底円筒状体に浸炭焼入れ処理を施し,然る後焼戻
し処理を行うことを特徴とするバルブリフタの製造方法
がある。この方法においては,浸炭焼入れ工程に先立っ
て,胴部内壁面及び胴部外壁面に銅メッキ膜を形成し,
浸炭焼入れをしない胴部内壁面は該銅メッキ膜を残し,
一方浸炭焼入れする胴部外壁面は上記銅メッキ膜を除去
して肌焼鋼の表面を露出させる。そして,その後,浸炭
焼入れ処理を行う。これにより,胴部外壁面が浸炭焼入
れされ,その表面に耐摩耗性に優れた硬質の浸炭焼入れ
層が形成される。上記の銅メッキ膜の形成方法として
は,例えば青化銅浴,ピロリン酸銅浴を用いた電気メッ
キ法がある。また,上記銅メッキ膜の除去方法として
は,センターレス研削,旋盤による切削などがある。上
記銅メッキ膜の厚みは,浸炭焼入れ防止のために20μ
m以上とすることが好ましい。また浸炭焼入れ層の厚み
は200〜400μmとすることが好ましい。浸炭焼入
れ層の厚みが200μm未満では,充分な耐摩耗性が得
難く,一方400μmを越えると胴部の靱性が損なわ
れ,エンジン高速時に胴部が損傷するおそれがある。ま
た,浸炭焼入れ処理の後には焼もどし処理を行い,更に
表面研磨仕上げを行う。
【0005】
【作用及び効果】本発明のバルブリフタにおいては,胴
部が肉厚み0.5〜1mmの薄肉形状であるため,軽量
である。また,胴部内壁面は硬質の浸炭焼入れ層を有し
ていないため,バルブリフタの胴部は肌焼鋼による靱性
が確保されている。そのため,胴部が薄肉形状であって
も,エンジンの高速回転時において胴部が破損するおそ
れがない。一方,胴部外壁面はシリンダブロックのガイ
ド穴と高速摺動するが,その表面には上記浸炭焼入れ層
が形成され,硬さHv700以上のマルテンサイト組織
となっているため,耐摩耗性に優れている。したがっ
て,本発明によれば,軽量で耐摩耗性に優れたバルブリ
フタを提供することができる。また,上記製造方法によ
れば,上記のごとく優れたバルブリフタを,生産性良
く,容易に製造することができる。
部が肉厚み0.5〜1mmの薄肉形状であるため,軽量
である。また,胴部内壁面は硬質の浸炭焼入れ層を有し
ていないため,バルブリフタの胴部は肌焼鋼による靱性
が確保されている。そのため,胴部が薄肉形状であって
も,エンジンの高速回転時において胴部が破損するおそ
れがない。一方,胴部外壁面はシリンダブロックのガイ
ド穴と高速摺動するが,その表面には上記浸炭焼入れ層
が形成され,硬さHv700以上のマルテンサイト組織
となっているため,耐摩耗性に優れている。したがっ
て,本発明によれば,軽量で耐摩耗性に優れたバルブリ
フタを提供することができる。また,上記製造方法によ
れば,上記のごとく優れたバルブリフタを,生産性良
く,容易に製造することができる。
【0006】
【実施例】実施例1 本発明の実施例にかかるバルブリフタ及びその製造方法
につき,図1ないし図3を用いて説明する。本例のバル
ブリフタ2は,図1に示すごとく,肌焼鋼からなる有底
円筒状のバルブリフタであって,その胴部22が薄肉形
状であり,かつ胴部外壁面221は浸炭焼入れにより形
成された浸炭焼入れ層4を有し,一方胴部内壁面は浸炭
焼入れされていない。該胴部内壁面222は,その表面
に銅メッキ膜3を有している。また,該バルブリフタ2
は,その内側の天井面241,ステム当り面24には浸
炭焼入れ層4を有する。また,バルブリフタ底部21の
シム当り面251,土手部252の表面にも浸炭焼入れ
層4を有する。なお,符号25はシム装着用凹部であ
る。そして,上記胴部の肉厚みtは,約0.7mmであ
る。また,上記浸炭焼入れ層4は,いずれも,厚み約3
00μmの硬質のマルテンサイト層を有している。ま
た,銅メッキ膜3は厚み約20μmである。次に,上記
バルブリフタ2を製造するに当っては,まず図2に示す
ごとく,バルブリフタ2の形状に加工され,肌焼鋼によ
り作製された有底円筒状体20を準備し,その胴部内壁
面222,胴部外壁面221に銅メッキ膜3を形成す
る。なお,その他の内面及び上面は銅メッキ膜を形成さ
せない。上記の銅メッキ膜の形成は,まず青化銅めっき
浴を準備し,この浴中に上記有底円筒状体20の胴部の
みを浸漬し,電気メッキを行うことにより行った。その
ため,胴部の内外壁面以外には,同メッキは形成されて
いない。その後,図3に示すごとく,胴部外壁面221
の銅メッキ膜3のみを,旋盤により切削除去する。次い
で,該有底円筒状体20を浸炭焼入れ装置の中に入れ,
浸炭焼入れを行なう。その後は,焼戻し,更に表面研磨
仕上げを行い,図1に示したごときバルブリフタ2を得
る。上記製造方法において,有底円筒状体20は,肌焼
鋼板(SCM415)を切断し,据込み,冷間後方押出
しを行い,切削加工することにより行った。また,浸炭
焼入れは,CO(一酸化炭素)を含有する浸炭焼入れガ
スの雰囲気中で,880℃,180分間処理することに
より行った。また,焼戻しは,160℃,60分間行っ
た。上記のごとく,本例のバルブリフタ2は,胴部22
の肉厚みが0.7mmという薄肉形状であるため,従来
に比して極めて軽量である。また,その胴部内壁面22
2は,硬質の浸炭焼入れ層を有していないため,バルブ
リフタの胴部は肌焼鋼による大きな靱性が確保されてい
る。そのため,胴部が薄肉形状であっても,エンジンの
高速回転時に胴部が破損するおそれがない。一方,胴部
外壁面はシリンダブロックのガイド穴と高速摺動する
が,その表面には上記浸炭焼入れ層が形成されている。
そのため,表面はHv700以上の硬さを有し,耐摩耗
性に優れている。したがって本例によれば,軽量で,耐
摩耗性に優れ,また量産性にも優れたバルブリフタを容
易に製造することができる。
につき,図1ないし図3を用いて説明する。本例のバル
ブリフタ2は,図1に示すごとく,肌焼鋼からなる有底
円筒状のバルブリフタであって,その胴部22が薄肉形
状であり,かつ胴部外壁面221は浸炭焼入れにより形
成された浸炭焼入れ層4を有し,一方胴部内壁面は浸炭
焼入れされていない。該胴部内壁面222は,その表面
に銅メッキ膜3を有している。また,該バルブリフタ2
は,その内側の天井面241,ステム当り面24には浸
炭焼入れ層4を有する。また,バルブリフタ底部21の
シム当り面251,土手部252の表面にも浸炭焼入れ
層4を有する。なお,符号25はシム装着用凹部であ
る。そして,上記胴部の肉厚みtは,約0.7mmであ
る。また,上記浸炭焼入れ層4は,いずれも,厚み約3
00μmの硬質のマルテンサイト層を有している。ま
た,銅メッキ膜3は厚み約20μmである。次に,上記
バルブリフタ2を製造するに当っては,まず図2に示す
ごとく,バルブリフタ2の形状に加工され,肌焼鋼によ
り作製された有底円筒状体20を準備し,その胴部内壁
面222,胴部外壁面221に銅メッキ膜3を形成す
る。なお,その他の内面及び上面は銅メッキ膜を形成さ
せない。上記の銅メッキ膜の形成は,まず青化銅めっき
浴を準備し,この浴中に上記有底円筒状体20の胴部の
みを浸漬し,電気メッキを行うことにより行った。その
ため,胴部の内外壁面以外には,同メッキは形成されて
いない。その後,図3に示すごとく,胴部外壁面221
の銅メッキ膜3のみを,旋盤により切削除去する。次い
で,該有底円筒状体20を浸炭焼入れ装置の中に入れ,
浸炭焼入れを行なう。その後は,焼戻し,更に表面研磨
仕上げを行い,図1に示したごときバルブリフタ2を得
る。上記製造方法において,有底円筒状体20は,肌焼
鋼板(SCM415)を切断し,据込み,冷間後方押出
しを行い,切削加工することにより行った。また,浸炭
焼入れは,CO(一酸化炭素)を含有する浸炭焼入れガ
スの雰囲気中で,880℃,180分間処理することに
より行った。また,焼戻しは,160℃,60分間行っ
た。上記のごとく,本例のバルブリフタ2は,胴部22
の肉厚みが0.7mmという薄肉形状であるため,従来
に比して極めて軽量である。また,その胴部内壁面22
2は,硬質の浸炭焼入れ層を有していないため,バルブ
リフタの胴部は肌焼鋼による大きな靱性が確保されてい
る。そのため,胴部が薄肉形状であっても,エンジンの
高速回転時に胴部が破損するおそれがない。一方,胴部
外壁面はシリンダブロックのガイド穴と高速摺動する
が,その表面には上記浸炭焼入れ層が形成されている。
そのため,表面はHv700以上の硬さを有し,耐摩耗
性に優れている。したがって本例によれば,軽量で,耐
摩耗性に優れ,また量産性にも優れたバルブリフタを容
易に製造することができる。
【0007】実施例2 本例は,図4に示すごとく,底部21の外面23を平面
状に形成したバルブリフタである。そして,胴部外壁面
221及び上記外面23には浸炭焼入れ層4を有し,胴
部内壁面222には銅メッキ膜3を有している。また,
胴部の肉厚みは0.5mmとした。その他の構造,製造
方法は実施例1と同様である。本例においても実施例1
と同様の効果を得ることができる。
状に形成したバルブリフタである。そして,胴部外壁面
221及び上記外面23には浸炭焼入れ層4を有し,胴
部内壁面222には銅メッキ膜3を有している。また,
胴部の肉厚みは0.5mmとした。その他の構造,製造
方法は実施例1と同様である。本例においても実施例1
と同様の効果を得ることができる。
【図1】実施例1のバルブリフタの断面図。
【図2】実施例1のバルブリフタの製造方法における銅
メッキ膜形成工程説明図。
メッキ膜形成工程説明図。
【図3】実施例1のバルブリフタの製造方法における浸
炭焼入れ前の工程説明図。
炭焼入れ前の工程説明図。
【図4】実施例2のバルブリフタの断面図。
【図5】動弁機構の断面図。
【図6】従来のバルブリフタの断面図。
1,2...バルブリフタ, 22...胴部, 221...胴部外壁面, 222...胴部内壁面, 3...銅メッキ膜, 4...浸炭焼入れ層,
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−63105(JP,A) 特開 昭64−106909(JP,A) 特開 昭56−112457(JP,A) 特開 昭63−109152(JP,A) 特開 昭62−253905(JP,A) 特開 昭63−75303(JP,A) 特開 平3−271343(JP,A) 特開 昭62−196360(JP,A) 特開 昭63−303035(JP,A) 実開 昭62−18304(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01L 1/14
Claims (2)
- 【請求項1】 肌焼鋼からなる有底円筒状のバルブリフ
タにおいて,該バルブリフタはその胴部が肉厚み0.5
〜1mmの薄肉形状であって,かつ胴部外壁面は浸炭焼
入れされており,一方胴部内壁面は浸炭焼入れされてい
ないことを特徴とするバルブリフタ。 - 【請求項2】 バルブリフタの形状に加工され,肌焼鋼
により作製された有底円筒状体を準備し,その胴部内壁
面及び胴部外壁面に銅メッキ膜を施し,次いで胴部外壁
面の銅メッキ膜のみを除去し,その後該有底円筒状体に
浸炭焼入れ処理を施し,然る後焼戻し処理を行うことを
特徴とするバルブリフタの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1388591A JP2812561B2 (ja) | 1991-01-10 | 1991-01-10 | バルブリフタ及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1388591A JP2812561B2 (ja) | 1991-01-10 | 1991-01-10 | バルブリフタ及びその製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04241708A JPH04241708A (ja) | 1992-08-28 |
| JP2812561B2 true JP2812561B2 (ja) | 1998-10-22 |
Family
ID=11845660
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1388591A Expired - Fee Related JP2812561B2 (ja) | 1991-01-10 | 1991-01-10 | バルブリフタ及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2812561B2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-10 JP JP1388591A patent/JP2812561B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04241708A (ja) | 1992-08-28 |
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