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JP2631061B2 - プリント回路用銅箔及びその製造方法 - Google Patents

プリント回路用銅箔及びその製造方法

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JP2631061B2
JP2631061B2 JP19029392A JP19029392A JP2631061B2 JP 2631061 B2 JP2631061 B2 JP 2631061B2 JP 19029392 A JP19029392 A JP 19029392A JP 19029392 A JP19029392 A JP 19029392A JP 2631061 B2 JP2631061 B2 JP 2631061B2
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JP
Japan
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copper foil
layer
cobalt
nickel
chromate
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JP19029392A
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美砂子 伊藤
和義 阿曽
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Nippon Denkai Co Ltd
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Nippon Denkai Co Ltd
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Publication date
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    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05KPRINTED CIRCUITS; CASINGS OR CONSTRUCTIONAL DETAILS OF ELECTRIC APPARATUS; MANUFACTURE OF ASSEMBLAGES OF ELECTRICAL COMPONENTS
    • H05K3/00Apparatus or processes for manufacturing printed circuits
    • H05K3/38Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal
    • H05K3/382Improvement of the adhesion between the insulating substrate and the metal by special treatment of the metal

Landscapes

  • Electroplating Methods And Accessories (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリント回路用銅箔及び
その製造方法に関し、更に詳しくは、銅張積層板の製造
に用いた場合、銅箔と基板間の接着強度を高く維持する
とともに、特に耐マイグレーション性に優れた銅張積層
板を提供しうるプリント回路用銅箔及びその製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】プリント配線板に実装される電子部品の
小型化、高密度化、高性能化に伴い、導体回路材料とな
る銅箔の品質に対する要求も一段と厳しくなり、より信
頼性に優れた特性が要求されるようになった。
【0003】最も、基本的な要求特性としては銅箔と樹
脂基板間の接着強度に優れていることが挙げられる。こ
れに関しては、銅箔を樹脂基材と加熱加圧し、積層した
直後の接着強度はもとより、酸やアルカリなどの化学薬
品中に浸漬されたり、あるいは加熱されたりするなどの
苛酷な環境条件下におかれた後にも依然としてその接着
強度を高く維持することが品質上の高信頼性を得る上で
極めて重要な課題となっている。
【0004】そこで、上記の課題を解決する一般的な手
段として、樹脂基材に積層する銅箔の被接着面の粗面化
処理、例えば、銅メッキ液を用いる陰極電解により予め
銅箔の被接着面に銅粒状物を電着形成する処理が行なわ
れている。これにより、銅箔面の表面積の増大と粒状物
がもたらす投錨効果とが相俟って、接着強度は顕著に改
善される。
【0005】しかしながら、この粗面形成のみでは耐化
学薬品性や耐熱性などの接着強度特性は改善されず、い
わゆる接着強度の劣化率が増大し、実用上の水準を満た
すには至らない。
【0006】このことから前記粗面化処理後に、更に多
様な表面処理層を形成し、接着強度の劣化率を小さくさ
せることが行われている。この銅箔面への表面処理層の
形成については、従来より多くの提案がなされている。
例えば、粗面化した面上にクロメート層を形成した銅箔
(特公昭61−33908号公報)、また粗面化した面
上に亜鉛層を形成した後に更にクロメート層を形成した
銅箔(特公昭61−33906号公報)などが提案され
ている。しかしながらこれら先行技術による銅箔は前述
した要求特性の一部の改善に効を奏するものの、その反
面悪化させる場合もある。
【0007】具体的に言えば、クロメート層を有する銅
箔は特に長時間加熱後の接着強度の向上効果が不十分で
ある。また亜鉛層を形成した後に更にクロメート層を形
成した銅箔では前記加熱後の接着強度をある程度改善す
るものの、耐化学薬品性として重要視される塩酸浸漬後
の接着強度は著しく低下し、その劣化率は実用上の水準
を下回る値を示すこともあって高品質、高信頼性に十分
対応するものではない。
【0008】一方、銅箔表面にモリブデンあるいはタン
グステンのいずれか一方、又は両者を含むコバルト層を
形成して得られる銅箔(特公平2−24037号公報)
やモリブデンを含むニッケル層を形成して得られる銅箔
(特公昭62−142389号公報)も知られている。
【0009】これら銅箔から得られる接着強度特性は、
各層中の金属成分固有の特徴が発揮されて長時間加熱処
理後、塩酸浸漬後の劣化を低く抑えることに効果がある
ものの、アルカリ液例えばシアン化カリウム水溶液浸漬
後の劣化が大きくなる傾向を示す欠点がある。
【0010】また、プリント回路用銅箔には接着強度特
性の他に電気的特性の点でも優れていることが強く望ま
れている。このことについて述べると、プリント配線板
の導体となる銅箔の回路幅やその間隔の狭小化、ファイ
ン化、特には樹脂絶縁層の厚みもますます薄くなる傾向
から、電気特性の一つである耐マイグレーション性に優
れていることが大切な要件となっている。
【0011】例えば、アルミニウム板、鉄板などの金属
ベースを基板とする金属ベースプリント配線板において
は、金属ベースと銅箔との間に樹脂絶縁層などの薄い絶
縁層が設けられている。このような配線板に前記先行技
術の形成層を有する銅箔を用いた場合、絶縁層の厚さが
薄いこともあって、金属ベースと銅箔間の層間絶縁性が
十分ではなく、マイグレーションの進行度合いが早いと
いう欠点がある。特に前記特公平2−24037号公報
で提案された銅箔を用いた配線板ではマイグレーション
による絶縁性能の低下が著しく、絶縁特性の信頼性が大
幅に低下する。また、特公昭62−142389号公報
のニッケル、モリブデン層を有する銅箔も同様に改善す
る余地が残されている。
【0012】ここにマイグレーションとは、プリント配
線板の回路間や層間などで電位差が生じると、湿気や水
分が介在する場合、回路となる銅箔がイオン化して溶出
が起こり、溶出する銅イオンが時間の経過とともに還元
されて金属あるいは化合物状態となって樹枝状に成長す
ることである。そしてこれが他方の金属体に到達し固着
すると、品質上極めて致命的な欠陥、すなわち、短絡と
いう不良の発生を招くことになる。いわゆる銅イオンマ
イグレーションによる短絡事故の発生である。
【0013】本来、このような事態を未然に防止するに
は、銅箔と積層接着する高分子の絶縁性樹脂や基材など
が全く吸湿しないこと、あるいは水分の混入を防止する
ような環境下にしておくことが望ましいことであるが、
現状ではそのようなことは至難である。
【0014】一方、耐マイグレーション性において比較
的良好な傾向を示す銅合金層を有する銅箔も開示されて
いる。例えば銅箔面に黄銅層(銅−亜鉛合金層)を有す
る銅箔(特公昭51−35711号公報)も知られてい
る。この銅箔の場合、接着強度の各種要求特性を略々満
足するものの、未だ改善の余地を残す。耐マイグレーシ
ョン性については、この黄銅層は銅を主成分の1つとす
る銅と亜鉛の合金であり、銅イオンのマイグレーション
に対する防止措置が何ら施されていないこともあって、
絶縁性能の向上は望めないことが予想される。加えて、
この黄銅層はシアン化合物を含むメッキ浴を用いて電着
形成されており、安全衛生上、公害の発生という危険性
が高いことなど、銅箔の特性面、製造面の障害が克服さ
れていない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の欠点を解消し、銅箔と樹脂基板間の接着強度
を高く維持するとともに、耐マイグレーション性に優れ
たプリント回路用銅箔を提供することにある。本発明の
他の目的は、このプリント回路用銅箔の製造方法を提供
することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記した従
来技術の欠点を解消するために種々検討した結果、本発
明を完成するに至った。
【0017】すなわち、本発明は、銅箔の表面にニッケ
ル、モリブデン及びコバルトからなる三元合金被覆層を
有することを特徴とするプリント回路用銅箔を提供する
ものである。
【0018】また本発明は、前記三元合金被覆層上に更
にクロメート処理層を有するプリント回路用銅箔、並び
に前記三元合金被覆層上にクロメート処理層及びシラン
カップリング剤処理層を順次有するプリント回路用銅箔
を提供するものである。
【0019】以下、本発明のプリント回路用銅箔につい
て詳述する。
【0020】本発明に適用される銅箔は主に電解銅箔、
圧延銅箔である。また、アルミニウムやプラスチックフ
ィルムなどを用いてその表面に電気メッキ、無電解メッ
キ、真空蒸着、スパッタリングなどの手段により1〜1
0μm程度の極薄銅層を設けてなる複合箔であってもよ
い。
【0021】銅箔の少なくとも一方の面に、予め、電気
化学的あるいは機械的手段を用いて粗面形成が施されて
いる銅箔を用いることが望ましい。プリント回路用銅箔
は後記する樹脂基材等と加熱加圧して銅張積層板に成型
されるが、粗面形成した銅箔を用いることによって銅箔
と樹脂基板間の接着強度が向上する。
【0022】一方、銅箔の厚さに関しては特に限定する
ものではないが、通常3〜70μmである。用途によっ
ては70μmを超える箔厚のものまで使用可能であり、
適宜選択することができる。
【0023】本発明のプリント回路用銅箔は、前記銅箔
の表面の少なくとも一方の面にニッケル、モリブデン及
びコバルトからなる三元合金被覆層(以下Ni-Mo-Co層と
略記する)を有する。このNi-Mo-Co層は、予め銅箔面を
粗面形成した状態を損なわせしめない程度、言い換えれ
ば粗面形成によってもたらされる投錨効果から生じる樹
脂基材との接着強度を十分発揮させることができる厚み
を有する薄層とすることが好ましい。好ましい厚みは、
0.001〜0.03μmである。Ni-Mo-Co層は耐化学
薬品性に優れ、例えば塩酸やシアン化カリウム水溶液中
へ浸漬した場合でも接着強度の低下、即ち劣化率を小さ
く抑えることができる。また、耐熱性にも優れ、例えば
高温で長時間保持したとしても、その接着強度の劣化を
防止することのできる成分でもある。特にニッケルは耐
マイグレーション性向上に優れた効果を発揮する成分で
ある。
【0024】このNi-Mo-Co層中の各金属含有量の好まし
い範囲を示すと、 ニッケル 30〜1200μg/dm2 モリブデン 30〜1000μg/dm2 及び コバルト 30〜1000μg/dm2 で構成
される。
【0025】ここで、各金属成分がもたらす作用につい
て説明する。Ni-Mo-Co層は三元合金層であることから、
この層のもたらす効果は各金属成分の相乗的効果である
ことが明らかであり、各金属成分の量及びその影響を一
概に限定して説明することはできないが、各種試作実験
によれば、概ね、次のように考えられる。
【0026】ニッケルはNi-Mo-Co層におけるその金属含
有量が30μg/dm2未満の場合は、主にマイグレー
ションを防止する効果が減衰し、絶縁性能が低下するこ
とがある。一方、1200μg/dm2を超える場合
は、ニッケル以外の成分の量にも関連するが、エッチン
グ時に所定時間内に汎用エッチング液に溶けないという
不都合を生じることがある。
【0027】モリブデンはその金属含有量が30μg/
dm2未満の場合は、長時間加熱後の接着強度の劣化率
が大きくなることがあり、また1000μg/dm2
超える場合は、耐アルカリ性例えばシアン化カリウム水
溶液浸漬後の接着強度の劣化率が大きくなり、実用上支
障となることがある。
【0028】コバルトはその金属含有量が30μg/d
2未満の場合は特に長時間加熱処理後の接着強度の劣
化率が大きくなることがあり、1000μg/dm2
超える場合は、長時間加熱処理後や化学薬品処理後の接
着強度の劣化を増大させることがあり、また経済的な面
から言えば製造原価が上昇する。
【0029】この三成分の金属含有量を上記範囲に保持
することにより、従来の二元合金層などでは達成し得な
い接着強度の向上やマイグレーション防止などの効果に
特に優れたNi-Mo-Co層が得られる。特に好ましいNi-Mo-
Co層の金属含有量の範囲を示すと ニッケル 60〜1000μg/dm2 モリブデン 60〜600μg/dm2 及び コバルト 60〜600μg/dm2 である。
【0030】これら3種の金属を上記好ましい範囲又は
特に好ましい範囲で含有するNi-Mo-Co層は、ESCA分
析装置により分析してみると、最表層部には各金属の酸
化物、水酸化物が認められるが、大半を占めるその下層
部はニッケル、モリブデン及びコバルトからなる合金組
織の状態であることが確認されている。そして、厚さは
おおよそ0.001〜0.03μm程度であることも判
明している。また、この層の外観的色相は銅箔の粗面形
成状態や後記する本発明の銅箔を得る製造方法の浴組成
や電解条件の選択によって変動する各金属含有量により
異なるものの、赤褐色〜茶色〜褐色〜灰褐色として観察
される。
【0031】また、本発明は更に、前記Ni-Mo-Co層上に
クロメート処理層を有するプリント回路銅箔、及びクロ
メート処理層上に更にシランカップリング剤処理層を有
するプリント回路用銅箔を提供するものである。
【0032】これら本発明のプリント回路用銅箔につい
て説明すると、Ni-Mo-Co層上にクロメート処理層を具備
した場合、防錆性と接着強度とを同時に高められる効果
と、アルカリ液や酸液に浸漬した後の耐化学薬品性の接
着強度の劣化率を小さくさせる効果が併せて得られる。
更にシランカップリング剤処理層をクロメート処理層上
に具備すれば、接着強度特性を飛躍的に高められ、プリ
ント回路用銅箔の品質上の信頼性が著しく向上するとい
う効果を生じる。
【0033】このクロメート処理層はクロム酸化物、ク
ロム水酸化物からなっており、クロムを金属として測定
した金属含有量の好ましい範囲は10〜90μg/dm
2、特に好ましくは30〜60μg/dm2の範囲であ
る。
【0034】また、シランカップリング剤処理層は、後
記するシランカップリング剤を所定量の水等で希釈した
濃度、好ましくは、0.001〜5%(重量)の水溶液
を塗布乾燥させたものであり、特に好ましくは前記接着
特性の向上と経済性を考慮すると0.01〜3%(重
量)の水溶液から塗布乾燥させたシランカップリング剤
処理層である。
【0035】次に本発明のプリント回路用銅箔の製造方
法について述べると、その特徴とするところは、ニッケ
ルイオン、モリブデン酸イオン及びコバルトイオンが共
存するメッキ浴中に銅箔を浸漬し、陰極処理を施して少
なくとも一方の銅箔面にニッケル、モリブデン、及びコ
バルトからなる三元合金被覆層を形成することにある。
【0036】また、本発明は、前記被覆層上に六価クロ
ムイオンを含む水溶液中で陰極処理を施してクロメート
処理層を形成するプリント回路用銅箔の製造方法、更に
は、該クロメート処理層上に更にシランカップリング剤
処理層を形成するプリント回路用銅箔の製造方法をも提
供するものである。
【0037】以下に本発明のプリント回路用銅箔の製造
方法について詳述する。先に記載した銅箔材料を用い、
必要に応じて予め粗面形成をする。例えば、電解銅箔を
用いてこれを硫酸銅メッキ浴、ピロリン酸銅メッキ浴、
スルファミン酸銅メッキ浴、クエン酸銅メッキ浴などに
浸漬し、銅箔の少なくとも一方の面に陰極処理を施し、
銅箔面に必要に応じた樹枝状〜粒状の銅粒子を電着形成
させて得られる、いわゆる粗面化銅箔を用意する。そし
てこの銅箔粗面上にNi-Mo-Co層を形成する。
【0038】本発明のプリント回路用銅箔を製造するに
あたっては、Ni-Mo-Co層の形成には電気メッキ法、化学
メッキ法、蒸着法、スパッタリング法、メタリコン法な
どを用いることができる。しかし、これらの中では電気
メッキ法によって陰極電解処理によって実施する本発明
の方法が、量産性、経済性の点で実用上有利である。
【0039】本発明の製造方法は、この電気メッキ法を
用いて電着形成することにより実施される。このためま
ずメッキ浴を建浴する。
【0040】メッキ浴としては、洒石酸、グリコール
酸、乳酸、クエン酸、リンゴ酸などの脂肪族オキシ酸浴
やグルコン酸浴、スルファミン酸浴、ピロリン酸浴など
を挙げることができる。この中では、浴管理、環境問
題、廃水処理などを考慮するとクエン酸浴を適用するこ
とが望ましい。
【0041】クエン酸浴を用いる場合について説明する
と、クエン酸やクエン酸のナトリウム塩、カリウム塩、
アンモニウム塩などの中から少なくとも一種を選択し、
所定量の水に溶解して使用する。使用量は10〜100
g/l、好ましくは10〜50g/lの範囲が電着形
成、経済性の点から望ましい。
【0042】これに共存させる金属イオン源は前述した
通りニッケルイオン、モリブデン酸イオン及びコバルト
イオンの3種類である、各金属イオン供給源として使用
可能な薬剤を例示すると、ニッケルイオン源としては硫
酸ニッケル、塩化ニッケル、炭酸ニッケル、酢酸ニッケ
ル、蟻酸ニッケルなどが挙げられる。
【0043】モリブデン酸イオン源としてはモリブデン
酸ナトリウム、モリブデン酸カリウム、モリブデン酸ア
ンモニウムなどが使用できる。
【0044】コバルトイオン源としては硫酸コバルト、
酢酸コバルト、スルファミン酸コバルト、塩化コバル
ト、硫酸二アンモニウムコバルト、グルコン酸コバルト
などが使用できる。
【0045】これらの各イオン源薬剤を所定量の水に溶
解し、Ni-Mo-Co層を電着させるためのメッキ浴として用
いる。
【0046】このメッキ浴に銅箔を浸漬し、陰極電解処
理を施してNi-Mo-Co層を形成するがメッキ浴組成、電解
条件などの好ましい一例を示せば次の通りである。(
)内は特に好ましい範囲を示す。
【0047】 硫酸ニッケル・6水和物 1〜100g/l(5〜50g/l) モリブデン酸ナトリウム・2水和物0.5〜20g/l(1〜10g/l) 硫酸コバルト・7水和物 0.5〜100g/l(1〜50g/l) クエン酸三ナトリウム・2水和物10〜100g/l(20〜50g/l) 浴温度 10〜80℃(20〜40℃) pH 3〜7(4〜6.5) 陰極電流密度 1〜20A/dm2(2〜10A/dm2) 電解時間 1〜60秒(1〜10秒) 陽極 白金系不溶性陽極 陰極 電解銅箔又は圧延銅箔
【0048】Ni-Mo-Co層の各金属含有量の範囲は前記し
た通りであり、その範囲内に保つことが重要である。そ
こでNi-Mo-Co層の金属含有量を適正に保つための増減調
節は通常、メッキ浴中の各金属イオン量(各薬剤の濃
度)や陰極電流密度、電圧、電解時間、pH、浴温、攪
拌などを適宜変動させて行う。このためNi-Mo-Co層中の
各金属含有量やメッキ浴中の金属成分の定量は定期的に
実施し、必要に応じて、メッキ浴中の金属成分の補充や
電解条件の適宜な選択を行うことが本発明の銅箔を量産
する上で望ましい。
【0049】本発明のNi-Mo-Co層を形成する製造方法を
実施するにあたっては、例えば、所定の厚さと幅を有す
るコイル状に巻き取られた銅箔を、必要に応じて配設さ
れる脱指槽、酸洗槽、水洗槽そして粗面化処理銅メッキ
槽、水洗槽に次いでNi-Mo-Co層を形成するメッキ槽、水
洗槽及び乾燥装置等を連結した構成からなる銅箔処理装
置内を定速走行させ、連続的にコイル状に巻き取って製
造することが好ましい。
【0050】また、本発明の方法において、Ni-Mo-Co層
上ヘのクロメート処理層又はクロメート処理層及びシラ
ンカップリング剤処理層の形成は、いずれの場合もNi-M
o-Co層を形成した後に水洗を経て行われる。
【0051】詳しくはまず、クロメート処理層の形成は
六価クロムイオンを含む水溶液を用いて行われる。クロ
メート処理層の形成は浸漬処理のみでも可能であるが、
本発明の方法に従い、陰極処理によって実施することが
好ましい。このときのメッキ浴組成及び電解条件を例示
すると次の通りである。( )内は特に好ましい範囲を
示す。
【0052】 重クロム酸ナトリウム 0.1〜50g/l(1〜5g/l) 又はクロム酸、クロム酸カリウム pH(硫酸又は苛性ソーダなどで調整) 1〜13(3〜12) 浴温 0〜60℃(10〜40℃) 陰極電流密度 0.1〜50A/dm2(0.2〜5A/dm2) 電解時間 0.1〜100秒(1〜10秒)
【0053】上記操作によりNi-Mo-Co層上にクロメート
処理層が形成され、これを乾燥することにより本発明の
銅箔が製造される。
【0054】また、本発明の更に他の方法によれば、ク
ロメート処理層を形成した後、水洗し、次いで、該クロ
メート処理層上にシランカップリング剤処理層を形成す
る。シランカップリング剤処理層の形成に用いられるシ
ランカップリング剤としては、先に本出願人が提案した
特公昭60−15654号公報記載の例えば、3−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロ
ピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリ
メトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミ
ノプロピルメチルジメトキシシランなどを挙げることが
できる。これらシランカップリング剤の少なくとも一種
を選択して水溶液として用いる。濃度としては通常0.
001〜5重量%、好ましくは0.01〜3重量%の濃
度で使用する。この水溶液をクロメート処理層にスプレ
ー処理、浸漬処理などにより塗布する。塗布した後は、
乾燥を施せばNi-Mo-Co層上にクロメート処理層、更にシ
ランカップリング剤処理層が順次形成された本発明の銅
箔が製造される。
【0055】これら、クロメート処理層の形成、更には
シランカップリング剤処理層の形成により、本発明の目
的である接着強度特性の向上をより一層高めることがで
きる。なお、クロメート処理層を形成するメッキ浴に必
要があれば亜鉛イオンやモリブデン酸イオンなどを0.
1〜10g/l共存させて上記電解条件で陰極処理を施
し、亜鉛やモリブデンを含むクロメート処理層を形成し
てもよい。
【0056】本発明の方法により得られる銅箔は各種の
銅張積層版の製造においてプリント回路用銅箔として樹
脂基材と積層されるが、適用可能な樹脂としてはエポキ
シ、フェノール、ポリイミド、不飽和ポリエステル、ケ
イ素などの熱硬性樹脂、ポリエチレン、飽和ポリエステ
ル、ポリエーテルサルフォンなどの熱可塑性樹脂、基材
としては、紙、ガラス、ガラス布、ガラス織布、ポリイ
ミド・ポリエステルフィルムなど、あるいはアルミニウ
ム、鉄などの金属板をベースとしたものなどが挙げられ
る。
【0057】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳しく説明す
る。
【0058】実施例1 厚さ35μmの電解銅箔を硫酸銅メッキ浴に浸漬し、陰
極電解によって銅箔の片面に予め粒状銅を電着させ、粗
面を形成した。この銅箔を用いて表1にも示されている
ような下記組成のメッキ浴に クエン酸三ナトリウム(Na3657・2H2O) 30g/l 硫酸ニッケル(NiSO4・6H2O) 30g/l モリブデン酸ナトリウム(Na2MoO4・2H2O) 3g/l 硫酸コバルト(CoSO4・7H2O) 7g/l 銅箔を浸漬し、電解条件としてpH6.0、浴温度30
℃、電流密度2A/dm2、電解時間8秒で陰極電解
し、粗面上にNi-Mo-Co層を形成した。直ちに水洗した
後、重クロム酸ナトリウム(Na2Cr2O7・2H2O)3.5g/
l水溶液をpH5.7、温度26℃に調整し、この液に
得られた銅箔を浸漬し、電流密度0.5A/dm2、電
解時間5秒で陰極電解しNi-Mo-Co層上にクロメート処理
層を形成した。この銅箔を十分水洗した後、更に、クロ
メート処理層上に3−グリシドキシプロピルトリメトキ
シシラン0.15%(重量)水溶液(液温25℃)をス
プレーにより塗布し、直ちに乾燥温度100℃で5分間
乾燥させ、銅箔粗面側にNi-Mo-Co層、クロメート処理層
及びシランカップリング剤処理層を順次形成した本発明
の銅箔を製造した。
【0059】この銅箔を試験片として銅箔面に形成した
被着成分の金属含有量をICP分析装置により定量分析
したところ、表1に示されているように ニッケル 500μg/dm2 モリブデン 260μg/dm2 コバルト 290μg/dm2
あった。
【0060】また、クロム金属含有量は40μg/dm
2であった。次にこの銅箔をFR−4グレードのエポキ
シ樹脂含浸ガラス基材と温度168℃、圧力38kg/
cm2で積層し、銅張積層板を作製した。
【0061】この銅張積層板を下記の試験に供し、その
結果を一括して表1に示した。 1.接着強度試験(引きはがし幅1mm、JIS C
6481に準拠) 常態−−−−積層後の接着強度[a(kgf/c
m)] 塩酸浸漬後の劣化率−−−−6N塩酸水溶液(温度2
5℃)に浸漬時間1時間保持した後の接着強度[b(k
gf/cm)]を測定し、劣化率(%)={(a−b)
/a}×100で示した。 シアン化カリウム浸漬後の劣化率−−−−10%シア
ン化カリウム水溶液(温度70℃)に浸漬時間0.5時
間保持した後の接着強度[c(kgf/cm)]を測定
し、劣化率(%)={(a−c)/a}×100で示し
た。 加熱処理後の劣化率 温度177℃の桓温槽中に240時間保持した後の接着
強度[d(kgf/cm)]を測定し、劣化率(%)=
{(a−d)/a}×100で示した。 煮沸処理後の劣化率 沸騰水中に2時間保持した後の接着強度[e(kgf/
cm)]を測定し、劣化率(%)={(a−e)/a}
×100で示した。
【0062】2.銅箔除去面の加熱変色性試験 銅張積層板をエッチング液(塩化第二銅)に浸漬し、銅
箔を除去した後水洗し、温度160℃の恒温槽中に2時
間保持した後の銅箔除去面の変色の有無を観察した。
○良好 ×変色あり 3.耐マイグレーション性試験 図1に示す装置を用いて粗面上に形成した各処理層が外
側になるように二つ折りにした銅箔試験片1を陽極と
し、鉄板2を陰極とし、陽極と陰極の間隙を2mmに調
整した後、両面から硝子板3ではさみ、間隙に蒸留水4
を満たして両極間に一定電圧(20V)を印加し、電流
が上昇するまでの時間(秒)を測定した。電流の上昇す
る時間が早い程マイグレーションの進行が早く、絶縁性
能低下が著しいことを示す。
【0063】実施例2 実施例1と同様の銅箔を用いて、実施例1と同様に表面
粗化を行い、表1に示すメッキ浴組成と電解条件により
Ni-Mo-Co層を形成した後、実施例1と同様の水洗及び乾
燥を施した。得られた銅箔を試験片とし、実施例1と同
様に金属含有量測定及び特性試験を実施し、その結果を
表1に示した。
【0064】実施例3 実施例1と同様の銅箔を用いて、実施例1と同様に表面
粗化を行い、表1に示すメッキ浴組成と電解条件により
Ni-Mo-Co層を形成し、水洗した後、実施例1と同様のク
ロメート処理層を形成し、水洗、乾燥を施した。得られ
た銅箔を試験片とし、実施例1と同様に金属含有量測定
及び特性試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0065】実施例4 実施例1と同様の銅箔を用いて、実施例1と同様に表面
粗化を行い、表1に示すメッキ浴組成と電解条件により
Ni-Mo-Co層を形成した後、実施例1と同様の水洗及び乾
燥を施した。得られた銅箔を試験片として、実施例1と
同様に金属含有量測定及び特性試験を実施し、その結果
を表1に示した。
【0066】実施例5 実施例1と同様の銅箔を用いて、実施例1と同様に表面
粗化を行い、表1に示すメッキ浴組成と電解条件により
Ni-Mo-Co層を形成し、水洗した後、実施例1と同様にク
ロメート処理層を形成し水洗した。以後は、シランカッ
プリング剤処理層を形成するために3−メルカプトプロ
ピルトリメトキシシラン0.08%(重量)水溶液を用
いたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。得られ
た銅箔を試験片として、実施例1と同様に金属含有量測
定及び特性試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0067】実施例6 実施例1と同様の銅箔を用いて、実施例1と同様に表面
粗化を行い、表1に示すメッキ浴組成と電解条件により
Ni-Mo-Co層を形成し、水洗した後、実施例1と同様にク
ロメート処理層を形成し、水洗した。以後は、シランカ
ップリング剤処理層を形成するためにN−(2−アミノ
エチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン
0.3%(重量)を用いたこと以外は実施例1と同様の
操作を行った。得られた銅箔を試験片として、実施例1
と同様に金属含有量測定及び特性試験を実施し、その結
果を表1に示した。
【0068】実施例7 実施例1と同様の銅箔を用いて、実施例1と同様に表面
粗化を行い、表1に示すメッキ浴組成と電解条件により
Ni-Mo-Co層を形成し、水洗した後、実施例1と同様にク
ロメート処理層を形成し、水洗した。以後は、シランカ
ップリング剤処理層を形成するためにN−(2−アミノ
エチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン
0.5%(重量)水溶液を用いたこと以外は実施例1と
同様の操作を行った。得られた銅箔を試験片として、実
施例1と同様に金属含有量測定及び特性試験を実施し、
その結果を表1に示した。
【0069】実施例8 実施例1と同様の銅箔を用いて、実施例1と同様に表面
粗化を行い、表1に示すメッキ浴組成と電解条件により
Ni-Mo-Co層を形成し、水洗した後、実施例1と同様にク
ロメート処理層を形成し、水洗、乾燥を施した。得られ
た銅箔を試験片として、実施例1と同様に金属含有量測
定及び特性試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0070】実施例9 実施例1と同様の銅箔を用いて、実施例1と同様に表面
粗化を行い、表1に示すメッキ浴組成と電解条件により
Ni-Mo-Co層を形成した後、実施例1と同様の水洗及び乾
燥を施した。得られた銅箔を試験片として、実施例1と
同様に金属含有量測定及び特性試験を実施し、その結果
を表1に示した。
【0071】実施例10 実施例1と同様の銅箔を用いて、実施例1と同様に表面
粗化を行い、表1に示すメッキ浴組成と電解条件により
Ni-Mo-Co層を形成し、水洗した後、実施例1と同様にク
ロメート処理層を形成し、水洗した。以後は、シランカ
ップリング剤処理層を形成するために3−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン0.15%(重量)水溶液
を用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。得
られた銅箔を試験片として、実施例1と同様に金属含有
量測定及び特性試験を実施し、その結果を表1に示し
た。
【0072】実施例11 実施例1と同様の銅箔を用いて、実施例1と同様に表面
粗化を行い、表1に示すメッキ浴組成と電解条件により
Ni-Mo-Co層を形成し、水洗した後、実施例1と同様にク
ロメート処理層を形成し、水洗した。以後は、シランカ
ップリング剤処理層を形成するために3−アミノプロピ
ルトリエトキシシラン0.1%(重量)水溶液を用いた
こと以外は実施例1と同様の操作を行った。得られた銅
箔を試験片として、実施例1と同様に金属含有量測定及
び特性試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0073】実施例12 実施例1と同様の銅箔を用いて、実施例1と同様に表面
粗化を行い、表1に示すメッキ浴組成と電解条件により
Ni-Mo-Co層を形成し、水洗した後、実施例1と同様にク
ロメート処理層を形成し、水洗した。以後は、シランカ
ップリング剤処理層を形成するために3−グリシドキシ
プロピルトリメトキシシラン0.3%(重量)水溶液を
用いたこと以外は実施例1と同様の操作を行った。得ら
れた銅箔を試験片として、実施例1と同様に金属含有量
測定及び特性試験を実施し、その結果を表1に示した。
【0074】比較例1 実施例1と同様の銅箔を用いて実施例1と同様に表面粗
化を行い、銅箔粗面にメッキ浴組成 シアン化ナトリウム 50g/l 水酸化ナトリウム 60g/l シアン化銅 90g/l シアン化亜鉛 5g/l 電解条件 電流密度 5A/dm2 pH 12 温度 80℃ 電解時間 10秒 で陰極電解を施して銅・亜鉛合金層(合金比約銅70、
亜鉛30)を形成し水洗した後、実施例1と同様にクロ
メート処理層を形成し、水洗、乾燥を行った。得られた
銅箔を試験片として、実施例1と同様に金属含有量(亜
鉛のみ)及び特性試験を実施し、その結果を表2に示し
た。
【0075】比較例2 実施例1と同様の銅箔を用いて実施例1と同様に表面粗
化を行い、銅箔粗面にメッキ浴組成 シアン化ナトリウム 50g/l 水酸化ナトリウム 60g/l シアン化銅 90g/l シアン化亜鉛 5g/l 電解条件 電流密度 5A/dm2 pH 12 温度 80℃ 電解時間 10秒 で陰極電解を施して銅・亜鉛合金層を形成し水洗した
後、実施例1と同様にクロメート処理層及びシランカッ
プリング剤処理層を順次形成し、乾燥を行った。得られ
た銅箔を試験片として、実施例1と同様に金属含有量
(亜鉛のみ)及び特性試験を実施し、その結果を表2に
示した。
【0076】比較例3 実施例1と同様の銅箔を用いて実施例1と同様に表面粗
化を行い、銅箔粗面にメッキ浴組成 NiSO4・6H2O 50g/l Na2MoO4・2H2O 5g/l Na3657・2H2O 30g/l 電解条件 pH 5.0 温度 30℃ 電流密度 2.0A/dm2 電解時間 4秒 で陰極電解を施し、ニッケル−モリブデン層を形成し、
水洗した後、実施例1と同様にクロメート処理層を形成
し、水洗、乾燥を行った。得られた銅箔を試験片として
実施例1と同様に金属含有量及び特性試験を実施し、そ
の結果を表2に示した。
【0077】比較例4 実施例1と同様の銅箔を用いて実施例1と同様に表面粗
化を行い、銅箔粗面にメッキ浴組成 NiSO4・6H2O 50g/l Na2MoO4・2H2O 7g/l Na3657・2H2O 30g/l 電解条件 pH 5.0 温度 30℃ 電流密度 2.0A/dm2 電解時間 4秒 で陰極電解を施して、ニッケル−モリブデン層を形成
し、水洗した後、実施例1と同様にクロメート処理層及
びシランカップリング剤処理層を順次形成し、乾燥を行
った。得られた銅箔を試験片として、実施例1と同様に
金属含有量及び特性試験を実施し、その結果を表2に示
した。
【0078】比較例5 実施例1と同様の銅箔を用いて実施例1と同様に表面粗
化を行い、銅箔粗面にメッキ浴組成 NiSO4・6H2O 60g/l Na2MoO4・2H2O 10g/l Na3657・2H2O 30g/l 電解条件 pH 5.0 温度 30℃ 電流密度 2.0A/dm2 電解時間 8秒 で陰極電解を施して銅・亜鉛合金層を形成し水洗した
後、実施例1と同様にクロメート処理層及びシランカッ
プリング剤処理層を順次形成し、乾燥を行った。得られ
た銅箔を試験片として、実施例1と同様に金属含有量及
び特性試験を実施し、その結果を表2に示した。
【0079】比較例6 実施例1と同様の銅箔を用いて実施例1と同様に表面粗
化を行い、銅箔粗面にメッキ浴組成 CoSO4・7H2O 30g/l Na2MoO4・2H2O 1g/l Na3657・2H2O 30g/l 電解条件 pH 5 温度 30℃ 電流密度 2A/dm2 電解時間 4秒 で陰極電解を施し、コバルト−モリブデン層を形成し、
水洗した後、実施例1と同様にクロメート処理層を形成
し、水洗、乾燥を行った。得られた銅箔を試験片とし
て、実施例1と同様に金属含有量及び特性試験を実施
し、その結果を表2に示した。
【0080】比較例7 実施例1と同様の銅箔を用いて実施例1と同様に表面粗
化を行い、銅箔粗面にメッキ浴組成 CoSO4・7H2O 40g/l Na2MoO4・2H2O 3g/l Na3657・2H2O 30g/l 電解条件 pH 5 温度 30℃ 電流密度 2A/dm2 電解時間 6秒 で陰極電解を施し、コバルト−モリブデン層を形成し、
水洗した後、実施例1と同様にクロメート処理層及びシ
ランカップリング剤処理層を順次形成し、乾燥を行っ
た。得られた銅箔を試験片として、実施例1と同様に金
属含有量及び特性試験を実施し、その結果を表2に示し
た。
【0081】比較例8 実施例1と同様の銅箔を用いて実施例1と同様に表面粗
化を行い、銅箔粗面にメッキ浴組成 CoSO4・7H2O 7g/l Na2MoO4・2H2O 10g/l Na3657・2H2O 30g/l 電解条件 pH 5 温度 30℃ 電流密度 2A/dm2 電解時間 8秒 で陰極電解を施し、コバルト−モリブデン層を形成し、
水洗した後、実施例1と同様にクロメート処理層及びシ
ランカップリング剤処理層を順次形成し、乾燥を行っ
た。得られた銅箔を試験片として、実施例1と同様に金
属含有量及び特性試験を実施し、その結果を表2に示し
た。
【0082】比較例9 実施例1と同様の銅箔を用いて実施例1と同様に表面粗
化を行い、次いで重クロム酸ナトリウム(Na2C r2O7・2H
2O)3.5g/l水溶液をメッキ浴とし、pH5.7、
液温26℃、電流密度0.5A/dm2、電解時間5秒
の条件で陰極電解を施し、銅箔粗面上にクロメート処理
層を形成した後、水洗、乾燥を行った。得られた銅箔を
試験片として実施例1と同様に金属含有量及び特性試験
を実施し、その結果を表2に示した。
【0083】比較例10 実施例1と同様の銅箔を用いて実施例1と同様に表面粗
化を行い、次いで銅箔粗面に重クロム酸ナトリウム(Na2
C r2O7・2H2O)3.5g/l水溶液をメッキ浴とし、pH
5.7、液温26℃、電流密度0.5A/dm2、電解
時間5秒の条件で陰極電解を施し、銅箔粗面上にクロメ
ート処理層を形成した。水洗した後、更に、3−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン0.15%(重量)
水溶液を液温25℃でシャワーにより塗布し、直ちに乾
燥温度100℃で5分間乾燥させ、銅箔面にクロメート
処理層及びシランカップリング剤処理層を形成した銅箔
を製造した。この銅箔を試験片として実施例1と同様に
金属含有量及び特性試験を実施し、その結果を表2に示
した。
【0084】
【表1】
【0085】
【表2】 A:積層後の接着強度 B:塩酸浸漬後の劣化率 C:シアン化カリウム浸漬後の劣化率 D:加熱処理後の劣化率 E:煮沸処理後の劣化率 F:耐マイグレーション性 G:銅箔除去面の加熱変色性 銅箔面にNi-Mo-Co層のみを形成した銅箔の例(実施例
2、4、9)、これにクロメート処理層を形成した銅箔
の例(実施例3、8)及びクロメート処理層上に、更
に、シランカップリング剤処理層を形成した銅箔の例
(実施例1、5、6、7、10、11、12)は本発明
の代表的な実施例である。このうち、実施例2、4、9
は他の実施例に比べると常態時の接着強度は若干の低下
が見られるものの実用上の水準を保持している。更に、
他の実施例と同様に、いずれも塩酸やシアン化カリウム
水溶液に浸漬した後の接着強度の劣化率は小さく抑えら
れている。また、電気特性の一つでもある耐マイグレー
ション性にも優れ、銅イオンのマイグレーション現象か
ら生じる絶縁性の低下を長時間に渡って防止しうること
がわかる。これら諸要求特性に優れていることから、本
発明のプリント回路用銅箔は高温や高湿の劣悪な環境下
での使用にも耐え、良好な品質信頼性を維持しうるもの
である。これらの特性向上には、上記ニッケル、モリブ
デン及びコバルトの各金属性質あるいはそれらの相乗的
作用によってもたらされる合金性質が関与しているもの
と考えられ、更にクロメート処理層やシランカップリン
グ剤処理層によってその効果を更に引き出しているもの
と考えられる。
【0086】これにひきかえ、二元合金層を形成する先
行技術からの銅箔の比較例1〜8では、表記する質の異
なる要求特性を同時に満足させることが困難であること
が示されている。すなわち、比較例1は煮沸後の劣化率
が大きく実用上支障のあることを示し、比較例2では、
耐マイグレーション性も低い。比較例3、4、5では、
シアン化カリウム水溶液浸漬後の劣化率が大きく、エッ
チング後の銅箔除去面加熱変色性に難点があり、また、
耐マイグレーション性においても成分量によっては改善
を加える必要性が認められる。比較例6、7、8はシア
ン化カリウム水溶液浸漬後の劣化率が大きく、耐マイグ
レーション性においては大いに改善が要求される。ま
た、本発明のNi-Mo-Co層からなる三元合金被覆層は、そ
の厚み(μg/dm2)が比較的薄い場合(実施例11
など)でも比較例1〜8に比べて接着強度や耐マイグレ
ーション性などの効果が高められることがわかる。一
方、比較例9、10はNi-Mo-Co層も従来の合金層も形成
しなかった例であるが、長時間加熱処理後の接着強度、
耐マイグレーション性、銅箔除去面の加熱変色性におい
て、本発明のプリント回路用銅箔に比べると著しく劣る
ことがわかる。
【0087】
【発明の効果】以上詳述したとおり、本発明のプリント
回路用銅箔は、銅箔の表面にニッケル、モリブデン及び
コバルトからなる三元合金被覆層を有していることか
ら、この銅箔を樹脂基材と積層して銅張積層板にしたと
き、積層時はもとより熱や化学薬品などによる苛酷な条
件の中でも銅箔と樹脂基材との両間の接着強度を良好に
保持し、実用上極めて有用である。加えて、本発明のプ
リント回路用銅箔は耐マイグレーション性に優れ、プリ
ント回路の絶縁特性の向上に大きく寄与するものであ
る。
【0088】また、上記三元合金被覆層上に更にクロメ
ート処理層、又はクロメート処理層及びシランカップリ
ング剤処理層を形成することにより、更に耐熱性及び耐
化学薬品性に優れた接着性が得られる。
【0089】従って、近年ますます多層化、高密度化、
ファイン化などの著しいプリント配線板において、本発
明の銅箔は耐熱性、耐化学薬品性、耐マイグレーション
性などのプリント回路用銅箔に必要とされる要求特性を
十分に満たし、各種のプリント配線板の内層用、外層用
銅箔として好適に使用し得るものである。
【0090】また、本発明の銅箔を得る製造方法におい
て、浴組成及び電解条件などの基本的な製造条件は広範
な中から選択が可能であり、管理上極めて容易である利
点を備えており、工業的規模での量産性に優れその価値
は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐マイグレーション性を調べるために用いた試
験装置の断面概略図である。
【符号の説明】
1 銅箔試験片 2 鉄板 3 硝子板 4 蒸溜水

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅箔の表面にニッケル、モリブデン及び
    コバルトからなる三元合金被覆層を有するプリント回路
    用銅箔。
  2. 【請求項2】 銅箔の表面にニッケル、モリブデン及び
    コバルトからなる三元合金被覆層、該被覆層上にクロメ
    ート処理層を有するプリント回路用銅箔。
  3. 【請求項3】 銅箔の表面にニッケル、モリブデン及び
    コバルトからなる三元合金被覆層、該被覆層上にクロメ
    ート処理層及び該クロメート処理層上に更にシランカッ
    プリング剤処理層を有するプリント回路用銅箔。
  4. 【請求項4】 ニッケルイオン、モリブデン酸イオン及
    びコバルトイオンが共存するメッキ浴中に銅箔を浸漬
    し、陰極処理を施し、銅箔面にニッケル、モリブデン及
    びコバルトからなる三元合金被覆層を形成するプリント
    回路用銅箔の製造方法。
  5. 【請求項5】 ニッケルイオン、モリブデン酸イオン及
    びコバルトイオンが共存するメッキ浴中に銅箔を浸漬
    し、陰極処理を施して銅箔面にニッケル、モリブデン及
    びコバルトからなる三元合金被覆層を形成し、次いで、
    六価クロムイオンを含む水溶液中で陰極処理を施して該
    被覆層上にクロメート処理層を形成するプリント回路用
    銅箔の製造方法。
  6. 【請求項6】 ニッケルイオン、モリブデン酸イオン及
    びコバルトイオンが共存するメッキ浴中に銅箔を浸漬
    し、陰極処理を施して銅箔面にニッケル、モリブデン及
    びコバルトからなる三元合金被覆層を形成し、次いで、
    六価クロムイオンを含む水溶液中で陰極処理を施して該
    被覆層上にクロメート処理層を形成し、次いで、更に該
    クロメート処理層上にシランカップリング剤水溶液を塗
    布してシランカップリング剤処理層を形成するプリント
    回路用銅箔の製造方法。
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