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JP2517100B2 - ヒト顆粒球コロニ―刺激因子活性を有する蛋白質の精製法 - Google Patents

ヒト顆粒球コロニ―刺激因子活性を有する蛋白質の精製法

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Publication number
JP2517100B2
JP2517100B2 JP1055834A JP5583489A JP2517100B2 JP 2517100 B2 JP2517100 B2 JP 2517100B2 JP 1055834 A JP1055834 A JP 1055834A JP 5583489 A JP5583489 A JP 5583489A JP 2517100 B2 JP2517100 B2 JP 2517100B2
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JP
Japan
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protein
csf
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denaturing
purifying
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JP1055834A
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義春 横尾
のぼる 小西
基生 山崎
幸生 橋本
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KH Neochem Co Ltd
Original Assignee
Kyowa Hakko Kogyo Co Ltd
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Publication date
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、白血球減少等の治療薬として有用なヒト顆
粒球コロニー刺激因子(G−CSF)活性を有する蛋白質
の精製法に関する。
従来の技術 G−CSFは骨髄幹細胞から白血球の一種である顆粒球
コロニーを形成させる蛋白質である。生体の造血系を制
御する生理活性物質として重要な役割を担っている。
最近のDNA組換え技術の進歩により天然のG−CSFのみ
ならずG−CSF活性をもつ誘導体も報告されている。
ガン細胞由来の培養細胞株から生産されるG−CSFの
精製方法については、プロシーディングス・オブ・ナシ
ョナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Ac
ad.Sci.)82,1526-1530(1985)及びヨーロピアン・モ
レキュラー・バイオロジー・オーガニゼイション・ジャ
ーナル(EMBOJ)5,871-876(1986)に記載があるが、い
ずれも動物細胞株からのG−CSFの精製法であり、また
精製に有機溶媒を用い、精製の過程で高速液体クロマト
グラフィー(HPLC)を使用している。
組換えDNA技術によって大腸菌で生産させたG−CSFの
精製法については、特開昭62-129298,WO86/04605及びWO
87/01132に記載がある。特開昭62-129298及びWO86/0460
5には溶媒としてn−プロパノールを用い、大腸菌中で
顆粒となったG−CSFの可溶化に8M塩酸グアニジンを用
い、逆相HPLCとゲル過HPLCを組み合わせて精製する方
法が開示されている。WO87/01132には溶媒としてアセト
ン及びn−プロパノールを用い、顆粒となったG−CSF
を界面活性剤を用いて可溶化し、疎水性HPLCあるいはゲ
ル過とCMセルロースクロマトグラフィーを用いて精製
する方法が開示されている。しかし、いずれの場合にお
いても有機溶媒を用いている。有機溶媒は蛋白質を変性
させるため精製効率を低下させ、また使用した後に回収
しなければならず、大量蛋白質精製に用いる場合には適
していない。
HPLCは、目的蛋白質を高純度に精製することができる
有力な手段であるが、工業的な規模で大量に精製する場
合には適していない。
一方、G−CSFなどの分子内にジスルフィド結合(以
下SS結合と略記する)を有する蛋白質を組換えDNA技術
を用いて微生物で生産させた場合、該蛋白質は菌体内に
失活した状態で顆粒として蓄積するため、ポリペプチド
鎖が無秩序に折りたたまれ、分子間でSS結合を形成して
いる場合も多い。従って、このような蛋白質を精製する
場合、システイン残基を酸化する過程、すなわち、SS結
合を形成させ、天然型と同じ構造の蛋白質にする過程が
必要である。WO87/01132では硫酸銅を用いて酸化を行っ
ているが、硫酸銅を用いる酸化は天然型と同じ位置にSS
結合を形成する割合が少なく、効率的な方法ではない。
一般的に、この酸化過程に用いる酸化剤としては還元型
グルタチオン(以下GSHと略記する)及び酸化型グルタ
チオン(以下GSSGと略記する)の混合物又は、システイ
ンとシスチンの混合物などが知られているが、効率よく
酸化を行うために必要な酸化剤は精製する蛋白質の種類
によって異なり、G−CSF活性を有する蛋白質について
効率的に酸化することが可能な酸化剤は知られていな
い。
また、非経口の医薬品においては、発熱性物質の除去
は必須である。発熱性物質は、生産菌である微生物由来
のもの、または、使用する水または空気から混入する微
生物由来のものなどがある。この発熱性物質を除去する
方法はいくつか知られているが、従来のG−CSFの精製
方法において、発熱性物質の除去の行程を積極的に組み
入れた例はない。
発明が解決しようとする課題 組換えDNA技術を用いて微生物で生産させたG−CSF活
性を有する蛋白質を、天然型と同じ構造を有する蛋白質
として、高収率かつ高純度に精製する方法の開発が求め
られている。
課題を解決するための手段 本発明者らは、組換えDNA技術を用いて微生物で生産
させたG−CSF活性を有する蛋白質を、有機溶媒及びHPL
Cを用いずに効率的に精製する方法を見い出し本発明を
完成させた。
本発明は、組換えDNA技術を用いて微生物で生産させ
たG−CSF活性を有する蛋白質を含む非水溶性の顆粒
に、変性剤及び還元剤を加えて還元変性状態で可溶化
し、変性剤を除去した後に酸化型グルタチオンまたはシ
スチンを加えて酸化して天然型のG−CSFのジスルフィ
ド結合に相当する位置にジスルフィド結合を形成させ、
得られる混合物より発熱性物質を除去し、非変性の酸化
型単量体となったG−CSF活性を有する蛋白質を単離、
精製することを特徴とするG−CSF活性を有する蛋白質
の精製法に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で用いられるG−CSF活性を有する蛋白質は組
換えDNA技術を用いて微生物で生産させたG−CSF活性を
有する蛋白質であればいずれでも対象となる。微生物の
代わりに真核生物を用いて生産させたG−CSF活性を有
する蛋白質でもよい。
具体的には、第1表に示されるアミノ酸配列を有する
もの〔G−CSF誘導体(A)〕(EP-A1-0272703)または
第2表に代表されるような、第1表のアミノ酸配列中で
少なくとも一個のアミノ酸が他のアミノ酸に置換された
ポリペプチドまたはN末端アミノ酸が1〜11欠失したポ
リペプチドでG−CSF活性を有するものが例示される。
さらに特開昭63-229、特公表63-500636に記載のヒト顆
粒球コロニー刺激因子誘導体も用いることができる。第
1表中、Xは水素原子またはメチオニン残基を示す。
組換えDNA技術を用いて微生物で生産させたG−CSF活
性を有する蛋白質を含む非水溶性の顆粒の分離、精製法
は以下に示す方法に従って行う。
次に各工程について詳述する。
〈工程1〉 蛋白質の顆粒を菌体内に蓄積している微生物菌体を破
砕後、遠心分離して沈殿画分(沈殿画分Aとする)をと
る。
菌体破砕は中性付近の緩衝液(例えばpH7のリン酸緩
衝液)に菌体を懸濁し、ついで常法により超音波処理、
リゾチーム処理、ホモゲナイザー処理、凍結乾燥を繰り
返すことによる破砕、機械的圧力による破砕等により行
うことができる。特に機械的圧力による破砕が好まし
く、例えばフレンチ・プレス、マントン−ガウリンホモ
ゲナイザー等によって破砕が行われる。破砕条件は各機
器の適切な使用範囲で十分である。
次に破砕液を延伸分離して沈殿画分Aを得るが、この
沈殿画分には蛋白質顆粒及び菌体残渣が含まれる。遠心
分離は通常の遠心分離機によって行えばよいが、連続遠
心、シャープレスによってもよい。通常の遠心分離機を
使用する場合の遠心条件は通常2000〜15000rpm,10〜120
分間とするが、とくに4000〜12000rpm,30〜90分間が好
ましい。
〈工程2〉 沈殿画分Aをアルカリ金属もしくはアルカリ土類金属
の鉱酸塩、ペントース、ヘキソース、2糖類、3糖類、
デオキシ糖、糖アルコール、デキストランもしくはデキ
ストリン又はフィコールの水溶液、又はパーコールの水
懸濁液に懸濁して遠心分離して沈殿画分(沈殿画分Bと
する)をとる。この遠心分離によって細胞残渣は上清と
して除去され、蛋白質顆粒を含む沈殿が得られる。
従来、密度の異なる細胞内成分の分離には、しばしば
ショ糖密度勾配超遠心法、ショ糖密度勾配平衡超遠心法
などが用いられている。又、ラット肝臓をショ糖溶液を
用いてホモゲナイズした後、遠心分離して沈殿部に細胞
核を含む画分を得る分画遠心法などが知られている〔大
岳 望ら著、「物質の単離と精製」、東大出版会発行、
145-155ページ(昭和51年発行)〕。
上記において、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金
属の鉱酸塩としてはナトリウム、カリウム、カルシウ
ム、セシウム等の塩酸塩、硫酸塩、臭化水素酸塩等があ
げられる。具体的には塩化セシウム、硫酸カルシウム、
塩化ナトリウム、臭化ナトリウム等があげられる。
ペントースとしてはL−アラビノース、D−キシロー
ス、D−リボース等、ヘキソースとしてはD−グルコー
ス、D−マンノース、D−ガラクトース、L−ガラクト
ース、D−フルクトース、L−ソルボース等、2糖類、
3糖類としてはショ糖、マルトース、ラクトース、トレ
ハロース、セロビオース、ラフィノース等、デオキシ糖
としてはL−ラムノース、2−デオキシ−D−リボース
等、糖アルコールとしてはグリセロール、エリトリッ
ト、アラビット、D−ソルビトール、D−マンニット等
があげられる。
フィコール(Ficoll)、パーコール(Percoll)はフ
ァルマシア社製の商品の商品名であり、フィコールはシ
ョ糖とエピクロルヒドリンとからなる水に易溶の合成高
分子であり、パーコールはシリカのビーズを合成樹脂で
コーティングし、粒をそろえたものである。
水溶液、水懸濁液は中性付近の緩衝液であることが好
ましい。
水溶液中の固形成分の濃度としては、アルカリ金属も
しくはアルカリ土類金属の鉱酸塩の場合は5〜50%(w/
w)、グリセリンの場合は10〜80%(w/w)、デキストラ
ン、デキストリンの場合は5〜50%(w/w)、ショ糖を
はじめその他の糖類の場合は0.25〜4M、特に0.5〜2Mが
適当である。
上記水溶液、水懸濁液の沈殿画分Aに対する使用割合
としては工程1に入る前の発酵ブロスの容量に対して1/
20〜20倍量(v/v)が適当である。
上記条件で調製した沈殿画分Aの懸濁液は直ちに遠心
分離することにより沈殿画分Bを得てもよいが、沈殿画
分Bの分離効率を高めるために懸濁液は十分攪拌したの
ち遠心分離することが好ましい。
遠心分離は通常の遠心分離機によって行えばよいが連
続遠心、シャープレスによってもよい。通常の遠心分離
機による場合、通常2000〜15000rpm,10〜120分間、好ま
しくは4000〜12000rpm,30〜90分間の条件で行う。
〈工程3〉 沈殿画分Bを比較的弱い変性剤を含む緩衝液と混合
し、ついで固液分離する。この操作により、沈殿画分B
に混在するG−CSF活性を有する蛋白質以外の蛋白質が
溶解除去され、G−CSF活性を有する蛋白質を含む顆粒
が精製される。
変性剤としては、尿素又は塩酸グアニジン等が用いら
れる。変性剤の濃度は用いる変性剤の種類によって異な
り、例えば、尿素の場合1〜6M、好ましくは3〜5Mであ
り、塩酸グアニジンの場合1〜3M、好ましくは1〜2Mで
ある。
上記条件で調製した沈殿画分Bの混合液は直ちに固液
分離してもよいが、分離効率を高めるべく十分攪拌した
のち固液分離するのが好ましい。
固液分離は遠心分離、過等により行うことができ
る。遠心分離は固液分離を可能にする方法・条件であれ
ばいずれの方法・条件であってもよい。例えば、工程
1、工程2に述べた方法・条件によればよい。
以上の方法で分離、精製したG−CSF活性を有する蛋
白質を含む顆粒は、強い変性剤及び還元剤を含む緩衝液
中で還元変性状態で可溶化される。変性剤としては、尿
素、塩酸グアニジンまたはアルカリを単独又は複合して
用いる。変性剤の濃度は用いる変性剤の種類によって異
なり、例えば、尿素の場合6〜8M、好ましくは7〜8Mで
あり、塩酸グアニジンの場合3〜6M、好ましくは5〜6M
である。還元剤としては、2−メルカプトエタノール又
はジチオスレイトール(DTT)等が上げられ、変性剤を
含む緩衝液に添加して用いる。濃度は用いる還元剤の種
類によって異なり、例えば2−メルカプトエタノールの
場合は0.01〜1%(v/v)、DTTの場合は0.1〜5mMであ
る。緩衝液のpHは2〜12、好ましくは5〜11である。可
溶化は温度0〜40℃、好ましくは5〜15℃で攪拌しなが
ら行い、5時間で終了する。可溶化した蛋白質は分子内
で天然型とは違った位置にSS結合を形成しているか、あ
るいは分子間でSS結合を形成しているため、変性剤を与
える際に同時に還元剤を加えることによりSS結合を開裂
させ、蛋白質の還元型単量体を増加させ、会合体を減少
又は消失させることができる。
変性剤を除去する手段は、希釈、透析、限外過、ゲ
ル過、等電点沈殿、吸脱着を含むクロマトグラフィー
およびバッチ操作などがあり、特に限定されないが希釈
が好ましい。例えば、還元変性状態で可溶化した蛋白質
を変性剤を含まない緩衝液に希釈することにより変性剤
を除去することができる。緩衝液としてはトリス/塩酸
緩衝液、リン酸緩衝液、クエン酸緩衝液、モルホリノプ
ロパンスルホン酸緩衝液等が0.01〜1Mの濃度で用いられ
る。緩衝液のpHは5〜10、好ましくは7〜8である。希
釈の倍率は5〜100倍、好ましくは10〜30倍である。
希釈液はそのまま放置すると、溶存酸素によりチオー
ル基が酸化されてSS結合が形成されるが、0.01〜1mM GS
SGまたは、0.01〜1mMシスチンを加えて酸化することに
より効率的に天然型のG−CSFのSS結合に相当する位置
にSS結合を形成させることができる。GSHあるいはシス
テインの添加は阻害的に作用する。反応は温度0〜40
℃、好ましくは5〜15℃で行い、2〜48時間で終了す
る。
反応混合物より発熱性物質を除去し、非変性の酸化型
単量体となったG−CSF活性を有する蛋白質を単離、精
製することにより医薬用として適するG−CSF活性を有
する蛋白質を得ることができる。単離、精製の手段は特
に限定されないが、酸化剤を除去した後に陰イオンクロ
マトグラフィー及び/又は疎水性担体クロマトグラフィ
ーを用いることが好ましい。
酸化剤の除去は、希釈、透析、限外過、ゲル過、
吸脱着を含むクロマトグラフィーおよびバッチ操作など
があり特に限定されないが、限外過が好ましい。限外
過膜としては、分画分子量1,000〜30,000のものが使
用される。膜材質はポリスルホン系又はポリオレフィン
系が好ましい。初期容量の5〜6倍量の交換溶媒を過
流量と注入流量が等しくなるようにして流し、溶媒交換
を行う。この溶媒交換により初期溶媒は百分の一以下と
なり、酸化剤を除去することができる。
陰イオン交換クロマトグラフィーに用いる担体として
は、例えばDEAEを交換基とする担体があげられる。溶出
は0.1〜0.5M塩化ナトリウムを含む緩衝液で行い、必要
に応じて段階的に塩化ナトリウム濃度を上げて溶出を行
ってもよいし、濃度勾配をつけて溶出を行ってもよい。
疎水性担体クロマトグラフィーに用いる担体として
は、例えばブチル基、フェニル基又はオクチル基等の疎
水性基を結合させた担体や、担体自体に疎水性を有する
ものが使用される。担体は、高濃度の塩を含むpH7〜9
の緩衝液で平衡化して用いる。塩としては硫安または塩
化ナトリウム等が用いられ、担体に吸着させるために、
蛋白質溶液にも添加することが好ましい。硫安の濃度
は、0.2〜0.5Mであり、好ましくは0.2〜0.3Mである。塩
化ナトリウムの濃度は0.5〜1.5Mであり、好ましくは0.5
〜1.0Mである。担体に蛋白質溶液を接触させ、蛋白質を
吸着させた後、塩を含まない緩衝液で溶出する。
発熱性物質の除去の方法は特に限定されないが、シリ
カゲルクロマトグラフィーによる除去が好ましい。シリ
カゲルクロマトグラフィーに用いるシリカゲルは、pH5
〜7の低塩濃度緩衝液に平衡化して用いる。シリカゲル
の代わりに多孔性ガラスを用いてもよい。溶出は15〜60
%エチレングリコール又は3〜5M尿素を含むpH7〜8の
緩衝液で行う。溶出を行う前に、0〜15%エチレングリ
コールを含む緩衝液で洗浄することが好ましい。
以上の方法によりG−CSF活性を有する蛋白質を単
離、精製することができるが、さらに該蛋白質を低分子
の塩と分離するには脱塩処理を行う。脱塩処理の方法と
しては、ゲル過、限外過、透析などがあげられ特に
限定されないが、ゲル過が好ましい。ゲル過に用い
る担体としては、蛋白質の脱塩に適したものであれば、
いずれでも用いられる。例えばトヨパールHW-40(東ソ
ー社製)、セファデックスG−25(ファルマシア製)等
があげられる。担体はpH6〜8の低塩濃度緩衝液で平衡
化した後に、蛋白質溶液と接触させる。溶出はpH7〜8
のリン酸緩衝液で行う。
蛋白質の定量は、ローリーらの方法〔ジャーナル・オ
ブ・バイオロジカル・ケミストリー(J.Biol.Chem.)23
3,265(1951)〕に従って行う。標準蛋白質としては牛
血清アルブミンを用いる。
溶液中で蛋白質の2次構造がどの程度復元しているか
は円偏光二色性スペクトルを測定することにより調べ
る。円偏光二色性スペクトルの測定は、円偏光二色性分
散計J−500A(日本分光工業社製)を使用する。セルの
厚さは0.14mmである。測定は室温で行い、積算は4回行
う。
蛋白質の非変性の酸化型単量性の定量に用いる逆相HP
LCは下記条件下で行う。
カラム:ODS-120T(東ソー社製) 溶 出:0.1%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル40
〜90%の直線濃度勾配 流 速:1ml/分 カラム温度:40℃ 検 出:220nmでの吸光度 微生物由来の蛋白質の定量は、宿主である微生物の蛋
白質をウサギに免疫して得られるポリクローナル抗体を
用いる酵素免疫測定法(Enzyme immunoassay)で行う。
二次抗体としては、抗ウサギIgG抗体にペルオキシダー
ゼを結合したものを用い、4−クロロ−1ナフトールの
発色で定量する。
エンドトキシンの定量は、生化学工業社製のパイロデ
ィック(商品名)を用いる。
G−CSF活性の測定は、オカベらの方法〔キャンサー
・リサーチ(Cancer Research)44,4503-4506(198
6)〕に準じて、骨髄造血幹細胞コロニー形成能を測定
することにより行う。
エチレングリコールの定量は、ガスクロマトグラフィ
ーG−80(ヤナコ社製)を用いる。充填剤はChromosorb
101,60/80(ガスクロ工業社製)を用いる。カラム温度
及び注入口温度は200度、カラム長は1m、キャリアーは
ヘリウムガスを用い、流速は15ml/分とする。
蛋白質の純度は、レムリの方法〔ネイチャー(Natur
e)227,680(1970)〕によりSDSポリアクリルアミドゲ
ル電気泳動で蛋白質を分離し、クマシーブリリアントブ
ルーで染色した後、クロマトスキャナー(CS-930、島津
製作所製)を用いて測定する。
以下、実施例をあげて本発明を具体的に説明する。
実施例1. 参考例1で得られた菌体5kgを20mMリン酸緩衝液(pH
7.2)30lに懸濁し、5℃でホモゲナイザー(型式15M-8T
A;マントンーガウリン マニファクチュアリング社製)
に3回通して菌体を破砕した。破砕液は9000rpm,30分間
遠心分離し、得られた沈殿物を0.8Mショ糖を含む20mMリ
ン酸緩衝液(pH7.2)に懸濁し、9000rpm,30分間遠心分
離した。得られた沈殿物を5M尿素、1% 2−メルカプ
トエタノールを含む20mMリン酸緩衝液(pH7.2)に懸濁
し、1時間攪拌した後、連続遠心して顆粒を集めた。
顆粒30gを8M尿素及び3mM DTTを含む50mMトリス緩衝液
(pH8)1.8lに溶解した。このときの蛋白質濃度は5.2mg
/mlであった。これを5℃で5時間攪拌した後、尿素及
びDTTを含まない50mMトリス緩衝液(pH8)50lに希釈し
た。希釈液中の円偏光二色性スペクトルを測定し、希釈
液中の蛋白質の2次構造の状態を調べた。希釈液中の蛋
白質は第1図に示したように2次構造が復元していた。
希釈液は4時間放置した後、0.1mM GSSGを添加した。
添加直後から、20時間後までの酸化型単量体の形成の状
態を逆相HPLCで調べた。第2図に、HPLCのクロマトグラ
ムのパターンを示した。第2図に示したように20時間後
に蛋白質はほぼ完全に酸化された。酸化型単量体は、会
合体を含むG−CSF活性を有する蛋白質全量の約66%で
あった。
酸化後、蛋白質を含む溶液50lは限外過膜(PM10:φ
125×1092mm、ロミコン社製)に通し、150lのGSSGを含
まないトリス緩衝液(pH8)を注入して溶媒交換を行っ
た。
膜にかかる圧力は0.5kg/cm2、過流速は20l/時とし
た。溶媒交換後のGSSGの濃度は交換前の百分の一にまで
減少した。さらに、蛋白質溶液は交換用の緩衝液を注入
せずに限外過を続け13lまで濃縮した。このときの蛋
白質濃度は0.3mg/mlであった。蛋白質の回収率は65%で
あった。
蛋白質溶液は、あらかじめ10mMトリス緩衝液(pH8)
で平衡化しておいたDEAEトヨパール(東ソー社製)カラ
ム10lに流速5l/時で通塔し、トリス緩衝液(pH8)10lを
通液して未吸着物質を除去した後、0〜0.2Mの塩化ナト
リウムの濃度直線勾配溶出を行った。蛋白質濃度が高い
溶出画分1.9lを集めたところ、蛋白質が1.9g含まれてい
た。回収率は49%であった。このクロマトグラフィーに
より、大腸菌由来の蛋白質は全蛋白質量の0.367%から
0.015%に減少した。溶出液は、硫安を0.25Mになるよう
に添加した後、あらかじめ0.25M硫安を含んだ50mMトリ
ス緩衝液(pH8)で平衡化したブチルトヨパール(東ソ
ー社製)カラム0.6lに流速1/時で通塔した。カラム
を平衡化したものと同じ緩衝液で洗浄して未吸着物質を
除去し、硫安を含まないトリス緩衝液で溶出した。蛋白
質を含む溶出液1.2lを集めたところ、G−CSF活性を有
する蛋白質が1.0g含まれていた。回収率は53%であっ
た。大腸菌由来の蛋白質の濃度は全蛋白質量の0.001%
に減少した。
溶出液1.2lはpHを7に調整し、あらかじめ10mMトリス
緩衝液(pH7)で平衡化したマイクロビーズシリカゲル
カラム(30-60メッシュ;FUJI-DAVISON CHEMICAL社製)
0.4lに流速0.8l/時で通塔した。カラムを15%エチレン
グリコールを含む10mMリン酸緩衝液(pH7)で洗浄し発
熱性物質を除去した後、60%エチレングリコールを含む
酸緩衝液(pH8)で溶出した。G−CSF活性を有する溶出
液0.55lを集めたところ、溶出液中にG−CSF活性を有す
る蛋白質が1.0g含まれていた。この蛋白質の比活性は6.
2×108U/mg、エンドトキシンは0.45ng/mg蛋白質含まれ
ており、純度は99%以上であった(回収率11%)。
溶出液(蛋白質濃度3.3mg/ml)0.55lは、あらかじめ5
0mMリン酸緩衝液(pH7)で平衡化したセファデックスG
−25カラム(ファルマシア社製)2.5lに流速2.5l/時で
通塔した。リン酸緩衝液(pH7)で溶出を行い、G−CSF
活性を有する溶出液0.59lを集めたところ、溶出液中に
G−CSF活性を有する蛋白質が1.0g含まれていた。溶出
液中にエチレングリコールが含まれていないことをガス
クロマトグラフィーで確認した。
実施例2. 参考例2で得られた菌体4.5kgをGSSGの代わりに0.05m
Mシスチンを用いる以外は実施例1と同様に行い、G−C
SF活性を有する蛋白質溶液0.80lを得た。この溶液中に
はG−CSF活性を有する蛋白質が1.52g含まれていた(回
収率22%)。この蛋白質の比活性は1.7×108U/mg、エン
ドトキシンは0.61ng/mg蛋白質含まれており、純度は99
%以上であった。溶液中にエチレングリコールが含まれ
ていないことをガスクロマトグラフィーで確認した。
参考例1. 第1表に示したアミノ酸配列をコードしたDNAを含む
プラスミドpCfBD28を保有する大腸菌W3110 strA(Esche
richia coli ECFBD28FERM BP-1479)をLG培地(バクト
トリプトン50g、酵母エキス25g、塩化ナトリウム25g、
グリコール5gを水5lに溶かし水酸化ナトリウムにてpHを
7とする。)で37℃、18時間培養し、この培養液5lを25
μg/mlのトリプトファンと50μg/mlのアンピシリンを含
むMCG培地〔リン酸二ナトリウム0.6%、リン酸一カリウ
ム0.3%、塩化ナトリウム0.5%、カザミノ酸0.5%、硫
酸マグネシウム1mM、ビタミンB14μg/ml、pH7.2〕100l
に接種し、30℃で4〜8時間培養後、トリプトファンの
誘導物質である3β−インドールアクリル酸を10μg/ml
加え、さらに2〜12時間培養を続けた。培養液を8000rp
m、10分間遠心して集菌し、湿重量5kgの菌体を得た。
参考例2. 第2表のNに示すアミノ酸配列をコードするDNAを含
むプラスミドpCfTA1を保有する大腸菌W3110 strAを用
い、参考例1と同様にして天然型G−CSFを取得した。
発明の効果 本発明によれば、組換えDNA技術を用いて微生物で生
産させたG−CSF活性を有する蛋白質を効率よく精製す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はG−CSF誘導体(A)の円偏光二色性スペクト
ルを示す。(a)は希釈前の溶液のスペクトル、(b)
はトリス緩衝液で25倍に希釈した溶液のスペクトルをそ
れぞれ示す。 第2図は逆相HPLCのクロマトグラムのパターンを示す。
(a)はG−CSF誘導体(A)のトリス緩衝液で25倍に
希釈した直後、(b)はGSSGを添加後1時間、(c)は
GSSGを添加後5時間、(d)はGSSG添加後20時間経過後
のクロマトグラムのパターンをそれぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−27492(JP,A) 特開 昭61−140600(JP,A) 特開 昭61−195698(JP,A) 特表 昭63−500636(JP,A) 特表 昭62−502895(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】組換えDNA技術を用いて生産させたG−CSF
    活性を有する蛋白質を含む非水溶性の顆粒に、変性剤及
    び還元剤を加えて還元変性状態で可溶化し、pH5〜10の
    希釈用緩衝液を用い希釈することにより変性剤を除去し
    た後に酸化型グルタチオンまたはシスチンを加えて酸化
    して天然型のG−CSFのジスルフィド結合に相当する位
    置にジスルフィド結合を形成させ、得られる混合物よ
    り、シリカゲルクロマトグラフィーにより発熱性物質を
    除去し、非変性の酸化型単量体となったG−CSF活性を
    有する蛋白質を単離、精製することを特徴とするG−CS
    F活性を有する蛋白質の精製法。
  2. 【請求項2】変性剤が6〜8M尿素または3〜6M塩酸グア
    ニジンであることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】非変性の酸化型単量体となったG−CSF活
    性を有する蛋白質の単離、精製の手段が限外濾過及び陰
    イオンクロマトグラフィー及び/又は疎水性担体クロマ
    トグラフィーによることを特徴とする請求項1記載の方
    法。
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