JP2026008111A - 装置偏差算出方法、対象物測定方法、及び観測装置 - Google Patents
装置偏差算出方法、対象物測定方法、及び観測装置Info
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Abstract
【課題】対象物(測定対象物)の真の消散係数及び後方散乱係数を算出することができる装置偏差算出方法、及び対象物測定方法を提供する。
【解決手段】装置偏差算出方法であって、ライダー信号を取得するステップ(S12)と、対象物手前の大気の前記ライダー信号にフィットする、傾き-2α及び切片ln(P0Cβ)の直線を算出するステップ(S16)と、以下の式(1)に基づき、Kαを算出するステップ(S18)と、以下の式(2)に基づき、Kβを算出するステップ(S18)と、を備える。(1)前記傾き-2α=-2×αt×Kα(但し、αは前記ライダー信号測定時の大気の消散係数、αtは標準大気の消散係数、Kαは前記ライダー信号を測定した観測装置の消散係数の装置偏差を表す。)(2)前記切片ln(P0Cβ)=ln(βt×Kβ)
【選択図】図21
【解決手段】装置偏差算出方法であって、ライダー信号を取得するステップ(S12)と、対象物手前の大気の前記ライダー信号にフィットする、傾き-2α及び切片ln(P0Cβ)の直線を算出するステップ(S16)と、以下の式(1)に基づき、Kαを算出するステップ(S18)と、以下の式(2)に基づき、Kβを算出するステップ(S18)と、を備える。(1)前記傾き-2α=-2×αt×Kα(但し、αは前記ライダー信号測定時の大気の消散係数、αtは標準大気の消散係数、Kαは前記ライダー信号を測定した観測装置の消散係数の装置偏差を表す。)(2)前記切片ln(P0Cβ)=ln(βt×Kβ)
【選択図】図21
Description
本開示は、装置偏差算出方法、対象物測定方法、及び観測装置に関する。
特許文献1には、観測対象物に向けて発射したレーザ光に対する観測光に基づいてライダー観測を行う観測装置が記載されている。
しかしながら、特許文献1においては、観測装置の装置偏差(いわゆる真値とのズレ)を補正して対象物(測定対象物)の真の消散係数及び後方散乱係数を算出する方法については一切記載がなく、その点改良の余地がある。
本開示は、このような課題を解決するためになされたものであり、対象物(測定対象物)の真の消散係数及び後方散乱係数を算出することができる装置偏差算出方法、及び対象物測定方法を提供することを目的とする。
本開示にかかる装置偏差算出方法は、ライダー信号を取得するステップと、対象物手前の大気の前記ライダー信号にフィットする、傾き-2α及び切片ln(P0Cβ)の直線を算出するステップと、以下の式(1)に基づき、Kαを算出するステップと、以下の式(2)に基づき、Kβを算出するステップと、を備える。(1)前記傾き-2α=-2×αt×Kα(但し、αは前記ライダー信号測定時の大気の消散係数、αtは標準大気の消散係数、Kαは前記ライダー信号を測定した観測装置の消散係数の装置偏差を表す。)(2)前記切片ln(P0Cβ)=ln(βt×Kβ)(但し、βは前記ライダー信号測定時の大気の後方散乱係数、βtは標準大気の後方散乱係数、Kβは前記ライダー信号を測定した観測装置の後方散乱係数の装置偏差を表す。)
このような構成により、対象物(測定対象物)の真の消散係数及び後方散乱係数を算出するための、消散係数の装置偏差Kα及び後方散乱係数の装置偏差Kβを算出することができる。
このような構成により、対象物(測定対象物)の真の消散係数及び後方散乱係数を算出するための、消散係数の装置偏差Kα及び後方散乱係数の装置偏差Kβを算出することができる。
本開示にかかる装置偏差算出方法は、ライダー信号を取得するステップと、対象物手前の大気の前記ライダー信号にフィットする、傾き-2α1m及び切片ln(P0Cβ1m)の第1直線を算出するステップと、対象物の前記ライダー信号にフィットする、傾き-2α2m及び切片ln(P0Cβ2m)の第2直線を算出するステップと、以下の式(3)に基づき、α2を算出するステップと、以下の式(4)に基づき、β2を算出するステップと、以下の式(5)に基づき、α2tを算出するステップと、以下の式(6)に基づき、β2tを算出するステップと、を備える。(3)α2m=α1m+α2(但し、α2mは対象物の消散係数、α1mは対象物手前の大気の消散係数を表す。)(4)β2m=β1m+β2(但し、β2mは対象物の後方散乱係数、β1mは対象物手前の大気の後方散乱係数を表す。)(5)α2=α2t×Kα(但し、α2tは対象物の真の消散係数、Kαは請求項1で算出されたKαを表す。)(6)β2=β2t×Kβ(但し、β2tは対象物の真の後方散乱係数、Kβは請求項1で算出されたKβを表す。)
このような構成により、対象物(測定対象物)の真の消散係数及び後方散乱係数を算出することができる。
このような構成により、対象物(測定対象物)の真の消散係数及び後方散乱係数を算出することができる。
本開示により、対象物(測定対象物)の真の消散係数及び後方散乱係数を算出することができる装置偏差算出方法、対象物測定方法、及び観測装置を提供することができる。
以下、本開示の実施形態の観測装置10について添付図面を参照しながら説明する。各図において対応する構成要素には同一の符号が付され、重複する説明は省略される。
<観測装置10の概要>
まず、本実施形態の観測装置10の概要について説明する。
まず、本実施形態の観測装置10の概要について説明する。
図1は、観測装置10の概略構成図である。
本実施形態の観測装置10は、近距離(例えば、10~150m)に存在する観測対象物Ob(例えば、エアロゾル、粉塵等の大気浮遊粒子)を遠隔から非接触で観測する装置(LiDAR装置)である。
図1に示すように、観測装置10は、送信部20、受信部30及び制御解析部40を備えている。
図2は、図1に示す観測装置10の縦断面図(概略図)である。
図2に示すように、送信部20は、送信光視野Ssを有し、当該送信光視野Ss内にソーラーブラインド帯域の紫外域に属する波長(例えば、265nm)のパルス光(以下、送信光とも記載する)を送信する。一方、受信部30は、受信光視野Srを有し、送信光(パルス光)のうち観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光(反射パルス光)を受信し、当該受信した反射光に応じたパルス電気信号(パルス波の電気信号)を出力する。パルス光は、自然放出光(インコヒーレンス光)であってよい。
送信部20の光軸AXs及び受信部30の光軸AXrは、互いに離間しかつ互いに平行の状態で配置されている。送信部20の光軸AXsと受信部30の光軸AXrとの間の距離L1は、例えば、85mmである。
送信光視野Ssは、送信部20の光軸AXsを中心とし、かつ、送信部20の光軸AXsに沿って当該送信部20から離れるに従って直径が大きくなる円錐形状の領域である。送信光視野Ssの最小直径(図2中、左端部の直径)は、例えば、60mmである。送信光視野Ssを規定する送信光視野角θsは、例えば、10mrad(0.57°)である。
一方、受信光視野Srは、受信部30の光軸AXrを中心とし、かつ、受信部30の光軸AXrに沿って当該受信部30から離れるに従って直径が大きくなる円錐形状の領域である。受信光視野Srの最小直径(図2中、左端部の直径)は、例えば、100mmである。受信光視野Srを規定する受信光視野角θrは、例えば、3mrad(0.17°)又は5mrad(0.29°)である。
以上のように、送信光視野角θsは、受信光視野角θrより大きく設定されている。
次に、送信光視野Ss及び受信光視野Srの重なり(重畳)について説明する。
以上のように、送信部20の光軸AXs及び受信部30の光軸AXrが互いに離間しかつ互いに平行の状態で配置され、送信光視野Ss及び受信光視野Srがそれぞれ円錐形状の領域とされ、かつ、送信光視野角θsが受信光視野角θrより大きく設定されている。
その結果、送信光視野Ss及び受信光視野Srは、図2に示すように、互いに重なる重畳光視野Scを形成する(図2中ハッチング領域HT及び各断面図の重畳光視野Sc参照)。次に、この送信光視野Ss及び受信光視野Srの重なりである重畳光視野Scについて具体的に説明する。
送信光視野Ssに対する重畳光視野Scの割合は、視野結合率Crsで表すことができる。視野結合率Crsは、次の式1により算出される。
視野結合率Crs=重畳光視野Sc/送信光視野Ss ・・・(式1)
但し、重畳光視野Scは、各断面における送信光視野Ssと受信光視野Srとの重なった領域の面積である(図2中各断面図参照)。送信光視野Ssは、各断面における送信光視野Ssの面積である。
但し、重畳光視野Scは、各断面における送信光視野Ssと受信光視野Srとの重なった領域の面積である(図2中各断面図参照)。送信光視野Ssは、各断面における送信光視野Ssの面積である。
視野結合率Crsが大きいことは、観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光(反射パルス光)が多いことを表す。
図2に示すように、鏡筒先端位置P0から第1距離r1離れた第1位置P1において送信光視野Ssの外縁は、受信光視野Srの外縁に外接する(図2中B-B断面図参照)。また、鏡筒先端位置P0から第2距離r2離れた第2位置P2において送信光視野Ssの外縁は、受信部30の光軸AXrに接する(図2中C-C断面図参照)。また、鏡筒先端位置P0から第3距離r3離れた第3位置P3において受信光視野Srの外縁は、送信光視野Ssの外縁に内接する(図2中D-D断面図参照)。さらに、第3位置P3以遠の各位置においては、受信光視野Srの外縁は、送信光視野Ssの外縁に接することなく、送信光視野Ssの外縁に包含される(図2中E-E断面図参照)。
次に、視野結合率Crsの変化パターンについて説明する。
まず、送信光視野角θs=10mrad、受信光視野角θr=3mradの場合の視野結合率Crsの変化パターンについて説明する。
図3は、送信光視野角θs=10mrad、受信光視野角θr=3mradの場合の視野結合率Crsの変化パターンを表すグラフである。図4は、図3中の距離0~30mの部分の拡大図である。
図4に示すように、送信光視野角θs=10mrad、受信光視野角θr=3mradの場合、第1位置P1は、送信部20(鏡筒先端位置P0)から送信部20の光軸AXsに沿って第1距離r1(0.44m)離れた位置である。また、第2位置P2は、送信部20(鏡筒先端位置P0)から送信部20の光軸AXsに沿って第2距離r2(5.5m)離れた位置である。また、第3位置P3は、送信部20(鏡筒先端位置P0)から送信部20の光軸AXsに沿って第3距離r3(15m)離れた位置である。また、第4位置P4は、視野結合率Crsが最大となる位置で、送信部20(鏡筒先端位置P0)から送信部20の光軸AXsに沿って11m離れた位置である。
鏡筒先端位置P0~第1位置P1までの距離領域は、送信光視野Ssの外周と受信光視野Srの外周が離間している距離領域である。よって、重畳光視野Scは形成されないので視野結合率Crsはゼロである。次に、第1位置P1~第2位置P2までの距離領域は、送信光視野Ssの外周が受信光視野Srの外周に接触するところから受信光視野Srの光軸AXrに至るまでの距離領域である。この間、重畳光視野Scの拡大に応じて視野結合率Crsは急峻に増加する。次に、第2位置P2~第3位置P3までの距離領域は、送信光視野Ssの外周が受信光視野Srの光軸AXrを越えて受信光視野Srの遠方側外周に至る距離領域である。この間、重畳光視野Scは拡大しつつも送信光視野Ssも拡大するので、視野結合率Crsは緩やかに増加して極大値を迎えた後に減少する。最後に、第3位置P3以遠の距離領域は、送信光視野Ssが受信光視野Srを包含する距離領域である。この間、重畳光視野Scと受信光視野Srは等しいが、送信光視野Ssの拡大率が大きいので、視野結合率Crsは緩やかに減少する。
次に、送信光視野角=10mrad、受信光視野角θr=5mradの場合の視野結合率Crsの変化パターンについて説明する。
図5は、送信光視野角=10mrad、受信光視野角θr=5mradの場合の視野結合率Crsの変化パターンを表すグラフである。図6は、図5中の距離0~30mの部分の拡大図である。
図6に示すように、送信光視野角θs=10mrad、受信光視野角θr=5mradの場合、第1位置P1は、送信部20(鏡筒先端位置P0)から送信部20の光軸AXsに沿って第1距離r1(0.38m)離れた位置である。また、第2位置P2は、送信部20(鏡筒先端位置P0)から送信部20の光軸AXsに沿って第2距離r2(5.5m)離れた位置である。また、第3位置P3は、送信部20(鏡筒先端位置P0)から送信部20の光軸AXsに沿って第3距離r3(21m)離れた位置である。また、第4位置P4は、視野結合率Crsが最大となる位置で、送信部20(鏡筒先端位置P0)から送信部20の光軸AXsに沿って16m離れた位置である。
鏡筒先端位置P0~第1位置P1、第1位置P1~第2位置P2、第2位置P2~第3位置P3、第3位置P3以遠の各距離領域における視野結合率Crsの変化は受信光視野角θrが3mradの場合と同様である。但し、受信光視野Srの受信光視野角θrが5mradと大きいので、同一観測距離における視野結合率Crsは大きくなる。
上記のように、観測は重畳光視野Scが形成される第1位置P1(外接重畳する距離)以遠の距離から可能になる。また、観測は重畳光視野Scが受信光視野Srの半分程度以上となる第2位置P2(中心線接重畳する距離)以遠の距離が好ましい。さらに、観測は重畳光視野Scの欠けと視野結合率Crsを考慮すると、重畳光視野Scが受信光視野Srに一致する第3位置P3(内接重畳する距離)以遠の距離が好適である。なお、観測装置10は送信部20と受信部30が分離しているので、第1位置P1以遠の距離領域において送信部20による遮光の影響を受けない。また、観測装置10は送信光視野Ssの光軸AXsと受信光視野Srの光軸AXrを離間して平行に配置しているので、第3位置P3以遠の距離領域において重畳光視野Scが欠けることがない。
ここで、鏡筒先端位置P0から第2位置P2までの距離r2は、受信光視野角θrに関わらず、送信光視野角θsのみに依存する。このとき、鏡筒先端位置P0から第1位置P1までの距離r1を短縮するには受信光視野角θrを大きくすることで可能となり、鏡筒先端位置P0から第3位置P3までの距離r3を短縮するには受信光視野角θrを小さくすることで可能となる。
以下、鏡筒先端位置P0と第1位置P1との間の区間を第1区間と記載する。また、第1位置P1と第2位置P2との間の区間を第2区間と記載する。また、第2位置P2と第3位置P3との間の区間を第3区間と記載する。この3つの区間における受信光に及ぼす幾何学な補正要素はライダー方程式の幾何学的効率因子Y(R)に含まれる。
ライダー方程式は、一般的に次の式で表される。
第1区間では、送信光視野Ss及び受信光視野Srは互いに重ならない。そのため、第1区間では、観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光(反射パルス光)はほとんど存在しない。つまり、第1区間は観測不感区間である。
第2区間では、視野結合率Crsが増減するので、観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光(反射パルス光)も増減する。詳細には、視野結合率Crsの変化は、送信光視野Ssの受信光視野Srへの重なり割合の増加と、送信光視野Ssと受信光視野Srの拡大率(視野角θs、θr)に応じた重畳光視野Scの相対的な減少と、の相関によるものである。よって、第2区間の反射光(反射パルス光)は距離Rが大きくなるに従って増加して極大値を迎えた後に減少する。つまり、第2区間は観測遷移区間である。
第3区間では、送信光視野Ssと受信光視野Srの拡大率(視野角θs、θr)に応じて視野結合率Crsは減少するので、観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光(反射パルス光)も減少する。つまり、第3区間は観測安定区間である。
以上のように送信光視野Ss及び受信光視野Srを互いに重ねることにより、観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光(反射パルス光)を受信することができる。つまり、反射光(反射パルス光)が得られる第2区間及び第3区間の受信光強度P(R)は、視野結合率Crsを基に数式1における幾何学的効率因子Y(R)で補正される。よって、重畳光視野Scの変化に影響されることなく近距離測定ができる。これにより、近距離(第1位置P1以遠)に存在する観測対象物Obを観測することができる。すなわち、近距離(第1位置P1以遠)に存在する観測対象物Obの観測データ(ライダーデータ)を精度よく生成することができる。
特に、送信光視野角θsが受信光視野角θrより大きく設定されている(図2参照)。これにより、鏡筒先端位置P0~第1位置P1までの距離(第1区間)を短距離化でき、また第2位置P2~第3位置P3に至る距離(第2区間)も短距離化できる。そして第3位置P3以遠(第3区間)から最大観測距離(送信光のパルス光間隔で規定される距離)までの区間距離を長くできる。また、観測可能な第2区間と第3区間において、受信光視野角θrが大きければ視野結合率Crsを大きくできるので、受信光強度P(R)を強くできる。
対して、受信光視野角θrが小さければ光軸直交平面の分解能が向上し、受信光視野角θrが大きければ光軸直交平面の分解能は低下する。また、受信光視野角θrが小さければ第3距離r3(図2参照)が短くなり、受信光視野角θrが大きければ第3距離r3が長くなる。
以上から、近距離を高分解能で観測する場合、受信光視野角θrは小さい方(例えば、3mrad)が好ましい。一方、遠方からの受信光強度P(R)を観測する場合、受信光視野角θrは大きい方(例えば、5mrad)が好ましい。
また、観測対象物Obがエアロゾル、粉塵、霧、降雨、降雪などの非遮光体がスクリーン状(距離方向に薄い状態)の場合は、第2区間及び第3区間において、観測対象物Obの手前又は奥方向にある別の観測対象物も観測することができる。
第3位置P3以遠(第3区間)においては受信光視野Srが送信光視野Ssに内包されるので、受信光視野Sr内に部分的に存在する複数の観測対象物Obを観測(測定)することができる。仮に、送信光が線状ビーム(例えばレーザ光)の場合、送信光が送信された位置の観測対象物Ob以外の観測対象物Obのライダーデータは得られない。
次に、観測データ(ライダーデータ)生成処理について説明する。
図7は、観測データ(ライダーデータ)生成処理の概念図である。
観測データ(ライダーデータ)生成処理は、制御解析部40により実行される。制御解析部40は、観測装置10用の観測データを生成処理する後述の機器を筐体に収めた専用装置とすることもできるし、観測カメラ等の他の観測機器を含む複合装置とすることもできる。
図1に示すように、制御解析部40は、観測データ生成部41、係数解析処理部42、特性評価処理部43、観測データ記憶部44を備えている。
観測データ生成部41は、受信部30が受信した反射光(観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光(反射パルス光。具体的には、フォトン))に応じて出力するパルス電気信号を、フォトンカウント回路(フォトンカウンティングを実行する回路)により、受信周期ごとに分割し、それをN回積算して観測データ(ライダーデータ)を生成する。図7中、最下段のグラフが観測データ(ライダーデータ)の一例である。この生成された観測データ(ライダーデータ)は、観測データ記憶部44に記憶(蓄積)される。
図7中、第1回受信電気信号~第N回受信電気信号は、受信周期ごとに分割されたパルス電気信号を表す。図7中、第1回受信電気信号の右側に記載したグラフに記載の各パルスpulseは、第1回目のパルス光(送信光)を送信した場合の受信周期の間に受信部30が受信した反射光(観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光(反射パルス光。具体的には、フォトン))に応じて出力するパルス電気信号を表す。第N回受信電気信号の右側に記載したグラフに記載の各パルスpulseについても同様である。
また、第1回受信電気信号の飛行時間(t)は、各パルスpulseに対応するフォトンの観測対象物Obまでの飛行時間(往復飛行時間)を表す。第N回受信電気信号のグラフでは、飛行時間(t)を省略している。
なお、フォトンカウント回路に限らず、フォトンカウンティングを実行するものであれば何でもよく、例えば、デジタルオシロスコープとPC(パーソナルコンピュータ等の情報処理装置)を組み合わせて用いてもよい。
係数解析処理部42は、観測データ(ライダーデータ)の増減変化から観測対象物Obの空間分布(距離方向)の算出し、また観測データ(ライダーデータ)をライダー方程式で評価して観測対象物Ob特有の消散係数α及び後方散乱係数βを算出する処理を実行する。
例えば、観測対象物Obが鏡筒先端位置P0から最大観測距離(Rmax)までの空間に均一な大気ならば、受信光強度P(R)は、距離(R)及び幾何学的効率因子Y(R)に応じて増加し極大値を迎えた後に減衰する変化を示す。また、観測対象物Obが空間的に均一ならば、消散係数α(R)及び後方散乱係数β(R)は、距離による変化がないのでα及びβとできる。よって、ライダー方程式はLn((P(R)R2)/Y(R))=-2αR + ln(P0Cβ)となるので傾きの項-2αRから消散係数αが求まり、切片の項ln(P0Cβ)から後方散乱係数βを求めることができる。
特性評価処理部43は、例えば、定点の大気評価、煙や粉塵等の評価を実行する。
例えば、定点の大気評価は、毎年定期的に観測を行い、観測した大気が含むエアロゾル等の微粒子の後方散乱係数β、消散係数αで評価することができる。また、基準年度の観測値と比較することにより、大気状態の変遷を評価することができる。その際、開示されている標準大気との比較を行い空間に浮遊する微粒子の種類などを推定することもできる(ex.Laser Radar Society of Japan, 4(2020),久世,エアロゾルと大気分子の光散乱計測参照)。霧、雨、雪の評価についても定点の大気評価と同様に評価することができる。
煙や粉塵の評価、例えば、装置排気の清浄度、煙突からの排気煙、路上粉塵等の評価は、排気部以外の大気の特性と排気部の大気の特性とを比較することで評価できる。
観測データ記憶部44は、観測データ生成部41により生成された観測データ(ライダーデータ)を記憶する、例えば、ハードディスク装置、SSD等の不揮発性の記憶部である。
制御解析部40(観測データ生成部41)は、受信部30が受信した反射光(フォトン)の観測対象物Obまでの飛行時間を測定(算出)する機能(公知のdToF(direct Time of Flight)方式、フォトンカウンティング等)を有するため、各パルスpulseに対応するフォトンの観測対象物Obまでの飛行時間(往復飛行時間)を測定(算出)することができる。
観測データ(ライダーデータ)は、第1回受信電気信号~第N回受信電気信号を積算(N回積算)することにより、生成される。図7の最下段に記載のグラフ中、縦軸は、受信光強度で、フォトンの個数に対応している。横軸は、距離である。この距離は、飛行時間(t)を距離に変換したものである。
次に、観測装置10による近距離観測性の向上と、小型化及び観測利便性について説明する。なお、ここで述べる近距離とは数メートル~数百メートル程度の距離である。
(近距離観測性)
観測装置10は、送信部20から送信する送信光(パルス光)の送信周波数を1メガヘルツ(MHz)から10MHz程度にまで高周波数化できる。例えば、観測対象物Obが50m~100m程度の距離の間に局部的に存在する場合、最大観測距離(Rmax)を150mとするができる。最大観測距離とは送信光(パルス光)の送信周期で規定される距離である。例えば、送信光(パルス光)の送信周期が1マイクロ秒(μsec)の場合、送信光の飛行距離は300mである。すなわち、先に送信した送信光が、次に送信する送信光と干渉しない距離である150mが最大観測距離(Rmax)となる。この時の送信周波数は1MHzとなる。同様に、最大観測距離(Rmax)が15mならば送信光(パルス光)の送信周期0.1μsec、送信周波数は10MHzとなる。
観測装置10は、送信部20から送信する送信光(パルス光)の送信周波数を1メガヘルツ(MHz)から10MHz程度にまで高周波数化できる。例えば、観測対象物Obが50m~100m程度の距離の間に局部的に存在する場合、最大観測距離(Rmax)を150mとするができる。最大観測距離とは送信光(パルス光)の送信周期で規定される距離である。例えば、送信光(パルス光)の送信周期が1マイクロ秒(μsec)の場合、送信光の飛行距離は300mである。すなわち、先に送信した送信光が、次に送信する送信光と干渉しない距離である150mが最大観測距離(Rmax)となる。この時の送信周波数は1MHzとなる。同様に、最大観測距離(Rmax)が15mならば送信光(パルス光)の送信周期0.1μsec、送信周波数は10MHzとなる。
ライダーデータは受信部30に入射する1単位周期の各パルスpulseを複数回積算して生成する。よって、送信光(パルス光)の送信周波数を高周波数化することによって短時間でライダーデータを生成することが可能となる。特に、短距離の観測対象物Obの見かけ移動速度(単位時間当たりの移動角度)は大きいので空間分解能を向上するには短時間観測が肝要となる。例えば、観測対象物Obまでの距離が100m、ライダーデータの積算回数が1000回のとき、送信周波数1MHz(送信周期1μsec)ならば1回の観測時間は1ミリ秒(msec)となる。このとき、観測対象物Obが風速3m秒(そよ風程度の風速)で移動していれば観測開始から終了までの間に3ミリメートル(mm)移動する。つまり、移動角度は0.0017°となる。よって、受信光視野角比(移動角度/受信光視野角θr)は受信光視野角θrが3mrad(0.17°)ならば0.01(1%)、5mrad(0.29°)ならば0.006(0.6%)になる。また、観測対象物Obまでの距離が50mのとき、移動角度は0.0034°となる。よって、受信光視野角比は受信光視野角θrが3mradならば0.02(2%)、5mradならば0.012(1.2%)になる。このように、送信周波数を高周波数化することで、近距離の観測対象物Obが移動している場合においても、精度良く観測することが可能になる。
また、観測装置10は、送信部20から送信する送信光(パルス光)のパルス幅を1ナノセック(nsec)程度にまで狭幅化している。例えば、パルス幅10nsecならば距離分解能は1.5mで、パルス幅1nsecならば距離分解能は0.15mとなる。このように、送信光を狭幅化することで、近距離測定において観測対象物Obを高精度に観測することが可能になる。
観測装置10は、送信部20から送信する送信光(パルス光)の波長を、大気吸収(酸素及び窒素による吸収)のない深紫外光帯域のソーラーブラインド波長としている。ここで、深紫外光帯域のソーラーブラインド波長とは、地球に到達する太陽光の内、地表面に到達するまでに著しく減衰する深紫外の波長帯のことである。詳細には、酸素及び窒素の吸収波長の長波長側の吸収端付近の波長より長波長側で、且つオゾン層の吸収波長の長波長側の吸収端より短波長側の波長のことである。具体的には230ナノメートル(nm)以上300nm以下である。好適には250nm~280nmである。このような波長帯とすることで、外光の影響を受けず且つ大気の吸収の影響も受けないので、低出力の光源で観測が可能になる。
また、送信光(パルス光)の波長を大気吸収のない深紫外光帯域のソーラーブラインド波長とすることで、観測対象物Obに含まれる微粒子の後方散乱係数β及び消散係数αが近紫外~赤外光より大きくなる。これにより、観測対象物Obの距離方向の厚みが薄くても、また含有粒子濃度が低濃度であっても観測が可能になる。具体的には、消散係数αは波長の1.25乗に反比例して増加し、900nmから265nmに短波長化することで約5倍になる。後方散乱係数βは、消散係数αに概ね比例するので、同様に約5倍となる。すなわち、近距離(観測対象物Obの通過距離が短い)においても感度の良い観測が可能となる。また、観測対象物Ob(例えば、エアロゾル、煙、粉塵、霧、雨、雪)の特徴を識別しやすくなる。
(小型化)
観測装置10は、深紫外光(例えば、波長265nm)を放射する半導体発光素子である深紫外LED(Light Emission Diode)を用いている。深紫外LEDは□1mm2程度の大きさである。また、深紫外LEDは高周波数及び狭パルス幅の光を発信する発信回路も小型化できる。また、小口径の小型レンズ(口径φ60mm程度)で光束利用率の高いコリメート送信系を構成できる。よって、送信部20を小型化できる。
観測装置10は、深紫外光(例えば、波長265nm)を放射する半導体発光素子である深紫外LED(Light Emission Diode)を用いている。深紫外LEDは□1mm2程度の大きさである。また、深紫外LEDは高周波数及び狭パルス幅の光を発信する発信回路も小型化できる。また、小口径の小型レンズ(口径φ60mm程度)で光束利用率の高いコリメート送信系を構成できる。よって、送信部20を小型化できる。
観測装置10は、受光素子としてフォトンカウンティング対応の紫外線用フォトマルチプライヤーチューブ(PMT:Photomultiplier Tube)を用いている。そのためPMTが小型である。また、送信部20の送信光が大気吸収のない深紫外光帯域のソーラーブラインド波長であるため、受信部30の主集光器を小型のレンズ又は反射鏡(口径φ100mm程度)とすることができる。よって、受信部30を小型化できる。
(観測利便性)
観測装置10は、送信部20の光源に大気吸収のないソーラーブラインド帯域の紫外帯域光を出射する半導体発光素子(例えば、波長265nmのLED)を用いることにより、昼夜を問わず観測を可能としている。例えば、日中の晴天下における観測、夜間の蛍光灯やハロゲンランプ等の照明下における観測が可能である。これにより、昼夜に渡る一定間隔の観測が可能となる。また、夜間おいても観測対象物Obへの照明投光ができるので、観測対象物Obへの照準が容易になる。
観測装置10は、送信部20の光源に大気吸収のないソーラーブラインド帯域の紫外帯域光を出射する半導体発光素子(例えば、波長265nmのLED)を用いることにより、昼夜を問わず観測を可能としている。例えば、日中の晴天下における観測、夜間の蛍光灯やハロゲンランプ等の照明下における観測が可能である。これにより、昼夜に渡る一定間隔の観測が可能となる。また、夜間おいても観測対象物Obへの照明投光ができるので、観測対象物Obへの照準が容易になる。
<観測装置10の構成例1>
次に、観測装置10の具体的な構成例1について説明する。以下、構成例1の観測装置10を、観測装置10Aと記載する。
次に、観測装置10の具体的な構成例1について説明する。以下、構成例1の観測装置10を、観測装置10Aと記載する。
図8は、観測装置10Aの概略構成図である。
観測装置10Aは、屈折光学系の送信部20及び受信部30を備えた観測装置(LiDAR装置)である。
図8に示すように、観測装置10Aは、送信部20、受信部30及び制御解析部40(図8中省略)を備えている。そして、送信部20の光軸AXsと受信部30の光軸AXrは互いに離間して平行に配置されている。
<送信部20>
送信部20は、半導体発光素子21、送信レンズ22(本開示の送信光学系の一例)を備えている。図8中、符号23が示すのは送信鏡筒で、符号24が示すのは半導体発光素子21の駆動回路である。
送信部20は、半導体発光素子21、送信レンズ22(本開示の送信光学系の一例)を備えている。図8中、符号23が示すのは送信鏡筒で、符号24が示すのは半導体発光素子21の駆動回路である。
半導体発光素子21は、応答速度が優れ(例えば、高周波数、短パルス光を出射することができ)、ソーラーブラインド帯域の紫外域に属する波長の光(パルス光)を出射する半導体発光素子で、例えば、深紫外LEDである。以下、深紫外LED21とも記載する。
以下、半導体発光素子21として、ピーク波長(中心波長)が265nm、半値角が約120°のランバーシアン配光(分布)の深紫外LEDを用いる例について説明する。以下、深紫外LED21とも記載する。
深紫外LED21の仕様は、次の表に記載のとおりである。
観測装置10Aの送信部20に用いた深紫外LED21は、CANパッケージに封止されている。CANパッケージは駆動回路24に備えられたヒートシンクに実装されている。そして、CANパッケージの光出射口以外の部分は深紫外LEDから出射した迷光を吸収する素材の仕切り板で覆われている。深紫外LEDはCANパッケージ以外に、高熱伝導率(例えば、30~200W/m・K)及び迷光を吸収する酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム等のセラミック基板に実装されていてもよい。また、深紫外LEDを実装する部分にセラミックが嵌め込まれたセラミックインレイ型のガラエポ基板に実装されていてもよい。なお、セラミック基板、セラミックインレイ型のガラエポ基板の裏面側(深紫外LEDを実装した面と反対の面)にはヒートシンクを設けることが好ましい。
深紫外LED21は、1.04mm角の発光面を有する。深紫外LEDが出射する光(パルス光)は、インコヒーレント光又はインコヒーレンス光(ランダムな位相、広い半値幅、発散光)である。また、深紫外LED21が出射する光(パルス光)は、等方性の光(偏光を有さない光)である。
送信レンズ22は、例えば、送信部20の光軸AXsに対して回転対称な集光レンズである。また、送信レンズ22は深紫外LED21の出射光を透光する石英ガラス製である。送信レンズ22としては、深紫外光を透光するホウケイ酸ガラス製、ケイ酸塩ガラス製、非結晶質フッ素樹脂製等でもよい。
送信レンズ22の仕様は、次の表に記載のとおりである。
送信レンズ22の光軸と深紫外LED21(発光面)の光軸は、送信部20の光軸AXsと一致(概ね一致)している。深紫外LED21(発光面)の光軸は、その発光面の中心をとおり、かつ、発光面に対して直角の方向に延びている。
送信レンズ22の焦点は、深紫外LED21(発光面)の中央近傍に配置されている。そのため、深紫外LED21が出射する光(パルス光)は、送信レンズ22によりコリメートされる。これにより、近距離(例えば15m~150m)での観測に適した送信光にすることができる。
送信光のビーム径(口径)は、観測対象物Ob(例えば、大気中の微粒子(エアロゾル))を安定して観測(測定)するため、観測対象物Obより十分に大きい。例えば、送信光のビーム径(口径)は、直径60mmである。
以上のように、送信レンズ22として集光レンズ(コリメートレンズ)を用いることにより、深紫外LED21から出射した光(パルス光)を送信レンズ22のレンズ径(60mm)と等しい直径のコリメート光に成形できる。
一方、深紫外LED21(発光面)は、点光源でなく、一定の大きさを有する。そのため、深紫外LED21(発光面)から出射した光(パルス光)は、送信部20の光軸AXsに対して傾斜した方向にも送信される。
図10は、深紫外LED21(発光面)から出射した光PL1、PL2(パルス光)が、送信部20の光軸AXsに対して傾斜した方向にも送信される様子を表す図である。
図10に示すように、深紫外LED21(発光面)のうち中心Paから出射した光PL1は、送信レンズ22で屈折(コリメート)されて送信部20の光軸AXs方向に送信される。一方、深紫外LED21(発光面)のうち中心に対して下方にシフトした位置Pbから出射した光PL2は、送信レンズ22で屈折されて送信部20の光軸AXsに対して上向きに所定角度傾斜した方向に送信される。同様に、図示しないが、深紫外LED21(発光面)のうち中心に対して上方にシフトした位置から出射した光は、送信レンズ22で屈折されて送信部20の光軸AXsに対して下向きに所定角度傾斜した方向に送信される。深紫外LED21(発光面)のうち他の位置から出射した光についても同様である。
その結果、送信光視野Ssは、送信部20の光軸AXsを中心とし、かつ、送信部20の光軸AXsに沿って当該送信部20(鏡筒先端位置P0)から離れるに従って直径が大きくなる円錐形状の領域となる(図2参照)。
送信光視野Ss(送信光視野角θs)は、焦点距離fを変更することにより、調整することできる。例えば、取込角θiを一定とした場合、焦点距離fを短くすることにより、焦点距離fを短くする前と比べ、送信光視野角θsを広角にすることができる。この場合、送信レンズ22のレンズ径φsは小さくなる。逆に、焦点距離fを長くすることにより、焦点距離fを長くする前と比べ、送信光視野角θsを狭角にすることができる。この場合、送信レンズ22のレンズ径φsは大きくなる。このように、ランバーシアン指向特性の深紫外LED21と送信レンズ22を用いることで簡便に送信光視野角θsを調整できる。つまり、簡便に送信光視野Ssを受信光視野Srより大きくすることができる。
送信鏡筒23はアルミニウム(Al)製であり、内筒面は深紫外LED21の出射光(迷光)を反射防止(吸収)する黒色アルマイト被膜の反射防止処理が施されている。送信鏡筒23としては、ステンレス、インバー等の耐腐食性金属材料、ポリカーボネイト系、アクリル系、ポリプロピレン系、ポリエチレン系、エポキシ系等の樹脂材料、アルミナ系、シリカ系等の低熱膨張性のセラミック材料とすることもできる。反射防止処理としては、艶消し黒色クロムメッキやニッケルメッキ処理等でもよい。また、黒色アルミナや炭素のセラミック被膜処理等でもよい。このように、送信鏡筒23の内筒面に反射防止処理をすることで、深紫外LED21から送信レンズ22に直接入光する以外の余剰光(迷光)が内筒面で反射されて送信レンズ22から出光することを防止できる。つまり、送信光を所定の送信光視野角θs(送信光視野Ss)で送信することが可能となり、dToF方式の観測において、ライダーデータの距離誤差の発生を防止できる。つまり、精度の高い受信光強度P(R)の観測が可能になる。
送信鏡筒23は、送信レンズ22より前方側にフードを備えることもできる。フードの内筒面にも、上記と同様な反射防止処理が施されている。
<駆動回路24>
次に、駆動回路24について説明する。
次に、駆動回路24について説明する。
図11は駆動回路24の一例、図12(a)、図12(b)はパルス光の発信特性の一例である。図13は、供給電圧(V)と周波数(MHz)との関係を表すグラフである。図11に示す駆動回路24は、トランジスタのアバランシェ降伏を利用した駆動回路である。図12(a)、図12(b)中の横軸は時間(ns)、縦軸は発光強度(A.U.)の相対値を表す。
駆動回路24は、送信光として、周波数1MHz~10MHz、パルス幅1ns~10nsのパルス光を実現するための駆動回路である。制御解析部40は、周波数1MHzm、パルス幅9.6nsの送信光(パルス光)を出射するように、この駆動回路24を介して深紫外LED21を制御する。
送信光のパルス幅は、駆動回路24のコンデンサC1の容量を選択することで調整する。例えば、コンデンサC1の容量を小容量又は大容量とすることで、出射パルス幅(半値幅)を1.58ns(図12(a)参照)又は3.2ns(図12(b)参照)に調整することができる。
送信光の周波数(出射光周期)は、駆動回路の抵抗R1の値を固定し、Vccとアース間の印加電圧を選択することで調整(制御)することができる。例えば、図13に示すように、印加電圧を72V~92Vとすることにより、リチャージ時間の遅速を調整でき、出射光周期を1MHz~2.1MHzに制御することができる。このときのパルス光の光強度は、トランジスタのアバランシェ降伏電圧が一定であるため、略一定とすることができる。また別の方法として、Vccとアース間の電圧を一定とし、抵抗R1の値を選択することで送信光の周波数を選択することもできる。
距離分解能(空間分解能)は、送信光(パルス光)のパルス幅で決まる。例えば、パルス幅を1nsとすると、距離分解能(空間分解能)は0.15m(光速c(m/s)・パルス幅τ(s)/2)となる。これにより、観測対象物Ob(例えば、空間中の粒子)の詳細な分布を観測することができる。また、パルス幅を10nsとすると、距離分解能(空間分解能)は1.5mとなる。これにより、観測対象物Ob(例えば、空間中の大まかな粒子)の分布を観測することができる。
観測距離(測定距離)は、送信光(パルス光)の周波数で決まる。例えば、周波数1MHz(周期1μs=1/1,000,000(/s))の場合、観測最大距離は150m(光速c(m/s)・周期f(s)/2)となる。また、周波数10MHzの場合、観測最大距離15mとなる。つまり、先の送信光の戻り光(受信光)が、次の送信光の出射時間と重ならい範囲で観測距離(測定距離)を設定可能である。
このように、駆動回路24のコンデンサC1と抵抗R1の選択、またVccとアース間の電圧を選択することで、送信光のパルス幅及び周波数を簡便に調整できる。具体的には、コンデンサC1として容量の異なるコンデンサC1a、C1b、C1c、・・・と、抵抗R1として抵抗値の異なる抵抗R1a、R1b、R1c、・・・とを用意して選択することで、広範囲に送信光のパルス幅又は周波数を調整できる。
<受信部30>
図8、図14に示すように、受信部30は、第1受信レンズ31(本開示の受信光学系の一例)、視野絞り32、第2受信レンズ33、受信フィルタ34、受光素子35を備えている。図8中、符号36が示すのは受信鏡筒である。図14は、図8から抜き出した受信部30の概略図である。
図8、図14に示すように、受信部30は、第1受信レンズ31(本開示の受信光学系の一例)、視野絞り32、第2受信レンズ33、受信フィルタ34、受光素子35を備えている。図8中、符号36が示すのは受信鏡筒である。図14は、図8から抜き出した受信部30の概略図である。
第1受信レンズ31は、例えば、受信部30の光軸AXrに対して回転対称な集光レンズである。また、第1受信レンズ31(及び第2受信レンズ33)は送信レンズ22と同様に石英ガラス製である。第1受信レンズ31は、送信光(パルス光)のうち観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光PL3、PL4(反射パルス光)を集光する。
観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光PL3、PL4(反射パルス光)の取込光量を向上させるため、第1受信レンズ径φr(受信鏡筒36の口径)は、送信レンズ22の径φs(送信鏡筒23の口径)より大きい。これにより、意図した領域に存在する観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光PL3、PL4(反射パルス光)の受信が可能となっている。
第1受信レンズ31の仕様は、次の表に記載のとおりである。
第1受信レンズ31のレンズ径φr=100mm、焦点距離f=200mmの場合、第1受信レンズ31の収束角θj(図14参照)は、約14度となる。これは、tan(θj)=(φr/2)/fの式から算出できる。一方、受信光視野角θr(図14参照)=3mrad(0.173°)、焦点距離f=200mmの場合、視野像サイズErは、約0.3mm角となる。これは、tan(θr)=(Er/2)/fの式から算出できる。
受信鏡筒36は、送信鏡筒23と同様にアルミニウム製であり、内筒面に反射防止処理が施されている。これにより、所定の受信光視野角θr以外で受信レンズ31に入射する光を吸収し、受光素子35へ到達することを防止できる。
視野絞り32は、受信光視野Srを制御(狭く又は広く)する遮光絞りである。
第1受信レンズ31の焦点(焦点面)に視野絞り32を設けることにより、観測範囲(受信光視野Sr)を規定できる。例えば、広い受信光視野Srを観測する場合、視野絞り32を開き、逆に、狭い受信光視野Srに限定して観測する場合、視野絞り32を絞る。これにより、受信光視野Srを調節することができる。
また、受信光視野角θrを一定とした場合、第1受信レンズ31の焦点距離fを短くすることにより、焦点面の視野像を小さくできる。逆に、第1受信レンズ31の焦点距離fを長くすることにより、焦点面の視野像を大きくできる。
第2受信レンズ33は、焦点面の視野像を受光素子35の受光面のサイズに調節する。なお、第2受信レンズ33は、不要の場合、省略してもよい。
受信フィルタ34は、観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光(反射パルス光)だけが透過するように構成されたバンドパスフィルターである。構成例1では266nm±5nm(深紫外LED21の半値幅相当)のバンドパスフィルターを用いた。受信フィルタ34を設けることにより、受信部30(受光素子35)が出力する、当該受信部30が受信した反射光(反射パルス光)に応じた信号(パルス電気信号)のS/N比が向上する。
受光素子35は、フォトンカウンティング用の紫外線用フォトマルチプライヤーチューブ(PMT : Photomultiplier Tube)である。構成例1の受光素子35であるPMTには、PMTの動作に必要な高電圧回路、お及びPMTで光電変換したパルス電気信号を増幅するプリアンプ回路を備えている。なお、受光素子35は、PMT以外のフォトンカウンティング用の光電変換素子であってもよい。受光素子35は、当該受光素子35が受信した反射光(反射パルス光)に応じた信号(パルス電気信号)を出力する。
受信光視野Srは、受信部30の光軸AXrを中心にした受信光視野角θrで描かれる円に第1受信レンズ31の口径φrを加えた円になる。換言すると、受信光視野Srは、受信光視野角θrの円の半径と第1受信レンズ31の口径φrの半径を合計した値を半径とする円となる。
送信部20の光軸AXs及び受信部30の光軸AXrは、互いに離間しかつ互いに平行の状態で配置されている。送信部20の光軸AXsと受信部30の光軸AXrとの間の距離L1(図8参照)は、例えば、85mmである。距離L1は、送信部20の送信レンズ22口径と受信部30の受信レンズ31の口径との和の半分値である口径合算半値距離に近い方が送信光視野Ssと受信光視野Srの重畳開始距離r1が近距離化するので好ましい。概ね、距離L1は口径合算半値距離の1.05倍から1.1倍程度が好ましい。
構成例1においても、送信光視野Ss及び受信光視野Srは、互いに重なっている(図2中ハッチング領域HT及び各断面図の重畳光視野Sc参照)。
これにより、構成例1においても、観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光(反射パルス光)を受信できるので、近距離(第1位置P1以遠)に存在する観測対象物Obを観測することができる。すなわち、観測データ(ライダーデータ)を精度よく生成することができる。
<観測装置10の構成例2>
次に、観測装置10の具体的な構成例2について説明する。以下、構成例2の観測装置10を、観測装置10Bと記載する。
次に、観測装置10の具体的な構成例2について説明する。以下、構成例2の観測装置10を、観測装置10Bと記載する。
図15は、観測装置10Bの概略構成図である。
観測装置10Bは、屈折系の送信部20と反射系の受信部30を備えた観測装置(LiDAR装置)である。
図15に示すように、観測装置10Bは、送信部20、受信部30及び制御解析部40(図15中省略)を備えている。そして、送信部20の光軸AXsと受信部の光軸AXrは離間して平行に配置されている。
<送信部20>
送信部20は、半導体発光素子21、送信レンズ22(本開示の送信光学系の一例)を備えている。
送信部20は、半導体発光素子21、送信レンズ22(本開示の送信光学系の一例)を備えている。
送信部20は、構成例1の送信部20と比べ、送信レンズ22の仕様が異なっている。送信レンズ22の仕様は、次の表に記載のとおりである。
<受信部30>
図15に示すように、受信部30は、構成例1の受信部30と比べ、第1受信レンズ31の代わりに、第1受信ミラー37及び第2受信ミラー38(本開示の受信光学系の一例)を備えている点が相違する。それ以外、受信部30は、構成例1の受信部30と同様である。なお、図15中、符号39が示すのは受信主鏡筒で、符号40が示すのは受信副鏡筒である。
図15に示すように、受信部30は、構成例1の受信部30と比べ、第1受信レンズ31の代わりに、第1受信ミラー37及び第2受信ミラー38(本開示の受信光学系の一例)を備えている点が相違する。それ以外、受信部30は、構成例1の受信部30と同様である。なお、図15中、符号39が示すのは受信主鏡筒で、符号40が示すのは受信副鏡筒である。
第1受信ミラー37は、非軸放物面ミラー(放物面鏡の周囲部)であり、受信主鏡筒39の外側に焦点F37を有している。
第2受信ミラー38は、第1受信ミラー37と第1受信ミラー37の焦点F37との間に配置されている。第2受信ミラー38が本開示の折り返しミラーの一例である。
観測対象物Obで反射され受信光視野Sr内に戻ってくる反射光(反射パルス光)は、第1受信ミラー37により焦点F37に向けて集光するように反射され、さらに、第2受信ミラー38により反射され、受光素子35まで誘導される。このように、観測装置10Bは送信部20と受信部30とを分離している。また、受信部30の受信主鏡筒39の開口部(受信光を取り込む開口)の外側に第2受信ミラー38及び受光素子35を設けた構造としている。これにより、第1位置P1以遠の観測距離領域において、受信光視野Srが遮光されることを防止している。
構成例2では、受信部30の光軸AXr(第1受信ミラー37の中心線)と第2受信レンズ33の光軸AX33(受光素子35の中心線)が平行に配置されているため、第1受信ミラー37の中心で反射された反射光(光線)と第2受信レンズ33の光軸AX33とのなす角θmの1/2だけ第2受信ミラー38を傾斜させて配置している。
受信光視野角θrは、構成例1と同様、3mrad又は5mradである。
図16は、第1受信ミラー37の断面図である。
第1受信ミラー37は、アルミ被覆された非軸放物面を主面とする非軸放物面ミラー基材37aと、主面37bのアルミ被覆面上に設けた近紫外~可視光帯域の光を吸収するアモルファスシリコン(α-Si)第1反射防止膜37c(本開示の反射防止部材の一例)と、当該第1反射防止膜37c上に設けた波長265nm(22.5°入射)の光を反射する第1誘電体多層膜37dを備え、原形状の放物面ミラーの光軸に平行に入射する光を原形状の放物面ミラーの焦点F37に反射集光するミラーである。
なお、第1受信ミラー37の各種膜と配置は、後述する第2受信ミラー38と同じ構成としてよい。
非軸放物面ミラーとは、放物面ミラーの外周部をくり抜いたミラーであり、焦点(原形状のミラーの焦点)はミラーの外側にある。
第1反射防止膜37cは、アモルファスシリコン(α-Si)、チタニウムカーボンナイトライド(TiCN)、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)で形成されており、近紫外から可視光帯域の光を吸収する層である。構成例2においては、第1反射防止膜37cは、第1誘電体多層膜37dを透過した近紫外光から可視光帯域の光を吸収する機能を有する。
第1誘電体多層膜37dは、酸化ケイ素(SiO2)と酸化ハフニウム(HfO2)の薄膜を多層に積層した膜で、深紫外265nm(入射角22.5°)の光に対して高い反射率(90%以上)を有し、近紫外~可視光帯域の光を透過する。
図17は、第2受信ミラー38の断面図である。
図17に示すように、第2受信ミラー38は、平板の基材38a(折返しミラー基材)と、主面38bに波長265nm(22.5°入射)の光を反射する第2誘電体多層膜38cと、副面38d(裏面)に近紫外~可視光帯域の光を吸収するグラファイト(カーボン)の第2反射防止膜38e(本開示の反射防止部材の一例)とを備え、主面38bに入射する光を対称反射する。
第2反射防止膜38eは、グラファイト、カーボン、ダイヤモンドライクカーボン等で形成されており、第2誘電体多層膜38cを透過した光を吸収する。換言すると、観測目的光(送信光)以外のノイズ成分となる光を吸収する。
第2誘電体多層膜38cは、上記第1誘電体多層膜37dと同様の構成である。
次に、各受信ミラーの反射率について説明する。
図18は、各受信ミラーによる反射光の反射スペクトルを表す。
第1受信ミラー37(非軸放物面ミラー)及び第2受信ミラー38(折り返しミラー)の反射面に対して22.5°入射光の反射率を測定した。図13は横軸が波長、縦軸が反射率(%)を表す。
図18中、「OA_Al」は、アルミ層付き非軸放物面ミラー基材37aの主面37bに第1反射防止膜37cと第1誘電体多層膜37dを設けた第1受信ミラー37の反射スペクトルを表す。この第1受信ミラー37の構成は、次の表に記載のとおりである。
この第2受信ミラー38の構成は、次の表に記載のとおりである。
次に、反射防止膜の機能と作用・効果について説明する。
深紫外帯域の反射率、特に送信光波長の265nmの反射率積は90%以上と高い反射率となっている。
対して、300nm~400nmの近紫外帯域の光の反射率積は1/10以下、400nm~700nmの可視光帯域の反射率は1/100以下に減少している。
以上のように、第1受信ミラー37及び第2受信ミラー38に反射防止膜層を設けることで、受光素子35へ入射前にノイズ光の除去が可能となる。これにより、特に、日中観測において太陽光の影響を抑えることができる。フォトンカウンティング用の受光素子35は受信感度が高い。そこで、受光対象波長(波長265nm)以外の光が受光素子35に到達する前に除去できる構造としている。これにより、ノイズを抑えることができ、精度の高い観測が可能となる。
次に、上記構成の観測装置10を用いて自動偏差校正(キャリブレーション)及び対象物測定を実施する例について説明する。図19は、自動偏差校正(キャリブレーション)及び対象物測定を実施する環境例である。以下、図19に示すように、対象物Ob(ここでは煙突から排気される排気ガス)を測定する場合を例にして説明する。自動偏差校正(キャリブレーション)及び対象物測定は、この順に実施される。なお、自動偏差校正(キャリブレーション)及び対象物測定は、観測装置10以外の一般的な観測装置を用いて実施してもよい。その際、一般的な観測装置は、レーザー光を送受する観測装置であってよい。
図20は、対象物測定を実施する環境例である。
まず、図20に示すように、対象物Ob手前の大気(測定時の大気)の消散係数をα1m、後方散乱係数をβ1mとし、対象物Obの消散係数をα2m、後方散乱係数をβ2mとする。
ここで、消散係数α1m及び後方散乱係数β1mは、装置偏差(観測装置10固有の値(実数))を含むため、次の式A、式Bで表される。
α1m=α1t×Kα ・・・(式A)
β1m=β1t×Kβ ・・・(式B)
但し、α1tは大気環境(測定時の大気環境)の真の消散係数、Kαは消散係数の装置偏差を表す。一方、β1tは大気環境(測定時の大気環境)の真の後方散乱係数、Kβは後方散乱係数の装置偏差を表す。装置偏差Kα、Kβは、後述の自動偏差校正(キャリブレーション)処理により算出される。
β1m=β1t×Kβ ・・・(式B)
但し、α1tは大気環境(測定時の大気環境)の真の消散係数、Kαは消散係数の装置偏差を表す。一方、β1tは大気環境(測定時の大気環境)の真の後方散乱係数、Kβは後方散乱係数の装置偏差を表す。装置偏差Kα、Kβは、後述の自動偏差校正(キャリブレーション)処理により算出される。
一方、対象物の存在する領域の消散係数α2m及び後方散乱係数β2mは、大気環境の影響を含むため、次の式C、式Dで表される。
α2m=α1m+α2 ・・・(式C)
β2m=β1m+β2 ・・・(式D)
但し、消散係数α2及び後方散乱係数β2も、装置偏差を含むため、次の式E、式Fで表される。
β2m=β1m+β2 ・・・(式D)
但し、消散係数α2及び後方散乱係数β2も、装置偏差を含むため、次の式E、式Fで表される。
α2=α2t×Kα ・・・(式E)
β2=β2t×Kβ ・・・(式F)
但し、α2tは対象物Obの真の消散係数、Kαは消散係数の装置偏差を表す。一方、β2tは対象物Obの真の後方散乱係数、Kβは後方散乱係数の装置偏差を表す。対象物Obの真の消散係数α2t及び対象物Obの真の後方散乱係数β2tは、後述の対象物測定処理により算出される。
β2=β2t×Kβ ・・・(式F)
但し、α2tは対象物Obの真の消散係数、Kαは消散係数の装置偏差を表す。一方、β2tは対象物Obの真の後方散乱係数、Kβは後方散乱係数の装置偏差を表す。対象物Obの真の消散係数α2t及び対象物Obの真の後方散乱係数β2tは、後述の対象物測定処理により算出される。
装置偏差Kα、Kβは、次のようにして算出できる。
<自動偏差校正(キャリブレーション)>
装置偏差Kα、Kβは、ライダー方程式、標準大気の消散係数、及び標準大気の後方散乱係数を用い、次のようにして算出できる。
装置偏差Kα、Kβは、ライダー方程式、標準大気の消散係数、及び標準大気の後方散乱係数を用い、次のようにして算出できる。
すなわち、上記のとおり、ライダー方程式は、次の式Gで表される。
ここで、大気中のエアロゾルが均一に分散すると仮定した場合、α(R)、β(R)はそれぞれ距離Rに依存しない一定値α、βとなるため、上記式Gは、次の式Hで表される。
ここで、消散係数α及び後方散乱係数βは、装置偏差を含むため、次の式J、式Kで表される。
α=αt×Kα ・・・(式J)
P0Cβ=βt×Kβ ・・・(式K)
但し、αtは大気環境(測定時の大気環境)の真の消散係数、Kαは装置偏差を表す。一方、βtは大気環境(測定時の大気環境)の真の後方散乱係数、Kβは装置偏差を表す。
P0Cβ=βt×Kβ ・・・(式K)
但し、αtは大気環境(測定時の大気環境)の真の消散係数、Kαは装置偏差を表す。一方、βtは大気環境(測定時の大気環境)の真の後方散乱係数、Kβは装置偏差を表す。
以上を前提として、装置偏差Kα、Kβを算出する自動偏差校正(キャリブレーション)処理について説明する。
図21は、装置偏差Kα、Kβを算出する自動偏差校正(キャリブレーション)処理のフローチャートである。図21の処理は、例えば、オペレータが観測装置10に対して所定操作を行う(例えば、キャリブレーション開始スイッチをオンする)ことにより開始する。図示しないが、オペレータが観測装置10に対して所定操作を行うと、観測装置10(プロセッサ)は、記憶部(例えば、ROM)からメモリ(例えば、RAM)に読み込まれた所定プログラムを実行することにより、図21の各処理(ステップS10~S18)を実行する。
まず、気象状況を取得する(ステップS10)。気象状況は、測定時の測定位置(観測装置10が所在する位置)の気象状況(例えば、降雨の有無、霧の有無)を表すデータ(気象データ)である。気象状況は、観測装置10外部から通信で取得してもよいし、観測装置10に取り付けられた気象センサ(図示せず)から取得してもよい。
次に、測定位置の大気が標準大気に近いか否かを判定する(ステップS11)。これは、例えば、ステップS10で取得した気象状況と予め記憶された標準大気の気象状況(気象条件)とを比較することにより判定される。ステップS11を設けることにより、降雨時や霧時等、自動偏差校正(キャリブレーション)に不適な気象状況で自動偏差校正(キャリブレーション)が実施されるのを防止することができる。
次に、ライダー信号を取得する(ステップS12)。具体的には、観測装置10を用いて観測データ(ライダーデータ)の生成処理(図7参照)を実施することにより、測定位置(観測装置10が所在する位置)の大気環境(標準大気と略同じ大気環境)の大気エコーを測定する。図22(a)は、取得されたライダー信号の一例である。
次に、ステップS12で取得したライダー信号に基づき、対象物までの距離を算出する(ステップS13)。ここでは、図22(b)に示すように、対象物までの距離として距離RAが算出されたとする。
次に、ステップS12で取得したライダー信号を補正(距離二乗補正及び結合効率補正)する(ステップS14)。図22(b)は、補正後のライダー信号の一例である。
次に、SN比の高い距離手前のSN比の低い範囲を検出する(ステップS15)。ここでは、SN比の低い範囲として、距離RA手前の変動幅の小さい距離10m~30mの範囲A1(図22(b)参照)が検出されたとする。
次に、ステップS15で検出された範囲(ここでは範囲A1)内の補正後のライダー信号にフィットする直線Lを最小二乗法を用いて算出する(ステップS16)。
次に、ステップS16で算出した直線Lの傾きと切片を算出する(ステップS17)。ここでは、直線Lの傾き-2α=-0.00168、切片ln(P0Cβ)=11.62が算出されたとする。
次に、装置偏差Kα、Kβを算出する(ステップS18)。
具体的には、装置偏差Kαは、次のようにして算出する。まず、上記式Jを用いると、直線Lの傾き-2α=-2×αt×Kα=-0.00168 ・・・(式L)となる。ここで、標準大気と略同じ大気環境の大気エコーを測定したため、αt=標準大気の消散係数α=1.70x10-4m-1 ・・・(式M)となる。なお、標準大気の消散係数α=1.70x10-4m-1は、Journal of the remote sensing society of Japan, Vol. 38, No.4(2018), pp317-324, 椎名他, “ローバー搭載用LEDライダーの開発とダストの挙動観測”から引用した。後述の標準大気の後方散乱係数β=3.40x10-6 m-1sr-1も同様である。
上記式L及び式Mに基づけば、装置偏差Kα=4.94と算出できる。
一方、装置偏差Kβは、次のようにして算出する。まず、上記式Kを用いると、直線Lの切片ln(P0Cβ)=ln(βt×Kβ)=11.62 ・・・(式N)となる。ここで、標準大気と略同じ大気環境の大気エコーを測定したため、βt=標準大気の後方散乱係数β=3.40x10-6 m-1sr-1 ・・・(式O)となる。
上記式N及び式Oに基づけば、装置偏差Kβ=3.27×1010と算出できる。
以上のように、自動偏差校正(キャリブレーション)処理によれば、対象物Ob(測定対象物)の真の消散係数α2t及び後方散乱係数β2tを算出するための、観測装置10の偏差(校正値)である、消散係数の装置偏差Kα及び後方散乱係数の装置偏差Kβを算出することができる。その際、対象物Ob手前の大気のライダー信号(ここでは図22(b)に示す範囲A1内の補正後のライダー信号)を用いて算出するため、装置偏差Kα、Kβを簡単に算出できる。この算出された装置偏差Kα、Kβは、観測装置10の記憶部(図示せず)に記憶され、後述の対象物測定の際に用いられる。
<対象物測定>
次に、対象物Obの真の消散係数α2t及び真の後方散乱係数β2tを算出する対象物測定処理について説明する。以下、前提として、上記自動偏差校正(キャリブレーション)処理により、装置偏差Kα=4.94及び装置偏差Kβ=3.27×1010が予め算出され、観測装置10の記憶部(図示せず)に記憶されているものとする。なお、上記自動偏差校正(キャリブレーション)処理は、対象物測定処理前に毎回実施してもよいし、対象物測定処理前に毎回実施しなくてもよい。例えば、上記自動偏差校正(キャリブレーション)処理は、対象物測定処理を複数回実施するごとに(又は所定期間経過するごとに)実施してもよい。
次に、対象物Obの真の消散係数α2t及び真の後方散乱係数β2tを算出する対象物測定処理について説明する。以下、前提として、上記自動偏差校正(キャリブレーション)処理により、装置偏差Kα=4.94及び装置偏差Kβ=3.27×1010が予め算出され、観測装置10の記憶部(図示せず)に記憶されているものとする。なお、上記自動偏差校正(キャリブレーション)処理は、対象物測定処理前に毎回実施してもよいし、対象物測定処理前に毎回実施しなくてもよい。例えば、上記自動偏差校正(キャリブレーション)処理は、対象物測定処理を複数回実施するごとに(又は所定期間経過するごとに)実施してもよい。
図23は、対象物測定処理のフローチャートである。図23の処理は、図21の処理の終了後、自動的に実行される。図示しないが、図21の処理の終了後、観測装置10(プロセッサ)は、記憶部(例えば、ROM)からメモリ(例えば、RAM)に読み込まれた所定プログラムを実行することにより、図23の各処理(ステップS20~S31)を実行する。なお、図23の処理は、例えば、オペレータが観測装置10に対して所定操作を行う(例えば、対象物測定開始スイッチをオンする)ことにより開始してもよい。
まず、測定に適した環境か否かを判定する(ステップS20)。例えば、観測装置10に設けられたカメラ(又は肉眼)で測定に適した環境(ここでは煙突)を認識できる場合、観測に適した環境と判定される。
次に、測定に適した環境と判定された場合(ステップS20:YES)、ライダー信号を取得する(ステップS21)。具体的には、観測装置10を用いて観測データ(ライダーデータ)生成処理(図7参照)を実施することにより、測定時の測定位置(観測装置10が所在する位置)の大気環境(標準大気と略同じ大気環境)の大気エコーを測定する。図22(a)は、取得されたライダー信号の一例である。
次に、ステップS21で取得したライダー信号に基づき、対象物Ob(ここでは、煙突から排気される排気ガス)までの距離RAと対象物奥までの距離RBを算出する(ステップS22)。
次に、ステップS21で取得したライダー信号を補正(距離二乗補正及び結合効率補正)する(ステップS23)。この補正を行った信号強度は次の式J及び図22(b)に示すグラフで表される。図22(b)は、補正後のライダー信号の一例である。
この式P(図22(b)に示すグラフ)に基づけば、大気エコーが大きくなる55m(RA)から68m(RB)の範囲A2に対象物Ob(ここでは、煙突から排気される排気ガス)があることが分かる。
次に、対象物Obの手前の大気のライダー信号にフィットする直線L1(図22(b)参照)を最小二乗法を用いて算出する(ステップS24)。
次に、ステップS24で算出した直線L1の傾きと切片を算出する(ステップS25)。
次に、対象物Ob手前の大気の消散係数α1m及び後方散乱係数β1mを算出する(ステップS26)。具体的には、直線L1の傾きは-2α1mで表せるため、この関係に基づき、α1mを算出できる。一方、直線L1の切片はln(P0Cβ1m)で表せるため、この関係に基づき、β1mを算出できる。
次に、対象物Obのライダー信号にフィットする直線L2を最小二乗法を用いて算出する(ステップS27)。
次に、ステップS27で算出した直線L2の傾きと切片を算出する(ステップS28)。
次に、対象物Obの消散係数α2m及び後方散乱係数β2mを算出する(ステップS29)。具体的には、直線L2の傾きは-2α2mで表せるため、この関係に基づき、α2mを算出できる。一方、直線L2の切片はln(P0Cβ2m)で表せるため、この関係に基づき、β2mを算出できる。
次に、α2、β2を算出する(ステップS30)。α2は、上記式Cに基づき算出できる。一方、β2は、上記式Dに基づき算出できる。
次に、対象物Obの真の消散係数α2t及び真の後方散乱係数β2tを算出する(ステップS31)。α2tは、上記式Eに基づき算出できる。一方、β2tは、上記式Fに基づき算出できる。
以上のように、対象物測定処理によれば、対象物Ob(測定対象物)の真の消散係数α2t及び後方散乱係数β2tを算出することができる。例えば、図22(b)に示すグラフの場合、対象物Obの真の消散係数α2t=1.41e-3、対象物Obの真の後方散乱係数β2t=2.81e-5と算出できる。すなわち、大気エコーが大きくなる55mから68mの範囲A2に真の消散係数α2t=1.41e-3、真の後方散乱係数β2t=2.81e-5の対象物Ob(ここでは、煙突から排気される排気ガス)があることが分かる。
一般的な感知器においては測定可能な対象物の消散係数はα=0.05程度であるのに対して、本実施形態の観測装置10においては測定可能な対象物の消散係数は1.41e-3である。これは、一般的な感知器と比べ観測装置10の感度が非常に高いこと(濃度が非常に薄い煙を測定できること)を意味する。
また、本実施形態によれば、測定前に自動的に偏差(校正値)補正を行うことができ、素早く対象物の真の消散係数及び後方散乱係数を算出できる。
また、本実施形態によれば、これらの値と、規定濃度の煙、粉塵など真の消散係数αt、真の後方散乱係数βtから、対象の濃度を求めることができる。
上記各実施形態で示した各数値は全て例示であり、これと異なる適宜の数値を用いることができるのは無論である。
上記各実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎない。すなわち、上記各実施形態の記載によって本開示は限定的に解釈されるものではない。本開示はその精神または主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。
10、10A、10B…観測装置
20…送信部
21…深紫外LED(半導体発光素子)
22…送信レンズ
23…送信鏡筒
24…駆動回路
30…受信部
31…受信レンズ(第1受信レンズ)
32…視野絞り
33…第2受信レンズ
34…受信フィルタ
35…受光素子
36…受信鏡筒
37…第1受信ミラー
37a…アルミ層付き非軸放物面ミラー基材
37b…主面
37c…第1反射防止膜
37d…第1誘電体多層膜
38…第2受信ミラー
38a…折り返しミラー基材
38b…主面
38c…第2誘電体多層膜
38d…副面
38e…第2反射防止膜
39…受信主鏡筒
40…制御解析部
41…観測データ生成部
42…係数解析処理部
43…特性評価処理部
44…観測データ記憶部
AX33、AXr、AXs…光軸
C1、C1a…コンデンサ
Crs…視野結合率
F37…焦点
Ob…観測対象物
P…受信光強度
P0…鏡筒先端位置
P1…第1位置
P2…第2位置
P3…第3位置
P4…第4位置
R1、R1a…抵抗
Sc…重畳光視野
Sr…受信光視野
Ss…送信光視野
r1…第1距離
r2…第2距離
r3…第3距離
θs…送信光視野角
θr…受信光視野角
20…送信部
21…深紫外LED(半導体発光素子)
22…送信レンズ
23…送信鏡筒
24…駆動回路
30…受信部
31…受信レンズ(第1受信レンズ)
32…視野絞り
33…第2受信レンズ
34…受信フィルタ
35…受光素子
36…受信鏡筒
37…第1受信ミラー
37a…アルミ層付き非軸放物面ミラー基材
37b…主面
37c…第1反射防止膜
37d…第1誘電体多層膜
38…第2受信ミラー
38a…折り返しミラー基材
38b…主面
38c…第2誘電体多層膜
38d…副面
38e…第2反射防止膜
39…受信主鏡筒
40…制御解析部
41…観測データ生成部
42…係数解析処理部
43…特性評価処理部
44…観測データ記憶部
AX33、AXr、AXs…光軸
C1、C1a…コンデンサ
Crs…視野結合率
F37…焦点
Ob…観測対象物
P…受信光強度
P0…鏡筒先端位置
P1…第1位置
P2…第2位置
P3…第3位置
P4…第4位置
R1、R1a…抵抗
Sc…重畳光視野
Sr…受信光視野
Ss…送信光視野
r1…第1距離
r2…第2距離
r3…第3距離
θs…送信光視野角
θr…受信光視野角
Claims (5)
- ライダー信号を取得するステップと、
対象物手前の大気の前記ライダー信号にフィットする、傾き-2α及び切片ln(P0Cβ)の直線を算出するステップと、
以下の式(1)に基づき、Kαを算出するステップと、
以下の式(2)に基づき、Kβを算出するステップと、を備える装置偏差算出方法。
(1)前記傾き-2α=-2×αt×Kα(但し、αは前記ライダー信号測定時の大気の消散係数、αtは標準大気の消散係数、Kαは前記ライダー信号を測定した観測装置の消散係数の装置偏差を表す。)
(2)前記切片ln(P0Cβ)=ln(βt×Kβ)(但し、βは前記ライダー信号測定時の大気の後方散乱係数、βtは標準大気の後方散乱係数、Kβは前記ライダー信号を測定した観測装置の後方散乱係数の装置偏差を表す。) - ライダー信号を取得するステップと、
対象物手前の大気の前記ライダー信号にフィットする、傾き-2α1m及び切片ln(P0Cβ1m)の第1直線を算出するステップと、
対象物の前記ライダー信号にフィットする、傾き-2α2m及び切片ln(P0Cβ2m)の第2直線を算出するステップと、
以下の式(3)に基づき、α2を算出するステップと、
以下の式(4)に基づき、β2を算出するステップと、
以下の式(5)に基づき、α2tを算出するステップと、
以下の式(6)に基づき、β2tを算出するステップと、を備える対象物測定方法。
(3)α2m=α1m+α2(但し、α2mは対象物の消散係数、α1mは対象物手前の大気の消散係数を表す。)
(4)β2m=β1m+β2(但し、β2mは対象物の後方散乱係数、β1mは対象物手前の大気の後方散乱係数を表す。)
(5)α2=α2t×Kα(但し、α2tは対象物の真の消散係数、Kαは請求項1で算出されたKαを表す。)
(6)β2=β2t×Kβ(但し、β2tは対象物の真の後方散乱係数、Kβは請求項1で算出されたKβを表す。) - ライダー信号を取得する取得手段と、
対象物手前の大気の前記ライダー信号にフィットする、傾き-2α及び切片ln(P0Cβ)の直線を算出する第1算出手段と、
以下の式(1)に基づき、Kαを算出する第2算出手段と、
以下の式(2)に基づき、Kβを算出する第3算出手段と、を備える観測装置。
(1)前記傾き-2α=-2×αt×Kα(但し、αは前記ライダー信号測定時の大気の消散係数、αtは標準大気の消散係数、Kαは前記ライダー信号を測定した観測装置の消散係数の装置偏差を表す。)
(2)前記切片ln(P0Cβ)=ln(βt×Kβ)(但し、βは前記ライダー信号測定時の大気の後方散乱係数、βtは標準大気の後方散乱係数、Kβは前記ライダー信号を測定した観測装置の後方散乱係数の装置偏差を表す。) - ライダー信号を取得する取得手段と、
対象物手前の大気の前記ライダー信号にフィットする、傾き-2α1m及び切片ln(P0Cβ1m)の第1直線を算出する第4算出手段と、
対象物の前記ライダー信号にフィットする、傾き-2α2m及び切片ln(P0Cβ2m)の第2直線を算出する第5算出手段と、
以下の式(3)に基づき、α2を算出する第6算出手段と、
以下の式(4)に基づき、β2を算出する第7算出手段と、
以下の式(5)に基づき、α2tを算出する第8算出手段と、
以下の式(6)に基づき、β2tを算出する第9算出手段と、を備える観測装置。
(3)α2m=α1m+α2(但し、α2mは対象物の消散係数、α1mは対象物手前の大気の消散係数を表す。)
(4)β2m=β1m+β2(但し、β2mは対象物の後方散乱係数、β1mは対象物手前の大気の後方散乱係数を表す。)
(5)α2=α2t×Kα(但し、α2tは対象物の真の消散係数、Kαは請求項1で算出されたKαを表す。)
(6)β2=β2t×Kβ(但し、β2tは対象物の真の後方散乱係数、Kβは請求項1で算出されたKβを表す。) - 送信光視野を有し、前記送信光視野内にソーラーブラインド帯域の紫外域に属する波長のパルス光を送信する送信部と、
受信光視野を有し、観測対象物で反射された前記パルス光の反射光のうち前記受信光視野内の反射光を受信する受信部と、
観測データ生成部と、を備え、
前記送信部は、
前記パルス光を出射する半導体発光素子と、
前記半導体発光素子が出射するパルス光が前記送信光視野内に送信されるように、前記半導体発光素子が出射する前記パルス光を制御する送信光学系と、を備え、
前記受信部は、
前記受信光視野内の反射光を集光する受信光学系と、
前記集光された前記反射光を受信し、当該受信した反射光に応じた信号を出力する受光素子と、を備え、
前記送信部の光軸と前記受信部の光軸は、互いに平行であり、
前記送信光視野を規定する送信光視野角は、前記受信光視野を規定する受信光視野角より大きく、
前記送信光視野及び前記受信光視野は、互いに少なくとも一部が重なっており、
前記観測データ生成部は、前記受光素子が出力する信号に基づき、観測データであるライダーデータを生成する請求項3又は4に記載の観測装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2024108526A JP2026008111A (ja) | 2024-07-05 | 2024-07-05 | 装置偏差算出方法、対象物測定方法、及び観測装置 |
| PCT/JP2025/024075 WO2026009967A1 (ja) | 2024-07-05 | 2025-07-03 | 装置偏差算出方法、対象物測定方法、及び観測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2024108526A JP2026008111A (ja) | 2024-07-05 | 2024-07-05 | 装置偏差算出方法、対象物測定方法、及び観測装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2026008111A true JP2026008111A (ja) | 2026-01-19 |
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Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2024108526A Pending JP2026008111A (ja) | 2024-07-05 | 2024-07-05 | 装置偏差算出方法、対象物測定方法、及び観測装置 |
Country Status (2)
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2025
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Also Published As
| Publication number | Publication date |
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| WO2026009967A1 (ja) | 2026-01-08 |
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