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JP2025018001A - 吸音パネル構造 - Google Patents

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JP2025018001A JP2023121364A JP2023121364A JP2025018001A JP 2025018001 A JP2025018001 A JP 2025018001A JP 2023121364 A JP2023121364 A JP 2023121364A JP 2023121364 A JP2023121364 A JP 2023121364A JP 2025018001 A JP2025018001 A JP 2025018001A
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Abstract

Figure 2025018001000001
【課題】本発明では、低周波数から高周波数まで広範囲の周波数域の吸音率を向上させるとともに軽量化されたセメント製の吸音パネル構造を提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明に係る吸音パネル構造は、PVA及びCNFを含むセメントからなる表面層10と、セメント又はCNFを含むセメントからなる裏面層20と、表面層10と裏面層20の間に配置されて多数の空隙が形成された層状体31の表面側及び裏面側を積層シート32及び33で被覆して構成された空隙層30と、表面層10から空隙層30に到達してすべての空隙と連通するように形成された多数の小孔40とを備えた吸音パネル材1を複数枚配列した吸音パネル構造であって、吸音特性の異なる複数種類の吸音パネル材を配列している。
【選択図】図1

Description

本発明は、建築物に好適の吸音特性を備えたセメント製の吸音パネル構造に関する。
モルタル又はコンクリート等のセメント組成物は、土木、建築分野において主に構造材として用いられているが、構造材以外の機能材としても建築物に取り入れられている。近年、都市のオフィス街ではコンクリート製の建築物が建設されてきており、道路の両脇にビル等の建築物群が林立するようになってきている。そのため、道路を走行する車両からの騒音がビルの壁面で反響して拡がり、騒音問題となっている。こうした問題に対処するため、様々な防音壁が提案されている。
本発明者らは、特許文献1に記載されているように、セメントを主成分としセルロースナノファイバーを含む表面層と、セメントを主成分としセルロースナノファイバー及びポリビニルアルコールを含む中間層と、中間層に積層するように配置されるとともに多数の突起状の空隙に空気を密封したフィルム状の気泡シートとを備え、片側の表面層から気泡シートに到達する多数の小孔が形成されたセメント製吸音材を提案している。
また、特許文献2では、道路沿いに設置した遮音壁等に用いる吸音材として、複数の異なる粒径の粗骨材を用いて内部に連続空隙が作られた吸音機能を有するポーラスコンクリート製の吸音材が記載されている。特許文献3では、コンクリート中に無機質化した木材片を含む材料で構成した吸音板をハニカム構造体で補強して固定指示した遮音板が記載されている。
特許第6910678号公報 特許第4303446号公報 特開2015-55103号公報
特許文献1に記載されたセメント製吸音材では、吸音率の向上が実現されたものの実用化に向けて吸音レベル及び周波数依存性について改良の余地がある。また、特許文献2に記載された吸音材についても空隙構造の製造及び強度の点で実用化に課題があり、特許文献3に記載された吸音板では吸音率の点で実用化からみて不十分である。
そこで、本発明では、低周波数から高周波数まで広範囲の周波数域の吸音率を向上させるとともに軽量化されたセメント製の吸音パネル構造を提供することを目的とするものである。
本発明に係る吸音パネル構造は、ポリビニルアルコール及びセルロースナノファイバーを含むセメントからなる表面層と、セメント又はセルロースナノファイバーを含むセメントからなる裏面層と、前記表面層と前記裏面層の間に積層するように配置されるとともに多数の空隙が形成された層状体の表面側及び裏面側を積層シートで被覆して構成された空隙層と、前記表面層から前記空隙層に到達してすべての前記空隙と連通するように形成された多数の小孔とを備えた吸音パネル材を複数枚配列した吸音パネル構造であって、吸音特性の異なる複数種類の前記吸音パネル材を配列している。
本発明は、上記の構成を備えることで、軽量化されるとともに吸音特性の異なる複数種類の吸音パネル材を配列して構成されているので、広範囲の周波数域の吸音率を向上させて軽量化された吸音パネル構造を実現することができる。
本発明に係る実施形態に用いる吸音パネル材に関する一部拡大断面図である。 コア材に関する外観斜視図である。 コア材を用いた吸音パネル材の実施形態に関する一部拡大断面図である。 吸音パネル材の別の実施形態に関する一部拡大断面図である。 吸音パネル材の別の実施形態に関する一部拡大断面図である。 吸音パネル材の別の実施形態に関する外観斜視図である。 吸音パネル材の製造工程に関する説明図である。 吸音パネル材を配列した吸音パネル構造に関する説明図である。 実施例1及び2の吸音パネル材及びこれらの吸音パネル材を組み合せて配列した吸音パネル構造に関する測定結果を示すグラフである。 実施例3から5の吸音パネル材を配列した吸音パネル構造に関する測定結果を示すグラフである。 実施例2の吸音パネル材及び実施例3から5の吸音パネル材を組み合せて配列した吸音パネル構造に関する測定結果を示すグラフである。 実施例2及び4の吸音パネル材及びこれらの吸音パネル材を組み合せて配列した吸音パネル構造に関する残響時間の測定結果を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨が明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る吸音パネル構造に用いる吸音パネル材に関する一部拡大断面図である。吸音パネル構造は、後述する吸音特性の異なる複数種類の吸音パネル材を配列して構成されており、建築物の壁面、天井面といった箇所に吸音パネル材を平面状に配列したり、外壁や遮音壁といった構造物に面状に配列して防音設備として構築することができる。
吸音パネル材1は、ポリビニルアルコール及びセルロースナノファイバーを含むセメントからなる表面層10と、セメント又はセルロースナノファイバーを含むセメントからなる裏面層20と、表面層10と裏面層20との間に積層するように配置されるとともに多数の空隙が形成された層状体31の表面側及び裏面側を積層シート32および33で被覆して構成された空隙層30と、表面層10から空隙層30に到達してすべての空隙と連通するように形成された多数の小孔40とを備えている。
吸音パネル材1の周縁部では、表面層10又は裏面層20と同じ材質のセメントにより空隙層30の周囲を所定幅で囲むように形成して空隙層30を吸音パネル材1の内部に埋設した状態となっている。そのため、吸音パネル材1の強度を高めることができ、吸音パネル材1の周縁部を固定して吸音パネル構造を構成することで、吸音パネル構造の強度及び耐久性の向上を図ることが可能となる。吸音パネル材の厚さは、20mm~50mmに設定することが好ましく、密度は1.2~1.6に設定して軽量化を図ることができる。
表面層及び裏面層に用いるセメントとしては、モルタル又はコンクリートが挙げられるが、軽量化の点でモルタルが好ましい。以下の説明では、モルタルを使用する具体例に基づいて詳述する。
<表面層について>
表面層10は、厚さが5mm~15mmあることが好ましい。厚さが5mmよりも薄い場合には吸音効果が不十分となり、厚さが15mmよりも厚い場合には小孔の深さ(長さ)が大きくなるため強度が低下する。
表面層10に用いる原料としては、主にセメント、砂等の細骨材及びポリビニルアルコール(以下「PVA」と略称する)が用いられ、セルロースナノファイバー(以下「CNF」と略称する)が添加される。
セメントは、普通ポルトランドセメントが好ましく、圧縮強度、引張強度及び流動性の観点から、鉱物組成がC3S(エーライト)45質量%~55質量%、C2S(ビーライト)15質量%~25質量%、C3A(アルミネート相)5質量%~10質量%、C4AF(フェライト相)8質量%~10質量%であることが好ましい。メッシュ状の立体構造体といった補強材を内蔵する場合には、補強材の内部に容易に充填するための流動性を確保するためには、凝結を促進するC3Aの成分量を抑えた組成とすることがさらに好ましい。
PVAは、ポリ酢酸ビニルのけん化物で、親水性が強く、温水にも可溶といった特性を備えている。用途に合わせて多種類のPVAが開発されているが、本発明では、一部けん化型のものが好ましい。
PVAのセメントに対する配合割合は、1.0質量%~15.0質量%であることが好ましく、1.0質量%より小さくなると変形しやすい弾性的特性が発現しにくくなり、15.0質量%より大きい場合には、膨潤作用が顕著になるため、寸法安定性が低下する。 CNFは、セルロース分子が直鎖状に配列した極細の繊維材料で、木材から得られた木材繊維又は植物繊維を化学的・機械的処理によりナノサイズ(10-9m)まで細かく解きほぐしたバイオマス素材である。また、CNFは、水中に分散して三次元網目構造を形成することが知られており、高強度、高弾性率、低線膨張係数、高透明、ガスバリア性といった多くの優れた特性を備えている。そして、軽量化、生産・廃棄での環境負荷の低減といった点でもメリットを有しており、様々な分野での応用に関して研究開発が進められている。
CNFのセメントに対する配合割合は、PVAによる弾性的特性の発現及び強度のバランスからみて、0.01質量%~0.1質量%であることが好ましい。
CNFを製造する場合、木材チップ等の使用原料をパルプ化した後、機械処理法、TEMPO酸化法、ウォータージェット法といった公知の処理を行うことでさらに細かくして、スラリー状又は粉末状に形成して用いられる。水中対向衝突法(ACC法)により微細化したものは、原料由来の特徴の違いが生じるようになり、例えば、針葉樹を原料とするパルプを用いたものが高強度化を図ることができるため好ましい。また、TEMPO酸化処理を行う場合には、繊維幅が均一なナノファイバーが得られることから、高強度化の点で好ましい。
セメントに用いる骨材としては、砂等の公知の細骨材を用いることができる。砂等の細骨材の場合には、10mmのふるい目をすべて通過し、5mmのふるい目を通過するものが85%以上となるサイズを用いるとよい。
セメントに練り混ぜる水及び養生水は、上水道水を用いることができ、5質量%~15質量%を添加することが好ましい。
添加する混和剤としては、減水剤が挙げられる。減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、アミノスルホン酸系、ポリカルボン酸系の減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤が挙げられる。高性能減水剤は、使用量を増加することにより減水性が向上するが、使用量を増加しても過剰な空気連行性や異常な凝結の遅延性が少ないため、単位水量を大幅に減少することができ、高強度コンクリートの製造に好ましい。減水剤は、コンクリートの粘性を低減する観点から0.3質量%~1.0質量%を添加することが好ましい。
表面層10の強度については、圧縮強度試験(JIS A 1108)による圧縮強度が1N/mm2~10N/mm2のものを用いるとよい。また、PVAを配合したモルタルは、圧縮強度試験では、圧縮変形量の上限値まで変形しても破壊することはなく、載荷荷重を解除した直後には弾性体のように変形を回復するようになる。こうした早期の変形回復を示すことから、弾性的な特性を備えているといえる。
<裏面層について>
裏面層20は、厚さが4mm~25mmに形成することが好ましい。厚さが4mmよりも薄い場合には製造が困難であり、厚さが25mmよりも厚い場合には乾燥によるクラックの発生といった問題がある。
裏面層20に用いる原料としては、主にセメント及び砂等の細骨材を用いる砂モルタル、又は主にセメント、砂等の細骨材及びCNFを用いるCNFモルタルが好ましく、上述した表面層に用いる原料と同様のものが挙げられる。同じ原料を使用することで、一体的に成形することができるようになる。
CNFのセメントに対する配合割合は、0.1質量%~5.0質量%であることが好ましく、0.1質量%より小さくなるとCNFの特性が十分発現されないといったデメリットがあり、5.0質量%より大きい場合には高強度化の点でデメリットになる。
CNFモルタルを製造する場合には、鉱物粒を添加することが好ましい。鉱物粒としては、粒径1mm~4mmのものが好ましく、成分として硼珪酸塩鉱物(SiO2、Na2O及びB23が主成分)を含有するものが好ましい。こうした粒径範囲のものをCNFと併用することで、高強度化を発現するようになる。また、成分としてSiO2を含有することで、フライアッシュに類似した作用効果を得ることができる。
鉱物粒のセメントに対する配合割合は、2質量%~20質量%であることが好ましく、2質量%より小さくなると強度低下といったデメリットがあり、20質量%より大きい場合には、アルカリシリカ反応によるひび割れの発生といった問題がある。
裏面層の強度については、圧縮強度試験(JIS A 1108)による圧縮強度が5N/mm2~30N/mm2であることが好ましい。
<空隙層について>
空隙層30は、表面側及び裏面側の両面を積層シート32及び33で被覆された層状体31からなり、層状体31には多数の空隙が形成されている。層状体31は、埋設した状態で内部の空隙が潰れない程度に厚さ方向の強度を備えているものが好ましく、例えば、両面の間に面方向に沿って多数の空隙が配列されたダンボール材、厚さ方向に貫通した多数の筒状部が連結されたコア材といった公知の素材が挙げられる。図2は、コア材に関する外観斜視図であり、図3は、コア材を用いた吸音パネル材に関する一部拡大断面図である。
層状体の厚さは、5mm~40mmであることが好ましく、内部の空隙が厚さ方向に拡がることで空隙層の空隙率を変化させて吸音特性を変化させることができる。層状体31は、複数枚の素材を積層して構成してもよく、必要となる吸音特性に応じて適宜厚さを調整することが可能である。
空隙層の空隙率は、使用する素材の空隙を実測して空隙の容積を算出し、パネル材全体の体積に対する比率で求めることができ、空隙率を5%~45%に設定することで、低~中周波数域の吸音特性を向上させることが可能となる。
層状体31の両側を被覆する積層シート32及び33としては、層状体31の内部にセメントの混練物が進入しないように遮断する機能を備えるフィルム状のものであれば使用することができる。例えば、公知の気泡シートを用いることで、遮断機能とともに空隙を形成することが可能となる。気泡シートは、多数の突起状の空隙に空気を密封したフィルム状のシートで、合成樹脂製で緩衝用シートとして使用されているものを用いることができる。代表的なものとしては、多数の凹凸が形成されたキャップフィルムをベースフィルムに接着して製造するものが知られている。空気が密封された突起状の空隙は、径を5mm~20mmで高さを1mm~10mmに設定するが好ましい。突起状の空隙の間の間隔は、小孔40の間隔より狭く設定することが好ましく、具体的には1mm~5mmに設定するとよい。
<小孔について>
表面層10から空隙層30の層状体31まで到達する多数の小孔40は、孔径が2mm~4mmが好ましく、2mmより小さいと吸音効果が不十分となり、4mmよりも大きいと吸音パネル材の強度が低下するようになる。小孔は、表面層10の全体に分布するように形成されており、表面に対して垂直方向に穿孔するように形成することが好ましく、表面の傾斜に合わせて様々な方向及び深さに小孔を形成することで、吸音特性を向上させることができる。
形成する孔数は多いほど吸音効果の点で好ましいが、吸音パネル材の強度に影響が生じない程度に設定することが好ましい。また、小孔40を層状体31のすべての空隙と連通させることで、空隙層が小孔を通じて外部と連通して吸音特性を向上させることができる。
図4は、ダンボール材を用いた吸音パネル材の別の実施形態に関する一部拡大断面図であり、図5は、コア材を用いた吸音パネル材の別の実施形態に関する一部拡大断面図であり、図6は、別の実施形態の外観斜視図である。図4に示す例では、図1に示す吸音パネル材1の表面層の表面に波形の凹凸形状11が形成されており、図5に示す例では、図3に示す吸音パネル材の表面層の表面に波形の凹凸形状11が形成されている。凹凸形状11は、図6に示すように、矩形状の吸音パネル材1’の一方の辺部に沿う方向に等間隔で配列されて形成されている。
表面に形成した凹凸形状11は、凸部の高さが約10mmで、頂点間距離が約30mmに設定することが好ましい。凹凸形状11の形状及びサイズは、高周波域の吸音特性に影響を与えることから、求められる吸音特性に応じて設定すればよい。また、小孔40は、表面の傾斜に合わせて表面に対してほぼ垂直方向に形成することが好ましく、凹凸形状11の斜面位置及び底面位置に満遍なく形成することで、異なる方向の小孔により表面を反射する音に対する吸音特性を高めることができる。
図7は、吸音パネル材の製造工程に関する説明図である。まず、裏面層20となる層を形成する。この例では、裏面層に砂モルタルを用いる。砂モルタルは、セメントに水、砂及び混和剤を加えて練り混ぜて作製することができる。得られた混練物を型枠100に流し込み、所定の厚さの均一な層を形成する(図7(a))。
なお、裏面層としてCNFモルタルを用いる場合には、CNFに水及び混和剤を加えて練り混ぜ、次にセメント及び鉱物粒を加えて再度練り混ぜて作製することができる。
次に、空隙層30となる層を積層する。この例では、層状体としてダンボール材を用いて両面全体を気泡シートで被覆するように接着させて空隙層30となる構造体を予め作成しておき、構造体を裏面層20となる層の上面に配置する(図7(b))。
次に、表面層10となる層を積層する。この例では、表面層にPVAモルタルを用いる。PVAモルタルは、PVAに水及び混和剤を加えて練り混ぜ、次にセメントを加えて再度練り混ぜ、次にCNFを加えて練り混ぜて作製することができる。得られた混練物を型枠100に流し込み、構造体の周囲に充填するとともに上面に所定の厚さの均一な層を積層する(図7(c))。そして、型枠100の上面に蓋板101を配置して固定し、大気中で半日程度硬化させる(図7(d))。半硬化させた状態で型枠100から半硬化体を脱型し、表面層10の表面に対して電動ドリル等の穿孔機により垂直方向に穿孔して空隙層30のダンボール材内のすべての空隙に到達する小孔を所定間隔で形成する(図7(e))。その後、JIS A 1132に準拠して大気養生を行うことで硬化させて吸音パネル材を得る。得られた吸音パネル材は、表面層10には多数の小孔40が形成されており、裏面層20には小孔が形成されていない構造となっている。
図4又は図5に示す別の吸音パネル材を製造する場合には、表面層10となる層を積層した後、一旦大気中で半硬化させる。表面層10となる混練物の一部を予め波形状の型枠の条溝の中に流し込んで大気中で半硬化させておく。波形状の型枠は、例えば、市販の波板を所定のサイズに切断して形成することができる。半硬化されて形成された波形層を表面層10となる層の上面に積層して一体化させた後、半硬化させた状態で表面層10の表面に対して電動ドリル等の穿孔機を用いてほぼ垂直方向に穿孔し、空隙層まで到達した小孔を所定間隔で形成する。穿孔の深さは、表面層の厚さよりも深くして空隙層の層状体内のすべての空隙まで到達するように設定する。所定間隔で多数の小孔を形成した後、JIS A 1132に準拠して大気養生により硬化処理を行って吸音パネル材を得る。
吸音パネル構造は、得られた吸音パネル材を面状に配列して構成することができる。吸音パネル材の表面層の凹凸形状の有無及び空隙層の空隙率の調整により、吸音特性の異なる複数種類の吸音パネル材を製造することが可能となり、こうした吸音特性の異なる吸音パネル材を適宜組み合わせて配列することで、広範囲の周波数域に対応した吸音パネル構造を構築することができる。
また、吸音パネル材の表面層にPVAモルタルを用いることで一般的に使用されている砂モルタルに比べて軽量化することが可能となるため、軽量化された吸音パネル構造を得ることが可能となる。また、吸音パネル材の裏面層に砂モルタル又はCNFモルタルを用いて表面層のPVAモルタルと一体化しているので、構造材としての強度及び耐久性を備えることができ、実用性を備えた吸音パネル構造を実現することが可能となる。
<特性試験について>
特性試験として、以下の試験を行った。
〇吸音試験(JIS A 1409に準拠)
吸音試験は、福井県工業技術センター(福井県福井市)において行った。同センター内に構築された残響室において、定常音圧発生装置(スペクトリス株式会社製)及び音響インテンシティー測定装置(スペクトリス株式会社製)を用いて行った。
縦35cm×横35cm×厚さ2cm又は4.5cmの供試体を準備し、残響室内の床面に縦横3枚に平置きで表面側を上に配列して吸音パネル構造とした。供試体間の隙間に市販のビニールテープを貼り付けて封止した。供試体を配列した吸音パネル構造の周囲沿って垂木を4本配置し、吸音パネル構造との間の隙間にビニールテープを貼り付けて封止した。
供試体を配列した吸音パネル構造の中心位置から1mの高さに定常音圧発生装置を配置し、音響インテンシティー測定装置を所定位置に配置した。そして、定常音圧発生装置から吸音パネル構造に向かって所定の強さの音波を発して、吸音パネル構造で反射した音の強さを音響インテンシティー測定装置で測定した。音波の周波数を変化させて反射音の強さを測定して、それぞれの吸音率を算出した。吸音率αは、以下の式に基づいて算出した。
α(%)=(A/S)×100
ここで、Sは吸音パネル構造の面積(m2)、Aは、以下の式により算出される等価吸音面積(m2)である。
A=55.3×(V/c)×(1/T2-1/T1
cは空気中の音速(m/s)、Vは供試体を設置していない状態における残響室の容積(m3)、T1は供試体を設置していない状態における残響室内の残響時間(s)、T2は供試体を設置した状態における残響室内の残響時間(s)である。
○曲げ強度試験(JIS A 1106に準拠)
養生直後の供試体に対して、アムスラー式圧縮試験機(株式会社テクノエナミ製;型式 圧縮試験機アムスラー式1000kN)を用いて曲げ強度試験を行った。そして、曲げ強度試験により得られた曲げたわみ曲線の面積で定義される破壊エネルギー(kNm/m2)を算出した。
<使用原料について>
各種モルタルの原料として以下のものを準備した。
○普通ポルトランドセメント(太平洋セメント株式会社製)
(密度3.16g/cm3、比表面積3330cm2/g)
(鉱物組成;C3S56%、C2S18%、C3A9%、C4AF9%)
〇セルロースナノファイバー(CNF)
CNF(中越パルプ工業株式会社製nanoforest-S)
ACC法により製造。繊維幅20nm以下、CNF濃度2%
〇ポリビニルアルコール(PVA)
PVA(富士フイルム和光純薬株式会社製ポリビニルアルコールPVA1500;重合度約1500)
〇鉱物粒(チエ社製ブラジル産ショールトルマリン、粒径1~4mm、密度3.18g/cm3程度)
販売用の説明資料によれば、ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、鉄、マンガン、アルミニウム等の珪酸類を含む硼珪酸塩鉱物粒である、と説明されている。
○細骨材(中日本砂利株式会社製)
(最大骨材寸法2mm、表乾密度2.63g/cm3
<混和剤について>
混和剤として以下のものを使用した。
○高性能減水剤(BASFジャパン株式会社製;マスターグレニウムSP8HU)
<混練水について>
上水道水(越前市水道局;硬度23mg/リットル)を用いた。
<空隙層となる構造材について>
〇ダンボール材
市販の5mm厚のダンボールシートを所望のサイズに切断して用いた。
〇コア材
新日本フェザーコア株式会社製の紙製ロールコアシート(厚さ10mm、セルサイズ14mm)を所望のサイズに切断して用いた。
〇気泡シート
川上産業株式会社製プチシート(登録商標)(突起の径10mm、高さ1mm及び2mm、突起の間隔1mm)
[実施例1]
図1に示す3層構造と同様な構造のセメント製の吸音パネル材を作製した。
<裏面層用のCNFモルタル組成物>
使用原料として、以下の単位量で準備した。
セメント;1198kg/m3
CNF;616kg/m3
(CNF量;12.32kg/m3、セメント比;1.0質量%)
鉱物粒;34kg/m3(セメント比;2.8質量%)
混和剤;35.94kg/m3
<表面層用のPVAモルタル組成物>
使用原料として、以下の単位量で準備した。
セメント;1093kg/m3
水;565kg/m3
CNF;18kg/m3
(CNF量;0.36kg/m3、セメント比;0.03質量%)
PVA;91kg/m3(セメント比;8.3質量%)
混和剤;32.79kg/m3
<供試体の作製について>
まず、裏面層となる層を形成した。CNFモルタルは、セメントにCNF及び混和剤を加えて5分間練り混ぜ、次に鉱物粒を投入して5分間練り混ぜた混練物を作製した。得られた混練物を型枠(縦35cm×横35cm×高さ2cm)に流し込み、約4mmの厚さの均一な層を形成した。CNFモルタルが半硬化した後、下層用の気泡シート(縦32cm×横32cm×高さ2mm)をCNFモルタルの上面に載置した。気泡シートは、中心を型枠の中心位置に合わせて載置し、周縁が1.5cm幅でCNFモルタルが露出した状態に設定した。下層用の気泡シートの上面にダンボール材(縦32cm×横32cm×高さ5mm)及び上層用の気泡シート(下層用と同じサイズ)を積層した。
次に、表面層となる層を形成した。PVAモルタルは、PVAに水及び混和剤を加えて5分間練り混ぜ、次にセメントを加えて再度5分間練り混ぜ、次にCNFを加えて5分間練り混ぜて混練物を作製した。得られた混練物を型枠内に上面まで流し込み、約7mmの厚さで均一に形成した。そして、型枠の上面に蓋板を被せて固定し、半日程度硬化させて脱型して半硬化体を得た。半硬化体の表面層の表面に対して市販の電動ドリル(ドリル径3mm)により垂直方向に穿孔し、表面層を貫通して空隙層のダンボール材内のすべての空隙に連通する小孔を形成した。小孔は、約1.5cmの間隔で表面全体に形成した。
小孔が形成された半硬化体をJIS A 1132に準拠して大気養生を行い、硬化した供試体を得た。得られた供試体(吸音パネル材)は、縦35cm×横35cm×高さ2cmのサイズで、表面層には530個の小孔(径約3mm、長さ約13mm)が形成されており、密度は、1.36g/cm3であった。また、空隙率は、約8%であった。
[実施例2]
図4に示す3層構造と同様な構造のセメント製の吸音パネル材を、実施例1と同様の材料を使用して作製した。
<供試体の作製について>
実施例1と同様に、型枠内に裏面層、空隙層及び表面層を積層して半硬化体を形成した。市販のポリ塩化ビニル製の波板(山部分の高さ約10mm)を縦30cm×横30cmのサイズに切断した波型体を準備し、波型体の片面に表面層と同様のPVAモルタルを流し込んで大気中で半硬化させて波形層を形成し、半硬化体の上面に積層して一体化させた。
半硬化体の波形の表面に対して、実施例1と同様に電動ドリルにより穿孔し、表面層を貫通して空隙層のダンボール材内のすべての空隙に連通する小孔を形成した。小孔は、約1.5cmの間隔で表面全体に形成した。
小孔が形成された半硬化体をJIS A 1132に準拠して大気養生を行い、硬化した供試体を得た。得られた供試体(吸音パネル材)は、縦35cm×横35cm×高さ2cmのサイズで、表面層には510個の小孔(径約3mm、長さ7mm~25mm)が形成されており、密度は、1.54g/cm3であった。また、空隙率は、約10%であった。
[実施例3]
図4に示す3層構造と同様な構造のセメント製の吸音パネル材を、実施例2と同様の材料を使用して、空隙層に用いるダンボール材の枚数を増やして作製した。具体的には、空隙層のダンボール材の枚数を2枚積層したものを作製した。
<供試体の作製について>
型枠(縦35cm×横35cm×高さ2cm)を用い、実施例2と同様に、裏面層としてCNFモルタルにより4mmの厚さの層を形成し、下層用気泡シート、2枚のダンボール材及び上層用の気泡シートを順次載置し、表面層としてPVAモルタルを4mmの厚さとなるように層を形成した後半日程度硬化させて厚さ20mmの半硬化体を得た。そして、実施例2と同様に、半硬化した波形層(高さ10mm)を積層して一体化させた後、電動ドリルによりほぼ同数の小孔(径約3mm、長さ14~31mm)を形成し、小孔が形成された半硬化体をJIS A 1132に準拠して大気養生を行い、硬化した供試体を得た。密度は、1.47g/cm3であった。また、空隙率は、約25%であった。
[実施例4]
図4に示す3層構造と同様な構造のセメント製の吸音パネル材を、実施例2と同様の材料を使用して、空隙層に用いるダンボール材の枚数を増やして作製した。具体的には、空隙層のダンボール材の枚数を5枚積層したものを作製した。
<供試体の作製について>
型枠(縦35cm×横35cm×高さ4.5cm)を用い、実施例2と同様に、裏面層としてCNFモルタルにより8mmの厚さの層を形成し、下層用気泡シート、5枚のダンボール材及び上層用の気泡シートを順次載置し、表面層としてPVAモルタルを8mmの厚さとなるように層を形成した後半日程度硬化させて厚さ45mmの半硬化体を得た。そして、実施例2と同様に、半硬化した波形層(高さ10mm)を積層して一体化させた後、電動ドリルによりほぼ同数の小孔(径約3mm、長さ11~60mm)を形成し、小孔が形成された半硬化体をJIS A 1132に準拠して大気養生を行い、硬化した供試体を得た。密度は、1.29g/cm3であった。また、空隙率は、約35%であった。
[実施例5]
図5に示す3層構造と同様な構造のセメント製の吸音パネル材を、実施例2と同様の材料を使用し、空隙層に用いるダンボール材の代わりにコア材を使用して作製した。
<供試体の作製について>
型枠(縦35cm×横35cm×高さ2cm)を用い、実施例2と同様に、裏面層としてCNFモルタルにより4mmの厚さの層を形成し、下層用気泡シート、コア材(厚さ10mm)及び上層用の気泡シートを順次載置し、表面層としてPVAモルタルを4mmの厚さとなるように層を形成した後半日程度硬化させて厚さ20mmの半硬化体を得た。そして、実施例2と同様に、半硬化した波形層(高さ10mm)を積層して一体化させた後、電動ドリルによりほぼ同数の小孔(径約3mm、長さ6mm~32mm)を形成し、小孔が形成された半硬化体をJIS A 1132に準拠して大気養生を行い、硬化した供試体を得た。密度は、1.38g/cm3であった。また、空隙率は、約25%であった。
[実施例6]
実施例1及び実施例2の供試体を用いて縦横3枚ずつ合計9枚を平置きで配列した吸音パネル構造について吸音試験を行った。図8に示すように、実施例1の吸音パネル材P1を9枚配列した場合(図8(a))、実施例1の吸音パネル材P1を5枚及び実施例2の波形吸音パネル材P2を4枚配列した場合(図8(b))及び実施例2の波形吸音パネル材P2を9枚配列した場合(図8(c))の組合せで行った。波形吸音パネル材については、いずれも波形形状が同一方向に設定されるように配列した。
試験結果を図9に示す。図9では、縦軸に吸音率をとり、横軸に周波数をとって実験結果をプロットしたグラフを示している。低~中周波数域(~1kHz)及び中~高周波数域(1kHz~)でみると、図8(a)に示す吸音パネル構造では、中~高周波数域で1つのピークが表れており、図8(c)に示す吸音パネル構造では、中~高周波数域で2つのピークが表れている。そして、図8(b)に示す吸音パネル構造では、中~高周波数域で1つのピークが表れており、図8(a)及び(c)に示す吸音パネル構造に比べて全体として吸音率が向上して平準化している。そのため、吸音特性の異なる吸音パネル材を組み合せることで、周波数依存性を抑えて低~高周波数域全体で吸音特性を向上させることが可能となっている。具体的には、800Hz~1.6kHzの周波数域で平準化された吸音特性が実現されている。
[実施例7]
実施例3、実施例4及び実施例5の供試体を用いて縦横3枚ずつ合計9枚を平置きで配列した吸音パネル構造について吸音試験を行った。実施例3~5の吸音パネル材9枚をそれぞれ図8(c)に示すように配列して行った。
試験結果を図10に示す。図10では、縦軸に吸音率をとり、横軸に周波数をとって実験結果をプロットしたグラフを示している。低~中周波数域(~1kHz)及び中~高周波数域(1kHz~)でみると、実施例3から5の吸音パネル材を配列した吸音パネル構造では、低~中周波数域で1つのピークが表れており、実施例3では、中~高周波数域でも1つのピークが表れている。そのため、吸音特性の異なる吸音パネル材を組み合せることで、周波数依存性を抑えて低~中周波数域全体で吸音特性を向上させることが可能となっている。
実施例1から5に示す試験結果について、最大吸音率となったピーク周波数と空隙率との関係に着目すると、以下のとおりであった。
空隙率 ピーク周波数
8% 1.25kHz (実施例1)
10% 1kHz (実施例2)
25% 500Hz (実施例3)
25% 500Hz (実施例5)
35% 250Hz (実施例4)
空隙率が増加するにしたがいピーク周波数が低周波数域にシフトする傾向がみられ、空隙率が10%で1kHz、25%で500Hz、35%で250Hzとなっていることから、こうした知見に基づいて吸音パネル材の空隙率を調整することで、広い周波数域に対応した吸音パネル構造を得ることが可能となる。
[実施例8]
実施例2から5の供試体を用いて縦横3枚ずつ合計9枚を平置きで配列した吸音パネル構造について吸音試験を行った。実施例2の吸音パネル材5枚と実施例3から5の吸音パネル材4枚をそれぞれ図8(b)に示すように配列した場合の組合せで行った。波形吸音パネル材については、いずれも波形形状が同一方向に設定されるように配列した。
試験結果を図11に示す。図11では、縦軸に吸音率をとり、横軸に周波数をとって実験結果をプロットしたグラフを示している。低~中周波数域(~1kHz)及び中~高周波数域(1kHz~)でみると、いずれの組合せの吸音パネル構造でも低~中周波数域において500Hzから1kHzの範囲で平準化して推移している。また、実施例2及び4の吸音パネル材を組み合せて配列した吸音パネル構造では、低~中周波数域で2つのピークが表れている。そのため、吸音特性の異なる吸音パネル材を組み合せることで、周波数依存性を抑えて低~中周波数域全体で吸音特性を向上させることが可能となっている。具体的には、500Hz~1.6kHzの周波数域で平準化された吸音特性が実現されている。
[実施例9]
実施例1から5の吸音パネル材について、曲げ強度試験を行った。曲げ試験の結果、曲げ破断荷重(kN)、最大歪量(mm)及び破壊エネルギー(kNm/m2)は、実施例1では、0.1kN、1.4mm及び0.01kNm/m2であり、実施例2では、0.3kN、2.2mm及び0.04kNm/m2であり、実施例3では、0.2kN、2.5mm及び0.03kNm/m2であり、実施例4では、0.6kN、9.0mm及び0.2kNm/m2であり、実施例5では、0.3kN、7.2mm及び0.1kNm/m2であった。いずれも建設用パネル材としての強度を有していることが確認された。
[実施例10]
実施例2及び実施例4の供試体をそれぞれ縦横3枚ずつ配列した吸音パネル構造及び実施例2の吸音パネル材5枚と実施例4の吸音パネル材4枚をそれぞれ図8(b)に示すように配列した吸音パネル構造について、上述した吸音試験の際に残響時間の測定を行った。測定結果を図12に示す。
図12では、縦軸に残響時間(秒)をとり、横軸に周波数をとって測定結果をプロットしたグラフを示している。比較のため、吸音パネル構造を配列していない「試料なし」の測定結果を併せて示している。吸音パネル材の空隙層が厚い実施例4及びその組合せの場合に残響時間が低減する傾向がみられ、低周波数域において顕著となっている。
以上説明したように、吸音特性の異なる吸音パネル材を組み合せて配列して吸音パネル構造を構築することで、広範囲の周波数域において吸音特性を向上させることが可能となっており、周波数依存性を抑えた吸音パネル構造を実現することができる。
本発明に係る吸音パネル構造は、広範囲の周波数域に対応することが可能で、用途に合わせて吸音特性を調整することができることから、音響設計の一手法として活用することが可能となり、例えば、風力発電において発生する低周波のプロペラ音への遮音対策、ビル等の建築物やトンネル内の防音対策、高速道路における高周波の車両騒音対策といった様々な用途へ幅広く活用することが期待される。
1・・・吸音パネル材、10・・・表面層、11・・・凹凸形状、20・・・裏面層、30・・・空隙層、31・・・層状体、32、33・・・積層シート、40・・・小孔、100・・・型枠、101・・・蓋板
本発明に係る吸音パネル構造は、ポリビニルアルコール及びセルロースナノファイバーを含むセメントからなる表面層と、セメント又はセルロースナノファイバーを含むセメントからなる裏面層と、前記表面層と前記裏面層の間に積層するように配置されるとともにダンボール材で構成されて多数の空隙が形成された層状体の表面側及び裏面側を積層シートで被覆して構成された空隙層と、前記表面層から前記空隙層に到達してすべての前記空隙と連通するように形成された多数の小孔とを備えた吸音パネル材を複数枚配列した吸音パネル構造であって、吸音特性の異なる複数種類の前記吸音パネル材を配列している。
さらに、本発明に係る別の吸音パネル構造は、ポリビニルアルコール及びセルロースナノファイバーを含むセメントからなる表面層と、セメント又はセルロースナノファイバーを含むセメントからなる裏面層と、前記表面層と前記裏面層の間に積層するように配置されるとともに厚さ方向に貫通する多数の筒状部を連結したコア材で構成されて多数の空隙が形成された層状体の表面側及び裏面側を積層シートで被覆して構成された空隙層と、前記表面層から前記空隙層に到達してすべての前記筒状部と連通するように形成された多数の小孔とを備えた吸音パネル材を複数枚配列した吸音パネル構造であって、吸音特性の異なる複数種類の前記吸音パネル材を配列している。

Claims (8)

  1. ポリビニルアルコール及びセルロースナノファイバーを含むセメントからなる表面層と、セメント又はセルロースナノファイバーを含むセメントからなる裏面層と、前記表面層と前記裏面層の間に積層するように配置されるとともに多数の空隙が形成された層状体の表面側及び裏面側を積層シートで被覆して構成された空隙層と、前記表面層から前記空隙層に到達してすべての前記空隙と連通するように形成された多数の小孔とを備えた吸音パネル材を複数枚配列した吸音パネル構造であって、吸音特性の異なる複数種類の前記吸音パネル材を配列している吸音パネル構造。
  2. 前記表面層は、ポリビニルアルコール及びセルロースナノファイバーを含むモルタルからなり、前記裏面層は、モルタル又はセルロースナノファイバーを含むモルタルからなる請求項1に記載の吸音パネル構造。
  3. 前記空隙層の空隙率が異なる複数種類の前記吸音パネル材を配列している請求項1又は2に記載の吸音パネル構造。
  4. 少なくとも一部の前記吸音パネル材の表面には、所定方向に沿って複数の凹凸形状が所定間隔で形成されている請求項1又は2に記載の吸音パネル構造。
  5. 前記層状体は、ダンボール材からなり、前記小孔は、前記ダンボール材のすべての空隙に連通している請求項1又は2に記載の吸音パネル構造。
  6. 前記層状体は、厚さ方向に貫通する多数の筒状部を連結したコア材からなり、前記小孔は、前記筒状部のすべてに連通している請求項1又は2に記載の吸音パネル構造。
  7. 前記積層シートは、多数の空隙に空気が密封された気泡シートである請求項1又は2に記載の吸音パネル構造。
  8. 500Hz~1.6kHzの周波数域で平準化された吸音特性を有する請求項1又は2に記載の吸音パネル構造。
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