以下、図1から図10を参照しながら本発明を実施するための形態を詳細に説明する。但し、本発明は本形態の態様に限定されるものではない。
なお、本明細書および特許請求の範囲の記載において、本発明に係る家庭用薄葉紙収納箱の場合、「高さ方向」とは家庭用薄葉紙収納箱の内フラップが折れ曲がるための縁辺と平行な方向、「幅方向」とは家庭用薄葉紙収納箱の外フラップが折れ曲がるための縁辺と平行な方向、「長手方向」とは家庭用薄葉紙収納箱の内フラップの表面に直交する方向、をそれぞれ指すものとして参照される。「高さ方向」、「幅方向」、および「長手方向」はそれぞれ直交するものとする。
また、本明細書および特許請求の範囲の記載において、「矩形」とは、長方形のほか正方形を含むものであり、「直方体」とは、直方体、略直方体のほか立方体、略立方体も含むものである。
そして、本明細書および特許請求の範囲の記載において、「幅方向に互いに反対方向へ交互に切り開かれて谷折りされる」とは、当該幅方向に直交して延びている谷折り線において谷折りする構成(図3を参照)だけでなく、当該幅方向に交差して延びている谷折り線において谷折りする構成も含むものである。
さらに、本明細書の記載において、「取出口の開口幅」とは、各羽部を第1の谷折り線または第2の谷折り線にて谷折りしたときに形成される取出口の幅方向の長さを指すものとして参照される。
本明細書および特許請求の範囲において、「家庭用薄葉紙収納箱の天面の長手方向中心位置よりも長手方向片側に偏倚する」とは、後述の図3に示すように、箱天面における矩形の中心O(長手方向中心位置とも言う)を基準にして、当該長手方向中心位置Oを通る長手方向中心軸Foと後述の共通の切れ目CL2との交点Oaが長手方向片側に偏倚することを表し、偏倚量とは、当該長手方向中心位置Oと当該交点Oaとの間の長手方向における距離xを表す。
加えて、本明細書の記載において、「平行」とは、平行および略平行を含むものであり、「直交」とは、直交および略直交を含むものである。
本明細書および特許請求の範囲において、「切れ目」は、破断して取出口を形成する機能を有するのであれば別の脆弱線(例えばミシン目)でもよい。
本明細書および特許請求の範囲において、「共通の切れ目」とは、家庭用薄葉紙収納箱の天面にその長手方向へ隣接して設けられ当該長手方向と直交する幅方向に互いに反対方向へ切り開かれて谷折りされることにより当該家庭用薄葉紙の取出口を当該家庭用薄葉紙収納箱の当該天面の長手方向中央領域に形成する二つの羽部において、当該二つ羽部の付け根部の一端部同士を結ぶ切れ目(本発明の一実施形態を示す図3では、第1の羽部161の第1の谷折り線FL1の長手方向中央部側の一端部C1と、第2の羽部162の第1の谷折り線FL1の長手方向中央部側の一端部C2を結ぶ切れ目)である。
本明細書および特許請求の範囲において、「吸着領域」とは、家庭用薄葉紙収納箱の製造工程において、収容部から取出手段により家庭用薄葉紙収納箱を吸着して取り出すとき、家庭用薄葉紙収納箱を構成する面部のうち取出手段によって吸着可能な領域を指すものとして参照される。
<家庭用薄葉紙収納箱の構造>
図1は本発明の一実施形態に係る開封前の家庭用薄葉紙収納箱10の全体斜視図であり、図2は本実施形態に係る家庭用薄葉紙収納箱10の展開図であり、図3は本実施形態に係る、家庭用薄葉紙収納箱10の蓋部16付近の拡大平面図であり、図4は本実施形態に係る、開封して内部の家庭用薄葉紙Pを取り出す際の家庭用薄葉紙収納箱10の全体斜視図である。
本実施形態に係る家庭用薄葉紙収納箱10は、直方体形状を呈しており、その内部には家庭用薄葉紙(以下、家庭用薄葉紙の一例であるティシュペーパーとする)Pが交互に折り畳まれて積層された家庭用薄葉紙束が収納されている。なお、本発明に係る家庭用薄葉紙収納箱には、ティシュペーパーのほか、ハンドタオル、キッチンタオル等の家庭用薄葉紙が収納され適用されうる。
本実施形態に係る家庭用薄葉紙収納箱10は、図1および図2に示すように、天面11および底面13の2つの対向する矩形の面部、一対の対向する矩形の第1側面12、14、一対の対向する矩形の第2側面21、22、を備えて構成される。
本実施形態では、図1および図2に示すように、第2側面21は、2つの内フラップ121、141と、上フラップ111および下フラップ131の2つの外フラップとで構成されており、第2側面22は、第2側面21の構成と同様に、2つの内フラップ122、142と、上フラップ112および下フラップ132の2つの外フラップとで構成される。
また、本実施形態に係る家庭用薄葉紙収納箱10では、上フラップ111は、図1および図2に示すように、下フラップ131に一部重なるように配置されており、上フラップ112は、下フラップ132に一部重なるように配置されている。それら重なった部分は、接着剤等によって接着されている。
天面11は、相互に平行な第1縁辺L1および第2縁辺L2と、第1縁辺L1と直交する相互に平行な第5縁辺L5および第6縁辺L6と、を有する。
一対の第1側面12、14のうち一方の第1側面12は、第1縁辺L1と平行な第3縁辺L3と、第1縁辺L1と直交する相互に平行な第7縁辺L7および第8縁辺L8と、を有し、第1縁辺L1から延びて直角に折れ曲がっている。
底面13は、第3縁辺L3と平行な第4縁辺L4と、第3縁辺L3と直交する相互に平行な第9縁辺L9および第10縁辺L10と、を有しており、第3縁辺L3から延び、直角に折れ曲がって天面11と対向している。
一対の第1側面12、14のうち他方の第1側面14は、第2縁辺L2と直交する相互に平行な第11縁辺L11および第12縁辺L12を有し、第2縁辺L2から延び、直角に折れ曲がって第1側面12と対向している。
内フラップ121は、第1側面12の第7縁辺L7から延びて直角に折れ曲がり、内フラップ122は、第1側面12の第8縁辺L8から延び、直角に折れ曲がって内フラップ121と対向している。また、内フラップ141は、第1側面14の第11縁辺L11から延びて直角に折れ曲がり、内フラップ142は、第1側面14の第12縁辺L12から延び、直角に折れ曲がって内フラップ141と対向している。
上フラップ111は、天面11の第5縁辺L5から延びて直角に折れ曲がっており、上フラップ112は、天面11の第6縁辺L6から延び、直角に折れ曲がって上フラップ111と対向している。また、下フラップ131は、底面13の第9縁辺L9から延びて直角に折れ曲がっており、下フラップ132は、底面13の第10縁辺L10から延び、直角に折れ曲がって下フラップ131と対向している。
本実施形態では、天面11に切れ目CL、第1の谷折り線FL1、および第2の谷折り線FL2を形成することによって、天面11に第1の羽部161および第2の羽部162を有する蓋部16が設けられている。使用者が、天面11に形成された切れ目CLを破断し、蓋部16としての各羽部161、162を第1の谷折り線FL1または第2の谷折り線FL2にて谷折りすることによって、天面11には取出口16oが形成される。
本実施形態では、天面11のみに切れ目CLが形成されているが、これに限られず、例えば、家庭用薄葉紙収納箱10に収納された家庭用薄葉紙Pを取り出しやすくすることを目的とした底側から持ち上げるための舌片(リフトアップ機能部)を底面13に形成するために、底面13の一部に切れ目を設けてもよい。
本発明に係る家庭用薄葉紙収納箱10は、図1および図2に示すように、家庭用薄葉紙Pがポップアップ式に取り出し可能に(一組一組交互に折重ねられ継続して箱から取り出し可能に)収納されている直方体形状の家庭用薄葉紙収納箱10であって、天面11にその長手方向へ隣接して設けられ当該長手方向と直交する幅方向に互いに反対方向へ切り開かれて谷折りされることにより家庭用薄葉紙Pの取出口16oを家庭用薄葉紙収納箱10の天面11の長手方向中央領域に形成する二つの羽部(本実施形態では第1の羽部161および第2の羽部162)を有し、当該二つ羽部の間に位置して当該二つ羽部の付け根部の一端部C1、C2同士を結ぶ共通の切れ目CL2が家庭用薄葉紙収納箱10の天面11の長手方向中心位置Oよりも長手方向片側に偏倚するものである。
この構成により、家庭用薄葉紙Pの取り出し時に家庭用薄葉紙Pの長手方向中央部が摘み易くなり、家庭用薄葉紙Pの取り出し作業性が向上する。また、後述の家庭用薄葉紙収納箱10の製造工程において、折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10を収容部202(後述の図7から図10を参照)から取り出す時に共通の切れ目CL2が損傷することを抑制できる。
本実施形態では、より具体的には、図1および図2に示すように、第1の羽部161および第2の羽部162には、その付け根部にそれぞれ第1の谷折り線FL1が形成されているとともに、第1の谷折り線FL1よりも先端側に第2の谷折り線FL2が形成され、第1の羽部161および第2の羽部162を第1の谷折り線FL1または第2の谷折り線FL2で選択的に谷折りすることにより、取出口16oの開口幅と当該複数の羽部のうちの少なくとも当該一の羽部の天面11上方への突出高さとを可変としたものとなっている。
この構成により、最上位の家庭用薄葉紙Pの取出時には、第1の羽部161および第2の羽部162をそれぞれ第1の谷折り線FL1で谷折りすれば、取出口16oを幅広に形成でき、これによって、最上位の家庭用薄葉紙Pが摘み易くなって最上位の家庭用薄葉紙Pを取り出し易くすることができる。
また、最上位の家庭用薄葉紙Pの取出し後は、第1の羽部161または第2の羽部162を第2の谷折り線FL2で谷折りすれば、当該一の羽部の天面上方への突出高さが低くなって、当該一の羽部が続く家庭用薄葉紙Pの取り出しの妨げとならないようにすることができ、これによって、続く家庭用薄葉紙Pを妨げなく取り出すことができる。
本実施形態に係る家庭用薄葉紙収納箱10では、上述したように、図1および図2に示すように、第2の谷折り線FL2は、各羽部161、162にそれぞれ形成されている。
この構成により、最上位の家庭用薄葉紙Pの取出し後、各羽部161、162をそれぞれ第2の谷折り線FL2で谷折りすれば、各羽部161、162共、天面上方への突出高さが低くなり、当該各羽部161、162が続く家庭用薄葉紙Pの取り出しの妨げとならないようにすることができ、これによって、続く家庭用薄葉紙Pをより妨げなく取り出すことができる。尚、本実施形態では、第1の谷折り線FL1または第2の谷折り線FL2の両方を有しているが、本発明ではどちらか一方を有するものであってもよい。
また、本実施形態では、図3に示すように、第1の羽部161の第2の谷折り線FL2と第2の羽部162の第2の谷折り線FL2とは、幅方向に離間していると共に、各第2の谷折り線FL2は、隣接する羽部の第1の谷折り線FL1同士の幅方向における間隔の中心線Foよりも各羽部の第1の谷折り線FL1側に位置している。
この構成により、最上位の家庭用薄葉紙Pの取出し後は、各羽部161、162をそれぞれ第2の谷折り線FL2で谷折りすることにより、続く家庭用薄葉紙Pの取出し抵抗が低減されて、続く家庭用薄葉紙Pを円滑に取り出すことができる。
また、本実施形態では、各羽部161、162の第2の谷折り線FL2からその先端側の長さが、一の羽部(第1の羽部161または第2の羽部162)の第2の谷折り線FL2と当該一の羽部に隣接する他の羽部(第2の羽部162または第1の羽部161)の第2の谷折り線FL2との幅方向の間隔よりも大きい。
この構成により、最上位の家庭用薄葉紙Pの取出し後は、第1の羽部161および第2の羽部162を第2の谷折り線FL2で谷折りして天面11からその上方へ斜めに立ち上げることにより、続く家庭用薄葉紙Pを第1の羽部161と第2の羽部162によって確実に挟み込んでより安定して保持することができる(図4を参照)。
また、本実施形態では、共通の切れ目CL2の偏倚量xは、10mm以上30mm以下である。
この構成により、偏倚量xが10mm未満では、家庭用薄葉紙Pの取り出し時に一方の羽部(161または162)が家庭用薄葉紙Pの長手方向中央部を摘むときの邪魔になり、家庭用薄葉紙Pの取り出し作業性が損なわれる。また、偏倚量xが30mmを超えると、家庭用薄葉紙Pの残量が少なくなったときの家庭用薄葉紙Pの保持性が損なわれ、家庭用薄葉紙Pの残量が少なくなったときに家庭用薄葉紙Pがドロップバックするおそれがある。
尚、本発明では、二つの羽部161、162のうち、一の羽部161の第2の谷折り線FL2と一の羽部161に長手方向へ隣接する他の羽部162の第2の谷折り線FL2とは、実質的に同一直線上に位置していてもよい。
この構成により、最上位の家庭用薄葉紙Pの取出し後は、第1の羽部161と第1の羽部161に隣接する第2の羽部162とをそれぞれ第2の谷折り線FL2で谷折りすることにより、続く家庭用薄葉紙Pを第1の羽部161と第2の羽部162によって確実に挟み込んでより安定して保持することができ、これにより家庭用薄葉紙Pの残量が少なくなったときの家庭用薄葉紙Pのドロップバックをより確実に防止することができる。
<家庭用薄葉紙収納箱のブランクシート>
図2に示されるように、本実施形態における家庭用薄葉紙収納箱10のブランクシート(単にブランクともいう)10Bにおいて、第1側面12は、天面11に折り曲げ線L1(第1縁辺)を介して接続されており、底面13は、第1側面12に折り曲げ線L3(第3縁辺)を介して接続されており、第1側面14は、天面11に折り曲げ線L2(第2縁辺)を介して接続されている。
内フラップ121は、第1側面12に折り曲げ線L7(第7縁辺)を介して接続されており、内フラップ122は、第1側面12に折り曲げ線L8(第8縁辺)を介して接続されている。内フラップ141は、第1側面14に折り曲げ線L11(第11縁辺)を介して接続されており、内フラップ142は、第1側面14に折り曲げ線L12(第12縁辺)を介して接続されている。
上フラップ111は、天面11に折り曲げ線L5(第5縁辺)を介して接続されており、上フラップ112は、天面11に折り曲げ線L6(第6縁辺)を介して接続されている。また、下フラップ131は、底面13に折り曲げ線L9(第9縁辺)を介して接続されており、下フラップ132は、底面13に折り曲げ線L10(第10縁辺)を介して接続されている。
本実施形態に係るブランクシート10Bは、底面13と第1側面14とを繋ぐための継ぎ代15を備える。継ぎ代15は、折り曲げ線L4(第4縁辺)を介して底面13と接続されている。尚、本発明では、継ぎ代15は、底面13ではなく、第1側面14から接続されても良い。
本実施形態に係るブランクシート10Bでは、図2に示すように、天面11にその長手方向へ隣接して設けられ長手方向と直交する幅方向の反対方向へ交互に切り開かれて谷折りされることにより家庭用薄葉紙Pの取出口16oを形成する第1の羽部161、第2の羽部162を有するように、また、各羽部161、162がその付け根部およびそれより先端側にて谷折りできるように、切れ目CL、第1の谷折り線FL1、および第2の谷折り線FL2が形成されている。
本実施形態では、図2および図3に示すように、概して天面11に切れ目CL(後述の第1乃至第3の切れ目CL1~CL3)を略S字状に形成することによって第1の羽部161および第1の羽部161よりも広い第2の羽部162を有する蓋部16が設けられている。より具体的には、第1の羽部161は、図3に示すように、湾曲した第1の切れ目CL1と、幅方向に対して傾斜し長手方向に偏倚量xだけ偏倚した直線形状の第2の切れ目(共通の切れ目)CL2と、第1の谷折り線FL1とで囲まれた領域を有し、当該領域内には、先端と第1の谷折り線FL1の間に第1の谷折り線FL1と平行に第2の谷折り線FL2が形成されている。第2の羽部162は、図3に示すように、湾曲した第3の切れ目CL3と、幅方向に対して傾斜し長手方向に偏倚量xだけ偏倚した直線形状の直線形状の第2の切れ目(共通の切れ目)CL2と、第1の谷折り線FL1とで囲まれた領域を有し、当該領域内には、先端と第1の谷折り線FL1の間に第1の谷折り線FL1と平行に第2の谷折り線FL2が形成されている。そして、第1の羽部161の第2の谷折り線FL2と、第2の羽部162の第2の谷折り線FL2とは、離隔して配置されている。なお、第1の谷折り線FL1および第2の谷折り線FL2は、家庭用薄葉紙収納箱10の長手方向に対して傾斜するように形成されていてもよい。また、本実施形態では、共通の切れ目CL2が家庭用薄葉紙収納箱10の幅方向に対して傾斜しているが、本発明ではこれに限られず、共通の切れ目CL2が家庭用薄葉紙収納箱10の幅方向に対して平行である態様も許容され得る。しかしながら、共通の切れ目CL2が家庭用薄葉紙収納箱10の幅方向に対して傾斜している態様の方が、後述するように、折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10を収容部202から取り出す時に共通の切れ目CL2が損傷することが抑制されるので、好ましい。
本実施形態では、図2および図3に示すように、第1の羽部161の第1の谷折り線FL1から先端までの距離が、第1の羽部161の第1の谷折り線FL1と第2の羽部162の第1の谷折り線FL1との間の距離と等しい。また、第1の羽部161の第1の谷折り線FL1から先端までの距離が、第2の羽部162の第1の谷折り線FL1から先端までの距離よりも短く、第2の羽部162の先端部が、第1の羽部161の第1の谷折り線FL1よりも外側に膨出している。
<家庭用薄葉紙収納箱の製造>
<全体の概略構成>
家庭用薄葉紙収納箱10の製造ラインの全体を図5に模式的に示す。ここでは、ティシュ束を収納するためのティシュカートンを例にして説明し、家庭用薄葉紙収納箱10をティシュカートン10とし、家庭用薄葉紙PとしてティシュペーパーPとする。製造ラインには、上流側から順にティシュ折り重ね部1015と、ティシュ束切断部1016と、ティシュ束挿入部1017と、ティシュカートン封止部1018と、パック包装部1022とが配されている。
ティシュ折り重ね部1015は、ティシュの連続体1023をティシュ巻回ドラム1024から引き出し、順に上に折り重ねてティシュ束の連続体1025cを形成する領域である。
ティシュ束切断部1016は、ティシュ折り重ね部1015にて積層状態で折りたたまれたティシュ束の連続体1025cをカッター装置1026によって一定間隔で切断し、ティシュ束1025を得る領域である。
ティシュ束挿入部1017によってティシュカートン10にティシュ束を挿入して収容する領域を抽出拡大して図6に模式的に示す。
ティシュ束挿入部1017は、ティシュ束切断部1016にて切断されたティシュ束1025をティシュカートン10内に挿入する領域である。このティシュ束挿入部1017には、切断されたティシュ束1025を一定間隔で搬送するティシュ束搬送ラインと、このティシュ束搬送ラインと同期して空のティシュカートン10を一定間隔で搬送するティシュカートン搬送ラインとが平行に配されている。ティシュカートン搬送ラインに1つずつ送り込まれるティシュカートン10は、あらかじめつぶされた折りたたみ状態にある。折り畳まれた空のティシュカートン10は、後述の収容部202から取出手段(取出し部)202tにより取り出され、搬送装置205としてのティシュカートン搬送ライン(例えばベルトコンベア)に載置される(後述の図7から図10を参照)。この状態から、ティシュカートン10の高さと幅とで画成される面(以下、これを前後面と記述する)1027を垂直に起立させ、ティシュ束1025が収容される空間1028を形成する。この場合、ティシュカートン10の上下面1012および前後面1027(符号1012が図2の天面11、底面13に対応、符号1027が図2の第1側面12、14に対応)の幅方向両側には、ティシュカートン10の高さと奥行とで画成される面(以下、これを左右面と記述する)1029を封止するための4枚の蓋板1030,1031(符号1029が図2の第2側面21、22に対応、符号1030が図2の内フラップ121、122、141、142に対応、符号1031が図2の外フラップ111、112、131、132に対応)が開いた状態となっている。ティシュ束1025をティシュカートン10の空間1028内に差し入れる場合、ティシュカートン10の左右何れか一方側に位置する前後の蓋板1030および上下の蓋板1031を開いた状態にて挿入する。図6に示す蓋板1030,1031の開閉状態は、ティシュカートン搬送ラインに沿って配設された蓋板開閉手段によって操作される。この蓋板開閉手段は、周知の構成を持つものを採用されうる。ティシュ束1025は、ティシュカートン10の左右面1029のうちのティシュ束搬送ラインと対向する側から押し棒1032によってティシュカートン10の空間1028内に押し込まれる。
ティシュカートン封止部1018は、ティシュ束1025が収容されたティシュカートン10の左右の蓋板1030,1031をそれぞれ接着剤1033を用いて封止する領域である。あらかじめティシュカートン10の前後面1027に続く一対の蓋板1030を内側に折り曲げた状態にしておき、続いて接着剤1033がティシュカートン10の上下面1012に続く蓋板1031にそれぞれ塗布される。そして、これら上下面1012に続く蓋板1031が折り曲げられて4枚の蓋板1030,1031が左右でそれぞれ相互に接合され、これによってティシュカートン10の左右面1029を封止する。
パック包装部1022は、2台の図示しない包装機を具え、各包装機は、搬送方向下流側に滞留するティシュカートン群から、ストッパに当接している先頭側から順に5個のティシュカートン10を側方に取り出し、これらを包装部材(例えば透明樹脂フィルム)1013で梱包する。
このようにしてパック包装部1022にて包装されたパック詰めティシュカートン10は、図示しない段ボール箱に所定パックずつ収容され、各消費地へ向けて搬送される。
<折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱の収容部からの取出手段を用いた取り出し>
図7に、折り畳まれたティシュカートン10を搬送する搬送装置205上に、カートン取出供給装置201が複数並べて備えられた加工ラインを示す。各カートン取出供給装置201から、(例えば、異なる着色が施された)ティシュカートン10が順次取り出され、所定の並び方で並べられて搬送装置205によって搬送される。
図8に示すように、カートン取出供給装置201は、折り畳まれた状態のティシュカートン10を収容するカートン収容部(単に収容部とも言う)202と、そのカートン収容部202に収容されたティシュカートン10を吸引する(または吸着する)ための弾性変形可能な吸引カップ211を先端部に有する駆動吸引部203と、を備える。
カートン収容部202は、折り畳まれた状態のティシュカートン10を積層して収容し、下方がティシュカートン10の取出し部(取出手段)202tとされている。そして、取出し部202tにティシュカートン10を係止してそのティシュカートン10を保持するストッパ202sが設けられている。このため、積層状態のティシュカートン10は、ストッパ202sにより、下方から落下することなくカートン収容部202内に収容されている。後述するように、カートン収容部202の取出し部202tの最前面、すなわち最下面に配置されたティシュカートン10が、吸引カップ211に吸引されて、カートン収容部202から一枚ずつ取り出される。
駆動吸引部203は、カートン収容部202の下方に配置され、カートン収容部202の取出し部202tに接近する方向に前進可能、また遠ざかる方向に後退可能に構成された駆動軸部204と、駆動軸部204の先端部に、カートン収容部202内のティシュカートン10を吸引してティシュカートン10をカートン収容部202から取り出すための吸引カップ211が備えられている。図8に示す実施形態においては、駆動吸引部203が、上昇、下降を繰り返して、ティシュカートン10が取り出される。
吸引カップ211は、その内部を吸引するための吸引孔が形成された吸盤保持本体部と、その吸盤保持本体部の外周部に接続され、ティシュカートン10を吸引するために弾性変形する吸盤213と、を備える。吸引カップ211は、ニトリルゴムを含む弾性材料によって形成されたものが好適である。吸引カップ211は、一の方向(第1方向)と、その一の方向に垂直な方向(第2方向)とで長さの異なる長い形状、長円形状を有する。本発明ではこの限りではなく、円形や楕円、その他の形状であってもよい。
本発明のカートン取出供給装置201には、上記のようなティシュカートン10が折り畳まれた状態にて積層されて収容され、以下に説明するように、取出し部202tから取り出されて搬送装置205に供給される。
次に、加工ラインにおけるカートン取出供給工程について説明する。図7に示すように、ティシュカートン10を搬送する搬送装置205上に、本発明のカートン取出供給装置201が複数(図7では、5台)並べて備えられおり、各々のカートン取出供給装置201には、図8に示すように、折り畳まれた状態のティシュカートン10が積層されて収容されている。それぞれのカートン取出供給装置201に、(例えば異なる色にて装飾が施された)ティシュカートン10が収容されている。そして、図8に示すように、駆動吸引部203が、カートン収容部202の取出し部202tに接近する方向に、前進して最前面のティシュカートン10を吸引カップ211にて吸引する。
図9に最前面のティシュカートン10を吸引カップ211にて吸引するところを示す。駆動吸引部203は、最前面(最下面)のティシュカートン10近傍まで前進(上昇)し、吸引カップ211をティシュカートン10に押し当てる。図10に、下から見たティシュカートン10に対する吸引カップ211の押し当て位置を示す。ティシュカートン10の天面11には、中央領域に切れ目CLが形成されており、当該天面が吸引面としてカートン収容部202に収容されており、駆動吸引部203は、折り畳まれた状態のティシュカートン10をその長手方向へ離間する2つの部位でそれぞれ吸引するように2つの吸引カップ211が配置されている。
図10に戻り、ティシュカートン10に吸引カップ211が押し当てられると、吸引カップ211の吸盤保持本体部に設けられた吸引孔から吸盤213内の空気を吸引することにより、吸盤213にティシュカートン10を吸引させることができる。つまり、ティシュカートン10は、吸引カップ211に吸引される吸引面の中央領域に切れ目CLが形成されており、吸引カップ211は、ティシュカートン10の切れ目CLを含んだ天面11を吸引する。そして、図8に示すように、駆動吸引部203が後退(下降)することにより、最前面のティシュカートン10は、カートン収容部202のストッパ202sから外れて、カートン収容部202から、ティシュカートン10が1枚取り出される。なお、2つの吸引カップ211は、吸引位置やタイミングがずれないように連結アーム250で連結されている。
そして、当該吸引孔からの吸盤213内の空気の吸引を停止することにより、吸引カップ211からティシュカートン10が離脱する。そして、図7に示すように、α、β、γ、δ、εの各カートン取出供給装置201から、(例えば異なる色の)ティシュカートン10が搬送装置205上に取り出され、5枚(例えば5色)のティシュカートン10が一組として、搬送装置205にて搬送される。
搬送装置205上に載せられたティシュカートン10は、天面11が上になるように回転させられ、図6の右上の搬送コンベア1038の上流側に搬送され、ティシュ束挿入部1017において、ティシュカートン10にティシュ束が挿入される。本発明では、ティシュカートン10の吸着領域が底面13側であってもよく、取出手段202tの吸着カップが当該底面13の吸着領域を吸着して搬送装置205上に載せてもよい。この場合、ティシュカートン10を回転させないで、図6の右上の搬送コンベア1038の上流側に搬送させることができる。
以上を踏まえて、本発明に係る家庭用薄葉紙収納箱10の製造方法は、家庭用薄葉紙Pがポップアップ式に取り出し可能に収納される直方体形状の家庭用薄葉紙収納箱10を折り畳まれた状態で複数収容する後述の収容部202と、当該収容部に収容された折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10の長手方向中央領域に吸着して折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10を収容部から取り出す後述の取出手段202tとを有し、取出手段202tにより折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10を収容部202から取り出した後、家庭用薄葉紙収納箱10を起立させて家庭用薄葉紙収納箱10の内部に家庭用薄葉紙Pを収納する家庭用薄葉紙収納箱10の製造方法であって、家庭用薄葉紙収納箱10には、その天面11にその長手方向へ隣接して設けられ当該長手方向と直交する幅方向に互いに反対方向へ切り開かれて谷折りされることにより家庭用薄葉紙Pの取出口16oを家庭用薄葉紙収納箱10の天面11の長手方向中央領域に形成する二つの羽部161、162を有し、当該二つ羽部161、162の間に位置して当該二つ羽部161、162の付け根部の一端部C1、C2同士を結ぶ共通の切れ目CL2が家庭用薄葉紙収納箱10の天面11の長手方向中心位置Oよりも長手方向片側に偏倚し、当該取出手段202tにより折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10を収容部202から取り出す時には、家庭用薄葉紙収納箱10の共通の切れ目CL2の位置が家庭用薄葉紙収納箱10の当該吸着領域から長手方向片側に位置ずれしているものである。
この構成により、取出手段202tにより折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10を収容部から取り出す時には、家庭用薄葉紙収納箱10の共通の切れ目CL2の位置が家庭用薄葉紙収納箱10の吸着領域から長手方向片側に位置ずれするので、折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10を収容部202から取り出すときに共通の切れ目CL2が損傷することを抑制できる。
従来、ティシュペーパー、ハンドタオル、キッチンタオル等の家庭用薄葉紙がポップアップ式に取り出し可能に収納されている直方体形状の家庭用薄葉紙収納箱として、その天面に形成された取出口を塞ぐようにプラスチックフィルムが天面の裏面に貼り付けられるとともに、このプラスチックフィルムにスリットが天面の長手方向に沿って形成され、このスリットを通して家庭用薄葉紙をポップアップ式に取り出すことができるものが知られている。
また、この種の直方体形状の家庭用薄葉紙収納箱では、コストの削減や環境上の理由により、取出口を塞ぐプラスチックフィルムを必要としない、所謂フィルムレス構造のものも知られている。例えば、特許文献1に開示されている直方体形状の家庭用薄葉紙収納箱では、その上面に長手方向に並んだ二つの羽部を幅方向の反対方向に切り開いて内部の家庭用薄葉紙の取出口を形成し、この取出口を通して内部の家庭用薄葉紙を取り出すことができるようになっている。
しかしながら、上記特許文献1のような従来のフィルムレス構造の家庭用薄葉紙収納箱では、二つ羽部の間に位置して当該二つ羽部の付け根部の一端部同士を結ぶ共通の切れ目が箱天面の長手方向中心位置を通るように設けられており、家庭用薄葉紙の取り出し時に家庭用薄葉紙の長手方向中央部を摘むときに指が各羽部に当たるなど、各羽部が家庭用薄葉紙の取出しの邪魔となり、家庭用薄葉紙を取り出し難いという問題があった。
また、この種の家庭用薄葉紙収納箱の製造にあたっては、家庭用薄葉紙収納箱を折り畳まれた状態で複数収容する収容部と、当該収納部に収納された折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱の長手方向中央領域に吸着して折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱を収容部から取り出す取出手段とを有する家庭用薄葉紙収納箱の製造装置において、取出手段により折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱を収容部から取り出した後、当該家庭用薄葉紙収納箱を起立させて家庭用薄葉紙収納箱の内部に家庭用薄葉紙を収納するが、折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱を収容部から取り出す時に家庭用薄葉紙収納箱の共通の切れ目の位置が家庭用薄葉紙収納箱の吸着領域に位置して、家庭用薄葉紙収納箱の吸着により、共通の切れ目が損傷するという問題があった。
本実施形態では、特に、折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10を収容部202から取り出す時には、図10に示されるように、家庭用薄葉紙収納箱10の共通の切れ目CL2の位置が家庭用薄葉紙収納箱10の吸着領域から長手方向片側に位置ずれするだけでなく、家庭用薄葉紙収納箱10の切れ目CLが家庭用薄葉紙収納箱10の吸着領域と干渉しないように、家庭用薄葉紙収納箱10の切れ目CLの位置と家庭用薄葉紙収納箱10の吸着領域の位置とが設定されている。これにより、折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10を収容部202から取り出す時に共通の切れ目CL2が損傷することをより抑制できる。
なお、本実施形態では、吸引カップ211を2つ設けたが、折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10を収容部202から取り出す時に家庭用薄葉紙収納箱10の共通の切れ目CL2の位置が家庭用薄葉紙収納箱10の吸着領域から長手方向片側に位置ずれする構成であればよく、吸引カップ211を1つまたは3つ以上設けるようにしてもよい。例えば、折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10を収容部202から取り出す時に家庭用薄葉紙収納箱10の共通の切れ目CL2の位置が家庭用薄葉紙収納箱10の吸着領域から長手方向片側に位置ずれする構成であれば、吸引カップ211を1つのみ設け、当該吸引カップ211による吸着領域の長手方向中心位置が家庭用薄葉紙収納箱10の長手方向中心位置Oに位置するようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、二つ羽部161、162の間に位置して当該二つ羽部161、162の付け根部の一端部C1、C2同士を結ぶ共通の切れ目CL2を箱天面11の長手方向中心位置Oよりも長手方向片側に偏倚させるので、家庭用薄葉紙Pの取り出し時に家庭用薄葉紙Pの長手方向中央部を摘み易くして、家庭用薄葉紙Pの取り出し作業性を向上させることができる。また、折り畳み状態の家庭用薄葉紙収納箱10を収容部202から取り出す時に共通の切れ目CL2が損傷することを抑制できる。
さらに、本実施形態では、家庭用薄葉紙Pを使用しないときには、第1の羽部161、第2の羽部162を閉じて取出口16oを塞げば、取出口16oからのごみや塵埃の侵入を防止でき、内部の家庭用薄葉紙Pを衛生的に保つことができる。
本発明は、上述した実施形態や、随所に述べた変形例に限られることなく、本発明の技術的思想から逸脱しない範囲で、適宜の変更や変形が可能である。