JP2024082184A - 加工精度の判定方法および判定モデルの学習方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】塑性加工による加工精度の判定精度を向上させた、加工精度の判定方法等を提供する。
【解決手段】
工具を用いて被加工物に塑性加工を繰り返し行う加工装置による加工精度の判定方法は、塑性加工中に工具にかかる荷重の時間による変化、または工具が移動する距離による変化を示す荷重曲線を取得するステップと、塑性加工中に被加工物に工具が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップと、取得された荷重曲線および音波形に基づいて特徴量を算出するステップと、加工精度を判定する判定モデルに、荷重曲線および音波形から算出された特徴量を入力して、加工精度を示す指標の判定値を出力させるステップとを含む。判定モデルは、加工精度を示す指標の測定値と、測定値を測定した加工時に取得される荷重曲線および音波形から算出された特徴量とに基づいて、機械学習により生成されている。
【選択図】図9
【解決手段】
工具を用いて被加工物に塑性加工を繰り返し行う加工装置による加工精度の判定方法は、塑性加工中に工具にかかる荷重の時間による変化、または工具が移動する距離による変化を示す荷重曲線を取得するステップと、塑性加工中に被加工物に工具が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップと、取得された荷重曲線および音波形に基づいて特徴量を算出するステップと、加工精度を判定する判定モデルに、荷重曲線および音波形から算出された特徴量を入力して、加工精度を示す指標の判定値を出力させるステップとを含む。判定モデルは、加工精度を示す指標の測定値と、測定値を測定した加工時に取得される荷重曲線および音波形から算出された特徴量とに基づいて、機械学習により生成されている。
【選択図】図9
Description
本開示は、塑性加工による加工精度の判定方法、および加工精度を判定する判定モデルの学習方法に関する。
プレス加工等の塑性加工において、工作機械で使用される工具は、繰り返し使用することによって摩耗が進行すると、ワーク(被加工物)を加工する加工精度が悪化する。そして、所定の加工精度が維持できなくなると、その工具が寿命に至る。例えば工具が寿命に至る前に新たな工具に交換するなどの対応を行うために、ワークの加工精度を把握して、工具寿命の推定に利用可能にする技術が検討されている。
また、特許文献1は、プレス装置におけるワークを押さえるためのパッドを支持する支持摺動部材の往復動毎に、検知センサにより支持摺動部材の状態を検知し、パッドの支持異常が生じているか否かを判定する異常判定装置を開示している。異常判定装置は、検知センサにより、支持摺動部材からプレス装置の上型にかかる圧力、あるいはプレス装置が作動中の音等を検知して、圧力が所定圧力を超えるか否か、音が所定周波数であるか否か等によって、パッドの支持が正常か異常かを判定する。
本開示は、塑性加工による加工精度の判定精度を向上させた加工精度の判定方法、および判定モデルの学習方法を提供する。
本開示の一態様に係る加工精度の判定方法は、工具を用いて被加工物に塑性加工を繰り返し行う加工装置による加工精度の判定方法である。本判定方法は、塑性加工中に工具にかかる荷重の時間による変化、または工具が移動する距離による変化を示す荷重曲線を取得するステップと、塑性加工中に被加工物に工具が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップと、取得された荷重曲線および音波形に基づいて特徴量を算出するステップと、加工精度を判定する判定モデルに、荷重曲線および音波形から算出された特徴量を入力して、加工精度を示す指標の判定値を出力させるステップと、を含む。判定モデルは、加工精度を示す指標の測定値と、測定値を測定した加工時に取得される荷重曲線および音波形から算出された特徴量とに基づいて、機械学習により生成されている。
本開示の一態様に係る判定モデルの学習方法は、工具を用いて被加工物の塑性加工を繰り返し行う加工装置による加工精度を判定する判定モデルの学習方法である。本学習方法は、塑性加工毎に工具にかかる荷重の時間による変化、または工具が移動する距離による変化を示す荷重曲線を取得するステップと、塑性加工毎に被加工物に工具が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップと、塑性加工毎の荷重曲線および音波形に基づいて特徴量を算出するステップと、塑性加工毎に加工精度を示す指標の測定値を取得するステップと、塑性加工毎の荷重曲線および音波形から算出された特徴量、および塑性加工毎の加工精度の測定値に基づいて、判定モデルを機械学習により生成するステップとを含む。
本開示によると、塑性加工による加工精度の判定精度を向上させた加工精度の判定方法、および判定モデルの学習方法を提供することができる。
(本開示に至った経緯)
工作機械で使用される工具は、加工を繰り返すことにより摩耗し、工具にかかる負荷荷重を測定した荷重を示す荷重波形が工具摩耗とともに徐々に変化する。このような工具摩耗とともに変化する荷重波形を入力データとして、機械学習などを用いた波形の学習により、例えば主に波形の形状から加工時に異常が生じる際の特徴を見出すことで、異常な状態を判定する研究等が行われ始めている。
工作機械で使用される工具は、加工を繰り返すことにより摩耗し、工具にかかる負荷荷重を測定した荷重を示す荷重波形が工具摩耗とともに徐々に変化する。このような工具摩耗とともに変化する荷重波形を入力データとして、機械学習などを用いた波形の学習により、例えば主に波形の形状から加工時に異常が生じる際の特徴を見出すことで、異常な状態を判定する研究等が行われ始めている。
例えば、特許文献1に記載の異常判定装置のように、工具にかかる単位面積あたりの荷重すなわち圧力、および加工時の音といった加工状態を示す情報として、プレス加工に関する物理量を取得し、異常を判定する方法が検討されている。そこで、例えばプレス加工または切断加工等の塑性加工について、こうした工具への荷重および加工時の音といった情報を入力データとして使用して、判明している加工状態との関係に基づき機械学習による学習器を構築することが考えられる。この場合、加工状態を評価した評価結果を導出することで、加工時の異常を判定する方法が考えられる。
しかし、特に、特許文献1に記載されるような音を取得するデータ解析では、周波数成分を分析して周波数の違いによって正常と異常の状態を区別する解析に留まっている。このため、当該解析では異常判定は可能であっても、加工を繰り返す中での工具寿命に関連する状態(例えば、加工後のワークのバリ高さ、あるいは工具の摩耗量などの加工精度)を予測することは実質的に困難であるという問題があった。
本発明者らは、従来技術では工具寿命に関連する加工精度を精度良く予測し難いという問題を解決するべく鋭意研究を重ね、工具にかかる荷重および加工点近傍で発生する音に関する情報と、ワークの加工精度を示す指標であるバリ高さまたは工具の摩耗量との相関性を見出した。そして、本発明者らは、以下に説明するように、当該情報からバリの高さまたは工具の摩耗量を判定する判定モデルを構築し、その判定モデルを用いることで、加工精度の判定精度を向上でき、ひいては工具寿命を推定し得ることを見出し、本開示に至った。
以下、適宜図面を参照しながら、本開示にかかる実施形態を詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、発明者は、当業者が本開示を十分に理解するために添付図面および以下の説明を提供するのであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することを意図するものではない。
(実施の形態1)
実施の形態1では、本開示における加工精度の判定方法、及び判定モデルの学習方法を用いる一例として、塑性加工のうちの、特に被加工物を工具により打ち抜く打抜き加工における加工精度を判定するための判定システムを説明する。
1.構成
本実施形態の判定システムは、加工精度を判定するための判定モデルを機械学習により生成する判定モデル生成装置100と、生成された判定モデルにより加工精度を判定する判定装置200と、打抜き加工を行う加工装置300とを含む。図1A~図1Cを参照して、本実施形態にかかる判定モデル生成装置100、判定装置200、および加工装置300を説明する。
実施の形態1では、本開示における加工精度の判定方法、及び判定モデルの学習方法を用いる一例として、塑性加工のうちの、特に被加工物を工具により打ち抜く打抜き加工における加工精度を判定するための判定システムを説明する。
1.構成
本実施形態の判定システムは、加工精度を判定するための判定モデルを機械学習により生成する判定モデル生成装置100と、生成された判定モデルにより加工精度を判定する判定装置200と、打抜き加工を行う加工装置300とを含む。図1A~図1Cを参照して、本実施形態にかかる判定モデル生成装置100、判定装置200、および加工装置300を説明する。
図1Aは、実施の形態1にかかる判定モデル生成装置100の構成例を示すブロック図である。図1Bは、実施の形態1にかかる判定装置200の構成例を示すブロック図である。図1Cは、加工装置300の構成例を示すブロック図である。本実施形態の判定システムにおいて、各装置100,200,300が、例えば同一の工場内にまとめて設置されていてもよく、または2カ所以上の敷地内に分散して設置されていてもよい。判定モデル生成装置100と判定装置200とは一体化されていてもよい。
判定モデル生成装置100、判定装置200、および加工装置300は、有線または無線で互いに通信可能に接続されている。通信は、インターネット等の公衆回線および/または専用回線を用いて行われ得る。
1-1,判定モデル生成装置の構成
図1Aに示す本実施形態の判定モデル生成装置100は、例えば図1Cに示す加工装置300による加工精度として、加工後に被加工物に生じるバリの高さ、すなわち当該加工における設計寸法と、実際に加工された被加工物の寸法とのズレ量を判定するための判定モデルを生成する装置である。判定モデルは、加工時に工具にかかる荷重および発生する音に関する特徴量に基づいてバリ高さを判定するための、各種の係数及びプログラム等を含む。特徴量は、例えば後述するように、加工装置300において加工時に工具にかかる荷重の時間変化を示す荷重曲線および発生する音の時間変化を示す音波形から算出される。
図1Aに示す本実施形態の判定モデル生成装置100は、例えば図1Cに示す加工装置300による加工精度として、加工後に被加工物に生じるバリの高さ、すなわち当該加工における設計寸法と、実際に加工された被加工物の寸法とのズレ量を判定するための判定モデルを生成する装置である。判定モデルは、加工時に工具にかかる荷重および発生する音に関する特徴量に基づいてバリ高さを判定するための、各種の係数及びプログラム等を含む。特徴量は、例えば後述するように、加工装置300において加工時に工具にかかる荷重の時間変化を示す荷重曲線および発生する音の時間変化を示す音波形から算出される。
判定モデル生成装置100は、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)またはワークステーション等のコンピュータシステムを用いて構築することができる。図1Aの判定モデル生成装置100は、情報取得部11と、判定モデル生成部12と、記憶部13と、を備える。
情報取得部11は、例えば、IEEE802.11、Bluetooth(登録商標)、4Gまたは5G等の各種の通信規格に準拠して通信を行う回路である。情報取得部11は、例えばインターネット等の通信ネットワークに接続可能である。情報取得部11は、イーサネット(登録商標)等の規格に従って有線通信を行ってもよいし、通信ネットワークを介さずに他の機器と通信可能であってもよい。情報取得部11は、他の機器等に各種のデータ等を出力してもよい。
情報取得部11は、加工装置300の工具を使用して繰り返し加工することにより工具が寿命に至るまでの正常な加工と判断された加工毎に、打抜き後の被加工物(「ワーク」ともいう)の寸法から算出されるバリ高さと、音波形および荷重曲線とのデータを取得する。音波形および荷重曲線は、加工装置300から、加工装置300のセンサ34(後述)による検出結果に基づいて取得される。バリ高さは、例えば光学式の測定器等を用いて加工後のワークの外形寸法を測定することで、予め設定した設計寸法からの、測定された外形寸法のズレ量として算出される。バリ高さの算出方法について詳細は後述する
判定モデル生成部12は、例えばマイコン、CPU、MPU、GPU、DSP、FPGA、ASIC等の1つまたは複数のプロセッサで構成される演算回路である。判定モデル生成部12は、例えばハードウェアのみで判定モデル生成装置100の機能を構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより上記機能を実現してもよい。
判定モデル生成部12は、例えば工具摩耗を伴う正常な加工時の荷重曲線および音波形から、所定の時間区間における荷重の変化、および音の大きさの変化に基づいて、加工毎の特徴量を算出する。また、判定モデル生成部12は、例えば測定器等によるワークの測定結果から、各加工後のワークのバリ高さを算出して、加工毎の特徴量とバリ高さとを対応付けた訓練データに基づき、加工精度を判定するための判定モデルを機械学習により生成する。荷重曲線、音波形およびバリ高さ、並びに工具寿命の関係性については、後述する。
記憶部13は、例えばハードディスクドライブ(HDD)のような磁気記憶装置、ソリッドステートドライブ(SSD)のような半導体記憶装置、または光ディスクドライブのような光学的記憶装置で構成される。記憶部13は、DRAMまたはSRAM等のRAMにより構成される一時的な記憶素子を備えてもよく、判定モデル生成部12の内部メモリとして機能してもよい。記憶部13は、判定モデル生成部12で生成された判定モデルを記憶する。記憶部13は、判定モデル生成部12等により実行されて判定モデル生成装置100の各種機能を実現するプログラムを格納してもよい。当該プログラムは、外部からインターネット等を介して提供されてもよく、情報取得部11により取得されてもよい。
1-2.判定装置の構成
図1Bに示す判定装置200は、図1Aの判定モデル生成装置100で生成された判定モデルにより、加工装置300による加工精度を判定する装置である。判定装置200は、例えば、PCまたはワークステーション等のコンピュータシステムを用いて構築することができる。図1Bの判定装置200は、情報取得部21と、判定部22と、記憶部23と、を備える。
図1Bに示す判定装置200は、図1Aの判定モデル生成装置100で生成された判定モデルにより、加工装置300による加工精度を判定する装置である。判定装置200は、例えば、PCまたはワークステーション等のコンピュータシステムを用いて構築することができる。図1Bの判定装置200は、情報取得部21と、判定部22と、記憶部23と、を備える。
情報取得部21は、例えば、判定モデル生成装置100の情報取得部11と同様に各種の通信規格に準拠して通信を行う回路である。情報取得部11は、例えば通信ネットワークに接続可能である。情報取得部11は、有線通信を行ってもよく、通信ネットワークを介さずに他の機器と通信可能であってもよい。情報取得部11は、他の機器等に各種のデータ等を出力してもよく、例えば判定部22による判定結果を出力する出力インタフェースを構成してもよい。
情報取得部21は、例えば判定モデル生成装置100から、生成された判定モデルを取得する。また、情報取得部21は、例えば加工装置300から、後述のセンサ34による検出結果に基づき、加工装置300による加工中の荷重曲線および音波形を取得する。
判定部22は、例えばマイコン、CPU、MPU、GPU、DSP、FPGA、ASIC等の1つまたは複数のプロセッサで構成される演算回路である。判定部22は、例えばハードウェアのみで判定装置200の機能を構成してもよいし、ハードウェアとソフトウェアとを組み合わせることにより上記機能を実現してもよい。
判定部22は、例えば、情報取得部21により取得された加工中の荷重曲線および音波形から、各種の特徴量を算出し、算出した特徴量に基づいて、判定モデルにより、加工後ワークにおけるバリ高さを加工精度として判定する。
記憶部23は、例えばHDDのような磁気記憶装置、SSDのような半導体記憶装置、または光ディスクドライブのような光学的記憶装置で構成される。記憶部23は、DRAMまたはSRAM等のRAMにより構成される一時的な記憶素子を備えてもよく、判定部22の内部メモリとして機能してもよい。記憶部23は、判定モデル生成装置100により生成されて、情報取得部21を介して取得された判定モデルを記憶する。記憶部23は、判定部22等により実行されて判定装置200の各種機能を実現するプログラムを格納してもよい。当該プログラムは、外部からインターネット等を介して提供されてもよく、情報取得部21により取得されてもよい。
1-3.加工装置の構成
図1Cに示す加工装置300は、板状の金属であるワークに荷重をかけて複数のワークを繰り返し加工する装置である。本実施形態では、加工装置300がパンチ31およびダイ32を有し、パンチ31およびダイ32によりワーク(すなわち被加工物)33を加工するプレス加工装置である例を説明する。
図1Cに示す加工装置300は、板状の金属であるワークに荷重をかけて複数のワークを繰り返し加工する装置である。本実施形態では、加工装置300がパンチ31およびダイ32を有し、パンチ31およびダイ32によりワーク(すなわち被加工物)33を加工するプレス加工装置である例を説明する。
加工装置300は、工具として、ダイ32と、ダイ32に対向するパンチ31とを有し、ダイ32に配置されたワーク33をパンチ31の荷重により加工する装置である。特に、本実施形態の加工装置300は、パンチ31によりワーク33を打ち抜く打抜き加工を行う。
加工装置300には、パンチ31に対する荷重、パンチの移動距離、および加工中に生じる音を取得するためのセンサ34が配置されている。センサ34としては、例えば、荷重センサ35、位置センサ36および音センサ37等が使用される。
荷重センサ35は、パンチ31に対する微小な荷重の変化を検出するために、高い感度を有することが好ましく、例えば好適には水晶圧電式センサである。
位置センサ36は、パンチ31の微小な位置の変化(すなわち移動距離)を検出するために、高い分解能を有することが好ましく、例えば好適には渦電流式センサまたは静電容量式センサである。
音センサ37は、パンチ31がワーク33に接触して作用する加工点近傍で発生する音を検出し、検出した音の時間変化を示す音波形を生成する。音センサ37は、高い感度を有することが好ましく、例えば好適にはコンデンサ式マイクロフォンセンサ、ムービングコイル式マイクロフォンセンサまたはレーザーで空気の粗密を計測するレーザー式マイクロフォンセンサである。本実施形態の音センサ37では、例えば0~80キロヘルツ(kHz)の広範な周波数成分を有する音波形が得られる。
また、加工装置300は、例えば各ワークの加工毎に測定される各種の測定結果を取得する測定部40を有する。本実施形態では、測定部40として、加工後のワークの外形寸法を測定するワーク寸法測定部38が用いられる。ワーク寸法測定部38は、例えば光学式の測定器等により自動で測定可能な構成であってもよく、外部の測定器から測定結果を受け取るための回路として構成されてもよい。
加工装置300は、さらに、例えば情報取得部11,21と同様に構成される通信部41を有する。通信部41は、判定モデル生成装置100および判定装置200等の外部機器とデータ通信を行う。通信部41は、例えばセンサ34による検出結果、および測定部40による測定結果等を、判定モデル生成装置100および判定装置200に送信する。加工装置300は、例えば記憶部13,23と同様の記憶装置および/または記憶素子(図示せず)を有してもよく、センサ34の検出結果および測定部40の測定結果等を保持してもよい。
2.動作
以上のように構成される判定システムの動作を、以下に説明する。
以上のように構成される判定システムの動作を、以下に説明する。
2-1.判定モデル生成装置の動作
本実施形態の判定システムにおける判定モデル生成装置100の動作を、図2~図9を用いて説明する。
本実施形態の判定システムにおける判定モデル生成装置100の動作を、図2~図9を用いて説明する。
判定モデル生成装置100は、加工装置300により板状のワーク33に荷重をかけてワーク33を繰り返し加工する際の加工精度を判定するための判定モデルを生成する。本実施形態の判定モデルは、工具として特に打抜き加工のためのパンチ31にかかる荷重曲線、および音波形に基づき、加工精度として、加工後のワーク33に残るバリ高さを判定する。判定モデル生成装置100は、判定モデルが、各加工において工具にかかる荷重の荷重曲線および検出される音波形に基づいて、バリ高さを判定するように、判定モデルを機械学習により学習させる。
図2は、判定モデル生成装置100の動作を例示するフローチャートである。図2のフローチャートの各処理は、例えば判定モデル生成部12により実行される。本フローチャートは、例えば判定装置200による判定前に、加工装置300において、ワーク33毎に加工を繰り返し、正常な加工と判明している各加工時のセンサ34による検出結果、および測定部40による測定結果が保持された状態で開始される。
2-1-1.荷重曲線について
まず、判定モデル生成部12は、例えば加工装置300から、情報取得部11を介して、荷重センサ35の検出結果による加工毎の荷重曲線を取得する(S11)。こうした各加工時にパンチ31にかかる荷重の時間変化を示す荷重曲線について、図3および図4を参照して説明する。以下では、荷重によりダイ32に配置されたワーク33を打抜くパンチ31が、ダイ32に向かう方向を打抜き方向(または下方)、およびダイ32から離れる方向を引抜き方向(または上方)として説明する。
まず、判定モデル生成部12は、例えば加工装置300から、情報取得部11を介して、荷重センサ35の検出結果による加工毎の荷重曲線を取得する(S11)。こうした各加工時にパンチ31にかかる荷重の時間変化を示す荷重曲線について、図3および図4を参照して説明する。以下では、荷重によりダイ32に配置されたワーク33を打抜くパンチ31が、ダイ32に向かう方向を打抜き方向(または下方)、およびダイ32から離れる方向を引抜き方向(または上方)として説明する。
図3A~図3Eは、加工装置300でワーク33を打抜き加工する工程を示す概略図である。図4は、加工装置300での打抜き加工の際の、パンチ31にかかる荷重の時間変化を示すグラフである。図4のグラフでは、縦軸が荷重(単位はニュートン(N))を示し、横軸が時間(単位はミリ秒(ms))を示す。
加工が開始されると、パンチ31がワーク33に向けて降下して、ワーク33に接触する(図3A)。図4の時点P0は、パンチ31がワーク33に接触した時点を示す。図4のグラフに示すように、パンチ31がワーク33に接触するまでは、パンチ31には、ほとんど荷重がかからない(図4の期間t1)。
パンチ31によりワーク33への打抜き加工が開始されると(図3B)、図4の期間t2に示すように、パンチ31への荷重が急激に増加する。図4の時点P1は、パンチ31により、ワーク33が切断された時点である(図3C)。ワーク33が切断されると、パンチ31にかかる荷重が「0」付近まで下がる。これは、時点P1では、ワーク33を打ち抜いて、接触していたワーク33によるパンチ31への抵抗がなくなるためである。
ワーク33を打ち抜いた後しばらくの間(図4の期間t3)、パンチ31とダイ32との干渉、またはワーク33の材料による外乱要素などにより、パンチ31に荷重がかかる。例えば、パンチ31とダイ32との傾きにより、パンチ31とダイ32とが接触してパンチ31に荷重がかかることがある。あるいは、切断後のワーク33がパンチ31とダイ32との間に引き込まれることにより、ワーク33のうちの打ち抜かれずに残った残ワーク50と、パンチ31とが干渉し、パンチ31に荷重がかかることがある(図3D)。あるいは、切断後にパンチ31の下方に落ちる抜き落としワーク51が、ダイ32に設けられたガイドに沿って落下する過程で引っ掛かるなどして留まることにより、パンチ31に荷重がかかることがある(図3E)。
図4に示すように、ワーク33を打ち抜く1回の加工においてパンチ31にかかる荷重は時間とともに変化する。さらに、こうした加工を繰り返すことにより、パンチ31が摩耗してくると、各加工中にパンチ31にかかる荷重は、加工回数とともに増加する傾向が見られる。図5Aは、パンチ31の使用を開始してから1万ショット目の打抜き時の荷重曲線を例示する。1ショットは、パンチ31による1回の打抜き加工に対応する動作を示す。図5Bは、パンチ31の使用を開始してから100万ショット目の打抜き時の荷重曲線を例示する。
図5Aの例よりも加工を繰り返した図5Bの例において、打抜き時の最大荷重が大きくなっている。これは、加工を繰り返してパンチ31が摩耗することで、より大きな荷重がパンチ31にかかるためである。さらに、図5Aおよび図5Bの各例を比較すると、加工を繰り返すことで、打抜き後の荷重も大きくなっている。これは、パンチ31の摩耗により、打ち抜かれたワーク33に残るバリが増加して、パンチ31と干渉することで、パンチ31にかかる荷重が大きくなるためである。このように加工を繰り返す際に、加工毎の荷重の時間変化による荷重曲線と、パンチ31などの工具の摩耗、あるいは工具の摩耗に応じたバリ高さとは、関連して変化し得る。
そこで、本実施形態の判定モデル生成装置100は、加工毎の荷重曲線に基づいて、バリ高さの判定モデルに用いる特徴量を算出する。特徴量を算出する処理(図2のS13)については後述する。
2-1-2.音波形について
さらに図2のフローチャートにおいて、判定モデル生成部12は、例えば加工装置300から、情報取得部11を介して、音センサ37の検出結果による加工毎の音波形を取得する(S12)。こうした各加工時に、加工装置300により加工点近傍において検出される音波形について、図6A~図6Cおよび図7A~図7Bを参照して説明する。
さらに図2のフローチャートにおいて、判定モデル生成部12は、例えば加工装置300から、情報取得部11を介して、音センサ37の検出結果による加工毎の音波形を取得する(S12)。こうした各加工時に、加工装置300により加工点近傍において検出される音波形について、図6A~図6Cおよび図7A~図7Bを参照して説明する。
図6A~図6Cは、加工装置300でパンチ31を引抜き動作する工程を示す概略図である。パンチ31の引抜き動作は、1ショットの打抜き加工の中で、図3A~図3Eに例示する打抜き時、すなわちワーク33を打ち抜く工程の後に行われる。具体的に、パンチ31がワーク33を打ち抜いて下死点に到達した後(図6A)、パンチ31の引抜き動作が開始され、上死点に向かってパンチ31が上昇する。
加工装置300では、1ショットの期間において、パンチ31は、上下方向の位置が正弦波状に変化するように動作する。下死点は、このようなパンチ31の動作において、パンチ31が最も降下して、上昇を開始するまで停止する位置である。反対に、上死点は、パンチ31が最も上昇して、降下を開始するまで停止する位置である。
パンチ31の引抜き動作の際、残ワーク50がパンチ31の側面に干渉しながらパンチ31が上昇する(図6B)。諸条件により、残ワーク50は、一部のみがパンチ31と干渉する場合がある一方、パンチ31の周長方向の全周にわたって干渉する場合もあり、打抜き加工の1ショットごとに干渉の状態は変わり得る。
上記の諸条件の場合に共通して一般的にみられる現象としては、工具の摩耗が進行するほど、すなわち工具の摩耗量が大きいほど、ワーク33の打抜き加工は、せん断による切断ではなく破断によって引きちぎる切断に移行する。このため、加工装置300による加工を繰り返すことで、パンチ31等の工具が、打抜き時にワーク33を引き延ばす量(あるいは引っ張り込む量)が増える。よって、加工を繰り返してショット数が増えるほど、残ワーク50とパンチ31との干渉範囲は広がると考えられる。
パンチ31の引抜き動作時に検出された音波形の一例を図7Aに示す。図7Aは、加工装置300での引抜き動作の際に、加工点近傍において検出される音波形の概略図である。図7Aの横軸は、例えば1ショットの打抜き加工における引抜き動作を開始してからの経過時間(単位はミリ秒(msec))を示し、縦軸は音センサ37により検出された音の大きさを示す。音の大きさは、例えば音圧(単位はパスカル(Pa)またはデシベル(dB))または音の強さ(単位はワット毎平方メートル(W/m2))であり、いずれで測定されても同様の音波形を得ることができる。
図7Aに示す期間r1は、図6Aに示すように、パンチ31が下死点で停止する期間に対応する。図7Aの期間r2は、図6Bに示すようにパンチ31が上昇して残ワーク50と干渉する期間に対応する。また、図7Aの期間r3は、図6Cに示すようにパンチ31と残ワーク50との干渉が解消して、さらにパンチ31が上昇する期間に対応する。図7Aの音波形では、期間r2において、音波形が特に明確に検出されている。
引抜き動作に応じた期間では、図7Aに例示するように期間r2において、音波形の振幅の最大値60が算出できる。図7Bは、加工装置300において各ショットで検出される音波形の最大値60が、ショット数により変化する傾向を示す概略図である。図7Bの横軸はショット数を示し、縦軸は音波形の最大値を示す。図7Bでは、図6A~図6Cに示すようなパンチ31の引抜き時について、音波形の最大値60のショット数による変化を実線61で示し、比較のため、図3A~図3Eに例示するような打抜き時について、音波形の最大値のショット数による変化を破線62で示す。
図7Bの破線62に例示するように、打抜き時には、ショット数が進むにつれて、音波形は、最大値が減少傾向を示すため検知しにくくなる。一方、引抜き時には、実線61に例示するように、ショット数が進むについて、音波形は、振幅の最大値が増加傾向を示すため検出しやすくなる。このため、打抜き加工を繰り返した際に、引抜き時には、打抜き時よりも音波形が高感度に検出され得る。
なお、図7Aの期間r2に音波形が特に明確に検出される主な原因として、残ワーク50とパンチ31とが干渉することで、残ワーク50とパンチ31のすき間がシール(すなわち密閉)され、パンチ31の下部にある空間の空気の圧力が急速に変動することが考えられる。上記すき間のシール性が高まって残ワーク50とパンチ31との物理的な干渉から生じる音も存在するが、例えば工場の騒音環境下においても作業者が認識できるような大きな音が生じることから、上述した空気の圧力変動による音が主に検出されると考えられる。
また、上述したように、ショット数が進み、工具摩耗が進行することで、残ワーク50とパンチ31との干渉範囲が広がる原因として、残ワーク50といった、加工後のワーク33におけるバリ高さの増加が考えられる。このように、バリ高さが増加することで、残ワーク50とパンチ31とのすき間のシール性が高まり、ショット数が進むと各ショットで検出される音の大きさが増加する、という関連性が考えられる。
そこで、本実施形態の判定モデル生成装置100は、ステップS11で取得した荷重曲線に加えて、加工毎の音波形の振幅に基づいて、バリ高さの判定モデルに用いる特徴量を算出する(図2のS13)。
2-1-3.特徴量の算出
判定モデル生成装置100の判定モデル生成部12は、上記のような加工毎の荷重曲線及び音波形(S11,S12)に基づいて、各加工時の特徴量を算出する(S13)。まず、荷重曲線からの特徴量の算出について、図3A~図3E及び図5A~図5Bを用いて説明する。
判定モデル生成装置100の判定モデル生成部12は、上記のような加工毎の荷重曲線及び音波形(S11,S12)に基づいて、各加工時の特徴量を算出する(S13)。まず、荷重曲線からの特徴量の算出について、図3A~図3E及び図5A~図5Bを用いて説明する。
図5A及び図5Bの荷重曲線において、時間区間T0は、概ね図3A~図3Cに示すような、パンチ31がワーク33に接触してから、ワーク33を打ち抜くまでの期間に対応する。また、時間区間T1は、図3Cに示す状態の直後から図3Dに示す状態までの過程、すなわちパンチ31の側面と、打抜き後のワーク33における残ワーク50との接触により生じる負荷が、パンチ31にかかる荷重として検知される期間に対応する。
図5A及び図5Bに例示するように、打抜き時の荷重曲線において、時間区間T0で荷重値が最大となるピーク荷重R1を経た後、荷重が急激に減少して極小値またはゼロ値以下となる時点P1が存在する。荷重曲線において、時点P1の後、時間区間T1のような再び荷重が増加して多少の変動を生じる期間を経ると、荷重値の変化が概ね平坦となる。例えば、図5A及び図5Bの時点P2は、こうした荷重値の時間変化が定常状態に達する時点を示す。時間区間T1は、時点P1を開始点、時点P2を終了点として設定される。
時点P1以降の時間区間T1では、図3Dで例示するように、パンチ31の側面が切断後の残ワーク50と干渉する可能性がある。原理的には切断直後から当該干渉による荷重が発生する。また、パンチ31の摩耗が進行するにつれて、切断後の残ワーク50がパンチ31側に引き込まれる現象が起こりやすくなる。このため、ショット数が進むにつれて、図5(A),(B)に例示するように、当該干渉による荷重は増加し得る。ただし、当該干渉による荷重は、短期的に大きく変わるというよりも、例えばパンチ31及びダイ32等の金型の構成に応じて、概ね数千から数十万ショットの中期的なスパンで変化する傾向を示す。
図2のステップS13において、判定モデル生成部12は、ステップS11で取得した各加工時の荷重曲線における荷重値に基づいて、時点P1,P2を決定する。時点P2の決定に関して、例えば、連続する時刻間で荷重値の変動が所定量以下である期間が、所定期間に亘り続く場合に、荷重値の時間変化が定常状態に達したと判断される。所定量及び所定期間は、例えば加工対象のワーク33に応じて予め設定される。所定量は、具体的な荷重値として設定されてもよいし、荷重センサ35の検出誤差等を考慮して、所定値から数パーセント程度の幅を持たせて設定されてもよい。また、時点P2は、定常状態の開始時点に限らず、荷重曲線において、荷重が最初に極小値になる時点P1の後、次に極小値になる時点として決定されてもよい。
判定モデル生成部12は、例えば時間区間T1における荷重の積分値(面積)を算出して、打抜き後の荷重面積53として記憶部23等に保持する(S13)。また、特徴量は、打抜き後の荷重面積53に限らず、時間区間T1における荷重の最大値R2が、打抜き後の荷重最大値52として算出されてもよい。これらの荷重曲線から算出される特徴量は、物理的な意味として、打抜き後の時間区間T1において、パンチ31の側面と残ワーク50のすき間がある程度のレベルで埋められた状態で、パンチ31にかかる圧力の大きさを反映していると考えられる。
さらに、判定モデル生成部12は、例えば図7Aに示すような音波形の振幅に基づいて、音波形の振幅の最大値60を算出し、引抜き時の音波形の最大値63として記憶部13等に保持する(S13)。
2-1-4.バリ高さの算出
次に、判定モデル生成部12は、例えば加工装置300から、情報取得部11を介して、測定部40のワーク寸法測定部38による各加工時の測定値を取得し、取得した測定値に基づいて、各加工時のバリ高さを算出する(S14)。こうした測定値及びバリ高さを、図8A及び図8Bを用いて説明する。図8Aは、加工装置300によりワークを打ち抜いた際の、ワークの打抜き形状を示す概略図である。図8Bは、ワークの打抜き形状からの、バリ高さの算出方法を説明するための概略図である。
次に、判定モデル生成部12は、例えば加工装置300から、情報取得部11を介して、測定部40のワーク寸法測定部38による各加工時の測定値を取得し、取得した測定値に基づいて、各加工時のバリ高さを算出する(S14)。こうした測定値及びバリ高さを、図8A及び図8Bを用いて説明する。図8Aは、加工装置300によりワークを打ち抜いた際の、ワークの打抜き形状を示す概略図である。図8Bは、ワークの打抜き形状からの、バリ高さの算出方法を説明するための概略図である。
ワーク寸法測定部38は、図8Aに例示するような、一連の打抜き動作後の残ワーク50において、加工前に設定された設計寸法71(破線で図示)に対する実際のワークの打抜き寸法72(実線で図示)を測定する。各寸法71,72は、例えば打抜き方向の断面が円形のパンチ31による、円形状の打抜き形状において、半径または中心(あるいは重心)から外周上の複数の点までの距離の集合である。判定モデル生成部12は、例えば設計寸法71及びワークの打抜き寸法72の各々について、打抜き形状の周長方向の全周にわたる平均値を算出する。図8Bは、周長方向にわたる設計寸法71及び打抜き寸法72の各平均値を例示する。判定モデル生成部12は、例えば設計寸法71及び打抜き寸法72の各平均値の差分を、バリ高さ73として算出する(S14)。
なお、バリ高さ73の算出では、必ずしも設計寸法71を基準としなくてもよい。例えば、パンチ31及びダイ32の工具摩耗が進行していない等、打抜き寸法72と設計寸法71との差分がほとんど生じない場合がある。この場合、例えば設計寸法71に代えて工具摩耗の初期状態で打ち抜いたワークの打抜き寸法を基準にしてもよく、初期状態の打抜き寸法と、その後のワークの打抜き寸法72との差分から、バリ高さ73が算出されてもよい。
2-1-5.判定モデルの生成
判定モデル生成部12は、ステップS13で算出した特徴量、すなわち加工毎の打抜き後の荷重面積53及び引抜き時の音波形の最大値63と、各加工後のバリ高さ73とを対応付けた訓練データに基づいて、機械学習によりバリ高さの判定モデルを生成する(S15)。ステップS15において、判定モデルは、訓練データに基づいて、各特徴量とバリ高さ73との相関性を学習するように生成される。
判定モデル生成部12は、ステップS13で算出した特徴量、すなわち加工毎の打抜き後の荷重面積53及び引抜き時の音波形の最大値63と、各加工後のバリ高さ73とを対応付けた訓練データに基づいて、機械学習によりバリ高さの判定モデルを生成する(S15)。ステップS15において、判定モデルは、訓練データに基づいて、各特徴量とバリ高さ73との相関性を学習するように生成される。
例えば、判定モデルは、次式(1)に示すように、重回帰分析のモデルとして生成される。式(1)において、F(x)がバリ高さ73、X1が打抜き後の荷重面積53、及びX2が音波形の最大値63を示す。また、A,Bは判定モデルの係数であり、機械学習によって決定される。f(・)は、例えばハイパーパラメータとして設定される関数であり、判定モデルの生成時に交差検証等で最適化されてもよい。
F(x)=A*f(X1)+B*f(X2)・・・(1)
F(x)=A*f(X1)+B*f(X2)・・・(1)
判定モデル生成部12は、判定モデルを生成すると(S15)、生成した判定モデルを、例えば情報取得部11を介して判定装置200に送信して、図2のフローチャートの処理を終了する。判定モデル生成部12は、当該判定モデルを記憶部13等に格納してもよい。
以上の処理によると、判定モデル生成装置100は、加工装置300が加工を繰り返す際の加工毎に検出される荷重曲線及び音波形を取得し(S11,S12)、所定の時間区間における荷重曲線及び音波形の変化に基づいて特徴量を算出する(S13)。判定モデル生成装置100は、さらに、各加工後のワーク寸法測定部38による測定結果を取得して、バリ高さ73を算出し(S14)、各加工時の特徴量とバリ高さ73とを対応付けた訓練データにより、学習済みのバリ高さの判定モデルを生成する(S15)。生成された判定モデルによれば、その後の加工において、荷重曲線及び音波形の各検出結果から算出される特徴量に基づいて、加工精度としてバリ高さ73を判定することができる。
例えばワーク33を打抜き加工する製造現場では、打抜き動作のショット毎に加工後のワーク33におけるバリ高さ73を測定することは、測定時間がかかる等の問題から継続的に行い難い場合がある。一方、センサ34による加工中の荷重及び音の検出は、容易にショット毎に行い得る。よって、上記のような判定モデルを機械学習により生成することで、バリ高さ73を毎ショット測定しなくても、判定モデルにより、打抜き後の荷重面積53、及び引抜き時の音波形の最大値63のショットごとの値に基づいて、各ショットの加工時でのバリ高さ73を判定することができる。また、後述するようにバリ高さ73の判定結果を用いて、工具寿命を推定することも可能である。
上記の処理では、判定モデル生成装置100が、加工装置300において保持された加工毎のセンサ34による検出結果等に基づいて、荷重曲線等を取得する(S11,S12,S14)例を説明したが、これに限らない。例えば、判定モデル生成装置100において、加工装置300からワーク33の加工毎に検出結果等を受信してもよく、所定の回数分、加工を繰り返すまで、受信された検出結果等が記憶部13に保持されてもよい。この場合、判定モデル生成部12は、記憶部13から検出結果等を読み出すことで、荷重曲線を取得してもよい。また、ステップS11~S14の処理は、加工毎の検出結果等を受信する度に実行されてもよい。
また、ステップS11,S12,S14において、荷重曲線、音波形及びバリ高さ73は、パンチ31を用いた加工の開始から当該パンチ31が寿命に至るまでのすべてのショットについて取得されてもよいし、所定の時間間隔で取得されてもよい。また、ステップS11~S14の実行順序は、図2の例に限らず、荷重曲線及び音波形の取得後に特徴量の算出(S13)が実行されれば、任意の順序で実行可能である。
また、上記のステップS14では、バリ高さ73の算出において、残ワーク50の打抜き寸法72を用いる例を説明したが、残ワーク50の打抜き寸法72に代えて、図3Dなどに例示する抜き落しワーク51の打抜き寸法を用いてバリ高さ73が算出されてもよい。
上記のステップS15では、判定モデルの入力値として、打抜き後の荷重面積53、及び引抜き時の音波形の最大値63といった特徴量を用いて、当該特徴量と出力値のバリ高さ73との相関性を学習させる例を説明したが、これに限らない。例えば、判定モデルの入力値として、上記の各特徴量に加えて、ステップS11,S12で取得した打抜き後の荷重、及び引抜き時の音波形自体をさらに用いてもよく、ディープラーニング等により、これらの入力値とバリ高さ73との相関性を判定モデルに学習させてもよい。
2-2.判定装置の動作
以上のように生成された判定モデルを用いる判定装置200の動作を、図9及び図10を用いて説明する。
以上のように生成された判定モデルを用いる判定装置200の動作を、図9及び図10を用いて説明する。
図9は、判定装置200の動作を例示するフローチャートである。図9のフローチャートの各処理は、例えば判定装置200の判定部22により実行される。本フローチャートは、判定装置200において、例えば情報取得部21により判定モデル生成装置100から受信した判定モデルを、記憶部23等に格納した状態で開始される。本フローチャートの処理は、例えば加工装置300の工具(パンチ31)によるワーク33の加工後、バリ高さ73が判明していない場合に実行される。
まず、判定部22は、例えば情報取得部21を介して、加工装置300から、荷重センサ35の検出結果による荷重曲線を取得する(S21)。また、判定部22は、例えばステップS21と同様に加工装置300から、音センサ37の検出結果による音波形を取得する(S22)。ステップS21,S22の実行順序は、図9の例に限らず、図9と逆の順序であってもよいし、並行して実行されてもよい。
次に、判定部22は、取得した荷重曲線及び音波形(S21,S22)に基づき、例えば図2のステップS13と同様に、例えば打抜き後の荷重面積53及び引抜き時の音波形の最大値63を算出する(S23)。
判定部22は、算出した各特徴量を判定モデルに入力して、加工精度としてバリ高さ73の判定値を算出させる(S24)。こうしたバリ高さ73の判定において、判定モデルは、訓練データから学習された各特徴量とバリ高さ73との相関性に基づいて、バリ高さ73の判定値を算出する。図10は、バリ高さ73の判定モデルに用いられる相関性を説明するための概略図である。
図10の各軸は、上式(1)におけるバリ高さF(x)、打抜き後の荷重面積X1及び音波形の最大値X2をそれぞれ示す。一連の打抜き加工のショット数が増加するにつれて、打抜き後の荷重面積X1(53)、および引抜き時の音波形の最大値X2(63)は時々刻々に変化する。これに応じて、工具の摩耗状態が変わり、工具の摩耗状態によりバリの状態が変わる。判定モデルによれば、こうした時々刻々変わる状況に応じたバリ高さ73を、例えば直接に測定しなくても、各状況での特徴量X1,X2に基づいて式(1)の関係から推定するように、バリ高さ73の判定値を算出することができる。
また、例えばワーク33の加工で製造される製品の仕様などに応じて、バリ高さのしきい値V1を予め設定しておくことで、判定したバリ高さ73から工具寿命を推定することもできる。例えば、算出されたバリ高さ73の判定値が、しきい値V1を上回る場合に、パンチ31が工具寿命に達したと判定し得る。なお、本稿の定義では、工具寿命は、工具摩耗の進行、あるいは製品のバリ高さの増加により、仕様範囲内の製品形状を得ることができなくなることに応じて、工具の再研磨、あるいは新品への交換等の対応が必要となる時期である。
図9に戻り、判定部22は、判定モデルによりバリ高さ73の判定値を算出後(S24)、算出した判定値を判定結果として出力する(S25)。判定部22は、判定結果を、例えば情報取得部21を介して、外部の表示機器等に出力してもよいし、記憶部23に出力してもよい。また、判定装置200がディスプレイ等の表示部を備えてもよく、当該表示部に判定結果を出力してもよい。
以上の処理によると、判定装置200は、加工装置300から取得した加工中の荷重曲線及び音波形(S21,S22)に基づいて特徴量を算出し(S23)、判定モデルにより、特徴量からバリ高さ73の判定値を算出する(S24)。そして、算出したバリ高さ73の判定値が、加工精度の判定結果として出力される(S25)。これにより、例えば加工後に特に測定等を行わなくても、打抜き後の荷重面積53及び引抜き時の音波形の最大値63といった特徴量に基づいて、バリ高さ73を判定することで、工具(パンチ31等)の摩耗状態に応じた加工精度の判定結果が得られる。
また、例えば上記の各特徴量を用いることで、バリ高さ73といった加工精度を精度良く判定することができる。この理由として、特徴量における荷重面積53すなわち荷重波形の積分値は、残ワーク50によりパンチ31の側面にかかる圧力の大きさを反映し得る。また、特徴量における音波形の最大値63すなわち音の大きさは、残ワーク50とパンチ31の側面との接触面積の大きさ、またはシール性を反映し得る。本実施形態の判定システムでは、判定モデルは、少なくとも当該2種類のパラメータを入力値とすることで、例えば加工中のパンチ31への荷重及び音波形と、バリ高さ73との相関を学習し易くなり、バリ高さ73の判定精度を向上できると考えられる。
3.効果等
以上のように、本実施形態において、判定装置200の動作(S21~S25)によると、パンチ31(工具の一例)を用いてワーク33(被加工物の一例)に打抜き加工(塑性加工の一例)を繰り返し行う加工装置300による加工精度の判定方法が提供される。本判定方法は、打抜き加工中にパンチ31にかかる荷重の時間による変化を示す荷重曲線を取得するステップ(S21)と、打抜き加工中にワーク33にパンチ31が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップ(S22)と、取得された荷重曲線および音波形に基づいて特徴量を算出するステップ(S23)と、加工精度を判定する判定モデルに、荷重曲線および音波形から算出された特徴量を入力して、加工精度を示す指標の一例であるバリ高さ73の判定値を出力させるステップ(S24)と、を含む。判定モデルは、バリ高さ73の測定値と、当該測定値を測定した加工時に取得される荷重曲線および音波形から算出された特徴量とに基づいて、機械学習により生成されている(S11~S15)。
以上のように、本実施形態において、判定装置200の動作(S21~S25)によると、パンチ31(工具の一例)を用いてワーク33(被加工物の一例)に打抜き加工(塑性加工の一例)を繰り返し行う加工装置300による加工精度の判定方法が提供される。本判定方法は、打抜き加工中にパンチ31にかかる荷重の時間による変化を示す荷重曲線を取得するステップ(S21)と、打抜き加工中にワーク33にパンチ31が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップ(S22)と、取得された荷重曲線および音波形に基づいて特徴量を算出するステップ(S23)と、加工精度を判定する判定モデルに、荷重曲線および音波形から算出された特徴量を入力して、加工精度を示す指標の一例であるバリ高さ73の判定値を出力させるステップ(S24)と、を含む。判定モデルは、バリ高さ73の測定値と、当該測定値を測定した加工時に取得される荷重曲線および音波形から算出された特徴量とに基づいて、機械学習により生成されている(S11~S15)。
以上の判定方法によれば、加工中の荷重曲線及び音波形から算出される特徴量(S21~S23)に基づいて、加工精度としてバリ高さ73が判定される(S24)。例えば、打抜き加工を繰り返す際に、加工毎の荷重曲線及び音波形の変化と、パンチ31等の工具の摩耗によるバリ高さの変化とは密接に関係することから、精度良く加工精度を判定することができる。また、本判定方法によれば、例えば加工毎にバリ高さ73の測定等を行わなくても、バリ高さ73の判定結果と所定のしきい値V1との比較により加工精度の悪化を検知して、工具を交換するなど対応でき、打抜き加工を繰り返し行う上で効率良くすることができる。
本実施形態において、判定モデルは、入力値が打抜き加工中の荷重曲線および音波形から算出された特徴量であり、出力値が打抜き加工後のワーク33のバリ高さ73である。こうした判定モデルによれば、加工精度の判定結果として、バリ高さ73の判定値が算出される(S24)。
本実施形態において、特徴量を算出するステップ(S23)は、打抜き加工中の荷重曲線が示す荷重値から、打抜き加工中の時間区間T1(所定の時間区間の一例)における荷重の最大値または積分値の一例として、打抜き後の荷重最大値52または打抜き後の荷重面積53を算出することを含む。このような荷重曲線の時間区間T1における荷重値から算出される各特徴量は、例えば図5A及び図5Bに示すように、打抜き加工を繰り返してパンチ31の摩耗が進むと増加する傾向を示し、パンチ31の摩耗によるバリ高さ73の増加を反映すると考えられる。本実施形態の判定方法によれば、こうした荷重曲線の変化を反映する特徴量を用いて、バリ高さ73を精度良く判定することができる。
本実施形態における塑性加工は、ワーク33をパンチ31で打抜く打抜き加工であり、特徴量を算出するステップ(S23)は、少なくともワーク33を打抜き後の荷重曲線における荷重値に基づいて、特徴量を算出することを含む。例えば図5A及び図5Bに示すように、ワーク33の打抜き後にパンチ31にかかる荷重が、打抜き加工を繰り返すうちに変化する傾向を示すため、打抜き後の荷重値による特徴量を用いることでバリ高さ73を精度良く判定することができる。
本実施形態において、荷重曲線から特徴量を算出する所定の時間区間は、ワーク33の打抜き後に荷重曲線における荷重値が最初に極小となる時点P1から、荷重値が次に極小となる時点または荷重値の時間変化が定常状態となる時点P2までの時間区間T1である。時間区間T1によれば、例えば図3C~図3Eに示すような、パンチ31がワーク33を打抜いた直後から下死点に至るまでの荷重の変化を特徴量に反映させることができる。
本実施形態において、特徴量における打抜き後の荷重最大値52または打抜き後の荷重面積53(荷重の最大値または積分値の一例)は、パンチ31が打抜き方向において停止する下死点に達して荷重値がゼロ値になる前(例えば図5A及び図5Bに示す時点P2の前)の荷重曲線に基づいて算出される(S23)。例えば、加工装置300における金型構造の制約に起因して、または荷重センサ35の取り付けの構成上、パンチ31の打抜き方向への動作時に、パンチ31を引き抜く際より正確に荷重を検出しやすい場合がある。こうした場合であっても、パンチ31の打抜き方向の動作時にかかる荷重からの特徴量を用いて、さらに判定精度を向上させることができる。
本実施形態において、音波形は、音の大きさを示す指標として音圧または音の強さの時間変化による波形である。特徴量を算出するステップ(S23)は、音波形から、打抜き加工を繰り返す動作のうちの、打抜き加工毎の1ショット動作に対応する時間区間内の振幅の最大値63を算出することを含む。例えば打抜き加工を繰り返して工具の摩耗が進行すると、図6A~図6Cに示すような残ワーク50においてバリ高さ73が増加して、残ワーク50とパンチ31間のシール性が高まることで、主に空気の圧力変動による音の大きさが加工毎に変化すると考えられる。音波形の振幅の最大値63によれば、こうした音の大きさの変化を特徴量に反映させることができる。
本実施形態において、塑性加工は、ワーク33をパンチ31で打抜く打抜き加工である。音波形を取得するステップ(S22)は、1ショット動作のうちの、少なくともパンチ31がワーク33の打抜き後に下死点に達してから上死点に向かう引抜き動作に対応する時間区間の一例として、期間r2(図7A)における音波形を取得することを含む。例えば図7Bに示すように、引抜き動作時における音波形の振幅の最大値63は、ショット数が進むとともに増加傾向を示し、音センサ37により検出されやすくなると考えられる。これにより、例えば工具寿命の推定等に特に有用な、打抜き加工を繰り返してショット数が増加した際に、高感度に検出された音波形を用いた特徴量の算出が可能となる。
本実施形態において、判定モデル生成装置100の動作(S11~S15)によると、パンチ31(工具の一例)を用いてワーク33の打抜き加工(塑性加工の一例)を繰り返し行う加工装置300による加工精度を判定する判定モデルの学習方法が提供される。本学習方法は、打抜き加工毎にパンチ31にかかる荷重の時間による変化を示す荷重曲線を取得するステップ(S11)と、打抜き加工毎にワーク33にパンチ31が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップ(S12)と、打抜き加工毎の荷重曲線および音波形に基づいて特徴量を算出するステップ(S13)と、打抜き工毎に加工精度を示す指標の一例であるバリ高さ73の測定値を取得するステップ(S14)と、打抜き加工毎の荷重曲線および音波形から算出された特徴量、および打抜き加工毎のバリ高さ73の測定値に基づいて、判定モデルを機械学習により生成するステップ(S15)とを含む。
以上のような判定モデルの学習方法によると、加工装置300による打抜き加工の加工精度を判定する判定モデルにおいて、判定精度を向上させた学習済みの判定モデルを生成することができる。こうした学習済みの判定モデルは、例えば判定装置200による加工精度の判定に利用可能である。
(実施形態1の変形例)
実施形態1では、加工装置300の工具のうちのパンチ31にかかる荷重の変化と、発生する音の変化に基づいて、加工装置300による加工精度を判定する判定システムを説明した。荷重の変化は、パンチ31に限らず、例えば、さらにダイ32にかかる荷重の変化を検出して、加工精度の判定に用いてもよい。こうした変形例について、図11A~図11Cを用いて説明する。
実施形態1では、加工装置300の工具のうちのパンチ31にかかる荷重の変化と、発生する音の変化に基づいて、加工装置300による加工精度を判定する判定システムを説明した。荷重の変化は、パンチ31に限らず、例えば、さらにダイ32にかかる荷重の変化を検出して、加工精度の判定に用いてもよい。こうした変形例について、図11A~図11Cを用いて説明する。
図11A~図11Cは、実施形態1の変形例の判定システムを説明するための概略図である。本変形例の加工装置300において、複数の荷重センサ35が、例えば実施形態1と同様の配置に加えて、ダイ32にかかる荷重を検出するように配置される。図11A及び図11Bは、加工装置300においてダイ32を載置するダイプレート320の2か所に、荷重センサ35が配置される例を示す。図11Aはダイ32を上面視した図であり、図11Bはダイ32を側面視した断面図である。また、図11Cは、ダイプレート320の4か所に荷重センサ35が配置される例を示し、ダイ32を上面視した図である。以下では、図11Cに示すようにダイ32の近傍の4か所に荷重センサ35が配置される例を用いて説明する。
本変形では、判定モデル生成装置100及び判定装置200は、例えば各荷重センサ35の検出結果からパンチ31及びダイ32にかかる荷重の時間変化を示す荷重曲線を取得し(S11,S21)、各荷重曲線から特徴量を算出する(S13,S23)。特徴量として、例えば実施形態1のステップS13,S23における打抜き後の荷重面積53と同様に、各荷重曲線から打抜き後の荷重面積が算出される。
本変形例の判定モデル生成装置100は、例えば上述した式(1)におけるパンチ31側の打抜き後の荷重面積X1及び音波形の最大値X2に加えて、ダイ32側の4か所で検出された打抜き後の荷重面積をX3~X6として、次式の関係に基づき判定モデルを構築する。次式において、F(X)がバリ高さ、A~Fが係数を示す。
F(X)=A*f(X1)
+B*f(X2)
+C*f(X3)
+D*f(X4)
+E*f(X5)
+F*f(X6)
F(X)=A*f(X1)
+B*f(X2)
+C*f(X3)
+D*f(X4)
+E*f(X5)
+F*f(X6)
また、本変形例では、ダイ側の4つの荷重センサ35の各検出結果に基づいて打抜き後の荷重面積をそれぞれ算出後、各算出値の平均値が特徴量に用いられてもよい。例えば式(1)における特徴量X1,X2に加えて、こうした平均値の荷重面積をX30として、次式の関係に基づき判定モデルが構築されてもよい。
F(X)=A*f(X1)
+B*f(X2)
+C*f(X30)
以上のような各判定モデルによっても、判定装置200は、例えば実施形態1と同様に、加工精度としてバリ高さ73の判定を行うことができる。
F(X)=A*f(X1)
+B*f(X2)
+C*f(X30)
以上のような各判定モデルによっても、判定装置200は、例えば実施形態1と同様に、加工精度としてバリ高さ73の判定を行うことができる。
以上のように、本実施形態における加工精度の判定方法、及び判定モデルの学習方法は、パンチ31に限らずダイ32等の工具を用いた加工精度の判定に適用可能である。
(実施形態2)
実施形態1では、加工精度として、パンチ31等の工具の摩耗に応じてワーク33の加工後に形成される、バリ高さを判定する判定システムを説明した。実施形態2では、加工精度として工具の摩耗量を判定する判定システムを説明する。実施形態1に係る判定システムと同様の構成、動作の説明は適宜、省略する。
実施形態1では、加工精度として、パンチ31等の工具の摩耗に応じてワーク33の加工後に形成される、バリ高さを判定する判定システムを説明した。実施形態2では、加工精度として工具の摩耗量を判定する判定システムを説明する。実施形態1に係る判定システムと同様の構成、動作の説明は適宜、省略する。
図12は、実施形態2の判定システムおける加工装置300の構成例を示す図である。本実施形態の加工装置300は、測定部40において、例えば実施形態1のワーク寸法測定部38に代え、工具摩耗量測定部39を備える。工具摩耗量測定部39は、例えば、対象物にレーザー光を照射して、その反射光を用いて対象物の形状を測定する光学系による形状測定器である。
図13A及び図13Bは、本実施形態において判定される工具摩耗量を説明するための概略図である。本実施形態の判定システムは、例えばパンチ31の使用開始前の寸法を基準に、打抜き加工のショットを繰り返した際の、各加工後のパンチ31の寸法との差分を工具摩耗量80として判定する。
図13Aは略円筒形状のパンチ31の側面、及び図13Bはパンチ31の天面(すなわちワーク33に接触する側)をそれぞれ模式的に示す。本実施形態では、例えば、図13Aに示す測定箇所80aの測定結果と使用開始前の基準寸法との差分を天面摩耗量、及び測定箇所80bの測定結果と基準寸法との差分を側面摩耗量という。工具摩耗量80は、例えばこうした天面摩耗量及び側面摩耗量の両方を含む。
本実施形態の判定モデル生成装置100は、例えば図3のステップS14において、バリ高さ73に代えて、工具摩耗量測定部39による各測定箇所80a,80bの測定結果から、天面摩耗量及び側面摩耗量を算出する。バリ高さ73はパンチ31の摩耗に伴い増加傾向を有することから、こうした工具摩耗量80と、ステップS13で荷重面積及び音波形から算出される各特徴量とは、図10に示すようなバリ高さ73と各特徴量との関係と同様の相関において変化すると考えられる。
そこで、本実施形態の判定モデル生成装置100は、加工毎の各特徴量と測定結果による工具摩耗量80とを対応付けた訓練データに基づき、例えば実施形態1のステップS15と同様の処理により、工具摩耗量80の判定モデルを生成する。例えば上述した式(1)におけるF(x)を、バリ高さ73に代えて、工具摩耗量80のうちの天面摩耗量または側面摩耗量とする関係により、2つの判定モデルが生成される。あるいは、天面摩耗量及び側面摩耗量を1つにまとめて(例えば各摩耗量の平均値を工具摩耗量80として)、1つの判定モデルが生成されてもよい。
本実施形態の判定装置200は、例えば上記のように生成された工具摩耗量80の判定モデルにより、実施形態1の図9と同様の処理において、荷重曲線及び音波形からの特徴量に基づき、加工精度として工具摩耗量80を判定する(S24)。また、例えばバリ高さのしきい値V1に代えて、工具摩耗量のしきい値V2を予め設定しておくことで、判定された工具摩耗量80から工具寿命を推定することもできる。
以上のように、本実施形態において、判定モデルは、入力値が打抜き加工(塑性加工の一例)中の荷重曲線および音波形から算出された特徴量(S13,S23)であり、出力値が打抜き加工後の工具摩耗量80、すなわちパンチ31(工具の一例)の摩耗量である。本実施形態の判定モデルによれば、加工装置300による加工精度として、工具摩耗量80を判定することができる。判定モデルは上記の例に限らず、例えばニューラルネットワーク等を用いて複数の目的変数を予測可能な1つの回帰モデルにより、天面摩耗量及び側面摩耗量を判定するように構築されてもよい。
(他の実施形態)
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記の実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記の各実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
以上のように、本出願において開示する技術の例示として、上記の実施の形態を説明した。しかしながら、本開示における技術は、これに限定されず、適宜、変更、置き換え、付加、省略などを行った実施の形態にも適用可能である。また、上記の各実施の形態で説明した各構成要素を組み合わせて、新たな実施の形態とすることも可能である。
上記の各実施形態では、判定モデルに入力する特徴量として、図3A~図3Eに例示するような打抜き時の荷重曲線(図5A,図5B参照)から、打抜き後の荷重面積53を用いる例を説明した。荷重曲線に基づく特徴量は、打抜き時の荷重曲線に限らず、例えば図10A~図10Cに示すような引抜き時の荷重曲線に基づいて算出されてもよい。こうした実施形態について、図14A及び図14Bを用いて説明する。
図14Aは、本実施形態に係る判定システムで取得されるパンチ31の引抜き時の荷重曲線を例示する図である。図14Bは、パンチ31の使用を開始してから図14Aより後のショット数における引抜き時の荷重曲線を例示する図である。例えば、図14A及び図14Bは、それぞれパンチ31の使用開始から5万ショット相当、及び100万ショット相当の加工を繰り返した加工時に取得される荷重曲線を示す。
図14A及び図14Bの荷重曲線において、パンチ31の位置が下死点となる時点P3で荷重値がゼロ値になった後、図6Bに例示するようなパンチ31の引抜き時の位置では、残ワーク50との干渉等により、再びパンチ31にかかる荷重が生じる。本実施形態では、判定モデル生成装置100及び判定装置200は、こうした引抜き時の荷重が生じてから、例えばその後に荷重が減少してゼロ値になるまでの期間に亘り、例えば実施形態1のステップS13,S23と同様に荷重の積分値を算出する。
本実施形態の判定モデル生成装置100は、例えば実施形態1の式(1)における打抜き後の荷重面積X1に代えて、上述のように算出された荷重の積分値を、引抜き時の荷重面積X11として、次式の関係に基づき判定モデルを構築する。次式において、引抜き時の荷重面積X11の他は、F(x)がバリ高さ、及びX2が引抜き時の音波形の最大値を示す等、上式(1)と同様である。
F(x)=A*f(X11)+B*f(X2)
F(x)=A*f(X11)+B*f(X2)
上記のような判定モデルによっても、判定装置200は、実施形態1と同様にバリ高さ73といった加工精度の判定を行うことができる。また、荷重曲線から算出される特徴量は、荷重面積すなわち荷重の積分値に限らず、積分値の算出期間における荷重の最大値であってもよい。
以上のように、本実施形態において特徴量における荷重の最大値または積分値は、工具の一例であるパンチ31が打抜き方向において停止する下死点に達して荷重値がゼロ値になった後(例えば時点P3の後)に、パンチ31が下死点から引き抜かれる際の荷重曲線に基づいて算出される。
上記の各実施形態では、パンチ31等の工具にかかる荷重の時間変化を示す荷重曲線に基づいて、加工装置300による加工精度を判定する例を説明した。本実施形態において、各ショットの加工中の工具の移動距離に応じた荷重の変化を示す荷重曲線が用いられてもよい。例えば、加工装置300においてパンチ31は、1ショットの期間中に上下方向の位置が正弦波状に変化するように動くことから、例えば図4の荷重曲線における横軸の時間に代えて工具の移動距離による荷重の変化を示すと、時間変化による図4の荷重曲線と類似した荷重曲線が得られると考えられる。例えば移動距離は、加工装置300の位置センサ36による検出結果から算出可能である。
本実施形態の判定モデル生成装置100は、例えば図4のステップS11で時間変化による荷重曲線に代え、こうした移動距離による荷重曲線を取得する。また、判定装置200は、例えば図9のステップS21において当該荷重曲線を取得する。工具の移動距離による荷重曲線は、例えば、図4の期間t2以降で時点P1に近づく打抜き後期ほど、時間変化による図4の荷重曲線よりも波形が横軸方向に縮まるようにシフトし得るが、本実施形態では無視できる程度とみなす。この場合、例えば実施形態1のステップS13,S23と同様に、当該荷重曲線から打抜き後の荷重面積といった特徴量が算出できる。
以上のように、本実施形態に係る加工精度の判定方法は、打抜き加工(塑性加工の一例)毎にパンチ31(工具の一例)にかかる荷重の、パンチ31が移動する距離による変化を示す荷重曲線を取得するステップ(S21)を含む。また、本実施形態の判定モデルの学習方法も、例えば上記のステップS21と同様の荷重曲線を取得するステップ(S11)を含む。こうした工具の移動距離による荷重曲線からも、特徴量を算出して加工精度の判定が可能である。
上記の各実施形態では、特徴量として図7に例示するような音波形の振幅の最大値63を算出する(S13,S23)例を説明した。本実施形態では、特徴量は、振幅の最大値63に限らず、例えば図7Aに示す期間r2における音の大きさの面積として、当該期間r2について音の大きさの絶対値を積分した値を算出して用いてもよい。この場合においても、引抜き時の音波形において、音の大きさの最大値と面積(すなわち積分値)とは、ショット数の増加に対して同様の傾向を示すことから、音の大きさの面積を特徴量としても、上記の各実施形態における最大値を特徴量とする場合と同様に加工精度の判定を行うことができる。
以上のように本実施形態において、特徴量を算出するステップ(S13,S23)は、音波形から、打抜き加工を繰り返す動作のうちの、打抜き加工毎の1ショット動作に対応する時間区間内の振幅の積分値を算出することを含む。
上記の各実施形態では、音センサ37により、0~80kHzの周波数成分を有する音波形を取得する例を説明した(S12,S22)。本実施形態では、例えば特徴量の算出(S13,S23)において、こうした広帯域の音波形から概ね可聴音の高音領域である2kHz以上の周波数帯を抽出した上で、抽出後の音波形の振幅から、図7Aの期間r2における最大値または積分値を算出してもよい。例えば音センサ37にローパスフィルターを付加して、音センサ37で検出した音波形を示す信号において上記周波数帯を抽出してもよい。また、音波形の信号にフーリエ変換及び逆フーリエ変換などの信号解析を行ってもよい。
本実施形態では、音波形から2kHz以上の周波数帯を抽出して特徴量の算出に用いることで、引抜き時の空気の圧力変化から生じるパンチ31の引抜き時の音をより高感度に特徴量に反映でき、さらに高精度な加工精度の判定が可能となる。一般的に加工装置300のようなプレス機等の動作音は、概ね数十Hz~1kHzの帯域が主成分である場合が多く、この帯域の周波数成分を除去してS/N比を向上させることで、空気の圧力変動等による音波形を高感度に捉えられると考えられる。
以上のように、本実施形態において、特徴量を算出するステップS3は、取得された音波形(S1)を示す信号に含まれる周波数帯域のうちの2kHz以上の範囲において、1ショット動作に対応する時間区間内の振幅の最大値または積分値を算出する。これにより、引抜き時の音波形を高感度に特徴量に反映して、さらに高精度に加工精度を判定することができる。
上記の各実施形態では、加工装置300が打抜き加工を行うプレス加工装置である例を説明したが、加工装置はこのようなプレス加工装置に限定されない。例えば、加工装置は曲げ加工または絞り加工を行う加工装置であってもよく、シャーカットを行う加工装置であってもよい。
上記の実施形態2では、加工精度として、バリ高さ73に代えて工具摩耗量80を判定する判定システムを説明した。本実施形態の判定システムは、加工精度として、バリ高さ73及び工具摩耗量80の両方を判定してもよい。
本開示は上述した実施形態に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。すなわち、当業者が適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本開示の範疇である。
(本開示の態様)
以上の説明から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。
以上の説明から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。
(第1態様)工具を用いて被加工物に塑性加工を繰り返し行う加工装置による加工精度の判定方法であって、本判定方法は、
前記塑性加工中に前記工具にかかる荷重の時間による変化、または前記工具が移動する距離による変化を示す荷重曲線を取得するステップと、
前記塑性加工中に前記被加工物に前記工具が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップと、
取得された前記荷重曲線および前記音波形に基づいて特徴量を算出するステップと、
前記加工精度を判定する判定モデルに、前記荷重曲線および前記音波形から算出された特徴量を入力して、前記加工精度を示す指標の判定値を出力させるステップと、を含み、
前記判定モデルは、前記加工精度を示す指標の測定値と、前記測定値を測定した加工時に取得される前記荷重曲線および前記音波形から算出された特徴量とに基づいて、機械学習により生成されている。
前記塑性加工中に前記工具にかかる荷重の時間による変化、または前記工具が移動する距離による変化を示す荷重曲線を取得するステップと、
前記塑性加工中に前記被加工物に前記工具が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップと、
取得された前記荷重曲線および前記音波形に基づいて特徴量を算出するステップと、
前記加工精度を判定する判定モデルに、前記荷重曲線および前記音波形から算出された特徴量を入力して、前記加工精度を示す指標の判定値を出力させるステップと、を含み、
前記判定モデルは、前記加工精度を示す指標の測定値と、前記測定値を測定した加工時に取得される前記荷重曲線および前記音波形から算出された特徴量とに基づいて、機械学習により生成されている。
(第2態様)第1態様に記載の判定方法において、
前記判定モデルは、入力値が前記塑性加工中の前記荷重曲線および前記音波形から算出された特徴量であり、出力値が前記塑性加工後の前記被加工物のバリ高さ、または前記工具の摩耗量である。
前記判定モデルは、入力値が前記塑性加工中の前記荷重曲線および前記音波形から算出された特徴量であり、出力値が前記塑性加工後の前記被加工物のバリ高さ、または前記工具の摩耗量である。
(第3態様)第1態様または第2態様に記載の判定方法において、
前記特徴量を算出するステップは、前記塑性加工中の前記荷重曲線が示す荷重値から、前記塑性加工中の所定の時間区間における荷重の最大値または積分値を算出することを含む。
前記特徴量を算出するステップは、前記塑性加工中の前記荷重曲線が示す荷重値から、前記塑性加工中の所定の時間区間における荷重の最大値または積分値を算出することを含む。
(第4態様)第3態様に記載の判定方法において、
前記塑性加工は、前記被加工物を前記工具で打抜く打抜き加工であって、
前記特徴量を算出するステップは、少なくとも前記被加工物を打抜き後の前記荷重曲線における荷重値に基づいて、前記特徴量を算出することを含む。
前記塑性加工は、前記被加工物を前記工具で打抜く打抜き加工であって、
前記特徴量を算出するステップは、少なくとも前記被加工物を打抜き後の前記荷重曲線における荷重値に基づいて、前記特徴量を算出することを含む。
(第5態様)第4態様に記載の判定方法において、
前記塑性加工は、前記被加工物を前記工具で打抜く打抜き加工であって、
前記特徴量を算出するステップは、少なくとも前記被加工物を打抜き後の前記荷重曲線における荷重値に基づいて、前記特徴量を算出することを含む。
前記塑性加工は、前記被加工物を前記工具で打抜く打抜き加工であって、
前記特徴量を算出するステップは、少なくとも前記被加工物を打抜き後の前記荷重曲線における荷重値に基づいて、前記特徴量を算出することを含む。
(第6態様)第4態様に記載の判定方法において、
前記特徴量における前記荷重の最大値または積分値は、前記工具が打抜き方向において停止する下死点に達して荷重値がゼロ値になる前の荷重曲線、または荷重値が前記ゼロ値になった後に前記工具が前記下死点から引き抜かれる際の荷重曲線に基づいて算出される。
前記特徴量における前記荷重の最大値または積分値は、前記工具が打抜き方向において停止する下死点に達して荷重値がゼロ値になる前の荷重曲線、または荷重値が前記ゼロ値になった後に前記工具が前記下死点から引き抜かれる際の荷重曲線に基づいて算出される。
(第7態様)第1態様から第6態様のいずれかに記載の判定方法において、
前記音波形は、音の大きさを示す指標として音圧または音の強さの時間変化による波形であり、
前記特徴量を算出するステップは、前記音波形から、前記塑性加工を繰り返す動作のうちの、前記塑性加工毎の1ショット動作に対応する時間区間内の振幅の最大値または積分値を算出することを含む。
前記音波形は、音の大きさを示す指標として音圧または音の強さの時間変化による波形であり、
前記特徴量を算出するステップは、前記音波形から、前記塑性加工を繰り返す動作のうちの、前記塑性加工毎の1ショット動作に対応する時間区間内の振幅の最大値または積分値を算出することを含む。
(第8態様)第7態様に記載の判定方法において、
前記各塑性加工は、前記被加工物を前記工具で打抜く打抜き加工であって、
前記音波形を取得するステップは、前記1ショット動作のうちの、少なくとも前記工具が前記被加工物の打抜き後に下死点に達してから上死点に向かう引抜き動作に対応する時間区間における前記音波形を取得することを含む。
前記各塑性加工は、前記被加工物を前記工具で打抜く打抜き加工であって、
前記音波形を取得するステップは、前記1ショット動作のうちの、少なくとも前記工具が前記被加工物の打抜き後に下死点に達してから上死点に向かう引抜き動作に対応する時間区間における前記音波形を取得することを含む。
(第9態様)第7態様または第8態様に記載の判定方法において、
前記特徴量を算出するステップは、取得された前記音波形を示す信号に含まれる周波数帯域のうちの2kHz以上の範囲において、前記1ショット動作に対応する時間区間内の振幅の最大値または積分値を算出する、
請求項7に記載の加工精度の判定方法。
前記特徴量を算出するステップは、取得された前記音波形を示す信号に含まれる周波数帯域のうちの2kHz以上の範囲において、前記1ショット動作に対応する時間区間内の振幅の最大値または積分値を算出する、
請求項7に記載の加工精度の判定方法。
(第10態様)工具を用いて被加工物の塑性加工を繰り返し行う加工装置による加工精度を判定する判定モデルの学習方法であって、本学習方法は、
前記塑性加工毎に前記工具にかかる荷重の時間による変化、または前記工具が移動する距離による変化を示す荷重曲線を取得するステップと、
前記塑性加工毎に前記被加工物に前記工具が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップと、
前記塑性加工毎の前記荷重曲線および前記音波形に基づいて特徴量を算出するステップと、
前記塑性加工毎に前記加工精度を示す指標の測定値を取得するステップと、
前記塑性加工毎の前記荷重曲線および前記音波形から算出された特徴量、および前記塑性加工毎の前記加工精度の測定値に基づいて、前記判定モデルを機械学習により生成するステップと、
を含む。
前記塑性加工毎に前記工具にかかる荷重の時間による変化、または前記工具が移動する距離による変化を示す荷重曲線を取得するステップと、
前記塑性加工毎に前記被加工物に前記工具が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップと、
前記塑性加工毎の前記荷重曲線および前記音波形に基づいて特徴量を算出するステップと、
前記塑性加工毎に前記加工精度を示す指標の測定値を取得するステップと、
前記塑性加工毎の前記荷重曲線および前記音波形から算出された特徴量、および前記塑性加工毎の前記加工精度の測定値に基づいて、前記判定モデルを機械学習により生成するステップと、
を含む。
本開示にかかる加工精度の判定方法および判定モデルの学習方法は、切断加工、曲げ加工、または絞り加工などの各種の塑性加工を行う加工装置による加工精度を判定する判定精度の向上に対して、広く適用可能である。
11 情報取得部
12 判定モデル生成部
13 記憶部
21 情報取得部
22 判定部
23 記憶部
31 パンチ
32 ダイ
33 ワーク(被加工物)
34 センサ
40 測定部
100 判定モデル生成装置
200 判定装置
300 加工装置
12 判定モデル生成部
13 記憶部
21 情報取得部
22 判定部
23 記憶部
31 パンチ
32 ダイ
33 ワーク(被加工物)
34 センサ
40 測定部
100 判定モデル生成装置
200 判定装置
300 加工装置
Claims (10)
- 工具を用いて被加工物に塑性加工を繰り返し行う加工装置による加工精度の判定方法であって、
前記塑性加工中に前記工具にかかる荷重の時間による変化、または前記工具が移動する距離による変化を示す荷重曲線を取得するステップと、
前記塑性加工中に前記被加工物に前記工具が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップと、
取得された前記荷重曲線および前記音波形に基づいて特徴量を算出するステップと、
前記加工精度を判定する判定モデルに、前記荷重曲線および前記音波形から算出された特徴量を入力して、前記加工精度を示す指標の判定値を出力させるステップと、を含み、
前記判定モデルは、前記加工精度を示す指標の測定値と、前記測定値を測定した加工時に取得される前記荷重曲線および前記音波形から算出された特徴量とに基づいて、機械学習により生成されている、
加工精度の判定方法。 - 前記判定モデルは、入力値が前記塑性加工中の前記荷重曲線および前記音波形から算出された特徴量であり、出力値が前記塑性加工後の前記被加工物のバリ高さ、または前記工具の摩耗量である、
請求項1に記載の加工精度の判定方法。 - 前記特徴量を算出するステップは、前記塑性加工中の前記荷重曲線が示す荷重値から、前記塑性加工中の所定の時間区間における荷重の最大値または積分値を算出することを含む、
請求項1に記載の加工精度の判定方法。 - 前記塑性加工は、前記被加工物を前記工具で打抜く打抜き加工であって、
前記特徴量を算出するステップは、少なくとも前記被加工物を打抜き後の前記荷重曲線における荷重値に基づいて、前記特徴量を算出することを含む
請求項3に記載の加工精度の判定方法。 - 前記所定の時間区間は、前記被加工物の打抜き後に前記荷重曲線における荷重値が最初に極小となる時点から、前記荷重値が次に極小となる時点または前記荷重値の時間変化が定常状態となる時点までの時間区間である、
請求項4に記載の加工精度の判定方法。 - 前記特徴量における前記荷重の最大値または積分値は、前記工具が打抜き方向において停止する下死点に達して荷重値がゼロ値になる前の荷重曲線、または荷重値が前記ゼロ値になった後に前記工具が前記下死点から引き抜かれる際の荷重曲線に基づいて算出される
請求項4に記載の加工精度の判定方法。 - 前記音波形は、音の大きさを示す指標として音圧または音の強さの時間変化による波形であり、
前記特徴量を算出するステップは、前記音波形から、前記塑性加工を繰り返す動作のうちの、前記塑性加工毎の1ショット動作に対応する時間区間内の振幅の最大値または積分値を算出することを含む、
請求項1に記載の加工精度の判定方法。 - 前記各塑性加工は、前記被加工物を前記工具で打抜く打抜き加工であって、
前記音波形を取得するステップは、前記1ショット動作のうちの、少なくとも前記工具が前記被加工物の打抜き後に下死点に達してから上死点に向かう引抜き動作に対応する時間区間における前記音波形を取得することを含む、
請求項7に記載の加工精度の判定方法。 - 前記特徴量を算出するステップは、取得された前記音波形を示す信号に含まれる周波数帯域のうちの2kHz以上の範囲において、前記1ショット動作に対応する時間区間内の振幅の最大値または積分値を算出する、
請求項7に記載の加工精度の判定方法。 - 工具を用いて被加工物の塑性加工を繰り返し行う加工装置による加工精度を判定する判定モデルの学習方法であって、
前記塑性加工毎に前記工具にかかる荷重の時間による変化、または前記工具が移動する距離による変化を示す荷重曲線を取得するステップと、
前記塑性加工毎に前記被加工物に前記工具が作用する加工点近傍において発生する音の大きさの時間変化を示す音波形を取得するステップと、
前記塑性加工毎の前記荷重曲線および前記音波形に基づいて特徴量を算出するステップと、
前記塑性加工毎に前記加工精度を示す指標の測定値を取得するステップと、
前記塑性加工毎の前記荷重曲線および前記音波形から算出された特徴量、および前記塑性加工毎の前記加工精度の測定値に基づいて、前記判定モデルを機械学習により生成するステップと、
を含む、判定モデルの学習方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2022195956A JP2024082184A (ja) | 2022-12-07 | 2022-12-07 | 加工精度の判定方法および判定モデルの学習方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN118558831A (zh) * | 2024-07-30 | 2024-08-30 | 张家港市品杰模塑科技有限公司 | 一种提高注塑模具的冲裁精度的方法及系统 |
| CN118681986A (zh) * | 2024-08-26 | 2024-09-24 | 浦项(辽宁)汽车配件制造有限公司 | 一种高精度钢卷冲裁尺寸偏差调整方法、系统及电子设备 |
-
2022
- 2022-12-07 JP JP2022195956A patent/JP2024082184A/ja active Pending
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN118558831A (zh) * | 2024-07-30 | 2024-08-30 | 张家港市品杰模塑科技有限公司 | 一种提高注塑模具的冲裁精度的方法及系统 |
| CN118681986A (zh) * | 2024-08-26 | 2024-09-24 | 浦项(辽宁)汽车配件制造有限公司 | 一种高精度钢卷冲裁尺寸偏差调整方法、系统及电子设备 |
| CN118681986B (zh) * | 2024-08-26 | 2024-11-15 | 浦项(辽宁)汽车配件制造有限公司 | 一种高精度钢卷冲裁尺寸偏差调整方法、系统及电子设备 |
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