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JP2024060751A - 医用診断支援装置、医用診断支援方法、およびプログラム - Google Patents

医用診断支援装置、医用診断支援方法、およびプログラム Download PDF

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JP2024060751A JP2022168228A JP2022168228A JP2024060751A JP 2024060751 A JP2024060751 A JP 2024060751A JP 2022168228 A JP2022168228 A JP 2022168228A JP 2022168228 A JP2022168228 A JP 2022168228A JP 2024060751 A JP2024060751 A JP 2024060751A
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Abstract

Figure 2024060751000001
【課題】診断結果を得るために必要な医師による手続きの実行を維持しつつ、医師による診断を支援することである。
【解決手段】実施形態の医用診断支援装置は、取得部と、分析部と、を持つ。取得部は、評価対象の診断結果に関する第1の診療データに基づく第1の参照データ、および評価対象に対する比較対象の診断結果に関する第2の診療データに基づく第2の参照データを取得する。分析部は、第1の参照データと第2の参照データとに基づいて、評価対象の診断結果に関する分析の処理を行う。第1の参照データは、評価対象の診断結果を得るためにユーザによって参照された第1のデータと、評価対象の診断結果を得るために診断支援モデルによって参照された第2のデータとを含む。第2の参照データは、比較対象の診断結果を得るためにユーザおよびユーザと異なる他のユーザの少なくとも一方によって参照された第1のデータを含む。
【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、医用診断支援装置、医用診断支援方法、およびプログラムに関する。
従来から、医師による患者の検査結果の参照の有無や参照時間に基づいて診断が適切に行われたか否かを判断する医用診断システムに関する技術が提案されている。しかしながら、従来の医用診断システムでは、診断を行う医師が事前に決めておいた特徴同士の比較を行うことによって診断が適切に行われたか否かを判断するため、個々の場合に応じた診断が行われたか否かの判断をすることは困難である。さらに、従来の医用診断システムでは、患者の診断に際して医師が適切な診療(検査)を行っているか否かを判断することも困難である。
近年、機械学習の機能が組み込まれた臨床判断支援(CDS:Clinical Decision Support)システムに関する検討や導入が進められている。臨床判断支援システムは、医師による診断を支援することによって、患者に対する正しい診断結果を得るために有用である。臨床判断支援システムに組み込まれる機械学習の機能として、例えば、AI(Artificial Intelligence:人工知能)によって学習した学習済みモデルを用いることが考えられる。しかしながら、この場合、AIによる学習済みモデルや機械学習のアルゴリズムなどに起因して、診断結果にバイアス(例えば、偏りや不公平性など)が含まれてしまうこともあり得る。そこで、臨床判断支援システムに組み込まれる機械学習の機能として、例えば、公平性配慮型機械学習を用いることにより、学習済みモデルや機械学習のアルゴリズムなどに起因するバイアスを取り除く(排除する)ことも考えられる。この場合、臨床判断支援システムによって医師を正しく支援することができ、患者に対する診断結果を正しい方向に導くことができるとなると考えられる。
しかしながら、公平性配慮型機械学習が組み込まれることによって臨床判断支援システムにより診断結果が正しい方向に導かれるようになると、例えば、医師の診断が臨床判断支援システムによる診断結果に重点が置かれるようになり(医師が臨床判断支援システムの診断結果に頼ることになり)、医師が正しい診断を行えなくなってしまうこともあり得る。つまり、公平性配慮型機械学習が組み込まれた臨床判断支援システムを用いた医師の診断結果は、必ずしも正しい診断結果であるとは言えないこともあり得る。これは、医師が正しい診断結果を導き出すまでには、患者の検査結果を正しく確認するなど、診断結果を得るために行った手続きも考慮される必要があると考えられるからである。
特開2003-296460号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題は、診断結果を得るために必要な医師による手続きの実行を維持しつつ、医師による診断を支援することである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態の医用診断支援装置は、取得部と、分析部と、を持つ。取得部は、評価対象の診断結果に関する第1の診療データに基づく第1の参照データ、および前記評価対象に対する比較対象の診断結果に関する第2の診療データに基づく第2の参照データを取得する。分析部は、前記第1の参照データと前記第2の参照データとに基づいて、前記評価対象の診断結果に関する分析の処理を行う。前記第1の参照データは、前記評価対象の診断結果を得るためにユーザによって参照された第1のデータと、前記評価対象の診断結果を得るために診断支援モデルによって参照された第2のデータとを含む。前記第2の参照データは、前記比較対象の診断結果を得るために前記ユーザおよび前記ユーザと異なる他のユーザの少なくとも一方によって参照された前記第1のデータを含む。
実施形態に係る医用診断支援装置の機能構成および使用環境の一例を示す図。 実施形態に係る医用診断支援装置が取得する参照データの情報の一例を示す図。 実施形態に係る医用診断支援装置が診断結果を分析する処理の一例を模式的に示す図。 実施形態に係る医用診断支援装置が診断結果を分析する処理の別の一例を模式的に示す図。 実施形態に係る医用診断支援装置が診断結果を分析した結果の通知方法の一例を示す図。 実施形態に係る医用診断支援装置における処理の流れの一例を示すフローチャート。
以下、図面を参照しながら、実施形態の医用診断支援装置、医用診断支援方法、およびプログラムについて説明する。医用診断支援装置は、例えば、機械学習の機能が組み込まれた臨床判断支援(CDS:Clinical Decision Support)システムが導入された医療機関において、患者を診察する医師による診断の手続きを維持しつつ、一貫性のある診断結果が得られるように、医師の診断を支援する装置である。医用診断支援装置は、例えば、医療機関のネットワークやクラウドコンピューティングシステムなどに組み込まれたサーバー装置や記憶装置などに記憶された情報を参照して、医師による患者の診断を支援する。
図1は、実施形態に係る医用診断支援装置の機能構成および使用環境の一例を示す図である。医用診断支援装置100は、例えば、患者の診療に関連する種々の情報を記憶した記憶装置である診療データベース10と、ネットワークNWを介して通信する。ネットワークは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、プロバイダ装置、無線基地局などを含む。医用診断支援装置100は、ネットワーク上のサーバー装置などによって実現されてもよい。
診療データベース10は、患者に対して行った診断結果に関する情報(データ)を記憶している。診療データベース10は、例えば、電子カルテシステムの記憶装置や、患者の検査結果、患者の検査画像、患者を問診した問診結果などのデータを記憶する記憶装置である。図1には、診療データベース10に、例えば、過去診療データと患者診療データとのデータを記憶している場合の一例を示している。過去診療データは、以前に診断した患者の診断結果に関するデータである。過去診療データには、医療機関に臨床判断支援システムが導入される以前に患者を診断した診断結果に関するデータや、臨床判断支援システムが導入された後に患者を診断した診断結果に関するデータが含まれる。患者診療データは、今回診断する患者の診断結果に関するデータである。過去診療データや患者診療データには、患者ごとに、診断した診断結果や、この診断結果を得るために医師が参照したデータなどが関連付けられている。医療機関に臨床判断支援システムが導入された後の過去診療データや患者診療データには、診断支援モデルを用いて患者を診断する臨床判断支援システムの機能によって参照されたデータなども関連付けられている。
より具体的には、過去診療データには、今回の診断する対象の患者(以下、「診断対象患者」という)とは異なる他の患者に対して診断を行った診断結果や、この診断結果を得るために医師(今回診断を行う担当医師や他の医師を含む)が参照した種々のデータなどが関連付けられている。医療機関に臨床判断支援システムが導入された後の過去診療データには、臨床判断支援システムの機能によって参照された種々のデータなども関連付けられている。過去診療データには、診断対象患者が以前に患った疾患に関しての種々のデータが関連付けられているものが含まれてもよい。この場合の診断対象患者の過去診療データは、他の患者の過去診療データであるものとして扱われる。以下の説明においては、説明を容易にするため、診断対象患者が以前に患った疾患に関する過去診療データは、他の患者の過去診療データであるものとする。担当医師は、「ユーザ」の一例であり、他の医師は、「他のユーザ」の一例である。
患者診療データには、診断対象患者に対して今回の診断を行った診断結果や、この診断結果を得るために担当医師が参照した種々のデータなどが関連付けられている。医療機関に臨床判断支援システムが導入された後の患者診療データにも、臨床判断支援システムの機能によって参照された種々のデータなども関連付けられている。
医師や臨床判断支援システムの機能が参照した種々のデータには、例えば、診断を行う前に患者を検査した検査結果や、患者の検査画像、患者を問診した問診結果などのデータ(情報)が含まれる。医師や臨床判断支援システムの機能が参照した種々のデータには、一つの検査項目や問診項目に対して、複数の検査結果や、検査画像、問診結果が含まれていてもよいし、診断に際して検査や問診が行われなかった場合には、その検査結果や、検査画像、問診結果が含まれていなくてもよい。
以下の説明においては、過去診療データや患者診療データにおいて、臨床判断支援システムの機能によって参照されたデータ、つまり、臨床判断支援システムの機能において、診断支援モデルの入力あるいは出力として用いられたデータを、診断支援モデルによって参照されたデータという。
図1では、過去診療データと患者診療データとのそれぞれが診療データベース10に記憶されている場合の一例を示しているが、過去診療データと患者診療データとにそれぞれは、別々の記憶装置(データベース)に記憶されてもよい。つまり、最終的な診断結果が確定している患者に関する過去診療データと、最終的な診断結果が確定していない(現時点では診断中である)患者に関する患者診療データとを分けて記憶しておいてもよい。
診断対象患者は、「評価対象」の一例である。過去診療データは、「第2の診療データ」の一例であり、患者診療データは、「第1の診療データ」の一例である。医師が参照したデータは、「第1のデータ」の一例であり、診断支援モデルによって参照されたデータは、「第2のデータ」の一例である。
[医用診断支援装置の構成]
医用診断支援装置100は、例えば、処理回路110を備える。処理回路110は、例えば、診療データ取得機能120や、参照データ取得機能140、分析機能160、結果通知機能180などの処理を実行する。参照データ取得機能140は、例えば、比較対象患者特定機能142や、特徴選定機能144、参照データ生成機能146などの処理を実行する。処理回路110は、例えば、ハードウェアプロセッサが不図示のメモリに記憶されたプログラム(ソフトウェア)を実行することにより、これらの機能を実現するものである。不図示のメモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、ハードディスクドライブ(Hard Disk Drive:HDD)、光ディスクなどにより実現される。
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))などの回路(circuitry)を意味する。不図示のメモリにプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは、回路内に組み込まれたプログラムを読み出して実行することで各機能を実現する。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。複数の構成要素を1つの専用のLSIに組み込んで各機能を実現するようにしてもよい。ここで、プログラム(ソフトウェア)は、予めROMやRAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、ハードディスクドライブなどの記憶装置を構成する記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体が医用診断支援装置100に備えるドライブ装置に装着されることで、医用診断支援装置100に備える記憶装置にインストールされてもよい。プログラム(ソフトウェア)は、他のコンピュータ装置からネットワークNWを介して予めダウンロードされて、医用診断支援装置100に備える記憶装置にインストールされてもよい。医用診断支援装置100に備える記憶装置にインストールされたプログラム(ソフトウェア)は、処理回路110が備える処理回路に転送されて実行されてもよい。
診療データ取得機能120は、診療データベース10に記憶されているそれぞれの診療データを取得する。より具体的には、診療データ取得機能120は、診療データベース10に記憶されている、過去診療データと、今回の診断対象の診断対象患者の患者診療データとのそれぞれを取得する。このとき、診療データ取得機能120は、診療データベース10に記憶されている全ての過去診療データを取得してもよいし、例えば、参照データ取得機能140からの制御に応じて、分析機能160が分析の処理を行う際に用いる過去診療データのみを取得してもよい。診療データ取得機能120は、例えば、不図示の通信部を制御して、それぞれの診療データを取得する。診療データ取得機能120は、取得したそれぞれの診療データを、参照データ取得機能140に出力する。
参照データ取得機能140は、診療データ取得機能120により取得された過去診療データと患者診療データとのそれぞれに基づいて、分析機能160が分析の処理を行う際に用いる参照データを取得(生成)する。参照データ取得機能140は、過去診療データに基づく参照データ(以下、「過去参照データpRef」という)と、患者診療データに基づく参照データ(以下、「患者参照データcRef」という)とのそれぞれの参照データを取得(生成)する。過去参照データpRefおよび患者参照データcRefは、参照データは、患者診療データに示された診断対象患者に対する担当医師の診断結果が一貫性のある診断結果であるか否かを判定するために、分析機能160における分析処理において比較されるデータである。より具体的には、過去参照データpRefと患者参照データcRefとは、患者診療データに示された診断対象患者に対する診断結果や担当医師が参照した種々のデータと、過去診療データに示された他の患者に対する診断結果や他の患者の担当医師が参照した種々のデータとを比較するためのデータである。
参照データ取得機能140(診療データ取得機能120を含めてもよい)は、「取得部」の一例である。過去参照データpRefは、「第2の参照データ」の一例であり、患者参照データcRefは、「第1の参照データ」の一例である。
比較対象患者特定機能142は、患者診療データに示された診断対象患者と比較する対象の他の患者(以下、「比較対象患者」という)を特定する。比較対象患者特定機能142は、過去診療データに示された他の患者の中から比較対象患者を特定する。比較対象患者特定機能142は、例えば、以下に示すような条件のいずれか一つあるいは複数に合致するか否かを判定することによって、過去診療データに示された他の患者を比較対象患者とするか否かを決定する。比較対象患者は、「比較対象」の一例である。
(条件1):診断対象患者の担当医師が以前に診断を行った他の患者。
(条件2):診断対象患者の担当医師が経験の浅い医師である場合、担当医師を指導する医師が以前に診断を行った他の患者。
(条件3):診断対象患者の担当医師が所属する診療科を受診したことがある他の患者。
(条件4):診断対象患者に対する現在の診断結果と同じ診断結果が得られた他の患者。
(条件5):診断対象患者に対する現在の診断結果に近い診断結果が得られた(例えば、同じ系統の疾患であるという診断がされた)他の患者。ここで、診断対象患者に対する現在の診断結果に近い診断結果は、例えば、既存の疾患オントロジーの技術を用いて判定してもよい。
(条件6):診断対象患者に対する現在の診断結果と同じあるいは近い疾患の疑いがあったが、最終的に問題がない(異常なし)という診断結果が得られた他の患者。
比較対象患者特定機能142は、診療データ取得機能120により取得された過去診療データの中から特定(決定)した他の患者(比較対象患者)の過去診療データ(以下、「特定過去診療データ」という)を表す情報を、特徴選定機能144と参照データ生成機能146とのそれぞれに通知する。比較対象患者特定機能142は、診療データ取得機能120により取得された過去診療データに、特定(決定)した比較対象患者であるか否かを表す情報を付加することによって特定過去診療データとし、この特定過去診療データを特徴選定機能144と参照データ生成機能146とのそれぞれに出力してもよい。
比較対象患者特定機能142は、「比較対象特定部」の一例である。
特徴選定機能144は、患者診療データと、比較対象患者特定機能142により特定された比較対象患者の特定過去診療データとのそれぞれにおける特徴を選定する。特徴選定機能144が選定する特徴は、それぞれの患者に対して一貫性のある診断結果を得るに至るまでに必要な診断の手続きにおいて参照される特徴的なデータを表すものである。一貫性のある診断結果を得るために必要な診断の手続きが行われたか否かは、例えば、検査結果、検査画像、問診結果などのデータ(診断結果のデータそのものを含めてもよい)の参照の有無や、参照されたデータの種別(検査結果、検査画像、問診結果などの区別)、データが参照された時間など、データに対する参照(確認)の状態によって判定することができる。
このため、特徴選定機能144は、まず、患者診療データや特定過去診療データに対する医師や診断支援モデルによる参照の状態を確認し、参照されたデータを、選定する特徴の候補(以下、「特徴候補」という)のデータとして抽出する。特徴選定機能144における患者診療データや特定過去診療データに対する参照の状態の確認は、例えば、患者の電子カルテ(電子カルテシステムにおける処置記憶装置(不図示))や、患者の検査結果が記憶されている記憶装置(不図示)、臨床判断支援システムに対して医師が行った操作の記録(いわゆる、操作ログ)や、診断支援モデルによる参照(読み出しや書き込みのアクセス)の有無に基づいて行う。
より具体的には、特徴選定機能144は、患者診療データに含まれる検査結果や、検査画像、問診結果などのそれぞれのデータを、担当医師が診断対象患者の診断を開始したときから現時点までに自ら実際に参照(確認)したか否かや、実際に参照した時間を確認し、担当医師が参照したデータを特徴候補として抽出する。同様に、特徴選定機能144は、特定過去診療データについても、検査結果や、検査画像、問診結果などのそれぞれのデータを、比較対象患者を担当した医師が自ら実際に参照したか否かや、実際に参照した時間を確認し、比較対象患者を担当する医師が参照したデータを特徴候補として抽出する。
さらに、特徴選定機能144は、例えば、診断支援モデルによって患者診療データに含まれる検査結果や、検査画像、問診結果などのそれぞれのデータが参照されたか否かを確認し、診断支援モデルによって参照されたデータを特徴候補として抽出する。同様に、特徴選定機能144は、特定過去診療データについても、検査結果や、検査画像、問診結果などのそれぞれのデータが参照されたか否かを確認し、診断支援モデルによって参照されたデータを特徴候補として抽出する。このとき、特定過去診療データに含まれる検査結果のデータには、例えば、予め定めた補完処理を施すことによって、診断支援モデルによって参照された検査結果のデータと等価なものとすることができるデータが含まれていることも考えられる。この場合、特徴選定機能144は、補完処理を施す検査結果のそれぞれを、特定過去診療データにおいて診断支援モデルによって参照された検査結果のデータとし、特徴候補として抽出してもよい。例えば、診断支援モデルから出力された心不全のリスクという特徴と強い関係がある(相関がある)とみなせる、左室駆出率(LVEF:Left Ventricular Ejection Fraction)やN末端プロ脳性ナトリウム利尿ペプチド(NT-proBNP:N Terminal pro Brain Natriuretic Peptide)などの心不全に関するバイオマーカーの検査結果のデータが特定過去診療データに含まれる場合には、この左室駆出率やヒト脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N端フラグメントに基づく心不全のリスクというデータを、特定過去診療データにおける特徴候補として抽出してもよい。
特徴選定機能144は、患者診療データや特定過去診療データから医師や診断支援モデルによって参照された全てのデータを特徴候補として抽出してもよいが、例えば、医師によって、特徴候補として抽出する必要がないデータが事前に設定されている場合などには、設定されたデータを特徴候補として抽出しないようにしてもよい。
以下の説明においては、医師や診断支援モデルによって参照されたデータの種別を特徴候補として抽出するものとする。そして、以下の説明においては、医師によって自ら実際に参照された、つまり、医師が直接的に確認した特徴候補(データの種別)を「直接参照データ種Dd」といい、診断支援モデルによって参照された、つまり、医師にとっては間接的に確認したことになる特徴候補(データの種別)を「間接参照データ種Di」という。直接参照データ種Ddや間接参照データ種Diは、「特徴データ」の一例である。
その後、特徴選定機能144は、抽出した直接参照データ種Ddと間接参照データ種Diとに基づいて、患者診療データと特定過去診療データとのそれぞれにおける特徴を選定する。このとき、特徴選定機能144は、例えば、以下に示すような方法のいずれかによって、患者診療データと特定過去診療データとのそれぞれにおける特徴を選定する。
(方法a):直接参照データ種Ddのみを特徴として選定。
(方法b):直接参照データ種Ddと間接参照データ種Diとの全てを特徴として選定。言い換えれば、直接参照データ種Ddと間接参照データ種Diとの論理和を特徴として選定。
(方法c):直接参照データ種Ddと間接参照データ種Diとの全てのうち、同じ特徴(つまり、同じデータの種別)のみを特徴として選定。言い換えれば、直接参照データ種Ddと間接参照データ種Diとの論理積を特徴として選定。
(方法d):直接参照データ種Ddと、予め定めた補完処理を施すことによって直接参照データ種Ddと等価なものとすることができる間接参照データ種Diとを、特徴として選定。つまり、間接参照データ種Diの一部を直接参照データ種Ddに含めて特徴として選定。
特徴選定機能144は、選定した特徴を表す情報を、参照データ生成機能146に通知する。より具体的には、特徴選定機能144は、特定過去診療データの中から選定したデータの種別を表す情報と、患者診療データの中から選定したデータの種別を表す情報とのそれぞれを、参照データ生成機能146に通知する。
特徴選定機能144は、「特徴選定部」の一例である。
参照データ生成機能146は、特徴選定機能144により選定された特徴を表す特徴量として関連付けた、それぞれの患者に対応する参照データを生成する。より具体的には、参照データ生成機能146は、例えば、予めデータの種別が設定された患者ごとに参照データに、特徴選定機能144により選定された特徴であるか否か、つまり、医師や診断支援モデルによって参照されたか否かを表す参照情報を特徴量として付与する。特徴選定機能144が選定した特徴が医師や診断支援モデルによって参照されたデータの種別である場合、参照情報(特徴量)は、例えば、医師や診断支援モデルによって参照されたか否かを表すフラグ情報である。参照データ生成機能146は、医師によって参照されたか否かを表すフラグ情報と、診断支援モデルによって参照されたか否かを表すフラグ情報と区別することが可能なフラグ情報を参照データに付与してもよい。言い換えれば、参照データ生成機能146は、特徴選定機能144により選定された直接参照データ種Ddと間接参照データ種Diとを区別したフラグ情報を参照データに付与してもよい。参照データ生成機能146は、過去診療データに対応する過去参照データpRefと、患者診療データに対応する患者参照データcRefとのそれぞれの参照データを生成する。
図2は、実施形態に係る医用診断支援装置100が取得する(より具体的には、参照データ取得機能140の参照データ生成機能146において生成する)参照データの情報の一例を示す図である。図2の(a)には、参照データ生成機能146が生成する過去参照データpRefの一例を示し、図2の(b)には、参照データ生成機能146が生成する患者参照データcRefの一例を示している。より具体的には、図2の(a)には、比較対象患者Aに対応する過去参照データpRef-Aと、比較対象患者Bに対応する過去参照データpRef-Bと、比較対象患者Cに対応する過去参照データpRef-Cとの三つの過去参照データpRefを示し、図2の(b)には、今回の診断対象患者に対応する患者参照データcRefを示している。
図2の(a)および図2の(b)に示したように、それぞれの過去参照データpRefと患者参照データcRefとには、予め同じデータの種別が設定されている。より具体的には、図2の(a)および図2の(b)に示したそれぞれの参照データには、「CT(Computed Tomography:コンピュータ断層撮影)画像」、「検体検査」、「バイタルサイン(生命徴候)」、「エコー画像」、「問診結果」、および「診断結果」のデータの種別が予め設定されている。参照データ生成機能146は、それぞれの参照データにおけるそれぞれのデータの種別に対して、医師や診断支援モデルによって参照されたか否かを表すフラグ情報を関連付ける。過去参照データpRefと患者参照データcRefとのそれぞれにおいて、フラグ情報=「0」は、医師と診断支援モデルとのいずれにも参照されなかった、つまり、直接参照データ種Ddにも間接参照データ種Diにも含まれないデータの種別であることを表している。一方、過去参照データpRefと患者参照データcRefとのそれぞれにおいて、フラグ情報=「1」は、医師のみに参照された、つまり、直接参照データ種Ddのみに含まれるデータの種別であることを表し、フラグ情報=「2」は、診断支援モデルのみに参照された、つまり、間接参照データ種Diのみに含まれるデータの種別であることを表している。そして、過去参照データpRefと患者参照データcRefとのそれぞれにおいて、フラグ情報=「3」は、医師と診断支援モデルとの両方に参照された、つまり、直接参照データ種Ddと間接参照データ種Diとに含まれるデータの種別であることを表している。
図2の(a)に示した過去参照データpRef-Aは、「CT画像」、「検体検査」、「バイタルサイン」、「エコー画像」、および「問診結果」のそれぞれが医師により参照されて、診断結果として「心不全」が得られた場合の一例である。過去参照データpRef-Aは、診断支援モデルによって参照されたフラグ情報が関連付けられていない、つまり、臨床判断支援システムが導入される以前に比較対象患者を診断した参照データの一例である。図2の(a)に示した過去参照データpRef-Bは、「CT画像」と「検体検査」とが診断支援モデルにより参照され、「バイタルサイン」が医師と診断支援モデルとの両方に参照され、「エコー画像」と「問診結果」とが医師により参照されて、診断結果として「心不全」が得られた場合の一例である。図2の(a)に示した過去参照データpRef-Cは、「CT画像」と「問診結果」とが医師により参照され、「バイタルサイン」診断支援モデルにより参照され、「検体検査」と「エコー画像」とが医師と診断支援モデルとのいずれにも参照されずに、診断結果として「心筋炎」が得られた場合の一例である。過去参照データpRef-Bおよび過去参照データpRef-Cは、診断支援モデルによって参照されたフラグ情報が関連付けられている、臨床判断支援システムが導入された後に比較対象患者を診断した参照データの一例である。
図2の(b)に示した患者参照データcRefは、「CT画像」と「バイタルサイン」とが診断支援モデルにより参照され、「検体検査」が医師と診断支援モデルとの両方に参照され、「問診結果」が医師により参照され、「エコー画像」が医師と診断支援モデルとのいずれにも参照されずに、診断結果として「心不全」が得られた場合の一例である。
このように、参照データ生成機能146は、医師や診断支援モデルによって参照されたか否かを表すフラグ情報を関連付けた、患者ごとの参照データを生成する。ここで、図2の(a)および図2の(b)に示した参照データにおけるフラグ情報=「0」~「3」は、2ビットの情報として表すことによって実現することができると考えられる。しかし、例えば、医師と診断支援モデルとのいずれによって参照されたか否かまでの参照情報(特徴量)が不要である場合、医師と診断支援モデルとのいずれにも参照されなかったことを表すフラグ情報を「0」とし、医師と診断支援モデルとのうちいずれか一方または両方によって参照されたことを表すフラグ情報を「1」としてもよい。
図2の(a)および図2の(b)には、医師や診断支援モデルによって参照されたか否かを表すフラグ情報を参照情報(特徴量)として関連付けた場合の参照データの一例を示したが、参照データに関連付ける参照情報は、参照されたか否かを表すフラグ情報に加えて、または代えて、他の情報を参照情報として関連付けてもよい。例えば、特徴選定機能144は、医師や診断支援モデルがデータを参照した時間の情報を参照情報として関連付けてもよい。このとき、特徴選定機能144は、診断支援モデルによって参照された時間を、医師がデータを参照(確認)して判断をするまでに通常において要すると考えられる妥当性のある時間(例えば、5[秒]や10[秒]など)としてもよい。ここで、医師と診断支援モデルとの両方に参照されたデータであり、例えば、診断支援モデルが5[秒]参照し、医師が10[秒]参照した場合には、特徴選定機能144は、医師によって参照された時間を優先し、10[秒]を参照された時間として関連付けてもよい。例えば、特徴選定機能144は、医師や診断支援モデルによってデータが参照されたタイミング(患者の診断を開始したときからデータを参照した時間までの経過時間など)の情報を参照情報として関連付けてもよい。
参照データ生成機能146は、生成した過去参照データpRefと、患者参照データcRefとのそれぞれの参照データを、分析機能160に出力する。参照データ生成機能146は、例えば、不図示の通信部を制御して、生成したそれぞれの参照データを診療データベース10や不図示の他のデータベース、あるいは医用診断支援装置100が備える不図示の記憶装置に記憶させ、生成したそれぞれの参照データを記憶させたことを分析機能160に通知するようにしてもよい。生成したそれぞれの参照データ(特に、過去参照データpRef)を不図示の記憶装置などに記憶させた場合、参照データ生成機能146は、例えば、同じ診断対象患者に対する次回の診断時や、診断対象患者と同じ診断結果である他の診断対象患者の診断時において同じ過去参照データpRefの生成を行わず、記憶させた過去参照データpRefを生成した過去参照データpRefとすることができる。この場合、参照データ生成機能146が過去参照データpRefを生成する処理の負荷を軽減することができる。
参照データ生成機能146は、「参照データ生成部」の一例である。
分析機能160は、参照データ取得機能140(より具体的には、参照データ生成機能146)により出力された過去参照データpRefと患者参照データcRefとに基づいて、患者診療データに示された診断対象患者に対する診断結果(患者参照データcRefに示された診断結果であってもよい)の分析処理を行う。より具体的には、分析機能160は、患者参照データcRefに含まれる特徴量の傾向と、過去参照データpRefに含まれる特徴量の傾向とが一致しているか否かを分析する、つまり、それぞれの特徴量の傾向の一致の度合いに関する分析処理を行う。分析機能160は、例えば、過去参照データpRefと患者参照データcRefとを教師なしの学習手法であるクラスタリング手法(クラスタリング処理)を用いてクラスタ化することにより、患者参照データcRefに含まれる特徴量の傾向が、過去参照データpRefに含まれる特徴量の傾向と同様の傾向であるか否かを分析する。ただし、例えば、医用診断支援装置100の導入当初や、診断対象患者と比較する対象の比較対象患者が一人のみ特定された場合など、分析処理を行う過去参照データpRefが一つのみである場合には、クラスタリング処理に代えて、距離計算の処理を行うことにより、患者参照データcRefに含まれる特徴量の傾向と、過去参照データpRefに含まれる特徴量の傾向との一致の度合いの分析を行ってもよい。ここでは、特徴選定機能144が選定した特徴が医師や診断支援モデルによって参照されたデータの種別であるため、分析機能160は、過去参照データpRefにおいて参照されたことを表す参照情報(フラグ情報)が関連付けられているデータの種別と、患者参照データcRefにおいて参照されたことを表す参照情報(フラグ情報)が関連付けられているデータの種別とが同じであるか否かの分析を行ってもよい。分析機能160は、分析処理の結果に基づいて、診断対象患者に対する診断結果を得るために担当医師が一貫性のある診断の手続きを行ったか否かを評価する。
図3および図4は、実施形態に係る医用診断支援装置100(より具体的には、分析機能160)が診断結果を分析する処理の一例を模式的に示す図である。図3および図4には、複数の過去参照データpRef(過去参照データpRef-A~過去参照データpRef-H)と患者参照データcRefとのそれぞれを二つのクラスに分類した(クラスタ化した)場合の一例を示している。
図3は、患者参照データcRefが、多くの過去参照データpRefが含まれるクラスに分類された場合の一例である。より具体的には、患者参照データcRefが、図3の(a)に示した多くの過去参照データpRefが含まれるクラスαと、図3の(b)に示した少ない過去参照データpRefが含まれるクラスβとのうち、クラスαに分類された場合の一例である。この場合、患者参照データcRefに含まれる特徴量の傾向は、以前の比較対象患者に対する過去参照データpRefに含まれる特徴量の傾向と同様の傾向で診断結果が得られていることになる。これにより、分析機能160は、今回の担当医師による診断対象患者に対する診断結果は、必要な診断の手続きが行われて得られたものであると評価する。
図4は、患者参照データcRefが、少ない過去参照データpRefが含まれるクラスに分類された場合の一例である。より具体的には、患者参照データcRefが、図4の(a)に示した多くの過去参照データpRefが含まれるクラスαと、図4の(b)に示した少ない過去参照データpRefが含まれるクラスβとのうち、クラスβに分類された場合の一例である。この場合、患者参照データcRefに含まれる特徴量の傾向は、以前の比較対象患者に対する過去参照データpRefに含まれる特徴量の傾向と異なる傾向で診断結果が得られていることになる。これにより、分析機能160は、今回の担当医師による診断対象患者に対する診断結果は、必要な診断の手続きが行われずに得られたものであると評価する。
分析機能160は、患者参照データcRefに対する分析処理を行った結果、つまり、診断対象患者に対する診断結果を得るために担当医師が一貫性のある診断の手続きを行ったか否かを評価した結果を表す情報を、結果通知機能180に出力する。より具体的には、診断対象患者に対する診断結果が、必要な診断の手続きが行われて得られたものであると評価した場合、分析機能160は、評価結果が問題ないことを表す情報を、結果通知機能180に出力する。一方、診断対象患者に対する診断結果が、必要な診断の手続きが行われずに得られたものであると評価した場合、分析機能160は、評価結果に問題があることを表す情報と、クラスαに分類された多くの過去参照データpRefに含まれる特徴量の傾向と、クラスβに分類された患者参照データcRefに含まれる特徴量の傾向との違いを表す情報を、結果通知機能180に出力する。例えば、分析機能160は、クラスαに分類された全ての過去参照データpRefにおいて医師や診断支援モデルによって参照されたことを表すフラグ情報が関連付けられているが、患者参照データcRefにおいては同様のフラグ情報が関連付けられていないデータの種別を表す情報(つまり、検査結果や、検査画像、問診結果などを表す情報)を、結果通知機能180に出力する。
分析機能160は、「分析部」の一例である。
上述した分析機能160においては、患者参照データcRefに含まれる特徴量の傾向と、過去参照データpRefに含まれる特徴量の傾向との一致の度合いに関する分析処理を行うことによって、一貫性のある診断の手続きを行った診断結果であるか否か評価する場合を説明したが、これはあくまで一例である。分析機能160は、例えば、分類したそれぞれのクラスの大きさ(サイズ)に基づいて、一貫性のある診断の手続きが行われた確からしさを定量化し、定量化した値を予め定めた閾値などに基づいて判定することにより、一貫性のある診断の手続きが行われたか否かを評価(判定)するようにしてもよい。
より具体的には、例えば、患者参照データcRefが含まれるクラスをクラスAとし、患者参照データcRefが含まれないクラスをクラスBとした場合、分析機能160は、一貫性のある診断の手続きが行われた確からしさPを下式(1)によって求める。
P=クラスAのサイズ/(クラスAのサイズ+クラスBのサイズ) ・・・(1)
そして、分析機能160は、求めた確からしさPが予め定めた閾値よりも大きい場合には、今回の担当医師による診断対象患者に対する診断結果は、一貫性のある診断の手続きが行われて得られたものであると評価し、確からしさPが予め定めた閾値以下である場合には、今回の担当医師による診断対象患者に対する診断結果は、一貫性のある診断の手続きが行われずに得られたものであると評価するようにしてもよい。
上述した分析機能160においては、教師なしの学習手法であるクラスタリング手法を用いて一貫性のある診断の手続きを行った診断結果であるか否か評価する場合を説明したが、これもあくまで一例である。分析機能160は、例えば、教師ありの学習手法を用いて、一貫性のある診断の手続きが行われたか否かを評価(判定)するようにしてもよい。この場合、例えば、AI(Artificial Intelligence:人工知能)による機能を用いて参照データに含まれる特徴量の傾向の一致の度合い(一致度)を学習した学習済みモデル(以下、「一致度学習済みモデル」という)を、上述した特徴選定機能144において特徴を選定するそれぞれの方法(方法a~方法d)ごとに、事前に用意しておけばよい。一致度学習済みモデルは、例えば、CNN(Convolutional Neural Network)やDNN(Deep Neural Network)などの機械学習の技術を用いて、入力された参照データに表されたそれぞれの特徴量の傾向の一致度を判定結果として出力するように学習された学習済みモデルである。ここで、CNNは、畳み込み(Convolution)層やプーリング(Pooling)層などのいくつかの層が繋がれたニューラルネットワークである。DNNは、任意の形態の層が多層に連結されたニューラルネットワークである。一致度学習済みモデルは、例えば、不図示の演算装置などよる機械学習モデルを用いた機械学習によって生成されてもよい。この場合、不図示の演算装置には、一致度学習済みモデルを生成する際に、一致度学習済みモデルの入力側に、以前に診断した患者の過去診療データに基づく過去参照データpRefなどが入力データとして入力され、一致度学習済みモデルの出力側に、例えば、担当医師や経験の豊富な医師などによって診断された診断結果や参照されたデータなどが教師データとして入力されてもよい。
結果通知機能180は、分析機能160により出力された評価結果を表す情報に基づいて、評価結果を担当医師に通知するための通知情報を生成する。結果通知機能180は、例えば、評価結果を表す表示内容を表示させるための表示画像を生成し、生成した表示画像を医用診断支援装置100に接続された表示装置(不図示)に表示させることにより、分析機能160により出力された評価結果を担当医師に通知する。結果通知機能180は、例えば、不図示の通信部を制御して、ネットワークNWに接続され、担当医師が診断対象患者を診断する際に用いる端末装置や、臨床判断支援システムの機能を実行する端末装置などに生成した表示画像を送信させ、この端末装置が備える、あるいはこの端末装置に接続された表示装置に表示画像を表示させることによって、分析機能160により出力された評価結果を担当医師に通知してもよい。
結果通知機能180は、「表示制御部」の一例である。
図5は、実施形態に係る医用診断支援装置100が診断結果を分析した結果の通知方法の一例を示す図である。図5には、評価結果を表す表示内容を表示装置に表示させた表示画面IMの一例を示している。図5に示した表示画面IMは、図2の(b)に示した患者参照データcRefにおいて「心不全」という診断結果が得られている場合に、「エコー画像」を担当医師が参照していないことを通知する場合の一例を示している。これにより、担当医師は、診断結果を得るために必要な診断の手続きとして、エコー画像を参照した診断を行っていないことを認識することができる。
図5に示した表示画面IMでは、「エコー画像」を担当医師が参照していないことを文字によって通知している場合の一例を示しているが、これはあくまで一例であり、担当医師が参照していない検査データを通知する方法は、他の方法であってもよい。例えば、結果通知機能180は、表示画面IMに示した検査データの表において、担当医師が参照していない「エコー画像」の項目の色を変えて強調させたり、文字を吹き出しで示したりしてもよい。例えば、結果通知機能180は、表示画面IMに示した検査データの表に、「医師による確認済み」、「臨床判断支援システムによる確認済み」、「医師および臨床判断支援システムによる確認済み」などを区別して表すアイコンを表示させるようにしてもよい。例えば、結果通知機能180は、参照していない検査データにチェックボックスを表示させ、通知を受けた検査データを確認した後、チェックボックスにチェックマークを入力させるようにしてもよい。このように、結果通知機能180が表示画面によって、検査データを参照していないことを担当医師に通知する方法は、担当医師に認識させやすくする方法であれば、いかなる方法であってもよい。
[医用診断支援装置の処理]
次に、医用診断支援装置100の動作について説明する。図6は、実施形態に係る医用診断支援装置100における処理の流れの一例を示すフローチャートである。図6には、担当医師における診断対象患者の診断が終了した後に、医用診断支援装置100が、担当医師が一貫性のある診断の手続きを行ったか否かを評価する処理の一例を示している。医用診断支援装置100は、診断対象患者の診断が終了した後に、担当医師からの指示に応じて、診断の手続きを評価する処理を開始してもよい。
医用診断支援装置100(処理回路110)において診断の手続きを評価する処理を開始すると、診療データ取得機能120は、診療データベース10に記憶されている過去診療データを取得する(ステップS100)。さらに、診療データ取得機能120は、診療データベース10に記憶されている患者診療データを取得する(ステップS102)。診療データ取得機能120は、取得した過去診療データと患者診療データとのそれぞれの診療データを、参照データ取得機能140に出力する。
参照データ取得機能140の比較対象患者特定機能142は、診療データ取得機能120により取得された過去診療データに示された他の患者の中から、患者診療データに示された診断対象患者と比較する対象の比較対象患者を特定する(ステップS104)。比較対象患者特定機能142は、特定(決定)した比較対象患者の過去診療データ(特定過去診療データ)を表す情報を、特徴選定機能144と参照データ生成機能146とのそれぞれに通知する。
参照データ取得機能140の特徴選定機能144は、診療データ取得機能120により取得された患者診療データと、比較対象患者特定機能142により特定された比較対象患者の特定過去診療データとのそれぞれから、直接参照データ種Ddと間接参照データ種Diとを抽出する(ステップS106)。そして、特徴選定機能144は、抽出した直接参照データ種Ddと間接参照データ種Diとに基づいて、患者診療データと特定過去診療データとのそれぞれにおける特徴を選定する(ステップS108)。特徴選定機能144は、選定した特徴を表す情報を、参照データ生成機能146に通知する。
参照データ取得機能140の参照データ生成機能146は、特徴選定機能144により選定された特徴を表す情報に基づいて、診療データ取得機能120により取得された特定過去診療データに対応する過去参照データpRefを生成する(ステップS110)。さらに、参照データ生成機能146は、特徴選定機能144により選定された特徴を表す情報に基づいて、診療データ取得機能120により取得された患者診療データに対応する患者参照データcRefを生成する(ステップS112)。参照データ生成機能146は、生成した過去参照データpRefと、患者参照データcRefとのそれぞれの参照データを、分析機能160に出力する。
分析機能160は、参照データ生成機能146により出力された過去参照データpRefと患者参照データcRefとに基づいて、患者参照データcRefにおける特徴量の分析処理を行い、分析処理の結果に基づいて、診断対象患者に対する診断結果を得るために担当医師が行った診断の手続きを評価する(ステップS114)。分析機能160は、担当医師における診断の手続きの評価結果を表す情報を、結果通知機能180に出力する。
結果通知機能180は、分析機能160により出力された評価結果を表す情報に基づく通知情報(例えば、図5に示した表示画面IM)を生成して通知する(ステップS116)。そして、医用診断支援装置100(処理回路110)は、本フローチャートの処理を終了する。
このようにして、医用診断支援装置100は、診療データベース10に記憶された過去診療データと患者診療データとに基づいて、診断対象患者の担当医師が、診断結果を得るために一貫性のある診断の手続きを行ったか否かを評価することができる。
上記に述べたとおり、実施形態の医用診断支援装置では、診療データベースに記憶された患者診療データに基づく患者参照データと、患者診療データに示された診断対象患者に対応する比較対象患者の特定過去診療データに基づく過去参照データとを生成する。そして、実施形態の医用診断支援装置では、生成した過去参照データに基づいて、生成した患者参照データにおける特徴量を分析する。このときの特徴量は、医師によって参照されたデータのみではなく、臨床判断支援システムの機能において用いる診断支援モデルによって参照されたデータも含めた特徴を表すものである。言い換えれば、特徴量は、医師と診断支援モデルとの両方の視点に基づく特徴を表すものである。これにより、実施形態の医用診断支援装置では、診断結果を得るために診断対象患者の担当医師が一貫性のある診断の手続きを行ったか否かを評価することができる。そして、実施形態の医用診断支援装置では、診断対象患者の担当医師が、診断結果を得るために確認不足の検査データや、診断結果を得るために行った手続きの変化や変化点を認識することができる。このことにより、実施形態の医用診断支援装置が導入された医療機関では、診断対象患者に対する診断の手続きの質を維持し、一貫性のあるより適切な診断結果を得ることができる。
上述した実施形態では、医用診断支援装置100が、診断対象患者の診断が終了した後に診断の手続きを評価する処理を開始する場合について説明した。しかしながら、医用診断支援装置100が診断の手続きを評価する処理を開始するタイミングは、診断対象患者を診断している担当医師からの指示に応じた任意のタイミングであってもよい。この場合、参照データ取得機能140は、現時点の患者診療データ(必ずしも診断結果を含まなくてもよい)に基づく患者参照データcRefを生成して、診断の手続きを評価する処理を行えばよい。これにより、診断対象患者の担当医師は、任意のタイミングで、自らの診断の手続きが適切であるか否かを確認することができる。この場合における医用診断支援装置100の機能構成、動作、処理などは、上述した実施形態の医用診断支援装置100の機能構成、動作、処理などと等価なものになるようにすればよい。
上述した実施形態では、診断の手続きを評価する処理を開始した後、過去参照データpRefと患者参照データcRefとのそれぞれの参照データを生成する場合について説明した。しかしながら、生成した参照データ(特に、過去参照データpRef)は、診断の手続きを評価する処理を行うごとに生成する必要がない場合も考えられる。これは、過去参照データpRefは、過去診療データに基づく参照データであるため、患者診療データのように、診断対象患者の診断を行うごとに更新されるものではないと考えられるからである。このため、上述したように、生成した過去参照データpRefを不図示の記憶装置などに記憶させておくことによって、同じ過去参照データpRefを生成するための処理の負荷を軽減させることができる。この場合における医用診断支援装置100の機能構成、動作、処理などは、上述した実施形態の医用診断支援装置100の機能構成、動作、処理などに基づいて容易に考えることができる。従って、この場合の医用診断支援装置100の機能構成、動作、処理などに関する詳細な説明は省略する。
上記説明した実施形態は、以下のように表現することができる。
処理回路(processing circuitry)を備え、
前記処理回路は、
評価対象の診断結果に関する第1の診療データに基づく第1の参照データ、および前記評価対象に対する比較対象の診断結果に関する第2の診療データに基づく第2の参照データを取得し、
前記第1の参照データと前記第2の参照データとに基づいて、前記評価対象の診断結果に関する分析の処理を行い、
前記第1の参照データは、前記評価対象の診断結果を得るためにユーザによって参照された第1のデータと、前記評価対象の診断結果を得るために診断支援モデルによって参照された第2のデータとを含み、
前記第2の参照データは、前記比較対象の診断結果を得るために前記ユーザおよび前記ユーザと異なる他のユーザの少なくとも一方によって参照された前記第1のデータを含む、
医用診断支援装置。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、評価対象(現患者)の診断結果に関する第1の診療データに基づく第1の参照データ(cRef)、および前記評価対象に対する比較対象(過去患者)の診断結果に関する第2の診療データに基づく第2の参照データ(pRef)を取得する取得部(140)と、前記第1の参照データと前記第2の参照データとに基づいて、前記評価対象の診断結果に関する分析の処理を行う分析部(160)と、を持ち、前記第1の参照データは、前記評価対象の診断結果を得るためにユーザ(担当医師)によって参照された第1のデータ(Dd)と、前記評価対象の診断結果を得るために診断支援モデルによって参照された第2のデータ(Di)とを含み、前記第2の参照データは、前記比較対象の診断結果を得るために前記ユーザおよび前記ユーザと異なる他のユーザ(他の患者の担当医師)の少なくとも一方によって参照された前記第1のデータを含むことにより、診断結果を得るために必要なユーザによる手続きの実行を維持しつつ、ユーザによる診断を支援することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10・・・診療データベース、100・・・医用診断支援装置、110・・・処理回路、120・・・診療データ取得機能、140・・・参照データ取得機能、142・・・比較対象患者特定機能、144・・・特徴選定機能、146・・・参照データ生成機能、160・・・分析機能、180・・・結果通知機能、NW・・・ネットワーク

Claims (15)

  1. 評価対象の診断結果に関する第1の診療データに基づく第1の参照データ、および前記評価対象に対する比較対象の診断結果に関する第2の診療データに基づく第2の参照データを取得する取得部と、
    前記第1の参照データと前記第2の参照データとに基づいて、前記評価対象の診断結果に関する分析の処理を行う分析部と、
    を備え、
    前記第1の参照データは、前記評価対象の診断結果を得るためにユーザによって参照された第1のデータと、前記評価対象の診断結果を得るために診断支援モデルによって参照された第2のデータとを含み、
    前記第2の参照データは、前記比較対象の診断結果を得るために前記ユーザおよび前記ユーザと異なる他のユーザの少なくとも一方によって参照された前記第1のデータを含む、
    医用診断支援装置。
  2. 前記取得部は、複数の前記第2の診療データのそれぞれに基づく複数の前記第2の参照データを取得し、
    前記分析部は、前記第1の参照データと複数の前記第2の参照データとを含むクラスタリング処理に基づいて、前記分析の処理を行う、
    請求項1に記載の医用診断支援装置。
  3. 前記取得部は、
    複数の前記第2の診療データの中から、前記第1の診療データに表された前記評価対象に対する前記比較対象が表された前記第2の診療データを特定する比較対象特定部と、
    前記第1の診療データにおいて前記評価対象の診断結果を得るために必要なデータの特徴を表す特徴候補と、特定された前記第2の診療データにおいて前記比較対象の診断結果を得るために必要なデータの特徴を表す特徴候補とを抽出し、抽出したそれぞれの前記特徴候補の中から、少なくとも前記第1のデータを、特徴データとして選定する特徴選定部と、
    選定された前記特徴データが参照されたか否かを表す参照情報を関連付けた前記第1の参照データと前記第2の参照データとのそれぞれを生成する参照データ生成部と、
    をさらに備え、
    前記分析部は、
    前記参照情報が関連付けられた前記特徴データに基づいて、前記第1の参照データにおける前記第2の参照データとの一致度合いに関する分析の処理を行う、
    請求項2に記載の医用診断支援装置。
  4. 前記比較対象特定部は、
    前記評価対象の診断結果と同じ診断結果となった前記比較対象が表された前記第2の診療データを特定する、
    請求項3に記載の医用診断支援装置。
  5. 前記比較対象特定部は、
    前記評価対象の診断結果に近い診断結果となった前記比較対象が表された前記第2の診療データを特定する、
    請求項3に記載の医用診断支援装置。
  6. 前記特徴選定部は、
    前記第2のデータを含めた前記特徴データを選定する、
    請求項3に記載の医用診断支援装置。
  7. 前記特徴選定部は、
    全ての前記第1のデータと、全ての前記第2のデータとを、前記特徴データとして選定する、
    請求項6に記載の医用診断支援装置。
  8. 前記特徴選定部は、
    全ての前記第1のデータと、全ての前記第2のデータとのうち、前記データの特徴が同じである前記第1のデータと前記第2のデータとを、前記特徴データとして選定する、
    請求項6に記載の医用診断支援装置。
  9. 前記特徴選定部は、
    全ての前記第1のデータと、前記第1のデータに補完可能な前記第2のデータとを、前記特徴データとして選定する、
    請求項6に記載の医用診断支援装置。
  10. 前記参照データ生成部は、
    選定された前記特徴データが前記ユーザによって参照されたか否かを表す前記参照情報を、前記第1の参照データと前記第2の参照データとのそれぞれに関連付ける、
    請求項3に記載の医用診断支援装置。
  11. 前記参照データ生成部は、
    選定された前記特徴データが前記診断支援モデルによって参照されたか否かを表す前記参照情報を、前記第1の参照データと前記第2の参照データとのそれぞれに関連付ける、
    請求項10に記載の医用診断支援装置。
  12. 前記評価対象の診断結果に関する分析の処理を行った分析結果に基づく表示内容を表示装置に表示させる表示制御部、をさらに備える、
    請求項1から請求項11のうちいずれか1項に記載の医用診断支援装置。
  13. 前記表示制御部は、
    前記第1の参照データにおいて、少なくとも、前記診断支援モデルによって参照され、前記ユーザによって参照されていない前記第2のデータを表す前記表示内容を、前記表示装置に表示させる、
    請求項12に記載の医用診断支援装置。
  14. コンピュータが、
    評価対象の診断結果に関する第1の診療データに基づく第1の参照データ、および前記評価対象に対する比較対象の診断結果に関する第2の診療データに基づく第2の参照データを取得し、
    前記第1の参照データと前記第2の参照データとに基づいて、前記評価対象の診断結果に関する分析の処理を行い、
    前記第1の参照データは、前記評価対象の診断結果を得るためにユーザによって参照された第1のデータと、前記評価対象の診断結果を得るために診断支援モデルによって参照された第2のデータとを含み、
    前記第2の参照データは、前記比較対象の診断結果を得るために前記ユーザおよび前記ユーザと異なる他のユーザの少なくとも一方によって参照された前記第1のデータを含む、
    医用診断支援方法。
  15. コンピュータに、
    評価対象の診断結果に関する第1の診療データに基づく第1の参照データ、および前記評価対象に対する比較対象の診断結果に関する第2の診療データに基づく第2の参照データを取得させ、
    前記第1の参照データと前記第2の参照データとに基づいて、前記評価対象の診断結果に関する分析の処理を行わせ、
    前記第1の参照データは、前記評価対象の診断結果を得るためにユーザによって参照された第1のデータと、前記評価対象の診断結果を得るために診断支援モデルによって参照された第2のデータとを含み、
    前記第2の参照データは、前記比較対象の診断結果を得るために前記ユーザおよび前記ユーザと異なる他のユーザの少なくとも一方によって参照された前記第1のデータを含む、
    プログラム。
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