以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。
[投薬管理システムの構成]
図1は、本発明の一実施の形態における投薬管理システムの構成を示す概念図である。
図1を参照して、本実施の形態における投薬管理システムは、投薬を管理するシステムであり、レセプトコンピューター(以降、レセコンと記すことがある)151と、管理サーバー152と、薬局端末153と、分包機251と、携帯端末351、352、および353とを備えている。レセコン151と、管理サーバー152と、薬局端末153と、分包機251と、携帯端末351、352、および353との各々は、ネットワーク401を通じて相互に接続されており、相互に通信を行う。
ネットワーク401は、有線または無線のLAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)などである。ネットワーク401は、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)のプロトコルを用いて各種機器を接続する。ネットワーク401に接続された機器は、お互いに各種データのやり取りが可能となっている。
レセコン151、管理サーバー152、薬局端末153、および分包機251の各々は、たとえば薬局内に配置されている。管理サーバー152の設置場所は任意であり、薬局の外部に配置されていてもよい。
レセコン151は、処方箋に記載された情報の入力を受け付ける。レセコン151は、処方箋に記載された情報に基づいてレセプト(診療報酬明細書)を作成する。レセプトとは、医療施設から健康保険組合などの支払い機関に対し、診療報酬を請求するための書類である。
管理サーバー152は、投薬を管理する。
薬局端末153は、服薬簿の作成などの薬局の職員が行う作業に用いられる端末である。
分包機251は、所定の分量ごとに薬剤を包装する。分包機251は、包装した薬剤に必要な情報を付加する。
携帯端末351は、被介助者CPに薬剤の配達を行う配達者PN1が用いる端末である。ここでは、配達者PN1は薬局の職員である。
携帯端末352は、被介助者CPへの投薬を介助する介助者PN2が用いる携帯端末である。ここでは、被介助者CPは介護施設の入居者であり、介助者PN2はその介護施設の職員である。
携帯端末353は、薬局の職員である薬剤師PN3が用いる携帯端末である。
図2は、レセコン151、管理サーバー152、および薬局端末153の各々の構成を示すブロック図である。ここでは、レセコン151の構成について説明する。特に断りのない限り、管理サーバー152および薬局端末153の各々は、レセコン151と同様の構成を有しているものとする。
図2を参照して、レセコン151は、コンピューターであり、制御部101と、表示部102と、操作部103と、ネットワークインターフェース104と、記憶装置105とを含んでいる。制御部101と、表示部102、操作部103、ネットワークインターフェース104、および記憶装置105の各々とは、バスなどを介して相互に接続されている。
制御部101は、CPU(Central Processing Unit)111と、ROM(Read Only Memory)112と、RAM(Random Access Memory)113とを含んでいる。CPU111は、装置全体の制御を行う。CPU111は、ROM112に記憶された制御プログラムを実行する。
ROM112は、たとえばフラッシュROMである。ROM112には、CPU111が実行する各種プログラムと、各種固定データとが格納されている。ROM112は、書換え不可能なものであってもよい。
RAM113は、CPU111のメインメモリである。RAM113は、CPU111が制御プログラムを実行するときに必要なデータなどを一時的に記憶するためなどに用いられる。
表示部102は、モニターなどよりなっており、各種情報を表示する。
操作部103は、キーボードおよびマウスなどよりなっており、各種入力を受け付ける。
ネットワークインターフェース104は、制御部101からの指示に従って、TCP/IPなどの通信プロトコルによって他の機器との通信を行う。
記憶装置105は、たとえばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などよりなっており、各種データを記憶する。
特に、レセコン151および薬局端末153とは異なる管理サーバー152の構成として、管理サーバー152の記憶装置105(患者情報記憶手段、識別情報記憶手段、完了記憶手段、連絡先記憶情報の一例)は、患者情報テーブル121と、許可者情報テーブル(職員情報テーブル)122と、処方情報テーブル(患者処方セットテーブル)123と、投薬スケジュール情報テーブル(服薬予定・実績管理テーブル)124とを記憶している。患者情報テーブル121、許可者情報テーブル122、処方情報テーブル123、および投薬スケジュール情報テーブル124は、データベースの一例であり、管理サーバー152の外部の機器の記憶装置に記憶されていてもよい。管理サーバー152などに記憶されている上記データベースをオリジナルのデータベースとして、オリジナルのデータベースの少なくとも一部のコピーが、レセコン151、分包機251、または携帯端末351~353などの他の機器に記憶されていてもよい。この場合、管理サーバー152などに記憶されたオリジナルのデータベースの必要な部分に、他の機器に記憶されたデータベースの少なくとも一部のコピーが、必要なタイミングで同期されてもよい。
図3は、分包機251の構成を示すブロック図である。
図3を参照して、分包機251は、制御部201と、表示部202と、操作部203と、ネットワークインターフェース204と、記憶装置205と、分包部206と、情報付加部207とを含んでいる。制御部201は、CPU211と、ROM212と、RAM213とを含んでいる。制御部201、表示部202、操作部203、ネットワークインターフェース204、記憶装置205、CPU211、ROM212、およびRAM213の各々の機能は、レセコン151における制御部101、表示部102、操作部103、ネットワークインターフェース104、記憶装置105、CPU111、ROM112、およびRAM113の各々の機能と同じであるため、その説明は繰り返さない。
分包部206は、薬剤の投入を受け付け、投入された薬剤を所定の分量ごと(たとえば一回服用量ごと)に包装する。
情報付加部207は、分包部206にて包装した薬剤に対し必要な情報を付加する。一例として、情報付加部207は、必要な情報を含むコード(バーコードやQR(Quick Response)コードなど)を付加(印刷)する。
図4は、携帯端末351、352、および353の各々の構成を示すブロック図である。ここでは、携帯端末351の構成について説明する。特に断りのない限り、携帯端末352および353の各々は、携帯端末351と同様の構成を有しているものとする。
図4を参照して、携帯端末351は、制御部301と、表示部302と、操作部303と、ネットワークインターフェース304と、記憶装置305と、画像読取部306とを含んでいる。制御部301は、CPU311と、ROM312と、RAM313とを含んでいる。制御部301、表示部302、操作部303、ネットワークインターフェース304、記憶装置305、CPU311、ROM312、およびRAM313の各々の機能は、レセコン151における制御部101、表示部102、操作部103、ネットワークインターフェース104、記憶装置105、CPU111、ROM112、およびRAM113の各々の機能と同じであるため、その説明は繰り返さない。
記憶装置305は、アプリケーション(以降、アプリと記すことがある)321を記憶している。アプリ321は、投薬管理システムの各種処理を行うためのアプリケーションのプログラムである。
画像読取部306は、コードを読み取り、コードから各種情報を抽出する。
図5は、管理サーバー152の記憶装置105が記憶する患者情報テーブル121を模式的に示す図である。
図5を参照して、患者情報テーブル121は、管理サーバー152が投薬を管理する患者の情報1211を記載したテーブルである。患者の情報1211は、一人の患者の情報であり、患者ID(Identification)と、患者名と、患者の身体情報(性別、身長、体重、年齢、生年月日など)と、患者が入居している介護施設名とを含んでいる。患者が入居している介護施設は、その患者に処方された薬剤の配達先となる。
患者の情報1211の登録、変更、および削除は、管理サーバー152の操作部103などを通じて薬局の職員や薬剤師などによって行われる。
図6は、管理サーバー152の記憶装置105が記憶する許可者情報テーブル122を模式的に示す図である。
図6を参照して、許可者情報テーブル122は、投薬管理システムの所定の機能の使用を許可されている者(許可者)の識別情報である許可者情報1221を記載したテーブルである。許可者には、薬局の薬剤師、薬局の職員、および介助者(介護施設の職員)などが含まれている。許可者情報1221は、一人の許可者の情報であり、許可者IDと、許可者名と、許可者の身分と、許可者の連絡先(電話番号、メールアドレス、許可者の携帯端末にインストールされているアプリ321のアプリIDなど)とを含んでいる。
許可者情報1221の登録、変更、および削除は、管理サーバー152の操作部103などを通じて薬局の職員や薬剤師などによって行われる。
図7は、管理サーバー152の記憶装置105が記憶する処方情報テーブル123を模式的に示す図である。
図7を参照して、処方情報テーブル123は、患者に処方された薬剤に関する情報である処方情報1231を記載したテーブルである。処方情報1231は、患者ごとに作成される。処方情報1231は、患者IDと、患者名と、患者が入居する介護施設名と、薬剤を準備した薬局名と、患者の処方箋に記載された情報の入力を受け付けた日付と、患者への薬剤の配達を完了した日付と、患者に処方された薬剤に関する詳細情報などを含んでいる。患者に処方された薬剤に関する詳細情報は、薬剤の薬剤名と、成分および効能と、用法と、投薬日(投薬を行う日付)と、分包数と、備考などを含んでいる。
用法には、患者への投薬タイミングに関する情報である患者の投薬情報(患者の投薬情報の一例)が含まれている。患者の投薬情報とは、薬剤を投与する時間区分(夕食前、毎食後、または就寝前など)、または薬剤を投与する時間間隔(4時間間隔など)などの薬剤を投与するタイミングなどである。用法には、投与する部位や投与量などの情報がさらに含まれていてもよい。
処方情報テーブル123の処方情報1231の登録、変更、および削除は、必要なタイミングで管理サーバー152によって行われる。
図8は、管理サーバー152の記憶装置105が記憶する投薬スケジュール情報テーブル124を模式的に示す図である。
図8を参照して、投薬スケジュール情報テーブル124は、患者への投薬のスケジュールの情報である投薬スケジュール情報1241を記載したテーブルである。投薬スケジュール情報1241は、患者ごとに作成される。投薬スケジュール情報1241は、患者名と、患者への投薬を介助する介助者の名前および連絡先と、患者への投薬を管理する管理者の名前および連絡先と、それぞれの投薬予定日に投与する薬剤の薬剤名、投薬タイミング、および投薬完了日時などを含んでいる。ここでは、管理者は、患者に処方された薬剤を準備した薬局の薬剤師PN3である。
[処方された薬剤の準備]
図9は、本発明の一実施の形態において、処方された薬剤PHを準備する作業を説明する図である。
図9を参照して、処方箋で処方された患者のための薬剤PHは、薬局において薬剤師PN3によって準備される。この準備の流れについて、以下に説明する。
本明細書では、処方箋により薬剤が処方された者を患者と記しており、その薬剤が実際に投与されようとしている者を被介助者と記している。患者への投薬が適切である場合、患者と被介助者とは同一人物となる。
薬剤師PN3は、医師により発行された処方箋を取得すると、処方箋に記載された情報である処方箋情報IN1をレセコン151に入力する。レセコン151は、レセコン151の操作部103(処方箋受付手段の一例)を通じて、処方箋情報IN1の入力を受け付ける(作業PR11)。処方箋情報IN1は、患者の識別情報(患者の識別情報の一例)と、患者の薬剤情報(患者の薬剤情報の一例)と、患者の投薬情報などを含んでいる。
患者の識別情報は、患者を識別するための情報であり、たとえば患者IDと、患者名と、患者の身体情報(性別、身長、体重、年齢、生年月日など)などを含んでいる。
患者の薬剤情報は、患者に処方された薬剤を特定する情報であり、たとえば患者に処方された薬剤の名前(薬剤名)、成分、および効能などを含んでいる。
薬剤師PN3は、医師により発行された処方箋を取得すると、追加情報IN2を管理サーバー152および分包機251の各々に入力する。管理サーバー152および分包機251の各々は、追加情報IN2の入力を受け付ける(作業PR12)。薬剤師PN3は、必要な薬剤を計量し、計量した薬剤を分包機251に投入し、分包機251の作業を開始する操作を行う(作業PR13)。
追加情報IN2は、データベースの作成に必要な情報を含んでいる。具体的には、追加情報IN2は、薬剤の投薬日および分包数と、患者への投薬の介助者の情報と、患者への投薬に関する管理者の情報と、患者が入居している介護施設名などを含んでいる。投薬日および分包数は、処方箋などに基づいて決定される。
薬剤師PN3が行う上記作業の少なくとも一部は、薬剤師PN3以外の薬局の職員によって行われてもよい。
レセコン151は、処方箋情報IN1の入力を受け付けると、処方箋情報IN1に基づいてレセプトSH1を作成する(作業PR14)。レセコン151は、レセコン151のネットワークインターフェース104を用いて、入力された処方箋情報IN1を管理サーバー152および分包機251の各々に送信する。管理サーバー152および分包機251の各々は、ネットワークインターフェース104(第1の取得手段および第3の取得手段の一例)を用いて処方箋情報IN1を受信(取得)する(作業PR15)。
分包機251は、レセコン151などから処方箋情報IN1を受信し、薬剤師PN3から追加情報IN2の入力を受け付け、作業を開始する操作を受け付けると、分包部206(分包手段の一例)を用いて、所定の分量ごとに薬剤を分包する。分包機251は、包装された薬剤PHに対し、情報付加部207(コード付加手段の一例)を用いて2次元バーコードなどのコードCD1を付加(印刷)する(作業PR16)。コードCD1は、患者の識別情報と、患者の薬剤情報と、患者の投薬情報などを含んでいる。コードCD1は、投薬日および分包数などの情報をさらに含んでいてもよい。薬剤の包装には、コードCD1とともに、患者の識別情報と、患者の薬剤情報と、患者の投薬情報などを含む文字が付加されることが好ましい。
管理サーバー152は、薬剤師PN3から追加情報IN2の入力を受け付け、レセコン151から処方箋情報IN1を受信すると、処方箋情報IN1および追加情報IN2に基づいて制御部101によって処方情報1231を作成し、作成した処方情報1231を処方情報テーブル123に記憶する(作業PR17)。但し、作業PR17では、処方情報1231における配達完了日の欄は空欄とされる。処方情報1231には、患者の識別情報、患者の薬剤情報、および患者の投薬情報が互いに関連付けられている。
管理サーバー152は、処方箋情報IN1および追加情報IN2に基づいて、管理サーバー152の制御部101によって投薬スケジュール情報1241を作成し、作成した投薬スケジュール情報1241を投薬スケジュール情報テーブル124に追加する(作業PR18)。但し、作業PR18では、投薬スケジュール情報1241における投薬完了日時の欄は空欄とされる。
さらに、処方箋情報IN1に含まれる患者の情報1211が患者情報テーブルに存在しない場合、管理サーバー152は、処方箋情報IN1および追加情報IN2に基づいて、管理サーバー152の制御部101によって患者の情報1211を作成し、作成した患者の情報1211を患者情報テーブル121に登録する(作業PR19)。
以上の作業により、処方された薬剤が準備される。続いて、以下のように配達者PN1によって配達の準備が行われる。
配達者PN1は、薬局端末153を通じて、管理サーバー152に対して処方箋情報IN1および追加情報IN2の送信を要求する(作業PR20)。管理サーバー152は、要求に応じて処方箋情報IN1および追加情報IN2を薬局端末153に送信する(作業PR21)。薬局端末153は、受信した処方箋情報IN1および追加情報IN2に基づいて、服薬簿SH2を作成する(作業PR22)。その後、配達者PN1は、薬局から回収した包装後の薬剤PHと、服薬簿SH2とを持参し、配達のために被介助者CPが入居する介護施設に向かう(作業PR23)。
服薬簿SH2は、配達する薬剤を確認するための情報が記載されたものである。服薬簿SH2は、患者の識別情報と、薬剤の薬剤情報と、患者の投薬情報と、投薬日と、分包数などを含んでいる。服薬簿SH2は紙に印刷されたものであってもよいし、配達者PN1が用いる携帯端末351に保存されるデータであってもよい。
なお、レセコン151は、入力された処方箋情報IN1を外部機器(投薬管理システムの外部の機器)の記憶装置に記憶してもよい。管理サーバー152および分包機251の各々は、必要なタイミングで外部機器の記憶装置から処方箋情報IN1を取得(受信)してもよい。処方箋情報IN1は、管理サーバー152または分包機251に対して自動的に(管理サーバー152または分包機251からの要求無しに)送信されてもよい。
図10は、本発明の一実施の形態において、処方された薬剤PHを準備する際に投薬管理システムが行う動作を説明するフローチャートである。このフローチャートは、ROMに記憶された制御プログラムをCPUが実行することにより実現される。
図10を参照して、レセコン151は、処方箋情報IN1の入力を受け付ける(S101)。次にレセコン151は、管理サーバー152および分包機251の各々に処方箋情報IN1を送信し(S103)、処方箋情報IN1に基づいてレセプトを作成する(S105)。
管理サーバー152は、レセコン151から処方箋情報IN1を受信し(S107)、追加情報IN2の入力を受け付ける(S109)。管理サーバー152は、処方箋情報IN1および追加情報IN2に基づいて患者の情報1211、処方情報1231、および投薬スケジュール情報1241の各々を作成し、患者情報テーブル121、処方情報テーブル123、および投薬スケジュール情報テーブル124の各々に追加する(S111)。
分包機251は、レセコン151から処方箋情報IN1を受信し(S113)、追加情報IN2の入力を受け付ける(S115)。分包機251は、作業を開始する操作を受け付けると(S117)、薬剤を分包し(S119)、薬剤の包装にコードCD1を付加する(S121)。
薬局端末153は、所定の入力を受け付けると、管理サーバー152に対して処方箋情報IN1および追加情報IN2の送信を要求する(S151)。管理サーバー152は、要求に応じて処方箋情報IN1および追加情報IN2を薬局端末153に送信する(S153)。薬局端末153は、処方箋情報IN1および追加情報IN2を受信し(S155)、受信した処方箋情報IN1および追加情報IN2に基づいて、服薬簿SH2を作成する(S157)。
[処方された薬剤の配達]
図11は、本発明の一実施の形態において、薬局で準備された薬剤PHを被介助者CPに配達する作業を説明する図である。
図11を参照して、薬局で準備された薬剤PHは、配達者PN1によって被介助者CPに配達される。この配達の流れについて、以下に説明する。配達者PN1は、薬局の職員以外の任意の者であってもよい。
配達者PN1は、薬剤の配達場所である介護施設に到着すると、携帯端末351でアプリ321を起動し、配達者PN1を識別する情報である配達者PN1の識別情報を携帯端末351に入力する。携帯端末351は、携帯端末351の操作部303などを通じて、配達者PN1の識別情報の入力を受け付ける(作業PR31)。入力される識別情報は、配達者PN1を識別する情報であればよく、配達者PN1のIDおよび名前などであってもよい。
ここでは、配達者PN1が所持するネームプレートNP1などには、配達者PN1のIDおよび名前の情報を含むコードCD2が付加されている。携帯端末351は、このコードCD2を読み取ることにより、配達者PN1を識別する情報である配達者PN1の識別情報の入力を受け付ける。配達者PN1の識別情報の入力方法は任意である。携帯端末351は、コードCD2を読み取る代わりに、配達者PN1の識別情報を手入力により受け付けてもよいし、携帯端末351のアプリ321に登録されている配達者PN1の識別情報を読み出してもよい。
携帯端末351は、入力された配達者PN1の識別情報を管理サーバー152に送信する。管理サーバー152は、管理サーバー152のネットワークインターフェース104を通じて、配達者PN1の識別情報を受信する(作業PR32)。
管理サーバー152は、配達者PN1の識別情報を受信すると、配達者PN1の認証作業を行う(作業PR33)。管理サーバー152は、配達者PN1の識別情報に対応する許可者情報1221が許可者情報テーブル122に登録されているか否かを判断する。管理サーバー152は、判断結果を携帯端末351に送信する(作業PR34)。
管理サーバー152は、配達者PN1の識別情報(配達者PN1のIDおよび名前)と一致する許可者情報1221(許可者IDおよび許可者名)が許可者情報テーブル122に登録されていると判断した場合には、配達者PN1を認証し、後述する薬剤PHの配達場所が正しいか否かの判断を行う。管理サーバー152は、配達者PN1の識別情報と一致する許可者情報1221が許可者情報テーブル122に登録されていないと判断した場合には、配達者PN1を認証せず、薬剤PHの配達場所が正しいか否かの判断を行わない。
配達者PN1は、認証された場合、服薬簿SH2に記載された文字と、薬剤PHの包装に付加された文字と、被介助者CPのための薬剤の配置場所(配薬カートなど)に表示された文字とを目視することで、薬剤PHの配達場所が正しいことを確認する。次に配達者PN1は、被介助者CPを識別する情報である被介助者CPの識別情報(被介助者の識別情報の一例)と、配達薬剤情報とを携帯端末351に入力する。携帯端末351は、被介助者CPの識別情報と、配達薬剤情報との入力を受け付ける(作業PR35)。
配達薬剤情報は、被介助者CPへ配達しようとする薬剤PHの情報である。
ここでは、被介助者CPのための薬剤の配置場所などには、被介助者CPを識別する情報である被介助者CPの識別情報を含むコードCD3が表示されている。携帯端末351は、このコードCD3を読み取ることにより、被介助者CPの識別情報の入力を受け付ける。また、携帯端末351は、持参した薬剤PHの包装に表示されたコードCD1を読み取ることにより、配達薬剤情報の入力を受け付ける。
携帯端末351は、入力された被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報を管理サーバー152に送信する。管理サーバー152は、被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報を受信(取得)する(作業PR36)。
管理サーバー152は、被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報を受信すると、管理サーバー152の制御部101(配達判断手段の一例)において、薬剤PHの配達場所が正しいか否かを判断する(作業PR37)。この判断は、処方情報テーブル123に記憶された患者の識別情報および患者の薬剤情報と、受信した被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報とに基づいて行われる。具体的には、この判断は、受信した被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報と一致する患者の識別情報および患者の薬剤情報を含む処方情報1231が、処方情報テーブル123に登録されているか否かに基づいて行われる。
受信した被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報と一致する患者の識別情報および患者の薬剤情報を含む処方情報1231が、処方情報テーブル123に登録されている場合、管理サーバー152は、薬剤PHの配達場所が正しいと判断する。受信した被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報と一致する患者の識別情報および患者の薬剤情報を含む処方情報1231が、処方情報テーブル123に登録されていない場合、管理サーバー152は、薬剤PHの配達場所が正しくないと判断する。
管理サーバー152は、管理サーバー152のネットワークインターフェース104(配達判断結果表示手段の一例)を通じて、判断結果を携帯端末351に送信し、携帯端末351に表示する(作業PR38)。
配達者PN1は、薬剤の配達場所が正しいという判断結果を携帯端末351で確認した場合、被介助者CPのための薬剤の配置場所に薬剤PHを配達し、携帯端末351に配達完了を入力する。携帯端末351は、配達完了の入力を受け付けると、配達完了を管理サーバー152に通知する(作業PR39)。
管理サーバー152は、配達完了の通知を携帯端末351から受けた場合に、処方情報テーブル123における関連する処方情報1231の配達完了日の欄に日付を入力することにより、その処方情報に関する薬剤の配達完了を記録する(作業PR40)。作業PR40において、処方情報1231には少なくとも配達完了の事実が記録されればよい。
なお、管理サーバー152などに記憶されているオリジナルのデータベースの少なくとも一部のコピーを携帯端末351が予め取得し、携帯端末351の記憶装置305に記憶していてもよい。この場合、携帯端末351は、入力された被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報を管理サーバー152に送信せず、薬剤PHの配達場所が正しいか否かを自機で判断してもよい。この判断は、携帯端末351の記憶装置305に記憶した患者の識別情報および患者の薬剤情報と、入力された被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報とに基づいて行われてもよい。この判断方法によれば、携帯端末351が通信不可能な状態(オフラインの状態)であっても薬剤PHの配達場所が正しいか否かを判断することができる。
図12は、本発明の一実施の形態において、薬局で準備された薬剤PHを被介助者CPに配達する際に投薬管理システムが行う動作を説明するフローチャートである。このフローチャートは、ROMに記憶された制御プログラムをCPUが実行することにより実現される。
図12を参照して、配達者PN1の携帯端末351は、配達者PN1の識別情報の入力を受け付けると(S301)、入力された識別情報を管理サーバー152に送信する(S303)。
管理サーバー152は、配達者PN1の識別情報を受信すると、受信した配達者PN1の識別情報と許可者情報テーブル122とに基づいて、配達者PN1を認証し(S305)、認証結果を携帯端末351に送信する(S307)。
携帯端末351は、認証成功の認証結果を受信した場合、被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報の入力を受け付け(S309)、被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報を管理サーバー152に送信する(S311)。
管理サーバー152は、被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報を受信すると、処方情報テーブル123に記憶された患者の識別情報および患者の薬剤情報と、受信した被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報とに基づいて、薬剤PHの配達場所が正しいか否かを判断し(S313)、判断結果を携帯端末351に送信する(S315)。
携帯端末351は、判断結果を受信すると、携帯端末351の表示部302に判断結果を表示する(S317)。その後、携帯端末351は、配達完了の入力を受け付け(S319)た場合に、配達完了の通知を管理サーバー152に送信する(S321)。
管理サーバー152は、配達完了の通知を受信した場合に、処方情報テーブル123における被介助者CPの処方情報1231に配達完了を記録する(S323)。
[投薬]
図13は、本発明の一実施の形態において、被介助者CPへの投薬のための作業を説明する図である。
図13を参照して、配達された薬剤PHは、必要なタイミングで被介助者CPに投与される。被介助者CPへの薬剤PHの投与は、介助者PN2によって介助される。この投薬の流れについて、以下に説明する。被介助者CPは、介護施設の入居者である必要はなく、任意の者であってよい。介助者PN2は、介護施設の職員である必要はなく、任意の者であってよい。
介助者PN2は、携帯端末352でアプリ321を起動し、介助者PN2を識別する情報である介助者PN2の識別情報を携帯端末352に入力する。携帯端末352は、介助者PN2の識別情報の入力を受け付ける(作業PR51)。入力される識別情報は、介助者PN2を識別する情報であればよく、介助者PN2のIDおよび名前などであってもよい。
ここでは、介助者PN2が所持するネームプレートNP2などには、介助者PN2のIDおよび名前の情報を含むコードCD4が付加されている。携帯端末352は、このコードCD4を読み取ることにより、介助者PN2の識別情報の入力を受け付ける。介助者PN2の識別情報の入力方法は任意である。携帯端末352は、コードCD4を読み取る代わりに、介助者PN2の識別情報を手入力により受け付けてもよいし、携帯端末352のアプリ321に登録されている介助者PN2の識別情報を読み出してもよい。
携帯端末352は、入力された介助者PN2の識別情報を管理サーバー152に送信する。管理サーバー152は、管理サーバー152のネットワークインターフェース104(第4の取得手段の一例)を通じて、介助者PN2の識別情報を受信(取得)する(作業PR52)。
管理サーバー152は、介助者PN2の識別情報を受信すると、介助者PN2の認証作業を行う(作業PR53)。管理サーバー152は、介助者PN2の識別情報に対応する許可者情報1221が許可者情報テーブル122に登録されているか否かを判断する。管理サーバー152は、判断結果を携帯端末352に送信する(作業PR54)。
管理サーバー152は、介助者PN2の識別情報(介助者PN2のIDおよび名前)と一致する許可者情報1221(許可者IDおよび許可者名)が許可者情報テーブル122に登録されていると判断した場合には、介助者PN2を認証し、被介助者CPへの薬剤PHの投与が適切であるか否かの判断(この判断については後述する)を行う。管理サーバー152は、介助者PN2の識別情報と一致する許可者情報1221が許可者情報テーブル122に登録されていないと判断した場合には、介助者PN2を認証せず、被介助者CPへの薬剤PHの投与が適切であるか否かの判断を行わない。
介助者PN2は、認証された場合、被介助者CPの名前と、被介助者CPに投与しようとする薬剤PHの包装に付加された文字とを目視することで、被介助者CPに投与しようとする薬剤が正しいことを確認し、被介助者CPに薬剤を投与するタイミングが正しいことを確認する。次に介助者PN2は、被介助者CPの識別情報と、投薬薬剤情報とを携帯端末352に入力する。携帯端末352は、携帯端末353の操作部303(第2の取得手段の一例)などを通じて、被介助者CPの識別情報と、投与薬剤情報とを取得する(作業PR55)。
投与薬剤情報とは、被介助者CPに投与しようとする薬剤PHの情報である。
ここでは、被介助者CPはリストバンドWBを装着している。リストバンドWBには、被介助者CPの識別情報を含むコードCD5が表示されている。リストバンドWBには、コードCD5とともに、被介助者CPの名前や身体情報などを含む文字が付加されることが好ましい。コードCD5は、リストバンドWBに表示される代わりに、被介助者CPが使用する配膳トレーや、食事の際の被介助者の座席などに表示されていてもよい。携帯端末352は、携帯端末352の画像読取部306を用いて、このコードCD5を読み取ることにより、被介助者CPの識別情報を取得する。また、携帯端末352は、携帯端末352の画像読取部306(読取手段の一例)を用いて、被介助者CPに投与しようとする薬剤PHに表示されたコードCD1を読み取ることにより、投与薬剤情報を取得する。
携帯端末352は、取得した被介助者CPの識別情報と、投与薬剤情報とを管理サーバー152に送信する。管理サーバー152は、管理サーバー152のネットワークインターフェース104を通じて、被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報を受信する(作業PR56)。
管理サーバー152は、被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報を受信すると、管理サーバー152の制御部101(投薬判断手段の一例)において、被介助者CPへの薬剤PHの投与が適切であるか否かを判断する(作業PR57)。この判断は、処方情報テーブル123に記憶された患者の識別情報、患者の薬剤情報、および患者の投薬情報と、携帯端末352にて取得した被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報と、被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報を取得したタイミングとに基づいて行われる。被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報を取得したタイミングは、被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報を管理サーバー152が受信したタイミングであってもよいし、被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報を携帯端末352が取得したタイミングであってもよい。
被介助者CPへの薬剤PHの投与が適切であるか否かの判断では、被介助者CPと薬剤PHとの組合せが適切であるか否か(第1の判断)と、薬剤PHの投与のタイミングが適切であるか否か(第2の判断)とが判断される。
第1の判断では、携帯端末352にて取得した被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報の各々と一致する患者の識別情報および患者の薬剤情報の各々を含む処方情報1231が、処方情報テーブル123に登録されているか否かが判断される。
第1の判断において、携帯端末352にて取得した被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報の各々と一致する患者の識別情報および患者の薬剤情報の各々を含む処方情報1231が、処方情報テーブル123に登録されていると判断した場合、管理サーバー152は、第2の判断を行う。
第2の判断では、携帯端末352にて取得した被介助者CPの識別情報に基づいて、処方情報テーブル123に記憶された患者の投薬スケジュール情報1241が特定される。特定した投薬スケジュール情報1241に含まれる投薬タイミングに基づいて、投薬可能な時間範囲が決定される。そして、被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報を取得したタイミング(日時)が、投薬可能な時間範囲内であるか否かが判断される。
一例として、患者の投薬情報に含まれる投薬のタイミングが朝食前または朝食後である場合には、投薬可能な時間範囲として6時~10時が決定される。患者の投薬情報に含まれる投薬のタイミングが昼食前または昼食後である場合には、投薬可能な時間範囲として11時~14時が決定される。患者の投薬情報に含まれる投薬のタイミングが夕食前または夕食後である場合には、投薬可能な時間範囲として17時~21時が決定される。患者の投薬情報に含まれる投薬のタイミングが就寝前である場合には、投薬可能な時間範囲として21時~24時が決定される。患者の投薬情報に含まれる投薬のタイミングが6時間おきである場合には、投薬可能な時間範囲として、投薬スケジュール情報1241に含まれる最新の投薬完了日時から換算して5時間後~7時間後の時間範囲が決定される。
第2の判断において、被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報を取得したタイミングが、投薬可能な時間範囲内であると判断した場合、管理サーバー152は、被介助者CPへの薬剤PHの投与が適切であると判断する。
第1の判断において、取得した被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報と一致する患者の識別情報および患者の薬剤情報を含む処方情報1231が、処方情報テーブル123に登録されていないと判断した場合、または第2の判断において、被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報を取得したタイミングが、投薬可能な時間範囲外であると判断した場合、被介助者CPへの薬剤PHの投与が適切でないと判断する。
作業PR55において、携帯端末352は、被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報の入力の他に、投与タイミング情報の入力をさらに受け付けてもよい。作業PR56において、管理サーバー152は、被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報の他に、投与タイミング情報を携帯端末352からさらに受信してもよい。作業PR57において、管理サーバー152は、携帯端末352にて取得した投薬タイミング情報にさらに基づいて、被介助者CPへの投薬が適切か否かを判断してもよい。この場合、第1の判断においては、携帯端末352にて取得した被介助者CPの識別情報、配達薬剤情報、および投与タイミング情報の各々と一致する患者の識別情報、患者の薬剤情報、および患者の投薬情報の各々を含む処方情報1231が、処方情報テーブル123に登録されているか否かが判断される。
投与タイミング情報とは、被介助者CPに投与しようとする薬剤の投与タイミングに関する情報である。
管理サーバー152は、管理サーバー152のネットワークインターフェース104(投薬判断結果表示手段の一例)を用いて、判断結果を携帯端末352に送信し、携帯端末352に表示する(作業PR58)。
介助者PN2は、被介助者CPへの薬剤PHの投与が適切であるという判断結果を携帯端末352で確認した場合、被介助者CPに薬剤PHを投与し、その薬剤PHに関する投薬完了を携帯端末352に入力する。携帯端末352は、携帯端末352の操作部303(投薬完了受付手段の一例)を通じて、薬剤PHに関する投薬完了の入力を受け付ける(作業PR59)。携帯端末352は、薬剤PHに関する投薬完了の入力を受け付けると、携帯端末352のネットワークインターフェース304(投薬完了送信手段の一例)を通じて、薬剤PHに関する投薬完了の通知を管理サーバー152に送信する(作業PR60)。管理サーバー152は、薬剤PHに関する投薬完了の通知を受信する。
管理サーバー152は、薬剤PHに関する投薬完了の通知を携帯端末352から受けた場合に、薬剤PHに関する投薬完了の通知を受信した日時を、被介助者CPに関する患者の識別情報、患者の薬剤情報、および患者の投薬情報に関連付けて、管理サーバー152の記憶装置105(完了日時記憶手段)が記憶するデータベースに記憶する。管理サーバー152は、投薬スケジュール情報テーブル124における被介助者CPの投薬スケジュール情報1241の薬剤PHに関する投薬完了日時の欄に、投薬完了の通知を受信した日時を入力することにより、投薬完了を記録する(作業PR61)。作業PR61において、投薬スケジュール情報1241には少なくとも投薬完了の事実が記録されればよい。
なお、管理サーバー152などに記憶されているオリジナルのデータベースの少なくとも一部のコピーを携帯端末352が予め取得し、携帯端末352の記憶装置305に記憶していてもよい。この場合、携帯端末352は、入力された被介助者CPの識別情報および配達薬剤情報を管理サーバー152に送信せず、被介助者CPへの薬剤PHの投与が適切であるか否かを自機で判断してもよい。この判断は、携帯端末352の記憶装置305に記憶した患者の識別情報、患者の薬剤情報、および患者の投薬情報と、携帯端末352にて入力を受け付けた被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報と、被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報を取得した日時とに基づいて行われてもよい。この判断方法によれば、携帯端末352が通信不可能な状態(オフラインの状態)であっても被介助者CPへの薬剤PHの投与が適切であるか否かを判断することができる。
図14は、本発明の一実施の形態において、被介助者CPへの投薬の際に投薬管理システムが行う動作を説明するフローチャートである。このフローチャートは、ROMに記憶された制御プログラムをCPUが実行することにより実現される。
図14を参照して、介助者PN2の携帯端末352は、介助者PN2の識別情報の入力を受け付けると(S501)、入力された識別情報を管理サーバー152に送信する(S503)。
管理サーバー152は、介助者PN2の識別情報を受信すると、受信した介助者PN2の識別情報と許可者情報テーブル122とに基づいて、介助者PN2を認証し(S505)、認証結果を携帯端末352に送信する(S507)。
携帯端末352は、認証成功の認証結果を受信した場合、被介助者CPの識別情報および投薬薬剤情報の入力を受け付け(S509)、被介助者CPの識別情報および投薬薬剤情報を管理サーバー152に送信する(S511)。
管理サーバー152は、被介助者CPの識別情報および投薬薬剤情報を受信すると、処方情報テーブル123に記憶された患者の識別情報、患者の薬剤情報、および患者の投薬情報と、受信した被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報と、被介助者CPの識別情報および投与薬剤情報を受信した日時とに基づいて、被介助者CPへの薬剤PHの投与が適切であるか否かを判断し(S515)、判断結果を携帯端末352に送信する(S517)。
携帯端末352は、判断結果を受信すると、携帯端末352の表示部302に判断結果を表示する(S519)。その後、携帯端末352は、被介助者CPへの投薬が完了したことを示す投薬完了の入力を受け付け(S521)た場合に、投薬完了の通知を管理サーバー152に送信する(S523)。
管理サーバー152は、投薬完了の通知を受信した場合に、投薬スケジュール情報テーブル124における被介助者CPの投薬スケジュール情報1241に投薬完了を記録する(S525)。
[投薬の管理]
図15は、本発明の一実施の形態において、患者への投薬を管理するための作業を説明する図である。
図15を参照して、管理サーバー152は、管理サーバー152の制御部101(投薬スケジュール情報作成手段、完了判断手段、タイミング算出手段の一例)において、必要なタイミングで投薬忘れの有無を判断する(作業PR71)。作業忘れの有無の判断は、投薬スケジュール情報1241に基づいて決定された時刻を経過しても、投薬完了(投薬完了通知を受信した日時)が記録されていない投薬スケジュール情報1241が存在するか否かに基づいて判断される。具体的には、この判断は次の方法で行われる。
管理サーバー152は、投薬スケジュール情報テーブル124の投薬スケジュール情報1241を参照し、投薬スケジュール情報1241に記載された薬剤のうちその日が投薬予定日となっている薬剤の中から、投薬完了日時の欄が記録されていない薬剤を抽出する。管理サーバー152は、抽出した薬剤ごとに、投薬スケジュールに基づいて、その薬剤の投薬可能な時間範囲を決定する。投薬可能な時間範囲は、上記第2の判断における決定方法と同様の方法で決定される。
管理サーバー152は、現在の日時を参照し、決定した投薬可能な時間範囲の終了時刻(言い換えれば、投薬タイミング)を徒過しているか否かを判断する。管理サーバー152は、決定した投薬可能な時間範囲の終了時刻を徒過している場合には、投薬忘れが発生したと判断する。管理サーバー152は、抽出する薬剤が存在しない場合、または決定した投薬可能な時間範囲の終了時刻を徒過していない場合には、投薬忘れが発生していないと判断する。たとえば図8に示す投薬スケジュール情報テーブル124の投薬スケジュール情報1241において、投与タイミングが「2022年1月12日の夕食後」である「薬剤PH2」という薬剤名の薬剤の投薬可能な時間範囲の終了時刻は、2022年1月12日の21時に決定される。この場合において、現在の日時が2022年1月12日の21時を過ぎているときは、現在の日時が「薬剤PH2」の投薬可能な時間範囲の終了時刻を徒過していると判断される。
管理サーバー152の記憶装置105(連絡先記憶情報の一例)は、投薬スケジュール情報テーブル124の投薬スケジュール情報1241に、投薬に関する管理者の連絡先を記憶している。管理サーバー152は、投薬忘れが発生したと判断した場合、管理サーバー152のネットワークインターフェース104(報知手段の一例)を通じて、この管理者の連絡先に投薬忘れを報知し、携帯端末353の表示部302に投薬忘れの報知を表示する(作業PR72)。管理サーバー152は、投薬忘れの報知に、投薬忘れが発生した患者名、日時、および介助者PN2の連絡先などを含める。
管理者である薬剤師PN3は、携帯端末353の表示部302に表示された投薬忘れの報知を見て投薬忘れを認識する。薬剤師PN3は、介助者PN2の連絡先に連絡するなどの必要な対応を行う(作業PR73)。介助者PN2との通信は、電話やチャットツールなどを用いて行うことができる。このようにして、薬剤師PN3は患者への投薬を管理することができる。管理者は、薬剤師PN3である必要はなく、任意の者であってよい。
また、介助者PN2などの許可者は、被介助者CPへの投薬の状況や管理者の連絡先などの情報を、必要なタイミングで管理サーバー152から取得することができる。
介助者PN2は、必要なタイミングで携帯端末352においてアプリ321を起動し、介助者PN2の識別情報を携帯端末352に入力する。また介助者PN2は、必要な情報(被介助者CPに関する患者の情報1211、処方情報1231、投薬スケジュール情報1241、または管理者の連絡先などの情報)の送信要求を、介助者PN2の識別情報とともに入力する。携帯端末352は、介助者PN2の識別情報および必要な情報の送信要求の入力を受け付ける(作業PR81)。ここでは、携帯端末352は、介助者PN2が所持するネームプレートNP2などに付加されたコードCD4を読み取ることにより、介助者PN2の識別情報の入力を受け付ける。介助者PN2の識別情報の入力方法は任意である。
携帯端末352は、入力された介助者PN2の識別情報および必要な情報の送信要求を管理サーバー152に送信する。管理サーバー152は、介助者PN2の識別情報および必要な情報の送信要求を受信する(作業PR82)。
管理サーバー152は、介助者PN2の識別情報および必要な情報の送信要求を受信すると、介助者PN2の認証作業を行う(作業PR83)。管理サーバー152は、介助者PN2の識別情報に対応する許可者情報1221が許可者情報テーブル122に登録されているか否かを判断する。
管理サーバー152は、介助者PN2の識別情報(介助者PN2のIDおよび名前)と一致する許可者情報1221(許可者IDおよび許可者名)が許可者情報テーブル122に登録されていると判断した場合には、介助者PN2を認証し、要求された情報を携帯端末352に送信し、携帯端末352の表示部302に表示する(作業PR84)。管理サーバー152は、介助者PN2の識別情報と一致する許可者情報1221が許可者情報テーブル122に登録されていないと判断した場合には、介助者PN2を認証せず、要求された情報を携帯端末352に送信しない。
これにより、介助者PN2は、携帯端末352の表示部302に表示された情報に基づいて、自身が介助する被介助者CPへの投薬状況を確認したり、管理者に必要な連絡(たとえば、被介助者CPの入院や逝去などの被介助者CPのイレギュラーな動きに関する連絡)を行ったりすることができる。
図16は、本発明の一実施の形態において、患者への投薬を管理する際に投薬管理システムが行う動作を説明するフローチャートである。このフローチャートは、ROMに記憶された制御プログラムをCPUが実行することにより実現される。
図16を参照して、管理サーバー152は、投薬スケジュール情報1241を参照し、投薬スケジュール情報1241に記載された薬剤のうちその日が投薬予定日となっている薬剤の中に、投薬完了日時が記録されていない薬剤が存在するか否かを判断する(S701)。
ステップS701において、投薬完了日時が記録されていない薬剤が存在すると判断した場合(S701でYES)、投薬完了日時が記録されていない薬剤の投薬タイミングを算出し(S702)、算出した投薬タイミングを現在の時刻が徒過したか否かを判断する(S703)。
ステップS701において、その日が投薬予定日となっている薬剤の中に投薬完了日時が記録されていない薬剤が存在しないと判断した場合(S701でNO)、またはステップS703において、算出した投薬タイミングを現在の時刻が徒過していないと判断した場合(S703でNO)、管理サーバーはステップS701の処理へ進む。
ステップS703において、算出した投薬タイミングを現在の時刻が徒過したと判断した場合(S703でYES)、管理サーバー152は、投薬スケジュール情報1241に記載された管理者の連絡先である薬剤師PN3の携帯端末353に、投薬忘れの通知を送信する(S705)。
携帯端末353は、投薬忘れの通知を受信すると、投薬忘れの通知を携帯端末353の表示部302に表示する(S707)。
携帯端末352は、介助者PN2の識別情報および必要な情報の送信要求の入力を受け付ける(S801)と、介助者PN2の識別情報および必要な情報の送信要求を管理サーバー152に送信する(S803)。
介助者PN2の識別情報および必要な情報の送信要求を受信すると、受信した介助者PN2の識別情報と許可者情報テーブル122とに基づいて、介助者PN2を認証する(S805)。管理サーバー152は、介助者PN2の認証に成功した場合、送信要求された必要な情報を認証結果とともに携帯端末352に送信する(S807)。
携帯端末352は、必要な情報を受信した場合に、その情報を表示する(S809)。
[実施の形態の効果]
上述の実施の形態によれば、介助者PN2が被介助者CPへの投薬を忘れた場合に、管理者PN3に投薬忘れが通知されるため、適切なタイミングで介助者PN2以外の者が投薬忘れに気がつくことができる。これにより、患者への投薬を適切に管理することができ、患者への投薬を管理するための介助者等の負担を軽減することができる。特に、投薬の管理を本来行うべき者である薬剤師を管理者PN3とすることにより、投薬をより適切に管理することができる。
管理サーバー152が記憶する患者の識別情報、患者の薬剤情報、および患者の投薬情報などは、処方箋に記載された情報の入力を受け付ける機器であるレセコン151から受信した情報であり、処方箋に記載された情報と同一の情報である。被介助者CPへの薬剤の投与が適切か否かの判断は、処方箋に記載された情報と同一の情報に基づいて正確に行われる。このため、介助者PN2は、被介助者CPへの薬剤の投与が適切か否かの正確な判断結果を得ることができる。これにより、被介助者CPとは別の者に処方された薬剤を被介助者CPが誤って使用する事態や、処方箋に記載された投与タイミングに反して被介助者CPに薬剤を投与する事態を確実に回避することができる。その結果、患者への投薬を適切に管理することができる。
管理サーバー152が記憶する患者の識別情報、患者の薬剤情報、および患者の投薬情報などは、処方箋に記載された情報の入力を受け付ける機器であるレセコン151から受信した情報である。これらの情報を介助者等が手入力によって管理サーバー152に入力する必要はない。このため、患者への投薬の管理に関する介助者等の負担を軽減することができる。
携帯端末352は、薬剤PHに付されたコードCD1を読み取ることで、患者の識別情報、患者の薬剤情報、および患者の投薬情報の入力を携帯端末が受け付ける。これにより、患者の識別情報、患者の薬剤情報、および患者の投薬情報を介助者PN2が手入力する手間を省くことができる。
認証に成功した場合にのみ各種の判断を行うことで、部外者によるシステムの使用を回避することができる。
薬剤の配達の際に、薬剤の配達場所が正しいか否かが判断されるため、誤った配達場所に薬剤が配達される事態を回避することができる。
[その他]
上述の実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。