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JP2024054700A - コイルばねの製造方法 - Google Patents

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JP2024054700A
JP2024054700A JP2022161108A JP2022161108A JP2024054700A JP 2024054700 A JP2024054700 A JP 2024054700A JP 2022161108 A JP2022161108 A JP 2022161108A JP 2022161108 A JP2022161108 A JP 2022161108A JP 2024054700 A JP2024054700 A JP 2024054700A
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剛 永安
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Abstract

【課題】コイルばねの品質のばらつきを低減することができるコイルばねの製造方法を提供すること。【解決手段】本発明に係るコイルばねの製造方法は、線材からなる母材を処理してなるコイルばねの製造方法であって、母材に対して冷間成形を行って、螺旋状をなす成形材を作製する冷間成形ステップと、成形材に対して焼入れを施す焼入れステップと、焼入れ後の成形材に対して通電加熱によって焼戻しを施す通電焼戻しステップと、を含み、通電焼戻しステップは、成形材への加熱開始から所定時間経過時までの第1通電期間と、所定時間経過時から加熱終了までの第2通電期間が設定され、第2通電期間における成形材の温度の上昇率は、第1通電期間における成形材の温度の上昇率よりも低い。【選択図】図1

Description

本発明は、コイルばねの製造方法に関するものである。
従来、コイルばねを作製する工程では、熱間成形や冷間成形が採用される。このうち、熱間成形は、太い線材の成形が可能であるが、成形する形状の自由度が小さい。一方、冷間成形は、成形する形状の自由度が高いものの、太い線材の成形が困難であった。形状の自由度が高く、かつ太い線材の成形が可能な技術として、線材を冷間成形した後、焼入れ、焼戻し等の熱処理を行う技術が知られている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1では、冷間成形後のコイル状成形物(ワーク)の両端に電極を取り付けて通電することによって、熱処理を行う。
特許第5574772号公報
ところで、通電による熱処理時、ワークを短時間で加熱しようとすると、ワークに投入する電力量が大きくなり、ワークが目標温度に達するタイミングで通電を停止しても、ワークの温度が上昇し続けてしまう場合があった。この場合、加熱温度がワーク間でばらつき、作製されるコイルばねの品質もばらつくおそれがあった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、コイルばねの品質のばらつきを低減することができるコイルばねの製造方法を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るコイルばねの製造方法は、線材からなる母材を処理してなるコイルばねの製造方法であって、前記母材に対して冷間成形を行って、螺旋状をなす成形材を作製する冷間成形ステップと、前記成形材に対して焼入れを施す焼入れステップと、前記焼入れ後の成形材に対して通電加熱によって焼戻しを施す通電焼戻しステップと、を含み、前記通電焼戻しステップは、前記成形材への加熱開始から所定時間経過時までの第1通電期間と、前記所定時間経過時から加熱終了までの第2通電期間が設定され、前記第2通電期間における前記成形材の温度の上昇率は、前記第1通電期間における前記成形材の温度の上昇率よりも低い、ことを特徴とする。
また、本発明に係るコイルばねの製造方法は、上記発明において、前記第1および第2通電期間では、電流値または電圧値を制御し、前記通電焼戻しステップは、前記第2通電期間の電流値/電圧値を、前記第1通電期間の電流値/電圧値よりも小さくする、ことを特徴とする。
また、本発明に係るコイルばねの製造方法は、上記発明において、前記通電焼戻しステップは、前記焼入れ後の成形材の一端を把持する第1通電部材と、前記焼入れ後の成形材の他端を把持する第2通電部材とによって前記成形材の両端が把持された状態で通電され、前記第1および第2通電部材は、前記成形材の外周側に位置する第1把持部材と、前記成形材の内周側に位置し、前記第1把持部材とによって前記成形材を挟み込む第2把持部材であって、前記成形材と接触する面の曲率半径が、前記成形材の内周のなす曲率半径よりも小さく、前記第1把持部材とによって前記成形材を挟み込む第2把持部材と、によって前記成形材を把持する、ことを特徴とする。
また、本発明に係るコイルばねの製造方法は、上記発明において、前記焼入れステップの前に行われ、前記冷間成形後の成形材に対して通電加熱を行う通電加熱ステップ、をさらに含むことを特徴とする。
本発明によれば、コイルばねの品質のばらつきを低減することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る製造方法によって作製されるコイルばねの構成を示す図である。 図2は、本発明の一実施の形態に係るコイルばねの製造方法を説明するための図である。 図3は、通電加熱時における電流値と、成形材の温度との時間変化について説明するための図である。 図4は、変形例1に係る通電加熱について説明するための図である。 図5は、図4に示す矢視A方向からみた図である。 図6は、変形例2に係る通電加熱について説明するための図である。 図7は、変形例3に係る通電加熱について説明するための図である。
以下、添付図面を参照して本発明を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)を説明する。なお、図面は模式的なものであって、各部分の厚みと幅との関係、それぞれの部分の厚みの比率などは現実のものとは異なる場合があり、図面の相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれる場合がある。
(実施の形態)
本発明の一実施の形態に係る製造方法によって作製されるコイルばねの構成を示す図である。コイルばね1は、線材を螺旋状に巻回することによって作製される。コイルばね1は、例えば、金属や合金からなる線材を用いて作製される。
続いて、コイルばね1の製造方法について、図2~図4を参照して説明する。図2は、本発明の一実施の形態に係るコイルばねの製造方法を説明するための図である。コイルばね1は、母材を加工することによって作製される。
まず、線材からなる母材100(図2の(a)参照)に対し、伸線加工を施して、伸線材101を得る(図2の(b)参照)。この際、母材100(伸線材101)には熱処理は施されず、伸線機を用いて、例えばダイスを通過させることによって線材の径を細くすることによって、設計した径の線材(伸線材101)を得る。
その後、冷間成形によって伸線材101を成形する(図2の(c)参照)。具体的には、巻線機200を用いて伸線材101を巻回する。この巻線機200は、例えば、巻回ピンや、切断ツールを備え、伸線材101を巻回ピンに接触させて成形するとともに、切断ツールによって伸線材101を所定の長さで切断する。
伸線材101を巻回、切断して得られる成形材102に対し、通電加熱を行う(図2の(d)参照)。通電加熱は、成形材102の一端に第1通電部材211、他端に第2通電部材212を取り付け、該第1通電部材211および第2通電部材212に電流を流すことによって成形材102に通電する。この通電によって熱が発生し、成形材102が加熱される。
第1通電部材211および第2通電部材212は、制御装置210の制御のもと、部材の移動(成形材102の把持)や通電が制御される。
成形材102の通電加熱後、この成形材102に焼入れを施す(図2の(e)参照)。水溶性焼入れ剤222を収容した槽221に成形材102を浸漬させる。この際、水溶性焼入れ剤は、適切な熱処理品質を得られるように温度ならびに濃度を管理している。成形材102の水溶性焼入れ剤222への浸漬によって、焼入れが施された成形材103が得られる。なお、水溶性焼入れ剤222に代えて油を用いてもよい。
焼入れ後、成形材103に対し、焼戻しのための通電加熱(通電焼戻し)を行う(図2の(f)参照)。通電焼戻しは、成形材103の一端に第1通電部材231、他端に第2通電部材232を取り付け、該第1通電部材231および第2通電部材232に電流を流すことによって成形材103に通電する。この通電によって熱が発生し、成形材103が加熱される。通電焼戻しでは、成形材103を所定の硬さとするために再加熱するための通電条件が設定される。
第1通電部材231および第2通電部材232は、制御装置230の制御のもと、部材の移動(成形材103の把持)や通電が制御される。
ここで、通電焼戻し時(図2の(f)参照)に行う通電加熱について、図3を参照して説明する。なお、焼入れ前の成形材102への通電加熱を行う場合(図2の(d)参照)も同様に加熱を行うことができる。
図3は、通電加熱時における電流値と、成形材103の温度との時間変化の一例について説明するための図である。図3において、実線は電流値を示し、破線は成形材103の温度を示す。このため、破線の傾きが、成形材103の温度上昇率を示す。
制御装置230は、例えば、図3に示すような二段階で電流値を変化させ、成形材103の温度を上昇させる。この際、制御装置230の制御期間として、大きく分けて、通電開始から所定時間経過時まで電流値I2で通電させる第1通電期間S1と、第1通電期間よりも小さい電流値I1で通電させる第2通電期間S2とが設定される。図3では、通電開始(t0)から時間t1までを第1通電期間、時間t1から時間t2までを第2通電期間とする。本通電加熱において、第2通電期間では、温度上昇率が、第1通電期間の温度上昇率よりも小さく、成形材103の温度が相対的に緩やかに上昇する。
制御装置230は、第1通電期間に大電流を流すことで、予め設定した温度T1であって、加熱(例えば加熱終了温度に対して50℃低い温度)まで一気に昇温させ、第2通電期間に小電流(例えば第1通電期間の電流値に対して1kA低い電流値)で、加熱終了温度T2まで徐々に昇温させることで、加熱終了時の温度を安定させる。図3において、第1通電期間と第2通電期間との加熱時間の比率はおよそ2:1である。なお、設定する電流値、各期間の加熱時間は、材料径や目標加熱時間により決定される。
ここで、電流値I(A)は、下式(1)に示す計算式に基づいて設定することができる。例えば、式(1)で求めた値、またはこの値に基づいて電流値が決定される。
Figure 2024054700000002
S:成形材103の断面積(mm2)、ΔT:温度差(℃)、t:加熱時間(sec)、α:定数
なお、温度差ΔTは、加熱開始前の成形材103の温度と温度T1との差、または温度T1と温度T2との差を示し、各期間(第1通電期間S1または第2通電期間S2)に応じて変わる。具体的には、第1通電期間S1における温度差ΔTは、加熱開始前の成形材103の温度と温度T1との差であり、第2通電期間T2における温度差ΔTは、温度T1と温度T2との差である。
制御装置230は、例えば、所定の位置に成形材103に配置し、第1通電部材231および第2通電部材232の各把持部材を移動させることによって成形材103の一端部および他端部をそれぞれ把持させる。その後、制御装置230は、送電線を介して第1通電部材231または第2通電部材232に電流を流す。第1通電部材231および第2通電部材232と、成形材103との間では、接触箇所を介して電流が流れる。この際に発生する熱によって、成形材103が加熱される。
上述した流れで母材100を処理することによって、図1に示すコイルばね1が作製される。
ここで、伸線加工の前後に焼鈍処理を施すようにしてもよい。また、母材の状態において線径が設計したものである場合には、伸線加工を行わずに、母材100に対して冷間成形を行うことが可能である。
以上説明した本発明の実施の形態では、熱処理(ここでは少なくとも通電焼戻し)を行う際に、二段階で電流値を変えて、成形材103の温度が加熱終了温度に近付くと温度上昇率を低下させる制御を行う。加熱終了前に温度上昇を低下させることによって、加熱停止後の成形材103の温度上昇が抑制される。本実施の形態によれば、コイルばねの品質のばらつきを低減することができる。
また、本実施の形態によれば、通電焼戻しを行うことによって、炉を用いて焼戻しする場合と比して、焼戻しに要する時間を短縮することができ、また、二酸化炭素排出量を削減することができる。
なお、通電加熱時の温度制御は、上述した実施の形態のような二段階の電流値制御に限らない。例えば、図3では、通電開始のタイミングで最大の電流値とする例を示したが、通電開始から電流値を徐々に上昇させるようにしてもよい。また、第1通電期間と第2通電期間との間の電流切り替え時、段階的に電流値を小さくするようにしてもよい。この際の昇温は、加熱処理のタクトタイムに合わせて設定される。
また、電流をオンオフ制御させることによって、加熱温度を調整するようにしてもよい。例えば、第1通電期間よりも第2通電期間の方が、オンの期間が短いか、オフの期間が長い。なお、電流のオンオフ制御については、例えば、特許第6077790号公報の制御方法を採用することができる。
(変形例1)
次に、本実施の形態の変形例1について、図4および図5を参照して説明する。図4は、変形例1に係る通電加熱について説明するための図である。図5は、図4に示す矢視A方向からみた図である。変形例1では、通電加熱を行う通電部材の構成について説明する。変形例1では、通電部材の構成以外は実施の形態と同様であるため、説明を省略する。なお、図4において、実施の形態と同一の構成要素には同一の符号が付してある。
第1通電部材231は、第1把持部材231aと、第2把持部材231bとを有し、成形材103の一端側に位置する。
第1把持部材231aは、角柱状をなし、成形材103の外周側に位置する。第1把持部材231aは、成形材103と接触する側の面が平面状をなす平面部2311を有する。なお、第1把持部材231aは、成形材103と接する面が平面をなしていれば、他の部分が、円柱状や、他の多角形状をなすものであってもよい。
第2把持部材231bは、円柱状をなし、成形材103の内周側に位置する。第2把持部材231bの側面2312(外周面)のなす曲率半径は、成形材103の内周のなす曲率半径よりも小さい。ここで、成形材103の内周のなす曲率半径とは、成形材103の軸方向(巻回の軸方向)からみた平面視(図5参照)における成形材103の内周のなす曲率半径に相当する。第2把持部材231bの側面のなす曲率半径を、適用し得る成形材103の内周のなす曲率半径よりも小さくすることによって、様々な種類の成形材103に適用できる。
第1把持部材231aおよび第2把持部材231bは、制御装置230の制御のもと、図示しない送電線を介して送電される。また、第1把持部材231aは、制御装置230のもと、第2把持部材231bに対して近付く方向、または離れる方向に移動可能である。第2把持部材231bは、制御装置230のもと、第1把持部材231aに対して近付く方向、または離れる方向に移動可能である。なお、成形材103の巻回の径に対応させるために、第2把持部材を第1把持部材側に移動可能な構成としてもよいし、成形材103の巻き数等に対応させるために、第1通電部材231および第2通電部材232が互いに近付く方向、互いに遠ざかる方向に移動可能な構成してもよい。
第2通電部材232は、第1把持部材232aと、第2把持部材232bとを有し、成形材103の他端側に位置する。
第1把持部材232aは、角柱状をなし、成形材103の外周側に位置する。第1把持部材232aは、成形材103と接触する側の面が平面状をなす平面部2321を有する。なお、第1把持部材232aは、成形材103と接触する側の面が平面状をなしていれば、他の部分が、円柱状や、他の多角形状をなすものであってもよい。
第2把持部材232bは、円柱状をなし、成形材103の内周側に位置する。第2把持部材232bの側面2322(外周面)のなす曲率半径は、成形材103の内周のなす曲率半径よりも小さい。
第1通電部材231および第2通電部材232は、制御装置230の制御のもと、図示しない送電線を介して通電が制御される。また、第1把持部材232aおよび第2把持部材232bは、制御装置230のもと、移動可能である。
以上説明した本変形例1では、実施の形態と同様に、熱処理(ここでは少なくとも通電焼戻し)を行う際に、二段階で電流値を変えて、成形材103の温度が加熱終了温度に近付くと温度上昇率を低下させる制御を行うことによって、コイルばねの品質のばらつきを低減することができる。
また、本変形例1によれば、成形材103を把持する把持部材の一方(ここでは外周側)を平面、他方(ここでは内周側)を曲面とし、かつこの他方の曲面のなす曲率半径を、成形材103の内周のなす曲率半径よりも小さくすることによって、成形材103(コイルばね1)の形状によらず確実に把持し、通電させることができる。本変形例1によれば、複数種の形状のコイルばねを作製する際の生産性の低下を抑制することができる。
(変形例2)
次に、本実施の形態の変形例2について、図6を参照して説明する。図6は、変形例2に係る通電加熱について説明するための図である。変形例2では、通電加熱を行う通電部材の構成が実施の形態に係る通電部材と異なる。変形例2では、通電部材の構成以外は実施の形態と同様であるため、説明を省略する。なお、図6において、実施の形態等と同一の構成要素には同一の符号が付してある。
変形例2に係る第1通電部材231Aおよび第2通電部材232Aは、実施の形態と同様に、制御装置230の制御のもと、部材の移動(成形材103の把持)や通電が制御される。
第1通電部材231Aは、第1把持部材231cと、第2把持部材231bとを有し、成形材103の一端側に位置する。
第1把持部材231cは、角柱状をなし、成形材103の外周側に位置する。第1把持部材231cは、成形材103と接触する側の面の一部が凹状に湾曲した湾曲面2313を有する。この湾曲面2313を形成する壁面がなす曲率半径は、成形材103の線材径よりも大きいことが好ましい。
また、第1把持部材231cは、制御装置230のもと、第2把持部材231bに対して近付く方向、または離れる方向に移動可能である。なお、第1把持部材231cは、成形材103と接する面の一部が凸状に湾曲した湾曲面をなしていれば、他の部分が、円柱状や、他の多角形状をなすものであってもよい。
第2通電部材232Aは、第1把持部材232cと、第2把持部材232bとを有し、成形材103の一端側に位置する。
第1把持部材232cは、角柱状をなし、成形材103の外周側に位置する。第1把持部材232cは、成形材103と接触する側の面の一部が凹状に湾曲した湾曲面2323を有する。この湾曲面2323を形成する壁面がなす曲率半径は、成形材103の線材径よりも大きいことが好ましい。
また、第1把持部材232cは、制御装置230のもと、第2把持部材232bに対して近付く方向、または離れる方向に移動可能である。なお、第2把持部材232cは、成形材103と接する面の一部が凸状に湾曲した湾曲面をなしていれば、他の部分が、円柱状や、他の多角形状をなすものであってもよい。
第1通電部材231Aおよび第2通電部材232Aは、制御装置230の制御のもと、図示しない送電線を介して通電が制御される。
制御装置230は、例えば、所定の位置に成形材103に配置し、第1通電部材231Aおよび第2通電部材232Aの各把持部材を移動させることによって成形材103の一端部および他端部をそれぞれ把持させる。その後、制御装置230は、送電線を介して第1通電部材231Aおよび第2通電部材232Aに電流を流す。第1通電部材231Aおよび第2通電部材232Aと、成形材103との間では、接触箇所を介して電流が流れる。この際に発生する熱によって、成形材103が加熱される。
以上説明した本変形例2では、実施の形態と同様に、熱処理(ここでは少なくとも通電焼戻し)を行う際に、二段階で電流値を変えて、成形材103の温度が加熱終了温度に近付くと温度上昇率を低下させる制御を行うことによって、コイルばねの品質のばらつきを低減することができる。
また、本変形例2によれば、第1把持部材231c、232cにおいて、成形材103と接触する面に凹状の湾曲面2313、2323をそれぞれ形成し、各湾曲面において成形材103を把持するようにしたので、一層確実に成形材103を把持することができる。
(変形例3)
次に、本実施の形態の変形例3について、図7を参照して説明する。図7は、変形例3に係る通電加熱について説明するための図である。変形例3では、通電加熱を行う通電部材の構成が実施の形態に係る通電部材と異なる。変形例3では、通電部材の構成以外は実施の形態と同様であるため、説明を省略する。なお、図7において、実施の形態等と同一の構成要素には同一の符号が付してある。
変形例3に係る第1通電部材231Bおよび第2通電部材232Bは、実施の形態と同様に、制御装置230の制御のもと、部材の移動(成形材103の把持)や通電が制御される。
第1通電部材231Bは、第1把持部材231dと、第2把持部材231bとを有し、成形材103の一端側に位置する。
第1把持部材231dは、角柱状をなし、成形材103の外周側に位置する。第1把持部材231dは、成形材103と接触する側の面の一部がV字状の溝形状をなす溝部2314を有する。溝部2314の形成領域(形成幅および深さ)は、第1把持部材231dと第2把持部材231bとが接触しないような形成領域が設定される。なお、第1把持部材231dは、成形材103と接する面の一部がV字状の溝形状をなしていれば、他の部分が、円柱状や、他の多角形状をなすものであってもよい。
また、第1把持部材231dは、制御装置230のもと、第2把持部材231bに対して近付く方向、または離れる方向に移動可能である。
第2通電部材232Bは、第1把持部材232dと、第2把持部材232bとを有し、成形材103の一端側に位置する。
第1把持部材232dは、角柱状をなし、成形材103の外周側に位置する。第1把持部材232dは、成形材103と接触する側の面の一部がV字状の溝形状をなす溝部2324を有する。この溝部2324の形成領域(形成幅および深さ)は、第1把持部材232dと第2把持部材232bとが接触しないような形成領域が設定される。なお、第1把持部材232dは、成形材103と接する面が平面をなしていれば、他の部分が、円柱状や、他の多角形状をなすものであってもよい。
また、第1把持部材232dは、制御装置230のもと、第2把持部材232bに対して近付く方向、または離れる方向に移動可能である。
第1通電部材231Bおよび第2通電部材232Bは、制御装置230の制御のもと、図示しない送電線を介して通電が制御される。
制御装置230は、例えば、所定の位置に成形材103に配置し、第1通電部材231Bおよび第2通電部材232Bの各把持部材を移動させることによって成形材103の一端部および他端部をそれぞれ把持させる。その後、制御装置230は、送電線を介して第1通電部材231Bおよび第2通電部材232Bに電流を流す。第1通電部材231Bおよび第2通電部材232Bと、成形材103との間では、接触箇所を介して電流が流れる。この際に発生する熱によって、成形材103が加熱される。
以上説明した本変形例3では、実施の形態と同様に、熱処理(ここでは少なくとも通電焼戻し)を行う際に、二段階で電流値を変えて、成形材103の温度が加熱終了温度に近付くと温度上昇率を低下させる制御を行うことによって、コイルばねの品質のばらつきを低減することができる。
また、本変形例3によれば、第1把持部材231d、232dにおいて、成形材103と接触する面に溝部2314、2324をそれぞれ形成し、各溝部において成形材103を把持するようにしたので、一層確実に成形材103を把持することができる。
ここまで、本発明を実施するための形態を説明してきたが、本発明は上述した実施の形態によってのみ限定されるべきものではない。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含みうるものであり、特許請求の範囲により特定される技術的思想を逸脱しない範囲内において種々の設計変更等を施すことが可能である。
以上説明したように、本発明に係るコイルばねの製造方法は、コイルばねの品質のばらつきを低減するのに好適である。
1 コイルばね
100 母材
101 伸線材
102、103 成形材
200 巻線機
210、230 制御装置
211、231、231A、231B 第1通電部材
212、232、232A、232B 第2通電部材
221 槽
222 水溶性焼入れ剤
231a、231c、231d、232a、232c、232d 第1把持部材
231b、232b 第2把持部材
2311、2321 平面部
2312、2322 側面
2313、2323 湾曲面
2314、2324 溝部

Claims (4)

  1. 線材からなる母材を処理してなるコイルばねの製造方法であって、
    前記母材に対して冷間成形を行って、螺旋状をなす成形材を作製する冷間成形ステップと、
    前記成形材に対して焼入れを施す焼入れステップと、
    前記焼入れ後の成形材に対して通電加熱によって焼戻しを施す通電焼戻しステップと、
    を含み、
    前記通電焼戻しステップは、
    前記成形材への加熱開始から所定時間経過時までの第1通電期間と、前記所定時間経過時から加熱終了までの第2通電期間が設定され、
    前記第2通電期間における前記成形材の温度の上昇率は、前記第1通電期間における前記成形材の温度の上昇率よりも低い、
    ことを特徴とするコイルばねの製造方法。
  2. 前記通電焼戻しステップは、前記第2通電期間の電流値を、前記第1通電期間の電流値よりも小さくする、
    ことを特徴とする請求項1に記載のコイルばねの製造方法。
  3. 前記通電焼戻しステップは、
    前記焼入れ後の成形材の一端を把持する第1通電部材と、前記焼入れ後の成形材の他端を把持する第2通電部材とによって前記成形材の両端が把持された状態で通電され、
    前記第1および第2通電部材は、前記成形材の外周側に位置する第1把持部材と、前記成形材の内周側に位置し、前記第1把持部材とによって前記成形材を挟み込む第2把持部材であって、前記成形材と接触する面の曲率半径が、前記成形材の内周のなす曲率半径よりも小さく、前記第1把持部材とによって前記成形材を挟み込む第2把持部材と、によって前記成形材を把持する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のコイルばねの製造方法。
  4. 前記焼入れステップの前に行われ、前記冷間成形後の成形材に対して通電加熱を行う通電加熱ステップ、
    をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のコイルばねの製造方法。
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