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JP2023031084A - 透明発熱体 - Google Patents

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JP2023031084A
JP2023031084A JP2021136573A JP2021136573A JP2023031084A JP 2023031084 A JP2023031084 A JP 2023031084A JP 2021136573 A JP2021136573 A JP 2021136573A JP 2021136573 A JP2021136573 A JP 2021136573A JP 2023031084 A JP2023031084 A JP 2023031084A
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Japan
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layer
group
conductive
heating element
plated
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Application number
JP2021136573A
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English (en)
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森人 池田
Morihito Ikeda
佑一 早田
Yuichi Hayata
貴雄 田口
Takao Taguchi
孝彦 一木
Takahiko Ichiki
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Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
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Abstract

【課題】光・電磁波を利用した機器・デバイスの機能を損なわない高い透明性と優れたヒーター性能を有する透明発熱体を提供する。また、上記導電性部材を用いたヒーター部材、車載ヘッドランプカバー、センサーカバーを提供する。【解決手段】平面もしくは曲面状に構成され複数の導電配線で形成される発熱部と、発熱部に電気的に接続され発熱部の外部に設置された導電接続部とを有する透明発熱体において、導電接続部が複数の導電配線で形成され、かつ導電接続部のシート抵抗が発熱部のシート抵抗より低いことを特徴とした透明発熱体。【選択図】図2

Description

本発明は、透明発熱体、車載ヘッドランプカバー、センサーカバーに関する。
カメラ、LiDAR、レーダー、通信機などの光・電磁波を利用した機器やデバイスは例えば自動車等に搭載され、その周囲には、保護のためのカバーが設置されることが多い。このようなカバーへの着雪および着氷、または、水蒸気等によって生じる曇りは、カバーの内側に配置されたセンサにおける誤検出または通信機器における通信障害の原因となることが知られている。また、夜間の車走行時の照明として必要な、ヘッドランプも、カバーへの着雪および着氷、または、水蒸気等によって照明としての機能が低下することが問題となる。近年、ヘッドランプのLED化に伴い、点灯時にカバーに加わる熱量が少なくなっており、問題がさらに顕著化している。前記の着雪、着氷および曇りを除去するためには、例えば、特許文献1に開示されるような発熱部材が開発されている。特許文献1の発熱部材は、金属配線を電熱線として機能させている。
特許第6643334号
しかしながら、特許文献1に開示されている発熱部材では、発熱部に接続されたリード線が透明ではないため、光・電磁波を利用した機器・デバイスの機能を損ねる問題があった。
本発明は、このような問題点を解消するためであり、光・電磁波を利用した機器・デバイスの機能を損ねずに良好な発熱性能を有する発熱体を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る発熱体は平面もしくは曲面状に構成され複数の導電配線から構成される発熱部と、上記発熱部に電気的に接続され上記発熱部の外部に設置された導電接続部とを有する発熱体において、上記導電接続部が複数の導電配線から形成され、かつ上記導電接続部のシート抵抗が該発熱部のシート抵抗より低いことを特徴とする。
上記発熱部の全光透過率が50%以上であることが好ましい。上記導電接続部の全光透過率が50%以上であることが好ましい。
上記発熱部のシート抵抗が10Ω/sq以下であることが好ましい。上記導電接続部のシート抵抗が0.5Ω/sq以下であることが好ましい。
上記発熱部の導電配線の幅が30μm以下であることが好ましい。また、上記導電接続部の導電配線の厚みが、上記発熱部の導電配線の厚みより厚いことが好ましい。
上記導電接続部が複数の異なる全光透過率を有する領域からなることが好ましい。
上記発熱部が曲面を有することが好ましい。
上記発熱体が射出成型プロセスもしくは貼り合わせプロセスによって積層されていることが好ましい。
本発明に係る車載ヘッドランプカバーやセンサーカバーは上記の発熱体を備えることを特徴とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、所定構成の発熱体によれば上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
本発明によれば、光・電磁波を利用した機器・デバイスの機能を損ねずに良好な発熱性能を有する発熱体を提供できる。また、本発明によれば、上記発熱体を用いたヘッドランプカバー、および、センサーカバーを提供できる。
本発明の第一の実施形態に係る発熱体の一部を模式的に示す断面図である。 本発明の第一の実施形態に係る発熱体の平面図である。 本発明の第一の実施形態における発熱部および導電接続部を拡大して示す模式図である。 本発明の第一の実施形態に係る発熱部および導電接続部の表面を拡大して模式的に示す断面図である。 本発明の第二の実施形態に係る発熱体の一部を模式的に示す平面図である。 本発明の第三の実施形態に係る発熱体の一部を模式的に示す断面図である。 本発明の第一の実施形態の発熱体を組み込んだヒーターパネルを、模式的に示す断面図である。 本発明の第二の実施形態の発熱体を組み込んだヒーターパネルを、模式的に示す断面図である。 本発明の第四の実施形態の発熱体を組み込んだヒーターパネルを、模式的に示す断面図である。 実施例7の作製手順を説明する模式図である。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施形態に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書中における「活性光線」又は「放射線」とは、例えば、水銀灯の輝線スペクトル、及びエキシマレーザーに代表される遠紫外線、極紫外線(EUV:Extreme ultraviolet lithography光)、X線、並びに電子線等を意味する。また本明細書において光とは、活性光線及び放射線を意味する。本明細書中における「露光」とは、特に断らない限り、水銀灯、及びエキシマレーザーに代表される遠紫外線、X線、並びにEUV光等による露光のみならず、電子線及びイオンビーム等の粒子線による描画も包含する。
また、本明細書において、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及びメタクリルのいずれかを表す。
なお、可視光に対して透明とは、特に断りがなければ、透過率が、波長380nm~800nmの可視光波長域において、40%以上のことであり、好ましくは80.0%以上、より好ましくは90.0%以上のことである。また、以下の説明において、透明とは、特に断りがなければ、可視光に対して透明であることを示す。
全光透過率は、JIS(日本工業規格) K 7375:2008に規定される「プラスチック-全光線透過率および全光線反射率の求め方」を用いて測定されるものである。
以下に、本発明の導電性部材の好適実施形態について図面を参照して説明する。
〔第一の実施形態〕
図1に、本発明の実施の形態に係る発熱体100を示す。発熱体1は、フィルム状の部材であり、絶縁性の透明な基材2と、基材2の片面上に形成された導電膜3を備えている。
図2に示すように、発熱部材100は、導電膜3として、発熱部10と導電接続部11を備えている。発熱部10は発熱性能を有したい面に形成されており、導電接続部11は発熱部10に電気的に接続され発熱体外周部近傍まで配置され、そこから電源に接続される。
図3に示すように、発熱部および導電接続部は、導電配線から形成される。
<基材2>
基材2は、主面を有し、導電膜3を支持するものであれば、その種類は特に制限されない。基材2としては、可撓性を有する基材(好ましくは絶縁基材)が好ましく、樹脂基材がより好ましい。
基材2の可視光(波長400~800nm)の光に対する透過率は、40%以上であり、60%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、90%以上であることが更に好ましく、95%以上であることが特に好ましい。なお、上記透過率の上限値は100%以下である。
樹脂基材を構成する材料としては、例えば、ポリカーボネート系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、及びポリエチレンナフタレート等)、ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、及びシクロオレフィン系樹脂等が挙げられる。
基材2の厚みとしては特に制限されないが、チッピング耐性及び薄型化のバランスの点から、0.01~0.5mmが好ましく、0.03~0.2mmがより好ましい。
また、基材2は複層構造であってもよく、例えば、その一つの層として機能性フィルムを含んでいてもよい。なお、基材自体が機能性フィルムであってもよい。
基材2の25℃での弾性率は、チッピング耐性、及び、加工性に優れる点で、0.10~20.0GPaが好ましく、0.10~10.0GPaがより好ましく、1.00~7.00GPaが更に好ましい。25℃の弾性率とは、導電性部材12をウルトラミクロトームを用いて切断し、切り出された断面における基材2の領域を測定面として、25℃の環境下にてAFM(原子間力顕微鏡)により測定した値を意図する。また、中間層4の25℃での弾性率とは、導電性部材12をウルトラミクロトームを用いて切断し、切り出された断面における中間層4の領域を測定面として、25℃の環境下にてAFMにより測定した値を意図する。
<発熱部10>
発熱部10は図2に示すように発熱性能が求められる位置に配置される。発熱部10は図3に示すように導電配線4から形成される。ここで導電配線とは導電性を有する素材ででき、長さ方向が幅や厚みより十分に長い、具体的には長さが幅や厚みより10倍以上大きい線状のものを指す。発熱部の導電配線4のパターンは、図2に示すようにメッシュ構造や平行線構造、あみだくじ構造など、導電配線から形成されていればどんなパターンでも良いが、発熱の面内均一性の観点からメッシュ構造が好ましい。また、光・電磁波を利用した機器・デバイスの機能を損わない透明性の観点から全光透過率は50%以上であることがこのましく、70%以上であることがより好ましく、更には85%以上がより好ましい。発熱部におけるシート抵抗は一定電圧条件で高い発熱量を発現するためにシート抵抗が低いことが好ましく10Ω/sq以下であることが好ましく、より好ましくは3Ω/sq以下、更に好ましくは1Ω/sq以下が良い。また、一定電流条件で高い発熱量を発現するためにはシート抵抗は低すぎないことが好ましく、0.01Ω/sq以上が好ましく、0.1Ω/sq以上がより好ましい。ここでシート抵抗とは、複数の導電配線から形成される平面もしくは曲面における電気の流れやすさの指標である。
<導電接続部>
導電接続部11は図2に示すように発熱部10に電気的に接続される。また図3に示すように複数の導電配線4から形成される。導電接続部11の導電配線4のパターンは、図2に示すようにメッシュ構造や平行線構造、あみだくじ構造など、複数の導電配線から形成されていればどんなパターンでも良いが、不要な局所加熱を避ける観点からメッシュ構造が好ましい。また、光・電磁波を利用した機器・デバイスの機能を損わない透明性の観点から全光透過率は50%以上であることがこのましく、70%以上であることがより好ましく、更には85%以上がより好ましい。また、不要な発熱を抑制して消費電気エネルギーを効率的に発熱部の発熱で利用するために、導電接続部11におけるシート抵抗は、発熱部におけるシート抵抗より低いことが好ましい。また、導電接続部におけるシート抵抗は0.5Ω/sq以下であることが好ましい。
導電接続部11は図2に示すように、発熱部と同一の基材2の上に、発熱部10と異なるパターンで形成することができる。また、導電接続部11は、図4に示すように発熱部10とは異なる基材2の上に形成させ、発熱部11の導電膜3と導電接続部11の導電膜3が電気的に接続されるように向かい合うように積層させても良い。この場合導電接続部11の基材2は発熱部10の基材2の外部まで出た状態で配置することができる。
<導電配線4>
発熱部、および導電接続部における導電配線の線幅Wの大きさは特に制限されないが、光・電磁波利用した機器・デバイスの機能を損なわず、かつ発熱部における適切なシート抵抗の観点から30μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、10μm以下が更に好ましい。0μmより大きく、0.5μm以上であることがさらに好ましい。
また、導電配線4がメッシュ構造を形成している場合、配線ピッチF1、F2は特に制限されないが、1500μm以下が好ましく、1300μm以下がより好ましく、1000μm以下が更に好ましく、5μm以上が好ましく、30μm以上がより好ましく、80μm以上が更に好ましい。開口部の一辺の長さが上記範囲である場合には、発熱部10および導電接続部11の透明性がより優れる。
図2においては、開口部は略菱形の形状を有しているが、この形状に制限されず、他の多角形状(例えば、三角形、四角形、六角形、ランダムな多角形)としてもよい。また、一辺の形状を直線状のほか、湾曲形状にしてもよいし、円弧状にしてもよい。円弧状とする場合は、例えば、対向する2辺については、外方に凸の円弧状とし、他の対向する2辺については、内方に凸の円弧状としてもよい。また、各辺の形状を、外方に凸の円弧と内方に凸の円弧が連続した波線形状としてもよい。もちろん、各辺の形状を、サイン曲線にしてもよい。
導電配線4の面積率は、加工プロセスや使用時の断線がより抑制される点で、60%以下である。また、その下限値は、導電性がより優れた導電性部材を形成できる点で、0.2%以上である。
導電配線4の面積率は、発熱部10又は導電接続部11を光学顕微鏡で透過光を用いて観察して求める。具体的には、図3に示すように、発熱部10又は導電接続部11中の導電配線4のパターンを、開口領域の最大面積の10倍の面積(以下、「面積X」ともいう。)に対応する正方形状の領域に区分し、各領域毎に暗視野となる部分の面積を上記面積Xで割って、100を乗じた値(%)を算出する。このとき最も高い面積率の数値を、発熱部10又は導電接続部11の導電配線4の面積率(%)とする。例えば、開口領域の最大面積が250μmである場合、その面積の10倍の面積である2500μmに対応する正方形状の領域(縦:50μm、横:50μm)の観察視野で導電配線を観察して、各観察視野中における導電配線の面積率を算出する。
導電配線4の平均厚みは特に制限されないが、導電性の観点から、例えば、0.00001~0.2mmから選択可能であるが、100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。発熱部10においては、導電配線4の平均厚みは0.01~9μmが更に好ましく、0.05~3μmが特に好ましい。導電接続部11においては、導電配線4の平均厚みは0.1~50μmであることが好ましく、1~30μmであることがより好ましい。
導電配線4の平均厚みは、導電配線4の垂直断面を電子顕微鏡(例えば、走査型電子顕微鏡)にて観察して、任意の10点の厚みを測定して、それらを算術平均した平均値である。
導電接続部11の導電配線4の厚みは、発熱部10の導電配線4の厚みと比べて厚い方が好ましい。そうすることで発熱部10と導電接続部11が同一の開口率であっても導電接続部11のシート抵抗を発熱部10のシート抵抗より低くすることが可能である。導電接続部11の導電配線4の厚みは、発熱部10の導電配線4の厚みの1.5倍以上であることが好ましく、2.0倍以上であることがより好ましい。
導電配線4は、導電性を有する材料により構成され、金属、金属酸化物、炭素素材、導電性高分子などが使用できる。例えば、導電配線4が金属により構成される場合に、その金属の種類は特に限定されず、公知の金属を用いることができる。
導電配線4に含まれる金属の主成分(いわゆる、主金属)としては、例えば、銅、ニッケル、クロム、鉛、金、銀、錫、及び亜鉛等の金属、並びに、これらの金属の合金が好ましい。なお、上記主成分とは、金属層8中に含まれる金属のうち、最も含有量(質量)が大きい金属を意図する。
なかでも、導電性により優れた導電性部材が得られる点で、上記金属は、銅、銀、ニッケル、及び金からなる群より選ばれる金属を1種以上含むことが好ましく、上記金属を主成分として含むことがより好ましい。
導電配線4の素材の主成分を構成する金属の含有量としては特に制限されないが、一般に、上記金属の含有量が金属層8の全質量に対して80質量%以上が好ましく、85質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましい
金属としてバルクの材料を用いる方法に加えて、ナノワイヤ、ナノ粒子を用いることもできる。導電配線4が炭素素材により構成される場合、その構造や組成特に限定はされないが、カーボンナノチューブ、フラーレン、カーボンナノバッド、グラフェン、グラファイトなどを使用することができる。導電配線4が金属酸化物の場合、ITO(インジウムチンオキサイド)、導電性高分子の場合PEDOT-PSS(poly(3,4-ethylenedioxythiophene) polystyrene sulfonate)などを使用することができる。
これらの中で抵抗を低く抑える観点から、銅、ニッケル、銀、又は金を主成分としたバルクの金属がより好ましい。
バルクの金属製の導電配線4を形成する方法として、セミアディティブ法、フルアディティブ法、サブトラクティブ法、銀塩法、金属含有インクまたはその前駆体の印刷・インクジェット方式、レーザーダイレクトストラクチャリング法や、更にこれらの組み合わせを用いることができる。
バルクの金属製の導電配線4を形成する方法として、図4に示すように、基材2に中間層5とその上に形成されたパターン状被メッキ層6を有する非メッキフィルムに、無電解メッキを行い、金属層8を形成し、導電配線4を形成する方法を用いることができる。
<中間層5>
中間層5は、基材2とパターン状被めっき層6との密着性を向上させるための層である。中間層5の25℃での弾性率は、0.1~300 Mpaの範囲内である。ヒーター使用時は、配線自体が発熱しているが、接触している中間層も加熱される。この際、熱によって膜が流動してしまうと、配線と中間層の境界部や、配線近傍の中間層に歪みが発生し、透明性が下がってしまうが、中間層の弾性率が0.1Mpa以上であれば、熱による歪みを抑えることができたと推定される。また、弾性率が高すぎると、加熱、冷却のサイクルにおいて、部材の膨張、収縮に樹脂が追随できずに、配線と樹脂の間に空隙や、クラックが発生し、透明性が低下してしまうが、中間層の弾性率が300Mpa以下であれば、空隙や、クラックが発生を抑えられたと推定される。また、中間層の弾性率が0.1~300Mpaの範囲であると、良好な耐チッピング性が得られる。0.2~200MPaが好ましく、0.5~100MPaがより好ましく、1.0~50MPaが更に好ましく、1.5~20MPaが特に好ましい。
中間層5の25℃での弾性率の測定方法としては、上述したとおりである。
中間層5の厚みとしては特に制限されず、一般的には、0.01~50μmが好ましく、0.1~15μmがより好ましく、0.2~5.0μmが更に好ましい。
中間層5の材料としては特に制限されず、基材との密着性が良好な樹脂が挙げられる。
具体的には、ポリウレタン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、フェノール系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ビスマレイミド系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、イソシアネート系樹脂、フェノキシ系樹脂、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリフェニレンスルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニルエーテル、ポリエーテルイミド、及びABS樹脂(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体)等が挙げられる。
中間層5の材料としては、長時間連続して使用した際にも、着色が抑制される点で、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル樹脂、及びポリ(メタ)アクリル系樹脂が好ましく、ポリウレタン系樹脂がより好ましい。ポリウレタン系樹脂は、市販のウレタンアクリレートの塗膜に光重合開始剤存在下、光照射を行うことで作製することが好ましい。市販のウレタンアクリレートとしては、例えば、大成ファインケミカル社製の、アクリット8UA-122A 、アクリット8UA-085、新中村化学工業(株)製のU-2PPA、UA-122P、等;サートマー・ジャパン(株)製のCN964A85、CN964、CN959、CN962、CN963J85、CN965、CN982B88、CN981、CN983、CN991、CN991NS、CN996、CN996NS、CN9002、CN9007、CN9178、CN9893;ダイセル・オルネクス(株)製のEBECRYL230、EBECRYL270、EBECRYL284、EBECRYL4858、EBECRYL210、EBECRYL8402、EBECRYL8804、EBECRYL8800-20R等(以上、商品名)が挙げられる。なお、「EBECRYL」はいずれも登録商標である。また、ポリ(メタ)アクリル系樹脂の形成材料としては、例えば、ポリエチレングリコールジアクリレート等が挙げられる。なお、ポリエチレングリコールジアクリレートとしては、例えば、アロニックスM240(東亞合成社製)を使用できる。
<保護層7>
本発明の導電部材は、金属層8上に、保護層を有することが好ましい。保護層7は、主として、発熱体100自体の強度の向上、導電配線4の保護、及び/又は、発熱体100を用いて成形体を作製する際に射出により付与される樹脂層との接着性の向上に寄与する層である。
保護層7の25℃での弾性率は、0.10~5.00GPaであり、高温高圧プロセスでの金属細線の断線がより抑制される点で、1.00~3.00GPaが好ましい。
ここで、保護層7の25℃での弾性率とは、導電性部材12をウルトラミクロトームを用いて切断し、切り出された断面における保護層10の領域を測定面として、25℃の環境下にてAFMにより測定した値を意図する。
保護層7は、樹脂を含む層であることが好ましい。
保護層7を形成する樹脂の種類は特に制限されず、公知の熱可塑性樹脂が挙げられる。例えば、ポリカーボネート系樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体)、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアリレート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、及びシクロオレフィン系樹脂等が挙げられる。なかでも、ポリカーボネート系樹脂、ABS樹脂(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体)、及びポリメタクリル酸メチルからなる群より選ばれる1種以上の樹脂を含むことが好ましい。
保護層7の厚みとしては特に制限されず、一般的には、0.05~10mmが好ましく、0.5~5mmがより好ましく、1~2mmが更に好ましい。
<導電配線4の製造方法>
以下において、導電配線4の製造方法の一例について説明する。
≪中間層5の形成方法≫
中間層5の形成方法は特に制限されない。例えば、中間層を形成する材料(例えば、上述したウレタン系樹脂等)を含む中間層形成用組成物を、基材2と接触させて、基材2上に塗膜を形成する方法が挙げられる。中間層形成用組成物が光硬化型又は熱硬化型の材料を含む場合、更に上記塗膜を硬化することが好ましい。
中間層形成用組成物に含まれ得るその他の添加剤の具体例としては、重合開始剤及び溶媒等が挙げられる。中間層形成用組成物に含まれ得る重合開始剤及び溶媒としては、後述する被めっき層形成用組成物中に含まれる重合開始剤及び溶媒と同様のものが挙げられる。
なお、基材2については上述したとおりである。
≪パターン状被めっき層6の形成方法≫
パターン状被めっき層6を形成する方法は特に制限されないが、以下の化合物X又は組成物Yを含む被めっき層形成用組成物を、中間層4を配置した基材2(以下、「中間層付き基材」ともいう。)と接触させて、中間層付き基材中の中間層上に被めっき層前駆体層を形成し、この被めっき層前駆体層にパターン状にエネルギー付与(例えば、露光)し、更に現像することで、パターン状被めっき層6を形成する方法が好ましい。
化合物X:めっき触媒又はその前駆体と相互作用する官能基(以後、単に「相互作用性基」ともいう。)、及び、重合性基を有する化合物
組成物Y:めっき触媒又はその前駆体と相互作用する官能基を有する化合物、及び、重合性基を有する化合物を含む組成物
以下、上記方法について詳述する。まず、本方法で使用される材料について詳述し、その後、手順について詳述する。
(化合物X)
化合物Xは、相互作用性基と重合性基とを有する化合物である。
相互作用性基とは、パターン状被めっき層に付与されるめっき触媒又はその前駆体と相互作用できる官能基を意図し、例えば、めっき触媒又はその前駆体と静電相互作用を形成可能な官能基、並びに、めっき触媒又はその前駆体と配位形成可能な含窒素官能基、含硫黄官能基、及び含酸素官能基等が挙げられる。
相互作用性基としてより具体的には、アミノ基、アミド基、イミド基、ウレア基、3級のアミノ基、アンモニウム基、アミジノ基、トリアジン環、トリアゾール環、ベンゾトリアゾール基、イミダゾール基、ベンズイミダゾール基、キノリン基、ピリジン基、ピリミジン基、ピラジン基、キナゾリン基、キノキサリン基、プリン基、トリアジン基、ピペリジン基、ピペラジン基、ピロリジン基、ピラゾール基、アニリン基、アルキルアミン構造を含む基、イソシアヌル構造を含む基、ニトロ基、ニトロソ基、アゾ基、ジアゾ基、アジド基、シアノ基、及びシアネート基等の含窒素官能基;エーテル基、水酸基、フェノール性水酸基、カルボン酸基、カーボネート基、カルボニル基、エステル基、N-オキシド構造を含む基、S-オキシド構造を含む基、及びN-ヒドロキシ構造を含む基等の含酸素官能基;チオフェン基、チオール基、チオウレア基、チオシアヌール酸基、ベンズチアゾール基、メルカプトトリアジン基、チオエーテル基、チオキシ基、スルホキシド基、スルホン基、サルファイト基、スルホキシイミン構造を含む基、スルホキシニウム塩構造を含む基、スルホン酸基、及びスルホン酸エステル構造を含む基等の含硫黄官能基;ホスフェート基、ホスフォロアミド基、ホスフィン基、及びリン酸エステル構造を含む基等の含リン官能基;塩素原子、及び臭素原子等のハロゲン原子を含む基等が挙げられ、塩構造をとりうる官能基においてはそれらの塩も使用できる。
なかでも、極性が高く、めっき触媒又はその前駆体等への吸着能が高いことから、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、及びボロン酸基等のイオン性極性基、エーテル基、又はシアノ基が好ましく、カルボン酸基、又はシアノ基がより好ましい。
化合物Xには、相互作用性基が2種以上含まれていてもよい。
重合性基は、エネルギー付与により、化学結合を形成しうる官能基であり、例えば、ラジカル重合性基、及びカチオン重合性基等が挙げられる。なかでも、反応性がより優れる点から、ラジカル重合性基が好ましい。ラジカル重合性基としては、例えば、アクリル酸エステル基(アクリロイルオキシ基)、メタクリル酸エステル基(メタクリロイルオキシ基)、イタコン酸エステル基、クロトン酸エステル基、イソクロトン酸エステル基、マレイン酸エステル基等の不飽和カルボン酸エステル基、スチリル基、ビニル基、アクリルアミド基、及びメタクリルアミド基等が挙げられる。なかでも、メタクリロイルオキシ基、アクリロイルオキシ基、ビニル基、スチリル基、アクリルアミド基、又はメタクリルアミド基が好ましい。
化合物X中には、重合性基が2種以上含まれていてもよい。また、化合物X中に含まれる重合性基の数は特に制限されず、1つでも、2つ以上でもよい。
上記化合物Xは、低分子化合物であっても、高分子化合物であってもよい。低分子化合物は分子量が1000未満の化合物を意図し、高分子化合物とは分子量が1000以上の化合物を意図する。
上記化合物Xがポリマーである場合、ポリマーの重量平均分子量は特に制限されないが、溶解性等取扱い性がより優れる点で、1000~700000が好ましく、2000~200000がより好ましい。特に、重合感度の観点から、20000以上であることが更に好ましい。
(組成物Y)
組成物Yは、相互作用性基を有する化合物、及び、重合性基を有する化合物を含む組成物である。つまり、被めっき層前駆体層が、相互作用性基を有する化合物、及び重合性基を有する化合物の2種を含む。相互作用性基及び重合性基の定義は、上述の通りである。
相互作用性基を有する化合物とは、相互作用性基を有する化合物である。相互作用性基の定義は上述の通りである。このような化合物としては、低分子化合物であっても、高分子化合物であってもよい。相互作用性基を有する化合物の好適形態としては、例えば、不飽和カルボン酸(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、及びシトラコン酸等)及び不飽和カルボン酸の誘導体(例えば、不飽和カルボン酸の無水物、不飽和カルボン酸の塩、不飽和カルボン酸のモノエステル等)に由来するポリマーが挙げられる。なお、相互作用性基を有する化合物には、重合性基は含まれない。
重合性基を有する化合物とは、いわゆるモノマーであり、形成されるパターン状被めっき層の硬度がより優れる点で、2個以上の重合性基を有する多官能モノマーであることが好ましい。多官能モノマーとは、具体的には、2~6個の重合性基を有するモノマーを使用することが好ましい。反応性に影響を与える架橋反応中の分子の運動性の観点から、用いる多官能モノマーの分子量としては150~1000が好ましく、200~800がより好ましい。
重合性基を有する化合物には、相互作用性基が含まれていてもよい。
なお、相互作用性基を有する化合物と重合性基を有する化合物との質量比(相互作用性基を有する化合物の質量/重合性基を有する化合物の質量)は特に制限されないが、形成されるパターン状被めっき層の強度及びめっき適性のバランスの点で、0.1~10が好ましく、0.5~5がより好ましい。
被めっき層形成用組成物には、必要に応じて、他の成分(例えば、重合開始剤、溶媒、増感剤、硬化剤、重合禁止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、フィラー、粒子、難燃剤、滑剤、及び可塑剤等)が含まれていてもよい。
被めっき層形成用組成物の製造方法は特に制限されず、公知の方法が挙げられる。例えば、上述した各成分を一括して混合する方法、又は各成分を段階的に混合する方法等が挙げられる。
以下において、被めっき層形成用組成物の好適態様の一例を示す。
(被めっき層形成用組成物)
上記被めっき層形成用組成物は、多官能のラジカル重合性モノマーと、めっき触媒又はその前駆体と相互作用する官能基を有するポリマーとを含むことが好ましい。
・多官能のラジカル重合性モノマー
多官能のラジカル重合性モノマーとは、ラジカル重合性基を2つ以上有する化合物を意図する。多官能のラジカル重合性モノマー中のラジカル重合性基の数は特に制限されないが、2~10つが好ましく、2~5つがより好ましく、2つが更に好ましい。
ラジカル重合性基としては特に制限されず、例えば、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリルアミド基、メタクリルアミド基、ビニル基、及びスチリル基等が挙げられ、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、アクリルアミド基、又はメタクリルアミド基が好ましく、アクリルアミド基、又はメタクリルアミド基がより好ましい。
ここで、アクリロイルオキシ基は下記式(A)で表される基であり、メタクリロイルオキシ基は下記式(B)で表される基であり、アクリルアミド基は下記式(C)で表される基であり、メタクリルアミド基は下記式(D)で表される基である。
式(A)~式(D)中、*は、結合位置を表す。
式(C)及び式(D)中、Rは、水素原子又は置換基を表す。置換基の種類は特に制限されず、公知の置換基(例えば、ヘテロ原子を含んでいてもよい脂肪族炭化水素基(例えばアルキル基)、及び芳香族炭化水素基(例えばアリール基等)等が挙げられる。)が挙げられる。Rとしては、水素原子が好ましい。
Figure 2023031084000002

Figure 2023031084000003
多官能のラジカル重合性モノマーは、ポリオキシアルキレン基を有することが好ましい。
ポリオキシアルキレン基とは、オキシアルキレン基を繰り返し単位として有する基である。ポリオキシアルキレン基としては、式(E)で表される基が好ましい。
式(E) -(A-O)m
Aは、アルキレン基を表す。アルキレン基中の炭素数は特に制限されないが、1~4が好ましく、2~3がより好ましい。例えば、Aが炭素数1のアルキレン基の場合、-(A-O)-はオキシメチレン基(-CH2O-)を、Aが炭素数2のアルキレン基の場合、-(A-O)-はオキシエチレン基(-CH2CH2O-)を、Aが炭素数3のアルキレン基の場合、-(A-O)-はオキシプロピレン基(-CH2CH(CH3)O-、-CH(CH3)CH2O-又は-CH2CH2CH2O-)を示す。なお、アルキレン基は、直鎖状でも、分岐鎖状でもよい。
mは、オキシアルキレン基の繰り返し数を表し、2以上の整数を表す。繰り返し数は特に制限されないが、なかでも、2~10が好ましく、2~6がより好ましい。
なお、複数のオキシアルキレン基中のアルキレン基の炭素数は、同一であっても異なっていてもよい。例えば、式(E)においては、-(A-O)-で表される繰り返し単位が複数含まれており、各繰り返し単位中のアルキレン基中の炭素数は、同一であっても異なっていてもよい。例えば、-(A-O)m-において、オキシメチレン基とオキシプロピレン基とが含まれていてもよい。
また、複数種のオキシアルキレン基が含まれる場合、それらの結合順は特に制限されず、ランダム型でもブロック型でもよい。
なかでも、多官能のラジカル重合性モノマーとしては、二官能のアクリルアミド化合物又は二官能のメタクリルアミド化合物が好ましく、式(1)で表される化合物がより好ましい。
Figure 2023031084000004
式(1)中、R1及びR2は、それぞれ独立に、水素原子又はメチル基を表す。
A及びmの定義は、上述した式(E)中のA及びmの定義と同じである。
3及びR4は、水素原子又は置換基を表す。
3及びR4で表される置換基の種類としては、上述した式(C)及び式(D)中のRで表される置換基と同義であり、好適態様も同じである。
3及びR4としては、なかでも、水素原子が好ましい。
1及びL2は、それぞれ独立に、単結合又は2価の連結基を表す。
1及びL2で表される2価の連結基の種類としては特に制限されないが、例えば、2価の炭化水素基(2価の飽和炭化水素基であっても、2価の芳香族炭化水素基であってもよい。2価の飽和炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状、及び環状のいずれであってもよく、炭素数1~20が好ましく、例えば、アルキレン基が挙げられる。また、2価の芳香族炭化水素基は、炭素数5~20が好ましく、例えば、フェニレン基が挙げられる。それ以外にも、アルケニレン基、アルキニレン基であってもよい。)、2価の複素環基、-O-、-S-、-SO2-、-NR10-、-CO-(-C(=O)-)、-COO-(-C(=O)O-)、-NR10-CO-、-CO-NR10-、-SO3-、-SO2NR10-、及びこれらを2種以上組み合わせた基が挙げられる。ここで、R10は、水素原子又はアルキル基(好ましくは炭素数1~10)を表す。
なお、上記2価の連結基中の水素原子は、ハロゲン原子等他の置換基で置換されていてもよい。
上記多官能のラジカル重合性モノマーは、各種市販品を利用できるし、公技番号2013-502654号記載の方法により合成できる。
多官能のラジカル重合性モノマーは、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
被めっき層形成用組成物における多官能のラジカル重合性モノマーの含有量(複数種含む場合はその合計含有量)は特に制限されず、全固形分に対して、10~90質量%の場合が多いが、後述する被めっき層前駆体層のタック性がより抑制される点で、全固形分に対して、15~85質量が好ましく、めっき析出性がより優れる点で、15~75質量%がより好ましく、15~65質量%が更に好ましい。なお、本明細書において、固形分とは、パターン状被めっき層6を構成する成分を意図し、溶媒は含まれない。なお、パターン状被めっき層6を構成する成分であれば、その性状が液体状であっても、固形分に含まれる。
・めっき触媒又はその前駆体と相互作用する官能基(相互作用性基)を有するポリマー
相互作用性基の定義は、上述の通りである。相互作用性基としては、なかでも、極性が高く、めっき触媒又はその前駆体等への吸着能が高いことから、カルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、及びボロン酸基等のイオン性極性基、又はシアノ基が好ましく、カルボン酸基、又はシアノ基がより好ましい。
ポリマーは、相互作用性基を2種以上有していてもよい。
ポリマーの重量平均分子量は特に制限されないが、取扱い性がより優れる点で、1000~700000が好ましく、2000~200000がより好ましい。
ポリマー中には、相互作用性基を有する繰り返し単位が含まれることが好ましい。
相互作用性基を有する繰り返し単位の一好適態様としては、式(F)で表される繰り返し単位が挙げられる。
Figure 2023031084000005
式(F)中、R5は、水素原子又はアルキル基(例えば、メチル基、エチル基等)を表す。
5は、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基の定義は、式(1)のL1及びL2で表される2価の連結基の定義と同じである。
Xは、相互作用性基を表す。相互作用性基の定義は、上述の通りである。
相互作用性基を有する繰り返し単位の他の好適態様としては、不飽和カルボン酸又はその誘導体由来の繰り返し単位が挙げられる。
不飽和カルボン酸とは、カルボン酸基(-COOH基)を有する不飽和化合物である。不飽和カルボン酸の誘導体とは、例えば、不飽和カルボン酸の無水物、不飽和カルボン酸の塩、不飽和カルボン酸のモノエステル等が挙げられる。
不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、及びシトラコン酸等が挙げられる。
ポリマー中における相互作用性基を有する繰り返し単位の含有量は特に制限されないが、パターン状被めっき層6の延伸性及びめっき析出性のバランスの点で、全繰り返し単位に対して、1~100モル%が好ましく、10~100モル%がより好ましい。
ポリマーの好適態様としては、少ないエネルギー付与量(例えば、露光量)にてパターン状被めっき層6が形成しやすい点で、共役ジエン化合物由来の繰り返し単位、及び不飽和カルボン酸又はその誘導体由来の繰り返し単位を有するポリマーXが挙げられる。
不飽和カルボン酸又はその誘導体由来の繰り返し単位の説明は、上述の通りである。
共役ジエン化合物としては、一つの単結合で隔てられた、二つの炭素-炭素二重結合を有する分子構造を有する化合物であれば特に制限されない。
共役ジエン化合物としては、例えば、イソプレン、1,3-ブタジエン、1,3-ペンタジエン、2,4-ヘキサジエン、1,3-ヘキサジエン、1,3-ヘプタジエン、2,4-ヘプタジエン、1,3-オクタジエン、2,4-オクタジエン、3,5-オクタジエン、1,3-ノナジエン、2,4-ノナジエン、3,5-ノナジエン、1,3-デカジエン、2,4-デカジエン、3,5-デカジエン、2,3-ジメチル-ブタジエン、2-メチル-1,3-ペンタジエン、3-メチル-1,3-ペンタジエン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、2-フェニル-1,3-ブタジエン、2-フェニル-1,3-ペンタジエン、3-フェニル-1,3-ペンタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ペンタジエン、4-メチル-1,3-ペンタジエン、2-ヘキシル-1,3-ブタジエン、3-メチル-1,3-ヘキサジエン、2-ベンジル-1,3-ブタジエン、及び2-p-トリル-1,3-ブタジエン等が挙げられる。
なかでも、ポリマーXの合成が容易で、パターン状被めっき層6の特性がより優れる点で、共役ジエン化合物由来の繰り返し単位は、下記式(2)で表されるブタジエン骨格を有する化合物由来の繰り返し単位であることが好ましい。
Figure 2023031084000006
式(2)中、R6は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子又は炭化水素基を表す。炭化水素基としては、脂肪族炭化水素基(例えば、アルキル基、アルケニル基等。炭素数1~12が好ましい。)、及び芳香族炭化水素基(例えば、フェニル基、ナフチル基等。)が挙げられる。複数あるR6は同一であっても異なっていてもよい。
式(2)で表されるブタジエン骨格を有する化合物(ブタジエン構造を有する単量体)としては、例えば、1,3-ブタジエン、イソプレン、2-エチル-1,3-ブタジエン、2-n-プロピル-1,3-ブタジエン、2,3-ジメチル-1,3-ブタジエン、1-フェニル-1,3-ブタジエン、1-α-ナフチル-1,3-ブタジエン、1-β-ナフチル-1,3-ブタジエン、2-クロル-1,3-ブタジエン、1-ブロム-1,3-ブタジエン、1-クロルブタジエン、2-フルオロ-1,3-ブタジエン、2,3-ジクロル-1,3-ブタジエン、1,1,2-トリクロル-1,3-ブタジエン、及び2-シアノ-1,3-ブタジエン等が挙げられる。
ポリマーX中における共役ジエン化合物由来の繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位に対して、25~75モル%であることが好ましい。
ポリマーX中における不飽和カルボン酸又はその誘導体由来の繰り返し単位の含有量は、全繰り返し単位に対して、25~75モル%であることが好ましい。
被めっき層形成用組成物におけるポリマーの含有量は特に制限されず、全固形分に対して、10~90質量%の場合が多いが、後述する被めっき層前駆体層のタック性がより抑制される点で、全固形分に対して、15~85質量が好ましく、被めっき層の延伸性とめっき析出性とのバランスがより優れる点で、25~75質量%がより好ましく、35~65質量%が更に好ましい。
多官能のラジカル重合性モノマーの質量に対する、ポリマーの質量の比(ポリマーの質量/多官能のラジカル重合性モノマーの質量)は特に制限されず、0.1~10の場合が多いが、0.3~3が好ましく、0.4~1.5がより好ましい。
・その他の成分
被めっき層形成用組成物は、上述した多官能のラジカル重合性モノマー及びポリマー以外の他の成分を含んでいてもよい。以下、任意成分について詳述する。
・・界面活性剤
被めっき層形成用組成物は、界面活性剤を含んでいてもよい。
界面活性剤の種類は特に制限されず、例えば、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、及びシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。なかでも、被めっき層前駆体層のタック性がより抑制される点で、フッ素系界面活性剤又はシリコーン系界面活性剤が好ましく、フッ素系界面活性剤がより好ましい。
界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種類以上を組み合わせてもよい。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、W-AHE、W-AHI(以上、富士フイルム(株)製)、メガファックF171、同F172、同F173、同F176、同F177、同F141、同F142、同F143、同F144、同R30、同F437、同F475、同F479、同F482、同F554、同F569、同F780、同F781F(以上、DIC(株)製)、フロラードFC430、同FC431、同FC171(以上、住友スリーエム(株)製)、サーフロンS-382、同SC-101、同SC-103、同SC-104、同SC-105、同SC1068、同SC-381、同SC-383、同S393、同KH-40(以上、旭硝子(株)製)、PF636、PF656、PF6320、PF6520、PF7002(OMNOVA社製)等が挙げられる。
被めっき層形成用組成物における界面活性剤の含有量は特に制限されないが、被めっき層形成用組成物全量100質量%に対して、0.005~0.5質量%が好ましく、0.01~0.2質量%がより好ましく、0.01~0.1質量%が更に好ましい。
・・重合開始剤
被めっき層形成用組成物は、重合開始剤を含んでいてもよい。
重合開始剤の種類は特に制限されず、公知の重合開始剤(好ましくは、光重合開始剤)が挙げられる。重合開始剤としては、例えば、ベンゾフェノン類、アセトフェノン類、α-アミノアルキルフェノン類、ベンゾイン類、ケトン類、チオキサントン類、ベンジル類、ベンジルケタール類、オキスムエステル類、ビスアシルフォスフィノキサイド類、アシルフォスフィンオキサイド類、アントラキノン類、及びアゾ類が挙げられる。
被めっき層形成用組成物における重合開始剤の含有量は特に制限されないが、被めっき層形成用組成物中の重合性基を有する化合物100質量%に対して、0.1~20質量%が好ましく、0.5~10質量%がより好ましい。
・・溶媒
被めっき層形成用組成物は、溶媒を含んでいてもよい。
溶媒の種類は特に制限されず、水及び有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、公知の有機溶媒(例えば、アルコール系溶媒、エステル系溶媒、ケトン系溶媒、ハロゲン系溶媒、及び炭化水素系溶媒等)が挙げられる。
被めっき層形成用組成物は、必要に応じて、他の成分(例えば、増感剤、硬化剤、重合禁止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、フィラー、難燃剤、滑剤、可塑剤、又はめっき触媒若しくはその前駆体)を含んでいてもよい。
(パターン状被めっき層6の形成方法)
上述した被めっき層形成用組成物を用いて、パターン状被めっき層6を形成できる。
パターン状被めっき層6の形成方法としては、以下の工程を有する方法が好ましい。
工程1-1:中間層付き基材と被めっき層形成用組成物とを接触させて、中間層付き基材の中間層4側の表面上に被めっき層前駆体層を形成する工程
工程1-2:被めっき層前駆体層にパターン状に露光処理を施す工程
工程1-3:露光後の被めっき層前駆体層に現像処理を施して、パターン状被めっき層6を形成する工程
以下、上記工程1-1~工程1-3について詳述する。
工程1-1は、中間層付き基材と被めっき層形成用組成物とを接触させて、中間層付き基材上に被めっき層前駆体層を形成する工程である。本工程を実施することにより、中間層付き基材と、中間層付き基材の中間層4側の表面上に配置された被めっき層前駆体層とを有する被めっき層前駆体層付き基材が得られる。
なお、被めっき層前駆体層とは、露光処理が施される前の状態の層である。
中間層付き基材と被めっき層形成用組成物とを接触させる方法は特に制限されず、例えば、被めっき層形成用組成物を中間層付き基材上に塗布する方法、又は被めっき層形成用組成物中に中間層付き基材を浸漬する方法が挙げられる。
なお、中間層付き基材と被めっき層形成用組成物とを接触させた後、必要に応じて、被めっき層前駆体層から溶媒を除去するために、乾燥処理を実施してもよい。
工程1-2は、上記被めっき層前駆体層と所定の形状の開口部を有するマスクとを密着させて、上記被めっき層前駆体層に対してメッシュパターン状に露光処理を行う工程である。露光処理により、被めっき層前駆体層中の化合物に含まれる重合性基が活性化され、化合物間の架橋が生じ、層の硬化が進行する。なお、露光処理の際に加熱処理を実施してもよい。
露光処理光源としては、例えば、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカルランプ、及びカーボンアーク灯等が挙げられる。また、電子線、X線、イオンビーム、及び遠赤外線等も使用可能である。
露光時間としては特に制限されず、例えば、10秒間~5時間である。露光エネルギーとしては特に制限されず、10~8000mJ程度であればよい。
工程1-3は、メッシュパターン状に露光処理を施した被めっき層前駆体層に対して、現像処理を施す工程である。工程1-3を経ることにより、パターン状被めっき層6が形成される。
現像処理の方法は特に制限されず、使用される材料の種類に応じて、最適な現像処理が実施される。現像液としては、例えば、有機溶媒、純水、及びアルカリ水溶液が挙げられる。
上記方法により、中間層付き基材上に、被めっき層形成用組成物を硬化して得られるパターン状被めっき層6が配置される。つまり、中間層付き基材と、上記中間層付き基材の中間層4の表面上に配置されたパターン状被めっき層6とを有する被めっき層付き基材が形成される。なお、パターン状被めっき層6は、複数の細線により構成され、交差する細線による複数の開口部を含むメッシュ状のパターンを有する。
パターン状被めっき層6の形成方法としては、上述した方法に制限されない。パターン状被めっき層6の形成方法としては、基材2上にパターン状に被めっき層前駆体層を配置して、このパターン状被めっき層前駆体層に硬化処理を施すことにより、パターン状被めっき層6を形成する方法であってもよい。なお、パターン状に被めっき層前駆体層を配置する方法としては、例えば、スクリーン印刷法又はインクジェット法にて被めっき層形成用組成物を基材2上の所定の位置に付与する方法が挙げられる。
≪金属層8の形成方法≫
上述した被めっき層付き基材中のパターン状被めっき層6に対して、めっき処理を施すことにより、パターン状被めっき層6上に、パターン状被めっき層6のメッシュパターンに沿った金属層8を形成できる。
金属層8を形成する方法は特に制限されないが、下記工程2-1及び工程2-2を実施することが好ましい。
工程2-1:パターン状被めっき層6にめっき触媒又はその前駆体を付与する工程
工程2-2:めっき触媒又はその前駆体が付与されたパターン状被めっき層6に対してめっき処理を施す工程
以下、工程2-1及び工程2-2の手順について詳述する。
工程2-1は、パターン状被めっき層6にめっき触媒又はその前駆体を付与する工程である。パターン状被めっき層6には上記相互作用性基が含まれているため、相互作用性基がその機能に応じて、付与されためっき触媒又はその前駆体を付着(吸着)する。
めっき触媒又はその前駆体は、めっき処理の触媒又は電極として機能する。そのため、使用されるめっき触媒又はその前駆体の種類は、めっき処理の種類により適宜決定される。
めっき触媒又はその前駆体は、無電解めっき触媒又はその前駆体が好ましい。
無電解めっき触媒は、無電解めっき時の活性核となるものであれば特に制限されず、例えば、自己触媒還元反応の触媒能を有する金属(Niよりイオン化傾向の低い無電解めっきできる金属として知られるもの)が挙げられる。具体的には、Pd、Ag、Cu、Pt、Au、及びCo等が挙げられる。
この無電解めっき触媒としては、金属コロイドを用いてもよい。
無電解めっき触媒前駆体は、化学反応により無電解めっき触媒となるものであれば特に制限されず、例えば、上記無電解めっき触媒として挙げた金属のイオンが挙げられる。
めっき触媒又はその前駆体を被めっき層に付与する方法としては、例えば、めっき触媒又はその前駆体を溶媒に分散又は溶解させた溶液を調製し、その溶液をパターン状被めっき層6上に塗布する方法、又はその溶液中に被めっき層付き基材を浸漬する方法が挙げられる。
上記溶媒としては、例えば、水又は有機溶媒が挙げられる。
工程2-2は、めっき触媒又はその前駆体が付与されたパターン状被めっき層6に対してめっき処理を施す工程である。
めっき処理の方法は特に制限されず、例えば、無電解めっき処理、又は電解めっき処理(電気めっき処理)が挙げられる。本工程では、無電解めっき処理を単独で実施してもよいし、無電解めっき処理を実施した後に更に電解めっき処理を実施してもよい。
以下、無電解めっき処理、及び電解めっき処理の手順について詳述する。
無電解めっき処理とは、めっきとして析出させたい金属イオンを溶かした溶液を用いて、化学反応によって金属を析出させる処理である。
無電解めっき処理の手順としては、例えば、無電解めっき触媒が付与された被めっき層付き基材を、水洗して余分な無電解めっき触媒を除去した後、無電解めっき浴に浸漬することが好ましい。使用される無電解めっき浴としては、公知の無電解めっき浴を使用できる。
なお、一般的な無電解めっき浴には、溶媒(例えば、水)の他に、めっき用の金属イオン、還元剤、及び金属イオンの安定性を向上させる添加剤(安定剤)が主に含まれる。
パターン状被めっき層6に付与されためっき触媒又はその前駆体が電極としての機能を有する場合、その触媒又はその前駆体が付与されたパターン状被めっき層6に対して、電解めっき処理を施すことができる。
なお、上述したように、上記無電解めっき処理の後に、必要に応じて、電解めっき処理を行うことができる。このような形態では、形成される金属層8の厚みを適宜調整可能である。
なお、上記では工程2-1を実施する形態について述べたが、めっき触媒又はその前駆体がパターン状被めっき層6に含まれる場合、工程2-1を実施しなくてもよい。
上記処理を実施することにより、パターン状被めっき層6上に金属層8が形成される。つまり、被めっき層付き基材と、被めっき層付き基材中のパターン状被めっき層6上に配置されたメッシュ状の金属層8とを含む金属層付き基材が得られる。
また、3次元形状を有する被めっき層付き基材を用いて、上記工程2-1及び2-2を実施した場合、3次元形状を有する導電性部材が得られる。
≪保護層7の形成方法≫
保護層7の形成方法は特に制限されない。例えば、上述した樹脂と、必要に応じて用いられる添加剤(例えば、透光性粒子、及び溶媒等)とを含む保護層形成用組成物を、金属層付き基材と接触させて、金属層付き基材上の金属層8側の表面に塗膜を形成し、必要に応じて塗膜を硬化することにより保護層を形成する方法が挙げられる。
〔その他の実施形態〕
第二の実施形態として、導電接続部11は、図5に示すように発熱部10とは異なる基材2の上に形成させ、発熱部11の導電膜3と導電接続部11の導電膜3が電気的に接続されるように向かい合うように積層させても良い。この場合導電接続部11の基材2は発熱部10の基材2の外部まで出た状態で配置することができる。
第三の実施形態として、導電接続部11は、図6に示すように複数の異なる全光透過率を有する領域を有することができる。図6では発熱部10>導電接続部11A>導電接続部11B>導電接続部11Cの順に全光透過率を高く設計することで、光・電磁波を利用した機器・デバイスの機能のより重要な領域に向けて段階的に、阻害影響を減らすことができ、かつ発熱部10と導電接続部11の境界部が強調されないので、人の目にもより自然な視認性を得ることができる。
また、他の形態としては基材2に対して導電膜が両面に配置されていても良く、また1枚の基材に対して、独立した複数の発熱部を有しても良い。
その他の方法として、発熱体の第二主面の一部を覆うようにマスキングフィルムを配置した状態で、化学気相成長法(CVD)及び物理気相成長法(PVD)等のドライプロセス又はメッキ法等のウェットプロセスにより、発熱体20の露出部及びマスキングフィルム上に1μm以上の金属膜を形成する。その後、マスキングフィルムを取り除くことにより、導電部材の露出部上に金属膜が残り、電極パッドを形成することもできる。また、CVD及びPVD等のドライプロセス又はメッキ法等のウェットプロセスにより、導電部材上に1μm以上の金属膜を形成し、その後、不要な金属膜をエッチングにより除去して、一対の電極パッドを形成してもよい。
<ヒーターパネル>
前記のフィルム状の発熱体を他の部材と複合化することによってヒーターパネルとして使用することができる。例えば、透明パネルを作製する場合は、射出成型を行い、図7、図8、図9のような形態のヒーターパネルを作製することができる。また、同様に射出成型ではなく、透明樹脂部材と粘着剤、接着剤等を用いて貼合する方法なども採用できる。
<<射出成型>>
射出成型の方法としては、金型キャビティを形成可能な第1金型及び第2金型のうちの一方の金型上に、通電部材を配置する。この際、通電部材の導電配線が形成された面と金型とが対向するように配置してもよく、導電配線が形成されていない面が、金型と対抗するように配置してもよい。好ましくは、導電配線が形成されていない面が、金型と対抗するように配置することである。その後、通電部材の第1金型と第2金型とを型締めし、第1金型と第2金型とによって形成される金型キャビティ内に溶融樹脂を注入して、導電性部材及び樹脂層を含む成形体を得る工程を有することが好ましい。
なお、注入の際には、通常、樹脂は公知の加熱手段で加熱され、溶融した樹脂が金型キャビティ内に注入される。また、金型(第1金型及び/又は第2金型)も公知の加熱手段で加熱されてもよい。
その後、必要に応じて、金型を冷却して樹脂を固化させ、金型から成形体を取り外す。
なお、金型の形状は特に制限されず、導電性部材の形状に合わせて最適な形状の金型が選択される。例えば、導電性部材の形状が3次元形状(立体形状)である場合、導電性部材の3次元形状に対応した形状を有する金型が選択される。
なお、通電部材の金型上への配置、または、取り出し時には、ロボットアームを用いることができる。アームには、真空ポンプに接続された吸盤を配置し、負圧によって通電部材を吸着して配置、取り出しするとよい。
溶融樹脂としては、たとえば、エラストマー樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂などの汎用樹脂を用いることができる。また、ポリフェニレンオキシド・ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアセタール系樹脂、アクリル系樹脂、ポリカーボネート変性ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、超高分子量ポリエチレン樹脂などの汎用エンジニアリング樹脂や、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリイミド樹脂、液晶ポリエステル樹脂、ポリアリル系耐熱樹脂などのスーパーエンジニアリング樹脂を用いることもできる。
耐久性、耐衝撃性の観点で、好ましくは、ポリカーボネート樹脂を用いることである。
射出時の溶融樹脂の温度は、樹脂の物性によって、適宜決定されるが、ポリカーボネート樹脂を用いる場合は、250~330℃の範囲が好ましく、280~310℃がより好ましい。
射出時は、金型をプレ加熱することが好ましい。プレ加熱によって、射出樹脂と基材の温度差が小さくなり、均一な成型ができる。プレ加熱温度は、樹脂の物性によって、適宜決定されるが、ポリカーボネート樹脂を用いる場合は、50~120℃の範囲が好ましく70~100℃がより好ましい。
なお、金型には、通電部材を固定するため、吸引孔を設けるか、凸状のピンを設けてもよい。吸引孔を設ける場合、吸引孔は真空ポンプに接続する。型締め後または型締めと同時に吸引して、通電部材に沿わせることができる。凸状のピンを設ける場合、あらかじめ通電部材に固定孔を形成しておき、凸状ピンに固定孔を連結させることで、通電部材を固定することができる。
<<粘着剤>>
本開示の一実施形態に係る導電部材は、透明部材と、粘着剤や、接着剤を用いて貼合することで、ヒーターパネルを作製することができる。 粘着剤の例としては、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、及びシリコーン系粘着剤が挙げられる。また、粘着剤の例として、「「剥離紙・剥離フィルム及び粘着テープの特性評価とその制御技術」、情報機構、2004年、第2章」に記載のアクリル系粘着剤、紫外線(UV)硬化型粘着剤、及びシリコーン粘着剤が挙げられる。なお、本開示においてアクリル系粘着剤とは、(メタ)アクリルモノマーの重合体(すなわち、(メタ)アクリルポリマー)を含む粘着剤をいう。樹脂層が粘着剤を含む場合には、更に、樹脂層に粘着付与剤が含まれていてもよい。
<<接着剤>>
接着剤としては、例えば、ウレタン樹脂接着剤、ポリエステル接着剤、アクリル樹脂接着剤、エチレン酢酸ビニル樹脂接着剤、ポリビニルアルコール接着剤、ポリアミド接着剤、及びシリコーン接着剤が挙げられる。接着強度がより高いという観点から、ウレタン樹脂接着剤又はシリコーン接着剤が好ましい。
本発明で開示される発熱体100は、前記中間層の25℃での弾性率(a)と、透明樹脂部材の25℃での弾性率(b)の比(a/b)が、0.0001~0.2の範囲内であることが好ましい。上記範囲にて、中間層と、透明樹脂部材間の良好な密着が得られる。成型加工後は、透明樹脂が溶融状態から室温まで冷却されるが、この際に、寸法変化を生じる。透明樹脂部材の25℃での弾性率(b)の比(a/b)を、0.0001~0.2の範囲内とすることで、中間層と、透明樹脂の寸法変化差を一定範囲内に抑えることができ、密着不良などの問題を起こさないと推定される。好ましくは、0.0002~0.1、さらに好ましくは、0.005~0.05、特に好ましくは、0.001~0.01の範囲内である。
複数の基材2を用いた、図4で示す第二の実施形態の発熱体も、図8に示すように、射出成型してヒーターパネルを作製することができる。この時、発熱部10を有する基材と導電接続部11を有する基材を含むフィルムを予め固定することで、射出成型で一体化することができる。
<立体形状>
また、発熱部10及び導電接続部11は、より複雑な立体の表面に沿った形状を有することもできる。複雑な立体としては、例えば、自動車のエンブレム、レーダーのレイドーム、レーダのフロントカバー、自動車のヘッドランプカバー、アンテナ、リフレクタ等が挙げられる。本発明の実施の形態の発熱体100を、このような立体の形状に沿って配置することにより、例えば、発熱体100を自動車のヘッドランプに沿って配置することが可能である。
立体形状をした場合、真空成型、高圧成形などの方法を用いて、基材2ごと立体形状に形成することができる。立体形状の形成は導電膜を形成する前に実施しても良く、導電膜を形成してしてからでも良い。前記の中間層5とパターン状被めっき層6を有するフィルムに無電解メッキを行う方法においては、メッキにより形成される金属層8は延伸性がないため、無電解メッキを実施して導電膜を形成する前に、予め立体形状の形成を実施することが好ましい。
立体形状のヒーターパネルを形成するには、前記のように、予め立体形状を形成してから導電膜を形成し、それを射出成型の型に仕込むことで図8に示すようなパネルを作ることができる。
<ヒーターモジュール>
本発明で開示される通電部材は、ヒーターモジュールに適用して使用されることが好ましい。ヒーターモジュールは、導電接続部11に、給電用配線を接続し、通電することによって、その機能を発現することができる。
給電用配線を介して、導電部材へと電力が供給されることで、フィルムが加熱される。導電部材に印加する電圧は、必要なヒーター性能に応じて、適宜決定されるが、2V~50Vが好ましく、5V~20Vがさらに好ましく、7V~12Vが特に好ましい。
通電時間は、必要なヒーター持続時間に応じて適宜決定されるが、10分~48時間が好ましく、30分~24時間がより好ましい。
通電中のヒーターの膜面温度は、用途に応じて、適宜決定されるが、例えば車載用途(ヘッドランプ、センサー等)に用いる場合は、25℃環境下で、30~120℃の範囲内となることが好ましい。30℃以上にて、良好な、融氷、防曇性能が得られ、120℃以下にて、長期間安定して使用可能な耐久性が得られる。より好ましくは、40~110℃、さらに好ましくは、50~100℃である。
導電接続部11と電源もしくは制御基板との接続は、エレクトロニクス実装技術基礎講座〈第1巻〉 総論(ハイブリットマイクロエレクトロニクス協会著)等に記載された、一般的な方法を用いることができる。
<用途>
本発明で開示される発熱体は、ヒーター用として好ましく使用することができ、車載、電子部材、センサー、建材、窓、などの透明な部材、カバー材料に適用できる。特に、車載用センサーカバー、車載用ヘッドランプカバー、車載用ウインドウガラス用ヒーターとして好ましく使用できる。車載センサーカバーとしては、ミリ波レーダー、近赤外線センサー(LiDAR)、カメラなどが挙げられる。車載用ヘッドランプカバーとしては、フロントヘッドランプ、リアヘッドランプ、ウインカーなどが挙げられる。
以下に実施例に基づいて本発明を更に詳細に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更できる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
〔被めっき層形成用組成物Aの調製〕
以下の成分を混合し、被めっき層形成用組成物Aを得た。
ポリブタジエンマレイン酸(ブタジエン-マレイン酸共重合体)水溶液(和光純薬工業社製;42質量%水溶液) 3.0質量部
下記構造の2官能アクリルアミドモノマー(AA) 1.25質量部
IRGACURE OXE02(BASF社製) 0.063質量部
イソプロパノール(IPA) 95.5質量部
(2官能アクリルアミドモノマー(AA))
Figure 2023031084000007
なお、上記2官能アクリルアミドモノマーは、特開2014-193851の段落[0099]に記載された方法によって合成したものを用いた。
〔中間層形成用組成物Aの調製〕
以下の成分を混合し、中間層形成用組成物Aを得た。
Z913-3(アイカ工業社製) 16.7質量部
IPA(イソプロピルアルコール) 62.5質量部
MFG(1-メトキシ2-プロパノール) 20.8質量部
〔導電性部材の作製〕
<パターン状被めっき層の形成>
基材(帝人製PC(ポリカーボネート系樹脂)フィルム、パンライトPC、厚み:250μm、A4サイズ)上に、中間層形成用組成物Aをバーコーターにて塗布し、80℃の雰囲気で1分間乾燥させた。その後、形成された中間層形成用組成物層に対して500mJ/cmの照射量でUV(紫外線)照射することにより、中間層(膜厚0.4μm)を形成した。つまり、基材と、基材上に配置された中間層とを有する中間層付き基材を得た。
次に、上記中間層上に、被めっき層形成用組成物をバーコーターにて膜厚0.2μmになるように塗布して、120℃の雰囲気で3分間乾燥させた。直ちに、厚み12.0μmのポリプロピレンフィルムを貼り合わせることにより、被めっき層前駆体層を得た。つまり、中間層付き基材と、上記中間層上に配置された被めっき層前駆体層とを有する被めっき層前駆体層付き基材を得た。
次に、図2に示す配線部と導電接続部を有するパターンのフォトマスク(石英製)を用い、高圧水銀灯光源にて上記被めっき層前駆体層を露光(0.15J/cm2)した。なお、本パターンにおいて発熱部は100mm x 100mmの正方形で、図3に示すように正方形の辺に対して45°の角度で、お互いに直角に交差するメッシュパターンを光透過部として有し、メッシュパターンの線間ピッチは424μm、線の幅は4μmである。また、本パターンにおいて導電配線部は幅20mm、長さ150mmの長方形で、図3に示すように長方形の辺に対して45°の角度でお互いに直角に交差するメッシュパターンを光透過部として有し、メッシュパターンの線間のピッチは212μm、線の幅は6μmである。
露光後、室温の水にて、露光された被めっき層前駆体層をシャワー洗浄して、現像処理し、配線部で線幅約6μm、導電配線部で線幅約8μmのメッシュパターン状に形成された被めっき層(パターン状被めっき層)を得た。
<金属層の形成>
被めっき層付き基板を、35℃の1質量%の炭酸水素ナトリウム水溶液に5分間浸漬させた。次に、被めっき層付き基板を、55℃のパラジウム触媒付与液RONAMERSE SMT(ロームアンドハース電子材料株式会社製)に5分間浸漬させた。被めっき層付き基板を水洗した後、続けて35℃のCIRCUPOSIT6540(ロームアンドハース電子材料株式会社製)に5分間浸漬させ、その後、再び水洗した。さらに、被めっき層付き基板を、45℃のCIRCUPOSIT4500(ロームアンドハース電子材料株式会社製)に5分間浸漬させた後、水洗して、被めっき層上に発熱部を含む導電膜Aを形成した。
導電膜Aの発熱部位にポリイミド粘着テープ(寺岡製作所製、粘着剤シリコーン製、0.025mm厚)を貼合し、発熱部をマスキングした上で、CIRCUPOSIT4500に浸漬させる時間を20分とした以外は上記の金属層形成プロセスと同条件で金属膜を形成した(導電膜B)。水洗いした後、マスキングに使用したポリイミド粘着テープを剥がすことで、発熱部とシート抵抗が異なる導電接続部を形成した。
発熱部、導電接続部それぞれの垂直断面を走査型電子顕微鏡で観察し、任意の10点の導電配線の厚みを測定して、それらを算術平均した平均値を導電配線の厚みとした。
<配線の形成>
得られた導電接続部の両端部に導電配線と接触するように、銅箔テープ(Teenier社製、厚み0.1mm、20mm x 5mmの長方形)を、銀ぺースト(TPS社製)を用いて、貼合し、さらに、ビニル絶縁つき電線(協和ハーモネット社製)の先端配線むき出し部を銅箔テープにはんだ付けにより接続した。
[実施例2]
パターン状被めっき層を得るためのフォトマスクのパターンを以下に変更する以外は、実施例1と同様の方法で、成型品を作製した。
実施例2のパターンは、発熱部における線間ピッチが165μm、導電接続部における線間ピッチが82μmであること以外は実施例1と同様のパターンを用いた。
[実施例3]
パターン状被めっき層を得るためのフォトマスクのパターンを以下に変更する以外は、実施例1と同様の方法で、成型品を作製した。
実施例3のパターンは、発熱部における線間ピッチが1000μm、導電接続部における線間ピッチが500μmであること以外は実施例1と同様のパターンを用いた。
[実施例4]
二回目の金属層形成(めっき)プロセスを行わずに一回のみに変更すること以外は実施例1と同様の方法で成型品を作製した。
[実施例5]
パターン状被めっき層を得るためのフォトマスクのパターンを、導電接続部を有さないパターンに変更すること以外は実施例1と同様に、導電接続部なしの発熱体を作製した。また、実施例1で作製した発熱体から導電接続部のみを2枚切り出し、図5に示すように導電接続部なしの発熱体の上に貼合し、透明のアクリル板(厚み1mm)を用いて挟み込むことで接続した。
[実施例6]
パターン状被めっき層を得るためのフォトマスクのパターンを以下に変更する以外は、実施例1と同様の方法で、成型品を作製した。
実施例6のパターンは、発熱部における線間ピッチが1000μm、マスクの線幅が44μm、導電接続部における線間ピッチが500μm、マスクの線幅が64μmであること以外は実施例1と同様のパターンを用いた。
[実施例7]
以下の方法で曲面を有する発熱体を作製した。
実施例1と同様の方法で、パターン状被メッキ層を有する基材作製し、それを赤外線ランプで160℃に昇温し、図10に示す位置で、直径120mm半球の金型(凹型)に真空引きすることにより金型の形状に沿った半球を含むパターン状被メッキ層を有する基材を得た。なお、図10の点線部が半球の端部に当たる。なお、パターン状被めっき層を得るためのフォトマスクのパターンは半球形状に成型する際の延伸率を予め測定し、逆計算しておくことで、半球形状において、発熱部のピッチが424μm、導電接続部のピッチが212μmのパターンとなるようにした。また、実施例1と同様の方法でメッキを行うことで導電配線を有し、曲面を有する発熱体を作製した。ただし、2回目のメッキは省略した。
[比較例1]
発熱部、導電接続部両者とも424μmピッチ、マスク線幅4μmであるフォトマスクのパターンとし、導電層Bを形成しない点を除き実施例1と同様に発熱体を作製した。
[比較例2]
パターン状被めっき層を得るためのフォトマスクのパターンを以下に変更し、2回目のメッキは省略すること以外は実施例1と同様に発熱体を作製した。
フォトマスクのパターンは発熱部は実施例1と同じパターン、導電接続部はメッシュではなく幅2mm x 150mmの長方形のパターンを利用した。
<ヒーターパネルの形成>
実施例1~7、比較例1~2の発熱体を用いて、射出成型することでヒーターパネルを作製した。金型キャビティを形成可能な金型に装着した。このとき、基材側の表面が金型と接触するように、上記、上記、金属層上に配置された導電性部材を装着した。この際、導電接続部に接続した配線は、型の外に引き出すように配置した。その後、金型を型締めして、金型キャビティ内に樹脂(帝人社製、パンライトL-1225L)を温度(300℃)にて射出成形して、100mm×100mm×2mmの成形品(ヒーターパネル)、又は実施例5の発熱体を用いる場合は図9に示す形状の成型品(ヒーターパネル)を得た。
[各種評価]
上記実施例及び比較例にて得られた発熱体を用いて、以下の各種評価を実施した。結果は、後述する表1にまとめて示す。
〔評価〕
<シート抵抗の測定>
実施例及び比較例の発熱体の発熱部、導電接続部それぞれ幅10mm、長さ30mmとなるように切り出した。長さ30mmのうち両端5mmに5mmx10mmの導電テープを貼り付けた。導電テープ間20mmの抵抗を測定した。また同様に幅10mm、長さ20mmとなるように切り出して、両端5mmに5mmx10mmの導電テープを貼り付けて導電テープ間10mmの抵抗を測定した。導電テープ間20mmの抵抗から導電テープ間10mmのテープの抵抗を引き算することで接触抵抗の影響を排除し、それをそのサンプルのシート抵抗(10mm x 10mmの抵抗)とした。なお、測定は10カ所ランダムに切り出して測定しその平均値を採用した。
<全光透過率の測定>
全光透過率は、ヘイズメーター(日本電色工業株式会社製Spectral Haze Meter SH7000)を用いて測定した。
<導電配線の厚みの測定>
発熱部、導電接続部それぞれの垂直断面を走査型電子顕微鏡で観察し、任意の10点の導電配線の厚みを測定して、それらを算術平均した平均値を導電配線の厚みとした。
<昇温性能>
温度10℃、相対湿度60%に設定した恒温槽内に発熱体を配置した。この状態で、配線間に電源(デジタルマルチメーター:菊水電子工業製DME1600)を用いて10V印加し、サーモメータ(FLIR社製ETS320)を用いて発熱部における昇温温度を測定した。電圧投入後5分後に50℃以上に昇温された場合は十分な昇温性能を有するとしてA、30℃以上50℃未満の場合をB,30℃未満の場合は昇温が不十分のため、Cとした。
<昇温効率>
温度10℃、相対湿度60%に設定した恒温槽内に発熱体を配置した。この状態で、配線間に電源(デジタルマルチメーター:菊水電子工業製DME1600)を用いて10V印加し、サーモメータ(FLIR社製ETS320)を用いて発熱部における昇温温度と導電接続部における昇温温度を測定した。電圧印加後、5分後に発熱部の方が導電接続部より温度が5℃以上高い場合をA、±5℃の場合をB、導電接続部の方が5℃以上高い場合をCとした。
<カメラ干渉>
発熱体をカメラ(iPhone(登録商標)5S)の前100mmの位置に配置し、その奥200mm先に白紙に黒字でフォント6ptの文字で英語の文章を印刷した識別サンプルを配置し、りOCR(文字認識)による誤認識率が1%未満の場合はA、1%以上3%未満の場合はB、3%以上の場合をCとした。なお、OCRはINTSIG Information Co.,Ltd社のCamScannerのOCR機能を利用した。
以下に、表1を示す。
Figure 2023031084000008
Figure 2023031084000009
表2の結果から、実施例の発熱体は、昇温性能に優れかつセンサー干渉が少なく低干渉性に優れていることが明らかである。
一方、比較例の導電性部材では、所望の効果が得られなかった。
100 発熱体
2、2A、2B 基材
3、3A、3B 導電膜
4 導電配線
5 中間層
6 パターン状被メッキ層
7 保護層
8 金属層
9 射出成型樹脂
10 発熱部
11、11A、11B、11C 導電接続部
F1、F2 ピッチ
W 線幅

Claims (12)

  1. 導電配線で形成される発熱部と、
    前記発熱部の近傍に設置され、電気的に接続された導電接続部とを有する透明発熱体において、
    前記導電接続部が導電配線で形成され、
    かつ前記導電接続部のシート抵抗が該発熱部のシート抵抗より低いことを特徴とした、透明発熱体。
  2. 前記発熱部の全光透過率が80%以上である請求項1に記載の透明発熱体。
  3. 前記導電接続部の全光透過率が50%以上である請求項1または2に記載の透明発熱体。
  4. 前記発熱部のシート抵抗が2Ω/sq以下である請求項1~3のいずれか1項に記載の透明発熱体。
  5. 前記導電接続部のシート抵抗が0.5Ω/sq以下である請求項1~4のいずれか1項に記載の透明発熱体。
  6. 前記発熱部の導電配線の幅が30μm以下である請求項1~5のいずれか1項に記載の透明発熱体。
  7. 前記導電接続部の導電配線の厚みが、前記発熱部の導電配線の厚みより厚い請求項1~6のいずれか1項に記載の透明発熱体。
  8. 前記導電接続部が複数の異なる全光透過率を有する領域からなる請求項1~7のいずれか1項に記載の透明発熱体。
  9. 前記発熱部が曲面を有する請求項1~8のいずれか1項に記載の透明発熱体。
  10. 前記発熱体が、射出成型プロセスもしくは貼り合わせプロセスによって積層形成された、請求項1~9のいずれか1項に記載の透明発熱体。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の発熱体が搭載された、車載ヘッドランプカバー。
  12. 請求項1~10のいずれか1項に記載の発熱体が搭載された、センサーカバー。
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