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JP2023028015A - 亜鉛二次電池 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023028015000001
【課題】亜鉛デンドライトの成長を効果的に抑制可能な亜鉛二次電池を提供する。
【解決手段】正極活物質を含む正極と、亜鉛、酸化亜鉛、亜鉛合金及び亜鉛化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む負極活物質を含む負極と、正極と負極との間に介在されるセパレータと、電解液とを備えた、亜鉛二次電池であって、負極から成長しうる亜鉛デンドライトが到達可能な位置に、亜鉛を酸化可能な酸化剤をさらに備えた、亜鉛二次電池。
【選択図】図1

Description

本発明は、亜鉛二次電池に関するものである。
ニッケル亜鉛二次電池、空気亜鉛二次電池等の亜鉛二次電池では、充電時に負極から金属亜鉛がデンドライト状に析出し、不織布等のセパレータの空隙を貫通して正極に到達し、その結果、短絡を引き起こすことが知られている。このような亜鉛デンドライトに起因する短絡は繰り返し充放電寿命の短縮を招く。
上記問題に対処すべく、水酸化物イオンを選択的に透過させながら、亜鉛デンドライトの貫通を阻止する、層状複水酸化物(LDH)セパレータを備えた電池が提案されている。例えば、特許文献1(国際公開第2013/118561号)には、ニッケル亜鉛二次電池においてLDHセパレータを正極及び負極間に設けることが開示されている。また、特許文献2(国際公開第2016/076047号)には、樹脂製外枠に嵌合又は接合されたLDHセパレータを備えたセパレータ構造体が開示されており、LDHセパレータがガス不透過性及び/又は水不透過性を有する程の高い緻密性を有することが開示されている。また、この文献にはLDHセパレータが多孔質基材と複合化されうることも開示されている。さらに、特許文献3(国際公開第2016/067884号)には多孔質基材の表面にLDH緻密膜を形成して複合材料を得るための様々な方法が開示されている。この方法は、多孔質基材にLDHの結晶成長の起点を与えうる起点物質を均一に付着させ、原料水溶液中で多孔質基材に水熱処理を施してLDH緻密膜を多孔質基材の表面に形成させる工程を含むものである。水熱処理を経て作製したLDH/多孔質基材の複合材料をロールプレスすることで更なる緻密化を実現したLDHセパレータも提案されている。例えば、特許文献4(国際公開第2019/124270号)には、高分子多孔質基材と、この多孔質基材に充填されるLDHとを含み、波長1000nmにおける直線透過率が1%以上である、LDHセパレータが開示されている。
また、LDHとは呼べないもののそれに類する層状結晶構造の水酸化物及び/又は酸化物としてLDH様化合物が知られており、LDHとともに水酸化物イオン伝導層状化合物と総称できる程に類似した水酸化物イオン伝導特性を呈する。例えば、特許文献5(国際公開第2020/255856号)には、多孔質基材と、前記多孔質基材の孔を塞ぐ層状複水酸化物(LDH)様化合物とを含む、水酸化物イオン伝導セパレータであって、このLDH様化合物が、Mgと、Ti、Y及びAlからなる群から選択される少なくともTiを含む1以上の元素とを含む層状結晶構造の水酸化物及び/又は酸化物であるものが開示されている。この水酸化物イオン伝導セパレータは、従来のLDHセパレータと比べ、耐アルカリ性に優れ、かつ、亜鉛デンドライトに起因する短絡をより一層効果的に抑制できるとされている。
国際公開第2013/118561号 国際公開第2016/076047号 国際公開第2016/067884号 国際公開第2019/124270号 国際公開第2020/255856号
上述したようなLDHセパレータは、その緻密性により亜鉛デンドライトを物理的に阻止できるに留まる。したがって、亜鉛デンドライトの成長をより効果的に抑制するためには、亜鉛デンドライトを化学的に抑制することが望まれる。亜鉛デンドライトを化学的に抑制することができれば、LDHセパレータのような水酸化物イオン伝導緻密セパレータを用いた亜鉛二次電池のみならず、微多孔膜セパレータを用いた亜鉛二次電池においても、亜鉛デンドライトの問題に対処可能となる点で有利といえる。
本発明者らは、今般、亜鉛二次電池内における亜鉛デンドライトが到達可能な位置に亜鉛を酸化可能な酸化剤を配設することで、亜鉛デンドライトの成長を効果的に抑制できるとの知見を得た。
したがって、本発明の目的は、亜鉛デンドライトの成長を効果的に抑制可能な亜鉛二次電池を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
正極活物質を含む正極と、
亜鉛、酸化亜鉛、亜鉛合金及び亜鉛化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む負極活物質を含む負極と、
前記正極と前記負極との間に介在されるセパレータと、
電解液と、
を備えた、亜鉛二次電池であって、
前記負極から成長しうる亜鉛デンドライトが到達可能な位置に、亜鉛を酸化可能な酸化剤をさらに備えた、亜鉛二次電池が提供される。
本発明の亜鉛二次電池の基本構成及び亜鉛デンドライトの成長抑制効果を概念的に示す図である。 例1~10で使用されたHe透過度測定系の一例を示す概念図である。 図2Aに示される測定系に用いられる試料ホルダ及びその周辺構成の模式断面図である。 例1で用いた微多孔膜セパレータの写真である。 例1で作製された酸化ビスマス被覆セパレータの断面SEM像及びその拡大画像である。 例1で用いたCu電極の、亜鉛デンドライト析出前後の写真である。 例1における亜鉛デンドライトが成長したCu電極の、酸化ビスマス被覆セパレータとの接触前後の写真である。 例1における酸化ビスマス被覆セパレータの、亜鉛デンドライトとの接触前後の写真である。 例2で用いた作用極の不織布で巻かれる前後の写真である。 例2で用いたセルを撮影した写真である。 例2において電圧印加開始から90分経過後における不織布表面を撮影した写真である。 図10Aに示される不織布表面の拡大写真である。 図10Aに示される不織布表面の拡大写真である。 例3(比較例)において電圧印加開始から30分以内で不織布表面を貫通した亜鉛デンドライトを撮影した写真である。 図11Aに示される亜鉛デンドライトの拡大写真である。 図11Aに示される亜鉛デンドライトの拡大写真である。
亜鉛二次電池
本発明の亜鉛二次電池は、亜鉛を負極として用い、かつ、アルカリ電解液(典型的にはアルカリ金属水酸化物水溶液)を用いた二次電池であれば特に限定されない。したがって、ニッケル亜鉛二次電池、酸化銀亜鉛二次電池、酸化マンガン亜鉛二次電池、空気亜鉛二次電池、その他各種のアルカリ亜鉛二次電池であることができる。例えば、正極活物質層が水酸化ニッケル及び/又はオキシ水酸化ニッケルを含み、それにより亜鉛二次電池がニッケル亜鉛二次電池をなすのが好ましい。あるいは、正極活物質層が空気極層であり、それにより亜鉛二次電池が空気亜鉛二次電池をなしてもよい。
図1に本発明による亜鉛二次電池の一例を概念的に示す。図1に示される亜鉛二次電池10は、正極12と、負極14と、セパレータ16と、電解液18とを備える。負極14は亜鉛及び/又は酸化亜鉛を含む。正極12は正極活物質を含む。負極14は負極活物質を含み、この負極活物質は、亜鉛、酸化亜鉛、亜鉛合金及び亜鉛化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む。セパレータ16は、正極12と負極14との間に介在される。そして、この亜鉛二次電池10は、負極14から成長しうる亜鉛デンドライトDが到達可能な位置に、亜鉛を酸化可能な酸化剤20をさらに備える。このように亜鉛二次電池10内における亜鉛デンドライトDが到達可能な位置に亜鉛を酸化可能な酸化剤20を配設することで、亜鉛デンドライトDの成長を効果的に抑制することができる。すなわち、負極14から成長してきた亜鉛デンドライトDが酸化剤20に電解液18中で接触した際に、亜鉛デンドライトDが酸化又は溶解されることで、亜鉛デンドライトDの成長を止めることができる。すなわち、亜鉛デンドライトDが酸化により失活するか、又は溶解により消失する。その結果、亜鉛二次電池10における短絡の防止及びサイクル耐久性能の向上を実現することができる。
酸化剤20は、亜鉛を酸化可能なものであれば特に限定されないが、電解液18と反応しないものが望ましい。酸化剤20の好ましい例としては、酸化ビスマス(Bi)、酸化鉛(PbO、Pb又はPbO)、酸化スズ(SnO)、二酸化マンガン(MnO)等が挙げられ、特に好ましくは酸化ビスマスである。例えば、亜鉛デンドライトが酸化ビスマスに電解液18中で接触した場合、以下の反応:
3Zn+Bi→3ZnO+2Bi、及び/又は
3Zn+3HO+6OH+Bi→3Zn(OH) 2-+2Bi
により、亜鉛デンドライトが酸化され(Biが還元され)、その結果、亜鉛デンドライトDの成長が、酸化剤20によって阻止される。したがって、負極14からの亜鉛デンドライトDの成長をより一層確実に阻止するためには、酸化剤20が図1に示されるように層状に設けられて酸化剤多孔層21を成しているか、又はセパレータ16が酸化剤20を含み、それによりセパレータ16が酸化剤含有層を成しているのが好ましい。なお、酸化剤多孔層21が多孔性とされているのは電解液18を通過可能とするためである。
酸化剤20が設けられる位置は、負極14から成長しうる亜鉛デンドライトDが到達可能な位置であれば特に限定されず、負極14と直接接触しない位置であってもよいし、負極14と直接接触する位置であってもよい(初期状態では負極活物質の殆どがZnOであり、表面に露出しているZnはごく一部のため負極14の酸化剤20による酸化(劣化)は起こらないものと考えられる)。いずれにしても、負極14から成長してくる亜鉛デンドライトDを正極12に到達する手前の位置で阻止できるように、酸化剤20の位置を決定することが望まれる。かかる観点から、酸化剤20を設ける位置(すなわち負極14から成長しうる亜鉛デンドライトDが到達可能な位置)の好ましい例としては、セパレータ16の表面、セパレータ16の内部、正極12とセパレータ16の間、負極14とセパレータ16の間、並びにそれらの組み合わせが挙げられる。
セパレータ16は、正極12と負極14との間に介在される部材であれば、特に限定されない。したがって、セパレータ16は、正極12と負極14を隔離するために用いられるいわゆるセパレータでありうるのは勿論のこと、正極12及び/又は負極14を包む又は覆う部材(例えば不織布)も、正極12と負極14の間に介在されることになるため、本明細書におけるセパレータ16に該当するものとする。したがって、セパレータ16は、層状複水酸化物(LDH)セパレータのような水酸化物イオン伝導緻密セパレータを含むものであってもよいし、微多孔膜セパレータを含むものであってもよい。LDHセパレータについては後述するものとする。また、セパレータ16は、不織布を含むものであってもよい。なお、本明細書において「不織布」なる用語は繊維を織らずに絡み合わせたシート状のものを指し、不織布と称されるもののみならず、紙と称されるものをも包含するものとする、すなわち称呼は問わない。さらには、セパレータ16は、LDHセパレータのような水酸化物イオン伝導緻密セパレータ、微多孔膜セパレータ、及び不織布からなる群から選択される少なくとも2種以上を含むものであってもよい。特に好ましくは、セパレータ16は、LDHセパレータ及び不織布を含み、酸化剤20がLDHセパレータ及び不織布のいずれか一方の表面及び/又は内部に設けられる。例えば、正極12及び負極14がLDHセパレータによって隔離されており、こうして隔離された正極12及び負極14の各々又は一方が不織布で包まれ又は覆われていてもよい。
酸化剤20が担持されたセパレータ16の好ましい態様の例としては、以下のものが挙げられる:
(i)LDHセパレータのような水酸化物イオン伝導緻密セパレータの表面に酸化剤多孔層21が設けられた態様、
(ii)上記(i)の態様において、酸化物イオン伝導緻密セパレータの内部にも酸化剤20を備えた態様、並びに
(iii)LDHセパレータのような酸化物イオン伝導緻密セパレータの内部に酸化剤20を備えた態様、並びに
(iv)不織布及び/又は微多孔膜セパレータの表面及び/又は気孔内部に酸化剤20を含む態様。
セパレータ16への酸化剤20の担持方法は、特に限定されないが、酸化剤20の粒子を含有するスラリーをセパレータ16に塗布することにより好ましく行うことができる。例えば、セパレータ16の表面に酸化剤粒子のスラリーを塗布することにより、セパレータ16の表面に酸化剤多孔層21を形成することができる。また、セパレータ16を酸化剤粒子のスラリーに浸漬してセパレータ16にスラリーを含浸させることで、セパレータ16の内部に酸化剤含有層を形成することができる。なお、酸化剤粒子のスラリーは、酸化剤粒子をセパレータ16に固着させるためのバインダーを含んでいてもよい。
正極12は、正極活物質含む。正極活物質は、亜鉛二次電池の種類に応じて公知の正極材料を適宜選択すればよく、特に限定されない。例えば、ニッケル亜鉛二次電池の場合には、水酸化ニッケル及び/又はオキシ水酸化ニッケルを含む正極を用いればよい。あるいは、空気亜鉛二次電池の場合には、空気極を正極として用いればよい。
負極14は、負極活物質を含む。負極活物質は、亜鉛、酸化亜鉛、亜鉛合金及び亜鉛化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む。亜鉛は、負極に適した電気化学的活性を有するものであれば、亜鉛金属、亜鉛化合物及び亜鉛合金のいずれの形態で含まれていてもよい。負極材料の好ましい例としては、酸化亜鉛、亜鉛金属、亜鉛酸カルシウム等が挙げられるが、亜鉛金属及び酸化亜鉛の混合物がより好ましい。負極活物質はゲル状に構成してもよいし、電解液18と混合して負極合材としてもよい。例えば、負極活物質に電解液及び増粘剤を添加することにより容易にゲル化した負極を得ることができる。増粘剤の例としては、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸塩、CMC、アルギン酸等が挙げられるが、ポリアクリル酸が強アルカリに対する耐薬品性に優れているため好ましい。
電解液18はアルカリ金属水酸化物水溶液を含むのが好ましい。アルカリ金属水酸化物の例としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウム等が挙げられるが、水酸化カリウムがより好ましい。亜鉛及び/又は酸化亜鉛の自己溶解を抑制するために、電解液中に酸化亜鉛、水酸化亜鉛等の亜鉛化合物を添加してもよい。前述のとおり、電解液は正極活物質及び/又は負極活物質と混合させて正極合材及び/又は負極合材の形態で存在させてもよい。また、電解液の漏洩を防止するために電解液をゲル化してもよい。ゲル化剤としては電解液の溶媒を吸収して膨潤するようなポリマーを用いるのが望ましく、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミドなどのポリマーやデンプンが用いられる。
LDHセパレータ
セパレータ16は、水酸化物イオン伝導固体電解質を含み、専ら水酸化物イオン伝導性を利用して水酸化物イオンを選択的に通す水酸化物イオン伝導緻密セパレータを含むのが好ましい。そのような緻密セパレータは、その緻密性により亜鉛デンドライトを物理的に阻止できるため、酸化剤20による化学的な亜鉛デンドライト抑制効果との相乗効果が期待できる。好ましい水酸化物イオン伝導固体電解質は、層状複水酸化物(LDH)及び/又はLDH様化合物である。したがって、水酸化物イオン伝導緻密セパレータはLDHセパレータであるのが好ましい。本明細書において「LDHセパレータ」は、LDH及び/又はLDH様化合物を含むセパレータであって、専らLDH及び/又はLDH様化合物の水酸化物イオン伝導性を利用して水酸化物イオンを選択的に通すものとして定義される。本明細書において「LDH様化合物」は、LDHとは呼べないかもしれないがLDHに類する層状結晶構造の水酸化物及び/又は酸化物であり、LDHの均等物といえるものである。もっとも、広義の定義として、「LDH」はLDHのみならずLDH様化合物を包含するものとして解釈することも可能である。LDHセパレータは多孔質基材と複合化されているのが好ましい。したがって、LDHセパレータは、多孔質基材を更に含み、LDH及び/又はLDH様化合物が多孔質基材の孔に充填された形態で多孔質基材と複合化されているのが好ましい。すなわち、好ましいLDHセパレータは、水酸化物イオン伝導性及びガス不透過性を呈するように(それ故水酸化物イオン伝導性を呈するLDHセパレータとして機能するように)LDH及び/又はLDH様化合物が多孔質基材の孔を塞いでいる。多孔質基材は高分子材料製であるのが好ましく、LDHは高分子材料製多孔質基材の厚さ方向の全域にわたって組み込まれているのが特に好ましい。例えば、特許文献1~5に開示されるような公知のLDHセパレータが使用可能である。LDHセパレータの厚さは、5~100μmが好ましく、より好ましくは5~80μm、さらに好ましくは5~60μm、特に好ましくは5~40μmである。
LDHセパレータは、単位面積あたりのHe透過度が10cm/min・atm以下であるのが好ましく、より好ましくは5.0cm/min・atm以下、さらに好ましくは1.0cm/min・atm以下である。このような範囲内のHe透過度を有するLDHセパレータは緻密性が極めて高いといえる。したがって、He透過度が10cm/min・atm以下であるセパレータは、水酸化物イオン以外の物質の通過を高いレベルで阻止することができる。例えば、亜鉛二次電池の場合、電解液中においてZnの透過(典型的には亜鉛イオン又は亜鉛酸イオンの透過)を極めて効果的に抑制することができる。He透過度は、セパレータの一方の面にHeガスを供給してセパレータにHeガスを透過させる工程と、He透過度を算出してLDHセパレータの緻密性を評価する工程とを経て測定される。He透過度は、単位時間あたりのHeガスの透過量F、Heガス透過時にセパレータに加わる差圧P、及びHeガスが透過する膜面積Sを用いて、F/(P×S)の式により算出する。このようにHeガスを用いてガス透過性の評価を行うことにより、極めて高いレベルでの緻密性の有無を評価することができ、その結果、水酸化物イオン以外の物質(特に亜鉛デンドライト成長を引き起こすZn)を極力透過させない(極微量しか透過させない)といった高度な緻密性を効果的に評価することができる。これは、Heガスが、ガスを構成しうる多種多様な原子ないし分子の中でも最も小さい構成単位を有しており、しかも反応性が極めて低いためである。すなわち、Heは、分子を形成することなく、He原子単体でHeガスを構成する。この点、水素ガスはH分子により構成されるため、ガス構成単位としてはHe原子単体の方がより小さい。そもそもHガスは可燃性ガスのため危険である。そして、上述した式により定義されるHeガス透過度という指標を採用することで、様々な試料サイズや測定条件の相違を問わず、緻密性に関する客観的な評価を簡便に行うことができる。こうして、セパレータが亜鉛二次電池用セパレータに適した十分に高い緻密性を有するのか否かを簡便、安全かつ効果的に評価することができる。
He透過度の測定は、以下の手順に従って好ましく行うことができる。まず、図2A及び図2Bに示されるHe透過度測定系310を構築する。He透過度測定系310は、Heガスを充填したガスボンベからのHeガスが圧力計312及び流量計314(デジタルフローメーター)を介して試料ホルダ316に供給され、この試料ホルダ316に保持されたLDHセパレータ318の一方の面から他方の面に透過させて排出させるように構成する。
試料ホルダ316は、ガス供給口316a、密閉空間316b及びガス排出口316cを備えた構造を有するものであり、次のようにして組み立てる。まず、LDHセパレータ318の外周に沿って接着剤322を塗布して、中央に開口部を有する治具324(ABS樹脂製)に取り付ける。この治具324の上端及び下端に密封部材326a,326bとしてブチルゴム製のパッキンを配設し、さらに密封部材326a,326bの外側から、フランジからなる開口部を備えた支持部材328a,328b(PTFE製)で挟持する。こうして、LDHセパレータ318、治具324、密封部材326a及び支持部材328aにより密閉空間316bを区画する。支持部材328a,328bを、ガス排出口316c以外の部分からHeガスの漏れが生じないように、ネジを用いた締結手段330で互いに堅く締め付ける。こうして組み立てられた試料ホルダ316のガス供給口316aに、継手332を介してガス供給管334を接続する。
次いで、He透過度測定系310にガス供給管334を経てHeガスを供給し、試料ホルダ316内に保持されたLDHセパレータ318に透過させる。このとき、圧力計312及び流量計314によりガス供給圧と流量をモニタリングする。Heガスの透過を1~30分間行った後、He透過度を算出した。He透過度の算出は、単位時間あたりのHeガスの透過量F(cm/min)、Heガス透過時にLDHセパレータに加わる差圧P(atm)、及びHeガスが透過する膜面積S(cm)を用いて、F/(P×S)の式により算出した。Heガスの透過量F(cm/min)は流量計314から直接読み取った。また、差圧Pは圧力計312から読み取ったゲージ圧を用いる。なお、Heガスは差圧Pが0.05~0.90atmの範囲内となるように供給される。
本発明を以下の例によってさらに具体的に説明する。
例1
酸化剤(酸化ビスマス)による亜鉛デンドライトの成長抑制効果を検証するため、酸化剤と亜鉛デンドライトの接触試験を以下のようにして行った。
(1)酸化ビスマス被覆セパレータの作製
図3に示される市販の微多孔膜セパレータ(ポリプロピレン製、厚さ:25μm)の表面に酸化ビスマス(Bi)スラリー(酸化ビスマス粒子の平均粒径:約0.5μm)を塗布して乾燥させた。こうして図4に示されるように表面が酸化ビスマス多孔層で被覆されたセパレータを作製した。
(2)亜鉛デンドライト形成
図5に示されるように、Cu電極の表面に亜鉛を電析させることで亜鉛デンドライトを成長させた。亜鉛の電析は、電解液(0.4mol/LのZnOを溶解させた5.4mol/LのKOH水溶液)中でCu電極の表面に-1.7V(対SHE(標準水素電極))の電圧を90分間印加することにより行った。
(3)亜鉛デンドライトと酸化ビスマス被覆セパレータとの接触
こうして成長させた亜鉛デンドライトに、酸化ビスマス多孔層で被覆されたセパレータを約5分間電解液中で接触させたところ、図6に示されるように、亜鉛デンドライトが酸化して溶解し、亜鉛デンドライトで覆われていたCu電極の銅表面が露出した。亜鉛デンドライトとの接触の前後におけるセパレータの外観の変化を確認したところ、図7に示されるように、亜鉛デンドライトと接触させた部分の酸化ビスマスが変色したことが分かる。これは、酸化ビスマスが以下の反応:
3Zn+Bi→3ZnO+2Bi、及び/又は
3Zn+3HO+6OH+Bi→3Zn(OH) 2-+2Bi
により還元されて金属ビスマス(Bi)になったためと考えられる。このことから、酸化ビスが酸化剤として機能して亜鉛デンドライトを酸化することで、亜鉛デンドライトの成長を有意に抑制できることが分かる。
例2
酸化剤(酸化ビスマス)による亜鉛デンドライトの成長抑制効果を更に検証するため、亜鉛デンドライトの不織布貫通試験を以下のようにして行った。
(1)作用極の作製
図8に示されるように、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)製のチューブに埋め込まれた直径3mmのCu電極を用意し、このCu電極を含む先端部分を2枚重ねの不織布で巻いてOリングで固定した。このとき、Cu電極側に、酸化ビスマスが塗布されてない市販のポリプロピレン製不織布(厚さ100μm)を用いる一方、Cu電極と反対側に、酸化ビスマスが塗布された不織布を用いた。酸化ビスマスが塗布された不織布は、市販のポリプロピレン製不織布(厚さ100μm)に酸化ビスマス(Bi)スラリー(酸化ビスマス粒子の平均粒径:約0.5μm)を含浸及び乾燥させて得られたものであり、不織布内部に酸化ビスマス粒子の多孔層を含むものである。また、Cu電極と不織布の間及び不織布同士の間には隙間が存在しないようにした。こうして不織布で巻かれた作用極を得た。
(2)セルの作製
不織布で巻かれた作用極(Cu電極)と、以下に示す参照極、対極及び電解液をセル容器内に入れ、図9に示されるようなセルを組み立てた。
・参照極:Hg/HgO電極
・対極:Pt電極(コイル状、全長23cm)
・電解液:0.4mol/LのZnOを溶解させた5.4mol/LのKOH水溶液
(3)亜鉛デンドライトの析出及び成長
作製したセルにおいて作用極に-1.7V(対SHE(標準水素電極))の電圧を印加して、不織布を巻いた作用極(Cu電極)に亜鉛デンドライトを析出及び成長させ、所定時間で不織布を貫通するか否かを評価した。具体的には、亜鉛デンドライトがその外側に設けられる2枚の不織布(内1枚は酸化ビスマスが塗布されている)を所定時間で貫通するか否かを測定することで、後述する例3との比較により、酸化ビスマスによる亜鉛デンドライトの成長抑制効果を評価することができる。その結果、電圧印加開始から90分経過後においても、図10A~10Cに示されるように、亜鉛デンドライトは2枚の不織布を貫通しなかった。また、図10Aの拡大画像である図10B及び10Cから、不織布の表面にはデンドライトの代わりに粒状物質の存在が確認された。この粒状物質を解析したところ、粒状亜鉛であることが判明した。このことから、酸化ビスマスの還元により生じた金属ビスマスの表面に粒状亜鉛が析出したことが分かった。これらの結果から、酸化ビスマスは、亜鉛デンドライトを酸化させるだけでなく、金属ビスマスに還元されてからも、亜鉛の成長形態に影響を及ぼし、亜鉛デンドライトの更なる成長を抑制する働きもあることも分かってきた。すなわち、そのような粒状物質の形態であれば、亜鉛デンドライトのように正極に向かって樹枝状に成長し得ないことから、短絡等の亜鉛デンドライトの問題は生じないものといえる。
例3(比較)
不織布に酸化ビスマスの塗布を行わなかったこと(すなわち2枚重ねの不織布がいずれも酸化ビスマスを含まないようにしたこと)以外は、例2と同様にして作用極及びセルの作製と評価を行った。その結果、電圧印加開始から30分以内で、図11A~11Cに示されるように、亜鉛デンドライトが2枚の不織布を貫通した。この結果(酸化ビスマスなし)と例2(酸化ビスマスあり)の結果の比較から、酸化ビスマスによる亜鉛デンドライトの成長抑制効果は明らかである。
10 亜鉛二次電池
12 正極
14 負極
16 セパレータ
18 電解液
20 酸化剤
21 酸化剤多孔層
D 亜鉛デンドライト

Claims (11)

  1. 正極活物質を含む正極と、
    亜鉛、酸化亜鉛、亜鉛合金及び亜鉛化合物からなる群から選択される少なくとも1種を含む負極活物質を含む負極と、
    前記正極と前記負極との間に介在されるセパレータと、
    電解液と、
    を備えた、亜鉛二次電池であって、
    前記負極から成長しうる亜鉛デンドライトが到達可能な位置に、亜鉛を酸化可能な酸化剤をさらに備えた、亜鉛二次電池。
  2. 前記酸化剤が層状に設けられて酸化剤多孔層を成している、又は前記セパレータが前記酸化剤を含み、それにより前記セパレータが酸化剤含有層を成している、請求項1に記載の亜鉛二次電池。
  3. 前記負極から成長しうる亜鉛デンドライトが到達可能な位置が、前記セパレータの表面、前記セパレータの内部、前記正極と前記セパレータの間、及び前記負極と前記セパレータの間からなる群から選択される少なくとも1つである、請求項1又は2に記載の亜鉛二次電池。
  4. 前記酸化剤が、酸化ビスマスを含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の亜鉛二次電池。
  5. 前記セパレータが、層状複水酸化物(LDH)セパレータを含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の亜鉛二次電池。
  6. 前記セパレータが、微多孔膜セパレータを含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の亜鉛二次電池。
  7. 前記セパレータが、不織布を含む、請求項1~6のいずれか一項に記載の亜鉛二次電池。
  8. 前記セパレータが、層状複水酸化物(LDH)セパレータ及び不織布を含み、前記酸化剤が前記LDHセパレータ及び前記不織布のいずれか一方の表面及び/又は内部に設けられる、請求項1~7のいずれか一項に記載の亜鉛二次電池。
  9. 前記層状複水酸化物(LDH)セパレータは、単位面積あたりのHe透過度が10cm/min・atm以下である、請求項5又は8に記載の亜鉛二次電池。
  10. 前記正極が水酸化ニッケル及び/又はオキシ水酸化ニッケルを含み、それにより前記亜鉛二次電池がニッケル亜鉛二次電池をなす、請求項1~9のいずれか一項に記載の亜鉛二次電池。
  11. 前記正極が空気極であり、それにより前記亜鉛二次電池が空気亜鉛二次電池をなす、請求項1~9のいずれか一項に記載の亜鉛二次電池。
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