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JP2023018394A - Ni基超合金及びタービンホイール - Google Patents

Ni基超合金及びタービンホイール Download PDF

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JP2023018394A JP2021122491A JP2021122491A JP2023018394A JP 2023018394 A JP2023018394 A JP 2023018394A JP 2021122491 A JP2021122491 A JP 2021122491A JP 2021122491 A JP2021122491 A JP 2021122491A JP 2023018394 A JP2023018394 A JP 2023018394A
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芳紀 鷲見
Yoshinori Washimi
優太朗 大木
Yutaro Oki
宏之 高林
Hiroyuki Takabayashi
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Daido Steel Co Ltd
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Abstract

Figure 2023018394000001
【課題】製造コストの上昇を招くことなく、γ-γ’共晶の生成量を少なくすることが可能なNi基超合金、及び、これを用いたタービンホイールを提供すること。
【解決手段】Ni基超合金は、0.1≦C≦0.3mass%、8.0≦Cr≦12.0mass%、1.0≦Mo≦5.0mass%、10.0≦Co≦20.0mass%、0.1≦Nb+Ta≦2.3mass%、0.1≦Nb≦2.3mass%、0.0≦Ta≦2.2mass%、1.2≦Ti≦3.5mass%、5.0≦Al≦7.0mass%、0.0≦V≦1.5mass%、0.005≦B≦0.030mass%、及び0.05≦Zr≦0.15mass%を含み、残部がNi及び不可避的不純物からなる。タービンホイールは、前記Ni基超合金からなり、自動車用ターボチャージャーに用いられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、Ni基超合金及びタービンホイールに関し、さらに詳しくは、鋳造まま状態で高い強度特性を示すNi基超合金、及び、これを用いたタービンホイールに関する。
自動車用ターボチャージャーに用いられるタービンホイールは、1000℃付近の高温で高速回転するため、高い高温強度及び高いクリープ強度が必要である。このような用途には、一般に、Ni基超合金が使用される。Ni基超合金は、強化相としてγ’相を利用することで高温まで高い強度を確保している反面、高温までγ’相が安定して存在するために熱間加工が困難である。そのため、Ni基超合金は、鋳造ままの状態で使用される場合が多い。
このようなNi基超合金に関し、従来から種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、所定量のC、Cr、Mo、Co、Ta、Ti、Al、V、B、及びZrを含み、残部がNi及び不可避的不純物からなり、Ti+Al及びTi/Alが所定の範囲にあるNi基超合金が開示されている。
同文献には、Al+Tiの総量を高く維持し、かつ、Ti/Al比を小さくすると、鋳造割れを防止することができる点が記載されている。
特許文献2には、
(a)ニッケル基超合金(IN100)からなる加工片(中心部にポアがある円板状の加工片)を熱間加工し、
(b)熱間加工された半完成物品を熱処理し、
(c)熱処理された半完成物品のポアがある中心領域に対して温間加工を施す
ことにより得られるガスタービンエンジンのディスクが開示されている。
同文献には、
(a)ディスクのリム部は、熱間加工及び熱処理により形成された粗大な結晶組織からなるので、クリープ特性に優れている点、及び、
(b)ディスクのポア部は、温間加工により形成された微細な結晶組織からなるので、引張特性に優れている点
が記載されている。
特許文献3には、所定量のCo、Cr、Mo、Al、Ti、Ta、Nb、Re、Hf、Zr、V、C、B、W、及びYを含み残部がNiからなる耐疲労亀裂性のニッケル基超合金が開示されている。
同文献には、公知のニッケル基超合金(IN100)に比べて、Co、Al及びTiの含有量を少なくし、かつ、Ta、Nb、及びMoの含有量を増加させると、疲労亀裂を抑制できる点が記載されている。
特許文献4には、所定量のCo、Cr、Mo、W、Al、Ti、Ta、Nb、Hf、Zr、V、C、B、Re、及びYを含み残部がNiからなる耐疲れ亀裂性ニッケル基超合金が開示されている。
同文献には、公知のニッケル基超合金(IN100)に比べて、Tiの含有量を少なくし、かつ、Ta及びNbの含有量を増加させると、疲労亀裂を抑制できる点が記載されている。
さらに、特許文献5には、所定量のCo、Cr、C、Mo、Ti、Al、V、Zr、及び、Bを含有し、残部がNi及び不可避的不純物からなり、Ti/Al比が所定の範囲にあるニッケル基合金が開示されている。
同文献には、このような組成にすると、密度が低く、かつ、強度が高い、軽量化されたニッケル基合金が得られる点が記載されている。
Ni基超合金において、γ’相の析出量が多くなるほど高温強度は向上するが、γ’相の析出量を増加させるとγ’相の析出開始温度も上昇する。その結果、凝固過程において、γ-γ’共晶を生じやすくなる。γ-γ’共晶が生成したNi基超合金は、鋳造ままの状態では期待されるほどの特性が得られない。
この問題を解決するために、鋳造後にHIP処理又は溶体化処理によりγ’相を固溶させ、その後の冷却過程又は等温時効により微細なγ’相を析出させることも考えられる。しかしながら、このような方法は、製造コストの上昇を招く。
特開2018-138690号公報 特開昭61-144233号公報 特開平02-228445号公報 特開平03-039433号公報 特開2015-101753号公報
本発明が解決しようとする課題は、製造コストの上昇を招くことなく、γ-γ’共晶の生成量を少なくすることが可能なNi基超合金を提供することにある。
また、本発明が解決しようとする他の課題は、このようなNi基超合金を用いたタービンホイールを提供することにある。
上記課題を解決するために本発明に係るNi基超合金は、
0.1≦C≦0.3mass%、
8.0≦Cr≦12.0mass%、
1.0≦Mo≦5.0mass%、
10.0≦Co≦20.0mass%、
0.1≦Nb+Ta≦2.3mass%、
0.1≦Nb≦2.3mass%、
0.0≦Ta≦2.2mass%、
1.2≦Ti≦3.5mass%、
5.0≦Al≦7.0mass%、
0.0≦V≦1.5mass%、
0.005≦B≦0.030mass%、及び
0.05≦Zr≦0.15mass%
を含み、残部がNi及び不可避的不純物からなる。
本発明に係るタービンホイールは、本発明に係るNi基超合金からなり、自動車用ターボチャージャーに用いられる。
Ni基超合金に対して所定量のNbを添加すると、γ’相(Ni3Al)のAlの一部がNbに置換され、γ’相が強化される。さらに、Ni基超合金の元素バランスを最適化すると、γ-γ’共晶の生成量を少なくすることができる。その結果、鋳造ままの状態であっても、高い強度特性を示すNi基超合金が得られる。さらに、高価なTaを必ずしも添加する必要はないので、合金コストを低減することもできる。
γ-γ’共晶の顕微鏡写真である。 γ-γ’共晶面積率とクリープ判断寿命との関係を示す図である。 γ-γ’共晶面積率とγ’相量との関係を示す図である。
以下に、本発明の一実施の形態について詳細に説明する。
[1. Ni基超合金]
[1.1. 構成元素]
本発明に係るNi基超合金は、以下のような元素を含み、残部がNi及び不可避的不純物からなる。添加元素の種類、その成分範囲、及びその限定理由は、以下の通りである。
(1)0.1≦C≦0.3mass%:
Cは、炭化物を形成することで、粒界及びデンドライトの樹間の強度を向上させる効果がある。十分な高温強度を得るためには、C量は、0.1mass%以上である必要がある。C量は、好ましくは、0.12mass%以上である。
一方、C量が過剰になると、粗大な共晶炭化物が形成され、靱延性の低下を引き起こす。従って、C量は、0.3mass%以下である必要がある。C量は、好ましくは、0.2mass%以下である。
(2)8.0≦Cr≦12.0mass%:
Crは、表面にCr23からなる緻密な酸化膜を形成し、耐酸化性、及び、高温耐食性を向上させる効果がある。このような効果を得るためには、Cr量は、8.0mass%以上である必要がある。Cr量は、好ましくは、9.0mass%以上である。
一般に、Cr量が多くなるほど、耐酸化性及び高温耐食性が向上する。しかしながら、Cr量が過剰になると、相安定性が低下し、延性及び靱性が悪化する。従って、Cr量は、12.0mass%以下である必要がある。Cr量は、好ましくは、11.0mass%以下である。
(3)1.0≦Mo≦5.0mass%:
Moは、オーステナイト相に固溶し、固溶強化により母相を強化する効果がある。このような効果を得るためには、Mo量は、1.0mass%以上である必要がある。Mo量は、好ましくは、2.5mass%以上である。
一方、Mo量が過剰になると、相安定性が低下し、延性及び靱性が悪化する。従って、Mo量は、5.0mass%以下である必要がある。Mo量は、好ましくは、4.0mass%以下である。
(4)10.0≦Co≦20.0mass%:
Coは、オーステナイト相を固溶強化すると共に、γ’相にも固溶してγ’相をも強化する効果がある。このような効果を得るためには、Co量は、10.0mass%以上である必要がある。Co量は、好ましくは、11.0mass%以上、さらに好ましくは、12.0mass%以上である。
一方、Coは高価な材料であるため、Co量が過剰になると、コスト的に不利となる。従って、Co量は、20.0mass%以下である必要がある。Co量は、好ましくは、16.5mass%以下である。
(5)0.1≦Nb+Ta≦2.3mass%:
Nb及びTaは、いずれも炭化物を形成し、かつ、γ’相に固溶してγ’相を強化する効果がある。しかしながら、Taの単独添加による強化は、コストの増加及び比重の増加の観点から好ましくなく、Nbとの複合添加がより効果的である。このような効果を得るためには、Nb+Taは、0.1mass%以上である必要がある。Nb+Taは、好ましくは、0.3mass%以上である。
一方、Nb+Taが過剰になると、γ-γ’共晶を増加させ、延性を低下させる。従って、Nb+Taは、2.3mass%以下である必要がある。Nb+Taは、好ましくは、2.0mass%以下である。
(6)0.1≦Nb≦2.3mass%:
Nbは、Cと結合して炭化物を形成するだけでなく、γ’相に固溶してγ’相を強化する効果がある。このような効果を得るためには、Nb量は、0.1mass%以上である必要がある。Nb量は、好ましくは、0.3mass%以上、さらに好ましくは、0.5mass%以上である。
一方、Nb量が過剰になると、γ-γ’共晶を増加させ、延性を低下させる。従って、Nb量は、2.3mass%以下である必要がある。Nb量は、好ましくは、2.0mass%以下、さらに好ましくは、1.7mass%以下である。
(7)0.0≦Ta≦2.2mass%:
Taは、Nbと同様にCと結合して炭化物を形成するだけでなく、γ’相に固溶してγ’相を強化する効果がある。但し、Taは高コストであるため、必要に応じて添加するのが好ましい。
一方、Ta量が過剰になると、コストが増加するだけでなく、比重も重くなる。従って、Ta量は、2.2mass%以下である必要がある。Ta量は、好ましくは、1.5mass%以下、さらに好ましくは、1.0mass%以下である。
(8)1.2≦Ti≦3.5mass%:
Tiは、Niと結合して強度の向上に有効なγ’相(Ni3(Al,Ti)金属間化合物)を形成し、合金を析出硬化させる。このような効果を得るためには、Ti量は、1.2mass%以上である必要がある。Ti量は、好ましくは、1.6mass%以上、さらに好ましくは、1.8mass%以上である。
一方、Ti量が過剰になると、γ-γ’共晶を増加させ、延性を低下させる。従って、Ti量は、3.5mass%以下である必要がある。Ti量は、好ましくは、2.3mass%以下、さらに好ましくは、2.2mass%以下である。
(9)5.0≦Al≦7.0mass%:
Alは、γ’相(Ni3Al金属間化合物)を形成する成分である。十分な高温強度を得るためには、Al量は、5.0mass%以上である必要がある。Al量は、好ましくは、5.5mass%以上である。
一方、Al量が過剰になると、クリープ強度が低下する。従って、Al量は、7.0mass%以下である必要がある。Al量は、好ましくは、6.8mass%以下である。
(10)0.0≦V≦1.5mass%:
Vは、γ’相に固溶して、γ’相を固溶強化する効果があるため、必要に応じて添加することができる。
一方、V量が過剰になると、高温強度が低下する。従って、V量は、1.5mass%以下である必要がある。V量は、好ましくは、1.0mass%以下である。
(11)0.005≦B≦0.030mass%:
Bは、粒界を強化する効果がある。このような効果を得るためには、B量は、0.005mass%以上である必要がある。B量は、好ましくは、0.010mass%以上である。
一方、B量が過剰になると、ホウ化物が形成され、特性が低下する。従って、B量は、0.030mass%以下である必要がある。B量は、好ましくは、0.020mass%以下である。
(12)0.05≦Zr≦0.15mass%:
ZrもBと同様に、粒界強化によりクリープ強度を向上させる効果がある。このような効果を得るためには、Zr量は、0.05mass%以上である必要がある。Zr量は、好ましくは、0.06mass%以上である。
一方、Zr量が過剰になると、延性が低下する。従って、Zr量は、0.15mass%以下である必要がある。Zr量は、好ましくは、0.12mass%以下である。
[1.2. γ-γ’共晶の面積率]
「γ-γ’共晶の面積率」とは、Ni基超合金の断面を光学顕微鏡で観察した場合において、観察視野の面積(S0)に対する、γ-γ’共晶の面積(S)の割合(=S×100/S0)をいう。
Ni基超合金において、一般に、γ’相の析出量が多くなるほど、高温強度は向上する。しかしながら、γ’相の析出量が多くなるほど、γ’相の析出開始温度も高くなる。その結果、凝固過程においてγ-γ’共晶が生成しやすくなる。γ-γ’共晶が多量に生成すると、クリープ破断寿命が低下する場合がある。そのため、γ-γ’共晶の面積率は低いほど良い。
高いクリープ特性を得るためには、γ-γ’共晶の面積率は、2.0%以下が好ましい。面積率は、さらに好ましくは、1.6%以下である。
なお、多量のγ-γ’共晶が析出した場合、鋳造後に熱処理(HIP処理、溶体化処理)を行うことによって消滅させることもできるが、熱処理は高コスト化を招く。
これに対し、本発明に係るNi基超合金は、成分が最適化されているので、γ’相の析出量が多いにもかかわらず、γ-γ’共晶の析出量が少ないという特徴がある。本発明に係るNi基超合金において、成分及び凝固条件を最適化すると、鋳造ままの状態であっても、γ-γ’共晶の面積率は、2.0%以下となる。
図1に、γ-γ’共晶の顕微鏡写真を示す。γ-γ’共晶は、凝固時にL→γ+γ’の共晶反応により生成する粗大な共晶生成物である。通常、固相線温度とγ’ソルバス温度との温度差で表されるγ単相域ΔTが狭いほど、及び/又は、凝固速度が遅くなるほど、γ-γ’共晶量は増加する。このγ-γ’共晶は、高温で使用する際に破壊起点となる場合がある。また、本来、強化に寄与するはずのγ’相が共晶の形成に消費されるため、γ-γ’共晶が生成したNi基合金は、鋳造ままの状態では期待されるほどの特性は得られない。高い特性を得るためには、γ-γ’共晶の生成量を最小限にするのが好ましい。
タービンホイールの鋳造において、凝固速度を最適にするためには、鋳込温度や鋳型温度をコントロールする必要がある。鋳込温度が低すぎると、凝固速度は増加するが、最終凝固部で引け巣が生じてしまう。また、鋳型温度が低すぎると、同様に凝固速度は増加するが、翼先端における冷却速度が速すぎるために、その部位のγ’が微細になりすぎて延性が低下してしまう。
従って、γ-γ’共晶の面積率を2.0%以下にし、タービンホイール全体の品質を高く維持するためには、合金組成を最適化することに加えて、凝固速度を最適化するのが好ましい。
[1.3. γ’相量]
Ni基超合金のγ’相量は、そのγ’相の「体積率」や「面積率」等の数値的指標で表すことができる。本明細書では、γ’相の量を、「γ’モル率」の数値的指標で表す。γ’モル率とは、Ni基超合金が熱力学的な平衡状態において析出することができる、安定的なγ’相の平衡析出量のことである。
γ’相の平衡析出量を「モル率」で表した値は、Ni基超合金が有する成分組成により決定される。この平衡析出量のモル%の値は、熱力学平衡計算による解析で求めることができる。本明細書では、熱力学計算ソフトウェアThermo-Calcを用い、熱力学データベースとしてNi ver.8を用いて算出される値をいう。
一般に、1000℃におけるγ’相量が多くなるほど、高温強度が高くなる。このような効果を得るためには、1000℃におけるγ’相量は、50mol%以上が好ましい。γ’相量は、さらに好ましくは、52mol%以上、さらに好ましくは、53.5mol%以上である。
一方、1000℃におけるγ’相量が多くなりすぎると、γ-γ’共晶生成量が増加し、高温強度と鋳造性が低下する場合がある。従って、1000℃におけるγ’相量は、75mol%以下が好ましい。γ’相量は、さらに好ましくは、60mol%以下である。
[1.4. 組織]
鋳造時に多量のγ-γ’共晶が析出した場合において、高温強度を上昇させるためには、鋳造後にHIP処理又は溶体化処理によりγ’相を固溶させ、その後の冷却過程又は等温時効により微細なγ’相を析出させるのが好ましい。
しかしながら、本発明に係るNi基超合金は、γ’相量が多いにもかかわらず、γ-γ’共晶の面積率が小さいという特徴がある。そのため、本発明に係るNi基超合金は、鋳造ままの状態であっても高い高温強度を示し、鋳造ままの状態で各種の用途に使用することができる。
[2. タービンホイール]
本発明に係るタービンホイールは、本発明に係るNi基超合金からなり、自動車用ターボチャージャーに用いられる。
[2.1. Ni基合金]
本発明に係るタービンホイールは、本発明に係るNi基超合金からなる。製造コストを低減するには、タービンホイールは、鋳造ままの組織で用いるのが好ましい。Ni基超合金に関するその他の点については、上述した通りであるので説明を省略する。
[2.2. 用途]
本発明に係るタービンホイールは、自動車用ターボチャージャーに用いられる。各部の形状や寸法は、特に限定されるものではなく、目的に応じて最適なものを選択することができる。
[3. 作用]
既存のNi基超合金としては、例えば、Inconel(登録商標)713C、IN100などが知られている。
これらの内、Inconel(登録商標)713Cは、γ’相の析出開始温度が低く、γ-γ’共晶は生成しにくい。しかしながら、使用温度におけるγ’相量も少ないため、十分なクリープ寿命が得られない。
IN100は、鋳造後の凝固過程でγ-γ’共晶が多量に生成し、鋳造ままの状態ではクリープ寿命が短い。これを解決するためには、HIP処理又は溶体化処理により、晶出した粗大なγ’相を一度マトリックスに固溶させ、その後の冷却過程又は等温時効の追加により微細なγ’相を析出させる必要がある。これらの一連の熱処理を行うと、クリープ強度は向上するものの、製造コストの増加を招く。
一方、本願発明者らは、γ’相の析出温度を過剰に上げずに使用温度である1000℃付近のγ’相量を増加させ、900℃以上の高温域でのクリープ特性に優れた合金を開発している(特許文献1参照)。しかしながら、この合金は、比重が大きくなることを避けるために固溶強化元素の含有量を少なくしているため、900℃以下の温度における強度は、既存合金(例えば、IN716C、MM246など)に比べて劣る。
これに対し、Ni基超合金に対して所定量のNbを添加すると、γ’相(Ni3Al)のAlの一部がNbに置換され、γ’相が強化される。さらに、Ni基超合金の元素バランスを最適化すると、γ-γ’共晶の生成量を少なくすることができる。その結果、鋳造ままの状態であっても、高い強度特性を示すNi基超合金が得られる。さらに、高価なTaを必ずしも添加する必要はないので、合金コストを低減することもできる。
(実施例1~15、比較例1~5)
[1. 試料の作製]
表1に示す種々の成分を有する合金を真空誘導炉で溶解し、溶湯をセラミック鋳型に鋳込み、円柱状鋳物(直径:80mm、長さ:750mm)を得た。
Figure 2023018394000002
[2. 試験方法]
[2.1. γ’相量、γ’ソルバス温度、固相線温度、及びγ単相域]
熱力学計算ソフトウェアThermo-Calcを用い、熱力学データベースとしてNi8を使用して、γ’相量、γ’ソルバス温度(=γ’相の析出開始温度)、及び固相線温度を算出した。さらに、固相線温度からγ’ソルバス温度を差し引くことにより、γ単相域ΔTを算出した。
[2.2. γ-γ’共晶の面積率]
観察面を鏡面研磨後、銅コーリング液にて腐食した。その後、光学顕微鏡にて組織を撮影した。共晶部を塗りつぶした後、画像処理ソフト「Image J」を用いて、γ-γ’共晶の面積率を定量化した。
なお、円柱状鋳物は、表層から中心部に向かって凝固速度が遅くなる。そのため、観察面は、タービンホイールの中心部の凝固速度と同等の凝固速度となる面(本願の場合は、表層から約10mmの位置にある面)とした。
[2.3. クリープ破断寿命]
円柱状鋳物に対して機械加工を施し、クリープ試験片(平行部直径:6.4mm、平行部長さ:25.4mm)を用意した。次に、各クリープ試験片に対して、クリープ試験(1000℃、180MPa)を行い、クリープ破断時間を測定した。なお、試験片は、γ-γ’共晶の面積率の測定位置と同じ部位から切り出した。
[3. 結果]
表2に結果を示す。図2に、γ-γ’共晶面積率とクリープ判断寿命との関係を示す。図3に、γ-γ’共晶面積率とγ’相量との関係を示す。表2、及び、図2~3より、以下のことが分かる。
(1)比較例1は、Inconel(登録商標)713Cに相当する試料であるが、クリープ破断寿命が短い。これは、γ’相量が少ないためと考えられる。
(2)比較例2は、IN100に相当する試料であるが、クリープ破断寿命が短い。これは、Tiが過剰であるために多量のγ-γ’共晶が生成したためと考えられる。
(3)比較例3は、クリープ破断寿命が短い。これは、γ’相量が非常に少ないためと考えられる。
(4)比較例4は、クリープ破断寿命が短い。これは、γ’相量が少ないためと考えられる。
(5)比較例5は、クリープ判断寿命が短い。これは、Nb量が過剰であるために多量のγ-γ’共晶が生成したためと考えられる。
(6)実施例1~15は、いずれも、クリープ破断寿命が長い。
(7)実施例1~15は、いずれもγ-γ’共晶量を抑えつつ、γ’相量が高めに維持されている。
Figure 2023018394000003
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改変が可能である。
本発明に係るNi基超合金は、自動車用ターボチャージャーのタービンホイール、ガスタービンやジェットエンジンのタービンブレードなどに用いることができる。

Claims (5)

  1. 0.1≦C≦0.3mass%、
    8.0≦Cr≦12.0mass%、
    1.0≦Mo≦5.0mass%、
    10.0≦Co≦20.0mass%、
    0.1≦Nb+Ta≦2.3mass%、
    0.1≦Nb≦2.3mass%、
    0.0≦Ta≦2.2mass%、
    1.2≦Ti≦3.5mass%、
    5.0≦Al≦7.0mass%、
    0.0≦V≦1.5mass%、
    0.005≦B≦0.030mass%、及び
    0.05≦Zr≦0.15mass%
    を含み、残部がNi及び不可避的不純物からなるNi基超合金。
  2. γ-γ’共晶の面積率が2.0%以下である請求項1に記載のNi基超合金。
  3. 1000℃におけるγ’相量が50mol%以上75mol%以下である請求項1又は2に記載のNi基超合金。
  4. 鋳造ままの状態である請求項1から3までのいずれか1項に記載のNi基超合金。
  5. 請求項1から4までのいずれか1項に記載のNi基超合金からなり、自動車用ターボチャージャーに用いられるタービンホイール。
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