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JP2023048194A - 複合仮撚混繊糸及び織編物 - Google Patents

複合仮撚混繊糸及び織編物 Download PDF

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JP2023048194A JP2021157360A JP2021157360A JP2023048194A JP 2023048194 A JP2023048194 A JP 2023048194A JP 2021157360 A JP2021157360 A JP 2021157360A JP 2021157360 A JP2021157360 A JP 2021157360A JP 2023048194 A JP2023048194 A JP 2023048194A
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Abstract

Figure 2023048194000001
【課題】
混繊後も濃染部と淡染部がこなれず、織編物に用いて染色することでやわらかく、滑らか感のある、優れた風合いと従来の仮撚混繊糸では得られなかったグラデーション効果に優れたカスリ調外観を兼ね備えた複合仮撚混繊糸及び織編物を提供する。
【解決手段】
少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条で構成される複合仮撚混繊糸であって、全体として仮撚捲縮を有し、開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部が1個以上15個以下であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部が1個以上15個以下であり、かつ50mm以上である開繊部が1個以上10個以下である複合仮撚混繊糸および織編物。
【選択図】図4

Description

本発明は、複合仮撚混繊糸及びそれを用いた織編物に関するものである。
従来から、複合仮撚加工糸は、衣料分野で幅広く用いられており、滑らか感のある風合い、また自然調の杢外観に近づけるべく様々な提案がなされている。
例えば、仮撚捲縮を有するマルチフィラメント糸と非捲縮マルチフィラメント糸を用い、流体処理にエアータンクの圧縮エアーの噴射を制御するエアー制御弁が接続され、コンピューター制御することにより複合加工糸の長手方向に交絡集中部と非交絡部とが交互に存在し、かつ、その長さがランダムである複合加工糸が提案されている(特許文献1参照)。
また、ソフトな風合いやストレッチ性を損なわず、抗スナッギング性に優れた編地を提供するため、2種以上の仮撚捲縮加工糸で構成し、低トルク、低インターレース加工糸が提案されている(特許文献2参照)。
特開2005-307382号公報 特許第5155162号公報
しかしながら、上記の特許文献1で提案の長手方向に交絡集中部と非交絡部とが交互に存する複合仮撚混繊糸は、交絡集中部が交絡部と短い非交絡部が交互にほぼ同間隔で存在しており、混繊後の糸長に対する濃染部と淡染部との周期が短くなるため、交絡が集中する箇所では霜降り調の外観となり高度なグラデーション効果に優れたカスリ調外観を得ることができなかった。
また、特許文献2の提案は、2種以上の仮撚捲縮加工糸で構成され、インターレース加工を施された交絡糸であるが、交絡処理(インターレース加工)は通常のインターレースノズルを用いて処理しており、交絡部と短い非交絡部が交互にほぼ同間隔で存在しており、混繊後の糸長に対する濃染部と淡染部との周期が短くなるため、交絡が集中する箇所では霜降り調の外観となり、高度なグラデーション効果に優れたカスリ調外観を得ることができなかった。
本発明は、前記の課題を解決しようとするものであって、混繊後も濃染部と淡染部がこなれず、織編物に用いて染色することでやわらかく、滑らか感のある、優れた風合いと従来の仮撚混繊糸では得られなかったグラデーション効果に優れたカスリ調外観を兼ね備えた複合仮撚混繊糸及び織編物を提供することを課題とする。
そこで本発明者は、検討を実施した結果、2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条を、交絡間隔を制御し、少ない交絡数で混繊交絡する仮撚混繊交絡方法で処理し、得られた複合仮撚混繊糸を織編物に用いることで従来の混繊糸では得られなかった風合いと表面感を付与することができることを見出し本発明に到達した。そしてまた、本発明においては、特定のシックアンドシンカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント糸とシックアンドシンポリエステルサイドバイサイド(ポリエチレンテレフタレート)マルチフィラメント糸を用いて製織編し、カチオン可染ポリエステルの太細斑と交絡間隔を制御し、低交絡数の混繊交絡方法を利用してカチオン染料で布帛を染色すれば、よりいっそうやわらかく、滑らか感のある風合いと長い周期で濃染から淡染に色彩が変化し、染色性の異なるポリエステルマルチフィラメント糸の色彩と合わせた、より自然なグラデーション効果を兼ね備えた混繊糸及び織編物が得られることを見出した。
本発明の複合仮撚混繊糸は、少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条で構成される複合仮撚混繊糸であって、全体として仮撚捲縮を有し、開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部が1個以上15個以下であり、かつ25mm以上50mm未満が1個以上15個以下である開繊部であり、かつ50mm以上である開繊部が1個以上10個以下である複合仮撚混繊糸である。
本発明の好ましい態様によれば、前記の複合仮撚混繊糸は、前記熱可塑性マルチフィラメント糸条がカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント糸条Aとカチオン非可染マルチフィラメント糸条Bとからなり、前記カチオン可染ポリエステルマルチフィラメント糸条Aを20質量%以上80質量%以下含む。
本発明の好ましい態様によれば、前記の複合仮撚混繊糸は、前記熱可塑性マルチフィラメント糸条の少なくとも1種が潜在捲縮性を有する熱可塑性マルチフィラメント糸条からなる。
本発明の好ましい態様によれば、前記の複合仮撚混繊糸は、前記少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条がそれぞれ繊維軸方向に太さ斑を有し、かつそれぞれの糸条間で太部の位相がずれており、その糸構造が部分可逆的糸長差を持ち、糸条間の実質的な糸長差が3%以下である。
本発明の好ましい態様によれば、前記の複合仮撚混繊糸は、0.1g/dtexの荷重下における交絡の個数が2個/m以上45個/m以下であり、かつ0.5g/dtexの荷重下における交絡の個数が0個/m以上30個/m以下である。
本発明の織編物は、織編物の一部に上記複合仮撚混繊糸を用いてなる織編物である。
本発明の織編物はまた、少なくとも一部に、少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条で構成される複合仮撚混繊糸であって、全体として仮撚捲縮を有し、開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部が1個以上15個以下であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部が1個以上15個以下であり、かつ50mm以上である開繊部が1個以上10個以下である複合仮撚混繊糸を含む織編物である。
本発明の好ましい態様によれば、前記織編物は、前記複合仮撚混繊糸の交絡の個数が、1個/m以上、35個/m以下である織編物である。
本発明の複合仮撚混繊糸は、少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条で構成され、全体として仮撚捲縮を有し、交絡開繊部を制御することで、これを製編織して織編物とし、染色したときに、従来の複合仮撚混繊糸では得られなかった、やわらかく、滑らか感のある、優れた風合いとグラデーション効果に優れたカスリ調外観を有する。
図1は本発明の仮撚混繊糸の好ましい製造方法の一態様を説明するための概念図である。 図2は本発明の仮撚混繊糸の好ましい製造方法の一態様を説明するための概念図である。 図3は本発明の仮撚混繊糸の好ましい製造方法の一態様を説明するための概念図である。 図4は、実施例2で得られた丸編地の表面の図面代用写真である。 図5は、比較例2で得られた丸編地の表面の図面代用写真である。
本発明の仮撚混繊糸は、少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条で構成される複合仮撚混繊糸であって、全体として仮撚捲縮を有し、仮撚混繊糸中の開繊部30個について交絡間隔を測定したとき、交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部の個数が1個以上15個以下であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部の個数が1個以上15個以下であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が1個以上10個以下であることで糸条が適度に混繊され、製編織して織編物とし、染色したときに、カスリ調外観を得ることができる。
交絡間隔1mm以上25mm未満、25mm以上50mm未満、50mm以上のいずれかにある開繊部の個数が1未満であるとカスリ調外観は得られるが、混繊性が低下し、織編物製造時の工程通過性の悪化や品質不良が懸念される。また、交絡間隔1mm以上25mm未満、25mm以上50mm未満、50mm以上のいずれかにある開繊部の個数が15個を超えると安定した工程通過性や品質が得られるが、霜降り調の外観となりカスリ調の外観が得られない。より好ましい開繊部の個数は、交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部の個数が1個以上10個以下であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部の個数が1個以上10個以下であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が1個以上10個以下である。仮撚混繊糸中の開繊部30個の長さ測定については、無作為に採取した加工糸の一端をクランプに固定し垂直に垂らし、1mの他端に初荷重(0.002g/dtex)をかけて2分間静置する。荷重が床についてしまった場合は、測定から除外する。目視にて交絡点を確認し交絡点の中心にマーカーでマークを付ける。隣り合う交絡点(マーク)で挟まれる領域を開繊部とし、交絡点間の長さを交絡間隔とする。固定された一端から開繊部の個数(個)と、交絡点間の長さ(mm)を測定し、開繊部30個の交絡間隔を測定する。
本発明の仮撚混繊糸は、少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条で構成される。前記熱可塑性マルチフィラメント糸条としては、熱可塑性合成繊維であり、繊維として一般的に分類される繊維である。
少なくとも2種以上の熱可塑性マルチフィラメント糸条としては、染色性の異なる熱可塑性マルチフィラメントの複合加工糸を組み合わせることが好ましく、1種にカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント糸条等のカチオン染料可染性繊維糸条を用いることが好ましい。その他の熱可塑性マルチフィラメント糸条を構成するポリマーとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート等のポリアルキレンテレフタレート、ポリ乳酸等のポリエステル、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアクリレート、ポリアミド、ポリ乳酸、ポリウレタン、ポリフェニレンサルファイドなどのポリマーおよびそれらの共重合体が挙げられる。
上記において、染色性が異なるとは、異種の繊維を、少なくとも一種の繊維が染色可能な染色条件で染色したときに、繊維種間で色差が発現することをいう。また、カチオン染料可染性繊維糸条とは、カチオン染料による染色が可能な繊維糸条をいう(以下「カチオン染料可染性」を「カチオン可染」と称する場合もある)。カチオン染料可染性繊維糸条以外の熱可塑性マルチフィラメント糸条については、その他の熱可塑性マルチフィラメント糸条もしくは、便宜上「カチオン染料非可染性糸条」と称し、「カチオン染料非可染性」を単に「カチオン非可染」と称する場合もある。
これらの熱可塑性マルチフィラメント糸条の素材には、酸化チタン、シリカ、酸化バリウムなどの無機質、カーボンブラック、染料や顔料などの着色剤、難燃剤、蛍光増白剤、酸化防止剤、あるいは紫外線吸収剤などの各種添加剤をポリマー中に含んでいてもよい。
繊維の横断面形状は、真円断面に加えて、扁平断面、三角形、四角形、六角形、八角形などの多角形断面、一部に凹凸部を持ったダルマ断面、Y型断面、星型断面等の様々な断面形状をとることができる。
前記カチオン可染ポリエステルマルチフィラメント糸条を構成するポリマーとしては、通常カチオン可染ポリエステルとして用いられるものを好ましく挙げることができる。具体的にはポリエチレンテレフタレートにスルホン酸塩基を有するイソフタル酸成分などを共重合した、共重合ポリチレンテレフタレートなどのカチオン可染ポリエチレンテレフタレートを好ましく用いることができる。スルホン酸塩基を有するイソフタル酸成分は通常用いられるものを使用してよい。具体的には、5-ナトリウムスルホイソフタル酸、5-ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル、5-ナトリウムスルホイソフタル酸ジエチルエステル、5-ナトリウムスルホイソフタル酸ジグリコールエステル、5-リチウムスルホイソフタル酸、5-リチウムスルホイソフタル酸ジメチルエステル、5-リチウムスルホイソフタル酸ジエチルエステル、5-リチウムスルホイソフタル酸ジグリコールエステル等が挙げられ、これらの混合物であっても差し支えないが、染色性の改善効果と入手の容易さから5-ナトリウムスルホイソフタル酸ジメチル、5-ナトリウムスルホイソフタル酸ジグリコールエステルが好ましい。
上記、複合仮撚混繊糸は全体として仮撚捲縮を有し、好ましくは、60%以上100%以下となる捲縮構成を有する複合仮撚混繊糸である。複合仮撚混繊糸の捲縮構成が60%以上であることで、特に優れた捲縮性が得られ、織編物製造時の工程通過性が良好で、品質に優れ、より好ましい滑らか感のある風合いが得られる。複合仮撚混繊糸の捲縮構成測定については、染色、仕上げ加工を経た織編物の経方向または緯方向から複合仮撚混繊糸30cmを1本採取し、デジタルマイクロスコープVHX-500((株)キーエンス製)を用いて、本発明のポリエステル複合仮撚混繊糸に総繊度(D)の1/30gの荷重をかけて、ポリエステル複合仮撚混繊糸長手方向側面から観察する。全てのマルチフィラメントを測定し、全てのマルチフィラメント数をAとし、捲縮形態のあるマルチフィラメント数をBとして仮撚捲縮構成率((B÷A)×100(%))を定義する。なお、複合仮撚混繊糸を用いて評価する場合は、荷重をかけずに98℃の熱水で30分処理し、処理後の混繊糸から30cmの試料1本を採取し、評価するものとする。ここで、熱水による処理を行うのは、複合仮撚混繊糸が潜在捲縮性の繊維を含む場合、製編織、染色、仕上げ加工を経て織編物等に製品化される過程における熱処理で捲縮が顕在化し、製品としては、捲縮を有するので、これも捲縮形態のあるマルチフィラメント糸条として扱うことが適切であることから、模擬的に熱水による処理を行い、捲縮を顕在化させ、これも捲縮形態のあるマルチフィラメント糸条として評価するためである。 本発明においては、前記熱可塑性マルチフィラメント糸条が、カチオン染料可染性繊維糸条とカチオン非可染性繊維糸条とからなることが好ましい。特にカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント糸条Aとカチオン非可染マルチフィラメント糸条Bを含むことが好ましい。
前記カチオン可染ポリエステルマルチフィラメント糸条Aの比率は、複合仮撚混繊糸中10質量%以上90質量%以下であることが好ましく 、さらに好ましくは20質量%以上80質量%以下である。なお、その他の、カチオン染料可染性繊維糸条の好ましい比率も上記と同様である。
カチオン染料可染性繊維糸条の比率がこれより少ない場合は、カチオン染料可染性糸条が交絡混繊により隠れてしまい、多色性の効果が得られ難い。逆に、カチオン染料可染性繊維糸条の比率がこれより大きい場合は、カチオン染料非可染性糸条が同様に交絡混繊によって隠れてしまうので、多色性が得られ難い。加工性の面でもカチオン染料可染性繊維糸条の比率が大きいと、前記熱可塑性マルチフィラメント糸条の毛羽が発生しやすく、また強度もその比率の増加に従って大きく低下してしまうので好ましくない。
これを応用して染色性の異なる少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条に適用する場合も同様に、1種の熱可塑性マルチフィラメント糸条の比率は10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましい。また、上限として90質量%以下とすることが好ましく、80質量%以下とすることがより好ましい。これにより、上記1種の熱可塑性マルチフィラメント糸条と他の熱可塑性マルチフィラメント糸条が交絡混繊によって、それぞれが隠れすぎることがなく、より優れたグラデーション効果が得られる。
本発明の前記熱可塑性マルチフィラメント糸条は少なくとも1種が潜在捲縮性を有することが好ましい。複合仮撚混繊糸において、カチオン非可染マルチフィラメント糸条は、通常マルチフィラメントの形態を有し、単独成分から構成される繊維、いわゆる単独繊維、2以上の成分で構成されるコンジュゲート繊維であってもよい。2以上の成分で構成されるコンジュゲート繊維である場合には、サイドバイサイド型複合によるコンジュゲート繊維であることが好ましい。サイドバイサイド型複合によるコンジュゲート繊維を用いることで仮撚捲縮に付随してコンジュゲート繊維のコイル状捲縮によりストレッチ性とストレッチバック性が良好な織編物を得ることができる。コイル状捲縮は、紡糸後の延伸と熱により2成分のポリマー間の内部歪の差によって発現すると考えられ、コンジュゲート繊維がリラックス状態で熱を受けた時に捲縮が発現する。サイドバイサイド型複合によるコンジュゲート繊維としては、粘度の異なる2種類のポリエステル系ポリマーからなるものであることが好ましい。
サイドバイサイド型複合によるコンジュゲート繊維を構成するポリマーとしては、ポリエステル系ポリマーが好ましく、そのポリエステル系ポリマーの品種は、ポリエチレンテレフタレート、ポリメチレンテレフタレートあるいはポリブチレンテレフタレートから選ぶことができる。なお、ここでいう2種類のポリエステル系ポリマーとは、ポリマー構造の異なるポリマーだけでなく、同種でも粘度が異なれば、別の種類として解するものとする。
なかでもポリブチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレートとのサイドバイサイド型複合によるコンジュゲート繊維が好ましい。
本発明で用いる少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条はそれぞれ繊維軸方向に太さ斑を有する捲縮糸であることが好ましい。太さ斑を付与する方法はいくつかあるが、仮撚による捲縮も付与することを考慮すると、シックアンドシン加工を利用することが優れている。シックアンドシン糸のシック部は低配向であり、そのため染料を吸着しやすいので濃色に染まる。逆に、シン部は高配向であり、染料を吸着しにくいため淡色となる。つまり、カチオン染料可染性ポリエステル繊維糸条とカチオン染料非可染性ポリエステル繊維糸条のすべての糸条に太さ斑を付与することで、さらに多色で自然な杢感を表現することができるのである。シックアンドシンによる杢は、その加工条件にもよるが、比較的濃淡部が長く、流れ杢を表現し易いため本発明効果をよりいっそう顕著に発現するには好都合である。さらに、それぞれの糸条間で、その太部の位相がずれていることが好ましい。太部の位相がずれているというのは、それぞれの糸条間で太部の位相が不規則に存在しており、極希に一致している部分は存在するが、大部分は太部の位相が異なるという意味である。後述するが、このような構造をとることで、ふくらみ感や、撚糸による杢へのいっそうの改良効果が期待できるのである。
また、本発明の複合仮撚混繊糸では、糸条間の実質的な糸長差は、好ましくは3%以下である。ここでいう糸長差は後述の方法で測定される値である。実質的な糸長差とは、例えばカチオン染料可染性繊維糸条と、カチオン非可染性繊維糸条の組み合わせで説明すると、カチオン染料可染性繊維糸条とカチオン染料非可染性繊維糸条とのそれぞれの繊維軸方向のトータル的な長さの差である。芯鞘構造の場合は、糸長差が大きい方がふくらみ感を出すには有利である。しかしながら、本発明の複合仮撚混繊糸は、糸長差を実質的に3%以下としたとしても、十分なふくらみ感を有している。さらに、少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条が繊維軸方向に太さ斑を持っている場合には、それによる空隙の発生と、その各糸条の太部の位相がずれているとともに、各フィラメント間ではその太部の位相が大部分一致していることが好ましい。これにより、いっそう優れたふくらみ感を有する。各糸条の太部(シック部)は不完全延伸部であり延伸部に比べ低配向であり、伸度が高く、逆に、細部(シン部) は完全延伸部であり高配向であり、その部分は比較的伸度が低い。そのため、高配向のシン部が芯糸のごとく、低配向のシック部が鞘糸のように形成する。それがカチオン染料可染性繊維糸条とカチオン染料非可染性繊維糸条の両糸条で発生するため、その糸条間で部分芯鞘構造が発生し、それが各部で逆転している部分可逆的糸長差を有するランダム構造を形成するため、特に優れたふくらみ感を得られるのである。ここに、部分可逆的糸長差とは、それぞれの糸条でシック部とシン部が揃っている部分では、シック部側の糸条が長く、この部分で糸長差を有している。逆に、シック部とシン部が逆の糸条のときは、先ほどとは逆の糸条が長くなる。つまり、各部で糸長差を有し、それが部分部分で芯糸にあるいは鞘糸となるといった可逆的な糸長差を有するという意味である。上記カチオン染料可染性繊維糸条以外の熱可塑性マルチフィラメント糸条の組み合わせを用いる場合においても同様に、本発明の複合仮撚混繊糸に含まれる各糸条の糸長差を適度な糸長差にとどめることが好ましい。これにより、ふかつき感やしごきによるネップの発生、あるいは糸ずれによる杢異常も好ましく抑制される点で好ましい。
本発明の複合仮撚混繊糸は、混繊後も、染色されたときに比較的濃色に染色される濃染部と比較的淡色に染色される淡染部がこなれない。また、織編物に用いることでやわらかく、滑らか感のある、優れた風合いが得られる。結果として、グラデーション効果に優れたカスリ調外観が得られるので、好ましい。さらに例えばカチオン可染性繊維糸条とカチオン非可染性繊維のように染色性の異なる2種類以上の熱可塑性マルチフィラメント糸条を用いて複合仮撚混繊糸とし、製編織し、染色することで、よりいっそうグラデーション効果に優れ、自然なカスリ調外観が得られるので、より好ましい。
よって、本発明においては、織編物の少なくとも一部に仮撚混繊糸を用いることが好ましい。織編物中に占める仮撚混繊糸の割合としては、織地部を構成する経糸および/または緯糸の全て、あるいは編地部を構成する編糸の全てに用いることは、優れたグラデーション効果を発揮する点で特に好ましい。所望の意匠性を得るために他の繊維と併用することも好ましい。他の繊維と併用する場合、複合仮撚混繊糸は60質量%以上含むことが好ましい。
上記織編物を構成する組織については特に限定しない。織物の場合、その組織は使用される用途によって平組織、綾組織、朱子組織やそれらの変化組織などいずれであっても構わない。編物の場合、その組織は使用される用途によって丸編地の天竺組織、インターロック組織、スムース組織、経編み地のハーフ組織、サテン組織、ジャカード組織やそれらの変化組織などいずれであっても構わない。
本発明の仮撚混繊糸を用いた織編物は減量加工等の風合い調整を目的とした加工から起毛加工やカレンダー加工などの物理加工や撥水加工や吸水加工、帯電防止加工などの機能加工を施すことができる。
本発明の織編物に含まれる複合仮撚混繊糸の交絡の個数は1個/m以上35個/m以下であることが好ましく、5個/m以上15個/m以下であることがより好ましい。なお、ここでいう交絡の個数は、後述の「分解糸の交絡の個数」に記載した方法で測定される交絡数とする。
また、本発明の織編物に含まれる複合仮撚混繊糸は、仮撚混繊糸中の開繊部30個について交絡間隔を測定したとき、交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部の個数が1個以上15個以下であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部の個数が1個以上15個以下であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が1個以上10個以下であることが好ましく、交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部の個数が1個以上10個以下であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部の個数が1個以上10個以下であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が1個以上10個以下であることがより好ましい。なおここでいう開繊部の個数と交絡間隔は、後述の「分解糸の開繊部数、交絡間隔」で記載した方法で測定される値とする。
次に、本発明の複合仮撚混繊糸の製造方法について説明する。
本発明は、少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条で構成される複合仮撚混繊糸であり、原糸となる2本以上の熱可塑性合成繊維マルチフィラメント高配向未延伸糸をそれぞれ加熱装置にて、各高配向未延伸糸の材料のガラス転移点+50℃以下の温度で別々に延伸し、ついで延伸倍率1.1倍以上で仮撚加工と交絡混繊加工を、仮撚加工一連で行なうことを特徴とする複合仮撚混繊糸の製造方法である。これまでと同じように、カチオン染料可染性のポリエチレンテレフタレート繊維糸条とカチオン染料に不染(非可染)性で分散染料に可染性のポリエチレンテレフタレート繊維糸条を例にとって説明する。カチオン染料に可染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸とカチオン染料に不染性のポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸を、それぞれ加熱装置にて各高配向未延伸糸の材料のガラス転移点+50℃以下の温度で、別々に延伸を行なうことである。ここでいうポリエチレンテレフタレート高配向未延伸糸とは、紡糸速度が2000~4500m/min、その複屈折率△nが0.015~0.080の範囲のレベルのものである。本発明では、これらを別々に延伸することで、それぞれの糸質にあった延伸倍率を選択できるので、多種多様の組み合わせが可能となる。しかしながら、引き揃えて延伸してしまうと、高紡速の糸条に加工条件を合わせなければならず、紡速差がある場合は糸長差が発生し、ふかつきやしごきによるネップの発生が懸念されるので注意することが望ましい。また、延伸温度は、ガラス転移点+50℃ 以下で行なうことにより杢が特に顕著に発現するので好ましい。また、延伸温度は、それぞれの糸条に応じて異ならせても良い。延伸されたそれぞれの糸条は、仮撚部で合糸されるが、合糸は仮撚部の前にローラーを用いて引き揃えてから行なっても良い。
延伸仮撚加工の延伸倍率は、1.1倍以上が好ましく、さらに好ましくは1.1倍以上、1.9倍以下である。
シックアンドシン仮撚加工を行う場合の延伸倍率は、1.1倍以上が好ましく、さらに好ましくは1.1倍以上、1.3倍以下である。延伸倍率が1.1倍以上であることで糸速によらず加工が安定し、糸切れが抑制され好ましい。1.3倍以下であることで、延伸によってシック部が好ましい状態に保たれ、特に優れた杢が得られるので好ましい。
仮撚装置は、ピンタイプ、あるいは3軸外接摩擦タイプやベルトニップタイプなどいずれでも良いが、高速加工が可能な3軸外接摩擦タイプやベルトニップタイプが好ましい。また、2つの糸条を収束させるために交絡を付与することが必要である。
本発明の複合仮撚混繊糸について仮撚混繊時の交絡は織編物の杢感に大きな影響を与える。一般に仮撚混繊工程における交絡混繊方法としては、乱流ノズルを用いたタスラン混繊方法やインターレースノズルを用いたインターレース混繊方法が知られる。乱流ノズルを用いたタスラン混繊方法ではノズル内で乱流を発生させ過供給させ弛んだ糸条に個々に旋回力を与えるためそれぞれ近傍の糸条に絡み付き微細なループが生まれる。そのため、繊維軸方向に少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条を用いてタスラン混繊を行っても糸条全体が絡み合い、微細なループが生まれるため目的のカスリ調外観を得ることはできない。また、インターレースノズルを用いたインターレース混繊方法では、走行糸に対して横方向となる1方向から噴流を加えるので、走行糸はインターレースノズルを通過する時、弦振動的挙動を取る。糸が噴流を横切る時に糸は開繊し単糸がランダムに挙動するため、その両端で交絡が生じる。弦振動は一定の周期で振動するため開繊部と交絡部の長さは大きく変わらず長さは短くなる。交絡部は単糸が絡まって収束するため、繊維軸方向に少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条を用いてインターレース混繊を行っても短い長さで交絡部が生まれるため目的のカスリ調外観を得ることができない。
つまり、従来の混繊方法ではグラデーション効果に優れるカスリ調外観は得られない。本発明の複合仮撚混繊糸に用いられるノズルは、上記の混繊方法に用いられるノズルと混繊原理が異なり、走行する2種類の糸に異なる2方向から噴流を加えノズル出口に送り出し、ノズル出口に糸条の通行方向を急遽変更するガイドを取付け、糸条が推進流体から抜ける際に供給され弛んだ糸の側面を流体がすり抜け単糸が絡むことで軽度の交絡が形成される。乱流ノズルのように糸が出る隙間しかないノズル空間に高圧の噴流を加えるわけではなく、インターレースノズルで使用する低圧の噴流を加えるため軽度の交絡を形成させることができる。
このような軽度の交絡を有する複合仮撚混繊糸を得るためには上記に記載するノズル(以下「特殊インターレースノズル」と称する)を使用することが好ましい。このようなノズルとしては、例えばヘバライン社製のKF-JET等を用いることが好ましい。
少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条を混繊する際の特殊インターレースノズル噴流の程度としては、0.1MPa以上0.3MPa以下が好ましい。0.1MPa未満では目的とする上記少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条の混繊性が得られず混繊性が低下するため後工程で両糸が分離したり、糸割れが起こったりし、得られる織編物の品位が低下する可能性がある。0.3MPa超では十分な混繊性が得られるが、少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条が強く絡まるため、得られる織編物の杢感が細かくなる。より好ましい範囲は、0.15MPa以上0.25MPa以下である。
また、少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条を混繊する際の各糸条と特殊インターレースノズル間のフィード率としては、0.5%以上4.0%以下が好ましい。0.5%未満では目的とする少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条の混繊性が得られず混繊性が低下するため後工程で両糸が分離したり、糸割れが起こったりして得られる織編物の品位が低下する可能性がある。4.0%超では、ノズル噴流に対してフィード率が高く少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条がノズル前後で弛み、バタつきが発生して糸切れやノズル前後のガイドと擦過してノズル・ガイド汚れを誘発する。より好ましい範囲は、0.8%以上3.0%以下である。
仮撚複合混繊糸の撚方向については、S方向、Z方向の何れでも良いが、織編物のシボ品位を向上させるためにはSZ方向が好ましい。
上記軽度の交絡を有する複合仮撚混繊糸は、本発明の効果をより顕著に発現するため、好ましい態様である。交絡が軽度であるため、ある程度の荷重をかけると、交絡がほどける部分が生じる。
本発明の複合仮撚混繊糸の交絡の数は、0.1g/dtexの荷重下における交絡の個数が2個/m以上、45個/m以下であり、かつ0.5g/dtexの荷重下における交絡の個数が0個/m以上、30個/m以下であることが好ましい。なかでも0.1g/dtexの荷重下における交絡の個数が10個/m以上、30個/m以下であり、かつ0.5g/dtexの荷重下における交絡の個数が0個/m以上、20個/m以下であることが好ましい。
[高配向未延伸糸、複合仮撚混繊糸の繊度]
糸条を検尺機(円周1.125m)で80回巻取り輪状にし、天秤で小数点以下第4位まで重量を測定する。この作業を10回繰り返し、10回の重量の平均値をPとして次の式より糸条の繊度を算出する。
糸条の繊度(dtex)=P×100×1.11
[複合仮撚混繊糸の引っ張り強度、伸度]
JIS L1013化学繊維フィラメント糸試験方法(2010)に準じて測定した。
つかみ間隔は200mm、引っ張り速度は200mm/分として、引っ張り試験機((株)島津製作所製)で荷重-伸長曲線を求め、破断時の荷重値を初期繊度で割り、それを強度とし、破断時の伸びを初期試料長で割り、伸度とした。
[熱水収縮率]
糸条を検尺機(円周1.125m)で10回巻取り輪状にし、1d(1.11dtex)当たり1/30gの荷重をかけて長さXを求め、続けてフリーの状態で沸騰水中に30分間浸漬した後自然乾燥し、再び1d(1.11dtex)当たり1/30gの荷重をかけて長さYを求め、次の式で算出する。熱可塑性マルチフィラメント糸条の繊度を測定する際は、両糸を混繊する前に別で巻取り、巻き取った糸を用いて測定を実施する。
熱水収縮率(%)=〔(X-Y)/X〕×100
[複合仮撚混繊糸の元糸の糸長差(熱処理)]
無作為に採取した複合仮撚混繊糸を検尺機(円周1.125m)で10回巻取り輪状にし、荷重をかけずに98℃の熱水で30分処理し、処理後の混繊糸より一定間隔(元糸ベースで5cm)の混繊糸を20本採取する。採取した混繊糸を分解し、カチオン可染ポリエステルマルチフィラメント糸条Aとカチオン非可染マルチフィラメント糸条Bの単糸に分ける。分解した糸条をガラス板にのせ、グリセリンを微量滴下し、糸条に屈曲が無いよう、他端に初荷重をかけて伸ばし糸長を測定する。カチオン可染ポリエステルマルチフィラメント糸条Aの単糸20本の平均糸長をL5、カチオン非可染マルチフィラメント糸条Bの単糸20本の平均糸長をL6とし、次の式より糸長差を算出する。上記以外の熱可塑性マルチフィラメント糸条を用いる場合、基軸の色(表側に最も多く配される色)として染色される糸条の糸長をL5、もう一方の糸条の糸長をL6として糸長差を算出するものとする。
糸長差(%)=〔(L5-L6)/L6〕×100
初荷重:0.002g/dtex
[複合仮撚混繊糸の交絡の個数]
無作為に採取した複合仮撚混繊糸の一端を床から1.7mの高さのクランプに固定し垂直に垂らし、1.5mの他端に初荷重をかけて2分間静置する。初荷重を取り外し、0.1g/dtex、又は0.5g/dtex、荷重を取付け2分間静置する。荷重が床についてしまった場合は、測定から除外する。目視にて交絡点を確認し交絡点の中心にマーカーでマークを付ける。固定された一端から1mまでの交絡点の数(個)を測定し交絡の個数とする。
初荷重:0.002g/dtex
[複合仮撚混繊糸の開繊部数、交絡間隔]
無作為に採取した複合仮撚混繊糸の一端を床から1.2mの高さのクランプに固定し垂直に垂らし、1mの他端に初荷重をかけて2分間静置する。荷重が床についてしまった場合は、測定から除外する。目視にて交絡点を確認し交絡点の中心にマーカーでマークを付ける。固定された一端から開繊部の個数(個)と、交絡点間の長さ(mm)を測定し、開繊部30個の交絡間隔を測定する。この作業を10回繰り返し、10回の交絡間隔の平均個数を算出する。
初荷重:0.002g/dtex
[分解糸の交絡の個数]
無作為に織編地から採取した複合仮撚混繊糸の解編織糸の一端を床から1.7mの高さのクランプに固定し垂直に垂らし、1.5mの他端に初荷重をかけて2分間静置する。荷重が床についてしまった場合は、測定から除外する。目視にて交絡点を確認し交絡点の中心にマーカーでマークを付ける。固定された一端から1mまでの交絡点の数(個)を測定し交絡の個数とする。解織編時の負荷荷重は0.3g/detxとする。
初荷重:0.002g/dtex
規定量のサンプルを採取できない場合、合計で1mの長さになるまで測定を繰り返す。
[分解糸の開繊部数、交絡間隔]
無作為に織編地から採取した複合仮撚混繊糸の解編織糸の一端を床から1.2mの高さのクランプに固定し垂直に垂らし、1mの他端に初荷重をかけて2分間静置する。荷重が床についてしまった場合は、測定から除外する。目視にて交絡点を確認し交絡点の中心にマーカーでマークを付ける。固定された一端から開繊部数(個)と、交絡点間の長さ(mm)を測定し、開繊部30個の交絡間隔を測定する。この作業を10回繰り返し、10回の交絡間隔の平均個数を算出する。解編時の負荷荷重は0.3g/detxとする。
初荷重:0.002g/dtex
規定量のサンプルを採取できない場合、開繊部が合計で30個になるまで測定を繰り返す。
[杢感の程度]
布帛の杢感の程度については、目視によって熟練者10名により、次の3段階判定法で評価した。◎、○を合格とした。
◎:カスリ調の杢感を有しグラデーション効果が強い。
〇:カスリ調の杢感を有しグラデーション効果がある。
×:霜降り調の杢感を有しグラデーション効果が弱い。
[風合い]:
ソフト感の評価については、熟練者10名により、次の4段階判定法で評価した。◎、○を合格とした。
◎:手で触った際のソフト感を特に強く感じる風合い。
○:手で触った際のソフト感を感じる風合い。
△:手で触った際のソフト感を少し感じる風合い。
×:手で触った際のソフト感を感じない風合い。
[実施例1]
紡糸速度2100m/minで製造した90デシテックス36フィラメントのカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.018)(カチオン可染のポリエチレンテレフタレート共重合体製)(原糸A)と紡糸速度2500m/minで製造した90デシテックス48フィラメントのポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.036)(カチオン非可染のポリエチレンテレフタレート製)(原糸B)を図1の製造工程に従い、表1の条件で仮撚加工を行い、各糸条(原糸A由来の糸条を糸条A、原糸B由来の糸条を糸条Bとする)に特殊インターレースノズル(ヘバライン社のKF-JET)で交絡混繊加工を施して、複合仮撚混繊糸を得た。
図1は本発明の複合仮撚混繊糸の好ましい製造方法の一例を示す概念図である。まず、糸条Aとなるカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸1はガイド2を通り、第一フィードローラー3で送り出され、第一ヒーター4を通り、第一仮撚具5を介して第三フィードローラー6との間で延伸仮撚熱セットを行う。糸条Bとなるポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸11も同様に加工され、ガイド12を通り第二フィードローラー13で送り出され、第一ヒーター4を通り、第一仮撚具5を介して第三フィードローラー6との間で延伸仮撚熱セットを行う。加工した2本の糸条は仮撚処理が施された後、交絡ノズル7に供給され、交絡混繊処理が施された後、第四フィードローラー8によって複合仮撚混繊糸9として送り出され、巻取りローラー10で巻き取られる。
得られた複合仮撚混繊糸の0.1g/dtexの荷重下の交絡の個数は42個/mであり、0.5g/dtexの荷重下の交絡の個数は25個/mとなった。開繊部30個において交絡間隔が1mm以上25mm未満である開繊部の個数が15個であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部の個数が10個であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が5個となった。引っ張り強度は2.13cN/dtex、伸度は23.8%、総繊度は112.6dtex、熱水収縮率は5.8%、糸長差は2.3%となった。得られた複合仮撚混繊糸の捲縮構成は100%であり、全体として仮撚捲縮を有するものであった。
得られた複合仮撚混繊糸を経糸および緯糸に用いて、経密度が82本/2.54cm、緯密度が72本/2.54cmとして平織物を作製し、次いで、得られた織物に、常法に従い液流リラックス処理を施し、続いて乾燥し中間セットを施した。中間セット条件は、温度170℃で実施した。その後、得られた織物を、カチオン染料カチオンブルーGRLH200%を用いて、100℃の温度で30分間染色し、常法に従い仕上げセットを施した。仕上げセット条件は温度160℃で実施した。得られた織物の分解糸の交絡の個数は31個/mであり、開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部の個数が15個であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部の個数が10個であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が5個となった。実施例1と同様の方法で杢感を評価した結果、得られた平織物は、カスリ調の杢感を有し、グラデーション効果が強い表面感となり目的とする杢感が得られた。
[実施例2]
紡糸速度2100m/minで製造した90デシテックス72フィラメントのカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.017)(カチオン可染のポリエチレンテレフタレート共重合体製)(原糸A)と紡糸速度3300m/minで製造した90デシテックス48フィラメントのポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.042)(カチオン非可染ポリエステルサイドバイサイド(ポリブチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレート)マルチフィラメント高配向未延伸糸)(原糸B)を図2の製造工程に従い、表1の条件で太細斑を付与する仮撚を行い、各糸条(原糸A由来の糸条を糸条A、原糸B由来の糸条を糸条Bとする)に特殊インターレースノズル(ヘバライン社のKF-JET)で交絡混繊加工を施して、複合仮撚混繊糸を得た。
図2は本発明の複合仮撚混繊糸の好ましい製造方法の一例を示す概念図である。まず、糸条Aとなるカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸1(原糸A)はガイド2を通り、第一フィードローラー3で送り出され、第一熱ピン101を介して第三フィードローラー102との間で太細斑を形成させる延伸を行い、第一ヒーター4を通り、第一仮撚具5を介して第五フィードローラー103との間で延伸仮撚熱セットを行う。糸条Bとなるポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸11(原糸B)も同様に加工され、ガイド12を通り第二フィードローラー13で送り出され、第二熱ピン105を介して第四フィードローラー106との間で太細斑を形成させる延伸を行い、第一ヒーター4を通り、第一仮撚具5を介し第五フィードローラー103との間で延伸仮撚熱セットを行う。加工した2本の糸条は仮撚処理が施された後、交絡ノズル7に供給され、交絡混繊処理が施された後、第六フィードローラー104によって複合仮撚混繊糸9として送り出され、巻取りローラー10で巻き取られる。
得られた複合仮撚混繊糸の0.1g/dtexの荷重下の交絡個数は27個/mであり、0.5g/dtexの荷重下の交絡個数は13個/mとなった。開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部が12個であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部が10個であり、かつ50mm以上である開繊部が8個となった。引っ張り強度は2.01cN/dtex、伸度は25.6%、総繊度は110.3dtex、熱水収縮率は4.8%、糸長差は2.5%となった。得られた複合仮撚混繊糸の捲縮構成は100%であり、全体として仮撚捲縮を有するものであった。
得られた複合仮撚混繊糸を混率100%で28Gの丸編機を用いてウエール42本/2.54cm、コース73本/2.54cmとして天竺組織の丸編地を作製した。
次いで、得られた丸編地に、常法に従い液流リラックス処理を施し、続いて乾燥し中間セットを施した。中間セット条件は、温度170℃で実施した。その後、得られた丸編地を、カチオン染料カチオンブルーGRLH200%を用いて、100℃の温度で30分間染色し、常法に従い乾燥を施した。得られた編物の分解糸の交絡個数は18個/mとなった。開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部の個数が12個であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部の個数が11個であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が9個となった。得られた丸編地はカスリ調の杢感を有し、グラデーション効果がある表面感となり目的とする杢感が得られた。図4は、上記丸編地の表面を示す図面代用写真である。図4によれば、カチオン染色された糸条Aの染色の濃淡による2色と糸条Bの着色されない1色を合わせた3色が得られ、かつ糸条Aと糸条Bの交絡間隔が適切に制御されていることで特有のカスリ調杢が得られ、3色の色がグラデーション的に移り替わるように見える。
[実施例3]
紡糸速度2100m/minで製造した56デシテックス36フィラメントのカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.016)(カチオン可染のポリエチレンテレフタレート共重合体製)(原糸A)と紡糸速度3300m/minで製造した90デシテックス48フィラメントのポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.042)(カチオン非可染ポリエステルサイドバイサイド(ポリブチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレート)マルチフィラメント高配向未延伸糸)(原糸B)を図3の製造工程に従い、表1の条件で仮撚加工を行い、各糸条(原糸A由来の糸条を糸条A、原糸B由来の糸条を糸条Bとする)に特殊インターレースノズル(ヘバライン社のKF-JET)で交絡混繊加工を施して、複合仮撚混繊糸を得た。
図3は本発明の複合仮撚混繊糸の好ましい製造方法の一例を示す概念図である。まず、糸条Aとなるカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸1(原糸A)はガイド2を通り、第一フィードローラー3で送り出され、第一ヒーター4を通り、第一仮撚具5を介して第三フィードローラー201との間で延伸仮撚熱セットを行う。第一仮撚具5はS仮撚処理が施される。糸条Bとなるポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸11(原糸B)も同様に加工され、ガイド12を通り第二フィードローラー13で送り出され、第二ヒーター203を通り、第二仮撚具204を介して第四フィードローラー205との間で延伸仮撚熱セットを行う。第二仮撚具204はZ仮撚処理が施される。加工した2本の糸条は交絡ノズル7に供給され、交絡混繊処理が施された後、第五フィードローラー202によって複合仮撚混繊糸9として送り出され、巻取りローラー10で巻き取られる。
得られた複合仮撚混繊糸の0.1g/dtexの荷重下の交絡個数は14個/mであり、0.5g/dtexの荷重下の交絡個数は6個/mとなった。開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部の個数が10個であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部の個数が10個であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が10個となった。引っ張り強度は2.11cN/dtex、伸度は22.6%、総繊度は89.4dtex、熱水収縮率は5.2%、糸長差は2.8%となった。得られた複合仮撚混繊糸の捲縮構成は100%であり、全体として仮撚捲縮を有するものであった。
得られた複合仮撚混繊糸を混率100%で28Gの丸編機を用いてウエール48本/2.54cm、コース75本/2.54cmとして天竺組織の丸編地を作製した。
次いで、得られた丸編地に、常法に従い液流リラックス処理を施し、続いて乾燥し中間セットを施した。中間セット条件は、温度170℃で実施した。その後、得られた丸編地を、カチオン染料カチオンブルーGRLH200%を用いて、100℃の温度で30分間染色し、常法に従い乾燥を施した。得られた編物の分解糸の交絡個数は10個/mであり、開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部が11個であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部が9個であり、かつ50mm以上である開繊部が10個となった。得られた丸編地は、カスリ調の杢感を有し、グラデーション効果がある表面感となり目的とする杢感が得られた。
[比較例1]
紡糸速度2100m/minで製造した90デシテックス36フィラメントのカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.018)(カチオン可染のポリエチレンテレフタレート共重合体製)(原糸A)と紡糸速度2500m/minで製造した90デシテックス48フィラメントのポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.036)(カチオン非可染のポリエチレンテレフタレート製)(原糸B)を図1の製造工程に従い、表1の条件で仮撚加工を行い、各糸条(原糸A由来の糸条を糸条A、原糸B由来の糸条を糸条Bとする)にインターレースノズルで交絡混繊加工を施して、複合仮撚混繊糸を得た。
なお、上記インターレースノズルとしては、糸条の走行方向に対し横方向となる一方向から空気の噴流を吹き付け、糸状が噴流を横切るタイプの通常の従来型インターレースノズルを用いた。
得られた複合仮撚混繊糸の0.1g/dtexの荷重下の交絡個数は105個/mであり、0.5g/dtexの荷重下の交絡個数は103個/mとなった。開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部が30個であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部が0個であり、かつ50mm以上である開繊部が0個となった。引っ張り強度は2.16cN/dtex、伸度は23.4%、総繊度は113.2dtex、熱水収縮率は5.6%、糸長差は2.3%となった。得られた複合仮撚混繊糸の捲縮構成は100%であり、全体として仮撚捲縮を有するものであった。
得られた混繊糸を経糸および緯糸に用いて、経密度が82本/2.54cm、緯密度が72本/2.54cmとして平織物を作製し、実施例1と同様の条件で加工工程を通し、実施例1と同様の方法で杢感を評価した。得られた織物の分解糸の交絡個数は104個/mであり、開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部の個数が30個であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部の個数が0個であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が0個となった。得られた平織物は、霜降り調の杢感を有しグラデーション効果が弱い表面感となり目的とする杢感が得られなかった。
[比較例2]
紡糸速度2100m/minで製造した90デシテックス72フィラメントのカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.017)(カチオン可染のポリエチレンテレフタレート共重合体製)(原糸A)と紡糸速度3300m/minで製造した90デシテックス48フィラメントのポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.042)(カチオン非可染ポリエステルサイドバイサイド(ポリブチレンテレフタレート/ポリエチレンテレフタレート)マルチフィラメント高配向未延伸糸)(原糸B)を図2の製造工程に従い、表1の条件で太細斑を付与する仮撚を行い、各糸条(原糸A由来の糸条を糸条A、原糸B由来の糸条を糸条Bとする)に比較例1で用いたのと同じインターレースノズルで交絡混繊加工を施して、複合仮撚混繊糸を得た。
得られた複合仮撚混繊糸の0.1g/dtexの荷重下の交絡個数は101個/mであり、0.5g/dtexの荷重下の交絡個数は100個/mとなった。開繊部30個において交絡間隔1mm以上~25mm未満である開繊部の個数が30個であり、かつ25mm以上~50mm未満である開繊部の個数が0個であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が0個となった。引っ張り強度は2.04cN/dtex、伸度は25.9%、総繊度は110.6dtex、熱水収縮率は4.7%、糸長差は2.3%となった。得られた複合仮撚混繊糸の捲縮構成は100%であり、全体として仮撚捲縮を有するものであった。
得られた複合仮撚混繊糸を混率100%で28Gの丸編機を用いてウエール42本/2.54cm、コース73本/2.54cmとして天竺組織の丸編地を作製し、実施例2と同様の条件で加工工程を通し、実施例1と同様の方法で杢感を評価した。得られた編物の分解糸の交絡個数は100個/mであり、開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部の個数が30個であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部の個数が0個であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が0個となった。得られた丸編地は霜降り調の杢感を有しグラデーション効果が弱い表面感となり目的とする杢感が得られなかった。図5は、上記丸編地の表面を示す図面代用写真である。図5によれば、カチオン染色された糸条Aの染色の濃淡による2色と糸条Bの着色されない1色を合わせた3色が得られるが、かつ糸条Aと糸条Bの交絡間隔が適切に制御されていないことで、濃淡の移り変わりが短く、霜降り調の杢感を有する結果となり、本発明において目標とする特有のカスリ調杢が得られなかった。
[比較例3]
紡糸速度2100m/minで製造した56デシテックス36フィラメントのカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.016)(カチオン可染のポリエチレンテレフタレート共重合体製)(原糸A)と紡糸速度3300m/minで製造した90デシテックス48フィラメントのポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.042)(カチオン非可染のポリエステルサイドバイサイド(ポリエチレンテレフタレート)マルチフィラメント高配向未延伸糸)(原糸B)を図3の製造工程に従い、表1の条件で仮撚加工を行い、各糸条(原糸A由来の糸条を糸条A、原糸B由来の糸条を糸条Bとする)にタスランノズルで混繊加工を施して、複合仮撚混繊糸を得た。
得られた複合仮撚混繊糸は、タスランノズルにより、糸条全体が絡み合い、微細ループが形成されており、交絡個数、開繊部個数、交絡間隔の測定ができなかった。引っ張り強度は2.02cN/dtex、伸度は22.1%、総繊度は89.8dtex、熱水収縮率は5.3%、糸長差は2.2%となった。得られた複合仮撚混繊糸の捲縮構成は100%であり、全体として仮撚捲縮を有するものであった。
得られた複合仮撚混繊糸を混率100%で28Gの丸編機を用いてウエール48本/2.54cm、コース75本/2.54cmとして天竺組織の丸編地を作製し、実施例2と同様の条件で加工工程を通し、実施例1と同様の方法で杢感を評価した。得られた編地糸はタスランノズルにより、糸条全体が絡み合い、微細ループが形成されており、交絡個数、開繊部個数、交絡間隔の測定ができなかった。得られた丸編地は、霜降り調の杢感を有しグラデーション効果が弱い表面感となり目的とする杢感が得られなかった。
[比較例4]
紡糸速度2100m/minで製造した90デシテックス36フィラメントのカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.018)(カチオン可染のポリエチレンテレフタレート共重合体製)(原糸A)と紡糸速度2500m/minで製造した90デシテックス48フィラメントのポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸(複屈折率Δn:0.036)(カチオン非可染のポリエチレンテレフタレート製)(原糸B)を図1の製造工程に従い、表1の条件で仮撚加工を行い、各糸条(原糸A由来の糸条を糸条A、原糸B由来の糸条を糸条Bとする)に特殊インターレースノズル(ヘバライン社のKF-JET)で交絡混繊加工を施して、SZ複合仮撚混繊糸を得た。
得られた複合仮撚混繊糸の0.1g/dtexの荷重下の交絡個数は53個/mであり、0.5g/dtexの荷重下の交絡個数は35個/mとなった。開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部の個数が21個であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部の個数が9個であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が0個となった。引っ張り強度は2.15cN/dtex、伸度は23.3%、総繊度は112.0dtex、熱水収縮率は5.5%、糸長差は2.6%となった。得られた複合仮撚混繊糸の捲縮構成は100%であり、全体として仮撚捲縮を有するものであった。
得られた複合仮撚混繊糸を経糸および緯糸に用いて、経密度が82本/2.54cm、緯密度が72本/2.54cmとして平織物を作製し、実施例1と同様の条件で加工工程を通し、実施例1と同様の方法で杢感を評価した。得られた織物の分解糸の交絡個数は42個/mであり、開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部の個数が21個であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部の個数が9個であり、かつ50mm以上である開繊部の個数が0個となった。得られた平織物は、霜降り調の杢感を有しグラデーション効果が弱い表面感となり目的とする杢感が得られなかった。
Figure 2023048194000002
Figure 2023048194000003
1:カチオン可染ポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸
2:ガイド
3:第一フィードローラー
4:第一ヒーター
5:第一仮撚具
6:第三フィードローラー
7:交絡ノズル
8:第四フィードローラー
9:複合仮撚混繊糸
10:巻取りローラー
11:ポリエステルマルチフィラメント高配向未延伸糸
12:ガイド
13:第二フィードローラー
101:第一熱ピン
102:第三フィードローラー
103:第五フィードローラー
104:第六フィードローラー
105:第二熱ピン
106:第四フィードローラー
201:第三フィードローラー
202:第五フィードローラー
203:第二ヒーター
204:第二仮撚具
205:第四フィードローラー

Claims (8)

  1. 少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条で構成される複合仮撚混繊糸であって、全体として仮撚捲縮を有し、開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部が1個以上15個以下であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部が1個以上15個以下であり、かつ50mm以上である開繊部が1個以上10個以下である複合仮撚混繊糸。
  2. 前記熱可塑性マルチフィラメント糸条がカチオン可染ポリエステルマルチフィラメント糸条Aとカチオン非可染マルチフィラメント糸条Bとからなり、前記カチオン可染ポリエステルマルチフィラメント糸条Aを20質量%以上80質量%以下含む、請求項1に記載の複合仮撚混繊糸。
  3. 前記熱可塑性マルチフィラメント糸条の少なくとも1種が潜在捲縮性を有する熱可塑性マルチフィラメント糸条からなるものである請求項1または2に記載の複合仮撚混繊糸。
  4. 前記少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条がそれぞれ繊維軸方向に太さ斑を有し、かつそれぞれの糸条間で太部の位相がずれており、その糸構造が部分可逆的糸長差を持ち、糸条間の実質的な糸長差が3%以下である請求項1~3のいずれかに記載の複合仮撚混繊糸。
  5. 0.1g/dtexの荷重下における交絡の個数が2個/m以上、45個/m以下であり、かつ0.5g/dtexの荷重下における交絡の個数が0個/m以上、30個/m以下である請求項1~4のいずれかに記載の複合仮撚混繊糸。
  6. 織編物の少なくとも一部に、請求項1~5のいずれかに記載の複合仮撚混繊糸を用いてなる織編物。
  7. 少なくとも一部に、少なくとも2種の熱可塑性マルチフィラメント糸条で構成される複合仮撚混繊糸であって、全体として仮撚捲縮を有し、開繊部30個において交絡間隔1mm以上25mm未満である開繊部が1個以上15個以下であり、かつ25mm以上50mm未満である開繊部が1個以上15個以下であり、かつ50mm以上である開繊部が1個以上10個以下である複合仮撚混繊糸を含む織編物。
  8. 前記複合仮撚混繊糸の交絡の個数が、1個/m以上、35個/m以下である請求項6または7に記載の織編物。
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