本発明は、止着テープを備えた、いわゆるテープタイプの使い捨ておむつに関するものである。本発明の使い捨ておむつは、おむつ本体の幅方向の両側に止着テープが設けられ、当該止着テープのテープ基材に、おむつの幅方向に延びるスリットがおむつの前後方向(上下方向)に複数設けられているものである。本発明の使い捨ておむつは、このように止着テープのテープ基材にスリットが設けられることにより、止着テープを前後方向に折り曲げやすくなり、着用者が前屈や後屈をしたり腰を伸ばしたりする動作を行いやすくなる。また、スリットは前後方向ではなく幅方向に延びるように設けられているため、使い捨ておむつを着用する際、止着テープを幅方向に強く引っ張っても止着テープが幅方向に伸びにくい。そのため、使い捨ておむつを着用者の腰回りに強く締め付けることができ、尿等の漏れを起こりにくくすることができる。以下、本発明の使い捨ておむつについて、図面を参照して説明する。なお本発明は、図面に示された実施態様に限定されるものではない。
図1~図3には、本発明の使い捨ておむつの一例を示した。図1は使い捨ておむつを肌面側から見た平面図を表し、図2は図1に示した使い捨ておむつのII-II断面図を表す。図3は、図1に示した使い捨ておむつの右側に取り付けられた止着テープの拡大平面図を表す。本願の図では、矢印xが幅方向、矢印yが前後方向を表し、矢印x,yにより形成される面に対して垂直方向が厚み方向zを表す。なお図1では、図面の上側がおむつの前側に相当し、図面の下側がおむつの後側に相当する。
使い捨ておむつ1は、おむつ本体2と、おむつ本体2の幅方向xの両側に取り付けられた止着テープ21とを有する。おむつ本体2は、前側部と後側部とこれらの間に位置する股部とを有し、止着テープ21がおむつ本体2の後側部の両側に取り付けられている。前側部と股部と後側部は、おむつ本体2を平面状に広げた状態で前後方向yに3つに区分することにより規定され、図1では、幅方向xの長さが短く形成された部分が股部となり、それより前側の部分が前側部で後側の部分が後側部となる。使い捨ておむつ1は、着用の際、前側部を着用者の腹部に、股部を着用者の股間部に、後側部を着用者の背部に当て、止着テープ21を留め具23でおむつ本体2の前側部に止着することで、パンツ形状に形成して使用する。例えば、おむつ本体2の前側部の外側面に止着対応部10が設けられ、止着テープ21を止着対応部10に止着することで、おむつを着用することができる。
使い捨ておむつ1は、前後方向yと幅方向xを有する。前後方向yとは、使い捨ておむつを着用した際に着用者の股間の前後方向に延びる方向に相当し、着用者が起立した状態の上下方向(身長方向)に相当する。幅方向xとは、使い捨ておむつと同一面上にあり前後方向yと直交する方向を意味し、使い捨ておむつを着用した際の着用者の左右方向に相当する。また本発明において、使い捨ておむつの肌面側とは、使い捨ておむつを着用した際の着用者の肌に向く側を意味し、使い捨ておむつの外側とは、使い捨ておむつを着用した際の着用者とは反対に向く側を意味する。
おむつ本体2は、トップシート3と、バックシート4と、これらの間に配された吸収体5とを有する。トップシート3は、使い捨ておむつを着用した際に着用者側に位置するシートであり、バックシート4は、使い捨ておむつを着用した際に着用者とは反対側、すなわち外側に位置するシートである。着用者から排泄された尿等は、トップシート3を透過して吸収体5に収容される。バックシート4は、排泄物が外部へ漏れるのを防いでいる。
トップシート3は液透過性であることが好ましく、例えば、セルロース、レーヨン、コットン等の親水性繊維から形成された不織布や、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布であって、疎水性繊維の表面が界面活性剤により親水化されたもの等を用いることができる。また、トップシート3として、織布、編布、有孔樹脂フィルム等を用いてもよい。
バックシート4は液不透過性であることが好ましく、ポリオレフィン(例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリエステル(例えば、PET)、ポリアミド(例えば、ナイロン)等の疎水性繊維から形成された不織布や、樹脂フィルム等を用いることができる。またバックシート4として、不織布とフィルムとの積層体を用いてもよい。
吸収体5は、尿等の排泄物を吸収できる吸収性材料を含むものであれば特に限定されない。吸収体5としては、例えば、吸収性材料を所定形状に成形した成形体を用いたり、あるいは当該成形体を紙シート(例えば、ティッシュペーパーや薄葉紙)や液透過性不織布等の被覆シートで覆ったものを用いることができる。吸収性材料としては、例えば、パルプ繊維等の親水性繊維や、ポリアクリル酸系、ポリアスパラギン酸系、セルロース系、デンプン・アクリロニトリル系等の吸水性樹脂等が挙げられる。また、吸水性材料には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン繊維や、PET等のポリエステル繊維、ポリアミド繊維等の熱溶着性繊維が含まれてもよい。これらの熱溶着性繊維は、尿等との親和性を高めるために、界面活性剤等により親水化処理がされていてもよい。
吸収性材料は、尿等の吸収速度を高める点から、親水性繊維を含むことが好ましい。また、吸収容量を高める点からは、吸収性材料は吸水性樹脂を含むことが好ましい。従って、吸収体は親水性繊維(特にパルプ繊維)と吸水性樹脂を含むことが好ましい。この場合、例えば、親水性繊維の集合体に吸水性樹脂を混合または散布したものを用いることが好ましい。
吸収体5は、シート状吸収体であってもよい。シート状吸収体としては、不織布間に吸水性樹脂を有しパルプ繊維を有しないように形成されたものが挙げられる。このように形成されたシート状吸収体は、不織布間に吸水性樹脂を有するため、高い吸収容量を実現できる。また、シート状吸収体は不織布間にパルプ繊維を有しないため、嵩張らず薄型に形成することができる。
吸収体5の形状(平面形状)は特に限定されない。吸収体(あるいは吸収体を構成する成形体)の形状は、用途に応じて適宜決定すればよく、例えば、長方形、砂時計形、羽子板形等が挙げられる。なお、吸収体が着用者の大腿部に挟まれて幅方向に圧迫されても歪みにくくする点から、吸収体、あるいは吸収体を構成する成形体は、砂時計形に形成されていることが好ましい。
おむつ本体2には、トップシート3の幅方向xの両側に、トップシート3よりも幅方向xの外方に延在するサイドシート6が接合していることが好ましい。サイドシート6は液不透過性であることが好ましく、バックシート4に使用可能なシート材料から構成することができる。
サイドシート6は、トップシート3の幅方向xの両側に、立ち上がりフラップ7を形成することが好ましい。この場合、サイドシート6には、図2に示すように、トップシート3との接合部9よりも幅方向xの内方部分に前後方向yに延びる起立用弾性部材8が設けられることが好ましく、起立用弾性部材8の収縮力によってサイドシート6の内方部分が立ち上げられて、立ち上がりフラップ7を形成することができる。立ち上がりフラップ7を設けることにより、尿等の横漏れを防ぐことができる。立ち上がりフラップ7は前後方向yの端部の内面がトップシート3に接合されてもよく、これにより、おむつを着用の際に立ち上がりフラップ7が着用者の肌に向かって立ち上がりやすくなる。
上記に説明した各シートとして不織布を用いる場合、不織布としては、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、メルトブロー不織布、エアレイド不織布、SMS不織布等を用いることが好ましい。各シートの単位面積あたりの質量は、10g/m2以上が好ましく、12g/m2以上がより好ましく、また40g/m2以下が好ましく、30g/m2以下がより好ましい。
おむつ本体2には、幅方向xの両側にそれぞれ、前後方向yに延びる脚部弾性部材11が設けられることが好ましい(図1を参照)。脚部弾性部材11を設けることにより、着用者の脚回りにギャザーを形成して脚回りのフィット性を高めたり、横漏れを防止することができる。
おむつ本体2には、前後方向yの端部に、幅方向xに延びるウェスト弾性部材12を設けてもよい。ウェスト弾性部材12の収縮力により、着用者の胴回りに沿ったウェストギャザーが形成され、背中側や腹部側からの尿等の排泄物の漏れが防止される。
上記に説明した各弾性部材としては、ポリウレタン糸、ポリウレタンフィルム、天然ゴム等の通常の使い捨ておむつに用いられる弾性伸縮材料を用いることができる。弾性部材は、伸張状態で、ホットメルト接着剤等の接着剤で固定されることが好ましい。例えば、繊度40~1,240dtexのポリウレタン糸を、倍率1.1~5.0倍に伸張して配設し、固定する。接着剤としては、ゴム系のホットメルト接着剤を用いることが好ましい。なお、前記倍率は、非伸張状態を1.0倍とする。
おむつ本体2には、幅方向xの両側に止着テープ21が設けられている。止着テープ21は、テープ基材22の肌面側に留め具23が設けられて構成され、おむつ本体2の前側部に設けられた止着対応部10と着脱可能となっている。留め具23は、具体的には、止着テープ21を展開した状態で、テープ基材22の肌面側に設けられている。
テープ基材22は任意のシート部材から構成することができ、例えば、不織布、織布、編布、樹脂フィルム、あるいはこれらの積層体等を用いることができる。テープ基材22は、1つのシート部材から構成されてもよく,複数のシート部材が繋ぎ合わされて形成されてもよい。なお、テープ基材22は、織布、編布、または不織布から構成されていることが好ましく、不織布から構成されていることがより好ましい。テープ基材22を不織布から構成することにより、後述するようにテープ基材22にスリット26を設けても、テープ基材22がスリット26を起点にして破断しにくくなる。テープ基材22に不織布を用いる場合、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブロー不織布、エアレイド不織布、SMS不織布等を用いることができる。テープ基材22に用いられる不織布はエンボス加工されていてもよく、これによりテープ基材22の剛性が高まり、止着テープ21の取り扱い性が向上する。例えば、エンボス加工された不織布として、ポイントボンド不織布を用いてもよい。
テープ基材22の単位面積あたりの質量は、50g/m2以上が好ましく、55g/m2以上がより好ましく、また120g/m2以下が好ましく、100g/m2以下がより好ましい。テープ基材22の単位面積あたりの質量が50g/m2以上であれば、テープ基材22の強度が確保され、テープ基材22にスリット26を形成しても、テープ基材22がスリット26を起点に破断することが起こりにくくなる。一方、テープ基材22の単位面積あたりの質量が120g/m2以下であれば、テープ基材22が厚くなりすぎず、使い捨ておむつ1を着用した際に止着テープ21のごわつき感を低減することができる。
留め具23としては、面ファスナーのフック部材やループ部材や粘着テープを用いることができる。留め具23として面ファスナーのフック部材を用いる場合は、おむつ本体2の前側部の外側面に面ファスナーのループ部材を止着対応部10として設けたり、あるいは、おむつ本体2の前側部の外側面をループ部材として機能する材料(例えば、不織布、織布、編布等)で構成し、これを止着対応部10としてもよい。留め具23として粘着テープを用いる場合は、止着対応部10として、おむつ本体2の前側部の外側面に樹脂フィルムを設けたり、おむつ本体2の前側部の外側面を樹脂フィルムで構成し、これを止着対応部10としてもよい。面ファスナーのフック部材は、例えば、基盤から、錨形や鉤形やきのこ形等の形状のフックが多数突出して構成される。なお、留め具23は面ファスナーのフック部材であり、テープ基材22は不織布から構成されることが好ましい。
図3に示すように、止着テープ21は、テープ本体部24と、テープ本体部24から幅方向xに延在するつまみ部25とを有する。止着テープ21は、テープ本体部24の少なくとも一部がおむつ本体2に取り付けられ、止着テープ21は、おむつ本体2から幅方向xの外方に延在するように設けられる。テープ本体部24は、例えば、サイドシート6とバックシート4の間に固定されることが好ましい。つまみ部25は、止着テープ21を折り返さずに展開した状態で、テープ本体部24から幅方向xの外方に延在する。つまみ部25には留め具23が設けられる。なお、留め具23はテープ本体部24には設けられないことが好ましい。テープ本体部24とつまみ部25は1つのシート部材から一体的に形成されることが好ましく、これにより止着テープ21の強度を確保しやすくなる。
つまみ部25は、前後方向yの長さがテープ本体部24よりも短く形成されていることが好ましい。これにより止着テープ21の先端側を手で摘まみやすくなり、止着テープ21の取り扱い性が向上する。
つまみ部25は、1つのテープ本体部24に対して1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい。後者の場合、つまみ部25は前後方向yに複数並んで配置されることが好ましい。図1および図3では、1つのテープ本体部24に対してつまみ部25が2つ設けられている。つまみ部25が複数設けられる場合、複数のつまみ部25の幅方向xの長さは互いに同じであっても異なっていてもよいが、互いに同じであることが好ましい。
図1では、止着テープ21は、おむつ本体2の幅方向xの一方側と他方側にそれぞれ1つのみ設けられているが、止着テープ21は、おむつ本体2の幅方向xの一方側と他方側にそれぞれ複数設けられてもよい。この場合、つまみ部25は1つのテープ本体部24に対して1つのみ設けられることが好ましい。
留め具23は、1つのつまみ部25に対して1つのみ設けられてもよく、複数設けられてもよい、後者の場合、留め具23は幅方向xに複数並んで配置されることが好ましい。図1および図3では、1つのつまみ部25に留め具23が1つ設けられている。
使い捨ておむつ1は、着用の際、おむつ本体2の前側部と後側部を着用者の腰回りに当て、止着テープ21をおむつ本体2の前側部に設けられた止着対応部10に止着することで、着用者の腰回りに保持することができる。この際、尿等の漏れが起こらないようにするために、使い捨ておむつ1は着用者の腰回りにしっかり保持されることが望ましい。そのため、使い捨ておむつ1の着用の際、止着テープ21を幅方向xに引っ張りながら止着テープ21を止着対応部10にしっかりと止着させるようにすることが好ましい。一方、そのように使い捨ておむつ1を着用すると、着用者の腰回りが使い捨ておむつ1によって強く締め付けられ、前屈したり後屈する動作を行いにくくなるおそれがある。
そこで、使い捨ておむつ1には、止着テープ21のテープ本体部24に、幅方向xに延びるスリット26が前後方向yに複数設けられている。このように止着テープ21にスリット26を設けることで、止着テープ21を前後方向yに折り曲げやすくなる。そのため、着用者が前屈や後屈をしたり、あるいは腰を伸ばしたりする動作を行いやすくなり、またその際に、着用者が止着テープ21によるごわつきを感じにくくなる。一方、スリット26は幅方向xに延びるように設けられているため、使い捨ておむつ1を着用する際、止着テープ21を幅方向xに強く引っ張っても止着テープ21が幅方向xに伸びにくくなる。そのため、使い捨ておむつ1を着用者の腰回りに強く締め付けることができ、尿等の漏れを起こりにくくすることができる。
スリット26は、止着テープ21のテープ基材22に形成される。具体的には、スリット26は、テープ基材22の少なくともテープ本体部24に形成され、つまみ部25にも形成されてもよい。なお、留め具23にはスリット26が形成されないことが好ましい。
各スリット26は、幅方向xに延びるように、すなわち幅方向xの長さが前後方向yの長さよりも短くなるように形成される限り、その形状は特に限定されない。各スリット26は直線状に設けられてもよく、曲線状に設けられてもよく、多角形(例えば四角形)や長円形等の形状で設けられてもよい。なお各スリット26は、幅方向xの長さが前後方向yの長さの3倍以上であることが好ましく、4倍以上であることがより好ましい。なかでも、各スリット26は、幅方向xに直線状に延びるように設けられることが好ましい。この場合、各スリット26は幅方向xに対して15°以内の角度で延びるように設けられていることが好ましく、10°以内がより好ましく、5°以内がさらに好ましい。
各スリット26の幅方向xの長さは特に限定されないが、3mm以上が好ましく、5mm以上がより好ましく、8mm以上がさらに好ましく、また50mm以下が好ましく、40mm以下がより好ましく、30mm以下がさらに好ましい。このような長さで各スリット26を形成することにより、止着テープ21の強度を確保しつつ、止着テープ21を前後方向yに折り曲げやすくすることが容易になる。各スリット26はまた、テープ本体部24の幅方向xの長さの50%以下の長さで形成されていることが好ましく、40%以下がより好ましく、30%以下がさらに好ましい。これにより、止着テープ21の保形性が確保され、止着テープ21の取り扱い性を良好にすることができる。
スリット26は、止着テープ21のテープ本体部24に、前後方向yに複数設けられている。スリット26は、前後方向yに並んで設けられることが好ましく、これにより、着用者が前屈や後屈の動作をスムーズに行いやすくなる。前後方向yに並んで設けられるスリット26は、隣接するスリット26間の前後方向yの離隔間隔が5mm以上が好ましく、8mm以上がより好ましく、10mm以上がさらに好ましく、また40mm以下が好ましく、30mm以下がより好ましく、25mm以下がさらに好ましい。
スリット26はテープ基材22の外縁から離れて形成されることが好ましい。これにより、テープ基材22がスリット26から破断することが起こりにくくなり、止着テープ21の取り扱い性を良好にすることができる。スリット26は、例えば、テープ基材22の外縁から1mm以上離れて形成されることが好ましく、3mm以上がより好ましく、5mm以上がさらに好ましい。
スリット26は、留め具23と重なって形成されないことが好ましい。これにより、留め具23をテープ基材22に安定して取り付けることができる。留め具23を接着剤でテープ基材22に取り付けるような場合は、接着剤がスリット26を通ってテープ基材22の反対側の面にしみ出すことを防ぐことができる。スリット26はまた、テープ基材22のつまみ部25に形成されないことが好ましく、これにより、つまみ部25がスリット26を起点として破断しにくくなり、つまみ部25の取り扱い性が良好になる。
スリット26は、おむつ本体2の接着を伴う領域と重なって形成されないことが好ましい。これにより、止着テープ21をおむつ本体2に安定して取り付けることができる。止着テープ21のテープ基材22が接着剤でおむつ本体2の端部に取り付けられるような場合は、接着剤がスリット26を通っておむつ本体2と重ならない部分(すなわち、おむつ本体2の外縁より外方の部分)にしみ出すことを防ぐことができる。従って、スリット26は、テープ本体部24のおむつ本体2と重ならない部分のみに形成されることが好ましい。一方、これとは逆に、スリット26はおむつ本体2と重なって形成されてもよく、また、おむつ本体2とテープ基材22とを貫通してスリット26が形成されてもよい。
テープ本体部24に形成されるスリット26は、例えば、前後方向yに対してつまみ部25と重なる位置のみに設けられてもよい。止着テープ21は、つまみ部25が設けられる前後方向yの範囲で、幅方向xの長さが長く形成される。そのため、テープ本体部24に形成されるスリット26が、前後方向yに対してつまみ部25と重なる位置のみに形成されれば、止着テープ21を取り扱う際、スリット26によって止着テープ21が大きく歪みにくくなり、止着テープ21の保形性が高まる。
スリット26は前後方向yに並んでスリット群を形成し、スリット群が幅方向xに複数列設けられていることが好ましい。このようにスリット26が設けられていれば、1つ1つのスリット26の長さを短く形成しつつ、テープ本体部24の幅方向xの広い範囲にわたってスリット26を設けることができる。そのため、止着テープ21の強度を確保しつつ、止着テープ21を前後方向yへ折り曲げやすくすることが容易になる。
前後方向yと幅方向xに複数配置されたスリット26は、千鳥状に配置されることが好ましい。例えば、スリット群を構成するスリット26は、隣接するスリット群を構成するスリット26と、前後方向yにずれて配置されていることが好ましい。このようにスリット26が設けられていれば、止着テープ21を前後方向yに対して斜めの方向に対しても折り曲げやすくなる。そのため、着用者が真っ直ぐ前方に前屈したり真っ直ぐ後方に後屈するだけでなく、斜め前方に前屈したり斜め後方に後屈する動作も行いやすくなる。
図1および図3に示した止着テープ21では、隣接するスリット群どうしが互いに幅方向xに離隔して配置されている。このようにスリット26が設けられていれば、止着テープ21の保形性が確保され、止着テープ21の取り扱い性が良好となる。また、止着テープ21の強度が確保され、止着テープ21を強く引っ張っても、止着テープ21が破断しにくくなる。
一方、図4には、図3に示した例とは異なるスリット26の形成例を示したが、図4に示すように、隣接するスリット群どうしは、幅方向xに対して一部重なって配置されていてもよい。すなわち、スリット群は、隣接するスリット群と、幅方向xに対して一部が重なって配置されていてもよい。このようにスリット26が設けられていれば、テープ本体部24を前後方向yに伸長させることが可能となる。そのため、特に後屈する動作を行う際に、止着テープ21に邪魔されずに、当該動作を行いやすくなる。
図5には、さらに別のスリット26の形成例を示した。図5に示すように、止着テープ21のつまみ部25側に設けられたスリット群を構成するスリット26の本数は、おむつ本体2側に設けられたスリット群を構成するスリット26の本数よりも少なくなるように形成されていてもよい。このようにスリット26が形成されていれば、止着テープ21はつまみ部25側が歪みにくくなり、使い捨ておむつ1を着用した際に、つまみ部25を止着対応部10に止着させた状態を安定して維持しやすくなる。また、テープ本体部24のつまみ部25側の剛性が確保されやすくなり、つまみ部25の取り扱い性が良好になる。
図6には、さらに別のスリット26の形成例を示した。図6に示すように、止着テープ21のつまみ部25側に設けられたスリット群を構成するスリット26は、おむつ本体2側に設けられたスリット群を構成するスリット26よりも、幅方向xの長さが短く形成されていてもよい。このようにスリット26が形成されていても、止着テープ21はつまみ部25側が歪みにくくなり、使い捨ておむつ1を着用した際に、つまみ部25を止着対応部10に止着させた状態を安定して維持しやすくなる。また、テープ本体部24のつまみ部25側の剛性が確保されやすくなり、つまみ部25の取り扱い性が良好になる。
なお止着テープ21は、使い捨ておむつ1の使用前、前後方向yに延びる折り目で折り返されて、折り畳まれる場合がある。そのような場合は、スリット26は当該折り目と重ならない位置に形成されることが好ましく、これにより、止着テープ21を安定して折り畳むことができる。
止着テープ21のテープ基材22は不織布から形成され、当該不織布の構成繊維が前後方向yに配向していることが好ましい。このように止着テープ21が構成されていれば、テープ基材22がスリット26を起点に破断しにくくなる。すなわち、スリット26は幅方向xに延びるように形成されているが、テープ基材22に対してスリット26の端から破断する力が作用しても、テープ基材22の不織布は構成繊維が前後方向yに配向しているため、テープ基材22はスリット26の端から幅方向xに破断しにくくなる。
不織布の構成繊維が一方向に配向された不織布としては、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンレース不織布等が好ましく挙げられる。不織布の構成繊維の配向方向は、不織布の表面を顕微鏡等で観察することにより確認できる。例えばスパンボンド不織布は、ポリマー原料を溶融し、紡糸口金から押し出して延伸し、これをコンベアベルト等の上に集積して、ウェブ状に形成することにより得られるが、この際、コンベアベルト上に集積されたウェブ(繊維)はコンベアベルトの進行方向に沿って配列されることとなる。従って、この場合、ウェブ(繊維)はコンベアベルトの進行方向(MD方向)に沿って配向することとなる。エアスルー不織布やポイントボンド不織布では、不織布を製造するに当たり、繊維塊形成の際の原料短繊維の集積方法やウェブ形成の際の開繊方法を適宜設定することにより、構成繊維の配向方向を揃えることができる。スパンレース不織布では、不織布を形成する際に、短繊維が分散した水流の流れを制御して繊維を堆積させることで、構成繊維の配向方向を揃えることができる。
テープ基材22は不織布から形成され、当該不織布には散点状のパターンでエンボスが施されていることも好ましい。すなわち、テープ基材22の不織布は、散点状のパターンで形成されたエンボス部を有することが好ましい。当該エンボス部は、前後方向yおよび幅方向xに並んで複数設けられることが好ましい。このようにテープ基材22が構成されていれば、テープ基材22の不織布がエンボス部で圧密され、当該部分での破断強度が高まる。そのため、テープ基材22がスリット26を起点に破断しても、エンボス部でさらに破断が進行することが抑えられ、テープ基材22が破断しにくくなる。また、散点状にエンボス部を設けることにより、テープ基材22の前後方向yへの曲げやすさが確保され、テープ基材22にスリット26を設けることの効果、すなわち、着用者が前屈や後屈をしたり腰を伸ばしたりする動作を行いやすくなることの効果が確保される。
テープ基材22がエンボス不織布から構成される場合、各エンボス部の大きさは、前後方向yの長さおよび幅方向xの長さがそれぞれ0.3mm以上であることが好ましく、0.5mm以上がより好ましく、また3mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましい。また、隣接するエンボス部との離隔距離は、0.3mm以上であることが好ましく、0.5mm以上がより好ましく、また20mm以下が好ましく、15mm以下がより好ましい。