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JP2022038409A - ポリウレタン発泡体 - Google Patents

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JP2022038409A JP2020142903A JP2020142903A JP2022038409A JP 2022038409 A JP2022038409 A JP 2022038409A JP 2020142903 A JP2020142903 A JP 2020142903A JP 2020142903 A JP2020142903 A JP 2020142903A JP 2022038409 A JP2022038409 A JP 2022038409A
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Abstract

【課題】断熱性能に優れ、かつ寸法変形し難いポリウレタン発泡体を提供することを課題とする。【解決手段】セルを複数有するポリウレタン発泡体であって、独立気泡率が80%以上であり、前記セルのセル膜の少なくとも一部に孔が形成された、ポリウレタン発泡体である。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリウレタン発泡体に関する。
ポリウレタン発泡体は、その優れた断熱性を利用して、マンション等の集合住宅、戸建住宅、商業ビル等の建築物の天井、屋根、壁面などの断熱や結露防止に実用されている。
ポリウレタン発泡体において、断熱性は重要な物性の一つであり、断熱性の向上について種々の試みがなされている。例えば、特許文献1では、炭酸ガスにより発泡され、環状炭酸エステル、脂肪酸エステルから選ばれた1種または複数種類でなる高沸点化合物を0.2~7.0重量%含み、気泡寸法が0.1~0.5mm、フォームの独立気泡率が90%以上であることを特徴とするポリウレタンフォーム(ポリウレタン発泡体)に関する発明が開示されている。独立気泡率が一定以上であるポリウレタン発泡体は、気泡内のガスが空気に置換されにくく、断熱性能に優れることが知られている。
特開2000-230066号公報
しかしながら、断熱性能を高めるために独立気泡率を高くすると、周囲温度変化による発泡体形状の変化を受けやすく、例えば火災時などの高温時に、ポリウレタン発泡体の寸法が変形しやすく、そのためポリウレタン発泡体が所定の位置からずれたり、あるいは位置ずれに起因して難燃性などの物性が低下するなどの不具合が生じる場合があった。また常温時であっても収縮などの寸法変化が起こりやすいといった問題がある。
この問題を解決するためには例えば発泡体の密度を高くするなどの方策があるが,取り扱い性や生産性の面で課題がある。
したがって、本発明は、断熱性能に優れ、比較的軽量であり、かつ寸法変形し難いポリウレタン発泡体を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討の結果、独立気泡率が一定以上であり、かつセルのセル膜の少なくとも一部に孔が形成されたポリウレタン発泡体により、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[8]を提供する。
[1]セルを複数有するポリウレタン発泡体であって、独立気泡率が80%以上であり、前記セルのセル膜の少なくとも一部に孔が形成された、ポリウレタン発泡体。
[2]ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物から形成されたものである、上記[1]に記載のポリウレタン発泡体。
[3]前記発泡性ウレタン樹脂組成物が、有機微粒子及び無機微粒子から選択される少なくとも1種の微粒子成分を含むセルオープナーを含有する、上記[2]に記載のポリウレタン発泡体。
[4]前記発泡剤がハイドロフルオロオレフィンを含む、上記[2]又は[3]に記載のポリウレタン発泡体。
[5]ISO-5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/mにて、5分間加熱したときの総発熱量が8MJ/m以下である、上記[1]~[4]のいずれかに記載のポリウレタン発泡体。
[6]ISO-5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/mにて、5分間加熱したときの最高発熱速度が200kW/m以下である、上記[1]~[5]のいずれかに記載のポリウレタン発泡体。
[7]下記の熱鋼球評価における鋼球の沈み込み距離が10mm以下である、上記[1]~[6]のいずれかに記載のポリウレタン発泡体。
(熱鋼球評価)
(1)ポリウレタン発泡体を各辺50mmの立方体に切り出し、試験体とする。
(2)800℃に設定した電気炉の内部に、直径10.0mm、重量4.15gの鋼球を入れて10分以上加熱する。
(3)23℃雰囲気下にて、上記(2)で加熱した鋼球を直ちに、上記(1)の試験体の上部の中心に載せて、鋼球の沈み込みが完了するまで放置する。次いで、十分に冷却された試験体の断面を裁断して、鋼球の沈み込み距離及び溶融直径距離を測定する。
[8]ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物を吹き付けることにより形成される、上記[1]~[7]のいずれかに記載のポリウレタン発泡体。
本発明によれば、断熱性に優れ、比較的軽量であり、かつ寸法変形し難いポリウレタン発泡体を提供することができる。
セル膜の一部に孔が形成されている本発明のポリウレタン発泡体の走査型電子顕微鏡写真である。 セル膜に孔が形成されていないポリウレタン発泡体の走査型電子顕微鏡写真である。
[ポリウレタン発泡体]
本発明のポリウレタン発泡体は、セルを複数有し、独立気泡率が80%以上であり、前記セルのセル膜の少なくとも一部に孔が形成された、ポリウレタン発泡体である。
(独立気泡率)
本発明のポリウレタン発泡体は、独立気泡率が80%以上である。ポリウレタン発泡体の独立気泡率が80%未満であると、熱伝導率が高くなり、断熱性が低下する。ポリウレタン発泡体の独立気泡率は、断熱性を向上させる観点から、好ましくは85%以上であり、より好ましくは90%以上である。なお、独立気泡率とは全気泡に対する独立気泡の割合を意味する。
独立気泡率は、後述する発泡性ウレタン樹脂組成物の組成を調整することにより調節でき、例えば、後述する整泡剤種類・量、微粒子固体であるセルオープナー、ポリオールの分子量や官能基数、異なるポリオールの組み合わせ、触媒の種類、量などにより調節することができる。
ポリウレタン発泡体の独立気泡率は、定容積膨張法による乾式密度測定により、真密度を測定し、以下の式(1)により連続気泡率を求めて、該連続気泡率から式(2)に基づき算出される。
連続気泡率(%)={(真密度[g/cm])-(見掛け密度[g/cm])}/(真密度[g/cm])×100 (1)
独立気泡率(%)=100-(1)式から求めた連続気泡率・・・・(2)
乾式密度測定については、株式会社島津製作所ホームページ(https://www.an.shimadzu.co.jp/powder/lecture/middle/m04.htm)を参照することができる。
(セル膜の孔)
本発明のポリウレタン発泡体は、セルを複数有し、該セルのセル膜の少なくとも一部に孔が形成されている。セル膜の少なくとも一部に孔が存在することにより、ポリウレタン発泡体の高温時および常温時の寸法安定性が向上する。セル膜に形成された孔は、走査型電子顕微鏡観察により確認される。
図1に本発明のポリウレタン発泡体について、走査型電子顕微鏡を用いて表面観察した写真を示す。該写真では、セルが複数(11a~11f)確認されている。各セルは、内部ガスと該内部ガスを覆うセル膜とを有しており、図1では、各セルのセル膜が観察されている。なお、セル膜はポリウレタンで形成されている。
セル11aのセル膜には孔12a、セル11bのセル膜には孔12b、セル11fのセル膜には孔12fがそれぞれ観察されている。例えば加熱などにより高温に曝された場合、孔が形成されていない場合は、内部ガスがセル膜によって系外から隔離され膨張変形しやすくなるが、本発明のように、セル膜の一部に孔が形成されると、セルと系外とが部分的に連通するようになり、それによりガスの逃げ道が確保され、これによりポリウレタン発泡体の高温時の寸法安定性が高くなると考えられる。また同様の理由で常温時の寸法安定性も高くなると考えられる。
なお、セル11aとセル11dとの間に黒色に観察されている領域は、試料作製時に生じた部位13であり、具体的には走査型電子顕微鏡観察するための試料作製時に部分的にセルが切削されて生じたものである。したがって、部位13は、本発明における孔とは異なる。これに対して、セル膜上に確認される孔は、試料作製前に空いていた孔と判断される。
複数のセルのセル膜のうち、すべてのセル膜に孔が形成されていなくてもよく、発泡体中セル膜の一部に孔が形成されていればよい。平均孔径は、特に限定されないが、好ましくは1~100μmであり、より好ましくは2~60μmであり、さらに好ましくは3~40μmである。平均孔径は、例えば、走査型電子顕微鏡で確認された孔のうち10個の孔径の平均値として求めるとよい。孔径は、走査型電子顕微鏡で観察される孔の輪郭線上の任意の2点間距離のうち、最大の距離である。
孔の数は、特に限定されないが1mmあたり好ましくは1~100個であり、より好ましくは2~50個である。孔の数がこれら下限値以上であると、ポリウレタン発泡体の高温時および常温時の寸法変化を抑制しやすくなり、孔の数がこれら上限値以下(あるいは合一して肥大化した状態)であると断熱性が低下し難くなる。
ポリウレタン発泡体のセル膜に孔を形成させる方法は、特に限定されないが、例えば、触媒調整による内部反応熱の増加、樹脂硬化性の遅延、微粒子成分(有機微粒子、無機微粒子)などを含有するセルオープナーの使用、長鎖ポリオール及び短鎖ポリオールの組合せ、などが挙げられる。
本発明のポリウレタン発泡体は、下記の熱鋼球評価における鋼球の沈み込み距離が10mm以下である。
(熱鋼球評価)
(1)ポリウレタン発泡体を各辺50mmの立方体に切り出し、試験体とする。
(2)炉内温度を800℃に設定した電気炉の内部に、直径10.0mm、重量4.15gの鋼球を入れて10分以上加熱する。
(3)23℃雰囲気下にて、上記(2)で加熱した鋼球を直ちに、上記(1)の試験体の上部の中心に載せて、鋼球の沈み込みが完了するまで放置する。次いで、十分に冷却された試験体の断面を裁断して、鋼球の沈み込み距離及び溶融直径距離を測定する。
なお、本熱鋼球評価において、上記(2)の電気炉としては、炉内寸法120mm×150mm×100mmの小型プログラム電気炉(MMF-1)を用い、鋼球としてはSUS304を用いる。鋼球を加熱した後、直ちに、鋼球を試験体上に載せている。したがって、上記電気炉の炉内温度(800℃)は、試験体上に鋼球を載せるときの鋼球の温度とみなすことができる。
上記熱鋼球評価において、鋼球の直径及び重量に関して、直径が10.0±0.2mm、重量は4.15±0.3g、電気炉の炉内温度は795~805℃の範囲内であれば、その他の条件を上記のとおりとすることにより、同等の熱鋼球評価となるため、このような直径、重量、電気炉の炉内温度の範囲で実施してもよい。
本発明のポリウレタン発泡体の熱鋼球評価における鋼球沈み込み距離を上記した所定の範囲とすることにより、ポリウレタン発泡体が、火災などに晒された場合に燃え広がり難くすることができる。
本発明のポリウレタン発泡体は、熱鋼球評価における鋼球の沈み込み距離が10mm以下であることが好ましい。鋼球の沈み込み距離が10mm以下であると、ポリウレタン発泡体が、火災などに晒された場合に燃え広がり難く、延焼を有効に防止することができる。延焼を有効に防止する観点から、鋼球の沈み込み距離は、好ましくは5mm以下であり、より好ましくは3mm以下、さらに好ましくは0mmである。
本発明のポリウレタン発泡体は、熱鋼球評価における溶融直径距離が20mm以下であることが好ましい。溶融直径距離が20mm以下であると、ポリウレタン発泡体が、火災などに晒された場合に燃え広がり難く、延焼を有効に防止することができる。延焼を有効に防止する観点から、溶融直径距離は、好ましくは15mm以下であり、より好ましくは13mm以下、さらに好ましくは12mm以下である。なお、溶融直径距離は0mm以上である。
鋼球沈み込み距離及び溶融直径距離は、後述する発泡性ウレタン樹脂組成物に含有されるポリオール化合物の種類、イソシアネートインデックス、水の含有量などを調整することによって、所望の値に調節することができる。
熱鋼球評価において、試験体には、鋼球の沈み込みにより、試験体の上面から内部に渡って空洞が形成される。鋼球の沈み込み距離は、試験体の上面に対して垂直方向の空洞の最大距離を意味する。また、溶融直径距離は、試験体の上面に、加熱された鋼球により形成された穴の直径である。なお、該穴の直径は、試験体の上面に形成された穴の形状が円形であれば、その円の直径を意味し、穴の形状が楕円形であれば、長径を意味することとする。また穴の形状が円形及び楕円形以外の形状であれば、その形状の任意の二点間の最大距離を、穴の直径とする。なお、鋼球が該試験体の表層に留まり、試験体が溶融せずに上面に空洞が発生しなかった場合は、炭化又は変色した部分の直径を、空洞が形成された場合と同様に測定する。
(総発熱量)
本発明のポリウレタン発泡体は、ISO-5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/mにて5分間加熱したときの総発熱量が8MJ/m以下であることが好ましい。総発熱量が8MJ/m以下であることにより、本発明のポリウレタン発泡体は、所定の難燃性を有する。所定の難燃性を有し、かつ上記したように鋼球沈み込み距離及び溶融直径距離が一定値以下であることにより、難燃性を有し、かつ燃え広がらない性質を兼ね備えたポリウレタン発泡体となり、火災時の延焼をより有効に防止することができる。
ポリウレタン発泡体の難燃性をより向上させる観点から、上記総発熱量は、7.8MJ/m以下であることが好ましく、7.5MJ/m以下であることがより好ましく、7.0MJ/m以下であることがさらに好ましい。
(最高発熱速度)
本発明のポリウレタン発泡体は、ISO-5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/mにて5分間加熱したときの最高発熱速度が200kW/m以下であることが好ましい。最高発熱速度が200kW/m以下であることにより、本発明のポリウレタン発泡体は、所定の難燃性を有する。また、最高発熱速度及び総発熱量を共に上記のとおり調整することにより、より難燃性は向上する。
所定の難燃性を有し、かつ上記したように鋼球沈み込み距離及び溶融直径距離が一定値以下であることにより、難燃性を有し、かつ燃え広がらない性質を兼ね備えたポリウレタン発泡体となり、火災時の延焼をより有効に防止することができる。
ポリウレタン発泡体の難燃性をより向上させる観点から、上記最高発熱速度は、150kW/m以下であることが好ましく、130kW/m以下であることがより好ましく、100kW/m以下であることがさらに好ましい。
上記総発熱量及び最高発熱速度は、コーンカロリーメーター試験により得られ、詳細には実施例に記載の方法で測定することができる。
なお、本発明のポリウレタン発泡体は、上記したように寸法変形し難いため、コーンカロリーメーター試験の際、試験に供したポリウレタン発泡体がコーンカロリーメーターのスパーク点火器に接触することを防止することができる。
ポリウレタン発泡体の密度は、特に限定されないが、20~200kg/mの範囲であることが好ましい。密度を200kg/m以下とすることで、ポリウレタン発泡体が軽量となり、構造物への施工性が高まる。また、20kg/m以上とすることで、所望の難燃性を発現しやすくなる。これら観点から、ポリウレタン発泡体の密度は、25~100kg/mの範囲であることがより好ましく、25~80kg/mの範囲であることがさらに好ましい。ポリウレタン発泡体の密度は、JIS K7222に準拠して測定できる。
[発泡性ウレタン樹脂組成物]
本発明のポリウレタン発泡体は、ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物から形成されることが好ましい。具体的には、上記発泡性ウレタン樹脂組成物を発泡及び硬化することで、ポリウレタン発泡体を形成することができる。
以下、これら各成分について説明する。
(ポリオール化合物)
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物に含まれるポリオール化合物としては、特に限定されないが、例えば、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリマーポリオールなどが挙げられる。
ポリウレタン発泡体の難燃性を向上させる観点から、ポリオール化合物は、ポリエステルポリオールを含むことが好ましく、中でもフタル酸系ポリエステルポリオールを含むことがより好ましい。また難燃性を向上させるという観点から、含ハロゲンポリオールや含リンポリオールなどの使用も好ましい。
ポリオール化合物は、発泡体の寸法安定性の観点から、長鎖ポリオール及び短鎖ポリオールを併用しても良い。ここで本明細書において、長鎖ポリオールとは官能基数3以下かつ水酸基価が150mgKOH/g未満のポリオールを意味する。長鎖ポリオールは、例えば長鎖ポリエーテルポリオール、長鎖ポリエステルポリオールなどが挙げられる。また、短鎖ポリオールとは、長鎖ポリオール以外のポリオール化合物を意味する。
また、これらを併用する際は、短鎖ポリオール100質量部に対する長鎖ポリオールの配合量は、好ましくは0.5~30質量部、より好ましくは1~15質量部である。
<ポリエステルポリオール>
ポリエステルポリオールは、芳香族ポリエステルポリオールおよび脂肪族ポリエステルポリオールなどが挙げられるが、得られるポリウレタン発泡体の難燃性を考慮した場合、芳香族ポリエステルポリオールを使用することが好ましい。芳香族ポリエステルポリオールは、o-フタル酸(フタル酸)、m-フタル酸(イソフタル酸)、p-フタル酸(テレフタル酸)、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸とグリコールの縮合物であることが好ましい。中でも、ポリウレタン発泡体の難燃性を高める観点、上記した鋼球沈み込み距離及び溶融直径距離の値を小さくし、燃え広がらない性能を高める観点から、ポリオール化合物は、フタル酸とグリコールとの縮合物である、フタル酸系ポリエステルポリオールを含むことが好ましく、p-フタル酸とグリコールの縮合物である、p-フタル酸系ポリエステルポリオールを含むことがより好ましい。
グリコールとしては、特に限定されるものではないが、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール等のポリエステルポリオールの構成成分として公知の低分子量脂肪族グリコールを使用することが好ましい。
上記した鋼球沈み込み距離及び溶融直径距離の値を小さくし、燃え広がらない性能を高める観点から、ポリオール化合物全量基準における、フタル酸系ポリエステルポリオールの含有量は、好ましくは60質量%以上、より好ましくは70質量%以上、さらに好ましくは75質量%以上である。
ポリエステルポリオールの水酸基価は、100~400mgKOH/gであることが好ましく、150~350mgKOH/gであることがより好ましい。水酸基価は、JIS K1557-1:2007に準拠して測定される値である。
<ポリエーテルポリオール>
ポリエーテルポリオールは、2個以上の活性水素原子を有する開始剤に、アルキレンオキサイドを開環付加重合させて得られたポリオキシアルキレンポリオールである。開始剤としては、具体的には例えば、脂肪族多価アルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキシレングリコール、シクロヘキサンジメタノールなどのグリコール類、トリメチロールプロパン、グリセリンなどのトリオール類、ペンタエリスリトールなどの4官能アルコール類、シュクロース類、ソルビトール類などの多官能類)、脂肪族アミン(例えば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ネオペンチルジアミンなどのアルキレンジアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミンなどのアルカノールアミン)、芳香族アミン(例えば、アニリン、トリレンジアミン、キシリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、マンニッヒ縮合物など)などが挙げられ、これらはそれぞれ1種単独で用いても2種以上併用してもよい。
ポリエーテルポリオールとしては、ウレタン発泡時に注入時における成型性や吹付け時における施工性を高める観点から、トリレンジアミン系ポリエーテルポリオール、マンニッヒ系ポリエーテルポリオールなどの自己反応活性が期待できるものや、難燃性を高める観点から上記のものに加えてシュクロース系ポリエーテルポリオール、ソルビトール系ポリエーテルポリオールが好ましい。
なお、上記トリレンジアミン系ポリエーテルポリオールとは、開始剤としてトリレンジアミンを用いて得られたポリエーテルポリオールのことである。シュクロース系ポリエーテルポリオール、ソルビトール系ポリエーテルポリオールも同様である。
上記マンニッヒ系ポリエーテルポリオールとは、マンニッヒ反応を利用して得られるものであって、分子内に2個以上の水酸基を有するマンニッヒ縮合物、又はそのようなマンニッヒ縮合物に、アルキレンオキサイドを付加させたポリエーテルポリオールである。より具体的には、フェノール及びそのアルキル置換誘導体の少なくともいずれか、ホルムアルデヒド及びアルカノールアミンのマンニッヒ反応により得られたマンニッヒ縮合物、又はこの化合物にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイドの少なくとも1種を開環付加重合させることによって得られるポリエーテルポリオールである。
ポリエーテルポリオールの水酸基価は、200~1000mgKOH/gであることが好ましく、300~600mgKOH/gであることがより好ましい。
<ポリマーポリオール>
ポリマーポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオールなどに対して、ポリアクリルニトリル、アクリロニトリル-スチレン共重合体等のポリマー成分を含んだものが挙げられる。なお、ポリアクリロニトリル(アクリロニトリル重合体)、アクリロニトリル-スチレン共重合体等のポリマー成分は、後述する有機微粒子に該当する。
(セルオープナー)
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物は、セルオープナーを含有することが好ましい。セルオープナーを含有することにより、発泡体のセル膜に孔が形成されやすくなり,高温時ガスの抜けが促進され膨張等の変形が抑制され、また常温時の寸法安定性も向上する。セルオープナーは、有機微粒子及び無機微粒子から選択される少なくとも1種の微粒子成分を含有する材料である。
セルオープナーとして使用する上記有機微粒子としては、例えば、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、含フッ素アクリロニトリル、α-エチルアクリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、アクリルモノマー類からなる群より選択される少なくとも1種のモノマーの重合体、シリコーン重合体などが挙げられ、無機微粒子としてはシリカ粒子などの珪素含有粒子などが挙げられる。
セルオープナーは、有機微粒子及び無機微粒子から選択される少なくとも1種の微粒子成分のみから構成されていてもよいし、有機微粒子及び無機微粒子から選択される少なくとも1種の微粒子成分と、界面活性剤などとの混合物であってもよい。また、予めポリオール化合物とセルオープナーを混合したセルオープナー含有ポリオールを使用してもよい。
セルオープナーにおける微粒子成分の含有量は特に制限されないが、例えば3~100質量%であり、好ましくは15~100質量%である。
また、上記セルオープナー含有ポリオールにおけるセルオープナーの含有量は、特に制限されないが、例えば0.01~10質量%であり、好ましくは0.05~5質量%である。
セルオープナーを用いる場合において、発泡性ウレタン樹脂組成物中のセルオープナーの含有量は、独立気泡率を一定以上維持する観点からポリオール化合物100質量部に対して、好ましくは0.01~50質量部であり、より好ましくは0.1~15質量部である。
(ポリイソシアネート化合物)
発泡性ウレタン樹脂組成物に含有されるポリイソシアネート化合物としては、イソシアネート基を2個以上有する芳香族系、脂環族系、脂肪族系などの各種ポリイソシアネート化合物を用いることができる。好ましくは、取扱の容易さ、反応の速さ、得られるポリウレタン発泡体の物理特性が優れていること、および低コストであることなどから、液状ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)を用いることが好ましい。液状MDIとしては、クルードMDI(ポリメリックMDIともいう)が挙げられる。液状MDIの具体的な市販品としては、「44V-10」,「44V-20」(住化コベストロウレタン株式会社製)、「ミリオネートMR-200」(日本ポリウレタン工業)などが挙げられる。また、ウレトンイミン含有MDI(例えば、市販品として「ミリオネートMTL」:日本ポリウレタン工業製)などでもよい。また、イソポリシアネート化合物内のイソシアネート活性基の一部を水酸基含有化合物と反応させ、予めポリオールとの親和性を高めた処置を施したものを使用してもよい。液状MDIに加えて、他のポリイソシアネート化合物を併用してもよく、併用するポリイソシアネート化合物としては、ポリウレタンの技術分野において公知のポリイソシアネート化合物は限定なく使用可能である。
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物のイソシアネートインデックスの範囲は、好ましくは150~700であり、より好ましくは200~650であり、さらに好ましくは250~600である。イソシアネートインデックスがこのような範囲であると、上記した熱鋼球評価における鋼球の沈み込み距離及び溶融直径距離を所望の範囲に調整しやすくなる。
イソシアネートインデックス(INDEX)は、以下の方法にて算出される。
INDEX=イソシアネートの当量数÷(ポリオールの当量数+水の当量数)×100
ここで、
イソシアネートの当量数=ポリイソシアネートの使用部数×NCO含有率(%)×100/NCO分子量
ポリオールの当量数=OHV×ポリオールの使用部数÷KOHの分子量、OHVはポリオールの水酸基価(mgKOH/g)、
水の当量数=水の使用部数×水のOH基の数/水の分子量
である。なお上記式において、使用部数の単位は重量(g)であり、NCO基の分子量は42、NCO含有率はポリイソシアネート化合物中のNCO基の割合を質量%で表したものであり、上記式の単位換算の都合上KOHの分子量は56100とし、水の分子量は18、水のOH基の数は2とする。
(難燃剤)
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物は、難燃剤を含有することが好ましい。難燃剤としては、固体難燃剤、液体難燃剤が挙げられる。難燃剤を含有することにより、得られるポリウレタン発泡体の難燃性が向上すると共に、ポリウレタン発泡体が熱に晒された際に形状変形しにくくなる。特に、液体難燃剤として後述するリン酸エステル系難燃剤を用いることが好ましい。
ここで、固体難燃剤とは23℃で固体である難燃剤をいい、液体難燃剤とは23℃で液体である難燃剤をいう。
(液体難燃剤)
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物には、室温で液体難燃剤を含有することが好ましい。液体難燃剤を含有することにより、上記した鋼球沈み込み距離及び溶融直径距離を所望の範囲に調整しやすくなり、かつ液体であることにより、発泡性ウレタン樹脂組成物の使用時に用いる機具などの摩耗を抑制することができる。
液体難燃剤として、例えば、モノリン酸エステル、縮合リン酸エステル等のリン酸エステル系難燃剤が挙げられる。
モノリン酸エステルとしては、特に限定されないが、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリクレジルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、トリス(β-クロロプロピル)ホスフェートなどが挙げられる。
縮合リン酸エステルとしては、特に限定されないが、例えば、レゾルシノールポリフェニルホスフェート(商品名CR-733S)、ビスフェノールAポリクレジルホスフェート(商品名CR-741)、芳香族縮合リン酸エステル(商品名CR747)などが挙げられる。
(固体難燃剤)
固体難燃剤としては、例えば、ホウ素含有難燃剤、赤燐、臭素含有難燃剤、リン酸塩含有難燃剤、アンチモン含有難燃剤、ホスフィン酸系難燃剤、及び金属水酸化物系難燃剤等が挙げられ、中でも、ホウ素含有難燃剤、臭素含有難燃剤が好ましく、ホウ素含有難燃剤がより好ましい。固体難燃剤を用いることにより、難燃性を高めることに加え、ポリウレタン発泡体が熱に晒された際の、形状変形を抑制しやすくなる。
<ホウ素含有難燃剤>
ホウ素含有難燃剤としては、具体的には、ホウ酸リチウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、ホウ酸セシウム等のホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸カルシウム、ホウ酸バリウム等のホウ酸アルカリ土類金属塩、ホウ酸ジルコニウム、ホウ酸亜鉛、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸アンモニウム等が挙げられる。中でも、ホウ酸亜鉛が好ましい。
<臭素系難燃剤>
臭素系難燃剤としては、分子構造中に臭素を含有する化合物であれば特に限定はないが、例えば、芳香族臭素化化合物等を挙げることができる。
前記芳香族臭素化化合物の具体例としては、例えば、例えば、ヘキサブロモベンゼン、ペンタブロモトルエン、ヘキサブロモビフェニル、デカブロモビフェニル、ヘキサブロモシクロデカン、デカブロモジフェニルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、ヘキサブロモジフェニルエーテル、ビス(ペンタブロモフェノキシ)エタン、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、テトラブロモビスフェノールA、等のモノマー系有機臭素化合物、臭素化ビスフェノールAを原料として製造されたポリカーボネートオリゴマー、前記ポリカーボネートオリゴマーとビスフェノールAとの共重合物等の臭素化ポリカーボネート、臭素化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンとの反応によって製造されるジエポキシ化合物、臭素化フェノール類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるモノエポキシ化合物等の臭素化エポキシ化合物、ポリ(臭素化ベンジルアクリレート)、臭素化ポリフェニレンエーテル、臭素化ビスフェノールA、塩化シアヌールおよび臭素化フェノールの縮合物、臭素化(ポリスチレン)、ポリ(臭素化スチレン)、架橋臭素化ポリスチレン等の臭素化ポリスチレン、架橋または非架橋臭素化ポリ(α-メチルスチレン)等のハロゲン化された臭素化合物ポリマーが挙げられる。
これらの中でも、エチレンビス(ペンタブロモフェニル)、エチレンビス(テトラブロモフタルイミド)、ヘキサブロモベンゼン等が好ましい。
<リン酸塩含有難燃剤>
リン酸塩含有難燃剤としては、例えば、リン酸と、周期律表IA族~IVB族の金属、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミンから選ばれる少なくとも一種の金属または化合物との塩からなるリン酸塩を挙げることができる。
リン酸は特に限定はないが、モノリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸等の各種リン酸が挙げられる。
前記周期律表IA族~IVB族の金属として、リチウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、鉄(II)、鉄(III)、アルミニウム等が挙げられる。前記脂肪族アミンとして、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。また前記芳香族アミンとして、ピリジン、トリアジン、メラミン等が挙げられる。
なお、上記のリン酸塩含有難燃剤は、シランカップリング剤処理、メラミン樹脂で被覆する等の公知の耐水性向上処理を加えてもよい。
リン酸塩含有難燃剤の具体例としては、例えば、モノリン酸塩、ピロリン酸塩、ポリリン酸塩等が挙げられる。
モノリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、リン酸アンモニウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素ニアンモニウム等のアンモニウム塩、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、亜リン酸一ナトリウム、亜リン酸二ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム等のナトリウム塩、リン酸一カリウム、リン酸二カリウム、リン酸三カリウム、亜リン酸一カリウム、亜リン酸二カリウム、次亜リン酸カリウム等のカリウム塩、リン酸一リチウム、リン酸二リチウム、リン酸三リチウム、亜リン酸一リチウム、亜リン酸二リチウム、次亜リン酸リチウム等のリチウム塩、リン酸二水素バリウム、リン酸水素バリウム、リン酸三バリウム、次亜リン酸バリウム等のバリウム塩、リン酸一水素マグネシウム、リン酸水素マグネシウム、リン酸三マグネシウム、次亜リン酸マグネシウム等のマグネシウム塩、リン酸二水素カルシウム、リン酸水素カルシウム、リン酸三カルシウム、次亜リン酸カルシウム等のカルシウム塩、 リン酸亜鉛、亜リン酸亜鉛、次亜リン酸亜鉛等の亜鉛塩等が挙げられる。
またポリリン酸塩としては特に限定されないが、例えば、ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸ピペラジン、ポリリン酸メラミン、ポリリン酸アンモニウムアミド、ポリリン酸アルミニウム等が挙げられる。
これらの中でも、前記リン酸塩含有難燃剤の自己消火性が向上するため、モノリン酸塩を使用することが好ましく、リン酸二水素アンモニウムを使用することがより好ましい。
リン酸塩含有難燃剤は一種単独で使用してもよいし、二種以上を使用することができる。
<アンチモン含有難燃剤>
また本発明に使用するアンチモン含有難燃剤としては、例えば、酸化アンチモン、アンチモン酸塩、ピロアンチモン酸塩等が挙げられる。
酸化アンチモンとしては、例えば、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等が挙げられる。アンチモン酸塩としては、例えば、アンチモン酸ナトリウム、アンチモン酸カリウム等が挙げられる。ピロアンチモン酸塩としては、例えば、ピロアンチモン酸ナトリウム、ピロアンチモン酸カリウム等が挙げられる。
アンチモン含有難燃剤は、酸化アンチモンであることが好ましい。
アンチモン含有難燃剤は、一種単独で使用してもよいし、二種以上を使用することができる。
<ホスフィン酸系難燃剤>
ホスフィン酸系難燃剤としては、例えば、ホスフィン酸、ジメチルホスフィン酸、メチルエチルホスフィン酸、メチルプロピルホスフィン酸、ジエチルホスフィン酸、ジオクチルホスフィン酸、フェニルホスフィン酸、ジエチルフェニルホスフィン酸、ジフェニルホスフィン酸、ビス(4-メトキシフェニル)ホスフィン酸等が挙げられる。
<金属水酸化物系難燃剤>
金属水酸化物系難燃剤としては、例えば、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化鉄、水酸化ニッケル、水酸化ジルコニウム、水酸化チタン、水酸化亜鉛、水酸化銅、水酸化バナジウム、水酸化スズ等が挙げられる。金属水酸化物系難燃剤は、一種単独で使用してもよいし、二種以上を使用することもできる。
上記した固体難燃剤以外の固体難燃剤としては、ホスファゼン、ホスフィン酸金属塩、シリコーン系難燃剤、有機スルホン酸塩系難燃剤などを例示することができる。
難燃剤の含有量は、ポリオール化合物100質量部に対して5~100質量部であることが好ましく、10~80質量部であることがより好ましく、20~70質量部であることがさらに好ましい。
(整泡剤)
本発明の難燃性ウレタン樹脂組成物は、整泡剤を含有してもよい。整泡剤としては、例えば、分子内に極性部分と非極性部分を有し界面活性効果を備える化合物を使用することができる。整泡剤としては、具体的には、オルガノポリシロキサン等のシリコーン整泡剤が挙げられる。また、シリコーン整泡剤としては、ポリジメチルシロキサンとポリエチレングリコールのグラフト共重合体を含むものでもよい。
(発泡剤)
発泡剤の具体例としては、例えば、水、低沸点の炭化水素、塩素化脂肪族炭化水素化合物、フッ素化合物、ハイドロクロロフルオロカーボン化合物、ハイドロフルオロカーボン、エーテル化合物、ハイドロフルオロオレフィンなどが挙げられる。さらに、発泡剤としては、これらの化合物の混合物等の有機系物理発泡剤、窒素ガス、酸素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の無機系物理発泡剤等が挙げられる。
上記低沸点の炭化水素としては、例えば、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等が挙げられる。
上記塩素化脂肪族炭化水素化合物としては、例えば、ジクロロエタン、プロピルクロリド、イソプロピルクロリド、ブチルクロリド、イソブチルクロリド、ペンチルクロリド、イソペンチルクロリド等が挙げられる。
上記フッ素化合物としては、例えば、CHF3、CH22、CH3F等が挙げられる。
上記ハイドロクロロフルオロカーボン化合物としては、例えば、トリクロルモノフルオロメタン、トリクロルトリフルオロエタン、ジクロロモノフルオロエタン(例えば、HCFC141b(1,1-ジクロロ-1-フルオロエタン)、HCFC22 (クロロジフルオロメタン)、HCFC142b(1-クロロ-1,1-ジフルオロエタン))等が挙げられる。
上記ハイドロフルオロカーボンとしては、HFC-245fa(1,1,1,3,3-ペンタフルオロプロパン)、HFC-365mfc(1,1,1,3,3-ペンタフルオロブタン)等が挙げられる。
上記エーテル化合物としては、例えば、ジイソプロピルエーテル等が挙げられる。
上記ハイドロフルオロオレフィンとしては、例えば、HFO-1233zd(E)(トランス-1-クロロ-3,3,3-トリフルオロプロペン)、HFO-1234yf(2,3,3,3-テトラフルオロ-1-プロペン)HFO-1224yd(Z)(トランス-1-クロロ-2,3,3,3,‐テトラフルオロプロペン)、HFO-1336mzz(Z)(シス―1,1,1,4,4,4、-ヘキサフルオロブタ-2-エン)、HFO-1224yd(Z)等が挙げられる。
本発明においては、環境負荷を低減する観点から、発泡剤はハイドロフルオロオレフィン(HFO)を含むことが好ましく、ハイドロフルオロオレフィン(HFO)と水を含むことがより好ましい。水としては、例えば、イオン交換水、蒸留水などを適宜用いることができる。ポリオール化合物100質量部に対する水の量は、好ましくは0.01質量部以上、より好ましくは0.05質量部以上、さらに好ましくは0.1質量部以上であり、そして好ましくは2.0質量部以下、より好ましくは1.5質量部以下である。水の含有量がこれら下限値以上であると、発泡性ウレタン樹脂組成物を発泡させやすくなり、密度を所望の範囲に調整しやすくなる。また、水の含有量がこれら上限値以下であると、ポリウレタン発泡体の熱鋼球評価における鋼球の沈み込み距離及び溶融直径距離を上記した所望の範囲に調整しやすくなる。
本発明においては、発泡剤は、上記したようにハイドロフルオロオレフィンを含有することが好ましく、ハイドロフルオロオレフィンと上記した水を共に含有することがより好ましい。ポリオール化合物100質量部に対するハイドロフルオロオレフィンの量は、10~60質量部が好ましく、15~50質量部がより好ましく、25~45質量部がさらに好ましい。
(触媒)
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物は、触媒を含むことが好ましい。触媒は、三量化触媒を含むことが好ましく、前記三量化触媒に加え、ウレタン化触媒を含むことがより好ましい。なお、発泡性ウレタン樹脂組成物に含まれる触媒は、本発明における無機フィラーに該当しないものとする。
三量化触媒は、イソシアヌレート結合を形成する三量化を促進する触媒である。ポリウレタン樹脂は、三量化が促進されることで、ポリウレタンフォームの難燃性が向上する。
三量化触媒としては、トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4-ビス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6-トリス(ジアルキルアミノアルキル)ヘキサヒドロ-S-トリアジン等の芳香族化合物、酢酸カリウム、酢酸ナトリウム、2-エチルヘキサン酸カリウム、2-エチルヘキサン酸ナトリウム、オクチル酸カリウム、ギ酸カリウム、オクチル酸ナトリウムなどのアルカリ金属塩、2-エチルアジリジン等のアジリジン類、ナフテン酸鉛、オクチル酸鉛等の鉛化合物、ナトリウムメトキシド等のアルコラート化合物、カリウムフェノキシド等のフェノラート化合物、トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、トリフェニルアンモニウム塩等の3級アンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム、テトラフェニルアンモニウム塩等の4級アンモニウム塩等を使用することができる。
三量化触媒は、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用して使用してもよい。
三量化触媒の配合量は特に限定されないが,ウレタン樹脂100質量部に対して、0.3~15質量部の範囲であることが好ましく、0.5~10質量部の範囲であることがより好ましく、1~8質量部の範囲であることがさらに好ましい。三量化触媒の量を上記範囲内とすることで、イソシアヌレート結合が適度に形成され、難燃性が向上する。また、独立気泡率を所望の範囲に調整しやすくなる。
ウレタン化触媒は、ポリオール成分とポリイソシアネートとの反応を促進させる触媒である。具体的には、アミノ化合物、錫化合物、ビスマス化合物、アセチルアセトン金属塩が挙げられる。
前記アミノ化合物としては、例えば1-メチルイミダゾール、1、2-ジメチルイミダゾール、1-イソブチル-2メチルイミダゾール、イミダゾール環中の第2級アミン官能基をシアノエチル基で置換したイミダゾール化合物などのイミダゾール系化合物、ペンタメチルジエチレントリアミン、トリエチルアミン、N-メチルモルホリンビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、N,N,N’,N”,N”-ペンタメチルジエチレントリアミン、N,N,N’-トリメチルアミノエチル-エタノールアミン、ビス(2-ジメチルアミノエチル)エーテル、N-メチル-N’,N’-ジメチルアミノエチルピペラジン、N,N-ジメチルシクロヘキシルアミン、ジアザビシクロウンデセン、トリエチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、グアニジン誘導体、テトラメチルヘキサメチレンジアミン、トリメチルアミノエチルピペラジン、トリプロピルアミン等、またはそれらの酸ブロック体が挙げられる。
また、錫化合物としては、例えば、オクチル酸第一錫、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジラウレート等が挙げられる。ビスマス化合物としては、ネオデカン酸ビスマス、オクチル酸ビスマスなどが挙げられる。
アセチルアセトン金属塩としては、例えば、アセチルアセトンアルミニウム、アセチルアセトン鉄、アセチルアセトン銅、アセチルアセトン亜鉛、アセチルアセトンベリリウム、アセチルアセトンクロム、アセチルアセトンインジウム、アセチルアセトンマンガン、アセチルアセトンモリブデン、アセチルアセトンチタン、アセチルアセトンコバルト、アセチルアセトンバナジウム、アセチルアセトンジルコニウム等が挙げられる。
ウレタン樹脂硬化触媒は、一種単独で使用してもよいし、二種以上を併用して使用してもよい。
発泡性ウレタン樹脂組成物におけるウレタン化触媒の配合量に特に限定はないが、ウレタン樹脂100質量部に対して、0.5~30質量部の範囲であることが好ましく、1~20質量部の範囲であることがより好ましく、3~15質量部の範囲であることがさらに好ましい。上記範囲内とすることで、適度な反応速度で、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物との反応を促進できる。また、独立気泡率を所望の範囲に調整しやすくなる。なお、ウレタン樹脂100質量部とは、ポリオール化合物及びポリイソシアネート化合物の合計100質量部を意味する。
上記の全触媒の合計量は、ウレタンの硬化速度(特に発泡によるセル形成と本発明の孔の発現バランス)や難燃性を向上させる観点から、ウレタン樹脂100質量部に対して、0.5~15質量部が好ましく、1~12質量部がより好ましく、2~10質量部がさらに好ましい。
発泡性ウレタン樹脂組成物は、本発明の効果を妨げない範囲で、添加剤として、例えば、フェノール系、アミン系、イオウ系等の酸化防止剤、熱安定剤、光安定剤、金属害防止剤、帯電防止剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料、染料、粘着付与樹脂等を含むことができる。
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物は、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とが反応して硬化するため、その粘度は時間と共に変化する。そこで発泡性ウレタン樹脂組成物を使用する前は、発泡性ウレタン樹脂組成物を二以上に分割して、発泡性ウレタン樹脂組成物が反応して硬化することを防止しておく。そして発泡性ウレタン樹脂組成物を使用する際に、二以上に分割しておいた発泡性ウレタン樹脂組成物を一つにまとめることが好ましい。
なお発泡性ウレタン樹脂組成物を二以上に分割するときは、二以上に分割された発泡性ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分単独では硬化が始まらず、発泡性ウレタン樹脂組成物のそれぞれの成分を混合した後に硬化反応が始まるようにそれぞれの成分を分割すればよい。通常、発泡性ウレタン樹脂組成物を、ポリオール化合物を含有するポリオール組成物と、ポリイソシアネート化合物を含有するポリイソシアネート組成物とに分割する。
上記した難燃剤、発泡剤、触媒、及び整泡剤は、ポリオール組成物に含有されていてもよいし、ポリイソシアネート組成物に含有されていてもよいし、ポリオール組成物及びポリイソシアネート組成物とは別に提供されてもよいが、ポリオール組成物に含有されることが好ましい。
本発明の発泡体は、特に限定されないが、例えば2液型の発泡性ウレタン樹脂組成物などのように2以上に分割される場合には、例えば、予め各成分を混合して調製されたポリオール組成物、及びポリイソシアネート組成物などの2以上に分割されたものを作製しておき、それらを混合して、発泡させることで得ることができる。各成分の混合及び発泡は、公知の方法により行うことができる。例えば高圧発泡機、低圧発泡機、吹き付け発泡機、ハンドミキサーなど公知の装置を用いて得ることができる。また、1液型の場合には、発泡性ウレタン樹脂組成物を構成する各成分を混合して得た発泡性ウレタン樹脂組成物を公知の方法で発泡させる方法が挙げられる。
(ポリオール組成物の粘度)
ポリオール組成物の25℃における粘度は、特に限定されないが、2000mPa・s以下であることが好ましく、1500mPa・s以下であることが好ましい。ポリオール組成物の粘度を上記上限値以下とすることで、発泡性ウレタン樹脂組成物の流動性も良好となり、混合不良などを抑制することができる。ポリオール組成物の粘度は、例えば使用するポリオール化合物の分子量や粉体成分の種類や量などにより適宜調整できる。なお、ポリオール組成物の粘度は、B型粘度計を使用し、温度25℃にて測定したものである。
(用途)
本発明の発泡性ウレタン樹脂組成物、及びポリウレタン発泡体の用途は特に限定されないが、建築物、家具、自動車、電車、船等の構造物などの空洞に充填する用途に用いたりすることができる。また、発泡性ウレタン樹脂組成物は、上記構造物に対して吹き付ける用途に用いたりすることができる。中でも、構造物に対して吹き付ける用途、すなわち、吹き付け用の発泡性ウレタン樹脂組成物として用いることが好ましい。該発泡性ウレタン樹脂組成物を吹きつけることにより、ポリウレタン発泡体が形成される。
吹き付けは、吹き付け装置(例えばGRACO社製:A-25)及びスプレーガン(例えばガスマー社製:Dガン)を利用して実施することができる。吹き付けは、別容器に入ったポリオール組成物とポリイソシアネート組成物を吹き付け装置内で温度調整し、スプレーガンの先端で両者を衝突混合させ、混合液をエア圧によりミスト化することで実施できる。吹き付け装置及びスプレーガンは公知であり、市販品を使用することができる。また原液温度設定・圧力等は一般的なウレタンフォームの吹き付け条件が適応できる。
本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
各実施例及び比較例において使用した各成分の詳細は次の通りである。
(1)ポリオール化合物
(i)ポリエステルポリオール
・p-フタル酸系ポリエステルポリオール(川崎化成社製、製品名:RFK-505、水酸基価=250mgKOH/g、短鎖ポリオール)
(ii)ポリエーテルポリオール
・マンニッヒ系ポリエーテルポリオール(第一工業製薬社製、製品名:DK3776、水酸基価=350mgKOH/g、短鎖ポリオール)
・エチレンジアミン系ポリエーテルポリオール(AGC株式会社製、製品名:エクセノール750ED、水酸基価=760mgKOH/g、短鎖ポリオール)
・長鎖ポリエーテルポリオール(三井化学製、製品名:T-3000、水酸基価=56mgKOH/g、長鎖ポリオール)
(iii)ポリマーポリオール(セルオープナー含有ポリオール)
マンニッヒ系を主成分とするポリエーテルポリオール内にアクリロニトリル重合体を0.1~2wt%の範囲で含む 水酸基価=315mgKOH/g 短鎖ポリオール
(2)セルオープナー
・有機微粒子・・アクリロニトリルの重合体
・無機微粒子・・シリカ微粒子(比表面積400m/g以下のヒュームドシリカ)
(3)液体難燃剤
・リン酸エステル系難燃剤<トリス(β-クロロプロピル)ホスフェート>、(大八化学社製、製品名:TMCPP)
(4)固体難燃剤
・赤燐(燐化学工業社製、製品名:ノーバエクセル140)
・臭素系難燃剤(マナック社製、製品名:HBB-b)
(5)整泡剤
・シリコーン系整泡剤(東レダウコーニング社製、製品名:SH-193)
(6)触媒
(i)三量化触媒
・4級アンモニウム塩(エボニックジャパン社製、製品名:TMR-7)、エチレングリコールとの混合物(4級アンモニウム塩45~55質量%、エチレングリコール45~55質量%)
(ii)ウレタン化触媒
・イミダゾール化合物、(花王社製、製品名:KL No.390)、濃度65~75質量%
・ビスマス化合物、(日東化成社製、製品名:ネオスタンU-600)、濃度55~58質量%
(7)発泡剤
・水
・HFO-1233zd<ハイドロフルオロオレフィン>(ハネウェル製、製品名:ソルスティスLBA)
(8)ポリイソシアネート化合物
・MDI(住化コベストロウレタン(株)製、製品名:44V-20)
各物性及び性状の測定方法は、以下のとおりである。
[独立気泡率]
各実施例及び比較例で作製したポリウレタン発泡体を、30mm角に裁断して、重量を測定し見掛け密度を求めた。定容積膨張法による乾式密度測定により、真密度を求め、以下の式(1)により連続気泡率を算出した。測定には、乾式自動密度計(島津製作所製「アキュピックII 1340シリーズ」)を用いた。なお、真密度は、気相置換法(ピクノメーター)により求めた。パージ圧力は0.2MPaとした。
連続気泡率(%)={(真密度[g/cm])-(見掛け密度[g/cm])}/(真密度[g/cm])×100 (1)
独立気泡率(%)=100-(1)式の結果から求めた連続気泡率・・・・(2)
独立気泡率が80%以上を〇、80%未満を×とした。
[孔の有無]
各実施例及び比較例で作製したポリウレタン発泡体を測定可能な大きさに裁断して、測定試料を作製した。
測定試料の表面を走査型電子顕微鏡(日立製「N-FE-SEM」)により観察し、発泡体のセル膜に孔が形成されているか否かを観察した。
観察倍率は50~300倍、加速電圧1.0kVの条件で測定した。
図1に、一例としてセル膜に孔が確認された実施例2の走査型電子顕微鏡の観察結果を示した。また図2に、一例としてセル膜に孔が確認されなかった比較例1の走査型電子顕微鏡の観察結果を示した。
[貯蔵安定性の評価]
各実施例及び比較例で作製したポリオール組成物を、ガラス容器に移し,23℃で24時間保管した。24時間後のポリオール組成物を目視にて観察し、やや分離が確認されたものを△、分離が確認できなかったものを○とした。
[寸法安定性の評価]
各実施例及び比較例で得られたポリウレタン発泡体を、縦10cm、横10cm、厚さ5cmに切り出し、これを室温条件で7日間保管した。この時内部にスキン層を1層含むように裁断した。
以下の式により、縦横のそれぞれの長さの保持率を求めこれらを平均して形状保持率とし寸法安定性を評価した。形状保持率100%の場合は、全く収縮していないことを意味する。なお各長さはそれぞれ最小となる部分を測定した。評価が「〇」であれば、収縮しにくい発泡体であり、寸法安定性に優れることを意味する。
保持率=100×(7日間保管後の一辺の長さ)/(保管前の一辺の長さ)。
〇・・形状保持率が90%以上
×・・形状保持率が90%未満
[熱鋼球評価]
各実施例及び比較例で作製したポリウレタン発泡体について、以下(1)~(3)の手順で、鋼球の沈み込み距離及び溶融直径距離を測定した。
(1)ポリウレタン発泡体を各辺50mmの立方体に切り出し、試験体とした。
(2)炉内温度を800℃に設定した電気炉の内部に、直径10.0mm、重量4.15gの鋼球(SUS304)を入れて15分加熱した。
(3)23℃雰囲気下にて、上記(2)で加熱した鋼球を直ちに、上記(1)の試験体の上部の中心に載せて、鋼球の沈み込みが完了するまで放置した。次いで、23℃で30分放置することにより十分に冷却された試験体の断面を裁断して、鋼球の沈み込み距離及び溶融直径距離を測定した。
得られた鋼球の沈み込み距離及び溶融直径距離から、下記のとおり、燃え広がらない性質の良し悪しを判断した。
≪熱鋼球評価基準≫
〇・・鋼球の沈み込み距離が5mm以下であり、かつ溶融直径距離が15mm以下
△・・鋼球の沈み込み距離が5mm以下であり、かつ溶融直径距離が15mm超
×・・上記〇及び△以外の場合
[最高発熱速度、総発熱量]
各実施例及び比較例で作製したポリウレタン発泡体の最高発熱速度、総発熱量は、以下のコーンカロリーメーター試験により評価した。なお吹付け装置及びスプレーガンを利用して、石膏ボード(12.5mm)に吹き付けて、ポリウレタン発泡体を作製した。石膏ボードを下地として接着したポリウレタン発泡体を縦10cm、横10cmおよび厚み3.25cm(内石膏ボード12.5mm)に切断して、コーンカロリーメーター試験用サンプルを準備した。コーンカロリーメーター試験用サンプルを、ISO-5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/mにて5分間加熱したときの最高発熱速度及び総発熱量を測定した。なお、ポリウレタン発泡体の作製方法は上記方法以外に、ハンドミキサーによる手法を用いても同様の結果が得られた。
[高温時の寸法変化(点火器への接触の有無の評価)]
上記したコーンカロリーメーター試験において、各実施例及び比較例で作製したポリウレタン発泡体が加熱により、点火器に接触の有無を評価した。接触しなかった場合(接触無し)を「〇」、接触した場合(接触有り)を「×」として評価した。接触無しの場合は、高温時の寸法安定性に優れ、接触有りの場合は、高温時の寸法安定性に劣ると判断される。
[熱伝導率]
各実施例及び比較例で使用した発泡性ウレタン樹脂組成物を、吹付け装置及びスプレーガンを利用して、構造物に吹き付けて、ポリウレタン発泡体を作製した。ポリウレタン発泡体を作製して3日後に、発泡体を200mm×200mm×25mm(内部にスキン層を含む)の大きさに切り出して、熱伝導率を測定した。ポリウレタン発泡体の厚み方向での熱伝導率を測定した。熱伝導率の測定に使用した機器は、栄弘精機(株)社製 HC-074である。
[実施例1]
表1の配合に従い、ポリオール化合物、セルオープナー、液体難燃剤、整泡剤、触媒、発泡剤を混合した発泡性ウレタン樹脂組成物を、吹付け装置及びスプレーガンを利用して、JISA9526に準拠し構造物に吹き付けて、ポリウレタン発泡体を作製した。該ポリウレタン発泡体を用いて、各種評価を行った。結果を表1に示した。
[実施例2~6、比較例1~2]
配合を表1のとおりに変更した以外は、実施例1と同様にしてポリウレタン発泡体を得た。該ポリウレタン発泡体を用いて、各種評価を行った。結果を表1に示した。
Figure 2022038409000001
本発明の要件を満足する各実施例のポリウレタン発泡体は、熱伝導率が低いため断熱性に優れることが確認され、さらに高温時および常温時の寸法安定性にも優れることが分かった。
これに対して、本発明の要件を満足しない、各比較例のポリウレタン発泡体は、寸法安定性が悪い結果となった。
11 セル
12 孔
13 試料作製時に生じた部位

Claims (8)

  1. セルを複数有するポリウレタン発泡体であって、独立気泡率が80%以上であり、前記セルのセル膜の少なくとも一部に孔が形成された、ポリウレタン発泡体。
  2. ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物から形成されたものである、請求項1に記載のポリウレタン発泡体。
  3. 前記発泡性ウレタン樹脂組成物が、有機微粒子及び無機微粒子から選択される少なくとも1種の微粒子成分を含むセルオープナーを含有する、請求項2に記載のポリウレタン発泡体。
  4. 前記発泡剤がハイドロフルオロオレフィンを含む、請求項2又は3に記載のポリウレタン発泡体。
  5. ISO-5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/mにて、5分間加熱したときの総発熱量が8MJ/m以下である、請求項1~4のいずれかに記載のポリウレタン発泡体。
  6. ISO-5660の試験方法に準拠して、放射熱強度50kW/mにて、5分間加熱したときの最高発熱速度が200kW/m以下である、請求項1~5のいずれかに記載のポリウレタン発泡体。
  7. 下記の熱鋼球評価における鋼球の沈み込み距離が10mm以下である、請求項1~6のいずれかに記載のポリウレタン発泡体。
    (熱鋼球評価)
    (1)ポリウレタン発泡体を各辺50mmの立方体に切り出し、試験体とする。
    (2)800℃に設定した電気炉の内部に、直径10.0mm、重量4.15gの鋼球を入れて10分以上加熱する。
    (3)23℃雰囲気下にて、上記(2)で加熱した鋼球を直ちに、上記(1)の試験体の上部の中心に載せて、鋼球の沈み込みが完了するまで放置する。次いで、十分に冷却された試験体の断面を裁断して、鋼球の沈み込み距離及び溶融直径距離を測定する。
  8. ポリオール化合物、ポリイソシアネート化合物、難燃剤、発泡剤、及び触媒を含む発泡性ウレタン樹脂組成物を吹き付けることにより形成される、請求項1~7のいずれかに記載のポリウレタン発泡体。

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