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JP2022038140A - 有機ケイ素化合物の製造方法 - Google Patents

有機ケイ素化合物の製造方法 Download PDF

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JP2022038140A
JP2022038140A JP2020142469A JP2020142469A JP2022038140A JP 2022038140 A JP2022038140 A JP 2022038140A JP 2020142469 A JP2020142469 A JP 2020142469A JP 2020142469 A JP2020142469 A JP 2020142469A JP 2022038140 A JP2022038140 A JP 2022038140A
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大輔 野田
Daisuke Noda
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Shin Etsu Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】有機ケイ素化合物、特に、オルガノアミド-1-エチル基またはオルガノイミド-1-エチル基含有有機ケイ素化合物を効率よく製造する方法を提供すること。
【解決手段】(a)所定のアルケニルアミド化合物またはアルケニルイミド化合物と、(b)所定のシラン化合物またはシロキサン化合物とを、(c)ヒドロシリル化反応触媒の存在下で反応させる、有機ケイ素化合物、特に、オルガノアミド-1-エチル基またはオルガノイミド-1-エチル基含有有機ケイ素化合物の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、有機ケイ素化合物の製造方法に関し、さらに詳しくは、特に、オルガノアミド-1-エチル基またはオルガノイミド-1-エチル基を含有する有機ケイ素化合物の製造方法に関する。
アミノ基を有するシラン化合物およびシロキサン化合物は、そのアミノ基の吸着性や反応性を利用し、フィラーの表面改質や樹脂改質、繊維処理剤や塗料添加剤、化粧品原料等のほか、さらなる高機能品の合成原料としても使用され、幅広く用いられている。
しかし、第1級アミノ基を有するシラン化合物およびシロキサン化合物のうち、特に、ケイ素原子とアミノ基との連結基である炭素鎖が1となる、第1級アミノメチルシラン化合物およびシロキサン化合物の報告例や合成例は少ない。
例えば、特許文献1には、第1級アミノメチル官能性ポリシロキサンおよびその製造方法が報告されている。具体的には、分子鎖末端に水酸基を有するポリシロキサンに対して、第1級アミノメチル基を有するモノアルコキシシランを反応させることで、両末端第1級アミノメチル変性ポリシロキサンを合成する方法が報告されており、得られた両末端第1級アミノメチル変性ポリシロキサンは、シロキサン変性ポリイミドの原料として用いることができることが報告されている。
特許文献2には、第1級アミノメチル基を有するシロキサン化合物を含むシロキサン混合物およびその製造方法が提案されているが、これらを実施した例は報告されておらず、特許文献2の製造方法により実際に製造ができるか否かは不明である。
特許文献3には、シロキサンの構造単位であるD単位(R2SiO2/2)やT単位(RSiO3/2)上の置換基が変性された、側鎖第1級アミノメチル変性ポリシロキサン化合物や、分岐型第1級アミノメチル変性ポリシロキサン化合物が報告されている。具体的には、原料として、第1級アミノメチル基を有するジアルコキシシランまたはトリアルコキシシランを使用し、これを分子鎖末端に水酸基を有するポリシロキサン化合物と反応させて目的の化合物を得ることができることが報告されている。
特許文献1~3で使用されている第1級アミノメチル基を有するアルコキシシランは、一般的に、非特許文献1に記載されている通り、クロロメチル基を有するアルコキシシランにアンモニアを高温・高圧下で反応させることで得られることが知られている。
しかしながら、非特許文献1には、クロロメチル基を有するアルコキシシランとアンモニアとを高温・高圧下で反応させる際に、耐圧容器を使用しなければならないことや、さらに、アンモニアのアルキル化反応においては、1置換だけでなく2置換の化合物も副生することが記載されており、効率の良い反応方法とはいえなかった。
特許文献4には、第1級アミノメチル基を有するジシロキサンの合成方法が報告されている。具体的には、クロロメチル基を有するジシロキサンと、アジ化ナトリウムとを反応させてアジド化したのちに、水素化することにより合成を行っている。
しかしながら、アジド化合物は、爆発等の危険が潜在的にあるため、大量に製造するのは困難であった。
また、非特許文献2および3には、酢酸ロジウムを用いたフェニルジメチルシラン、エナミドおよびN-ビニルウレアのヒドロシリル化反応が報告している。これらの非特許文献によれば、アミド基の窒素原子の隣接炭素原子上にケイ素原子が付加した化合物が得られることが報告されており、具体的には、1-(ジメチルフェニルシリル)アルキルアミンの合成方法が報告されている。
しかしながら、非特許文献2および3で検討されているシラン化合物は、ジメチルフェニルシランのみである。また、非特許文献2には、トリクロロシランやトリエトキシシランは反応せず、原料を回収したことが記載されており、非特許文献2の方法は、アルコキシシランや、極性の低い(ポリ)シロキサン化合物に適用できるか不明であった。さらには、非特許文献3は、毒性や爆発性のあるヒドラジンを用いており、非特許文献3に記載の方法により、第1級アミノメチル基を有するアルコキシシランや、極性の低い(ポリ)シロキサン化合物を合成できるかは不明であった。
特表2005-517749号公報 特表2007-503455号公報 米国特許出願公開第2006/0122413号明細書 特表2018-528156号公報
Journal of the American Chemical Society,1955,77,3493 Journal of Chemical Society,Chemical Communications,1994,2143 Organometallics,1998,17,926
本発明者は、すでに、第1級アミノメチル基を有するシラン化合物またはシロキサン化合物の製造方法として、例えば、イミドメチレン骨格を有するシラン化合物またはシロキサン化合物に対して、第一級アミンを用いた脱保護反応を行うことで、安全かつ簡便で効率的に目的物が得られることを見出している(特願2019-147285号)。
しかし、この方法では、原料となる化合物の製造のためにクロロメチル基を有するシロキサン化合物を新たに合成して用いる必要がある。また、製造の際に多量の塩が生成する。そのため、汎用されているハイドロジェンシロキサン化合物を用いて効率的に製造する方法の開発が望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、第1級アミノメチル基を有するシラン化合物またはシロキサン化合物の原料として有用な有機ケイ素化合物、特に、オルガノアミド-1-エチル基またはオルガノイミド-1-エチル基含有有機ケイ素化合物を効率よく製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、後述するN-アルケニルアミド化合物またはN-アルケニルイミド化合物と、ヒドロケイ素化合物またはハイドロジェンシロキサン化合物とを、ヒドロシリル化反応触媒、特に、ロジウム系触媒を用いてヒドロシリル化反応を実施することで、選択的に、後述する式(1)、(2)または(3)で表される有機ケイ素化合物、特に、オルガノアミド-1-エチル基もしくはオルガノイミド-1-エチル基を有するシラン化合物またはシロキサン化合物が得られることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は、
1. (a)下記式(7)または(8)
Figure 2022038140000001
(式(7)中、R’は、水素原子、非置換または置換の、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基および炭素数7~20のアラルキル基から選ばれる基であり、式(7)および(8)中、R”は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~6の1価炭化水素基であり、式(8)中、Xは、非置換または置換の炭素数2~20の2価炭化水素基である。式(7)および(8)中、sは、それぞれ独立して0または1である。)
で表される化合物と、
(b)下記(b-1)または(b-2)
(b-1)下記式(4)で表されるシラン化合物
Figure 2022038140000002
(式中、R2は、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基および炭素数7~20のアラルキル基から選ばれる基であり、R3は、炭素数1~6の1価炭化水素基である。aは、1~3の整数である。)
(b-2)下記式(5)または(6)で表されるシロキサン化合物
Figure 2022038140000003
(式(5)および(6)中、R5は、それぞれ独立して、水素原子、R2および-OR3基(R2およびR3は前記と同じである。)から選ばれる基であるが、式(5)および(6)のそれぞれにおいて、R5のうち1個以上が水素原子である。式(5)中、mは、0~1,000の数、nは、0~200の数であり、m+nは、0~1,200の数であり、m+nで括られた繰り返し単位の配置は、ブロックでもランダムでもよい。式(6)中、yは、1~8の正数、zは、0~7の数であって、かつy+zは、3~8の正数であり、y+zで括られた繰り返し単位の配置は、ブロックでもランダムでもよい。)
で示される1分子中に1個以上のヒドロシリル基を有する有機ケイ素化合物とを
(c)ヒドロシリル化反応触媒の存在下で反応させて、式(7)または(8)と式(4)とに対応して下記式(1)で表される化合物、式(7)または(8)と式(5)とに対応して下記式(2)で表される化合物、式(7)または(8)と式(6)とに対応して下記式(3)で表される化合物
Figure 2022038140000004
[式(1)および(2)中、R1は、下記式(7’)または(8’)
Figure 2022038140000005
(式中、R’、R”、Xおよびsは、前記と同じである。破線は、ケイ素原子との結合手を示す。)
で表される基であり、式(2)および(3)中、R4は、それぞれ独立して、R1、R2および-OR3基(R1~R3は前記と同じである。以下同じ。)から選ばれる基であり、R5’は、それぞれ独立して、水素原子、R1、R2および-OR3基から選ばれる基であり、式(1)中のR2、R3およびa、式(2)中のmおよびn、式(3)中のyおよびzは前記と同じであるが、式(2)および(3)は、それぞれ1個以上のR1を有する。]
を得る有機ケイ素化合物の製造方法、
2. (c)成分のヒドロシリル化反応触媒が、ロジウム化合物である1記載の有機ケイ素化合物の製造方法、
3. (c)成分のヒドロシリル化反応触媒が、カルボン酸ロジウム、シクロオクタジエンロジウムクロリドダイマーおよびシクロオクタジエンロジウムメトキシドダイマーから選ばれるロジウム化合物である1または2記載の有機ケイ素化合物の製造方法、
4. さらに、1~3のいずれかに記載の方法によって製造された式(1)、(2)または(3)で表される有機ケイ素化合物を用いて重合反応する工程を含む1~3のいずれかに記載の有機ケイ素化合物の製造方法、
5. 前記重合反応において、重合触媒を添加する4記載の有機ケイ素化合物の製造方法
を提供する。
本発明の製造方法によれば、第1級アミノメチル基を有するシラン化合物またはシロキサン化合物の製造に用いられる多様な原料を提供することができる。これらを元にして得られるアミノ基含有有機ケイ素化合物(特に、第1級アミノメチル基を有するシラン化合物)は、フィラーの表面改質や樹脂改質、繊維処理剤や塗料添加剤、化粧品原料等のほか、第1級アミノメチル基を有する変性ポリシロキサン化合物の合成原料としても利用できるため、有用性が高いものである。
また、本発明の製造方法によって得られるシラン化合物またはシロキサン化合物において、アミド基は炭素数によっては親水基としても作用し、特に、1個の炭素原子を介してケイ素原子と結合している場合、この隣接したケイ素原子からの電子的な影響が考えられ、改質剤や添加剤としての特性も期待できるため、有用性が高いものである。
実施例1で得られた化合物の1H-NMR測定結果を示す図である。 実施例3で得られた化合物の1H-NMR測定結果を示す図である。 実施例4で得られた化合物の1H-NMR測定結果を示す図である。 実施例4で得られた他の化合物の1H-NMR測定結果を示す図である。 実施例5で得られた化合物の1H-NMR測定結果を示す図である。 応用例1で得られた化合物の1H-NMR測定結果を示す図である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
〔有機ケイ素化合物の製造方法〕
本発明の有機ケイ素化合物の製造方法は、(a)アルケニル基を含有するアミドまたはイミド化合物と、(b)1分子中に1個以上のヒドロシリル基を有する有機ケイ素化合物とを、(c)ヒドロシリル化反応触媒の存在下で反応させるものである。
[(a)アルケニル基含有アミドまたはイミド化合物]
(a)成分は、下記式(7)で表されるアルケニル基含有アミド化合物または下記式(8)で表されるアルケニル基含有イミド化合物であり、(b)ヒドロシリル基を有する有機ケイ素化合物と、(c)ヒドロシリル化反応触媒の存在下で付加反応することで、後述する式(1)、(2)または(3)で示される有機ケイ素化合物を与える。
Figure 2022038140000006
式(7)中、R’は、水素原子、非置換または置換の、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基および炭素数7~20のアラルキル基から選ばれる基である。
アルキル基としては、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよく、好ましくは炭素数1~10であり、より好ましくは炭素数1~8であり、さらに好ましくは炭素数1~6である。その具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチル、n-ノニル、n-デシル、n-ウンデシル、n-ドデシル、n-トリデシル、n-テトラデシル、n-ペンタデシル、n-ヘキサデシル、n-ヘプタデシル、n-オクタデシル、n-ノナデシル、n-エイコサニル基等の直鎖状または分岐鎖状アルキル基;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、ノルボルニル、アダマンチル基等の環状アルキル基等が挙げられる。
アリール基としては、好ましくは炭素数6~10、より好ましくは炭素数6~8であり、その具体例としては、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、アントリル、フェナントリル、o-ビフェニリル、m-ビフェニリル、p-ビフェニリル基等が挙げられる。
アラルキル基としては、好ましくは炭素数7~12、より好ましくは炭素数7~10であり、その具体例としては、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、ナフチルメチル、ナフチルエチル、ナフチルプロピル基などが挙げられる。
これらの中でも水素原子、直鎖状のアルキル基およびアリール基が好ましく、より好ましくは炭素数1~3のアルキル基およびフェニル基であり、さらに好ましくはメチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、フェニル基であり、メチル基、フェニル基が特に好ましい。
なお、前記アルキル基、アリール基およびアラルキル基は、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部が、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
式(7)および(8)中、R”は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~6の1価炭化水素基である。1価炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
アルキル基としては、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよく、その具体例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、s-ブチル、t-ブチル、n-ペンチル、n-ヘキシル基等の直鎖状または分岐鎖状アルキル基;シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル基等の環状アルキル基等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基が挙げられる。
これらの中でも水素原子、メチル基、エチル基およびフェニル基が好ましく、水素原子がより好ましい。
式(8)中、Xは、非置換または置換の炭素数2~20の2価炭化水素基であり、例えば、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、アラルキレン基等が挙げられる。
アルキレン基としては、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよく、好ましくは炭素数2~14、より好ましくは炭素数2~10のアルキレン基である。その具体例としては、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン、ノナメチレン、デカメチレン、ウンデカメチレン、ドデカメチレン、トリデカメチレン、テトラデカメチレン、ペンタデカメチレン、ヘキサデカメチレン、へプタデカメチレン、オクタデカメチレン、ノナデカメチレン、エイコサデシレン基等の直鎖状または分岐鎖状アルキレン基;1,2-シクロへキシレン基、1,4-シクロへキシレン基等の環状アルキレン基等が挙げられる。
アルケニレン基としては、直鎖状、分岐鎖状、環状のいずれでもよく、好ましくは炭素数2~10、より好ましくは炭素数2~6のアルケニレン基であり、その具体例としては、エテニレン、プロペニレン、ブテニレン、1-メチル-1-ブテニレン基等の直鎖状または分岐鎖状アルケニレン基等が挙げられる。
アリーレン基としては、好ましくは炭素数6~12、より好ましくは炭素数6~10のアリーレン基であり、その具体例としては、o-フェニレン、m-フェニレン、p-フェニレン、1,2-ナフチレン、1,8-ナフチレン、2,3-ナフチレン、4,4’-ビフェニレン基等が挙げられる。
アラルキレン基としては、好ましくは炭素数7~16、より好ましくは炭素数7~12のアラルキレン基であり、その具体例としては、-(CH2k-Ar-(Arは、炭素数6~19のアリーレン基を表し、その具体例としては前記と同じものが挙げられる。kは1~10の整数を表す。以下同じ。)、-Ar-(CH2k-、-(CH2j-Ar-(CH2j-(jは、互いに独立して、1~10の整数を表す。)などが挙げられる。
これらの中でも、Xの炭素数2~20の2価炭化水素基としては、炭素数2~6のアルキレン基、炭素数2~5のアルケニレン基、炭素数6~8のアリーレン基が好ましく、より好ましくはエチレン基、エテニレン基、o-フェニレン基である。
なお、前記アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基およびアラルキレン基は、これらの基の炭素原子に結合した水素原子の一部または全部が、フッ素原子、塩素原子等のハロゲン原子で置換されていてもよい。
式(7)および(8)中、sは、それぞれ独立して0または1であり、好ましくは0である。
式(7)で表される化合物の具体例としては、これらに限定されるわけではないが、下記のものが挙げられる。これらは1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
Figure 2022038140000007
また、式(8)で表される化合物の具体例としては、これらに限定されるわけではないが、下記のものが挙げられる。これらは1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
Figure 2022038140000008
[(b)ヒドロシリル基を有する有機ケイ素化合物]
(b)成分は、下記(b-1)または(b-2)で示される1分子中に1個以上のヒドロシリル基を有する有機ケイ素化合物である。(a)成分との付加反応により、後述する式(1)、(2)または(3)で示される有機ケイ素化合物を与える。
(b-1)ヒドロシリル基と加水分解性基を有するシラン化合物
(b-1)成分は、下記式(4)で表される、1分子中に1個のヒドロシリル基と1個以上の加水分解性基を有するシラン化合物である。
Figure 2022038140000009
式(4)中、R2は、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基および炭素数7~20のアラルキル基から選ばれる基である。
アルキル基、アリール基およびアラルキル基の具体例としては、式(7)におけるR’について例示したものと同様の基を挙げることができる。
3は、炭素数1~6の1価炭化水素基であり、1価炭化水素基の具体例としては、式(7)および(8)におけるR”について例示したものと同様の基を挙げることができる。
aは、1~3の整数であり、好ましくは2である。
式(4)で表される化合物としては、具体的には、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、ジメトキシメチルシラン、ジエトキシメチルシラン、ジメトキシフェニルシラン、ジエトキシフェニルシラン、メトキシジメチルシラン、エトキシジメチルシラン、ジフェニルメトキシシラン、ジフェニルエトキシシラン等が挙げられる。これらは1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
(b-2)ヒドロシリル基を有するシロキサン化合物
(b-2)成分は、下記式(5)または(6)で表される、1分子中に1個以上のヒドロシリル基を有するシロキサン化合物である。
Figure 2022038140000010
前記式(5)または(6)中、R5は、それぞれ独立して、水素原子、R2および-OR3(R2およびR3は、前記式(4)で説明したものと同じである。)から選ばれる基であり、好ましくはR2である。ただし、式(5)および(6)のそれぞれの化合物において、全R5のうち1個以上、特に、2個以上が水素原子である。
式(5)中、mは、0~1,000の数であり、好ましくは0~100の数であり、nは、0~200の数であり、好ましくは0~50の数であり、m+nは、0~1,200の数である。また、m+nで括られた繰り返し単位の配置は、ブロックでもランダムでもよい。
式(6)中、yは、1~8の正数であり、好ましくは1~5の正数であり、zは、0~7の数であり、好ましくは0~4の数であって、かつy+zは、3~8の正数であり、好ましくは3~6の正数である。また、y+zで括られた繰り返し単位の配置は、ブロックでもランダムでもよい。
なお、式(5)および(6)において、シロキサン単位の繰り返し数が反映される重合度は、例えば、29Si-NMR分析等で求めることができる。
式(5)で表される化合物としては、具体的には、ペンタメチルジシロキサン、テトラメチルジシロキサン、ヘキサメチルトリシロキサン、ヘプタメチルトリシロキサン、オクタメチルテトラシロキサン、ジメチルハイドロジェンシロキシ基末端封鎖ジメチルポリシロキサン、ジメチルハイドロジェンシロキシ基末端封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルハイドロジェンシロキシ基末端封鎖(ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン)共重合体、ジメチルハイドロジェンシロキシ基末端封鎖(ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン)共重合体、ジメチルハイドロジェンシロキシ基末端封鎖(ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン・メチルフェニルシロキサン)共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、トリメチルシロキシ基末端封鎖(ジメチルシロキサン・メチルヒドロシロキサン)共重合体、トリメチルシロキシ基末端封鎖(ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン)共重合体、末端ヒドロキシ基封鎖(ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン)共重合体、片末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらは1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
式(6)で表される化合物としては、具体的には、トリメチルシクロトリシロキサン、テトラメチルシクロトリシロキサン、ペンタメチルシクロトリシロキサン、テトラメチルテトラシロキサン、ペンタメチルシクロテトラシロキサン、ヘキサメチルシクロテトラシロキサン、プロピルテトラメチルシクロテトラシロキサン、ジプロピルテトラメチルシクロテトラシロキサン、ペンタメチルシクロペンタシロキサン、ヘプタメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。これらは1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
本発明の製造方法における(a)成分と(b)成分の使用比率は、特に限定されるものではないが、(a)成分中のアルケニル基/(b)成分中のヒドロシリル基のモル比が、1/10~10/1となる量が好ましく、1/5~5/1となる量がより好ましく、1/3~3/1となる量がさらに好ましい。
[(c)ヒドロシリル化反応触媒]
(c)成分は、ヒドロシリル化反応触媒である。(a)成分と(b)成分とのヒドロシリル化反応を促進するために使用するものである。
ヒドロシリル化反応触媒としては、Karstedt’s触媒、Speier’s触媒等の白金化合物等の白金系触媒;Wilkinson錯体、シクロオクタジエンロジウムクロリドダイマー、シクロオクタジエンロジウムメトキシドダイマー、ロジウム(III)アセチルアセトナート、酢酸ロジウム(ロジウム(II)アセタート)、2-エチルヘキサン酸ロジウム(ロジウム(II)2-エチルヘキサノアート)、オクタン酸ロジウム(ロジウム(II)オクタノアート)やこれらのダイマー等のカルボン酸ロジウム、塩化ロジウム等のロジウム化合物等のロジウム系触媒;Pd、Ru、Fe、Co、Ni等の各種金属の化合物などが挙げられる。これらは1種単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ロジウム化合物が触媒活性および選択性の点で好ましく、さらに好ましくは酢酸ロジウム、2-エチルヘキサン酸ロジウム、オクタン酸ロジウム、これらのダイマー等のカルボン酸ロジウム、シクロオクタジエンロジウムクロリドダイマー、シクロオクタジエンロジウムメトキシドダイマーがより好ましい。
触媒の量としては、特に制限されるわけではないが、経済性と反応性の観点から、(a)成分および(b)成分の合計100質量部に対して、触媒中の金属量として0.00001~10質量部が好ましく、0.0001~1質量部がより好ましい。
ヒドロシリル化反応は、無溶媒で行うこともできるが、反応を阻害しない範囲で溶媒として有機溶剤を使用してもよい。有機溶媒としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素化合物、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル化合物などが挙げられる。
有機溶媒を用いる場合、触媒活性と経済性を考慮すると、多すぎることは好ましくない。具体的には、溶質となる(a)~(c)成分を含む固形分の総量100質量部に対して0.1~500質量部が好ましい。
また、前記ヒドロシリル化反応において、反応を阻害しない範囲で配位子を添加してもよい。配位子としては、例えば、ノルボルネン、ノルボルナジエン、1,5-シクロオクタジエン等の環状オレフィン、トリフェニルホスフィン等のホスフィン化合物、トリエチルアミン等のアミン化合物などが挙げられるが、臭気の原因や、他の触媒の触媒毒となるため、添加せずに反応させることが好ましい。
本発明の製造方法における(a)~(c)成分、および必要により用いられるその他の成分は、全ての成分を一括して添加してもよく、いくつかの成分ずつに分けて添加してもよい。
前記ヒドロシリル化反応の反応条件は、特に限定されるものではないが、反応温度は、室温(20±5℃)~150℃が好ましく、50~120℃がより好ましい。反応時間は0.5~48時間が好ましい。
反応後、得られた反応物をそのまま使用してもよいが、溶媒や揮発分を減圧下で留去してもよい。また、活性炭などを用いて残存触媒を吸着し、精製してもよい。
本発明の製造方法によって得られる有機ケイ素化合物は、下記式(1)、(2)または(3)で表される。
Figure 2022038140000011
式(1)および(2)中、R1は、下記式(7’)または(8’)で表される基である。
Figure 2022038140000012
(式中、R’、R”、Xおよびsは、前記と同じである。破線は、ケイ素原子との結合手を示す。)
式(2)および(3)中、R4は、それぞれ独立して、R1、R2および-OR3基(R1~R3は前記と同じである。)から選ばれる基である。
5’は、それぞれ独立して、水素原子、R1、R2および-OR3基(R1~R3は前記と同じである。)から選ばれる基である。
-OR3基の具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ基等が挙げられる。
式(1)中のa、式(2)中のmおよびn、式(3)中のyおよびzは、前記と同じである。ただし、式(2)および(3)で示される有機ケイ素化合物は、それぞれ1分子中に1個以上、特に、2個以上のR1(式(7)または(8)で表される基)を有する。
なお、式(2)および(3)において、シロキサン単位の繰り返し数が反映される重合度は、例えば、29Si-NMR分析等で求めることができる。
なお、本発明の製造方法によって得られる上記化合物は、それぞれ式(7)または(8)で表される化合物と式(4)で表される化合物から、対応する式(1)で表される化合物を得ることができ、式(7)または(8)で表される化合物と式(5)で表される化合物から、対応する式(2)で表される化合物を得ることができ、式(7)または(8)で表される化合物と式(6)で表される化合物から、対応する式(3)で表される化合物を得ることができる。
式(1)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、これらに限定されるわけではないが、以下のものを挙げることができる。
Figure 2022038140000013
式(2)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、これらに限定されるわけではないが、以下のものを挙げることができる。
Figure 2022038140000014
(式中、mおよびnは、前記と同じである。)
式(3)で表される有機ケイ素化合物の具体例としては、これらに限定されるわけではないが、以下のものを挙げることができる。
Figure 2022038140000015
Figure 2022038140000016
本発明においては、さらに、本発明の製造方法によって製造された有機ケイ素化合物の一部、例えば、式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を用いて、塩基または酸性触媒の存在下または非存在下で、重合反応を行うことにより、本発明における式(2)で表される有機ケイ素化合物を製造することができる。
この重合工程により、式(2)で表されるアミノ基含有有機ケイ素化合物のm、nで表される重合度を高めることができる。なお、前記重合反応は、公知の方法で行うことができる。
また、例えば、触媒として塩基触媒を用いて、式(2)におけるm=0、n=0の化合物を末端源とし、これを環状シロキサン(例えば、1,1,3,3,5,5-ヘキサメチルシクロトリシロキサン、1,1,3,3,5,5,7,7-オクタメチルシクロテトラシロキサン等)と反応させることで、片末端または両末端に式(7’)または(8’)で表される基を有するポリジメチルシロキサン化合物(式(2)において、m≧1、n=0の場合)を得ることができる。また、1,1,1,3,3,3-ヘキサメチルジシロキサン等の末端源となる化合物を加え、環状シロキサンおよび式(3)で表される化合物と反応させることで、側鎖に式(7’)または(8’)で表される基を有するポリシロキサン化合物(式(2)において、m≧0、n≧1の場合)を得ることができる。
塩基触媒としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物およびこれらの化合物のシラノレート塩、ヒドロキシテトラメチルアンモニウム等の第4級アンモニウム水酸化物およびこれらの化合物のシラノレート塩、ヒドロキシテトラブチルホスホニウム等の第4級ホスホニウム水酸化物およびこれらの化合物のシラノレート塩を用いることができる。
酸触媒としては、塩酸、硫酸、パラトルエンスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸等を用いることができる。
触媒を用いる場合の配合量は、得られる式(2)の化合物100質量部に対して、0.001~10質量部、好ましくは0.01~1質量部である。
〔応用反応:式(1)のシラン化合物または式(2)もしくは(3)のシロキサン化合物の脱保護〕
本発明における式(1)、(2)または(3)で表される有機ケイ素化合物は、式(7’)または(8’)におけるsが0である場合、脱保護剤を加えて脱保護反応させることにより、ケイ素原子とアミノ基との連結基の炭素数が1である有機ケイ素化合物を製造することができる。
前記脱保護反応において使用される脱保護剤としては、式(1)~(3)で表される化合物における式(7’)のアミド基または式(8’)のイミド基をアミノ基に変換できるものであれば特に制限されず、例えば、グリーンズ・プ口テクティブ・グループス・イン・オーガニック・シンセシス(Greene’s Protective Groups in Organic Synthesis)第5版、1012~1014ページ、2014年、ジョン・ワイリー・アンド・サンズ社(John Wiley&Sons,INC.)に記載のものを使用することができる。これらの中でも、第1級アミン化合物を用いることが好ましい。
第1級アミン化合物としては、反応が進行すれば特に制限はなく、その具体例としては、メチルアミン、n-ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン等のアルキルアミンや、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンヘキサアミン等が挙げられる。
脱保護剤の配合量としては、式(1)~(3)の化合物における式(7’)のアミド基または式(8’)のイミド基1モルに対して、1~100モル程度となる量であればよく、好ましくは1~50モルとなる量、さらに好ましくは1~20モルとなる量である。
このように、本発明における製造方法によれば、汎用される式(4)で表されるシラン化合物または式(5)もしくは(6)で表されるシロキサン化合物から、式(1)~(3)で表される有機ケイ素化合物を効率的かつ容易に得ることができる。
得られた式(1)~(3)で表される有機ケイ素化合物は、第1級アミンを用いた脱保護反応を行うことで、ケイ素原子とアミノ基との連結基の炭素数が1である有機ケイ素化合物を提供することができる。
こうして得られる、ケイ素原子とアミノ基との連結基の炭素数が1であるシラン化合物およびシロキサン化合物は、近接ケイ素の電子効果によるアミノ基の高い反応性や、アミノ基の吸着性を利用して、フィラーの表面改質や樹脂改質、繊維処理剤や塗料添加剤、化粧品原料などに好適に利用できるため、極めて有用性が高いものである。
以下、実施例、応用例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。また、実施例において、特に記載のない限り、反応および生成物の保管は窒素雰囲気下にて行った。
NMR測定は、AvanceIII 400(Brucker社製)を用いて行った。
GC測定は、7890B(カラム:HP-5)(Agilent社製)を用いて、80℃より10℃/minで測定した。
平均重合度は、ECX-500II(JEOL社製)を用いて29Si-NMR分析により行った。
[実施例1]両末端N-フタルイミド-1-エチル変性ジメチルポリシロキサンの製造
マグネティックスターラーチップを入れた100mLセパラブルフラスコに、オクタン酸ロジウム(II)ダイマー(東京化成工業(株)製)7.6mg、両末端ジメチルハイドロジェンシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン(平均重合度38)20.01g、トルエン5.01gを入れ、撹拌翼および冷却器を取り付け、窒素雰囲気下で120℃まで昇温し、1時間熟成させた。溶液の色は、淡緑色から淡黄色へと変化した。次に、滴下ロートにN-ビニルフタルイミド(東京化成工業(株)製)2.49gをトルエン4.92gに溶解させた溶液を準備し、上記反応容器に取り付けた。反応溶液を90℃まで冷却した後に、1.5時間かけて滴下し、滴下終了後、90℃で3.5時間熟成させた。
サンプルを一部採取し、1H-NMR測定を実施し、ヒドロシリル基のシグナルが消失していることを確認した。得られた溶液について、エバポレーター(100℃、10torr以下)にてトルエンを留去し、活性炭(2.00g)を加え、室温で2時間撹拌後、加圧ろ過を行い、14.73gの淡黄色透明オイルを得た。
得られた化合物の1H-NMR測定結果を図1に示す。3.73ppmの4重線と1.37ppmの2重線から、N-ビニルフタルイミドのビニル基のα-位に付加した下記構造の化合物であることが示唆された。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ:7.81-7.75(m,4H),7.68-7.63(m,4H),3.73(q,J=7.7 Hz,2H),1.37(d,J=7.7 Hz,6H),0.07.
Figure 2022038140000017
(p=52)
[実施例2]両末端N-フタルイミド-1-エチル変性ジメチルポリシロキサンの製造
マグネティックスターラーチップを入れた100mLセパラブルフラスコに、オクタン酸ロジウム(II)ダイマー(東京化成工業(株)製)7.8mg、両末端ジメチルハイドロジェンシリル基封鎖ジメチルポリシロキサン(平均重合度8)20.05g、トルエン5.00gを入れ、撹拌翼および冷却器を取り付け、窒素雰囲気下で120℃まで昇温し、1時間熟成させた。溶液の色は、淡緑色から淡黄色へと変化した。次に、滴下ロートにN-ビニルフタルイミド(東京化成工業(株)製)10.58gをトルエン22.43gに溶解させた溶液を準備し、上記反応容器に取り付けた。反応溶液を100℃まで冷却した後に、3時間かけて滴下し、滴下終了後、100℃で2時間熟成させた。
サンプルを一部採取し、1H-NMR測定を実施し、ヒドロシリル基のシグナルが消失していることを確認した。得られた溶液について、エバポレーター(100℃、10torr以下)にてトルエンを留去し、活性炭(2.00g)を加え、室温で2時間撹拌後、加圧ろ過を行い、20.87gの淡黄色透明オイルを得た。
得られた化合物の1H-NMR測定の結果、3.73ppmの4重線と1.37ppmの2重線から、1位に付加した下記構造の化合物であることが示唆された。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ:7.81-7.75(m,4H),7.68-7.63(m,4H),3.73(q,J=7.7 Hz,2H),1.37(d,J=7.7 Hz,6H),0.07.
Figure 2022038140000018
(p=15)
[実施例3]1,3-ビス(N-アセトアミド-1-エチル)-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサンの製造
マグネティックスターラーチップを入れ、冷却器を取り付けた100mLセパラブルフラスコに、オクタン酸ロジウム(II)ダイマー(東京化成工業(株)製)3.9mg、1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン10.00g、トルエン23.31gを入れ、窒素雰囲気下で90℃まで昇温した。そこに、N-ビニルアセトアミド(東京化成工業(株)製)13.31gをトルエン26.61gに溶解させた溶液を30分かけて滴下し、その後3時間熟成させた。サンプルを一部採取して、GC測定および1H-NMR測定を実施し、原料およびヒドロシリル基のシグナルが消失していることを確認した。得られた溶液に、活性炭(2.00g)を加え、室温で1時間撹拌後、加圧ろ過を行い、エバポレーター(80℃、10torr以下)にてトルエンを留去して、19.45gの淡黄色固体を得た(収率86%)。
得られた化合物の1H-NMR測定結果を図2に示す。3.41ppmと1.13ppmのシグナルの積分比から、N-ビニルアセトアミドのビニル基のα-位に付加した下記化合物が得られたことが示された。また、13C-NMR測定結果から、アミド共鳴により関連するピークが2本ずつ確認された。このことから、下記構造の化合物であることが示唆された。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ:6.19(br,2H),3.46-3.35(m,2H),2.00(s,6H),1.14-1.08(m,6H),0.08(s,12H).
13C-NMR(CDCl3,100MHz)δ:169.9,169.8,36.3,36.2,23.2,23.1,15.6,-1.3,-1.4,-1.9,-2.1.
Figure 2022038140000019
[実施例4]N-アセトアミド-1-エチル-ジエトキシメチルシランおよびポリ(N-アセトアミド-1-エチル)メチルシロキサンの製造
マグネティックスターラーチップを入れ、冷却器を取り付けた100mLセパラブルフラスコに、オクタン酸ロジウム(II)ダイマー(東京化成工業(株)製)7.8mg、ジエトキシメチルシラン20.00g、トルエン10.00gを入れ、窒素雰囲気下で95℃まで昇温した。そこに、N-ビニルアセトアミド(東京化成工業(株)製)13.31gをトルエン26.61gに溶解した溶液を30分かけて滴下し、その後、3時間熟成させた。サンプルを一部採取して、GC測定を実施し、原料のジエトキシメチルシランのヒドロシリル基のシグナルが消失していることを確認した。その後、蒸留精製(沸点:122℃/2~3mmHg)を行い、9.00gの透明液体を得た(収率28%、GC純度>99%)。
得られた化合物の1H-NMR測定結果を図3に示す。NMR測定結果から、下記構造の化合物であることが示唆された。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ:5.51(br,1H),3.83-3.75(m,4H),3.58-3.49(m,1H),1.97(s,3H),1.25-1.15(m,9H),0.16(s,3H).
13C-NMR(CDCl3,100MHz)δ:169.5,58.6,33.5,23.5,18.3,16.2,-6.5.
Figure 2022038140000020
次に、マグネティックスターラーチップを入れ、Dean-stark管を取り付けた100mL3つ口フラスコに、上記で得られた化合物7.69gを入れ、1.89gのイオン交換水をゆっくりと加えて、2時間熟成した。その後、トルエン30.02gを加えて100℃で2時間加熱し、同温度で減圧下1時間乾燥させ、淡黄色固体の生成物を4.38g得た。
得られた化合物の1H-NMR測定結果を図4に示す。上記化合物において、3.83-3.75ppmと1.25-1.21ppmに見られていたシグナルが消失したことから、下記繰り返し単位を有する直鎖状の化合物であることが示唆された。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ:3.70-2.86(br,1H),2.23-1.64(br,3H),1.39-0.73(br,3H),0.37-0.16(br,3H).
Figure 2022038140000021
[実施例5]3-(N-フタルイミド-1-エチル)-1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサンの製造
マグネティックスターラーチップを入れた100mLセパラブルフラスコに、オクタン酸ロジウム(II)ダイマー(東京化成工業(株)製)1.9mg、1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサン5.00gを入れ、冷却器を取り付け、窒素雰囲気下で90℃まで昇温した。次に、滴下ロートにN-ビニルフタルイミド(東京化成工業(株)製)4.63gをトルエン10.00gに溶解させた溶液を準備し、上記反応容器に取り付け、2時間かけて滴下し、滴下終了後90℃で5時間熟成させた。サンプルを一部採取して、GC測定を実施し、原料の1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサンのシグナルが消失していることを確認した。得られた溶液は、加圧ろ過を行い、エバポレーター(100℃、10torr以下)にてトルエンを留去し、8.72gの淡黄色透明オイルを得た(収率90%、純度89%)。
得られた化合物の1H-NMR測定結果を図5に示す。3.65ppmの4重線と1.34ppmの2重線から、N-ビニルフタルイミドのビニル基のα-位に付加した下記構造の化合物であることが示唆された。また、前記イミドのビニル基のβ-位に付加した化合物は<1%以下であった。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ:7.83-7.77(m,2H),7.70-7.65(m,2H),3.65(q,J=7.7 Hz,1H),1.34(d,J=7.7 Hz,3H),0.28(s,3H),0.12(s,9H),0.05(s,9H).
13C-NMR(CDCl3,100MHz)δ:168.6,133.6,132.4,122.8,36.4,14.1,1.8,1.6,-1.0.
Figure 2022038140000022
[応用例1]3-(1-アミノエチル)-1,1,1,3,5,5,5-ヘプタメチルトリシロキサンの製造
マグネティックスターラーチップを入れた100mLセパラブルフラスコに、実施例5で製造した化合物7.40g、ヘキサン20.00g、エチレンジアミン7.80gを加え、冷却器を取り付けて窒素雰囲気下で70℃まで昇温し、3時間熟成させた。その後、撹拌を停止して静止した後に、相分離した溶液の上層を回収し、エバポレーター(80℃、10torr以下)にて留去し、1.96gの淡黄色透明オイルを得た(収率39%、GC純度96%)。
得られた化合物の1H-NMR測定結果を図6に示す。2.14ppmの4重線と1.09ppmの2重線から、アミノ基が1位に付加した下記構造の化合物であることが示唆された。
1H-NMR(CDCl3,400MHz)δ:2.14(q,J=7.4 Hz,1H),1.09(d,J=7.4 Hz,3H),1.09(br,2H),0.10(s,18H),0.05(s,3H).
Figure 2022038140000023

Claims (5)

  1. (a)下記式(7)または(8)
    Figure 2022038140000024
    (式(7)中、R’は、水素原子、非置換または置換の、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基および炭素数7~20のアラルキル基から選ばれる基であり、式(7)および(8)中、R”は、それぞれ独立して、水素原子または炭素数1~6の1価炭化水素基であり、式(8)中、Xは、非置換または置換の炭素数2~20の2価炭化水素基である。式(7)および(8)中、sは、それぞれ独立して0または1である。)
    で表される化合物と、
    (b)下記(b-1)または(b-2)
    (b-1)下記式(4)で表されるシラン化合物
    Figure 2022038140000025
    (式中、R2は、炭素数1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基および炭素数7~20のアラルキル基から選ばれる基であり、R3は、炭素数1~6の1価炭化水素基である。aは、1~3の整数である。)
    (b-2)下記式(5)または(6)で表されるシロキサン化合物
    Figure 2022038140000026
    (式(5)および(6)中、R5は、それぞれ独立して、水素原子、R2および-OR3基(R2およびR3は前記と同じである。)から選ばれる基であるが、式(5)および(6)のそれぞれにおいて、R5のうち1個以上が水素原子である。式(5)中、mは、0~1,000の数、nは、0~200の数であり、m+nは、0~1,200の数であり、m+nで括られた繰り返し単位の配置は、ブロックでもランダムでもよい。式(6)中、yは、1~8の正数、zは、0~7の数であって、かつy+zは、3~8の正数であり、y+zで括られた繰り返し単位の配置は、ブロックでもランダムでもよい。)
    で示される1分子中に1個以上のヒドロシリル基を有する有機ケイ素化合物とを
    (c)ヒドロシリル化反応触媒の存在下で反応させて、式(7)または(8)と式(4)とに対応して下記式(1)で表される化合物、式(7)または(8)と式(5)とに対応して下記式(2)で表される化合物、式(7)または(8)と式(6)とに対応して下記式(3)で表される化合物
    Figure 2022038140000027
    [式(1)および(2)中、R1は、下記式(7’)または(8’)
    Figure 2022038140000028
    (式中、R’、R”、Xおよびsは、前記と同じである。破線は、ケイ素原子との結合手を示す。)
    で表される基であり、式(2)および(3)中、R4は、それぞれ独立して、R1、R2および-OR3基(R1~R3は前記と同じである。以下同じ。)から選ばれる基であり、R5’は、それぞれ独立して、水素原子、R1、R2および-OR3基から選ばれる基であり、式(1)中のR2、R3およびa、式(2)中のmおよびn、式(3)中のyおよびzは前記と同じであるが、式(2)および(3)は、それぞれ1個以上のR1を有する。]
    を得る有機ケイ素化合物の製造方法。
  2. (c)成分のヒドロシリル化反応触媒が、ロジウム化合物である請求項1記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
  3. (c)成分のヒドロシリル化反応触媒が、カルボン酸ロジウム、シクロオクタジエンロジウムクロリドダイマーおよびシクロオクタジエンロジウムメトキシドダイマーから選ばれるロジウム化合物である請求項1または2記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
  4. さらに、請求項1~3のいずれか1項記載の方法によって製造された式(1)、(2)または(3)で表される有機ケイ素化合物を用いて重合反応する工程を含む請求項1~3のいずれか1項記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
  5. 前記重合反応において、重合触媒を添加する請求項4記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
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