JP2022034529A - 硬化性樹脂組成物および積層フィルム - Google Patents
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Abstract
Description
例えば、長期間の耐候性を得ようとすると、添加量を多くする必要があり、その結果、往々にして、耐候剤がブリードしやすくなる問題があった。また、これらの耐候剤は経時での性能低下も大きく、長時間にわたり耐候性を維持することが困難な状況にあった。
上述の課題を解決するため、例えば、特許文献1には、樹脂成分とヒドロキシフェニルトリアジン化合物を含有する耐候剤組成物が開示されている。特許文献1では、耐候剤組成物からなる保護樹脂層を備える化粧シートが、ブラックパネル温度63℃で、カーボンアーク燈型サンシャインウエザオメーターを用いた120分中18分降雨の条件又はUV照射の条件で行う耐候性試験で、表面保護層の浮き、脱落などがなく耐候性を得られることが開示されている。
すなわち、本発明は、以下の[1]~[15]を提供するものである。
[1](A)(メタ)アクリレート、(B)改質剤、(C)紫外線吸収剤及び(D)溶媒を含み、(B)改質剤の分子量が(A)(メタ)アクリレートの分子量より大きい硬化性樹脂組成物。
[2]さらに(E)光開始剤を含む上記[1]に記載の硬化性樹脂組成物。
[3](A)(メタ)アクリレートがウレタン(メタ)アクリレートを含む、上記[1]又は[2]に記載の硬化性樹脂組成物。
[4](C)紫外線吸収剤が、(A)(メタ)アクリレート及び(B)改質剤の合計100質量部に対して1質量部以上20質量部以下である、上記[1]~[3]の何れか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
[5](C)紫外線吸収剤がトリアジン骨格を有する、上記[1]~[4]の何れか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
[6](B)改質剤がウレタン(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル系重合体から選択される少なくとも1種である、上記[1]~[5]の何れか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
[7]光学用である、上記[1]~[6]の何れか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
[8]基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくとも一方の面に、上記[1]~[7]の何れか1項に記載の硬化性樹脂組成物から形成される硬化樹脂層とを備える積層フィルム。
[9]前記基材フィルムがポリエステルフィルムである、上記[8]に記載の積層フィルム。
[10]前記基材フィルムが実質的に粒子を含有しない、上記[8]又は[9]に記載の積層フィルム。
[11]前記硬化樹脂層の厚みが1~10μmである、上記[8]~[10]の何れか1項に記載の積層フィルム。
[12]前記基材フィルムの厚みが12~75μmである、上記[8]~[11]の何れか1項に記載の積層フィルム。
[13]前記硬化樹脂層の厚み(t)と基材フィルムの厚み(d)との関係が、12≦d/t≦40を満足する、上記[8]~[12]の何れか1項に記載の積層フィルム。
[14]150℃、30分熱処理前後のフィルムヘーズ変化率が0.5%以下である、上記[8]~[13]の何れか1項に記載の積層フィルム。
[15]光学用である、上記[8]~[14]の何れか1項に記載の積層フィルム。
本発明の積層フィルムは、基材フィルムと、基材フィルムの少なくとも一方の面に形成される硬化樹脂層とを備える。以下、各部材についてより詳細に説明するが、まず積層フィルムを構成する各部材についてさらに詳細に説明する。
積層フィルムを構成する基材フィルムは、フィルム状を呈するものであれば、その材料を特に限定するものではない。例えば、紙製、樹脂製、金属製などであってもよい。これらの中でも、機械的強度および柔軟性の観点から、樹脂製であることが好ましい。
また、ポリエステルフィルムは、無延伸フィルム(シート)であっても延伸フィルムであってもよい。中でも、一軸方向又は二軸方向に延伸された延伸フィルムであるのが好ましい。その中でも、力学特性のバランスや平面性の観点で、二軸延伸フィルムであるのがより好ましい。したがって、二軸延伸ポリエステルフィルムがよりさらに好ましい。
代表的なホモポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)やポリブチレンテレフタレート(PBT)等を例示することができる。
共重合ポリエステルのジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、フタル酸、テレフタル酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸等の一種又は二種以上が挙げられ、グリコール成分として、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール等の一種または二種以上を挙げることができる。共重合ポリエステルは、ジカルボン酸がテレフタル酸を含み、グリコール成分がエチレングリコールを含み、かつ第3成分がこれら以外であることが好ましい。
中でも、本積層フィルムにおける基材としては、60モル%以上、好ましくは80モル%以上がエチレンテレフタレート単位であるポリエチレンテレフタレートが好ましい。
また、用いる粒子の平均粒径は、好ましくは5μm以下、より好ましくは0.1~3μmの範囲である。平均粒径を上記範囲で用いることにより、フィルムに適度な表面粗度を与え、良好な滑り性と平滑性が確保できる。
粒子を配合する場合、例えば、表層と、中間層を設けて、表層に粒子を含有させることが好ましい。この場合、より好ましくは、粒子を含有する表層、中間層、及び粒子を含有する表層をこの順に有する多層構造とするとよい。
なお、本明細書において「実質的に粒子を含有しない」とは、意図して含有しないという意味であり、具体的には、粒子の含有量(粒子質量濃度)がその部材や層(ここでは、基材フィルム)に対して、200ppm以下、より好ましくは150ppm以下のことを指す。以下で示す同様の用語も同様の意味である。
なお、基材フィルムに粒子が実質的に含有されない場合、あるいは含有量が少ない場合は、基材フィルムの透明性が高くなり外観が良好なフィルムが得られ、また、硬化樹脂層表面の平滑性が高くなりやすくなる。一方で、積層フィルムの滑り性が不十分となる場合がある。そのため、そのような場合には、硬化樹脂層中に粒子を配合するなどすることで、滑り性を向上させたりしてもよいし、後述する粒子を有する易滑層などを設けて滑り性を向上させてもよい。
本フィルムが2以上の層を有する積層構造を備える場合、ベース層Aと表面層B及び表面層Cから構成されるB/A/C及びベース層Aと表面層Bから構成されるB/A/Bの3層構造が好ましい。本フィルムが2以上の層を有する積層構造を備える場合、各層を構成する主成分樹脂は、上記の通りポリエステルが好ましい。
前記表面層Cが、係る範囲で粒子を含むことでフィルムの取扱い性を良好とできる。
硬化樹脂層は、硬化性樹脂組成物を硬化して形成されるものであり、基材フィルム上に設けられる。硬化樹脂層は、基材フィルムの片面のみに設けられてもよいが、両面に設けられてもよい。
硬化樹脂層は、例えば光学部材を保護する機能を有する。硬化性樹脂組成物は、重合することでポリマーとなる成分を含み、具体的には、光重合性化合物及び熱重合性化合物のいずれの重合性化合物を含有してもよいが、硬化性樹脂組成物は、光重合性化合物を含み、光硬化性樹脂組成物であることが好ましい。光硬化性樹脂組成物を使用することで、硬化性樹脂組成物を硬化させるために、高温で熱処理する必要がないため、熱処理による不純物の発生や、熱収縮の発生などが防止できる。また、重合性化合物としては、一分子中に1つまたは2つ以上の重合性官能基を有するモノマーが挙げられる。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」という表現を用いる場合、「アクリレート」及び「メタクリレート」の一方又は両方を意味するものとする。「(メタ)アクリロイル」という表現を用いる場合、「アクリロイル」及び「メタクリロイル」の一方又は両方を意味するものとする。「(メタ)アクリル」という表現を用いる場合、「アクリル」及び「メタクリル」の一方又は両方を意味するものとし、他の類似表現も同様である。
また、本発明で用いられる(メタ)アクリロイル基を有する化合物の(メタ)アクリロイル基濃度の表現として(メタ)アクリロイル基当量(g/eq)を示すことがある。(メタ)アクリロイル基当量とは、(メタ)アクリロイル基1個あたりの平均分子量である。例えば、数平均分子量10,000の(メタ)アクリレート系化合物の1分子あたりの(メタ)アクリロイル基が10個の場合、(メタ)アクリロイル基当量は、10,000/10=1,000g/eqとなる。
本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)(メタ)アクリレートを含むことで硬化性樹脂組成物を硬化して形成した層(硬化樹脂層)の紫外線吸収剤のブリードアウト抑制効果が良好となりやすい。また、耐擦傷性、基材フィルムに対する密着性なども高めやすくなる。
(A)(メタ)アクリレートの具体例としては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリス-2-ヒドロキシエチルイソシアヌレートトリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンヘキサ(メタ)アクリレート等のエチレン性不飽和基を3個以上含有する3官能以上の多官能(メタ)アクリレート;これらの(メタ)アクリレートの一部をアルキル基やε-カプロラクトンで置換した多官能(メタ)アクリレート化合物の変性物;イソシアヌレート構造を有する多官能(メタ)アクリレート等の窒素原子含有複素環構造を有する多官能(メタ)アクリレート;デンドリマー構造を有する多官能(メタ)アクリレート、ハイパーブランチ構造を有する多官能(メタ)アクリレート等の多分岐樹脂状構造を有する多官能(メタ)アクリレート;ジイソシアネート、トリイソシアネートなどのポリイソシアネート、又はこれらの3量体(イソシアヌレート)に、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等の水酸基を有する(メタ)アクリレートが付加したウレタン(メタ)アクリレート等が挙げられる。なお、水酸基を有する(メタ)アクリレートは、エチレン性不飽和基を2個以上有する多官能であることが好ましい。また、(A)(メタ)アクリレートはウレタン(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。
なお、質量平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)により測定し、標準ポリスチレン換算にて算出した値である。
本発明の硬化性樹脂組成物は、前記(A)(メタ)アクリレート成分と(B)改質剤とを併用することで、紫外線吸収剤のブリードアウト抑制効果を維持しながら、それでいて、カール、熱シワなどの発生を防止して、フィルム平面性を良好にできる利点を有する。また、紫外線吸収性能を高めて、耐候性も向上しやすくなる。改質剤に関しては、本発明の主旨を損なわない範囲であれば特に限定されるわけではないが、好ましくは、(メタ)アクリル系重合体およびウレタン(メタ)アクリレートから選択される少なくとも1種を使用するとよい。
ここで、(B)改質剤は、分子量が、(A)(メタ)アクリレートよりも大きい。(B)改質剤は、分子量が(A)(メタ)アクリレートよりも大きいことで、フィルム平面性を良好にできるという改質効果が得られる。
したがって、(B)成分としてウレタン(メタ)アクリレートを含有する場合、硬化性樹脂組成物は、(A)成分としてのウレタン(メタ)アクリレートと、(B)成分としての(A)成分のウレタン(メタ)アクリレートよりも質量平均分子量が大きいウレタン(メタ)アクリレートを含有するとよい。
(B)成分として使用される(メタ)アクリル系重合体の質量平均分子量は、(A)(メタ)アクリレートよりも大きく、好ましくは1000以上100000以下であり、3000以上70000以下がより好ましく、5000以上30000以下がさらに好ましく、10000以上30000以下がよりさらに好ましい。
なお、主な構成単位とするとは、(メタ)アクリル系重合体において、その構成単位が主成分であるとよく、例えば50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは85質量%以上含有されるとよい。
前記ビニル基を有する化合物としては、ジメチルアクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド等のアクリルアミド系化合物、スチレン、α-メチルスチレン、p-メトキシスチレン等のスチレン系化合物、無水マレイン酸等が挙げられる。
1/Tg=Σ(Wi/Tgi)
上記式で、Tgは(メタ)アクリル系重合体のガラス転移温度(単位はK)、Wiは(メタ)アクリル系重合体を構成する単量体i由来の単量体単位の質量分率、Tgiは単量体iの単独重合体のガラス転移温度(単位はK)を示す。Tgiの値は、POLYMERHANDBOOK Volume 1(WILEY-INTERSCIENCE)に記載の値を用いることができる。
改質剤(B)として使用されるウレタン(メタ)アクリレートは、イソシアネート系化合物、及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物を反応させてなるもの、乃至、イソシアネート系化合物、ポリオール系化合物、及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物を反応させてなるものである。ウレタン(メタ)アクリレートは単独で、もしくは2種以上併せて用いることができる。なお、改質剤(B)としてウレタン(メタ)アクリレートを使用すると、耐擦傷性が良好になる。
上記芳香族系ポリイソシアネートとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニルメタンポリイソシアネート、変性ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
上記脂肪族系ポリイソシアネートとしては、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、リジントリイソシアネート等が挙げられる。
上記脂環式系ポリイソシアネートとしては、例えば、水添化ジフェニルメタンジイソシアネート、水添化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、1,3-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン等が挙げられる。
これらの中でも、耐黄変性に優れる点で脂肪族系ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネートが好ましい。また、イソシアヌレート骨格を有するイソシアネート系化合物も好ましく、同様の観点から、脂肪族系ジイソシアネート、又は脂環式ジイソシアネートをイソシアヌレート化したイソシアヌレート骨格を有するイソシアネート系化合物も好ましく、これらの中でもイソシアヌレート骨格を有するイソシアネート系化合物がより好ましい。
イソシアネート系化合物は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、反応性および汎用性に優れ、硬化塗膜の耐擦傷性とフィルム平面性のバランスに優れる点で、エチレン性不飽和基を3個以下含有する(メタ)アクリレート系化合物が好ましく、また、中でもエチレン性不飽和基を2個以上含有する多官能(メタ)アクリレート系化合物がより好ましく、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートが特に好ましい。
ポリブタジエン系ポリオールは、その構造中に含まれるエチレン性不飽和基の全部または一部が水素化された水添化ポリブタジエンポリオールであってもよい。
ポリイソプレン系ポリオールは、その構造中に含まれるエチレン性不飽和基の全部または一部が水素化された水添化ポリイソプレンポリオールであってもよい。
このような反応により得られる、改質剤(B)として使用されるウレタン(メタ)アクリレートは、イソシアネート系化合物、及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物を反応させてなるものと、イソシアネート系化合物、ポリオール系化合物、及び水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物を反応させてなるものの混合物となってもよい。
また、以上説明したイソシアネート系化合物と水酸基含有(メタ)アクリレート系化合物との反応においては、上記のとおりイソシアネート系化合物の一部又は全部が、イソシアネート系化合物とポリオ―ル系化合物の反応生成物であってもよい。
(C)紫外線吸収剤としては、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、トリアジン系、サリチル酸エステル系などが例示される。これらの中ではトリアジン系が好ましい。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-2’-カルボキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-オクトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-ドデシルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-n-オクタデシルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-ベンジルオキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシ-5-スルホベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-5- クロロベンゾフェノン、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2,2’-ジヒドロキシ-4,4’-ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’-テトラヒドロキシベンゾフェノンなどが例示できる。
トリアジン系紫外線吸収剤としては、トリアジン骨格を有する紫外線吸収剤であればよく、具体的には、ヒドロキシフェニルトリアジン、2-[4,6-ビス(2,4-ジメチルフェニル)-1,3,5-トリアジン-2-イル]-5-(オクチルオキシ)フェノール、2-(4,6-ジフェニル-1,3,5-トリアジン-2-イル)-5-(ヘキシルオキシ)フェノールなどのヒドロキシフェニルトリアジン化合物が例示される。
サリチル酸エステル系としては、フェニルサリチレート、p-オクチルフェニルサリチレートなどが例示される。
上記紫外線吸収剤は、1種単独で使用してもよいし2種以上を併用できる。
硬化性樹脂組成物は、(D)溶媒により希釈されることで塗布液とするとよい。硬化性樹脂組成物は、液状の塗布液として基材フィルムに塗布し、乾燥し、かつ硬化させることで硬化樹脂層とするとよい。硬化性樹脂組成物を構成する各成分((A)~(C)成分など)は、溶媒に溶解させてもよいが、溶媒中に分散させてもよい。硬化性樹脂組成物は、(D)溶媒を含有し、かつ塗布液を乾燥かつ硬化させることで、シワ、カールなどが発生するおそれがあるが、本発明では、上記(A)~(C)成分の組み合わせにより、シワ、カールの発生が防止できる。
溶媒としては有機溶媒が好ましい。有機溶媒の具体例として、例えば、トルエン、 キシレン等の芳香族系溶媒;メチルエチルケトン(MEK)、アセトン、メチルイソブチルケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶媒;ジエチルエーテル、イソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)、アニソール、フェネトール等のエーテル系溶媒;酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピル、エチレングリコールジアセテート等のエステル系溶媒;ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒;メチルセロソルブ 、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系溶媒;メタノール、エタノール 、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系溶媒;ジクロロメタン 、クロロホルム等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。これらの有機溶媒は1種を単独で使用してもよく、また2種以上を併用してもよい。これらの有機溶媒のうち、エステル系溶媒、エーテル系溶媒、アルコール系溶媒及びケトン系溶媒が好ましく使用される。
硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、本発明の主旨を損なわない範囲内で適宜、種々の添加剤を配合することができる。添加剤としては、例えば、光開始剤、光安定剤、酸化防止剤、帯電防止剤、有機顔料、有機粒子、無機粒子、難燃剤、レベリング剤、分散剤、チクソトロピー性付与剤(増粘剤)、消泡剤などを併用してもよい。
硬化性樹脂組成物が光硬化性樹脂組成物の場合、硬化性を向上させるため、硬化性樹脂組成物は光開始剤を含有することが好ましい。光開始剤は、光重合開始剤であり、公知のものを使用することができる。光重合開始剤としては例えば、光ラジカル発生剤、光酸発生剤等が挙げられる。
硬化樹脂層の厚みは例えば1~10μm、好ましくは1~8μm、さらに好ましくは1~5μm、その中でも特に好ましくは1~3μmの範囲がよい。硬化樹脂層の厚みをこれら下限値以上とすると、硬化樹脂層により基材フィルムを適切に保護でき、耐候性なども良好にしやすくなる。また、硬化樹脂層の厚みをこれら上限値以下とすると、積層フィルムなどの硬化樹脂層を有する積層体構成において、カールや熱シワを防止でき、良好な平面性を確保できる。
また、硬化樹脂層の厚みをtとし、基材フィルムの厚みをdとすると、tとdの関係は、例えば10≦d/t≦45であるとよいが、tとdの関係は、12≦d/t≦40を満足することが好ましい。この関係を満足することで、耐候性及び平面性の両方を優れたものとしやすくなる。これら観点から、20≦d/t≦35がより好ましい。
ただし、硬化樹脂層は、主成分樹脂がアクリル系樹脂により構成されるアクリル系樹脂層であることが好ましい。なお、主成分樹脂とは、硬化樹脂層を構成する樹脂の中で最も質量割合の大きい樹脂の意味であり、硬化樹脂層を構成する樹脂の50質量%以上、或いは75質量%以上、或いは90質量%以上、或いは100質量%を占めればよい。
上記のとおり、硬化樹脂層は、硬化性樹脂組成物を基材フィルム表面に塗布し、乾燥して塗布層を形成し、その塗布層を硬化することで得ることができる。
硬化性樹脂組成物を塗布する方法としては、例えば、エアドクターコート、ブレードコート、ロッドコート、バーコート、ナイフコート、スクイズコート、含浸コート、リバースロールコート、トランスファロールコート、グラビアコート、キスロールコート、キャストコート、スプレーコート、カーテンコート、カレンダコート、押出コート等従来公知の塗布方法を用いることができる。
乾燥条件は、特に限定されず、室温付近で行ってもよいし、加熱により行ってもよく、例えば25~120℃程度、好ましくは50~100℃、より好ましくは60~90℃である。また、乾燥時間は、(D)溶媒が十分に揮発できる限り特に限定されず、例えば10秒~30分程度、好ましくは15秒~10分程度である。
本発明の積層フィルムにおいて、硬化性樹脂組成物を硬化させる際に用いることのできる活性エネルギー線には、紫外線、電子線、X線、赤外線及び可視光線が含まれる。これらの活性エネルギー線のうち硬化性と樹脂劣化防止の観点から好ましいのは紫外線及び電子線である。
硬化性樹脂組成物の硬化方法は、成形時間および生産性の観点、及び加熱による各部材の熱収縮及び熱劣化を防止できる観点などから、これらの中ではエネルギー線照射により硬化することが好ましい。エネルギー線の照射は、いずれの面側から行ってもよく、基材フィルム側から行ってもよいし、基材フィルムの反対側から行ってもよい。
本発明の積層フィルムを製造する際、硬化性樹脂組成物を紫外線照射により硬化させる場合には、種々の紫外線照射装置を用いることができ、その光源としてはキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、LED-UVランプ等を使用することができる。紫外線の照射量(単位はmJ/cm2)は、通常50~3,000mJ/cm2であり、硬化性樹脂組成物の硬化性、硬化物(硬化膜)の可撓性等の観点から好ましくは100~1,000mJ/cm2であり、積層フィルムの平面性の観点から、より好ましくは100~500mJ/cm2の範囲で、各硬化工程で必要とされる(メタ)アクリロイル基の反応率に応じて適宜決定される。
中でも、特に厳しい環境下で使用する場合には、紫外線吸収剤のブリードアウト抑制効果と、カール、熱シワなどの発生を防止して、フィルム平面性を良好にする観点から、硬化性樹脂組成物中に含まれる改質剤(B)として、(メタ)アクリル共重合体及びウレタン(メタ)アクリレートから選択される少なくとも1種を使用し、かつ、紫外線の照射量を多くして、当該硬化性樹脂組成物の硬化物の表面硬度を調整することが好ましい。
本発明の積層フィルムは、基材フィルムの表面に易接着層を有してもよい。易接着層は、上記した硬化樹脂層が設けられる基材フィルムの一方の面に設けられるとよく、易接着層の表面に上記した硬化樹脂層が形成されるとよい。
易接着層を設けることで、基材フィルムに硬化樹脂層を接着させやすくなる。易接着層は、バインダー樹脂及び架橋剤を含む易接着層組成物から形成される。
これらの中でも、メラミン化合物、オキサゾリン化合物、及びエポキシ化合物が好ましい。これら架橋剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
易接着層組成物における架橋剤の含有量は、固形分基準で、例えば、5~50質量%、好ましくは10~40質量%である。
また、易接着層組成物には、架橋を促進するための成分、例えば架橋触媒などが配合されていてもよい。さらに、消泡剤、塗布性改良剤、増粘剤、有機系潤滑剤、帯電防止剤、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、発泡剤、染料、顔料等を併用することも可能である。
本発明の積層フィルムは、易滑層を有してもよい。易滑層は、基材フィルムの硬化樹脂層が設けられる一方の面とは反対側の面に設けられるとよい。易滑層は、基材フィルムの表面に設けられるとよい。積層フィルムは、易滑層を有することで、滑り性が良好となる。そのため、上記の通り、積層フィルムの硬化樹脂層が設けられる側の面の平滑性を高めても、積層フィルムのロール巻き取り性及び取り扱い性が良好になる。
また、易滑層組成物におけるバインダー樹脂の含有量は、固形分基準で、例えば、20~90質量%、好ましくは30~80質量%である。易滑層組成物における架橋剤の含有量は、固形分基準で、例えば、5~50質量%、好ましくは10~40質量%である。
易滑層の厚さは、通常0.003~1μmの範囲であり、好ましくは0.005~0.6μm、さらに好ましくは0.01~0.4μmの範囲である。厚さを0.003μm以上とすることで、易滑層に含有される粒子を十分に保持でき、滑り性を付与できる。また1μm以下とすることで、外観の悪化や、ブロッキングなどを生じにくくする。
(フィルムヘーズ(熱処理後)A法)
積層フィルムは、85℃雰囲気下、120時間で処理した後のフィルムヘーズ値が1.3%以下を満足することが好ましい。フィルムヘーズ値を上記上限値以下とすることで、紫外線吸収剤が積層フィルムの外部(すなわち、系外)にブリードアウトしにくいことがわかる。フィルムヘーズ値は好ましくは1.0%以下、さらに好ましくは0.8%以下である。
積層フィルムは、150℃雰囲気下、30分間処理した後のフィルムヘーズ変化率が0.5%以下を満足することが好ましい。フィルムヘーズ変化率(ΔH)は0.1%以下がより好ましく、さらに好ましくは0.0%である。
フィルムヘーズ変化率(ΔH)を上記上限値以下とすることで、紫外線吸収剤が積層フィルムの外部(すなわち、系外)にブリードアウトしにくいことがわかる。
また、前記A法との比較より、本評価方法(高温、短時間の熱処理)の方が、紫外線吸収剤のブリードアウト性評価の点で、より厳しい評価方法であることがわかる。
本発明の積層フィルムは、上記のとおり、ヘーズ値が低い値に維持されるので、光学部品などに使用されても、光学部品の性能を低下させることはない。また、積層フィルムは、上記のとおり、耐候性に優れるので、屋外で使用されることも好ましい。
また、積層フィルムは、化粧シートなどに使用されてもよく、積層フィルムの硬化樹脂層上には、積層フィルムに意匠性を付与する意匠層などが設けられてもよい。意匠層は、樹脂層、金属層、印刷層などである。本発明では、硬化樹脂層の表面平滑性を高めることができるので、意匠層も同様に高い表面平滑性を有することが可能になる。そのため、積層フィルムの平面性が高くなることも相まって高い意匠性を有するものにすることができる。
本発明においては、「フィルム」と称する場合でも「シート」を含むものとし、「シート」と称する場合でも「フィルム」を含むものとする。
本発明において、「X~Y」(X,Yは任意の数字)と記載した場合、特に断らない限り「X以上Y以下」の意と共に、「好ましくはXより大きい」或いは「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
また、「X以上」(Xは任意の数字)と記載した場合、特に断らない限り「好ましくはXより大きい」の意を包含し、「Y以下」(Yは任意の数字)と記載した場合、特に断らない限り「好ましくはYより小さい」の意も包含するものである。
種々の物性及び特性の測定及び評価方法は、以下の通りである。
ポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(質量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
走査型電子顕微鏡(HITACHI製、「S3400N」)を用いて、粉体を観察した。
得られた画像データから粒子1個の大きさを測定し、10点の平均値を平均粒径とした。
ゲル透過クロマトグラフィー(GPC)「HLC-8120」(東ソー(株)製)を用いて測定した。カラムとしては、TSKgel G5000HXL*GMHXL-L(東ソー(株)製)を使用した。また、標準ポリスチレンとして、F288/F80/F40/F10/F4/F1/A5000/A1000/A500(東ソー(株)製)及びスチレンを使用して検量線を作成した。重合体をテトラヒドロフランに濃度が0.4%になるように溶解した溶液100μlを使用してカラムオーブン温度40℃で測定を行った。標準ポリスチレン換算にて数平均分子量(Mn)を算出した。
試料フィルムを85℃雰囲気下で120時間熱処理後後の条件下でフィルムヘーズを測定した。この値は、小さいほど、紫外線吸収剤が系外にブリードアウトにしくいことを示唆しており、耐ブリードアウト性の指標となる。なお、フィルムヘーズは熱処理前の値も併せて測定した。
試料フィルムを150℃、30分間エージング処理した前後における、フィルムヘーズ変化率をもって、紫外線吸収剤のブリードアウト状況を判定した。
◎:フィルムヘーズ変化率が0.1%未満
○:フィルムヘーズ変化率が0.1%以上0.5%以下
△:フィルムヘーズ変化率が0.5%を超える。
試料フィルム(150mm×65mm)をスガ試験機のスーパーキセノンウェザーメーターSX75を用いて、相対湿度55%RH環境下、ブラックパネル温度55℃、照度60mW/cm2で120時間照射した。その後、試料フィルムの硬化樹脂層表面に10×10のクロスカットをして、その上に18mm幅、50mm長さのテープ(ニチバン株式会社製セロテープ(登録商標)CT-18)を貼り付け、90度の剥離角度で急速剥離した後の剥離面を観察し、下記の基準で評価した。
《判定基準》
○:2回テープ剥離後、硬化樹脂層が剥離した面積が10%未満
×:2回テープ剥離後、硬化樹脂層が剥離した面積が10%以上
ロール状に巻き取った試料フィルムを巻き出した状態で、蛍光灯下、反射により、フィルムのシワ発生状況を目視判定した。
(評価基準)
○・・・シワが見えない。
△・・・手で引いて消えるかまたは僅かに残る。
×・・・手で引いても消えない。
実施例1及び6の積層フィルムの硬化樹脂層について、デジタルマイクロスコープ(ハイロックス社製KHタイプ)により、顕微鏡写真を撮影した。撮影倍率は1000倍である。
(基材フィルム)
<ポリエステル(A)>
ジメチルテレフタレート100モル%、エチレングリコール100モル%、および酢酸カルシウム一水塩0.07質量部を反応器にとり、加熱昇温すると共にメタノールを留去させエステル交換反応を行い、反応開始後、約4時間半を要して230℃に昇温し、実質的にエステル交換反応を終了した。次に燐酸0.04質量部および三酸化アンチモン0.035質量部を添加し、常法に従って重合した。すなわち、反応温度を徐々に上げて、最終的に280℃とし、一方、圧力は徐々に減じて、最終的に0.05mmHgとした。4時間後、反応を終了し、常法に従い、チップ化してポリエステル(A)を得た。得られた極限粘度は0.63であった。
<ポリエステル(B)>
上記ポリエステル(A)に平均粒径2μmのシリカ粒子を加え、シリカ粒子を0.2質量%含有するポリエステル(B)を得た。極限粘度は0.65であった。
(A1)ウレタン(メタ)アクリレート
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート(a1-1)6.6質量部と水酸基価50mgKOH/gのジペンタエリスリトールペンタエリスリトールとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(a1-2)94質量部(a1-1/a1-2=0.28/0.72(mol/mol))、重合禁止剤として2,6-ジ-tert-ブチルクレゾール0.6質量部、反応触媒としてジブチルスズジラウレート0.05質量部を仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%となった時点で反応を終了し、アクリロイル当量107g/eqのウレタンアクリレート系組成物(A1)を得た。
得られたウレタン(メタ)アクリレート系組成物(A1)の質量平均分子量は1,600、60℃での粘度は1,500mPa・sであった。
撹拌機、還流冷却管及び温度計を取り付けた反応器に、グリシジルメタクリレート98質量部、メチルメタクリレート1質量部、エチルアクリレート1質量部、メルカプトプロピルトリメトキシシラン(信越化学社製「KBM803」)1.9質量部、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)153.3質量部を仕込み、撹拌開始後に系内を窒素置換し、55℃に昇温した。ここへ、2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)(和光純薬工業社製「V-65」)1質量部を添加した後、系内を65℃まで昇温し、3時間撹拌した後、さらに、V-65を0.5質量部添加して65℃で3時間撹拌した。系内を100℃まで昇温し、30分間撹拌した後、p-メトキシフェノール(和光純薬工業社製)0.5質量部、PGMを106.4質量部を加え、再度系内を100℃まで昇温した。次に、トリ-p-トリルホスフィン(北興化学工業社製「TPTP」)1.8質量部を添加した後、アクリル酸50.6質量部、PGMを30.8質量部加え、110℃まで昇温し6時間撹拌し、側鎖に(メタ)アクリロイル基を有し、前記式(1)で表される構造を有する化合物B1(アクリロイル基当量227g/eq)の溶液を得た。反応液の組成はB1/PGM=35/65(質量比)であった。
質量平均分子量(Mw)25000、酸価9.8mgKOH/g、ガラス転移温度(Tg)106℃のMMA系共重合体、(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主たる構成単位とする重合体
温度計、撹拌機、水冷コンデンサー、窒素ガス吹き込み口を備えた4つ口フラスコに、
ヘキサメチレンジイソシアネートの三量体を主成分とするイソシアヌレート化合物(商品名:コロネートHX、東ソー(株)製、イソシアネート基含有量:21.0%)(b1-1)を29.3質量部、ペンタエリスリトールトリアクリレートとペンタエリスリトールテトラアクリレートの混合物(水酸基価120mgKOH/g;b1-2)を70.7質量部(b1-1/b1-2=0.25/0.75(mol/mol))、重合禁止剤として2,6-ジ-tert-ブチルクレゾール0.06質量部、反応触媒としてジブチルスズジラウレート0.02質量部を仕込み、60℃で反応させ、残存イソシアネート基が0.3%以下となった時点で反応を終了し、ウレタン(メタ)アクリレート系化合物(B3)(アクリロイル基当量155g/eq;質量平均分子量は10,500)70質量部と、ペンタエリスリトールテトラアクリレート30質量部(アクリロイル当量88g/eq)の混合物を得た。
チヌビン479(チバスペシャルティケミカルズ社製:トリアジン系紫外線吸収剤)
(D)溶媒
メチルエチルケトン(MEK)とプロピレングリコールモノメチルエーテル(PGM)の混合溶媒(塗布液のMEKとPGMの溶媒比率が3:7となるように配合)
(E)光開始剤
IGMレジン社製、Omnirad127
ポリエステル(A)、(B)をそれぞれ90質量%、10質量%の割合で混合した混合原料を最外層(表層)の原料とし、ポリエステル(A)のみを中間層の原料として、2台の押出機に各々を供給し、各々285℃で溶融した後、40℃に設定した冷却ロール上に、2種3層(表層/中間層/表層=1/8/1の吐出量(質量比))の層構成で共押出し冷却固化させて未延伸シートを得た。次いで、ロール周速差を利用してフィルム温度85℃で縦方向に3.4倍延伸した後、この縦延伸フィルムの片面に、下記の易接着層組成物の塗布液を塗布し、テンターに導き、横方向に110℃で4.3倍延伸し、235℃で熱処理を行った後、横方向に2%弛緩し、膜厚(乾燥後)が0.1μmの易接着層を有する厚さ50μmのポリエステルフィルム(基材フィルム)を得た。
下記化合物をX1:X2:Y1:Y2:Y3=60:10:10:10:10(固形分の質量%)で混合。
(バインダー樹脂)
(X1):下記の組成で共重合した、縮合多環構造を有するポリエステル樹脂の水分散体
モノマー組成:(酸成分)2,6-ナフタレンジカルボン酸/5-ソジウムスルホイソフタル酸//(ジオール成分)エチレングリコール/ジエチレングリコール=92/8//80/20(mol%)
(X2):下記の組成で重合した、アクリル樹脂水分散体
エチルアクリレート/n-ブチルアクリレート/メチルメタクリレート/N-メチロールアクリルアミド/アクリル酸=65/21/10/2/2(質量%)の乳化重合体(乳化剤:アニオン系界面活性剤)
(架橋剤)
(Y1):ヘキサメトキシメチロール化メラミン
(Y2):水溶性ポリグリセロールポリグリシジルエーテル
(Y3):オキサゾリン基含有アクリルポリマー(エポクロス(登録商標)、オキサゾリン基量4.5mmol/g、株式会社日本触媒製)
(硬化性樹脂組成物の配合条件)
A1/B2/C/D/E=80/20/10/452/3(質量部)
表1に示すように硬化性樹脂組成物の配合を変更した以外は、実施例1と同様にして積層フィルムを得た。評価結果を表1に示す。
実施例1~6では、光照射後でも基材フィルムに対する硬化樹脂層の密着性が良好であり、熱処理後(85℃×120時間)に紫外線吸収剤がブリードアウトしにくく、フィルム平面性が良好である積層フィルムが得られたことがわかる。特に厳しい環境下で使用する場合には、150℃、30分間熱処理後でも紫外線吸収剤がブリードアウトしにくい、実施例5、6が好適である。
一方、比較例1では、基材フィルムに対する硬化樹脂層の密着性が良好で、さらに熱処理後(85℃×120時間)に紫外線吸収剤がブリードアウトしにくい反面、硬化樹脂層の硬化収縮による影響のためか、フィルム平面性が低下し、特にシワが発生しやすいことがわかった。また、比較例2では光照射後に硬化樹脂層の密着性が低下していることがわかった。
図1と図2との比較より、硬化樹脂層の架橋度合いの違いにより、特に厳しい条件下で熱処理した後(85℃×120時間)における、紫外線吸収剤のブリードアウト状況に差があることを示唆している。
Claims (15)
- (A)(メタ)アクリレート、(B)改質剤、(C)紫外線吸収剤及び(D)溶媒を含み、(B)改質剤の分子量が(A)(メタ)アクリレートの分子量より大きい硬化性樹脂組成物。
- さらに(E)光開始剤を含む請求項1に記載の硬化性樹脂組成物。
- (A)(メタ)アクリレートがウレタン(メタ)アクリレートを含む、請求項1又は2に記載の硬化性樹脂組成物。
- (C)紫外線吸収剤が、(A)(メタ)アクリレート及び(B)改質剤の合計100質量部に対して1質量部以上20質量部以下である、請求項1~3の何れか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- (C)紫外線吸収剤がトリアジン骨格を有する、請求項1~4の何れか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- (B)改質剤がウレタン(メタ)アクリレート及び(メタ)アクリル系重合体から選択される少なくとも1種である、請求項1~5の何れか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 光学用である、請求項1~6の何れか1項に記載の硬化性樹脂組成物。
- 基材フィルムと、前記基材フィルムの少なくとも一方の面に、請求項1~7の何れか1項に記載の硬化性樹脂組成物から形成される硬化樹脂層とを備える積層フィルム。
- 前記基材フィルムがポリエステルフィルムである、請求項8に記載の積層フィルム。
- 前記基材フィルムが実質的に粒子を含有しない、請求項8又は9に記載の積層フィルム。
- 前記硬化樹脂層の厚みが1~10μmである、請求項8~10の何れか1項に記載の積層フィルム。
- 前記基材フィルムの厚みが12~75μmである、請求項8~11の何れか1項に記載の積層フィルム。
- 前記硬化樹脂層の厚み(t)と基材フィルムの厚み(d)との関係が、12≦d/t≦40を満足する、請求項8~12の何れか1項に記載の積層フィルム。
- 150℃、30分熱処理前後のフィルムヘーズ変化率(ΔH)が0.5%以下である、請求項8~13の何れか1項に記載の積層フィルム。
- 光学用である、請求項8~14の何れか1項に記載の積層フィルム。
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