JP2022018485A - レジスト下層膜の形成方法及びパターン形成方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
芳香族化合物又はその樹脂からなる群より選択されるレジスト下層膜形成用材料を含む組成物を基板上に塗布する工程と、
塗布された前記組成物を50℃~300℃で加熱する予備熱処理工程と、
前記予備熱処理工程の後、酸素濃度が5%未満の不活性ガス雰囲気下で400℃以上800℃未満の温度で加熱する熱処理工程と、
を含む、レジスト下層膜の形成方法。
【選択図】なし
Description
[1]
芳香族化合物又はその樹脂からなる群より選択されるレジスト下層膜形成用材料を含む組成物を基板上に塗布する工程と、
塗布された前記組成物を50℃以上300℃以下で加熱する予備熱処理工程と、
前記予備熱処理工程の後、酸素濃度が5%未満の不活性ガス雰囲気下で400℃以上800℃未満の温度で加熱する熱処理工程と、
を含む、レジスト下層膜の形成方法。
[2]
前記予備熱処理工程において、酸素濃度5%未満の不活性ガス雰囲気下で前記組成物を加熱する、[1]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[3]
前記芳香族化合物が、下記式(1A)で表される化合物である、及び/又は、前記樹脂が、下記式(2A)で表される構造を有する樹脂である、[1]又は[2]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[4]
前記樹脂が、式(1B)で表される芳香族ヒドロキシ化合物に由来する繰り返し単位を有する多環ポリフェノール樹脂であって、前記繰り返し単位同士が、芳香環同士の直接結合によって連結している多環ポリフェノール樹脂を含む、[1]又は[2]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[5]
前記式(1A)で表される化合物が、下記式(1)で表される化合物である、[3]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[6]
前記式(1)で表される化合物が、下記式(1-1)で表される化合物である、[5]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[7]
前記式(1-1)で表される化合物が、下記式(1-2)で表される化合物である、[6]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[8]
前記式(1-2)で表される化合物が、下記式(1-3)で表される化合物である、[7]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[9]
前記式(1-3)で表される化合物が、下記式(1-4)で表される化合物である、[8]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[10]
前記式(1-4)で表される化合物が、下記式(1-5)で表される化合物である、[9]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[11]
前記式(1A)で表される化合物が、下記式(3)で表される化合物である、[3]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[12]
前記式(3)で表される化合物が、下記式(3-1)で表される化合物である、[11]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[13]
前記式(3-1)で表される化合物が、下記式(3-2)で表される化合物である、[12]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[14]
前記式(2A)で表される構造を有する樹脂が、下記式(2)で表される構造を有する樹脂である、[3]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[15]
前記式(2)で表される構造を有する樹脂が、下記式(2-1)で表される構造を有する樹脂である、[14]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[16]
前記式(2)又は(2-1)で表される構造を有する樹脂において、R3が単結合であり、当該R3により芳香環同士が直接結合で連結されている、[14]又は[15]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[17]
前記式(2A)で表される構造を有する樹脂が、下記式(4)で表される構造を有する樹脂である、[3]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[18]
前記式(4)で示される構造を有する樹脂において、R3が単結合であり、当該R3により芳香環同士が直接結合で連結されている、[17]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[19]
前記RA又はR1が、RA-RBで表される基であり、ここで、当該RAはメチン基であり、当該RBは置換基を有していてもよい炭素数が6~30のアリール基である、[3],[5]~[18]のいずれかに記載のレジスト下層膜の形成方法。
[20]
前記式(1B)中のAが、縮合環である、[4]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[21]
前記樹脂が、架橋反応性のある化合物に由来する変性部分をさらに有する、[1]~[20]のいずれかに記載のレジスト下層膜の形成方法。
[22]
前記架橋反応性のある化合物が、アルデヒド類又はケトン類である、[21]に記載のレジスト下層膜の形成方法。
[23]
前記樹脂の重量平均分子量が1000~100000である、[1]~[22]のいずれかに記載のレジスト下層膜の形成方法。
[24]
[1]~[23]のいずれかに記載のレジスト下層膜の形成方法により、前記基板上に前記レジスト下層膜を形成する工程と、
珪素原子を含有する中間層形成用組成物を前記レジスト下層膜上に塗布し、ベークすることにより珪素含有中間層を形成する工程と、
前記珪素含有中間層上にレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜に対し少なくとも露光及び現像してレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンをマスクとして、フルオロカーボンを含むガスを用いて前記珪素含有中間層をドライエッチングする工程と、
を含む、パターン形成方法。
本実施形態に係るレジスト下層膜の形成方法は、芳香族化合物又はその樹脂からなる群より選択されるレジスト下層膜形成用材料を含む組成物を基板上に塗布する工程と、塗布された前記組成物を50℃以上300℃以下で加熱する予備熱処理工程と、前記予備熱処理工程の後、酸素濃度が5%未満の不活性ガス雰囲気下で400℃以上800℃未満の温度で加熱する熱処理工程と、を含む。このように構成されているため、本実施形態に係るレジスト下層膜の形成方法によれば、耐エッチング性などの性能において優れた性能を有するレジスト下層膜等を提供することができる。なお、レジスト下層膜のエッチング耐性が不足すると、例えば、酸化膜、窒化膜などの基板をエッチングする際、レジスト下層膜のマスク耐性不足による転写寸法変動が起こる。すなわち、上述のエッチング耐性に優れるレジスト下層膜を形成することができれば、形状の良好なパターンを形成することができる。したがって、本実施形態に係るレジスト下層膜の形成方法によれば、パターンのさらなる微細化が進む半導体デバイスの多層レジストプロセスを用いたパターン形成に好適に使用することができる。
以下、本実施形態におけるレジスト下層膜形成用材料についてさらに具体的に説明する。
本実施形態におけるレジスト下層膜形成用材料は、芳香族化合物又はその樹脂からなる群より選択されるものであり、すなわち、少なくとも1つの芳香環単位を有するものである。
本実施形態における芳香族化合物は、芳香環を有し、レジスト下層膜形成用材料に適用し得るものであれば特に限定されない。以下、本実施形態における芳香族化合物について詳述する。
本実施形態における芳香族化合物は、下記式(1A)で表される化合物であることが好ましい。
また、「アルキル基」とは、別段定義がない限り、直鎖状脂肪族炭化水素基、分岐状脂肪族炭化水素基、及び環状脂肪族炭化水素基を包含する。
Raは炭素数1~40の2n価の基又は単結合である。炭素数1~40の2n価の基とは、例えば、n=1のときには、炭素数1~40のアルキレン基、n=2のときには、炭素数1~40のアルカンテトライル基、n=3のときには、炭素数2~40のアルカンヘキサイル基、n=4のときには、炭素数3~40のアルカンオクタイル基のことを示す。該2n価の基としては、例えば、2n+1価の炭化水素基と、直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基又は脂環式炭化水素基とが結合した基等が挙げられる。ここで、脂環式炭化水素基については、有橋脂環式炭化水素基も含まれる。
2n+1価の炭化水素基としては、以下に限定されないが、例えば、3価のメチン基、エチン基等が挙げられる。
また、前記2n価の炭化水素基は、二重結合、ヘテロ原子及び/又は炭素数6~39のアリール基を有していてもよい。なお、R1はフルオレンやベンゾフルオレン等のフルオレン骨格を有する化合物に由来する基を含んでいてもよい。
また、該2n価の基はハロゲン基、ニトロ基、アミノ基、水酸基、アルコキシ基、チオール基又は炭素数6~40の芳香族基を含んでいてもよい。さらに、該2n価の基はエーテル結合、ケトン結合、エステル結合又は二重結合を含んでいてもよい。
2n価の基に含まれ得る置換基であって、直鎖状の炭化水素基及び分岐状炭化水素基としては、特に限定されないが、例えば、無置換のメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘ
キシル基、n-ドデシル基、バレル基等が挙げられる。
2n価の基に含まれ得る置換基であって、脂環式炭化水素基および炭素数6~39の芳香族基としては、特に限定されないが、例えば、無置換のフェニル基、ナフタレン基、ビフェニル基、アントラシル基、ピレニル基、シクロヘキシル基、シクロドデシル基、ジシクロペンチル基、トリシクロデシル基、アダマンチル基、フェニレン基、ナフタレンジイル基、ビフェニルジイル基、アントラセンジイル基、ピレンジイル基、シクロヘキサンジイル基、シクロドデカンジイル基、ジシクロペンタンジイル基、トリシクロデカンジイル基、アダマンタンジイル基、ベンゼントリイル基、ナフタレントリイル基、ビフェニルトリイル基、アントラセントリイル基、ピレントリイル基、シクロヘキサントリイル基、シクロドデカントリイル基、ジシクロペンタントリイル基、トリシクロデカントリイル基、アダマンタントリイル基、ベンゼンテトライル基、ナフタレンテトライル基、ビフェニルテトライル基、アントラセンテトライル基、ピレンテトライル基、シクロヘキサンテトライル基、シクロドデカンテトライル基、ジシクロペンタンテトライル基、トリシクロデカンテトライル基、アダマンタンテトライル基等が挙げられる。
Rbは各々独立して、置換基を有していてもよい炭素数1~40のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6~40のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数2~40のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数1~40のアルコキシ基、ハロゲン原子、チオール基又は水酸基である。ここで、前記アルキル基は、直鎖状、分岐状又は環状のいずれであってもよい。
ここで、Rbの少なくとも1つは水酸基及びチオール基から選ばれる1種を含む基である。
炭素数1~40のアルキル基としては、以下に限定されないが、例えば、メチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基
、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ドデシル基、バレル基等が挙げられる。
炭素数6~40のアリール基としては、以下に限定されないが、例えば、フェニル基、ナフタレン基、ビフェニル基、アントラシル基、ピレニル基、ペリレン基等が挙げられる。
炭素数2~40のアルケニル基としては、以下に限定されないが、例えば、エチニル基、プロペニル基、ブチニル基、ペンチニル基等が挙げられる。
炭素数2~40のアルキニル基としては、以下に限定されないが、例えば、等が挙げられる。アセチレン基、エチニル基等が挙げられる。
炭素数1~40のアルコキシ基としては、以下に限定されないが、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペントキシ等が挙げられる。
ハロゲン原子としては、以下に限定されないが、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
mは各々独立して0~9の整数である。ここで、すべてのmが同時に0となることはない。
nは1~4の整数であり、pは各々独立して0~2の整数である。
m´は0~7の整数である。m´´は0~5の整数である。ここで、R2の少なくとも1つは水酸基及びチオール基から選ばれる1種であり、m´及びm´´が同時に0となることはない。
m11は0~6の整数であり、m12は0~7の整数である。
ここで、R5及びR6から選ばれる少なくとも1つは水酸基及びチオール基から選ばれる1種であり、すべてのm11及びm12が同時に0となることはない。
m5'は各々独立して0~4の整数であり、m6'は各々独立して0~5の整数である。
ここで、R5及びR6から選ばれる少なくとも1つは水酸基及びチオール基から選ばれる1種であり、すべてのm5'及びm6'が同時に0となることはない。
ここで、R11及びR12から選ばれる少なくとも1つは水酸基及びチオール基から選ばれる1種であり、すべてのm11及びm12が同時に0となることはない。
m5'は各々独立して0~4の整数であり、m6'は各々独立して0~5の整数である。
ここで、R5及びR6から選ばれる少なくとも1つは水酸基及びチオール基から選ばれる1種であり、すべてのm5'及びm6'が同時に0となることはない。
本実施形態における、式(1A)で表される化合物は、公知の手法を応用して適宜合成することができ、その合成手法は特に限定されない。該化合物は、例えば、国際公開2013/024779号や国際公開2015/137486号に記載されている方法等によって製造することができる。該文献には、ナフトール類やビフェノール類等と、アルデヒド類やケトン類とを酸触媒下にて反応させる方法等が記載されている。
本実施形態における樹脂は、本実施形態における芳香族化合物に由来する樹脂であれば特に限定されない。以下、本実施形態における樹脂について詳述する。
本実施形態における樹脂は、下記式(2A)で表される構造を有する樹脂であることが好ましい。
R1、R2、R3、m2、p及びnは前記式(2)で説明したものと同義である。ここで、R2の少なくとも1つは水酸基及びチオール基から選ばれる1種であり、すべてのm2が同時に0となることはない。
本実施形態において使用される、式(2A)で表される構造を有する樹脂は、公知の手法を応用して適宜合成することができ、その合成手法は特に限定されない。該樹脂は、例えば、国際公開2013/024779号公報や国際公開2015/137486号公報に記載されている方法等によって製造することができる。該文献には、ナフトール類やビフェノール類等と、アルデヒド類やケトン類とを酸触媒下にて反応させて得られた化合物を架橋反応性のある化合物と反応させ、オリゴマー化又はポリマー化する方法が記載されている。
本実施形態において、式(1A)、式(2A)、式(1)、式(1-1)、式(1-2)、式(1-3)、式(1-4)、式(1-5)、式(3)、式(3-1)、式(3-2)、式(2)、式(2-1)及び式(4)中のRA又はR1が、RA-RBで表される基であり、ここで、当該RAはメチン基であり、当該RBは置換基を有していてもよい炭素数が6~30のアリール基であることが好ましい。
上記の炭素数が6~30のアリール基としては、以下に限定されないが、例えば、ベンゼン環に由来する基であってもよいし、ナフタレン、アントラセン、ナフタセン、ペンタセン、ベンゾピレン、クリセン、ピレン、トリフェニレン、コランニュレン、コロネン、オバレン等の種々公知の縮合環に由来する基であってもよい。
また、フルオレン骨格を有する基としては、例えば、フルオレン、ベンゾフルオレン及びジベンゾフルオレン等に由来する2n価の基が挙げられる。
本実施形態における樹脂としては、式(1B)で表される芳香族ヒドロキシ化合物に由来する繰り返し単位を有する多環ポリフェノール樹脂であって、前記繰り返し単位同士が、芳香環同士の直接結合によって連結している多環ポリフェノール樹脂を用いることもできる。
また、上記Aは、上記した芳香族炭化水素環の他、ピリジン、ピロール、ピリダジン、チオフェン、イミダゾール、フラン、ピラゾール、オキサゾール、トリアゾール、チアゾールまたはこれらのベンゾ縮環体などのヘテロ環が挙げられる。
耐熱性の観点からは、フェノール性水酸基を有する芳香環のいずれか一つの炭素原子が芳香環同士の直接結合に関与することが好ましい。
このような酸触媒としては、無機酸や有機酸が広く知られている。上記酸触媒の具体例としては、塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸、フッ酸等の無機酸;シュウ酸、マロン酸、こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、蟻酸、p-トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸等の有機酸;塩化亜鉛、塩化アルミニウム、塩化鉄、三フッ化ホウ素等のルイス酸;ケイタングステン酸、リンタングステン酸、ケイモリブデン酸、リンモリブデン酸等の固体酸等が挙げられるが、これらに特に限定されない。これらのなかでも、製造上の観点から、有機酸及び固体酸が好ましく、入手の容易さや取り扱い易さ等の製造上の観点から、塩酸又は硫酸を用いることが好ましい。
このような塩基触媒としては、アミン含有触媒の例は、ピリジンおよびエチレンジアミンであり、非アミンの塩基性触媒の例は金属塩および特にカリウム塩または酢酸塩が好ましく、適している触媒としては、限定されないが、酢酸カリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウムおよび酸化マグネシウムが挙げられる。
本実施形態における非アミンの塩基触媒はすべて、例えば、EMサイエンス社(EMScience)またはアルドリッチ社(Aldrich)から市販されている。
なお、触媒については、1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、触媒の使用量は、使用する原料及び使用する触媒の種類、さらには反応条件などに応じて適宜設定でき、特に限定されないが、反応原料100質量部に対して、0.001~100質量部であることが好ましい。
また、本実施形態における多環ポリフェノール樹脂は、例えば、繰り返し単位(1A)及び/又は(1B)等の前述した特定の繰り返し単位のみで構成することができるが、用途に応じた性能を損なわない範囲において、他の繰り返し単位を含むものであってもよい。他の繰り返し単位には、例えば、フェノール性水酸基が縮合することにより形成されるエーテル結合を有する繰り返し単位や、ケトン構造を有する繰り返し単位等が含まれる。これら他の繰り返し単位も、繰り返し単位(1A)及び/又は(1B)と、芳香環同士で直接結合していてもよい。
例えば、本実施形態における多環ポリフェノール樹脂の総量(X)に対する繰り返し単位(1A)及び/又は(1B)の総量(Y)のモル比〔Y/X〕は、0.05~1.00とすることができ、好ましくは、0.45~1.00とすることができる。
本実施形態における樹脂の質量平均分子量は、特に限定されないが、1000~100000の範囲であることが好ましく、1000~15000であることがより好ましく、3200~12000であることがさらに好ましい。
重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)との比(Mw/Mn)は、その用途に応じて求められる比も異なることから、特にその範囲が限定されるものではないが、より均質な分子量を有するものとして、例えば、好ましいものは3.0以下の範囲のものが挙げられ、より好ましいものは1.05以上3.0以下の範囲のものが挙げられ、特に好ましいものとして1.05以上2.0未満のものが挙げられ、耐熱性の観点から一層好ましいものとして1.05以上1.5未満のものが挙げられる。
本実施形態における多環ポリフェノール樹脂において「繰り返し単位同士が、芳香環同士の直接結合によって連結している」とは、一例として、多環ポリフェノール樹脂中の繰り返し単位(1A)同士が、一方の繰り返し単位(1A)の式中の括弧内にてアリール構造で示される芳香環上の炭素原子と、他方の繰り返し単位(1A)の式中の括弧内にてアリール構造で示される芳香族上の炭素原子とが、単結合にて、即ち、炭素原子、酸素原子、硫黄原子など他の原子を介さずに、直接結合されている態様が挙げられる。
また、本実施形態には下記の態様を含んでもよい。
(1)一方の繰り返し単位(1A)にて、Ra及びRbのいずれかがアリール基の場合(Raがアリール基を有する2n価の基である場合を含む)、当該アリール基の芳香環上の原子と、他方の繰り返し単位(1A)の式中の括弧内にてアリール構造で示される芳香環上の原子とが、単結合にて直接結合している態様。
(2)一方及び他方の繰り返し単位(1A)にて、Ra及びRbのいずれかがアリール基の場合(Raがアリール基を有する2n価の基である場合を含む)、一方及び他方の繰り返し単位(1A)間において、Ra及びRbで示されるアリール基の芳香環上の原子同士が、単結合にて直接結合している態様。
なお、本実施形態においては、上記(1)及び(2)のいずれの態様であっても、耐熱性の観点から、フェノール性水酸基を有する芳香環のいずれか一つの炭素原子が芳香環同士の直接結合に関与することが好ましい。
本実施形態における組成物は、前述したレジスト下層膜形成用材料を含むものであれば特に限定されず、その他種々の成分を含むことができる。本実施形態における組成物は、例えば、前述したレジスト下層膜形成用材料と、後述する溶媒と、を含むことができ、また、当該組成物は、各種界面活性剤、各種架橋剤、各種酸発生剤、各種安定剤等を更に含有したものであってもよい。
本実施形態の組成物において用いられる溶媒としては、上述したレジスト下層膜形成用材料が少なくとも溶解するものであれば、公知のものを適宜用いることができる。
使用される溶媒の具体例としては、以下に限定されないが、エチルエーテル、イソプロピルエーテル、n-ブチルエーテル、ヘキシルエーテル、2-エチルヘキシルエーテル、エチレンオキシド、1,2-プロピレンオキシド、ジオキソラン、4-メチルジオキソラン、ジオキサン、ジメチルジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルエチレングリコールモノ-n-ヘキシルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノ-2-エチルブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ-n-ヘキシルエーテル、エトキシトリグリコール、テトラエチレングリコールジブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフランなどのエーテル類、メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、i-ブタノール、sec-ブタノール、t-ブタノール、n-ペンタノール、i-ペンタノール、2-メチルブタノール、sec-ペンタノール、t-ペンタノール、3-メトキシブタノール、n-ヘキサノール、2-メチルペンタノール、sec-ヘキサノール、2-エチルブタノール、sec-ヘプタノール、ヘプタノール-3、n-オクタノール、2-エチルヘキサノール、sec-オクタノール、ノニルアルコール、2,6-ジメチル-4-ヘプタノール、n-デカノール、sec-ウンデシルアルコール、トリメチルノニルアルコール、sec-テトラデシルアルコール、sec-ヘプタデシルアルコール、フェノール、シクロヘキサノール、メチルシクロヘキサノール、3,3,5-トリメチルシクロヘキサノール、ベンジルアルコール、フェニルメチルカルビノール、ジアセトンアルコール、クレゾールなどのモノアルコール類、ジエチルカーボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、酢酸n-プロピル、酢酸i-プロピル、酢酸n-ブチル、酢酸i-ブチル、酢酸sec-ブチル、酢酸n-ペンチル、酢酸sec-ペンチル、酢酸3-メトキシブチル、酢酸メチルペンチル、酢酸2-エチルブチル、酢酸2-エチルヘキシル、酢酸ベンジル、酢酸シクロヘキシル、酢酸メチルシクロヘキシル、酢酸ノニル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、酢酸エチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸プロピレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノメチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジ酢酸グリコール、酢酸メトキシトリグリコール、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n-ブチル、プロピオン酸i-ペンチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、シュウ酸ジエチル、シュウ酸ジ-n-ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸n-ブチル、乳酸n-ペンチル、マロン酸ジエチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル-n-プロピルケトン、メチル-n-ブチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチル-n-ペンチルケトン、エチルブチルケトン、メチルヘキシルケトン、ジイソブチルケトン、トリメチルノナノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、2,4-ペンタンジオン、アセトニルアセトン、アセトフェノン、N-メチルピロリドン等のケトン類、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のグリコールエーテルアセテート類、N-メチルホルムアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、アセトアミド、N-メチルアセトアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルプロピオンアミド、N-メチルピロリドンなどの窒素化合物系溶媒、n-ヘキサン、n-ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類等が挙げられる。
本実施形態における組成物は、インターミキシングを抑制する等の観点から、必要に応じて架橋剤を含有していてもよい。本実施形態で使用可能な架橋剤としては、特に限定されないが、例えば、国際公開第2013/024778号、国際公開第2013/024779号や国際公開第2018/016614号に記載のものを用いることができる。なお、本実施形態において、架橋剤は、単独で又は2種以上を使用することができる。
本実施形態における組成物には、必要に応じて架橋、硬化反応を促進させるための架橋促進剤を用いることができる。
本実施形態における組成物には、必要に応じてラジカル重合開始剤を配合することができる。ラジカル重合開始剤としては、光によりラジカル重合を開始させる光重合開始剤であってもよいし、熱によりラジカル重合を開始させる熱重合開始剤であってもよい。ラジカル重合開始剤としては、例えば、ケトン系光重合開始剤、有機過酸化物系重合開始剤及びアゾ系重合開始剤からなる群より選ばれる少なくとも1種とすることができる。
本実施形態における組成物は、熱による架橋反応をさらに促進させるなどの観点から、必要に応じて酸発生剤を含有していてもよい。酸発生剤としては、熱分解によって酸を発生するもの、光照射によって酸を発生するものなどが知られているが、いずれのものも使用することができる。
さらに、本実施形態における組成物は、保存安定性を向上させる等の観点から、塩基性化合物を含有していてもよい。
また、本実施形態における組成物は、熱硬化性の付与や吸光度をコントロールする目的で、他の樹脂及び/又は化合物を含有していてもよい。このような他の樹脂及び/又は化合物としては、例えば、ナフトール樹脂、キシレン樹脂ナフトール変性樹脂、ナフタレン樹脂のフェノール変性樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ジシクロペンタジエン樹脂、(メタ)アクリレート、ジメタクリレート、トリメタクリレート、テトラメタクリレート、ビニルナフタレン、ポリアセナフチレンなどのナフタレン環、フェナントレンキノン、フルオレンなどのビフェニル環、チオフェン、インデンなどのヘテロ原子を有する複素環を含む樹脂や芳香族環を含まない樹脂;ロジン系樹脂、シクロデキストリン、アダマンタン(ポリ)オール、トリシクロデカン(ポリ)オール及びそれらの誘導体等の脂環構造を含む樹脂又は化合物等が挙げられるが、これらに特に限定されない。さらに、本実施形態の組成物は、公知の添加剤を含有していてもよい。上記公知の添加剤としては、以下に限定されないが、例えば、紫外線吸収剤、界面活性剤、着色剤、ノニオン系界面活性剤等が挙げられる。
本実施形態に係るレジスト下層膜の形成方法において実施される塗布工程では、上述した芳香族化合物又はその樹脂からなる群より選択されるレジスト下層膜形成用材料を含む組成物を基板上に塗布する。
本実施形態に係るレジスト下層膜の形成方法において実施される予備熱処理工程では、上述のとおり塗布された組成物を50℃以上300℃以下で加熱する。すなわち、本実施形態における組成物が塗布された基板を所定温度で加熱することにより硬化反応が生じ、レジスト下層膜前駆体が形成される。
本実施形態に係るレジスト下層膜の形成方法において実施される熱処理工程は、上述の予備熱処理工程の後に実施される。本実施形態における熱処理工程では、酸素濃度が5%未満の不活性ガス雰囲気下で400℃以上800℃未満の温度で加熱する。
熱処理工程では、酸素濃度5.0%未満の低酸素濃度雰囲気下で行われ、かつ、加熱温度としては、下層膜が熱分解しない程度の温度条件としているため、過度な酸化を抑制しつつ膜の硬化反応を進めることができ熱分解温度を向上させることができ、空気中でベークする場合よりもベーク温度の上限値を高く設定することができる。加熱温度が400℃未満及び800℃以上の場合、レジスト下層膜として必要な特性が発現しないおそれがある。また、下層膜が熱分解しない温度範囲で、ベーク温度が高いほど形成される膜の密度を高くすることができる。
上述した観点から、熱処理工程における加熱温度としては、450℃以上が好ましく、500℃以上がより好ましく、550℃以上がさらに好ましい。また、上記加熱温度は、650℃以下が好ましく、600℃以下がより好ましい。
本実施形態に係るパターン形成方法は、本実施形態に係るレジスト下層膜の形成方法により、前記基板上に前記レジスト下層膜を形成する工程(i)と、珪素原子を含有する中間層形成用組成物を前記レジスト下層膜上に塗布し、ベークすることにより珪素含有中間層を形成する工程(ii)と、前記珪素含有中間層上にレジスト膜を形成する工程(iii)と、前記レジスト膜に対し少なくとも露光及び現像してレジストパターンを形成する工程(iv)と、前記レジストパターンをマスクとして、フルオロカーボンを含むガスを用いて前記珪素含有中間層をドライエッチングする工程(v)と、を含む。このように構成されているため、本実施形態に係るパターン形成方法によれば、形状の良好なパターンを形成することができる。すなわち、パターンのさらなる微細化が進む半導体デバイスの多層レジストプロセスを用いたパターン形成に好ましく適用することができる。なお、工程(ii)~工程(v)の実施要領や各工程で用いる材料等については、例えば、特開2020-30227号公報等に記載された公知のものを採用することができる。
周波数:400MHz
溶媒:d6-DMSO
内部標準:TMS
測定温度:23℃
LC-MS分析により、Water社製Acquity UPLC/MALDI-Synapt HDMSを用いて測定した。
(ポリスチレン換算分子量)
ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析により、ポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)を求め、分散度(Mw/Mn)を求めた。
装置:Shodex GPC-101型(昭和電工(株)製)
カラム:KF-80M×3
溶離液:THF 1mL/min
温度:40℃
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積500mLの容器に、2,6-ジヒドロキシナフタレン(関東化学社製試薬)を16.8g(105mmol)と、フタル酸モノブチル銅を10.1g(20mmol)とを仕込み、溶媒として1-ブタノールを30mL加えて、反応液を110℃で6時間撹拌して反応を行った。冷却後に析出物を濾過し、得られた粗体を酢酸エチル100mLに溶解させた。次に塩酸5mLを加え、室温で攪拌後、炭酸水素ナトリウムで中和処理を行った。酢酸エチル溶液を濃縮し、メタノール200mLを加えて反応生成物を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を乾燥させることにより、下記式で表される構造を有する目的樹脂(R-DHN)27.3gを得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:3578、Mw:4793、Mw/Mn:1.34であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.7~9.8(2H,O-H)、7.0~7.9(4H,Ph-H)
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積500mLの容器に、2,7-ジヒドロキシナフタレン(関東化学社製試薬)を16.8g(105mmol)と、フタル酸モノブチル銅を15.2g(30mmol)とを仕込み、溶媒として1-ブタノールを40mL加えて、反応液を110℃で6時間撹拌して反応を行った。冷却後に析出物を濾過し、得られた粗体を酢酸エチル100mLに溶解させた。次に塩酸5mLを加え、室温で攪拌後、炭酸水素ナトリウムで中和処理を行った。酢酸エチル溶液を濃縮し、メタノール200mLを加えて反応生成物を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を乾燥させることにより、下記式で表される構造を有する目的樹脂(R-2,7DHN)24.7gを得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:2832、Mw:3476、Mw/Mn:1.23であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.7~9.8(2H,O-H)、7.0~7.9(4H,Ph-H)
合成例1-2の2,7-ジヒドロキシナフタレン(関東化学社製試薬)を2,3-ジヒドロキシナフタレン(関東化学社製試薬)に変更した以外は合成例1-2と同様にして実施し、下記式で表される構造を有する目的樹脂(R-2,3DHN)29.2gを得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:3124、Mw:4433、Mw/Mn:1.42であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.5~9.6(2H,O-H)、7.0~7.9(4H,Ph-H)
合成例1-2の2,7-ジヒドロキシナフタレン(関東化学社製試薬)を1,5-ジヒドロキシナフタレン(関東化学社製試薬)に変更した以外は合成例1-2と同様にして実施し、下記式で表される構造を有する目的樹脂(R-1,5DHN)25.8gを得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:2988、Mw:3773、Mw/Mn:1.26であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.8~9.9(2H,O-H)、7.1~8.0(4H,Ph-H)
合成例1-2の2,7-ジヒドロキシナフタレン(関東化学社製試薬)を1,6-ジヒドロキシナフタレン(関東化学社製試薬)に変更した以外は合成例1-2と同様にして実施し、下記式で表される構造を有する目的樹脂(R-1,6DHN)23.2gを得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:2687、Mw:3693、Mw/Mn:1.37であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.8~9.9(2H,O-H)、6.8~7.9(4H,Ph-H)
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積500mLの容器に、6,6’-(9H
-フルオレン-9,9-ジイル)ビス(2-ナフトール)(関東化学社製試薬)を47.3g(105mmol)、2,6-ジヒドロキシナフタレン(関東化学社製試薬)を16.8g(105mmol)、フタル酸モノブチル銅を10.1g(20mmol)とを仕込み、溶媒として4-ブチロラクトンを120mL加えて、反応液を120℃で8時間撹拌して反応を行った。冷却後に析出物を濾過し、得られた粗体を酢酸エチル150mLに溶解させた。次に塩酸5mLを加え、室温で攪拌後、炭酸水素ナトリウムで中和処理を行った。酢酸エチル溶液を濃縮し、蒸留水300mLを加えて反応生成物を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を乾燥させることにより、下記式で表される構造を有する目的樹脂(R-FLBNDHN)51.6gを得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:4128、Mw:5493、Mw/Mn:1.33であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.7~9.9(2H,O-H)、9.1~9.3(2H,O-H)、7.1~8.0(22H,Ph-H)
ビス(2-ナフトール)の単独重合体と、2,6-ジヒドロキシナフタレンの単独重合体と、6,6’-(9H-フルオレン-9,9-ジイル)ビス(2-ナフトール)及び2,
6-ジヒドロキシナフタレンの共重合体とを含む混合物であった。
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積500mLの容器に、4,4-ビフェノール(関東化学社製試薬)を19.2g(105mmol)と、フタル酸モノブチル銅を10.1g(20mmol)とを仕込み、溶媒として4-ブチロラクトンを80mL加えて、反応液を120℃で6時間撹拌して反応を行った。冷却後に析出物を濾過し、得られた粗体を酢酸エチル100mLに溶解させた。次に塩酸5mLを加え、室温で攪拌後、炭酸水素ナトリウムで中和処理を行った。酢酸エチル溶液を濃縮し、メタノール200mLを加えて反応生成物を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を乾燥させることにより、下記式で表される構造を有する目的樹脂(R-BiF)21.2gを得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:4128、Mw:5493、Mw/Mn:1.33であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.1~9.3(2H,O-H)、7.1~8.2(6H,Ph-H)
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積500mLの容器に、1,4-ジヒドロキシベンゼン(関東化学社製試薬)20.0g(200mmol)と、4-ビフェニルアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)18.2g(100mmol)と、1,4-ジオキサン100mLとを仕込み、95%の硫酸5mLを加えて、100℃で6時間撹拌して反応を行った。次に、24%水酸化ナトリウム水溶液にて反応液を中和後、純水50gを加えて反応生成物を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を乾燥させた後、カラムクロマトによる分離精製を行うことにより、下記式で表される目的化合物(BisN-1)20.6gを得た。
なお、400MHz-1H-NMRにより以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
1H-NMR:(d-DMSO、内部標準TMS)
δ(ppm)9.4(2H,O-H)、7.2~8.1(13H,Ph-H)、6.5(1H,C-H)
また、LC-MS分析により、分子量が下記化学構造相当の366.1であることが確認された。
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積500mLの容器に、BisN-1を38.0g(105mmol)と、フタル酸モノブチル銅を10.1g(20mmol)仕込み、溶媒として1-ブタノールを100mL加えて、反応液を100℃で6時間撹拌して反応を行った。冷却後に析出物を濾過し、得られた粗体を酢酸エチル100mLに溶解させた。次に塩酸5mLを加え、室温で攪拌後、炭酸水素ナトリウムで中和処理を行った。酢酸エチル溶液を濃縮し、メタノール200mLを加えて反応生成物を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を乾燥させることにより、下記式で表される構造を有する目的樹脂(RBisN-1)28.2gを得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:3762、Mw:4905、Mw/Mn:1.30であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.3~9.6(2H,O-H)、7.2~8.7(17H,Ph-H)、6.8(1H,C-H)
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積500mLの容器に、2,6-ナフタレンジオール(シグマ-アルドリッチ社製試薬)32.0g(20mmol)と、4-ビフェニルアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)18.2g(100mmol)と、1,4-ジオキサン200mLとを仕込み、95%の硫酸10mLを加えて、100℃で6時間撹拌して反応を行った。次に、24%水酸化ナトリウム水溶液にて反応液を中和し、純水100gを加えて反応生成物を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を乾燥させた後、カラムクロマトによる分離精製を行うことにより、下記式で表される目的化合物(BisN-2)25.5gを得た。
なお、400MHz-1H-NMRにより以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。また、2,6-ジヒドロキシナフトールの置換位置が1位であることは、3位と4位のプロトンのシグナルがダブレットであることから確認した。
1H-NMR:(d-DMSO、内部標準TMS)
δ(ppm)9.7(2H,O-H)、7.2~8.5(19H,Ph-H)、6.6(1H,C-H)
また、LC-MS分析により、分子量が下記化学構造相当の466.5であることが確認された。
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積500mLの容器に、BisN-2を50g(105mmol)とフタル酸モノブチル銅を10.1g(20mmol)仕込み、溶媒として1-ブタノールを100mL加えて、反応液を100℃で6時間撹拌して反応を行った。冷却後に析出物を濾過し、得られた粗体を酢酸エチル100mLに溶解させた。次に塩酸5mLを加え、室温で攪拌後、炭酸水素ナトリウムで中和処理を行った。酢酸エチル溶液を濃縮し、メタノール200mLを加えて反応生成物を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を乾燥させることにより、下記式で表される構造を有する目的樹脂(RBisN-2)38.2gを得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:4232、Mw:5502、Mw/Mn:1.30であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.3~9.7(2H,O-H)、7.2~8.5(17H,Ph-H)、6.7~6.9(1H,C-H)
合成例4の4-ビフェニルアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)18.2g(100mmol)を4-トルイルアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)9.1g(100mmol)に変更したこと以外は合成例4と同様の操作を行い、下記式で表される目的化合物(BisN-3)23.2gを得た。
なお、400MHz-1H-NMRにより以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。また、2,6-ジヒドロキシナフトールの置換位置が1位であることは、3位と4位のプロトンのシグナルがダブレットであることから確認した。
1H-NMR:(d-DMSO、内部標準TMS)
δ(ppm)9.7(2H,O-H)、7.2~8.4(14H,Ph-H)、6.6(1H,C-H)、1.9(3H,C-H3)
また、LC-MS分析により、分子量が下記化学構造相当の404.1であることが確認された。
合成例4-1のBisN-2を合成例4Aで得られたBisN-5に変更したこと以外は合成例4-1と同様にして、下記式で表される構造を有する目的樹脂(RBisN-5)を32.1g得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:3452、Mw:4802、Mw/Mn:1.39であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.3~9.7(2H,O-H)、7.2~8.5(12H,Ph-H)、6.7~6.9(1H,C-H)、1.9(3H,C-H3)
合成例4の4-ビフェニルアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)18.2g(100mmol)を4-シクロヘキシルベンズアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)18.8g(100mmol)に変更したこと以外は合成例4と同様の操作を行い、下記式で表される目的化合物(BisN-6)33.5gを得た。
なお、400MHz-1H-NMRにより以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。また、2,6-ジヒドロキシナフトールの置換位置が1位であることは、3位と4位のプロトンのシグナルがダブレットであることから確認した。
1H-NMR:(d-DMSO、内部標準TMS)
δ(ppm)9.7(2H,O-H)、7.2~8.4(14H,Ph-H)、6.6(1H,C-H)、2.5~2.6(6H,C6-H5)
また、LC-MS分析により、分子量が下記化学構造相当の472.2であることが確認された。
合成例4-1のBisN-2を合成例4Bで得られたBisN-6に変更したこと以外は合成例4-1と同様にして、下記式で表される構造を有する目的樹脂(RBisN-6)を40.4g得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:3672、Mw:5080、Mw/Mn:1.38であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.3~9.7(2H,O-H)、7.2~8.5(12H,Ph-H)、6.7(1H,C-H)、2.5~2.7(6H,C6-H5)
合成例4の4-ビフェニルアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)18.2g(100mmol)を2-ナフトアルデヒド(関東化学社製)g(100mmol)に変更したこと以外は合成例4と同様の操作を行い、合成例4Cの芳香族ヒドロキシ化合物を合成した。当該芳香族ヒドロキシ化合物を用いたこと以外は合成例4-1と同様にして、下記式で表される目的樹脂(RBisN-7)33.5gを得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:4174、Mw:5280、Mw/Mn:1.26であった。
なお、400MHz-1H-NMRにより以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。また、2,6-ジヒドロキシナフトールの置換位置が1位であることは、3位と4位のプロトンのシグナルがダブレットであることから確認した。
1H-NMR:(d-DMSO、内部標準TMS)
δ(ppm)9.6(2H,O-H)、7.0~8.5(19H,Ph-H)、6.6(1H,C-H)、2.5H,Ph-H)、6.7(1H,C-H)
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積1Lの容器を準備した。この容器に、4,4-ビフェノール(東京化成社製試薬)150g(800mmol)と、4-ビフェニルアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)75g(410mmol)と、プロピレングリコールモノメチルエーテル300mLとを仕込み、p-トルエンスルホン酸(関東化学社製試薬)19.5g(105mmol)を加えて、反応液を調製した。この反応液を90℃で3時間撹拌して反応を行った。次に、24%水酸化ナトリウム水溶液にて反応液を中和し、蒸留水100gを加えて反応生成物を析出させ、5℃まで冷却した後、濾過を行って分離した。濾過により得られた固形物を乾燥させた後、カラムクロマトによる分離精製を行うことにより、下記式で表される目的化合物(BiF-1)25.8gを得た。
なお、400MHz-1H-NMRにより以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
1H-NMR:(d-DMSO、内部標準TMS)
δ(ppm)9.4(4H,O-H)、6.8~7.8(22H,Ph-H)、6.2(1H,C-H)
また、LC-MS分析により、分子量が下記化学構造相当の536.2であることが確認された。
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積500mLの容器に、BiF-1を55.0g(105mmol)とフタル酸モノブチル銅を10.1g(20mmol)仕込み、溶媒として1-ブタノールを100mL加えて、反応液を100℃で6時間撹拌して反応を行った。冷却後に析出物を濾過し、得られた粗体を酢酸エチル100mLに溶解させた。次に塩酸5mLを加え、室温で攪拌後、炭酸水素ナトリウムで中和処理を行った。酢酸エチル溶液を濃縮し、メタノール200mLを加えて反応生成物を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を乾燥させることにより、下記式で表される構造を有する目的樹脂(RBiF-1)34.3gを得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:4532、Mw:5698、Mw/Mn:1.26であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.4~9.7(4H,O-H)、6.8~8.1(20H,Ph-H)、6.3~6.5(1H,C-H)
合成例5の4-ビフェニルアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)75g(410mmol)を4-トルイルアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)に変えた以外は、合成例5と同様にして、下記式で表される目的化合物(BiF-3)26.3gを得た。
なお、400MHz-1H-NMRにより以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
1H-NMR:(d-DMSO、内部標準TMS)
δ(ppm)9.4(4H,O-H)、6.8~7.8(18H,Ph-H)、6.2(1H,C-H)、1.8(3H,C-H3)
また、LC-MS分析により、分子量が下記化学構造相当の474.5であることが確認された。
合成例5-1のBiF-1を合成例5Aで得られたBiF-3に変更すること以外は合成例5-1と同様にして、下記式で表される構造を有する目的樹脂(RBiF-3)を31.2g得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:4232、Mw:5288、Mw/Mn:1.25であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.4~9.7(4H,O-H)、6.8~8.1(16H,Ph-H)、6.3~6.5(1H,C-H)、1.8~1.9(3H,C-H3)
合成例5の4-ビフェニルアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)75g(410mmol)を4-シクロヘキシルベンズアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)に変えた以外は、合成例5と同様にして、下記式で表される目的化合物(BiF-4)32.1gを得た。
なお、400MHz-1H-NMRにより以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
1H-NMR:(d-DMSO、内部標準TMS)
δ(ppm)9.4(4H,O-H)、6.8~7.8(18H,Ph-H)、6.2(1H,C-H)、2.4~2.6(10H,C6H10)
また、LC-MS分析により、分子量が下記化学構造相当の542.7であることが確認された。
合成例5-1のBiF-1を合成例5Bで得られたBiF-4に変更すること以外は合成例5-1と同様にして、下記式で表される構造を有する目的樹脂(RBiF-4)を29.5g得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:4431、Mw:5568、Mw/Mn:1.26であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.4~9.7(4H,O-H)、6.8~8.1(16H,Ph-H)、6.3~6.5(1H,C-H)、2.4~2.9(10H,C6H10)
合成例5の4-ビフェニルアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)75g(410mmol)を2-ナフトアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)に変えた以外は、合成例5と同様にして、下記式で表される目的化合物(BiF-5)33.5gを得た。
なお、400MHz-1H-NMRにより以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
1H-NMR:(d-DMSO、内部標準TMS)
δ(ppm)9.4(4H,O-H)、6.8~7.8(21H,Ph-H)、6.2(1H,C-H)
また、LC-MS分析により、分子量が下記化学構造相当の510.6であることが確認された。
合成例5-1のBiF-1を合成例5Cで得られたBiF-5に変更すること以外は合成例5-1と同様にして、下記式で表される構造を有する目的樹脂(RBiF-4)を29.5g得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:4133、Mw:5462、Mw/Mn:1.32であった。
得られた樹脂について、前記測定条件でNMR測定を行ったところ、以下のピークが見出され、下記式の化学構造を有することを確認した。
δ(ppm)9.4~9.7(4H,O-H)、6.8~8.1(19H,Ph-H)、6.3~6.5(1H,C-H)
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積1000mLの容器を準備した。この容器に、4,4-ビフェノール(東京化成社製試薬)10g(53.7mmol)と、4-ビフェニルアルデヒド(三菱瓦斯化学社製)98g(538mmol)と、プロピレングリコールモノメチルエーテル400mLとを仕込み、濃硫酸(96質量%、関東化学社製試薬)2.7g(26.9mmol)を加えて、反応液を調製した。この反応液を100℃で5時間撹拌して反応を行った。次に、反応液をイオン交換水2Lに投入し、反応生成物を析出させ、室温まで冷却した。その後水酸化ナトリウム水溶液(24質量%)49g(26.7mmol)を加えて中和し、濾過を行って分離した。濾過により得られた固形物を乾燥させた後、酢酸ブチル400mLに溶解させ、炭酸ナトリウム水溶液(5質量%)400mLで6回洗浄した。洗浄後の有機層にトルエン400mLを加えて撹拌したのち、100℃で減圧濃縮を行うことで析出した固形物をろ別回収した。得られた固形物を減圧乾燥することで、下記式で表される目的樹脂(TriF-4)72gを得た。
前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:4523、Mw:5642、Mw/Mn:1.24であった。
なお、400MHz-1H-NMRにより以下のピークが見出された。
1H-NMR:(d-DMSO、内部標準TMS)
δ(ppm)9.3~9.4(8.3H,O-H)、6.7~7.7(50.2H,Ph-H)、6.0~6.2(3.2H,C-H)
(a)ジベンゾクリセンスルホン酸カルシウム塩の製造
メカニカル撹拌装置を備えた容量1Lの四つ口フラスコに、ジベンゾ[g,p]クリセン20g(0.06mol、HPLC純度:99.8%)と、95%硫酸(和光純薬工業株式会社製)200g(1.94mol)と、を仕込み、湯浴を用いて保温しながら内温80℃で2時間撹拌しながら反応させた。その結果、内容物は、均一な灰色粘調液体となった。
上記で得られた内容物が含まれたフラスコを氷浴で冷却しながら、蒸留水400gを添加した。尚、この添加の際には、発熱により内温が40℃を超えないように、測温しながら40℃以下の内温を維持しながら添加を行った。 次いで、上記蒸留水を添加したフラスコに、粉末状の水酸化カルシウム(和光純薬工業株式会社製)154.4g(2.08mol)を添加した。尚、この添加の際には、発熱により内温が45℃を超えないように、測温しながら45℃以下の内温を維持しながら添加を行った。この添加によって、硫酸カルシウムが白色固体として析出するとともに、内容物はスラリーとなった。また、その液性はアルカリ性であった。
上記で得られたスラリーをステンレス製ブフナーロートとNo.2ろ紙を用いた吸引ろ過を行って得られたろ液(淡黄色の液体)を回収した。更に、固形分残渣(主として硫酸カルシウム)を350gの蒸留水で洗浄し、その洗浄液も回収し、上記ろ液とともに上記濾液とともにロータリーエバポレーターを用いて減圧濃縮した。その結果、淡黄色粉状固体であるジベンゾクリセンスルホン酸カルシウム塩を36.5g得た(収率82.7%)。ジベンゾクリセンスルホン酸カルシウム塩は、後述するヒドロキシジベンゾクリセンのLC/MS分析の結果から、98%が4置換ジベンゾクリセンスルホン酸塩であり、残部が3置換ジベンゾクリセンスルホン酸塩である混合物であると考えられる。
(b)ヒドロキシジベンゾクリセンの製造
ニッケル製の容積100mLである筒状容器に85%水酸化カリウム粒(和光純薬工業株式会社製)14.0g(0.212mol)を投入し、ホットプレート(400℃)上で熱溶融させた。続いて、上記で得られたジベンゾクリセンスルホン酸カルシウム塩(混合物8)4.0g(0.0055mol)を添加した。この添加に際しては、ジベンゾクリセンスルホン酸カルシウム塩を、30分間でかけて上記のニッケル製筒状容器に投入するとともに、投入時にステンレス製さじで撹拌することによって反応を促した。更に、ジベンゾクリセンスルホン酸カルシウム塩の添加終了後30分間撹拌を継続した。その結果、赤褐色の粘調な液体が得られた。
上記で得られた赤褐色の粘調な液体(上記ニッケル製筒状容器の内容物)は、熱いうちにステンレス製の容積200mLカップに注ぎ入れて冷却固化した。続いて、このステンレス製カップに蒸留水40gを添加して固形物を水溶させて赤褐色のやや濁った液体を得た。
次いで、上記赤褐色の液体を、ガラス製の容積200mLビーカーに移し、マグネット式撹拌装置を用いて撹拌しながら、35%塩酸(和光純薬工業株式会社)を添加して褐色固体を含む内容物を得た。この添加に際しては、pHメーターでpH計測を行いながら内容物のpHがpH3となるまで添加を継続した。上記褐色固体は、中和時点で析出されるのが確認された。
その後、上記までに得られた内容物に、酢酸エチル(和光純薬工業株式会社)30gを添加しながら撹拌して上記褐色固体を溶解した。そして、得られた液体を静置して有機相と水相とに分離させた後、有機相を分取した。分取した有機層は、ガラス製ロートとNo.2ろ紙でろ過して不溶物を除去した後、ロータリーエバポレーターを用いて減圧濃縮し、褐色粉状固体1.6gを得た(収率73.9%)。上記操作で得られた褐色粉状固体をLC/MS分析に供した結果、褐色粉状固体は純度98%の4置換ヒドロキシジベンゾクリセンであった。
攪拌機、冷却管及びビュレットを備えた内容積500mLの容器に、DB-1を80.0gとフタル酸モノブチル銅を10.1g(20mmol)仕込み、溶媒として1-ブタノールを100mL加えて、反応液を100℃で6時間撹拌して反応を行った。冷却後に析出物を濾過し、得られた粗体を酢酸エチル100mLに溶解させた。次に塩酸5mLを加え、室温で攪拌後、炭酸水素ナトリウムで中和処理を行った。酢酸エチル溶液を濃縮し、ヘプタン300mLを加えて反応生成物を析出させ、室温まで冷却した後、濾過を行って分離した。得られた固形物を乾燥させることにより、下記式で示される群から表される構造を有する目的樹脂(RDB-1)64.5gを得た。
得られた樹脂について、前記方法によりポリスチレン換算分子量を測定した結果、Mn:2512、Mw:3298、Mw/Mn:1.31であった。
ジムロート冷却管、温度計及び攪拌翼を備えた、底抜きが可能な内容積10Lの四つ口フラスコを準備した。この四つ口フラスコに、窒素気流中、1,5-ジメチルナフタレン1.09kg(7mol、三菱ガス化学(株)製)、40質量%ホルマリン水溶液2.1kg(ホルムアルデヒドとして28mol、三菱ガス化学(株)製)及び98質量%硫酸(関東化学(株)製)0.97mLを仕込み、常圧下、100℃で還流させながら7時間反応させた。その後、希釈溶媒としてエチルベンゼン(和光純薬工業(株)製試薬特級)1.8kgを反応液に加え、静置後、下相の水相を除去した。さらに、中和及び水洗を行い、エチルベンゼン及び未反応の1,5-ジメチルナフタレンを減圧下で留去することにより、淡褐色固体のジメチルナフタレンホルムアルデヒド樹脂1.25kgを得た。
[実施例]
表1~2に示す組成となるように、前記合成例で得られた樹脂から各レジスト下層膜形成用組成物を調製し、シリコンウエハ基板上にスピンコート法により塗布した。その後、所定の酸素濃度雰囲気下において、ホットプレートに接触させない状態で60秒静置した後に、ホットプレート上で、200℃~300℃で60秒間の予備熱処理を実施し(表1~2に各条件を示す。)、基板上に平均厚み200nmのレジスト下層膜前駆体を形成した。その後、低酸素濃度雰囲気下(酸素濃度5.0%未満)にて、550~750℃で120秒間加熱処理(焼成)を行い(表1~2に各条件を示す。)、レジスト下層膜付き基板を得た。
同様に表3~4に示す組成となるように各レジスト下層膜形成用組成物を調製し、シリコンウエハ基板上にスピンコート法で塗布した。その後、所定の酸素濃度雰囲気下において、ホットプレートに接触させない状態で60秒静置した後に、ホットプレート上で、320~350℃で60秒間予備熱処理し、各酸素濃度条件にて、550~800℃で120秒間加熱処理(焼成)を行ったレジスト下層膜付き基板を得た。
有機溶媒:シクロヘキサノン(CHN)、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)
ノボラック樹脂:群栄化学社製 PSM4357
上記得られたレジスト下層膜付き基板について、干渉式膜厚計を用いて加熱(焼成)後膜厚を測定し、前述した耐熱性評価用のレジスト下層膜付き基板の膜厚に対しての膜厚減少率を算出した。耐熱性は、上記膜厚減少率が20%未満の場合は「A」(極めて良好)と、20%以上40%未満の場合は「B」(良好)と、40%以上の場合は「C」(不良)と評価した。
エッチング耐性の評価は、以下の手順で行った。
まず、実施例で用いた樹脂に代えてノボラック(群栄化学社製 PSM4357)を用い、焼成条件として、予備熱処理を実施せず大気雰囲気下400℃で60秒間加熱(焼成)したこと以外は、実施例と同様の条件で、エッチング耐性評価用のノボラックの下層膜を作製した。そして、このノボラックの下層膜を対象として、下記の条件にて、エッチング試験を行い、そのときのエッチングレートを測定した。
[エッチング条件]
エッチング装置:サムコインターナショナル社製 RIE-10NR
出力:50W
圧力:20Pa
時間:2min
エッチングガス
Arガス流量:CF4ガス流量:O2ガス流量=50:5:5(sccm)
そして、エッチング耐性評価用のノボラックの下層膜で得られたエッチングレートを基準として、以下の評価基準でエッチング耐性を評価した。
[評価基準]
A:ノボラックの下層膜に比べてエッチングレートが、-10%未満
B:ノボラックの下層膜に比べてエッチングレートが、-10%~+5%
C:ノボラックの下層膜に比べてエッチングレートが、+5%超
有機元素分析により炭素濃度を測定した。
装置:CHNコーダーMT-6(ヤナコ分析工業(株)製)
[評価基準]
A:89.0質量%以上
B:89.0質量%未満
Claims (24)
- 芳香族化合物又はその樹脂からなる群より選択されるレジスト下層膜形成用材料を含む組成物を基板上に塗布する工程と、
塗布された前記組成物を50℃以上300℃以下で加熱する予備熱処理工程と、
前記予備熱処理工程の後、酸素濃度が5%未満の不活性ガス雰囲気下で400℃以上800℃未満の温度で加熱する熱処理工程と、
を含む、レジスト下層膜の形成方法。 - 前記予備熱処理工程において、酸素濃度5%未満の不活性ガス雰囲気下で前記組成物を加熱する、請求項1に記載のレジスト下層膜の形成方法。
- 前記芳香族化合物が、下記式(1A)で表される化合物である、及び/又は、前記樹脂が、下記式(2A)で表される構造を有する樹脂である、請求項1又は2に記載のレジスト下層膜の形成方法。
(式(1A)中、Xは酸素原子、硫黄原子、単結合又は無架橋であり、Raは炭素数1~40の2n価の基又は単結合であり、Rbは各々独立して、置換基を有していてもよい炭素数1~40のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6~40のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数2~40のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2~40のアルキニル基、置換基を有していてもよい炭素数1~40のアルコキシ基、ハロゲン原子、チオール基又は水酸基であり、mは各々独立して0~9の整数であり、nは1~4の整数であり、pは各々独立して0~2の整数である。ここで、Rbの少なくとも1つは水酸基及びチオール基から選ばれる1種を含む基であり、すべてのmが同時に0となることはない。)
(式(2A)中、X、Ra、Rb、n及びpは、前記式(1A)において説明したものと同義であり、Rcは単結合又は炭素数1~40のアルキレン基であり、m2は各々独立して0~8の整数である。ここで、Rbのうち、少なくとも1つは水酸基及びチオール基から選ばれる1種以上を含む基であり、すべてのm2が同時に0となることはない。) - 前記樹脂が、式(1B)で表される芳香族ヒドロキシ化合物に由来する繰り返し単位を有する多環ポリフェノール樹脂であって、前記繰り返し単位同士が、芳香環同士の直接結合によって連結している多環ポリフェノール樹脂を含む、請求項1又は2に記載のレジスト下層膜の形成方法。
(式(1B)中、Aはベンゼン環又は縮合環を表す。さらに、R0は各々独立して、置換基を有していてもよい炭素数1~40のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6~40のアリール基、置換基を有していてもよい炭素数2~40のアルケニル基、置換基を有していてもよい炭素数2~40のアルキニル基、置換基を有していてもよい炭素数1~40のアルコキシ基、ハロゲン原子、チオール基又は水酸基であり、ここで、R0の少なくとも1つは水酸基であり、mは0~9の整数である。) - 前記式(1A)で表される化合物が、下記式(3)で表される化合物である、請求項3に記載のレジスト下層膜の形成方法。
(式(3)中、R1は前記式(1A)におけるRaと同義であり、n及びpは前記式(1A)において説明したものと同義であり、R5及びR6は各々独立して炭素数1~40のアルキル基、炭素数6~40のアリール基、炭素数2~40のアルケニル基、炭素数1~40のアルコキシ基、ハロゲン原子、チオール基又は水酸基であり、m5は各々独立して0~8の整数であり、m6は各々独立して0~9の整数である。ここで、R5及びR6から選ばれる少なくとも1つは水酸基及びチオール基から選ばれる1種であり、すべてのm5及びm6が同時に0となることはない。) - 前記式(2)又は(2-1)で表される構造を有する樹脂において、R3が単結合であり、当該R3により芳香環同士が直接結合で連結されている、請求項14又は15に記載のレジスト下層膜の形成方法。
- 前記式(2A)で表される構造を有する樹脂が、下記式(4)で表される構造を有する樹脂である、請求項3に記載のレジスト下層膜の形成方法。
(式(4)中、R1、p及びnは、上記式(2A)で説明したものと同義であり、R5及びR6は各々独立して炭素数1~40のアルキル基、炭素数6~40のアリール基、炭素数2~40のアルケニル基、炭素数1~40のアルコキシ基、ハロゲン原子、チオール基又は水酸基であり、m5は各々独立して0~8の整数であり、m6は各々独立して0~9の整数である。ここで、R5及びR6から選ばれる少なくとも1つは水酸基及びチオール基から選ばれる1種であり、すべてのm5及びm6が同時に0となることはない。R3は前記式(2A)におけるRcと同義である。) - 前記式(4)で示される構造を有する樹脂において、R3が単結合であり、当該R3により芳香環同士が直接結合で連結されている、請求項17に記載のレジスト下層膜の形成方法。
- 前記RA又はR1が、RA-RBで表される基であり、ここで、当該RAはメチン基であり、当該RBは置換基を有していてもよい炭素数が6~30のアリール基である、請求項3,5~18のいずれか1項に記載のレジスト下層膜の形成方法。
- 前記式(1B)中のAが、縮合環である、請求項4に記載のレジスト下層膜の形成方法。
- 前記樹脂が、架橋反応性のある化合物に由来する変性部分をさらに有する、請求項1~20のいずれか1項に記載のレジスト下層膜の形成方法。
- 前記架橋反応性のある化合物が、アルデヒド類又はケトン類である、請求項21に記載のレジスト下層膜の形成方法。
- 前記樹脂の重量平均分子量が1000~100000である、請求項1~22のいずれか1項に記載のレジスト下層膜の形成方法。
- 請求項1~23のいずれか1項に記載のレジスト下層膜の形成方法により、前記基板上に前記レジスト下層膜を形成する工程と、
珪素原子を含有する中間層形成用組成物を前記レジスト下層膜上に塗布し、ベークすることにより珪素含有中間層を形成する工程と、
前記珪素含有中間層上にレジスト膜を形成する工程と、
前記レジスト膜に対し少なくとも露光及び現像してレジストパターンを形成する工程と、
前記レジストパターンをマスクとして、フルオロカーボンを含むガスを用いて前記珪素含有中間層をドライエッチングする工程と、
を含む、パターン形成方法。
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