以下、図面を参照しながら、一実施形態に係るインクジェットプリンタについて説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。また、同じ作用を奏する部材、部位には同じ符号を付し、重複する説明は適宜省略または簡略化する。以下の説明では、インクジェットプリンタを正面から見たときに、インクジェットプリンタから遠ざかる方を前方、インクジェットプリンタに近づく方を後方とする。また、図面中の符号F、Rr、L、R、U、Dは、それぞれ前、後、左、右、上、下を表している。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、インクジェットプリンタの設置態様等を限定するものではない。
図1は、一実施形態に係る大判のインクジェットプリンタ(以下、「プリンタ」とする。)10の正面図である。図2は、プリンタ10の要部を模式的に示す平面図である。プリンタ10は、ロール状の記録媒体5を前後方向に移動させるとともに、左右方向に移動するキャリッジ30に搭載された記録ヘッド50からインクを吐出することによって、記録媒体5上に画像を印刷する。以下、キャリッジ30が移動する左右方向を走査方向Y、記録媒体5が移動する前後方向を搬送方向Xとも呼ぶ。また、図中のX1方向は、記録媒体5の搬送方向Xの下流側を表している。図中のX2方向は、記録媒体5の搬送方向Xの上流側を表している。画像形成中、記録媒体5は、X1方向に向かって搬送される。
記録媒体5は、画像が印刷される対象物である。記録媒体5は特に限定されない。記録媒体5は、例えば、普通紙やインクジェット用印刷紙等の紙類であってもよいし、樹脂製やガラス製などの透明なシートであってもよい。金属製やゴム製等のシートであってもよい。また、布帛であってもよい。
図2に示すように、プリンタ10は、プラテン15と、搬送装置20(図1参照)と、キャリッジ30と、キャリッジ移動装置40と、記録ヘッド50と、第1光照射装置60と、第2光照射装置70と、撮像装置90と、制御装置100(図1参照)とを備えている。本実施形態に係るプリンタ10は、キャリッジ30に設けられた第1光照射装置60と、キャリッジ30の外部に設けられた第2光照射装置70とを備えている。
プラテン15は、記録媒体5が載置される支持台の一例である。図2に示すように、プラテン15は、走査方向Yに延びている。第2光照射装置70は、キャリッジ30よりも搬送方向Xの下流X1側に設けられている。キャリッジ30と、キャリッジ移動装置40と、キャリッジ30に搭載された記録ヘッド50および第1光照射装置60とは、第2光照射装置70よりも後方に配置されている。
搬送装置20は、プラテン15に載置された記録媒体5をキャリッジ30に対して所定の移動方向に移動させる移動装置の一例である。ここでは、所定の移動方向は前後方向である。プラテン15上の記録媒体5は、搬送装置20によって前後方向に移動される。図1に示すように、搬送装置20は、ピンチローラ21と、グリットローラ22と、フィードモータ23(図4参照)とを備えている。ピンチローラ21はプラテン15の上方に設けられ、記録媒体5を上から押下する。プラテン15には、グリットローラ22が設けられている。グリットローラ22は、ピンチローラ21の下方に配置されている。グリットローラ22は、ピンチローラ21と対向する位置に設けられている。グリットローラ22は、フィードモータ23に連結されている。グリットローラ22は、フィードモータ23の駆動力を受けて回転可能に形成されている。フィードモータ23は、制御装置100と電気的に接続されている。フィードモータ23は、制御装置100によって制御される。ピンチローラ21とグリットローラ22との間に記録媒体5が挟まれた状態でグリットローラ22が回転すると、記録媒体5は前後方向に搬送される。本実施形態では、記録媒体5への印刷は、搬送方向Xの上流X2から下流X1に記録媒体5を間欠的に移動させながら行われる。X1方向は、ここでは前方である。X2方向は、ここでは後方である。
なお、ここでは、記録媒体をキャリッジに対して所定の移動方向に移動させる移動装置は、記録媒体5を搬送方向Xに搬送する搬送装置20により実現されているが、これに限定されるわけではない。移動装置は、記録媒体およびキャリッジの少なくとも一方を移動させて記録媒体とキャリッジとの1方向に係る位置関係を変化させるように構成されていればよい。例えば、記録媒体5は固定され、キャリッジが走査方向と直交する方向にも移動してもよい。あるいは、例えば、いわゆるフラットベッドタイプのように、記録媒体5は支持台に固定され、支持台がキャリッジの走査方向と直交する方向に移動してもよい。いずれの場合であっても、記録媒体の移動方向の下流とは、印刷中にキャリッジに対して記録媒体が相対的に移動する方向を指し、記録媒体の移動方向の上流はその逆方向を指す。
図3は、キャリッジ30およびキャリッジ移動装置40の構成を模式的に示す正面図である。図3に示すように、プラテン15の上方には、キャリッジ30が配置されている。キャリッジ30は、プラテン15に対向するように設けられている。キャリッジ30は、キャリッジ移動装置40により、走査方向Yに移動可能に支持されている。図1に示すように、キャリッジ移動装置40は、ガイドレール41と、ベルト42と、図示しない左右のプーリと、キャリッジモータ43(図4参照)とを備えている。ガイドレール41には、キャリッジ30が摺動自在に係合している。ガイドレール41は、左右方向に延びている。ガイドレール41は、キャリッジ30の左右方向への移動をガイドする。ベルト42は、キャリッジ30に固定されている。ベルト42は、無端状のベルトである。ベルト42は、ガイドレール41の右側に設けられたプーリおよび左側に設けられたプーリに巻き掛けられている。一方のプーリにはキャリッジモータ43が取り付けられている。キャリッジモータ43は、制御装置100と電気的に接続されている。キャリッジモータ43は、制御装置100によって制御される。キャリッジモータ43が駆動するとプーリが回転し、ベルト42が走行する。それにより、キャリッジ30がガイドレール41に沿って左右方向に移動する。
キャリッジ30には、記録ヘッド50および第1光照射装置60が搭載されている。図3に示すように、キャリッジ30の下面には、記録ヘッド50が設けられている。記録ヘッド50は、ここでは、3つのインクヘッド51を備えている。複数のインクヘッド51は、走査方向Yに並んで配置されている。図2に示すように、複数のインクヘッド51は、それぞれ、搬送方向Xに延びている。図示は省略するが、複数のインクヘッド51は、それぞれ、搬送方向Xに並んで設けられた複数のノズルを備えている。記録ヘッド50は、これら複数のノズルからプラテン15に向かってインクを吐出する。
本実施形態では、記録ヘッド50から吐出されるインクは、光硬化性のインクである。光硬化性インクは、ここでは、紫外線を照射されると硬化する紫外線硬化型のインクである。光硬化性インクの成分、特性等は特に限定されない。
記録ヘッド50がインクを吐出する方式もまた限定されない。本実施形態では、プリンタ10は、インクジェット方式のプリンタである。本実施形態において、「インクジェット方式」とは、二値偏向方式または連続偏向方式などの各種の連続方式、および、サーマル方式または圧電素子方式などの各種のオンデマンド方式を含む従来公知の各種の手法によるインクジェット式のことをいう。
第1光照射装置60は、キャリッジ30に設けられている。本実施形態では、第1光照射装置60は、記録ヘッド50よりも左方に配置されている。ただし、第1光照射装置60は、記録ヘッド50よりも右方に配置されていてもよい。第1光照射装置60は、記録ヘッド50の左右にそれぞれ設けられていてもよい。図2に示すように、第1光照射装置60は、第1光源61を備えている。第1光源61は、記録ヘッド50から吐出されるインクを硬化させる光を生成する。第1光源61は、搬送方向Xに並んだ複数の発光体62を含んでいる。これにより、第1光源61は搬送方向Xに延びている。発光体62は、ここでは、紫外線照射LEDである。ただし、発光体62の種類は限定されない。第1光源61が生成する光は、第1光照射装置60の下面に設けられた照射口63からプラテン15に向かって照射される。照射口63の搬送方向Xの長さは、記録ヘッド50のインク吐出範囲よりも長く構成されている。
第1光源61の光量は、例えば、発光体62に流す電流の制御や、点灯させる発光体62の割合などによって制御することができる。ただし、第1光源61の光量の調整方法は特に限定されない。
第2光照射装置70は、第2光源71と、第2光源71を搬送方向Xに移動させる搬送方向移動装置80Xと、第2光源71を走査方向Yに移動させる走査方向移動装置80Yとを備えている。図2に示すように、第2光源71は、ケース73に収容されている。ケース73は、走査方向Yに延びるガントリー84に走査方向Yに摺動自在に係合している。ガントリー84は、搬送方向Xに延びる一対のガイドレール81に搬送方向Xに摺動自在に係合している。
図2に示すように、搬送方向移動装置80Xは、一対のガイドレール81と、ベルト82と、図示しない前後のプーリと、第1モータ83(図4参照)とを備えている。一対のガイドレール81は、前後方向に延びている。一対のガイドレール81には、門型のガントリー84が摺動自在に係合している。ガイドレール81は、ガントリー84の搬送方向Xへの移動をガイドする。ベルト82は、ガントリー84に固定されている。ベルト82は、無端状のベルトである。ベルト82は、ガイドレール81の前方側に設けられたプーリおよび後方側に設けられたプーリに巻き掛けられている。一方のプーリには第1モータ83が取り付けられている。第1モータ83は、制御装置100と電気的に接続されている。第1モータ83は、制御装置100によって制御される。第1モータ83が駆動するとプーリが回転し、ベルト82が走行する。それにより、ガントリー84がガイドレール81に沿って搬送方向Xに移動する。
図2に示すように、走査方向移動装置80Yは、ガントリー84に設けられたガイドレール85と、ベルト86と、図示しない左右のプーリと、第2モータ87(図4参照)とを備えている。ガイドレール85は、左右方向に延びている。ガイドレール85には、第2光源71を収容するケース73が摺動自在に係合している。ガイドレール85は、ケース73の走査方向Yへの移動をガイドする。ベルト86は、ケース73に固定されている。ベルト86は、無端状のベルトである。ベルト86は、ガイドレール85の左側に設けられたプーリおよび右側に設けられたプーリに巻き掛けられている。一方のプーリには第2モータ87が取り付けられている。第2モータ87は、制御装置100と電気的に接続されている。第2モータ87は、制御装置100によって制御される。第2モータ87が駆動するとプーリが回転し、ベルト86が走行する。それにより、第2光源71がケース73とともにガイドレール85に沿って走査方向Yに移動する。
第2光源71は、記録ヘッド50から吐出されるインクを硬化させる光を生成する。図2に示すように、第2光源71は、搬送方向Xに並んだ複数の発光体72を含んでいる。これにより、第2光源71は搬送方向Xに延びている。発光体72は、ここでは、紫外線照射LEDである。ただし、発光体72の種類は限定されない。第2光源71が生成する光は、ケース73の下面に設けられた照射口74からプラテン15に向かって照射される。照射口74の搬送方向Xの長さは、記録ヘッド50のインク吐出範囲よりも長く構成されている。第1光源61と同様に、第2光源71も光量を制御できるように構成されている。第2光源71が生成する光は、走査方向移動装置80Yによって第2光源71が走査方向Yに移動されることにより、走査方向Yに関して記録媒体5の全体に照射される。
図2の第2光源71の位置Xs、Xu、およびXdは、それぞれ第2光源71の基準位置Xs、上流側位置Xu、および下流側位置Xdを示している。上流側位置Xuは、基準位置Xsよりも記録媒体5の搬送方向Xの上流X2側に位置している。下流側位置Xdは、基準位置Xsよりも記録媒体5の搬送方向Xの下流X1側に位置している。基準位置Xs、上流側位置Xu、および下流側位置Xdは、いずれもキャリッジ30よりも搬送方向Xの下流X1側に位置している。第2光照射装置70は、プラテン15上のうちキャリッジ30よりもX1側の領域に光を照射する。かつ、第2光照射装置70は、搬送方向移動装置80Xを備えることにより、記録媒体5の搬送方向Xに関して第2光源71からの光が照射される範囲を変更可能に構成されている。
前述したように、印刷中、記録媒体5は搬送方向Xの下流X1側に間欠的に移動される。本実施形態では、第2光源71の上流側位置Xuは、記録ヘッド50の下方においてインクが着弾した記録媒体5上の領域が所定の回数だけ移動された位置に対応している。なお、図2では、記録媒体5の1回の移動の境界線の一部を1点鎖線で示している。第2光源71が上流側位置Xuに配置されているとき、第2光源71は、インク着弾後に上記所定の回数だけ移動された記録媒体5上のインクに対して光を照射する。第2光源71の基準位置Xsは、記録媒体5が上流側位置Xuから1回の移動によって移動される位置である。第2光源71が基準位置Xsに配置されているとき、第2光源71は、上流側位置Xuからさらに1回移動された記録媒体5上のインクに対して光を照射する。第2光源71の下流側位置Xdは、記録媒体5が基準位置Xsから1回の移動によって移動される位置である。第2光源71が下流側位置Xdに配置されているとき、第2光源71は、基準位置Xsからさらに1回移動された記録媒体5上のインクに対して光を照射する。ただし、第2光源71の基準位置Xs、上流側位置Xu、および下流側位置Xdは、これに限定されるわけではない。例えば、上流側位置Xu、基準位置Xs、および下流側位置Xdは、搬送方向Xに連続して設定されていなくてもよい。
以下では、第2光源71が基準位置Xsに配置されているときの第2光源71の光の照射範囲を第1照射範囲Rsとも言う。また、第2光源71が上流側位置Xuに配置されているときの第2光源71の光の照射範囲を第2照射範囲Ruとも言う。第2光源71が下流側位置Xdに配置されているときの第2光源71の光の照射範囲を第3照射範囲Rdとも言う。
図2に示すように、本実施形態に係るプリンタ10は、記録媒体5上にインクによって形成された印刷画像の画像を取得可能な撮像装置90を備えている。撮像装置90は、ここではカメラである。ただし、撮像装置90はカメラには限定されない。撮像装置90は、ここでは、第2光照射装置70のケース73に設けられている。ただし、撮像装置90の位置は特に限定されない。撮像装置90は、後述するテストパターンの画像を取得する。撮像装置90は制御装置100に接続されている。
図4は、本実施形態に係るプリンタ10のブロック図である。図4に示すように、制御装置100は、フィードモータ23と、キャリッジモータ43と、記録ヘッド50と、第1光照射装置60の第1光源61と、第2光照射装置70の第2光源71、第1モータ83、および第2モータ87と、撮像装置90とにそれぞれ電気的に接続されており、それらを制御可能に構成されている。
制御装置100の構成は特に限定されない。制御装置100は、例えばマイクロコンピュータである。マイクロコンピュータのハードウェア構成は特に限定されないが、例えば、ホストコンピュータ等の外部機器から印刷データ等を受信するインターフェイス(I/F)と、制御プログラムの命令を実行する中央演算処理装置(CPU:central processing unit)と、CPUが実行するプログラムを格納したROM(read only memory)と、プログラムを展開するワーキングエリアとして使用されるRAM(random access memory)と、上記プログラムや各種データを格納するメモリ等の記憶装置とを備えている。なお、制御装置100は必ずしもプリンタ10の内部に設けられている必要はなく、例えば、プリンタ10の外部に設置され、有線または無線を介してプリンタ10と通信可能に接続されたコンピュータ等であってもよい。
図4に示すように、制御装置100は、テストパターン形成部110と、パラメータ設定部120と、照射位置制御部130と、画像処理部140と、印刷制御部150とを備えている。制御装置100は、上記した以外の処理部を備えていてもよいが、ここでは図示および説明を省略する。
テストパターン形成部110は、キャリッジ移動装置40と、記録ヘッド50と、第1光照射装置60および第2光照射装置70のうちの少なくとも一方と、を駆動させてインクドットを形成することにより記録媒体5にテストパターンを形成するように構成されている。ここでは、図4に示すように、テストパターン形成部110は、キャリッジ移動装置40、記録ヘッド50、および第1光照射装置60を駆動させてインクドットを形成することにより記録媒体5に第1テストパターンを形成する第1テストパターン形成部111と、搬送装置20、キャリッジ移動装置40、記録ヘッド50、第1光照射装置60、および第2光照射装置70を駆動させてインクドットを形成することにより記録媒体5に第2テストパターンを形成する第2テストパターン形成部112と、を備えている。詳しくは後述するが、第1テストパターンは、第1光照射装置60だけによってインクを硬化させて形成される。第1テストパターンの形成には、記録媒体5の搬送は伴わない。一方、第2テストパターンは、第1光照射装置60および第2光照射装置70によってインクを硬化させて形成される。第2テストパターンの形成には、記録媒体5の搬送が伴う。
パラメータ設定部120は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさに基づいて、第1光照射装置60および第2光照射装置70の制御に関するパラメータを設定する。ここでは、第1光照射装置60および第2光照射装置70の制御に関するパラメータには、それぞれ、第1光源61および第2光源71の光量に関するパラメータが含まれている。また、第2光照射装置70の制御に関するパラメータには、搬送方向Xに関する第2光源71の光の照射範囲に関するパラメータが含まれている。ここでは、搬送方向Xに関する第2光源71の光の照射範囲に関するパラメータは、第2光源71の搬送方向Xの位置に関するパラメータである。
制御に関するパラメータとは、ここでは、制御プログラムの動作を決定する数値などを意味する。例えば、第1光照射装置60および第2光照射装置70の光量に関するパラメータは、第1光照射装置60および第2光照射装置70が照射する光量を決定する数値などを意味する。第2光源71の搬送方向Xの位置に関するパラメータは、搬送方向移動装置80Xの位置を決定する数値などを意味する。
さらに、本実施形態では、パラメータ設定部120は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさに基づいて、記録ヘッド50からのインクの吐出量に関するパラメータおよびキャリッジ30の走査速度に関するパラメータを設定する。
図4に示すように、パラメータ設定部120は、第1設定部121と、第2設定部122と、第3設定部123と、第4設定部124と、設定テーブル記憶部125とを備えている。第1設定部121は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさに基づいて、第1光源61の光量および第2光源71の光量の設定を行うように構成されている。第2設定部122は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさに基づいて、搬送方向Xに関する第2光源71の光の照射範囲の設定を行うように構成されている。詳しくは、第2設定部122は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさに基づいて、搬送方向Xに関する第2光源71の位置の設定を行う。
第3設定部123は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさに基づいて、記録ヘッド50から吐出されるインクの量の設定を行うように構成されている。第4設定部124は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさに基づいて、キャリッジ30の走査方向Yへの移動速度の設定を行うように構成されている。
第1設定部121〜第4設定部124によるパラメータの設定は、設定テーブル記憶部125に保管された設定テーブルに基づいて行われる。設定テーブル記憶部125は、ここでは、第1テストパターンに対応した第1設定テーブルと、第2テストパターンに対応した第2設定テーブルとを記憶している。第1設定テーブルおよび第2設定テーブルの詳細については後述するが、2つの設定テーブルでは、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさと予め定められた基準サイズとの乖離量が複数のランクにランク分けされている。さらに2つの設定テーブルでは、第1光源61の光量、第2光源71の光量、第2光源71の光の照射範囲(より詳しくは、搬送方向Xに関する第2光源71の位置)、記録ヘッド50のインク吐出量、およびキャリッジ30の移動速度がそれぞれ上記複数のランクに対応付けられている。言い換えると、硬化後のインクドットの大きさと基準サイズとの乖離量を設定テーブルに入力すると、第1光源61の光量、第2光源71の光量、搬送方向Xに関する第2光源71の位置、記録ヘッド50のインク吐出量、およびキャリッジ30の移動速度が得られる。
第1設定部121は、第1設定テーブルまたは第2設定テーブルに基づいて第1光源61の光量および第2光源71の光量を設定する。第2設定部122は、第1設定テーブルまたは第2設定テーブルに基づいて、搬送方向Xに関する第2光源71の光の照射範囲を設定する。第3設定部123は、第1設定テーブルまたは第2設定テーブルに基づいて記録ヘッド50のインク吐出量を設定する。第4設定部124は、第1設定テーブルまたは第2設定テーブルに基づいてキャリッジ30の移動速度を設定する。
なお、詳しくは後述するが、第1設定部121は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさが基準サイズよりも所定量以上小さい場合には、第1光源61の光量を所定の第1基準光量よりも小さく設定するとともに第2光源71の光量を所定の第2基準光量以上に設定する。第1設定部121は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさが基準サイズよりも所定量以上大きい場合には、第1光源61の光量を第1基準光量よりも大きく設定するとともに第2光源71の光量を第2基準光量以下に設定する。
第2設定部122は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさが基準サイズよりも所定量以上小さい場合には、搬送方向Xに関する第2光源71の光の照射範囲を所定の基準位置よりも下流に設定する。ここでは、上記所定の基準位置に対応する第2光源71の位置は基準位置Xsである。基準位置Xsよりも下流の位置に対応する第2光源71の位置は下流側位置Xdである。第2設定部122は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさが基準サイズよりも所定量以上大きい場合には、搬送方向Xに関する第2光源71の光の照射範囲を基準位置Xsよりも上流に設定する。ここでは、基準位置Xsよりも下流の位置に対応する第2光源71の位置は上流側位置Xuである。
第3設定部123は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさが基準サイズよりも所定量以上に小さい場合には、記録ヘッド50のインク吐出量を所定の基準吐出量よりも大きく設定する。第3設定部123は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさが基準サイズよりも所定量以上に大きい場合には、記録ヘッド50のインク吐出量を基準吐出量よりも小さく設定する。
第4設定部124は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさが基準サイズよりも所定量以上に小さい場合には、キャリッジ30の移動速度を所定の基準速度よりも小さく設定する。第3設定部123は、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさが基準サイズよりも所定量以上に大きい場合には、キャリッジ30の移動速度を基準速度よりも大きく設定する。
照射位置制御部130は、第2光源71の光の照射範囲が第2設定部122によって設定された照射範囲となるように第2光照射装置70を制御する。ここでは、照射位置制御部130は、搬送方向移動装置80Xを制御して、第2設定部122によって設定された搬送方向Xに関する位置に第2光源71を位置付けるように構成されている。
画像処理部140は、撮像装置90によって取得されるテストパターンの画像に基づいて、硬化後のインクドットの大きさと基準サイズとの乖離量を算出する。ここでは、画像処理部140は、硬化後のインクドットの大きさを、基準サイズに対する割合(例えば、基準サイズを100%として、120%、80%等)として算出する。ただし、硬化後のインクドットの大きさと基準サイズとの乖離量は、基準サイズを基準とするものには限定されない。硬化後のインクドットの大きさと基準サイズとの乖離量を算出する方法としては、公知の種々の技術が適用できる。
印刷制御部150は、テストパターンに基づいてパラメータ設定部120によって設定されたパラメータに従って各部を制御し、印刷を実行する。印刷制御部150は、ここでは、パラメータ設定部120によって設定された第1光源61の光量、第2光源71の光量、第2光源71の位置、記録ヘッド50のインク吐出量、およびキャリッジ30の移動速度に基づいて印刷を実行する。
以下では、テストパターンの形成およびテストパターンに基づくパラメータの設定のプロセスについて説明する。以下の説明は、第1テストパターンを形成し第1テストパターンに基づいてパラメータの設定を行う場合と、第2テストパターンを形成し第2テストパターンに基づいてパラメータの設定を行う場合と、に分けて行う。なお、第1テストパターンの場合、第2テストパターンの場合のいずれにおいても、提示される設定テーブルは一例に過ぎず、これに限定されない。また、テストパターンの構成も好適な一例に過ぎず、これに限定されない。
[第1テストパターンの場合]
図5は、第1テストパターンP1の一例を模式的に示す平面図である。図5に示すように、第1テストパターンP1は、記録媒体5上に形成された1層のインク層からなっている。このインク層は、記録媒体5に接して形成されている。第1テストパターンP1は、ここでは、所定の大きさの矩形領域を単色インクで塗り潰したパターンである。第1テストパターンP1のインクドットD1には、基準サイズDsが設定されている。第1テストパターンP1におけるインクドットD1の大きさが基準サイズDsのとき、印刷時のインクドットの大きさが所望の大きさとなる、と想定される。第1テストパターンP1は、主として、インクと記録媒体との組み合わせによる記録媒体上でのインクの濡れ広がりの程度を確認するものである。
図6は、第1テストパターンP1形成時のパラメータ表の一例である。図6のパラメータ表は、第1テストパターンP1の印刷条件の一部を表している。図6に示すように、第1テストパターンP1は、インク吐出量が基準吐出量(100%と表す)、キャリッジ30の移動速度が基準速度(同じく100%と表す)、第1光源61の光量が第1基準光量(100%)という条件で形成されている。第1テストパターンP1の形成においては、第2光照射装置70は使用されていない。第1テストパターンP1の形成時、キャリッジ30は走査方向Yに移動され、記録ヘッド50はキャリッジ30が右方に移動されているときにインクを吐出する。第1光照射装置60は第1テストパターンP1の形成の間、光を照射する。第1光照射装置60は記録ヘッド50よりも左方に設けられているので、光は記録媒体5に着弾した直後のインクに照射される。なお、キャリッジ30の移動速度が遅ければ、記録媒体5に着弾後のインクに光が照射されるまでの時間が長くなり、インクドットD1の大きさは大きくなりやすい。キャリッジ30の移動速度が速ければ、記録媒体5に着弾後のインクに光が照射されるまでの時間が短くなり、インクドットD1の大きさは小さくなりやすい。
なお、ここでは第1テストパターンP1のインクを硬化させるのに第1光照射装置60だけを使用しているが、第2光照射装置70だけを使用してもよく、第1光照射装置60および第2光照射装置70の両方を使用してもよい。
本実施形態では、上記のようにして形成された第1テストパターンP1の画像を撮像装置90によって取得する。画像処理部140は、硬化後のインクドットD1の大きさを、基準サイズDsに対する割合として算出する。ただし、かかる画像の取得はプリンタ外の外部機器によって行われてもよい。また、基準サイズDsに対する硬化後のインクドットD1の大きさの測定もプリンタ外の外部機器によって行われてもよい。あるいは、作業者が第1テストパターンP1を目視して行ってもよい。
基準サイズDsに対する硬化後のインクドットD1の大きさは、第1テストパターンP1に対応する第1設定テーブルに入力される。図7は、第1設定テーブルT1の一例である。図7に示すように、ここに例示する第1設定テーブルT1によれば、基準サイズDsに対する硬化後のインクドットD1の大きさが90%以上110%未満の場合、第1光源61の光量が100%、第2光源71の光量が100%(第2基準光量を100%とする)、第2光源71の位置が基準位置Xs、インク吐出量が100%、キャリッジ30の移動速度が100%に設定される。この設定は基本の設定である。
また、第1設定テーブルT1によれば、基準サイズDsに対する硬化後のインクドットD1の大きさが80%以上90%未満の場合、第1光源61の光量が50%、第2光源71の光量が130%、第2光源71の位置が上流側位置Xuに設定される。このとき、インク吐出量およびキャリッジ30の移動速度は、それぞれ100%から変更されない。
上記のように第1光源61の光量を小さくすることにより、着弾直後のインクが硬化しにくくなり、より流動性を保った半硬化状態となる。そのため、実際の印刷において記録媒体5が搬送方向Xの下流X1方向に搬送され、インクが第2光照射装置70からの光によって完全硬化されるまでに、半硬化状態のインクが濡れ広がりやすくなる。しかし、この例の場合には、基準サイズDsと硬化後のインクドットD1の大きさとの乖離が小さいため、第2光源71の位置は上流側位置Xuとし、第2光源71を第1光照射装置60に近づけている。ただし、例えば、第2光源71の位置は基準位置Xsとし、第1光源61の光量を上記よりも大きい光量(例えば、60%〜80%)としてもよい。第2光源71の光量は、第1光源61の光量を100%よりも小さく変更するため、100%よりも大きく変更する。これにより、インクを完全硬化させる。ただし、第2基準光量がインクの完全硬化に十分な光量であれば、第2光源71の光量を第2基準光量から変更しなくてもよい。
このように、本実施形態に係るプリンタ10は、記録ヘッド50とともにキャリッジ30に設けられた第1光照射装置60と、キャリッジ30よりも記録媒体5の搬送方向Xの下流X1側に設けられた第2光照射装置70とを備えている。そのため、第1光照射装置60と第2光照射装置70とを制御することにより(例えば、上記のように第1光照射装置60の光量と第2光照射装置70の光量とを制御することにより)、記録媒体5の搬送速度やキャリッジ30の移動速度を調整することなしに、硬化後のインクドットの大きさを変更することができる。そのため、硬化後のインクドットの大きさを調整することによる生産性への影響を抑制することができる。
なお、後述するように、プリンタ10は、あらゆる場合に記録媒体5の搬送速度やキャリッジ30の移動速度を調整しないわけではない。本実施形態に係るプリンタ10によれば、少なくとも一部の場合に記録媒体5の搬送速度やキャリッジ30の移動速度を調整することなしに硬化後のインクドットD1の大きさを所望の大きさに調整することができる。これにより、上記一部の場合には、硬化後のインクドットの大きさを調整することによる生産性の低下を防止できる。
本実施形態に係るプリンタ10は、第1テストパターンP1における硬化後のインクドットD1の大きさが基準サイズDsよりも所定量以上小さい(上記した例では、10%以上小さい)場合には、第1光源61の光量を所定の第1基準光量(100%)よりも小さく設定するとともに第2光源71の光量を所定の第2基準光量(100%)以上に設定する。これにより、硬化後のインクドットの大きさを大きくすることができる。
また、本実施形態に係るプリンタ10は、上記したようなパラメータの設定を予め定められた第1設定テーブルT1に基づいて行うように構成されている。図7に示すように、第1設定テーブルT1は、第1テストパターンP1における硬化後のインクドットD1の大きさと基準サイズDsとの乖離量が複数のランクにランク分けされている(例えば、90%〜110%のランク、80%〜90%のランク等)。さらに、第1設定テーブルT1では、第1光源61の光量、第2光源71の光量、および第2光源71の光の照射範囲がそれぞれ上記複数のランクに対応付けられている。例えば、硬化後のインクドットD1の大きさと基準サイズDsとの乖離量を入力として連続的な出力を得る計算式などと比較すると、かかる第1設定テーブルT1によれば、少ない情報処理量でパラメータの設定ができる。また、硬化後のインクドットD1の大きさの測定に高い精度が要求されない。
図7に示すように、基準サイズDsに対する硬化後のインクドットD1の大きさが60%以上80%未満の場合、ここに例示する第1設定テーブルT1によれば、第1光源61の光量が50%、第2光源71の光量が130%、第2光源71の位置が基準位置Xsに設定される。このとき、インク吐出量およびキャリッジ30の移動速度は、それぞれ100%から変更されない。第2光源71の位置が基準位置Xsに設定されることにより、基準サイズDsに対する硬化後のインクドットD1の大きさが80%以上90%未満の場合よりもインクドットの大きさを大きくすることができる。
図7に示すように、基準サイズDsに対する硬化後のインクドットD1の大きさが60%未満の場合、ここに例示する第1設定テーブルT1によれば、第1光源61の光量が50%、第2光源71の光量が130%、第2光源71の位置が下流側位置Xdに設定される。また、キャリッジ30の移動速度は50%に設定される。このとき、インク吐出量は100%から変更されない。第2光源71の位置が下流側位置Xdに設定されることにより、基準サイズDsに対する硬化後のインクドットD1の大きさが60%以上80%未満の場合よりもインクドットの大きさをさらに大きくすることができる。第1テストパターンP1における硬化後のインクドットD1の大きさが基準サイズDsよりも所定量以上小さい場合には、搬送方向Xに関する第2光源71の光の照射範囲を基準位置Xsよりも下流に設定することにより、インクドットの大きさを大きくすることができる。
なお、本実施形態では、基準サイズDsに対する硬化後のインクドットD1の大きさが60%未満の場合には、キャリッジ30の移動速度は基準速度よりも遅く設定される。この場合、印刷の生産性は低下するが、インクドットの大きさをさらに大きくすることができる。
基準サイズDsに対する硬化後のインクドットD1の大きさが110%以上の場合、ここに例示する第1設定テーブルT1によれば、第1光源61の光量が130%、第2光源71の光量が50%、第2光源71の位置が上流側位置Xuに設定される。キャリッジ30の移動速度およびインク吐出量は100%から変更されない。この場合、第1テストパターンP1における硬化後のインクドットD1の大きさが基準サイズDsよりも小さい場合とは逆に、第1光源61の光量は第1基準光量よりも大きく設定され、第2光源71の光量は第2基準光量以下に設定される。これにより、硬化後のインクドットの大きさを小さくすることができる。
また、本実施形態に係るプリンタ10は、第1テストパターンP1における硬化後のインクドットD1の大きさが基準サイズDsよりも所定量以上大きい場合には、搬送方向Xに関する第2光源71の光の照射範囲を基準位置Xsよりも上流に設定する。これによっても、硬化後のインクドットの大きさを小さくすることができる。
[第2テストパターンの場合]
プリンタ10は、テストパターンを形成する際、第1テストパターンP1および第2テストパターンP2のうちのいずれか一方を選択可能に構成されている。ただし、プリンタは、1種類のテストパターンを形成するように構成されていてもよい。図8は、第2テストパターンP2の一例を模式的に示す平面図である。図8に示すように、第2テストパターンP2は、記録媒体5に接して形成されたインクドットからなる第1層L1と、第1層L1に接して形成されたインクドットD2からなる第2層L2とを含んでいる。第2層L2は、第1層L1の上の形成されている。
第1層L1は、テストパターンの下塗り層として形成される。第1層L1は、例えば、記録媒体5に吐出後に長時間放置したインクに光を照射して硬化させることによって形成される。第1層L1は、このように、インクが濡れ広がって平坦化した層であってもよい。ただし、第1層L1は、それほど濡れ広がらないうちにインクを硬化させた層であってもよい。
第2層L2は、第1層L1を形成した後、第1層L1の上に形成される。図9は、第2テストパターンP2の第2層L2を形成するときのパラメータ表の一例である。図9に示すように、第2テストパターンP2は、インク吐出量が基準吐出量(100%)、キャリッジ30の移動速度が基準速度(100%)、第1光源61の光量が第1基準光量(100%)、第2光源71の光量が第2基準光量(100%)、第2光源71の位置が基準位置Xsという条件で形成されている。第2層L2のインクドットD2のパターンは、ここでは、第1テストパターンP1のインクドットD1のパターンと同じである。ただし、第2層L2のインクドットD2のパターンは、第1テストパターンP1のインクドットD1のパターンと異なっていてもよい。
通常の印刷では、1つのインクドットの上に他のインクドットが重なって形成される。そこで、下塗り層としての第1層L1を形成することにより、実際の印刷に近い状態でテストパターンを形成することができる。第2層L2の形成の際に第1光照射装置60および第2光照射装置70を使用することによっても、より実際の印刷に近い状態でテストパターンを形成することができる。なお、ここに例示するように、第1層L1のインクドットを平坦化させ、下塗り層としての第1層L1を滑らかに構成すれば、記録媒体5の影響を低減し、インクの違いによる濡れ広がり方の差をより反映することができる。一方、第1層L1を特に滑らかに構成しなければ、インクによる濡れ広がり方の差を記録媒体5の影響を加味した形で把握することができる。プリンタ10のパラメータ設定部120は、ここでは、第2層L2における硬化後のインクドットD2の大きさに基づいて、第1光照射装置60、第2光照射装置70、記録ヘッド50、およびキャリッジモータ43の制御に関するパラメータの設定を行う。
なお、第1テストパターンP1を形成してパラメータを設定する場合のインクドットD1の大きさは、第2テストパターンP2の場合のインクドットD2よりも実際の印刷時のインクドットの大きさを反映しない可能性がある。しかし、第1テストパターンP1は1層だけから形成されているため、簡易に形成することができる。よって、第1テストパターンP1を形成する方法によれば、より簡易にパラメータを設定することができる。
図10は、第2設定テーブルT2の一例である。図10に示すように、ここに例示した第2設定テーブルT2によれば、基準サイズDss(図8参照、なお、基準サイズDssは、第1テストパターンP1の場合の基準サイズDsと異なるサイズであってもよい)に対する硬化後のインクドットD2の大きさが90%以上100%未満の場合、第1光源61の光量が50%、第2光源71の光量が130%に設定される。このとき、第2光源71の位置は、基準位置Xsから変更されない。また、インク吐出量およびキャリッジ30の移動速度は、それぞれ100%から変更されない。これにより、印刷時のインクドットの大きさを大きくすることができる。
第2設定テーブルT2によれば、基準サイズDssに対する硬化後のインクドットD2の大きさが70%以上90%未満の場合、第1光源61の光量が50%、第2光源71の光量が130%、第2光源71の位置が下流側位置Xdに設定される。このとき、キャリッジ30の移動速度およびインク吐出量は、それぞれ100%から変更されない。これにより、印刷時のインクドットの大きさをさらに大きくすることができる。
第2設定テーブルT2によれば、基準サイズDssに対する硬化後のインクドットD2の大きさが70%未満の場合、第1光源61の光量が50%、第2光源71の光量が130%、第2光源71の位置が下流側位置Xd、キャリッジ30の移動速度が50%、インク吐出量が120%に設定される。これにより、印刷時のインクドットの大きさをさらに大きくすることができる。
また、図10に示すように、ここに例示した第2設定テーブルT2によれば、基準サイズDssに対する硬化後のインクドットD2の大きさが100%以上110%未満の場合、第1光源61の光量が130%、第2光源71の光量が50%に設定される。このとき、第2光源71の位置は、基準位置Xsから変更されない。また、インク吐出量およびキャリッジ30の移動速度は、それぞれ100%から変更されない。これにより、印刷時のインクドットの大きさを小さくすることができる。
第2設定テーブルT2によれば、基準サイズDssに対する硬化後のインクドットD2の大きさが110%以上130%未満の場合、第1光源61の光量が130%、第2光源71の光量が50%、第2光源71の位置が上流側位置Xuに設定される。このとき、インク吐出量およびキャリッジ30の移動速度は、それぞれ100%から変更されない。これにより、印刷時のインクドットの大きさをさらに小さくすることができる。
第2設定テーブルT2によれば、基準サイズDssに対する硬化後のインクドットD2の大きさが130%以上の場合、第1光源61の光量が130%、第2光源71の光量が50%、第2光源71の位置が上流側位置Xu、キャリッジ30の移動速度が130%、インク吐出量が60%に設定される。これにより、印刷時のインクドットの大きさをさらに小さくすることができる。
ただし、前述したように、これらの設定テーブルに書き込まれたパラメータは例示に過ぎず、プリンタの特性などに合わせて適宜に修正することができる。例えば、上記した例では、第1光照射装置60および第2光照射装置70の光量はそれぞれの基準光量から大きくすることも小さくすることもできた。しかし、第1光照射装置60および第2光照射装置70の基準光量は、設定できる光量の上限または下限に設定されてもよい。また、第2光照射装置70の搬送方向Xに関する位置は基準位置Xsから上流側にすることも下流側にすることもできた。しかし、第2光照射装置70の基準位置は、設定できる位置のうち最も上流または下流に設定されてもよい。第2光照射装置70の移動範囲も、キャリッジ30よりも搬送方向Xの下流X1側の領域を含むことを除き、特に限定されない。
[変形例]
ここに開示する技術は、いくつかの変形例によって実施することもできる。図11は、一変形例に係るプリンタ10の模式的な平面図である。なお、以下の変形例の説明においても、上記した実施形態と共通の機能を奏する部材には共通の符号を付すものとする。図11に示すように、本変形例に係るプリンタ10は、第1照射範囲Rs、第2照射範囲Ru、および第3照射範囲Rd(図2も参照)に同時に光を照射可能な第2光照射装置70を備えている。図11に示すように、本変形例に係る第2光照射装置70は、搬送方向Xに関して第2照射範囲Ruの上流端と概ね同じ位置から第3照射範囲Rdの下流端と概ね同じ位置まで延びる照射口74を備えている。本変形例では、第2光源71も、搬送方向Xに関して第2照射範囲Ruの上流端と概ね同じ位置から第3照射範囲Rdの下流端と概ね同じ位置まで延びている。第2光照射装置70は、かかる構成により、第1照射範囲Rs、第2照射範囲Ru、および第3照射範囲Rdに同時に光を照射することができる。
第2光源71の第1照射範囲Rs相当部分と第2照射範囲Ru相当部分との間には仕切板75uが設けられている。第2光源71の第1照射範囲Rs相当部分と第3照射範囲Rd相当部分との間には仕切板75dが設けられている。仕切板75uおよび75dにより、第2光照射装置70は、第1照射範囲Rs、第2照射範囲Ru、および第3照射範囲Rdにそれぞれ個別に光を照射することができる。詳しくは、第2光照射装置70は、搬送方向Xに並んだ複数の発光体72の点灯または消灯を制御することによって、第1照射範囲Rs、第2照射範囲Ru、および第3照射範囲Rdにそれぞれ個別に光を照射することができる。なお、仕切板75uおよび75dは省略することも可能である。
本変形例に係る照射位置制御部130(図4参照)は、第2光源71の光の照射範囲が第2設定部122によって設定された照射範囲となるように複数の発光体72の点灯または消灯を制御するように構成されている。走査方向Yに関しては、第2光源71が生成する光は、走査方向移動装置80Yによって第2光源71が走査方向Yに移動されることにより、記録媒体5の全体に照射される。
かかる構成によっても、搬送方向Xに関して第2光源71からの光が照射される範囲を変更することが可能である。また、かかる構成によれば、第2光照射装置70は、第2光源71を搬送方向Xに移動する搬送方向移動装置を備える必要がない。よって、第2光照射装置70の構成をシンプルにできる。
以上、好適ないくつかの実施形態について説明した。しかし、上記した実施形態は例示に過ぎず、ここに開示する技術は他の種々の形態で実施することができる。
例えば、上記実施形態では、印刷に係るパラメータは予め定められた設定テーブルに従って1回で設定されたが、インクドットの大きさの測定と設定とを繰り返して所望の状態に漸近させていってもよい。その場合、設定テーブルは、パラメータの現在値が入力されるように構成されていてもよい。プリンタは、テストパターンにおける硬化後のインクドットの大きさに基づいて、少なくとも第1光照射装置および第2光照射装置の制御に関するパラメータを設定するように構成されていればよく、それ以上限定されない。
上記実施形態では、第2光源71は走査方向Yに移動されたが、第2光源は走査方向に関して記録媒体の幅よりも長く構成され、走査方向に不動であってもよい。
上記した実施形態では、プリンタ10はキャリッジ30に搭載された第1光照射装置60とキャリッジ30よりも搬送方向Xの下流X1側に設けられた第2光照射装置70の2つの光照射装置を備えていたが、第3の光照射装置、第4の光照射装置など(以下同様)をさらに備えていてもよい。光照射装置の数は限定されない。
その他、インクジェットプリンタの構成については、特に言及がない限りにおいて限定されない。例えば、ここに開示する技術は、フラットベッドタイプのインクジェットプリンタなどに対しても利用できる。また、例えば、カッティングヘッド付きインクジェットプリンタなどのように、その一部にインクジェットプリンタが組み込まれた装置にも利用できる。