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JP2021095658A - 繊維製物品の防水処理方法及び防水性付与繊維製物品の製造方法 - Google Patents

繊維製物品の防水処理方法及び防水性付与繊維製物品の製造方法 Download PDF

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JP2021095658A
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猛史 宮村
Takeshi Miyamura
猛史 宮村
保宏 梅木
Yasuhiro Umeki
保宏 梅木
鈴木 陽一
Yoichi Suzuki
陽一 鈴木
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Kao Corp
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Abstract

【課題】身体から排泄された体液が着衣に染み出して外部から視認可能になる不都合を効果的に防止することができ、また、その実効性について使用者に不安を与えない技術を提供すること。【解決手段】本発明の繊維製物品の防水処理方法は、使用時に使用者の肌に接触し得る親水性の繊維シート2を備えた繊維製物品1の該繊維シート2の非肌対向面2bに、防水性付与剤を付着させる表面処理工程を有する。前記表面処理工程によって、繊維シート2の非肌対向面2bに水との接触角が0度以上70度以下の非肌側防水領域3を形成しつつ、該繊維シート2の肌対向面2aにおける該非肌側防水領域3に対応する領域の親水性を維持し、且つ該非肌側防水領域3の該繊維シート2の曲げ剛性値を、前記防水性付与剤の付着前に比べて1.2倍以上4.0倍以下にする。【選択図】図1

Description

本発明は、親水性の繊維製物品の防水処理技術に関する。
各種衣料に代表される繊維製物品に防水処理などの表面処理を施すことが従来行われている。特許文献1には、着用時に多量の発汗をしてもベタツキ感がなく、スポーツ衣料やインナー衣料等に好適な布帛として、布帛の表面が、撥水性を有する海状部位の中に吸水性を有する複数の島状部位を有する構成であり、且つ該島状部位一箇所あたりの面積及び該表面における該島状部位の総面積率がそれぞれ特定範囲に設定された布帛が記載されている。特許文献1記載の布帛は、吸水性を有する布帛の表面に、フッ素系、シリコーン系などの各種撥水剤を用いて、ロータリースクリーン捺染法などの公知の方法によって捺染加工を施すことで製造される。
また、排尿後に尿道に残った尿がじわっと出てきて下着などのインナー衣料を濡らしてしまうことがある。これは「排尿後尿滴下」(Post Micturition Dribble : PMD)と呼ばれる現象で、尿失禁などと比較して排尿量が0.1mL〜2mL程度と少ないことから「ちょい漏れ」などとも呼ばれる。男性は女性よりも尿道が長く、また、男性の尿道は2箇所で屈曲している構造であるため、尿道に尿が残りやすい。そのため、特に男性はちょい漏れが起こりやすい。ちょい漏れは、パンツなどのインナー衣料の濡れによる不快感の原因となるだけでなく、インナー衣料の上から履いているズボンなどのアウター衣料にまで尿が染み出してしまう場合があり、アウター衣料の色の種類などによっては、その尿シミが目立ってしまうという問題がある。このようなちょい漏れに起因する問題に対応した失禁用パッドが提案されているが、失禁用パッドを使用することに抵抗を感じる人は多く、失禁用パッドを使用せずにちょい漏れ対策を講じたいという要望が強いのが実情である。
アウター衣料の尿シミを防止する方法として、インナー衣料を市販の防水スプレーで処理してこれに撥水性を付与し、ちょい漏れで出た尿がアウター衣料に移行しないようにする方法が考えられる。しかし、市販の防水スプレーの多くは、撥水効果を長時間持続させるため、撥水効果の発現に寄与するシリコーンなどの有効成分が被処理物に強固に付着するように構成されているため、防水スプレーで処理されたインナー衣料を着用後に洗濯機などで洗濯した場合に、該有効成分が除去されずに残留する場合があり、衛生的に問題がある。
本出願人は先に、アウター衣料の尿シミを効果的に防止し得る撥水性付与繊維製物品として、吸水性を有する繊維製物品の非肌対向面(アウター衣料との対向面)に、スプレー等によって撥水性付与剤を付着させて非肌側撥水領域を形成したものを提案した(特許文献2)。この撥水性付与繊維製物品は、非肌側撥水領域と平面視において重なる部位で且つ該非肌側撥水領域よりも使用者の肌に近い側に、繊維製物品が本来有する吸水性が維持された吸水層を有しており、つまり、非肌対向面側が撥水性、肌対向面側が吸水性となっている部分を有している。
特開2012−126036号公報 国際公開第2018/225286号
特許文献2に記載の技術によれば、繊維製物品であるインナー衣料の非肌対向面に撥水性付与剤を付着させるという、簡単な表面処理を施すだけで、ちょい漏れによるアウター衣料の尿シミを生じ難い撥水性付与繊維製物品が得られる。しかしながら、撥水性付与剤の付着部は、一見してその周囲の撥水性付与剤の非付着部と区別がつかないため、表面処理を行った者(典型的には撥水性付与繊維製物品の着用者)が、実際にはその表面処理によって十分な尿シミ防止効果が奏されるようになっているにもかかわらず、実効に対する不安を抱き、その不安感から過剰量の撥水性付与剤を付着させることがあった。斯かる不都合を防止するために、撥水性付与剤をその付与対象物とは異なる色に着色し、撥水性付与剤の付着部と非付着部とを一見して容易に区別できるようにする方法が考えられる。しかし、パンツなどのインナー衣料を一部とはいえ着色することに抵抗を感じる人は少なくなく、また、アウター衣料を介してインナー衣料の着色部すなわち撥水性付与剤の付着部が視認可能になるという、望ましくない事態も起こり得る。
したがって本発明の課題は、身体から排泄された体液が着衣に染み出して外部から視認可能になる不都合を効果的に防止することができ、また、その実効性について使用者に不安を与えない技術を提供することに関する。
本発明は、使用時に使用者の肌に接触し得る親水性の繊維シートを備えた繊維製物品の該繊維シートに防水処理を施す防水処理方法であって、前記繊維シートの非肌対向面に、防水性付与剤を付着させる表面処理工程を有し、前記表面処理工程によって、前記繊維シートの非肌対向面に水との接触角が0度以上70度以下の非肌側防水領域を形成しつつ、該繊維シートの肌対向面における該非肌側防水領域に対応する領域の親水性を維持し、且つ該非肌側防水領域の該繊維シートの曲げ剛性値を、前記防水性付与剤の付着前に比べて1.2倍以上4.0倍以下にする、繊維製物品の防水処理方法である。
また本発明は、防水性付与繊維製物品の製造方法であって、使用時に使用者の肌に接触し得る親水性の繊維シートを備えた繊維製物品の該繊維シートの非肌対向面に、防水性付与剤を付着させる表面処理工程を有し、前記表面処理工程によって、前記繊維シートの非肌対向面に水との接触角が0度以上70度以下の非肌側防水領域を形成しつつ、該繊維シートの肌対向面における該非肌側防水領域に対応する領域の親水性を維持し、且つ該非肌側防水領域の該繊維シートの曲げ剛性値を、前記防水性付与剤の付着前に比べて1.2倍以上4.0倍以下にする、防水性付与繊維製物品の製造方法である。
本発明によれば、身体から排泄された体液が着衣に染み出して外部から視認可能になる不都合が防止され、また、その実効性について使用者に不安を与えない防水性付与繊維製物品が得られる。
図1は、本発明の繊維製物品の防水処理方法(以下単に、「防水処理方法」ともいう。)の一実施形態を模式的に示す図である。図1は、本発明の防水性付与繊維製物品の製造方法(以下単に、「製造方法」ともいう。)の一実施形態でもある。 図2は、本発明の防水処理方法又は製造方法によって得られる防水性付与繊維製物品の一実施形態である防水性付与パンツの着用状態を模式的に示す図である。 図3は、図2に示す防水性付与パンツの上から別の衣料を着用した状態を模式的に示す図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
先ず、本発明の防水処理方法の防水処理対象であり、また、本発明の製造方法で原材料として用いる繊維製物品について説明する。
本発明で用いる繊維製物品は、使用時に使用者の肌に接触し得る親水性の繊維シートを備える。繊維シートは、親水性繊維を主体として構成されている。繊維シートにおける親水性繊維の含有量は、好ましくは50質量%以上、より好ましくは70質量%以上であり、100質量%でもよく、すなわち繊維シートは親水性繊維のみから構成されていてもよい。
親水性繊維としては、針葉樹パルプや広葉樹パルプ等の木材パルプ、綿パルプや麻パルプ等の非木材パルプ等の天然繊維;カチオン化パルプ、マーセル化パルプ等の変性パルプ;キュプラ、レーヨン等の再生繊維;アセテート等の半合成繊維;ポリビニルアルコール繊維、ポリアクリロニトリル繊維等の親水性合成繊維;ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリエステル繊維等の合成繊維に親水化処理を施した繊維等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。合成繊維は、1種類の合成樹脂又は2種類以上の合成樹脂を混合したブレンドポリマーからなる単一繊維でもよく、あるいは複合繊維でもよい。
繊維シートの形態は特に制限されず、例えば、織物(織布)、編物、不織布、紙であり得る。織物、編物の場合、織り方、編み方は特に限定されない。織物としては、例えば、平織り、綾織り、朱子織り等の織り地の織物が挙げられる。編物としては、例えば、平編み、ゴム編み、パール編み、両面編み等の横編み;シングルトリコット編み、シングルコード編み、ハーフトリッコト編み、プレーントリコット編み、クイーンズコード編み等の縦編み編み地が挙げられる。不織布としては、例えば、エアスルー不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、メルトブローン不織布、レジンボンド不織布、ニードルパンチ不織布が挙げられる。繊維シートは、単層構造でもよく、複数の層を積層してなる積層構造でもよい。
繊維シートは吸水性を有し、水及び種々の水性液を吸収することができる。したがって、繊維シートを含んで構成される繊維製物品も吸水性を有し、汗、尿、血液等の、身体から排泄される体液を吸収し得る。繊維シート(繊維製物品)は、JIS L−1907の滴下法による吸水時間が、好ましくは30秒以下、より好ましくは20秒以下、更に好ましくは15秒以下である。繊維シート(繊維製物品)の吸水性は、繊維シートに含有される親水性繊維の種類や含有量を適宜調整することで調整可能である。
前記滴下法、すなわち「JIS L−1907 繊維製品の吸水性試験方法(滴下法)」を概説すると次のとおりである。繊維製品(試験片)に対して、ビュレットから水を1滴滴下させ、水滴が試験片の表面に達したときからその試験片が水滴を吸収するにつれて鏡面反射が消え、湿潤だけが残った状態までの時間をストップウォッチで1秒単位まで測定し、測定時間の長短で吸水性を評価する。
本発明で用いる繊維製物品(繊維シート)は、例えば以下の特性を満たすものであり得る。
・混綿率が、好ましくは5質量以上、より好ましくは10質量%以上。ここでいう混綿率とは、繊維製物品(繊維シート)中に含まれる綿などの吸水性繊維の質量割合である。
・坪量が、好ましくは70g/m以上、より好ましくは85g/m以上。
本発明で用いる繊維製物品の具体例として、以下を例示できる。
パンツ、褌、シャツ、ブラジャー、ガードル、靴下などの下着に代表されるインナー衣料;サッカーシャツ、ゴルフシャツ、テニスシャツ、バスケットシャツ、卓球シャツ、バドミントンシャツ、ランニングシャツ、サッカーパンツ、テニスパンツ、バスケットパンツ、卓球パンツ、バドミントンパンツ、ランニングパンツ、ゴルフパンツ、各種スポーツ用アンダーシャツ、各種スポーツ用インナーウエア等、セーター、Tシャツ、ジャージ、トレーナー、ウインドブレーカー、ショートパンツ、レギンス等のスポーツ衣料;尿漏れ処理用パッド等の軽失禁用用品、生理用ナプキン類縁、パンティライナー等のおりものシート類縁、母乳パット類縁等。
本発明の防水処理方法及び本発明の製造方法について説明する。両方法は、繊維シートの非肌対向面に防水性付与剤を付着させる表面処理工程を有する点で共通する。両方法は、それぞれ典型的には、前記表面処理工程のみを有し、大型の設備や複雑な手順を要せずに、防水性付与繊維製物品を効率良く製造することができる。両方法は、工業的な実施のみならず、個人的に又は家庭内で実施することも可能である。
図1には、本発明に係る表面処理工程の一実施形態が示されている。図1に示す形態では、繊維製物品として男性用パンツ1を用いている。男性用パンツ1は、インナー衣料である男性用トランクス型パンツであり、前身頃、後身頃及び両者間に位置するクロッチ部を有するとともに、ウエスト開口部及び一対のレッグ開口部を有している。男性用パンツ1は、前開きのないいわゆる前閉じ型のトランクスであり、ウエスト開口部を画成するウエスト端部には、糸状の弾性部材が配されるなどして、伸縮性が付与されている。男性用パンツ1は親水性の繊維シート2を主体として構成され、男性用パンツ1の前身頃、後身頃及びクロッチ部は、それぞれ、繊維シート2からなる。
図1に示す形態では、男性用パンツ1の繊維シート2の非肌対向面2bにスプレー式吐出容器4を用いて防水性付与剤を噴霧することにより、該非肌対向面2bに防水性付与剤を付着させている(表面処理工程)。この表面処理工程により、男性用パンツ1の繊維シート2の非肌対向面2bに非肌側防水領域3が形成され、繊維製物品である男性用パンツ1は、防水性付与繊維製物品である防水性付与パンツ5となる。
図2には、防水性付与パンツ5の着用状態が示されている。防水性付与パンツ5は、繊維シート2の非肌対向面2bに非肌側防水領域3が形成されている点以外は、基本的に、防水性付与剤の付着前の状態すなわち男性用パンツ1と同じであり、男性用パンツ1と同様に使用できる。図3では、符号10で示す着用者(使用者)が着用した防水性付与パンツ5の上からズボンなどのアウター衣料20が重ねて着用された状態が示されている。防水性付与パンツ5において、繊維シート2の肌対向面2aは、防水性付与パンツ5の肌対向面(内面)を形成し、防水性付与パンツ5の着用時に着用者10の肌と接触し得る。繊維シート2の非肌対向面2bは、防水性付与パンツ5の非肌対向面(外面)を形成し、アウター衣料20の如き、防水性付与パンツ5の着用時に防水性付与パンツ5の上から重ねられる別の衣料と接触し得る。
本明細書において、「肌対向面」は、繊維製物品又はその構成部材(例えば繊維シート)における、繊維製物品の着用時に着用者の肌側に向けられる面、すなわち着用者の肌から相対的に近い側であり、「非肌対向面」は、繊維製物品又はその構成部材における、繊維製物品の着用時に肌側とは反対側に向けられる面、すなわち着用者の肌から相対的に遠い側である。なお、ここでいう「着用時」は、通常の適正な着用位置、すなわち当該吸収性物品の正しい着用位置が維持された状態を意味する。
防水性付与パンツ5の第1の特徴として、繊維シート2の非肌対向面2bに、水との接触角が0度以上70度以下の非肌側防水領域3が形成され、且つ繊維シート2の肌対向面2aにおける非肌側防水領域3に対応する領域(平面視で非肌側防水領域3と重複する領域。すなわち、非肌側防水領域3の裏面。)21が親水性(吸水性)である点が挙げられる。つまり繊維シート2は、着用者10の肌から近い順に、親水性(吸水性)を有する肌側層と、非肌側防水領域3を含む非肌側層とを厚み方向に有している。
非肌側防水領域3は、繊維シート2の非肌対向面2bに防水性付与剤を付着させることで形成されたものであるところ、繊維シート2は本来的に親水性であり吸水性を有する。したがって、繊維シート2における防水性付与剤の非付着部は親水性であり吸水性を有する。つまり、前記の「繊維シート2の肌対向面2aにおける非肌側防水領域3に対応する領域21が親水性である」というのは、繊維シート2の非肌対向面2bに防水性付与剤を付着させて非肌側防水領域3を形成した後において、その裏面である該領域21の親水性(吸水性)が維持されていることを意味する。なお図3では、理解容易の観点から、非肌側防水領域3が繊維シート2の非肌対向面2bに積層されているように記載されているが、実際の状態が必ずしもこのようになっているわけではない。
防水性付与パンツ5において、非肌側防水領域3は、繊維シート2の親水性の肌対向面2aから吸収した吸収した尿等の体液の染み出しを防止する体液バリア層として機能する。例えば図3に示すように、インナー衣料としての防水性付与パンツ5の上からアウター衣料20を着用した状態で、いわゆる「ちょい漏れ」が起こり、着用者10の排泄部(ペニス)から1mL以下程度の少量の尿が排泄された場合、その排泄された尿が、繊維シート2の肌対向面2aから非肌対向面2bに向かって移行してアウター衣料20に到達し、アウター衣料20に外部から視認可能な尿シミが生じることが懸念される。しかしながら、防水性付与パンツ5においては、繊維シート2の非肌対向面2bに非肌側防水領域3が形成されているため、尿が非肌側防水領域3から染み出し難く、アウター衣料20に尿シミが生じることが防止される。
また防水性付与パンツ5は、これを構成する繊維シート2の非肌対向面2bに非肌側防水領域3が形成されているものの、その裏面である領域21が親水性である(繊維シート2が本来有する親水性が維持されている)ことからも明らかなように、非肌側防水領域3が形成されている点以外は、非肌側防水領域3の形成前(防水性付与剤の付着前)の状態から、後述する剛性値以外は実質的に変化していないため、通常の下着を着用しているのと同じ感覚で使用することができる。つまり防水性付与パンツ5の外観、着用感、吸水性などの基本性能は、その前身である男性用パンツ1が有していたものと遜色なく、場合によっては向上している場合もあり、防水性付与パンツ5は、非肌側防水領域3による効果(尿シミ防止効果)のみならず、風合い、使用感などにも優れる。
非肌側防水領域3の形成位置は、繊維シート2の非肌対向面2bであることを前提として特に限定されず、繊維シート2を具備する繊維製物品の種類等に応じて適宜決定することができる。例えば、繊維製物品が防水性付与パンツ5の如き男性用パンツである場合、典型的には、図2及び図3に示すように、非肌側防水領域3は、男性用パンツの前身頃における着用者の排泄部(ペニス)と対向する部位に形成される。
非肌側防水領域3は、前述したとおり水との接触角が0度以上70度以下であり、好ましくは5度以上65度以下、より好ましくは10度以上60度以下である。前記接触角は、非肌側防水領域3の疎水度(親水度)の指標となるものであり、該接触角の数値が大きいほど疎水性が強く(親水性が低く)、該接触角の数値が小さいほど疎水性が弱い(親水性が高い)。前記接触角は下記<シート表面の接触角の測定方法>により測定される。
従来、被加工物(繊維製物品)に防水性能を付与する場合、その防水性能の付与領域(本発明では非肌側防水領域)の疎水度は、水との接触角を指標とした場合には90度を超える範囲とするのが一般的である。これに対し本発明の技術思想においては、非肌側防水領域3は、下着などのインナー衣料(繊維製物品)側からズボンなどのアウター衣料側への液移行を阻止し、インナー衣料内に液を留めることができれば十分であり、そのためにはインナー衣料に、アウター衣料が有する親水性よりも十分に低い親水性(高い疎水性)を付与すればよい。このような観点から、本発明では、非肌側防水領域3の水との接触角を0度以上70度以下に設定している。
一方、繊維シート2の肌対向面2aにおける非肌側防水領域3に対応する領域21は、前述したとおり親水性であり、非肌対向面2bとは対照的に濡れ感のない快適な使用感が求められることなどを考慮すると、過剰な防水性能が付与されることは好ましくない。このような観点から、前記領域21の水との接触角は、好ましくは60度以下、より好ましくは40度以下であり、最も好ましいのは、下記<シート表面の接触角の測定方法>において被測定面である前記領域21にイオン交換水の液滴を付着させたときに、その付着とほぼ同時に(瞬時に)該液滴が吸収される形態である。すなわち前記領域21は、イオン交換水を用いた接触角の測定が不可能となるような、高い親水性(吸水性)を有することが最も好ましい。なお、繊維シート2の肌対向面2aにおける前記領域21以外の部分の水との接触角は、典型的には、該領域21のそれと同じである。
<シート表面の接触角の測定方法>
測定対象の繊維シート(繊維製物品)から、該繊維シートの製造時の流れ方向(MD)の長さ100mm、MDに直交する方向(CD)の長さ100mmの平面視四角形形状を切り出して測定サンプルとし、所定の測定環境に1昼夜静置してなじませる。測定環境は、気温23±2℃、相対湿度50±5%RHとする。測定サンプルにおける接触角の被測定面(非肌側防水領域の表面)に、イオン交換水の液滴を付着させ、該液滴を録画して、その録画した画像に基づき接触角を測定する。より具体的には、測定装置として協和界面科学製の接触角計DM300を用いる。測定サンプルを、被測定面が上向きの状態となり且つ測定サンプルのCD方向から観察できるように、測定装置の測定ステージにセットする。そして、測定ステージにセットされた測定サンプルの被測定面にイオン交換水3μLの液滴を付着させ、その液滴の画像を録画して測定装置に取り込む。この際画像として、液滴を測定サンプルに付着させた後、該液滴から針が離れてから1秒後の画像を使用する。録画され複数の画像のうち、液滴におけるCD方向の両端又は片端が鮮明な画像を10枚選択し、その10枚の画像それぞれについて基準面に基づき液滴の接触角を計測し、それらの接触角の平均値を、測定対象の被測定面(非肌側防水領域)の接触角とする。
なお、前記<シート表面の接触角の測定方法>において、測定対象(繊維シート)における生地の織り構造によっては、表面凹凸が大きく、拡大観察時に前記基準面を定めることができない場合もあり得る。その場合は、イオン交換水の液滴の付着量を前記の3μLから0.1mLに変更するとともに、液滴の付着方法を駒込ピペットによる静置付着とし、画像を非拡大(1/1)で取り込む。以上の点以外は、前記と同様にして測定を行うことができる。
防水性付与パンツ5の第2の特徴として、非肌側防水領域3の繊維シート2の曲げ剛性値が、防水性付与剤の付着前すなわち男性用パンツ1に比べて、1.2倍以上4.0倍以下になっている点が挙げられる。つまり、本発明の防水処理方法及び本発明の製造方法では、繊維シート2に防水性付与剤を付着させてその付着部の曲げ剛性を向上させる。
これにより、防水性付与剤の付着作業(表面処理工程)を行った者、典型的には防水性付与パンツ5の着用者の、その付着作業の実効(尿シミ防止効果)に対する不安感が取り除かれ、防水性付与パンツ5を安心して使用することが可能となる。斯かる本発明の効果について更に説明すると、非肌側防水領域3は通常、一見してその周囲の防水性付与剤の非付着部と区別がつかないため、防水性付与パンツ5の着用者が該領域3の実効に対して不安を抱くことが懸念される。一方、本発明では前記のように、防水性付与剤の付着に起因してその付着部の繊維シート2の曲げ剛性が向上するようになされており、典型的には、防水性付与剤の付着前、又は防水性付与剤の非付着部に比べて手触りが変化した状態となるので、非肌側防水領域3が形成されたことが着用者に認識されやすく、前記懸念が払拭されている。このように表面処理工程の実効に対する不安が除かれることは、防水性付与繊維製物品の使用上の安心感の向上に繋がるとともに、斯かる不安に駆られて防水性付与剤を過剰に使用することの抑制にも繋がり、防水性付与剤の使用量を従来に比べて節約できる。曲げ剛性値は下記方法により測定される。曲げ剛性値が大きいほど、当該繊維シートは剛性が高く、したがってその触感は、防水性付与剤の付着部と非付着部とで手触りが異なるものとなる。
<曲げ剛性値の測定方法>
測定には、JIS L1096(一般織物試験方法)に規定された剛軟性測定法に適合した株式会社大栄科学精器製作所製の風合い試験器HOM−3を使用する。測定対象の繊維シート(繊維製物品)から、該繊維シートの製造時のMDの長さ10cm、CDの長さ10cmの平面視正方形形状を切り出して測定サンプルとする。試験器が備える試料台におけるスロット間を15mmに調整し、このスロット間の中心位置に測定サンプルの中央が位置し且つ測定サンプルが水平になるように、測定サンプルを配置する。このとき、試験器が備えるブレードが、測定サンプルにおける防水性付与剤の付着部(非肌側防水領域)とは反対側の面(測定サンプルが本発明に係るものであれば繊維シートの肌対向面)に接触し、且つブレードの長手方向が、測定サンプルのCDと平行(スロット間15mmの方向と測定サンプルのMD方向が一致)になるように、測定サンプルをスロット間に配置する。試料台の上面から6mm下方の位置(最下位置)まで下降するように調整したブレードを、測定サンプルの上方から一定の速度3mm/secで下降させ、ブレードで測定サンプルを押圧したときの指示計(荷重計)が示す最高値(cN)を読み取る。斯かる測定を5回行い、その平均値を算出して、当該測定サンプルの曲げ剛性値とする。測定は気温23±2℃、相対湿度50%RH±5%で実施する。
非肌側防水領域3の繊維シート2の曲げ剛性値は、防水性付与剤の付着前に比べて、前述したとおり1.2倍以上4.0倍以下であり、好ましくは1.3倍以上3.8倍以下、より好ましくは1.4倍以上3.6倍以下である。斯かる比率が1.2倍未満では、繊維シート2の剛性変化を認識することが困難となり、4.0倍超では、繊維シート2の着用感が低下するおそれがある。
防水性付与パンツ5における非肌側防水領域3の繊維シート2の曲げ剛性値、すなわち本発明に係る表面処理工程後の繊維シートの曲げ剛性値は、11cN以上、好ましくは12cN以上、より好ましくは13cN以上、そして、40cN以下、好ましくは38cN以下、より好ましくは36cN以下である。
表面処理工程後の繊維シートの曲げ剛性値は、繊維シートに対する防水性付与剤の付着量、使用する防水性付与剤の種類等を適宜調整すること調整可能である。
本発明に係る表面処理工程において、繊維シートに対する防水性付与剤の付着量は、固形分として、好ましくは1g/m以上、より好ましくは2g/m以上、更に好ましくは3g/m以上、そして、好ましくは20g/m以下、より好ましくは18g/m以下、更に好ましくは16g/m以下である。一般には、防水性付与剤の付着量が多くなるほど、繊維シートが硬くなってごわごわ感が増す傾向にある。
本発明で用いる防水性付与剤について更に説明すると、防水性付与剤の水との接触角は、好ましくは60度以上90度以下、より好ましくは62度以上88度以下、更に好ましくは65度以上85度以下である。前記接触角は、防水性付与剤、より具体的には防水性付与剤に含まれる防水成分(ポリマー)の疎水度(親水度)の指標となるものであり、該接触角の数値が大きいほど、当該防水性付与剤の疎水性が強く(親水性が低く)、該接触角の数値が小さいほど疎水性が弱い(親水性が高い)。非肌側防水領域3の形成に用いる防水性付与剤の水との接触角が前記範囲にあることで、防水性付与繊維製物品に前記の第1及び第2の特徴を一層確実に付与することが可能となり、本発明の所定の効果(身体から排泄された体液が着衣に染み出して外部から視認可能になる不都合が防止され、また、その実効性について使用者に不安を与えない)が一層確実に奏されるようになる。前記接触角は下記<防水性付与剤の接触角の測定方法>により測定される。
<防水性付与剤の接触角の測定方法>
測定対象の防水性付与剤を、バットに流延し、このバットを雰囲気温度25℃の環境下に12時間静置することにより、該防水性付与剤の膜を形成させる。この膜を測定サンプルとする。測定環境は、気温23±2℃、相対湿度50±5%RHとする。測定サンプルにおける接触角の被測定面に、イオン交換水1μLの液滴を付着させ、該液滴を録画して、その録画した画像に基づき接触角を測定する。測定装置として例えば株式会社キーエンス製のマイクロスコープVHX−1000を用いる。録画され複数の画像のうち、液滴の輪郭が鮮明な画像を10枚選択し、その10枚の画像それぞれについて基準面に基づき液滴の接触角を計測し、それらの接触角の平均値を、当該防水性付与剤の接触角とする。
防水性付与剤は、典型的には、少なくとも防水成分としてポリマーを含有する。防水性付与剤におけるポリマーの含有量は、防水性付与繊維製物品の防水性の向上の観点から、該防水性付与剤の全質量に対して、好ましくは3質量%以上、より好ましくは4質量%以上、更に好ましくは4.5質量%以上である。
また、防水性付与剤におけるポリマーの含有量は、防水性付与剤の処理効率の観点、及び、防水性付与剤の繊維シートへの付着方法としてスプレー塗工法を適用する場合の噴霧容易性の観点から、該防水性付与剤の全質量に対して、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下、更に好ましくは7質量%以下である。
前述のポリマーの含有量は、防水性付与剤がポリマーを1種のみ含む場合には、当該ポリマーの含有量のことであり、ポリマーを2種以上含む場合には、すべてのポリマーを合計した含有量のことである。
防水性付与剤による尿シミ防止効果を一層確実に奏させるようにする観点から、防水性付与剤に含有されるポリマーは、下記方法により測定される液温25℃の水に対する溶解度が、好ましくは50mg/100g未満、より好ましくは40mg/100g以下、更に好ましくは30mg/100g以下、なお更に好ましくは20mg/100g以下、なお更に好ましくは20mg/100g未満である。
<ポリマーの水に対する溶解度の測定方法>
1Lガラスビーカーに水を500g加え、回転子(フッ素樹脂(PTFE)製、φ8mm×50mm)を用い、回転数100rpmで攪拌しながら、25℃の恒温槽にて保温する。この液温25℃の水中に測定対象のポリマーを0.1g添加し、10分後に目視にて均一透明な状態になっているか否かを確認する。均一透明でなくなるまでポリマーを0.1gずつ追加で添加し、水への溶解度を測定する。ポリマーが固体である場合には、16メッシュアンダーの粉体の状態で溶解させる。本測定方法で用いる水としては、例えば、「オルガノ株式会社製の純水装置「G−10DSTSET」で製造した25℃における導電率が1μS/cm以下の純水」を用いることができる。
ポリマーを50g添加しても均一透明の場合、その時点で測定を終了し、液温25℃の水に対する溶解度は10g/100g以上と判断する。ポリマーを0.1g添加したときに均一透明でない場合、液温25℃の水に対する溶解度は20mg/100g未満と判断する。
防水性付与剤に含有されるポリマー(防水成分)としては、例えば、アクリル系ポリマー、フッ素系ポリマー、シリコーン系ポリマーが挙げられる。防水性付与剤は、1種類のポリマーを含有してもよく、2種類以上のポリマーを含有してもよい。
防水性付与剤に含有可能なアクリル系ポリマーとしては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸エステル、又はメタクリル酸エステル等のアクリル酸誘導体を主成分として単独又は共重合して得られるものを使用することができる。具体的には、(アクリル酸/t−ブチルアクリルアミド)共重合体等の(アクリル酸/アクリルアミド)共重合体、(アクリル酸/アクリルアミド/アクリル酸エチル)共重合体等の(アクリル酸/アクリルアミド/アクリル酸アルキルエステル)共重合体、(アルキルアクリルアミド/アクリル酸/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート)共重合体、アクリル酸アルキルエステル重合体、メタアクリル酸アルキルエステル重合体、(アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル)共重合体、(アクリル酸/メタクリル酸アルキルエステル)共重合体、(メタクリル酸/アクリル酸アルキルエステル)共重合体、(メタクリル酸/メタクリル酸アルキルエステル)共重合体、(アクリル酸アルキルエステル/t−ブチルアクリルアミド)共重合体、(アクリル酸アルキルエステル/オクチルアクリルアミド)共重合体等の(アクリル酸アルキルエステル/アクリルアミド)共重合体、(アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/t−ブチルアクリルアミド)共重合体等の(アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド)共重合体、(メタクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアクリルアミド)共重合体、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキルエステル)共重合体、(アルキルアクリルアミド/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート)共重合体、(オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル)共重合体、(アルキルアクリルアミド/アクリル酸アルキルエステル/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート)共重合体、(アクリル酸アルキルエステル/ジアセトンアクリルアミド)共重合体、(スチレン/アクリル酸)共重合体、(スチレン/アクリル酸アルキルエステル)共重合体、(スチレン/アクリルアミド)共重合体、ウレタン−アクリル系共重合体、(ビニルピロリドン/アクリル酸/メタクリル酸)共重合体、(ビニルピロリドン/アクリル酸アルキルエステル/メタクリル酸)共重合体、(オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル)共重合体、(メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキルエステル)共重合体、(アクリル酸/アクリル酸アルキルエステル/メタクリル酸エチルアミンオキシド)共重合体等が挙げられる。
防水性付与剤に含有可能なフッ素系ポリマーとしては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素化オレフィンの重合体;該重合体の一部を修飾したものなどが挙げられる。
防水性付与剤に含有可能なシリコーン系ポリマーとしては、例えば、シリコーンレジン、(アクリル酸/ジメチコン)共重合体、シリコーングラフト共重合体等が挙げられる。特にポリマーとしてポリシロキサン骨格を主鎖とするシリコーングラフト共重合体が好ましい。ポリシロキサン骨格とは−O−Si−O−Si−結合からなる構造であり、典型的にはシリコーンが挙げられる。シリコーンとしては、各種の変性シリコーンを用いることが、防水性を付与する観点から好ましい。変性シリコーンとしては、例えば脂肪酸変性シリコーン及びアクリルシリコーンが挙げられるが、これらに限られない。
防水性付与剤に含有されるポリマー(防水成分)としては、前述のアクリル系ポリマー、フッ素系ポリマー及びシリコーン系ポリマー以外に、例えば、ビニルメチルエーテル/マレイン酸)共重合体、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸アルキルエステル)共重合体、(ビニルメチルエーテル/マレイン酸ブチル)共重合体等のマレイン酸系重合体を用いることもできる。
防水性付与剤に含有されるポリマーの好ましい一例として、アクリル系ポリマーが挙げられる。特に、液温25℃の水に対する溶解度が前記範囲にあるアクリル系ポリマーが好ましい。また、アクリル系ポリマーを含有する防水性付与剤は、水との接触角が前記範囲にあることが好ましい。
本発明では、防水性付与剤は液体(流動物)でもよく、固体でもよい。防水性付与剤が液体の場合、その構成成分の1つとして、揮発性溶媒を含有することが好ましい。揮発性溶媒は、該溶媒の液温25℃において飽和蒸気圧が3000Pa以上の物質であることが好ましい。揮発性溶媒としては、水、有機溶媒が挙げられる。水と水溶性有機溶媒との混合溶媒を揮発性溶媒として用いてもよい。有機溶媒からなる揮発性溶媒の例としては、アルコール、エステル、ニトリル、エーテル、炭化水素、ケトン、アミン、酢酸などが挙げられる。これらの揮発性溶媒は1種を単独で用いることができ、あるいは2種以上を組み合わせて用いることもできる。2種以上の揮発性溶媒を組み合わせて用いる場合、前記の飽和蒸気圧とは、複数用いた揮発性溶媒のうち最も飽和蒸気圧が低い揮発性溶媒の飽和蒸気圧のことである。これらの揮発性溶媒のうち、ポリマーの溶解性と防水性付与剤の乾燥時間とを両立させる観点から、水、アルコールが好ましく、水、エタノール、プロパノールからなる群から選ばれる1種又は2種以上の組み合わせを用いることがより好ましい。
揮発性溶媒としてアルコールを用いる場合には、炭素数が1以上5以下である一価又は多価の脂肪族アルコールを用いることが好ましく、炭素数が2以上4以下である一価のアルコール、例えば、エタノール、プロパノール及びブタノールなどを用いることがより好ましい。揮発性溶媒としてエステルを用いる場合には、炭素数が1以上4以下である一価又は多価の脂肪族アルコールと、炭素数が1以上4以下である一価又は多価の脂肪酸とのエステルを用いることが好ましく、炭素数が1以上2以下である一価の脂肪族アルコールと、炭素数が1以上4以下である一価の脂肪酸とのエステル、例えば酢酸エチル、プロピオン酸メチル及び酢酸ブチルなどを用いることがより好ましい。揮発性溶媒としてニトリルを用いる場合には、炭素数が2以上3以下であるアルカンのニトリル、例えばアセトニトリルなどを用いることが好ましい。また、引火及び発火を防止する観点から、水と他の揮発性溶媒を併用することが好ましく、揮発性溶媒の合計100質量部中に水を、5質量部以上含有することが好ましく、10質量部以上含有することがより好ましく、そして、防水性付与剤の乾燥時間を短くさせる観点から、50質量部以下含有することが好ましく、20質量部以下含有することがより好ましい。
防水性付与剤は、その構成成分として、前述したポリマー(防水成分)及び揮発性溶媒とを含んでいる場合に、該ポリマーは該揮発性溶媒100gへの溶解度が、25℃において1g以上であることが好ましい。すなわち、ポリマーの液温25℃の揮発性溶媒に対する溶解度が1g以上であることが好ましい。この揮発性溶媒に対するポリマーの溶解度は、前記<ポリマーの水に対する溶解度の測定方法>に準じて測定することができる。
本発明の効果を損なわない限りにおいて、防水性付与剤は、前述した揮発性溶媒に溶解不能なポリマーを含むことが許容される。尤も、防水性付与剤は、前述した揮発性溶媒に溶解可能なポリマーのみを含むことが、本発明の効果が確実に奏される観点から好ましい。揮発性溶媒は、防水性付与剤に含まれる成分を溶解し得る媒体となるものであり、防水性付与剤における揮発性溶媒の含有量は、該成分の残部とすることができる。
防水性付与剤は、前述したポリマー及び揮発性溶媒以外の他の成分を含有してもよい。そのような他の成分としては、例えば、尿臭低減を目的とした消臭剤、抗菌剤、香料;防水性付与繊維製物品の洗濯による防水性付与剤(非肌側防水領域)の除去容易性の向上を目的とした界面活性剤又は可塑剤;排泄された体液の速乾性向上を目的とした吸水剤;非肌側防水領域の視認性向上を目的とした染料又は顔料などが挙げられる。これらの他の成分は、防水性付与剤中に、総和で、好ましくは5質量%以下含まれる。発明の効果を一層顕著なものとする観点からは、防水性付与剤は、前述したポリマー及び揮発性溶媒のみを含有していることが好ましい。
防水性付与剤は、これをスプレー塗工するときのミスト均一性の観点から、その粘度が、25℃において、好ましくは20mPa・s以下、より好ましくは15mPa・s以下、更に好ましくは10mPa・s以下である。粘度の下限値に特に制限はなく、低ければ低いほど好ましいが、5mPa・s程度に粘度が低ければ本発明の効果は十分に奏される。防水性付与剤の粘度は、B型粘度計を用いて測定される。B型粘度計としては例えば東京計器株式会社製のB型粘度計を用いることができる。測定条件は、スピンドルNo.M1、回転数は粘度に応じて適切に選択される。
本発明の防水処理方法及び製造方法において、防水性付与剤の繊維シートへの付着方法は特に制限されず、防水性付与剤の剤型等に応じて公知の方法から適宜選択することができる。防水性付与剤が液体(流動物)の場合は、例えば、図1に示す如きスプレー塗工の他に、各種印刷方法(転写、ダイ塗工、グラビア塗工、インクジェット法、スクリーン印刷法等)、繊維シートの防水性付与剤含有液中への浸漬が挙げられる。防水性付与剤が固体の場合は、例えば、スティック形状に固形化された防水性付与剤を繊維製物品に直接接触させて該防水性付与剤を塗布する方法、スポンジなどを用いて繊維製物品に間接的に塗布する方法が挙げられる。また、防水性付与剤の付着手段は、剤付着時に繊維製物品と接触する接触式でもよく、剤付着時に繊維製物品と接触しない非接触式でもよい。
防水性付与剤の繊維シートへの付着方法としては、スプレー塗工法が特に好ましい。スプレー塗工法には、防水性付与剤の粘度等の諸物性、スプレー用ノズルの形状、その塗布量等を適宜調整することで、効率的に所望の状態を形成できるという長所がある。特に、エアゾールスプレイヤー、手動式トリガースプレイヤー、超音波などを用いる防水性付与剤の付着方法は、使用者が簡便に防水層を形成できる点から、より好ましい。
本発明で使用可能な防水性付与剤の付着手段の1つとして、スプレイヤーを具備する容器に防水性付与剤を充填してなるポンプスプレー式剤付着手段が挙げられる。すなわち、本発明の防水処理方法及び製造方法では、防水性付与剤の繊維シートへの付着を、ポンプスプレー式剤付着手段による、防水性付与剤の噴霧により実施することができる。本発明では、従来公知のポンプスプレー式剤付着手段を特に制限なく用いることができる。
また、本発明で使用可能な防水性付与剤の付着手段の他の1つとして、エアゾールスプレー用耐圧容器に防水性付与剤及び噴射剤を充填してなる、エアゾールスプレー式剤付着手段が挙げられる。すなわち、本発明の防水処理方法及び製造方法では、防水性付与剤の繊維シートへの付着を、エアゾールスプレー用耐圧容器に防水性付与剤及び噴射剤を充填してなる、エアゾールスプレー式剤付着手段による、防水性付与剤の噴霧により実施することができる。本発明では、従来公知のエアゾールスプレー式剤付着手段を特に制限なく用いることができる。噴射剤としては、例えば、窒素ガスや炭酸ガスなどの圧縮ガスを用いたものや、液化石油ガス(LPG)やジメチルエーテル(DME)等の液化ガスを用いたものが挙げられる。
さらに、本発明で使用可能な防水性付与剤の付着手段の他の1つとして、手動式スプレイヤーを具備する容器に防水性付与剤を充填してなる、手動式スプレー式剤付着手段が挙げられる。すなわち、本発明の防水処理方法及び製造方法では、防水性付与剤の繊維シートへの付着を、手動式スプレイヤーを具備する容器に防水性付与剤を充填してなる、手動式スプレー式剤付着手段による、防水性付与剤の噴霧により実施することができる。この手動式スプレー式剤付着手段は、ガスなどの噴射剤を用いないスプレイヤーであり、具体的には例えば、手動式トリガースプレイヤー、超音波式を例示でき、特に、蓄圧式の手動式スプレー式剤付着手段は、ミストの粒径の細かさ、ミスト径均一性などが良好であるため、本発明で好適に用いられる。また、手動式スプレー式剤付着手段の使用方法の一例として、圧縮手段を備えた容器により圧縮空気などを用いて噴霧する方法も用いることができる。
また、本発明で使用可能な防水性付与剤の付着手段のさらに他の1つとして、防水性付与剤のスティック状固形物を含んで構成され、該固形物を処理対象に接触させることで該防水性付与剤を該処理対象に塗布可能になされているものが挙げられる。すなわち、本発明の防水処理方法及び製造方法では、防水性付与剤の繊維シートへの付着を、スティック状固形物を含んで構成される剤付着手段を用い、該固形物を処理対象に接触させることにより実施することができる。このスティック状固形物を含む剤付着手段は、例えば、口紅やスティック糊などと同様に構成され、防水性付与剤のスティック状固形物と、該固形物を支持する支持部とを含む。
また、本発明で使用可能な防水性付与剤の付着手段のさらに他の1つとして、ロールオン容器に防水性付与剤を充填してなる、ロールオン式剤付着手段が挙げられる。すなわち、本発明の防水処理方法及び製造方法では、防水性付与剤の繊維製物品への付着を、ロールオン容器に前記防水性付与剤を充填してなる、ロールオン式剤付着手段により実施することができる。ロールオン容器は、容器口部にボールを回転自在に保持した中栓を配置し、内容物(防水性付与剤)をボール表面に分配して所望部位に塗布する容器である。ロールオン容器を使用する際には、ボールを、内容物の付着対象である繊維製物品の非肌対向面に接触させつつ、容器本体を上方に持ち上げ、内容物をボールに接触させるとともに、ボールを該非肌対向面上で転がすことによって、ボール表面に内容物を分配される。ロールオン容器としては、公知のものを特に制限なく用いることができる。
本発明の防水処理方法及び製造方法において、非肌側防水領域における防水性付与剤の付着パターンは特に制限されず、防水性付与剤が非肌側防水領域の全域に隙間なく連続的に存在するパターン(いわゆるべた塗り)でもよいが、繊維シートの通気性及び柔軟性等を確保する観点から、非肌側防水領域に防水性付与剤の付着部と非付着部とが混在するパターンが好ましい。非肌側防水領域に防水性付与剤の付着部と非付着部とを混在させる観点から、防水性付与剤の繊維シートへの付着方法としては、図1に示す如きスプレー塗工法が好ましい。
防水性付与剤の付着部と非付着部とがある程度のまとまりをもって混在している場合に、そのまとまりにおいて最も外側に位置する該付着部を結んだ仮想線が、非肌側防水領域の外縁である。したがって、前述の「非肌側防水領域の繊維シートの曲げ剛性値」を測定する場合には、このようにして決定した「非肌側防水領域の外縁」で囲まれた領域の繊維シートの曲げ剛性値を前記方法により測定すればよい。
本発明の防水処理方法及び製造方法では、典型的には、繊維シートの肌対向面には防水性付与剤を付着させないが、両方法によって得られる防水性付与繊維製物品が前記の第1及び第2の特徴を有することを前提として、繊維シートの肌対向面に防水性付与剤を付着させてもよい。
本発明の防水処理方法及び製造方法においては、繊維シートに防水性付与剤を付着させた後、該繊維シートを乾燥してもよい。この繊維シートの乾燥方法は特に制限されず、例えば、加熱による乾燥、減圧による乾燥、加熱と減圧とを組み合わせた強制乾燥や自然乾燥が挙げられる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
(防水性付与剤A)
防水性付与剤としてアクリル系ポリマー(International Specialty Products製、ES−435)を用い、これを常温でエタノール溶媒に溶解して5質量%エタノール溶液とし、さらにジメチルエーテル/LPG(70/30)ガスと共にスプレー缶に封入し(エタノール溶液/ガス重量比=40/60)、スプレー剤としての防水性付与与剤Aを得た。
(防水性付与剤B)
防水性付与剤としてアクリル系ポリマー(Mitsubishi Petrochemical Company製、R205)を用い、これを常温でエタノール溶媒に溶解して5質量%エタノール溶液とし、さらにジメチルエーテル/LPG(70/30)ガスと共にスプレー缶に封入し(エタノール溶液/ガス重量比=40/60)、スプレー剤としての防水性付与与剤Bを得た。
(防水性付与剤C)
防水性付与剤としてアクリル系ポリマー(日本エヌエスシー株式会社製、Amphomer28−4910)を用い、これを常温でエタノール溶媒に溶解して5質量%エタノール溶液とし、さらにジメチルエーテル/LPG(70/30)ガスと共にスプレー缶に封入し(エタノール溶液/ガス重量比=40/60)、スプレー剤としての防水性付与与剤Cを得た。
(防水性付与剤D)
防水性付与剤としてシリコーン系ポリマー(花王株式会社製、OS−88)を用い、これを常温でエタノール溶媒に溶解して5質量%エタノール溶液とし、さらにジメチルエーテル/LPG(70/30)ガスと共にスプレー缶に封入し(エタノール溶液/ガス重量比=40/60)、スプレー剤としての防水性付与与剤Dを得た。
(繊維シート:前処理済み綿布)
幅60cm、長さ1m、目付180g/mの原布(オックスフォード無地白色綿布、品番2012200003154、ユザワヤで購入)を用意し、該原布に対し、工程油剤などの影響を排除するなどの目的で前処理を行った。具体的には、原布に対して洗濯及びすすぎ操作を行い、23±2℃/50±5%RH環境下で1昼夜乾燥した後、アイロン(パナソニック製、NI−S33)を用いて高温アイロン掛けを行ってシワを除去した。洗濯及びすすぎ操作は、市販の洗濯機(日立製作所製、NW−500MX)及び市販の洗剤(花王株式会社製、ウルトラアタックNeo)30gを用い、水量30Lで、「洗濯4分→すすぎ1回→脱水5分」の工程で行った。こうして得られた前処理済み綿布を繊維製物品とした。この繊維製物品は、JIS L−1907の滴下法による吸水時間が30秒以下の吸水性を有する。
〔実施例1〜3、比較例1〜2〕
前記防水性付与剤A〜Dの何れか1種を手動式スプレイヤーのボトルに充填し、繊維シートとしての前記前処理済み綿布の一方の面に対し、該スプレー式吐出容器からその内容物である防水性付与剤を噴霧・付着させ、防水性付与繊維製物品を得た(表面処理工程)。より具体的には、前記前処理済み綿布の一方の面を上に向けてろ紙上に載置し、該前処理済み綿布の上方10cmの位置から該前処理済み綿布の一方の面の全域に対し、スプレー式吐出容器の内容物を噴霧し付着させた。前記手動式スプレイヤーとして、株式会社三谷バルブ製の品番Z−155−C110−1−290(95−0)(開口径0.45mm、1操作当たりの吐出量0.15mL)を用いた。内容物を付着させてから10分経過後、性能評価を行った。
〔性能評価〕
各実施例及び比較例の防水性付与繊維製物品について、下記方法により、表面処理/未処理識別性、感触、液バリア性をそれぞれ評価した。結果を下記表1に示す。
下記表1には、参考例として、前記表面処理工程を実施しなかったもの、すなわち前記前処理済み綿布の評価結果も掲載した。
なお、下記表1中の「繊維シートの表面処理工程後の曲げ剛性値/繊維シートの表面処理工程前の曲げ剛性値」における「繊維シートの表面処理工程前の曲げ剛性値」は、参考例である表面処理工程を実施しなかったものの曲げ剛性値である。
<表面処理/未処理識別性の評価方法>
5名の専門パネラーに、100mm×100mmの平面視四角形形状の試験対象の全体を手指で触ってもらい、その際の感触を下記評価基準により評価してもらった。そして、5名の評価点の合計が13点以上の場合を〇、8点以上12点以下の場合を△、7点以下の場合を×とした。
(感触の評価基準)
1点:未処理布と同等、2点:やや違いがわかる、3点:違いがわかる
<感触の評価方法>
5名の専門パネラーに、100mm×100mmの平面視四角形形状の試験対象の全体を手指で触ってもらい、その際の感触を下記評価基準により評価してもらった。そして、5名の評価点の合計が13点以上の場合を〇、8点以上12点以下の場合を△、7点以下の場合を×とした。
(感触の評価基準)
1点:悪い、2点:やや悪い、3点:未処理布と同等、4点:やや良い、5点:良い
<液バリア性の評価方法>
水平な台の上に、ろ紙、透水性シートをこの順で重ね、気温25℃の環境下で2時間放置する。透水性シートとして、防水性付与剤が付着されていない繊維シート、すなわち前記前処理済みの綿布(参考例)を用いる。次に、透水性シートの上面に評価対象の防水性付与繊維製物品を重ねる。その際評価対象が、片面に防水性付与剤が付着されているものである場合は、その防水性付与剤の付着面が透水性シートの上面と対向するように、評価対象を透水性シートの上に重ねる。そして、評価対象の上面に対し、青水をスポイトで1mL滴下する。この青水は、蒸留水を着色料(青色1号)により着色したものである(着色料濃度0.1質量%)。青水滴下から5分後に評価対象を取り除き、残った下布及びろ紙をそれぞれ目視観察し、下記評価基準により評価する。本試験は、評価対象を下着などのインナー衣料、透水性シートをアウター衣料とし、評価対象側から透水性シート側への液(青水)の染み出しにくさ(液バリア性)を評価するものである。
(液バリア性の評価基準)
◎:透水性シート及びろ紙ともに、青水の付着部は存在しない。
〇:透水性シートに最大差し渡し長さ5mm以下の平面視点状の青水の付着部が存在するが、ろ紙には青水の付着部は存在しない。
△:透水性シートに最大差し渡し長さ20mm超の比較的大きな青水の付着部(いわゆる染み)が存在するが、ろ紙には青水の付着部は存在しない。
×:ろ紙に、少なくとも差し渡し2mm以上の青水付着が観察される。又は、透水性シートに、最大差し渡し長さ40mm超の比較的大きな青水の付着部(いわゆる染み)が存在し、ろ紙に青水付着が存在する。
Figure 2021095658
1 男性用パンツ(繊維製物品)
2 繊維シート
2a 繊維シートの肌対向面
2b 繊維シートの非肌対向面
3 非肌側防水領域
4 スプレー式吐出容器
5 防水性付与パンツ(防水性付与繊維製物品)
10 着用者
20 アウター衣料

Claims (4)

  1. 使用時に使用者の肌に接触し得る親水性の繊維シートを備えた繊維製物品の該繊維シートに防水処理を施す防水処理方法であって、
    前記繊維シートの非肌対向面に、防水性付与剤を付着させる表面処理工程を有し、
    前記表面処理工程によって、前記繊維シートの非肌対向面に水との接触角が0度以上70度以下の非肌側防水領域を形成しつつ、該繊維シートの肌対向面における該非肌側防水領域に対応する領域の親水性を維持し、且つ該非肌側防水領域の該繊維シートの曲げ剛性値を、前記防水性付与剤の付着前に比べて1.2倍以上4.0倍以下にする、繊維製物品の防水処理方法。
  2. 前記防水性付与剤の水との接触角が、60度以上90度以下である、請求項1に記載の繊維製物品の防水処理方法。
  3. 前記防水性付与剤がアクリル系ポリマーを含有する、請求項1又は2に記載の繊維製物品の防水処理方法。
  4. 防水性付与繊維製物品の製造方法であって、
    使用時に使用者の肌に接触し得る親水性の繊維シートを備えた繊維製物品の該繊維シートの非肌対向面に、防水性付与剤を付着させる表面処理工程を有し、
    前記表面処理工程によって、前記繊維シートの非肌対向面に水との接触角が0度以上70度以下の非肌側防水領域を形成しつつ、該繊維シートの肌対向面における該非肌側防水領域に対応する領域の親水性を維持し、且つ該非肌側防水領域の該繊維シートの曲げ剛性値を、前記防水性付与剤の付着前に比べて1.2倍以上4.0倍以下にする、防水性付与繊維製物品の製造方法。
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