本発明は、基礎杭の施工支援装置に関する。
特許文献1には、水面上から河床等に杭を打設する場合に、水上部でノンプリズム方式のトータルステーションを用いて杭の上下2箇所の表面を連続計測して、杭の位置及び傾斜角度を測定し、測定結果と設計値との差を表示装置に表示する杭打ち管理システムが開示されている。
しかし、特許文献1に開示された杭打ち管理システムでは、測量者がトータルステーションを手動操作して杭に視準を合せる必要があり、トータルステーションの操作のために常時測量者がトータルステーションの近傍で待機しなければならないという問題や、ノンプリズム方式であるために杭に対する視準方向が変動する可能性が高く、測量値の信頼性が十分に保てないという問題があった。
また、杭打ち作業の各工程において作業の効率化を図りたいとの強い要請もあった。
本発明の目的は、上述した従来の課題に鑑み、杭打ち作業に要する工程を可能な限り自動化して人手を介さずに精度の高い計測処理を可能にする基礎杭の施工支援装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による基礎杭の施工支援装置の第一の特徴構成は、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と、視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置と、を備えた測量機器と接続され、杭打ち機に支持される削孔用オーガまたは杭本体を含む測量対象を撮像した画像及び測量データを入力する第1通信インタフェースと、前記測量対象を撮像した画像に基づいて前記測量対象の軸芯に対する視準方向の偏り角度を算出する画像処理装置と、前記測量機器で測量した前記測量対象までの測量データと、前記画像処理装置で算出した偏り角度とに基づいて前記測量対象の実軸芯位置を算出する実軸芯位置算出装置と、前記実軸芯位置算出装置で算出した前記測量対象の実軸芯位置と予め設定された設計杭芯位置とに基づいて前記測量対象に対する補正量及び補正方向を算出する補正処理装置と、
前記補正処理装置で算出した補正量及び補正方向を示す補正案内画像を生成する補正案内画像生成装置と、前記補正案内画像を他の表示装置で表示可能に通信する第2通信インタフェースと、を備えている点にある。
測量対象の測量データと測量対象を撮像した画像が第1通信インタフェースを介して施工支援装置に入力される。画像処理装置では、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置で撮像された画像に基づいて測量対象の杭芯に対する視準方向の偏り角度が算出される。実軸芯位置算出装置では、測量対象までの測量データと当該偏り角度とに基づいて測量対象の実軸芯位置が算出される。補正処理装置では、当該実軸芯位置と予め設定された設計杭芯位置とに基づいて測量対象に対する補正量及び補正方向、つまりずれ量及びずれ方向が算出される。補正案内画像生成装置により、作業者が測量対象の姿勢調整装置を調整して削孔または杭打ちするために必要となる補正量及び補正方向を示す補正案内画像が生成され、第2通信インタフェースを介して他の表示装置に補正案内画像が表示されるように出力される。
同第二の特徴構成は、上述の第一の特徴構成に加えて、前記画像処理装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する画像に基づいて前記測量対象の軸芯に対する視準方向の偏り角度を算出し、前記実軸芯位置算出装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する実軸芯位置を算出し、前記補正処理装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する補正量及び補正方向を算出し、前記補正案内画像生成装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する補正案内画像を表示する、ように構成されている点にある。
測量対象の高さ方向に異なる二点に対して測量及び撮像を実行すれば、其々の高さ方向で実軸芯位置が算出できるため、其々の実軸芯位置を基準に二点間の傾斜状態が正確に求まり、補正案内画像に傾斜方向を組み込むことができる。
同第三の特徴構成は、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記補正処理装置で算出された補正量及び補正方向に基づいて前記杭打ち機で削孔された杭孔、或は打ち込まれた杭本体の深さとずれの履歴情報を記憶する記憶装置を備えている点にある。
削孔過程または杭打ち過程の履歴が詳細に記憶装置に管理されるので、施工時及び施工完了後の何れの時点でも各作業の評価を行なうことが可能になる。
同第四の特徴構成は、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と、視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置と、を備えた測量機器と接続され、杭打ち機に支持される第1の測量対象を撮像した画像及び測量データを入力する第1通信インタフェースと、前記第1の測量対象を撮像した画像に基づいて前記第1の測量対象の基準位置に対する視準方向のずれ量を算出する画像処理装置と、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置を遠隔操作して前記測量機器の視準方向を調整する追尾処理装置と、前記測量機器で測量した前記第1の測量対象の位置が予め設定された設計杭芯位置の近傍に位置すると、前記姿勢調整装置を遠隔操作して前記杭打ち機に支持される測量対象を前記第1の測量対象とは異なる第2の測量対象に切り替える測量対象切替装置と、を備えている点にある。
設計杭芯位置に向けて移動する杭打ち機を追尾すべく測量機器が遠隔操作され、杭打ち機に支持される第1の測量対象が視準されて測量される。画像処理装置では、そのときに得られた画像に基づいて第1の測量対象の基準位置と視準方向とのずれ量が算出される。追尾処理装置では、当該ずれ量に基づいて第1の測量対象を追尾すべく姿勢調整装置を遠隔操作する。測量対象切替装置は、第1の測量対象が設計杭芯位置の近傍に移動すると、第2の測量対象に切り替える。第2の測量対象が、例えば削孔用オーガであれば、その後に行なわれる削孔作業に関する測量に切り替えることができる。
同第五の特徴構成は、上述した第四の特徴構成に加えて、前記測量機器により計測した前記第1の測量対象の位置及び前記設計杭芯位置に基づいて前記杭打ち機を前記設計杭芯位置に誘導する誘導案内画像を生成する誘導案内画像生成装置と、前記誘導案内画像を他の表示装置で表示可能に通信する第2通信インタフェースと、を備えている点にある。
誘導案内画像生成装置は、第1の測量対象の位置及び設計杭芯位置に基づいて、第1の測量対象が設計杭芯位置に向けて移動するように誘導案内する誘導案内画像を生成し、他の表示装置で表示されるように、第2通信インタフェースを介して出力する。例えば、杭打ち機の運転者が表示装置に表示される誘導案内画像を目視することにより、目的とする設計杭芯位置まで正確に到達することができる。
以上説明した通り、本発明によれば、杭打ち作業に要する工程を可能な限り自動化して人手を介さずに精度の高い計測処理を可能にする基礎杭の施工支援装置を提供することができるようになった。
杭打ち機の説明図
基礎杭の施工支援システムの説明図
(a)は実軸芯算出原理の説明図、(b)は画像処理の説明図、(c)は補正案内画像の説明図
基礎杭の施工支援方法の手順を示すフローチャート
(a)は作業現場の説明図、(b)は第1誘導案内画像の説明図、(c)は第2誘導案内画像の説明図
杭打ち機誘導支援処理の手順を示すフローチャート
杭芯出し支援処理の手順を示すフローチャート
以下に、基礎杭の施工支援方法、基礎杭の施工支援システム、及び基礎杭の施工支援システムに組み込まれる基礎杭の施工支援装置の一態様を図面に基づいて説明する。
[杭打機の構成]
図1に示すように、杭打機1は、クローラ走行装置1aを備えた旋回基台1bと、旋回基台1bに備えた運転席1cの前方に立設支持されたリーダー1dと、リーダー1dの立設姿勢を調整する左右一対のシリンダ機構1eなどを備えている。
リーダー1dには、削孔用のオーガ2を回転可能に支持するモータ3がワイヤーで吊下げ支持されている。モータ3で回転駆動されたオーガ2が削孔対象となる設計杭芯位置の上方から下降操作されることにより、杭打ち用の孔が削孔される。運転席1cで作業者が複数の操縦桿を操作して左右のシリンダ機構1eを伸縮させることによりリーダー1dの姿勢が調整され、それによって削孔時のオーガ2の削孔位置が調整される。そして、ワイヤーの繰出し操作がなされて削孔作業が進行する。
削孔が終了すると、リーダー1dに杭保持機構が取り付けられ、RC杭や遠心力プレストレストコンクリート杭(PC杭)などが杭保持機構に保持されつつオーガ2で掘削された孔部に打ち込まれる。
一例として、リーダー1dの直径は約1000mm、杭の直径は600〜800mm、オーガ2により削孔された孔の径は杭の直径より約200mm大きな値になるように、オーガ2の軸の径及びスクリュー刃の径が設定されている。つまり、オーガ2により削孔された孔径は、その孔に打ち込まれる杭の径より十分大きな値設定されている。
[基礎杭の施工支援システム]
基礎杭の施工支援システムは、測量機器10と、基礎杭の施工支援装置20(以下、単に「施工支援装置20」と記す。)と、単一または複数の表示装置30と、施工管理サーバ40などを備えている。測量機器10と施工支援装置20とがブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)などの無線通信規格で動作する第1通信インタフェース(以下、「IF」と記す。)を介して通信可能に接続され、施工支援装置20と表示装置30と施工管理サーバ40とがWi−Fiなどの無線通信規格で動作する第2通信IFを介してインターネット5に接続されている。
なお、測量機器10と施工支援装置20とは、中継器を介して接続されていてもよい。例えば、測量機器10と中継器とが第1通信IFを介して接続され、中継器と施工支援装置20とが第2通信IFを介して接続されていてもよい。
施工管理サーバ40には、予め設計杭芯位置などの設計データ40a(図2参照)が格納されたデータベースDBを備えている。当該データベースDBに施工支援装置20で支援された施工管理データ40b(図2参照)が累積記憶される。施工管理データ40bには、削孔支援時に測定されるオーガ2による掘削姿勢の履歴、つまり削孔された孔の所定ピッチ毎の深度とそのときの削孔位置の履歴(設計杭芯位置に対するずれ量を含む)や孔の最大深さ、杭打ち支援時に測定される杭姿勢の履歴、つまり杭の打ち込み深さとその時の杭実軸芯の位置の履歴(設計杭芯位置に対するずれ量を含む)や最大杭先端深さなどが含まれる。
図2に示すように、測量機器10は、水準器を備え、光波測距儀と角度を計測するセオドライトを組み合わせて測量するトータルステーションからなる測量部10aと、撮像装置10bと、姿勢調整装置10cと、第1通信IF10dを備えて構成され、三脚(図1参照。)に所定姿勢で固定されている。測量部10aはマーカープリズムをターゲットとして視準して測量する機能以外に、マーカープリズムを用いない場合にも測量可能なノンプリズム機能を備えている。
測量部10aの視準方向と撮像装置10bの光軸方向が平行となり、測量部10aの視準方向と撮像装置10bによる撮像画像の画像中心が所定の関係となるように、撮像装置10bが測量部10aに固定されている。本実施形態では、視準方向が画像中心と一致するように調整されている。なお、測量機器10は、予め座標(X,Y,Z)が既知の2点と測量機器10との3点の位置関係に対して後方交会法などを用いて自己の座標(X,Y,Z)を取得しており、自己の座標(X,Y,Z)を基準に任意の測量対象を視準して測量する。
測量部10aは視準した測量対象に対して、光波測距儀により求まる距離とセオドライトで求まる角度に基づいて算出した測量点の方位(水平角、鉛直角)を、第1通信IF10dを介して施工支援装置20を含む外部装置に出力する。また、撮像装置10bは測量部10aと同期して撮像した画像を、第1通信IF10dを介して施工支援装置20を含む外部装置に出力する。
姿勢調整装置10cは、測量部10a及び撮像装置10bを水平軸芯周りに回転させる第1モータ及び垂直軸芯周りに回転させる第2モータと、各モータを駆動するモータ制御部を備えて構成されている。
表示装置30はモバイルコンピュータ、例えばタッチパネル式の液晶表示部を備えたタブレット型のコンピュータや携帯電話装置などで構成され、案内画像表示処理部30aと、第2通信IF30bの機能ブロックを備えている。案内画像表示処理部30aは、予めインストールされたアプリケーションプログラムに基づいて動作する機能ブロックである。当該アプリケーションプログラムには表示処理以外に、測量機器10に備えた姿勢調整装置10cを遠隔操作する操作機能も備わっている
案内画像表示処理部30aによって施工支援装置20で生成される補正案内画像や誘導案内画像が液晶表示部に表示される。表示装置30が杭打ち機の操縦室などに配置されることにより、杭打ち機1の操縦者は削孔時または杭打ち時に表示装置30に表示される補正案内画像に基づいてシリンダ機構1eなどを制御してリーダー1dの姿勢を調整することが可能になる。また、杭打ち機1を設計杭芯位置に向けて走行する際に表示装置30に表示される誘導案内画像に基づいて杭打ち機1を操舵制御及び走行制御することで、効率的に杭打ち箇所に移動できるようになる。
施工支援装置20は、CPU、メモリ及び入出力回路などを備えたCPUボードが内蔵され液晶表示部を備えたモバイルコンピュータで構成され、測量機器10と接続する第1通信IF20aと、インターネット5に接続する第2通信IF20bと、画像処理装置20cと、実軸芯位置算出装置20dと、補正処理装置20eと、補正案内画像生成装置20fと、追尾処理装置20gと、計測対象切替装置20hと、履歴管理部として機能する記憶装置20iなどの機能ブロックを備えている。
当該CPUボードに搭載されたメモリに記憶されるアプリケーションプログラムがCPUで実行されることによって各機能ブロックが具現化される。また、メモリの一部が記憶装置20iの記憶領域として区画され、第1通信IF20aを介して測量機器10から入力された測量点の距離や方位(水平角、鉛直角)及び撮像画像が記憶装置20iに記憶される。
施工支援装置20は、支援の態様に応じて複数の機能を発揮するように複数のアプリケーションプログラムがメモリに記憶されている。支援の態様とは、オーガ2を用いて削孔する際の削孔支援、杭保持機構に保持された杭を削孔された孔に打ち込む際の杭打ち支援、設計杭芯位置に杭打ち機を誘導する誘導支援、マーカとなる杭芯棒を設計杭芯位置に誘導する杭芯棒誘導支援などが含まれる。
[削孔及び杭打ち支援]
画像処理装置20cは、測量対象となるオーガまたは杭を撮像した画像に基づいて、測量対象の実軸芯に対する視準方向の偏り角度を算出するように構成されている。実軸芯位置算出装置20dは、測量機器10で測量した測量対象までの測量データと、画像処理装置20dで算出した偏り角度とに基づいて測量対象の実軸芯位置を算出するように構成されている。
補正処理装置20eは、実軸芯位置算出装置20dで算出した測量対象の実軸芯位置と予め設定された設計杭芯位置とに基づいて測量対象に対する補正量及び補正方向を算出するように構成されている。補正案内画像生成装置20fは、補正処理装置20eで算出した補正量及び補正方向を示す補正案内画像を生成するように構成されている。第2通信IF20bは、補正案内画像を他の表示装置30で表示可能に通信するように構成されている。
補正案内画像生成装置20fで生成した補正案内画像を単純に表示装置30に送信して表示装置30の案内画像処理部30aで表示装置30の表示画面に表示してもよく、インターネット5を介して接続した画像共有システムサーバを介して施工支援装置20と表示装置30の双方で同じ画像を表示する画像共有システムを利用してもよい。
また、施工支援装置20そのものをクラウドサーバ上のアプリケーションとして構築し、インターネット5を介して複数または特定の表示装置30がクラウドサーバ上のアプリケーションを実行させて施工支援装置20として機能するように構成してもよい。この場合は、測量機器10と中継器とが第1通信IFを介して接続され、中継器と施工支援装置20とが第2通信IFを介して接続される。画像共有システムを利用した構成やクラウドサーバを用いた構成は、削孔支援、杭打ち支援のみならず後述の誘導支援や杭芯棒誘導支援でも同様に適用できる。
図3(a)には、測量部10aにより視準されたオーガ2の横断面が示されている。オーガ2の半径がr、オーガ2の軸芯がP、測量部10aによるオーガ2の測量点がP1、測量部10aと測量点P1との距離がL1で示されている。
測量機器10の近傍に作業者が常駐して手動によりオーガ2を視準するのではなく、撮像装置10bで撮像され、施工支援装置20や表示装置30に表示される撮像画像に基づいて、オーガ2が画像の中心に位置するように姿勢調整装置10cが遠隔操作される。
そのため、測量部10aからオーガ2の軸芯を通る方向を正確に視準できず、撮像装置10bによる画像の中心にオーガの実芯Pが位置すると想定される大凡の方向に視準されることになり、測量部10aから点P1までの距離L1が測量されることになる。
なお、測量機器10を立ち上げて、施工支援装置20と通信可能に接続するために初期には作業者が測量機器10を操作してオーガ2を視準する場合もあるが、オーガ2の軸芯を示す位置にマーカとなるプリズムが設けられるものではないため、上述した遠隔操作時と同様にオーガ2の軸芯を通る方向を正確に視準できず、撮像装置10bによる画像の中心にオーガ2の実軸芯Pが位置すると想定される大凡の方向に視準される。測量機器10を手動操作する場合であっても遠隔操作する場合であっても、初期の視準方向は設計杭芯に設定するとともに、高さを所望の値、例えば地上数mの値に設定すればよい。
回転するオーガ2を測量するため、オーガ2の軸表面ではない掘削用のスクリュー刃2a(図1参照。)を測量する場合もある。そのようなノイズデータを排除するべく、所定インタバルで測量した複数のデータから最大値及び最小値を排除して、残りのデータの平均値を測量値として採用することが好ましい。或は所定インタバルで測量した複数のデータの平均値を求め、当該平均値から所定の閾値以上異なるデータを排除し、残りのデータの平均値を測量値として採用してもよい。
図3(b)にはその時の撮像装置10bにより撮像されたオーガ2の画像が示されている。画像中心に視準点P1が位置し、オーガ2の実軸芯Pはオーガ2の画像の横幅方向の中心(つまり、視準点P1より水平方向にずれた位置)に位置することになる。
実軸芯Pと視準点P1との間の水平方向の画素数に基づいて、測量部10aから視準点P1を結ぶ線分と測量部10aから実軸芯Pを結ぶ線分の偏り角度θが求まる。
詳述すると、測量部10aによる視準方向(撮像画像の中心点)と撮像装置10bで撮像されたオーガ2の画像から求まる実軸芯位置との間の1画素当たりの偏り角度kが既知であるので、偏り角度θ=k×n(nは画素数)で求まる。1画素当たりの偏り角度kは撮像装置10b固有の値で予め実測しておけばよく、撮像装置10bの画角を画像の幅方向のピクセル数で除すことで求まる。
偏り角度θが求まると、視準方向から角度θずらした直線である測量部10aとオーガ2の実軸芯とを結ぶ直線の方程式が求まる。視準点P1を中心とする半径rの円R(rはオーガ2の半径)と上述の測量部10aとオーガ2の実軸芯とを結ぶ直線との交点の座標が、オーガ2の実軸芯Pの座標と求まる。
オーガ2の画像から実軸芯Pと視準点P1との間の水平方向の画素数を算出する前に、例えば、撮像画像をグレースケール画像に変換し、所定の閾値で二値化処理するなどの公知の画像処理を行なうことにより撮像画像から背景を除去したオーガ2のみの画像が抽出できる。オーガ2の左右のエッジを検出し、左右のエッジ間の中心位置をオーガ2の実軸芯方向として求めることができる。
このようにしてオーガ2の当該高度における実軸芯Pの平面座標(X,Y)が求まるので、当該高度におけるオーガ2の実軸芯Pと設計杭芯との水平方向のずれ量が算出できる。なお、設計杭芯は、予め施工管理サーバ40を介してデータベースDBに格納された設計データ40aが施工支援装置20の記憶装置20iにダウンロードされている。
つまり、画像処理装置20cでは、視準方向が画像中心に設定された撮像装置10bで撮像された画像に基づいて、測量対象であるオーガ2の軸芯に対する視準方向の偏り角度θを算出する画像処理ステップが実行される。そして、軸芯位置算出装置20dでは、測量機器10で測量した測量対象までの測量データと、当該偏り角度θとに基づいて測量対象の実軸芯位置が算出される。
補正処理装置20eでは、当該実軸芯位置と予め設定された設計杭芯位置とに基づいて測量対象に対する補正量及び補正方向、つまりずれ量及びずれ方向を算出する補正処理ステップが実行される。
さらに、オーガ2の鉛直方向に対する傾斜の程度を求めるために、上述した視準点よりも上側または下側に例えば数十cmから数mの範囲の所定高さ離れた位置を視準して測量及び撮像するように構成されている。上下に視準を切り替えるタイミングは特に限定するものではないが、数秒から十数秒の値に設定するのが好ましい。
画像処理装置20cは、測量対象の高さ方向に異なる二点に対する画像に基づいて測量対象の軸芯に対する視準方向の偏り角度を算出し、実軸芯位置算出装置20dは、測量対象の高さ方向に異なる二点に対する実軸芯位置を算出し、補正処理装置20eは、測量対象の高さ方向に異なる二点に対する補正量及び補正方向を算出し、補正案内画像生成装置20fは、測量対象の高さ方向に異なる二点に対する補正案内画像を表示するように構成されている。
計測ステップを測量対象の高さ方向に異なる二点に対して実行すれば、其々の高さ方向で実軸芯位置(X,Y)が計測できるため、其々の実軸芯位置を基準に二点間の傾斜状態が正確に求まる。
補正案内画像生成装置20fでは、当該補正量及び補正方向を示す補正案内画像が生成されて、杭打ち機1を操作する作業者が目視可能な表示装置30に表示される。
図3(c)には、このようにして求められたオーガの傾斜姿勢及び設計杭芯に対する現在の偏りを表した補正案内画像が示されている。図中、右側には東西南北を示す方位に対して、設計杭芯を中心とする二重の同心円C1,C2が示されている。小径の円C2と大径の円C1の間に二つの小円が示されている。小円の一方はオーガ2の軸芯に沿って上方の実軸芯位置PUを示し、他方は下方の実軸芯位置PLを示している。また、図中、左側には上下の実軸芯位置PU,PLの座標から求まる南北方向の傾斜角と、東西方向の傾斜角が示されている。
作業者は表示装置30に表示された補正案内画像を目視して、オーガ2の軸芯が設計杭芯に一致するように測量対象の姿勢調整装置であるシリンダ機構1eを操作する。この様な手順が繰り返されることにより、適切な杭打ち支援ができるようになる。一連のステップにおいて測量機器の近傍に作業者が待機する必要が無く、初期に杭打ち機に支持される削孔用オーガまたは杭本体を含む測量対象を、例えば施工支援装置20を介して遠隔操作すれば、視準精度に左右されることなく、その後も正確に実軸芯位置が計測できる。
記憶装置20iは履歴管理装置として機能し、補正処理ステップで算出された補正量及び補正方向に基づいて杭打ち機で削孔された杭孔の深さと設計杭芯とのずれの履歴情報を記憶する履歴管理ステップが実行される。そして、作業終了後に施工管理サーバ40に履歴情報をアップロードしておけば、作業履歴及び削孔精度が履歴データとして管理できる。
以上の説明では、削孔プロセスにおけるオーガ2が測量対象となる削孔支援を説明したが、削孔の後に杭を打ち込む際には杭を測量対象とすることで、打ち込まれる過程における杭本体の深さとそのときの設計杭芯とのずれの測定と履歴情報の管理を行なう杭打ち支援も可能になる。
測量機器10を用いて杭打ち機1の所定位置に備えたプリズムマーカを視準してその位置を測量し、その測量データと前記計測ステップで求めたオーガまたは杭本体の実軸芯位置に基づいて杭打ち機1の運転席の向きを求める杭打ち機計測装置をさらに備え、補正案内画像生成装置20fが、杭打ち機計測装置で測量した杭打ち機の運転席の向きを基準とする補正案内画像を表示装置30に表示するように構成することが好ましい。
表示装置30に表示される補正量及び補正方向を示す補正案内画像は、例えば図3(c)に示したように、画面の左方の向きを北、右方を南、といった具合に、基本的に測量機器で測量された値に基づいて予め定められた方位を基準に示される。杭打ち機1の操縦桿を操作する作業者の向きと補正案内画像の向きが相違する場合に、作業者は頭の中で補正案内画像の向きを作業者の向きにイメージ変換して操縦桿を操作する必要があるため、混乱を招く虞がある。そのような場合でも、杭打ち機計測ステップで杭打ち機を測量することで、操縦桿を操作する作業者の向きを特定することができ、杭打ち機の向きを基準とする補正案内画像を生成して表示装置に表示することができる。
図4には、上述した施工支援装置20を用いて実行される削孔及び杭打ちの支援方法が示されている。
基礎杭支援アプリケーションプログラムが立ち上がると(SA1)、設定ファイルがダウンロードされ、記憶装置20iに記憶される(SA2)。トータルステーション(TS)が初期設定されて(SA3)、オーガが視準されるように遠隔操作される(SA4)。
オーガ軸下基準部に対する測量データ及び撮像画像が入力されて記録装置にタイムスタンプとともに記憶され(SA5)、所定時間経過後にオーガ軸上基準部に対する測量データ及び撮像画像が入力されて記録装置にタイムスタンプとともに記憶される(SA6)。
上下其々の画像データに基づき視準方向偏り演算が実行され(SA7)、上下其々のオーガの実軸芯位置が算出され(SA8)、さらに上下其々の補正量・補正方向が算出されるとともに(SA9)、傾斜角度が算出され(SA10)、その結果に基づいて補正案内画像が生成されて(SA11)、補正案内画像が出力される(SA12)。
削孔が終了するまでは(SA13)、ステップSA5からSA12が繰り返され、削孔が終了すると(SA13)、最終の削孔深さが算出され(SA14)、計測した履歴データが記録装置20iから読み出されて施工管理サーバ40にアップロードされる(SA15)。
[杭打ち機誘導支援]
工事現場である杭打ち対象区域100(図5参照)では、複数本の杭に対応した削孔処理及び杭打ち処理が必要になる。
そこで、図5(a)に示すように、杭打ち機1の一部を測量対象として測量機器10で測量し、その結果に基づいて任意の設計杭芯近傍まで杭打ち機1を誘導処理することにより、工程管理などが効率的に行なえるようになる。この様な支援を杭打ち機誘導支援という。図5(a)中、○印は設計杭芯位置を示し、ハッチングされた○印は誘導先の設計杭芯Aを示す。
図5(b)に示すように、初期に測量対象として杭打機1のリーダー1dの上方位置を視準し、施工支援装置20により視準位置が設計杭芯Aに接近するように杭打ち機1を誘導する誘導案内画像を生成し、生成した誘導案内画像を杭打ち機1の運転席に備えた表示装置30に表示することになる。リーダー1dの上方位置を視準するのは、障害物の陰になってリーダー1dが測量機器10に備えた撮像装置10bによる撮像画像から消失するなどの不都合な事態の発生を回避するためである。
画像処理装置20cは、測量機器10から得られ杭打ち機1に支持される第1の測量対象となるリーダー1dを撮像した画像に基づいて、第1の測量対象の基準位置に対する視準方向のずれ量を算出するように構成されている。
基準位置とは、追尾のためにリーダー1dに設定された基準となる位置をいう。最初にリーダー1dを視準した位置(撮像画像の中心となる位置)、最初にリーダー1dを視準したときの撮像画像中のリーダー1dの横幅方向(水平方向)の中央位置などが基準位置に設定される。当該基準位置とその後の測量時に撮像される画像から算出される基準位置との差を杭打機1の移動に伴うずれ量として算出する。最初の視準位置と基準位置との相対関係と、その後の視準位置と基準位置との相対関係の変化に基づいて杭打機1の移動に伴うずれ量を算出するものであってもよい。
画像処理装置20cは、図3(b)で説明したと同様に、撮像画像からリーダー1dの画像を抽出して、画像中心である視準位置に対して所定の関係を有するリーダー1dの画像上の任意の点を基準点として特定する。図3(b)を例にすれば、視準位置(画像中心)を通りリーダー1dの横幅方向(水平方向)を貫く水平線上で、リーダー1dの左右両エッジの間の中央位置を基準位置として特定することになる。
基準位置として、当該水平線とリーダー1dの左側エッジとの交点位置や、当該水平線とリーダー1dの右側エッジとの交点位置を選択することができ、上述した最初の視準位置を基準位置として選択してもよい。
実軸芯位置算出装置20dは、測量部10aで視準した位置に対する測量データに基づいて画像上で特定した基準位置に対する実際の座標(X,Y)を算出する。
誘導案内画像生成装置20fは、リーダー1dの基準位置の座標(X,Y)と削孔対象となる設計杭芯位置Aとが大きく離隔している初期には、図5(b)に示すように、複数の設計軸芯位置が示された杭打ち対象区域100の平面図上に、リーダー1dの現在の基準位置と目標となる設計杭芯位置を他の設計杭芯位置と識別可能な態様(例えば表示色や点滅等の表示態様)で表示するとともに誘導方向、位置情報などを表示する第1の誘導案内画像を生成する。
誘導案内画像生成装置20fは、リーダー1dの基準位置の座標(X,Y)と削孔対象となる設計杭芯位置Aとが1mから数十cm程度の距離まで接近すると、図5(c)に示すような態様で誘導方向、位置情報などを表示する第2の誘導案内画像を生成する。図5(c)の内側円は設計杭芯を中心に杭打ち機1が移動しなくても削孔可能な領域を示す。
何れも、誘導案内画像に基づいて杭打ち機1が走行すると、測量部10aの視準位置からリーダー1dが移動して上述したずれが生じ、やがて視準方向がリーダー1dから外れることになる。追尾処理装置20gはずれ量に基づいて測量機器10の姿勢調整装置10cを遠隔操作して視準方向がリーダー1dから逸脱しないように測量機器10(測量部10a)の視準方向を調整するように構成されている。
遠隔操作とは、第1通信IF20a,10dを介して姿勢調整装置10cに備えたモータ制御部を作動させることをいう。なお、モータ制御部は旋回角度または旋回角速度の何れかの外部指令、つまり施工支援装置20からの指令に基づいてモータを制御するように構成されている。
具体的に追尾処理装置20gは、当該ずれ量に基づいて姿勢調整装置10cに備えたモータを制御すべく測量機器10の旋回方向及び旋回角度を遠隔操作するように構成されている。測量機器10の測量インタバルに比べてリーダー1dの移動速度が速い場合には、計測機器10が杭打ち機1を適切に追尾できなくなる虞がある。
そのような場合に備えて、追尾処理装置20gは、ずれ量に基づいて姿勢調整装置10cによる測量機器10の旋回方向及び旋回角速度を遠隔操作するように構成されている。旋回角度に代えて旋回角速度を制御することにより、より高速に測量機器10を旋回させることができる。測量機器10による測量インタバルの上限は予め決まっているので、その上限のインタバルで測量した場合であっても、その間の杭打ち機1のリーダー1dの移動先まで旋回させることができる。
リーダー1dの基準位置の過去の測量値と測量時刻に基づいてリーダー1dの移動速度を求め、当該移動速度に基づいて測量機器10による測量インタバルでリーダー1dが捕捉できるように旋回角速度を設定することが好ましい。
以下に、基準位置を上述したリーダー1dの左右両エッジの間の中央位置を基準位置とする場合の追尾処理の一例を説明する。測量機器10に備えた測量部10aにより1秒前後の一定サイクルでリーダー1dが測量されるとともに、撮像装置10bでリーダー1dが撮像される。
測量部10aによる視準方向(撮像画像の中心点)と撮像装置10bで撮像されたリーダー1dの画像から求まる基準位置との間の1画素当たりの偏り角度kが既知であるので、測量機器10から視て視準方向に対する基準位置の偏り角度θは、偏り角度θ=k×n(nは画素数)で求まる。1画素当たりの偏り角度kは撮像装置10b固有の値で予め実測しておけばよく、撮像装置10bの画角を画像の幅方向のピクセル数で除すことで求まる。
基準位置の方位角φは、測量部10aから得られる現在の視準方向角αに偏り角度θを加算することで求まる(φ=α+θ)。また、前回の測量により得られた視準方向角αと今回の測量により得られる視準方向角αの差分Δαが求まる。
各測量サイクルで求めた偏り角度θがずれ量となるので、測量サイクル毎に偏り角度θだけ測量機器10を旋回させるように姿勢調整装置10cを遠隔制御すればよい。なお、前回求めた偏り角度θと今回求めた偏り角度θの差Δθを算出し、偏り角度θの差Δθが零になるように測量機器10を旋回させることも可能である。ずれ量が常に一定になるように追尾することになる。
旋回に要する時間が上述した測量サイクル時間より長くなるような場合には、旋回が遅延して次回の測量に間に合わない虞がある。そのような場合には前回と今回の視準方向角αの差分Δαに比例する旋回速度で測量機器10を旋回させる。例えば、角速度ω=Δα/サイクルタイムで求まる角速度で測量機器10を旋回させることにより、上述した遅延の弊害を回避することができる。また、角速度ω(ω=(Δα+θ)/サイクルタイム)で求まる角速度で測量機器10を旋回させてもよい。
図6には、上述した施工支援装置20を用いて実行される杭打ち機の誘導支援方法が示されている。
基礎杭支援アプリケーションプログラムが立ち上がると(SB1)、設定ファイルがダウンロードされ、記憶装置20iに記憶される(SB2)。トータルステーション(TS)が初期設定されて(SB3)、リーダー1dが視準されるように遠隔操作される(SB4)。
リーダー1d上部に対する測量データ及び撮像画像が入力されて記録装置にタイムスタンプとともに記憶され(SB5)、画像からリーダー1dの基準位置と設計杭芯のずれが演算され(SB6)、設計杭芯位置への案内情報である距離と方向が算出される(SB7)。
リーダー1dの基準位置と設計杭芯位置Aの距離が長い場合には(SB8,Y)、第1誘導案内画像が生成され(SB10)、リーダー1dの基準位置と設計杭芯位置Aの距離が短い場合には(SB8,Y)、第2誘導案内画像が生成され(SB11)、誘導案内画像が出力されて表示装置30に表示される。
撮像画像の中心とターゲットであるリーダー1dの基準位置がずれていると(SB13)、杭芯追尾処理が実行されて(SB14)、リーダー1dを追尾するように測量機器10の視準方向が遠隔操作される(SB15)。このようにして誘導が完了するまでは(SB16、N)、ステップSB5からステップSB15までの処理が繰り返される。誘導が完了すると(SB16,Y)、杭打ち機に支持される第1の測量対象であるリーダー1から第2の測量対象であるオーガ2または杭に切り替えられる(SB17)。
その後削孔及び杭打ち支援が実行され、杭打ちが終了すると、他の設計杭芯位置に対して、ステップSB4からステップSB17が繰り返される。
[杭芯棒誘導支援]
上述した杭打ち機誘導支援が行なわれると、予め設計杭芯位置に目印となる杭芯棒を打ち込む必要が無くなるが、工事現場である杭打ち対象区域100が狭い区域であれば、わざわざ杭打機1を誘導するまでもなく、従来の杭芯棒を各設計杭芯位置に打ち込んでおき、各設計杭芯位置を目印にして杭打ち機1を移動させることで事足りる。そのような場合に杭芯棒誘導支援が有効になる。
この場合、測量機器10により作業者が所持するターゲット(プリズムターゲット)が視準されて測量されるとともに撮像される。つまり、測量部10aの動作モードがマーカープリズムを用いない場合にも測量可能なノンプリズム機能からマーカープリズムを視準するように自動追尾するプリズム機能に切り替えられる。
画像処理装置20cでは、撮像画像に含まれるターゲットの位置が算出され、補正処理装置20eでターゲットの位置が予め設定された設計杭芯位置に一致するようにターゲットの移動方向と移動距離が算出され、誘導案内画像生成装置20fでターゲットを設計杭芯位置に誘導する誘導案内画像が生成される。
作業者が所持する表示装置30に誘導案内画像が表示されると、表示装置に表示した誘導案内画像に従って作業者がターゲットを設計杭芯位置に向けて移動する。このとき、測量機器10に備えた自動追尾機能が作動して、ターゲットが自動追尾される。なお、測量機器10に備えた自動追尾機能を用いない場合には、追尾処理装置20gによって上述の杭芯追尾処理と同様の追尾処理が行なわれる。
このようにしてターゲットを所持した作業者が設計杭芯位置に誘導された後に、作業者が杭芯棒をその位置に打ち込む。この様な処理が全ての設計杭芯に対して繰返し実行される。なお、誘導案内画像生成装置20fにより生成される誘導案内画像は、図5(b),(c)と同様に、ターゲットと設計杭芯位置との距離が長い場合には第1誘導案内画像が生成され、ターゲットと設計杭芯位置との距離が短い場合には第2誘導案内画像が生成されて誘導案内画像が出力される点は同じである。
図7には、杭芯出し支援処理の手順が示されている。基本的に図6の杭打ち機誘導支援処理の手順と同様であるので、詳述は割愛する。
以上説明した通り、第一の基礎杭の施工支援方法は、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と、視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置と、を備えた測量機器を用いて、杭打ち機に支持される削孔用オーガまたは杭本体を含む測量対象を視準して測量するとともに撮像する計測ステップと、前記計測ステップで撮像された画像に基づいて前記測量対象の杭芯に対する視準方向の偏り角度を算出する画像処理ステップと、前記計測ステップで測量した前記測量対象までの測量データと、前記画像処理ステップで算出した偏り角度とに基づいて前記測量対象の実軸芯位置を算出する実軸芯位置算出ステップと、前記実軸芯位置算出ステップで算出した前記測量対象の実軸芯位置と予め設定された設計杭芯位置とに基づいて前記測量対象に対する補正量及び補正方向を算出する補正処理ステップと、前記補正処理ステップで算出した補正量及び補正方向を示す補正案内画像を表示装置に表示する表示処理ステップと、前記補正案内画像に基づいて作業者が前記測量対象の姿勢調整装置を調整して削孔または杭打ちする姿勢調整ステップと、前記測量機器の視準方向を保持した状態で、前記計測ステップから前記姿勢調整ステップに到る一連のステップを繰り返すように構成されている。
前記計測ステップは、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対して実行し、前記実軸芯位置算出ステップは、高さ方向に異なる二点に対する実軸芯位置から鉛直に対する傾斜角度を算出し、前記表示処理ステップは、前記補正案内画像に高さ方向に異なる二点に対する補正量及び補正方向を示す、ように構成されていることが好ましい。
前記補正処理ステップで算出された前記補正量及び補正方向に基づいて前記杭打ち機で削孔された杭孔、或は打ち込まれた杭本体の深さとずれの履歴情報を記憶装置に記憶する履歴管理ステップを、さらに備えていることが好ましい。
前記測量機器を用いて前記杭打ち機を視準して測量し、前記杭打ち機の向きを求める杭打ち機計測ステップをさらに備え、前記表示処理ステップは、前記杭打ち機計測ステップで測量した前記杭打ち機の向きを基準とする前記補正案内画像を前記表示装置に表示するように構成されていることが好ましい。
前記測量機器を用いて前記杭打ち機に支持される削孔用オーガまたは杭本体を含む測量対象の基準位置を削孔または打込み前に計測する初期位置計測ステップと、前記削孔または打込み終了後に計測する終了位置計測ステップと、前記初期位置計測ステップ及び前記終了位置計測ステップで其々計測した前記基準位置の高さの差に基づいてドリル深度または杭深度を算出して記録する深度算出ステップを、さらに備えていることが好ましい。
第二の基礎杭の施工支援方法は、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置とを備えた測量機器を用いて、杭打ち機に支持される第1の測量対象を視準して測量するように遠隔操作するとともに撮像する計測ステップと、前記計測ステップで撮像された画像に基づいて前記第1の測量対象の基準位置と視準方向とのずれ量を算出する画像処理ステップと、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置を遠隔操作して前記測量機器の視準方向を調整する追尾ステップと、前記計測ステップから前記追尾ステップまでの各ステップを繰返し、前記計測ステップで測量した前記第1の測量対象の位置が予め設定された設計杭芯位置の近傍に位置すると、前記杭打ち機に支持される測量対象を前記第1の測量対象とは異なる第2の測量対象に切り替える測量対象切替ステップと、を備えて構成されている。
前記追尾ステップは、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置による前記測量機器の旋回方向及び旋回角度を遠隔操作するように構成されていることが好ましい。
前記追尾ステップは、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置による前記測量機器の旋回方向及び旋回角速度を遠隔操作するように構成されていることが好ましい。
前記計測ステップで前記測量機器により計測した前記第1の測量対象の位置及び前記設計杭芯位置に基づいて前記杭打ち機を前記設計杭芯位置に誘導する誘導案内画像を表示装置に表示する追尾状態表示処理ステップを備えていることが好ましい。
第三の基礎杭の施工支援方法は、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置とを備えた測量機器を用いて、作業者が所持するターゲットを視準して測量するとともに撮像する計測ステップと、前記計測ステップで測量した前記ターゲットの位置が予め設定された設計杭芯位置に一致するように前記ターゲットの移動方向と移動距離を算出する案内情報算出ステップと、前記案内情報算出ステップで算出した前記ターゲットの移動方向と移動距離と、前記計測ステップで撮像した画像を含む誘導案内画像を、前記作業者が目視可能な表示装置に表示する案内ステップと、前記表示装置に表示した誘導案内画像に基づいて前記作業者が前記ターゲットを前記設計杭芯位置に向けて移動する際に、前記姿勢調整装置を遠隔操作して前記測量機器の視準方向を調整する杭芯追尾ステップと、前記計測ステップから前記杭芯追尾ステップまでの各ステップを繰り返すことにより誘導された前記ターゲットの位置である前記設計杭芯位置に杭芯棒を設置する杭芯棒設置ステップと、を備えて構成されている。
前記案内情報算出ステップで算出した前記ターゲットの移動距離に基づいて前記案内ステップで表示される案内画像が切り替えられることが好ましい。
第一の基礎杭の施工支援システムは、
視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と、視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置と、を備えた測量機器と、前記測量機器を用いて杭打ち機に支持される削孔用オーガまたは杭本体を含む測量対象を撮像した画像に基づいて前記測量対象の軸芯に対する視準方向の偏り角度を算出する画像処理装置と、前記測量機器で測量した前記測量対象までの測量データと、前記画像処理装置で算出した偏り角度とに基づいて前記測量対象の実軸芯位置を算出する実軸芯位置算出装置と、前記実軸芯位置算出装置で算出した前記測量対象の実軸芯位置と予め設定された設計杭芯位置とに基づいて前記測量対象に対する補正量及び補正方向を算出する補正処理装置と、前記測量対象の姿勢調整装置を調整する作業者に所持され、前記補正処理装置で算出した補正量及び補正方向を示す補正案内画像を表示する表示装置と、を備えて構成されている。
前記画像処理装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する画像に基づいて前記測量対象の軸芯に対する視準方向の偏り角度を算出し、前記実軸芯位置算出装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する実軸芯位置を算出し、前記補正処理装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する補正量及び補正方向を算出し、前記表示装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する補正案内画像を表示する、ように構成されている。
第二の基礎杭の施工支援システムは、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と、視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置と、を備えた測量機器と、前記測量機器を用いて杭打ち機に支持される第1の測量対象を撮像した画像に基づいて前記第1の測量対象の基準位置に対する視準方向のずれ量を算出する画像処理装置と、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置を遠隔操作して前記測量機器の視準方向を調整する追尾処理装置と、前記測量機器で測量した前記第1の測量対象の位置が予め設定された設計杭芯位置の近傍に位置すると、前記姿勢調整装置を遠隔操作して前記杭打ち機に支持される測量対象を前記第1の測量対象とは異なる第2の測量対象に切り替える測量対象切替装置と、を備えている。
前記追尾処理装置は、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置による前記測量機器の旋回方向及び旋回角度を遠隔操作するように構成されていることが好ましく、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置による前記測量機器の旋回方向及び旋回角速度を遠隔操作するように構成されていることがより好ましい。
前記測量機器により計測した前記第1の測量対象の位置及び前記設計杭芯位置に基づいて前記杭打ち機を前記設計杭芯位置に誘導する誘導案内画像を表示する表示装置を備えていることが好ましい。
上述した実施形態は何れも本発明の一態様に過ぎず、該記載により本発明の技術的範囲が限定されるものではなく、本発明の作用効果を奏する範囲で各部の具体的な構成は適宜変更設計することができることはいうまでもない。
1:杭打ち機
1d:リーダー
1e:シリンダ機構
2:オーガ
2a:スクリュー刃
3:モータ
10:測量機器
10a:測量部
10b:撮像装置
10c:姿勢調整装置
10d:第1通信IF
20:施工支援装置
20a:第1通信IF
20b:第2通信IF
20c:画像処理装置
20d:実軸芯位置算出装置
20e:補正処理装置
20f:補正(誘導)案内画像生成装置
20g:追尾処理装置
20h:測量対象切替装置
20i:記憶装置
30:表示装置
30a:案内画像表示処理部
30b:第2通信IF
40:施工管理サーバ
本発明は、基礎杭の施工支援装置に関する。
特許文献1には、水面上から河床等に杭を打設する場合に、水上部でノンプリズム方式のトータルステーションを用いて杭の上下2箇所の表面を連続計測して、杭の位置及び傾斜角度を測定し、測定結果と設計値との差を表示装置に表示する杭打ち管理システムが開示されている。
しかし、特許文献1に開示された杭打ち管理システムでは、測量者がトータルステーションを手動操作して杭に視準を合せる必要があり、トータルステーションの操作のために常時測量者がトータルステーションの近傍で待機しなければならないという問題や、ノンプリズム方式であるために杭に対する視準方向が変動する可能性が高く、測量値の信頼性が十分に保てないという問題があった。
また、杭打ち作業の各工程において作業の効率化を図りたいとの強い要請もあった。
本発明の目的は、上述した従来の課題に鑑み、杭打ち作業に要する工程を可能な限り自動化して人手を介さずに精度の高い計測処理を可能にする基礎杭の施工支援装置を提供する点にある。
上述の目的を達成するため、本発明による基礎杭の施工支援装置の第一の特徴構成は、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と、視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置と、を備えた測量機器と接続され、杭打ち機に支持される削孔用オーガまたは杭本体を含む測量対象を撮像した画像及び前記測量対象を視準した測量データを入力する第1通信インタフェースと、前記測量対象を撮像した画像に基づいて前記測量対象の軸芯に対する視準方向の偏り角度を算出する画像処理装置と、前記測量機器でノンプリズム方式を用いて測量した前記測量対象の中心近傍位置までの測量データと、前記画像処理装置で算出した偏り角度とに基づいて前記測量対象の実軸芯位置を算出する実軸芯位置算出装置と、前記実軸芯位置算出装置で算出した前記測量対象の実軸芯位置と予め設定された設計杭芯位置とに基づいて前記測量対象に対する補正量及び補正方向を算出する補正処理装置と、前記補正処理装置で算出した補正量及び補正方向を示す補正案内画像を生成する補正案内画像生成装置と、前記補正案内画像を他の表示装置で表示可能に通信する第2通信インタフェースと、を備えている点にある。
測量機器でノンプリズム方式を用いて測量した測量対象の中心近傍位置までの測量データと測量対象を撮像した画像が第1通信インタフェースを介して施工支援装置に入力される。画像処理装置では、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置で撮像された画像に基づいて測量対象の杭芯に対する視準方向の偏り角度が算出される。実軸芯位置算出装置では、測量対象までの測量データと当該偏り角度とに基づいて測量対象の実軸芯位置が算出される。補正処理装置では、当該実軸芯位置と予め設定された設計杭芯位置とに基づいて測量対象に対する補正量及び補正方向、つまりずれ量及びずれ方向が算出される。補正案内画像生成装置により、作業者が測量対象の姿勢調整装置を調整して削孔または杭打ちするために必要となる補正量及び補正方向を示す補正案内画像が生成され、第2通信インタフェースを介して他の表示装置に補正案内画像が表示されるように出力される。
同第二の特徴構成は、上述の第一の特徴構成に加えて、前記画像処理装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する画像に基づいて前記測量対象の軸芯に対する視準方向の偏り角度を算出し、前記実軸芯位置算出装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する実軸芯位置を算出し、前記補正処理装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する補正量及び補正方向を算出し、前記補正案内画像生成装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する補正案内画像を表示する、ように構成されている点にある。
測量対象の高さ方向に異なる二点に対して測量及び撮像を実行すれば、其々の高さ方向で実軸芯位置が算出できるため、其々の実軸芯位置を基準に二点間の傾斜状態が正確に求まり、補正案内画像に傾斜方向を組み込むことができる。
同第三の特徴構成は、上述の第一または第二の特徴構成に加えて、前記補正処理装置で算出された補正量及び補正方向に基づいて前記杭打ち機で削孔された杭孔、或は打ち込まれた杭本体の深さとずれの履歴情報を記憶する記憶装置を備えている点にある。
削孔過程または杭打ち過程の履歴が詳細に記憶装置に管理されるので、施工時及び施工完了後の何れの時点でも各作業の評価を行なうことが可能になる。
同第四の特徴構成は、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と、視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置と、を備えた測量機器と接続され、杭打ち機に支持され削孔用オーガまたは杭本体より上方に位置する第1の測量対象の中心近傍位置を前記測量機器でノンプリズム方式を用いて測量した測量データ及び前記第1の測量対象を撮像した画像を入力する第1通信インタフェースと、前記第1の測量対象を撮像した画像に基づいて前記杭打ち機の移動に伴って生じる前記第1の測量対象に設定された所定の基準位置に対する視準方向のずれ量を算出する画像処理装置と、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置を遠隔操作して前記測量機器の視準方向を調整する追尾処理装置と、前記測量機器で測量した前記第1の測量対象の位置が予め設定された設計杭芯位置の近傍に位置すると、前記姿勢調整装置を遠隔操作して前記杭打ち機に支持される測量対象を前記第1の測量対象から削孔用オーガまたは杭本体を含む第2の測量対象に切り替える測量対象切替装置と、を備えている点にある。
設計杭芯位置に向けて移動する杭打ち機を追尾すべく測量機器が遠隔操作され、杭打ち機に支持され削孔用オーガまたは杭本体より上方位置にある第1の測量対象がノンプリズム方式で視準されて測量される。画像処理装置では、そのときに得られた画像に基づいて第1の測量対象の基準位置と視準方向とのずれ量が算出される。測量機器との位置関係の如何にかかわらず測量対象を視準でき、測量対象が障害物の陰になって撮像画像から消失するなどの不都合な事態の発生も回避することができる。追尾処理装置では、当該ずれ量に基づいて第1の測量対象を追尾すべく姿勢調整装置を遠隔操作する。測量対象切替装置は、第1の測量対象が設計杭芯位置の近傍に移動すると、第2の測量対象に切り替える。第2の測量対象が、例えば削孔用オーガであれば、その後に行なわれる削孔作業に関する測量に切り替えることができる。
同第五の特徴構成は、上述した第四の特徴構成に加えて、前記測量機器により計測した前記第1の測量対象の位置及び前記設計杭芯位置に基づいて前記杭打ち機を前記設計杭芯位置に誘導する誘導案内画像を生成する誘導案内画像生成装置と、前記誘導案内画像を他の表示装置で表示可能に通信する第2通信インタフェースと、を備えている点にある。
誘導案内画像生成装置は、第1の測量対象の位置及び設計杭芯位置に基づいて、第1の測量対象が設計杭芯位置に向けて移動するように誘導案内する誘導案内画像を生成し、他の表示装置で表示されるように、第2通信インタフェースを介して出力する。例えば、杭打ち機の運転者が表示装置に表示される誘導案内画像を目視することにより、目的とする設計杭芯位置まで正確に到達することができる。
以上説明した通り、本発明によれば、杭打ち作業に要する工程を可能な限り自動化して人手を介さずに精度の高い計測処理を可能にする基礎杭の施工支援装置を提供することができるようになった。
杭打ち機の説明図
基礎杭の施工支援システムの説明図
(a)は実軸芯算出原理の説明図、(b)は画像処理の説明図、(c)は補正案内画像の説明図
基礎杭の施工支援方法の手順を示すフローチャート
(a)は作業現場の説明図、(b)は第1誘導案内画像の説明図、(c)は第2誘導案内画像の説明図
杭打ち機誘導支援処理の手順を示すフローチャート
杭芯出し支援処理の手順を示すフローチャート
以下に、基礎杭の施工支援方法、基礎杭の施工支援システム、及び基礎杭の施工支援システムに組み込まれる基礎杭の施工支援装置の一態様を図面に基づいて説明する。
[杭打機の構成]
図1に示すように、杭打機1は、クローラ走行装置1aを備えた旋回基台1bと、旋回基台1bに備えた運転席1cの前方に立設支持されたリーダー1dと、リーダー1dの立設姿勢を調整する左右一対のシリンダ機構1eなどを備えている。
リーダー1dには、削孔用のオーガ2を回転可能に支持するモータ3がワイヤーで吊下げ支持されている。モータ3で回転駆動されたオーガ2が削孔対象となる設計杭芯位置の上方から下降操作されることにより、杭打ち用の孔が削孔される。運転席1cで作業者が複数の操縦桿を操作して左右のシリンダ機構1eを伸縮させることによりリーダー1dの姿勢が調整され、それによって削孔時のオーガ2の削孔位置が調整される。そして、ワイヤーの繰出し操作がなされて削孔作業が進行する。
削孔が終了すると、リーダー1dに杭保持機構が取り付けられ、RC杭や遠心力プレストレストコンクリート杭(PC杭)などが杭保持機構に保持されつつオーガ2で掘削された孔部に打ち込まれる。
一例として、リーダー1dの直径は約1000mm、杭の直径は600〜800mm、オーガ2により削孔された孔の径は杭の直径より約200mm大きな値になるように、オーガ2の軸の径及びスクリュー刃の径が設定されている。つまり、オーガ2により削孔された孔径は、その孔に打ち込まれる杭の径より十分大きな値設定されている。
[基礎杭の施工支援システム]
基礎杭の施工支援システムは、測量機器10と、基礎杭の施工支援装置20(以下、単に「施工支援装置20」と記す。)と、単一または複数の表示装置30と、施工管理サーバ40などを備えている。測量機器10と施工支援装置20とがブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)などの無線通信規格で動作する第1通信インタフェース(以下、「IF」と記す。)を介して通信可能に接続され、施工支援装置20と表示装置30と施工管理サーバ40とがWi−Fiなどの無線通信規格で動作する第2通信IFを介してインターネット5に接続されている。
なお、測量機器10と施工支援装置20とは、中継器を介して接続されていてもよい。例えば、測量機器10と中継器とが第1通信IFを介して接続され、中継器と施工支援装置20とが第2通信IFを介して接続されていてもよい。
施工管理サーバ40には、予め設計杭芯位置などの設計データ40a(図2参照)が格納されたデータベースDBを備えている。当該データベースDBに施工支援装置20で支援された施工管理データ40b(図2参照)が累積記憶される。施工管理データ40bには、削孔支援時に測定されるオーガ2による掘削姿勢の履歴、つまり削孔された孔の所定ピッチ毎の深度とそのときの削孔位置の履歴(設計杭芯位置に対するずれ量を含む)や孔の最大深さ、杭打ち支援時に測定される杭姿勢の履歴、つまり杭の打ち込み深さとその時の杭実軸芯の位置の履歴(設計杭芯位置に対するずれ量を含む)や最大杭先端深さなどが含まれる。
図2に示すように、測量機器10は、水準器を備え、光波測距儀と角度を計測するセオドライトを組み合わせて測量するトータルステーションからなる測量部10aと、撮像装置10bと、姿勢調整装置10cと、第1通信IF10dを備えて構成され、三脚(図1参照。)に所定姿勢で固定されている。測量部10aはマーカープリズムをターゲットとして視準して測量する機能以外に、マーカープリズムを用いない場合にも測量可能なノンプリズム機能を備えている。
測量部10aの視準方向と撮像装置10bの光軸方向が平行となり、測量部10aの視準方向と撮像装置10bによる撮像画像の画像中心が所定の関係となるように、撮像装置10bが測量部10aに固定されている。本実施形態では、視準方向が画像中心と一致するように調整されている。なお、測量機器10は、予め座標(X,Y,Z)が既知の2点と測量機器10との3点の位置関係に対して後方交会法などを用いて自己の座標(X,Y,Z)を取得しており、自己の座標(X,Y,Z)を基準に任意の測量対象を視準して測量する。
測量部10aは視準した測量対象に対して、光波測距儀により求まる距離とセオドライトで求まる角度に基づいて算出した測量点の方位(水平角、鉛直角)を、第1通信IF10dを介して施工支援装置20を含む外部装置に出力する。また、撮像装置10bは測量部10aと同期して撮像した画像を、第1通信IF10dを介して施工支援装置20を含む外部装置に出力する。
姿勢調整装置10cは、測量部10a及び撮像装置10bを水平軸芯周りに回転させる第1モータ及び垂直軸芯周りに回転させる第2モータと、各モータを駆動するモータ制御部を備えて構成されている。
表示装置30はモバイルコンピュータ、例えばタッチパネル式の液晶表示部を備えたタブレット型のコンピュータや携帯電話装置などで構成され、案内画像表示処理部30aと、第2通信IF30bの機能ブロックを備えている。案内画像表示処理部30aは、予めインストールされたアプリケーションプログラムに基づいて動作する機能ブロックである。当該アプリケーションプログラムには表示処理以外に、測量機器10に備えた姿勢調整装置10cを遠隔操作する操作機能も備わっている
案内画像表示処理部30aによって施工支援装置20で生成される補正案内画像や誘導案内画像が液晶表示部に表示される。表示装置30が杭打ち機の操縦室などに配置されることにより、杭打ち機1の操縦者は削孔時または杭打ち時に表示装置30に表示される補正案内画像に基づいてシリンダ機構1eなどを制御してリーダー1dの姿勢を調整することが可能になる。また、杭打ち機1を設計杭芯位置に向けて走行する際に表示装置30に表示される誘導案内画像に基づいて杭打ち機1を操舵制御及び走行制御することで、効率的に杭打ち箇所に移動できるようになる。
施工支援装置20は、CPU、メモリ及び入出力回路などを備えたCPUボードが内蔵され液晶表示部を備えたモバイルコンピュータで構成され、測量機器10と接続する第1通信IF20aと、インターネット5に接続する第2通信IF20bと、画像処理装置20cと、実軸芯位置算出装置20dと、補正処理装置20eと、補正案内画像生成装置20fと、追尾処理装置20gと、計測対象切替装置20hと、履歴管理部として機能する記憶装置20iなどの機能ブロックを備えている。
当該CPUボードに搭載されたメモリに記憶されるアプリケーションプログラムがCPUで実行されることによって各機能ブロックが具現化される。また、メモリの一部が記憶装置20iの記憶領域として区画され、第1通信IF20aを介して測量機器10から入力された測量点の距離や方位(水平角、鉛直角)及び撮像画像が記憶装置20iに記憶される。
施工支援装置20は、支援の態様に応じて複数の機能を発揮するように複数のアプリケーションプログラムがメモリに記憶されている。支援の態様とは、オーガ2を用いて削孔する際の削孔支援、杭保持機構に保持された杭を削孔された孔に打ち込む際の杭打ち支援、設計杭芯位置に杭打ち機を誘導する誘導支援、マーカとなる杭芯棒を設計杭芯位置に誘導する杭芯棒誘導支援などが含まれる。
[削孔及び杭打ち支援]
画像処理装置20cは、測量対象となるオーガまたは杭を撮像した画像に基づいて、測量対象の実軸芯に対する視準方向の偏り角度を算出するように構成されている。実軸芯位置算出装置20dは、測量機器10で測量した測量対象までの測量データと、画像処理装置20dで算出した偏り角度とに基づいて測量対象の実軸芯位置を算出するように構成されている。
補正処理装置20eは、実軸芯位置算出装置20dで算出した測量対象の実軸芯位置と予め設定された設計杭芯位置とに基づいて測量対象に対する補正量及び補正方向を算出するように構成されている。補正案内画像生成装置20fは、補正処理装置20eで算出した補正量及び補正方向を示す補正案内画像を生成するように構成されている。第2通信IF20bは、補正案内画像を他の表示装置30で表示可能に通信するように構成されている。
補正案内画像生成装置20fで生成した補正案内画像を単純に表示装置30に送信して表示装置30の案内画像処理部30aで表示装置30の表示画面に表示してもよく、インターネット5を介して接続した画像共有システムサーバを介して施工支援装置20と表示装置30の双方で同じ画像を表示する画像共有システムを利用してもよい。
また、施工支援装置20そのものをクラウドサーバ上のアプリケーションとして構築し、インターネット5を介して複数または特定の表示装置30がクラウドサーバ上のアプリケーションを実行させて施工支援装置20として機能するように構成してもよい。この場合は、測量機器10と中継器とが第1通信IFを介して接続され、中継器と施工支援装置20とが第2通信IFを介して接続される。画像共有システムを利用した構成やクラウドサーバを用いた構成は、削孔支援、杭打ち支援のみならず後述の誘導支援や杭芯棒誘導支援でも同様に適用できる。
図3(a)には、測量部10aにより視準されたオーガ2の横断面が示されている。オーガ2の半径がr、オーガ2の軸芯がP、測量部10aによるオーガ2の測量点がP1、測量部10aと測量点P1との距離がL1で示されている。
測量機器10の近傍に作業者が常駐して手動によりオーガ2を視準するのではなく、撮像装置10bで撮像され、施工支援装置20や表示装置30に表示される撮像画像に基づいて、オーガ2が画像の中心に位置するように姿勢調整装置10cが遠隔操作される。
そのため、測量部10aからオーガ2の軸芯を通る方向を正確に視準できず、撮像装置10bによる画像の中心にオーガの実芯Pが位置すると想定される大凡の方向に視準されることになり、測量部10aから点P1までの距離L1が測量されることになる。
なお、測量機器10を立ち上げて、施工支援装置20と通信可能に接続するために初期には作業者が測量機器10を操作してオーガ2を視準する場合もあるが、オーガ2の軸芯を示す位置にマーカとなるプリズムが設けられるものではないため、上述した遠隔操作時と同様にオーガ2の軸芯を通る方向を正確に視準できず、撮像装置10bによる画像の中心にオーガ2の実軸芯Pが位置すると想定される大凡の方向に視準される。測量機器10を手動操作する場合であっても遠隔操作する場合であっても、初期の視準方向は設計杭芯に設定するとともに、高さを所望の値、例えば地上数mの値に設定すればよい。
回転するオーガ2を測量するため、オーガ2の軸表面ではない掘削用のスクリュー刃2a(図1参照。)を測量する場合もある。そのようなノイズデータを排除するべく、所定インタバルで測量した複数のデータから最大値及び最小値を排除して、残りのデータの平均値を測量値として採用することが好ましい。或は所定インタバルで測量した複数のデータの平均値を求め、当該平均値から所定の閾値以上異なるデータを排除し、残りのデータの平均値を測量値として採用してもよい。
図3(b)にはその時の撮像装置10bにより撮像されたオーガ2の画像が示されている。画像中心に視準点P1が位置し、オーガ2の実軸芯Pはオーガ2の画像の横幅方向の中心(つまり、視準点P1より水平方向にずれた位置)に位置することになる。
実軸芯Pと視準点P1との間の水平方向の画素数に基づいて、測量部10aから視準点P1を結ぶ線分と測量部10aから実軸芯Pを結ぶ線分の偏り角度θが求まる。
詳述すると、測量部10aによる視準方向(撮像画像の中心点)と撮像装置10bで撮像されたオーガ2の画像から求まる実軸芯位置との間の1画素当たりの偏り角度kが既知であるので、偏り角度θ=k×n(nは画素数)で求まる。1画素当たりの偏り角度kは撮像装置10b固有の値で予め実測しておけばよく、撮像装置10bの画角を画像の幅方向のピクセル数で除すことで求まる。
偏り角度θが求まると、視準方向から角度θずらした直線である測量部10aとオーガ2の実軸芯とを結ぶ直線の方程式が求まる。視準点P1を中心とする半径rの円R(rはオーガ2の半径)と上述の測量部10aとオーガ2の実軸芯とを結ぶ直線との交点の座標が、オーガ2の実軸芯Pの座標と求まる。
オーガ2の画像から実軸芯Pと視準点P1との間の水平方向の画素数を算出する前に、例えば、撮像画像をグレースケール画像に変換し、所定の閾値で二値化処理するなどの公知の画像処理を行なうことにより撮像画像から背景を除去したオーガ2のみの画像が抽出できる。オーガ2の左右のエッジを検出し、左右のエッジ間の中心位置をオーガ2の実軸芯方向として求めることができる。
このようにしてオーガ2の当該高度における実軸芯Pの平面座標(X,Y)が求まるので、当該高度におけるオーガ2の実軸芯Pと設計杭芯との水平方向のずれ量が算出できる。なお、設計杭芯は、予め施工管理サーバ40を介してデータベースDBに格納された設計データ40aが施工支援装置20の記憶装置20iにダウンロードされている。
つまり、画像処理装置20cでは、視準方向が画像中心に設定された撮像装置10bで撮像された画像に基づいて、測量対象であるオーガ2の軸芯に対する視準方向の偏り角度θを算出する画像処理ステップが実行される。そして、軸芯位置算出装置20dでは、測量機器10で測量した測量対象までの測量データと、当該偏り角度θとに基づいて測量対象の実軸芯位置が算出される。
補正処理装置20eでは、当該実軸芯位置と予め設定された設計杭芯位置とに基づいて測量対象に対する補正量及び補正方向、つまりずれ量及びずれ方向を算出する補正処理ステップが実行される。
さらに、オーガ2の鉛直方向に対する傾斜の程度を求めるために、上述した視準点よりも上側または下側に例えば数十cmから数mの範囲の所定高さ離れた位置を視準して測量及び撮像するように構成されている。上下に視準を切り替えるタイミングは特に限定するものではないが、数秒から十数秒の値に設定するのが好ましい。
画像処理装置20cは、測量対象の高さ方向に異なる二点に対する画像に基づいて測量対象の軸芯に対する視準方向の偏り角度を算出し、実軸芯位置算出装置20dは、測量対象の高さ方向に異なる二点に対する実軸芯位置を算出し、補正処理装置20eは、測量対象の高さ方向に異なる二点に対する補正量及び補正方向を算出し、補正案内画像生成装置20fは、測量対象の高さ方向に異なる二点に対する補正案内画像を表示するように構成されている。
計測ステップを測量対象の高さ方向に異なる二点に対して実行すれば、其々の高さ方向で実軸芯位置(X,Y)が計測できるため、其々の実軸芯位置を基準に二点間の傾斜状態が正確に求まる。
補正案内画像生成装置20fでは、当該補正量及び補正方向を示す補正案内画像が生成されて、杭打ち機1を操作する作業者が目視可能な表示装置30に表示される。
図3(c)には、このようにして求められたオーガの傾斜姿勢及び設計杭芯に対する現在の偏りを表した補正案内画像が示されている。図中、右側には東西南北を示す方位に対して、設計杭芯を中心とする二重の同心円C1,C2が示されている。小径の円C2と大径の円C1の間に二つの小円が示されている。小円の一方はオーガ2の軸芯に沿って上方の実軸芯位置PUを示し、他方は下方の実軸芯位置PLを示している。また、図中、左側には上下の実軸芯位置PU,PLの座標から求まる南北方向の傾斜角と、東西方向の傾斜角が示されている。
作業者は表示装置30に表示された補正案内画像を目視して、オーガ2の軸芯が設計杭芯に一致するように測量対象の姿勢調整装置であるシリンダ機構1eを操作する。この様な手順が繰り返されることにより、適切な杭打ち支援ができるようになる。一連のステップにおいて測量機器の近傍に作業者が待機する必要が無く、初期に杭打ち機に支持される削孔用オーガまたは杭本体を含む測量対象を、例えば施工支援装置20を介して遠隔操作すれば、視準精度に左右されることなく、その後も正確に実軸芯位置が計測できる。
記憶装置20iは履歴管理装置として機能し、補正処理ステップで算出された補正量及び補正方向に基づいて杭打ち機で削孔された杭孔の深さと設計杭芯とのずれの履歴情報を記憶する履歴管理ステップが実行される。そして、作業終了後に施工管理サーバ40に履歴情報をアップロードしておけば、作業履歴及び削孔精度が履歴データとして管理できる。
以上の説明では、削孔プロセスにおけるオーガ2が測量対象となる削孔支援を説明したが、削孔の後に杭を打ち込む際には杭を測量対象とすることで、打ち込まれる過程における杭本体の深さとそのときの設計杭芯とのずれの測定と履歴情報の管理を行なう杭打ち支援も可能になる。
測量機器10を用いて杭打ち機1の所定位置に備えたプリズムマーカを視準してその位置を測量し、その測量データと前記計測ステップで求めたオーガまたは杭本体の実軸芯位置に基づいて杭打ち機1の運転席の向きを求める杭打ち機計測装置をさらに備え、補正案内画像生成装置20fが、杭打ち機計測装置で測量した杭打ち機の運転席の向きを基準とする補正案内画像を表示装置30に表示するように構成することが好ましい。
表示装置30に表示される補正量及び補正方向を示す補正案内画像は、例えば図3(c)に示したように、画面の左方の向きを北、右方を南、といった具合に、基本的に測量機器で測量された値に基づいて予め定められた方位を基準に示される。杭打ち機1の操縦桿を操作する作業者の向きと補正案内画像の向きが相違する場合に、作業者は頭の中で補正案内画像の向きを作業者の向きにイメージ変換して操縦桿を操作する必要があるため、混乱を招く虞がある。そのような場合でも、杭打ち機計測ステップで杭打ち機を測量することで、操縦桿を操作する作業者の向きを特定することができ、杭打ち機の向きを基準とする補正案内画像を生成して表示装置に表示することができる。
図4には、上述した施工支援装置20を用いて実行される削孔及び杭打ちの支援方法が示されている。
基礎杭支援アプリケーションプログラムが立ち上がると(SA1)、設定ファイルがダウンロードされ、記憶装置20iに記憶される(SA2)。トータルステーション(TS)が初期設定されて(SA3)、オーガが視準されるように遠隔操作される(SA4)。
オーガ軸下基準部に対する測量データ及び撮像画像が入力されて記録装置にタイムスタンプとともに記憶され(SA5)、所定時間経過後にオーガ軸上基準部に対する測量データ及び撮像画像が入力されて記録装置にタイムスタンプとともに記憶される(SA6)。
上下其々の画像データに基づき視準方向偏り演算が実行され(SA7)、上下其々のオーガの実軸芯位置が算出され(SA8)、さらに上下其々の補正量・補正方向が算出されるとともに(SA9)、傾斜角度が算出され(SA10)、その結果に基づいて補正案内画像が生成されて(SA11)、補正案内画像が出力される(SA12)。
削孔が終了するまでは(SA13)、ステップSA5からSA12が繰り返され、削孔が終了すると(SA13)、最終の削孔深さが算出され(SA14)、計測した履歴データが記録装置20iから読み出されて施工管理サーバ40にアップロードされる(SA15)。
[杭打ち機誘導支援]
工事現場である杭打ち対象区域100(図5参照)では、複数本の杭に対応した削孔処理及び杭打ち処理が必要になる。
そこで、図5(a)に示すように、杭打ち機1の一部を測量対象として測量機器10で測量し、その結果に基づいて任意の設計杭芯近傍まで杭打ち機1を誘導処理することにより、工程管理などが効率的に行なえるようになる。この様な支援を杭打ち機誘導支援という。図5(a)中、○印は設計杭芯位置を示し、ハッチングされた○印は誘導先の設計杭芯Aを示す。
図5(b)に示すように、初期に測量対象として杭打機1のリーダー1dの上方位置を視準し、施工支援装置20により視準位置が設計杭芯Aに接近するように杭打ち機1を誘導する誘導案内画像を生成し、生成した誘導案内画像を杭打ち機1の運転席に備えた表示装置30に表示することになる。リーダー1dの上方位置を視準するのは、障害物の陰になってリーダー1dが測量機器10に備えた撮像装置10bによる撮像画像から消失するなどの不都合な事態の発生を回避するためである。
画像処理装置20cは、測量機器10から得られ杭打ち機1に支持される第1の測量対象となるリーダー1dを撮像した画像に基づいて、第1の測量対象の基準位置に対する視準方向のずれ量を算出するように構成されている。
基準位置とは、追尾のためにリーダー1dに設定された基準となる位置をいう。最初にリーダー1dを視準した位置(撮像画像の中心となる位置)、最初にリーダー1dを視準したときの撮像画像中のリーダー1dの横幅方向(水平方向)の中央位置などが基準位置に設定される。当該基準位置とその後の測量時に撮像される画像から算出される基準位置との差を杭打機1の移動に伴うずれ量として算出する。最初の視準位置と基準位置との相対関係と、その後の視準位置と基準位置との相対関係の変化に基づいて杭打機1の移動に伴うずれ量を算出するものであってもよい。
画像処理装置20cは、図3(b)で説明したと同様に、撮像画像からリーダー1dの画像を抽出して、画像中心である視準位置に対して所定の関係を有するリーダー1dの画像上の任意の点を基準点として特定する。図3(b)を例にすれば、視準位置(画像中心)を通りリーダー1dの横幅方向(水平方向)を貫く水平線上で、リーダー1dの左右両エッジの間の中央位置を基準位置として特定することになる。
基準位置として、当該水平線とリーダー1dの左側エッジとの交点位置や、当該水平線とリーダー1dの右側エッジとの交点位置を選択することができ、上述した最初の視準位置を基準位置として選択してもよい。
実軸芯位置算出装置20dは、測量部10aで視準した位置に対する測量データに基づいて画像上で特定した基準位置に対する実際の座標(X,Y)を算出する。
誘導案内画像生成装置20fは、リーダー1dの基準位置の座標(X,Y)と削孔対象となる設計杭芯位置Aとが大きく離隔している初期には、図5(b)に示すように、複数の設計軸芯位置が示された杭打ち対象区域100の平面図上に、リーダー1dの現在の基準位置と目標となる設計杭芯位置を他の設計杭芯位置と識別可能な態様(例えば表示色や点滅等の表示態様)で表示するとともに誘導方向、位置情報などを表示する第1の誘導案内画像を生成する。
誘導案内画像生成装置20fは、リーダー1dの基準位置の座標(X,Y)と削孔対象となる設計杭芯位置Aとが1mから数十cm程度の距離まで接近すると、図5(c)に示すような態様で誘導方向、位置情報などを表示する第2の誘導案内画像を生成する。図5(c)の内側円は設計杭芯を中心に杭打ち機1が移動しなくても削孔可能な領域を示す。
何れも、誘導案内画像に基づいて杭打ち機1が走行すると、測量部10aの視準位置からリーダー1dが移動して上述したずれが生じ、やがて視準方向がリーダー1dから外れることになる。追尾処理装置20gはずれ量に基づいて測量機器10の姿勢調整装置10cを遠隔操作して視準方向がリーダー1dから逸脱しないように測量機器10(測量部10a)の視準方向を調整するように構成されている。
遠隔操作とは、第1通信IF20a,10dを介して姿勢調整装置10cに備えたモータ制御部を作動させることをいう。なお、モータ制御部は旋回角度または旋回角速度の何れかの外部指令、つまり施工支援装置20からの指令に基づいてモータを制御するように構成されている。
具体的に追尾処理装置20gは、当該ずれ量に基づいて姿勢調整装置10cに備えたモータを制御すべく測量機器10の旋回方向及び旋回角度を遠隔操作するように構成されている。測量機器10の測量インタバルに比べてリーダー1dの移動速度が速い場合には、計測機器10が杭打ち機1を適切に追尾できなくなる虞がある。
そのような場合に備えて、追尾処理装置20gは、ずれ量に基づいて姿勢調整装置10cによる測量機器10の旋回方向及び旋回角速度を遠隔操作するように構成されている。旋回角度に代えて旋回角速度を制御することにより、より高速に測量機器10を旋回させることができる。測量機器10による測量インタバルの上限は予め決まっているので、その上限のインタバルで測量した場合であっても、その間の杭打ち機1のリーダー1dの移動先まで旋回させることができる。
リーダー1dの基準位置の過去の測量値と測量時刻に基づいてリーダー1dの移動速度を求め、当該移動速度に基づいて測量機器10による測量インタバルでリーダー1dが捕捉できるように旋回角速度を設定することが好ましい。
以下に、基準位置を上述したリーダー1dの左右両エッジの間の中央位置を基準位置とする場合の追尾処理の一例を説明する。測量機器10に備えた測量部10aにより1秒前後の一定サイクルでリーダー1dが測量されるとともに、撮像装置10bでリーダー1dが撮像される。
測量部10aによる視準方向(撮像画像の中心点)と撮像装置10bで撮像されたリーダー1dの画像から求まる基準位置との間の1画素当たりの偏り角度kが既知であるので、測量機器10から視て視準方向に対する基準位置の偏り角度θは、偏り角度θ=k×n(nは画素数)で求まる。1画素当たりの偏り角度kは撮像装置10b固有の値で予め実測しておけばよく、撮像装置10bの画角を画像の幅方向のピクセル数で除すことで求まる。
基準位置の方位角φは、測量部10aから得られる現在の視準方向角αに偏り角度θを加算することで求まる(φ=α+θ)。また、前回の測量により得られた視準方向角αと今回の測量により得られる視準方向角αの差分Δαが求まる。
各測量サイクルで求めた偏り角度θがずれ量となるので、測量サイクル毎に偏り角度θだけ測量機器10を旋回させるように姿勢調整装置10cを遠隔制御すればよい。なお、前回求めた偏り角度θと今回求めた偏り角度θの差Δθを算出し、偏り角度θの差Δθが零になるように測量機器10を旋回させることも可能である。ずれ量が常に一定になるように追尾することになる。
旋回に要する時間が上述した測量サイクル時間より長くなるような場合には、旋回が遅延して次回の測量に間に合わない虞がある。そのような場合には前回と今回の視準方向角αの差分Δαに比例する旋回速度で測量機器10を旋回させる。例えば、角速度ω=Δα/サイクルタイムで求まる角速度で測量機器10を旋回させることにより、上述した遅延の弊害を回避することができる。また、角速度ω(ω=(Δα+θ)/サイクルタイム)で求まる角速度で測量機器10を旋回させてもよい。
図6には、上述した施工支援装置20を用いて実行される杭打ち機の誘導支援方法が示されている。
基礎杭支援アプリケーションプログラムが立ち上がると(SB1)、設定ファイルがダウンロードされ、記憶装置20iに記憶される(SB2)。トータルステーション(TS)が初期設定されて(SB3)、リーダー1dが視準されるように遠隔操作される(SB4)。
リーダー1d上部に対する測量データ及び撮像画像が入力されて記録装置にタイムスタンプとともに記憶され(SB5)、画像からリーダー1dの基準位置と設計杭芯のずれが演算され(SB6)、設計杭芯位置への案内情報である距離と方向が算出される(SB7)。
リーダー1dの基準位置と設計杭芯位置Aの距離が長い場合には(SB8,Y)、第1誘導案内画像が生成され(SB10)、リーダー1dの基準位置と設計杭芯位置Aの距離が短い場合には(SB8,Y)、第2誘導案内画像が生成され(SB11)、誘導案内画像が出力されて表示装置30に表示される。
撮像画像の中心とターゲットであるリーダー1dの基準位置がずれていると(SB13)、杭芯追尾処理が実行されて(SB14)、リーダー1dを追尾するように測量機器10の視準方向が遠隔操作される(SB15)。このようにして誘導が完了するまでは(SB16、N)、ステップSB5からステップSB15までの処理が繰り返される。誘導が完了すると(SB16,Y)、杭打ち機に支持される第1の測量対象であるリーダー1から第2の測量対象であるオーガ2または杭に切り替えられる(SB17)。
その後削孔及び杭打ち支援が実行され、杭打ちが終了すると、他の設計杭芯位置に対して、ステップSB4からステップSB17が繰り返される。
[杭芯棒誘導支援]
上述した杭打ち機誘導支援が行なわれると、予め設計杭芯位置に目印となる杭芯棒を打ち込む必要が無くなるが、工事現場である杭打ち対象区域100が狭い区域であれば、わざわざ杭打機1を誘導するまでもなく、従来の杭芯棒を各設計杭芯位置に打ち込んでおき、各設計杭芯位置を目印にして杭打ち機1を移動させることで事足りる。そのような場合に杭芯棒誘導支援が有効になる。
この場合、測量機器10により作業者が所持するターゲット(プリズムターゲット)が視準されて測量されるとともに撮像される。つまり、測量部10aの動作モードがマーカープリズムを用いない場合にも測量可能なノンプリズム機能からマーカープリズムを視準するように自動追尾するプリズム機能に切り替えられる。
画像処理装置20cでは、撮像画像に含まれるターゲットの位置が算出され、補正処理装置20eでターゲットの位置が予め設定された設計杭芯位置に一致するようにターゲットの移動方向と移動距離が算出され、誘導案内画像生成装置20fでターゲットを設計杭芯位置に誘導する誘導案内画像が生成される。
作業者が所持する表示装置30に誘導案内画像が表示されると、表示装置に表示した誘導案内画像に従って作業者がターゲットを設計杭芯位置に向けて移動する。このとき、測量機器10に備えた自動追尾機能が作動して、ターゲットが自動追尾される。なお、測量機器10に備えた自動追尾機能を用いない場合には、追尾処理装置20gによって上述の杭芯追尾処理と同様の追尾処理が行なわれる。
このようにしてターゲットを所持した作業者が設計杭芯位置に誘導された後に、作業者が杭芯棒をその位置に打ち込む。この様な処理が全ての設計杭芯に対して繰返し実行される。なお、誘導案内画像生成装置20fにより生成される誘導案内画像は、図5(b),(c)と同様に、ターゲットと設計杭芯位置との距離が長い場合には第1誘導案内画像が生成され、ターゲットと設計杭芯位置との距離が短い場合には第2誘導案内画像が生成されて誘導案内画像が出力される点は同じである。
図7には、杭芯出し支援処理の手順が示されている。基本的に図6の杭打ち機誘導支援処理の手順と同様であるので、詳述は割愛する。
以上説明した通り、第一の基礎杭の施工支援方法は、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と、視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置と、を備えた測量機器を用いて、杭打ち機に支持される削孔用オーガまたは杭本体を含む測量対象を視準して測量するとともに撮像する計測ステップと、前記計測ステップで撮像された画像に基づいて前記測量対象の杭芯に対する視準方向の偏り角度を算出する画像処理ステップと、前記計測ステップで測量した前記測量対象までの測量データと、前記画像処理ステップで算出した偏り角度とに基づいて前記測量対象の実軸芯位置を算出する実軸芯位置算出ステップと、前記実軸芯位置算出ステップで算出した前記測量対象の実軸芯位置と予め設定された設計杭芯位置とに基づいて前記測量対象に対する補正量及び補正方向を算出する補正処理ステップと、前記補正処理ステップで算出した補正量及び補正方向を示す補正案内画像を表示装置に表示する表示処理ステップと、前記補正案内画像に基づいて作業者が前記測量対象の姿勢調整装置を調整して削孔または杭打ちする姿勢調整ステップと、前記測量機器の視準方向を保持した状態で、前記計測ステップから前記姿勢調整ステップに到る一連のステップを繰り返すように構成されている。
前記計測ステップは、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対して実行し、前記実軸芯位置算出ステップは、高さ方向に異なる二点に対する実軸芯位置から鉛直に対する傾斜角度を算出し、前記表示処理ステップは、前記補正案内画像に高さ方向に異なる二点に対する補正量及び補正方向を示す、ように構成されていることが好ましい。
前記補正処理ステップで算出された前記補正量及び補正方向に基づいて前記杭打ち機で削孔された杭孔、或は打ち込まれた杭本体の深さとずれの履歴情報を記憶装置に記憶する履歴管理ステップを、さらに備えていることが好ましい。
前記測量機器を用いて前記杭打ち機を視準して測量し、前記杭打ち機の向きを求める杭打ち機計測ステップをさらに備え、前記表示処理ステップは、前記杭打ち機計測ステップで測量した前記杭打ち機の向きを基準とする前記補正案内画像を前記表示装置に表示するように構成されていることが好ましい。
前記測量機器を用いて前記杭打ち機に支持される削孔用オーガまたは杭本体を含む測量対象の基準位置を削孔または打込み前に計測する初期位置計測ステップと、前記削孔または打込み終了後に計測する終了位置計測ステップと、前記初期位置計測ステップ及び前記終了位置計測ステップで其々計測した前記基準位置の高さの差に基づいてドリル深度または杭深度を算出して記録する深度算出ステップを、さらに備えていることが好ましい。
第二の基礎杭の施工支援方法は、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置とを備えた測量機器を用いて、杭打ち機に支持される第1の測量対象を視準して測量するように遠隔操作するとともに撮像する計測ステップと、前記計測ステップで撮像された画像に基づいて前記第1の測量対象の基準位置と視準方向とのずれ量を算出する画像処理ステップと、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置を遠隔操作して前記測量機器の視準方向を調整する追尾ステップと、前記計測ステップから前記追尾ステップまでの各ステップを繰返し、前記計測ステップで測量した前記第1の測量対象の位置が予め設定された設計杭芯位置の近傍に位置すると、前記杭打ち機に支持される測量対象を前記第1の測量対象とは異なる第2の測量対象に切り替える測量対象切替ステップと、を備えて構成されている。
前記追尾ステップは、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置による前記測量機器の旋回方向及び旋回角度を遠隔操作するように構成されていることが好ましい。
前記追尾ステップは、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置による前記測量機器の旋回方向及び旋回角速度を遠隔操作するように構成されていることが好ましい。
前記計測ステップで前記測量機器により計測した前記第1の測量対象の位置及び前記設計杭芯位置に基づいて前記杭打ち機を前記設計杭芯位置に誘導する誘導案内画像を表示装置に表示する追尾状態表示処理ステップを備えていることが好ましい。
第三の基礎杭の施工支援方法は、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置とを備えた測量機器を用いて、作業者が所持するターゲットを視準して測量するとともに撮像する計測ステップと、前記計測ステップで測量した前記ターゲットの位置が予め設定された設計杭芯位置に一致するように前記ターゲットの移動方向と移動距離を算出する案内情報算出ステップと、前記案内情報算出ステップで算出した前記ターゲットの移動方向と移動距離と、前記計測ステップで撮像した画像を含む誘導案内画像を、前記作業者が目視可能な表示装置に表示する案内ステップと、前記表示装置に表示した誘導案内画像に基づいて前記作業者が前記ターゲットを前記設計杭芯位置に向けて移動する際に、前記姿勢調整装置を遠隔操作して前記測量機器の視準方向を調整する杭芯追尾ステップと、前記計測ステップから前記杭芯追尾ステップまでの各ステップを繰り返すことにより誘導された前記ターゲットの位置である前記設計杭芯位置に杭芯棒を設置する杭芯棒設置ステップと、を備えて構成されている。
前記案内情報算出ステップで算出した前記ターゲットの移動距離に基づいて前記案内ステップで表示される案内画像が切り替えられることが好ましい。
第一の基礎杭の施工支援システムは、
視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と、視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置と、を備えた測量機器と、前記測量機器を用いて杭打ち機に支持される削孔用オーガまたは杭本体を含む測量対象を撮像した画像に基づいて前記測量対象の軸芯に対する視準方向の偏り角度を算出する画像処理装置と、前記測量機器で測量した前記測量対象までの測量データと、前記画像処理装置で算出した偏り角度とに基づいて前記測量対象の実軸芯位置を算出する実軸芯位置算出装置と、前記実軸芯位置算出装置で算出した前記測量対象の実軸芯位置と予め設定された設計杭芯位置とに基づいて前記測量対象に対する補正量及び補正方向を算出する補正処理装置と、前記測量対象の姿勢調整装置を調整する作業者に所持され、前記補正処理装置で算出した補正量及び補正方向を示す補正案内画像を表示する表示装置と、を備えて構成されている。
前記画像処理装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する画像に基づいて前記測量対象の軸芯に対する視準方向の偏り角度を算出し、前記実軸芯位置算出装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する実軸芯位置を算出し、前記補正処理装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する補正量及び補正方向を算出し、前記表示装置は、前記測量対象の高さ方向に異なる二点に対する補正案内画像を表示する、ように構成されている。
第二の基礎杭の施工支援システムは、視準方向と画像中心とが所定の位置関係となる撮像装置と、視準方向を遠隔操作可能な姿勢調整装置と、を備えた測量機器と、前記測量機器を用いて杭打ち機に支持される第1の測量対象を撮像した画像に基づいて前記第1の測量対象の基準位置に対する視準方向のずれ量を算出する画像処理装置と、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置を遠隔操作して前記測量機器の視準方向を調整する追尾処理装置と、前記測量機器で測量した前記第1の測量対象の位置が予め設定された設計杭芯位置の近傍に位置すると、前記姿勢調整装置を遠隔操作して前記杭打ち機に支持される測量対象を前記第1の測量対象とは異なる第2の測量対象に切り替える測量対象切替装置と、を備えている。
前記追尾処理装置は、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置による前記測量機器の旋回方向及び旋回角度を遠隔操作するように構成されていることが好ましく、前記ずれ量に基づいて前記姿勢調整装置による前記測量機器の旋回方向及び旋回角速度を遠隔操作するように構成されていることがより好ましい。
前記測量機器により計測した前記第1の測量対象の位置及び前記設計杭芯位置に基づいて前記杭打ち機を前記設計杭芯位置に誘導する誘導案内画像を表示する表示装置を備えていることが好ましい。
上述した実施形態は何れも本発明の一態様に過ぎず、該記載により本発明の技術的範囲が限定されるものではなく、本発明の作用効果を奏する範囲で各部の具体的な構成は適宜変更設計することができることはいうまでもない。
1:杭打ち機
1d:リーダー
1e:シリンダ機構
2:オーガ
2a:スクリュー刃
3:モータ
10:測量機器
10a:測量部
10b:撮像装置
10c:姿勢調整装置
10d:第1通信IF
20:施工支援装置
20a:第1通信IF
20b:第2通信IF
20c:画像処理装置
20d:実軸芯位置算出装置
20e:補正処理装置
20f:補正(誘導)案内画像生成装置
20g:追尾処理装置
20h:測量対象切替装置
20i:記憶装置
30:表示装置
30a:案内画像表示処理部
30b:第2通信IF
40:施工管理サーバ