以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る搬送装置について説明する。
図1を参照して、搬送装置1について説明する。図1は、画像形成装置及び後処理装置のそれぞれに連結された搬送装置を模式的に示す正面図である。図1の紙面手前側を搬送装置の正面側(手前側)とする。各図のL、Rは、搬送装置の左側、右側をそれぞれ示す。
搬送装置1は、用紙に画像を形成する画像形成装置3と、画像形成装置3によって画像を形成された用紙に後処理を行う後処理装置5と、の間に配置されて、画像形成装置3から後処理装置5へ用紙を搬送する。
まず、画像形成装置3と後処理装置5との構成について説明する。
画像形成装置3の装置本体3aには、複数の給紙部11と、インクジェット方式の画像形成部13と、が備えられている。給紙部11は、装置本体3aの下部に上下方向に並んで配置されて、それぞれ、用紙を収容する給紙カセット15と、給紙カセット15から用紙を給送する給送装置17と、を有している。画像形成部13は、給紙部11の上方に配置されて、循環走行する搬送ベルト19と、搬送ベルト19の走行方向に沿って配置された4個の記録ヘッド21と、を備えている。装置本体3aの搬送装置1の側(左側)の側面の上部には、用紙の搬出口23が形成されている。
装置本体3aには、各給紙部11の給送装置17から画像形成部13を通って搬出口23へ向かう用紙の搬送路X1が形成されている。搬送路X1は、用紙の表裏を反転させる反転路X2を有している。反転路X2は、搬送方向において画像形成部13の下流側で搬送路X1から分岐し、画像形成部13の上流側で搬送路X1に合流している。
また、装置本体3aには、画像形成装置3で形成される画像の印字率を検知する印字率検知部9が設けられている。印字率検知部9は、例えば、パソコン等から送信される画像データから印字率を検知する。
次に、画像形成装置3の動作について説明する。まず、各給紙部11において、給送装置17が給紙カセット15から用紙を搬送路X1に用紙を送り出す。送り出された用紙は、搬送路X1に沿って搬送されて、画像形成部13において搬送ベルト19の上面に吸着される。そして、搬送ベルト19の回転に伴って搬送されながら、各記録ヘッド21から吐出されるインクによって、用紙に画像が形成される。画像形成された用紙は、搬送ベルト19によって搬送された後、搬出口23から排出される。用紙は、画像が形成された面を上側に向けた姿勢で搬出口23から排出される。両面印刷が行われる場合は、一方の面に画像形成された用紙は、反転路X2に搬送されて表裏が反転された後、搬送路X1に搬送されて搬送ベルト19の上面に吸着される。そして、搬送ベルト19の回転に伴って搬送されながら他方の面に画像が形成される。用紙は、最後の印字面を上側に向けた姿勢で搬出口23から排出される。
次に、後処理装置5について説明する。後処理装置5は、用紙に、穿孔処理と、ステープル処理と、中折り処理と、を選択的に施すフィニッシャーである。後処理装置5の装置本体5aには、パンチング装置25と、ステープル装置27と、中折り装置29と、が備えられている。パンチング装置25は、装置本体5aの上部に配置され、ステープル装置27は、パンチング装置25の下方に配置され、中折り装置29は、装置本体5aの下部に配置されている。装置本体5aの、搬送装置1の側(右側)の側面の上部には、搬送装置1から用紙が受入れられる搬入口31が形成されている。装置本体5aの、搬送装置1とは反対側(左側)の側面には、3つの排出口33a、33b、33cが、それぞれパンチング装置25、ステープル装置27、中折り装置29の側方にされている。3つの排出口33a、33b、33cの下方には、それぞれ排出トレイ35a、35b、35cが備えられている。
装置本体5aには、搬入口31からパンチング装置25を通って上側の排出口33aに向かう第1搬送路Y1と、パンチング装置25の下流側で第1搬送路Y1から分岐してステープル装置27を通って中央の排出口33bに向かう第2搬送路Y2と、第2搬送路Y2から分岐して中折り装置29を通って下側の排出口33bに向かう第3搬送路Y3と、が形成されている。
次に、後処理装置5の動作について説明する。画像形成装置3によって画像を形成された用紙は、搬送装置1(詳細は後述)を介して、搬入口31から第1搬送路Y1に受入れられる。用紙にパンチング処理が行われる場合は、用紙は、第1搬送路Y1を通ってパンチング装置25に搬送され、パンチング装置25で穿孔処理が施された後、第1搬送路Y1を通って上側の排出口33aから排出されて、上側の排出トレイ35aに積載される。用紙にステープル処理が行われる場合は、用紙は、第1搬送路Y1から第2搬送路Y2に沿ってステープル装置27に搬送され、ステープル装置27によってステープル処理が施された後、中央の排出口33bから排出されて、中央のトレイ35bに積載される。用紙に中折り処理が行われる場合は、用紙は、第1搬送路Y1から第2搬送路Y2と第3搬送路Y3を通って中折り装置29に搬送され、中折り装置29によって中折りが施された後、下側の排出口33cから排出されて、下側の排出トレイ35cに積載される。
次に、搬送装置1について説明する。搬送装置1は、画像形成装置3及び後処理装置5とは別体に設けられて、画像形成装置3と後処理装置5のそれぞれに連結される。搬送装置1は、画像形成装置3から後処理装置5へ用紙を搬送する間に、用紙の表裏反転と、搬送方向と直交する幅方向における用紙の位置補正と、を行うことができる。
搬送装置1の装置本体1aの、画像形成装置3の側(右側)の側面には、画像形成装置3から用紙が受け入れられる受取口41が形成されている。受取口41は、画像形成装置3の搬出口23と同じ高さに形成されている。装置本体1aの、後処理装置5の側(左側)の側面には、上受渡口43と下受渡口45とが形成されている。上受渡口43は、後処理装置5(フィニッシャー)の搬入口31と同じ高さに形成され、下受渡口45は、スタッカー(図示省略)の搬入口と同じ高さに形成されている。さらに、装置本体1aの上面には、排出トレイ47が形成されている。さらに、装置本体1aの中央部には、温度センサー49が備えられている。温度センサー49は、機内温度を計測する。
装置本体1aには、受取口41から上下の受渡口43及び45に向かう搬送方向に沿って用紙が搬送される搬送経路が形成されている。搬送経路は、受取口41から上下受渡口43及び45に向かって順に、搬入路M1、第1の並列路P1、中間路M2、第2の並列路P2、排出路M3を有している。第1の並列路P1は、第1分岐点D1で搬入路M1から分岐して、第1合流点J1で中間路M2に合流している。第2の並列路P2は、第2分岐点D2で中間路M2から分岐して、第2合流点J2で排出路M3に合流している。第1の並列路P1は、第1反転路I1と第2反転路I2とを有している。第2の並列路P2は、第1補正路C1と第2補正路C2とを有している。搬入路M1、中間路M2、排出路M3には、全ての用紙が共通に搬送される。第1の並列路P1の第1反転路I1と第2反転路I2、第2の並列路P2の第1補正路C1と第2補正路C2には、用紙が交互に搬送される。以下の説明において、上流側と下流側とは、前述の用紙の搬送方向における上流側と下流側とを示す。
搬入路M1は、受取口41から左方向にほぼ水平に延びて、第1分岐点D1で第1反転路I1と第2反転路I2とに分岐している。
第1反転路I1は、用紙の搬送方向が反転されるスイッチバック路I11と、スイッチバック路I11へ用紙が搬送される往路I12と、スイッチバックされた用紙が搬送される復路I13と、を有している。往路I12は、第1分岐点D1から下方に延びている。スイッチバック路I11は、往路I12の出口から下方に延びている。復路I13は、スイッチバック路I11の出入口から左方に延びている。用紙は、往路I12からスイッチバック路I11に搬送方向Vに沿って搬送された後、一時的に停止し、スイッチバック路I11から復路I13に搬送方向Vとは反対の再搬送方向Vrに沿って再搬送される。
第2反転路I2は、用紙の搬送方向が反転されるスイッチバック路I21と、スイッチバック路I21へ用紙が搬送される往路I22と、スイッチバックされた用紙が搬送される復路I23と、を有している。往路I22は、第1分岐点D1から左方向に略水平に延びている。スイッチバック路I21は、往路I22の出口から左方向に水平に延びた後、左斜め下方に傾斜している。復路I23は、スイッチバック路I21の出入口から下方に延びている。用紙は、往路I22からスイッチバック路I21に搬送方向Vに沿って搬送された後、一時的に停止し、スイッチバック路I21から復路I23に搬送方向Vとは反対の再搬送方向Vrに沿って再搬送される。
第1反転路I1と第2反転路I2とは、同じ長さを有している。すなわち、第1反転路I1のスイッチバック路I11、往路I12、復路I13を合計した長さと、第2反転路I2のスイッチバック路I21、往路I22、復路I23を合計した長さは同じである。
さらに、第1反転路I1の往路I12の長さが、第2反転路I2の往路I22の長さよりも短く、第1反転路I1の復路I13の長さが、第2反転路I2の復路I23の長さよりも長く形成されている。これにより、1枚目の用紙が第1反転路I1のスイッチバック路I11に搬送される時刻と、2枚目の用紙が第2反転路I2のスイッチバック路I21に搬送される時刻とが同じになる。さらに、1枚目の用紙が第1合流点J1で第1反転路I1から中間路M2に搬送される時刻が、2枚目の用紙が第2反転路I2から第1合流点J1で中間路M2に搬送される時刻よりも、画像形成装置3から搬入路M1への用紙の搬送間隔と同じ時間だけ速くなる。
第1反転路I1の復路I13と第2反転路I2の復路I23とは、第1合流点J1で中間路M2に合流している。中間路M2は、第1合流点J1から下方に延びた後、左上方向に湾曲しながら折り返されている。中間路は、第2分岐点D2で、第1補正路C1と第2補正路C2とに分岐している。
第1補正路C1と第2補正路C2は、上下に並んで形成されて、それぞれ略水平に延びている。第1補正路C1と第2補正路C2とには、それぞれ、3組の切換ローラー対63と、補正ローラー対65と、が上流側から順に備えられている。3組の切換ローラー対63と補正ローラー対65とは、搬送方向に沿って所定の間隔を開けて配置されている。各切換ローラー対63の上側のローラー63aは、下側のローラー63bと共に用紙を挟み込むニップ位置(図1の実線参照)と、用紙から上方に離間したニップ解除位置(図1の点線参照)と、の間で上下方向に移動可能である。詳しくは後述するように、切換ローラー対63がニップ位置に移動している間、搬送方向Vに沿った用紙の搬送は停止され、切換ローラー対63がニップ解除位置に移動した後、搬送方向Vと同じ方向である再搬送方向Vrに沿って再搬送される。補正ローラー対65は、幅方向W(前後方向)に移動可能に設けられている。
第1補正路C1と第2補正路C2とは、同じ長さを有している。さらに、第2分岐点D2と第1補正路C1の補正ローラー対65との間の距離が、第2分岐点D2と第2補正路C2の補正ローラー対65との間の距離よりも長く、第1補正路C1の補正ローラー対65と第2合流点J2との間の距離が、第2補正路C2の補正ローラー対65と第2合流点J2との間の距離よりも短く形成されている。これにより、第1補正路C1に搬送された1枚目の用紙の先端が補正ローラー対65に達する時刻と、第2補正路C2に搬送された2枚目の用紙の先端が補正ローラー対65に達する時刻とが同じになる。さらに、1枚目の用紙が第2合流点J2で第1補正路C1から排出路M3に搬送される時刻が、2枚目の用紙が第2合流点J2で第2補正路C2から排出路M3に搬送される時刻よりも、画像形成装置3から搬入路M1への用紙の搬送間隔と同じ時間だけ速くなる。
排出路M3は、第2合流点J2から上方に延びて、下から順に、第3分岐点D3、第3合流点J3、第4分岐点D4、第4合流点J4が設けられている。排出路M3は、第3分岐点D3で、左上方向に湾曲して下受渡口45へ水平に延びる下側排出路M31に分岐している。また、排出路M3は、第4分岐点D4で、左上方向に湾曲して上受渡口43へ水平に延びる上側排出路M32に分岐している。
さらに、搬送装置1の装置本体1aには、反転及び位置補正と後処理が不要な用紙が搬送される第1副経路S1と、反転及び位置補正が不要で後処理のみが行われる用紙が搬送される第2副経路S2と、が形成されている。
第1副経路S1は、第2反転路I2の往路I22の途中の第5分岐点D5で上方に分岐して、排出トレイ47に向かって延びている。第2副経路S2は、第2反転路I2のスイッチバック路I21の途中の第6分岐点D6で左方向に分岐し、第7分岐点D7で上側副経路S21と下側副経路S22とに分岐している。上側副経路S21は、排出路M3の第4合流点J4で上側排出路M32に合流している。下側副経路S22は、排出路M3の第3合流点J3で下側排出路M31に合流している。
図2に示されるように、装置本体1aには、搬入路M1と、第1反転路I1のスイッチバック路I11と、第2反転路I2のスイッチバック路I21と、中間路M2と、第1補正路C1と、第2補正路C2と、排出路M3と、を搬送される用紙に温風を吹き付ける第1〜第7温風ユニット71−1〜7が設けられている。
次に、図3を参照して、各温風ユニット71について説明する。図3は温風ユニットの構造を模式的に示す断面図である。図3は搬入路M1に対応して配置された第1温風ユニット71−1を示す。他の温風ユニットも同じ構造を有する。
各温風ユニット71は、ヒーター73と、ファン75と、これらを収容するハウジング77と、を備えている。ハウジング77は、中空部を有する直方体状の本体部77aと、本体部77aの一端面で中空部に連通する吹出部77bと、を有している。吹出部77bは、本体部77aの一端面から、本体部77aの側に鋭角に湾曲するように形成されている。吹出部77bの吹出口77cは、本体部77aの長手方向に対して直角な方向に開口している。
ヒーター73とファン75とは、ハウジング77の本体部77aに収容されて、ファン75の送風方向の下流側にヒーター73が配置されている。ヒーター73で加熱された空気は、ファン75によって吹出部77bの吹出口77cから温風として吹き出される。
図2に示されるように、各温風ユニット71は、本体部77aの長手方向が各搬送路に沿う姿勢で、装置本体1aに装着されている。第1温風ユニット71−1は、吹出口77cが、第1分岐点D1よりも上流側の搬入路M1に対向するように配置されている。第2及び第3温風ユニット71−2及び71−3は、それぞれの吹出口77cが、スイッチバック路I11及びI21の出入口の近傍の部分に対向するように配置されている。第4温風ユニット71−4は、吹出口77cが、中間路M2の湾曲路よりも上流側の部分に対向するように配置されている。第5及び第6温風ユニット71−5及び71−6は、それぞれ吹出口77cが、補正ローラー対65の上流側の第1補正路C1及び第2補正路C2に対向するように配置されている。第7温風ユニット71−7は、吹出口が、第2合流点J2よりも下流側の排出路M3に対向するように配置されている。
次に、図4のブロック図を参照して、搬送装置1の制御部91について説明する。制御部91は、画像の印字率に応じた搬送モードを選択するモード選択部93に接続している。モード選択部93は、印字率の高い画像(例えば、印字率140%以上)が形成された用紙を搬送する高濃度モードと、印字率の低い画像(例えば、印字率140%以下)が形成された用紙を搬送する低濃度モードと、のいずれかをユーザーが選択可能なタッチパネルである。印字率が高い画像とは、写真のような画像であり、印字率が低い画像とは、文字原稿のような画像である。なお、印字率は、全色100%印字を行った場合の印字率を400%として算出した値である。でモード選択部93でいったん搬送モードが選択されると、解除されない限り選択された搬送モードが継続される。なお、モード選択部93は、画像形成装置3の装置本体3aの操作部に設けられて、制御部91に接続されていてもよい。
制御部91の記憶部95には、高濃度モードが選択された場合に、画像形成装置3からの用紙の受入れを許可する所定温度としての受入れ可能温度が保存されている。一例として、受入れ可能温度は65℃である。また、制御部91の記憶部95には、高濃度モード時の待機中(一つの搬送ジョブが終了してから次の搬送ジョブまでの間)の機内温度である待機温度が保存されている。待機温度は、受入れ可能温度よりも低く、一例として、35℃である。一方で、低濃度モード時には待機温度は特に設定されない。つまり、室温程度の温度であり、高濃度モード時の待機温度よりも低い。さらに、制御部91には、温度センサー49で計測された機内温度が入力される。
また、制御部91は、第1〜第7温風ユニット71−1〜7のそれぞれのヒーター73及びファン75と電気的に接続されている。制御部91は、各ヒーター73及び各ファン75を駆動すると共に、各ファン75の回転数を変更する。
上記構成を有する搬送装置1において、画像形成装置3からの用紙の受入れが許可されるまでの制御について、図5のフローチャートを参照して説明する。ユーザーは、形成される画像の印字率に応じて、高濃度モードと低濃度モードとのいずれかを、モード選択部93で選択する。
まず、ステップS1において、制御部91は、各温風ユニット71のヒーター73とファン75とを駆動させる。これにより、機内温度が上昇し始める。その後、ステップS2において、制御部91が、モード選択部93で高濃度モードが選択されたかどうかを判定する。ステップS2で、高濃度モードが選択されたと判定されると、ステップS3に進む。ステップS3において、制御部91は、受入れ可能温度を65℃に設定し、ステップS4に進む。
ステップS4において、制御部91は、温度センサー49で計測される機内温度が、受入れ可能温度に上昇したかどうかを判定する。ステップS4において、機内温度が受入れ可能温度に上昇したと判定されると、ステップS5に進み、制御部91は、画像形成装置3からの用紙の受入れを許可する。
一方で、ステップS2で、高濃度モードが選択されていないと判定されると、ステップS5に進み、制御部91が、画像形成装置3からの用紙の受入れを許可する。つまり、高濃度モードの場合は、機内温度が65℃に上昇した後で用紙の受入れが許可され、低濃度モードの場合は、ウォームアップ時間なしで用紙の受入れが許可されるようになっている。なお、受入れが許可された後、制御部91は、各モードに応じた機内温度を維持するように各温風ユニット71を制御する。
次に、用紙の搬送動作について、図1及び図2を参照して説明する。制御部91が用紙の受入れを許可した後、1枚目の用紙が受取口41から搬入路M1に搬入される。
1枚目の用紙は、第1分岐点D1で搬入路M1から第1反転路I1に搬送される。用紙は、往路I12からスイッチバック路I11に搬送方向Vに沿って減速されながら搬送される。用紙はスイッチバック路I11に搬送されると一時的に停止し、その後、スイッチバック路I11から復路I13に加速されながら再搬送方向Vrに沿って再搬送される。これにより、用紙の表裏が反転する。表裏が反転した用紙は復路I13に搬送され、第1合流点J1で第1反転路I1から中間路M2に搬送される。
1枚目の用紙が受取口41から搬入された後、所定のタイミングで2枚目の用紙が受取口41から搬入路M1に搬入される。
2枚目の用紙は、第1分岐点D1で搬入路M1から第2反転路I2に搬送される。用紙は、往路I22からスイッチバック路I21に搬送方向Vに沿って減速されながら搬送される。用紙はスイッチバック路I21に搬送されると一時的に停止し、その後、スイッチバック路I21から復路I23に加速されながら再搬送方向Vrに沿って再搬送される。これにより、用紙の表裏が反転する。表裏が反転した用紙は復路I23に搬送され、第1合流点J1で第2反転路I2から中間路M2に搬送される。
前述のように、第1反転路I1に搬送された1枚目の用紙と、第2反転路I2に搬送された2枚目の用紙は、同時にそれぞれスイッチバック路I11とI21でスイッチバックされる。さらに、1枚目の用紙が第1合流点J1で第1反転路I1から中間路M2に搬送される時刻は、2枚目の用紙が第2反転路I2から第1合流点J1で中間路M2に搬送される時刻よりも、画像形成装置3から搬入路M1への用紙の搬送間隔と同じ時間だけ速くなっている。
つまり、所定の搬送間隔で搬入路M1から搬送された1枚目の用紙と2枚目の用紙とは、同じタイミングでスイッチバックした後、所定の搬送間隔で中間路M2に搬送されるようになっている。
前記1枚目の用紙は、中間路M2に沿って搬送され、第2分岐点D2で中間路M2から第1補正路C1に搬送される。第1補正路C1においては、各ローラー対63、65が回転して所定の位置まで搬送方向Vに沿って搬送され、用紙位置センサー(図示せず)が用紙の幅方向の位置を検知した後、各ローラー対63、65が用紙を挟み込んだ状態で回転を一旦停止する。次に、各切換ローラー対63の上側のローラー63aがニップ位置(図1の実線参照)からニップ解除位置(図1の点線参照)まで移動する。その後、補正ローラー対65が、用紙を挟み込んだまま、上記用紙位置センサーの検知結果に基づいて幅方向に移動する。すなわち、用紙の搬送が一時的に停止する。例えば、用紙が基準位置から幅方向における一方の側(前側)に1mmずれていることを上記用紙位置センサーが検知した場合には、補正ローラー対65が、幅方向における他方の側(後側)に1mm移動する。これにより、用紙の幅方向の位置が補正される。
用紙の幅方向の位置が補正された後、各切換ローラー対63の上側のローラー63aがニップ解除位置(図1の点線参照)からニップ位置(図1の実線参照)まで移動する。その後、各ローラー対63、65の回転が再開されて、位置が補正された用紙は、第2合流点J2で、第1補正路C1から排出路M3に再搬送方向Vrに沿って再搬送される。
前記2枚目の用紙は、中間路M2に沿って搬送されて、第2分岐点D2で中間路M2から第2補正路C2に搬送される。第2補正路C2においては、第1補正路C1と同様に、補正ローラー対65が用紙を挟み込んで幅方向に移動して用紙の幅方向の位置が補正された後、各切換ローラー対63の上側のローラー63aがニップ解除位置(図1の点線参照)からニップ位置(図1の実線参照)まで移動する。その後、各ローラー対63、65の回転が再開されて、位置が補正された用紙は、第2合流点J2で、第2補正路C2から排出路M3に搬送される。
ここで、第1補正路C1に搬送された1枚目の用紙と、第2補正路C2に搬送された2枚目の用紙は、同時にそれぞれ用紙の幅方向の位置が補正される。また、1枚目の用紙が第2合流点J2で第1補正路C1から排出路M3に搬送される時刻は、2枚目の用紙が第2合流点J2で第2補正路C2から排出路M3に搬送される時刻よりも、画像形成装置3から搬入路M1への用紙の搬送間隔と同じ時間だけ速くなっている。
つまり、所定の搬送間隔で中間路M2から搬送された1枚目の用紙と2枚目の用紙とは、同じタイミングで幅方向の位置が補正された後、所定の搬送間隔で排出路M3に搬送されるようになっている。
前記1枚目の用紙は、排出路M3を通って、第4分岐点D4で上側排出路M32に分岐し、上受渡口43から排出されて、後処理装置5の搬入口31へ受入れられる。前記2枚目の用紙も同様に、排出路M3を通って、第4分岐点D4で上側排出路M32に分岐し、上受渡口43から排出されて、後処理装置5の搬入口31へ受入れられる。なお、後処理装置5ではなくスタッカーが搬送装置1に連結される場合は、用紙は排出路M3から第3分岐点D3で下側排出路M31に分岐して、下受渡口45からスタッカーへ受け渡される。
反転処理及び補正処理と後処理が不要な用紙は、第1分岐点D1で、搬入路M1から第2反転路I2の往路I22に搬送され、第5分岐点D5で往路I22から第1副経路S1に搬送され、第1副経路S1に沿って搬送される。その後、第1副経路S1の出口から排出されて、排出トレイ47に積載される。また、反転処理及び補正処理が不要で後処理のみが必要な用紙は、第1分岐点D1で、搬入路M1から第2反転路I2の往路I22に搬送された後スイッチバック路I21に沿って搬送され、第7分岐点D7でスイッチバック路I21から上側副経路S21に搬送され、第4合流点J4で上側排出路M32に搬送される。
このような用紙の搬送動作中、温風ユニット71−1〜7から用紙に温風が吹き付けられ、用紙のカールが補正されると共に用紙を乾燥させる。高濃度モードの場合は、機内温度は65℃程度に上昇して、温風ユニット71−1〜7から吹き出される温風の温度も高くなっている。このため、印字率が高い場合でも、用紙のカールの補正や乾燥が可能となる。一方、低濃度モードの場合は、温風ユニット71−1〜7は駆動されているが、機内温度は65℃には達しておらず、温風ユニット71−1〜7から吹き出される温風の温度も65℃には達していないが、印字率が低いので、用紙のカールの補正や乾燥は可能である。
また、高濃度モード時の待機中には、制御部91は、機内温度が待機温度(一例で35℃)に維持されるように、温風ユニット71−1〜7を制御する。
上記説明したように、本発明の搬送装置1によれば、高濃度モードの場合は、機内温度が受入れ可能温度(一例で65℃)に上昇した後で用紙の受入れが開始される。一方、低濃度モードの場合は、ウォームアップ時間なしで用紙の受入れが開始されている。つまり、低濃度モードの場合はウォームアップ時間をなくし、高濃度モードの場合は用紙のカールの除去や乾燥を満足できるまでのウォームアップ時間を設けている。したがって、印字率に関わらず受入れ可能温度を一律に設定する場合と比べて、省電力化が可能となる。なお、室温が低い場合等は、低濃度モードの場合でも、受入れ可能温度を、室温よりも高く、高濃度モードの受入れ可能温度よりも低い温度に設定してもよい。
さらに、高濃度モード時の待機中の機内温度が、受入れ可能温度よりも低く、かつ、低濃度モードの待機温度(室温程度)よりも高い待機温度(一例で35℃)に維持されている。このため、次の搬送ジョブで印字率の高い画像が形成された用紙が搬入された際に、受入れ可能温度まで機内温度を上昇させる時間を短縮できる。したがって、高濃度モードにおける待機中からのウォームアップ時間を短縮して省電力化できる。
また、高濃度モードの場合、制御部91は、低濃度モードの場合よりも、温風の温度を高くするように温風ユニット71−1〜7を制御してもよい。具体的には、各ファン75の回転数を低下させる。これにより、高い温度の温風が吹き出されるので、機内温度を速やかに上昇させることができる。したがって、ウォームアップ時間をさらに短縮できる。なお、この場合、全ての温風ユニット71−1〜7から吹き出される温風の温度を高くする必要はない。例えば、装置本体1aの上部や、搬送方向の上流側に配置されている温風ユニット(例えば、第1〜第3温風ユニット71−1〜71−3)から吹き出される温風の温度を高くするように制御してもよい。
また、温風の温度を高くする場合に、ファン75の回転数を低下させるように温風ユニット71を制御する。このように、ヒーター73の温度ではなくファン75の回転数を調整することで、より迅速に温度を変化させることができる。
なお、本実施形態では、高濃度モードと低濃度モードとをユーザーが選択可能に構成されていたが、画像の印字率に応じて機内温度を設定するようにしてもよい。この場合は、制御部91に、画像形成装置3の印字率検知部9で検知された印字率が入力される。制御部91は、入力された印字率が一定値よりも高いかどうかを判定する。制御部91は、入力された印字率が一定値よりも高いと判定すると、受入れ可能温度を65℃に設定する。そして、機内温度が設定された受入れ可能温度に達すると、用紙の受入れを許可する。一方、制御部91が、入力された印字率が一定値に達していないと判定すると、機内温度に関わらず用紙の受入れを許可する。
この場合も、印字率が低い場合はウォームアップ時間をなくし、印字率が高い場合は用紙のカールの除去や乾燥を満足できるまでのウォームアップ時間を設けている。したがって、印字率に関わらず受入れ可能温度を一律に設定する場合と比べて、省電力化が可能となる。
また、第1反転路I1と第2反転路I2においては、用紙が停止している間に加えて、用紙が各往路から各スイッチバック路に搬送される間と、用紙が各スイッチバック路から各復路に搬送される間と、に温風が用紙に吹き付けられるので、印字面の乾燥がより促進される。
さらに、第1補正路C1と第2補正路C2においては、一時停止している用紙の再搬送方向Vrにおける上流側に向かって温風が吹出される。これにより、一時停止している用紙のほぼ全面に加熱された空気を行き渡らせることができる。
さらに、用紙は、第1反転路I1と第2反転路I2、及び、第1補正路C1と第2補正路C2、に交互に搬送されて、両反転路I1及びI2と両補正路C1及びC2で、反転処理と補正処理が実行されている。つまり、2枚の用紙の反転処理(又は補正処理)を並列に実行することができる。したがって、反転処理や補正処理の待ち時間を短縮することができるので、搬送装置1の生産性(所定時間ごとの用紙の処理枚数)を高めることができる。
本実施形態では、並列路が2つの場合(第1反転路I1及び第2反転路と第1補正路C1及び第2補正路C2)について説明したが、並列路は2つ以上であっても良い。また、本実施形態では、画像形成装置3から後処理装置5へ用紙を搬送して搬送する搬送装置1について説明したが、後処理装置3に搬送せず、画像形成装置3から用紙を受入れて搬送する搬送装置であっても良い。