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JP2020019055A - ダイカスト用スリーブ - Google Patents

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慎道 梶田
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慎道 梶田
由紀恵 加来
Yukie Kaku
由紀恵 加来
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Abstract

【課題】軸方向を略水平として使用されるダイカスト用スリーブであって、端部が反り上がる変形が抑制されているスリーブを提供する。【解決手段】円筒状の筒部、及び筒部の側周壁の一部を貫通する注湯孔30を備え、軸方向を略水平とした状態で前端E1をキャビティに連通させると共に、後端E2からプランジャチップを進入させるダイカスト用スリーブ1,2,3において、筒部を外筒20と、外筒に嵌入された内筒10とを有するものとし、内筒を、少なくとも注湯孔の周縁部から後端にかけて第一材料で形成された上壁部11を有していると共に、少なくとも注湯孔の直下部UNから後端にかけて第二材料で形成された下壁部12を有するものとし、第二材料を第一材料より熱膨張率が小さい材料とする。【選択図】図1

Description

本発明は、ダイカスト装置においてキャビティ内に溶融金属を充填するために用いられるスリーブに関するものである。
アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、スズ、鉛、それらの合金等の非鉄金属のダイカストでは、溶融金属をキャビティ内に充填するために円筒状のスリーブが使用される。スリーブの一端はキャビティ内に連通させてあり、他端からプランジャチップを進入させてスリーブ内を軸方向に摺動させる。軸方向を略水平として使用される横型(水平射出型)のスリーブでは、プランジャチップを進入させる側の端部の近傍において、スリーブの側周壁の一部を貫通する注湯孔が、上方に開口するように設けられている。この注湯孔からスリーブ内に供給された溶融金属は、スリーブ内を前進するプランジャチップに押されて移動し、キャビティ内に充填される。
しかしながら、図5(a)に示すように、軸方向を略水平として使用される横型のスリーブ100では、注湯孔130側の端部が反り上がる変形が生じる。図では、反り上がりによる変形量dを誇張して示している。
このような変形が生じると、図5(b)に模式的に示すように、スリーブ100内を直進するプランジャチップ150とスリーブ100の内周面との摩擦抵抗が増加する。プランジャチップ150を進入させる側の端部が上方へ反っていることから、摩擦抵抗はスリーブ100の内周面における上部で大きく増加し、プランジャチップ150がスリーブ100の内周面に食い込むような抵抗、いわゆる「カジリ抵抗」が生じる。その結果、スリーブ100及びプランジャチップ150の双方において摩耗が進行しやすく、耐用期間が短くなる。加えて、スリーブ100とプランジャチップ150との間の摩擦抵抗の増加によって、溶融金属がキャビティ内に射出される速度が不安定となり、成形品の品質にも悪影響を及ぼす。そのため、端部が反り上がる変形が抑制されているダイカスト用スリーブが、要請されていた。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、軸方向を略水平として使用されるダイカスト用スリーブであって、端部が反り上がる変形が抑制されているスリーブの提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかるダイカスト用スリーブ(以下、単に「スリーブ」と称することがある)は、
「円筒状の筒部、及び該筒部の側周壁の一部を貫通する注湯孔を備え、軸方向を略水平とした状態で前端をキャビティに連通させると共に、後端からプランジャチップを進入させるダイカスト用スリーブであって、
前記筒部は、外筒と、該外筒に嵌入された内筒とを有しており、
該内筒は、少なくとも前記注湯孔の周縁部から前記後端にかけて、第一材料で形成された上壁部を有していると共に、少なくとも前記注湯孔の直下部から前記後端にかけて第二材料で形成された下壁部を有しており、
前記第二材料は、前記第一材料より熱膨張率が小さい」ものである。
軸方向を略水平として使用されるスリーブの端部が反り上がる変形は、次のように生じると考えられる。すなわち、注湯孔から高温の溶融金属が供給されると、溶融金属を受ける部分である直下部が非常に高温となる。注湯孔から供給された時点では、溶融金属の液面は内筒の内周面における上部に至るほどではないため、直下部に対向する部分である注湯孔の周縁部はさほど高温とならない。そのため、非常に高温となった直下部及びその近傍が大きく熱膨張するのに対し、対向する注湯孔の周縁部は熱膨張の程度も小さい。その結果、直下部及びその近傍が熱膨張によって軸方向にも大きく延びるのに対し、対向する注湯孔の周縁部は軸方向にさほど延びないため、スリーブにおいて注湯孔側の端部は上方に向かって反るように変形する。
そこで、本発明では、溶融金属による加熱によって最も高温となる部分である直下部からプランジャを進入させる後端にかけて、熱膨張率の小さい第二材料で形成された下壁部とすると共に、スリーブにおいて直下部と対向する部分であって、直下部ほど高温とならない注湯孔の周縁部を、第二材料より熱膨張率の大きい第一材料で形成された上壁部とする構成を採用した。これにより、直下部及びその近傍における熱膨張と、注湯孔の周縁部における熱膨張とをバランスさせることができ、注湯孔側の端部が反り上がる変形を抑制することができる。
本発明にかかるダイカスト用スリーブは、上記構成に加え、
「前記第二材料は、前記第一材料より熱伝導率が小さい」ものとすることができる。
注湯孔からスリーブ内に供給された溶融金属がキャビティに至る前に、スリーブ内でその温度が低下することによって凝固片が生じると、成形後の製品においてその部分で剥離などの欠陥が生じやすく機械的強度が低下する。本構成では、溶融金属と接触する主な部分である下壁部を形成する第二材料として、上壁部を形成する第一材料より熱伝導率が小さい材料を使用する。そのため、溶融金属と接触する主な部分である下壁部の保温性が高く、溶融金属の温度低下が抑制される。
本発明にかかるダイカスト用スリーブは、上記構成に加え、
「前記下壁部は、前記内筒の軸方向の全長にわたる長さである」ものとすることができる。
注湯孔からスリーブ内に供給された溶融金属は、プランジャチップに押されて内筒の前端まで移動する。すなわち、内筒の内周壁における下部は、内筒の軸方向の全長にわたり溶融金属と接触する。従って、注湯孔の直下部に連続する下壁部が、内筒の軸方向の全長にわたる長さである本構成では、溶融金属に接触する部分のほぼ全体が、熱膨張率の小さい第二材料で形成されていることにより、熱膨張による延びが良好に抑制されるため、上方に反る変形が有効に抑制される。また、第二材料の熱伝導率が第一材料より小さい場合は、溶融金属に接触する部分のほぼ全体の保温性が高いため、溶融金属の温度の低下を抑制する効果がより高い利点がある。
本発明にかかるダイカスト用スリーブは、上記構成に加え、
「前記上壁部と前記下壁部との境界の高さは、前記後端から前記前端に向かって漸次増加している」ものとすることができる。
注湯孔からスリーブ内に供給された溶融金属の液面の高さは、プランジャチップに押された溶融金属が前端に向かって移動するのに伴って上昇する。換言すると、内筒の内周壁において溶融金属に接触する部分の高さは、後端から前端に向かうほど上昇する。本構成は、このような溶融金属に接触する部分の高さの上昇に合わせて、下壁部の上端の高さを後端から前端に向かって漸次増加させたものである。従って、溶融金属に接触する部分の全体が、熱膨張率の小さい第二材料で形成されていることにより、熱膨張による延びがより良好に抑制されるため、上方に反る変形がより有効に抑制される。また、第二材料の熱伝導率が第一材料より小さい場合は、溶融金属に接触する部分の全体の保温性が高いことにより、溶融金属の温度の低下を抑制する効果が更に高い利点がある。
以上のように、本発明によれば、軸方向を略水平として使用されるダイカスト用スリーブであって、端部が反り上がる変形が抑制されているスリーブを、提供することができる。
図1(a−1)は第一実施形態のスリーブを中心で軸方向に切断した断面図であり、図1(a−2)はA1−A1線断面図であり、図1(a−3)はA2−A2線断面図である。図1(b−1)は第二実施形態のスリーブを中心で軸方向に切断した断面図であり、図1(b−2)はB1−B1線断面図であり、図1(b−3)はB2−B2線断面図である。図1(c−1)は第三実施形態のスリーブを中心で軸方向に切断した断面図であり、図1(c−2)はC1−C1線断面図であり、図1(c−3)はC2−C2線断面図である。 図2(a)〜(c)は第二実施形態のスリーブの製造の説明図である。 図3(a)は実施例及び比較例のスリーブの変位量を時間に対してプロットしたグラフであり、図3(b)は比較例の変位量に対する実施例の変位量(百分率)を時間に対してプロットしたグラフである。 図4(a)は注湯孔から溶融金属が供給された時点でのスリーブを中心で軸方向に切断した断面図であり、図4(b)はプランジャチップに押されて溶融金属が移動している状態のスリーブを中心で軸方向に切断した断面図である。 図5(a)は従来のスリーブにおける変形を示す模式図であり、図5(b)は従来のスリーブにおけるカジリ抵抗を説明する模式図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面を用いて説明する。まず、第一実施形態のスリーブ1について、図1(a−1)〜図1(a−3)を用いて説明する。スリーブ1は、ダイカスト装置用のスリーブであり、円筒状の筒部、及び筒部の側周壁の一部を貫通する注湯孔30を備えており、軸方向を略水平とした状態で前端E1をキャビティに連通させると共に、後端E2からプランジャチップを進入させるものである。
筒部は、外筒20と、外筒20に嵌入された内筒10とを有しており、内筒10は、上壁部11と下壁部12とからなる。上壁部11は第一材料で形成されており、少なくとも注湯孔30の周縁部から後端E2にかけて設けられている。下壁部12は第二材料で形成されており、少なくとも注湯孔30の直下部UNから後端E2にかけて設けられている。注湯孔30は、筒部において後端E2の近傍に設けられている。注湯孔30は、スリーブ1の軸方向を水平にした状態で上方に開口させている。
より具体的に説明すると、外筒20は円筒状であり、鋼材製である。内筒10も円筒状であり、上壁部11と下壁部12とを突き合わせた状態で、外筒20内に焼き嵌めされている。スリーブ1では、上壁部11及び下壁部12はそれぞれ、円筒状の内筒10を軸方向に中央で切断した半円筒に相当する形状及び大きさである。つまり、スリーブ1では、上壁部11は注湯孔30の周縁部から内筒10の後端E2までの部分のみならず、内筒10の軸方向の全長Lにわたる長さである。また、下壁部12も、注湯孔30の直下部UNから内筒10の後端E2までの部分のみならず、内筒10の軸方向の全長Lにわたる長さである。そして、当然ながら、内筒10の下端から、上壁部11と下壁部12との境界までの高さhは、内筒10の軸方向の全長Lにわたり一定で、内筒10の外径Rの二分の一である。
上壁部11は、第一材料であるSKD61によって形成されている。一方、下壁部12は、第二材料であるチタン又はチタン合金とセラミックスとの複合材料(以下、「TC複合材料」と称する)によって形成されている。本実施形態のTC複合材料は粉末冶金によって製造されたものであり、チタン粉末、炭化珪素粉末、及びニッケル粉末を混合した原料から成形した成形体を、非酸化性雰囲気下で焼成することにより得たものである。
第一材料であるSKD61の熱膨張率は、10.7×10−6/℃であるのに対し、第二材料であるTC複合材料の熱膨張率は、7.4×10−6/℃であり、第一材料より小さい。本実施形態では、内筒10において溶融金属に接触する部分、すなわち、注湯孔30から供給された溶融金属を受ける直下部UN、及び、プランジャチップの前進に伴って前端E1に向かって移動する溶融金属と接触する部分のほぼ全体が、熱膨張率の小さい第二材料で形成された下壁部12である。そして、スリーブにおいて下壁部12と対向する部分であって、下壁部12ほど高温とならない上壁部11を、第二材料より熱膨張率の大きい第一材料で形成している。
これにより、下壁部12と上壁部11とが同じ材料で形成されている場合に比べて、溶融金属に接触している際の下壁部12の熱膨張の大きさと上壁部11の熱膨張の大きさとの差が小さく、下壁部12における熱膨張と上壁部11における熱膨張とがつり合っている状態に近付けることができるため、筒部が後端E2側で反り上がる変形を抑制することができる。
加えて、第一材料であるSKD61の熱伝導率は35.6W/mKと大きいのに対し、第二材料であるTC複合材料の熱伝導率は7.4W/mKと非常に小さい。仮に、注湯孔30からスリーブ内に供給された溶融金属の温度が、キャビティに至る前にスリーブ内で低下することによって凝固片が生じると、成形後の製品においてその部分で剥離などの欠陥が生じやすく機械的強度が低下する。これに対し、本実施形態では、溶融金属と接触する主な部分である下壁部12を形成する第二材料として、上壁部11を形成する第一材料より熱伝導率が小さい材料を使用している。そのため、溶融金属と接触する主な部分である下壁部12の保温性が高く、溶融金属の温度がスリーブ内で低下するおそれが低減されている。
また、下壁部12が内筒10の軸方向の全長Lにわたる長さで設けられていることにより、溶融金属に接触する部分のほぼ全体が、熱膨張率の小さい第二材料で形成されているため、溶融金属との接触によって加熱されることによる下壁部12の熱膨張が十分に抑制されている。
加えて、下壁部12が内筒10の軸方向の全長Lにわたる長さで設けられていることにより、溶融金属に接触する部分のほぼ全体が、熱伝導率の小さい第二材料で形成されているため、プランジャチップの前進により溶融金属がスリーブ1内を移動する過程における溶融金属の温度の低下が抑制されている。
更に、第二材料であるTC複合材料は、第一材料であるSKD61より、溶融金属に対する耐食性が高い。本実施形態のスリーブ1では、熱膨張率はTC複合材料より高いものの耐食性ではTC複合材料より劣るSKD61を、内筒10の一部の形成材料として使用していながら、溶融金属と接触する主な部分である下壁部12は耐食性の高いTC複合材料で形成することにより、溶融金属に対する耐食性を担保している。
次に、第二実施形態のスリーブ2について、図1(b−1)〜図1(b−3)を用いて説明する。スリーブ2がスリーブ1と相違する点は、上壁部11と下壁部12との境界の高さh、すなわち、下壁部12の上端の高さhが、内筒10の後端E2から前端E1に向かって漸次増加している点である。具体的には、内筒10の後端E2における高さhは内筒10の外径Rの1/4倍〜1/2倍であると共に、内筒10の前端E1における高さhは内筒10の外径Rの1/2倍〜3/4倍であり、後端E2から前端E1に向かって高さhは直線的に増加している。
このような構成のスリーブ2によっても、スリーブ1について上記した作用効果と同一の作用効果が発揮される。加えて、スリーブ2では、内筒10において下壁部12の上端の高さhが、後端E2から前端E1に向かうほど上昇している。注湯孔30からスリーブ内に供給された溶融金属の液面の高さは、プランジャチップに押された溶融金属が前端E1に向かって移動するのに伴って上昇する。本実施形態では、このような溶融金属の液面高さの上昇に合わせて、下壁部12の上端の高さhを後端E2から前端E1に向かって上昇させている。そのため、溶融金属に接触する部分が全体的に熱膨張率の小さい第二材料で形成されていることにより、熱膨張による延びがより良好に抑制され、上方に反る変形がより有効に抑制される。
また、溶融金属の温度は、注湯孔30から供給された時点で最も高温であり、プランジャチップに押されて前端E1に向かって移動するほど温度が低下しやすい。これに対し、本実施形態では、内筒10の側周壁において下壁部12の占める割合が後端E2から前端E1に向かって増加している。前端E1に向かうほど熱伝導率の小さい第二材料で形成されている下壁部12の占める割合が大きいことにより、内筒10において前端E1側ほど保温性が高められているため、スリーブ2内を移動する溶融金属の温度の低下を、より有効に抑制することができる。
更に、スリーブ2は、第一材料及び第二材料を無駄なく使用して内筒10を製造することができる利点を有している。これを、図2を用いて説明すると、スリーブ2の内筒10は、第一材料で形成された円筒50と、第二材料で形成された円筒60とから製造することができる。円筒50は、内筒10と同一の外径Rを有している。一方、円筒60は、内筒10と同一の外径Rを有すると共に、円筒50と等しい内径を有している。これらの円筒50,60を、図2(a)に示すように、それぞれ同一の切断線CLに沿って切断する。このときの切断線CLは、製造しようとしている内筒10において、高さhが後端E2から前端E1に向かって直線的に増加しているラインと同一とする。なお、図2(a)における左図は円筒50または円筒60の側面図であり、右図はそのD−D線断面図である。
このような切断により、円筒50を二つの部分50a,50bに分割すると共に、円筒60を二つの部分60a,60bに分割するとき、図2(b)に示すように、切断線CLに沿って切り代分の材料が失われる。図2(b)では、切断によって失われた材料に相当する空隙Sを、誇張して図示している。
その後、第一材料の円筒50を分割して得た部分50aと、第二材料の円筒60を分割して得た部分60bとを組み合わせることにより、一つの内筒10を製造すると共に、第一材料の部分50bと第二材料の部分60aとを組み合わせることにより、もう一つの内筒10を製造することができる。そのような組み合わせの際、図2(c)に示すように、二つの部分を軸方向にずらした状態で突き合わせることにより、切り代分の材料が失われているにも関わらず、元の円筒50,60と同一の外径Rを有し、軸方向に直交する方向の断面円が真円である内筒10を製造することができる。なお、図2(c)における左図は部分50aと部分60bとを組み合わせた状態の側面図であり、右図はそのE−E線断面図である。
次に、第三実施形態のスリーブ3について、図1(c−1)〜図1(c−3)を用いて説明する。スリーブ1及びスリーブ2では上壁部11が内筒10の軸方向の全長Lにわたる長さであったのに対し、スリーブ3では上壁部11の軸方向の長さが内筒10の軸方向の全長Lより短い点で相違している。具体的には、内筒10の後端E2において高さhは内筒10の外径Rの1/4倍〜1/2倍であり、高さhは前端E1側に向かって漸次増加すると共に、内筒10の前端E1から軸方向の長さがNの位置で、高さhは内筒10の外径Rと一致している。つまり、内筒10の側周壁のうち、前端E1側で軸方向の長さNの部分は、第二材料により形成された下壁部12のみからなる。
ここで、長さNは、上壁部11の軸方向の最大長さ(L−N)が、内筒10の軸方向における注湯孔30の長さnの3/2倍〜3倍となるように設定することができる。
このような構成のスリーブ3によっても、スリーブ1について上記した作用効果と同一の作用効果を得ることができる。加えて、スリーブ3では、注湯孔30から供給される溶融金属によって最も高温となる直下部UNと熱膨張をバランスさせるべき部分である、注湯孔30の周縁部を含む必要最小限に近い範囲を、熱膨張率の大きい第一材料で形成された上壁部11としている。これにより、後端E2側が上部に反り上がる変形を抑制する効果を得つつ、残部は下壁部12として、溶融金属が前端E1に向かって移動する空間を熱伝導率の小さい第二材料で囲むことにより、溶融金属の温度の低下を効果的に抑制することができる。
また、図4(a)に示すように、注湯孔30から供給された時点では溶融金属Mの液面高さは、内筒10の内周壁における上部までは達しない高さであるが、図4(b)に示すように、プランジャチップ150で押されて前端E1に向かって移動するのに伴って、溶融金属Mの液面高さが内筒10の内周壁における上部まで達する場合がある。本実施形態のスリーブ3は、このように使用される場合に適している。すなわち、スリーブ3では、内筒10の側周壁において前端E1側は下壁部12のみからなり、下壁部12は熱膨張率及び熱伝導率が小さく耐食性の高い第二材料で形成されているため、溶融金属と接触する部分の内筒10の熱膨張を抑制すると共にその部分の耐食性を高め、溶融金属の温度低下を抑制する作用を、効果的に発揮することができる。
以上のように、本実施形態のスリーブ1,2,3によれば、プランジャチップを進入させる後端E2側が反り上がる変形を抑制することができ、スリーブ1,2,3とプランジャチップとの摩擦抵抗の増加に伴い、双方において摩耗が進行する程度を、低減することができる。
実際に、実施例のスリーブと比較例のスリーブについて、プランジャチップを進入させる後端E2の変形量を対比した。実施例のスリーブは、外筒20を機械構造用炭素鋼S45Cで形成し、内筒10は第一材料であるSKD61で上壁部11を形成すると共に、第二材料であるTC複合材料で下壁部12を形成した。実施例のスリーブの内筒10における上壁部11と下壁部12の形態は、第三実施形態と同様とした。一方、比較例のスリーブは、実施例のスリーブと同一のサイズとすると共に、外筒20を同じくS45Cで形成し、内筒10は全体をTC複合材料で形成した。実施例のスリーブに用いたTC複合材料と、比較例のスリーブに用いたTC複合材料とは、同一の原料から同一の条件で得たものを使用した。
実施例のスリーブ及び比較例のスリーブを、それぞれ軸方向を水平とした状態として、前端を同一のコールドチャンバーダイカスト装置のキャビティに連通させ、注湯孔からアルミニウム合金(ADC 12)の溶湯を供給し、後端から進入させたプランジャチップを前進させることにより、アルミニウム合金の溶湯をキャビティに充填する操作を行った。スリーブの後端において、筒部の上端にダイヤルゲージの測定子を接触させ、溶融金属のスリーブへの供給時点からの時間経過に伴う変位量の変化を測定した。変位量は、上方への変位がプラスの値となるように測定した。その結果を図3(a)に示す。
図3(a)から、実施例のスリーブでは比較例のスリーブに比べて、後端が上方に反る変位量が明らかに抑制されていることが分かる。比較例のスリーブの変位量に対する実施例のスリーブの変位量の割合(百分率)を、図3(b)に示す。注湯孔から溶融金属を供給した時点からキャビティへの充填が終了する時点までの時間(1ショットの所要時間)は、約10秒である。実施例のスリーブでは、この1ショットの所要時間における変位が、比較例のスリーブの約三分の一に抑えられている。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、内筒10を構成する上壁部11及び下壁部12それぞれの内周面に、窒化処理、炭化処理、ホウ化処理などの表面処理による表面処理層を、設けることができる。
また、上記では、TC複合材料の原料とするセラミックスとして、炭化珪素(SiC)を例示したが、これに限定されず、Si、TiN、BN,ALN等の窒化物系セラミックス、TiC、BC、CrC等の炭化物系セラミックス、ZrB、TiB等のホウ化物系セラミックス、Cr、TiO、ZrO、MgO,Y等の酸化物系セラミックス、及びサイアロンを、単独または複数を混合して使用することができる。
また、スリーブが長尺の場合など、内筒を、注湯孔を含む後端側と前端側とに分割することにより後端側内筒部と前端側内筒部としても良い。例えば、第三実施形態における前端側の長さN部分の内筒10を前端側内筒部とすると共に、後端側の長さ(L−N)部分の内筒10を後端側内筒部とすることができる。或いは、前端側内筒部の全体を第二材料で形成すると共に、後端側内筒部の構成を第一実施形態または第二実施形態いずれかの内筒10と同様の構成とすることにより、上壁部11と下壁部12との境界が前端側内筒部と後端側内筒部との境界で不連続となる構成とすることもできる。これらの構成であっても、上記と同様の作用効果が発揮される。
1 スリーブ(ダイカスト用スリーブ)
2 スリーブ(ダイカスト用スリーブ)
3 スリーブ(ダイカスト用スリーブ)
10 内筒
11 上壁部
12 下壁部
20 外筒
30 注湯孔
E1 前端
E2 後端
UN 直下部

Claims (4)

  1. 円筒状の筒部、及び該筒部の側周壁の一部を貫通する注湯孔を備え、軸方向を略水平とした状態で前端をキャビティに連通させると共に、後端からプランジャチップを進入させるダイカスト用スリーブであって、
    前記筒部は、外筒と、該外筒に嵌入された内筒とを有しており、
    該内筒は、少なくとも前記注湯孔の周縁部から前記後端にかけて、第一材料で形成された上壁部を有していると共に、少なくとも前記注湯孔の直下部から前記後端にかけて第二材料で形成された下壁部を有しており、
    前記第二材料は、前記第一材料より熱膨張率が小さい
    ことを特徴とするダイカスト用スリーブ。
  2. 前記第二材料は、前記第一材料より熱伝導率が小さい
    ことを特徴とする請求項1に記載のダイカスト用スリーブ。
  3. 前記下壁部は、前記内筒の軸方向の全長にわたる長さである
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のダイカスト用スリーブ。
  4. 前記上壁部と前記下壁部との境界の高さは、前記後端から前記前端に向かって漸次増加している
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか一つに記載のダイカスト用スリーブ。
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