JP2020092100A - 負極層およびリチウム全固体電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】容量維持率が良好であるリチウム全固体電池を提供することを課題とする。【解決手段】本開示においては、リチウム全固体電池に用いられる負極層であって、Liと合金化可能な金属粒子を活物質として有し、上記金属粒子が、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有することを特徴とする負極層を提供することにより、上記課題を解決する。【選択図】図5
Description
本開示は、容量維持率が良好であるリチウム全固体電池に関する。
近年におけるパソコン、ビデオカメラおよび携帯電話等の情報関連機器や通信機器等の急速な普及に伴い、その電源として利用される電池の開発が重要視されている。また、自動車産業界等においても、電気自動車用あるいはハイブリッド自動車用の高出力かつ高容量の電池の開発が進められている。現在、種々の電池の中でも、エネルギー密度が高いという観点から、リチウム電池が注目を浴びている。
例えば、特許文献1には、目付け量が8.5mg/cm2以下である負極合材により製造され、負極合材が負極活物質および固体電解質を含む負極を備えるリチウムイオン電池が開示されている。また、特許文献1には、負極合材が、シリコン、スズ、インジウム、アルミニウム、リチウムのうち少なくとも1つ以上で構成される負極活物質を含むことが開示されている。特許文献2には、アモルファス含有Si粉末を用いた負極の製造方法が開示されている。特許文献3には、ケイ素/炭素複合材料であって、その中にシリコンで部分的にまたは完全に覆われたカーボンナノ物体、およびシリコンナノ物体があるシリコンシェルを含む少なくとも1種のカプセルからなる、ケイ素/炭素複合材料が開示されている。
例えば、特許文献1に示される負極活物質は、充放電による体積変化が大きく、容量維持率が低いという問題がある。本開示は、上記実情に鑑みてなされたものであり、リチウム全固体電池の容量維持率を良好にする負極層、およびリチウム全固体電池を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するため、本開示においては、リチウム全固体電池に用いられる負極層であって、Liと合金化可能な金属粒子を活物質として有し、上記金属粒子が、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有することを特徴とする負極層を提供する。
本開示によれば、負極層が上述した金属粒子を活物質として有することにより、リチウム全固体電池とした場合に、容量維持率を良好にすることができる。
上記開示においては、上記金属粒子が、Si単体またはSi合金であることが好ましい。
本開示においては、負極層と、正極層と、上記負極層および上記正極層の間に形成された固体電解質層とを有する電池要素を備え、上記負極層が、上述した負極層であることを特徴とするリチウム全固体電池を提供する。
本開示によれば、電池要素が上述した負極層を有することにより、容量維持率が良好であるリチウム全固体電池とすることができる。
上記開示においては、上記電池要素の厚さ方向に拘束圧を付与する拘束部をさらに有し、上記拘束圧が、3MPa〜20MPaの範囲内であることが好ましい。特に低拘束下においても容量維持率が良好であるリチウム全固体電池とすることができるからである。
上記開示においては、上記電池要素を複数有していても良い。
本開示の負極層は、リチウム全固体電池の容量維持率を良好にすることができる。
以下、本開示の負極層およびリチウム全固体電池の詳細を説明する。
A.負極層
図1は本開示の負極層の一例を示す概略断面図であり、図2は負極活物質として用いられる金属粒子の一例を示す概略断面図である。図1に示される負極層1は、リチウム全固体電池に用いられる。また、負極層1は、図2に示される金属粒子1aを活物質として有する。金属粒子1aは、Liと合金化可能な金属粒子であり、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有する。具体的に、金属粒子1aは、EBSD測定において、1粒子内に2色以上の異なる色で塗り分けられた領域(図2中、A1〜A5)を有する。
図1は本開示の負極層の一例を示す概略断面図であり、図2は負極活物質として用いられる金属粒子の一例を示す概略断面図である。図1に示される負極層1は、リチウム全固体電池に用いられる。また、負極層1は、図2に示される金属粒子1aを活物質として有する。金属粒子1aは、Liと合金化可能な金属粒子であり、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有する。具体的に、金属粒子1aは、EBSD測定において、1粒子内に2色以上の異なる色で塗り分けられた領域(図2中、A1〜A5)を有する。
本開示によれば、負極層が上述した金属粒子を活物質として有することにより、リチウム全固体電池とした場合に、容量維持率を良好にすることができる。また、本開示によれば、負極層が上述した金属粒子を活物質として有することにより、充放電時における負極層内部の割れを抑制することができ、耐久性が良好な負極層とすることができる。
リチウム全固体電池に用いられる活物質として、例えばSi等の合金系活物質(Liと合金化可能な金属である合金系活物質)が知られている。合金系活物質は、一般的に充放電による体積変化が大きく、容量維持率が低いという問題がある。
この問題に対し、本開示の発明者らは、合金系活物質の結晶性に着目して検討を行ったところ、合金系活物質の結晶性を制御することにより、容量維持率を向上させることができることを見出した。具体的には、単一の結晶方位を有する金属粒子(以下、単結晶粒子と呼ぶこともある)を用いた場合に比べて、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有する金属粒子(以下、双晶粒子と呼ぶこともある)を用いた場合、容量維持率が向上することを見出した。
この問題に対し、本開示の発明者らは、合金系活物質の結晶性に着目して検討を行ったところ、合金系活物質の結晶性を制御することにより、容量維持率を向上させることができることを見出した。具体的には、単一の結晶方位を有する金属粒子(以下、単結晶粒子と呼ぶこともある)を用いた場合に比べて、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有する金属粒子(以下、双晶粒子と呼ぶこともある)を用いた場合、容量維持率が向上することを見出した。
その理由は以下のように推測される。合金系活物質は、充放電(Liとの合金化、脱合金化)による体積変化が大きい。そのため、負極層内部には、合金系活物質の体積変化に起因する応力が発生し、応力集中により負極層内部の「割れ」(例えば、負極層の亀裂、活物質の割れ)が発生して容量維持率が低下すると推測される。
本開示においては、負極層内部に双晶粒子が存在することにより、発生した応力を双晶部分が受け止めることで、応力集中が緩和されると推測される。すなわち、負極層内部で発生した応力を双晶粒子に逃がすことで、負極内部の「割れ」を抑制することができ、容量維持率を良好にすることができると推測される。
一方、例えば、単結晶粒子を用いた場合、単結晶粒子は負極層内部で発生した応力を緩和する役割を有することができないと推測される。そのため、負極層内部で発生した応力を逃がすことができず、局所的な応力集中が発生しやすく、負極層内部の「割れ」が生じやすくなると推測される。
本開示においては、負極層内部に双晶粒子が存在することにより、発生した応力を双晶部分が受け止めることで、応力集中が緩和されると推測される。すなわち、負極層内部で発生した応力を双晶粒子に逃がすことで、負極内部の「割れ」を抑制することができ、容量維持率を良好にすることができると推測される。
一方、例えば、単結晶粒子を用いた場合、単結晶粒子は負極層内部で発生した応力を緩和する役割を有することができないと推測される。そのため、負極層内部で発生した応力を逃がすことができず、局所的な応力集中が発生しやすく、負極層内部の「割れ」が生じやすくなると推測される。
なお、特許文献2には、結晶Siの代わりに、アモルファスSiを用いることで、電池の容量維持率を向上させることが記載されているが、双晶粒子を用いることについては、開示も示唆もされていない。
ところで、合金系活物質を用いた電池においては、容量維持率の低下を抑制する解決手法の一つとして、体積変化を制御すること、具体的には拘束圧を高くすることが想定される。しかし、コスト、エネルギー密度などの観点から電池の拘束圧は、できる限り低くすることが望まれている。
本開示の発明者らは、上述した金属粒子を用いることにより、特に低拘束下(例えば、3MPa〜20MPa程度)の状態であっても、リチウム全固体電池の容量維持率を良好にすることができることを見出した。
以下、本開示の負極層について、構成ごとに説明する。
以下、本開示の負極層について、構成ごとに説明する。
1.活物質
本開示における負極層は、Liと合金化可能な金属粒子を活物質として有する。さらに、金属粒子は、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有する。
本開示における負極層は、Liと合金化可能な金属粒子を活物質として有する。さらに、金属粒子は、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有する。
(1)金属粒子
本開示における金属粒子は、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有することを特徴とする。
「金属粒子が、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有する」とは、電子後方散乱回折(Electron Backscatter Diffraction Pattern:EBSD)測定により得られるマッピング像において、2色以上の塗り分けが可能であることをいう。EBSD測定は、SEM(走査型電子顕微鏡)による結晶解析の一種である。
具体的な測定方法は、以下の通りである。
まず、金属粒子を樹脂に埋め込み、樹脂ごと切削することで断面を出す。得られた断面に対し、例えば5粒子程度の金属粒子が含まれるような倍率にてEBSD測定を行う。得られた回折パターンを解析し、IPF(Inverce Pole Figure)マッピングによりマッピング像を得る。
なお、測定条件は以下の通りである。
・断面作製
装置:日本電子製 SM−09010 クロスセクションポリッシャ、イオン源:アルゴン、加速電圧:5.5kV
・SEM
装置:日本電子製 JSM−7000F 電界放出型走査型電子顕微鏡、加速電圧:7.5kV
・EBSD
装置:TSL製 OIM 結晶方位解析装置、加速電圧:15kV
なお、断面作製においては、上述した条件の他に、例えば、装置:日立ハイテクノロジーズ製 IM−4000、イオン源:Ar、加速電圧:5.0kVの条件を用いても良い。
本開示における金属粒子は、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有することを特徴とする。
「金属粒子が、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有する」とは、電子後方散乱回折(Electron Backscatter Diffraction Pattern:EBSD)測定により得られるマッピング像において、2色以上の塗り分けが可能であることをいう。EBSD測定は、SEM(走査型電子顕微鏡)による結晶解析の一種である。
具体的な測定方法は、以下の通りである。
まず、金属粒子を樹脂に埋め込み、樹脂ごと切削することで断面を出す。得られた断面に対し、例えば5粒子程度の金属粒子が含まれるような倍率にてEBSD測定を行う。得られた回折パターンを解析し、IPF(Inverce Pole Figure)マッピングによりマッピング像を得る。
なお、測定条件は以下の通りである。
・断面作製
装置:日本電子製 SM−09010 クロスセクションポリッシャ、イオン源:アルゴン、加速電圧:5.5kV
・SEM
装置:日本電子製 JSM−7000F 電界放出型走査型電子顕微鏡、加速電圧:7.5kV
・EBSD
装置:TSL製 OIM 結晶方位解析装置、加速電圧:15kV
なお、断面作製においては、上述した条件の他に、例えば、装置:日立ハイテクノロジーズ製 IM−4000、イオン源:Ar、加速電圧:5.0kVの条件を用いても良い。
本開示における金属粒子は、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有する。
金属粒子が有する結晶方位の数は、2種類以上であれば良く、例えば、3種類以上であっても良く、4種類以上であっても良い。また、上記結晶方位の数の上限は特に限定されず、例えば、10種類以下であっても良く、9種類以下であっても良く、7種類以下であっても良い。
結晶方位の数は、EBSD測定により得られるマップ図において、色分けされた領域の数および色の違いにより測定することができる。例えば、図2に示すように、金属粒子1a(1粒子)において色分けされた領域(A1〜A5)が5つであり、3色で塗り分けられる場合、結晶方位の数は3種類である。
金属粒子が有する結晶方位の数は、2種類以上であれば良く、例えば、3種類以上であっても良く、4種類以上であっても良い。また、上記結晶方位の数の上限は特に限定されず、例えば、10種類以下であっても良く、9種類以下であっても良く、7種類以下であっても良い。
結晶方位の数は、EBSD測定により得られるマップ図において、色分けされた領域の数および色の違いにより測定することができる。例えば、図2に示すように、金属粒子1a(1粒子)において色分けされた領域(A1〜A5)が5つであり、3色で塗り分けられる場合、結晶方位の数は3種類である。
金属粒子の断面において、1粒子内に含まれる2種類以上の結晶方位のうち、最も面積が小さい結晶方位の面積をSMinとし、1粒子の全面積をStotとした場合、SMin/Stotの割合は、例えば、1%以上であり、3%以上であることが好ましく、10%以上であることが好ましい。なお、単結晶と双晶とは、現実的には大きく異なる系であるため、SMin/Stotの割合が小さくても判断は可能であると推測される。
上記金属粒子としては、例えば、Si元素、Sn元素、In元素、およびAl元素の少なくとも1種類の金属元素を含む単体または合金を挙げることができる。上記金属粒子は、Si単体またはSi合金であることが好ましく、Si単体であることがより好ましい。
上記金属粒子がSi合金である場合、Si合金中のSi元素の割合は、例えば、50mol%以上であっても良く、70mol%以上であっても良く、90mol%以上であっても良い。また、Si単体中のSi元素の割合は、通常、100mol%である。
上記金属粒子がSi合金である場合、Si合金中のSi元素の割合は、例えば、50mol%以上であっても良く、70mol%以上であっても良く、90mol%以上であっても良い。また、Si単体中のSi元素の割合は、通常、100mol%である。
上記金属粒子の平均粒径(D50)は、例えば10nm〜50μmの範囲内であり、100nm〜20μmの範囲内であることが好ましい。
上記金属粒子の準備方法としては、例えば、単結晶の金属粒子を機械的に粉砕して双晶粒子とする方法が挙げられる。例えば、単結晶の金属粒子に対し、せん断力を加えて機械的に粉砕することにより、結晶性が低下して双晶粒子となると推測される。また、上記金属粒子の準備方法としては、例えば、結晶成長速度を途中で変化させて双晶粒子とする方法が挙げられる。
(2)活物質
負極層は、活物質として、上記金属粒子を少なくとも有する。負極層は、活物質として、上記金属粒子のみを有していても良く、上記金属粒子以外の他の活物質をさらに含有していても良い。他の活物質としては、Liと合金化可能なアモルファス、Liと合金化可能な単結晶が挙げられる。全活物質に対する上記金属粒子(1粒子内に2種類以上の結晶方位を有する金属粒子)の割合は、例えば、50mol%以上であることが好ましく、70mol%以上であることが好ましく、90mol%以上であることが好ましい。また、全活物質に対する単結晶粒子の割合は、例えば、10%以下であることが好ましく、5%以下であることが好ましく、2%以下であることが好ましい。
負極層は、活物質として、上記金属粒子を少なくとも有する。負極層は、活物質として、上記金属粒子のみを有していても良く、上記金属粒子以外の他の活物質をさらに含有していても良い。他の活物質としては、Liと合金化可能なアモルファス、Liと合金化可能な単結晶が挙げられる。全活物質に対する上記金属粒子(1粒子内に2種類以上の結晶方位を有する金属粒子)の割合は、例えば、50mol%以上であることが好ましく、70mol%以上であることが好ましく、90mol%以上であることが好ましい。また、全活物質に対する単結晶粒子の割合は、例えば、10%以下であることが好ましく、5%以下であることが好ましく、2%以下であることが好ましい。
負極層中の活物質の割合は、例えば、30重量%以上であり、50重量%以上であることが好ましい。また、負極活物質の割合は、例えば、99重量%以下であり、85重量%以下であっても良く、80重量%以下であっても良い。
(3)負極層
本開示における負極層は、通常、上述した活物質を含有し、必要に応じて、固体電解質材料、導電助剤、および結着材の少なくとも一つをさらに含有していても良い。
本開示における負極層は、通常、上述した活物質を含有し、必要に応じて、固体電解質材料、導電助剤、および結着材の少なくとも一つをさらに含有していても良い。
上記固体電解質材料としては、例えば、硫化物固体電解質材料等の無機固体電解質材料を挙げることができる。硫化物固体電解質材料としては、例えば、Li2S−P2S5、Li2S−P2S5−Li3PO4、LiI−P2S5−Li3PO4、Li2S−P2S5−LiI、Li2S−P2S5−LiI−LiBr、Li2S−P2S5−Li2O、Li2S−P2S5−Li2O−LiI、Li2S−P2O5、LiI−Li2S−P2O5、Li2S−SiS2、Li2S−SiS2−LiI、Li2S−SiS2−LiI−LiBr、Li2S−SiS2−LiBr、Li2S−SiS2−LiCl、Li2S−SiS2−B2S3−LiI、Li2S−SiS2−P2S5−LiI、Li2S−B2S3、Li2S−P2S5−ZmSn(ただし、m、nは正の数。Zは、Ge、Zn、Gaのいずれか。)、Li2S−GeS2、Li2S−SiS2−Li3PO4、Li2S−SiS2−LixMOy(ただし、x、yは正の数。Mは、P、Si、Ge、B、Al、Ga、Inのいずれか。)等を挙げることができる。なお、上記「Li2S−P2S5」の記載は、Li2SおよびP2S5を含む原料組成物を用いてなる硫化物固体電解質材料を意味し、他の記載についても同様である。
特に、硫化物固体電解質材料は、Li、A(Aは、P、Si、Ge、AlおよびBの少なくとも一種である)、およびSを含有するイオン伝導体を備えることが好ましい。さらに、上記イオン伝導体は、オルト組成のアニオン構造(PS4 3−構造、SiS4 4−構造、GeS4 4−構造、AlS3 3−構造、BS3 3−構造)をアニオンの主成分として有することが好ましい。化学安定性の高い硫化物固体電解質とすることができるからである。オルト組成のアニオン構造の割合は、イオン伝導体における全アニオン構造に対して、70mol%以上であることが好ましく、90mol%以上であることがより好ましい。オルト組成のアニオン構造の割合は、ラマン分光法、NMR、XPS等により決定することができる。
硫化物固体電解質材料は、上記イオン伝導体に加えて、ハロゲン化リチウムを含有していても良い。ハロゲン化リチウムとしては、例えば、LiF、LiCl、LiBrおよびLiIを挙げることができ、中でも、LiCl、LiBrおよびLiIが好ましい。硫化物固体電解質材料におけるLiX(X=I、Cl、Br)の割合は、例えば、5mol%〜30mol%の範囲内であり、15mol%〜25mol%の範囲内であることが好ましい。LiXの割合とは、硫化物固体電解質に含まれるLiXの合計の割合をいう。
硫化物固体電解質材料は、結晶性材料であっても良く、非晶質材料であっても良い。また、硫化物固体電解質は、ガラスであっても良く、結晶化ガラス(ガラスセラミックス)であっても良い。硫化物固体電解質材料の形状としては、例えば粒子状を挙げることができる。
負極層における活物質および固体電解質材料の重量比(活物質/固体電解質材料)は、例えば、30/70〜85/15の範囲内であることが望ましく、40/60〜80/20の範囲内であっても良い。
上記導電助剤としては、例えば、アセチレンブラック(AB)、ケッチェンブラック(KB)、炭素繊維、カーボンナノチューブ(CNT)、カーボンナノファイバー(CNF)等の炭素材料を挙げることができる。より具体的には、炭素材料として、気相成長炭素繊維(VGCF)を用いても良い。また、気相成長炭素繊維として、例えば、昭和電工社製のVGCFを用いても良い。
また、上記結着材としては、例えば、ブチレンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム系結着材、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ化物系結着材等を挙げることができる。また、負極層の厚さは、例えば、1μm〜100μmの範囲内であることが望ましく、30μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。本開示の負極層は、リチウム全固体電池に用いられる。
また、上記結着材としては、例えば、ブチレンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)等のゴム系結着材、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等のフッ化物系結着材等を挙げることができる。また、負極層の厚さは、例えば、1μm〜100μmの範囲内であることが望ましく、30μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。本開示の負極層は、リチウム全固体電池に用いられる。
B.リチウム全固体電池
図3は、本開示のリチウム全固体電池の一例を示す概略断面図である。図3に示す全固体電池100は、負極層1と、正極層2と、負極層1および正極2の間に形成された固体電解質層3とを有する電池要素10を有する。さらに、全固体電池100は、負極層1の集電を行う負極集電体4と、正極層2の集電を行う正極集電体5と、これらの部材を収納する電池ケース6とを有する。本開示においては、負極層1が、上述した「A.負極層」である。
本開示においては、リチウム全固体電池100が、さらに拘束部材20を有していても良い。拘束部材20は、電池要素10に厚さ方向DTの拘束圧を付与する部材である。具体的に、拘束部材20は、電池要素10の両面側に配置された挟む板状部11と、2つの板状部11を連結する棒状部12と、棒状部12に連結され、ネジ構造等により拘束圧を調整する調整部13とを有する。本開示においては、拘束部材20により電池要素10に所定の拘束圧が付与される。
図3は、本開示のリチウム全固体電池の一例を示す概略断面図である。図3に示す全固体電池100は、負極層1と、正極層2と、負極層1および正極2の間に形成された固体電解質層3とを有する電池要素10を有する。さらに、全固体電池100は、負極層1の集電を行う負極集電体4と、正極層2の集電を行う正極集電体5と、これらの部材を収納する電池ケース6とを有する。本開示においては、負極層1が、上述した「A.負極層」である。
本開示においては、リチウム全固体電池100が、さらに拘束部材20を有していても良い。拘束部材20は、電池要素10に厚さ方向DTの拘束圧を付与する部材である。具体的に、拘束部材20は、電池要素10の両面側に配置された挟む板状部11と、2つの板状部11を連結する棒状部12と、棒状部12に連結され、ネジ構造等により拘束圧を調整する調整部13とを有する。本開示においては、拘束部材20により電池要素10に所定の拘束圧が付与される。
本開示によれば、電池要素が上述した負極層を有することにより、容量維持率が良好であるリチウム全固体電池とすることができる。
以下、本開示のリチウム全固体電池について、構成ごとに説明する。
以下、本開示のリチウム全固体電池について、構成ごとに説明する。
1.電池要素
本開示における電池要素は、負極層と、正極層と、負極層および正極層の間に形成された固体電解質層とを有する。
本開示における電池要素は、負極層と、正極層と、負極層および正極層の間に形成された固体電解質層とを有する。
(1)負極層
本開示における負極層については、上述した「A.負極層」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
本開示における負極層については、上述した「A.負極層」の項で説明した内容と同様とすることができるため、ここでの説明は省略する。
(2)正極層
本開示における正極層は、少なくとも正極活物質を含有する層であり、必要に応じて、固体電解質材料、導電助剤、結着材および増粘材の少なくとも一つを含有していても良い。正極活物質としては、例えば、酸化物活物質を挙げることができる。
本開示における正極層は、少なくとも正極活物質を含有する層であり、必要に応じて、固体電解質材料、導電助剤、結着材および増粘材の少なくとも一つを含有していても良い。正極活物質としては、例えば、酸化物活物質を挙げることができる。
酸化物活物質としては、例えば、LiCoO2、LiMnO2、LiNiO2、LiVO2、LiNi1/3Co1/3Mn1/3O2等の岩塩層状型活物質、LiMn2O4、Li4Ti5O12、Li(Ni0.5Mn1.5)O4等のスピネル型活物質、LiFePO4、LiMnPO4、LiNiPO4、LiCoPO4等のオリビン型活物質を挙げることができる。また、酸化物活物質として、Li1+xMn2−x−yMyO4(Mは、Al、Mg、Co、Fe、Ni、Znの少なくとも一種、0<x+y<2)で表されるLiMnスピネル活物質、チタン酸リチウム等を用いても良い。
また、正極活物質の表面には、Liイオン伝導性酸化物から構成されるコート層が形成されていることが好ましい。正極活物質と、固体電解質材料との反応を抑制できるからである。Liイオン伝導性酸化物としては、例えば、LiNbO3、Li4Ti5O12、Li3PO4等を挙げることができる。コート層の厚さは、例えば、0.1nm〜100nmの範囲内であり、1nm〜20nmの範囲内であることが好ましい。正極活物質表面におけるコート層の被覆率は、例えば、50%以上であり、80%以上であることが好ましい。
正極層に用いられる固体電解質材料、導電助剤および結着材等については、上述した負極層における場合と同様である。正極層における活物質および固体電解質材料の重量比(活物質/固体電解質材料)は、例えば、30/70〜85/15の範囲内であることが望ましく、50/50〜80/20の範囲内であっても良い。また、正極層の厚さは、例えば、1μm〜100μmの範囲内であることが望ましく、3μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
(3)固体電解質層
本開示における固体電解質層は、正極層および負極層の間に形成される層である。また、固体電解質層は、少なくとも固体電解質材料を含有する層であり、必要に応じて結着材をさらに含有していても良い。
本開示における固体電解質層は、正極層および負極層の間に形成される層である。また、固体電解質層は、少なくとも固体電解質材料を含有する層であり、必要に応じて結着材をさらに含有していても良い。
固体電解質層に用いられる固体電解質材料および結着材については、上述した負極層における場合と同様である。また、固体電解質層における固体電解質材料の含有量は、例えば、10重量%〜100重量%の範囲内であり、50重量%〜100重量%の範囲内であることが好ましい。また、固体電解質層の厚さは、例えば、0.1μm〜300μmの範囲内であり、0.1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
2.拘束部材
本開示における拘束部材は、電池要素の厚さ方向の拘束圧を付与する部材である。拘束部材の構成は、特に限定されないが、例えば、上述した図3に示したように、板状部、棒状部および調整部を有する拘束部材を挙げることができる。なお、正負極が短絡しないように、拘束部材に必要な絶縁処理が施されていても良い。
本開示における拘束部材は、電池要素の厚さ方向の拘束圧を付与する部材である。拘束部材の構成は、特に限定されないが、例えば、上述した図3に示したように、板状部、棒状部および調整部を有する拘束部材を挙げることができる。なお、正負極が短絡しないように、拘束部材に必要な絶縁処理が施されていても良い。
拘束部材によってリチウム全固体電池に付与される拘束圧は、電池の種類に応じて適宜選択することができ、特に限定されない。拘束圧は、例えば、3MPa以上であっても良く、5MPa以上であっても良い。また、拘束圧は、例えば、100MPa以下であっても良く、50MPa以下であっても良く、45MPa以下であっても良く、20MPa以下であっても良い。本開示においては、中でも、拘束圧が3MPa〜20MPaの範囲内であることが好ましい。本開示においては、特に低拘束下においても容量維持率が良好であるリチウム全固体電池とすることができる。
3.その他の構成
本開示のリチウム全固体電池は、通常、正極層の集電を行う正極集電体、および負極層の集電を行う負極集電体を有する。正極集電体の材料としては、例えば、SUS、Ni、Cr、Au、Pt、Al、Fe、Ti、Zn等を挙げることができる。正極集電体の表面には、Ni、Cr、C等のコート層が形成されていても良い。コート層は、例えば、めっき層であっても良く、蒸着層であっても良い。一方、負極集電体の材料としては、例えば、CuおよびCu合金等を挙げることができる。負極集電体の表面には、Ni、Cr、C等のコート層が形成されていても良い。コート層は、例えば、めっき層であっても良く、蒸着層であっても良い。また、電池ケースには、例えばSUS製電池ケース等を用いることができる。なお、図3に示すように、拘束部材20は、電池ケース6の外側から電池要素10を拘束することが好ましい。
本開示のリチウム全固体電池は、通常、正極層の集電を行う正極集電体、および負極層の集電を行う負極集電体を有する。正極集電体の材料としては、例えば、SUS、Ni、Cr、Au、Pt、Al、Fe、Ti、Zn等を挙げることができる。正極集電体の表面には、Ni、Cr、C等のコート層が形成されていても良い。コート層は、例えば、めっき層であっても良く、蒸着層であっても良い。一方、負極集電体の材料としては、例えば、CuおよびCu合金等を挙げることができる。負極集電体の表面には、Ni、Cr、C等のコート層が形成されていても良い。コート層は、例えば、めっき層であっても良く、蒸着層であっても良い。また、電池ケースには、例えばSUS製電池ケース等を用いることができる。なお、図3に示すように、拘束部材20は、電池ケース6の外側から電池要素10を拘束することが好ましい。
4.リチウム全固体電池
本開示のリチウム全固体電池は、一次電池であっても良く、二次電池であっても良いが、中でも二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。なお、一次電池には、二次電池の一次電池的使用(充電後、一度の放電だけを目的とした使用)も含まれる。リチウム全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型および角型等を挙げることができる。
本開示のリチウム全固体電池は、一次電池であっても良く、二次電池であっても良いが、中でも二次電池であることが好ましい。繰り返し充放電でき、例えば車載用電池として有用だからである。なお、一次電池には、二次電池の一次電池的使用(充電後、一度の放電だけを目的とした使用)も含まれる。リチウム全固体電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型および角型等を挙げることができる。
リチウム全固体電池は、1つの電池要素を有していても良く、複数の電池要素を有していても良い。後者の場合、複数の電池要素が厚さ方向に積層されていることが好ましい。
複数の電池要素は、並列接続されていても良く、直列接続されていても良い。後者の場合、いわゆるバイポーラ型電池に該当し、通常は、隣り合う2つの電池要素の間に中間集電体が形成される。
複数の電池要素は、並列接続されていても良く、直列接続されていても良い。後者の場合、いわゆるバイポーラ型電池に該当し、通常は、隣り合う2つの電池要素の間に中間集電体が形成される。
なお、本開示は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本開示の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本開示の技術的範囲に包含される。
以下に実施例を示して本開示をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
(金属粒子の準備)
平均粒径20μmを目指したSi粒子(Supreme microncut Supreme20)の作製を、Elkem社に依頼した。
作製されたSi粒子を、上述した「1.活物質 (1)金属粒子」の項に記載したEBSD測定を用いて調べたところ、1粒子内に2種類〜7種類の結晶方位を有するSi粒子(金属粒子)であることが確認された。結果を図4(a)に示す。
実施例1で用いたSi粒子全体における単結晶粒子の割合は、2%以下であった。例えば、EBSD測定において50粒子中に1粒子程度の割合で観察される場合がある。
(金属粒子の準備)
平均粒径20μmを目指したSi粒子(Supreme microncut Supreme20)の作製を、Elkem社に依頼した。
作製されたSi粒子を、上述した「1.活物質 (1)金属粒子」の項に記載したEBSD測定を用いて調べたところ、1粒子内に2種類〜7種類の結晶方位を有するSi粒子(金属粒子)であることが確認された。結果を図4(a)に示す。
実施例1で用いたSi粒子全体における単結晶粒子の割合は、2%以下であった。例えば、EBSD測定において50粒子中に1粒子程度の割合で観察される場合がある。
(負極層の作製)
ポリプロピレン(PP)製容器に、酪酸ブチルと、PVDF系バインダーを5重量%の割合で含有する酪酸ブチル溶液と、負極活物質(金属粒子)と、硫化物固体電解質材料(Li2S−P2S5系ガラスセラミックス)と、導電助剤(VGCF)とを添加し、超音波分散装置(エスエムテー製 UH−50)で30秒間撹拌した。その後、振とう器(柴田科学株式会社制、TTM−1)で30分間振とうした。これにより負極スラリーを得た。
得られた負極スラリーを、アプリケーターを使用してブレード法にて負極集電体(Cu箔)上に塗工し、100℃のホットプレート上で30分間乾燥した。以上により、負極層および負極集電体を得た。
ポリプロピレン(PP)製容器に、酪酸ブチルと、PVDF系バインダーを5重量%の割合で含有する酪酸ブチル溶液と、負極活物質(金属粒子)と、硫化物固体電解質材料(Li2S−P2S5系ガラスセラミックス)と、導電助剤(VGCF)とを添加し、超音波分散装置(エスエムテー製 UH−50)で30秒間撹拌した。その後、振とう器(柴田科学株式会社制、TTM−1)で30分間振とうした。これにより負極スラリーを得た。
得られた負極スラリーを、アプリケーターを使用してブレード法にて負極集電体(Cu箔)上に塗工し、100℃のホットプレート上で30分間乾燥した。以上により、負極層および負極集電体を得た。
(正極層の作製)
ポリプロピレン(PP)製容器に、酪酸ブチルと、PVDF系バインダーを5重量%の割合で含有する酪酸ブチル溶液と、正極活物質(LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2、平均粒径D50=6μm)と、硫化物固体電解質材料(Li2S−P2S5系ガラスセラミックス)と、導電助剤(VGCF)とを添加し、超音波分散装置(エスエムテー製 UH−50)で30秒間撹拌した。その後、振とう器(柴田科学株式会社制、TTM−1)で3分間振とうした。これにより、正極スラリーを得た。
得られた正極スラリーを、アプリケーターを使用してブレード法にて正極集電体(Al箔、昭和電工社製)上に塗工し、100℃のホットプレート上で30分間乾燥した。以上により、正極層および正極集電体を得た。
ポリプロピレン(PP)製容器に、酪酸ブチルと、PVDF系バインダーを5重量%の割合で含有する酪酸ブチル溶液と、正極活物質(LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2、平均粒径D50=6μm)と、硫化物固体電解質材料(Li2S−P2S5系ガラスセラミックス)と、導電助剤(VGCF)とを添加し、超音波分散装置(エスエムテー製 UH−50)で30秒間撹拌した。その後、振とう器(柴田科学株式会社制、TTM−1)で3分間振とうした。これにより、正極スラリーを得た。
得られた正極スラリーを、アプリケーターを使用してブレード法にて正極集電体(Al箔、昭和電工社製)上に塗工し、100℃のホットプレート上で30分間乾燥した。以上により、正極層および正極集電体を得た。
(固体電解質層の作製)
ポリプロピレン(PP)製容器に、ヘプタンと、ブチレンゴム(BR)系バインダーを5重量%の割合で含有するヘプタン溶液と、硫化物固体電解質材料(Li2S−P2S5系ガラスセラミックス)とを添加し、超音波分散装置(エスエムテー社製UH−50)で30秒間撹拌した。その後、振とう器(柴田科学社製TTM−1)で30分間振とうした。これにより、固体電解質スラリーを得た。
得られたスラリーを、アプリケーターを使用してブレード法にて基材(Al箔)上に塗工し、100℃のホットプレート上で30分間乾燥した。以上により、固体電解質層を表面に有する基材を得た。
ポリプロピレン(PP)製容器に、ヘプタンと、ブチレンゴム(BR)系バインダーを5重量%の割合で含有するヘプタン溶液と、硫化物固体電解質材料(Li2S−P2S5系ガラスセラミックス)とを添加し、超音波分散装置(エスエムテー社製UH−50)で30秒間撹拌した。その後、振とう器(柴田科学社製TTM−1)で30分間振とうした。これにより、固体電解質スラリーを得た。
得られたスラリーを、アプリケーターを使用してブレード法にて基材(Al箔)上に塗工し、100℃のホットプレート上で30分間乾燥した。以上により、固体電解質層を表面に有する基材を得た。
(評価用電池の作製)
固体電解質層が正極層と接するように、固体電解質層を正極層に積層して、1ton/cm2でプレスした。次に、固体電解質層の基材としてのAl箔を剥がして、固体電解質層と正極層との積層体を作製した。積層体の固体電解質層側に負極層を重ね、6ton/cm2で、プレスし、セルを得た。なお、負極層の径を正極層の径よりも大きくした。
作製したセルを、拘束治具を用いて15MPaにて拘束し、評価用電池を得た。
固体電解質層が正極層と接するように、固体電解質層を正極層に積層して、1ton/cm2でプレスした。次に、固体電解質層の基材としてのAl箔を剥がして、固体電解質層と正極層との積層体を作製した。積層体の固体電解質層側に負極層を重ね、6ton/cm2で、プレスし、セルを得た。なお、負極層の径を正極層の径よりも大きくした。
作製したセルを、拘束治具を用いて15MPaにて拘束し、評価用電池を得た。
[比較例1]
Si粒子(高純度化学研究所製 SIE23PB)を負極活物質として用いた点以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。比較例1において用いたSi粒子をEBSD測定で調べたところ、1種類の結晶方位を有するSi粒子であることが確認された。結果を図4(b)に示す。
Si粒子(高純度化学研究所製 SIE23PB)を負極活物質として用いた点以外は、実施例1と同様にして、評価用電池を得た。比較例1において用いたSi粒子をEBSD測定で調べたところ、1種類の結晶方位を有するSi粒子であることが確認された。結果を図4(b)に示す。
[実施例2〜4]
セルの拘束圧を5MPa(実施例2)、20MPa(実施例3)、45MPa(実施例4)とした点以外は実施例1と同様にして評価用電池を得た。
セルの拘束圧を5MPa(実施例2)、20MPa(実施例3)、45MPa(実施例4)とした点以外は実施例1と同様にして評価用電池を得た。
[比較例2〜4]
セルの拘束圧を3MPa(比較例2)、30MPa(比較例3)、45MPa(比較例4)とした点以外は比較例1と同様にして評価用電池を得た。
セルの拘束圧を3MPa(比較例2)、30MPa(比較例3)、45MPa(比較例4)とした点以外は比較例1と同様にして評価用電池を得た。
[評価]
評価用電池に対し、下記の(1)〜(4)の処理を行った。
(1)活性化
10時間率(1/10C)で4.55Vまで定電流−定電圧充電(終止電流1/100C)し、その後、2.5Vまで定電流−定電圧放電し、電池を活性化した。
(2)初期の放電容量測定
定電流−定電圧充電で4.35Vまで充電し、定電流−定電圧放電で3.0Vまで放電し、初期の放電容量を測定した。
(3)耐久性試験
4.08Vまで充電した後、1秒毎に充電と放電とを変化させ、放電容量>充電容量となるように、SOC61.6%相当の放電を行った。放電後、再度4.08Vまで充電した。この充放電処理を28日間繰り返した。
(4)耐久試験後の放電容量測定
(2)と同じ条件で充放電を行い、耐久試験後の放電容量を測定した。
評価用電池に対し、下記の(1)〜(4)の処理を行った。
(1)活性化
10時間率(1/10C)で4.55Vまで定電流−定電圧充電(終止電流1/100C)し、その後、2.5Vまで定電流−定電圧放電し、電池を活性化した。
(2)初期の放電容量測定
定電流−定電圧充電で4.35Vまで充電し、定電流−定電圧放電で3.0Vまで放電し、初期の放電容量を測定した。
(3)耐久性試験
4.08Vまで充電した後、1秒毎に充電と放電とを変化させ、放電容量>充電容量となるように、SOC61.6%相当の放電を行った。放電後、再度4.08Vまで充電した。この充放電処理を28日間繰り返した。
(4)耐久試験後の放電容量測定
(2)と同じ条件で充放電を行い、耐久試験後の放電容量を測定した。
初期の放電容量に対する耐久試験後の放電容量の値を容量維持率(%)として求めた。
結果を表1および図5に示す。なお、表1における容量維持率は、比較例1における容量維持率を100%とした場合の相対値である。
結果を表1および図5に示す。なお、表1における容量維持率は、比較例1における容量維持率を100%とした場合の相対値である。
図5に示すように、実施例1〜4、および比較例1〜4の結果から、拘束圧が一定の場合(横軸一定の場合)、結晶方位が1種類である単結晶粒子を用いた場合に比べて、結晶方位が2種類以上である双晶粒子を用いた場合、容量維持率を向上させることができることが確認された。
また、拘束圧が3MPa〜20MPa(1N・m以下に相当する)の範囲内においては、比較例に比べて、実施例では容量維持率を保持する効果が高く認められた。よって、実施例から、本開示の負極層は、特に低拘束下において容量維持率を良好にすることができることが示唆された。
また、拘束圧が3MPa〜20MPa(1N・m以下に相当する)の範囲内においては、比較例に比べて、実施例では容量維持率を保持する効果が高く認められた。よって、実施例から、本開示の負極層は、特に低拘束下において容量維持率を良好にすることができることが示唆された。
1 … 負極層
2 … 正極層
3 … 固体電解質層
4 … 負極集電体
5 … 正極集電体
10 … 電池要素
20 … 拘束部材
100 … リチウム全固体電池
2 … 正極層
3 … 固体電解質層
4 … 負極集電体
5 … 正極集電体
10 … 電池要素
20 … 拘束部材
100 … リチウム全固体電池
Claims (5)
- リチウム全固体電池に用いられる負極層であって、
Liと合金化可能な金属粒子を活物質として有し、
前記金属粒子が、1粒子内に2種類以上の結晶方位を有する双晶粒子であり、
EBSD測定において、1粒子内に2色以上7色以下の異なる色で塗り分けられた領域を有することを特徴とする負極層。 - 前記金属粒子が、Si単体またはSi合金であることを特徴とする請求項1に記載の負極層。
- 負極層と、正極層と、前記負極層および前記正極層の間に形成された固体電解質層とを有する電池要素を備え、前記負極層が、請求項1または請求項2に記載の負極層であることを特徴とするリチウム全固体電池。
- 前記電池要素の厚さ方向に拘束圧を付与する拘束部をさらに有し、前記拘束圧が、3MPa〜20MPaの範囲内であることを特徴とする請求項3に記載のリチウム全固体電池。
- 前記電池要素を複数有することを特徴とする請求項3または請求項4に記載のリチウム全固体電池。
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