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JP2020087961A - 積層構造体及び積層構造体の製造方法 - Google Patents

積層構造体及び積層構造体の製造方法 Download PDF

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JP2020087961A JP2018214491A JP2018214491A JP2020087961A JP 2020087961 A JP2020087961 A JP 2020087961A JP 2018214491 A JP2018214491 A JP 2018214491A JP 2018214491 A JP2018214491 A JP 2018214491A JP 2020087961 A JP2020087961 A JP 2020087961A
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沛弘 陳
Peihong Chen
沛弘 陳
文人 大竹
Fumito Otake
文人 大竹
充 上野
Mitsuru Ueno
充 上野
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Abstract

【課題】活性層が劣化しにくく、信頼性の高い積層構造体及び積層構造体の製造方法を提供する。【解決手段】本発明の一形態に係る積層構造体は、導電層と、In−Ga−Zn−O系材料を有する酸化物半導体層と、上記導電層と上記酸化物半導体層との間に設けられた絶縁膜と、上記酸化物半導体層に電気的に接続され、チタンを有する、第1電極及び第2電極と、を具備する。上記絶縁膜とは反対側の上記酸化物半導体層の表層部は、上記第1電極及び上記第2電極が接続されていない第1領域においてチタン酸化物を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、積層構造体及び積層構造体の製造方法に関する。
薄膜トランジスタに用いられる活性層においては、アモルファスシリコンの代替として、IGZO(In−Ga−Zn−Oxide)が注目されている(例えば、特許文献1参照)。IGZOは、アモルファスシリコンと比較して導電率が大きく、IGZOを用いることによりデバイス構造が簡素になるという利点がある。
このようなIGZOを利用した薄膜トランジスタの製造工程では、IGZOで構成された活性層、ゲート絶縁膜及びゲート電極を有する積層構造体が形成された後、積層構造体には、活性層に電気的に接続されるソース電極及びドレイン電極が形成される。さらに、積層構造体においては、活性層を保護層で被覆する場合がある。
特開2013−064185号公報
上記の積層構造体では、活性層を形成した後、活性層上に堆積される層を形成する際に、活性層の表面が薬液、プラズマ中の反応種に必然的に晒される場合がある。このような場合、活性層の反応種に対する耐性が弱いと、活性層が反応種に晒された後には活性層が劣化しやすい。
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、活性層が劣化しにくく、信頼性の高い積層構造体及び積層構造体の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層構造体は、導電層と、In−Ga−Zn−O系材料を有する酸化物半導体層と、上記導電層と上記酸化物半導体層との間に設けられた絶縁膜と、上記酸化物半導体層に電気的に接続され、チタンを有する、第1電極及び第2電極と、を具備する。上記絶縁膜とは反対側の上記酸化物半導体層の表層部は、上記第1電極及び上記第2電極が接続されていない第1領域においてチタン酸化物を有する。
このような積層構造体によれば、酸化物半導体層が劣化しにくく、信頼性の高い積層構造体が形成される。
上記の積層構造体において、上記表層部は、上記第1電極及び上記第2電極が接続されている第2領域においてチタン酸化物を有してもよい。
このような積層構造体によれば、酸化物半導体層の表層部にチタン酸化物が形成されているので、酸化物半導体層が劣化しにくく、信頼性の高い積層構造体が形成される。
上記の積層構造体において、上記チタン酸化物は、結晶性を有してもよい。
このような積層構造体によれば、酸化物半導体層の表層部に結晶性のチタン酸化物が形成されているので、酸化物半導体層が劣化しにくく、信頼性の高い積層構造体が形成される。
上記の積層構造体において、上記酸化物半導体層は、非晶質性を有してもよい。
このような積層構造体によれば、酸化物半導体層が非晶質であるため、適性な移動度が確保され、信頼性の高い積層構造体が形成される。
上記の積層構造体において、上記第1電極及び上記第2電極が接続されていない上記第1領域を覆う絶縁層をさらに具備してもよい。
このような積層構造体によれば、酸化物半導体層が絶縁層によって保護される。また、酸化物半導体層は、絶縁層形成時に活性水素に対する耐性を備えていることから、酸化物半導体層が絶縁層によって被覆されたとしても、酸化物半導体層には酸素欠損が発生しにくい。
上記の積層構造体において、上記導電層は、ゲート電極として機能し、上記酸化物半導体層は、活性層として機能し、上記絶縁膜は、ゲート絶縁膜として機能し、上記第1電極は、ソース電極として機能し、上記第2電極は、ドレイン電極として機能して、薄膜トラジスタが構成されてもよい。
このような積層構造体によれば、薄膜トラジスタに適用される。
上記の積層構造体において、上記絶縁層は、上記薄膜トラジスタの保護層として機能してもよい。
このような積層構造体によれば、絶縁層が薄膜トラジスタの保護層に適用される。
上記目的を達成するため、本発明の一形態に係る積層構造体の製造方法においては、基板の上に、導電層がパターニングされる。上記基板及び上記導電層の上に、絶縁膜が形成される。上記導電層の上に、上記絶縁膜を介して、In−Ga−Zn−O系材料を有する酸化物半導体層がパターニングされる。上記絶縁膜及び上記酸化物半導体層の上に、チタンを有する電極層が形成される。上記電極層及び上記酸化物半導体層が加熱処理される。上記電極層をエッチングを利用しパターニングして、上記酸化物半導体層に電気的に接続された、第1電極及び第2電極が形成される。
このような積層構造体の製造方法によれば、酸化物半導体層が劣化しにくく、信頼性の高い積層構造体が形成される。
上記の積層構造体の製造方法においては、上記加熱処理を200℃以上400℃以下の温度で行ってもよい。
このような積層構造体の製造方法によれば、加熱処理によって、酸化物半導体層に耐性の高い表層部が形成される。
上記の積層構造体の製造方法において、上記第1電極及び上記第2電極が接続されていない上記酸化物半導体層の領域に、化学的気相成長法により絶縁層を形成してもよい。
このような積層構造体の製造方法によれば、酸化物半導体層は、絶縁層形成時に活性水素に対する耐性を備えていることから、酸化物半導体層が絶縁層によって被覆されたとしても、酸化物半導体層には酸素欠損が発生しにくい。
以上述べたように、本発明によれば、信頼性の高い積層構造体及び積層構造体の製造方法が提供される。
図(a)は、本実施形態に係る積層構造体の模式的断面図である。図(b)は、図(a)の枠1pで囲まれた部分の模式的断面図である。 積層構造体の製造工程の一例を示すフロー図である。 フロー図を具体的に説明した積層構造体の製造工程を示す模式的断面図である。 フロー図を具体的に説明した積層構造体の製造工程を示す模式的断面図である。 本実施形態の効果の一例を示す模式的断面図である。 本実施形態の効果の別の一例を示す模式的断面図である。 比較例の製造工程を示す模式的断面図である。 図(a)は、電極と酸化物半導体層との界面付近の元素濃度プロファイルを示す図である。図(b)は、電極と酸化物半導体層との界面付近のTEM像である。 比較例のサンプルを製造する製造工程の一部を示す模式的断面図である。 実施例のサンプルを製造する製造工程の一部を示す模式的断面図である。 図(a)は、実施例のV−I曲線を表すグラフである。図(b)は、比較例のV−I曲線を表すグラフである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。各図面には、XYZ軸座標が導入される場合がある。また、同一の部材または同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その部材を説明した後には適宜説明を省略する場合がある。
図1(a)は、本実施形態に係る積層構造体の模式的断面図である。図1(b)は、図1(a)の枠1pで囲まれた部分の模式的断面図である。
図1(a)に示す積層構造体1は、導電層13、絶縁膜12、酸化物半導体層11、第1電極16S、第2電極16D、及び絶縁層15を具備する。積層構造体1は、例えば、ボトムゲート型の薄膜トランジスタに適用される。
基板10は、積層構造体1の下地である。基板10は、絶縁性基板であり、例えば、ガラス基板である。
導電層13は、基板10上にパターニングされている。導電層13は、Mo膜、Ti膜、または、これらの合金膜であることが好ましい。導電層13の厚みは、例えば、数100nmに設定される。
絶縁膜12は、導電層13と酸化物半導体層11との間に設けられる。絶縁膜12は、例えば、2層構造の絶縁膜である。絶縁膜12は、酸化物半導体層11側(または、絶縁層15側)にシリコン酸化膜を有し、導電層13側(または、基板10側)にシリコン窒化膜を有する。
酸化物半導体層11は、絶縁膜12を介して導電層13に対向する。酸化物半導体層11は、非晶質層111と、表層部110とを有する。酸化物半導体層11の厚みは、15nm以上100nm以下である。表層部110の厚みは、10nm以上40nm以下である。
非晶質層111は、酸化物半導体層11の殆どの厚みを占めるベース層であり、In−Ga−Zn−O系材料を有する。In、Ga、及びZnの原子比は、1:1:1である。ここで、非晶質とは、完全に非晶質、または結晶性成分よりも非晶質成分のほうが多いことを意味し、結晶とは、完全に結晶、または非晶質成分よりも結晶性成分のほうが多いことを意味する。
ここで、非晶質層111の代わりに、結晶性のIn−Ga−Zn−O系材料を酸化物半導体層11のベース層とすると、酸化物半導体層11の移動度が非晶質層111に比べて低くなるので好ましくない。
表層部110は、非晶質層111と絶縁層15との間、非晶質層111と第1電極16Sとの間、及び非晶質層111と第2電極16Dとの間に設けられる。表層部110は、非晶質層111の表面の一部が転じて形成された表面層である。
表層部110は、第1領域11aと、第2領域11bとを有する。第1領域11aは、絶縁膜12とは反対側であって、第1電極16S及び第2電極16Dが接続されていない領域である。第2領域11bは、第1電極16S及び第2電極16Dが接続されている領域である。
表層部110は、積層構造を有する。例えば、図1(b)の例では、表層部110は2層構造となり、第1表層部110aと、第2表層部110bとを有する。第1表層部110aの厚みは、6nm以上20nm以下である。第2表層部110bの厚みは、4nm以上20nm以下である。
第1表層部110aは、In及びZnがともにリッチのIn−Ga−Zn−O系材料を有し、結晶性の層である。換言すれば、第1表層部110aは、In−Ga−Zn−O系材料を有する、結晶性の酸素欠乏層である。第2表層部110bは、チタン酸化物結晶を有する層である。本実施形態の各層における結晶性または非晶質性は、TEM等から確認される。また、本実施形態の各層における成分は、EDX等から確認される。TEM像及び成分分析については、後述する。また、In−Ga−Zn−O系材料は、IGZO系材料として表記される場合がある。
第1電極16S及び第2電極16Dのそれぞれは、絶縁層15を貫通し、酸化物半導体層11に電気的に接続される。第1電極16S及び第2電極16Dのそれぞれは、酸化物半導体層11の側面と、この側面に連なる酸化物半導体層11の上面の一部に接している。第1電極16Sは、例えば、酸化物半導体層11の表面に接するTi層を有し、Ti層の上に、Cu層またはAl層が形成されてもよい。第2電極16Dの構成は、第1電極16Sと同じである。
絶縁層15は、第1電極16S及び第2電極16Dが接続されていない、酸化物半導体層11の第1領域11a及び絶縁膜12を覆う。
積層構造体1において、導電層13がゲート電極として機能し、酸化物半導体層11が活性層として機能し、絶縁膜12がゲート絶縁膜として機能し、第1電極16Sがソース電極として機能し、第2電極16Dは、ドレイン電極として機能し、絶縁層15が保護層として機能した場合、積層構造体1は、薄膜トラジスタとして機能する。
次に、積層構造体1の製造プロセスについて説明する。
図2は、積層構造体の製造工程の一例を示すフロー図である。
図3(a)〜図4(b)は、フロー図を具体的に説明した積層構造体の製造工程を示す模式的断面図である。
例えば、基板10の上に、導電層13がパターニングされる(ステップS10)。導電層13は、例えば、スパッタリング法により基板10上に形成された後、ウェットエッチングでパターニングされる。
次に、基板10及び導電層13の上に、絶縁膜12が例えば、プラズマCVD法等の化学的気相成長法により形成される(ステップS20)。
次に、導電層13の上に、絶縁膜12を介して、非晶質層111からなる酸化物半導体層がパターニングされる(ステップS30)。非晶質層111は、In−Ga−Zn−O系材料を有する。例えば、非晶質層111は、酸素雰囲気下でスパッタリング法によって成膜された後、ウェットエッチングでパターニングされる。スパッタリング法は、マグネトロンスパッタリング法であってもよい。
非晶質層111のスパッタリング成膜中には、基板10の温度が50℃以上200℃以下に設定され、一例として、100℃に設定される。また、スパッタリングガスとしては、Ar(アルゴン)が用いられる。スパッタリングガスには、5%以上50%分圧の酸素が含有してもよい。また、非晶質層111をパターニングした後には、非晶質層111を活性化するために、必要に応じて、非晶質層111を大気中で300℃以上500℃以下の温度(例えば、400℃)、0.5時間以上2時間以下で加熱処理が施されてもよい。ここまでの積層体の状態が図3(a)に示されている。
次に、絶縁膜12、及び非晶質層111からなる酸化物半導体層の上に、チタンを有する電極層16が形成される(ステップS40)。電極層16は、非晶質層111の上面及び側面を覆うように形成される。電極層16は、例えば、スパッタリング法によって成膜される。スパッタリング法は、マグネトロンスパッタリング法であってもよい。ここまでの積層体の状態が図3(b)に示されている。
次に、電極層16と、非晶質層111からなる酸化物半導体層とが200℃以上400℃以下の温度(例えば、300℃)、0.5時間以上2時間以下(例えば、1時間)で加熱処理(ポストベーキング)される(ステップS50)。これにより、非晶質層111からなる酸化物半導体層の一部に表層部110が形成されて、絶縁膜12の上に、表層部110と、非晶質層111とを有する酸化物半導体層11とが形成される。表層部110は、非晶質層111と電極層16との間に位置する。また、ポストベーキングを上記の温度範囲で実行することにより、非晶質層111は、非晶質状態を維持する。
また、この加熱処理においては、電極層16から非晶質層111にチタンが拡散して、チタンと非晶質層111に含まれる酸素とが結合する。これにより、表層部110が結晶性のチタン酸化物層を含むことになる。すなわち、第1表層部110a及び第2表層部110bを有する表層部110が非晶質層111の上面と側面とに形成される。ここまでの積層体の状態が図4(a)に示されている。
次に、電極層16がウェットエッチングによりパターニングされて、酸化物半導体層11に電気的に接続された、第1電極16S及び第2電極16Dが形成される(ステップS60)。ここまでの積層体の状態が図4(b)に示されている。
この後、第1電極16S及び第2電極16Dが接続されていない酸化物半導体層11の領域に、例えば、プラズマCVD法等の化学的気相成長法により絶縁層15が形成される(ステップS70)。これにより、積層構造体1が形成される。積層構造体1は、図1(a)に示されている。
図5(a)〜図5(c)は、本実施形態の効果の一例を示す模式的断面図である。
図5(a)〜図5(c)には、酸化物半導体層11に接続される第1電極16Sと第2電極16Dとが形成される様子が示されている。第1電極16Sと第2電極16Dとは、薬液50により電極層16がウェットエッチングされて形成される。薬液50は、例えば、Al層に対しては、燐硝酢酸系エッチャント(燐酸73%、硝酸3%、酢酸7%、水17%、関東化学株式会社製)が用いられ、Cu層に対しては、硫硝酢酸系エッチャント(硫酸20%未満、硝酸10%未満、酢酸30%未満、水40%以上、関東化学株式会社製)が用いられ、Ti層に対しては、硝酸-フッ化物系エッチャント(硝酸5%未満)、KSMF−240(関東化学製)が用いられる。
例えば、図5(a)には、電極層16の上に、マスク層40が形成された状態が示されている。図5(a)に示すように、マスク層40から露出した電極層16の表面の一部が薬液50によりウェットエッチングされ始めている。
続けて、図5(b)に示すように、電極層16のウェットエッチングが進行すると、絶縁膜12よりも酸化物半導体層11が先に電極層16から露出する。これは、酸化物半導体層11の表面を確実にエッチングするために、該表面に対して10%程度のオーバーエッチングを行うからである。
この後、図5(c)に示すように、電極層16のウェットエッチングが進行すると、電極層16が分離し、第1電極16Sと第2電極16Dとが形成される。但し、第1電極16Sと第2電極16Dとが形成されるまで、酸化物半導体層11の表面は、薬液50に晒されることになる。
このような場合でも、酸化物半導体層11の表面には、薬液50に対する耐性が高いチタン酸化物結晶が設けられているため、酸化物半導体層11の薬液50に対する耐性が高くなっている。つまり、酸化物半導体層11のウェットエッチング速度に対する電極層16のウェットエッチング速度(選択比)は、大きく向上する。
図6は、本実施形態の効果の別の一例を示す模式的断面図である。
図6には、第1電極16S及び第2電極16Dが形成された後に、プラズマCVD法で絶縁層15を形成し始める様子が示されている。プラズマCVDでは、シラン系のガスが原料ガスとして用いられるため、プラズマ51中に水素イオン、水素ラジカル等の活性水素が存在する。この場合、酸化物半導体層11の表面は、絶縁層15が堆積するまで、プラズマ51に含まれる活性水素に晒されることになる。
このような場合でも、酸化物半導体層11の表面は、活性水素に対する耐性が高いチタン酸化物結晶が形成されているため、酸化物半導体層11の耐還元性が高くなっている。つまり、非晶質層111において酸素欠損が生じにくくなる。
このように、酸化物半導体層11が形成された後に製造プロセスが続けられても、酸化物半導体層11の耐薬液性及び耐還元性が高くなっているため、酸化物半導体層11は、本来の特性を維持する。また、酸化物半導体層11の耐薬液性、耐還元性が高くなっているため、ウェットエッチング工程、プラズマCVD工程におけるプロセスマージンが拡大する。
図7(a)〜図7(c)は、比較例の製造工程を示す模式的断面図である。
例えば、比較例では、図7(a)に示すように、非晶質層111及び絶縁膜12の上に、絶縁層15が形成される。次に、図7(b)に示すように、絶縁層15中に、第1電極16S及び第2電極16Dを形成するための孔部16hが形成される。次に、図7(c)に示すように、孔部16h内に第1電極16Sと第2電極16Dとが形成される。
しかし、このような製造工程を経た場合、非晶質層111の上に、絶縁層15が形成されるため、非晶質層111の表面に表層部110が形成されない。従って、非晶質層111がプラズマ51に含まれる活性水素に晒されると、活性水素の還元作用によって、非晶質層111に酸素欠損が生じやすくなる。これにより、比較例では、非晶質層111の半導体としての特性が劣化する場合がある。
図8(a)は、電極と酸化物半導体層との界面付近の元素濃度プロファイルを示す図である。図8(b)は、電極と酸化物半導体層との界面付近のTEM像である。図8(a)では、元素濃度の例として、Ti(チタン)と酸素(O)との濃度プロファイルが示されている。図8(a)の横軸は、サンプル表面からの深さを表し、縦軸は、濃度の規格化値である。各層の結晶性の判断は、TEMの電子回折図形から確認されている。また、各層の成分は、EDX分析から確認されている。
図8(a)に示す濃度プロファイルでは、深さ方向(横軸)において、チタン濃度が略均一になった領域と、酸素濃度が略均一になった領域が観測されている。チタン濃度が略均一になった領域は、第1電極16Sに対応し、酸素濃度が略均一になった領域は、IGZO層で構成された非晶質層111に対応すると考えられる。
また、第1電極16Sと非晶質層111との間には、非晶質層111の側に非晶質層111よりも酸素が欠損した領域があることが分かる。この領域は、非晶質層111に隣接することから、酸素欠乏層である第1表層部110aに対応すると考えられる。
一方、第1電極16Sと第1表層部110aとの間には、チタン濃度が第1電極16Sよりも低くはなるものの、チタン濃度が盛り上がり、さらに、酸素濃度においては、非晶質層111よりも高くなくなる領域がある。チタン酸化物の化学量論比において、2個の酸素がチタンに結びついていることを考慮すると、この領域は、第2表層部110bに対応すると考えられる。
図8(b)に示すTEM像の最下層は、非晶質のIGZO層で構成された非晶質層111であり、TEM像の最上層は、Tiで構成された第1電極16Sに対応する。非晶質層111と第1電極16Sとに間には、2つの層があることが観察される。TEM像と濃度プロファイルとを対応させると、2つの層の非晶質層111の側には、結晶性の酸素欠乏のIGZO層で構成された第1表層部110aが形成されていることが分かる。
TEM像観察から第1表層部110aには、非晶質層111と比較して所々に縞状のパターンが見え、IGZO層が結晶化していることが分かる。また、TEM像と濃度プロファイルとを対応させると、第1表層部110aと第1電極16Sとに間には、結晶性のチタン酸化物を含む第2表層部110bが形成されていることが分かる。換言すれば、図8(a)、(b)の結果から、表層部110がチタン酸化物を含むことが確認されている。
TFT(Thin Film Transistor)の活性層として、表層部110を持たない比較例用のサンプルと、表層部110を持った実施例用のサンプルの2つを準備した。
図9(a)〜図9(d)は、比較例のサンプルを製造する製造工程の一部を示す模式的断面図である。図10(a)〜図10(d)は、実施例のサンプルを製造する製造工程の一部を示す模式的断面図である。
比較例では、IGZOからなる非晶質層111及び絶縁膜12の上に、レジストパターン60が形成される(図9(a))。レジストパターン60には、第1電極16S及び第2電極16Dを形成するための孔部16hが形成される。次に、孔部16hを埋め込むように、レジストパターン60上に、チタンからなる電極層16が形成される(図9(b))。次に、リフトオフによって、レジストパターン60が取り除かれ、孔部16h内に埋め込んだ第1電極16S及び第2電極16Dが残される(図9(c))。次に、プラズマCVDによって、非晶質層111及び絶縁膜12の上に、絶縁膜15が形成される(図9(d))。
比較例では、非晶質層111の表面が露出したとき(図9(c))、非晶質層111の表面に表層部110が形成されていないため、非晶質層111が直接的にプラズマガスに晒されることになる。
一方、実施例では、IGZOからなる非晶質層111及び絶縁膜12の上に、チタンからなる電極層16が形成される(図10(a)。次に、電極層16及び非晶質層111が300℃、1時間でポストベーキングされる。これにより、非晶質層111の表面の一部が表層部110となった酸化物半導体層11が形成される(図10(b))。次に、マスク40から露出した電極層16が硝酸-フッ化物系エッチャント(硝酸5%未満)、KSMF−240(関東化学製)によりパターニングされる。これにより、第1電極16S及び第2電極16Dが形成される(図10(c))。次に、酸化物半導体層11及び絶縁膜12の上にプラズマCVD法により絶縁層15が形成される(図10(d))。
比較例、実施例で共通するプロセス条件は、以下の通りである。
非晶質層111のスパッタ条件;
ターゲット:IGZO(金属組成比:1:1:1(化学量論比))
放電電力:1〜5W/cm、例えば、3W/cm
基板温度:室温〜200℃、例えば、100℃
絶縁膜15のCVD条件;
原料ガス:SiH、O、N
放電電力:0.1〜1W/cm、例えば、0.6W/cm
基板温度:100℃〜300℃、例えば、200℃
図11(a)は、実施例のV−I曲線を表すグラフである。図11(b)は、比較例のV−I曲線を表すグラフである。ここで、「1」は、ゲート電極を負電位から正電位に変化させた場合のV−I曲線であり、「1r」は、ゲート電極を正電位から負電位に変化させた場合のV−I曲線である。ソース・ドレイン間電圧は、5Vである。
Figure 2020087961
図11(a)に示すように、実施例では、トランジスタのオンオフ動作で見られる適性なV−I特性が得られた。すなわち、実施例では、正常にサンプルがオンオフ動作することが分かった。例えば、オン電圧は、−1.4Vである。一方、比較例では、トランジスタ特性を得ることができなかった。ノーマリオン、すなわち酸化物半導体層が導通になることが分かった。
表1には、実施例、比較例についての電極(第1電極16S、第2電極16D)の形成後のホール移動度(cm/V・秒)、電極の形成後のキャリア密度(個/cm)、絶縁層15の形成後のホール移動度、絶縁層15の形成後のキャリア密度が示されている。
比較例では、電極形成後のホール移動度が9.2cm/V・秒、キャリア密度が8.8×1013個/cmであったのに対し、絶縁層を形成した後では、ホール移動度が25.8cm/V・秒、キャリア密度が7.5×1021個/cmにまで上昇した。
これに対し、実施例では、電極形成後のホール移動度が10.1cm/V・秒、キャリア密度が1.8×1014個/cmであり、絶縁層を形成した後でも、ホール移動度が12.5cm/V・秒、キャリア密度が6.9×1016個/cmに留まった。
比較例では、プラズマCVDで絶縁層15を形成する際に、非晶質層111の表面に表層部110が形成されていない。このため、プラズマに含まれる活性水素に非晶質層111が晒されると、活性水素の還元作用によって、非晶質層111に酸素欠損が生じやすく、非晶質層111が半導体から金属性に近づくと考えられる。これは、比較例ではV−I曲線が得られなかったことからも裏付けられる。このように、比較例では、半導体としての特性が劣化する。
これに対し、実施例では、酸化物半導体層11の表面に、結晶性のチタン酸化物が含まれた表層部110が形成されている。このため、絶縁層15を形成する際に、酸化物半導体層11がプラズマに含まれる活性水素に晒されたとしても、表層部110が活性水素の還元作用に対する耐性を有している。これにより、非晶質層111には酸素欠損が生じにくく、非晶質層111が半導体の性質を維持すると考えられる。さらに、電極層16を薬液で加工する際、酸化物半導体層11が薬品に晒されてたとしても、表層部110は耐薬品性も備えている。これは、電極形成後のホール移動度、キャリア密度が比較例と大差ないことから裏付けられる。
これらの結果から、薄膜トランジスタの酸化物半導体層には、IGZO結晶層よりも、ホール移動度がより高い非晶質IGZO層を適用し、酸化物半導体層の一部、例えば、表層部を結晶化した酸化物半導体層11を適用することで、ホール移動度がより高く、耐薬品性、活性水素に対する耐性が高い薄膜トランジスタが形成できることが予測できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく種々変更を加え得ることは勿論である。各実施形態は、独立の形態とは限らず、技術的に可能な限り複合することができる。
1…積層構造体
1p…枠
10…基板
11a…第1領域
11b…第2領域
11…酸化物半導体層
12…絶縁膜
13…導電層
15…絶縁層
16…電極層
16S…第1電極
16D…第2電極
16h…孔部
50…薬液
51…プラズマ
60…レジストパターン
110…表層部
110a…第1表層部
110b…第2表層部
111…非晶質層

Claims (10)

  1. 導電層と、
    In−Ga−Zn−O系材料を有する酸化物半導体層と、
    前記導電層と前記酸化物半導体層との間に設けられた絶縁膜と、
    前記酸化物半導体層に電気的に接続され、チタンを有する、第1電極及び第2電極と、
    を具備し、
    前記絶縁膜とは反対側の前記酸化物半導体層の表層部は、前記第1電極及び前記第2電極が接続されていない第1領域においてチタン酸化物を有する
    積層構造体。
  2. 請求項1に記載された積層構造体において、
    前記表層部は、前記第1電極及び前記第2電極が接続されている第2領域において前記チタン酸化物を有する
    積層構造体。
  3. 請求項1または2に記載された積層構造体において、
    前記チタン酸化物は、結晶性を有する
    積層構造体。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載された積層構造体において、
    前記酸化物半導体層は、非晶質性を有する
    積層構造体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1つに記載された積層構造体において、
    前記第1電極及び前記第2電極が接続されていない前記第1領域を覆う絶縁層をさらに具備する
    積層構造体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載された積層構造体において、
    前記導電層は、ゲート電極として機能し、前記酸化物半導体層は、活性層として機能し、前記絶縁膜は、ゲート絶縁膜として機能し、前記第1電極は、ソース電極として機能し、前記第2電極は、ドレイン電極として機能して、薄膜トラジスタが構成される
    積層構造体。
  7. 請求項6に記載された積層構造体において、
    前記絶縁層は、前記薄膜トラジスタの保護層として機能する
    積層構造体。
  8. 基板の上に、導電層をパターニングし、
    前記基板及び前記導電層の上に、絶縁膜を形成し、
    前記導電層の上に、前記絶縁膜を介して、In−Ga−Zn−O系材料を有する酸化物半導体層をパターニングし、
    前記絶縁膜及び前記酸化物半導体層の上に、チタンを有する電極層を形成し、
    前記電極層及び前記酸化物半導体層を加熱処理し、
    前記電極層をエッチングを利用しパターニングして、前記酸化物半導体層に電気的に接続された、第1電極及び第2電極を形成する
    積層構造体の製造方法。
  9. 請求項8に記載された積層構造体の製造方法であって、
    前記加熱処理を200℃以上400℃以下の温度で行う
    積層構造体の製造方法。
  10. 請求項8または9に記載された積層構造体の製造方法において、
    前記第1電極及び前記第2電極が接続されていない前記酸化物半導体層の領域に、化学的気相成長法により絶縁層を形成する
    積層構造体の製造方法。
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