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JP2020083991A - 樹脂組成物及び樹脂シート - Google Patents

樹脂組成物及び樹脂シート Download PDF

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JP2020083991A
JP2020083991A JP2018218329A JP2018218329A JP2020083991A JP 2020083991 A JP2020083991 A JP 2020083991A JP 2018218329 A JP2018218329 A JP 2018218329A JP 2018218329 A JP2018218329 A JP 2018218329A JP 2020083991 A JP2020083991 A JP 2020083991A
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祥司 上村
Shoji Uemura
祥司 上村
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

【課題】樹脂成分及び無機物を含有し、凹凸面への追従性が高く、ぬめりが抑制されており、隣接する層への密着性が高い樹脂シートと、前記樹脂シートを製造するための樹脂組成物の提供。【解決手段】融点又はガラス転移温度が100℃未満の樹脂成分と、無機物と、下記一般式(1)で表される可塑剤と、を含有する、樹脂組成物。[化1](一般式(1)中、p1は1以上の整数であり;X1は、p1価の飽和鎖状炭化水素基であり、X1がメチレン基を有する場合、1個又は2個以上の前記メチレン基は、置換基で置換されていてもよく、ただし、前記置換基が2個以上である場合、これら置換基同士は直接結合することはなく、前記置換基が、式−NH−で表される基、カルボニル基、酸素原子又は硫黄原子であり;Z1は反応性官能基であり、p1が2以上である場合、複数個のZ1は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。)【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂組成物及び樹脂シートに関する。
従来、電子部品の表面や、電子部品が回路基板に実装されて構成された電子機器の表面には、これら電子部品又は電子機器において、電磁波によるノイズの影響を軽減するために、電磁波シールド用フィルムが貼付されてきた。ここで、電子部品としては、例えば、携帯電話、医療機器等の電磁波の影響を受けやすい電子機器で使用されるもの;半導体素子等の発熱性電子部品;コンデンサ、コイル等の各種電子部品が挙げられる。
電子機器の多様化に伴って、電磁波シールド用フィルムが遮断すべきノイズである電磁波の周波数も多様化してきている。これに対して、電磁波シールド用フィルム中で、電磁波を遮断する機能を発揮する電磁波遮断層としては、反射層と吸収層が挙げられる。反射層は、電磁波遮断層に入射した電磁波を反射することにより遮断(遮蔽)し、吸収層は、電磁波遮断層に入射した電磁波を吸収し、熱エネルギーに変換することで、電磁波を消滅させて遮断する。これらのうち、反射層は、反射した電磁波が電磁波遮断層で被覆されていない他の部材等に対して、誤作動等の悪影響を及ぼすという欠点を有する。そこで近年は、吸収層で構成された電磁波遮断層について、より多く検討され、高周波帯域の電磁波も効果的に遮断し得る電磁波遮断層(吸収層)を備えた電磁波シールド用フィルムが開発されている。
このような電磁波シールド用フィルムとしては、例えば、第1導電体層と、第2導電体層及び誘電体層が積層された積層体と、を有する電磁波遮断層を備えて構成され、前記積層体が、前記誘電体層を前記第1導電体層側にして積層されている電磁波シールド用フィルムが開示されている(特許文献1参照)。
この電磁波シールド用フィルムは、軽量化及び薄型化が可能で、さらに高周波帯域の電磁波まで、吸収により遮断することが可能なものである。
特開2017−17167号公報
上述のとおり、電磁波シールド用フィルムは、電子部品又は電子機器の表面に貼付されて、使用される。一方で、これら貼付面は、各種部品が存在する関係上、凹凸面となっており、電磁波シールド用フィルムとしては、これら凹凸面に良好に貼付し得るものが望まれている。そのためには、例えば、電磁波遮断層中の誘電体層も、良好な特性を有することが必要となる。誘電体層は、通常、樹脂成分と誘電体を含有する樹脂シート(樹脂層)であり、これら成分を含有する樹脂組成物を成形することで製造される。そして、誘電体層には、凹凸面への追従性が高く、ぬめりが抑制されており、隣接する層への密着性が高いことが望まれる。これに対して従来の誘電体層は、これらの特性について、さらなる改良の余地がある。
なお、ここまでは、樹脂シート(樹脂層)として、樹脂成分と誘電体を含有する誘電体層について説明したが、凹凸面への追従性を高くし、ぬめりを抑制し、隣接する層への密着性を高くすることは、誘電体以外の無機物を用いた他の分野の樹脂シートでも、望まれている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、樹脂成分及び無機物を含有し、凹凸面への追従性が高く、ぬめりが抑制されており、隣接する層への密着性が高い樹脂シートと、前記樹脂シートを製造するための樹脂組成物を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の構成を採用する。
[1].融点又はガラス転移温度が100℃未満の樹脂成分と、無機物と、下記一般式(1)で表される可塑剤と、を含有する、樹脂組成物。
Figure 2020083991
(一般式(1)中、pは1以上の整数であり;Xは、p価の飽和鎖状炭化水素基であり、Xがメチレン基を有する場合、1個又は2個以上の前記メチレン基は、置換基で置換されていてもよく、ただし、前記置換基が2個以上である場合、これら置換基同士は直接結合することはなく、前記置換基が、式−NH−で表される基、カルボニル基、酸素原子又は硫黄原子であり;Zは反応性官能基であり、pが2以上である場合、複数個のZは、互いに同一であっても、異なっていてもよい。)
[2].前記pが1であり、前記飽和鎖状炭化水素基がアルキル基である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3].前記Zが、1,2−エポキシエタン−1−イル基である、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4].前記可塑剤が、下記一般式(F1)で表される、[1]〜[3]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
Figure 2020083991
(一般式(F1)中、Rは、炭素数10〜20の直鎖状のアルキル基であり、前記アルキル基中の1個又は2個以上のメチレン基は、置換基で置換されていてもよく、ただし、前記置換基が2個以上である場合、これら置換基同士は直接結合することはなく、前記置換基が、式−NH−で表される基、カルボニル基、酸素原子又は硫黄原子である。)
[5].前記Rが、炭素数14〜20の直鎖状のアルキル基であるか、又は、炭素数13〜19の直鎖状のアルキルオキシアルキル基である、[4]に記載の樹脂組成物。
[6].前記無機物が誘電体セラミックである、[1]〜[5]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[7].前記樹脂成分が、エチレン系共重合体を含む、[1]〜[6]のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
[8].[1]〜[7]のいずれか一項に記載の樹脂組成物を用いた、樹脂シート。
本発明によれば、樹脂成分及び無機物を含有し、凹凸面への追従性が高く、ぬめりが抑制されており、隣接する層への密着性が高い樹脂シートと、前記樹脂シートを製造するための樹脂組成物が提供される。
本実施形態の樹脂シートの一例を模式的に示す断面図である。 本実施形態の樹脂シートの他の例を模式的に示す断面図である。 本実施形態の樹脂シートを用いて構成された電磁波シールド用フィルムの一実施形態を模式的に示す断面図である。 本実施形態の電磁波シールド用フィルムを、電子機器の凹凸面に貼付した状態を、模式的に示す断面図である。
<<樹脂組成物>>
本発明の一実施形態に係る樹脂組成物は、融点又はガラス転移温度が100℃未満の樹脂成分と、無機物と、下記一般式(1)で表される可塑剤(本明細書においては、「可塑剤(1)」と略記することがある)と、を含有する。
Figure 2020083991
(一般式(1)中、pは1以上の整数であり;Xは、p価の飽和鎖状炭化水素基であり、Xがメチレン基を有する場合、1個又は2個以上の前記メチレン基は、置換基同士が直接結合しないように、置換基で置換されていてもよく、前記置換基が、式−NH−で表される基、カルボニル基、酸素原子又は硫黄原子であり;Zは反応性官能基であり、pが2以上である場合、複数個のZは、互いに同一であっても、異なっていてもよい。)
本実施形態の樹脂組成物は、可塑剤(1)を含有していることにより、凹凸面への追従性が高く、ぬめりが抑制されており、隣接する層への密着性が高い樹脂シートを製造可能である。特に、可塑剤(1)は、共存する無機物との反応又は相互作用によって、前記樹脂組成物及び樹脂シートにおいて、移動が抑制されていると推測される。
前記樹脂シートについては、後ほど詳細に説明する。
<可塑剤(1)>
可塑剤(1)は、前記一般式(1)で表される。
一般式(1)中、pは、XへのZの結合数を表し、1以上の整数である。
が2以上である場合、複数個のZは、互いに同一であっても、異なっていてもよい。すなわち、複数個のZは、すべて同一であってもよいし、すべて異なっていてもよいし、一部のみ同一であってもよい。そして、複数個のZの組み合わせは、任意に選択でき、特に限定されない。
は、1〜3であることが好ましく、1又は2であることがより好ましく、1であることが特に好ましい。
一般式(1)中、Zは反応性官能基であり、可塑剤(1)は、Zを有していることにより、可塑剤(1)同士で、又は他の化合物と反応し得る。
としては、例えば、1,2−エポキシエタン−1−イル基を有する基(本明細書においては、「1,2−エポキシエタン−1−イル基含有基」と称することがある)、エステル基を有する基(本明細書においては、「エステル基含有基」と称することがある)が挙げられる。
前記1,2−エポキシエタン−1−イル基含有基は、1,2−エポキシエタン−1−イル基(−CH(O)CH)であってもよく、前記エステル基含有基は、エステル基であってもよい。
前記エステル基は、例えば、水酸基と反応してエステル交換反応が進行するなど、官能基との反応性を有する。
前記エステル基としては、例えば、カルボニルオキシ炭化水素基が挙げられる。カルボニルオキシ炭化水素基中の炭化水素基は、1価の基であり、その一方の末端の炭素原子は、カルボニルオキシ基(−C(=O)−O−)中の、カルボニル基(−C(=O)−)に隣接する酸素原子(−O−)に結合している。
カルボニルオキシ炭化水素基中の前記炭化水素基は、脂肪族炭化水素基及び芳香族炭化水素基のいずれであってもよい。
前記脂肪族炭化水素基の炭素数は、1〜10であることが好ましい。
前記脂肪族炭化水素基は、直鎖状、分岐鎖状及び環状のいずれであってもよく、鎖状(直鎖状又は分岐鎖状)構造と環状構造の両方を有していてもよい。また、前記脂肪族炭化水素基は、飽和脂肪族炭化水素基(換言するとアルキル基)及び不飽和脂肪族炭化水素基(換言するとアルケニル基、アルキニル基)のいずれであってもよい。
前記エステル基で好ましいものとしては、例えば、カルボニルオキシアルキル基が挙げられる。
一般式(1)中、Xは、p価の飽和鎖状炭化水素基であり、直鎖状及び分岐鎖状のいずれであってもよい。
におけるZの結合対象は、特に限定されず、例えば、Xの鎖状構造中の末端部の炭素原子であってもよいし、非末端部の炭素原子であってもよい。pが2以上の整数である場合、2個以上のZは、X中の同一の炭素原子に結合していてもいし、異なる炭素原子に結合していてもよい。
におけるZの結合対象は、Xの鎖状構造中の末端部の炭素原子であることが好ましい。
がメチレン基(−CH−)を有する場合、1個又は2個以上の前記メチレン基は、置換基で置換されていてもよい。ここで、前記置換基は、式−NH−で表される基、カルボニル基(−C(=O)−)、酸素原子(−O−)又は硫黄原子(−S−)である。
ただし、前記置換基が2個以上である(換言すると、2個以上の前記メチレン基が置換基で置換されている)場合、これら置換基同士は直接結合することはない。
中の前記置換基が2個以上である場合、これら2個以上の置換基は、すべて同一であってもよいし、すべて異なっていてもよいし、一部のみ同一であってもよい。そして、2個以上のXの組み合わせは、任意に選択でき、特に限定されない。
中の前記置換基により置換されるメチレン基は、Zが結合していないメチレン基であることが好ましい。
中の前記置換基は、酸素原子であることが好ましい。
中の前記置換基により置換されているメチレン基は、1〜3個であることが好ましく、1又は2個であることが好ましく、1個であることが特に好ましい。
の炭素数は、1以上であれば、特に限定されない。
の炭素数は、6以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、14以上であることがさらに好ましい。
の炭素数は、20以下であることが好ましく、例えば、19以下、18以下、及び17以下のいずれかであってもよい。
中のメチレン基が前記置換基で置換されている場合、Xの炭素数としては、ここで例示したものから置換基の数だけ減じたものが挙げられる。
例えば、置換基の数が1である場合には、Xの炭素数は、5以上であることが好ましく、9以上であることがより好ましく、13以上であることがさらに好ましい。そして、Xの炭素数は、19以下であることが好ましく、例えば、18以下、17以下、及び16以下のいずれかであってもよい。
の炭素数は、上述の好ましい下限値及び上限値を任意に組み合わせて設定される範囲内に、適宜調節できる。例えば、一実施形態において、Xの炭素数は、1〜20であることが好ましく、6〜20であることがより好ましく、10〜20であることがさらに好ましく、14〜20であることが特に好ましい。ただし、これらは、Xの炭素数の一例である。
例えば、前記置換基の数が1である場合には、一実施形態において、Xの炭素数は、1〜19であることが好ましく、5〜19であることがより好ましく、9〜19であることがさらに好ましく、13〜19であることが特に好ましい。ただし、これらは、Xの炭素数の一例である。
中のZが結合している基は、メチレン基(−CH−)又はメチン基(−CH(−)−)であることが好ましい。例えば、Zが結合している基が、Xの鎖状構造中の末端部である場合には、この基はメチレン基であることが好ましく、Zが結合している基が、Xの鎖状構造中の非末端部である場合には、この基はメチン基であることが好ましい。
可塑剤(1)においては、pが1であり、前記飽和鎖状炭化水素基がアルキル基であることが好ましい。このような可塑剤(1)としては、例えば、Xがアルキル基、又は、1個又は2個以上のメチレン基が、前記置換基で置換されたアルキル基、であるものが挙げられる。
前記飽和鎖状炭化水素基(X)におけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、1−メチルブチル基、n−ヘキシル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2,2−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、n−ヘプチル基、2−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、2,2−ジメチルペンチル基、2,3−ジメチルペンチル基、2,4−ジメチルペンチル基、3,3−ジメチルペンチル基、3−エチルペンチル基、2,2,3−トリメチルブチル基、n−オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基等の、炭素数が1〜20である直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。
なかでも、前記アルキル基は、直鎖状であることが好ましい。
可塑剤(1)は、下記一般式(F1)で表されるもの(本明細書においては、「可塑剤(F1)」と略記することがある)であることが好ましい。
可塑剤(F1)は、1,2−エポキシエタン−1−イル基を有する、エポキシ系の可塑剤である。
Figure 2020083991
(一般式(F1)中、Rは、炭素数10〜20の直鎖状のアルキル基であり、前記アルキル基中の1個又は2個以上のメチレン基は、置換基で置換されていてもよく、ただし、前記置換基が2個以上である場合、これら置換基同士は直接結合することはなく、前記置換基が、式−NH−で表される基、カルボニル基、酸素原子又は硫黄原子である。)
一般式(F1)中、Rは、炭素数10〜20の直鎖状のアルキル基であり、その具体例としては、前記飽和鎖状炭化水素基(X)におけるアルキル基として例示したもののうち、炭素数が10〜20であるものが挙げられる。
前記アルキル基(R)中の1個又は2個以上のメチレン基は、置換基で置換されていてもよい。ここで、前記置換基は、式−NH−で表される基、カルボニル基(−C(=O)−)、酸素原子(−O−)又は硫黄原子(−S−)である。
ただし、前記置換基が2個以上である(換言すると、2個以上の前記メチレン基が置換基で置換されている)場合、これら置換基同士は直接結合することはない。
中の前記置換基により置換されるメチレン基は、1,2−エポキシエタン−1−イル基が結合していないメチレン基であることが好ましい。
中の前記置換基は、酸素原子であることが好ましい。
中の前記置換基により置換されているメチレン基は、1〜3個であることが好ましく、1又は2個であることが好ましく、1個であることが特に好ましい。
の炭素数は、10〜20であり、14〜20であることが好ましい。
例えば、R中の前記置換基の数が1である場合には、Rの炭素数は、9〜19であり、13〜19であることが好ましい。
可塑剤(F1)において、Rは、炭素数14〜20の直鎖状のアルキル基であるか、又は、炭素数13〜19の直鎖状のアルキルオキシアルキル基であることが好ましい。
前記樹脂組成物及び樹脂シートが含有する可塑剤(1)は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
前記樹脂組成物において、前記樹脂組成物の総質量に対する、可塑剤(1)の含有量の割合は、0.02〜15質量%であることが好ましく、0.05〜10質量%であることがより好ましく、0.1〜8質量%であることが特に好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、前記樹脂組成物を用いて得られた樹脂シートは、凹凸面への追従性がより高く、ぬめりがより抑制され、隣接する層への密着性がより高くなる。前記割合が前記上限値以下であることで、前記樹脂シートの強度がより高くなる。
<樹脂成分>
前記樹脂成分は、融点又はガラス転移温度が100℃未満であれば、特に限定されない。このような条件を満たす樹脂成分を用いることで、前記樹脂組成物を用いて得られた樹脂シートは、凹凸面への追従性が高くなる。
前記樹脂成分の融点又はガラス転移温度は、例えば、99℃以下及び95℃以下のいずれかであってもよい。
前記樹脂成分の融点又はガラス転移温度の下限値は、特に限定されない。
前記樹脂成分の融点又はガラス転移温度は、40℃以上であることが好ましく、50℃以上であることがより好ましい。樹脂成分の融点又はガラス転移温度が前記下限値以上であることで、目的とする箇所へ積層後の、前記樹脂シートの目的外の変形を抑制する効果がより高くなる。
前記樹脂成分は、エチレン系共重合体(エチレン系エラストマー)を含むことが好ましく、エチレン系共重合体とそれ以外の他の樹脂(本明細書においては、「任意の樹脂」と称することがある)を含んでいてもよいし、エチレン系共重合体のみであってもよい。
本明細書において、「エチレン系共重合体」とは、エチレンから誘導された構成単位を有する共重合体を意味する。
前記エチレン系共重合体は、エチレンから誘導された構成単位と、水素原子を置換する置換基として少なくとも極性基を有するエチレンから誘導された構成単位と、を有する共重合体(以下、「極性基を有するエチレン系共重合体」と称することがある)であってもよい。
前記極性基を有するエチレン系共重合体は、金属に対する親和性が高いため、このようなエチレン系共重合体を用いることにより、前記無機物として金属酸化物等の金属化合物を用いた場合に、前記樹脂組成物として、前記金属化合物の分散度がより高いものを調製できる。また、このような樹脂組成物から形成された樹脂シートにおいても、同様に前記金属化合物の分散度がより高くなり、強度もより高くなる。
上述の少なくとも極性基を有するエチレンにおける極性基としては、例えば、アセチルオキシ基等のアルキルカルボニルオキシ基;カルボキシ基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基等が挙げられる。
上述の少なくとも極性基を有するエチレンにおける、極性基以外の置換基としては、例えば、メチル基等のアルキル基等が挙げられる。
上述の少なくとも極性基を有するエチレンとしては、例えば、酢酸ビニル;酢酸イソプロペニル;(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸の塩;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクタデシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸オクタデシル等の(メタ)アクリル酸エステル;マレイン酸;無水マレイン酸;マレイン酸塩;マレイン酸エステル等が挙げられる。
なお、本明細書において「(メタ)アクリル酸」とは、「アクリル酸」及び「メタクリル酸」の両方を包含する概念である。(メタ)アクリル酸と類似の用語につても同様であり、例えば、「(メタ)アクリレート」とは、「アクリレート」及び「メタクリレート」の両方を包含する概念であり、「(メタ)アクリロイル基」とは、「アクリロイル基」及び「メタクリロイル基」の両方を包含する概念である。
前記極性基を有するエチレン系共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲内において、エチレンから誘導された構成単位と、上述の少なくとも極性基を有するエチレンから誘導された構成単位以外に、これらのいずれにも該当しない他の構成単位を有していてもよい。
前記他の構成単位を誘導するモノマーとしては、例えば、プロピレン、n−ブテン、イソブチレン等のエチレン以外のα−オレフィン;アクリルアミド;N−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの酸塩、ジメチルアミノプロピルアクリルアミドの4級塩、N−メチロールアクリルアミド及びその誘導体等のアクリルアミド誘導体;メタクリルアミド;N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、メタクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミドの酸塩、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミドの4級塩、N−メチロールメタクリルアミド及びその誘導体等のメタクリルアミド誘導体;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、ステアリルビニルエーテル等のビニルエーテル;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル;塩化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル;塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン;酢酸アリル(酢酸2−プロペニル)、塩化アリル(3−クロロ−1−プロペン)等のアリル化合物(換言すると、アリル基(2−プロペニル基)を有する化合物);ビニルトリメトキシシラン等のビニルシリル化合物(ビニル基(エテニル基)を有するシリル化合物)等が挙げられる。
なお、本明細書において「誘導体」とは、元の化合物の1個又は2個以上の水素原子が水素原子以外の基で置換された構造を有する化合物を意味する。また、「基」とは、複数個の原子が結合してなる原子団だけでなく、1個の原子も包含するものとする。
前記極性基を有するエチレン系共重合体において、上述の少なくとも極性基を有するエチレンから誘導された構成単位の割合は、例えば、すべての構成単位中、5〜50質量%、及び10〜45質量%のいずれかであってもよい。前記無機物として金属酸化物等の金属化合物を用いた場合に、前記割合が前記下限値以上であることで、前記樹脂シートは、前記金属化合物を用いたことによる効果をより顕著に得られるだけの、十分な量の金属化合物を含有できる。また、前記割合が前記上限値以下であることで、前記樹脂シートのブロッキングを抑制する効果がより高くなる。
前記極性基を有するエチレン系共重合体において、前記他の構成単位の割合は、すべての構成単位中、10質量%以下であることが好ましい。前記割合が前記上限値以下であることで、前記樹脂シートの凹凸面への追従性が、より高くなる。
前記割合の下限値は特に限定されない。前記割合は、例えば、0質量%以上であってもよい。
前記極性基を有するエチレン系共重合体で好ましいものとしては、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、及びエチレン−アクリル酸エチル共重合体等が挙げられる。
これらの中でも、前記極性基を有するエチレン系共重合体は、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)、エチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)又はエチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEA)であることがより好ましく、エチレン−アクリル酸メチル共重合体(EMA)又はエチレン−メタクリル酸メチル共重合体(EMMA)であることが特に好ましい。
前記エチレン系共重合体は、本発明の効果を損なわない範囲内において、分子鎖中又は分子鎖末端に、水酸基、カルボキシ基、酸無水物基、アミノ基、トリメトキシシリル基等の官能基を有していてもよい。
前記エチレン系共重合体の分子量は、特に限定されない。
ただし、前記樹脂シートの成形性がより良好となる点では、前記エチレン系共重合体の重量平均分子量は、1×10〜2×10であることが好ましい。
なお、本明細書において、「重量平均分子量」とは、特に断りのない限り、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定されるポリスチレン換算値である。
前記エチレン系共重合体の分子量分散度(換言すると、重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は、特に限定されないが、前記樹脂シートのべたつきが低減され、外観も良好となる点では、1.0〜5.0であることが好ましく、1.1〜4.8であることがより好ましい。
前記樹脂組成物及び樹脂シートが含有する前記樹脂成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
前記樹脂成分は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体及びエチレン−アクリル酸エチル共重合体からなる群より選択される1種又は2種以上のエチレン系共重合体を含むことが好ましく、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体及びエチレン−アクリル酸エチル共重合体からなる群より選択される1種又は2種以上のエチレン系共重合体のみであってもよい。このような樹脂成分を用いることで、本発明の効果がより顕著に得られる。
前記樹脂組成物及び樹脂シートにおいて、前記樹脂成分の総含有量に対する、前記エチレン系共重合体の含有量の割合は、20質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、例えば、60質量%以上、及び80質量%以上のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、前記樹脂シートの強度がより高くなる。
前記割合の上限値は特に限定されない。前記割合は、例えば、100質量%以下であってもよい。
前記任意の樹脂としては、例えば、変性ポリオレフィン系重合体等が挙げられる。
前記変性ポリオレフィン系重合体としては、例えば、エポキシ基、カルボキシ基、酸無水物基、アミノ基、アミド基、オキサゾリン基、水酸基、メルカプト基、ウレイド基及びイソシアネート基からなる群より選択される1種又は2種以上の官能基を1分子中に有する変性ポリオレフィン系重合体等が挙げられる。
また、前記変性ポリオレフィン系重合体としては、例えば、オレフィン系モノマーと、前記オレフィン系モノマー及び前記官能基を有するビニル系モノマーのいずれにも該当しない他のビニル系モノマーと、の共重合体及びその水素化共重合体、並びにこれら共重合体の1個又は2個以上の水素原子が前記官能基で置換された構造を有する共重合体等も挙げられる。
前記任意の樹脂が共重合体である場合、その分子構造は、特に限定されず、例えば、ランダム共重合体、ブロック共重合体及びグラフト共重合体等のいずれであってもよいが、ブロック共重合体又はグラフト共重合体であることが好ましい。
前記樹脂組成物及び樹脂シートが含有する前記任意の樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
前記樹脂組成物及び樹脂シートにおいて、前記樹脂成分の総含有量に対する、前記任意の樹脂の含有量の割合は、50質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、例えば、20質量%以下、10質量%以下、及び5質量%以下のいずれかであってもよい。前記割合が前記上限値以下であることで、前記樹脂シートの凹凸面への追従性がより高くなる。
前記割合の下限値は特に限定されない。前記割合は、例えば、0質量%以上であってもよい。
前記樹脂組成物において、前記樹脂組成物の総質量に対する、前記樹脂成分の含有量の割合は、0.5〜25質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることがより好ましく、2〜15質量%であることが特に好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、樹脂組成物を用いて得られた樹脂シートの強度がより高くなる。前記割合が前記上限値以下であることで、前記樹脂シートの強度と、凹凸面への追従性とが、よりバランスよく発現する。
<無機物>
前記無機物は、公知のものでよく、特に限定されない。好ましい無機物としては、例えば、ガラス、雲母、セラミック等の絶縁体が挙げられる。
前記ガラス又は雲母は、特に限定されないが、好ましいものとしては、例えば、グラスファイバー、ガラスフレーク、ガラスビーズ、シリカ、合成マイカ、合成マイカのナノフィラー等が挙げられる。ガラス又は雲母を用いることで、前記樹脂シートの強度を向上させることができる。
前記セラミックは、特に限定されないが、好ましいものとしては、例えば、誘電体セラミックが挙げられる。誘電体セラミックを用いることで、前記樹脂組成物を用いて得られた樹脂シートの誘電率を向上させることができる。
前記樹脂組成物を用いて得られた樹脂シートのうち、無機物として誘電体セラミックを含有するものは、電磁波シールド用フィルムを構成するための電磁波遮断層中の誘電体層として好適である。
したがって、好ましい前記樹脂組成物及び樹脂シートの一例としては、前記無機物が誘電体セラミックであるもの、が挙げられる。
前記誘電体セラミックとしては、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO)、ジルコン酸チタン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O、別名:PZT)、アルミナ(Al、別名:酸化アルミニウム)、ジルコニア(ZrO、別名:二酸化ジルコニウム)、マグネシア(MgO、別名:酸化マグネシウム)、シリカ(SiO、別名:二酸化ケイ素)、チタニア(TiO、別名;二酸化チタン)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化ケイ素(Si)、炭化ケイ素(SiC)、チタン酸ジルコン酸バリウムカルシウム(別名:BCTZ)等が挙げられる。
これらの中でも、誘電体セラミックは、チタン酸バリウム、アルミナ、ジルコニア、チタニア、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、又はチタン酸ジルコン酸バリウムカルシウムであることが好ましい。
無機物の形状は、特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。
例えば、前記樹脂組成物及び樹脂シートにおける無機物の分散度がより高くなる点では、無機物の形状は、球状等の粒子状であることが好ましい。また、樹脂シートの強度がより高くなる点では、無機物の形状は、板状又は鱗片状であることが好ましい。
無機物の粒子径は、特に限定されないが、無機物の加重平均粒子径は、0.05〜1.2μmであることが好ましく、0.1〜1.0μmであることがより好ましい。前記加重平均粒子径が前記下限値以上であることで、無機物の比表面積が小さくなり、前記樹脂組成物及び樹脂シートにおける、無機物の分散度がより高くなる。また、前記加重平均粒子径が前記上限値以下であることで、前記樹脂組成物及び樹脂シートでの無機物粒子間の間隙がより小さくなり、前記樹脂組成物及び樹脂シートの防湿性がより向上する。
なお、本明細書において、「無機物の加重平均粒子径」とは、顕微鏡での観察により、100個の無機物の粒子径を測定して算出したものを意味する。板状や鱗片状等の非粒子状の無機物の場合には、これら非粒子状の無機物の短径及び長径を測定して、無機物の断面積を算出し、前記断面積と同じ断面積を有する円の直径を算出して、この直径を粒子径として、粒子状の無機物の場合と同様に、加重平均粒子径を算出する。このように、本明細書において、「無機物の加重平均粒子径」とは、粒子状の無機物の加重平均粒子径だけでなく、非粒子状の無機物の加重平均粒子径も含む。
前記樹脂組成物及び樹脂シートが含有する無機物は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
例えば、前記樹脂組成物及び樹脂シートにおいては、加重平均粒子径が異なる2群以上の無機物を併用してもよい。このように無機物を併用することにより、前記樹脂組成物及び樹脂シートの無機物の含有量をより多くすることが可能となる。例えば、2群の無機物を併用する場合には、上述の効果がより顕著に得られる点から、無機物の一方の群の加重平均粒子径は0.05〜0.3μmであり、かつ無機物の他方の加重平均粒子径は0.3〜1.0μmであることが好ましい。
前記樹脂組成物において、樹脂組成物の総体積に対する、無機物の合計体積の割合は、40体積%以上であることが好ましく、40〜70体積%であることがより好ましく、45〜65体積%であることが特に好ましい。前記割合がこのような範囲内であることで、前記樹脂シートの柔軟性と加熱時の流動性とがより高くなり、前記樹脂シートの、凹凸面への追従性がより高くなる。
なお、本明細書において、「体積%」という単位で特定する値は、好ましくは常温での値である。また、本明細書において、「常温」とは、特に冷やしたり、熱したりしない温度、すなわち平常の温度を意味し、例えば、15〜25℃の温度等が挙げられる。
前記樹脂シートとして、電磁波シールド用フィルムを構成するための電磁波遮断層中の誘電体層を製造する場合には、前記無機物は、チタン酸バリウム、アルミナ、ジルコニア、チタニア、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、及びチタン酸ジルコン酸バリウムカルシウムからなる群より選択される1種又は2種以上の誘電体セラミックを含むことが好ましく、チタン酸バリウム、アルミナ、ジルコニア、チタニア、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、及びチタン酸ジルコン酸バリウムカルシウムからなる群より選択される1種又は2種以上の誘電体セラミックのみであってもよい。このような誘電体セラミックを用いることで、前記樹脂シートの誘電率がより良好となり、かつ、凹凸面への追従性がより高くなる。
<他の成分>
前記樹脂組成物及び樹脂シートは、本発明の効果を損なわない範囲内において、前記樹脂成分と、無機物と、可塑剤(1)と、のいずれにも該当しない、他の成分を含有していてもよいし、含有していなくてもよい。
前記他の成分としては、例えば、前記樹脂成分以外の他の樹脂成分(すなわち、融点及びガラス転移温度がともに100℃以上の樹脂成分、本明細書においては「他の樹脂成分」と称することがある)、可塑剤(1)以外の他の可塑剤(すなわち、前記一般式(1)で表されない可塑剤、本明細書においては「他の可塑剤」と称することがある)、各種添加剤等が挙げられる。
前記樹脂組成物及び樹脂シートが含有する前記他の成分は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
[他の樹脂成分]
前記他の樹脂成分は、融点及びガラス転移温度がともに100℃以上であれば、特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。
前記他の樹脂成分としては、例えば、ポリエチレン(PE)系樹脂、ポリプロピレン(PP)系樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)系樹脂等の汎用樹脂、又は熱可塑性エラストマー(TPE)等が挙げられる。
前記汎用樹脂として、より具体的には、例えば、ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンターポリマー、ブチルゴム、イソブチレンゴム、軟質ポリ塩化ビニル、シリコーン樹脂、エチレンプロピレンラバー、塩素化ポリエチレン、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂(別名:ABS樹脂)、アクリロニトリル/アクリルゴム/スチレン樹脂(別名:AAS樹脂)、アクリロニトリル/エチレンゴム/スチレン樹脂(別名:AES樹脂)、(メタ)アクリル酸エステル/スチレン樹脂(別名:MS樹脂)、スチレン/ブタジエン/スチレン樹脂(別名:SBS樹脂)、スチレン/イソプレン/ブタジエン/スチレン樹脂(別名SIBS樹脂)等が挙げられる。
前記熱可塑性エラストマーとして、より具体的には、例えば、オレフィン系エラストマー(別名:TPO)、ポリ塩化ビニル系エラストマー(別名:TPVC)、スチレン系エラストマー(別名:SBC)、ウレタン系エラストマー(別名:TPU)、ポリエステル系エラストマー(別名:TPEE)、ポリアミド系エラストマー(別名:TPAE)等が挙げられる。
上記のもの以外にも、前記他の樹脂成分としては、例えば、エチレン系共重合体等の先に説明した樹脂成分で、融点又はガラス転移温度が100℃未満ではなく、融点及びガラス転移温度がともに100℃以上となっているものも挙げられる。
[他の可塑剤]
前記他の可塑剤は、前記一般式(1)で表されない可塑剤であれば、特に限定されず、目的に応じて任意に選択できる。他の可塑剤は、例えば、他の可塑剤同士で、又は他の化合物と反応し得るものと、他の可塑剤同士で、又は他の化合物と反応しないものと、のいずれであってもよいが、反応しないものが好ましい。
前記他の可塑剤としては、例えば、芳香族カルボン酸エステル、脂肪族モノカルボン酸エステル、脂肪族ジカルボン酸エステル、脂肪族トリカルボン酸エステル、リン酸トリエステル、石油樹脂、ポリアルキレングリコール系可塑剤、ヒマシ油系可塑剤等が挙げられる。
前記他の可塑剤として、より具体的には、例えば、ネオペンチルグリコールジベンゾエート、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ(2−エチルブチレート)、ポリオキシエチレンジアセテート、ポリオキシエチレンジ(2−エチルヘキサノエート)、ポリオキシプロピレンモノラウレート、ポリオキシプロピレンモノステアレート、ポリオキシエチレンジベンゾエート、ポリオキシプロピレンジベンゾエート等のポリオールエステル;オレイン酸ブチル等の脂肪族カルボン酸エステル;アセチルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸トリブチル、クエン酸エトキシカルボニルメチルジブチル、クエン酸ジ(2−エチルヘキシル)、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル等のオキシ酸エステル;大豆油、大豆油脂肪酸、大豆油脂肪酸エステル、菜種油、菜種油脂肪酸、菜種油脂肪酸エステル、亜麻仁油、亜麻仁油脂肪酸、亜麻仁油脂肪酸エステル、ヤシ油、ヤシ油脂肪酸等の植物油系化合物;ペンタエリスリトール;ソルビトール;ポリアクリル酸エステル;シリコーンオイル;パラフィン類等が挙げられる。
[添加剤]
前記添加剤は、前記他の樹脂成分と、他の可塑剤と、のいずれにも該当しない成分である。
前記添加剤としては、例えば、塩化銅、ヨウ化第一銅(ヨウ化銅(I))、酢酸銅、ステアリン酸セリウム等の金属塩安定剤;ヒンダードアミン系、ヒンダードフェノール系、含硫黄化合物系、アクリレート系、リン系有機化合物等の酸化防止剤又は耐熱安定剤;ベンゾフェノン系、サリチレート系、ベンゾトリアゾール系等の紫外線吸収剤又は耐候剤;光安定剤;離型剤;滑剤;結晶核剤;粘度調節剤;顔料、染料等の着色剤;蛍光顔料、蛍光染料等の蛍光剤;シランカップリング剤等の表面処理剤;着色防止剤;赤燐、金属水酸化物系難燃剤、リン系難燃剤、シリコーン系難燃剤、ハロゲン系難燃剤、前記ハロゲン系難燃剤と三酸化アンチモンとの混合物等の難燃剤;木材粉;もみがら粉;くるみ粉;古紙;蓄光顔料;ホウ酸ガラス、銀系抗菌剤等の抗菌剤又は抗カビ剤;マグネシウム−アルミニウムヒドロキシハイドレート等のハイドロタルサイト等の金型腐食防止剤;帯電防止剤;アンチブロッキング剤;界面活性剤;消臭剤;分散剤等が挙げられる。
前記樹脂組成物において、前記樹脂組成物の総質量に対する、前記他の成分の含有量の割合は、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されないが、10質量%以下であることが好ましく、例えば、7質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、及び1質量%以下のいずれかであってもよい。
前記割合の下限値は特に限定されない。前記割合は、例えば、0質量%以上であってもよい。
換言すると、前記樹脂組成物において、前記樹脂組成物の総質量に対する、前記樹脂成分、無機物及び可塑剤(1)の合計含有量の割合は、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されないが、90質量%以上であることが好ましく、例えば、93質量%以上、95質量%以上、97質量%以上、及び99質量以上のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、前記樹脂シートの、凹凸面への追従性がより高くなり、ぬめりがより抑制され、隣接する層への密着性がより高くなる。
前記割合の上限値は、特に限定されない。前記割合は、例えば、100質量%以下であってもよい。
<樹脂組成物の製造方法>
前記樹脂組成物は、例えば、樹脂成分をその融点又はガラス転移温度以上の温度になるまで加熱して溶融状態(液体状態)又はゴム状態とし、これに非樹脂成分を添加して混練することにより、製造できる。ここで、溶融状態(液体状態)又はゴム状態とする樹脂成分とは、融点又はガラス転移温度が100℃未満の樹脂成分と、必要に応じて用いる他の樹脂成分、である。また、このような溶融状態(液体状態)又はゴム状態の樹脂成分に添加する非樹脂成分とは、前記無機物と、可塑剤(1)と、必要に応じて用いる、樹脂成分ではない前記他の成分、である。
上述のように、樹脂成分をその融点又はガラス転移温度以上の温度になるまで加熱する方法は、特に限定されず、公知の方法を適用できるが、密閉式混練機、いわゆるインターナルミキサーを用いて加熱する方法であることが好ましい。
上述のように、溶融状態又はゴム状態とした樹脂成分に、前記非樹脂成分を添加して混練する方法は、特に限定されず、公知の方法を適用できるが、オープンロール、単軸押出機、二軸混練機、ニーダー又はバンバリーミキサー等の混練機を用いて混練する方法であることが好ましい。
上述のように、混練後に混練物として得られた樹脂組成物は、例えば、さらに造粒、冷却処理等を行うことにより、ペレット状又はタブレット状とすることができる。
<<樹脂シート>>
本発明の一実施形態に係る樹脂シートは、前記樹脂組成物を用いたものである。
本実施形態の樹脂シートは、融点又はガラス転移温度が100℃未満の樹脂成分、無機物、可塑剤(1)、及び必要に応じて他の成分、を含有しており、これら各成分はいずれも、前記樹脂組成物が含有する、融点又はガラス転移温度が100℃未満の樹脂成分、無機物、可塑剤(1)、及び他の成分、と同じである。
前記樹脂シートは、凹凸面への追従性が高く、ぬめりが抑制されており、隣接する層への密着性が高いという、優れた特性を有する。これはおもに、可塑剤として可塑剤(1)を選択し、この可塑剤(1)を上述の樹脂成分及び無機物と組み合わせて用いていることによる効果である。
このような特性を有する本実施形態の樹脂シートは、例えば、電磁波シールド用フィルムを構成するための電磁波遮断層中の誘電体層として用いるのに、好適である。
前記樹脂シートの凹凸面への追従性の高さは、例えば、樹脂シートを加熱して得られた溶融物を、キャピラリー中で移動させ、溶出させたときの流動量(又は溶出量)(mm/min)で、判定できる。
実施例で後述するように、キャピログラフを用いて、本実施形態の樹脂シートの加熱温度を80℃とし、キャピラリーの長さを40mm、径を2mmとし、溶融物の移動(押出)速度を1〜10mm/minとしたとき、前記流動量は、好ましくは90mm/min以上、より好ましくは100mm/min以上、さらに好ましくは120mm/min以上となる。
前記樹脂シートは、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。樹脂シートが複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
なお、本明細書においては、前記樹脂シートの場合に限らず、「複数層が互いに同一でも異なっていてもよい」とは、「すべての層が同一であってもよいし、すべての層が異なっていてもよいし、一部の層のみが同一であってもよい」ことを意味し、「複数層が互いに異なる」とは、「各層の構成材料及び厚さの少なくとも一方が互いに異なる」ことを意味する。
前記樹脂シートの厚さは、目的に応じて任意に設定でき、特に限定されないが、通常は、0.3〜250μmであることが好ましい。樹脂シートの厚さが前記下限値以上であることで、樹脂シートの強度がより高くなる。樹脂シートの厚さが前記上限値以下であることで、樹脂シートの、凹凸面への追従性がより高くなる。
例えば、前記樹脂シートを、上述の誘電体層として用いる場合には、前記樹脂シートの厚さは、5〜235μmであることがより好ましく、10〜210μmであることがさらに好ましい。樹脂シートの厚さがこのような範囲であることで、樹脂シートは、上述の効果を有するのに加え、誘電体層として用いるのに、より好適なものとなる。
なお、前記樹脂シートが複数層からなる場合には、これら複数層の合計の厚さが、上記の好ましい樹脂シートの厚さとなるようにするとよい。
前記樹脂シートにおいて、前記樹脂シートの総質量に対する、可塑剤(1)の含有量の割合は、0.02〜15質量%であることが好ましく、0.05〜10質量%であることがより好ましく、0.1〜8質量%であることが特に好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、前記樹脂シートは、凹凸面への追従性がより高く、ぬめりがより抑制され、隣接する層への密着性がより高くなる。前記割合が前記上限値以下であることで、前記樹脂シートの強度がより高くなる。
前記樹脂シートにおいて、前記樹脂シートの総質量に対する、前記樹脂成分の含有量の割合は、0.5〜25質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることがより好ましく、2〜15質量%であることが特に好ましい。前記割合が前記下限値以上であることで、樹脂シートの強度がより高くなる。前記割合が前記上限値以下であることで、前記樹脂シートの強度と、凹凸面への追従性とが、よりバランスよく発現する。
前記樹脂シートにおいて、樹脂シートの総体積に対する、無機物の合計体積の割合は、40体積%以上であることが好ましく、40〜70体積%であることがより好ましく、45〜65体積%であることが特に好ましい。前記割合がこのような範囲内であることで、前記樹脂シートの柔軟性と加熱時の流動性とがより高くなり、前記樹脂シートの、凹凸面への追従性がより高くなる。
前記樹脂シートにおいて、前記樹脂シートの総質量に対する、前記他の成分の含有量の割合は、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されないが、10質量%以下であることが好ましく、例えば、7質量%以下、5質量%以下、3質量%以下、及び1質量%以下のいずれかであってもよい。
前記割合の下限値は特に限定されない。前記割合は、例えば、0質量%以上であってもよい。
換言すると、前記樹脂シートにおいて、前記樹脂シートの総質量に対する、前記樹脂成分、無機物及び可塑剤(1)の合計含有量の割合は、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されないが、90質量%以上であることが好ましく、例えば、93質量%以上、95質量%以上、97質量%以上、及び99質量以上のいずれかであってもよい。前記割合が前記下限値以上であることで、前記樹脂シートの、凹凸面への追従性がより高くなり、ぬめりがより抑制され、隣接する層への密着性がより高くなる。
前記割合の上限値は、特に限定されない。前記割合は、例えば、100質量%以下であってもよい。
前記樹脂シートにおける、前記樹脂成分、無機物、可塑剤(1)及び他の成分等の、常温で気化しない成分の含有量は、通常、前記樹脂組成物におけるこれら成分の含有量と同じである。
以下、図面を参照しながら、本実施形態の樹脂シートについて説明する。
なお、以降の説明で用いる図は、本発明の特徴を分かり易くするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
図1は、本実施形態の樹脂シートの一例を模式的に示す断面図である。
ここに示す樹脂シート1は、単層(1層のみ)であり、その一方の面1aには第1離型シート8Aが積層され、その他方の面1bには第2離型シート8Bが積層されている。このように離型シートを備えた樹脂シートは、取り扱い性に優れる。
第1離型シート8A及び第2離型シート8Bは、いずれも、樹脂シート1の使用時までに、任意のタイミングで取り除けばよい。
第1離型シート8A及び第2離型シート8Bは、いずれも公知のものでよい。これら離型シートとして、より具体的には、例えば、樹脂フィルムの一方の面又は両方の面が離型処理されているものが挙げられる。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルム等が挙げられる。樹脂フィルムの離型処理は、例えば、シリコーン処理剤等の公知の離型処理剤を用いて、行うことができる。
第1離型シート8A及び第2離型シート8Bにおいては、いずれも、少なくとも樹脂シート1と接触している面が、離型処理されている(離型処理面である)。
第1離型シート8A及び第2離型シート8Bは、互いに同一であっても、異なっていてもよい。
ここに示す樹脂シート1は、その一方の面1aに第1離型シート8Aが積層され、その他方の面1bに第2離型シート8Bが積層されているが、第1離型シート8A及び第2離型シート8Bのいずれか一方又は両方が積層されていなくてもよい。
図2は、本実施形態の樹脂シートの他の例を模式的に示す断面図である。
なお、図2以降の図において、既に説明済みの図に示すものと同じ構成要素には、その説明済みの図の場合と同じ符号を付し、その詳細な説明は省略する。
ここに示す樹脂シート2は、第1樹脂シート21及び第2樹脂シート22が積層されて構成された2層構造を有する。
第1樹脂シート21及び第2樹脂シート22は、いずれも、図1に示す樹脂シート1と同様のものである。
樹脂シート2は、2層構造を有する点以外は、図1に示す樹脂シート1と同じである。
第1樹脂シート21及び第2樹脂シート22は、互いに同一であっても、異なっていてもよい。
樹脂シート2の一方の面2a(換言すると、第2樹脂シート22の一方の面22a)には、第1離型シート8Aが積層されている。
樹脂シート2の他方の面2b(換言すると、第1樹脂シート21の一方の面21b)には、第2離型シート8Bが積層されている。
ここに示す樹脂シート2は、その一方の面2aに第1離型シート8Aが積層され、その他方の面2bに第2離型シート8Bが積層されているが、第1離型シート8A及び第2離型シート8Bのいずれか一方又は両方が積層されていなくてもよい。
また、ここに示す樹脂シート2は、2層の積層構造を有するが、3層以上の積層構造を有していてもよい。
<樹脂シートの製造方法>
単層の前記樹脂シートは、前記樹脂組成物をシート状に成形することで製造できる。
前記樹脂組成物をシート状に成形する方法は、特に限定されないが、その具体例としては、Tダイを備えた押出装置を用いて成形する方法、加熱プレスして成形する方法等が挙げられる。
樹脂組成物の成形温度は、特に限定されないが、30〜300℃であることが好ましく、60〜250℃であることがより好ましい。
複数層からなる前記樹脂シートは、例えば、単層の樹脂シートを別々に作製しておき、これら単層の樹脂シート同士を熱ラミネート等でラミネートすることで、製造できる。
樹脂シート同士を熱ラミネートするときの温度は、特に限定されないが、60〜180℃であることが好ましい。
<<電磁波シールド用フィルム>>
上述のとおり、本実施形態の樹脂シートは、電磁波シールド用フィルムを構成するための電磁波遮断層中の誘電体層として、用いることができる。
本実施形態の樹脂シートを用いて構成可能な電磁波シールド用フィルムとしては、例えば、「特開2017−17167号公報」(特許文献1)で開示されているものと、同様の構成を有するものが挙げられる。
例えば、本実施形態の電磁波シールド用フィルムとしては、絶縁層、第1導電体層、誘電体層、第2導電体層及び保護層がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて、構成されたものが挙げられる。
このように、本実施形態の樹脂シート(換言すると誘電体層)を備えた電磁波シールド用フィルムについて、以下、図面を参照しながら説明する。
図3は、本実施形態の樹脂シートを用いて構成された電磁波シールド用フィルムの一実施形態を模式的に示す断面図である。
ここに示す電磁波シールド用フィルム100は、絶縁層14と、絶縁層14の一方の面上に形成された電磁波遮断層10と、電磁波遮断層10の絶縁層14側とは反対側の面上に形成された保護層15と、を備えて構成されている。
さらに、電磁波遮断層10は、第1導電体層12と、第1導電体層12の一方の面上に形成された誘電体層1と、誘電体層1の第1導電体層12側とは反対側の面上に形成された第2導電体層13と、を備えて構成されている。
電磁波シールド用フィルム100において、電磁波遮断層10は、絶縁層14と保護層15との間に挟持されており、第1導電体層12を絶縁層14側に向けて(換言すると、第2導電体層13を保護層15側に向けて)、配置されている。
すなわち、電磁波シールド用フィルム100は、絶縁層14、第1導電体層12、誘電体層1、第2導電体層13及び保護層15がこの順に、これらの厚さ方向において積層されて、構成されている。
電磁波シールド用フィルム100を、電子部品又は電子機器の凹凸面である表面に貼付するときには、絶縁層14を、前記凹凸面に接触させる。すなわち、絶縁層14は、電子部品又は電子機器の凹凸面(表面)を被覆する。
次に、電磁波シールド用フィルム100を構成する各層について、より詳細に説明する。
<電磁波遮断層>
[誘電体層]
誘電体層1は、上述の本実施形態の樹脂シートであり、図1に示す樹脂シート1と同じである。したがって、ここでは、誘電体層1の詳細な説明は省略する。
誘電体層1は、前記樹脂シートであるため、凹凸面への追従性が高く、ぬめりが抑制されており、隣接する層(すなわち、第1導電体層12及び第2導電体層13)への密着性が高い。
誘電体層1は、そのぬめりが抑制されていることにより、取り扱い性に優れる。したがって、例えば、電磁波シールド用フィルム100をより容易に製造できる。
なお、ここに示す電磁波遮断層10は、誘電体層として図1に示す樹脂シート1を備えているが、電磁波遮断層10が備える誘電体層は、図2に示す樹脂シート2等、他の実施形態のものであってもよい。
電磁波遮断層10は、電子部品間に介在することで、これら電子部品の一方で生じた電磁波が、他方の電子部品へ到達するのを防止し、これら電子部品間で電磁波を遮断(シールド)する。すなわち、保護層15を一方の電子部品に向け、さらに絶縁層14を他方の電子部品に向けて、これら電子部品間に電磁波シールド用フィルム100を配置することにより、電磁波遮断層10によって、これら電子部品間で電磁波が遮断される。
通常の電磁波遮断層には、これに入射した電磁波を反射することにより電磁波を遮断(遮蔽)する反射層と、これに入射した電磁波を吸収することにより電磁波を遮断(遮蔽)する吸収層と、の2つのタイプが存在する。
反射層を用いた場合には、これにより反射された電磁波が、電磁波遮断層で被覆されていない他の部材等に対して、誤作動等の悪影響を及ぼすという欠点を有する。
これに対して、吸収層を用いた場合には、これに入射した電磁波が熱エネルギーに変換されて消滅するため、上述のような欠点を有しない。ここに示す電磁波遮断層10は、上記構成を採用することにより、吸収層として機能し、しかも、高周波帯域のものまで電磁波を遮断できる。これは、電磁波遮断層10においては、誘電体層1が第1導電体層12と第2導電体層13により挟持されており、電磁波遮断層10がコンデンサと同様の構造を有しているからであると推測される。
このように、誘電体層1、第1導電体層12及び第2導電体層13は、いずれも、コンデンサを構成するための層であるといえる。
[第1導電体層、第2導電体層]
第1導電体層12及び第2導電体層13は、いずれも、導電性材料を含有し、導電性材料及びバインダー樹脂を含有するものが好ましい。
前記導電性材料としては、例えば、導電性高分子、金属、金属酸化物、炭素系材料等が挙げられる。
前記導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(別名:PEDOT)、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホネート(別名:PEDOT/PSS)、ポリチオフェン、ポリアニリン、ポリ(p−フェニレン)、ポリフルオレン、ポリカルバゾール、ポリシラン、これら化合物(ポリアセチレン〜ポリシラン)の誘導体等が挙げられる。
これらの中でも、前記導電性高分子は、ポリアニリン、PEDOT/PSS、ポリピロール又はポリチオフェンであることが好ましい。
前記金属としては、例えば、金、銀、銅、鉄、ニッケル、アルミニウム等の単体金属;1種又は2種以上のこれら単体金属を含む合金等が挙げられる。
前記金属酸化物としては、例えば、一般式「AFe(一般式中、Aは、Mn、Co、Ni、Cu又はZnである)」で表されるフェライト、スズドープ酸化インジウム(別名:ITO)、アンチモンドープ酸化スズ(別名:ATO)、フッ素ドープ酸化スズ(別名:FTO)等が挙げられる。
前記金属又は金属酸化物を用いる場合には、金属及び金属酸化物からなる群より選択される1種又は2種以上を含む金属系粒子として用いることが好ましい。
前記金属系粒子の平均粒子径は、1.0〜10.0μmであることが好ましく、45〜7.5μmであることがより好ましい。金属系粒子の平均粒子径がこのような範囲であることで、金属系粒子を第1導電体層12及び第2導電体層13において、高い均一性で分散させ、第1導電体層12及び第2導電体層13の特性の均一性をより高くすることができる。
前記炭素系材料としては、例えば、カーボンナノチューブ(例えば、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ)、カーボンナノファイバー、CNナノチューブ、CNナノファイバー、BCNナノチューブ、BCNナノファイバー、グラフェン、カーボンマイクロコイル、カーボンナノコイル、カーボンナノホーン、カーボンナノウォール、カーボンブラック等の炭素骨格を有する化合物等が挙げられる。
第1導電体層12及び第2導電体層13が含有する導電性材料は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第1導電体層12又は第2導電体層13が、2種以上の導電性材料を含有する場合には、例えば、前記導電性高分子のみを2種以上含有していてもよいし、同様に、金属、金属酸化物又は炭素系材料のみを2種以上含有していてもよい。そして、例えば、1種又は2種以上の導電性高分子と、1種又は2種以上の金属と、の両方を含有していてもよく、このときの組み合わせは、導電性高分子及び金属に限定されず、任意である。
第1導電体層12又は第2導電体層13において、第1導電体層12又は第2導電体層13の総質量に対する、前記導電性材料の含有量の割合は、40〜90質量%であることが好ましい。
前記バインダー樹脂は、第1導電体層12及び第2導電体層13中で、前記導電性材料を均一に分散させるための成分である。また、バインダー樹脂を用いることで、第1導電体層12及び第2導電体層13の導電性材料の含有量を、容易に調節できる。
前記バインダー樹脂は、特に限定されない。
バインダー樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、アミノ樹脂、不飽和ポリエステル、熱硬化性エラストマー等の熱硬化性樹脂;アクリル樹脂、ポリエステル、塩化ビニル樹脂、スチレン樹脂、スチレン系熱可塑性エラストマー、熱可塑性エラストマー(例えば、オレフィン系熱可塑性エラストマー等)等の熱可塑性樹脂等が挙げられる。
第1導電体層12及び第2導電体層13が含有するバインダー樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
第1導電体層12又は第2導電体層13において、第1導電体層12又は第2導電体層13の総質量に対する、前記バインダー樹脂の含有量の割合は、10〜60質量%であることが好ましい。
第1導電体層12及び第2導電体層13の厚さは、0.5〜80μmであることが好ましく、1〜65μmであることがより好ましい。第1導電体層12及び第2導電体層13の厚さが前記下限値以上であることで、電磁波シールド用フィルム100の貼付対象物の端部において、第1導電体層12及び第2導電体層13の破断を抑制する効果がより高くなる。第1導電体層12及び第2導電体層13の厚さが前記上限値以下であることで、電磁波シールド用フィルム100の凹凸面への追従性がより高くなり、さらに、電磁波シールド用フィルム100が過剰な厚さとなることが避けられるため、電磁波シールド用フィルム100を軽量化できる。
第1導電体層12及び第2導電体層13は、いずれも、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。第1導電体層12又は第2導電体層13が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
第1導電体層12又は第2導電体層13が複数層からなる場合には、これら複数層の合計の厚さが、上記の好ましい第1導電体層12又は第2導電体層13の厚さとなるようにするとよい。
第1導電体層12及び第2導電体層13は、互いに同一であってもよいし、異なっていてもよい。ここで、「第1導電体層12及び第2導電体層13が互いに異なる」とは、「第1導電体層12と第2導電体層13との間で、構成材料及び厚さの少なくとも一方が互いに異なる」ことを意味する。
<絶縁層>
絶縁層14は、電子部品間に介在することで、これら電子部品同士を絶縁するとともに、電磁波遮断層10と電子部品との間に介在することで、これら電磁波遮断層10と電子部品を絶縁する。
絶縁層14は、その貼付対象物に対して、直接貼付可能である。
絶縁層14は、例えば、熱硬化性を有する絶縁性樹脂、熱可塑性を有する絶縁性樹脂等の、絶縁性樹脂を含有する。
熱可塑性を有する絶縁性樹脂は、電磁波シールド用フィルム100の凹凸面への追従性をより高くできる点で有利である。また、熱可塑性を有する絶縁性樹脂は、その軟化点温度にまで加熱することにより、その貼付対象物から容易に再剥離可能である点で、有利である。
熱可塑性を有する絶縁性樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート等の熱可塑性ポリエステル;ポリα−オレフィン;ポリ酢酸ビニル;ポリビニルアセタール;エチレン酢酸ビニル共重合体;ポリ塩化ビニル;アクリル樹脂;ポリアミド;セルロース等が挙げられる。
絶縁層14とその貼付対象物のとの密着性、絶縁層14の屈曲性、及び絶縁層14の耐薬品性に特に優れる点では、熱可塑性を有する絶縁性樹脂は、熱可塑性ポリエステル又はポリα−オレフィンであることが好ましい。
絶縁層14が含有する前記絶縁性樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
絶縁層14は、熱可塑性を有する絶縁性樹脂を含有する場合、さらに他の樹脂を含有していてもよい。
前記他の樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレア、ポリアミド、ポリイミド等が挙げられる。
絶縁層14は、熱可塑性を有する絶縁性樹脂を含有する場合、さらに、公知の各種添加剤を含有していてもよい。
前記添加剤としては、例えば、シランカップリング剤、酸化防止剤、顔料、染料、粘着付与樹脂、可塑剤、紫外線吸収剤、消泡剤、レベリング調整剤、充填剤、難燃剤等が挙げられる。
絶縁層14が含有する前記他の樹脂及び添加剤は、それぞれ、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
絶縁層14において、絶縁層14の総質量に対する、前記絶縁性樹脂の含有量の割合は、80〜100質量%であることが好ましい。
絶縁層14の厚さは、特に限定されないが、3〜50μmであることが好ましく、4〜30μm以下であることがより好ましく、5〜20μmであることがさらに好ましい。絶縁層14の厚さが前記下限値以上であることで、絶縁層14の耐ハゼ折り性が向上するため、例えば、電磁波シールド用フィルム100を凹凸面へ貼付し、折り曲げたときに、この折り曲げ部において、絶縁層14の強度が低下したり、絶縁層14にクラックが発生したりする不具合が抑制される。絶縁層14の厚さが前記上限値以下であることで、電磁波シールド用フィルム100の凹凸面への追従性がより高くなり、さらに、電磁波シールド用フィルム100が過剰な厚さとなることが避けられるため、電磁波シールド用フィルム100を軽量化できる。
絶縁層14は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。絶縁層14が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
絶縁層14が複数層からなる場合には、これら複数層の合計の厚さが、上記の好ましい絶縁層14の厚さとなるようにするとよい。
25〜150℃における絶縁層14の平均線膨張係数は、50〜1000ppm/℃であることが好ましく、100〜700ppm/℃であることがより好ましい。絶縁層14の平均線膨張係数がこのような範囲であることで、電磁波シールド用フィルム100の加熱時において、絶縁層14が優れた伸縮性を示すため、電磁波シールド用フィルム100の凹凸面への追従性がより高くなる。
なお、前記平均線膨張係数は、例えば、熱機械分析装置(例えば、セイコーインスツルメント社製「TMASS6100」が挙げられる)を用いて、測定対象物を、49mNの一定荷重で引っ張りながら、昇温速度5℃/分で20℃から200℃まで昇温し、測定対象物の温度が25℃〜150℃の場合における平均線膨張係数を読み取ることにより測定できる。
<保護層>
保護層15は、電磁波遮断層10の保護作用を有する。
例えば、保護層15は、電磁波シールド用フィルム100の取り扱い時において、電磁波遮断層10に力が直接加えられることによる、電磁波遮断層10の破損を防止する。例えば、電磁波シールド用フィルム100を、電子部品又は電子機器の凹凸面である表面に貼付するときには、電磁波シールド用フィルム100を前記凹凸面に押し込む必要があるが、このとき、保護層15は、電磁波遮断層10を保護して、その破損を防止する。このとき同時に、保護層15は、絶縁層14の破損も防止する。
また、保護層15は、電磁波遮断層10を被覆することにより、その酸化による劣化を防止する。
保護層15は、例えば、樹脂を含有する。
保護層15が含有する前記樹脂としては、例えば、シンジオタクチックポリスチレン;ポリメチルペンテン;ポリブチレンテレフタレート;ポリエチレンテレフタレート;無軸延伸ポリプロピレン、二軸延伸ポリプロピレン等のポリプロピレン;環状オレフィンポリマー;シリコーン樹脂;スチレンエラストマー樹脂;スチレンブタジエンゴム等が挙げられる。
保護層15の保護能と耐熱性をより向上させることができる点では、前記樹脂は、無軸延伸ポリプロピレンであることが好ましい。
保護層15が含有する前記樹脂は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
保護層15の25℃における貯蔵弾性率は、2×10〜5×1010Paであることが好ましく、2×10〜5×10Paであることがより好ましく、2×10〜3×10Paであることがさらに好ましい。前記貯蔵弾性率がこのような範囲であることで、保護層15は十分な可撓性を有しており、電磁波シールド用フィルム100の凹凸面への追従性がより高くなる。また、このとき、絶縁層14及び電磁波遮断層10の破断を抑制する効果が特に高く、電磁波シールド用フィルム100の電磁波シールド(遮断)性がより高くなる。
なお、前記貯蔵弾性率は、例えば、動的粘弾性測定装置(例えば、セイコーインスツルメント社製「DMS6100」が挙げられる)を用いて、測定対象物を、49mNの一定荷重で引っ張りながら、昇温速度5℃/分で25℃から200℃まで昇温し、周波数を1Hzとして、測定対象物の温度が25℃の場合における貯蔵弾性率を読み取ることにより測定できる。
保護層15において、保護層15の総質量に対する、前記樹脂の含有量の割合は、80〜100質量%であることが好ましい。
保護層15の厚さは、特に限定されないが、3〜20μmであることが好ましく、5〜15μmであることがより好ましく、7〜12μm以下であることがさらに好ましい。保護層15の厚さが前記下限値以上であることで、保護層15の強度がより向上し、それにより、絶縁層14及び電磁波遮断層10の破断が、より高度に抑制される。保護層15の厚さが前記上限値以下であることで、電磁波シールド用フィルム100が過剰な厚さとなることが避けられるため、電磁波シールド用フィルム100を軽量化できる。
保護層15は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。保護層15が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
保護層15が複数層からなる場合には、これら複数層の合計の厚さが、上記の好ましい保護層15の厚さとなるようにするとよい。
<他の層>
電磁波シールド用フィルム100は、第1導電体層12と、誘電体層1と、第2導電体層13と、絶縁層14と、保護層15と、のいずれにも該当しない、他の層を備えていてもよい。
前記他の層としては、粘着剤層が挙げられる。
前記他の層の厚さは、特に限定されず、他の層の種類に応じて任意に選択できる。
電磁波シールド用フィルム100が備える前記他の層は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
1種の前記他の層は、1層(単層)からなるものであってもよいし、2層以上の複数層からなるものであってもよい。1種の他の層が複数層からなる場合、これら複数層は互いに同一でも異なっていてもよく、これら複数層の組み合わせは、本発明の効果を損なわない限り、特に限定されない。
前記粘着剤層は、例えば、保護層15と第2導電体層13(換言すると電磁波遮断層10)との間、絶縁層14と第1導電体層12(換言すると電磁波遮断層10)との間、並びに、絶縁層14の第1導電体層12(換言すると電磁波遮断層10)側とは反対側、のいずれかに、配置される。粘着剤層を備えている電磁波シールド用フィルム100においては、粘着剤層と、これに隣接する2層と、の密着性がより向上する。例えば、絶縁層14の第1導電体層12側とは反対側に粘着剤層が設けられている場合には、絶縁層14(換言すると電磁波シールド用フィルム100)と、その貼付対象物と、の密着性がより向上する。
前記粘着剤層は、主成分として粘着剤を含有する。
前記粘着剤としては、例えば、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ゴム系粘着剤等の公知の粘着剤が挙げられる。
前記アクリル系粘着剤としては、例えば、(メタ)アクリル酸と、(メタ)アクリル酸エステルと、の共重合体;(メタ)アクリル酸と、(メタ)アクリル酸エステルと、(メタ)アクリル酸又は(メタ)アクリル酸エステルと共重合可能な不飽和単量体(例えば、酢酸ビニル、スチレン、アクリルニトリル等)と、の共重合体等が挙げられる。
粘着剤層の粘着性、並びに、粘着剤層とこれに隣接する層との密着性、の制御がより容易である点では、前記アクリル系粘着剤は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルヘキシル及び(メタ)アクリル酸ブチルからなる群より選択される1種又は2種以上と、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル及び酢酸ビニルから選択される1種又は2種以上と、の共重合体であることが好ましい。
前記粘着剤層は、前記アクリル系粘着剤を含有する場合、さらに、ウレタンアクリレート、アクリレートモノマー、多価イソシアネート化合物(例えば、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート等)等の、モノマー又はオリゴマーを含有していてもよい。前記モノマー又はオリゴマーは、粘着剤層の粘着性を調節するための成分である。
前記シリコーン系粘着剤としては、例えば、ジメチルシロキサン系粘着剤、ジフェニルシロキサン系粘着剤等が挙げられる。
前記ゴム系粘着剤としては、例えば、天然ゴム系粘着剤;イソプレンゴム系粘着剤;スチレン−ブタジエン系粘着剤;再生ゴム系粘着剤;ポリイソブチレン系粘着剤;スチレン−イソプレン−スチレン、スチレン−ブタジエン−スチレン等のゴムを含むブロック共重合体等が挙げられる。
前記粘着剤は、硬化型粘着剤及び非硬化型粘着剤のいずれであってもよい。
前記粘着剤が硬化型粘着剤である場合、前記粘着剤層は、さらに、架橋剤を含有していてもよい。
前記架橋剤としては、例えば、エポキシ系化合物、イソシアナート系化合物、金属キレート化合物、金属アルコキシド、金属塩、アミン化合物、ヒドラジン化合物、アルデヒド系化合物等が挙げられる。
前記粘着剤が、紫外線硬化型粘着剤等の光硬化型粘着剤である場合、前記粘着剤層は、さらに、光重合開始剤を含有していてもよい。
前記光重合開始剤としては、例えば、メトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフエノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)−フェニル]−2−モルホリノプロパン−1等のアセトフェノン系化合物;ベンゾフェノン系化合物;ベンゾイン系化合物;ベンゾインイソブチルエーテル系化合物;ベンゾイン安息香酸メチル系化合物;ベンゾイン安息香酸系化合物;ベンゾインメチルエーテル系化合物;ベンジルフェニルサルファイド系化合物;ベンジル系化合物;ジベンジル系化合物;ジアセチル系化合物等が挙げられる。
前記粘着剤層は、さらに、粘着付与材を含有していてもよい。前記粘着付与材は、粘着剤層の接着強度及びシェア強度を高めるための成分である。
前記粘着付与材としては、例えば、ロジン樹脂、テルペン樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹脂、スチレン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族芳香族系石油樹脂等が挙げられる。
前記粘着剤層は、さらに、公知の各種添加剤を含有していてもよい。
前記添加剤としては、例えば、可塑剤、増粘剤、充填剤、老化防止剤、防腐剤、防カビ剤、染料、顔料等が挙げられる。
前記粘着剤層が含有する、前記粘着剤、モノマー、オリゴマー、架橋剤、光重合開始剤、粘着付与材及び添加剤は、いずれも、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよく、2種以上である場合、それらの組み合わせ及び比率は、目的に応じて任意に選択できる。
前記粘着剤層において、粘着剤層の総質量に対する、前記粘着剤の含有量の割合は、80〜100質量%であることが好ましい。
前記粘着剤層の厚さは、特に限定されないが、1〜10μmであることが好ましい。粘着剤層の厚さが前記下限値以上であることで、粘着剤層を設けたことによる効果がより顕著に得られる。粘着剤層の厚さが前記上限値以下であることで、電磁波シールド用フィルム100が過剰な厚さとなることが避けられるため、電磁波シールド用フィルム100を軽量化できる。
前記粘着剤層が複数層からなる場合には、これら複数層の合計の厚さが、上記の好ましい粘着剤層の厚さとなるようにするとよい。
図3においては、誘電体層として図1に示す樹脂シート1を備えた、電磁波シールド用フィルムについて説明した。ただし、本実施形態の電磁波シールド用フィルムは、このようなものに限定されず、例えば、誘電体層として、図2に示す樹脂シート2等、他の樹脂シートを備えていてもよい。
図4は、本実施形態の電磁波シールド用フィルムを、電子機器の凹凸面に貼付した状態を、模式的に示す断面図である。ここでは、図3に示す電磁波シールド用フィルム100を用いた場合について示している。
ここに示す電子機器9は、基板91の一方の面(表面)91a上に、複数個の電子部品92が実装されて、構成されている。電子機器9の電子部品92が実装されている側の面は、基板91の表面91aと、電子部品92の表面92aと、により、凹凸面となっている。
電磁波シールド用フィルム100を電子機器9の前記凹凸面(すなわち、基板91の表面91a、及び電子部品92の表面92a)に貼付するときには、電磁波シールド用フィルム100中の絶縁層14を前記凹凸面側に向けて、電磁波シールド用フィルム100を前記凹凸面に押し込む。このようにすることで、図4に示すように、電子機器9の前記凹凸面のうち、凸部となっている電子部品92の頂部には、絶縁層14が接触し、電子部品92が設けられておらず、凹部となっている領域には、絶縁層14が電磁波シールド用フィルム100中の他の層とともに陥入する。そして、最終的には、基板91及び電子部品92に絶縁層14が接触した状態で、電磁波シールド用フィルム100によって、電子機器9の前記凹凸面が被覆される。この状態で、絶縁層14により、基板91上において互いに近傍に存在する電子部品92同士が絶縁され、さらに、基板91及び電子部品92が、絶縁層14に対して反対側に配置されている電磁波遮断層10及び他の電子部品(図示略)と絶縁される。
電磁波シールド用フィルム100を電子機器9の前記凹凸面に貼付するときの、電磁波シールド用フィルム100の温度は、例えば、5〜35℃であることが好ましく、20〜30℃であることがより好ましく、常温であってもよい。
電磁波シールド用フィルム100を電子機器9の前記凹凸面に貼付するときの、電磁波シールド用フィルム100へ加える圧力は、特に限定されないが、0.05〜0.5MPaであることが好ましく、0.1〜0.3MPaであることがより好ましい。
電磁波シールド用フィルム100を電子機器9の前記凹凸面に貼付するときの時間は、特に限定されないが、1〜60秒であることが好ましく、5〜30秒であることがより好ましい。
上述の貼付条件、すなわち、電磁波シールド用フィルム100の温度、電磁波シールド用フィルム100へ加える圧力、及び時間を、このような範囲に設定することで、電子部品92を破損させることなく、電子機器9の前記凹凸面を、電磁波シールド用フィルム100によって、より安定して被覆できる。
上述のとおり、誘電体層1は、凹凸面への追従性が高いため、電磁波シールド用フィルム100によって、電子機器9の前記凹凸面を被覆した場合には、電子機器9の前記凹凸面(すなわち、基板91の表面91a、及び電子部品92の表面92a)と、電磁波シールド用フィルム100と、の間のボイド(空隙部)を低減できる。
また、誘電体層1は、その隣接する層(すなわち、第1導電体層12及び第2導電体層13)への密着性が高いため、電磁波シールド用フィルム100の保管時から使用時まで、一貫して、誘電体層1と第1導電体層12との間、及び、誘電体層1と第2導電体層13との間、において、空隙部の発生を抑制できる。
電磁波シールド用フィルム100は、このような二つの作用によって、高い電磁波シールド能を有する。
なお、図4においては、絶縁層14と、基板91の表面91aと、の間、並びに、絶縁層14と、電子部品92の表面92aと、の間に、それぞれ若干の空隙部が存在する状態を示しているが、これは、電磁波シールド用フィルム100の貼付状態の一例に過ぎない。
例えば、絶縁層14をはじめとする電磁波シールド用フィルム100の構成や、電磁波シールド用フィルム100の貼付条件等を適宜調節することにより、このような空隙部が存在しない貼付状態を実現することも可能である。
<電磁波シールド用フィルムの製造方法>
前記電磁波シールド用フィルムは、例えば、これを構成する各層をフィルムとして製造し、得られたフィルム同士を、熱ラミネート等でラミネートすることで、製造できる。
電磁波シールド用フィルム中の誘電体層の製造方法は、先に説明した樹脂シートの製造方法と同じである。
電磁波シールド用フィルム中の、誘電体層以外の層は、この層の構成材料として用いる成分が異なる点以外は、誘電体層の場合と同様の成形方法を採用することで製造できる。また、目的とする層の種類によっては、この層の構成材料と、溶媒と、を含有する組成物を用い、この組成物を塗工し、得られた塗工物を乾燥させることで、製造してもよい。
例えば、本実施形態においては、第1導電体層を形成するための組成物を第1導電体層形成用組成物と称し、第2導電体層を形成するための組成物を第2導電体層形成用組成物と称する。
以下、具体的実施例により、本発明についてさらに詳しく説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施例に何ら限定されるものではない。
各実施例及び比較例で用いた原料を、以下に示す。
<樹脂成分>
・エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA):重量平均分子量10.9×10、分子量分散度4.73、融点69℃。酢酸ビニルから誘導された構成単位の割合は、すべての構成単位中、28質量%である。
<無機物>
・チタン酸バリウム(BaTiO):日本化学工業社製「BTC−4FA」、加重平均粒子径0.385μm。
<可塑剤(1)>
・可塑剤(1)−1:アルキルグリシジルエーテル(新日本理化社製「リカレジンL−200」)、Rが式CH(CH10CHOCH−で表される基(すなわち、ドデシルオキシメチル基)である可塑剤(F1)−1(70質量部)と、Rが式CH(CH12CHOCH−で表される基(すなわち、テトラデシルオキシメチル基)である可塑剤(F1)−2(30質量部)と、の混合物。
・可塑剤(1)−2:α−オレフィンオキシド(新日本理化社製「リカレジンEX−68」)、Rが式CH(CH12CH−で表される基(すなわち、テトラデシル基)である可塑剤(F1)−3(60質量部)と、Rが式CH(CH14CH−で表される基(すなわち、ヘキサデシル基)である可塑剤(F1)−4(40質量部)と、の混合物。
<他の可塑剤>
・他の可塑剤−1:エポキシ化大豆油(アデカ社製「O−130P」)
・他の可塑剤−2:エポキシヘキサヒドロフタル酸ジエポキシステアリル(新日本理化社製「サンソサイザー E−PO」)
・他の可塑剤−3:エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ2-エチルヘキシル(新日本理化社製「サンソサイザー E−PS」)
・他の可塑剤−4:エポキシ化脂肪酸2-エチルヘキシル(新日本理化社製「サンソサイザー E−6000」)
[実施例1]
<<樹脂組成物の製造>>
混練機を用いて、エチレン−酢酸ビニル共重合体(7.9質量部)を加熱して溶融状態とし、ここにチタン酸バリウム(88.7質量部)及び可塑剤(1)−1(3.4質量部)を添加して、混練することにより、樹脂組成物を得た。
<<樹脂シートの製造>>
上記で得られた樹脂組成物を、140℃で加熱プレスして成形することにより、厚さ200μmの樹脂シート(換言すると、電磁波遮断層における誘電体層)を得た。
得られた樹脂シートにおいて、樹脂シートの総体積に対する、無機物の合計体積の割合は、55体積%であった。
<<電磁波遮断層の製造>>
<第1導電体層形成用組成物及び第2導電体層形成用組成物の製造>
ポリアニリン(レグルス社製「PANT」、導電性高分子、10質量部)と、球状銀粒子(福田金属箔粉工業社製「Ag−XF301」、金属系粒子、70質量部)と、ポリエステル(東洋紡社製「バイロン63SS」、バインダー樹脂、20質量部)と、を含む混合物(100質量部)を、トルエン(100質量部)中に分散させることによって、第1導電体層形成用組成物及び第2導電体層形成用組成物を兼ねるものとして、樹脂ワニスを得た。
<第1導電体層及び第2導電体層の製造>
上記で得られた第1導電体層形成用組成物(前記樹脂ワニス)を、ポリエチレンテレフタレート(PET)製フィルム(帝人デュポン社製「A−314」、厚さ38μm、絶縁層兼用)上に塗工し、形成した塗工層を加熱乾燥させることによって、前記PET製フィルム上に第1導電体層を形成した。
同じ操作を繰り返し、前記PET製フィルム上に第2導電体層を形成した(すなわち、第1導電体層及び第2導電体層として同じものを製造した)。
<電磁波遮断層の製造>
上記で得られた第1導電体層のPET製フィルムを備えている側とは反対側の露出面に、上記で得られた樹脂シート(換言すると誘電体層)の一方の面を重ね、さらに、この樹脂シートの他方の面(すなわち露出面)に、上記で得られた第2導電体層のPET製フィルムを備えている側とは反対側の露出面を重ねて、PET製フィルム、第1導電体層、誘電体層、第2導電体層及びPET製フィルムがこの順に、これらの厚さ方向において積層されて構成された積層物を作製した。
次いで、この積層物を120℃に加熱してラミネートした後、最表層の2枚のPET製フィルムを取り除き、残った積層体を、さらに140℃で加熱プレスすることにより、電磁波遮断層を作製した。
この電磁波遮断層において、第1導電体層の厚さは50μmであり、誘電体層の厚さは200μmであり、第2導電体層の厚さは50μmであった。
<<樹脂組成物、樹脂シート及び電磁波遮断層の製造>>
[実施例2]
可塑剤(1)−1(3.4質量部)に代えて、可塑剤(1)−2(3.4質量部)を用いた点以外は、実施例1と同じ方法で、樹脂組成物、樹脂シート及び電磁波遮断層の製造を製造した。
[比較例1]
可塑剤(1)−1(3.4質量部)に代えて、他の可塑剤−1(3.4質量部)を用いた点以外は、実施例1と同じ方法で、樹脂組成物、樹脂シート及び電磁波遮断層を製造した。
[比較例2]
可塑剤(1)−1(3.4質量部)に代えて、他の可塑剤−2(3.4質量部)を用いた点以外は、実施例1と同じ方法で、樹脂組成物、樹脂シート及び電磁波遮断層を製造した。
[比較例3]
可塑剤(1)−1(3.4質量部)に代えて、他の可塑剤−3(3.4質量部)を用いた点以外は、実施例1と同じ方法で、樹脂組成物、樹脂シート及び電磁波遮断層を製造した。
[比較例4]
可塑剤(1)−1(3.4質量部)に代えて、他の可塑剤−4(3.4質量部)を用いた点以外は、実施例1と同じ方法で、樹脂組成物、樹脂シート及び電磁波遮断層を製造した。
<<樹脂シート及び電磁波遮断層の評価>>
上記で得られた各実施例及び比較例の樹脂シート及び電磁波遮断層について、下記項目の評価を行った。結果を表1に示す。
<樹脂シートの流動量>
キャピログラフを用い、下記測定条件により、上記で得られた樹脂シートの流動量(mm/min)を測定した。
(測定条件)
バレル温度:80℃
押出速度:1〜10mm/min
キャピラリーサイズ:長さ40mm、径2mm
<樹脂シートのぬめり>
常温下で、上記で得られた樹脂シートを指でなぞり、ぬめりの有無を確認した。ぬめりが認められなかった場合には「A」と判定し、少しでもぬめりが認められた場合には「B」と判定した。
<電磁波遮断層の空隙率>
走査電子顕微鏡(日本電子社製「JSM−7500FA」)を用いて、上記で得られた電磁波遮断層の断面を観察し、この断面の撮像データを画像処理することにより、空隙率を算出した。そして、空隙率が10%以下である場合を「A」と判定し、空隙率が10%超である場合を「B」と判定した。
<樹脂シート(誘電体層)の密着性>
上述の電磁波遮断層の断面の観察時において、樹脂シート(すなわち誘電体層)と、これに隣接する層(すなわち第1導電体層及び第2導電体層)と、の間に、空隙部が全く認められなかった場合には「A」と判定し、わずかでも空隙部が認められた場合には「B」と判定した。
<電磁波遮断層の電磁波シールド性>
関西電子工業振興センターが開発したKEC法を適用して、上記で得られた電磁波遮断層について、電磁波シールド性を評価した。その評価方法の具体的手順を以下に示す。
すなわち、送信アンテナと受信アンテナとを、これらの間に電磁波遮断層を介在させて、対向させて配置することにより、電界シールド用治具を作製した。信号発生器から周波数100kHz〜1GHzの信号を出力し、アッテネータを通してこの信号を送信アンテナに入力し、受信アンテナで受信した信号を増幅し、スペクトラムアナライザを用いて、信号レベルを測定した。そして、上記の電界シールド用治具において、電磁波遮断層を外した状態を基準として、信号の減衰量を求め、電界シールド効果を確認した。
同様に、送信アンテナと受信アンテナとを、これらの間に電磁波遮断層を介在させて、対向させて配置することにより、磁界シールド用治具を作製し、上記の電界シールド効果の確認時と同様の方法で、信号の減衰量を求め、磁界シールド効果を確認した。
そして、周波数1GHzにおける信号の減衰量を確認し、電界シールド効果及び磁界シールド効果がいずれも15dB以上である場合には「A」と判定し、電界シールド効果及び磁界シールド効果の少なくとも一方が15dB未満である場合には「B」と判定した。
Figure 2020083991
上記結果から明らかなように、可塑剤として可塑剤(1)のみを用いた実施例1〜2において、樹脂シートは、流動量が多く、凹凸面への追従性が高い特性を有していた。また、実施例1〜2において、樹脂シートは、ぬめりが抑制されていた。これらの結果を反映して、電磁波遮断層においては、樹脂シート(誘電体層)と第1導電体層との間、樹脂シート(誘電体層)と第2導電体層との間、のいずれにおいても、空隙部が認められず、樹脂シートの隣接する層への密着性が高かった。
このような特性を有する実施例1〜2の樹脂シートは、電磁波シールド用フィルムを構成するための電磁波遮断層中の誘電体層として用いるのに、好適なものであった。
これに対して、可塑剤として他の可塑剤のみを用いた比較例1〜4において、樹脂シートは、流動量が少なく、凹凸面への追従性が高い特性を有していなかった。また、比較例1〜4において、樹脂シートは、ぬめりが抑制されていなかった。これらの結果を反映して、電磁波遮断層においては、樹脂シート(誘電体層)と第1導電体層との間、樹脂シート(誘電体層)と第2導電体層との間、のいずれにおいても、空隙部が認められ、樹脂シートの隣接する層への密着性が低かった。
本発明は、電磁波シールド用フィルムを構成するための電磁波遮断層中の誘電体層として、利用可能である。
1,2・・・樹脂シート(誘電体層)
1a,2a・・・樹脂シートの一方の面
1b,2b・・・樹脂シートの他方の面
21・・・第1樹脂シート
21b・・・第1樹脂シートの一方の面
22・・・第2樹脂シート
22a・・・第2樹脂シートの一方の面
10・・・電磁波遮断層
12・・・第1導電体層
13・・・第2導電体層
14・・・絶縁層
100・・・電磁波シールド用フィルム

Claims (8)

  1. 融点又はガラス転移温度が100℃未満の樹脂成分と、無機物と、下記一般式(1)で表される可塑剤と、を含有する、樹脂組成物。
    Figure 2020083991
    (一般式(1)中、pは1以上の整数であり;Xは、p価の飽和鎖状炭化水素基であり、Xがメチレン基を有する場合、1個又は2個以上の前記メチレン基は、置換基で置換されていてもよく、ただし、前記置換基が2個以上である場合、これら置換基同士は直接結合することはなく、前記置換基が、式−NH−で表される基、カルボニル基、酸素原子又は硫黄原子であり;Zは反応性官能基であり、pが2以上である場合、複数個のZは、互いに同一であっても、異なっていてもよい。)
  2. 前記pが1であり、前記飽和鎖状炭化水素基がアルキル基である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記Zが、1,2−エポキシエタン−1−イル基である、請求項1又は2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記可塑剤が、下記一般式(F1)で表される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
    Figure 2020083991
    (一般式(F1)中、Rは、炭素数10〜20の直鎖状のアルキル基であり、前記アルキル基中の1個又は2個以上のメチレン基は、置換基で置換されていてもよく、ただし、前記置換基が2個以上である場合、これら置換基同士は直接結合することはなく、前記置換基が、式−NH−で表される基、カルボニル基、酸素原子又は硫黄原子である。)
  5. 前記Rが、炭素数14〜20の直鎖状のアルキル基であるか、又は、炭素数13〜19の直鎖状のアルキルオキシアルキル基である、請求項4に記載の樹脂組成物。
  6. 前記無機物が誘電体セラミックである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  7. 前記樹脂成分が、エチレン系共重合体を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の樹脂組成物を用いた、樹脂シート。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2025154379A1 (ja) * 2024-01-15 2025-07-24 株式会社フジクラ アンテナ装置、アンテナ装置の組立方法

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