JP2020083391A - 加飾システムおよび加飾方法、並びに筒形状容器 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながらインクジェット印刷による厚盛り加工は、厚みのあるインク層の形成に多大なインクを要し、また、加飾に長時間を要するために生産性が低いなどの問題がある。
また、本発明の別の目的は、エッジのボケや色の薄まり、インク層の割れなどのない高品質な立体感のある意匠を有する筒形状容器を提供することにある。
少なくとも前記凹凸加工ユニットによる凹凸加工によって成形された凹凸部に対してインク画像を形成するためのインクジェット印刷ユニットとを備えることにより、前記課題を解決するものである。
また、本発明の筒形状容器によれば、被処理物の胴部の凹凸部に対してインクジェット印刷によるインク画像が形成された凹凸画像部を有するので、凹凸画像部における凹凸模様の稜線の近傍にエッジのボケや色の薄まり、インク層の割れなどのない、高品質な立体感のある意匠が得られる。
本発明において、筒形状の被処理物は、具体的には円筒形状や円錐形状の胴部を有する飲料缶などの金属缶やペットボトル容器、紙製容器などを含み、代表的には、ティンフリースチール(TFS)などの各種表面処理鋼板や錫めっき等の各種メッキ鋼板、アルミニウム等の軽金属板およびそれらにリン酸クロメート処理などの表面処理をした各種表面処理軽金属板、或いはこれらの金属板にポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂からなる樹脂の被覆が形成された樹脂被覆金属板を、絞り加工、絞りしごき加工、絞り・再絞り加工、絞り・再絞りによる曲げ伸ばし加工(ストレッチ加工)、絞り・再絞りによる曲げ伸ばし・しごき加工、軽金属板のインパクト加工等の従来公知の手段に付すことによって製造されたシームレス缶が挙げられる。また、ブリキ板切断工程、ロール成形、缶胴溶接工程、缶胴ストレッチ成形などの工程を経た3ピース缶も挙げられる。
被処理物の胴部の外周面には、形成させるインク画像に優れた鮮明性を発現させるために、被処理物の地色を隠蔽するホワイトコート層が形成されていることが好ましい。ホワイトコート層は、例えば被処理物の搬送経路におけるインクジェット印刷ユニットの上流側に設置したホワイトコート層形成手段によって形成することができる。ホワイトコート層形成手段としては、例えば白ベタ画像を印刷する版式印刷機や、白インクを被処理物の胴部の外周面に塗布するローラ、白インクを噴霧により被処理物の胴部の外周面に塗布する噴霧機などを用いることができる。なお、ホワイトコート層形成手段が非接触でホワイトコート層を形成するものである場合には、凹凸加工ユニットの下流側かつインクジェット印刷ユニットの上流側に設置されていてもよい。また、ホワイトコート層を形成しておくことに代えてインクジェット印刷ユニットにおいて白色(W)のベタ画像をインク画像の最下層に形成してもよい。
さらに、被処理物の最上面には、アンカーコート層が形成されていることが好ましい。アンカーコート層が形成されていることにより、インクジェット印刷によるインク画像が強固に保持固定され、被処理物に対する画像密着性が向上される。また、インクの滲みを軽減することができる。アンカーコート層は、従来公知の種々の方法により形成することができ、熱硬化性、紫外線硬化性または電子線硬化性を有する透明樹脂等を所定の溶剤に分散または溶解させた塗布液を塗布・乾燥し、次いで加熱、紫外線照射、電子線照射等により硬化することにより形成することができる。アンカーコート層は、被処理物の搬送経路におけるインクジェット印刷ユニットの上流側に設置したアンカーコート層形成手段によって形成することができる。アンカーコート層形成手段は上記の透明樹脂等を被処理物の胴部の外周面に塗布する装置を有し、このような塗布装置としては、例えば版式印刷機や、上記の塗布ローラ、噴霧機などを用いることができる。なお、アンカーコート層形成手段が非接触でアンカーコート層を形成するものである場合には、凹凸加工ユニットの下流側かつインクジェット印刷ユニットの上流側に設置されていてもよい。
また、ホワイトコート層は、上記のアンカーコート層の形成に用いられる樹脂として例示した樹脂を含有する塗布液に二酸化チタン等の白色顔料を含有させることによりホワイトコート層の機能を有するアンカーコート層として形成することもできる。
さらに、ホワイトコート層を形成しておくことの代わりに、被処理物として、樹脂被覆金属板を形成する樹脂の被覆中に白色顔料を含有させることによりホワイトコート層の機能を有する樹脂被覆金属板を用いたものを用いてもよい。
版式印刷の方式としては、従来シームレス缶の印刷に採用されていた凸版、平版等を用いた印刷方式を採用することができ、中でも特にオフセット印刷を好適に採用することができる。オフセット印刷は、インク供給ユニットから版胴上の凸版等の刷版に印刷インクを供給し、刷版の網点および画像部の上のインクをブランケットに転移させ、ブランケット上に転写された各色のインクを被処理物の胴部の外周面に転写させるものである。
版式印刷による画像は、凹凸加工ユニットによって凹凸加工を行う前、あるいは、インクジェット印刷ユニットによってインク画像を形成する前に、仮焼付けにより版式印刷に係るインクを仮硬化させておくことが好ましい。
また、被処理物は、予めラベルが貼付されたラベル缶であってもよい。被処理物に対するラベルの貼付は、凹凸加工ユニットによって凹凸加工を行う前に行ってもよく、あるいは、凹凸加工を行った後であってインクジェット印刷ユニットによってインク画像を形成する前に行ってもよい。
以下に、本発明の加飾システムについて、図面に基づいて説明する。
本発明の加飾システムは、筒形状の被処理物である缶Cの胴部に凹凸加工としてエンボス加工を行うエンボス加工ユニット(凹凸加工ユニット)と、エンボス加工ユニットにおいてエンボス加工によって成形された少なくとも凹凸部に対してインク画像を形成するためのインクジェット印刷ユニットとを備えるものであり、具体的には、エンボス加工ユニットが図1に示されるようなエンボス加工装置110よりなり、インクジェット印刷ユニットが図2に示されるようなインクジェット印刷装置120よりなる。
このようなエンボス加工装置110およびこれとは別個のインクジェット印刷装置120を備える加飾システムにおいては、エンボス加工装置110による凹凸加工とインクジェット印刷装置120によるインクジェット印刷とが同一のラインで行われてもよく、別のラインで行われてもよい。
本発明において、「エンボス加工装置110による凹凸加工とインクジェット印刷装置120によるインクジェット印刷とが同一のラインで行われる」とは、エンボス加工装置110およびインクジェット印刷装置120が一元的に制御され、エンボス加工装置110によるエンボス加工とインクジェット印刷装置120によるインクジェット印刷とが人手を介さず連続的あるいは断続的に行われることを言う。エンボス加工およびインクジェット印刷が同一のラインで行われる場合には、缶Cの搬送経路に沿って上流側から下流側に向かって、エンボス加工装置110およびエンボス加工とインクジェット印刷装置120がこの順に配置され、例えばエンボス加工装置110によってその胴部に凹凸部が成形された缶Cを、インクジェット印刷装置120に搬送する搬送手段(図示せず)が備えられている。
本発明に係るエンボス加工ユニットを構成するエンボス加工装置110は、被処理物である缶Cの胴部にエンボス加工を施すことにより凹凸部を成形するものである。
エンボス加工装置110としては、例えば特許第4775424号公報や特許第5428549号公報に開示されたエンボス加工装置と同様の構成を有するものを採用することができる。具体的には、例えば図1に示されるように缶Cにエンボス加工を施すインナーロール113とアウターロール115とが設けられたエンボス成形ターレット111を有するものが挙げられる。具体的には、缶Cを担持する自転可能な保持部材(図示せず)と、複数の保持部材を搬送経路に沿って移動させる搬送ユニットを備え、保持部材に担持された缶Cの胴部に凹凸加工を行うためのインナーロール113およびアウターロール115を有し、このインナーロール113が保持部材に設けられている。
インナーロール113は、概略円柱状を有し、その外周面にエンボス加工によって成形すべき凹凸部に従った形状の凸部および凹部を有する。また、アウターロール115は、周の一部(例えば1/4周)が大径部であって残りの周が小径部のカム状のものであり、大径部にはインナーロール113の外周面に形成された凹凸形状を反転させた形状の凸部および凹部を有する。すなわち、インナーロール113およびアウターロール115は、互いに雌雄型の凹凸形状を有するものとされている。そして、アウターロール115の大径部の周長はインナーロール113の全周長とほぼ同じとなっている。
そして、エンボス成形ターレット111においては、複数(図1において16個)のインナーロール113およびアウターロール115が、遊星歯車によって回転軸112と同期して回転する2つの軸にそれぞれに取り付けられることにより、回転軸112の周りを同期して公転および自転するよう等間隔に配置されている。そして、缶Cをインナーロール113と同じ周速度で回転させると共にアウターロール115をインナーロール113と同期するよう自転させた状態でインナーロール113およびアウターロール115に缶Cの胴部を挟持させることにより、缶Cの胴部にインナーロール113およびアウターロール115の凹凸形状を転写して凹凸部を成形するものである。
本発明に係るインクジェット印刷ユニットを構成するインクジェット印刷装置120は、エンボス加工によって成形された凹凸部に対してインクジェット印刷によりインク画像を形成するものであり、インクジェット印刷装置120は、例えば図2に示されるように、保持部材であるマンドレル125に担持された缶Cの胴部の外周面に対向するよう備えられた印刷ヘッドであるインクジェットヘッド127を有する。
具体的には、インクジェット印刷装置120は、缶Cを固定的に担持する自転可能なマンドレル125の複数が、マンドレルホイール121の外周部の所定の回転半径の円周上に互いの隣接距離が一定の等間隔とされる位置に各々自転可能に設けられ、マンドレルホイール121は、マンドレル125を一方向(図2において時計回り)に複数の印刷ステーション間を間欠的に公転するよう回転される搬送機構を有する。マンドレル125は各印刷ステーションにおいて時計周りに自転される。各印刷ステーションには、互いに異なる色のインクを吐出する、例えばホワイト(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)用のインクジェットヘッド127が、缶Cと非接触状態で対向するようにそれぞれ備えられ、各印刷ステーションにおいて、各色のインクジェットヘッド127から各色のインクの液滴が缶Cの胴部の外周面に向かって噴射される。これらのインクジェットヘッド127は、缶Cの胴部の外周面に対してインクを例えば略垂直に滴下するように下向きに配設されることが好ましい。
なお、各色のインクジェットヘッド127の配置は、図示した例に限定されるものではなく、任意の順序とすることができる。また、印刷ステーションに至る前に位置決め工程に付されているが、凹凸模様のデザインによっては省略することもできる。
インクジェットヘッド127と缶Cの胴部との距離は、インクの液滴の缶Cの胴部の外周面への着弾精度を向上させる観点から、例えば0.5〜4.0mmの範囲とされる。インクジェットヘッド127と缶Cの胴部との距離が0.5mm未満である場合には缶Cの胴部にインクジェットヘッド127が接触するおそれがある。
また、インクジェット印刷装置120によって形成されるインク画像は、厚盛りされたインク層よりなるものであってもよい。凹凸加工に加えて厚盛り印刷されて得られる筒形状容器によれば、細かな凹凸を形成することが可能であるため、極めて繊細な立体感のある高品質な意匠が得られる。
例えば、色数(異なる色相や濃淡)を増減させ、これに伴いインクジェットヘッド数を増減させる、或いは、同色であっても互いに吐出液滴量の異なる液滴を吐出するインクジェットヘッドを増加させることなどが挙げられる。同色で互いに吐出液滴量の異なるインクジェットヘッドの複数を組合せて用いることにより、濃度が高くなるように高いドット密度が要求されるベタ画像や、径の小さいインクジェットドットによる精細な画像が要求される写真画像や文字画像の両方を満足するように、鮮明性に優れた画像を高速で印刷することができる。すなわち、1滴の液滴量が多いインクジェットヘッドで高い濃度を実現すると共に、1滴の液滴量が少なく、ドロップ数によりドット径の大きさを制御可能なインクジェットヘッドで精細な画像を実現することによって、効率よくベタ画像および写真画像等の両方に対応することが可能になる。
また、同色であって吐出液滴量も同じであるインクジェットヘッド(同一のインクジェットヘッド)を増加させることもできる。具体的には、同一のインクジェットヘッドを缶Cの長さ方向(図2において紙面と垂直な方向)に離間して配置することにより、缶Cがいわゆるロング缶などの筒軸方向に長いものである場合にも、インク画像を精確に形成することができる。
同一印刷ステーション内でインクジェットヘッド数を増加させる場合には、それぞれマンドレルホイール121の公転軌道の外周側に2つ以上のインクジェットヘッド127が配置されていてもよいし、また、マンドレル125に装着された缶Cを挟んで、マンドレルホイール121の公転軌道の外周側および内周側にそれぞれ1つまたは2つ以上のインクジェットヘッド127が配置されていてもよい。
インク画像の形成に用いるインクとしては、従来のインクジェット印刷に用いられている、熱乾燥型インク、熱硬化型インク、紫外線硬化型インク、電子線硬化型インクなどを使用することができ、用いるインクの種類に応じて硬化手段および仮焼付け(仮硬化)手段が異なるが、特に焼付に関わる設備コストが安価である点から、熱乾燥型インクを好適に使用することができる。
熱乾燥型インクには水性タイプ、油性タイプ、溶剤タイプなどがある。
缶Cの胴部の外周面にホワイトコート層の代わりとなる白色(W)のベタ画像を最下層に形成する場合には、最初に供給されるホワイト(W)のインクを仮焼付けし、次いで各色のインクをホワイト(W)のインク層上に供給し、仕上げニスの塗装前に再度仮焼付けを行う、上記(iv)のタイミングで仮焼付けを行うこともできる。
仕上げニス塗装手段130には、インクジェット印刷装置120において缶Cの胴部の外周面に形成されたインク画像上に仕上げニスによる透明層を塗布する、例えば噴霧器131が備えられている。また、仕上げニスは、インクジェット印刷により塗布してもよい。
ニスとしては、従来、シームレス缶などのトップコートとして用いられていた透明塗料を用いることができ、特に、熱硬化型の透明塗料を好適に用いることができる。
この加飾システムには、さらに、インクジェット印刷装置120において缶Cに形成された位置合わせマークに基づいてインク画像が形成されるよう、缶Cの保持部材に対する担持位置を調整する位置調整手段(図示せず)が備えられている。
位置調整手段としては、インクジェット印刷装置120における保持部材の種類に従って、公知の種々のものを用いることができる。
位置合わせマークは、凹凸加工の前または後にホワイトコート層を形成する際に同時に形成することができる。凹凸加工の前に位置合わせマークを形成した場合には、当該位置合わせマークに従って位置を調整した状態で凹凸加工を行い、その後、同じ位置合わせマークに基づいて位置調整手段によって缶Cの位置を調整した状態でインクジェット印刷を行えばよい。
また、位置合わせマークは、凹凸加工時に適宜の印刷手段によって形成することもでき、この位置合わせマークに基づいて位置調整手段によって缶Cの位置を調整した状態でインクジェット印刷を行えばよい。
さらに、インクジェット印刷時に凹凸部の形状そのものを位置合わせマークとして利用して、位置合わせマーク(凹凸部の形状)に基づいて位置調整手段によって缶Cの位置を調整した状態でインクジェット印刷を行うこともできる。
本発明の加飾方法は、上述した本発明の加飾システムを用いて、筒形状の被処理物である缶Cの胴部に凹凸加工を施して凹凸部を成形した後、少なくとも凹凸部に対してインクジェット印刷によってインク画像を形成する方法である。
具体的には、まず、エンボス加工装置110において、図示しない缶供給ターレットからエンボス成形ターレット111の図1中(a)の位置に缶Cが供給されると、缶C内にインナーロール113が挿入されると共に、インナーロール113およびアウターロール115の自転の周速度と同じ周速度で缶Cが自転する状態とされる。この状態において公転されて図1中(b)の位置まで搬送されると、(b)の位置から(c)の位置までの間にインナーロール113の外方に配置されたカム部材117によって図示しないカムローラを介して缶Cの外周が押されることによって、(b)の位置から(c)の位置までの範囲においてアウターロール115と接する側の缶Cの内壁がインナーロール113に押圧され、インナーロール113およびアウターロール115に缶Cの胴部が挟持される間に、この缶Cの胴部がインナーロール113とアウターロール115の凹部および凸部に噛み込まれることによってエンボス加工が施される。このようにして、缶Cの胴部に凹凸部の成形が行なわれる。缶Cが図1中(d)の位置まで搬送されると、カム部材117によるカムローラの押圧が解除され、インナーロール113が缶Cから抜出される。その後、缶Cは、図1中(e)の位置でエンボス成形ターレット111から図示しない缶搬出ターレットによって搬出される。
次いで、エンボス加工によって凹凸部が胴部に成形された缶Cが、インクジェット印刷装置120まで適宜の搬送手段によって搬送され、マンドレル125に嵌着されることにより固定的に担持される。マンドレル125に担持された缶Cは、必要に応じて缶Cの胴部に成形された凹凸部のデザインに基づいてインク画像の位置決めが行われた後、マンドレルホイール121の回転により各印刷ステーションに搬送され、各印刷ステーションにおいてホワイト(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各インクに対応するインクジェットヘッド127から順次各インクの液滴が噴射され、マンドレル125に装着された缶Cの胴部の外周面上にエンボス加工による凹凸部に合わせたインク画像が形成され、これにより凹凸画像部が得られる。凹凸画像部が形成された缶Cは、マンドレル125に嵌着された状態で仮焼付けを行った後、仕上げニス塗装手段130に搬送され、噴霧器131によって、缶Cの胴部の外周面に仕上げニスが塗布されて透明層が形成される。
その後、缶Cはマンドレルホイール121から適宜の搬送手段に移載され、次工程へ搬送される。次工程においては、例えばインク画像の形成に熱硬化型インクを用いた場合には仕上げニスの焼付けと同時にインク画像のインクの本焼付けが行われ、インク画像の形成に紫外線硬化型インクを用いた場合には紫外線の照射が行われる。これにより、筒形状容器が得られる。また、インク画像が形成された缶Cの底部や蓋部の外表面にインクジェット印刷などによりさらに画像が形成されてもよい。
以上のような加飾システムによって得られた本発明の筒形状容器は、筒形状の被処理物である缶Cの胴部に凹凸加工が施されてなる凹凸部に対して、インクジェット印刷によりインク画像が形成された凹凸画像部を有するものである。本発明の筒形状容器は、缶Cの胴部に凹凸加工が施されていない平坦部に対してインクジェット印刷によりインク画像が形成された平坦画像部を有していてもよい。
本発明の筒形状容器においては、例えば、通常の厚盛り印刷によって立体感のある意匠を形成するときに相対的に厚くなる部分が凹凸加工によって凸となるよう加工されて凹凸部が成形される。
本発明において、凹凸部に対してインクジェット印刷によりインク画像が形成された凹凸画像部は、インク画像中の凹凸模様の山折れ線(稜線)近傍に、いわゆるエッジのボケや色の薄まりがなく、拡大観察したときにインクジェット印刷によって噴射された液滴によるインクドットが自然形状を有するものである。凹凸部の平面部に対して垂直にインクが噴射されて円形のインクドットが形成された場合には、凹凸部の斜面部に対しては斜めに噴射されることになって形成されるインクドットは斜面部を自然落下してわずかに楕円化したものとなるが、自然形状とは、凹凸模様の平面部と斜面部とにおいてそれぞれに存在するインクドットが、その斜度の差に基づいた変形度(例えば楕円化の度合い)以上の差異を有さない範囲に収まる形状をいう。また、本発明の筒形状容器における凹凸画像部は、凹凸模様の斜面部におけるインクドットの配置が平面部におけるインクドットの配置と垂直視において等間隔に配置されている。なお、インクジェット印刷によるインク画像が予め形成された缶に凹凸加工を施したものにおいては、インクドットが凹凸加工によって展延されて、自然落下による楕円化とは異なる楕円化例えばインクドットの一部のみに楕円化が生じていたり、インクドットの一部のみに色の薄まりが生じていたりする。
例えば、加飾システムは、凹凸加工ユニットとインクジェット印刷ユニットとが、同一の装置内に組み込まれた構成の加飾装置よりなるものであってもよい。例えば、缶Cを担持する自転可能な保持部材と、複数の保持部材を搬送経路に沿って一方向に移動させる搬送手段(図示せず)とを備え、搬送手段の搬送方向の上流側に、保持部材に担持された缶Cの胴部に凹凸加工を行うためのインナーロールおよびアウターロールを有する凹凸加工ユニットが配置されると共に、搬送手段の搬送方向の凹凸加工ユニットよりも下流側に、当該保持部材に担持された被処理物の胴部に対向するよう備えられた印刷ヘッドを有するインクジェット印刷ユニットが配置された構成を有していてもよい。具体的には、エンボス加工装置110のインナーロール113が、インクジェット印刷装置120の印刷ステーションが配置されたマンドレルホイール121に設置されたマンドレル125に設けられる構成を有していてもよい。このような加飾装置においては、凹凸部の成形およびインク画像の形成が、缶Cが同一の自転可能な保持部材に担持された状態でそれぞれ行われる。
また例えば、缶Cを搬送するための保持部材としては、マンドレル125に限定されず、缶Cの底をバキュームによって保持する保持部材であってもよく、また、缶Cの下端部を挟む(チャックする)ことによって保持する保持部材であってもよい。
また例えば、凹凸加工およびインクジェット印刷が、缶Cが固定的に保持されたまま連続して行われる加飾システムにおいては、インクジェット印刷前の缶Cの保持部材に対する位置あわせを省略することができる。
また例えば、凹凸加工ユニットにおいて行われる凹凸加工は、エンボス加工に限定されず、水圧や空気圧、電磁力による膨出加工、缶の端部を拡げる拡径加工、缶の端部を縮める縮径加工、缶の内側に挿入した割型を広げることによって加工するエキスパンド加工、金型内に設置した缶に高内圧と軸荷重を負荷して変形させ、金型に沿った形状に成形するバルジ成形加工、板状体にビードを成形した後、曲げを行うビード加工などを挙げることができる。
111 エンボス成形ターレット
112 回転軸
113 インナーロール
115 アウターロール
117 カム部材
120 インクジェット印刷装置
121 マンドレルホイール
125 マンドレル
127 インクジェットヘッド
130 仕上げニス塗装手段
131 噴霧器
C 缶(被処理物)
Claims (8)
- 筒形状の被処理物の胴部に凹凸部を成形する凹凸加工を行う凹凸加工ユニットと、
少なくとも前記凹凸加工ユニットによる凹凸加工によって成形された凹凸部に対してインク画像を形成するためのインクジェット印刷ユニットとを備えることを特徴とする加飾システム。 - 前記インクジェット印刷ユニットが、前記被処理物を担持する自転可能な保持部材と、前記保持部材に担持された被処理物の胴部に対向するよう備えられた印刷ヘッドとを有し、
前記インクジェット印刷ユニットにおいて、前記被処理物に形成された位置合わせマークに基づいて前記インク画像が形成されるよう、前記被処理物の前記保持部材に対する担持位置を調整する位置調整手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の加飾システム。 - 前記凹凸加工ユニットが凹凸加工装置よりなり、前記インクジェット印刷ユニットが前記凹凸加工装置とは別個のインクジェット印刷装置よりなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加飾システム。
- 前記被処理物を担持する自転可能な保持部材と、複数の前記保持部材を搬送経路に沿って一方向に移動させる搬送手段とを備え、
前記搬送手段の搬送方向の上流側に、前記保持部材に担持された被処理物の胴部に凹凸加工を行うためのインナーロールおよびアウターロールを有する凹凸加工ユニットが配置されると共に、前記搬送手段の搬送方向の前記凹凸加工ユニットよりも下流側に、当該保持部材に担持された被処理物の胴部に対向するよう備えられた印刷ヘッドを有するインクジェット印刷ユニットが配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加飾システム。 - 筒形状の被処理物の胴部に凹凸部を成形した後、少なくとも前記凹凸部に対してインクジェット印刷によってインク画像を形成することを特徴とする加飾方法。
- 前記凹凸部の成形および前記インク画像の形成が、前記被処理物が同一の保持部材に担持された状態でそれぞれ行われることを特徴とする請求項5に記載の加飾方法。
- 筒形状の被処理物の胴部に凹凸加工によって成形された凹凸部に対して、インクジェット印刷によりインク画像が形成された凹凸画像部を有することを特徴とする筒形状容器。
- 前記被処理物が飲料缶であることを特徴とする請求項7に記載の筒形状容器。
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