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JP2020041054A - 金属板ラミネート用ポリエステルフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

金属板ラミネート用ポリエステルフィルムおよびその製造方法 Download PDF

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JP2020041054A JP2018169275A JP2018169275A JP2020041054A JP 2020041054 A JP2020041054 A JP 2020041054A JP 2018169275 A JP2018169275 A JP 2018169275A JP 2018169275 A JP2018169275 A JP 2018169275A JP 2020041054 A JP2020041054 A JP 2020041054A
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謙 赤松
Ken Akamatsu
謙 赤松
貴良 大葛
Takayoshi Okuzu
貴良 大葛
彰子 浜本
Akiko Hamamoto
彰子 浜本
悟郎 荒木
Goro Araki
悟郎 荒木
暁登 梶田
Akito KAJITA
暁登 梶田
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Unitika Ltd
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Abstract

【課題】広範な温度域で金属板との熱ラミネート処理を行うことができ、金属板への密着性に優れるとともに、長期保存後も金属板からの剥離や脆化が生じにくいポリエステルフィルムを提供する。【解決手段】ポリブチレンテレフタレートを主体とするポリエステル(A)と、ポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエステル(B)とを含むポリエステルフィルムであって、ポリエステル(A)と(B)の質量比(A/B)が80/20〜35/65であり、フィルム面における任意の方向を0°とし、その方向に対して時計回りに45°、90°、135°の4方向のそれぞれにおける5%伸長時応力(F5値)について、これらの応力の最大値と最小値の差が50MPa以下であり、前記4方向のそれぞれにおける弾性率について、これらの弾性率の最大値と最小値の差が2GPa以下であることを特徴とする金属板ラミネート用ポリエステルフィルム。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリブチレンテレフタレート系樹脂とポリエチレンテレフタレート系樹脂を含有する金属板ラミネート用ポリエステルフィルム、およびその製造方法に関するものである。
従来、金属缶の内外面には、腐食防止の目的で、熱硬化性樹脂を主成分とする溶剤型の塗料が塗布されていた。しかし、溶剤型塗料は、塗膜を形成するために高温での加熱が必要であり、その時に多量の溶剤が発生するため、作業の安全性および環境の面からも問題があった。そのため、最近は、溶剤を用いない腐食防止法として、熱可塑性樹脂による金属板の被覆が提案され、熱可塑性樹脂の中でも特にポリエステルは、加工性、耐熱性等に優れることから、金属板に被覆するポリエステルの開発が進められている。
熱可塑性樹脂を金属板に被覆する方法としては、熱可塑性樹脂を溶融させて直接金属上に押出す方法や、熱可塑性樹脂フィルムを直接、または接着剤を介して、金属板に熱圧着する方法がある。中でも、熱可塑性樹脂フィルムを用いる方法は、樹脂の取扱いが容易で作業性に優れ、かつ、樹脂膜厚の均一性にも優れるために、有効な手法とされている。また、接着剤を介した方法では環境面やコストの問題があるために、フィルムを直接熱圧着する方法が有利であり、注目されている。
熱可塑性樹脂フィルムを被覆した金属缶は、鋼板、アルミ板等の金属板(メッキ等の表面処理を施したものを含む)に熱可塑性樹脂フィルムをラミネートしたラミネート金属板を成形加工して製造される。このような用途に用いられる熱可塑性樹脂フィルムには、金属板との熱ラミネート性が良好であること、缶の成形性に優れていること、つまり、缶の成形時にフィルムの剥離、亀裂、ピンホール等の発生がないこと、缶成形後の印刷、レトルト殺菌処理および長期の保存の際に脆化しないこと、内容物の保味保香性に優れること等の数々の特性が同時に要求される。
このような金属板ラミネート用ポリエステルフィルムの製造においては、熱ラミネート性を付与し、缶の成形性を向上させる目的で、ポリエステルに他の成分を混合したり、ポリエステルを共重合する等、いくつかの方法が提案されている。本発明者らは、先に、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、またはこれを主体とするポリエステル(A)90〜45質量%と、ポリエチレンテレフタレート(PET)、またはこれを主体とするポリエステル(B)10〜55質量%とからなる二軸延伸フィルムを提案している(特許文献1、2)。これらに提案されたフィルムは、結晶化度が高く、かつ比較的低温で熱圧着でき、しかも得られたラミネート金属板は、加工性に優れている。また、レトルト殺菌処理および長時間の保存後においても、フィルムは脆化せず、耐衝撃性にも優れている。
ポリエステルフィルムを金属板に熱ラミネートする方法の一例として、予め160〜250℃まで予熱しておいた金属板と、フィルムとを、ロールによって圧接して熱圧着させた後、室温まで冷却する方法がある。
近年では、缶サイズの大容量化や生産性の向上を目的として、製缶速度の向上や、熱ラミネート機の大型化が進んでおり、例えば、製缶速度の向上に伴い、熱ラミネート温度の高温化が必要とされる場合がある。一方で、エネルギーコストの削減を目的として、熱ラミネート温度の低温化が要望される場合もある。
しかしながら、ポリエステルフィルムは、金属板に熱ラミネートすることができる温度域が狭いため、熱ラミネート温度が高すぎたり、低すぎたりすると、得られるラミネート金属板は、ポリエステルフィルムと金属板との密着性が不十分となることがあり、また長時間の保存後において、フィルムが剥離したり、脆化することがあった。
したがって、ポリエステルフィルムには、広範な温度域での熱ラミネートを行えることが必要とされている。つまり、ポリエステルフィルムには、比較的低温から高温までの広範な熱ラミネート温度域において、金属板とフィルムとの密着性に優れたラミネート金属板が得られるとともに、長期間保存後もフィルムの脆化がなく、優れた密着性を保持することができる性能が求められている。
特許3247053号公報 特許3753592号公報
本発明は上記のような問題点を解決し、広範な温度域で金属板との熱ラミネート処理を行うことができ、金属板への密着性に優れるとともに、長期保存後も金属板からの剥離や脆化が生じにくいポリエステルフィルムを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、結晶性が異なる2種以上のポリエステル、すなわちポリブチレンテレフタレート主体のポリエステル(A)とポリエチレンテレフタレート主体のポリエステル(B)とを特定割合で含む未延伸シートを、特定の方法と倍率で延伸して得られたポリエステルフィルムは、広範な温度域で金属板との熱ラミネート処理を行うことができ、金属板への密着性に優れるとともに、長期保存後も金属板からの剥離や脆化が生じにくいことを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は次の通りである。
(1)ポリブチレンテレフタレートを主体とするポリエステル(A)と、ポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエステル(B)とを含むポリエステルフィルムであって、
ポリエステル(A)と(B)の質量比(A/B)が80/20〜35/65であり、
フィルム面における任意の方向を0°とし、その方向に対して時計回りに45°、90°、135°の4方向のそれぞれにおける5%伸長時応力(F5値)について、これらの応力の最大値と最小値の差が50MPa以下であり、
前記4方向のそれぞれにおける弾性率について、これらの弾性率の最大値と最小値の差が2GPa以下であることを特徴とする金属板ラミネート用ポリエステルフィルム。
(2)前記4方向における引張破断伸度がいずれも70%以上であり、
前記4方向における引張破断強度がいずれも150MPa以上であることを特徴とする(1)記載の金属板ラミネート用ポリエステルフィルム。
(3)前記4方向における下式にて算出した厚み斑が10%以下であることを特徴とする(1)または(2)記載の金属板ラミネート用ポリエステルフィルム。
厚み斑(%)=(Tmax−Tmin)/Tave×100
max:ポリエステルフィルム4方向における最大厚み
min:ポリエステルフィルム4方向における最小厚み
ave:ポリエステルフィルム4方向における平均厚み
(4)融点を、200〜223℃の範囲と、225〜256℃の範囲とに有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の金属板ラミネート用ポリエステルフィルム。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の金属板ラミネート用ポリエステルフィルムを製造するための方法であって、未延伸シートを、シートの流れ方向に延伸(MD延伸)し、次いで、巾方向に延伸(TD延伸)する延伸工程において、
MD延伸を2段以上で行ない、
MD延伸の各段における延伸倍率の積で表されるMD延伸倍率(X)と、TD延伸倍率(Y)とを、
延伸倍率比(X/Y)が0.80〜1.10、
面倍率(X×Y)が12.00〜15.00
を満たすように延伸することを特徴とする金属板ラミネート用ポリエステルフィルムの製造方法。
(6)上記(1)〜(4)のいずれかに記載の金属板ラミネート用ポリエステルフィルムが金属板に積層されてなることを特徴とするラミネート金属板。
(7)上記(6)記載のラミネート金属板が成形されてなることを特徴とする金属容器。
本発明のポリエステルフィルムは、特定割合で配合した2種のポリエステル樹脂を含むものであって、4方向における5%伸長時応力(F5値)および弾性率の異方性が非常に小さいポリエステルフィルムである。このため、金属板と熱ラミネートする際の温度域が、比較的低温から比較的高温の広範囲の場合であっても、本発明のポリエステルフィルムは、金属板との密着性に優れ、かつ熱ラミネート後も金属板から剥離することがなく、熱ラミネート安定性に優れている。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の金属板ラミネート用ポリエステルフィルムは、ポリブチレンテレフタレートを主体とするポリエステル(A)と、ポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエステル(B)とを含むポリエステルフィルムであって、ポリエステル(A)と(B)の質量比(A/B)は、80/20〜35/65であることが必要である。
本発明におけるポリブチレンテレフタレート(PBT)を主体とするポリエステル(A)は、ブチレンテレフタレート単位のみからなるホモポリブチレンテレフタレート樹脂に限らず、ブチレンテレフタレート単位を80モル%以上、中でも90モル%以上、さらには95モル%以上含有する共重合体であってもよい。本発明においては、ポリエステル(A)は、ホモポリブチレンテレフタレートであることが好ましい。
ポリエステル(A)における共重合成分としては、特に限定されないが、酸成分としてイソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ドデカン二酸、ダイマー酸、無水マレイン酸、マレイン酸、フマール酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸、4−ヒドロキシ安息香酸、ε−カプロラクトンや乳酸などが挙げられる。
また、アルコール成分としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールAやビスフェノールSのエチレンオキシド付加体等が挙げられる。
さらに、トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の3官能化合物等を少量用いてもよい。
これらの共重合成分は2種以上併用してもよい。
本発明の金属板ラミネート用ポリエステルフィルムは、ポリエステル(A)由来の融点が200〜223℃の範囲にあることが好ましく、融点が200℃より低いと、ポリエステルとしての結晶性が低く、結果として耐熱性が低下する。
ポリエステル(A)として共重合PBTを用いる場合には、融点が上記範囲内となるように、共重合成分の種類や割合を選択すればよい。共重合PBTは、アルコール成分における1,4−ブタンジオールの含有量が80モル%以上であることが好ましく、90モル%以上であることがより好ましい。共重合PBTは、1,4−ブタンジオールの含有量が80モル%未満であると、結晶性、特に結晶化速度が低下し、得られるフィルムは、レトルト処理後の耐衝撃性やバリアー性が低下する。
本発明におけるポリエチレンテレフタレート(PET)を主体とするポリエステル(B)は、エチレンテレフタレート単位のみからなるホモポリエチレンテレフタレート樹脂に限らず、エチレンテレフタレート単位を80モル%以上、中でも90〜98モル%含有する共重合体であってもよい。
ポリエステル(B)における共重合成分としては、酸成分、アルコール成分ともに、ポリエステル(A)の場合と同様の成分を用いることができる。中でも、ポリエステル(B)は、酸成分としてイソフタル酸を含有することが好ましく、酸成分におけるイソフタル酸の含有量は、2〜15モル%であることが好ましく、中でも3〜10モル%であることが好ましい。
本発明の金属板ラミネート用ポリエステルフィルムは、ポリエステル(B)由来の融点が225〜256℃の範囲にあることが好ましく、230〜256℃の範囲にあることがより好ましく、235〜250℃の範囲にあることがさらに好ましい。ポリエステル(B)は、融点が225℃未満であると、結晶性が低下し、フィルムは、レトルト処理後に白化や白斑が発生したり、レトルト処理後の耐衝撃性が低下したりする。特に、ポリエステル(B)の融点が240℃以上であると、フィルムは、耐熱性、レトルト処理後の耐衝撃性および長期保存後の耐衝撃性が向上し、また、缶加工時の治具との融着トラブルや、缶胴部の加工途中における破断トラブルの低減に効果がある。
本発明の金属板ラミネート用ポリエステルフィルムにおいて、ポリエステル(A)とポリエステル(B)の質量比(A/B)は、80/20〜35/65であることが必要であり、さらに本発明の効果を十分に得るために、70/30〜55/45であることが好ましい。
ポリエステル(A)の割合が80質量%を超えると、結晶性の高いポリエステル(A)の特性が顕著に発現して、フィルムは、金属との密着性が低下し、またフィルムラミネート金属板は、成形性、耐衝撃性が低下する。ポリエステル(A)の割合が35質量%未満の場合には、フィルムは、結晶化速度が低下し、レトルト処理後の物性が低下し、また金属との密着性も低下する。
特に、ポリエステル(A)の割合が70〜55質量%の範囲の場合、ラミネート金属板は、高速で、高次の絞りしごき加工を行う場合の成形加工追随性が良好であり、フィルムは、無理な変形によるボイドの発生による白化現象や、マイクロクラックの発生が無く、かつ金属板との密着性に優れ、得られる缶は、耐衝撃性とレトルト処理後の物性バランスが良好である。その結果、内面にフィルムを使用した缶は、耐食性がよく、内容物の保護性、保味保香性、フレーバー維持性に優れたものとなる。また、外面にフィルムを使用した缶においては、さびの発生がなく、また印刷図柄の光沢度がよいなど、商品価値の高い製品が得られる。
本発明の金属板ラミネート用ポリエステルフィルムは、二次加工時における伸長時の応力バランスや弾性率バランスが非常に優れており、これを示す指標として、下記(1)および(2)を同時に満足する。
すなわち、本発明のポリエステルフィルムは、
(1)フィルム面における任意の方向を0°とし、その方向に対して時計回りに45°、90°、135°の4方向のそれぞれにおける5%伸長時応力(F5値)について、これらの応力の最大値と最小値の差が50MPa以下であり、
(2)前記4方向のそれぞれにおける弾性率について、これらの弾性率の最大値と最小値の差が2GPa以下である。
4方向のそれぞれにおける5%伸長時の応力(F5値)について、これらの応力の最大値と最小値の差(ΔF5)が上記範囲を超えると、または、4方向のそれぞれにおける弾性率について、これらの弾性率の最大値と最小値の差(ΔE)が上記範囲を超えると、ポリエステルフィルムは、全方向での応力バランスが劣るため、広範な熱ラミネート温度域における金属板とフィルムとの密着性に劣り、長期間保存中に金属板からフィルムが剥離することがある。
前記ΔF5は、50MPa以下であることが必要であり、40MPa以下であることが好ましく、30MPa以下であることがより好ましく、25MPa以下であることがさらに好ましい。なお、ΔF5の下限は限定されないが、通常は5MPa程度である。
前記ΔEは、2GPa以下であることが必要であり、1.5GPa以下であることが好ましく、1GPa以下であることがさらに好ましい。
ポリエステルフィルムの4方向における5%伸長時の応力(F5)は、ラミネート金属板の製缶性の点において、いずれも45〜100MPaであることが好ましく、50〜90MPaであることがより好ましく、55〜90MPaであることがさらに好ましい。また、弾性率も、ラミネート金属板の製缶性の点において、いずれも1.5〜3.5GPaであることが好ましく、1.5〜3.2GPaであることがより好ましく、1.7〜3.2GPaであることがさらに好ましい。
本発明のポリエステルフィルムが、4方向における5%伸長時の応力および弾性率が上記範囲を満たさない場合、ラミネート金属板は、十分な製缶性が得られないことがある。
本発明の金属板ラミネート用ポリエステルフィルムは、広範な熱ラミネート温度域における金属板とフィルムとの密着性に優れている指標として、前記4方向における引張破断伸度が70%以上であることが好ましく、80%以上であることがより好ましく、85%以上であることがさらに好ましい。ポリエステルフィルムは、引張破断伸度が70%未満であると、柔軟性が低下するため、ラミネート金属板は、製缶性が低下することがある。
また、ポリエステルフィルムは、前記4方向における引張破断強度が150MPa以上であることが好ましく、160MPa以上であることがより好ましく、180MPaであることがさらに好ましい。ポリエステルフィルムの引張破断強度が150MPa未満であると、ラミネート金属板は、絞りしごき成形時にカジリが発生する場合がある。
本発明の金属板ポリエステルフィルムは、金属板との熱ラミネート時の生産安定性を高めるために、前記4方向における下式にて算出した厚み斑が10%以下であることが好ましい。フィルムの厚み斑が10%を超えると、ラミネート金属板は、製缶時に厚み斑が大きい部分に応力が集中し、製缶できない場合がある。
厚み斑(%)=(Tmax−Tmin)/Tave×100
max:ポリエステルフィルム4方向における最大厚み
min:ポリエステルフィルム4方向における最小厚み
ave:ポリエステルフィルム4方向における平均厚み
次に、本発明の金属板ラミネート用ポリエステルフィルムの製造方法について説明する。
本発明のフィルムを製造するために用いる原料ポリエステルの極限粘度(IV)は、ポリエステル(A)では0.75〜1.6dl/gであることが好ましく、ポリエステル(B)では0.65〜1.0dl/gであることが好ましく、溶融混合した後の極限粘度は0.75〜1.2dl/gであることが好ましい。
ポリエステルの極限粘度が上記範囲より低いと、ラミネート金属板の高次加工時に、フィルムが破断し、生産性が極端に低下する。特に、容量が大きい缶の製造では、ラミネート金属板を絞りしごき加工する工程において、フィルムは、変形加工度が大きくなるため、それに追随できず、ボイドが発生したり、クラックが発生し、外部からのわずかな衝撃によってすら、金属板からの剥離やクラックの成長が助長される。
したがって、内面にフィルムを用いた缶では、ボイドやクラックによって、内容物と缶の金属とが直接接触する結果、保味保香性が低下したり、フレーバー性に問題が生じたりする。また、外面にフィルムを用いた缶では、ボイドによりフィルムが白化した部分において、印刷外観が低下する。また、ボイドやクラックによって、長期保存時に缶が腐食する問題が生じるおそれがある。
一方、ポリエステルの極限粘度が上記範囲を超えると、樹脂を溶融してフィルムを生産する工程において、溶融押出機にかかる負荷が大きくなり、生産速度を犠牲にせざるを得なかったり、押出機中の樹脂の溶融滞留時間が長くなりすぎて、ポリエステル樹脂間の反応が進みすぎ、フィルムの特性の劣化を招き、結果的にラミネート金属板の物性低下をもたらす。また、あまりに極限粘度の高いポリエステルは、重合時間や重合プロセスが長く、コストを押し上げる要因ともなる。
原料のポリエステルの重合方法は、特に限定されず、例えば、エステル交換法、直接重合法等が挙げられる。エステル交換触媒としては、Mg、Mn、Zn、Ca、Li、Tiの酸化物、酢酸塩等が挙げられる。また、重縮合触媒としては、Sb、Ti、Ge酸化物、酢酸塩等の化合物が挙げられる。重合後のポリエステルは、モノマーやオリゴマー、副生成物のアセトアルデヒドやテトラヒドロフラン等を含有しているため、減圧もしくは不活性ガス流通下、200℃以上の温度で固相重合することが好ましい。
ポリエステルの重合においては、必要に応じ、添加剤、例えば、酸化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等を添加することができる。酸化防止剤としては、例えばヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物等が挙げられ、熱安定剤としては、例えばリン系化合物等が挙げられ、紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系の化合物等が挙げられる。また、ポリエステル(A)と(B)との反応を抑制するために、従来知られている反応抑制剤のリン系化合物を重合前、重合中、重合後に添加することが好ましく、固相重合前の溶融重合終了時に添加することがより好ましい。
本発明のポリエステルフィルムは、ポリエステル(A)とポリエステル(B)を含む溶融混練物を、シート状に成形して、未延伸シートを得るシート成形工程の後に、未延伸シートを、シートの流れ方向に延伸(MD延伸)し、次いで、巾方向に延伸(TD延伸)する延伸工程によって製造することができる。
シート成形工程では、ポリエステル(A)とポリエステル(B)を含む溶融混練物を、シート状に成形することにより未延伸シートを得る。
溶融混練物の調製は、公知の方法に従って実施すればよい。例えば、加熱装置を備えた押出機に、ポリエステル(A)とポリエステル(B)を含む原料を投入し、所定温度に加熱することによって溶融させる。
溶融混練物の調製にあたり、フィルム製造時や製缶時の工程通過性をよくするため、シリカ、アルミナ、カオリン等の無機滑剤を少量添加して、フィルム表面にスリップ性を付与することが望ましい。さらに、フィルム外観や印刷性を向上させるため、たとえば、シリコーン化合物等を含有させることもできる。無機滑剤の添加量は、0.001〜0.5質量%であることが好ましく、0.05〜0.3質量%であることが好ましい。また、滑剤の機能と併用して、隠蔽性の目的から二酸化チタンを20質量%程度まで添加することもできる。
未延伸シートは、この溶融混練物をTダイにより押し出し、室温以下に温度調節したキャスティングドラム等により冷却固化させることによって、シート状の成形体として得ることができる。
未延伸シートの平均厚みは、特に限定されないが、一般的には50〜1000μmであり、100〜800μmであることが好ましい。未延伸シートは、平均厚みをこのような範囲内に設定することによって、より効率的に延伸工程を実施することができる。
本発明においては、未延伸シートを、シートの流れ方向に延伸するMD延伸と、次いで、巾方向に延伸するTD延伸とからなる延伸工程において、MD延伸を2段以上で行ない、MD延伸の各段における延伸倍率の積で表されるMD延伸倍率(X)と、TD延伸倍率(Y)とを、延伸倍率比(X/Y)が0.80〜1.10、面倍率(X×Y)が12.00〜15.00を満たすように延伸することが必要である。
本発明のポリエステルフィルムの製造方法において、MD延伸工程は、2段以上の多段延伸法であることが必要である。MD延伸は、2個以上のロールの周速差を用いて行われることが一般的であるが、多段延伸法を用いることによって、延伸応力の削減が可能となり、ロールへの負荷が軽減され、また、延伸温度を下げることが可能となり、ロールへのフィルムの融着や巻きつきを抑制することが可能となることから、フィルムの流れ方向(MD)の厚み斑を低減することが可能となる。
多段のMD延伸において、1段目の延伸前の未延伸シートは、予熱温度25〜60℃で温調しておくことが好ましい。未延伸シートは、予熱温度が25℃未満であると、延伸時に破断することがあり、60℃を超えると、ロールに巻付く可能性がある。
1段目のMD延伸の温度は、50〜75℃であることが好ましく、55〜75℃であることがより好ましく、60〜70℃であることがさらに好ましい。
1段目のMD延伸の倍率は、1.1〜1.5倍であることが好ましい。延伸倍率が1.1倍以下では、延伸効果が現れず、延伸倍率が1.5倍を超えると、フィルムは、配向結晶化が著しく進行し、2段目以降の延伸において応力が高くなり、破断しやすくなる。
1段目のMD延伸に続いて、2段目以降のMD延伸を行う。
2段目以降のMD延伸の温度は、50〜80℃であることが好ましく、55〜75℃であることがより好ましく、55〜70℃であることがさらに好ましい。
2段目以降のMD延伸の倍率は、1.2〜3.5倍であることが好ましい。
延伸倍率は、n段目の延伸倍率よりも(n+1)段目の延伸倍率が高くなるように、段階的に増加させることが好ましい。
また、この多段延伸において、各段における延伸倍率の積で表されるMD延伸倍率(X)は、2.5〜3.8倍であることが好ましく、2.8〜3.5倍であることがより好ましい。
MD延伸工程におけるフィルムの加熱方法として、加熱ロールにフィルムを通過させる方法や、MD延伸を行うロール間において赤外線加熱する等の公知の方法を、単独もしくは組み合わせて用いることができる。特に、延伸ロール間において赤外線でフィルムを加熱する方法は、延伸ロールの温度を低下させることができるため、ロールへのフィルムの融着や巻きつきが抑制され、フィルムのMDの厚み斑をより低減することが可能となる。
MD延伸されたフィルムは、続いて連続的に、TD延伸される。
TD延伸の温度は、60〜100℃であることが好ましく、70〜95℃であることがより好ましい。
TD延伸の倍率(Y)は、最終的なフィルムの要求物性に依存し調整されるが、2.7倍以上、さらには3.0倍以上、特に3.6倍以上であることが好ましい。
本発明のポリエステルフィルムの製造方法では、上記MD延伸倍率(X)とTD延伸倍率(Y)は、これらの比である延伸倍率比(X/Y)が0.80〜1.10となり、面倍率(X×Y)が12.00〜15.00となるように設定することが必要である。上記延伸倍率比や面倍率の範囲のいずれか一方でも満足せずに延伸した場合は、得られるポリエステルフィルムは、4方向の伸長時の応力のバランスや、弾性率のバランスが劣るものとなり、本発明のフィルムを得ることが困難となる。
TD延伸されたフィルムは、続いて、フィルムの熱収縮特性等を調整するため、フィルムの幅を連続的に縮める熱弛緩処理を行う。熱弛緩処理は、横延伸倍率の1〜10%とすることが好ましい。その後フィルムのTg以下に冷却して二軸延伸フィルムを得る。
延伸後の熱弛緩処理は、フィルムの寸法安定性を付与するために必要な工程であり、その方法として、熱風を吹き付ける方法、赤外線を照射する方法、マイクロ波を照射する方法等の公知の方法を用いることができる。このうち、均一に精度良く加熱できることから熱風を吹き付ける方法が最適である。
本発明の金属板ラミネート用ポリエステルフィルムには、金属板との熱圧着性およびその後の密着性をさらに向上させる目的で、共押出法やラミネート加工、あるいはコーティング加工により、接着層を設けることができる。接着層の厚みは、乾燥膜厚で1μm以下が好ましい。接着層は、特に限定されないが、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂やこれらの各種変性樹脂からなる熱硬化性樹脂層であることが好ましい。
また、金属板と熱圧着するフィルムの反対側には、金属缶体の外観や印刷性を向上させたり、フィルムの耐熱性や耐レトルト性等を向上させるために、1種もしくは2種以上の樹脂層を設けることができる。これらの層は、共押出法やラミネートあるいはコーティング加工により設けることができる。
本発明のラミネート金属板は、上記フィルムが、金属板に直接または接着剤を介して積層されてなるものである。
本発明のフィルムがラミネートされる金属板として、鋼板、アルミ等が挙げられ、クロム酸処理、リン酸処理、電解クロム酸処理、クロメート処理等の化成処理や、ニッケル、スズ、亜鉛、アルミ、砲金、真鍮、その他の各種メッキ処理などを施した金属板を用いることができる。
フィルムを金属板にラミネートする方法としては、金属板を予め160〜250℃まで予熱しておき、これとフィルムとを、金属板より30℃、さらには50℃以上低く温度制御されたロールによって圧接して熱圧着させた後、室温まで冷却する方法が挙げられ、これによりラミネート金属板を連続的に製造することができる。
金属板の加熱方法としては、ヒーターロール伝熱方式、誘導加熱方式、抵抗加熱方式、熱風伝達方式等が挙げられ、特に、設備費および設備の簡素化の点から、ヒーターロール伝熱方式が好ましい。
また、ラミネート後の冷却方法として、水等の冷媒中に浸漬する方法や、冷却ロールと接触させる方法を用いることができる。
本発明の金属容器は、上記ラミネート金属板が成形されてなるものである。金属容器は、飲食料を充填して使用に供することができ得る形態にまで加工処理が施されたものであり、金属容器の一部分、例えば、巻き締め加工が可能な形状に成形された缶蓋なども含む。特に、厳しいネックイン加工が施される3ピース缶(3P缶)の缶胴部材や、絞りしごき加工によって製造される2ピース缶(2P缶)の缶胴部材として用いる金属容器の製造において、本発明のフィルムの優れた加工性が発揮される。
本発明の金属容器は、その優れた耐レトルト性、フレーバー性、耐食性から、コーヒー、緑茶、紅茶、ウーロン茶、特に腐食性の高い酸性飲料(果汁飲料)や乳性飲料といった各種加工食品等の内容物を充填する場合に適している。
次に、実施例によって本発明を具体的に説明する。
実施例および比較例におけるフィルムの原料、および、特性値の測定法は、次の通りである。
(原料)
ポリエステル(A)
A−1:固相重合を施したPBT、IV1.08dl/g、Tm223℃、Ti触媒40ppm含有。
A−2:固相重合を施した、セバシン酸5モル%を共重合したPBT、IV0.92dl/g、Tm217℃、Ti触媒40ppm含有。
A−3:固相重合を施していない、セバシン酸12モル%を共重合したPBT、IV0.95dl/g、Tm204℃、Ti触媒40ppm含有。
ポリエステル(B)
B−1:固相重合を施したPET、IV0.75dl/g、Tm255℃、Ge触媒40ppm含有。
B−2:固相重合を施したPET、IV0.64dl/g、Tm255℃、Sb触媒100ppm含有。
B−3:固相重合を施した、イソフタル酸5モル%を共重合したPET、IV0.81dl/g、Tm243℃、Sb触媒100ppm含有。
B−4:固相重合を施していない、イソフタル酸8モル%を共重合したPET、IV0.73dl/g、Tm234℃、Sb触媒100ppm含有。
B−5:固相重合を施していない、イソフタル酸12モル%を共重合したPET、IV0.65dl/g、Tm226℃、Sb触媒100ppm含有。
(測定法)
A.フィルム測定位置
フィルムの各物性は、製膜したポリエステルフィルムの巾方向の中央部を測定した。
B.融点(Tm)
Perkin Elmer社製DSCを用い、20℃/分で昇温時の融点を測定した。測定サンプルとして、フィルムを溶融後、100℃/分以上の速度で急冷して非晶状態としたものを用いた。
C.5%伸長時の応力(F5値)、弾性率
ポリエステルフィルムを23℃×50%RHで2時間調湿した後、フィルム上の任意の位置を中心点Aとし、フィルム面における任意の基準方向(0°方向)としてMDを採り、その基準方向(MD)から時計回りに、45°方向、90°方向(TD)および135°方向の各方向を測定方向とし、長さ100mm×幅10mmの試料を、中心点Aからそれぞれの測定方向に30mm〜130mmの範囲で長さが100mmとなるように、また、測定方向に対して垂直方向に幅が10mmとなるように、ポリエステルフィルムを短冊状に裁断して、4方向の試料をそれぞれ採取した。
これらの試料について、50N測定用のロードセルとサンプルチャックとを取り付けた引張試験機(島津製作所社製AG−1S)を用い、引張速度500mm/分にて、5%伸長時の応力(F5)および弾性率(E)をそれぞれ測定した。各方向について、それぞれ試料数5で測定を実施し、平均値を算出し、各方向の応力(F5)および弾性率(E)とした。そして、4方向における応力値の最大値と最小値との差を求め、また、4方向における弾性率の最大値と最小値との差を求めた。
なお、上記測定方法では基準方向としてフィルム製造時の延伸工程におけるMDが採られているが、基準方向は、特に限定的ではなく、任意の方向とすることができる。
D.引張破断伸度、引張破断強度
前記引張試験により、ポリエステルフィルムが破断した点での伸度、強度を求めた。
E.厚み斑
ポリエステルフィルムを23℃×50%RH環境にて2時間調湿した後、フィルムの流れ方向(MD)、MDから時計回りに45°方向、90°方向(TD)、135°方向の4方向へ厚みゲージ(ハイデンハイン社製 HEIDENHAIN−METRO MT1287)を用いて、それぞれ10mm間隔で厚みを10点ずつ計40点測定した。
厚み斑は、この40点の測定値における最大厚みをTmax、最小厚みをTmin、平均厚みをTaveとし、次式を用いて算出した。
厚み斑(%)=(Tmax−Tmin)/Tave×100
F.製缶性
得られた2ピース缶をレトルト処理を行った後に、1質量%食塩水を満たし、缶体を陽極にして6Vの電圧をかけた時の電流値を測定し、ポリエステルフィルムの欠陥の程度を評価した。電流が多く流れるほど欠陥が多いことを示す。電流値の最大値が5mA以下であることが好ましく、4mA以下であることがより好ましく、2mA以下であればさらに好ましい。
実施例1
(金属板ラミネート用ポリエステルフィルム)
ポリエステル(A−1)60質量部とポリエステル(B−1)40質量部、さらに平均粒径2.5μmの凝集シリカ0.08質量%をドライブレンドし、これをTダイを備えた押出機を用いて275℃、滞留時間10分でシート状に押出し、急冷固化して延伸後のフィルムが12μmとなるように未延伸シートを得た。
次いで、得られた未延伸シートを逐次二軸延伸法にて延伸した。まず、縦延伸機にてMD延伸倍率(X)が3.45倍となるように、1.15倍の倍率で第1段目のMD延伸を行った後、連続的に3.00倍の倍率で第2段目のMD延伸を行った。なお、延伸温度は、第1段目のMD延伸、第2段目のMD延伸ともに65℃で行った。さらに引続き、MD延伸されたフィルムの端部を、テンター式横延伸機のクリップに把持し、TD延伸倍率(Y)が3.90倍となるように延伸した。これらの延伸によって、延伸倍率比(X/Y)は0.88であり、面倍率(X×Y)は13.46であった。
次いで、熱弛緩処理温度を160℃とし、TDの弛緩率を5.0%として、4秒間の熱弛緩処理を施した後、室温まで冷却してロール状に巻き取り、厚さ12μmの金属板ラミネート用ポリエステルフィルムを得た。
(ラミネート金属板)
190℃に加熱した金属ロールと、シリコンゴムロールとの間に、ポリエステルフィルムと厚みが0.21mmのアルミ板とを重ね合わせて、金属ロールにアルミ板が接し、シリコンゴムロールにポリエステルフィルムが接するように供給し、速度20m/分、線圧4.9×10N/mで加熱接着し、2秒後に氷水中に浸漬し、冷却してラミネート金属板を得た。
また、金属ロールの加熱温度を200℃、220℃に変更した以外は、上記と同様にして、それぞれの加熱温度において、ラミネート金属板を得た。
(金属容器)
得られたラミネート金属板のフィルム側を缶胴内面として、底面が四角形(縦58mm、横58mm)、高さが166mm、角Rが5mmの形状の角缶に、200缶/分の速度で絞りしごき成形を行い、金属容器として、500ml相当の2ピース缶を100缶成形した。
実施例2〜20、比較例1〜8
ポリエステル(A)とポリエステル(B)の種類と質量比を、またシート成形工程と延伸工程の条件を、表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして、金属板ラミネート用ポリエステルフィルム、ラミネート金属板、金属容器を得た。
得られた金属板ラミネート用ポリエステルフィルムの特性を表2に示した。
Figure 2020041054
Figure 2020041054
実施例1〜20で得られたポリエステルフィルムは、ポリブチレンテレフタレートを主体とするポリエステル(A)とポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエステル(B)の質量比、4方向におけるF5値の最大値と最小値の差、4方向における弾性率の最大値と最小値の差が、本発明で規定する範囲であったため、広範な温度域で金属板との熱ラミネート処理を行うことができ、得られたラミネート金属板は、密着力に優れるために製缶後に電圧をかけた時に流れる電流値が非常に小さいものとなった。
一方、比較例1〜2で得られたフィルムは、ポリエステル(A)とポリエステル(B)の質量比が本発明で規定する範囲を満足していないため、密着性が劣る結果となった。比較例3〜8では、本発明の製造方法で規定する条件を満足しない方法で製造されたため、得られたポリエステルフィルムは、5%伸長時応力(F5値)の最大値と最小値の差が50MPaを超えていたため、これを金属ロールの温度を変更してラミネートした3種類の金属板は、いずれもポリエステルフィルムの密着性に劣り、より大きい電流値が流れる結果となった。

Claims (7)

  1. ポリブチレンテレフタレートを主体とするポリエステル(A)と、ポリエチレンテレフタレートを主体とするポリエステル(B)とを含むポリエステルフィルムであって、
    ポリエステル(A)と(B)の質量比(A/B)が80/20〜35/65であり、
    フィルム面における任意の方向を0°とし、その方向に対して時計回りに45°、90°、135°の4方向のそれぞれにおける5%伸長時応力(F5値)について、これらの応力の最大値と最小値の差が50MPa以下であり、
    前記4方向のそれぞれにおける弾性率について、これらの弾性率の最大値と最小値の差が2GPa以下であることを特徴とする金属板ラミネート用ポリエステルフィルム。
  2. 前記4方向における引張破断伸度がいずれも70%以上であり、
    前記4方向における引張破断強度がいずれも150MPa以上であることを特徴とする請求項1記載の金属板ラミネート用ポリエステルフィルム。
  3. 前記4方向における下式にて算出した厚み斑が10%以下であることを特徴とする請求項1または2記載の金属板ラミネート用ポリエステルフィルム。
    厚み斑(%)=(Tmax−Tmin)/Tave×100
    max:ポリエステルフィルム4方向における最大厚み
    min:ポリエステルフィルム4方向における最小厚み
    ave:ポリエステルフィルム4方向における平均厚み
  4. 融点を、200〜223℃の範囲と、225〜256℃の範囲とに有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の金属板ラミネート用ポリエステルフィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の金属板ラミネート用ポリエステルフィルムを製造するための方法であって、未延伸シートを、シートの流れ方向に延伸(MD延伸)し、次いで、巾方向に延伸(TD延伸)する延伸工程において、
    MD延伸を2段以上で行ない、
    MD延伸の各段における延伸倍率の積で表されるMD延伸倍率(X)と、TD延伸倍率(Y)とを、
    延伸倍率比(X/Y)が0.80〜1.10、
    面倍率(X×Y)が12.00〜15.00
    を満たすように延伸することを特徴とする金属板ラミネート用ポリエステルフィルムの製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の金属板ラミネート用ポリエステルフィルムが金属板に積層されてなることを特徴とするラミネート金属板。
  7. 請求項6記載のラミネート金属板が成形されてなることを特徴とする金属容器。

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