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JP2019216064A - 固体高分子形燃料電池 - Google Patents

固体高分子形燃料電池 Download PDF

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晃 立野
Akira Tateno
晃 立野
高橋 克巳
Katsumi Takahashi
克巳 高橋
優子 太田
Yuko Ota
優子 太田
深谷敦子
Atsuko Fukaya
敦子 深谷
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Abstract

【課題】固体高分子電解質膜とアイオノマとが異なる材料から形成される場合における固体高分子電解質膜と触媒層との密着性を従来よりも向上させる。【解決手段】固体高分子電解質膜と電極との間にフッ素系高分子電解質からなるアイオノマを含む触媒層が設けられた固体高分子形燃料電池であって、アイオノマはフッ素系高分子電解質を基材とし、固体高分子電解質膜はフッ素系材料が付着した芳香族炭化水素系高分子電解質を基材とする。【選択図】図2

Description

本発明は、固体高分子形燃料電池に関する。
下記非特許文献1には、固体高分子形燃料電池が開示されている。この固体高分子形燃料電池は、固体高分子電解質膜(イオン交換膜)と触媒層とを備えるものであり、上記固体高分子電解質膜としてデュポン社のナフィオン(Nafion:登録商標)に代表されるフッ素系高分子電解質を用いるものである。このフッ素系高分子電解質を用いた高分子電解質膜は、耐薬品性、強アルカリ耐性、強酸耐性などの化学的安定性に優れている。また、このような固体高分子形燃料電池では、触媒層に含まれるアイオノマ(プロトン伝導性をもつ合成樹脂)にもフッ素系高分子材料が使われている。
河原和生、長野進、「高分子電解質型燃料電池」、豊田中央研究所R&Dレビュー Vol.29 No.4(1994.12)
ところで、上述した高分子電解質膜と触媒層とは拡散層及びセパレータと共に熱圧着されることにより膜・電極接合体 (Membrane Electrode Assembly, MEA)を構成する。この膜・電極接合体の製造において、高分子電解質膜の基材とアイオノマの基材とが異なる材料の場合、高分子電解質膜と触媒層との密着性を十分に確保することができない場合がある。すなわち、この場合には膜・電極接合体の電気抵抗が高くなり、固体高分子形燃料電池の出力電圧が低下するという問題がある。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、固体高分子電解質膜とアイオノマとが異なる材料から形成される場合における固体高分子電解質膜と触媒層との密着性を従来よりも向上させることを目的とするものである。
上記目的を達成するために、本発明では、固体高分子形燃料電池に係る第1の解決手段として、固体高分子電解質膜と電極との間にフッ素系高分子電解質からなるアイオノマを含む触媒層が設けられた固体高分子形燃料電池であって、前記アイオノマは、フッ素系高分子電解質を基材とし、前記固体高分子電解質膜は、フッ素系材料が付着した芳香族炭化水素系高分子電解質を基材とする、という手段を採用する。
本発明では、固体高分子形燃料電池に係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記固体高分子電解質膜は、前記芳香族炭化水素系高分子電解質に前記フッ素系材料の一種である前記フッ素系高分子電解質が含浸したものである、という手段を採用する。
本発明では、固体高分子形燃料電池に係る第3の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記固体高分子電解質膜は、前記芳香族炭化水素系高分子電解質の表面に前記フッ素系材料の一種である前記フッ素系高分子電解質がコーティングされたものである、という手段を採用する。
本発明では、固体高分子形燃料電池に係る第4の解決手段として、上記第1〜第3のいずれかの解決手段において、前記芳香族炭化水素系高分子電解質は、ポリエーテルエーテルケトンである、という手段を採用する。
本発明では、固体高分子形燃料電池に係る第5の解決手段として、上記第1〜第4のいずれかの解決手段において、前記固体高分子電解質膜は、前記芳香族炭化水素系高分子電解質にスルホ基をイオン交換基として導入したものである、という手段を採用する。
本発明では、固体高分子形燃料電池に係る第6の解決手段として、上記第1〜第5のいずれかの解決手段において、前記アイオノマは、前記芳香族炭化水素系高分子電解質にスルホ基をイオン交換基として導入したものである、という手段を採用する。
本発明によれば、固体高分子電解質膜とアイオノマとが異なる材料から形成される場合における固体高分子電解質膜と触媒層との密着性を従来よりも向上させることができる。
本発明の一実施形態に係る固体高分子形燃料電池Aの要部(膜・電極接合体)の構成を示す分解図である。 本発明の一実施形態における固体高分子電解質膜1及び触媒層2A,2Bの拡大模式図である。 本発明の一実施形態に係る固体高分子形燃料電池Aの性能を示す第1の特性図である。 本発明の一実施形態に係る固体高分子形燃料電池Aの性能を示す第2の特性図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
本実施形態に係る固体高分子形燃料電池Aは、固体高分子電解質膜1、一対の触媒層2A,2B、一対の拡散層3A,3Bからなる膜・電極接合体 (MEA:Membrane Electrode Assembly)を備える。この膜・電極接合体を構成する各構成要素のうち、一方の触媒層2A、拡散層3Aは、燃料極つまり負極を構成し、他方の触媒層2B、拡散層3Bは、空気極つまり正極を構成している。
上記拡散層3A、3Bの外側にはセパレータ4A、4Bがそれぞれ配置されている。一方のセパレータ4Aでは、燃料極に水素ガスを供給するための燃料極ガス流路が加工されている。また、他方のセパレータ4Bでは、空気極に空気を供給するための空気極ガス流路が加工されている。
固体高分子電解質膜1は、芳香族炭化水素系高分子電解質を基材とする基膜1aの両面に補助膜1b、1bが付着したものである。上記芳香族炭化水素系高分子電解質は、例えば熱可塑性の耐熱高分子樹脂であるポリエーテルエーテルケトン(PEEK:Poly Ether Ether Ketone)である。基膜1aは、このような芳香族炭化水素系高分子電解質にイオン交換基を導入することによりイオン交換性能(イオン伝導性能)を付与したものである。このイオン交換基は、例えばスルホ基(−SOH)である。
このような基膜1aは、電子線や放射線を用いたグラフト重合(Graft Polymerization)によって芳香族炭化水素系高分子電解質にイオン交換基を導入することによって製造される。このような基膜1aは、従来のフッ素系高分子電解質を基材とするものとの比較において、耐高温性に優れ、ガス遮断性も高い。また引っ張り強度等の機械的性能においても優れている。
また、上記補助膜1b、1bは、フッ素系材料の一種であるフッ素系高分子電解質から形成される膜であり、例えばナフィオン(Nafion:登録商標)から形成される。この補助膜1b、1bは、例えば基膜1aにナフィオン(Nafion:登録商標)の含浸処理を施すことにより、基膜1aの両面に薄膜として形成される。なお、上記含浸処理に代えてコーティング処理を用いることにより基膜1aの両面に補助膜1b、1bを設けてもよい。
一対の触媒層2A,2Bは、このような固体高分子電解質膜1の表面に設けられている。すなわち、一対の触媒層2A,2Bのうち、一方の触媒層2Aは、固体高分子電解質膜1の一方の面に接触した状態で配置され、他方の触媒層2Bは、固体高分子電解質膜1の他方の面に接触した状態で配置されている。
このような各触媒層2A,2Bは、図2に模式的に示すように、炭素2aに白金2bを担持させたPt/C触媒とアイオノマ2cとの混合層であり、Pt/C触媒とアイオノマ2cとの比率は例えば1対1である。また、Pt/C触媒における白金2bの含有量は、例えば約50wt%である。このような各触媒層2A,2Bは、Pt/C触媒、アイオノマ2c及び所定の溶剤を含むインク(触媒インク)を固体高分子電解質膜1の表面に直接塗布・乾燥させるプロセス、あるいは予めインクを転写用のフィルムに塗布乾燥し、上記固体高分子電解質膜1の表面に転写するプロセスにより、固体高分子電解質膜1の表面に一体形成される。
また、上記アイオノマ2cは、フッ素系高分子電解質を基材とし、当該基材にイオン交換基(スルホ基)が導入された合成樹脂である。アイオノマ2cの材料は、フッ素系高分子電解質の一種であるナフィオン(Nafion:登録商標)であるが、芳香族炭化水素系高分子電解質にスルホ基をイオン交換基として導入たものを用いてもよい。なお、いずれにおいてもアイオノマ2cは、固体高分子電解質膜1と同様にイオン伝導性を有する。
このような一体形成された固体高分子電解質膜1及び一対の触媒層2A,2Bは、例えば以下のように製造される。
〔固体高分子電解質膜1の作製〕
(1)芳香族炭化水素系高分子膜が収容された容器に5wt%のナフィオン溶液(Aldrich製D521)を加えることにより芳香族炭化水素系高分子膜をナフィオン溶液に完全に浸漬させ、さらに上記容器を真空デシケータに入れることにより溶剤が著しく飛ばない真空度に調整し、1時間に亘る真空含侵処理を行う。
(2)この後、芳香族炭化水素系高分子膜をナフィオン溶液から取り出して30℃に温度設定された恒温槽にて5分乾燥させた後、さらに120℃に温度設定された恒温槽で30分乾燥させる。このような処理によって作製された固体高分子電解質膜1における芳香族炭化水素系高分子膜へのナフィオン(Nafion:登録商標)の付着量は、芳香族炭化水素系高分子膜の初期重量の20%程度である。
〔触媒インクの作製〕
(3)以下の量のPt担持カーボン触媒(田中貴金属工業株式会社製、商品名:TEC10E50E、触媒中のPt含有量:46.7wt%)、純水、1-プロパノール、上述したナフィオン溶液(アイオノマ溶液)を混合し、遊星ボールミル(フリッチュ社製プレミアムラインP−7)を用いて回転数200rpmで60分間撹拌する。
・Pt担持カーボン触媒:2g
・5wt%アイオノマ溶液:20.32g
・純水:5ml
・1-プロパノール:3g
なお、このようにして得られた触媒インクのPt/C触媒におけるC重量とアイオノマ2cとの比率は例えば1対1である。
〔触媒層2A、2Bの形成〕
(4)触媒インクをPTFE製シートの片面に塗布し、60℃に温度設定された恒温槽中で30分乾燥させることにより、PTFE製シートの片面に触媒膜が形成された2枚の転写シートを作製する。この際の塗布量は0.3mg-Pt/cmとなるように調整する。
(5)固体高分子電解質膜1の両面に転写シートをそれぞれ配置し、ホットプレス処理によって転写シート上の触媒膜を固体高分子電解質膜1の両面に転写した。ホットプレス処理における条件は、温度130℃、圧力5MPa、時間5分間である。
一対の拡散層3A,3Bは、電気伝導性を有する多孔質材から形成されており、ガス拡散性能を有する。すなわち、一対の拡散層3A,3Bのうち、燃料極(負極)を構成する一方の拡散層3Aは、一方の触媒層2Aを挟んだ状態で固体高分子電解質膜1に対峙するように設けられており、水素ガス(H)を拡散させる機能を有する。このような一対の拡散層3A,3Bは、例えば東レ製のカーボンペーパ(TGP-H-060)である。
一方、空気極(正極)を構成する他方の拡散層3Bは、他方の触媒層2Bを挟んだ状態で固体高分子電解質膜1に対峙するように設けられており、空気を効果的に拡散させる機能を有する。
一対のセパレータ4A,4Bは、電気伝導性を有する材料から構成されており、その表面には水素ガスあるいは空気を供給するためのガス流路を有する。すなわち、一対のセパレータ4A,4Bのうち、一方のセパレータ4Aは、一方の触媒層2A及び一方の拡散層3Aを挟んだ状態で固体高分子電解質膜1に対峙するように設けられており、背面から供給された水素ガスはセパレータ4A内の流路を通して拡散層3A、触媒層2Aに供給される。
一方、他方のセパレータ4Bは、他方の触媒層2B及び他方の拡散層3Bを挟んだ状態で固体高分子電解質膜1に対峙するように設けられており、背面から供給された空気はセパレータ4B内の流路を通して拡散層3B、触媒層2Bに供給される。他方、拡散層3B内で生成した水(HO)は拡散層3Bを通過し、セパレータ4Bの流路を通して外部に排出される。
このような一対のセパレータ4A,4Bは、外部導線に接続されており、固体高分子形燃料電池Aの電極として機能する。すなわち、本実施形態に係る固体高分子形燃料電池Aは、固体高分子電解質膜1と一方の電極である一方のセパレータ4Aとの間に一方の触媒層2Aが設けられると共に、固体高分子電解質膜1と他方の電極である他方のセパレータ4Bとの間に他方の触媒層2Bが設けられている。
次に、このように構成された固体高分子形燃料電池Aの動作及び性能について、図3及び図4をも参照して詳しく説明する。
固体高分子形燃料電池Aでは、一方のセパレータ4Aの背面つまり燃料極(負極)に水素等の燃料が供給され、他方のセパレータ4Bの背面つまり空気極(正極)に空気が供給される。そして、上記燃料は一方のセパレータ4A及び一方の拡散層3Aを介して一方の触媒層2Aに流入し、Pt/C触媒の触媒作用によって水素イオンH(プロトン)と電子eとに分解される。すなわち、燃料として水素を用いた場合に燃料極(負極)では下式(1)の酸化反応が起こる。
→ 2H+2e (1)
そして、水素イオンHは、固体高分子電解質膜1を通過して空気極(正極)に移動し、電子eは、一方のセパレータ4Aから外部導線を介して空気極(正極)に移動する。すなわち、触媒層2Aにおいて発生した水素イオンHは、イオン伝導性を有するアイオノマ2c、フッ素系高分子電解質を順次移動して固体高分子電解質膜1に到達し、固体高分子電解質膜1を構成する芳香族炭化水素系高分子電解質内を順次移動して空気極(正極)に至る。
ここで、固体高分子電解質膜1の燃料極(負極)側には、一方の触媒層2Aに含まれるアイオノマ2cと同一な材料、つまりフッ素系高分子電解質から形成された補助膜1bが設けられている。すなわち、この固体高分子形燃料電池Aでは、燃料極(負極)側の触媒層2Aと固体高分子電解質膜1との密着性が高い。したがって、触媒層2Aのアイオノマ2cを順次移動して固体高分子電解質膜1に到達した水素イオンHは、イオン伝導における抵抗が比較的小さな状態で固体高分子電解質膜1内に進入することができる。
また、固体高分子電解質膜1の空気極(正極)側には、他方の触媒層2Bに含まれるアイオノマ2cと同一なフッ素系高分子電解質から形成された補助膜1bが設けられている。すなわち、この固体高分子形燃料電池Aでは、空気極(正極)側の触媒層2Bと固体高分子電解質膜1との密着性が高い。したがって、固体高分子電解質膜1内を順次移動して他方の触媒層2Bに到達した水素イオンHは、イオン伝導における抵抗が比較的小さな状態で他方の触媒層2B内に進入することができる。
そして、空気極(正極)では下式(2)の酸化反応が起こる。すなわち、空気極(正極)における他方の触媒層2Bでは、固体高分子電解質膜1から進入して来た水素イオンHと上記外部導線から進入して来た電子eが他方のセパレータ4B及び拡散層3Bを介して外部から供給された空気中の酸素Oと反応して水が生成される。他方の触媒層2Bに含まれるPt/C触媒は、上記還元反応を促進するように機能する。
2H++1/2O+2e → HO (2)
すなわち、この固体高分子形燃料電池Aでは、燃料極(負極)における酸化反応と空気極(正極)における還元反応とからなる全体的な化学反応として下式(3)で示す反応が起こる。そして、このような化学反応は、一対の触媒層2A,2Bにそれぞれ含まれるPt/C触媒によって促進される。
+1/2O → HO (3)
このような固体高分子形燃料電池A(電池セル)は、図3に示すように、従来の固体高分子電解質膜を用いた場合(従来プロセスの電池セル)に比較して高い電気的特性を有する。すなわち、電池セルの温度を85°及び110°に設定した場合における電圧(電池電圧)は、0〜1.2(A/cm)の電流密度範囲において従来プロセスの電池セルよりも高いことが確認された。
ここで、図3に示す電池特性は、下記表に示す試験条件の下で取得したものである。また、各ガスの相対湿度は、各ガスの加湿器の水温を変化させることにより調整し、ガスの圧力は常圧である。
Figure 2019216064
また、図4は、固体高分子電解質膜の膜抵抗と電池セルの電圧(電池電圧)との関係を示す特性図であす。すなわち、この特性図は、固体高分子電解質膜にフィラーを添加しない(NV)、固体高分子電解質膜に親水性SiO膜を添加したもの(HS)、また固体高分子電解質膜にPSUを添加したもの(PSU)について、固体高分子電解質膜の膜厚を16μm、25μmに設定した場合における電池特性を示している。
この図4に示すように、補助膜1b、1bを備えると共に膜厚が16μmのNV(図4中のNV−補助膜適用−16μm)、つまり本実施形態における固体高分子電解質膜1を用いた固体高分子形燃料電池A(電池セル)は、補助膜1b、1bを備えないものに比較して、膜抵抗が小さく、かつ電池電圧が高い。すなわち、本実施形態に係る固体高分子形燃料電池Aは、固体高分子電解質膜に補助膜1b、1bを備えない固体高分子形燃料電池よりも電池性能が高い。
このような固体高分子形燃料電池Aによれば、芳香族炭化水素系高分子電解質を基材とする基膜1aの両面にアイオノマ2cと同様なフッ素系高分子電解質からなる補助膜1b、1bが設けられた固体高分子電解質膜1を採用するので、固体高分子電解質膜1とアイオノマ2cとが異なる材料の場合における固体高分子電解質膜1と一対の触媒層2A,2Bとの密着性を従来よりも向上させることが可能である。そして、この結果として、従来の芳香族炭化水素系高分子電解質からなる固体高分子電解質膜を用いた固体高分子形燃料電池よりも高い性能の固体高分子形燃料電池Aを提供することが可能である。
また、この固体高分子形燃料電池Aにおける固体高分子電解質膜1は、芳香族炭化水素系高分子電解質にフッ素系材料の一種であるフッ素系高分子電解質が含浸したもの、芳香族炭化水素系高分子電解質の表面にフッ素系材料の一種であるフッ素系高分子電解質がコーティングされたものである。したがって、本実施形態における固体高分子電解質膜1によれば、基膜1aの両面に補助膜1bを容易に設けることが可能である。
また、本実施形態に係る固体高分子形燃料電池Aによれば、芳香族炭化水素系高分子電解質として高い耐熱性を有するポリエーテルエーテルケトン(熱可塑性樹脂)を基材として用いるので、より高温で作動し得る固体高分子形燃料電池を提供することが可能である。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、固体高分子電解質膜1の基材として芳香族炭化水素系高分子電解質を採用し、アイオノマ2cとしてナフィオン(Nafion:登録商標)等のフッ素系高分子電解質を採用したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、本発明は、固体高分子電解質膜とアイオノマとが異なる材料から形成される場合に適用される技術であり、よって固体高分子電解質膜の基材としてフッ素系高分子電解質を採用し、アイオノマの基材として芳香族炭化水素系高分子電解質を採用してもよい。なお、この場合には固体高分子電解質膜からなる基膜の両面に芳香族炭化水素系高分子材料からなる補助膜を設ける。
(2)上記実施形態では、固体高分子電解質膜1及びアイオノマ2cの基材(芳香族炭化水素系高分子電解質)としてポリエーテルエーテルケトン(PEEK)を採用したが、本発明はこれに限定されない。
(3)上記実施形態では、固体高分子電解質膜1及びアイオノマ2cの基材(芳香族炭化水素系高分子電解質)に導入するイオン交換基としてスルホ基を用いたが、本発明はこれに限定されない。
(4)上記実施形態では、一対の触媒層2A,2BにPt/C触媒を用いたが、本発明はこれに限定されない。すなわち、担体は炭素(C)に限定されず、触媒物質は白金(Pt)に限定されない。
A 固体高分子形燃料電池
1 固体高分子電解質膜
1a 基膜
1b 補助膜
2A,2B 触媒層
2a 炭素
2b 白金
2c アイオノマ
3A,3B 拡散層
4A,4B セパレータ(ガス流路付き)

Claims (6)

  1. 固体高分子電解質膜と電極との間にフッ素系高分子電解質からなるアイオノマを含む触媒層が設けられた固体高分子形燃料電池であって、
    前記アイオノマは、フッ素系高分子電解質を基材とし、
    前記固体高分子電解質膜は、フッ素系材料が付着した芳香族炭化水素系高分子電解質を基材とすることを特徴とする固体高分子形燃料電池。
  2. 前記固体高分子電解質膜は、前記芳香族炭化水素系高分子電解質に前記フッ素系材料の一種である前記フッ素系高分子電解質が含浸したものであることを特徴とする請求項1に記載の固体高分子形燃料電池。
  3. 前記固体高分子電解質膜は、前記芳香族炭化水素系高分子電解質の表面に前記フッ素系材料の一種である前記フッ素系高分子電解質がコーティングされたものであることを特徴とする請求項1に記載の固体高分子形燃料電池。
  4. 前記芳香族炭化水素系高分子電解質は、ポリエーテルエーテルケトンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体高分子形燃料電池。
  5. 前記固体高分子電解質膜は、前記芳香族炭化水素系高分子電解質にスルホ基をイオン交換基として導入したものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の固体高分子形燃料電池。
  6. 前記アイオノマは、前記芳香族炭化水素系高分子電解質にスルホ基をイオン交換基として導入したものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の固体高分子形燃料電池。
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