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JP2019208329A - センサレスベクトル制御装置及びセンサレスベクトル制御方法 - Google Patents

センサレスベクトル制御装置及びセンサレスベクトル制御方法 Download PDF

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JP2019208329A
JP2019208329A JP2018103371A JP2018103371A JP2019208329A JP 2019208329 A JP2019208329 A JP 2019208329A JP 2018103371 A JP2018103371 A JP 2018103371A JP 2018103371 A JP2018103371 A JP 2018103371A JP 2019208329 A JP2019208329 A JP 2019208329A
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雅行 小山
Masayuki Koyama
雅行 小山
正美 大曲
Masami Omagari
正美 大曲
保宏 若月
Yasuhiro Wakatsuki
保宏 若月
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Abstract

【課題】起動時に速やかに効率の良い運転状態に到達することが可能なセンサレスベクトル制御装置を提供する。【解決手段】オープンループ制御と、推定された角速度を角速度指令値に追従するように制御するクローズドループ制御とを有し、q軸電流値に基づきd軸電流指令値を算出し、角速度指令値及び推定された角速度に基づきq軸電流指令値を算出する電流指令値算出部514と、推定されたブラシレスモータの回転子の角速度を電流指令値算出部に出力するように制御する運転制御切替部519とを備え、運転制御切替部は、ブラシレスモータが所定の回転数に到達したことを検知すると、d、q座標系のずれに相当する位相誤差がプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持しているか否かを判定し、維持していると判定するときは、推定された角速度を電流指令値算出部に出力するように切り替えてクローズドループ制御に切り替える。【選択図】図2

Description

本発明は、センサレスベクトル制御装置及びセンサレスベクトル制御方法に関する。
従来、モータのセンサレスベクトル制御方法として、オープン(開)ループ制御と、クローズド(閉)ループ制御とが広く知られている。ここで、オープンループ制御とは、モータの位置及び速度をフィードバックせずに、所定の指令に従ってモータを制御する制御方法である。一方、クローズドループ制御は、モータの位置及び速度をフィードバックし、モータの位置及び速度が所望の指令値に一致するように、モータを制御する方法である。
センサレスベクトル制御の場合、モータの位置等をセンサにより検出できないため、モータの位置等は、モータに供給された電流などに基づいて推定される。モータの位置及び速度を推定する方法として、モータの駆動により生じる誘起電圧が利用される。しかしながら、この推定方法は、誘起電圧が大きいモータの高速回転時では有効に利用できるが、誘起電圧が小さいモータの低速回転時では利用が困難となる。
そこで、モータの起動時では、オープンループ制御を実行し、モータが所定の高速回転数に到達するとクローズドループ制御を実行するというようにモータの回転速度に応じて制御方法を切り替えることが行われている。
しかしながら、上記方法では、制御方法の切り替え時(遷移時)に、モータの駆動電流の電気角が不連続となり、トルク振動が発生し、モータが脱調して停止するという問題があった。さらに、不安定な状態で切り替えた後に脱調しリトライされる場合には、モータの起動時間(回転開始からモータが目標回転数に到達するまでに必要とする時間)が長くなるという問題があった。
この問題を解消するための対策が従来から検討されてきており、例えば特許文献1(特開2008−199871号)には、ローパスフィルタを備え、瞬時電流ベクトルの位相がローパスフィルタ値を追い越した直後に、オープンループ制御からクローズドループ制御に切り替える方法が開示されている。
特開2014−117115号公報
しかしながら、特許文献1記載の切り替え方法では、電流ベクトル位相の瞬時値自体が不安定な値となるため、相変わらずオープンループ制御からクローズドループ制御への遷移期間において位相誤差がプラス領域とマイナス領域とに行き来することとなり、加速トルクと減速トルクとの繰り返しによる不安定な状態での遷移が行われ、トルク振動が発生し、モータが脱調して停止するという問題は解消されなかった。さらに、不安定な状態で切り替えた後に脱調しリトライされる場合には、モータの起動時間が長くなるという問題も解消されなかった。
本発明の目的は上記の問題点を解決し、起動時に速やかに効率の良い運転状態に到達することが可能なセンサレスベクトル制御装置及びセンサレスベクトル制御方法を提供することにある。
本発明に係るセンサレスベクトル制御装置は、ブラシレスモータの回転子の角速度の指令値に基づいて制御するオープンループ制御と、前記ブラシレスモータの回転子の角速度を推定し前記推定された角速度を前記角速度指令値に追従するように制御するクローズドループ制御とを有するセンサレスベクトル制御装置であって、
前記ブラシレスモータの回転子の磁束と同一方向をd軸とし、このd軸と直交する方向をq軸とするd、q座標系において、前記ブラシレスモータに流れる相電流の値をd、q座標系のd、q軸電流値に変換する検出値変換部と、
d軸電流指令値及びq軸電流指令値と、d、q座標系のd、q軸電流値とのそれぞれの差分に基づき、d軸電圧指令値及びq軸電圧指令値をそれぞれ算出する指令値演算部と、
d、q軸電流値及びd、q軸電圧指令値に基づき、d、q座標系のずれに相当する位相誤差である位相誤差及び前記ブラシレスモータの角速度を推定する角速度推定部と、
前記q軸電流値に基づきd軸電流指令値を算出し、前記角速度指令値及び前記推定された角速度に基づきq軸電流指令値を算出する電流指令値算出部と、
前記推定されたブラシレスモータの回転子の角速度を前記電流指令値算出部に出力するように制御する運転制御切替部とを備え、
前記運転制御切替部は、前記推定されたブラシレスモータの回転子の角速度に基づき、前記ブラシレスモータが所定の回転数に到達したことを検知すると、推定された位相誤差がプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持しているか否かを判定し、維持していると判定するときは、前記推定された角速度を前記電流指令値算出部に出力するように切り替えて前記クローズドループ制御に切り替える。
本発明に係るセンサレスベクトル制御装置によれば、d、q座標系のずれに相当する位相誤差をプラス領域もしくはマイナス領域に所定の時間期間維持していると判定した後に、オープンループ制御からクローズドループ制御への遷移期間における位相誤差のプラス領域とマイナス領域への振れを防止することが可能となる。これにより、加速トルクと減速トルクとの繰り返しによる不安定な状態での遷移を防止することが可能となるので、モータの脱調や停止を抑制することが可能となる。
本発明の実施形態に係るセンサレスモータ制御装置100及びその周辺の構成要素を示すブロック図である。 図1のインバータ制御回路50の構成要素を示すブロック図である。 (a)は図2の電流指令値算出部514により算出された、d軸電流指令値Id*の時間tに対する変化を示す時間軸波形図であり、(b)は(a)と経過時間軸を共通にし、図2の電流指令値算出部514により算出された、q軸電流指令値Iq*の時間tに対する変化を示す時間軸波形図であり、(c)は(a)と経過時間軸を共通にし、図2の角速度推定部512により推定された、ブラシレスモータ30の回転子の推定角速度ω#の時間tに対する変化を示す時間軸波形図であり、(d)は(a)と経過時間軸を共通にし、図2の角速度推定部512により推定された、ブラシレスモータ30の回転子の推定角速度ω#の時間tに対する変化を示す時間軸波形図である。 (a)は図2の電流指令値算出部514により算出された、d軸電流指令値Id*の時間tに対する変化を示す時間軸波形図であり、(b)は(a)と経過時間軸を共通にし、図2の電流指令値算出部514により算出された、q軸電流指令値Iq*の時間tに対する変化を示す時間軸波形図であり、(c)は(a)と経過時間軸を共通にし、図2の角速度推定部512により推定された、ブラシレスモータ30の回転子の推定角速度ω#の時間tに対する変化を示す時間軸波形図であり、(d)は(a)と経過時間軸を共通にし、図2の角速度推定部512により推定された、ブラシレスモータ30の回転子の推定角速度ω#の時間tに対する変化を示す時間軸波形図である。
以下、本発明に係る実施形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施形態に係るセンサレスモータ制御装置(同期モータ用インバータ制御回路)100及びその周辺の構成要素を示すブロック図である。図1の相電流検出方式を用いたセンサレスモータ制御装置100は、電源回路10と、インバータ回路20と、3相同期ブラシレスモータ(以下、単にモータと称す)30と、該モータ30とインバータ回路20とを電気的に接続するバスライン上に設けられた電流検出回路40と、センサレスモータ用インバータ制御回路(以下、制御回路という。)50とを備えて構成される。また、制御回路50は、電流検出回路40に電気的に接続された信号変換部51とPWM信号生成部52とを備えて構成される。さらに、PWM信号生成部52は、インバータ回路20を構成する第1〜第6の電力用半導体素子Tau,Tav,Taw,Tbu,Tbv,Tbwのゲート端子にそれぞれ電気的に接続されている。ここで、センサレスモータ制御装置100は、電流検出回路40において検出された電流量に応じたPWM信号(Su*、Sv*、Sw*)を生成してインバータ回路20に出力する。これにより、インバータ回路20は、電源回路10の電力を複数の相電流に変換してモータ30に供給し、モータ30の回転子32を角速度指令値に追従するように駆動させる。ここで、モータ30を駆動制御するセンサレスモータ制御装置100は、電流検出回路40から出力される信号に基づいて出力電力を制御する。
なお、制御回路50は、図示されないCPU、AD変換回路、クロック回路、メモリ回路等によって構成され、メモリ回路は制御プログラム及び各種演算処理を実現させるプログラム及び当該演算処理で用いられるパラメータを格納する。そして、これらの回路と所定のプログラムとが協働することにより、後述する機能を実現する。
図1の電源回路10は、電源部EaとコンデンサCsとを備えて構成される。ここで、電源部Eaとして直流電源が用いられてもよいし交流電源が用いられてもよい。さらに、交流電源を用いる場合には、電源部Eaにはダイオードブリッジをさらに備えるのが望ましい。またさらに、リアクトル及びパワートランジスタ及びダイオード素子からなるPFC回路(力率改善回路)をさらに備えるのが望ましい。また、コンデンサCsでは、電源部Eaから印加された電圧のリップル成分を平滑化させ、この他、当該印加電圧のノイズ成分を吸収する役割を担う。すなわち、コンデンサCsを備えることにより、ノイズが低減された電圧が出力される。
インバータ回路20は、第1〜第6の電力用半導体素子Tau,Tav,Taw,Tbu,Tbv,Tbwと、第1〜第6の電力用半導体素子Tau,Tau,Tav,Tbu,Tbv,Tbwに対して逆並列にフリーホイールダイオードとしてそれぞれ接続される高周波用ダイオードとを備えて構成される。
図1において、第1の電力用半導体素子Tauと第4の電力用半導体素子Tbuとを直列接続した第1のハーフブリッジ回路と、第2の電力用半導体素子Tavと第5の電力用半導体素子Tbvとを直列接続した第2のハーフブリッジ回路と、第3の電力用半導体素子Tawと第6の電力用半導体素子Tbwとを直列接続した第3のハーフブリッジ回路とを構成し、第1及び第2のハーフブリッジ回路を並列接続し、第2及び第3のハーフブリッジ回路を並列接続する。ここで、第1〜第6の電力用半導体素子Tau,Tav,Taw,Tbu,Tbv,TbwとしてIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)を使用し、各第1、第2及び第3の電力用半導体素子Tau,Tav,Tawのコレクタ端子がそれぞれ接続される3個の第1〜第3の電力用半導体素子Tau,Tav,Tawが上アームを構成し、各第4〜第6の電力用半導体素子Tbu,Tbv,Tbwが下アームを構成する。
上アームの第1の電力用半導体素子Tauのエミッタ端子と下アームの第4の電力用半導体素子Tbuのコレクタ端子とが接続され、上アームの第2の電力用半導体素子Tavのエミッタ端子と下アームの第5の電力用半導体素子Tbvのコレクタ端子とが接続され、上アームの第3の電力用半導体素子Tawのエミッタ端子と下アームの第6の電力用半導体素子Tbwのコレクタ端子とが接続され、各接続部はモータ30にそれぞれ接続される。詳細には、第1の電力用半導体素子Tauと第4の電力用半導体素子Tbuとの接続部にU相ラインLuが接続され、上アーム側の第1の電力用半導体素子Tauの通過電流がモータ30に出力される。同様に、第2の電力用半導体素子Tavと第5の電力用半導体素子Tbvとの接続部にV相ラインLvが接続され、第3の電力用半導体素子Tawと第6の電力用半導体素子Tbwとの接続部にW相ラインLwが接続される。
モータ30は、固定子(図示せず)と回転子32とから構成され、固定子はモータ30の筐体に固定される。固定子は、円環状の珪素鋼板の積層体から成り、当該積層体の内環側には複数の極形成体が連続的に形成される。また、固定子の極形成体には、各々にコイル巻線が巻回され、このうちU相ラインLuに接続されたコイルをU相コイル31u、V相ラインLvに接続されたコイルをV相コイル31v、W相ラインLwに接続されたコイルをW相コイル31wとする。ここで、モータ30を回転させると、各U相コイル31u、V相コイル31v、W相コイル31wに誘起電圧が発生する。モータ30では、固定子に電流が入力され、内部に回転磁界が形成される。一方、回転子32は、珪素鋼板が円柱状に積層され、2極(S極、N極)を有する永久磁石が埋設されている。また、回転子32は、固定子の内環面に対して同心に配置され、回動自在に軸支される。この構成により、回転子32は回転磁界によって回動され、回転子32に固定された駆動軸に回転トルクを与えることが可能となる。
電流検出回路40は、モータ30に流れる相電流を検出して検出電流Ii$として信号変換部51に出力する。ここで、電流検出回路40は抵抗(図示せず)を備え、この抵抗の両端間の電圧差に応じて検出電流Ii$を検出する。本実施形態では、U相ラインLu及びW相ラインLwのバスラインから2シャント方式を用いてシャント電流を検出しているが、本発明はこれに限定されず、1シャント方式または3シャント方式を用いてシャント電流を検出するように構成されてもよい。さらに、本実施形態では、インバータ回路20とモータ30との間に電流検出回路40を備えたが、本発明はこれに限定されず、PWM信号生成部52とインバータ回路20との間に電流検出回路40を備えるように構成されてもよい。
信号変換部51は、入力された検出電流Ii$に基づき、指令電圧(Vu*、Vv*、Vw*)を生成してPWM信号生成部52に出力する。PWM信号生成部52は、指令電圧(Vu*、Vv*、Vw*)に基づき、PWM信号(Su*、Sv*、Sw*)を生成してインバータ回路20を構成する各第1〜第6の電力用半導体素子Tau,Tav,Taw,Tbu,Tbv,Tbwのゲート端子に出力する。これにより、インバータ回路20は駆動する。なお、PWM信号(Su*、Sv*、Sw*)には、上アーム側の電力用半導体素子Tau,Tav,Tawに対するPWM信号と下アーム側の電力用半導体素子Tbu,Tbv,Tbwに対するPWM信号とを含んでおり、実際には6個のPWM信号から構成される。
図2は図1のインバータ制御回路50の構成要素を示すブロック図である。図2の信号変換部51は、検出値変換部511と、角速度推定部512と、位置情報演算部513と、電流指令値算出部514と、指令値演算部515と、指令値換算部517と、角速度指令値出力部518と、運転制御切替部519とを備えて構成される。また、検出値変換部511は、相電流復元部511aと、ステータ座標変換部511bと、ローター座標変換部511cとを備えて構成される。さらに、角速度推定部512は、位相誤差推定部512aと、換算部512bとを備えて構成される。またさらに、指令値換算部517は、ローター座標換算部517aと、ステータ座標換算部517bとを備えて構成される。ここで、指令値換算部517は、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*に基づき、U相〜W相に対応した指令電圧(Vu*、Vv*、Vw*)を算出して出力する。ここで、指令電圧(Vu*、Vv*、Vw*)は、後述する位置情報θ#を反映させた三角関数で表される値である。
図2の電流検出回路40は、二相分の電流を検出して二相分の検出電流Ii$として相電流復元部511aに出力する。
相電流復元部511aは、二相分の検出電流Ii$に基づき、三相分の検出相電流(Iu$、Iv$、Iw$)を算出し、算出された検出相電流(Iu$、Iv$、Iw$)をステータ座標変換部511bに出力する。
ステータ座標変換部511bは、三相分の検出相電流(Iu$,Iv$,Iw$)を固定子座標系の二軸検出電流(Iα$、Iβ$)に次式を用いて変換し、当該検出電流の電流値を示す信号として出力する。ここで、固定子座標系とは、モータ30の固定子の所定位置を観測系とする直交座標系のことをいう。
Figure 2019208329
ローター座標変換部511cは、固定子座標系の二軸検出電流(Iα$、Iβ$)及び位置情報θ#に基づいて、回転子座標系のd、q軸電流値(Id$、Iq$)を算出して、回転子座標系のd軸電流値Id$を位相誤差推定部512a及び指令値演算部515に出力し、回転子座標系のq軸電流値Iq$を位相誤差推定部512a、指令値演算部515、及び電流指令値算出部514に出力する。ここで、回転子座標系のd、q軸電流値(Id$、Iq$)は次式により算出される。なお、回転座標系とは、モータ30の回転子32の磁束と同一方向をd軸とし、このd軸と直交する方向をq軸とする直交座標系(d、q座標系)のことをいう。従って、回転座標系は、回転子32の回転動作と共に回動する。さらに、位置をセンシングするセンサを用いない位置センサレス制御を行う場合には、推定されるd軸としてのdc軸、及び、推定されるq軸としてのqc軸上で電流制御を行う。なお、d軸及びq軸からなる直交座標を「実軸」と称し、誘起電圧のd軸成分及びq軸成分からなる直交座標、すなわちdc軸及びqc軸からなる直交座標を「制御軸」と称する。
Figure 2019208329
位相誤差推定部512aは、回転子座標系のd、q軸電流値Id$,Iq$、d軸電圧指令値Vd*、q軸電圧指令値Vq*、及び推定角速度ω#に基づき、位相誤差Δθを推定して換算部512b及び運転制御切替部519に出力する。なお、換算部512bにて推定された推定角速度ω#は位相誤差推定部512aに帰還ループされる。ここで、位相誤差Δθは、制御軸と実軸との間に生じる位相差のことをいい、いわゆるd、q座標系のずれに相当する。ここで、位相誤差θは、上述したパラメータに基づき、次式により推定される。また、位相誤差推定部512aは、回転子32のd軸インダクタンスLd、q軸インダクタンスLqと、モータ30の抵抗値Rmとを取得できるように構成され、これらの情報を用いて位相誤差Δθを推定する。
Figure 2019208329
換算部512bは、位相誤差推定部512aから入力された位相誤差Δθに基づき、推定角速度ω#を推定し、該推定された推定角速度ω#をスイッチSW及び運転制御切替部519に出力する。ここで、モータ30の回転子32の角速度の推定値である推定角速度ω#は、位相誤差Δθに応じた補正値が反映され、位相誤差Δθを零に収束させる値に次式を用いて調整される。
Figure 2019208329
運転制御切替部519は、入力された推定角速度ω#に基づき、モータ30の回転数を算出し、当該算出されたモータ30の回転数に応じて、フィードバック制御であるクローズドループ制御をオンするかもしくはオフするための切替信号CDを発生し、当該切替信号CDをスイッチSWに出力する。ここで、運転制御切替部519は、モータ30の回転数が所定の回転数(例えば5000回転数など)に到達すると判定すると、位相誤差推定部512aから入力された位相誤差Δθの値がプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持しているか否かを判定し、維持していると判定すると、フィードバック制御であるクローズドループ制御をオンするための切替信号CDを発生し、当該切替信号CDをスイッチSWに出力する。
なお、モータ起動時では所定の回転数(例えば5000回転など)に到達するまでオープンループ制御される。すなわち、運転制御切替部519は、モータ起動時ではクローズドループ制御をオフする切替信号CDを発生しスイッチSWをオフし、電流指令値算出部514及び位置情報演算部513には角速度指令値ω*のみが入力されるようにスイッチSWのスイッチングを制御する。
一方、運転制御切替部519は、位相誤差推定部512aから入力された位相誤差Δθがプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持していると判定すると、クローズドループ制御をオンするための切替信号CDを発生しスイッチSWをオンし、電流指令値算出部514及び位置情報演算部513に推定角速度ω#が入力されるようにスイッチSWのスイッチングを制御する。これにより、電流指令値算出部514及び位置情報演算部513には角速度指令値ω*以外の情報として推定角速度ω#の情報が入力される。ここで、オープンループ制御からクローズドループ制御に切り替わる。すなわち、運転制御切替部519は、電流指令値算出部514において、推定されたモータ30の回転子32の角速度を角速度指令値ω*に追従させてq軸電流指令値Iq*を算出するクローズドループ制御に切り替える。
位置情報演算部513は、入力された推定角速度ω#又は角速度指令値ω*に基づいて位置情報θ#を算出し、ローター座標変換部511c及びローター座標換算部517aに出力する。ここで、位置情報θ#は次式により算出される。ここで、モータ30の起動時には角速度指令値ω*のみで制御されるオープンループ制御される。すなわち、位置情報演算部513には角速度指令値ω*のみが入力され位置情報θ#が算出されるように、運転制御切替部519によりスイッチSWはオフされる。これに対して、クローズドループ制御では、モータ30の実際の角速度として推定された推定角速度ω#に基づいて位置情報θ#が算出されるように、運転制御切替部519によりスイッチSWはオンされる。なお、位置情報演算部513において、角速度指令値ω*及び推定角速度ω#が入力される場合には、位置情報演算部513では、推定角速度ω#のみの情報に基づいて位置情報θ#を算出するように構成される。このように、クローズドループ制御では、位置情報θ#は、位相誤差Δθを零に収束させるように、補正値を伴う推定角速度ω#に基づいて算出される。このように、制御軸と実軸とが一致するように制御されることとなる。
Figure 2019208329
ここで、tは時間を示し、ωはブラシレスモータの回転子32の角速度を示す。なお、本実施形態では、ωは推定角速度ω#かもしくは角速度指令値ω*のいずれかを示す。
角速度指令値出力部518は、モータ30の回転子32の角速度の指令値を角速度指令値ω*として電流指令値算出部514に出力する。ここで、角速度指令値出力部518は、センサレスモータ制御装置100に電気的に接続された制御パネル等から入力された速度指令(rpm)を角速度に変換して角速度指令値ω*として出力するように構成される。
電流指令値算出部514は、角速度指令値ω*及び推定角速度ω#に基づき、次式を用いてq軸電流指令値Iq*を算出する。なお、オープンループ制御では運転制御切替部519によりスイッチSWはオフとなるように制御され、電流指令値算出部514には、推定角速度ω#として零が入力される。
Figure 2019208329
ここで、Pは比例定数であり、Iは積分定数である。
さらに、電流指令値算出部514は、q軸電流値Iq$に基づき、次式を用いてd軸電流指令値Id*を算出する。ここで、以下の(1)式から(3)式により導き出される値のうち、最小値をd軸電流指令値Id*として算出する。
なお、d軸電流指令値Id*は制御軸のd軸成分であり、q軸電流指令値Iq*は制御軸のq軸成分である。すなわち、これらの成分を介して電流ベクトルが制御される。また、d、q軸電流指令値Id*は、例えばアクセルペダルの開度に相当する値(回転トルク指令値等)とモータ30の回転子32の回転速度に基づいて決定される値である。
Figure 2019208329
ここで、Keは誘起電圧定数であり、Ldは回転子32のd軸インダクタンスであり、Lqは回転子32のq軸インダクタンスであり、Vamは電圧の制限値であり、Iamは電流の制限値であり、rはモータ30の抵抗成分である。
また、SIGN(Ld−Lq)の意味は以下の通りである。
・Ld−Lq<0の場合:Id*<0となるためには、(2)式の第1項が正であることから、(2)式の第2項の√の符号は、負を選ぶ。
・Ld−Lq>0の場合:Id*>0となるためには、(2)式の第1項が負であることから、(2)式の第2項の√の符号は、正を選ぶ。
指令値演算部515は、d軸電流指令値Id*とd軸電流値Id$との差分であるd軸電流指令差分値δId*を算出するとともに、q軸電流指令値Iq*とq軸電流値Iq$との差分であるq軸電流指令差分値δIq*を算出する。なお、この差分は例えば減算器を用いて算出するように構成されてもよい。
指令値演算部515は、d、q軸電流指令差分値δId*、δId*に基づいてPI制御又はPID制御を実施し、d、q軸電圧指令値Vd*、Vq*を次式を用いてそれぞれ算出し、ローター座標換算部517a及び位相誤差推定部512aにそれぞれ出力する。
Figure 2019208329
ここで、Pは比例定数であり、Iは積分定数である。
さらに、指令値演算部515は、d、q軸電流指令差分値δId*、δIq*に基づき、プラス化制御信号CS1又はマイナス化制御信号CS2を生成し、電流指令値算出部514に出力する。ここで、プラス化制御信号CS1とは、位相誤差Δθをプラス領域に維持させるための制御信号であり、マイナス化制御信号とは、位相誤差Δθをマイナス領域に維持させるための制御信号である。例えば、d軸電流指令差分値δId*が正の値でありかつq軸電流指令差分値δIq*が正の値である場合には、この状態を維持するようにd、q軸電流指令値Id*、Iq*の値をそれぞれ更新させるプラス化制御信号CS1を生成する。また、d軸電流指令差分値δId*が負の値であり、かつq軸電流指令差分値δIq*が負の値である場合には、この状態を維持するようにd、q軸電流指令値Id*、Iq*の値をそれぞれ更新させるプラス化制御信号CS1を生成する。また、d軸電流指令差分値δId*が正の値でありかつq軸電流指令差分値δIq*が負の値である場合には、この状態を維持するようにd、q軸電流指令値Id*、Iq*の値をそれぞれ更新させるマイナス化制御信号CS2を生成する。さらに、d軸電流指令差分値δId*が負の値でありかつq軸電流指令差分値δIq*が正の値である場合には、この状態を維持するようにd、q軸電流指令値Id*、Iq*の値をそれぞれ更新させるマイナス化制御信号CS2を生成する。
この構成により、d、q軸電流指令値Id*、Iq*と回転子座標系のd、q軸電流値Id$、Iq$とのそれぞれの差分であるd、q軸電流指令差分値δId*、δIq*を調整することができるので、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を調整することが可能となる。従って、位相誤差Δθをプラス領域もしくはマイナス領域に所定の時間期間維持させることが可能となるので、オープンループ制御からクローズドループ制御への遷移期間における位相誤差Δθのプラス領域とマイナス領域への振れを防止することが可能となる。これにより、加速トルクと減速トルクとの繰り返しによる不安定な状態での遷移を防止することが可能となるので、モータ30の脱調や停止を抑制することが可能となる。
d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*は、後段の指令値換算部517によって数値換算処理され、U相〜W相に対応した電圧指令値(Vu*、Vv*、Vw*)としてPWM信号生成部52にそれぞれ出力される。
ローター座標換算部517aは、d軸電圧指令値Vd*、q軸電圧指令値Vq*、及び位置情報θ#に基づき、固定子座標系の二軸電圧指令値(Vα*、Vβ*)を算出し、ステータ座標換算部517bにそれぞれ出力する。ここで、指令電圧(Vα*、Vβ*)は、固定子を観測系とする直交座標系に対応する電圧値である。また、指令電圧(Vα*、Vβ*)は、次式により算出される。
Figure 2019208329
その後、ステータ座標換算部517bでは、固定子座標系の二軸電圧指令値(Vα*、Vβ*)に基づいて、3相交流電圧指令値(Vu*、Vv*、Vw*)を算出し、PWM信号生成部52にU相〜W相に対応した複数相の指令電圧としてそれぞれ出力する。ここで、3相交流電圧指令値(Vu*、Vv*、Vw*)は、次式により算出される。
Figure 2019208329
インバータ回路20は、入力されたPWM信号に応じて、電源回路10の電力を複数の相電流に変換してモータ30に供給する。これにより、モータ30の回転子32が角速度指令値ω*に追従するように駆動される。
次に、センサレスベクトル制御装置100の動作について説明する。
先ず、オープンループ制御が開始される場合、予め規定されたプログラムに基づき、モータ30の回転子32を静止状態から所定の角速度まで上昇させる。電流指令値算出部514では、モータ30が所定の回転数(例えば5000回転など)となるようにプログラムに基づいて制御され、電流ベクトルと磁束ベクトルとの間に位相差を与える。このとき、回転子32は、当該位相差に基づき回転トルクが与えられ、回転子32の角速度は、予め規定されたプログラムに応じて増加され、所定時間経過後に角速度ωsに到達する。
次に、運転制御切替部519により、モータ30が所定の回転数(例えば5000回転など)に到達したことを検知すると、推定された位相誤差Δθがプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持しているか否かを判定する。
ここで、運転制御切替部519は、推定された位相誤差Δθがプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持していると判定する場合には、スイッチSWをオンして推定角速度ω#を電流指令値算出部514に入力されるように切り替える。すなわち、運転制御切替部519は、スイッチSWをオンしてオープンループ制御からクローズドループ制御へと制御方法を遷移させる。
次に、オープンループ制御からクローズドループ制御への遷移について図3及び図4を用いて具体的に説明する。
図3では位相誤差Δθがマイナス領域に所定の時間期間だけ維持していると判定された後にオープンループ制御からクローズドループ制御へと切り替わった例が示されている。図3に示すように、オープンループ制御では、所定の回転数(角速度ωs)になるまでモータの推定角速度ω#を上昇させる。ここで、所定の回転数(角速度ωs)に到達すると、推定された位相誤差Δθがプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間TAだけ維持しているか否かを判定する。図3に示すように、所定の回転数(角速度ωs)に到達した時間t1では、位相誤差Δθがマイナスの値となっている。次に、所定の時間期間TA経過時の時間t2おいてもマイナスの値を維持し続けているので、この時点(時間t2)において運転制御切替部519は位相誤差Δθがマイナス領域に所定の時間期間TAだけ維持していると判定し、スイッチSWをオンして推定角速度ω#を電流指令値算出部514に入力されるように切り替える。すなわち、制御方法はオープンループ制御からクローズドループ制御へと遷移される。
また、図4では位相誤差Δθがプラス領域に所定の時間期間だけ維持していると判定された後にオープンループ制御からクローズドループ制御へと切り替わった例が示されている。図4に示すように、オープンループ制御では、所定の回転数(角速度ωs)になるまでモータの推定角速度ω#を上昇させる。ここで、所定の回転数(角速度ωs)に到達すると、推定された位相誤差Δθがプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間TAだけ維持しているか否かを判定する。図4に示すように、所定の回転数(角速度ωs)に到達した時間t3では、位相誤差Δθがプラスの値となっている。次に、所定の時間期間TA経過時の時間t4においてもプラスの値を維持し続けているので、この時点(時間t4)において運転制御切替部519は位相誤差Δθがプラス領域に所定の時間期間TAだけ維持していると判定し、スイッチSWをオンして推定角速度ω#を電流指令値算出部514に入力されるように切り替える。すなわち、制御方法はオープンループ制御からクローズドループ制御へと遷移される。
これに対して、運転制御切替部519は位相誤差Δθがプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持していないと判定するときは、スイッチSWをオフして角速度指令値ω*のみが電流指令値算出部514に入力されるように切り替える。すなわち、運転制御切替部519は、スイッチSWをオフしてオープンループ制御からクローズドループ制御へと遷移させずにオープンループ制御をそのまま維持させ、再度運転制御切替部519は、推定された位相誤差Δθがプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持しているか否かを判定する(遷移可否判定のリトライ処理)。なお、このリトライ処理は、運転制御切替部519により、推定された位相誤差Δθがプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持していると判定されるまで繰り返される。
次に、クローズドループ制御への遷移後では、検出値変換部511及び角速度推定部512及び位置情報演算部513の回路が機能する。そして、制御軸は、電流ベクトルがq軸に一致され、q軸と回転子32の磁束ベクトルとの位相誤差Δθを零に収束させるように制御されかつ角速度指令値ω*に一致するように制御される。これにより、回転子32は、角速度指令値ω*で回転するように同期制御される。
このように、制御回路50では、q軸及びd軸から成る制御軸と電流ベクトルとを制御させる。なお、電流ベクトルは、q軸成分のq軸指令電流とd軸成分のd軸指令電流とから構成され、モータの起動時では、オープンループ制御が実行され、モータが所定の高速回転数に達するとクローズドループ制御が実行され、目標となる回転数(例えば、25000回転数)まで到達される。
(変形例1)
本実施形態では、オープンループ制御においてモータ30が所定の回転数に到達した時点においてオープンループ制御からクローズドループ制御に遷移の可否を判定する処理を行ったが、本発明はこれに限定されない。例えば、オープンループ制御によりモータ30が所定の回転数(例えば5000回転など)に到達するまでにオープンループ制御からクローズドループ制御に遷移の可否判定を行うように構成されてもよい。
この場合には、運転制御切替部519は、複数の所定の回転数にそれぞれ到達したときに、推定された位相誤差Δθがプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持しているか否かを判定する。ここで、運転制御切替部519は位相誤差Δθがプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持していると判定すると、スイッチSWをオンして推定角速度ω#を電流指令値算出部514に入力されるように切り替える。すなわち、運転制御切替部519は、スイッチSWをオンしてオープンループ制御からクローズドループ制御へと遷移させる。
これに対して、運転制御切替部519は位相誤差Δθがプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持していないと判定するときは、スイッチSWをオフして角速度指令値ω*のみが電流指令値算出部514に入力されるように切り替える。すなわち、運転制御切替部519は、スイッチSWをオフしてオープンループ制御をクローズドループ制御に遷移させずにオープンループ制御をそのまま維持させる。
なお、オープンループ制御からクローズドループ制御への遷移の可否判定は2回実施されてもよい。ここで、1回目の可否判定はオープンループ制御の中間段階で行い、2回目の可否判定はオープンループ制御からクローズドループ制御への遷移の直前であるモータ30の回転数に到達したときに行うように構成されてもよい。ここで、オープンループ制御の中間段階に遷移の可否判定を行うとは、例えばモータ30の回転数がオープンループ制御からクローズドループ制御に遷移させる回転数の略中間の回転数に到達したとき遷移の可否判定を行うように構成されてもよい。
この構成により、1回目のオープンループ制御からクローズドループ制御への遷移の可否判定において、早々にリトライ処理を行うことが可能となる。従って、オープンループ制御により所定の回転数(例えば5000回転など)に到達するまでにリトライ処理を実施することが可能となるので、本実施形態と比較すると、さらにモータ30の起動時間(回転開始からモータが目標回転数に到達するまでに必要とする時間)をさらに短縮することが可能となる。
なお、本変形例では、オープンループ制御からクローズドループ制御への遷移の可否判定を2回実施するとしたが、本発明はこれに限定されず、モータの始動後からクローズドループ制御に遷移させるまでの間において3回以上の可否判定を実施するように構成されてもよい。この場合においても、本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
(変形例2)
本実施形態では、指令値演算部515において、位相誤差Δθをプラス領域もしくはマイナス領域に維持させるための制御信号CS1,CS2を生成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、電流指令値算出部514において制御信号(本実施形態でおける制御信号CS1,CS2に相当する信号)を生成するように構成されてもよい。この場合には、d、q軸電流指令差分値δId*、δIq*は電流指令値算出部514において算出されるように構成され、この差分値に基づいて制御信号を生成するとともに、電流指令値算出部514はこの差分値を指令値演算部515に出力し、指令値演算部515では、この差分値に基づいてd、q軸電圧指令値Vd*、Vq*が算出されるように構成される。この場合においても、本実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
上述の実施形態は例示に過ぎず、この発明の範囲から逸脱することなく種々の変形が可能である。
100 センサレスモータ制御装置
10 電源回路
20 インバータ回路
30 ブラシレスモータ
32 回転子
40 電流検出回路
50 インバータ制御回路
51 信号変換部
52 PWM信号生成部
511 検出値変換部
512 角速度推定部
513 位置情報演算部
514 電流指令値算出部
515 指令値演算部
517 指令値換算部
518 角速度指令値出力部
519 運転制御切替部

Claims (6)

  1. ブラシレスモータの回転子の角速度の指令値に基づいて制御するオープンループ制御と、前記ブラシレスモータの回転子の角速度を推定し前記推定された角速度を前記角速度指令値に追従するように制御するクローズドループ制御とを有するセンサレスベクトル制御装置であって、
    前記ブラシレスモータの回転子の磁束と同一方向をd軸とし、このd軸と直交する方向をq軸とするd、q座標系において、前記ブラシレスモータに流れる相電流の値をd、q座標系のd、q軸電流値に変換する検出値変換部と、
    d軸電流指令値及びq軸電流指令値と、d、q座標系のd、q軸電流値とのそれぞれの差分に基づき、d軸電圧指令値及びq軸電圧指令値をそれぞれ算出する指令値演算部と、
    d、q軸電流値及びd、q軸電圧指令値に基づき、d、q座標系のずれに相当する位相誤差である位相誤差及び前記ブラシレスモータの角速度を推定する角速度推定部と、
    前記q軸電流値に基づきd軸電流指令値を算出し、前記角速度指令値及び前記推定された角速度に基づきq軸電流指令値を算出する電流指令値算出部と、
    前記推定されたブラシレスモータの回転子の角速度を前記電流指令値算出部に出力するように制御する運転制御切替部とを備え、
    前記運転制御切替部は、前記推定されたブラシレスモータの回転子の角速度に基づき、前記ブラシレスモータが所定の回転数に到達したことを検知すると、推定された位相誤差がプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持しているか否かを判定し、維持していると判定するときは、前記推定された角速度を前記電流指令値算出部に出力するように切り替えて前記クローズドループ制御に切り替えることを特徴とするセンサレスベクトル制御装置。
  2. 前記指令値演算部は、d軸電流指令値とd軸電流値との第1差分値及びq軸電流指令値とq軸電流値との第2差分値に基づき、前記位相誤差をプラス領域もしくはマイナス領域に維持させるための制御信号を生成して前記電流指令値算出部に出力することを特徴とする請求項1記載のセンサレスベクトル制御装置。
  3. 前記指令値演算部は、第1差分値及び第2差分値がそれぞれ正の値であるとき又は第1差分値及び第2差分値がそれぞれ負の値であるときは、この状態が維持されるように前記d、q軸電流指令値をそれぞれ更新させる第1制御信号を生成し、第1差分値が正の値でありかつ第2差分値が負の値であるとき又は第1差分値が負の値でありかつ第2差分値が正の値であるときは、この状態が維持されるように前記d、q軸電流指令値をそれぞれ更新させる第2制御信号を生成して前記電流指令値算出部に出力することを特徴とする請求項2記載のセンサレスベクトル制御装置。
  4. 前記運転制御切替部は、前記ブラシレスモータが所定の回転数に到達したことを検知すると、前記位相誤差がプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持しているか否かを判定し、前記位相誤差がプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持していると判定するまで前記可否判定を繰り返すことを特徴とする請求項1〜3のうちのいずれか1つに記載のセンサレスベクトル制御装置。
  5. 前記運転制御切替部は、複数の所定の回転数にそれぞれ到達したときに、前記位相誤差がプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持しているか否かを判定することを特徴とする請求項1〜4のうちのいずれか1つに記載のセンサレスベクトル制御装置。
  6. ブラシレスモータの回転子の角速度の指令値に基づいて制御するオープンループ制御と、前記ブラシレスモータの回転子の角速度を推定し前記推定された角速度を前記角速度指令値に追従するように制御するクローズドループ制御とを有するセンサレスベクトル制御装置のためのセンサレスベクトル制御方法であって、
    前記センサレスベクトル制御装置は、
    前記ブラシレスモータの回転子の磁束と同一方向をd軸とし、このd軸と直交する方向をq軸とするd、q座標系において、前記ブラシレスモータに流れる相電流の値をd、q座標系のd、q軸電流値に変換することと、
    前記角速度指令値に基づき、d、q軸電流指令値を算出することと、
    d軸電流指令値及びq軸電流指令値と、d、q座標系のd、q軸電流値とのそれぞれの差分に基づき、d、q座標系のd、q軸電流値をd軸電流指令値及びq軸電流指令値に追従するようにd軸電圧指令値及びq軸電圧指令値をそれぞれ算出することと、
    d、q軸電流値及びd、q軸電圧指令値に基づき、d、q座標系のずれに相当する位相誤差である位相誤差を推定し、該推定された位相誤差から前記ブラシレスモータの角速度を推定することと、
    前記角速度指令値に基づき、d、q軸電流指令値を算出することにおいて、前記推定されたブラシレスモータの回転子の角速度を前記角速度指令値に追従させて前記q軸電流指令値を算出する前記クローズドループ制御に切り替えることを含み、
    前記クローズドループ制御に切り替えることには、前記ブラシレスモータが所定の回転数に到達したことを検知すると、推定された位相誤差がプラス領域かもしくはマイナス領域に所定の時間期間だけ維持しているか否かを判定し、維持していると判定するときは、オープンループ制御からクローズドループ制御に遷移させることとを含むことを特徴とするセンサレスベクトル制御方法。
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