JP2019204988A - 画像処理装置及び画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】対象物の認識可能範囲を拡大することが可能な画像処理装置及び画像処理方法を提供する。【解決手段】画像処理装置5は、車両Vの周辺に向けて赤外光を照射する赤外光照射部1と、車両の周辺の赤外光画像を撮像して赤外光画像信号を出力する撮像部2と、撮像部2からの赤外光画像信号に基づいて赤外光画像内において第一の対象物が撮像された第一の領域を認識し、この第一の領域に関する赤外光画像内の第一の位置情報を出力する認識部3とを有し、撮像部2は、認識部3が出力した第一の位置情報に基づいて、赤外光画像内において第一の領域の第一の輝度よりも低い輝度を有する第二の領域の第二の輝度を第一の輝度に基づいて調整する輝度調整部234を有する。【選択図】図6
Description
本発明は、赤外光を照射する赤外光照射部と赤外光画像を撮像する撮像部とを有する画像処理装置及び画像処理方法に関するものである。
車両に搭載され、この車両前方を主に撮像する車載カメラを有する車載カメラシステムが提案、実現されている。特に、最新のEuroNCAP(European New Car Assessment Programme:ヨーロッパ新車アセスメントプログラム)において、夜間における歩行者等に対するAEB(Autonomous Emergency Braking:自動緊急ブレーキシステム)が評価項目に含まれることが予定されており、車両前方を撮像するカメラを有する車載カメラシステムの重要性が高まっている。
このような車載カメラシステムに適用されるカメラは、従来から車両に搭載されている可視光のヘッドライトにより照射された対象物からの戻り光を撮像するものが用いられてきた。ここで、夜間の遠方視認性及び安全性の向上を目的としてハイビームヘッドライトを常時点灯させると、このハイビームヘッドライトが対向車に照射されることで対向車のドライバーが眩惑する可能性があるため、ハイビームヘッドライトを常時点灯させることは難しい。このため、可視光のヘッドライトでは光を届かせる範囲に一定の限界が生じていた。
そこで、更なる夜間の遠方視認性及び安全性の向上を目的として、近赤外光が受光可能な車両前方を撮像する車載カメラと、車両前方に近赤外光を投光する投光器とを有する車載カメラシステムが提案されている(例えば特許文献1参照)。人間は近赤外光を視認することができないので、投光器を車両前方に照射していても対向車のドライバーが近赤外光により眩惑されることがない。これにより、可視光のヘッドライトによる光よりも遠くまで投光器により近赤外光を照射させ、車載カメラにより常に遠方などの被写体等を撮像することが可能となり、遠方の視認性及び、安全性の向上が見込まれる。
特許文献1に代表される、近赤外光を投光する投光器を有する車載カメラシステムにおいて、より遠方の視認性を高める観点から、投光器から投光される近赤外光を例えば100m程度の遠方まで届かせていた。これは投光器から投光される近赤外光を絞り込むことでもあるので、結果的に投光器からの近赤外光が届く範囲、つまり近赤外光の照射角を狭めることにもなる。
従って、投光器からの近赤外光が届かない範囲に位置する対象物にまで十分に近赤外光が届かない可能性があり、この対象物を車載カメラシステムにより認識しにくいことがあり得る。
そこで、本発明は、対象物の認識可能範囲を拡大することが可能な画像処理装置及び画像処理方法を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、車両の周辺に向けて赤外光を照射する赤外光照射部と、車両の周辺の赤外光画像を撮像して赤外光画像信号を出力する撮像部と、赤外光画像信号に基づいて、赤外光画像内において第一の対象物が撮像された第一の領域を認識し、この第一の領域に関する赤外光画像内の第一の位置情報を出力する認識部とを有し、撮像部が、第一の位置情報に基づいて、赤外光画像内において第一の領域の第一の輝度よりも低い輝度を有する第二の領域の第二の輝度を、第一の輝度に基づいて調整する輝度調整部を有することを特徴とする。
このように構成された本発明の画像処理装置では、輝度調整部が、認識部から出力された第一の位置情報に基づいて、赤外光画像内において第一の領域の第一の輝度よりも低い輝度を有する第二の領域の第二の輝度を、第一の輝度に基づいて調整している。
このようにすることで、対象物の認識可能範囲を拡大することが可能となる。
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態である画像処理装置が適用される車載カメラシステムの概略構成を示す図である。
なお、本明細書の記載において、「赤外」という用語を「近赤外」と同等に用いることがある。
本実施の形態である車載カメラシステムSは、この車載カメラシステムSが搭載されている車両Vの進行方向前方(図中左方)に向けて近赤外光を含む光を投光する投光器(赤外光照射部)1と、車両の進行方向前方の近赤外光画像を撮像して近赤外光画像信号を出力するカメラ(撮像部)2と、このカメラ2から出力される近赤外光画像信号に基づいて、近赤外光画像内に撮像された対象物を認識する認識部3と、認識部3による認識結果が入力されるECU(エンジンコントロールユニット:Engine Control Unit)等の車両制御部4とを有する。
そして、本発明の実施の形態である画像処理装置5は、投光器1、カメラ2及び認識部3を少なくとも有する。
本実施形態に係る画像処理装置5は、投光器1、及び後述するカメラ2の光学系20、光学フィルタ21を除き、CPU、FPGAなどのプログラマブルロジックデバイス、ASIC等の集積回路に代表される演算素子、及び、ハードディスクドライブ等の大容量記憶媒体やROM、RAM等の半導体記憶媒体などの記憶媒体、さらには外部機器との間のインタフェース回路を有する。ここで、本実施の形態では、画像処理装置5を構成するカメラ2及び認識部3は一体の演算素子、記憶媒体及びインタフェース回路を有するものとして説明するが、これらが別体の演算素子等により構成されていてもよい。
カメラ2、認識部3には図示しない記憶媒体があり、制御用プログラムが格納されている。この制御用プログラムが車載カメラシステムSの起動時に演算素子により実行されて、画像処理装置5は図2〜図6に示すような機能構成を備えたものとなる。特に、本実施形態の画像処理装置5は、後述するように高速の画像処理を行うので、高速演算可能な演算素子、例えばFPGAなどを有することが好ましい。
投光器1は、近赤外光を含む光を車両Vの進行方向前方に投光するものであり、一例として、一般的に車両Vに搭載されているヘッドライトに、単一または複数の発光ダイオード(LED)等の近赤外光を放射する近赤外光源を併設したものである。当然、単一種類の発光ダイオード等の光源により可視光から近赤外光までの波長帯域を有する光を放射する構成であってもよい。
この投光器1は、可視光及び近赤外光それぞれに所定の放射角をもってこれら可視光等を放射する。近赤外光の放射角は、既に説明したように、可視光の放射角より狭くされており、これにより、可視光よりも近赤外光のほうが遠方まで光が届くように構成されている。
本実施の形態である画像処理装置5では、図2に示すように、カメラ2は車両V前方の近赤外光画像を撮像して近赤外光画像信号を認識部3に出力する。認識部3はこの近赤外光画像内において人物等の対象物が撮像された領域を既知の画像認識手法を用いて認識し、その認識結果を領域の位置情報として出力する。認識部3から出力された位置情報は、例えばCAN(Controller Area Network)により車両制御部4に送信されて車両Vの走行制御に用いられる一方、カメラ2にもフィードバックされて後述する輝度調整処理等に用いられる。
カメラ2は、図3に示すように、光学系20、光学フィルタ21、センサ22及び信号処理部23を有する。
光学系20は、レンズやミラー等の光学素子から構成されて、被写体から出射した光または被写体で反射した光を、後述するセンサ22の図略の撮像面に結像させる光学系である。光学系20は、車載カメラシステムSの場合には、一般に狭角、広角、魚眼等のパンフォーカスレンズが用いられる。さらに、ズーム機構やオートフォーカス機構を備えたレンズ系が用いられてもよいし、絞りやシャッターを備えたレンズ系が用いられてもよい。また、画質や色再現性の向上のために光学ローパスフィルタや帯域分離フィルタや偏光フィルタ等の各種フィルタ類を備えたレンズ系が用いられてもよい。
センサ22は複数の画素から構成されており、光学系20によりその撮像面に結像された被写体の像に基づく入射光を、その輝度に応じた出力電圧信号に光電変換する。光電変換された出力電圧信号は、センサ22の内部に備えられたアンプ(図示省略)、更に同じくセンサ22の内部に備えたADコンバータ(図示省略)を通してデジタル化されて、出力信号RAWが生成される。
センサ22としては、少なくとも近赤外光に対して感度を有するCMOSイメージセンサやCCDイメージセンサ等の光電変換素子が用いられる。本実施の形態では、センサ22は所定のフレームレート(例えば1/30秒、1/60秒)で車両Vの進行方向前方の近赤外光画像を撮像し、出力信号を信号処理部23に送出する。
なお、センサ22を構成する各画素の上には、一例として透過する波長帯域が異なる4種類のフィルタ(赤色フィルタR、緑色フィルタG、青色フィルタB、透明フィルタC)がそれぞれ規則的に配列され、これら4種類のフィルタにより光学フィルタ21が構成されている。但し、光学フィルタ21の構成は、センサ22からの出力信号RAWに近赤外光成分が含まれるものであれば既知のものが適用可能である。
信号処理部23は、センサ22に対して撮像を行うタイミングを指示するとともに、センサ22で撮像された出力信号RAWを受けて各種信号処理を行い、この信号処理の結果である近赤外光画像信号を出力する。既に説明したように、信号処理部23から出力された近赤外光画像信号は認識部3に入力されるとともに、この認識部3からは対象物が撮像された領域の位置情報がフィードバックされ、信号処理部23における輝度調整処理等に用いられる。
さらに、信号処理部23は、各種信号処理の結果に基づいていわゆる自動露出(AE:Automatic Exposure)制御信号をセンサ22に送出する。センサ22は、信号処理部23からの撮像タイミングに基づいて、自動露出制御信号に従ったシャッタースピード等による撮像動作を行う。
信号処理部23は、図3に示すように、入力制御部230、ノイズ除去部231、画素補間部232、ホワイトバランス処理部233、輝度調整部234及び出力制御部235を有する。
入力制御部230は、センサ22から出力された出力信号RAWを受け入れ、これをノイズ除去部231及びその後段に送出する。また、入力制御部230は、輝度調整部234などが検出した近赤外光画像信号の輝度レベル等を受け入れ、これに基づいて自動露出制御信号を生成してセンサ22に送出する。
ノイズ除去部231は、センサ22からの出力信号RAWに含まれるノイズを既知の手法により低減、除去する。
画素補間部232は、ノイズ除去部231の出力であるノイズ除去された出力信号RAWを、出力信号RAWを構成する各色に対応する4つの色信号(R,G,B,C)に分離する。このとき、信号がない画素は出力を0(空白)とする。次いで、画素補間部232は、空白の画素において観測されると予想される画素値を、近傍の画素値を用いて線形補間する。そして、全ての画素において、それぞれ4つの色信号(R,G,B,C)を生成する。さらに、画素補間部232は、既知のリニアマトリクス演算により色信号補正処理を行う。
ホワイトバランス処理部233は、画素補間部232から出力された色信号(R,G,B,C)それぞれに対し、色温度に応じた補正係数を乗算することで色信号に対するホワイトバランス処理を行う。
輝度調整部234は、画素補間部232からの出力色信号の輝度レベル等を検出し、検出した輝度レベル等に基づいて、既知の手法であるAGC(自動利得制御:Automatic Gain Control)などにより出力信号の輝度のゲイン(利得)を調整し、さらに、規定のガンマカーブに基づいてガンマ処理を行う。加えて、輝度調整部234は、本実施の形態独特の輝度調整処理を行うが、これについては後に詳述する。
出力制御部235は、ホワイトバランス処理部233からの出力色信号及び輝度調整部234により調整された輝度信号を合成し、近赤外光画像信号として認識部3に送出する。また、出力制御部235は、認識部3から対象物が撮像された領域の位置情報を受け入れ、この位置情報を輝度調整部234に送出する。
認識部3は、図5に示すように、入出力制御部30と検知部31とを有する。
入出力制御部30は、カメラ2からの出力である近赤外光画像信号を受け入れ、これを検知部31に送出する。また、入出力制御部30は、検知部31からの出力である、対象物が撮像された領域の位置情報を受け入れ、これをカメラ2に送出する。
検知部31は、カメラ2が撮像した近赤外光画像内に人物等の対象物が撮像されていると、対象物が撮像された領域を検知し、この領域に関する近赤外光画像内の位置情報を出力する。検知部31による対象物検知(認識)手法は公知のものでよく、一例として、HoG(Histogram of Oriented Gradients)特徴量を算出し、この特徴量に基づいて対象物を認識する手法が挙げられる。ここに、HoGとは、局所領域(セル)の輝度の勾配方向をヒストグラム化したものであり、対象物の輪郭抽出に用いることができる。
検知部31は、撮像された対象物を認識した結果として、対象物が撮像された関心領域(ROI:Region Of Interest)に関する近赤外光画像内の位置情報(ROI情報)を出力する。この位置情報は、一例として近赤外光画像内の対象物の位置座標値として、x_start(水平座標の開始値)、y_start(垂直座標の開始値)、x_end(水平座標の終了値)、及びy_end(垂直座標の終了値)で表される。領域が矩形であるならば、座標(x_start,y_start)は矩形領域の左下位置に相当し、座標(x_end,y_end)は矩形領域の右上位置に相当する。
HoG特徴量を用いた対象物認識であると、検知部31は対象物の輪郭を抽出し、この輪郭により囲まれた領域を検知できるので、検知領域(認識領域)が必ずしも矩形領域である必要はないが、本実施の形態である画像処理装置5では、検知部31は近赤外光画像内において対象物が撮像された領域を含む矩形領域を認識し、この矩形領域に関する位置情報を出力するものとする。
また、検知部31は、認識した対象物が撮像されている領域よりも外側にやや広げた領域(例えば数画素分)について位置情報を出力する。どの程度広げるかについては任意に設定可能である。加えて、画像の中央部分と周辺部分とでは車両Vの車速に伴う変化が大きいと考えられるので、周辺部分については中央部分よりも広げる画素数を多くしてもよい。
なお、検知部31は、近赤外光画像内に対象物を認識できなかったとき、位置情報としてx_start=y_start=x_end=y_end=0を出力する。
次に、図6は、本実施の形態である画像処理装置5の概略構成を示す機能ブロック図である。図6に示す各機能構成手段については既に説明した内容を含むので、既に説明した内容については適宜省略する。
本実施の形態である画像処理装置5は、赤外光照射部(投光器)1、撮像部(カメラ)2、及び認識部3を少なくとも有する。
赤外光照射部1は、車両Vの周辺に向けて近赤外光を照射する。
撮像部2は、車両Vの周辺の近赤外光画像を撮像して近赤外光画像信号を出力する。撮像部2はセンサ22と信号処理部23とを有し、この信号処理部23は輝度調整部234を有する。
認識部3は、撮像部2から出力された近赤外光画像信号に基づいて、近赤外光画像内において第一の対象物が撮像された第一の領域を認識し、この第一の領域に関する近赤外光画像内の第一の位置情報を出力する。
そして、輝度調整部234は、認識部3が出力した第一の位置情報に基づいて、近赤外光画像内において第一の領域の第一の輝度よりも低い輝度を有する第二の領域の第二の輝度を、第一の輝度に基づいて調整する。
ここで、輝度調整部234は、第一の位置情報に基づいて、近赤外光画像内において第一の輝度と略同一の輝度を有し、かつ、第一の領域及び第二の領域のいずれとも異なる第三の領域の輝度を、近赤外光画像信号に係る第三の領域の輝度より下げる。
また、認識部3は、近赤外光画像内において、第一の輝度より低い輝度を有する第二の対象物が撮像された第四の領域を認識し、この第四の領域に関する近赤外光画像内の第二の位置情報を出力し、輝度調整部234は、第二の位置情報に基づいて第四の領域の輝度を近赤外光画像信号に係る第四の領域の輝度より上げる。
さらに、撮像部2のセンサ22はフレーム単位の近赤外光画像信号を生成し、画像処理装置5は第一の位置情報及び第一の輝度がフレーム単位で格納される記憶部6を有し、輝度調整部234は、記憶部6に格納されている直近のフレームに係る第一の位置情報及び第一の輝度を読み出し、輝度調整を行うフレームに係る第一の輝度を直近のフレームに係る第一の輝度に調整する。
なお、認識部3及び輝度調整部234の動作の詳細、及び、第一〜第四の領域、第一、第二の輝度の定義については後に詳述する。
次に、図9及び図10を参照して、本実施の形態である画像処理装置5の認識部3及び輝度調整部234の動作の概要について説明する。
認識部3による対象物認識処理の結果、近赤外光画像内に対象物が撮像されていない(対象物を認識できない)ために位置情報(ROI情報)が出力されないとき、輝度調整部234は、AGC等により出力信号のゲイン調整を行い、さらにガンマ処理を行った結果を出力する。このように輝度調整部234により一般的な輝度調整等が行われた近赤外光画像信号は認識部3に入力され、再度認識部3による対象物認識処理が行われる。
また、画像処理装置5の起動時においても認識部3による対象物認識処理が行われていないので、このときも輝度調整部234は、AGC等により出力信号のゲイン調整を行い、さらにガンマ処理を行った結果を出力する。
また、輝度調整部234は、画素単位の近赤外光画像信号の輝度の差分に基づいて、近赤外光画像の領域判定を行う。より詳細には、輝度調整部234は、特定画素の近赤外光画像信号の輝度とこの特定画素の水平方向の隣に位置する画素の近赤外光画像信号の輝度との差分を算出し、この差分に基づいて輝度値が閾値を超える箇所を判定してフラグを立て、この判定結果に基づいて近赤外光画像を輝度値が異なる複数の領域に区分する。
なお、ノイズの影響を受けにくくする観点から、輝度調整部234は、上述の閾値を超える画素が複数個続いたときにフラグを立てることもでき、また、水平方向のみならず垂直方向(上下方向)に隣り合う画素間の輝度値の差分に基づいても判定をすることができる。
そして、輝度調整部234は、上述した領域判定の結果に基づいて、この領域の輝度調整を行う。
まず、投光器1からの近赤外光が照射され、かつ、認識部3による対象物認識処理の結果、対象物が撮像された領域であると判定された領域については、輝度調整部234は輝度のゲインを調整しない(つまりゲインを固定する)。投光器1からの近赤外光が照射されているか否かの判定は、上述の領域判定により判定された領域の内、一定値以上の(つまり明るい)輝度値を有する領域であるかどうかにより行えばよい。このような領域については対象物認識処理を引き続き確実に行う観点から、ゲインを固定する。この領域が上述した第一の領域であり、第一の領域についての位置情報が第一の位置情報であり、第一の領域内に撮像された対象物が第一の対象物であり、領域の輝度が第一の輝度である。
また、投光器1からの近赤外光が照射されているが、認識部3による対象物認識処理の結果、対象物が撮像された領域であると判定されていない領域については、光量は十分であると判断されるので、輝度調整部234は輝度のゲインを落とす(下げる)。つまり、明るく処理し過ぎることにより画像に白飛びと呼ばれる現象が生じることを抑制するために輝度調整を行う。この領域が上述した第三の領域である。ゲインを下げる量は任意に設定可能である。
さらに、投光器1からの近赤外光が照射されておらず、かつ、認識部3による対象物認識処理の結果、対象物が撮像された領域であると判定されていない領域については、輝度調整部234は、上述した第三の領域において輝度調整を行った輝度値と同等の輝度値にまでなるように輝度のゲインを上げる。これにより、認識部3による対象物認識処理がより確実に行えるようにする。この領域が上述した第二の領域であり、輝度調整を行う前の領域の輝度が第二の輝度である。
そして、投光器1からの近赤外光が照射されておらず、かつ、認識部3による対象物認識処理の結果、対象物が撮像された領域であると判定された領域については、この領域の輝度値が低いにもかかわらず対象物が撮像された領域であると判定されていることから、認識部3がノイズを対象物と判定している可能性と、認識部3が正しく対象物を判定している可能性とが併存している。そこで、輝度調整部234は、上述した第二の領域に対して上げたゲイン値の半分程度のゲイン値だけ、この領域の輝度のゲインを上げる。この領域が上述した第四の領域であり、第四の領域についての位置情報が第二の位置情報であり、第四の領域内に撮像された対象物が第二の対象物である。
以上説明した輝度調整部234による輝度調整を、輝度調整部234による輝度(ゲイン)調整前及び輝度(ゲイン)調整後の近赤外光画像を模式的にそれぞれ示した図9及び図10を参照して説明する。
図9において、投光器1からの近赤外光が照射されている領域A1は第三の領域であり、この領域A1内において認識部3により対象物B1が認識された領域A2は第一の領域である。
領域A2を含む領域A1は、対象物B1をより確実に認識する観点から一定の輝度を確保することが好ましい。一方、近赤外光が照射されていない領域(後述する領域A3、A4)の輝度との間のコントラストをあまり大きくすると白飛びが生じてしまうので、領域A2については輝度のゲインを下げ、領域A1については次のフレームの画像においても確実な認識を引き続き行う観点から、輝度のゲインを調整しない。
一方、投光器1からの近赤外光が照射されていない領域A3は第二の領域である。図9に示すように、投光器1からの近赤外光は狭い範囲に絞ることで遠方まで近赤外光を届かせているため、相対的に領域A3が占める割合は大きくなる。一方で、道路の横から道路に歩いてくる歩行者のように、近赤外光を狭い範囲に絞ることで、こういった歩行者を対象物として認識するためには、この領域A3の輝度をある程度高くする必要がある。そこで、領域A3の輝度が輝度調整後の領域A2の輝度と同程度になるように、この領域A3の輝度のゲインを上げる。
輝度調整部234による輝度調整後の近赤外光画像を図10に示す。なお、図9及び図10において、ハッチングの斜線の密度が高いほど輝度が暗いことを示している。領域A3の輝度のゲインを上げたことにより、図9において周囲の暗さに隠れていた対象物B2が視認しやすくなり、この結果、認識部3による対象物認識処理が容易となる。認識部3により対象物B2が認識されると、この対象物B2が認識された領域A4が第四の領域となる。また、領域A2と領域A3とのコントラスト比が抑えられ、領域A2において白飛びが発生することを抑制できる。
ここに、輝度調整部234による輝度(ゲイン)調整は、対象領域に含まれる画素の輝度値に対して一定値(これがゲインである)を乗算することにより行われる。つまり、線形変換による輝度調整である。あるいは、輝度値に一定値(通常これはオフセット値と呼ばれる)を加算することによって輝度調整を行ってもよい。当然、一定値を乗算するとともに他の一定値を加算する輝度調整を行ってもよい。さらに、対象領域に含まれる画素の輝度値のヒストグラムを作成し、このヒストグラムを所望の形状のヒストグラムに変換する(一例としてヒストグラム平滑化)ことにより輝度調整を行ってもよい。
次に、本実施の形態である画像処理装置5の動作の詳細を図7及び図8のフローチャートを参照して説明する。なお、画像処理装置5を構成する各部の動作のうち、既に詳細に説明している動作については適宜省略する。
図7のフローチャートに示す動作は、画像処理装置5の起動時(基本的に車両制御部4の起動時とほぼ同時)に開始する。まず、ステップS1では、カメラ2のセンサ22が車両V前方の近赤外光画像を撮像し、出力信号RAWを信号処理部23に送出する。ステップS2では、センサ22からの出力信号RAWを入力制御部230が受け入れる。
ステップS3では、センサ22からの出力信号RAWに対してノイズ除去部231がノイズ除去処理を行う。ステップS4では、画素補間部232が線形補間及び色補正処理を行う。
ステップS5では、ステップS4において線形補間及び色補正処理がされた信号に対して輝度調整部234が近赤外光画像の領域判定を行い、さらに、ステップS6では、ステップS5における領域判定の結果も参照して輝度調整を行う。輝度調整の詳細なフローチャートについては後述する。
ステップS7では、ステップS4において線形補間及び色補正処理がされた信号に対してホワイトバランス処理部233がホワイトバランス処理を行う。
ステップS8では、出力制御部235が、ステップS6において輝度調整がされた輝度信号とステップS7においてホワイトバランス処理がされた色信号とを合成する。ステップS9では、出力制御部235が、ステップS8において合成された信号を近赤外光画像信号として認識部3に出力する。
ステップS10では、認識部3の検知部31が、対象物検知処理アルゴリズムにより、近赤外光画像信号内に対象物が撮像されているかどうかの認識処理を行う。
そして、ステップS11では、ステップS10の結果、検知部31が対象物を認識できたか否かが判定され、対象物を認識できたと判定されたらプログラムはステップS12に移行し、対象物を認識できなかったと判定されたらプログラムはステップS13に移行する。
ステップS12では、検知部31が対象物の位置情報を出力し、ステップS13では検知部31が対象物を認識できなかったことを示す位置情報(上述の例ではx_start=y_start=x_end=y_end=0)を出力する。ステップS12またはステップS13において検知部31から出力された位置情報はステップS5における領域判定に用いられる。
次に、図8は、図7のフローチャートのステップS6における、輝度調整部234による輝度調整動作の具体的内容を説明するためのフローチャートである。
まず、図7のステップS5において輝度調整部234が領域判定を行い、次いで、ステップS20では、認識部3から位置情報が出力されているか否かが判定される。そして、位置情報が出力されている(ステップS20においてYES)と判定されたらプログラムはステップS21に移行し、位置情報が出力されていない(ステップS20においてNO)と判定されたらプログラムはステップS32に移行する。
ステップS21では、図7のステップS5における領域判定の結果を用いて、輝度調整を行う特定の領域を抽出する。ステップS22では、記憶部6から1つ前のフレームにおける位置情報及びこの位置情報に係る輝度を読み出す。そして、ステップS21において抽出された領域が、1つ前のフレームにおいて認識部3が対象物を認識した領域であるか否かが判定される。そして、対象物が認識された領域である(ステップS22においてYES)と判定されたらプログラムはステップS23に移行し、対象物が認識された領域でない(ステップS22においてNO)と判定されたらプログラムはステップS24に移行する。
ステップS23では、抽出された領域の輝度を、1つ前のフレームにおける輝度に調整する。この後、プログラムはステップS33に移行する。
ステップS24では、抽出された領域を代表する輝度値を算出する。抽出された領域を代表する輝度値は、領域内の画素毎の輝度値のヒストグラムを作成し、このヒストグラムの中間値、または平均値とすることができる。
ステップS25では、ステップS24で算出した輝度値が閾値を超えるか否かが判定され、閾値を超える(ステップS25においてYES)と判定されたらプログラムはステップS26に移行し、閾値以下である(ステップS25においてNO)と判定されたらプログラムはステップS29に移行する。
ステップS26では、ステップS21において抽出された領域が認識部3により対象物が認識された領域であるか否かが判定される。そして、そして、対象物が認識された領域である(ステップS26においてYES)と判定されたらプログラムはステップS27に移行し、対象物が認識された領域でない(ステップS26においてNO)と判定されたらプログラムはステップS28に移行する。
ステップS27では、抽出された領域の輝度値を調整しない(ゲインを固定する)。この後、プログラムはステップS33に移行する。一方、ステップS28では、抽出された領域の輝度値を所定値αだけ下げる。この所定値αは任意に設定可能である。この後、プログラムはステップS33に移行する。
一方、ステップS29でも、ステップS21において抽出された領域が認識部3により対象物が認識された領域であるか否かが判定される。そして、そして、対象物が認識された領域である(ステップS29においてYES)と判定されたらプログラムはステップS30に移行し、対象物が認識された領域でない(ステップS29においてNO)と判定されたらプログラムはステップS31に移行する。
ステップS30では、抽出された領域の輝度値を所定値γだけ上げる。この所定値γは、ステップS31における所定値βの半分程度に設定される。この後、プログラムはステップS33に移行する。一方、ステップS31では、抽出された領域の輝度値を所定値βだけ上げる。この所定値βは、調整後の輝度値がステップS28において所定値αだけ下げられた輝度値と同等となるように設定される。この後、プログラムはステップS33に移行する。
一方、ステップS32では、近赤外光画像全体に対して一般的な輝度調整を行う。この後、プログラムはステップS32に移行する。
ステップS33では、領域判定された全ての領域について輝度調整が行われたか否かが判定され、全ての領域で輝度調整が行われた(ステップS33においてYES)と判定されたらプログラムは図7のステップS8に移行し、輝度調整が行われていない領域がある(ステップS33においてNO)と判定されたらプログラムはステップS34に移行し、ステップS34において次の領域を抽出した後、ステップS22に戻る。
以上のように構成された本実施形態の画像処理装置5では、認識部3による対象物認識処理の結果出力される第一の位置情報に基づいて、輝度調整部234が、近赤外光画像内において第一の領域の第一の輝度よりも低い輝度を有する第二の領域の第二の輝度を、第一の輝度に基づいて調整している。
これにより、赤外光照射部1からの近赤外光が照射されていない領域の輝度を、近赤外光が照射されている領域の輝度に基づいて調整することができ、対象物の認識可能範囲を拡大することが可能な画像処理装置5を実現することができる。
ここで、輝度調整部234は、第一の位置情報に基づいて、近赤外光画像内において第一の輝度と略同一の輝度を有し、かつ、第一の領域及び第二の領域のいずれとも異なる第三の領域の輝度を、近赤外光画像信号に係る第三の領域の輝度より下げるので、赤外光照射部1からの近赤外光が照射されているものの、対象物が認識されていない領域の輝度を下げることができ、これにより白飛び等が生じるのを抑制することができる。
また、認識部3は、近赤外光画像内において、第一の輝度より低い輝度を有する第二の対象物が撮像された第四の領域を認識して、この第四の領域に関する近赤外光画像内の第二の位置情報を出力し、輝度調整部234は、第二の位置情報に基づいて第四の領域の輝度を近赤外光画像信号に係る第四の領域の輝度より上げているので、認識部3による対象物認識処理結果がノイズに基づく可能性と実際に対象物が認識された結果である可能性との両面を考慮して輝度調整を行うことができる。
さらに、撮像部2のセンサ22はフレーム単位の近赤外光画像信号を生成し、記憶部6が第一の位置情報及び第一の輝度をフレーム単位で格納し、輝度調整部234が、記憶部6に格納されている直近のフレームに係る第一の位置情報及び第一の輝度を読み出し、輝度調整を行うフレームに係る第一の輝度を直近のフレームに係る第一の輝度に調整しているので、直近のフレームにおいて認識部3が認識した対象物に係る輝度を維持することができ、これにより、引き続き認識部3による対象物認識処理を確実に行うことができる。
以上、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態及び実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
一例として、上述の実施の形態では、カメラ2と認識部3とは一体の演算素子等により構成されていたが、図11に示すように、画像処理用のECU7をカメラ2とは別体に設け、このECU7内に認識部3を設けてもよい。また、図6において、画像処理装置5の外に認識部3を配置してもよい。
S 車載カメラシステム
V 車両
1 投光器(赤外光照射部)
2 カメラ(撮像部)
3 認識部
5 画像処理装置
6 記憶部
22 センサ
23 信号処理部
234 輝度調整部
V 車両
1 投光器(赤外光照射部)
2 カメラ(撮像部)
3 認識部
5 画像処理装置
6 記憶部
22 センサ
23 信号処理部
234 輝度調整部
Claims (5)
- 車両の周辺に向けて赤外光を照射する赤外光照射部と、
前記車両の周辺の赤外光画像を撮像して赤外光画像信号を出力する撮像部と、
前記赤外光画像信号に基づいて、前記赤外光画像内において第一の対象物が撮像された第一の領域を認識し、この第一の領域に関する前記赤外光画像内の第一の位置情報を出力する認識部とを有し、
前記撮像部は、前記第一の位置情報に基づいて、前記赤外光画像内において前記第一の領域の第一の輝度よりも低い輝度を有する第二の領域の第二の輝度を、前記第一の輝度に基づいて調整する輝度調整部を有することを特徴とする画像処理装置。 - 前記輝度調整部は、前記第一の位置情報に基づいて、前記赤外光画像内において前記第一の輝度と略同一の輝度を有し、かつ、前記第一の領域及び前記第二の領域のいずれとも異なる第三の領域の輝度を、前記赤外光画像信号に係る前記第三の領域の輝度より下げることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記認識部は、前記赤外光画像内において、前記第一の輝度より低い輝度を有する第二の対象物が撮像された第四の領域を認識し、この第四の領域に関する前記赤外光画像内の第二の位置情報を出力し、
前記輝度調整部は、前記第二の位置情報に基づいて前記第四の領域の輝度を前記赤外光画像信号に係る前記第四の領域の輝度より上げることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理装置。 - 前記撮像部はフレーム単位の前記赤外光画像信号を生成し、
前記第一の位置情報及び前記第一の輝度がフレーム単位で格納される記憶部を有し、
前記輝度調整部は、前記記憶部に格納されている直近の前記フレームに係る前記第一の位置情報及び前記第一の輝度を読み出し、輝度調整を行う前記フレームに係る前記第一の輝度を直近の前記フレームに係る前記第一の輝度に調整することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の画像処理装置。 - 車両の周辺に向けて赤外光を照射する赤外光照射部と、
前記車両の周辺の赤外光画像を撮像して赤外光画像信号を出力する撮像部と
を有する画像処理装置における画像処理方法であって、
前記赤外光画像信号に基づいて、前記赤外光画像内において第一の対象物が撮像された第一の領域を認識し、この第一の領域に関する前記赤外光画像内の第一の位置情報を出力し、
前記第一の位置情報に基づいて、前記赤外光画像内において前記第一の領域の第一の輝度よりも低い輝度を有する第二の領域の第二の輝度を、前記第一の輝度に基づいて調整する
ことを特徴とする画像処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2018096893A JP2019204988A (ja) | 2018-05-21 | 2018-05-21 | 画像処理装置及び画像処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2019204988A true JP2019204988A (ja) | 2019-11-28 |
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ID=68727395
Family Applications (1)
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| JP (1) | JP2019204988A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| DE102021118175A1 (de) | 2020-07-20 | 2022-01-20 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Umgebungserfassungsvorrichtung für ein Fahrzeug |
| CN114612571A (zh) * | 2022-03-07 | 2022-06-10 | 重庆紫光华山智安科技有限公司 | 白平衡标定参数生成、图像矫正方法、系统、设备及介质 |
Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2008139565A1 (ja) * | 2007-05-07 | 2008-11-20 | Fujitsu Limited | 暗視装置 |
-
2018
- 2018-05-21 JP JP2018096893A patent/JP2019204988A/ja active Pending
Patent Citations (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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