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JP2019129083A - 点火プラグの製造方法 - Google Patents

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JP2019129083A
JP2019129083A JP2018010425A JP2018010425A JP2019129083A JP 2019129083 A JP2019129083 A JP 2019129083A JP 2018010425 A JP2018010425 A JP 2018010425A JP 2018010425 A JP2018010425 A JP 2018010425A JP 2019129083 A JP2019129083 A JP 2019129083A
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崇 関澤
Takashi Sekizawa
崇 関澤
智克 鹿島
Tomokatsu Kashima
智克 鹿島
坂倉 靖
Yasushi Sakakura
靖 坂倉
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

【課題】貴金属チップと電極本体とを溶接する際に、貴金属チップが傾くことを抑制する。【解決手段】貴金属チップと電極本体とを有する電極を備える点火プラグの製造方法は、貴金属チップの面である第1面と、電極本体の面である第2面と、を互いに接触させた状態で、第1面と第2面との接触面に沿う方向であり、レーザ溶接のためのレーザが照射される方向を、第1レーザ照射方向とし、接触面を第1レーザ照射方向に沿って見た場合に接触面を示す線分を、接触線としたとき、第1レーザ照射方向に沿ってレーザを照射して、接触線のうちの両端部を除いた部分をレーザ溶接する第1溶接工程と、第1溶接工程の後に、接触面に沿う方向にレーザを照射して、接触線のうちの両端部の一端と他端とを少なくとも含む部分をレーザ溶接する第2溶接工程と、を備える。【選択図】 図5

Description

本明細書は、内燃機関等において燃料ガスに点火するための点火プラグの製造方法に関する。
点火プラグの電極において、火花が発生するギャップを形成する部分には、従来から耐火花消耗性に優れた貴金属チップが用いられている。該貴金属チップを電極本体に接合する方法には、例えば、レーザ溶接を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1)。
特許文献1に開示される技術では、貴金属チップと電極本体との対向面の略全体がレーザ溶接によって接合されている。
特開2013−149631号公報
しかしながら、上記技術では、貴金属チップと電極本体とを溶接する際に、貴金属チップが傾く場合があった。このような傾きは、例えば、溶接によって形成された溶融部が貴金属チップと電極本体との間から押し出されて貴金属チップの放電面やその近傍に付着する不具合(ダレ登りとも呼ぶ)を引き起こし得る。
本明細書は、貴金属チップと電極本体とを溶接する際に、貴金属チップが傾くことを抑制する技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、以下の適用例として実現することが可能である。
[適用例1]貴金属チップと電極本体とを有する電極を備える点火プラグの製造方法であって、
前記貴金属チップの面である第1面と、前記電極本体の面である第2面と、を互いに接触させた状態で、前記第1面と前記第2面との接触面に沿う方向であり、レーザ溶接のためのレーザが照射される方向を、第1レーザ照射方向とし、
前記接触面を前記第1レーザ照射方向に沿って見た場合に前記接触面を示す線分を、接触線としたとき、
前記第1レーザ照射方向に沿って前記レーザを照射して、前記接触線のうちの両端部を除いた部分をレーザ溶接する第1溶接工程と、
前記第1溶接工程の後に、前記接触面に沿う方向に前記レーザを照射して、前記接触線のうちの前記両端部の一端と他端とを少なくとも含む部分をレーザ溶接する第2溶接工程と、
を備える、製造方法。
上記構成によれば、接触線のうちの両端部を除いた部分を溶接する第1溶接工程と、接触線のうちの両端部のそれぞれの端を少なくとも含む部分を溶接する第2溶接工程と、に分けて、貴金属チップと電極本体との溶接を行うので、接触面の大部分が同時に溶融状態になることを抑制できる。この結果、貴金属チップと電極本体とを溶接する際に、貴金属チップが傾くことを抑制することができる。
[適用例2]適用例1に記載の製造方法であって、
前記第2溶接工程において前記一端を含む部分と前記他端を含む部分とのうちの少なくとも一方を溶接する際に照射されるレーザの走査長当たりのエネルギーは、前記第1溶接工程におけるレーザの走査長当たりのエネルギーよりも小さい、製造方法。
上記構成によれば、過度に溶融量が大きくなることを抑制できるので、ダレ登りを抑制できる。
[適用例3]適用例1または2に記載の製造方法であって、
前記第2溶接工程にて前記一端を含む部分に形成される第2の溶融部と前記他端を含む部分に形成される第3溶融部のうち、少なくとも一方の前記第1レーザ照射方向の長さは、前記第1溶接工程にて形成される第1溶融部の前記第1レーザ照射方向の長さよりも短い、製造方法。
上記構成によれば、過度に溶融量が大きくなることをさらに抑制できるので、ダレ登りを抑制できる。
[適用例4]適用例1〜3のいずれかに記載の製造方法であって、
前記接触線のうち、前記第1溶接工程にて溶接される部分の線長は、前記接触線のうち、前記第2溶接工程にて溶接される前記一端を含む部分の線長および前記他端を含む部分の線長よりも長い、製造方法。
上記構成によれば、第1溶接工程にて貴金属チップを電極本体に十分に固定できるので、第2溶接工程での溶接時に貴金属チップが傾くことを抑制できる。
[適用例5]適用例1〜4のいずれかに記載の製造方法であって、
前記第2溶接工程におけるレーザ照射方向は、前記第1レーザ照射方向に沿う方向である、製造方法。
上記構成によれば、同じ側からレーザを照射することで、容易に、貴金属チップと、電極本体と、を接合できる。
[適用例6]適用例1〜4のいずれかに記載の製造方法であって、
前記第2溶接工程におけるレーザ照射方向は、前記第1レーザ照射方向と交差する方向である、製造方法。
上記構成によれば、第2溶接工程におけるレーザ照射方向は、第1レーザ照射方向と交差するので、例えば、剥離が起きやすい部位(例えば、貴金属チップの縁)を溶接しつつ、他の部位を溶接しないことによって、溶融量を抑制できるので、ダレ登りをさらに抑制できる。
[適用例7]適用例1〜6のいずれかに記載の製造方法であって、
前記第2溶接工程にて前記一端を含む部分に形成される第2の溶融部と前記他端を含む部分に形成される第3の溶融部のうち、少なくとも一方は、前記第1溶接工程にて形成される第1溶融部と、離れている、製造方法。
上記構成によれば、過度に溶融量が大きくなることを抑制できるので、ダレ登りを抑制できる。
[適用例8]適用例1〜6のいずれかに記載の製造方法であって、
前記第1溶接工程と前記第2溶接工程とによって、前記接触線の全てが溶接される、製造方法。
上記構成によれば、特に強固に、貴金属チップと電極本体とを接合できる。
[適用例9]適用例1〜6、8のいずれかに記載の製造方法であって、
前記第1溶接工程と前記第2溶接工程とによって、前記接触面の全面が溶接されている、製造方法。
上記構成によれば、特に強固に、貴金属チップと電極本体とを接合できる。
[適用例10]適用例1〜9のいずれかに記載の製造方法であって、
前記第2溶接工程にて前記一端を含む部分に形成される第2の溶融部と、前記他端を含む部分に形成される第3溶融部と、の少なくとも一方は、前記貴金属チップの前記第1レーザ照射方向の全長に亘って形成されている、製造方法。
上記構成によれば、十分な強度で、貴金属チップと電極本体とを接合できる。
[適用例11]適用例1〜10のいずれかに記載の製造方法であって、
前記第1溶融部は、前記貴金属チップの前記第1レーザ照射方向の全長に亘って形成されている、製造方法。
上記構成によれば、さらに強固に、貴金属チップと電極本体とを接合できる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、点火プラグの電極と貴金属チップの溶接方法、点火プラグの電極の製造方法等の態様で実現することができる。
本実施形態の点火プラグ100の断面図である。 第1実施形態の接地電極30の接地電極チップ39近傍の構成を示す図である。 接地電極30の製造方法のフローチャートである。 接地電極30の製造方法の説明図である。 S30における接地電極チップ39と接地電極本体31との接触状態の説明図である。 第1溶接工程の説明図である。 第1実施形態の一端部TPの溶接工程の説明図である。 第1実施形態の他端部OPの溶接工程の説明図である。 第2実施形態の一端部TPの溶接工程の説明図である。 第2実施形態の他端部OPの溶接工程の説明図である。 変形例の接地電極30Cの説明図である。
A.第1実施形態:
A−1.点火プラグの構成:
図1は本実施形態の点火プラグ100の断面図である。図1の一点破線は、点火プラグ100の軸線CO(軸線COとも呼ぶ)を示している。軸線COと平行な方向(図1の上下方向)を軸線方向とも呼ぶ。軸線COを中心とする円の径方向を、単に「径方向」とも呼び、軸線COを中心とする円の周方向を、単に「周方向」とも呼ぶ。図1における下方向を先端方向FDと呼び、上方向を後端方向BDとも呼ぶ。図1における下側を、点火プラグ100の先端側と呼び、図1における上側を点火プラグ100の後端側と呼ぶ。
点火プラグ100は、詳細は後述する中心電極20と接地電極30との間に形成される間隙(火花ギャップ)に、火花放電を発生させる。点火プラグ100は、内燃機関に取り付けられ、内燃機関の燃焼室内の燃料ガスに着火するために用いられる。点火プラグ100は、絶縁体としての絶縁体10と、中心電極20と、接地電極30と、端子金具40と、主体金具50と、を備える。
絶縁体10は、アルミナ等を焼成して形成されている。絶縁体10は、軸線方向に沿って延び、絶縁体10を貫通する貫通孔である軸孔12を有する略円筒形状の部材である。絶縁体10は、鍔部19と、後端側胴部18と、先端側胴部17と、段部15と、脚長部13と、を備えている。後端側胴部18は、鍔部19より後端側に位置し、鍔部19の外径より小さな外径を有している。先端側胴部17は、鍔部19より先端側に位置し、鍔部19の外径より小さな外径を有している。脚長部13は、先端側胴部17より先端側に位置し、先端側胴部17の外径よりも小さな外径を有している。脚長部13は、点火プラグ100が内燃機関(図示せず)に取り付けられた際には、その燃焼室に曝される。段部15は、脚長部13と先端側胴部17との間に形成されている。
主体金具50は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼材)で形成され、内燃機関のエンジンヘッド(図示省略)に点火プラグ100を固定するための円筒状の金具である。主体金具50は、軸線COに沿って貫通する貫通孔59が形成されている。主体金具50は、絶縁体10の径方向の周囲(すなわち、外周)に配置される。すなわち、主体金具50の貫通孔59内に、絶縁体10が挿入・保持されている。絶縁体10の先端は、主体金具50の先端より先端側に突出している。絶縁体10の後端は、主体金具50の後端より後端側に突出している。
主体金具50は、点火プラグレンチが係合する六角柱形状の工具係合部51と、内燃機関に取り付けるための取付ネジ部52と、工具係合部51と取付ネジ部52との間に形成された鍔状の座部54と、を備えている。取付ネジ部52の呼び径は、例えば、M8(8mm(ミリメートル))、M10、M12、M14、M18のいずれかとされている。
主体金具50の取付ネジ部52と座部54との間には、金属板を折り曲げて形成された環状のガスケット5が嵌挿されている。ガスケット5は、点火プラグ100が内燃機関に取り付けられた際に、点火プラグ100と内燃機関(エンジンヘッド)との隙間を封止する。
主体金具50は、さらに、工具係合部51の後端側に設けられた薄肉の加締部53と、座部54と工具係合部51との間に設けられた薄肉の圧縮変形部58と、を備えている。主体金具50における工具係合部51から加締部53に至る部位の内周面と、絶縁体10の後端側胴部18の外周面との間に形成される環状の領域には、環状のリング部材6、7が配置されている。当該領域における2つのリング部材6、7の間には、タルク(滑石)9の粉末が充填されている。加締部53の後端は、径方向内側に折り曲げられて、絶縁体10の外周面に固定されている。主体金具50の圧縮変形部58は、製造時において、絶縁体10の外周面に固定された加締部53が先端側に押圧されることにより、圧縮変形する。圧縮変形部58の圧縮変形によって、リング部材6、7およびタルク9を介し、絶縁体10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。これにより、金属製の環状の板パッキン8を介して、主体金具50の取付ネジ部52の内周に形成された段部56(金具側段部)によって、絶縁体10の段部15(絶縁体側段部)が押圧される。この結果、内燃機関の燃焼室内のガスが、主体金具50と絶縁体10との隙間から外部に漏れることが、板パッキン8によって防止される。
中心電極20は、軸線方向に延びる棒状の中心電極本体21と、中心電極チップ29と、を備えている。中心電極本体21は、絶縁体10の軸孔12の内部の先端側の部分に保持されている。中心電極本体21は、電極母材21Aと、電極母材21Aの内部に埋設された芯部21Bと、を含む構造を有する。電極母材21Aは、例えば、ニッケルまたはニッケルを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。芯部21Bは、電極母材21Aを形成する合金よりも熱伝導性に優れる銅または銅を主成分とする合金、本実施形態では、銅で形成されている。
また、中心電極本体21は、軸線方向の所定の位置に設けられた鍔部24(フランジ部とも呼ぶ。)と、鍔部24よりも後端側の部分である頭部23(電極頭部)と、鍔部24よりも先端側の部分である脚部25(電極脚部)と、を備えている。鍔部24は、絶縁体10の段部16に支持されている。脚部25の先端部分、すなわち、中心電極本体21の先端は、絶縁体10の先端より先端側に突出している。
中心電極チップ29は、略円柱形状を有する部材であり、中心電極本体21の先端(脚部25の先端)に、例えば、レーザ溶接を用いて、接合されている。中心電極チップ29の先端面は、後述する接地電極チップ39との間で火花ギャップを形成する第1放電面295である。中心電極チップ29は、高融点の貴金属を主成分とする材料で形成されている。中心電極チップ29は、例えば、イリジウム(Ir)やIrなどの貴金属、または、該貴金属を主成分とする合金を用いて形成された貴金属チップである。
接地電極30は、主体金具50の先端に接合された接地電極本体31と、四角柱形状の接地電極チップ39と、を備えている。接地電極本体31は、断面が四角形の湾曲した棒状体である。接地電極本体31は、両端面として、自由端面311と、接合端面312と、を有している。接合端面312は、主体金具50の先端面50Aに、例えば、抵抗溶接によって、接合されている。これによって、主体金具50と接地電極本体31とは、電気的に接続される。
接地電極本体31は、例えば、ニッケルまたはニッケルを主成分とする合金(例えば、NCF600、NCF601)を用いて形成されている。接地電極本体31は、耐腐食性の高い金属(例えば、ニッケル合金)で形成された母材と、熱伝導性が高い金属(例えば、銅)を用いて形成され、母材に埋設された芯部と、を含む2層構造を有しても良い。接地電極チップ39は、中心電極チップ29と同様に、イリジウム(Ir)やIrなどの貴金属、または、該貴金属を主成分とする合金を用いて形成された貴金属チップである。
端子金具40は、軸線方向に延びる棒状の部材である。端子金具40は、導電性の金属材料(例えば、低炭素鋼)で形成され、端子金具40の表面には、防食のための金属層(例えば、Ni層)がめっきなどによって形成されている。端子金具40は、軸線方向の所定位置に形成された鍔部42(端子顎部)と、鍔部42より後端側に位置するキャップ装着部41と、鍔部42より先端側の脚部43(端子脚部)と、を備えている。端子金具40のキャップ装着部41は、絶縁体10より後端側に露出している。端子金具40の脚部43は、絶縁体10の軸孔12に挿入されている。キャップ装着部41には、高圧ケーブル(図示外)が接続されたプラグキャップが装着され、火花放電を発生するための高電圧が印加される。
絶縁体10の軸孔12内において、端子金具40の先端(脚部43の先端)と中心電極20の後端(頭部23の後端)との間には、火花発生時の電波ノイズを低減するための抵抗体70が配置されている。抵抗体70は、例えば、主成分であるガラス粒子と、ガラス以外のセラミック粒子と、導電性材料と、を含む組成物で形成されている。軸孔12内において、抵抗体70と中心電極20との隙間は、導電性シール60によって埋められている。抵抗体70と端子金具40との隙間は、導電性シール80によって埋められている。導電性シール60、80は、例えば、B23−SiO2系等のガラス粒子と金属粒子(Cu、Feなど)とを含む組成物で形成されている。
A−2. 接地電極30の接地電極チップ39近傍の構成:
接地電極30の接地電極チップ39近傍の構成について、さらに、詳細に説明する。図2は、第1実施形態の接地電極30の接地電極チップ39近傍の構成を示す図である。図2(A)には、点火プラグ100の先端近傍を特定面で切断した断面CFが示されている。接地電極チップ39の後端面は、中心電極チップ29の第1放電面295(図1)と対向する第2放電面395である。図2(A)の断面CFは、第2放電面395の重心GCを通り、かつ、第2放電面395と垂直で、かつ、棒状の接地電極本体31の軸線と平行な断面である。本実施形態では、第2放電面395の重心GCを通り、かつ、第2放電面395と垂直な線は、点火プラグ100の軸線COと一致するので、図2(A)の断面CFは、点火プラグ100の軸線COを通り、かつ、棒状の接地電極本体31の軸線と平行な断面である、とも言うことができる。
図2(B)には、接地電極チップ39の第2放電面395の近傍を、軸線方向に沿って後端方向BDから先端方向FDに向かって見た図が示されている。
図2(B)の一点破線は、図2(A)の断面CFを示している。第2放電面395の重心GCから、第2放電面395に沿って自由端面311に向かう方向、すなわち、図2(A)、(B)の左方向を、第1方向D1とする。第2放電面395の重心GCから、第2放電面395に沿って自由端面311から離れる方向、すなわち、第1方向D1の反対方向を、第2方向D2とする。
接地電極本体31の自由端面311と交差する4つの側面のうち、第1放電面295と対向する側面を、側面315とする。接地電極本体31の4つの側面のうち、側面315と交差する2個の側面、すなわち、図2(B)の上下方向に位置する側面を、側面313、314とする。そして、第2放電面395の重心GCから、側面313に向かう方向、すなわち、図2(B)の下方向を、第3方向D3とし、第3方向D3の反対方向を、第4方向D4とする。
接地電極チップ39は、軸線方向に沿って見た形状が四角形(本実施形態では正方形)の板部材である。該四角形の一辺の長さW、すなわち、接地電極チップ39の第1方向D1の長さ、および、第3方向D3の長さは、例えば、1.5mm〜2.0mmである。接地電極チップ39の軸線方向の平均の平均厚さ(軸線方向の長さの平均)は、例えば、0.2mm〜1.0mmである。
接地電極チップ39は、接地電極本体31の自由端面311の近傍において、側面315に沿って配置されている。具体的には、接地電極本体31の自由端面311の近傍には、側面315より先端方向FDに凹んだ凹部316が形成されている。接地電極チップ39の第2放電面395とは反対側の部分(先端方向FD側の部分)は、凹部316に配置されている。接地電極チップ39の第2放電面395は、接地電極本体31の側面315よりも、後端方向BDに位置している。軸線方向に沿って見た凹部316の形状は、図2(B)に示すように、軸線方向に沿って見た接地電極チップ39の形状(本実施形態では、四角形)より僅かに大きな略相似形(本実施形態では、四角形)である。
図2(A)の断面CFに示すように、接地電極チップ39の第1方向D1の側面391は、接地電極本体31の自由端面311より第2方向D2に位置している。
接地電極チップ39は、接地電極本体31に対して、レーザ溶接によって接合されている。このために、接地電極チップ39と接地電極本体31との間には、レーザ溶接によって形成された溶融部35が配置されている。溶融部35は、溶接前の接地電極チップ39の一部分と、接地電極本体31の一部分と、が溶融・凝固した部分である。このために、溶融部35は、接地電極チップ39の成分と、接地電極本体31の成分と、を含んでいる。溶融部35は、接地電極チップ39と接地電極本体31とを接合する接合部、とも言うことができ、接地電極チップ39と接地電極本体31とを接合するビード、とも言うことができる。
図2(B)において、ハッチングされた領域は、溶融部35を示している。図2(B)から解るように、軸線方向に沿って見た溶融部35の形状は、軸線方向に沿って見た接地電極チップ39の形状(本実施形態では、四角形)より大きく、かつ、軸線方向に沿って見た凹部316の形状より僅かに大きい略矩形である。そして、溶融部35の4つの方向D1〜D4の端351〜354は、接地電極チップ39の対応する側面391〜394より径方向の外側に位置している。溶融部35の後端方向BD側は、接地電極チップ39の第2放電面395の反対側の面(先端方向FDの面)の全体と接触している。つまり、接地電極チップ39の第2放電面395の反対側の面(先端方向FDの面)の全てが、接地電極本体31に溶接されている。
図2(A)に示すように、溶融部35の第1方向D1の端351(露出端351とも呼ぶ)は、接地電極本体31の自由端面311に露出している。溶融部35の第2方向D2、第3方向D3、第4方向D4の端352、353、354は、接地電極本体31の表面(例えば、側面313、314)に露出していない。これは、後述するように、レーザ溶接が行われて、溶融部35が形成される際に、レーザが、自由端面311より第1方向D1側から、第2方向D2に向かって、照射されるからである。図2(A)に示すように、溶融部35の厚さ(軸線方向の長さ)は、露出端351の近傍では他の部分より厚いが、他の部分では概ね一定となっている。
B:製造方法
点火プラグ100の製造方法について、接地電極30の製造方法を中心に説明する。図3は、接地電極30の製造方法のフローチャートである。図4は、接地電極30の製造方法の説明図である。先ず、曲げられる前の棒状の接地電極本体31が準備される。そして、接地電極本体31に溶接される前の接地電極チップ39が準備される。
S10では、接地電極本体31の側面315に、接地電極チップ39を溶接する凹部316が形成される。具体的には、図4(A)に示すように、接地電極本体31の側面315における自由端面311の近傍部分に、形成すべき凹部316に対応する形状を有する押圧部材200が、例えば、所定のプレス機を用いて、押圧される。これによって、図4(B)に示すように、凹部316が形成される。
S20では、図4(C)に示すように、接地電極本体31に形成された凹部316内に、溶接前の四角柱状の接地電極チップ39が配置される。この状態では、接地電極チップ39の先端側の面39Sと、凹部316の底面316Sと、が互いに接触する。
S30では、押さえ部材500によって、接地電極本体31に対して、接地電極チップ39が固定される。具体的には、図4(C)に示すように、押さえ部材500によって、接地電極チップ39が、第2放電面395側から後端方向BD(図4(C)の下方向)に押さえられる。これによって、接地電極チップ39の先端側の面39Sと、接地電極本体31の凹部316の底面316Sと、を互いに接触させた状態で、接地電極チップ39と、接地電極本体31と、が固定される。
図5は、S30における接地電極チップ39と接地電極本体31との接触状態の説明図である。図5(A)には、S30の時点における接地電極30の接地電極チップ39の第2放電面395の近傍を、軸線方向に沿って後端方向BDから先端方向FDに向かって見た図が示されている。図5(B)には、図5(A)の接地電極チップ39の近傍を、第2方向D2に沿って第1方向D1側から第2方向D2に向かって見た図が示されている。図5(A)においてハッチングで示す領域は、S30の時点での接地電極チップ39の先端側の面39Sと凹部316の底面316Sとの接触面、すなわち、接地電極チップ39と接地電極本体31との間の接合すべき面(チップ接触面BS)を示している。ここで、図5(B)において、チップ接触面BSを示す線分をチップ接触線CLとする。図5(B)におけるチップ接触線CLの第4方向D4の端をチップ接触線CLの一端Ptとし、チップ接触線CLの第3方向D3の端をチップ接触線CLの他端Poとする。チップ接触線CLの長さをWとする。
S40では、レーザ溶接のためのレーザを照射して、チップ接触線CLのうちの中央部CPが溶接される。図5(B)に示すように、中央部CPは、チップ接触線CLのうちの両端部、すなわち、一端Ptを含む一端部TPと他端Poを含む他端部OPとを除いた部分である。中央部CPの第3方向D3の長さをW1とし、一端部TPの第3方向D3の長さをW2とし、他端部OPの第3方向D3の長さをW3とする。
S40での溶接工程を、第1溶接工程とも呼ぶ。なお、本実施形態では、レーザとしてファイバレーザが用いられる。ファイバレーザは、例えば、YAGレーザと比較して、集光性が高いために、形成できる溶融部35の形状の自由度が高いので、図2に示すように、厚さが比較的薄く、かつ、軸線と垂直な方向(第1方向D1)の長さが比較的長い形状の溶融部35を形成できる。
図6は、第1溶接工程の説明図である。図6(A)には、第1溶接工程を終えた時点における接地電極30の接地電極チップ39の第2放電面395の近傍を、軸線方向に沿って後端方向BDから先端方向FDに向かって見た図が示されている。図6(B)には、図6(A)の接地電極チップ39の近傍を、第2方向D2に沿って第1方向D1側から第2方向D2に向かって見た図が示されている。ここで、第1溶接工程においてレーザ溶接のためのレーザが照射される方向(第1レーザ照射方向とも呼ぶ)は、第2方向D2であるので、図6(B)は、第1レーザ照射方向に沿ってチップ接触面BSを含む部分を見た図である、とも言うことができる。第1レーザ照射方向は、チップ接触面BSに沿う方向である。
図6(A)のレーザLZ1は、第1溶接工程の開始時点におけるレーザを示し、レーザLZ2は、第1溶接工程の終了時点におけるレーザを示している。図6(B)の点P1は、第1溶接工程の開始時点におけるレーザの照射位置を示し、点P2は、第1溶接工程の終了時点におけるレーザの照射位置を示している。第1溶接工程では、チップ接触面BSに沿って、位置P1から位置P2まで照射位置を移動しながら、レーザが連続して照射される。このように照射位置を移動しながら、レーザの連続照射を行うレーザ溶接を、連続照射溶接とも呼ぶ。位置P1から位置P2までの照射位置の移動を第1レーザ走査SC1とも呼ぶ。レーザは、図6(A)に示すように、自由端面311より第1方向D1側から、第2方向D2に照射される。第1レーザ走査SC1の走査方向は、図6(A)、(B)に示すように、第4方向D4である。
図6(A)、(B)においてハッチングされた領域は、第1溶接工程において形成される第1溶融部35aを示している。以下、図7〜11においてもハッチングされた領域は、溶融部を示す。第1溶融部35aによって、チップ接触線CLのうちの中央部CPが溶接されていることが解る。この時点では、チップ接触線CLのうちの一端部TPと他端部OPとが溶接されていないので、チップ接触面BSの全体が溶融部になっていない。したがって、この時点で、接地電極チップ39が先端方向FDに沈み込むことが抑制される。
第1溶融部35aは、図6に示すように、接地電極チップ39の第1レーザ照射方向(第2方向D2)の全長に亘って形成されている。
第1溶接工程後のS50では、レーザの照射を所定時間が所定時間だけ停止される。本実施形態では、レーザの走査とレーザの出力との両方が停止される。停止時間は、例えば、0.01〜5秒である。この停止時間に、第1溶接工程によって形成された第1溶融部35aの凝固が進み、接地電極チップ39の第3方向D3の中央部分が第1溶融部35aによって接地電極本体31に対して固定される。
S60では、レーザを照射して、チップ接触線CLのうちの一端部TPが溶接される。
図7は、第1実施形態の一端部TPの溶接工程の説明図である。図7(A)には、一端部TPの溶接工程を終えた時点における接地電極30の接地電極チップ39の第2放電面395の近傍を、軸線方向に沿って後端方向BDから先端方向FDに向かって見た図が示されている。図7(B)には、図7(A)の接地電極チップ39の近傍を、第1方向D1に沿って第1方向D1側から第2方向D2に向かって見た図が示されている。
図7(A)のレーザLZ2は、一端部TPの溶接工程の開始時点におけるレーザを示し、レーザLZ3は、一端部TPの溶接工程の終了時点におけるレーザを示している。一端部TPの溶接工程では、第1溶接工程の終了時点におけるレーザの照射位置P2から、チップ接触線CLの一端Ptまで、レーザが照射される。
一端部TPの溶接工程では、第1溶接工程と同様に、チップ接触面BSに沿って、位置P2から位置Ptまで照射位置を移動しながら、レーザが連続して照射される。すなわち、位置P2から位置Ptまで連続照射溶接が行われる。位置P2から位置Ptまでの照射位置の移動を第2のレーザ走査SC2とも呼ぶ。レーザの照射方向は、第1溶接工程と同じ方向(第2方向D2)であり、第2のレーザ走査SC2の走査方向は、第1溶接工程と同じ方向(第4方向D4)である(図7)。
図7(A)、(B)には、一端部TPの溶接工程によって形成される第2溶融部35bが図示されている。第2溶融部35bの第3方向D3の端は、第1溶融部35aと重なっている。また、第2溶融部35bの第4方向D4の端は、最終的に形成すべき溶融部35(図2)のうちの第4方向D4の端354である。
第2溶融部35bは、接地電極チップ39の第1レーザ照射方向(第2方向D2)の全長に亘って形成されている。第2溶融部35bの第1レーザ照射方向の長さL2は、第1溶融部35aの第1レーザ照射方向の長さL1よりも短い。これは、一端部TPの溶接工程において照射されるレーザの走査長当たりのエネルギーを、第1溶接工程におけるレーザの走査長当たりのエネルギーよりも十分に小さくすることによって実現される。
S70では、レーザを照射して、チップ接触線CLのうちの他端部OPが溶接される。
図8は、第1実施形態の他端部OPの溶接工程の説明図である。図8(A)には、他端部OPの溶接工程を終えた時点における接地電極30の接地電極チップ39の第2放電面395の近傍を、軸線方向に沿って後端方向BDから先端方向FDに向かって見た図が示されている。図8(B)には、図8(A)の接地電極チップ39の近傍を、第1方向D1に沿って第1方向D1側から第2方向D2に向かって見た図が示されている。
図8(A)のレーザLZ1は、他端部OPの溶接工程の開始時点におけるレーザを示し、レーザLZ4は、他端部OPの溶接工程の終了時点におけるレーザを示している。他端部OPの溶接工程では、第1溶接工程の開始時点におけるレーザの照射位置P1から、チップ接触線CLの他端Poまで、レーザが照射される。
他端部OPの溶接工程では、チップ接触面BSに沿って、位置P1から位置Poまで照射位置を移動しながら、レーザが連続して照射される。すなわち、位置P1から位置Poまで連続照射溶接が行われる。位置P1から位置Poまでの照射位置の移動を第3レーザ走査SC3とも呼ぶ。レーザの照射方向は、第1溶接工程と同じ方向(第2方向D2)であり、第3レーザ走査SC3の走査方向は、第1溶接工程の反対方向(第3方向D3)である(図8)。
図8(A)、(B)には、他端部OPの溶接工程によって形成される第3溶融部35cが図示されている。第3溶融部35cの第4方向D4の端は、第1溶融部35aと重なっている。また、第3溶融部35cの第3方向D3端は、最終的に形成すべき溶融部35(図2)のうちの第3方向D3の端353である。
第3溶融部35cは、接地電極チップ39の第1レーザ照射方向(第2方向D2)の全長に亘って形成されている。第3溶融部35cの第1レーザ照射方向の長さL3は、第1溶融部35aの第1レーザ照射方向の長さL1よりも短く、第2溶融部35bの第1レーザ照射方向の長さL2と同等である。これは、他端部OPの溶接工程において照射されるレーザの走査長当たりのエネルギーを、第1溶接工程におけるレーザの走査長当たりのエネルギーよりも十分に小さくすることによって実現される。
他端部OPの溶接工程が終了すると、接地電極本体31と接地電極チップ39との溶接が完了する。ここで、S60の一端部TPの溶接工程とS70の他端部OPの溶接工程との全体を、第2溶接工程とも呼ぶ。
以上説明した接地電極本体31と接地電極チップ39との溶接は、例えば、主体金具50に棒状の接地電極本体31が溶接された後に、行われる。これに代えて、接地電極本体31と接地電極チップ39とが溶接された後に、主体金具50に接地電極本体31が溶接されても良い。
この後、絶縁体10と中心電極20と導電性シール60と抵抗体70と導電性シール80と端子金具40とを有する組立体が、公知の方法で作成される。例えば、中心電極20、導電性シール60の材料、抵抗体70の材料、導電性シール80の材料を、絶縁体10の軸孔12に、後端方向BD側から、この順番に挿入する。そして、絶縁体10を加熱した状態で端子金具40を軸孔12に後端方向BD側から挿入することによって、組立体が製造される。
さらに、主体金具50に組立体が固定される。具体的には、主体金具50の貫通孔59内に、組立体と、タルク9と、リング部材6、7とが配置される。絶縁体10の段部15と主体金具50の段部56との間には、板パッキン8が介在される。そして、主体金具50の加締部53を内側に折り曲げるように加締めることによって、主体金具50と絶縁体10とが組み付けられる。そして、棒状の接地電極30が曲げられて、中心電極チップ29と接地電極チップ39との間のギャップが形成される。以上により、点火プラグ100が完成する。
以上説明した本実施形態の点火プラグ100の製造方法は、第1レーザ照射方向に沿ってレーザを照射して、チップ接触線CLのうちの両端部(一端部TPおよび他端部OP)を除いた中央部CPをレーザ溶接する第1溶接工程(図3のS30)と、第1溶接工程の後に、チップ接触面BSに沿う方向にレーザを照射して、チップ接触線CLのうちの一端部TPと他端部OPとをレーザ溶接する第2溶接工程(図3のS60、S70)と、を備える。このように、第1溶接工程と、第2溶接工程と、に分けて、接地電極チップ39と接地電極本体31との溶接を行うので、チップ接触面BSの大部分が同時に溶融状態になることを抑制できる。この結果、接地電極チップ39と接地電極本体31とを溶接する際に、接地電極チップ39が傾くことを抑制することができる。具体的には、第1溶接工程の際には、チップ接触面BSのうち、第3方向D3の両端部分が溶融していないので、接地電極チップ39が傾くことを抑制できる。そして、第2溶接工程の際には、第1溶接工程において形成された第1溶融部35aが、ある程度、凝固しているので、接地電極チップ39が傾くことを抑制できる。
さらに、本実施形態では、第2溶接工程において一端部TPと他端部OPとを溶接する際に照射されるレーザの走査長当たりのエネルギーは、第1溶接工程におけるレーザの走査長当たりのエネルギーよりも小さい。この結果、過度に溶融量が大きくなることを抑制できるので、ダレ登りを抑制できる。例えば、第1溶接工程を実行して第1溶融部35aが形成されると、レーザのエネルギーによってチップ接触面BSの近傍の温度が上昇するので、第2溶接工程におけるレーザの走査長当たりのエネルギーが、第1溶接工程における走査長当たりのエネルギーよりも小さくても、十分に第2溶融部35bおよび第3溶融部35cを形成することができる。仮に、第2溶接工程におおけるレーザの走査長当たりのエネルギーが、第1溶接工程における走査長当たりのエネルギー以上であると、第2溶融部35bおよび第3溶融部35cの溶融量が大きくなり、ダレ登りが発生し得る。
さらに、本実施形態によれば、第2溶接工程にて形成される第2溶融部35bと第3溶融部35cの第1レーザ照射方向の長さL2、L3は、第1溶接工程にて形成される第1溶融部35aの第1レーザ照射方向の長さL1よりも短い(図7、図8)。この結果、溶融部35において、過度に溶融量が大きくなることをさらに抑制できるので、ダレ登りを抑制できる。
さらに、上記実施形態では、チップ接触線CLのうち、第1溶接工程にて溶接される中央部CPの線長W1は、チップ接触線CLのうち、第2溶接工程にて溶接される一端部TPの線長W2および他端部OPの線長W3よりも長い。この構成によれば、第1溶接工程にて接地電極チップ39を接地電極本体31に十分に強固に固定できるので、第2溶接工程での溶接時に接地電極チップ39が傾くことを抑制できる。
さらに、本実施形態では、第2溶接工程におけるレーザ照射方向(第2方向D2)は、第1レーザ照射方向(第2方向D2)に沿う方向である。この結果、同じ側から(具体的には、自由端面311よりも第1方向D1側から)レーザを照射することで、容易に、接地電極チップ39と接地電極本体31とを接合できる。
さらに、上記実施形態では、第1溶接工程と第2溶接工程とによって、チップ接触線CLの全てが溶接される(図8)。この結果、特に、強固に、接地電極チップ39と接地電極本体31とを接合できる。
さらに、上記実施形態では、第2溶接工程にて形成される第2溶融部35bと第3溶融部35cとは、接地電極チップ39の第1レーザ照射方向の全長に亘って形成されている。この結果、十分な強度で、接地電極チップ39と接地電極本体31とを接合できる。仮に、チップ接触線CLの一端部TPや他端部OPの一部分において、接地電極チップ39が溶融部を介して接地電極本体31に接合されていない場合には、当該部分を起点にして接地電極チップ39の剥離が生じやすいが、本実施形態では、このような不具合を抑制できる。
さらに、上記実施形態では、第1溶接工程にて形成される第1溶融部35aは、接地電極チップ39の第1レーザ照射方向の全長に亘って形成されている。この結果、さらに強固に、貴金属チップと電極本体とを接合できる。チップ接触線CLの中央部CPであっても、仮に、その一部分において、接地電極チップ39が溶融部を介して接地電極本体31に接合されていない場合には、当該部分を起点にして接地電極チップ39の剥離が生じ得うるが、本実施形態では、このような不具合を抑制できる。
さらに、上記実施形態では、第1溶接工程と第2溶接工程とによって、チップ接触面BSの全面が溶接されている(図2、図8)。この結果、特に強固に、接地電極チップ39と接地電極本体31とを接合できる。仮に、チップ接触面BSのうちの一部分において、接地電極チップ39が溶融部を介して接地電極本体31に接合されていない場合には、当該部分を起点にして接地電極チップ39の剥離が生じ得うるが、本実施形態では、このような不具合を抑制できる。
B.第2実施形態
第2実施形態の製造方法では、第2溶接工程(図3のS60の一端部TPの溶接工程、S70の他端部OPの溶接工程)において、レーザ溶接のためのレーザが照射される方向が、第1実施形態とは異なる。具体的には、第1実施形態では、第2溶接工程におけるレーザ照射方向は、第1溶接工程における第1レーザ照射方向に沿う方向であったが、第2実施形態では、第2溶接工程におけるレーザ照射方向は、第1溶接工程における第1レーザ照射方向と交差する方向である。
図9は、第2実施形態の一端部TPの溶接工程の説明図である。図9には、一端部TPの溶接工程を終えた時点における接地電極30Bの接地電極チップ39の第2放電面395の近傍を、軸線方向に沿って後端方向BDから先端方向FDに向かって見た図が示されている。
図9のレーザLZ3Bは、一端部TPの溶接工程の開始時点におけるレーザを示し、レーザLZ4Bは、一端部TPの溶接工程の終了時点におけるレーザを示している。第2実施形態の一端部TPの溶接工程では、チップ接触面BSに沿って、接地電極チップ39の第1方向D1の端よりも第1方向D1側から、接地電極チップ39の第2方向D2の端よりも第2方向D2側まで、照射位置を第2方向D2に移動しながら、レーザが連続して照射される。この照射位置の移動が、図9に矢印SC2Bで示されている。
第2実施形態の一端部TPの溶接工程では、レーザ照射方向は、第3方向D3であり、レーザは、接地電極本体31の第4方向D4の端314よりも第4方向D4から照射される。
図10は、第2実施形態の他端部OPの溶接工程の説明図である。図10には、他端部OPの溶接工程を終えた時点における接地電極30Bの接地電極チップ39の第2放電面395の近傍を、軸線方向に沿って後端方向BDから先端方向FDに向かって見た図が示されている。
図10のレーザLZ5Bは、他端部OPの溶接工程の開始時点におけるレーザを示し、レーザLZ6Bは、他端部OPの溶接工程の終了時点におけるレーザを示している。第2実施形態の他端部OPの溶接工程では、チップ接触面BSに沿って、接地電極チップ39の第1方向D1の端よりも第1方向D1側から、接地電極チップ39の第2方向D2の端よりも第2方向D2側まで、照射位置を第2方向D2に移動しながら、レーザが連続して照射される。この照射位置の移動が、図10に矢印SC3Bで示されている。
第2実施形態の他端部OPの溶接工程では、レーザ照射方向は、第4方向D4であり、レーザは、接地電極本体31の第3方向D3の端313よりも第3方向D3から照射される。
第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、第1溶接工程と、第2溶接工程と、に分けて、接地電極チップ39と接地電極本体31との溶接を行うので、チップ接触面BSの全体が同時に溶融状態になることを抑制できる。この結果、接地電極チップ39と接地電極本体31とを溶接する際に、接地電極チップ39が傾くことを抑制することができる。
さらに、第2実施形態によれば、第2溶接工程におけるレーザ照射方向は、第1レーザ照射方向と交差するので、溶融量を抑制できるので、ダレ登りをさらに抑制できる。例えば、剥離が起きやすい部位(例えば、貴金属チップの縁)だけ溶接しつつ、他の部位を溶接しないなどの溶融部の形成の自由度が高くなるので、溶融量を抑制することができる。
また、第1溶接工程によって形成される溶融部35aの第4方向D4の幅が十分に長くなるように、第1溶接工程にて溶接される中央部の線長W1を十分に長くすれば、第2溶接工程によって形成すべき溶融部35cB、35bBの第4方向D4方向の長さを十分に短くすることができる。これによって、第1溶接工程における溶接深さ(形成すべき溶融部のレーザ照射方向に沿った長さ)よりも第2溶接工程における溶接深さを短くすれば、第2溶接工程におけるレーザの出力を小さくすることができる。この結果、溶融量を抑制できるので、ダレ登りをさらに抑制できる。
C.変形例:
(1)上記各実施形態では、チップ接触面BSの全面が溶接されているが、これに限られない。チップ接触面BSの一部は、溶接されなくても良い。
図11は、変形例の接地電極30Cの説明図である。図11(A)には、変形例の接地電極30Cの接地電極チップ39の第2放電面395の近傍を、軸線方向に沿って後端方向BDから先端方向FDに向かって見た図が示されている。図11(B)には、図11(A)の接地電極チップ39の近傍を、第1方向D1に沿って第1方向D1側から第2方向D2に向かって見た図が示されている。
図11(A)、(B)に示すように、変形例では、第1溶接工程にて形成される第1溶融部35aCと、一端部TPの溶接工程にて形成される第2溶融部35bCとは、離れている。このために、チップ接触面BSのうち、第1溶融部35aCと第2溶融部35bCとの間に位置する部分は、溶接されていない。例えば、チップ接触面BSのうち、第1溶融部35aCと第2溶融部35bCとの間に位置する部分では、接地電極チップ39と接地電極本体31とは、直接に接触している。
同様に、第1溶接工程にて形成される第1溶融部35aCと、他端部OPの溶接工程にて形成される第3溶融部35cCとは、離れている。このために、チップ接触面BSのうち、第1溶融部35aCと第3溶融部35cCとの間に位置する部分は、溶接されていない。例えば、チップ接触面BSのうち、第1溶融部35aCと第3溶融部35cCとの間に位置する部分では、接地電極チップ39と接地電極本体31とは、直接に接触している。
図11(B)に示すように、この変形例では、チップ接触線CL(図5(B))の全てが溶接されておらず、その一部が残っていることが解る。すなわち、チップ接触線CLの一部が、第1溶融部35aCと第3溶融部35cCとの間と、第1溶融部35aCと第2溶融部35bCとの間と、に残っている。
変形例によれば、溶融部の体積が、上記各実施形態よりも低減されるので、過度に溶融量が大きくなることを抑制できるので、ダレ登りを抑制できる。
(2)第1実施形態では、第2溶融部35bの第1レーザ照射方向の長さL2および第3溶融部35cの第1レーザ照射方向の長さL3は、第1溶融部35aの第1レーザ照射方向の長さL1よりも短い。これに代えて、例えば、第2溶融部35bの第1レーザ照射方向の長さL2および第3溶融部35cの第1レーザ照射方向の長さL3のうちの一方だけが、第1溶融部35aの第1レーザ照射方向の長さL1よりも短くても良い。こうすれば、溶融量を抑制できるので、ダレ登りを抑制できる。
また、変形例の図11(A)のように、3個の溶融部35aC、35bC、35cCの第1レーザ照射方向の長さは、等しくても良い。あるいは、第1溶融部35aの第1レーザ照射方向の長さL1は、第2溶融部35bおよび第3溶融部35cの第1レーザ照射方向の長さよりも長くても良い。
(3)また、第1実施形態では、第2溶接工程において一端部TPと他端部OPを溶接する際に照射されるレーザの走査長当たりのエネルギーは、第1溶接工程におけるレーザの走査長当たりのエネルギーよりも小さい。これに代えて、一端部TPを溶接する際に照射されるレーザの走査長当たりのエネルギー、および、他端部OPを溶接する際に照射されるレーザの走査長当たりのエネルギーのうちの一方だけが、第1溶接工程におけるレーザの走査長当たりのエネルギーよりも小さくても良い。こうすれば、溶融量を抑制できるので、ダレ登りを抑制できる。
また、第2溶接工程において一端部TPと他端部OPを溶接する際に照射されるレーザの走査長当たりのエネルギーは、第1溶接工程におけるレーザの走査長当たりのエネルギー以上であっても良い。
(4)上記第1実施形態では、チップ接触線CLのうちの中央部CPの線長W1は、一端部TPの線長W2および他端部OPの線長W3よりも長い。これに代えて、チップ接触線CLのうちの中央部CPの線長W1は、一端部TPの線長W2より短くても良いし、他端部OPの線長W3よりも短くても良い。
(5)上記第1実施形態では、3個の溶融部35a、35b、35cは、接地電極チップ39の第1レーザ照射方向の全長に亘って形成されている。これに代えて、3個の溶融部35a、35b、35cの全部または一部は、例えば、接地電極チップ39の第1レーザ照射方向の全長のうち、レーザが照射される側(第1方向D1側)の一部にのみ形成されていても良い。
(6)上記各実施形態では、接地電極チップ39を軸線方向に沿って見た形状は、矩形であるが、当該形状は、他の形状、例えば、円形や五角形であっても良い。この場合であっても、例えば、軸線方向に沿って見た形状が円形や五角形の接地電極チップと接地電極本体とのチップ接触面を、当該チップ接触面に沿って見た場合に、接触線を定義できる。そして、例えば、当該接触線のうちの両端を除いた中央部が第1溶接工程にて溶接され、両端部が第2溶接工程にて溶接されれば良い。
(7)中心電極20において、円柱状の中心電極本体21の脚部25の先端に、円柱状の中心電極チップ29を、レーザ溶接によって溶接する際に、本発明が適用されてもよい。ている。例えば、中心電極チップ29と脚部25とのチップ接触面を、当該チップ接触面に沿って見た場合に、接触線を定義できる。そして、例えば、当該接触線のうちの両端を除いた中央部が第1溶接工程にて溶接され、両端部が第2溶接工程にて溶接されれば良い。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
5…ガスケット、6…リング部材、8…板パッキン、9…タルク、10…絶縁体、12…軸孔、13…脚長部、15…段部、16…段部、17…先端側胴部、18…後端側胴部、19…鍔部、20…中心電極、21…中心電極本体、21A…電極母材、21B…芯部、23…頭部、24…鍔部、25…脚部、29…中心電極チップ、30…接地電極、30B…接地電極、30C…接地電極、31…接地電極本体、35…溶融部、35a…第1溶融部、35a、35aB、35aC…第1溶融部、35b、35bB、35bC…第2溶融部、35c、35cB、35cC…第3溶融部、40…端子金具、41…キャップ装着部、42…鍔部、43…脚部、50…主体金具、50A…先端面、51…工具係合部、52…取付ネジ部、53…加締部、54…座部、56…段部、58…圧縮変形部、59…貫通孔、60…導電性シール、70…抵抗体、80…導電性シール、100…点火プラグ、200…押圧部材、295…第1放電面、311…自由端面、312…接合端面、313…端、395…第2放電面、500…押さえ部材、LZ1〜LZ4、LZ3B、LZ4B、LZ5B、LZ6B…レーザ、CL…チップ接触線、CO…軸線、CP…中央部、TP…一端部、OP…他端部、BS…チップ接触面

Claims (11)

  1. 貴金属チップと電極本体とを有する電極を備える点火プラグの製造方法であって、
    前記貴金属チップの面である第1面と、前記電極本体の面である第2面と、を互いに接触させた状態で、前記第1面と前記第2面との接触面に沿う方向であり、レーザ溶接のためのレーザが照射される方向を、第1レーザ照射方向とし、
    前記接触面を前記第1レーザ照射方向に沿って見た場合に前記接触面を示す線分を、接触線としたとき、
    前記第1レーザ照射方向に沿って前記レーザを照射して、前記接触線のうちの両端部を除いた部分をレーザ溶接する第1溶接工程と、
    前記第1溶接工程の後に、前記接触面に沿う方向に前記レーザを照射して、前記接触線のうちの前記両端部の一端と他端とを少なくとも含む部分をレーザ溶接する第2溶接工程と、
    を備える、製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法であって、
    前記第2溶接工程において前記一端を含む部分と前記他端を含む部分とのうちの少なくとも一方を溶接する際に照射されるレーザの走査長当たりのエネルギーは、前記第1溶接工程におけるレーザの走査長当たりのエネルギーよりも小さい、製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法であって、
    前記第2溶接工程にて前記一端を含む部分に形成される第2の溶融部と前記他端を含む部分に形成される第3の溶融部のうち、少なくとも一方の前記第1レーザ照射方向の長さは、前記第1溶接工程にて形成される第1溶融部の前記第1レーザ照射方向の長さよりも短い、製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法であって、
    前記接触線のうち、前記第1溶接工程にて溶接される部分の線長は、前記接触線のうち、前記第2溶接工程にて溶接される前記一端を含む部分の線長および前記他端を含む部分の線長よりも長い、製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法であって、
    前記第2溶接工程におけるレーザ照射方向は、前記第1レーザ照射方向に沿う方向である、製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法であって、
    前記第2溶接工程におけるレーザ照射方向は、前記第1レーザ照射方向と交差する方向である、製造方法。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法であって、
    前記第2溶接工程にて前記一端を含む部分に形成される第2の溶融部と前記他端を含む部分に形成される第3の溶融部のうち、少なくとも一方は、前記第1溶接工程にて形成される第1溶融部と、離れている、製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法であって、
    前記第1溶接工程と前記第2溶接工程とによって、前記接触線の全てが溶接される、製造方法。
  9. 請求項1〜6、8のいずれかに記載の製造方法であって、
    前記第1溶接工程と前記第2溶接工程とによって、前記接触面の全面が溶接されている、製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法であって、
    前記第2溶接工程にて前記一端を含む部分に形成される第2の溶融部と、前記他端を含む部分に形成される第3の溶融部と、の少なくとも一方は、前記貴金属チップの前記第1レーザ照射方向の全長に亘って形成されている、製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法であって、
    前記第1溶融部は、前記貴金属チップの前記第1レーザ照射方向の全長に亘って形成されている、製造方法。
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