以下、本発明の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1は、本発明のシート製造装置(本発明の処理装置を含む)の第1実施形態を示す概略側面図である。図2は、図1に示すシート製造装置が実行する工程を順に示す図である。図3は、図1に示すシート製造装置において粉体材料(脱墨剤)が繊維含有材料と混合され、異物が粉体材料に吸着されて分離される状態を示すイメージ図である。図4は、図1に示すシート製造装置において、混合された粉体材料(脱墨剤)と繊維含有材料とが篩われて、粉体材料が除去されたウェブがメッシュベルト上に堆積された状態を示す概略側面図である。なお、以下では、説明の都合上、図1および図4中(図5および図7についても同様)の上側を「上」または「上方」、下側を「下」または「下方」と言い、左側を「左」または「上流側」、右側を「右」または「下流側」と言うことがある。
本発明の処理装置1は、複数個の第1の粒子からなる第1の粒子群、および、複数個の第2の粒子からなり前記第1の粒子群より平均粒径が大きい第2の粒子群を含む粉体材料RMを、繊維を含む解繊中または解繊後の繊維含有材料M3に供給する粉体材料供給部25と、粉体材料RMが供給された繊維含有材料M3から粉体材料RMの少なくとも一部を除去する粉体材料除去部28と、を備える。
また、本発明の処理方法は、複数個の第1の粒子からなる第1の粒子群、および、複数個の第2の粒子からなり前記第1の粒子群より平均粒径が大きい第2の粒子群を含む粉体材料RMを、繊維を含む解繊中または解繊後の繊維含有材料M3に供給する粉体材料供給工程と、粉体材料RMと繊維含有材料M3とが混合された状態で攪拌する攪拌工程と、粉体材料RMが供給された繊維含有材料M3から粉体材料RMの少なくとも一部を除去する粉体材料除去工程と、を備える。そして、この方法は、処理装置1によって実行される。
このような本発明によれば、後述するように、繊維含有材料M3にインク、トナー等の記録用材料に由来する異物CM(例えば、着色剤、結着樹脂、帯電制御剤等)が含まれている場合であっても、粉体材料(脱墨剤)RMによって繊維含有材料M3から効率よく異物CMを除去することができる。すなわち、短時間の処理で高い除去率で繊維含有材料M3から異物CMを除去(脱墨)することができる。また、その後、粉体材料除去部28(粉体材料除去工程)によって粉体材料RMごと異物CMの除去も行うことができる。特に、大量の水や大きな設備を必要とせず、乾式で異物CMを除去することができる。具体的には、繊維含有材料M3の外表面に露出した状態で付着している異物CMの除去効率を優れたものとしつつ、繊維含有材料M3を構成する繊維の隙間等の微小な空間に侵入している異物CMも効率よく除去することができる。
なお、本発明において、平均粒径とは、個数基準の平均粒径のことを指す。粉体の平均粒径は乾式粒度分布計を用いて測定され、静的画像分析装置(静的画像分析装置:モフォロギG3:マルバーン製)による解析によって算出された、粒子長径(粒子の長さ方向の径)の個数平均値を指すものとする。
また、本発明において、「脱墨」とは、インク、トナー等の記録用材料に由来する異物を除去(分離)することを言う。また、本発明において、「処理」とは、古紙を含む紙材料に対する脱墨処理を言う。従来の脱墨処理は、古紙を水中に分散させ、機械的、化学的(界面活性剤、リ系薬品等)に着色剤を遊離させ、浮上法、スクリーン洗浄法等により、異物を取り除く処理が一般的であるが、本発明では、古紙を水に浸す必要なく、脱墨が可能になる。乾式の脱墨技術と言えるものである。
本発明のシート製造装置100は、処理装置1を備える。
また、本発明のシートの製造方法は、複数個の第1の粒子からなる第1の粒子群、および、複数個の第2の粒子からなり前記第1の粒子群より平均粒径が大きい第2の粒子群を含む粉体材料RMを、繊維を含む解繊中または解繊後の繊維含有材料M3に供給する粉体材料供給工程と、粉体材料RMと繊維含有材料M3とが混合された状態で攪拌する攪拌工程と、粉体材料RMが供給された繊維含有材料M3から粉体材料RMの少なくとも一部を除去する粉体材料除去工程と、を備え、粉体材料RMが除去された繊維含有材料M3からシートSを製造する。そして、この方法は、シート製造装置100によって実行される。
このような本発明によれば、前述した処理装置1(処理方法)の利点を享受しつつ、インク、トナー等の記録用材料に由来する異物CM(例えば、着色剤、結着樹脂、帯電制御剤等)が除去された材料からシートSをさらに製造する(再生する)ことができる。特に、大量の水や大きな設備を必要とせず、乾式で白色度の高いシートSを製造することができる。
図1に示すシート製造装置100は、原料供給部11と、粗砕部12と、解繊部13と、粉体材料供給部25と、選別部14と、第1ウェブ形成部15と、細分部16と、混合部17と、ほぐし部18と、第2ウェブ形成部19と、シート形成部20と、切断部21と、ストック部22とを備えている。また、シート製造装置100は、加湿部231と、加湿部232と、加湿部233と、加湿部234とを備えている。シート製造装置100が備える各部の作動は、制御部(図示せず)によって制御されている。
また、シート製造装置100は、処理装置1を備えたものとなっている。本実施形態では、処理装置1は、原料供給部11と、粗砕部12と、解繊部13と、粉体材料供給部25と、選別部14と、第1ウェブ形成部15とで構成されている。
図2に示すように、本実施形態では、シートの製造方法は、原料供給工程と、粉砕工程と、解繊工程と、選別工程と、第1ウェブ形成工程と、分断工程と、混合工程と、ほぐし工程と、第2ウェブ形成工程と、シート形成工程と、切断工程とを有する。また、解繊工程とともに、粉体材料供給工程が行われ、第1ウェブ形成工程とともに、粉体材料除去工程が行われる。また、粉体材料供給工程と選別工程との間に撹拌工程を有している。そして、シート製造装置100がこれらの工程を順に実行することができる。また、これらの工程のうち、処理装置1が行う工程は、原料供給工程と、粉砕工程と、解繊工程と、粉体材料供給工程と、選別工程と、第1ウェブ形成工程と、粉体材料除去工程である。
以下、シート製造装置100が備える各部の構成について説明する。
原料供給部11は、粗砕部12に原料M1を供給する原料供給工程(図2参照)を行う部分である。この原料M1としては、繊維(セルロース繊維)を含む繊維含有材料で構成された、例えば、シート状をなすものである。また、原料M1は、本実施形態では、古紙、すなわち、使用済みのシートとなっているが、これに限定されず、未使用のシートであってもよい。なお、セルロース繊維とは、化合物としてのセルロース(狭義のセルロース)またはその誘導体を主成分とし繊維状をなすものであればよく、セルロースやその誘導体の他に、ヘミセルロース、リグニンを含むものであってもよい。
粗砕部12は、原料供給部11から供給された原料M1を気中(空気中)で粗砕する粉砕工程(図2参照)を行う部分である。粗砕部12は、一対の粗砕刃121と、シュート(ホッパー)122とを有している。
一対の粗砕刃121は、互いに反対方向に回転することにより、これらの間で原料M1を粗砕して、すなわち、裁断して粗砕片M2にすることができる。粗砕片M2の形状や大きさは、解繊部13における解繊処理に適しているのが好ましく、例えば、1辺の長さが100mm以下の小片であるのが好ましく、10mm以上70mm以下の小片であるのがより好ましい。
シュート122は、一対の粗砕刃121の下方に配置され、例えば、漏斗状をなすものとなっている。これにより、シュート122は、粗砕刃121によって粗砕されて落下してきた粗砕片M2を受けることができる。
また、シュート122の上方には、加湿部231が一対の粗砕刃121に隣り合って配置されている。加湿部231は、シュート122内の粗砕片M2を加湿するものである。この加湿部231は、水分を含むフィルター(図示せず)を有し、フィルターに空気を通過させることにより、湿度を高めた加湿空気を粗砕片M2に供給する気化式(または温風気化式)の加湿器で構成されている。加湿空気が粗砕片M2に供給されることにより、粗砕片M2が静電気によってシュート122等に付着するのを抑制することができる。
シュート122は、管(流路)241を介して、解繊部13に接続されている。シュート122に集められた粗砕片M2は、管241を通過して、解繊部13に搬送される。
解繊部13は、粉体材料供給部25の上流側に設けられており、粗砕片M2(繊維を含む繊維含有材料)を気中(空気中)で、すなわち、乾式で解繊する解繊工程(図2参照)を行う部分である。この解繊部13での解繊処理により、粗砕片M2から解繊物としての繊維含有材料M3を生成することができる。このように、処理装置1が解繊部13を備えていることにより、予め解繊された解繊物(繊維を含む繊維含有材料が解繊された解繊物)を用意しなくても、解繊されていない原料M1(例えば、シート状の原料M1)を用いて好適に脱墨処理することができる。ここで「解繊する」とは、複数の繊維が結着されてなる粗砕片M2を、繊維1本1本に解きほぐすことをいう。そして、この解きほぐされたものが解繊物(繊維含有材料)M3となる。解繊物M3の形状は、線状や帯状である。また、解繊物M3同士は、絡み合って塊状となった状態、すなわち、いわゆる「ダマ」を形成している状態で存在してもよい。
解繊部13は、例えば、本実施形態では、高速回転するローターと、ローターの外周に位置するライナーとを有するインペラーミルで構成されている。解繊部13に流入してきた粗砕片M2は、ローターとライナーとの間に挟まれて、擦り潰し・粉砕の解繊作用で解繊され繊維含有材料(解繊物)M3になる。
また、解繊部13は、ローターの回転により、粗砕部12から選別部14に向かう空気の流れ(気流)を発生させることができる。これにより、粗砕片M2を管241から解繊部13に吸引することができる。また、解繊処理後、解繊物M3を、管242を介して選別部14に送り出すことができる。
このような構成の解繊部13には、粉体材料供給部25が接続されている。粉体材料供給部25は、解繊中の繊維含有材料(解繊物)M3に、平均粒径が互いに異なる複数の第1の粒子と第2の粒子を含んで構成される粉体材料RMを供給する部分である。したがって、粉体材料供給部25から解繊部13に供給された粉体材料RMは、解繊中の繊維含有材料(解繊物)M3と混合される。すなわち、本実施形態では、解繊部13において、解繊工程とともに、粉体材料RMを繊維含有材料M3に供給する粉体材料供給工程、および、粉体材料RMと繊維含有材料M3とが混合された状態で攪拌する撹拌工程が行われる。そして、粉体材料RMと繊維含有材料(解繊物)M3との間にせん断力が作用し、繊維含有材料(解繊物)M3に異物CMが付着している場合において、当該異物CMが効率よく除去される。粉体材料供給部25の構成および粉体材料RMについては、後に詳述する。
また、解繊部13は、管(流路)242を介して、選別部14に接続されている。解繊物M3(解繊後の繊維含有材料)は、管242を通過して、選別部14に搬送される。
管242の途中には、ブロアー261が設置されている。ブロアー261は、選別部14に向かう気流を発生させる気流発生装置である。これにより、選別部14への解繊物M3の送り出しが促進される。
選別部14は、解繊物M3を、繊維の長さの大小によって選別する選別工程(図2参照)を行う部分である。選別部14では、解繊物M3は、第1選別物M4−1と、第1選別物M4−1よりも大きい第2選別物M4−2とに選別される。第1選別物M4−1は、その後のシートSの製造に適した大きさのものとなっている。第2選別物M4−2は、例えば、解繊が不十分なものや、解繊された繊維同士が過剰に凝集したもの等が含まれる。
選別部14は、ドラム部141と、ドラム部141を収納するハウジング部142とを有する。
ドラム部141は、円筒状をなす網体で構成され、その中心軸回りに回転する篩である。このドラム部141には、解繊物M3が流入してくる。そして、ドラム部141が回転することにより、網の目開きよりも小さい解繊物M3は、第1選別物M4−1として選別され、網の目開き以上の大きさの解繊物M3は、第2選別物M4−2として選別される。
第1選別物M4−1は、ドラム部141から落下する。
一方、第2選別物M4−2は、ドラム部141に接続されている管(流路)243に送り出される。管243は、ドラム部141と反対側(下流側)が管241に接続されている。この管243を通過した第2選別物M4−2は、管241内で粗砕片M2と合流して、粗砕片M2とともに解繊部13に流入する。これにより、第2選別物M4−2は、解繊部13に戻されて、粗砕片M2とともに解繊処理される。
また、ドラム部141からの第1選別物M4−1は、空気中に分散しつつ落下して、ドラム部141の下方に位置する第1ウェブ形成部(分離部)15に向かう。第1ウェブ形成部15は、第1選別物M4−1から第1ウェブM5を形成する第1ウェブ形成工程(図2参照)を行う部分である。第1ウェブ形成部15は、メッシュベルト(分離ベルト)151と、3つの張架ローラー152と、吸引部(サクション機構)153とを有している。
メッシュベルト151は、無端ベルトであり、第1選別物M4−1が堆積する。このメッシュベルト151は、3つの張架ローラー152に掛け回されている。そして、張架ローラー152の回転駆動により、メッシュベルト151上の第1選別物M4−1は、下流側に搬送される。
第1選別物M4−1は、メッシュベルト151の目開き以上の大きさとなっている。これにより、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151の通過が規制され、よって、メッシュベルト151上に堆積することができる。また、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151上に堆積しつつ、メッシュベルト151ごと下流側に搬送されるため、層状の第1ウェブM5として形成される。
また、第1選別物M4−1には、後に詳述する粉体材料RMが混在している。
この粉体材料RMは、メッシュベルト151の目開きよりも小さい。これにより、粉体材料RMは、メッシュベルト151を通過して、さらに下方に落下する。
吸引部153は、メッシュベルト151の下方から空気を吸引することができる。これにより、メッシュベルト151を通過した粉体材料RMを空気ごと吸引することができる。
また、吸引部153は、管(流路)244を介して、回収部27に接続されている。吸引部153で吸引された粉体材料RMは、回収部27に回収される。
回収部27には、管(流路)245がさらに接続されている。また、管245の途中には、ブロアー262が設置されている。このブロアー262の作動により、吸引部153で吸引力を生じさせることができる。これにより、メッシュベルト151上における第1ウェブM5の形成が促進される。この第1ウェブM5は、粉体材料RMが除去されたものとなる。また、粉体材料RMは、ブロアー262の作動により、管244を通過して、回収部27まで到達する。
ハウジング部142は、加湿部232と接続されている。加湿部232は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部142内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、第1選別物M4−1を加湿することができ、よって、第1選別物M4−1がハウジング部142の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
選別部14の下流側には、加湿部235が配置されている。加湿部235は、水を噴霧する超音波式加湿器で構成されている。これにより、第1ウェブM5に水分を供給することができ、よって、第1ウェブM5の水分量が調整される。この調整により、静電力による第1ウェブM5のメッシュベルト151への吸着を抑制することができる。これにより、第1ウェブM5は、メッシュベルト151が張架ローラー152で折り返される位置で、メッシュベルト151から容易に剥離される。
加湿部235の下流側には、細分部16が配置されている。細分部16は、メッシュベルト151から剥離した第1ウェブM5を分断する分断工程(図2参照)を行う部分である。細分部16は、回転可能に支持されたプロペラ161と、プロペラ161を収納するハウジング部162とを有している。そして、回転するプロペラ161に第1ウェブM5が巻き込まれることにより、第1ウェブM5を分断することができる。分断された第1ウェブM5は、細分体M6となる。また、細分体M6は、ハウジング部162内を下降する。
ハウジング部162は、加湿部233と接続されている。加湿部233は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部162内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、細分体M6がプロペラ161やハウジング部162の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
細分部16の下流側には、混合部17が配置されている。混合部17は、細分体M6とバインダーP1とを混合する混合工程(図2参照)を行う部分である。この混合部17は、バインダー供給部171と、管(流路)172と、ブロアー173とを有している。
管172は、細分部16のハウジング部162と、ほぐし部18のハウジング部182とを接続しており、細分体M6とバインダーP1との混合物M7が通過する流路である。
管172の途中には、バインダー供給部171が接続されている。バインダー供給部171は、スクリューフィーダー174を有している。このスクリューフィーダー174が回転駆動することにより、バインダーP1を粉体として管172に供給することができる。管172に供給されたバインダーP1は、細分体M6と混合されて混合物M7となる。
なお、バインダーP1は、後の工程で繊維同士を結着させるものであり、例えば、熱可塑性樹脂、硬化性樹脂等を用いることができるが、熱可塑性樹脂を用いるのが好ましい。熱可塑性樹脂としては、例えば、AS樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66等のポリアミド(ナイロン)、ポリフェニレンエーテル、ポリアセタール、ポリエーテル、ポリフェニレンオキシド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリフェニレンサルファイド、熱可塑性ポリイミド、ポリエーテルイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等が挙げられ、これらから選択される1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。好ましくは、熱可塑性樹脂としては、ポリエステルまたはこれを含むものを用いる。
なお、バインダー供給部171から供給されるものとしては、バインダーP1の他に、例えば、繊維を着色するための着色剤、繊維の凝集やバインダーP1の凝集を抑制するための凝集抑制剤、繊維等を燃えにくくするための難燃剤等が含まれていてもよい。
また、管172の途中には、バインダー供給部171よりも下流側にブロアー173が設置されている。ブロアー173は、ほぐし部18に向かう気流を発生させることができる。この気流により、管172内で、細分体M6とバインダーP1とを撹拌することができる。これにより、混合物M7は、細分体M6とバインダーP1とが均一に分散した状態で、ほぐし部18に流入することができる。また、混合物M7中の細分体M6は、管172内を通過する過程でほぐされて、より細かい繊維状となる。
ほぐし部18は、混合物M7における、互いに絡み合った繊維同士をほぐすほぐし工程(図2参照)を行う部分である。ほぐし部18は、ドラム部181と、ドラム部181を収納するハウジング部182とを有する。
ドラム部181は、円筒状をなす網体で構成され、その中心軸回りに回転する篩である。このドラム部181には、混合物M7が流入してくる。そして、ドラム部181が回転することにより、混合物M7のうち、網の目開きよりも小さい繊維等が、ドラム部181を通過することができる。その際、混合物M7がほぐされることとなる。
また、ドラム部181でほぐされた混合物M7は、空気中に分散しつつ落下して、ドラム部181の下方に位置する第2ウェブ形成部19に向かう。第2ウェブ形成部19は、混合物M7から第2ウェブM8を形成する第2ウェブ形成工程(図2参照)を行う部分である。第2ウェブ形成部19は、メッシュベルト(分離ベルト)191と、張架ローラー192と、吸引部(サクション機構)193とを有している。
メッシュベルト191は、無端ベルトであり、混合物M7が堆積する。このメッシュベルト191は、4つの張架ローラー192に掛け回されている。そして、張架ローラー192の回転駆動により、メッシュベルト191上の混合物M7は、下流側に搬送される。
また、メッシュベルト191上のほとんどの混合物M7は、メッシュベルト191の目開き以上の大きさである。これにより、混合物M7は、メッシュベルト191を通過してしまうのが規制され、よって、メッシュベルト191上に堆積することができる。また、混合物M7は、メッシュベルト191上に堆積しつつ、メッシュベルト191ごと下流側に搬送されるため、層状の第2ウェブM8として形成される。
吸引部193は、メッシュベルト191の下方から空気を吸引することができる。これにより、メッシュベルト191上に混合物M7を吸引することができ、よって、混合物M7のメッシュベルト191上への堆積が促進される。
吸引部193には、管(流路)246が接続されている。また、この管246の途中には、ブロアー263が設置されている。このブロアー263の作動により、吸引部193で吸引力を生じさせることができる。
ハウジング部182は、加湿部234と接続されている。加湿部234は、加湿部231と同様の気化式の加湿器で構成されている。これにより、ハウジング部182内には、加湿空気が供給される。この加湿空気により、ハウジング部182内を加湿することができ、よって、混合物M7がハウジング部182の内壁に静電力によって付着してしまうのを抑制することもできる。
ほぐし部18の下流側には、加湿部236が配置されている。加湿部236は、加湿部235と同様の超音波式加湿器で構成されている。これにより、第2ウェブM8に水分を供給することができ、よって、第2ウェブM8の水分量が調整される。この調整により、静電力による第2ウェブM8のメッシュベルト191への吸着を抑制することができる。これにより、第2ウェブM8は、メッシュベルト191が張架ローラー192で折り返される位置で、メッシュベルト191から容易に剥離される。
第2ウェブ形成部19の下流側には、シート形成部20が配置されている。シート形成部20は、第2ウェブM8からシートSを形成するシート形成工程(図2参照)を行う部分である。このシート形成部20は、加圧部201と、加熱部202とを有している。
加圧部201は、一対のカレンダーローラー203を有し、これらの間で第2ウェブM8を加熱せずに加圧することができる。これにより、第2ウェブM8の密度が高められる。そして、この第2ウェブM8は、加熱部202に向けて搬送される。なお、一対のカレンダーローラー203のうちの一方は、モーター(図示せず)の作動により駆動する主動ローラーであり、他方は、従動ローラーである。
加熱部202は、一対の加熱ローラー204を有し、これらの間で第2ウェブM8を加熱しつつ、加圧することができる。この加熱加圧により、第2ウェブM8内では、バインダーP1が溶融して、この溶融したバインダーP1を介して繊維同士が結着する。これにより、シートSが形成される。そして、このシートSは、切断部21に向けて搬送される。なお、一対の加熱ローラー204の一方は、モーター(図示略)の作動により駆動する主動ローラーであり、他方は、従動ローラーである。
シート形成部20の下流側には、切断部21が配置されている。切断部21は、シートSを切断する切断工程(図2参照)を行う部分である。この切断部21は、第1カッター211と、第2カッター212とを有する。
第1カッター211は、シートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断するものである。
第2カッター212は、第1カッター211の下流側で、シートSの搬送方向に平行な方向にシートSを切断するものである。
このような第1カッター211と第2カッター212との切断により、所望の大きさのシートSが得られる。そして、このシートSは、さらに下流側に搬送されて、ストック部22に蓄積される。
さて、前述したように、解繊部13には、粉体材料供給部25が接続されている(図1参照)。粉体材料供給部25は、解繊部13内で解繊中の解繊物M3に、粉体材料RMを供給する粉体材料供給工程(図2参照)を行う部分である。本実施形態では、解繊物M3に対しては、気中で、解繊工程を行いつつ、粉体材料供給工程も行う。
図1では、粉体材料供給部25は、解繊部13の中央に接続される図を示しているが、粉体材料RMを解繊部13に供給できればよいので、必ずしも、この構成に限定されるものではない。例えば、粉体材料供給部25は、解繊部13の上流側の管241に接続して、シュート122から運ばれる粗砕片M2とともに、粉体材料RMを解繊部13に運ぶように構成してもよい。
本実施形態では、原料M1は、印刷されて使用済みとなった古紙である。このため、図3に示すように、解繊物M3は、インク、トナー等の記録用材料に由来する異物CM(例えば、着色剤、結着樹脂、帯電制御剤等)を含むものである。
粉体材料供給部25から解繊部13に供給される粉体材料RMは、解繊物M3(繊維)に含まれる異物CMを吸着する機能を有する。
そして、粉体材料供給部25から解繊部13に供給された粉体材料RMが、解繊中の繊維含有材料(解繊物)M3と混合されることにより、粉体材料RMと繊維含有材料(解繊物)M3との間にせん断力が作用する。その結果、図3に示すように、粉体材料RMが有する吸着機能が効果的に発揮され、異物CMは、粉体材料RMに移行して、解繊物M3から効率よく除去(分離)される。
粉体材料供給部25は、貯留部251を有している。貯留部251は、粉体材料RMを貯留するタンクである。この貯留部251は、粉体材料RMが空になった場合に、粉体材料RMが十分に貯留された新たなものに交換されるか、または、粉体材料RMが追加(補充)される。
粉体材料供給部25は、貯留部251との間で、解繊部13に接続され(または設置され)、解繊部13にある解繊物M3に向けて粉体材料RMを噴射する噴射部252を有している。噴射部252は、管253と、ブロアー254とで構成されている。なお、粉体材料供給部25は、解繊部13の内部に設置されているか、または、解繊部13と一体的に設置されていてもよい。
管253は、貯留部251と解繊部13とを接続している。そして、粉体材料RMは、管253内を貯留部251から解繊部13に向かって通過することができる。
管253の長手方向の途中には、ブロアー254が設置されている。ブロアー254は、解繊部13に向かう気流を発生させることができる。これにより、粉体材料RMは、管253内を通過して、解繊部13内に噴射される。噴射された粉体材料RMの中には、解繊物M3に付着している異物CMに衝突して接触するものがある。そして、この粉体材料RMは、異物CMを吸着して、解繊物M3から移行させることができる。これにより、解繊物M3から異物CMを効率よく除去することができる。
また、粉体材料RMの噴射により、解繊物M3は、攪拌されつつ、粉体材料RMと接触する。これにより、解繊物M3に付着している異物CMと粉体材料RMとの接触も促進され、よって、解繊物M3からの異物CMの除去を十分に行うことができる。
100質量部の解繊物M3に対する粉体材料RMの供給量は、特に限定されないが、10質量部以上100000質量部以下であるのが好ましく、30質量部以上50000質量部以下であるのがより好ましく、100質量部以上10000質量部以下であるのがさらに好ましい。
これにより、粉体材料RMの使用量を抑制しつつ、解繊物M3に含まれる異物CMを、より効率よく除去することができる。また、脱墨処理が施された解繊物M3からの粉体材料RM(粉体材料RM’)の分離・除去をより容易かつより確実に行うことができる。
解繊部13内に噴射される粉体材料RMの速度(噴射速度)は、例えば、粉体材料RMの構成材料や大きさ等によって、適宜設定される。
図1に示すように、シート製造装置100(処理装置1)は、粉体材料除去部28を備えている。粉体材料除去部28は、粉体材料RMが供給された解繊物M3から粉体材料RMを異物CMごと除去する粉体材料除去工程(図2参照)を行う部分である。本実施形態では、解繊物M3に対しては、第1ウェブ形成工程を行いつつ、粉体材料除去工程も行う。
図1に示す構成では、粉体材料除去部28は、第1ウェブ形成部15と、回収部27と、管244と、管245と、ブロアー262とを備えている。
第1ウェブ形成部15の上方では、前述したように、解繊物M3は、選別部14によって、第1選別物M4−1と、第2選別物M4−2とに選別される。図4に示すように、第1選別物M4−1には、異物CMを吸着した粉体材料RM(以下、この粉体材料RMを「粉体材料RM’」と言うことがある)が混在している。なお、第1選別物M4−1には、異物CMを吸着していない粉体材料RMが含まれていてもよい。そして、第1選別物M4−1は、粉体材料(脱墨剤)RM’とともに、第1ウェブ形成部15のメッシュベルト151上に落下してくる。
粉体材料除去部28は、粉体材料RMと解繊物M3(繊維)との大きさの違いを利用して、粉体材料RMを分離、除去するものである。すなわち、粉体材料除去部28は、粉体材料RM(粉体材料RM’)は通過するが、第1選別物M4−1(解繊物M3)の繊維の通過が規制される程度の大きさの目開きを有するメッシュベルト151(網状体)を備えている。
これにより、図4に示すように、第1選別物M4−1は、メッシュベルト151に堆積して、第1ウェブM5として形成される。一方、粉体材料RM(粉体材料RM’)は、吸引部153での吸引力により、メッシュベルト151を通過し、その後、吸引部153、管244を順に経由して、回収部27で回収される。これにより、第1ウェブM5(解繊物M3)は、粉体材料RM(粉体材料RM’)が効率よく除去されたものとなる。そして、この第1ウェブM5は、以降の工程に移送されて、最終的にシートSとなる。メッシュベルト151の目開きは、粉体材料RMの第2の粒子より大きい値に設定されている。
なお、回収部27に回収された粉体材料RMは、異物CMを吸着している粉体材料RM、すなわち、粉体材料RM’と、異物CMを吸着していない粉体材料RMとを含んでいる。
また、粉体材料除去部28では、供給した粉体材料RMの全量を除去(分離)するものであってもよいし、供給した粉体材料RMの一部を除去するものであってもよい。すなわち、供給した粉体材料RM(粉体材料RM’を含む)の一部が脱墨処理後の解繊物M3中に残存してもよい。
この場合、粉体材料除去部28における粉体材料RMの除去率(供給された粉体材料RMの質量に対する除去された粉体材料RMの質量の比率)は、40%以上であるのが好ましく、50%以上であるのがより好ましく、60%以上であるのがさらに好ましい。
これにより、脱墨処理後の解繊物M3やこれを用いて製造されるシートSの品質をより優れたものとすることができる。
また、粉体材料RMを構成する第1の粒子群と第2の粒子群とで、粉体材料除去部28における除去率は、同一であってもよいし、異なっていてもよい。具体的には、例えば、粉体材料除去部28における第2の粒子群の除去率は、粉体材料除去部28における第1の粒子群の除去率よりも高くてもよいし低くてもよいが、粉体材料除去部28における第1の粒子群の除去率よりも高いのが好ましい。
本実施形態では、第1の粒子および第2の粒子を含む粉体材料RMを粉体材料除去部28で一度に除去しているが、これに限らず、粉体材料RMの第1の粒子と第2の粒子とを複数の段階に分けて除去してもよい。この場合、それぞれの除去は、第1の粒子、第2の粒子のそれぞれの粒径や組成に適した方法で行えばよく、例えば、小粒径の第1の粒子の除去は、粉体材料除去部28の前工程または後工程で、静電吸着法等で行ってもよい。これにより、第2の粒子に比べて吸引力の影響を受けにくい小粒径の第1の粒子の除去率をより高くすることができる。
以上のように、シート製造装置100(処理装置1)では、シート再生用の原料である古紙に異物CMが含まれている場合であっても、粉体材料供給部25から供給される粉体材料RMによって異物CMの除去が行われ、その後、粉体材料除去部28によって粉体材料RMごと異物CMの除去を行うことができる。これにより、製造されるシートSは、再生時に不純物となり得る異物CMが除去された高品質のものとなる。
以下、本発明に係る粉体材料RMについて詳細に説明する。
図11は、粉体材料の粒度分布の一例を模式的に示す図である。
粉体材料RMは、複数個の第1の粒子からなる第1の粒子群、および、複数個の第2の粒子からなり前記第1の粒子群より平均粒径が大きい第2の粒子群を含んでいる(図11参照)。
このような粉体材料を用いることにより、解繊物M3の外表面に露出した状態で付着している異物CMの除去効率を優れたものとしつつ、解繊物M3を構成する繊維の隙間等の微小な空間に侵入している異物CMも効率よく除去することができる。その結果、短時間の処理で高い除去率で解繊物M3から異物CMを除去(脱墨)することができる。
これに対し、上記のような条件を満足しないと満足のいく結果が得られない。
例えば、粉体材料が比較的小さい平均粒径の単一の粒子群で構成されている場合、解繊物からの異物の除去に要する時間が長くなり、短時間の処理で十分に異物を除去することができない。また、一旦解繊物から除去した異物が、解繊物に再付着しやすくなる。また、解繊物に対する粉体材料の使用量を多くして上記のような問題を防止することも考えられるが、このような場合、解繊物に対する処理に要するコストが上昇するとともに、処理後の解繊物から粉体材料を十分に除去することが困難となり、処理後の解繊物中における粉体材料の含有率を十分に低くすることができず、処理後の解繊物やそれを用いて製造されるシートの特性が低下するという問題を生じる。
また、粉体材料が比較的大きい平均粒径の単一の粒子群で構成されている場合、粉体材料を用いた処理を開始してから比較的短時間での異物の除去率を比較的高くすることができるものの、処理時間を長くしても異物の除去率を効果的に向上させることができない。より具体的には、解繊物を構成する繊維の隙間等の微小な空間に侵入している異物を除去することが困難である。また、粉体材料を用いた処理時間を長くした場合に、このような微小な空間に侵入している異物をさらに狭い空間(深部)に織り込む現象が生じ、当該異物を除去することがますます困難となる。
粉体材料RMは、別個に用意された第1の粒子群と第2の粒子群とを混合することにより、好適に調製することができる。
なお、第1の粒子群の平均粒径および第2の粒子群の平均粒径は、混合前の各粒子群の粒度分布から求めてもよいし、粉体材料RMの粒度分布における小粒径側のピーク粒径を第1の粒子群の平均粒径とし、粉体材料RMの粒度分布における大粒径側のピーク粒径を第2の粒子群の平均粒径としてもよい(図11参照)。
第2の粒子群の平均粒径は、第1の粒子群の平均粒径よりも大きければよいが、両者の粒径の乖離の程度には好ましい範囲がある。すなわち、第2の粒子群の平均粒径は、第1の粒子群の平均粒径の2倍以上10000倍以下であるのが好ましく、3倍以上1000倍以下であるのがより好ましく、5倍以上100倍以下であるのがさらに好ましい。
これにより、第1の粒子群および第2の粒子群を含むことによる相乗効果がより顕著に発揮される。また、過剰に微小な粒子が含まれることを効果的に防止することができ、脱墨処理時等における粉体材料RMの不本意な飛散(特に、回収が困難な飛散)をより効果的に防止することができる。
これに対し、第1の粒子群の平均粒径と第2の粒子群の平均粒径との乖離が小さすぎると、粒径に差を設けたことによる前述した効果が十分に発揮されない可能性がある。また、第1の粒子群の平均粒径と第2の粒子群の平均粒径との乖離が大きすぎると、粉体材料除去部28における粉体材料RMの除去率が低下するか、または、除去率を上げるために粉体材料除去部28の構成を複雑にする必要が生じる。
第1の粒子群の平均粒径は、第2の粒子群の平均粒径よりも小さければよいが、0.01μm以上10μm以下であるのが好ましく、0.05μm以上7.0μm以下であるのがより好ましく、0.1μm以上5.0μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、解繊物M3を構成する繊維の隙間等の微小な空間に侵入している異物CMをより効率よく除去することができ、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。また、過剰に微小な粒子が含まれることを効果的に防止することができ、脱墨処理時等における粉体材料RM(特に、第1の粒子)の不本意な飛散(特に、回収が困難な飛散)をより効果的に防止することができる。
第1の粒子群の最小粒径は、0.01μm以上3.0μm以下であるのが好ましく、0.02μm以上2.5μm以下であるのがより好ましく、0.03μm以上2.0μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、解繊物M3を構成する繊維の隙間等の微小な空間に侵入している異物CMをより効率よく除去することができ、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。また、過剰に微小な粒子が含まれることを効果的に防止することができ、脱墨処理時等における粉体材料RM(特に、第1の粒子)の不本意な飛散(特に、回収が困難な飛散)をより効果的に防止することができる。
第1の粒子群の最大粒径は、0.1μm以上100μm以下であるのが好ましく、0.2μm以上70μm以下であるのがより好ましく、0.3μm以上50μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、解繊物M3を構成する繊維の隙間等の微小な空間に侵入している異物CMをより効率よく除去することができ、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。
第1の粒子群を構成する第1の粒子のアスペクト比の平均値は、1.0以上5.0以下であるのが好ましく、1.05以上4.9以下であるのがより好ましく、1.1以上4.8以下であるのがさらに好ましい。
これにより、解繊物M3を構成する繊維の隙間等の微小な空間に侵入している異物CMをより効率よく除去することができ、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。
粉体材料RM中における第1の粒子の含有率は、10体積%以上90体積%以下であるのが好ましく、20体積%以上80体積%以下であるのがより好ましく、30体積%以上70体積%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、第1の粒子群および第2の粒子群を含むことによる相乗効果がより顕著に発揮される。
また、第2の粒子群の平均粒径は、第1の粒子群の平均粒径よりも大きければよいが、5μm以上1500μm以下であるのが好ましく、7μm以上1400μm以下であるのがより好ましく、10μm以上1200μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、解繊物M3の外表面に露出した状態で付着している異物CMの除去効率をより優れたものとすることができ、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。
第2の粒子群の最小粒径は、0.5μm以上1000μm以下であるのが好ましく、0.7μm以上800μm以下であるのがより好ましく、1μm以上850μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、解繊物M3の外表面に露出した状態で付着している異物CMの除去効率をより優れたものとすることができ、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。
第2の粒子群の最大粒径は、5μm以上3000μm以下であるのが好ましく、10μm以上2000μm以下であるのがより好ましく、15μm以上1500μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、解繊物M3の外表面に露出した状態で付着している異物CMの除去効率をより優れたものとすることができ、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。
第2の粒子群を構成する第2の粒子のアスペクト比の平均値は、1.0以上50以下であるのが好ましく、1.05以上30以下であるのがより好ましく、1.1以上20以下であるのがさらに好ましい。
これにより、解繊物M3の外表面に露出した状態で付着している異物CMの除去効率をより優れたものとすることができ、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。
第1の粒子群を構成する第1の粒子のアスペクト比の平均値をA1、第2の粒子群を構成する第2の粒子のアスペクト比の平均値をA2としたとき、0.1≦A2/A1≦50の関係を満足するのが好ましく、0.5≦A2/A1≦30の関係を満足するのがより好ましく、0.8≦A2/A1≦15の関係を満足するのがさらに好ましい。
これにより、第1の粒子群および第2の粒子群を含むことによる相乗効果がより顕著に発揮される。
粉体材料RM中における第2の粒子の含有率は、10体積%以上90体積%以下であるのが好ましく、20体積%以上80体積%以下であるのがより好ましく、30体積%以上70体積%以下であるのがさらに好ましい。
これにより、第1の粒子群および第2の粒子群を含むことによる相乗効果がより顕著に発揮される。
粉体材料RM中における第1の粒子の含有率をX1[体積%]、粉体材料RM中における第2の粒子の含有率をX2[体積%]としたとき、0.01≦X1/X2≦10.0の関係を満足するのが好ましく、0.01≦X1/X2≦5.0の関係を満足するのがより好ましく、0.15≦X1/X2≦2.33の関係を満足するのがさらに好ましい。
これにより、第1の粒子群および第2の粒子群を含むことによる相乗効果がより顕著に発揮される。
第1の粒子と第2の粒子とは、例えば、同一の密度を有していてもよいが、互いに、密度が異なるものであるのが好ましい。
これにより、第1の粒子群および第2の粒子群を含むことによる相乗効果がより顕著に発揮される。
なお、本明細書では、特に断りのない限り、密度とは、真比重のことを表す。
第1の粒子の密度と第2の粒子の密度とが異なる場合、第1の粒子の密度は、第2の粒子の密度よりも小さくてもよいが、第2の粒子の密度よりも大きいのが好ましい。
これにより、脱墨処理において、より確実に第1の粒子(粒径が比較的小さい粒子)の運動エネルギーを十分に大きいものとすることができ、第1の粒子による脱墨処理(特に、解繊物M3を構成する繊維の隙間等の微小な空間に侵入している異物CMの除去)を効率よく進行させることができるとともに、第2の粒子(粒径が比較的大きい粒子)の運動エネルギーが過剰に大きくなることをより確実に防止することができ、解繊物M3を構成する繊維がダメージを受けること(繊維長が過剰に短くなること等)をより効果的に防止することができる。
特に、第1の粒子の密度をρ1[g/cm3]、第2の粒子の密度をρ2[g/cm3]としたとき、0.2≦ρ1/ρ2≦15の関係を満足するのが好ましく、0.3≦ρ1/ρ2≦10の関係を満足するのがより好ましく、0.5≦ρ1/ρ2≦5の関係を満足するのがさらに好ましい。
これにより、脱墨処理において、さらに確実に第1の粒子(粒径が比較的小さい粒子)の運動エネルギーを十分に大きいものとすることができ、第1の粒子による脱墨処理(特に、解繊物M3を構成する繊維の隙間等の微小な空間に侵入している異物CMの除去)を効率よく進行させることができるとともに、第2の粒子(粒径が比較的大きい粒子)の運動エネルギーが過剰に大きくなることをさらに確実に防止することができ、解繊物M3を構成する繊維がダメージを受けること(繊維長が過剰に短くなること等)をさらに効果的に防止することができる。
第1の粒子の密度は、1.3g/cm3以上10.0g/cm3以下であるのが好ましく、1.8g/cm3以上8.0g/cm3以下であるのがより好ましく、2.5g/cm3以上5.0g/cm3以下であるのがさらに好ましい。
これにより、脱墨処理において、より確実に第1の粒子の運動エネルギーを十分に大きいものとすることができ、第1の粒子による脱墨処理(特に、解繊物M3を構成する繊維の隙間等の微小な空間に侵入している異物CMの除去)を効率よく進行させることができ、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。
第2の粒子の密度は、0.3g/cm3以上8.0g/cm3以下であるのが好ましく、0.6g/cm3以上6.2g/cm3以下であるのがより好ましく、0.8g/cm3以上4.8g/cm3以下であるのがさらに好ましい。
これにより、脱墨処理において、第2の粒子の運動エネルギーが過剰に大きくなることをより確実に防止することができ、解繊物M3を構成する繊維がダメージを受けることをより効果的に防止することができるとともに、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。
また、粉体材料RMの構成粒子は、例えば、多孔質体であってもよいし、表面に微小な凹凸を有するものであってもよい。
粉体材料RM全体での平均粒径は、2.6μm以上255μm以下であるのが好ましく、5.1μm以上153μm以下であるのがより好ましく、10.2μm以上120μm以下であるのがさらに好ましい。
これにより、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。また、過剰に微小な粒子が含まれることを効果的に防止することができ、脱墨処理時等における粉体材料RMの不本意な飛散(特に、回収が困難な飛散)をより効果的に防止することができる。
また、粉体材料RM全体での平均粒径(R)の解繊物M3を構成する粒子の平均長さ(L)に対する比率(R/L)は、0.001以上10以下であるのが好ましく、0.003以上9以下であるのがより好ましく、0.005以上8以下であるのがさらに好ましい。
これにより、脱墨処理において、解繊物M3を構成する繊維がダメージを受けることをより効果的に防止しつつ、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。
解繊物M3を構成する繊維の密度の平均値(ρF)に対する粉体材料RMを構成する粒子の密度の平均値(ρP)の比率(ρP/ρF)は、0.2以上10以下であるのが好ましく、0.4以上4.5以下であるのがより好ましく、0.5以上3.5以下であるのがさらに好ましい。
これにより、脱墨処理において解繊物M3と粉体材料RMとをより好適に混合することができ、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。
粉体材料RMを構成する第1の粒子と第2の粒子とは、同一の組成を有していてもよいし、異なる組成を有していてもよい。
粉体材料RM(第1の粒子および第2の粒子)の組成は、特に限定されないが、粉体材料RMの構成材料としては、例えば、各種熱可塑性樹脂、各種熱硬化性樹脂等の各種樹脂材料、セルロース、セルロース変性材料(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースやその塩(例えば、ナトリウム塩等))等のセルロース系材料、でんぷん、アルギン酸、キトサン等の糖鎖構造を有する材料、ガラス、炭酸カルシウム、酸化チタン、アルミナ等の金属化合物、植物の種子(例えば、クルミ、桃、アプリコットの種子等)の外殻を粉砕したもの、植物の実(乾燥させたトウモロコシの粒や、乾燥させた小麦の胚乳等)の外殻を粉砕したもの等の植物系材料が挙げられる。例えば、第1の粒子および第2の粒子がともに樹脂材料で構成されていてもよいし、第1の粒子がセルロース系材料で構成され、第2の粒子が金属化合物で構成されていてもよい。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリオレフィン、変性ポリオレフィン、ポリアミド(例:ナイロン6、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6−12、ナイロン6−66)、熱可塑性ポリイミド、芳香族ポリエステル等の液晶ポリマー、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンサルファイド、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアセタール、スチレン系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリブタジエン系、トランスポリイソプレン系、フッ素ゴム系、塩素化ポリエチレン系等の各種熱可塑性エラストマー等、またはこれらを主とする共重合体、ブレンド体、ポリマーアロイ等が挙げられる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂等が挙げられる。
特に、粉体材料RMは、水酸基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有する物質を含んでいるのが好ましい。この物質は、以下に例示するようなものを2種以上含んでいてもよい。例えば、前記物質は、水酸基を有しかつカルボキシル基を有さない化合物と、カルボキシル基を有しかつ水酸基を有さない化合物とを含むものであってもよい。
粉体材料RMが前記物質を含むことにより、解繊物M3に異物CMが含まれている場合に、その異物CMの除去をより効率よく行うことができる。このような優れた効果が得られるのは、以下のような理由によるものと考えられる。
すなわち、一般に、紙等の記録媒体に用いられるインク、トナー等の記録用材料は、記録媒体の主材料であるセルロース繊維との親和性、密着性が優れたものとなるように設計されている。一方、セルロース繊維は、分子内に多数の水酸基を有するβ−グルコースを構成モノマーとして含む高分子材料を含んでおり、親水性の高い材料である。
そして、粉体材料RMは、このようなセルロース繊維を含む繊維含有材料が解繊された解繊物M3に供給するものである。粉体材料RMが、水酸基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有する親水性の高い物質を含んでいると、セルロース繊維と類似した極性(親水性)を呈するものとなる。
したがって、このような粉体材料RMは、インク、トナー等の記録用材料由来の異物CMとの親和性が高く、異物CMを含む解繊物と接触した場合に、当該異物CMを効果的に吸着することができ、解繊物M3から異物CMを効率よく除去することができる。また、このような粉体材料RMは、脱墨処理後の解繊物M3中に残存した場合でも、通常、脱墨処理後の解繊物M3やこれを用いて製造されるシートSに対する悪影響を十分に小さいものとすることができる。また、場合によっては、製造されるシートSの紙力やインク、トナー等の記録用材料に対する親和性をより優れたものとすることができる等の効果が得られる。
粉体材料RMが水酸基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有する物質を含んでいると、異物CMとの間での静電相互作用により、解繊物M3に含まれる異物CMを繊維(セルロース繊維)から吸着することができる。
これにより、解繊物M3に含まれる異物CMを、より効率よく除去することができる。特に、解繊物M3に粉体材料RMを衝突させるように供給した際に、静電相互作用により、解繊物M3に含まれる異物CMと粉体材料RMとの衝突が起こりやすくなり、解繊物M3に含まれる異物CMの除去効率を特に優れたものとすることができる。また、粉体材料RMを構成する粒子の互いの電気的な反発により、粉体材料RMの構成粒子が不本意に凝集することをより効果的に防止することができる。また、比較的少量の粉体材料RMが脱墨処理後の解繊物M3に含まれる(例えば、0.01質量%以上0.5質量%以下)場合に、当該解繊物M3を用いて製造されるシートSの紙力やインク、トナー等の記録用材料に対する親和性をより優れたものとすることができる。
粉体材料RMが前記物質(水酸基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有する物質)を含むものである場合、当該物質は、常温(25℃)で固体であり、親水性の材料であるのが好ましい。
これにより、解繊物M3に含まれる異物CMを、より効率よく除去することができる。また、脱墨処理が施された解繊物M3からの粉体材料RM(粉体材料RM’)の分離・除去をより容易かつより確実に行うことができる。
前記物質の親水性の程度は、特に限定されないが、例えば、25℃において、水に対する溶解度が1g/100gH2O以上、または、水の接触角が90°以下であるのが好ましい。
これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
25℃における前記物質の水に対する溶解度は、1.0g/100gH2O以上であるのが好ましいが、2.0g/100gH2O以上70g/100gH2O以上であるのがより好ましく、3.0g/100gH2O以上50g/100gH2O以下であるのがさらに好ましい。
これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
また、25℃における前記物質に対する水の接触角は、90°以下であるのが好ましいが、60°以下であるのがより好ましく、45°以下であるのがさらに好ましい。
これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
粉体材料RMが水酸基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有する物質を含む場合、当該物質は、低分子材料であってもよいが、高分子材料であるのが好ましい。
これにより、異物CMの吸着性をより優れたものとすることができる。また、脱墨処理が施された解繊物M3からの粉体材料RM(粉体材料RM’)の分離・除去をより容易かつより確実に行うことができる。
前記高分子材料の重量平均分子量は、2000以上3000000以下であるのが好ましく、5000以上2000000以下であるのがより好ましく、10000以上1000000以下であるのがさらに好ましい。
これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
なお、前記物質として、このような高分子材料と、低分子材料との双方を含んでいてもよい。
粉体材料RMを構成する前記高分子材料としては、糖鎖構造を有しているものが好ましい。
糖鎖構造を有する化合物は、一般に、分子中における水酸基の比率(分子量に対する水酸基の数の割合)が高いものであり、粉体材料RM全体としての親水性を向上させることができ、粉体材料RM全体としての異物CMの吸着性をより高いものとすることができる。
糖鎖構造を有する高分子材料としては、例えば、セルロース、セルロース変性材料(例えば、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースやその塩(例えば、ナトリウム塩等))、でんぷん、アルギン酸、キトサン等が挙げられるが、中でも、セルロース、セルロース変性材料のうち少なくとも一方を含むものであるのが好ましく、カルボキシメチルセルロースの塩を含むものであるのがより好ましい。
このような材料は、異物CMの吸着能が特に高く、より効率よく異物CMを除去することができる。また、このような材料は、比較的安価で入手が容易である。また、比較的少量の粉体材料RMが脱墨処理後の解繊物M3に含まれる(例えば、0.01質量%以上0.5質量%以下)場合に、当該解繊物M3を用いて製造されるシートSの紙力やインク、トナー等の記録用材料に対する親和性をより優れたものとすることができる。
なお、粉体材料RMとしては、紙粉を用いてもよい。
前記高分子材料としては、合成樹脂材料を用いてもよい。
これにより、異物CMの吸着性をより優れたものとすることができる。また、脱墨処理が施された解繊物M3からの粉体材料RM(粉体材料RM’)の分離・除去をより容易かつより確実に行うことができる。
前記合成樹脂材料としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)や、ポリ(メタ)アクリル酸、末端OH基を備えたモノマーを構成成分として含むポリマー(例えば、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等のモノマー成分を含むポリ(メタ)アクリル系樹脂)等が挙げられる。
粉体材料RMが水酸基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有する物質を含むものである場合、粉体材料RMは、前記物質(水酸基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有する物質)以外の成分(その他の成分)を含んでいてもよい。
このような場合、粉体材料RM中における前記物質(水酸基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有する物質)の含有率は、30質量%以上であるのが好ましく、40質量%以上であるのが好ましく、50質量%以上であるのがさらに好ましい。
これにより、前述したような効果がより顕著に発揮される。
第1の粒子および第2の粒子のうち一方のみが前記物質(水酸基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有する物質)で構成されている場合、第2の粒子が前記物質(水酸基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有する物質)で構成されており、第1の粒子が前記物質(水酸基およびカルボキシル基の少なくとも一方を有する物質)以外の材料で構成されているのが好ましい。
これにより、解繊物M3を構成する繊維の隙間等の微小な空間に侵入した第1の粒子と繊維(セルロース繊維)との相互作用が強くなりすぎ、当該第1の粒子が除去されずに、脱墨処理後の解繊物M3中に不本意に残存すること(比較的高い割合で残存すること)をより効果的に防止しつつ、粉体材料RM全体としての異物CMの除去効率をより優れたものとすることができる。
<第2実施形態>
図5は、本発明のシート製造装置(本発明の処理装置を含む)の第2実施形態の上流側を示す概略側面図である。図6は、図5に示すシート製造装置が実行する工程を順に示す図である。
以下、これらの図を参照して本発明の処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法の第2実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、粉体材料供給部の配置箇所が異なることと、それに伴って粉体材料供給工程を行うタイミングが異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図5に示すように、シート製造装置100(処理装置1)は、解繊部13に接続され、繊維含有材料(解繊物)M3が通過する管(流路)242を備えている。
本実施形態では、粉体材料供給部25は、解繊工程の後に、解繊後の繊維含有材料(解繊物)M3に、粉体材料RMを供給する粉体材料供給工程(図6参照)を行う。この粉体材料供給部25は、管(流路)242のブロアー261よりも下流側に接続され、管(流路)242に粉体材料RMを噴射する噴射部252を有している。これにより、解繊が十分に施された解繊物M3に対して粉体材料RMを供給、混合することができる。このような供給、混合により、粉体材料RMは、解繊物M3の隅々にまで行き渡り、その結果、異物CMとも衝突して接触する。これにより、粉体材料RMに異物CMが十分に吸着されて、解繊物M3から異物CMをより確実に除去することができる。
<第3実施形態>
図7は、本発明のシート製造装置(本発明の処理装置を含む)の第3実施形態の上流側を示す概略側面図である。図8は、図7に示すシート製造装置が実行する工程を順に示す図である。
以下、これらの図を参照して本発明の処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法の第3実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、粉体材料除去部の配置箇所と、粉体材料除去部の構成が異なること以外は前記第1実施形態と同様である。
図7に示すように、本実施形態では、粉体材料除去部28は、管242の途中であって、ブロアー261よりも下流側に配置されている。これにより、粉体材料除去部28での粉体材料除去工程は、解繊工程の後に行われる(図8参照)。
粉体材料除去部28は、解繊物M3と粉体材料RM(粉体材料RM’)とを密度(比重)の違い(密度差)を利用して、粉体材料RM(粉体材料RM’)を分離、除去するものである。すなわち、粉体材料除去部28は、遠心分離により粉体材料RM(粉体材料RM’)を除去するよう構成されており、遠心分離部281と、管282と、回収部283とを有している。遠心分離部281と、回収部283とは、管282を介して接続されている。
遠心分離部281は、管242の途中に配置、接続されている。管242を通過してきた解繊物M3と粉体材料RM(粉体材料RM’)とは、遠心分離部281に一括して流入する。なお、遠心分離部281に流入する粉体材料RMには、異物CMが吸着している粉体材料RM、すなわち、粉体材料RM’と、異物CMが吸着していない粉体材料RMとを含む。そして、遠心分離部281での遠心分離により、選別部14に向かってさらに管242を流下していく解繊物M3と、管282に向かう粉体材料RM(粉体材料RM’)とに分けられる。管282に向かう粉体材料RM(粉体材料RM’)は、異物CMとともに管282を通過して、回収部283で回収される。
このような粉体材料除去部28によっても解繊物M3から異物CMを粉体材料RMごと効率よく除去することができる。
<第4実施形態>
図9は、本発明のシート製造装置(本発明の処理装置を含む)の第4実施形態の上流側を示す概略側面図である。図10は、図9に示すシート製造装置が実行する工程を順に示す図である。
以下、これらの図を参照して本発明の処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法の第4実施形態について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
本実施形態は、粉体材料供給部の配置箇所が異なり、かつ、解繊部13および粉体材料供給部25よりも下流側で粉体材料除去部28よりも上流側の部位に解繊物M3と粉体材料RMとの混合物を撹拌する撹拌部247を備えていること以外は前記第3実施形態と同様である。
図9に示すように、本実施形態では、粉体材料供給部25は、解繊部13から解繊処理されて排出された解繊物M3に対して粉体材料RMが供給されるように、解繊部13とサイクロン式の粉体材料除去部28(遠心分離部281)との間に接続されている。これにより、粉体材料供給部25での粉体材料供給工程は、解繊工程の後に行われ、さらにこの粉体材料供給工程の後に粉体材料除去工程が行われる(図10参照)。なお、粉体材料供給部25の配置箇所は、粉体材料除去部28よりも上流側となっているが、さらにブロアー261よりも上流側であるのが好ましい。
撹拌部247は、解繊部13の下流側に設けられたチャンバーと、チャンバー内で回転する回転羽根とを有する。これにより、解繊物M3と粉体材料RMとを効率よく混合・撹拌することができ、粉体材料RMと異物CMとが衝突する機会が増大し、よって、異物CMの吸着を促進させることができる。
チャンバーの内側の空間は、解繊物M3および脱墨剤RMを混合・撹拌する撹拌空間となっている。
撹拌空間に、解繊物M3、脱墨剤RMが供給されると、回転羽根の回転によってこれらが混合・撹拌される。これにより、解繊物M3と脱墨剤RMとが効率よく衝突し、解繊物M3からの異物CMの除去が促進される。
さらに、粉体材料RMは、ブロアー261の作用により管242を通過する速度が増大する。これにより、粉体材料RMと解繊物M3とが衝突する機会が増大し、その結果、当該解繊物M3に付着した異物CMとも接触することとなり、異物CMの吸着が促進される。
そして、異物CMを吸着した粉体材料RM(粉体材料RM’)は、粉体材料除去部28にて除去される。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではない。
例えば、処理装置、シート製造装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。
また、本発明の処理装置、シート製造装置、処理方法およびシートの製造方法は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。
また、前述した実施形態では、粉体材料除去部が、脱墨剤と解繊物とを、これらの密度の違い、大きさの違いのうちの一方を利用して分離するものである場合について説明したが、脱墨剤と解繊物との密度の違い、および、脱墨剤と解繊物と大きさの違いの両方を利用して分離するものであってもよい。
また、本発明において、粉体材料は、第1の粒子群、第2の粒子群のいずれにも属さない少なくとも1つの粒子を含んでいてもよい。
また、前述した実施形態では、解繊物からの異物の除去を、吸着により行う場合について代表的に説明したが、吸着以外のメカニズムにより異物を除去してもよい。例えば、粉体材料を解繊物に衝突させることにより、粉体材料(粒子)への吸着を伴わないで異物を剥離させて、解繊物から異物を除去してもよい。
また、繊維含有材料と粉体材料との接触は、前述したような構成により行うものに限定されず、例えば、気流撹拌により行ってもよい。
また、前述した第3、第4実施形態では、粉体材料除去部がサイクロン式の遠心分離部を備える場合について説明したが、遠心分離部の代わりに、メッシュ(篩)を備えるものを採用してもよい。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
[1]粉体材料(脱墨剤)の調製
(実施例1)
まず、平均粒径5μm、最小粒径1μm、最大粒径10μmの炭酸カルシウム粉末を第1の粒子群として用意した。第1の粒子群を構成する粒子(第1の粒子)のアスペクト比の平均値は、1.3であった。
一方、市販の粉末状のカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩(和光純薬社製)を用意した。
この粉末状のカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩に対して、分級装置を用いて、分級処理を施して、複数の分画を得、これらのうち、平均粒径120μm、最小粒径25μm、最大粒径150μmの分画を第2の粒子群とした。第2の粒子群を構成する粒子(第2の粒子)のアスペクト比の平均値は、15であった。
上記のような第1の粒子群と第2の粒子群とを、体積比で、1:10で混合し、混合粉末としての粉体材料(脱墨剤)を得た。
(実施例2〜10)
第1の粒子群および第2の粒子群の条件(構成材料、材料粒度分布)を表1に示すようにするとともに、第1の粒子群と第2の粒子群との混合比率を表1に示すようにした以外は、前記実施例1と同様にして混合粉末としての粉体材料(脱墨剤)を得た。
前記各実施例に係る粉体材料(脱墨剤)では、粉体材料全体での平均粒径は、いずれも、1μm以上100μm以下であった。また、前記各実施例に係る粉体材料(脱墨剤)のうちカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩(CMC−Na)で構成された粒子を含む粒子群を含むものについては、当該CMC−Naの重量平均分子量は、いずれも、10000以上1000000以下であった。また、当該実施例に係る粉体材料(脱墨剤)に含まれるCMC−Naは、いずれも、25℃における、水に対する溶解度が3.0g/100gH2O以上50g/100gH2O以下、または、水の接触角が45°以下のものであった。
(比較例1)
前記実施例1と同様にして分画したカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩の粉末のうち、平均粒径15μm、最小粒径1μm、最大粒径25μmの分画を、そのまま、粉体材料(脱墨剤)とした以外は、前記実施例1と同様にして粉体材料(脱墨剤)を得た。すなわち、本比較例に係る粉体材料(脱墨剤)は単一の粒子群からなるものである。
(比較例2)
前記実施例1と同様にして分画したカルボキシメチルセルロースのナトリウム塩の粉末のうち、平均粒径120μm、最小粒径25μm、最大粒径150μmの分画を、そのまま、粉体材料(脱墨剤)とした以外は、前記実施例1と同様にして粉体材料(脱墨剤)を得た。すなわち、本比較例に係る粉体材料(脱墨剤)は単一の粒子群からなるものである。
各実施例および各比較例に係る粉体材料(脱墨剤)の条件を表1にまとめて示す。
[2]脱墨処理、シートの製造
前記各実施例および各比較例で調製した粉体材料(脱墨剤)を用いて、以下のような処理(脱墨処理)、シートの製造を行った。
まず、図1に示す構成のシート製造装置を用意し、原料として、市販のコピー紙に対して、インクジェットプリンター(セイコーエプソン社製:PX−M7050FT)を用いて、duty10%のモノクロ印字を片面に行ったものを用意した。なお、シート製造装置の粉体材料除去部の第1ウェブ形成部が有するメッシュベルト(網状体)の目開きは、600μmとした。
次に、シート製造装置の原料供給部に、上記の原料を供給し、シート製造装置の運転を行い、原料の粗砕、解繊、脱墨等の処理を施し、シートを製造した。
このとき、繊維含有材料(解繊物)100質量部に対する粉体材料(脱墨剤)の供給量は、100質量部とした。なお、粉体材料(脱墨剤)の種類を変更した以外は、前記各実施例および各比較例で、シートの製造条件は同一とした。
なお、前記各実施例では、脱墨処理が行われる解繊物を構成する繊維の平均長さ(L)に対する粉体材料全体での平均粒径(R)の比率(R/L)は、いずれも、0.001以上10以下であった。また、前記各実施例では、脱墨処理が行われる解繊物を構成する繊維の密度の平均値(ρF)に対する粉体材料を構成する粒子の密度の平均値(ρP)の比率(ρP/ρF)は、いずれも、0.2以上10以下であった。
[3]評価
[3−1]脱墨処理後の解繊物の着色(異物の残存)
前記各実施例および各比較例について、第1ウェブ形成部で形成された第1ウェブの一部を取り出し、デジタルマイクロスコープ(キーエンス社製:VHX−5000)にて観察を行った。粉体材料(脱墨剤)を用いなかった以外は前記と同様にして処理を行った場合の第1ウェブの状態と比較し、記録用材料(インク)に由来する異物の残存状態を、以下の基準に従い評価した。
A:異物の残存が認められない。
B:異物の残存がほとんど認められない。
C:異物の残存がわずかに認められる。
D:異物の残存が認められる。
E:異物の残存が顕著に認められる。
これらの結果を表2にまとめて示す。
表2から明らかなように、本発明では優れた結果が得られた。すなわち、本発明では、粉体材料(脱墨剤)が解繊物に含まれる異物を効率よく吸着し、異物の除去を効率よく行うことができた。また、本発明では、製造されたシートの白色度に優れており、残存する異物による不本意な着色や不本意な色むらは認められなかった。また、本発明では、脱墨処理が施された解繊物と粉体材料(脱墨剤)との分離性にも優れていた。なお、前記各実施例では、粉体材料除去部における粉体材料の除去率は、いずれも90%以上であり、第2の粒子の除去率が第1の粒子の除去率よりも高かった。これに対し、比較例では、満足のいく結果が得られなかった。
また、解繊物100質量部に対する粉体材料(脱墨剤)の供給量を10質量部以上100000質量部以下の範囲で種々変更した以外は、前記と同様にして脱墨処理、シートの製造を行い、前記と同様の評価を行ったところ、前記と同様の結果が得られた。
また、脱墨処理、シートの製造に用いる装置を、図5に示す構成のもの、図7に示す構成のもの、図9に示す構成のものに変更した以外は、前記と同様にして脱墨処理、シートの製造を行い、前記と同様の評価を行ったところ、前記と同様の結果が得られた。